PDFファイル/983KB

◆飯田市への意見
【提案】自宅以外でも勉強できるスペースが欲しい。
【回答】日頃より皆さんが将来に向かって頑張って勉強をされていることに対し、心からエー
ルを送ります。
現在、市の施設において、皆さんに気軽に勉強していただけるスペースを提供していますが、
今後、大勢の皆さんにお使いいただけるよう、わかりやすい情報の発信を心がけてまいります。
具体的なスペースとしては、本町のりんご庁舎2階、3階に「市民サロン」があります。こ
こは、りんご並木や風越山を眺めながら談話ができ、勉強など自由にご利用いただけます。
毎日午前8時30分から午後10時までオープンしており、クローズは12月31日と1月
1日のみになりますので、春休みや夏休みなどの長期休暇時にはきっと役に立つと思います。
ただし、席に限りがあるので注意してください。また、遅い時間は保護者に心配をかけない
ように使用してください。
また、図書館でも勉強していただくことができます。中央図書館は2階の読書室、上郷図書
館は2階の学習室です。いずれも図書館の開館から閉館まで使用できます。飯田西中のみなさ
んが居住する地域からは少し遠いですがご利用ください。
なお、地域にある図書館の分館(羽場・丸山・東野)では、勉強できる広いスペースはあり
ませんが、調べ物をしたり本を借りていただくことができます。水曜日は午後のみで午後5時
まで、土曜日は午前8時30分から午後5時まで開館していますのでご利用ください。
このほか、飯田文化会館と飯田市公民館では、高校生に対し自習のための部屋を用意してい
ます。高校生になりましたらぜひ利用してください。お待ちしています。
【提案】高校を出た後に進学する大学がほしい。
【回答】貴重な提言をありがとうございます。この地域には飯田女子短期大学がありますが、
4年制の大学がないこともあり高校を卒業すると約8割の学生はこの地域を離れる中で、将来
的には約4割ほどしか故郷に帰ってこない現状があります。
一度は飯田を離れた若者が飯田に戻ってきてくれなければ、地域を担う人材が不足しさらに
地域の活力が低下してしまいます。そのためにもこの地域に大学がほしいという気持ちは市役
所も同じ思いです。しかし、大学入学人口の減少や大学数の増加などで、定員が進学希望者を
上回るなど日本の大学を取り巻く環境は非常に厳しく、特に地方の大学や小規模大学を中心と
して多くの大学が定員割れを生じています。大学を作れば学生が集まる時代ではないのも事実
として認識しなければなりません。
そのような中、現在多くの大学の学生・教職員が飯田に調査や学習に来ています。この地域
の魅力やまちづくりの手法が、大学の研究テーマとして惹きつけているからです。また、14
年後にはリニア中央新幹線が開通し、東京や名古屋からのアクセスが飛躍的に向上します。そ
ういった意味でも当地域は多くの魅力や可能性を含んでいます。
進学したいと思う大学、この地域に必要とされる大学を中学生の方々も含めて様々な皆さん
と協議する必要があると考えます。
今後とも中学生の皆さんの希望やアイデアをお寄せください。
1
【提案】バスケットリーグを設立したり、呼んだりしてほしい。
【回答】提言をいただきありがとうございました。現在の体育施設の再整備を行うことで、B
Jリーグの試合を飯田に招致できる可能性があります。現状はBJリーグの試合に適した施設
は、当地域にありませんが、大きな試合に対応できる環境づくりを進める検討を行っておりま
すので、そのような環境が整いましたらぜひとも観戦に来てください。
自分たちの住む地域にプロバスケットボールチームが設立され、試合が行われることになれ
ば、チーム関係者や多くの観客が訪れ大きな経済効果を生み出すことが期待できます。
一方、プロチームの設立には、管理・運営を行う会社を設立すること、スポンサーを確保し
多くの資金を確保すること、一定規模の体育館があること、そして何よりも、チームの設立と
運営を支援する多くの市民の存在など様々な条件が必要になります。
実現のためには、住民の皆さんによる運動・活動などの大きなうねりが欠かせません。そう
した流れを協働してつくることができれば幸いです。
今後ともご提言やご協力をよろしくお願いします。
【提案】飯田駅周辺の治安が悪く怖い。
【回答】提言をありがとうございます。飯田駅周辺は、いろいろな施設が集まり人通りの多い
地域や住宅街などの静かな地域もあります。暗い場所や不審者が出没しそうである、通行に危
険な箇所があるなどの視点で具体的な内容や場所を挙げていただき、各家庭・学校を通じて地
域の防犯役員、駅前交番、市役所におっしゃっていただければ、安全点検を実施し、地域パト
ロールや施設改修などの対応をします。
地域の安全・安心のためには、住民の皆様の協力が必要です。住み良いまちづくりのために
引き続きご意見・ご提言をお願いします。
2
【提案】企業を増やし、若者が働ける場所を作ってほしい。
【回答】貴重な提言をいただきありがとうございました。飯田市では、地元の学校を卒業後、
東京や名古屋などの都市圏に出た若者が帰って来られるような産業づくりを目指しています。
