日本自然保育学会 第 1 回大会プログラム —自然保育に集い、学び、語らうー 期日:2016 年 9 月 24 日(土) ・25 日(日) 於 清泉女学院短期大学・清泉女学院大学 ○大会日程 9 月 24 日(土) 9:00 9:30 11:30 13:30 14:00 受付 14:20 16:30 17:00 記念講演 F 館 301 自由研究発表(口頭) 理事会 総会 第 1 会場:F 館 102 F館 F館 F館 第 2 会場:F 館 103 101 101 1階 第 3 会場:F 館 104 学生パフォーマンス F 館 F 館 301 301 入口 休憩 開会 「フレーベルのキンダーガルテン 式 と自然保育」 懇親会 講師 荘司泰弘氏 (常磐会学園大学教授) ※記念講演一般の受付は、F 館 301 の入口にて 13:00 より開始します 9 月 25 日(日) 9:00 9:30 11:30 13:00 14:00 14:30 16:30 学会企画 F 館 301 休憩 自由研究発表 休 ワークショップ(学内 F 館 1 階・学外) 課題研究シンポジウム 学生パフ (ポスター発表) 憩 1、子どもと自然の中で遊ぶ時のリスクマネジメント F館 「自然保育を問う~自然 ォーマン カフェテリア 1階 保育をどうとらえ、実践 ス(カフェ ラウンドテーブル (F 館 104) 入口 し、何を育むのか~」 テリア) ノルウェーの自然保育に従事する保育者の育成 受付 2、親のかかわりが変われば子どもが変わる 会場(会場までのアクセス) JR・しなの鉄道:長野駅(信越線・飯山線)→三才駅、軽井沢駅(しなの鉄道)長野駅乗り換え→三才駅、 松本駅(中央線)長野駅乗り換え→三才駅・・・三才駅より徒歩 13 分 バス(長野電鉄) :長野駅(東長野病院行)→清泉大・短大前下車、長野駅(牟礼行)→若槻台下車徒歩 3 分 高速道路:須坂長野東インターチェンジより、①屋島橋→南長池交差点右折(直進)→市立長野高校経由(約 20 分、12 ㎞) ②村山橋→三才駅経由(約 20 分、10 ㎞) 駐車場は体育館裏側にあります。ご利用ください。 後援 長野県私立幼稚園・認定こども園協会、長野県保育連盟、長野県野外保育連盟 長野県、長野県教育委員会、長野市、長野市教育委員会、清泉女学院短期大学・清泉女学院大学 基調講演(学会企画) 2016 年 9 月 24 日(土)14:20~16:30 第1回大会 記念講演 「フレーベルのキンダーガルテンと自然保育」 講師:荘司泰弘(常磐会学園大学教授) 世界の森の幼稚園、森の保育園の原点であるフレーベルのキンダーガルテンから、 我が国における自然保育についてみんなで考えましょう。 要旨 森の幼稚園や森の保育園の原点であるフレーベル(1782-1852)のキンダーガルテンについてお話しま す。キンダーガルテンの保育テーマは「生命を伝える」です。人間性(愛・感謝・信頼・素直)を育てる には小動物や植物とのかかわりの中で「思いやり」や「やさしさ」を体験し、生命を考える中で「人間だ けが生きているのではないこと」 、 「生命は助け合い、支えあって生きていると」を伝える必要があります。 したがって、キンダーガルテンは里山の傍らに作られたり、近くの森に出かけていくことで自然とかかわ る保育をしていました。 植物は自然のままだと太陽に向かってまっすぐ育つのに、ひとたび、人の手にわたると盆栽のように歪 められてしまう。だから「人の子の教育は人の手にわたしてはならない」と考え、ルソー(1712-1778) は「自然による教育」を提唱しました。彼の「自然による教育」を引き継いで、フレーベルは「合自然性」 を幼児教育の根底に据えて自由保育 (合自然保育) をしたのです。 自然保育は海や山などの自然に恵まれていないとできないのではありません。自然の示す節理をガイド ラインとし、不自然さに気づく保育者がこどもの視点で活動すればよいのです。子どもたちに生命 (いの ち) を伝える私たちが自然を通した保育をすることこそ、まわりを歪めても気づかない人間性の欠如した 人たちの再教育にもなるのです。 