事業報告 - 一般社団法人 日本生産技能労務協会

平成27年度
事業報告
平成 27 年 4 月 1 日~平成 28 年 3 月 31 日
一般社団法人 日本生産技能労務協会
© 2016 Japan Production Skill Labor Association.
はじめに
一般社団法人日本生産技能労務協会は、製造請負・派遣業等で働く労働者の雇用の安
定、労働環境の改善及び技能の養成を図り、業界の健全な発展、併せて日本のものづく
りの発展に資することを目的として様々な活動を行っている。こうした協会の目的を達
成するため、協会会員の理解のもと、製造請負・派遣業界に果たす協会の役割をしっか
りと見据え、事業の企画・実行を行ってきた。
平成27年度は、我が国政府の基本方針(日本経済の再生、地方の創生、若者・女性
の活躍推進等)を踏まえ、具体的施策を推進した。
特に平成27年度は、労働者派遣法が抜本的に改正されて、9月30日から施行され
るとともに「労働契約申込みみなし制度」や「ストレスチェック制度」が施行されるな
ど、各事業者の事業運営に大きな影響を生ずる制度改正等が行われた。
このような状況変化に的確に対応して、製造系人材サービス業界で働く人々の雇用の
安定とキャリア形成を推進し、製造系人材サービス業界のさらなる発展に寄与すること
を目指して各種事業を展開した。
以下に事業報告を行う。
1
1
業務請負適正化・雇用管理改善に向けた活動
1-1 「製造請負優良適正事業者認定制度」の普及・拡大
1)「平成27年度請負事業適正化・雇用管理改善推進事業」の取り組み
(平成27年度厚生労働省委託事業)
(1)製造請負事業改善推進協議会の開催・運営
製造請負優良適正事業者認定制度(以下「GJ認定制度」という)の適切な運営
に努め、「製造請負事業改善推進協議会」を開催し、制度の普及拡大等に努めた。
第1回
平成27年
6月10日(水)
第2回
平成27年
7月
第3回
平成27年12月11日(金)
第4回
平成28年
7日(火)
2月23日(火)
<製造請負事業改善推進協議会>
敬称略
協議会開催風景
会長
今野
浩一郎
学習院大学経済学部経営学科
教授
副会長
松浦
民恵
株式会社ニッセイ基礎研究所
生活研究部 主任研究員
委員
赤木
恭夫
電機・電子・情報通信産業経営者連盟
尾関
明人
一般社団法人日本自動車部品工業会
業務部統括次長
安達
信也
一般社団法人日本生産技能労務協会
理事
猪又
明美
一般社団法人日本生産技能労務協会
理事
仲山
明男
中部アウトソーシング協同組合 事務局長
新宅
友穂
一般社団法人日本生産技能労務協会 専務理事
新谷
進
一般社団法人日本生産技能労務協会
事務局長
谷中
徹
一般社団法人日本生産技能労務協会
局員
石澤
千香子
一般社団法人日本生産技能労務協会
局員
初川
寛子
一般社団法人日本生産技能労務協会
局員
事務局
2
専務理事
(2)認証委員会の開催・運営
GJ認定を希望する請負事業者の審査を行う「指定審査機関」の指定、指導・管
理、認証を行う認証委員会を設置・開催し、適正・公平な審査の実施を担保した。
第1回
平成27年
6月16日(火)
第2回
平成27年
7月13日(月)
第3回
平成27年12月22日(火)
第4回
平成28年
2月18日(木)
<認証委員会> 敬称略
認証委員会開催風景
委員長
佐野 嘉秀
法政大学経営学部経営学科
教授
委員長代理
島貫 智行
一橋大学大学院商学研究科
准教授
委員
木村 隆之
UAゼンセン人材サービスゼネラルユニオン
小林
良暢 グローバル産業雇用総合研究所 所長
平田
薫
副会長
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
経済・社会政策部
主任研究員
(3)全国各地での「制度説明会」の開催
GJ認定制度の普及・拡大のため、全国各地にて「制度説明会」を開催した。
開催日
1
参加者
8月 4日(火)
大阪
62名
2
8月 7日(金)
仙台
61名
3
8月18日(火)
福岡
58名
4
8月28日(金)
名古屋
59名
5
平成27年
開催地
10月
9日(金)
制度説明会開催風景
3
東京
125名
2)GJ認定制度の審査認定業務の実施
平成27年度もGJ認定制度の指定審査
機関として、本制度において優良適正事業
者を適正・公平に認定できる環境整備に取
り組んだ。
平成24年度より協議会から指定審査
機関として指定されたが、過去4年間の申
請企業数が伸び悩んでいることから、平成
27年度は広報活動を一層強化して申請
企業のさらなる開拓に努め、新規申請企業
並びに更新申請企業数を確保すべく推進
した。
しかしながら、本年度は、人材サービス
業界にとっての重要案件(改正労働者派遣
法、マイナンバー制度、ストレスチェック
制度等への対応)が重なったため、請負事
業者は、これらの対応に注力した結果、残
念ながら所期の新規申請企業の目標数を
達成できなかった。
GJ認定制度リーフレット
審査機関である、日本生産技能労務協会:審査認定事業部が審査を行った結果、更新
申請企業7社、新規申請企業6社、合計13社が認定され、認証委員会で承認された。
この結果、これまでに認定された企業は51社となった。
(更新申請企業)
企業名
本社所在地
1
株式会社サンキョウテクノスタッフ
愛知県豊橋市
2
株式会社ワークスタッフ
徳島県徳島市
3
川相商事株式会社
大阪府大阪市
4
株式会社グロップジョイ
岡山県岡山市
5
株式会社セントラルサービス
群馬県前橋市
6
株式会社イカイコントラクト
静岡県沼津市
7
サンヴァーテックス株式会社
群馬県高崎市
4
(新規申請企業)
企業名
本社所在地
1
株式会社ワールドインテック
福岡県北九州市
2
株式会社カインズサービス
東京都大田区
3
株式会社アソウ・アルファ
福岡県福岡市
4
株式会社総合プラント
熊本県熊本市
5
株式会社KGテクノサービス
神奈川県横浜市
6
株式会社テクノスマイル
福岡県宮若市
3)製造請負事業者実態把握調査の実施
製造請負事業の適正化の推進を図るため、製造請負事業者に対する実態(請負ガイド
ラインの順守状況等)調査を実施した。
1-2 適正な請負を推進するための事業者支援
1)認定制度の普及・啓発の推進
委託事業の基幹組織である「製造請負事業改善推進協議会」との連携を図り、製造請
負事業者に対する請負ガイドライン並びにGJ認定制度の普及・啓発を行った。
厚生労働省を始め、全国の労働局を通じて関係企業に配布するためのリーフレットを作
成し、8千部を展開した。
また、本制度の普及には発注先(メーカー)における認知が重要なため、発注先のキ
ーマンを読者層としている雑誌「工場管理」(日刊工業新聞社)に対し、GJ認定制度