飯田市での就職を考えたときに、どういう企業があるのかわからなかったり、都会の大企業
でも大変なのに地方の企業などは働く場所がないのではと不安に思う人もいると思います。
地域産業の歴史について学校で学んだことを思い出して下さい。飯田市の主要な産業は製造
業です。当地は精密電子関連や自動車関連部の企業が高い技術力を武器に成長してきました。
今、地元企業は、知恵やアイデアを出して航空機や宇宙工学、太陽光などの新エネルギー、
医療関係などの分野にも取り組んでいます。
もう一つ地域産業で欠かせないのが伝統産業です。
「飯田の水引」はよく知られていますが、
注目したいのはお菓子などの食品産業です。昔ながらの味と技を大切にした商店が多数あり、
菓子の製造販売で数十億円規模の製菓会社もあります。最近は市田柿が地域ブランドの商品と
して有名になりつつあります。
製造業だけでなく、スーパーなどの流通分野や洋服や宝石など専門店、ホテルや結婚式場、
高齢化時代を迎え福祉施設や病院、農協や金融機関など、大企業こそありませんが皆さんが活
躍する場所はいろいろな分野にあります。
しかしながらまだ充分とは言えません。人々が働ける場所を増やしていくためには新しい産
業や会社が今以上に発展していく必要があります。そのために一番必要なのことは、皆さんの
ような若い力ですので大いなる期待をしております。
今後とも様々な提言をお寄せください。
【提案】飯田に歴史のある物があるが、子どもたちがよく知らないので、紹介活動やアピール
した方がよい。
【回答】貴重な提言をいただきありがとうございました。ご指摘のように飯田市には数多くの
美術作品や歴史資料・民俗資料、史蹟(しせき)などがあります。また、無形の祭り・民俗芸
能や自然も豊かにあります。
飯田が誇れるものを小・中学生や高校生、一般の住民の皆さん、さらには市外に住む皆さん
に広く知っていただくことが大切だと考えております。
そのために美術博物館では、
「物」の価値を見いだすよう調査研究を進め、展覧会や講演会・
講座・見学会などを開催したり、本や映像にまとめたりして紹介しています。また、同様の活
動をしている施設には、上郷考古博物館や川本喜八郎人形美術博物館、小笠原家資料館や考古
資料館、遠山郷土館(南信濃)
・まつり伝承館天伯(上村)などの博物館・資料館があります。
さらには、文化財の保護と啓蒙、歴史的書類などの調査研究と紹介、各種図書資料の案内、史
蹟の探訪など様々な活動をしています。
観光面でも飯田市の見所をパンフレットにして配布するなどのPRに取り組んでいますが、
広く知ってもらうには、まだまだ至らない点が多々あろうかと思います。今後、さらに一層の
紹介活動に工夫を凝らし努力してまいります。
今後とも様々な提言をお寄せください。
3
【提案】飯田の郷土料理を知らない小中学生がいるので、教えてもらえるような機会を作った
らどうか。
【回答】貴重な提言をいただきありがとうございました。市内20地区の公民館では、地区ご
とにいろいろな事業を行っています。地区によっては「子ども料理教室」や「農業体験」など
を計画し、郷土料理に触れる機会を設けていますが、まだまだ少ないのが現状です。
私たちが生まれ育ったこの地域に愛着を持つためにも、郷土料理を多くの皆さんに知ってい
ただくことは大切なことと思います。
中学生の皆さんの生の声として貴重なご意見を各地区の公民館にお知らせし、できることか
ら取り組んでいきたいと考えます。
今後とも様々な提言をお寄せください。
【提案】飯田に市民みんなのシンボルとなるタワーをりんご並木に作ったらどうか。
【回答】貴重な提言をいただきありがとうございました。りんご並木は、昭和22年の大火に
より火災復興の防火道路として整備し、植樹帯に希望のしるしとして昭和28年に飯田東中学
校生徒がりんごを植えて以来60年が経過し、まちづくりの原点とされています。その後、人
と車が共存するコミュニティ道路として今の形に整備したのは14年前になります。
現在、りんご並木は中心市街地の顔として、また、飯田市のシンボルとして市民から愛され
ており、すでに飯田市民にとってシンボル的な存在となっています。
りんご並木は、人々にとって使いやすい機能と美しい景観を保つ事を考えて現在の形状にな
っていますので、タワーのような高い構造物がりんご並木にふさわしいかどうかを議論する必
要があります。
りんご並木が多くの市民に愛されるため、今後とも様々な提言をお寄せください。
4
【提案】夜になると道が暗くなり電灯がないところは怖いので、電灯を増やしてほしい。
【回答】貴重な提言をいただきありがとうございました。防犯灯は、各地域のまちづくり委員
会等で維持、整備をお願いしています。新たに防犯灯を設置する場合は、基準に基づいて設置
しています。具体的には、
「地域で必要と認められ、設置個所の住民の方に理解が十分得られ
た個所で、防犯灯間の距離が50m以上あり徒歩による通行者が多いこと」などの条件があり
ます。
防犯灯の設置要望個所がありましたら、学校を通じて各家庭から地区の防犯役員、安全担当