自由研究(口頭発表) 2016 年 9 月 24 日(土)9:30~11:30 (あいうえお順) ①3 歳児の自己効力感の発達-大人からの言語経験に注目して- 石川大晃(玉川大学大学院・院生) ②森をいかした保育プログラムの実践と子どもの実態-Fuji こどもの家バンビーノの森を事例に- 岩治まとか(東京家政大学) 仁藤喜久子(仙台白百合大学) 横田聖美(Fuji こどもの家バンビーノ) ③ときわ保育園 10 年間の自然保育の歩みと展開 笠原千鶴留(社会福祉法人恵信会 ときわ保育園) ④幼児教育における指導計画に関する一考察:森のようちえんの実践を手がかりに 木戸啓絵(岐阜聖徳学園大学) 小林成親(山の遊び舎はらぺこ) ⑤自然保育におけるコミュニティスペースの意義 ⑥自然保育の制度化と社会的意義 高田正哉(東京大学大学院・院生) 竹内延彦(長野県県民文化部 次世代サポート課) ⑦異界との遭遇-自然と子どもの現象学的考察中野桂子(福岡医健専門学校/福岡大学大学院・研究生) ⑧山をあそぼう! 水野美恵(上田女子短期大学附属幼稚園) ⑨園外保育(自然体験活動)における保護者意識 室井修一(国立磐梯青少年交流の家) ⑩幼児期のシティズンシップ教育としての「自然保育」の可能性-権利主体としての子ども・他者・ 自然の関わりを通して- 山口美和(長野県短期大学) 日本自然保育学会企画シンポジウム 2016 年 9 月 25 日(日)9:30~11:30 自然保育をどうとらえ、実践し、何を育むのか シンポジスト 内保 亘 (森のようちえん ちいろば) 宇津 孝子(NPO法人フリーキッズ・ヴィレッジ) 荘司 泰弘(常磐会学園大学) 指定討論者 伏木 久始(信州大学学術研究院教育学系) コーディネーター 碓井 幸子(清泉女学院短期大学) 趣旨 今日、子どもを取り巻く社会の変化から、家庭的保育事業、保育室、認証保育、認定こども園、幼稚園、 保育所など、様々な形の保育が展開されるようになってきた。また、一部都道府県においては、地方創生 などの流れもあり、自然の中での保育を奨励する動きもある。これらのことから、従来型の施設保育にお ける保育の内容や方法、質を問う時が来ているのではないだろうか。その中でも、森や里山、川、海等の 自然を取り入れた保育には、保護者の期待もあり注目され始めている。また、世界でも、北欧を中心にフ レーベルのキンダーガルテンの理念に基づいた森の幼稚園、森の保育園が展開され、その保育効果も報告 されている。 いったい自然保育とはどのような保育なのだろうか。自然環境がなければ成立しない保育なのだろうか。 日本は、世界でも有数な多様な風土と自然環境、そして日本の文化もある。また、保育は見えない教育と 言われることと、保育は保育者にゆだねられていることから、実践と評価も難しい。こういった中で、そ れぞれの独自性を持ちながら、グローバル化やさまざまな子どもの環境の変化から、子どもの育ちについ て、私たちは何をしなければならないのか考えることが求められる。これらの点からも、我が国の自然保 育をどう捉え、実践し、何を育んでいけばよいのか考えたい。 2016 年 9 月 25 日(日)13:00~14:00 自由研究(ポスター発表) (あいうえお順) ①森や海の幼稚園・保育園などの自然保育は何をするか―自然保育の実践から検討する― 上原貴夫(上田女子短期大学) ②自然保育に対する学生の意識についての一考察~S短期大学の保育者を目指す学生の自然体験等 のアンケートから~ 荻原桃香・齊藤有以・鈴木聖華・高本万里奈・滝沢友里愛・竹前美紅・林部優希・水出夕希未・ 召田美和・山口真由** ・碓井幸子*(**清泉女学院短期大学幼児教育科 2 年生*清泉女学院短期大学) ③森のようちえんに通う子どもの保護者の特徴と変化 杉山浩之(広島文教女子大学) ④自然保育現場における保育者の「関わり」について~ながの県森と自然の保育園の活動事例として ~ 早川和宏(ながの県森と自然の保育園) 新美亮介(長野県望月少年自然の家) ワークショップ・ラウンドテーブル 2016 年 9 月 25 日(日)14:30~16:30 <ワークショップ1> 「子どもと自然の中で遊ぶときのポイント」~リスクマネジメントの視点から~ 室井修一(国立磐梯青少年交流の家) 清泉女学院短期大学・清泉女学院大学キャンパス周辺のフィールドに出て、この環境で遊ぶ子どもの姿 をイメージし、 リスクを発見してもらいます。 