の意義、重要性等について継続的な働きかけを行った結果、特集記事が3回掲載された。
さらに、製造請負業の主要な取引先である自動車業界に対し、GJ認定制度の周知を
図るため、大手自動車メーカー及びその関連企業に対し、制度の内容やメリット等の説
明を行い、取引先企業に対する働きかけを依頼した。
5
GJ認定制度ポスター
(1)「認定制度普及推進員」の設置及び活用
GJ認定制度の普及・啓発のため、新たに「認定制度普及推進員制度」をスター
トした。請負事業者の適正化に向けたGJ認定制度の受審勧奨や技術的助言等を行
うため、認定制度普及推進員をおき、請負に関する専門知識を有する者を希望する
企業に派遣し、アドバイスを行い、GJ認定制度の受審につなげる活動を行った。
推進員が訪問した企業数は、50社であり、この内、6社を新規申請につなげる
ことができた。
平成27年度に新規にスタートした試みであったが、平成28年度の受審件数の
増加が期待できる。
6
(2)GJ認定取得事業者の取り組み好事例集の作成及び発信
本年度は、GJ認定取得事業者が取得するために取り組んだ内容や、その効果等
を紹介する「好事例集」を作成し、認定制度のより効果的な普及・啓発を図るため
のツールを整備した。
本事業も、平成27年度に新規にスタートした試みであったが、平成28年度は
これを活用して制度の利用促進につなげることが重要である。
(3)「適正な請負化推進説明会」の開催
本年度も、これまで実施してきた説明会を実施し、認定制度普及推進員の活動と
連携し効果をあげることができた。
特に、GJ認定制度の普及のために必須である発注者へのPR活動を重点的に行
うため、メーカーに働きかけを行った結果、大手メーカー3社と説明会を実施する
ことができた。この3社に対して継続的にフォローするとともに、この動きをさら
に拡げることとしたい。
メーカー説明会風景
7
2)CSR取り組みの推進
(1)「CSR取組促進月間」を中心とする取り組みの推進
平成22年度に開始し6年目を迎えたCSRへの取り組みについて、引き続き
本年10月を「CSR取組促進月間」と定め、同月間を中心にCSRの普及・啓発
活動を、協会を挙げて推進展開した。
(期間:平成27年10月1日~10月31日)
①
協会ホームページによりCSRの取り組みを内外に広く発信した。
②
「CSR宣言」の内容を中心とするポスターを初めて作成して、会員へ配布
し、会員各社でのCSR取り組みの促進を展開した。
③
コンプライアンスに関する「チェックシート」を会員に配布し、セルフチェッ
クにより意識向上を推進した。
④
「ワッペン」及び「卓上立札」の作成と会員への配布により、会員各社での
CSR取り組み活動を促進した。
⑤
ツールの応用例及び標語を募集し、応募された標語及び応用例を会員専用
ページに掲載し「活用好事例」として広く会員各社に紹介した。
※CSR( Corporate Social Responsibility)=企業の社会的責任
卓上立札
CSR取組促進月間ポスター
8
(2)労働安全衛生への取り組み促進
①
中央労働災害防止協会への入会
労働安全衛生への取り組みを推進すべく、平成27年4月1日付にて、
中央労働災害防止協会に入会した。
中央労働災害防止協会正会員証授与式
②
労働安全衛生協議会の開催
労働安全衛生協議会を2回開催し、今後の取り組むべき課題や取り組み方法に
ついて検討した。
本協議会には、厚生労働省労働基準局安全衛生部の担当官にもご出席いただき、
安全衛生活動について助言をいただいた。
③
改正労働安全衛生法に基づく「ストレスチェック制度」への取り組み
6月2日(火)に厚生労働省主催による、改正労働安全衛生法に基づく
「ストレスチェック制度」に関する説明会の案内を会員企業へ展開した結果、
55名の参加があった。
④
全国安全週間、全国労働衛生週間ならびに年末年始無災害運動にあたっての
ポスター配布
当協会名が入った、運動のポスターを会員各社へ1部ずつ無料配布するととも
に、有料配布の申込みも受けつけ、6月の全国安全週間139部、10月の全国
労働衛生週間575部、12月~1月の年末年始無災害運動615部の配布を行
った。
⑤
未熟練労働者安全衛生教育充実強化検討委員会への参画
厚生労働省の平成27年度委託事業である「未熟練労働者に対する安全衛生教
育の強化のための教育ツールの開発」を受託した一般社団法人日本労働安全衛生
コンサルタント会から当協会に協力要請があり、当協会会員各社に役立つと判断
し参画した。
会員企業にもヒアリング調査を行い、平成28年3月に「未熟練労働者に対す
9
る安全衛生教育マニュアル」がとりまとめられた。このマニュアルには、製造現
場で活用できる教材や活用方法等も含まれており、会員各社に提供する。
3)物流人材サービス事業の改善に向けた取り組み
平成26年4月1日に物流人材サービス事業で働く労働者の雇用の安定、労働環境
の向上、能力開発の推進を図るとともに社会的責任を果たし、産業の発展に資すること
を目的とした協会活動として「物流部会」を発足させた。
2年目を迎えた平成27年度においても、前年に引き続き以下の活動を行った。
(1)セミナーの開催
物流人材サービス業界のコンプライアンス向上、労働環境向上のためのセミナー
を開催した。(参加者238名)
①
開催日
平成27年11月6日(金)
②
テーマ並びに講師
・
「労働力需給調整行政の現状と課題」
東京労働局需給調整事業部長 井上
英明氏
・
「物流業界における改正労働者派遣法の
ポイントと留意点」
弁護士
安西
愈氏
講師:井上
英明氏
講師:安西
愈氏
セミナー開催風景
東京労働局井上部長からは、東京労働局管内における指導監督の状況や、最
近の行政処分の事例を中心に、改正労働者派遣法の主旨や労働契約申込みみ
なし制度について解説が行われた。
また、安西弁護士からは、改正労働者派遣法のポイントについて、法律的な観
点からの具体的事例をあげながら解説が行われた。
10
(2)物流人材サービス業の課題に対する取り組み
①
定例会議による課題の整理
・物流部会を11回開催するとともに、実務メンバーによるWGを3つ設置し
た。
・厚生労働省 労働基準局 安全衛生部 安全課 主任中央産業安全専門官他を招
聘し、物流分野での安全確保の具体策についての勉強会を行った(6月)。
物流部会開催風景
・平成27年10月のマイナンバー通知開始にあたって、特定社会保険労務士
を招聘し、物流人材サービス業界各社が具体的に押さえておきたい諸点につ
いての勉強会を行った(7月)
。
・3つのWGについては、業界が直面する種々の課題解決に向け、現状把握と
分析を行い、一定の成果が得られた。
・物流部会の活動をより機動的かつ効率的に行うため運営体制を見直し、