の委員さんにご相談いただければと思います。
安全で安心して通行できるよう今後とも様々な提言をお寄せください。
【提案】りんご並木や公園にクリスマスイルミネーションを飾ったり、ハロウィンの行列を行
うなど、小さい子どもから大人まで楽しめるような場や機会を作ったらどうか。(イルミネー
ションイベントは箕輪町の取り組みなどを参考に)
【回答】貴重な提言をいただきありがとうございました。全国の各地域では、趣向を凝らした
市民活動やお祭りが行われています。中学生の皆さんがそういうものに関心を持つことは素晴
らしいことだと思います。箕輪町のイルミネーションフェスタは住民主体の実行委員会による
素晴らしいイベントです。
一方、飯田市では、商店街の皆さんによる取り組みでりんご並木周辺にクリスマスイルミネ
ーションが飾られたり、市民団体によってりんご並木にて親子参加のハロウィンパーティが開
催されました。
6月にりんご並木で行われる「竹宵まつり∼100万人のキャンドルナイト」は、多くの市
民が関わる中で、数千本の竹宵(竹を刻んで作られたあんどん)が歩行者天国の路上を美しく
彩り、小さい子どもから大人までが楽しめる機会として、他地域から絶賛される取り組みの一
つになっています。
また、皆さんもご存じの「いいだ人形劇フェスタ」のように、規模や内容で他の地域では決
して真似ができない全世界に誇ることのできる祭典が当地にはあります。
このような市民活動やお祭りを一緒になって作り上げていく活動に中学生の皆さんも参加
してみてはいかがでしょうか。
小さい子どもから大人までが楽しめる提言を今後もお寄せください。
5
【提案】近くに食料品など買う店が少なく困っているお年寄りなどがいるので、対策をしてほ
しい。
【回答】貴重な意見をいただきありがとうございました。日常生活において買物に困っている
高齢者の皆さんへの対応については、飯田市議会やまちづくり委員会が開催する市政懇談会な
どでも課題となっています。
個人商店や小売スーパーが閉店となり、市街地地域でも日々の買物が困難となる状況に対応
するため、昨年度から商業団体やまちづくり委員会などが試行的な取組を始めました。
商業団体の取組としては、食料品、日用品、介護用品、衣類等を扱う事業所が出張移動販売
事業「しあわせ市場配達便」を行っています。飯田西中学校の学区内では「滝ノ沢の自治会館
前」で移動販売を行っています。近隣の皆様には好評を得ており、平成25年1月からは巡回
する地区を増やしています。
まちづくり委員会の取組としては、タクシーの共同利用への補助や買物の送迎サービスを始
めている地区もあります。
市では、部局を超えて連携し、先進事例の情報収集をはじめ、市内での聞き取り調査やアン
ケート調査を行うなどし、商工団体などと対応策を協議し、
「しあわせ市場配達便」事業の実
施に協力をしています。
地域ごとに状況が異なるため、一つのサービスを提供すれば課題の解決ができるものではあ
りません。行政、商業、地域などの関係者が連携して、それぞれの地域の実情を把握し、課題
分析を行って具体的な対策を練り、試行的な取組をしながら、地域に適した対応をすることが
大切であると考え、そのような活動を支援していきます。
皆さんも自分たちができることを考え、たとえ小さなことであっても行動していただければ
と思います。
【提案】飯田市の中学生や高校生の地域への願いや地域活性化のアイデアを話し合う機会がほ
しい。
【回答】貴重な提言をいただきありがとうございました。飯田市では、市民の皆さんからの意
見や提言を市政に反映させるため、市長が地域の方々と懇談する機会(市政懇談会)をまちづ
くり委員会と共に設けております。
24年度の丸山地区市政懇談会では、飯田西中学校の生徒さんから意見と提言をいただき、
新しい地域づくりの形としてマスコミからも注目され、報道を通じて市民の皆様からも共感を
いただいたところです。
飯田市としては、モデル的な取組としてこれを他地域にも紹介していることから、中学生の
皆さんがまちづくり委員会と一緒になって地域の課題を考える機会が増えることに期待する
ところです。
また、公民館の活動と一緒になって地域の中学生や高校生の願いや思いが反映できる地域づ
くりについて、研究や支援の方法を地域の方々と考えていきます。
今回の提言のような方法のほかにインターネットによるご意見・ご提案やお問い合わせ、
「や
らまいか提言(市長への政策提言)」も受け付けていますのでご利用ください。
6
◆飯田市を活性化するためのアイディア
【提案】
「ぽぉ」以外の飯田のマスコットキャラクターを作ったらどうか。
【回答】貴重な提言をいただきありがとうございました。
「ぽぉ」は、平成20年に飯田を代
表するイベントの一つである「いいだ人形劇フェスタ」の30周年を記念して登場したイメー
ジキャラクターで、その愛嬌ある表情とユーモラスな姿で、小さなお子さんを中心に大変にか
わいがってもらっています。
また、
「ぽぉ」が登場する以前には、飯田市公民館横のハミングパル(人形時計塔)に人形
モニュメント「時の番人」が登場し、最近では遠山郷(上村、南信濃両地区)のイメージキャ