その後グループにて発見したリスクの情報共有を行います。 さらにそのグループで新たなるリスクを発見してもらいます。その後グループでふりかえります。 (1)フィールドに出て、この環境で遊ぶ子どもの姿をイメージし、リスクを発見してもらいます。そ の後グループにて発見したリスクの情報共有を行います。さらにそのグループで新たなるリスクを 発見してもらいます。その後グループでふりかえり。 (2) (1)の内容について傾向や特徴を整理します。 (3)写真スライドにて自然体験活動時におけるリスクマネジメントの整理 (4)自然体験活動を取り入れている園からの事例発表 (5)まとめ(フィードバックシートを含む) 時間配分と場所 (※様子を見て随時休憩を挟みます) 番号 時間 内容 場所 (1) 30 分 フィールドリスク調査 屋外 (2) 30 分 調査結果の傾向や特徴整理 屋外 or 教室 (3) 20 分 写真スライドによる講義 教室 (4) 20 分 園からの事例発表 教室 (5) 20 分 まとめ 教室 <ワークショップ2> 親のかかわりが変われば子どもが変わる!~自然保育の実践と3つの自然について考える~ 早川和宏(ながの県森と自然の保育園) 新美亮介(長野県望月少年自然の家) 清泉女学院短期大学・清泉女学院大学キャンパス内(中庭・グランド)・周辺にておこないます。 親子での参加、大歓迎です。大会の会場となる清泉女学院短期大学・清泉女学院大学の周辺にも自然が たくさんあります。身近な自然の中で子どもとどう向き合うか、日常生活でも役立つ「関わり」を実際に 紹介しながら、ながの県森と自然の保育園が大切にしている 3 つの自然のバランスについて解説します。 集まったみなさまとの、自然保育に関する活発な意見交換と情報共有の場となれば幸いです。 定員 20 名(親子参加の場合、1 歳前後の乳幼児~8 歳の児童まで受け入れ可) *20 名以上の参加希望が多い場合には、保育士を増やし対応しますが最大 40 名までとします 持ち物など 服装は長袖長ズボン、帽子 タオル、水筒(ペットボトル可) その他 レクレーション保険に加入します。 <ラウンドテーブル > 自然体験を支える保育者の資質・能力の育成について~ノルウェーと日本の比較を通して~ メレーテ・ソートランド(ストード/ハウゲスン大学) 上坂裕子(ストード/ハウゲスン大学) 山口美和 (長野県短期大学) ノルウェーの幼稚園では、子どもの声が尊重されます。子どもは本来とても知りたがり屋です。子ど もからの自然科学に関する質問やコメントは、大人から発せられたのと同様に真摯に向き合わなくては いけません。そのため、学生は自然科学の授業を通じてできるだけ多くの知識を身につける必要があり ます。しかし、子どもの質問に答えられない状況では、子どもとともにその世界を探検することも、ま た同様に重要です。 当大学の保育者養成課程では、教育実習の他にも幼稚園児を大学に招待して学生が子ども相手に自然 科学に関する活動を行ったり、野外で実技試験を行ったりと、学生が子どもとともに自然に触れ合う機 会を設けています。 本ラウンドテーブルでは、以上のようなノルウェーの保育者養成において重視されている資質・能力 について、特に自然との関わりに焦点を合わせて紹介するとともに、日本の保育者養成課程との比較を 行います。ノルウェーと日本、二国間の保育・幼児教育に対する考え方や自然観の違いについて、討議 を通じてフロアと共有したいと思います。
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