平成28年度から実施することとした。
②
会員拡充の取り組み
物流部会は、平成26年4月に、発起人4社でスタートしたが、平成26年
度末で12社、平成27年度末現在で14社である。引き続き、さらなる増
加を図るべく活動を行う。
11
2
製造系人材サービス業界(請負・派遣)で働く労働者の
キャリア形成支援と処遇の向上
製造請負・製造派遣等で働く労働者が将来に希望をもって働くことができるよう、安定し
た就労環境(適正な評価・育成・処遇等)を整備するため、以下の活動を行った。
2-1 事業所管理者研修事業の実施
1)事業所管理者研修
事業所管理者研修については、受講者の知識及び実践力の向上ならびに組織の人材
力の強化を図ることを目的として平成26年度から実施したが、受講者のニーズに的
確に応えるため、「基本」と「応用」の2コースに分けて実施した。
「基本」では、実務で活かせる一定レベルの基礎知識の習得を目的とし、
「応用」で
は、基礎知識を有する者が、事例検討等を通じて、職場における様々な出来事に対し
適正に対応できる実践力を身につけることを目的として開催した。
また、新たに事業所管理者及びリーダーを対象とした「マネジメント」研修を開催
した。
(開催回数22回、受講者126名)
(1)適正な製造請負
派遣と請負の違いを正しく理解し、製造請負事業を適正に運営できるよう、
ケーススタディを通じて現場で即実践できる力を養った。
(2)生産管理
〔基本〕生産管理の基本となる工程・作業・資材・設備の手段および、原価・納
期・安全衛生の目的の管理等について、講義・グループワークを通じて実施した。
〔応用〕ケーススタディを中心に、職場で起こりうる生産関連の諸問題への対応
策について、受講者参加型でポイントを分かりやすく解説した。
(3)品質管理
〔基本〕品質管理の基本となるPDCAサイクルの回し方、QC七つ道具等の手
法、日常管理の進め方等について、講義・グループワークを通じて実施した。
〔応用〕ケーススタディを中心に、職場で起こりうる生産関連の諸問題への対応
策について、受講者参加型でポイントを分かりやすく解説した。
12
(4)法令
〔基本〕すべての労働関係法の基本である労働基準法を中心に、労務管理をする
うえで知っておくべき重要点について、事例を交えて分かりやすく解説し、講義・
グループワークを通じて、職場におけるトラブルの未然防止のための実践力を身に
つけるよう実施した。
〔応用〕ケーススタディを中心に、職場において直面する諸問題への対応策につ
いて、受講者参加型でポイントを分かりやすく解説した。
(5)マネジメント
事業所責任者、工程管理等責任者を対象に、管理者の役割とマネジメント等につ
いて分かりやすく解説した。
(6)職長教育
労働安全衛生法第60条「職長等の安全衛生教育」に基づき、安全管理能力のさ
らなる充実を図ることを目的とし実施した。
2)第一種衛生管理者合格対策講座
第一種衛生管理者試験の受験者のための合格対策講座を実施し、社内研修の開催要
望があった場合は、試験日程を考慮のうえ、会社単位で出張研修を開催した。
研修名
受講者数等
集合研修(当協会での募集・実施)
出張研修(会社単位での実施)
48名/5回
153名/8社
3)キャリア形成支援
(1)要望研修
会員企業から、キャリア形成に関する研修の開催要望を受けて、それぞれの要望
内容に応じて「キャリア・コンサルティング基礎知識」「派遣社員に対するキャリ
ア形成」等の講座を出張方式により会社単位で開催した
(開催回数2回、受講者総数95名)。
(2)セミナー開催
労働者派遣法改正により義務付けられたキャリア・コンサルティングの実施や、
段階的、体系的な教育訓練の実施については、これまで取り組んだ経験が少ない会
員も多いため、その的確な実施を支援するためのセミナーを全国5か所で開催した。
(開催回数6回、受講者総数327名)
当初は4回開催の予定であったが、参加希望が多かったため、2回追加開催した
13
ものである。
①
「改正労働者派遣法に対応したキャリア形成支援セミナー」
◆「段階的・体系的な教育訓練の進め方」
一般社団法人日本生産技能労務協会 専務理事 新宅
友穂
◆相談担当者として知っておきたい!「キャリア・コンサルティングの基礎」
一般社団法人日本生産技能労務協会 黒部 雅子
(CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)/産業カウンセラー/社会保険労務士)
②
交流会(受講者による1グループ4名前後で実施)
◆テーマ:「各社における改正労働者派遣法の取組み~現状と課題~」
③
開催日程
開催日
開催地
参加者
3月 5日(土)
福岡
27名
2
3月 9日(水)
名古屋
40名
3
3月10日(木)
大阪
72名
4
3月17日(木)
東京①
82名
5
3月23日(水)
東京②
71名
6
3月25日(金)
仙台
35名
1
平成28年
セミナー風景
2-2 資格取得支援
1)キャリア・コンサルタント育成支援
会員企業のキャリア・コンサルティング体制を強化したいとの要望に応え、
「標準レベ
ルキャリア・コンサルタント」養成講座について、養成講座実施機関4団体に交渉し、
会員企業のための特別価格を設定した。
2)「自主保全士」資格認定通信教育
公益社団法人日本プラントメンテナンス協会に交渉し、平成27年10月より会員企
業のための特別価格を設定した。
14
2-3 「業界検定スタートアップ支援事業」の着実な実施
(平成26年度・27年度厚生労働省委託事業)
業界検定スタートアップ支援事業は、ジョブ型労働市場等の拡大に伴う派遣・有期雇
用労働者の増加に応じた多様な働き方の実現の必要性を背景として、業界共通の能力評
価の「ものさし」を整備し、経験・能力に応じた採用・処遇がなされること、また、
「多
元的で安心できる働き方」の導入促進等を図るため、正社員等へのキャリアアップ等労
働政策上の観点から、業界検定等の能力評価の仕組みを整備し、職業能力の「見える化」
を促進することを目的として、平成26年度に分析、開発、平成27年度は今後の本制
度の開始に向けた試行試験の実施と検証を行う事業で、当協会が厚生労働省より受託し、
平成27年度は、以下の活動を行った。
1)学識者、専門家及び関係団体・企業を交えた委員会の開催
<委員会>
敬称略
会長
今野
浩一郎
学習院大学経済学部経営学科 教授
副会長
木村
進
学習院大学経済学部経営学科 特別客員教授
松浦
民恵
株式会社ニッセイ基礎研究所 生活研究部
谷口
雄治
職業能力開発総合大学校 教授
赤木
恭夫
電機・電子・情報通信産業経営者連盟
木村
隆之
UAゼンセン人材サービスゼネラルユニオン 副会長
森
茂樹
株式会社イカイ
深山
博
株式会社平山