ラクターとして「とおやま丸」が遠山郷観光大使として活躍しています。
それ以外にも、飯田市へのUターン・IターンをPRするイメージキャラクター「ゆいたん」
や、飯田市以外の近隣の町村では、松川町の生ゆるキャラ「にゃんたぶぅ」
、高森町の「柿丸
くん」
、平谷村の「ちんえもんくん」
、下條村の「カッセイカマン」
、天龍村の「おきよめっち」
、
喬木村の「ベリー&ゴー」
、豊丘村の「だんQくん」
、大鹿村の「大鹿景清」と「大鹿鹿丸」な
どが、それぞれの町や村のPRに大変頑張っているところです。
こうしたキャラクターは「ゆるキャラ天国 in りんご並木」や下條村の「ローカルヒーロー大
集合」などのイベントに参加したり、それ以外の県内や県外のイベントにも出かけて行き、飯
田、下伊那を一生懸命PRしています。
提案いただいた「ぽぉ」以外のマスコットキャラクターも、飯田が元気になったり、飯田を
広くPRしたりするために必要であれば、積極的に考えていきたいと思います。
皆さんがこれから進学、就職と成長していく過程で、
「ぽぉ」や「とおやま丸」負けないよ
う飯田をPRして、飯田に暮らす皆さんが元気になるべく若い力を思い切り発揮してもらうこ
とを期待しています。
今後とも積極的な提言をお寄せください。
私は
僕の名前は
ゆいたんです。
とおやま丸。
7
【提案】デパートや大学などを作って過疎化を防ぐ。
【回答】貴重なアイディアをいただきありがとうございました。地域が活性化するには、そこ
に住む人たちが地域に誇りを持ち、生き生きと生活していくことが大切だと思います。
地域の過疎化とは、皆さんのような若い方々が私たちの地域から出て行ってしまい、地域に
活力がなくなってしまうことです。そうならないためにも、若い方々がこの地域に魅力を感じ、
将来にわたって住み続けたいと感じてもらえるようなまちをつくっていく必要があります。
若い方々が集う場所として、ご提言のデパートや大学は魅力的と考えます。特に飯田には4
年制大学がないため、高校卒業後に地区外へ出て行かざるを得ないのが現状であり、この地域
に大学を設置することは私達の長年の悲願でもあります。
この地域は、14年後にリニア中央新幹線が開通します。大きな可能性を持っているなか、
集客力のある魅力的な商店街や多くの若い方々が集まる魅力ある地域づくりを皆さんのよう
な若い人たちのアイデアを取り入れつつ、多くの方々と協力しながら進めていきたいと考えて
います。
今後とも積極的な提言をお寄せください。
【提案】飯田ならではのテーマパークをつくると人が来てくれると思う。
【回答】貴重なアイディアをいただきありがとうございました。山本地区には、江戸時代から
昭和初期までの飯田の暮らしをテーマパークにした「伊那谷道中かぶちゃん村」があります。
ここは、飯田の主な産業であった水引、養蚕、祭、地酒や当時の街道の様子などを体験しなが
ら学び楽しめる施設となっています。
視点を変えてみますと、飯田市全体をテーマパークとして飯田らしい伝統行事、自然環境、
農業などを楽しんだり、飯田の人と交流したり、農業をしているの方の家に泊まってみること
(農家民泊)など、都会から来た人たちに飯田らしさを体験してもらうことが、「ホンモノ」
に触れることができる、訪れた方により大きな感動を与えることができる方法であるとも言え
ます。
現に、農家民泊をして農業体験する旅行者は年々増加しており、今では年間に約 1 万人の中
学生や高校生が都会から飯田に修学旅行で来ています。
今後とも「飯田ならでは」の観光振興に努めていきますので、皆さんも引き続き積極的な提
言をお寄せください。
8
【提案】新たに飯田の名物や特産物を利用した商品を作り、全国に売り出したらどうか。
【回答】貴重なアイディアをいただきありがとうございました。飯田市には市田柿、和菓子、
五平餅、水引など飯田の名物・特産物があります。たとえば市田柿を使った和菓子は、楽天の
お取り寄せO−1(オーワン)グランプリ・スイーツ部門で大賞を受賞し、当地の新しい商品
が全国にも知られるようになってきています。
特に市田柿については、若い皆さんに市田柿を知っていただき、食べてもらうために「国産
プレミアムドライフルーツ」として、若者向けのブランドづくりを進めています。具体的な取
組の一つとしては、愛知大学経済学部の皆さんと一緒に干し柿づくり体験をする中で市田柿の
価値を探り、名古屋で市場調査し、若者へのPR・販売方法を研究しています。
当地にはこのほかにもまだたくさんの名物や特産物がありますから、それらを利用した新し
い商品が生まれるよう今後とも積極的なアイデアをお寄せいただければ幸いです。
【提案】動物園の規模を大きくし、もっと動物を増やしたら人が来てくれるのではないか。
【回答】貴重なアイディアをいただきありがとうございました。飯田市立動物園は、昭和22
年の「飯田大火」の復興のために都市計画として作られた「扇町公園」に猿や小鳥などを飼っ
たことが機会となり昭和28年に開園し、今年で60周年を迎えます。