大山
順子
シグマプロフェショナル株式会社
新宅
友穂
一般社団法人日本生産技能労務協会 専務理事
新谷
進
一般社団法人日本生産技能労務協会 事務局長
黒部
雅子
一般社団法人日本生産技能労務協会 局員
多羅
秀之
一般社団法人日本生産技能労務協会 局員
寺澤
和男
一般社団法人日本生産技能労務協会 局員
委員
事務局
15
専務理事
取締役
顧問
2)検定の等級及び等級ごとの試験問題作成基準等の策定及び見直し
3)検定骨子や試験実施マニュアル等の作成
主任研究員
4)検定試験(筆記・実技)問題の作成
5)評価者の育成
6)試行試験の実施、検証及び見直し
開催日
開催地
第1回試行試験
平成27年
8月22日・23日 東京・名古屋・静岡
第2回試行試験
平成27年11月21日・22日 東京・大阪・仙台
第3回試行試験
平成28年
2月21日
東京
施行試験開催スケジュール
委員会開催風景
2-4 「産業別高齢者雇用促進事業」への取り組み
(平成27年度・平成28年度 独立行政法人 高齢者・障害・求職者
雇用支援機構委託事業)
1)本事業の主旨・目的
少子高齢化社会の急速な進展に伴い、労働力人口の減少に対応すべく高年齢者の雇用
確保に向けた、製造請負・派遣業における65歳までの高齢者雇用の実態と、制度整備
の状況について調査・検討をする。
実態調査はアンケート及びヒアリング等により行い、その集計・分析結果を基に、以
下の検討を行う。
①
65歳まで生き生きと働くために、高齢者の働き方や生活設計についての研修
などに40歳代の早期からどのような支援を行うのか。
②
高年齢者の活躍の場を広げるためには、取引先メーカーの理解が必要不可欠で
あり、取引先メーカーへの理解浸透をどう図ることができるか。
これらを踏まえて、次年度にガイドラインを作成し、その普及・啓発を図ることを目
的とする。
16
2)「製造請負・派遣事業高齢者雇用推進委員会」の開催(4回)
学識経験者、会員企業代表者で委員会を構成し、製造請負・派遣業界における少子高
齢化社会に対応した高齢者雇用に関して、専門的、実務的な側面の調査・研究と意見集
約を行った。
<委員会>
敬称略
座長
佐藤 博樹
中央大学大学院戦略経営研究科
教授
副座長
大木 栄一
玉川大学経営学部国際経営学科
教授
委員
青木 秀登
ランスタッド株式会社 執行役員
大本 寛
株式会社セントラルサービス
藤平 幸彦
株式会社エー・オー・シー
松尾 伸一
日総工産株式会社 執行役員
三嶋 一秀
株式会社総合プラント 代表取締役
山内 次英
株式会社フジワーク 取締役
新宅 友穂
一般社団法人日本生産技能労務協会
専務理事
新谷 進
一般社団法人日本生産技能労務協会
事務局長
平田 薫
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
事務局
代表取締役社長
代表取締役社長
経済・社会政策部 主任研究員
加藤 真
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
経済・社会政策部 研究員
早川
和孝
土谷 真有美
一般社団法人日本生産技能労務協会 局員
一般社団法人日本生産技能労務協会 局員
3)アンケートによる実態調査の実施
当業界の高齢者雇用の現状と課題を把握するとともに、高齢者の戦力化を進めるうえ
でより良い仕組みを構築・整備していくヒントや手がかりを得るため、「製造請負・派
遣業における高齢者雇用の実態に係るアンケート調査」を実施した。
調査の実施に当たり、アンケート調査の調査票設計等のため、高齢者雇用推進委員会
の委員企業2社に対して「プレヒアリング調査」を行った(平成27年7月上旬)。
<アンケート調査実施概要>
①
調査対象
一般社団法人日本生産技能労務協会の加盟企業(正会員89社及び物流賛助会員
12社)計101社の経営者・人事責任者
②
調査実施期間、回収状況
17
・実施期間:平成27年9月7日(月)~平成27年9月25日(金)
・回収状況:回収数;74社、回収率;73.2%
4)訪問ヒアリング調査の実施
アンケート調査の回答を基に、すでに高齢者活用に向けた制度整備等の取り組みを先
行的に実施している企業5社をピックアップし、訪問ヒアリング調査を行い、制度整備
時に苦労した点や取引先メーカーへの高齢者雇用に関する説明場面等での課題や工夫
している点を聴取した(平成27年12月~平成28年1月)。
5)調査結果のまとめと分析
初年度報告書を作成し、事業成果及び次年度のガイドライン作成等に向けての
方向性を共有した。
高齢者雇用推進委員会開催風景
18
3
労働者派遣法改正への適切な対応
3-1 労働者派遣法改正内容の説明会の開催
労働者派遣法改正法案は、平成27年9月11日に成立し、同年9月30日から施
行された。今回の改正は、労働者派遣事業の期間制限のあり方や、派遣労働者に対す
る雇用安定措置やキャリア形成支援など、労働者派遣制度の抜本的な見直しを内容と
していたため、会員に対し、速やかに改正内容の周知徹底に取り組んだ。
1)改正法案が6月19日に衆議院で可決された後、8月に全国4か所で説明会を開催し
た。
開催日
1
平成27年
開催地
参加者
8月 4日(火)
大阪
62名
2
8月 7日(金)
仙台
61名
3
8月18日(火)
福岡
58名
4
8月28日(金)
名古屋
59名
2)9月30日の施行直後、改正された業務取扱要領の改正内容も踏まえて、
10月9日(金)に東京で説明会(参加者208名)を開催。
3) 平成28年2月3日に厚生労働省より発表された「改正労働者派遣法に関するQ&A」
について、会員向けの説明会を開催した。
◆
開催日
平成28年2月16日(火)
◆
場
所
機械振興会館(東京)
◆
講
師
厚生労働省
職業安定局
派遣・有期労働対策部
需給調整事業課 課長補佐
説明会風景
19
木本和伸氏
3-2 キャリア形成支援に関する会員への支援
今回の労働者派遣法改正で派遣事業者に義務付けられた、キャリア・コンサルティ
ングの実施や段階的、体系的な教育訓練の実施については、これまでに取り組んだ経
験が少ない会員等に対し、その的確な実施を支援するためのセミナーを全国5か所で
6回(受講者総数327名)開催するとともに、教育ツールを開発して、会員に提供
した(再掲)。
①
「改正労働者派遣法に対応したキャリア形成支援セミナー」
◆「段階的・体系的な教育訓練の進め方」
一般社団法人日本生産技能労務協会 専務理事 新宅
友穂
◆相談担当者として知っておきたい!「キャリア・コンサルティングの基礎」
一般社団法人日本生産技能労務協会 黒部 雅子
(CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)/産業カウンセラー/社会保険労務士)
②
交流会(受講者による1グループ4名前後で実施)
◆テーマ:「各社における改正労働者派遣法の取組み~現状と課題~」
③
開催日程
開催日
開催地
参加者
3月 5日(土)
福岡
27名
2
3月 9日(水)
名古屋
40名
3
3月10日(木)
大阪
72名
4
3月17日(木)
東京①
82名
5
3月23日(水)
東京②
71名
6
3月25日(金)
仙台
35名
1
平成28年
20
4
外国人材の活用についての調査研究
外国人材の積極活用と開発途上国の人づくり支援という2つの重要な意義をなす「外国
人技能実習制度」について、現状における課題の解決と適切かつ効果的な運用が可能と
なるよう、平成26年8月に要望を自民党政務調査会に説明するとともに、関係方面に
説明を行った。
その後、
「技能実習制度に関する法務省・厚生労働省合同有識者懇談会」での検討を経て、
平成27年の通常国会に「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する
法律案」が提出された。
今回の技能実習制度の見直しは、監理団体については許可制、実習実施者については届
出制とし、新たに認可法人を設立するなどにより技能実習制度の適正化を図るとともに、
以下の拡充策が盛り込まれている。
①
技能実習期間の延長(最大 3 年間から最大 5 年間へ)
②
受入人数枠の拡大(常勤従業員数の最大 5%から最大 10%へ)
③
対象職種の拡大
上記の拡充内容は、当協会の要望に沿ったものであり、前記法案の審議状況を注視する
とともに、要望事項の実現に向けて関係方面と意見交換を行った。
21
5
製造系人材サービス業界の基盤強化のための活動
5-1 政策広報に関する活動
我が国の「ものづくり」のさらなる発展に寄与する一方、多数の労働者が当業界で
働いていることから当業界で働く労働者の雇用の安定、就業環境の向上を図るととも
に、社会からの信頼を増すことで当業界のさらなる発展を期することができるよう、
関連する諸問題について、関係者との意見交換を行った。
特に当団体代表がオブザーバー参加してまとめられた厚生労働省の労働政策審議会
労働力需給制度部会(以下「労政審」という)の報告書に基づく労働者派遣法改正法
案の国会提出及び国会審議に対応して、関係各方面へ早期成立を図るための要請活動
などを行った。
また、製造現場における技能実習制度の拡充についても関係各方面に提言などを行
い、課題の共有や情報提供を図った。
1)経済団体、業界団体との連携強化
日本経済団体連合会(経団連)とは、平成25年度以降の労政審への対応をはじめ意
見交換を強化しており、本年度も請負や派遣で働く労働者の雇用の安定や処遇の向上、
キャリアアップの実現を図るべく連携を図った。また、7月に入会した日本電子デバイ
ス産業協議会(NEDIA)とも連携を図った。
また、自民党の「多様な働き方を支援する勉強会」をはじめ、与野党の国会議員の方々
と意見交換を行った。経団連や電子情報技術産業協会(JEITA)、電機・電子・情
報通信産業経営者連盟、日本自動車部品工業会等の経済団体に対して、適正な請負事業
を浸透すべく、GJ認定制度の普及を図るための取り組み等を推進した。
2)行政との連携
これまで同様に、厚生労働省をはじめとして、行政との連携を緊密に維持することに
努めるとともに、労働市場の諸課題や製造請負・派遣事業等の課題について業界の状況
分析等を行い、これをもとに行政に対して情報提供など行い、課題の解決に向けて意見
交換を行う等の取り組みを行った。また、厚生労働省の担当官の方々に、製造請負・派
遣現場の見学と現場責任者との懇談の機会を提供し、現場の実情を把握していただいた。
10月に来日した、Ciett(国際人材派遣事業団体連合会)会長アンネマリー・ム
ンツ氏に同行して、10月20日(火)に厚生労働省を表敬訪問し、職業安定局派遣・
有期労働対策部部長 坂口
卓氏と「世界における人材ビジネス業界」について意見交
換を行った。
22
3)労働組合との連携
全国繊維化学食品流通サービス一般労働組合同盟(UAゼンセン)傘下の人材サービ
スゼネラルユニオン(JSGU)と業界の課題への対応などについて定期的に意見交換
を行ったほか、平成28年1月には日本労働組合総連合会(以下「連合」という。)の
逢見事務局長を招いて、意見交換を行った。
また、JSGUとは、東日本大震災の被災地復興支援にあたっても連携を図っている。
連合との意見交換
(1)連合との「共同宣言」に係る取り組み
派遣・有期労働者が安心して働くことができる環境の整備に向け、当協会と労働
組合のナショナルセンターである連合は、派遣・有期労働者の処遇向上や派遣・請
負事業の適正かつ健全な運営に向けて数度の協議を開催し、平成28年3月15日
に「派遣・有期労働者の処遇向上と派遣・請負事業の適正な運営の促進に向けた共
同宣言」に調印をし、プレスリリースを行った。
共同宣言の調印
23
派遣・有期労働者の処遇向上と
派遣・請負事業の適正な運営の促進に向けた共同宣言
一般社団法人日本生産技能労務協会(以下、
「技能協」という)と日本労働組合総連合会(以下、
「連
合」という)は、2010 年以降断続的に協議の場を持ち、派遣・有期労働者が安心して働くことができ
る環境整備に向けて取り組むべき課題について意見交換を進めてきている。
今年度においても、2015 年秋の労働者派遣法改正や日本社会における「底上げ・底支え・格差是正」、
「経済の好循環」に繋げるとの社会的要請を踏まえつつ、各々が取り組むべき課題について話し合い、
整理を進めてきた。
今後も、技能協は製造関連の派遣・請負職場における労働者の使用者団体として、連合は労働組合
のナショナルセンターとして、それぞれの組織もしくは共同で、下記課題に対する社員・組合員への
教育を図るなど周知・理解の促進と具体的取り組みを実践していく。これにより派遣・有期労働者の
雇用の安定と均等・均衡処遇の実現や労働力の需給調整という重要な社会的機能を担う派遣業界の適
正な運営と健全な労使関係の確立を促進し、派遣・有期労働者が安心して働くことができる環境を整
備していくことをここに確認する。
技能協と連合は、引き続き適宜、意見交換を進め、派遣・有期労働者が安心して働ける社会の構築
をめざし努力を重ねていく。
記
Ⅰ.派遣・請負事業の適正な運営の促進に向けた取り組み
1.技能協の取り組み
1)技能協は、労働者派遣事業の適正な運営を図るため、会員企業に対し、派遣元事業主として
労働者派遣関係法令(労働者派遣法、労働基準法、労働安全衛生法、職業安定法、労働・社会
保険等)を遵守し、指針に基づく派遣労働者の雇用機会の確保に努めるよう求める。また、派