開園後は徐々に動物を増やし、ライオンや熊などの猛獣を飼育した時代もありましたが、昭
和54年に飯田市が東海地震防災対策強化地域に指定されたことを受け、周辺環境や立地条件
を踏まえ『猛獣のいない小動物中心の動物園』を目指すことになり、昭和62年に改装開園し
ました。
現在は、平成20年に策定した中心市街地活性化基本計画の『人々の交流によるにぎわいの
回復』を目標に改修工事を行っており、これまでにイベント広場、ふれあい広場、ペンギン舎、
コンドル舎などをリニューアルしました。これにより来園者数が昨年の1.5倍に増えました。
引き続き平成25年度までに鹿舎や小獣舎などを改修する予定です。
皆さんからいただいた「規模を大きくし、動物を増やす」は、ただ今検討しております次期
中心市街地活性化基本計画の中で検討材料とさせていだただきます。
立地条件などからあまり規模を大きくできず、猛獣などの飼育もできませんが、子どもたち
が動物に触れて命の大切さや生態を学べる場として、また、人々が交流しにぎわいを生む場と
して市街地にある動物園を活用できればと考えています。
今後とも積極的なアイディアをお寄せください。
9
【提案】人形劇フェスタの期間をもっと長くするともっと人が来てくれると思う。
【回答】貴重なアイディアをいただきありがとうございました。期間を長くすることで大勢の
人たちに飯田に来てもらおうというご意見をいただきましたが、とても大事なことだと思いま
す。期間を長くすれば、たくさんの公演や催し物を見て楽しむことができますし、出会いや交
流の機会も増えてまちの賑いにもつながります。
遠くから訪れた方々が、
「いいだ人形劇フェスタ」やこの地域に魅力を感じてファンになっ
てくれればとても嬉しいことです。
「いいだ人形劇フェスタ」は、市民による実行委員会によって企画・運営が行われています
ので、期間や時期は実行委員会で話し合っていきたいと思います。なお、今年のいいだ人形劇
フェスタは、15周年を記念して「アジア人形劇フェスティバル」として位置付け、6日間の
日程で開催します。この機会にぜひアジアの人形劇をたくさん見てお楽しみください。
また、期間を長くして公演や催し物が増えればその運営を担うスタッフの役割も重要になり
ます。毎年、大勢の市民の皆さんがボランティアとして参加していただいていますが、飯田西
中学校からも多くの生徒さんがスタッフとして関わっていただき感謝しています。今年も、ぜ
ひスタッフを体験してみてください。期待しています。
【提案】飯田市内の地域同士が交流する機会を作る。地域代表者が集まり、飯田市全体の運動
会を行ったらどうか。
【回答】貴重なアイディアをいただきありがとうございました。飯田市では、かつての村を単
位とする地区活動を守り、後世に伝えていくことが、地域の歴史や文化性を発揮する中で非常
に大きな意味を持つことと考えています。
一方、現在では、居住地区を越えての通学、通勤や買物などが普通となっており、地域の枠
にとらわれることなく、共通の課題(道路や産業、環境やイベントなど)として対応すること
が重要となってきています。具体例としては、各地区のまちづくり委員会が、4エリアのブロ
ックを編成し、交流や情報交換を活発に行うことで生活に密着した課題の解決に貢献してきて
いるところです。
まちづくりの活動以外にも、そういった様々な交流や経済活動が展開されていますが、より
良い地域を作り上げていくためには、何よりも地域住民の心を通わせることのできる交流が大
切と思います。
飯田市としては、暮らしやすい地域を守るために、今後とも地域間交流を活性化していきた
いと考えております。また、そういった交流を通じて市民の心が一つとなった結果、今回の提
案である「飯田市全体の運動会」等が実現できるような、そんな地域づくりを目指したいと思
います。
今後とも積極的なアイディアをお寄せください。
10
【提案】テレビなどで飯田を紹介する機会を増やす。
【回答】貴重なアイディアをいただきありがとうございました。飯田市では、マスコミに向け
て記者会見を毎月2回ずつ実施するなど様々な情報を提供しています。各テレビ局では、情報
源をもとにニュースや様々な番組の中で飯田市のことを取り上げて放送しています。
このような機会をさらに増やすために、テレビ局等への情報提供に努め、その取材には積極
的に協力しています。
また、そのほか飯田市が広告料を支払って(スポンサーとなって)当市を紹介する番組の制
作・放送を行うこともありますが、費用がとてもかかります。
飯田ケーブルテレビでは、飯田市の政策や行事を20分程度の番組に編集して放送していま
す。この放送は飯田市内や近隣町村のケーブルテレビ加入世帯で見ることができますので、ぜ
ひご覧ください。
今後も、テレビという媒体を活用して飯田市をPRしていきたいと思います。
【提案】サッカー競技場を設立し集客したらどうか。
【回答】貴重なアイディアをいただきありがとうございました。現在、飯田市にはサッカー専
用の競技場はありませんが、総合運動場にサッカーができる芝生のグランドが整備されていま
す。このグランドは、陸上競技用のトラックの内側に設けられており、サッカーのほかラグビ