遣先と緊密に連携し、派遣労働者の保護に向けて取り組むとともに、会員企業のコンプライア
ンス徹底とコーポレート・ガバナンス強化を支援し必要な助言や指導等を行う。
2)労働者派遣法や労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(告示 37
号)について、厳格かつ安定的な運用を求めていく。また、それらについて、時代の変化や事
業環境の変化に即した対応を求めていく。
2.連合の取り組み
連合は構成組織を通じて派遣先・派遣元の労働組合に対し以下のことを求める。
1)派遣労働者の受け入れの際、労使協議等を通じて、派遣労働に関連する諸法令(労働者派遣
法、労働安全衛生法、労働者災害補償保険法等)や社会・労働保険適用の遵守をすること。
2)労働者派遣事業の適正な運営を図るため、派遣会社に対し労働者派遣関係法令を遵守すると
ともに、指針に基づく派遣労働者の雇用機会の確保をすること。
3)受け入れ期間中における派遣労働者の就業条件などに関する点検活動と改善に向けた労使協
議等を推進すること。
4)受け入れ期間制限到来時の意見聴取において、適切な情報開示を求め、今後の事業展開や人
材育成方針を踏まえて誠実な話し合いを行うとともに、必要に応じて正社員としての雇い入れ
等の対応をすること。
5)派遣契約を途中で解除せざるを得ない場合における派遣元事業主への損害賠償支払い、新た
な就業機会の確保をすること。
24
3.共同の取り組み
派遣・有期労働者が安心して働くことができる環境を整備するため、製造請負優良適正事業者
認定制度や優良派遣事業者認定制度の普及を促進させ、不適正な派遣元事業者などの存続・参入
を許さず、優良な事業者を育成する仕組みを構築するとともに、派遣・有期労働者の保護やキャ
リア形成に資する制度のあり方について引き続き検討する。
Ⅱ.派遣・有期労働者の処遇向上に向けた取り組み
1.技能協の取り組み
技能協は、会員企業に対し以下のことを求める。
1)労働・社会保険や福利厚生、教育研修費等の確保を図るとともに、派遣先労働者の賃金水準
を踏まえつつ、派遣労働者の能力向上に応じた賃金水準を確保するよう努めること。
2)派遣労働者への通勤手当にかかる労働条件の相違が、派遣元で雇用する通常の労働者と有期
雇用派遣労働者との間で、労働契約法第 20 条に基づき、不合理と認められるものであっては
ならないこと。また、労働基準法第 24 条に抵触することがないよう、会員企業へ周知するこ
と。
3)派遣労働者の希望を踏まえた雇用安定措置を実施すること。特に派遣期間が3年に達して、
派遣先の直接雇用を希望する派遣労働者については「派遣先への直接雇用の依頼」を必ず行い、
雇用の安定化を図ること。
4)年次有給休暇など各種休暇・休業等の権利保障と取得の適正化を図ること。
5)女性活躍推進法の周知徹底と、法に基づく派遣・有期労働者に対する取り組みを進めること。
6)改正育児・介護休業法等が成立した際には、同法により義務化される妊娠・出産・育児休業・
介護休業等を理由とする上司・同僚などによるハラスメント等の防止措置、および不利益取扱
い禁止への周知徹底を図ること。
7)派遣・有期労働者の育児休業等の取得促進に向けて、改正育児・介護休業法を含めた関係法
令の周知徹底を図ること。改正法に基づき、有期労働者の育児休業等の取り組みを推進するこ
と。
8)派遣・有期労働者への段階的かつ体系的な教育訓練を着実に実施すること。
9)安全衛生管理体制の徹底、とりわけ、メンタルヘルス、ハラスメント問題への対応を強化す
ること。また、雇い入れ時や作業内容の変更時に適切な安全衛生教育を実施すること。
10)被保険者とすべき派遣・有期労働者に対して確実に労働・社会保険を適用し、給付手続き、
喪失手続きについても迅速・適正に対処すること。
11)自社で雇用する派遣労働者の雇用主たる責務を果たすため、派遣元責任者の資質の向上に取
り組むこと。
12)労働組合活動に関する理解促進に努めること。
2.連合の取り組み
連合は構成組織を通じて派遣先(発注者)
・派遣元の労働組合に対し以下のことを求める。
1)派遣先事業主から派遣元事業主へ、派遣先労働者の賃金水準等の情報提供を適切に行うよう
求めるとともに、均衡待遇を実現できる水準で派遣料金を設定するよう派遣先事業主に求める
こと。
2)派遣先の正規社員の賃金水準を踏まえつつ、キャリアアップの成果反映などに留意し派遣労
働者の待遇の向上を行うこと。
3)派遣元事業主から派遣労働者の直接雇用申込み依頼を受けた場合には、積極的に受け入れる
こと。また、受け入れている派遣労働者に対して、正社員募集情報の優先的な情報提供と採用
への配慮が行われるようにすること。
4)福利厚生施設の利用や、業務に密接に関わる教育訓練の実施について、派遣労働者にのみ不
合理な条件が設定されないようにすること。
5)有給・無償での教育訓練を実施すること。
6)安全衛生教育を実施するとともに、労災発生時の適切な対応や再発防止に向けた取り組みの
徹底をはかること。
25
7)改正育児・介護休業法等が成立した際には、新たに義務化される妊娠・出産・育児休業・介
護休業等を理由とする上司・同僚などによるハラスメント等の防止措置、および不利益取扱い
禁止に関する取り組みの徹底を図ること。
8)派遣・有期労働者の確実な休暇取得や長時間労働の是正に向けた必要な協力を行う。
9)派遣先の職場におけるハラスメント等に関する派遣労働者の苦情・相談を適切に把握し、対
策を行う。
10)派遣先における女性活躍推進法に基づく取り組みについて、派遣労働者も対象とするように
派遣先事業主に求める。
11)派遣会社における健全な労使関係の確立に向けて、労働組合づくりを進める。
3.共同の取り組み
派遣労働者の処遇の向上のために、就業環境の整備、福利厚生、キャリア形成のあり方につい
て検討する。
Ⅲ.今後の両団体の協議体制に関わる事項
技能協と連合は、引き続き労働者派遣・請負に関わる諸問題について実態を調査しつつ、継続
的に協議を行う。
以
2016 年 3 月 15 日
一般社団法人日本生産技能労務協会
会
日
本
長
労
事務局長
26
清
働
組
逢
水 竜 一
合
総
連
見 直 人
合
会
上
4)情報発信、広報の充実
会員はもとより社会に向けて、協会ホームページへの掲載等を通じて協会の動きや主
催セミナーの案内など、業界団体としての活動や取り組みを公開し、理解を得られるよ
う努めた。
さらに会員に対しては、行政情報や関係法令等業界関連の有益な情報をJSLAニュ
ースとして迅速に配信し、情報発信の充実化を図ることができた。
◆
厚生労働省をはじめとする行政関連ニュース 85件
◆
当協会関係セミナー等のご案内
◆
その他
90件
47件
の発信を行った。
今後も、会員に対する迅速、的確な情報提供と、政治や行政への提言・要望などを効
果的に展開し、会員の事業が円滑に進むよう努めていく。
5)「製造請負・派遣事業者動向調査」の実施
(1)「製造請負・派遣事業者動向調査」の実施
製造請負・派遣業界の健全化を図り、業界の発展に資することを目的として、会
員企業を対象とする「製造請負・派遣事業動向調査」を、平成23年4月に開始し
て以来、四半期ごとに毎年4回実施してきた。本年度も業界の動向を的確に把握し、
本調査から得られる情報をホームページに公表するなど業界内外へ発信するととも
に、製造請負事業における施策立案のための基礎資料として活用を図った。
具体的には調査結果について、会員企業はもとより業界、行政機関、マスコミ等
に情報提供を行うとともに、行政機関等への要請や被災地の雇用支援活動等に活用
した。
(2)平成27年度調査の実施時期
第1四半期調査
平成27年
4月
第2四半期調査
平成27年
7月
第3四半期調査
平成27年10月
第4四半期調査
平成28年
1月
(3)調査結果の概要
①
製造請負・派遣事業の業況判断DI
平成28年1月の業況判断DIはプラス25で、やや低下傾向にあるが、依然と
して高い水準にある。
27
43 45 42
27 30
21
-19
平成23年
38
28 25
平成24年
平成25年
平成26年
平成27年
1月
10月
7月
4月
1月
10月
7月
4月
-27
1月
10月
7月
4月
1月
10月
7月
-20
33 30
5
-5
4月
0
1月
1
10月
6
7月
8
4月
50
40
30
20
10
0
-10
-20
-30
-40
平
成
2
8
年
製造請負・派遣事業の業況判断DIの推移
②
スタッフ社員雇用状況判断DI
平成28年1月のスタッフ社員雇用状況判断DIはプラス93で、この1年を通
して90台で高止まりの状態が続いている。人手不足が深刻な状況を示しており、
業績への影響が懸念されている。
(※スタッフ社員とは製造業務等に直接従事する労働者をいう)
76
平成23年
平成24年
平成25年
96 93
95 91
87 90 90 91
平成26年
スタッフ社員雇用状況判断DIの推移
28
平成27年
1月
10月
7月
4月
1月
10月
7月
4月
1月
49
10月
10月
7月
4月
1月
10月
7月
37
7月
56
83 87
58
4月
70 69 64 70
1月
56
4月
120
110
100
90
80
70
60
50
40
30
20
平
成
2
8
年
③
被災地域における会員企業の新規雇用状況
震災後4年間の被災地域における会員企業の新規雇用者数は、累計31,099人
となり、雇用支援に大きく貢献することができた。震災発生から5年目に入り、復
興事業もインフラ整備から地場産業の回復、新たなコミュニティーの形成へと状況
が変化してきていることから、本調査項目は平成27年4月調査をもって終了した。
35,000
30,000
25,000
20,000
15,000
新規雇用者数(人)
31,099
29,571
28,010
26,064
24,198
22,671
20,817
18,895
17,311
15,673
13,978
8,292 11,353
累計新規雇用者数(人)
10,000
5,000 2,611 3,061 2,625 1,695 1,638 1,584 1,922 1,854 1,527 1,866 1,946 1,561 1,528
0
被災地域における会員企業の新規雇用状況推移
29
5-2 会員交流及び会員拡充に向けた活動
1)会員拡充のための取り組み
製造請負・派遣業における中核的な業界団体として、さらなる会員拡充を図るべ
く、会員・理事及び事務局との連携により、新規会員獲得を推進した。
平成27年度は、入会7社、退会4社となり、平成28年3月末の正会員数は
91社である。
平成27年度の新入会員は、下記のとおり(入会順)。
企業名
代表者
本社所在地
1
株式会社塚腰サービス
塚腰
美代子
京都府京都市
2
キョウエイ株式会社
三浦
勝
愛知県豊橋市
3
シー・アール・シー株式会社
小玉
義光
静岡県富士市
4
蔵の街運送株式会社
琴寄
敦子
栃木県栃木市
5
株式会社バーンフュージョン
渡部
浩由
山形県酒田市
6
株式会社アバンセコーポレーション
林
隆春
愛知県一宮市
7
株式会社ユニバーサルエンジニアリング
原田
克彦
群馬県伊勢崎市
2)会員交流会・各種セミナーの実施
(1)平成27年度「社員総会」における講演会及び会員交流会の開催
本年度行事のスタートとして、全国より145名が参加した。
◆
開催日
平成27年5月20日(水)
◆
場所
明治記念館
◆
講演
①「最近の雇用情勢と民間人材サービスを取り巻く状況について」
厚生労働省 職業安定局 派遣・有期労働対策部企画課
民間人材サービス推進室長 古舘
哲生氏
②「製造派遣社員のキャリア形成に向けて」
株式会社ニッセイ基礎研究所
主任研究員
松浦
民恵氏
③「派遣会社におけるマイナンバー制度への対応」
株式会社富士通総研 シニアマネジングコンサルタント
中村
古舘
哲生
氏
松浦
民恵
30
氏
中村
均 氏
均氏
(2)改正労働者派遣法に関する講演会・地区会員交流会の開催
平成27年9月30日より施行された、改正労働者派遣法は、業界に大きな影
響を及ぼすものであることから、労働者派遣法改正に係わる事項について、具体
的に解説すべく、全国で会員交流会を開催した。
地区会員各社や拠点事業所長とも交流の輪を広げ、一層緊密な関係を構築するこ
とができた。
①
講演会(再掲)
◆
講演テーマ 「改正労働者派遣法のあらまし」
特に、大阪・仙台・福岡・名古屋においては、地元所管の労働局幹部から
「最近の労働行政について」の講演をいただいた。
開催日
1
2
平成27年
8月
4日(月)
8月
7日(金)
地区
大阪
仙台
3
講師
参加者
①大阪労働局需給調整事業部長 吉田幸正氏
②特定社会保険労務士 田原咲世氏
①宮城労働局職業安定部長 西部忠司氏
②特定社会保険労務士 田原咲世氏
52名
61名
①福岡労働局職業安定部需給調整事業課長
8月18日(月)
福岡
梶原伸生氏
58名
②特定社会保険労務士 田原咲世氏
4
5
8月28日(金)
10月
9日(金)
名古屋
東京
①愛知労働局需給調整事業部長 石黒恒雄氏
②特定社会保険労務士 田原咲世氏
①特定社会保険労務士 田原咲世氏
セミナー開催風景
31
59名
208名
②
各地区会員企業経営層との懇談会
講演会の開催に先立ち、各地区会員企業経営層と協会幹部との懇談会を実施し、