ーや陸上のフィールド競技に利用されています。残念ながら現状はJ1、J2、JFLなどの
試合を誘致するだけの設備はありません。
プロサッカーチームの試合を開催し集客をするには、競技場を設立することは当然のことな
がら、地元のサッカーチームやそれを支える多くのサポーターがあってこそ実現可能なものと
なるます。最初は小さなチームでも、多くの市民の支援を得て、やがて大きなチームに育てて
いく、そうした中で市民のサッカー熱が高まっていくことが重要と考えます。
施設の建設や維持管理には多額の経費が必要になりますが、多くの皆さんの支援が得られれ
ば、サッカー競技場整備への大きな後押しになることと思います。
今後ともどしどしアイディアをお寄せください。
11
◆リニア開通を見据え、飯田をもっとこうしたらよいのではないかというアイデア
【提案】観光名所となる場所をたくさん作ったり、現在ある観光名所を整備する。
【回答】貴重なアイディアをいただきありがとうございました。飯田市における観光誘客の取
組は、南信州全体を一つの観光地として捉え、当地ならではの魅力を活かした観光プログラム
を現地で体験できる仕組みづくりを行ってきました。近年では、環境や歴史・文化を巡る「エ
コ・ツアー」をはじめ、市内に点在する「名桜」
、山村の原風景が広がる「遠山郷」
、秘境駅銀
座の「飯田線」などに観光客の関心が高まっています。
他の地域の方々が魅力を感じる南信州の資源は、まだまだ数多く存在しており、提案をいた
だきました観光名所となる場所として増やしていけるように市民の皆さんと協働で魅力の掘
り起こしを行い、活用の工夫や情報発信によって南信州ファンを拡大させていきます。
また、天龍峡や天竜川下り舟、元善光寺などの観光名所は、リニア中央新幹線や三遠南信自
動車道の全線開通によって多くの観光客の入込みが見込まれることから、観光名所に相応しい
整備を検討し実施していきます。
これまでは、神社仏閣などの歴史的な名所や景色のよい場所、遊園地などを訪ねるといった
観光が主流でしたが、最近は、その地域にしかない魅力に魅かれて訪れるといった考えにシフ
トしてきています。
飯田市の遠山郷下栗という地域を知っていますか。飯田西中学校から車で1時間ほどの集落
で、南アルプスに一番近いところにある地区です。ここには大きな観光施設はありませんが、
山腹の傾斜を利用して家が建てられ畑が耕されており、地域の暮らしぶりを感じる美しい地域
です。先祖から引き継いだ畑を大切にしている暮らしに、全国の皆さんが関心を寄せています。
従来のような観光名所の整備はもちろん大切なことですが、飯田の住人の暮らしぶりが感じ
られ、美しい地域を創っていくことも新たな観光名所を創造することになると考えています。
今後とも皆さんのアイディアをお寄せください。
12
【提案】リニアの駅と周辺とをつなぐ交通整備が必要。
【回答】貴重なアイディアをいただきありがとうございました。また、昨年9月に開催しまし
た「リニア中央新幹線を見据えた地域づくり講演会」では、飯田西中学校の皆さんに、
「地域
とのかかわりについて考える授業から学んだこと」と題しての取組事例を発表していただき誠
にありがとうございました。
リニア中央新幹線につきましては、2027年の開業を目指し、現在、リニア中央新幹線に
よって環境にどのような影響があるかを調査、予測等をする環境影響評価が進められていま
す。今年の秋以降には、この環境影響評価の手続きの1つである準備書が公表され、詳細な駅
の位置とルートが明らかになる予定です。
さて、皆さんのアイディアは、飯田市をはじめ、南信州にとって非常に大事なことだと思っ
ています。国においても国土利用計画の中で、「まち」と「まち」との拠点を結ぶ交通体系が
重要であるとの指摘をしています。飯田市においても土地利用基本方針で、中心拠点と各拠点
を結ぶ交通ネットワークを構築することが重要と考えています。
「リニア将来ビジョン」でも、
駅と周辺拠点を結ぶ交通体系の重要性がうたわれており、地域づくりを考える上での根幹をな
す大切な視点であると認識しています。
飯田市としましては、詳細な駅の位置やルートが明示されていない現状ではあるものの、前
述の視点を踏まえ、交通整備の良好なあり方を国や長野県などの関係機関と連携し、調査、検
討しています。
リニア中央新幹線ができる地域は、日本の中でも限られた地域です。開業が予定される平成
39年は、皆さんが社会の中で主役になっている時代です。飯田市では、そうした時代に向け
た準備を住民の方と一緒になって進めておりますが、リニア中央新幹線が開通して本当に良か
ったと思えるこの地域の未来を自らのものとして、今から考え実践していくことがとても重要
なことと思います。
今後の皆さんのご活躍を心から期待しています。
【提案】観光客が色々な場所を観光できるように、列車の本数を増やしたり、バスの停留所増
やしたり増便するとよいのではないか。
【回答】貴重なアイディアをいただきありがとうございました。飯田市では、平成25年4月
からバス運賃を10円単位の距離制から100円単位のエリア制に変更し、乗りやすく手頃な