経営上の諸問題や協会事業等について意見交換を行い、情報共有を図るとともに、
協会の事業運営に反映させた。
開催日
1
平成27年
地区
8月 4日(火)
2
8月
7日(金)
3
8月18日(火)
4
8月28日(金)
関西・中国・四国
東北・北海道
協会幹部
参加者
若松理事長他
16名
寺坂副理事長他
9名
九州
清水会長他
8名
中部
寺坂副理事長他
10名
(3)各種セミナーの実施
本年度は、改正派遣法の他にも、マイナンバー制度、無期雇用契約への転換等
の会員企業のニーズに応じて、以下のセミナーを実施した。
開催日
地区
テーマ・講師
参加者
「人材サービス業界におけるマイナンバー
制度について」
・国税庁課税課
企画専門官
間瀬 利雄氏
・特定個人情報保護委員会事務局 総務課
平成27年
9月
4日(金)
東京
課長補佐
75名
山口 英明氏
・厚生労働省 職業安定局 雇用保険課
課長補佐
仙田 亮氏
「キャリア形成の進め方と
キャリア・コンサルタントについて」
キャリアカウンセリング協会
理事長
平成27年
10月
9日(金)
平成28年
2月16日(火)
藤田
65名
真也氏
「改正労働者派遣法セミナー」
東京
北桜労働法律事務所
特定社会保険労務士
153名
田原
咲世氏
「改正労働者派遣法Q&A緊急説明会」
東京
厚生労働省 職業安定局 派遣・有期労働対策部
需給調整事業課 課長補佐
木本
和伸氏
111名
(4)「改正労働者派遣法に対応したキャリア支援セミナー」の開催(再掲)
改正労働者派遣法で派遣事業者に義務づけられた、キャリア・コンサルティン
グの実施や段階的・体系的な教育訓練の実施について、会員の取り組みを支援する
ためのセミナーを開催した。
開催日
開催地
参加者
3月 5日(土)
福岡
27名
2
3月 9日(水)
名古屋
40名
3
3月10日(木)
大阪
72名
4
3月17日(木)
東京①
82名
5
3月23日(水)
東京②
71名
6
3月25日(金)
仙台
35名
1
平成28年
(5)特別講演会の開催
Ciett(国際人材派遣事業団体連合)会長アンネマリー・ムンツ氏をお招きして、
特別講演会を開催した(参加36名)。
◆
開催日
平成27年10月19日(月)
◆
場所
からすま京都ホテル
◆
講演
「世界における製造派遣の状況について」
講師:アンネマリー・ムンツ氏
(6)「平成28年賀詞交歓会・講演会」の開催
例年のとおり、平成28年1月に「賀詞交歓会」を開催し、厚生労働省幹部や
学識経験者により講演を行い、174名の参加をいただき好評であった。
◆
開催日
平成27年1月20日(水)
◆
場
明治記念館
◆
講演①「改正労働者派遣法について」
所
厚生労働省 職業安定局 派遣・有期労働対策部
需給調整事業課 派遣・請負労働企画官
手倉森
◆
一郎氏
講師:手倉森
一郎氏
講演②「人材ビジネス産業の課題と今後の方向」
独立行政法人 労働政策研究・研修機構
主席統括研究員 濱口
桂一郎氏
(7)会員企業訪問
当協会から会員企業への訪問により、会員各社が当協会
への要望や期待すること、今後の課題などのヒアリングと
情報交換を行った。
講師:浜口 桂一郎氏
訪問会員企業数43社、延べ54社
5-3 組織及び体制の充実、整備に向けた活動
1)運営組織の整備
協会が実施する事業の拡大・多様化への対応を図るため、さらには今後の事業展
開をも踏まえて、協会の運営組織の整備を行った。
特に、人材サービス業界における労働と安全衛生の課題に対応するため、総務統制
委員会に「労政部会」「安全衛生協議会」を新設して活動を開始した。
2)将来ビジョンのブラッシュアップ
我が国の雇用情勢の改善傾向が続く中で「製造請負・派遣事業動向調査」に
見られるように、製造系人材サービス業界も深刻な人手不足の状況にある。
一方、労者派遣法が改正され、労働者派遣事業の期間制限のあり方が抜本的に見
直されるとともに、派遣労働者に対する雇用安定措置やキャリア形成支援が義務付
けられるなど、製造系人材サービス業界を取り巻く事業環境は大きく変化している。
こうした状況の下で、製造請負・派遣業の今後の方向性等について検討するととも
に、当面の課題である労働者派遣法改正への迅速・的確な対応に取り組んだ。
3)復興推進の取り組み
平成23年3月の東日本大震災発生から5年目を迎え、復興活動を担う会員とと
もに復興庁、地方行政機関等との連携を図りつつ、人材サービス業のノウハウを最
大限に活かした活動で、被災地域における雇用の創出や促進などを通じて、被災地
復興に取り組んできた。その結果、4年間の被災地での雇用創出は累計3万1千人
を超え、被災地の復興に大きく貢献することができた。
今年度においては、被災企業の訪問、被災地の復興状況視察も含め、以下の活動を
行った。
(1)復興庁が取り組む「『新しい東北』官民連携推進協議会」への参加
同協議会の会員として、会員交流会に積極的に参加し、この「新しい東北」の
創造に向けた事業展開を行っている行政機関、経済界、大学、NPO等の会員と
のパイプを構築し、互いの情報を共有、連携するとともに、当協会会員に関連す
る情報を提供してきた。
①
第1回協議会会員交流会「新しい東北」ミーティング in 東京
特別企画「企業による復興支援」
平成27年7月4日(土)東京都港区(約150団体、220名参加)
②
第2回協議会会員交流会「新しい東北」交流会 in 遠野
メインテーマ「コミュニティの形成」
平成27年7月26日(日)岩手県遠野市(約75団体、130名参加)
③
第3回協議会会員交流会「新しい東北」フォーラム in 仙台
メインテーマ「東北で進む『新たな挑戦』」
平成27年10月12日(月)宮城県仙台市(約400名参加)
④
第5回協議会会員交流会「新しい東北」交流会 in 仙台
メインテーマ「この先へ続く、東北の『新たな挑戦』」
平成28年2月11日(木)宮城県仙台市(約360団体、760名参加)
(2)行政機関との意見交換
当協会の支援活動に対する理解促進と、雇用情勢についての意見交換を目的と
して、宮城・福島復興推進関係行政機関等を訪問した。
(3)防災体制、ツールの確立
東日本大震災における被災地支援の活動経験に基づき「地震対策をはじめとす
る危機管理の社内マニュアル(危機管理計画書)のサンプル」を作成し、会員企業
に配布した。
4)人材サービス産業協議会(JHR)と連携した活動
一般社団法人人材サービス産業協議会(JHR)に参加し、委員会活動やプロジ
ェクト活動を通じて人材サービス業界の発展に努めた。人材サービス業界で働く営
業・内勤社員の人材育成に関しては、下記の活動を行った。
(1)事業経営層へのインタビュー収集
(2)一般職層からのエピソード収集
(3)各団体の学習コンテンツ(業界知識・セミナー等情報)収集