運賃にする予定です。あわせて、休日ファミリー割引も導入し、土日祝日は大人 1 名につき小
学生以下3名まで運賃を無料にし、遠山郷や昼神温泉などの観光地への誘客を進めていきま
す。また、遠山郷へ行くバスの車体を、
「とおやま丸」や「ぽぉ」などの”ご当地ゆるキャラ”
のデザインにして、楽しい気分でバスに乗って観光地を訪れられるようにします。なお、現在、
実験的に休日限定で運行している電動小型バス「プッチー」についても丘の上観光に活用して
いくことを検討しています。
JR飯田線については、現在秘境駅企画が人気を博しています。今後、観光客の誘客につな
がるイベント等も検討していまいります。
今後とも皆さんのアイディアをどしどしお寄せください。
13
【提案】飯田を紹介する看板は日本語だけでなく、外国語の紹介文もつける。
【回答】貴重なアイディアをいただきありがとうございました。飯田下伊那を訪れる外国人観
光客は次のとおりとなっています。
外国人延宿泊者数
19 年度
20 年度
21 年度
22 年度
23 年度
3,724 人
4,079 人
1,829 人
3,106 人
1,651 人
(長野県観光関連統計より)
現在、飯田市の様子を紹介する観光パンフレットは、4ヶ国語(英語、中国語(簡体字、繁体
字)、韓国語)で作成しています。
今後は、リニア中央新幹線の開通を見据えますと多くの観光客が飯田を訪れることが予想さ
れますが、市内観光施設などの案内看板を外国語で表示することや外国人への対応が可能な観
光ガイドの養成が必要であると考えます。
一方、市内に在住する外国籍の皆さんは、現在、飯田市に約2,200人ほどいます。内訳
は、中国、ブラジル、フィリピンの順で、この3カ国だけで9割を超えています。
飯田市では、飯田で安心して生活していただくために、中国語やポルトガル語、英語など多
言語に翻訳した「生活ガイドブック」や各種の通知や案内文を必要に応じてお渡ししています。
市役所市民課の窓口には、生活上の様々な相談を受けることができるよう3ヶ国語に対応でき
る通訳を配しています。
一方で飯田で生活し地域の日本人とコミュニケーションを図るには、日本語を学ぶことも重
要です。そのことから、公民館を中心に日本語教室を開催し、語学力の向上を図っています。
今後も外国語看板や生活上の説明書や案内文などについては、必要に応じて翻訳をしていき
たいと考えています。
皆が協働し支え合って生活できるようアイディアをお寄せください。
【提案】リニア駅に降りた後に観光できるような観光ツアーを行ったらどうか。
【回答】貴重なアイディアをいただきありがとうございました。リニア中央新幹線の飯田駅設
置によって今まで以上に飯田市を訪れる観光客の増加が予想されています。
現在の景観を生かす中で、まちなかを拠点として天龍峡エリアへ温泉、舟下りを行うコース、
遠山郷エリアの下栗地区やしらびそ高原の見学、本格的な南アルプスへの登山コースの整備、
自然の豊かさを活かした農業体験や果物狩りができる農園に行くコースなど様々なツアーを
実施していきます。また、リニア中央新幹線によって駒ケ岳ロープウェイや高遠城址公園など
伊那谷の観光地を巡るコース、木曽路の妻籠宿、馬籠宿などの中山道の宿場町をゆっくり散策
するツアーなど、伊那路・木曽路との広域的な観光ツアーを行っていきます。更には飯田を起
点として、秋葉街道や三州街道を通り、広く三遠南信地域の観光地を巡り、浜松や豊橋に向か
う観光ツアーも可能であると考えています。
飯田市の自然、歴史・文化財、獅子舞や人形浄瑠璃等の伝統芸能、暮らしなど皆さんの身近
なところに魅力的な観光ツアーの素材となるものがあります。これらを中学生の皆さんにも次
世代に大切に伝承していって欲しいと願っています。
14
【提案】リニア飯田駅とセットで覚えられるような飯田の名物を作る。
【回答】貴重なアイディアをいただきありがとうございました。JR飯田線の天龍峡から南に
は、周辺に民家も商店もない「秘境駅」と呼ばれる駅があり、鉄道ファンのみならず、静けさ
を味わいたいという都会の方々の間でブームになっていますが、そのブームを利用し地元の和
菓子屋さんが「秘境駅最中」を販売しています。
また、我々が獅子舞といえば、東野の大獅子のように後ろに屋台を付けた獅子を連想します
が、このような「屋台獅子」と呼ばれる獅子は全国的には希少であり、屋台獅子が多く保存さ
れている飯田下伊那地域の屋台獅子をモチーフにしたストラップ、壁飾り、置物などのグッズ
や和菓子の獅子最中なども販売しており、商業をされている皆さんの素晴らしい発想力によっ
て地域資源を取り込んだ様々な商品の開発を行っています。
飯田には飯田観光協会という組織があり、旅館やみやげもの店をはじめとして観光に関わる多
くの業種の団体が所属しています。そのような組織の方々とも連携してユニークで魅力的な名
物ができるよう素晴らしいアイデアをお寄せください。
【提案】観光客用に飯田の自然を生かした宿泊施設やロッジをつくる。
【回答】貴重なアイディアをいただきありがとうございました。飯田市内における宿泊施設は、
天龍峡エリア、遠山郷エリア、飯田市街地であるまちなかエリアの観光拠点と交通拠点である
飯田インターチェンジの周辺にあります。
天龍峡エリアでは、自然が創った天龍峡の峡谷に面したホテルがあります。遠山郷エリアに
は、テレビのCMで有名になった上村下栗地区にかつての下栗分校の校舎を転用したロッジが
あります。その他にも、天竜川に面した場所や、飯田の市街地から南アルプスを望む場所にも
ホテルがあります。多くの施設が伊那谷の自然環境や景色を楽しめる場所に立地し、温泉があ
り、観光客の皆さんに喜ばれています。
現在の観光客が宿泊施設に求めるものや期待するものは多種多様です。景色を楽しみ、地元
の食材を食べて、温泉に浸って都会の喧騒を離れ、緑に囲まれた田舎でゆったりとリラックス
したいと思う方もいれば、農家に泊まって土に触れ、自然や農業を感じたいという方もおられ
ます。出費を抑え安価で泊まりたい方もいれば、自家用車でいろいろな観光地を巡ることがで
きるようビジネス用ホテルに泊まりたい方もいます。
私たちが普段目にしている光景は、来訪者には新鮮であったり、感動を与えることもありま
す。見過ごしている何気ない景色から再発見できるものが生まれてくると思います。
今後とも皆さんのアイディアをどしどしお寄せください。
15
【提案】飯田に何度も来てもらえる街となるよう市民全体でサービス精神を示す。
【回答】貴重なアイディアをいただきありがとうございました。ご提言のとおり、観光客をも
てなすのは観光業者や市役所だけでなく、すべての飯田市民であるべきだと思います。では、
その土壌づくりには何が必要でしょうか?
まず第一に、
「飯田市民が飯田の良さを知ること」が大切です。市民に飯田の良さを知って
いただくため、飯田市役所では「広報いいだ」や「飯田市ウェブサイト(ホームページ)」な
どでの情報発信、
「飯田エフエム」や「飯田ケーブルテレビ」などでの番組放送、
「公民館」や
「学校」での郷土に関する学習などを行っています。
第二に、観光資源を磨くことが大切です。民間資本による大規模な観光開発が期待できない
時代にあって、新しいものを作るのではなく、既にあるものを活かしていくことに力を注いで
います。お金をかけて遊ぶだけであれば、田舎は都会が持つ魅力には太刀打ちできません。だ
からこそ、大都市やテーマパークの魅力とは異なる素朴な魅力をアピールすることが求められ
ます。加えて「地方や田舎はどこも同じ」と思われることのないよう飯田独自の魅力を発信し
ていく必要があります。例えば、①多彩な農村資源を活かした体験教育(修学)旅行(年間約
100校・約2万人)
、②飯田のまちづくりを学ぶため全国から学生が集まる3泊4日の大学
フィールドスタディ(年間約500人)という方法があります。このほかに③800年の歴史
を持つ遠山郷の霜月祭り、④人形浄瑠璃、⑤屋台獅子など、都会の人たちが知らない数多くの
素材があります。これらは、どれも産業としての観光だけではなく、地元の人々の生活に根ざ
した本物の活動や地元の人々と関わりから「人」の魅力を感じていただくことで成り立つもの
ばかりです。
第三に、市民の皆さんが“おもてなしの心”を持つことです。実はこれが最も重要なことで
あると考えます。飯田市役所では「多様な主体による協働」と名付けて市民、企業、各種団体、
行政(市役所など)が飯田市発展のためにそれぞれの立場からできることに取り組んでいます。
市民が取り組む活動事例を一つ紹介します。
「子ども桜ガイド」
座光寺地区の小学生から中学生までの子どもが、地元にある舞台桜の魅力を花見客に伝える
子ども桜ガイドを組織し、訪れた人々に説明を行い感動を与えています。
市民の皆さんが飯田の良さを知り、それぞれの立場から魅力を伝えられると良いですね。
16
【提案】飯田にいいイメージをもってもらえるように、ゴミを捨てないようにしたり、飯田市
民みんなでゴミ拾いをして街をきれいにする。
【回答】貴重なアイディアをいただきありがとうございました。飯田西中学校の皆さんには、
普段から春と秋に開催されるゴミゼロ運動や大平街道クリーンキャンペーンなど、まちをきれ
いにするために地域の環境美化活動に積極的に参加していただいておりますことに感謝申し
上げます。
ゴミをみだりに捨てることはモラルとして許されるものではありません。残念なことに路上
のゴミは依然としてなくなりません。
市役所では、きれいなまちづくりを目指し、住民への啓発と散乱防止活動にコツコツと取り
組んでいくことが重要であると考え、小学生が描いたポイ捨て防止ポスターの掲示、不法投棄
防止パトロール員による巡回、地域の不法投棄防止設備に対する補助など、市民の皆さんと一
緒になってポイ捨てを防止し、きれいなまちづくりのための施策を実施しています。
飯田市の将来を担う中学生の皆さんをはじめ、市民一人ひとりが、自分たちの住む場所をき
れいにしようとする意識を持って行動することで、まちはきれいになり、住民も来訪者もよい
イメージを持つようになると考えています。
これからも様々な提案をお寄せください。
17