メカトロニクス 構成 前半(4,5月) 鈴木 陽介 後半(6,7月) 平田 慎之介 4/9 4/16 4/23 4/30 5/7 5/14 5/21 5/28 ガイダンス 概要・定義・歴史 構成,センサ1 センサ2,アクチュエータ1 アクチュエータ2 休講 中間試験 休講 1 前回の内容 メカトロニクス ≡ 機械工学と電子工学の融合技術 • メカトロニクスは実は,機械+コンピュータ • 機械に複雑な仕事をさせるための仕組みは, 機械だけで作るよりも,電気,コンピュータを使った 方が作りやすい. • メカトロニクスは,電気,コンピュータを使うことで状 況に応じて複雑な動作をする機械を実現する 2 メカトロニクスシステムの基本構成 3 メカトロニクスシステム =電子機械 メカトロシステム (システム:要素が複数集まり,影響しあってはたらくもの) メカトロシステム – メカニズム 機械の機構 – センサ – アクチュエータ 機械を駆動するモータなど – 動力源 電気など – コンピュータ が集まったシステム 4 ビデオ上映 • メカトロニクスの知識「日刊工業新聞社」 – 第4巻 メカトロシステムのキーエレメント (約30分) • ポイント – – – – メカトロシステムの5大要素と機能 センサの基本 アクチュエータの基本 メカニズムの基本 5 まとめ メカトロシステムは, • 実世界で(結構ややこしい)仕事をするシステム インターネットやPCはメカトロではない – 人間にも似ている 人間 メカトロ システム 6 メカトロシステムの要素 • • • • • センサ アクチュエータ:機械を駆動するモータなど コンピュータ メカニズム:機械の機構 動力源 7 センサ • 実世界の様子を情報(=電気信号)に変換 → 計測 といいます • 人間の感覚器(触覚・視覚・聴覚・味覚・嗅 覚...)に対応 • 実世界の何を電気信号に変換するのか? – 実世界の現象:物理現象・化学現象 8 物理量 • 機械量(物,物と物) – 変位:物が動いた距離 → 距離を電気信号に – 力 → 力は見えない → 力を変形=変位に • 音 – 空気の振動 → 振動=変位 を電気信号に • 光 – 光電効果: – 光導電効果: 半導体に光を入れると電子が出る 光が入ると抵抗が下がる • 磁界 – 電子が力を受ける=電圧 • 温度 – 温度=分子の振動 → 抵抗・電圧 9 センサの紹介 • 変位センサ 回転角センサ 直線変位センサ エンコーダ ロータリーエンコーダ リニアエンコーダ デジタル出力 使用例:ロボットの関節 ポテンショ ロータリーポテンショ メータ メータ 使用例:プリンタのヘッド リニアポテンショメータ アナログ出力 誘導起電力型 レゾルバ 差動変圧器 使用例:自動車 10 エンコーダ(encoder) • 変位をパルス信号に変換して出力 (数十∼数万パルス/回転) ロータリーエンコーダ リニアエンコーダ • インクリメンタル型 • アブソリュート型 11 インクリメンタル型 ロータリエンコーダのしくみ ロータリエンコーダ a t b t 12 インクリメンタル型エンコーダのしくみ • 正逆転とA相・B相 A t B +1 +1 +1 +1 +1 +1 +1 +1 +1 +1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 t t 反転 +1 +1 +1 +1 +1 -1 t -1-1 -1 -1 0 1 2 3 4 5 4 3 2 10 Maxon Japan カタログより抜粋 13 アブソリュート型エンコーダのしくみ 0 10 1 2進数だと思うと 9 = 0・23+ 1・22 +0・21 + 1・20 円盤が回ると2進数で0000から 1111まで変化する. 発行素子(LED)と 受光素子(フォトトランジスタ) 回路はインクリメンタル型と同じ 2進数 0000 0001 0010 0011 0100 0101 0110 0111 1000 1001 1010 1011 1100 1101 1110 1111 数値 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 14 エンコーダの用途 • 一昔前のマウス(ボールマウス) スリット • インクリメンタル型 • アブソリュート型 フォトトランジスタ2個 LED 15 センサの紹介 • 変位センサ 回転角センサ 直線変位センサ エンコーダ ロータリーエンコーダ リニアエンコーダ デジタル出力 使用例:ロボットの関節 ポテンショ ロータリーポテンショ メータ メータ 使用例:プリンタのヘッド リニアポテンショメータ アナログ出力 誘導起電力型 レゾルバ 差動変圧器 使用例:自動車 16 ポテンショメータ(Potentiometer) 角度・位置を抵抗値に変換→電圧や電流を計測 信号出力 +5V 0V +5V 信号出力 17 小峯龍男 Technical alacarte より ポテンショメータの用途 • ラジコンサーボ ポテンショメータ ロボワン参加ロボット レトロ (電通大の学生が作ったものです) サイキット社サーボキットWebページより センサの紹介 • 変位センサ 回転角センサ 直線変位センサ エンコーダ ロータリーエンコーダ リニアエンコーダ デジタル出力 使用例:ロボットの関節 ポテンショ ロータリーポテンショ メータ メータ 使用例:プリンタのヘッド リニアポテンショメータ アナログ出力 誘導起電力型 レゾルバ 差動変圧器 使用例:自動車 19 差動変圧器 • 2次コイルの交流電圧の差を見る 20 多摩川精機カタログより レゾルバ 多摩川精機 smartsyn カタログより 21 レゾルバ • 悪使用環境(冷熱・振動・水・埃)での長期間の信頼性 • 自動車(エンジンから足回り、車室内…)で使われている 22 レゾルバの用途 • プリウスのモータ&発電機 日経Automotive Technology 2007年冬号より レゾルバ 23 センサの評価項目 • • • • • • • • • • 測定範囲 精度 分解能 感度 環境特性 周波数特性 過渡特性 再現性 ヒステリシス 線形性,直線性 測定できる範囲 測定のたびの誤差の上限値 測定値の最小変化 出力/入力 環境からの影響 正弦波を入れたときの出力特性 応答性 入力の瞬時の変化への追従性能 同じ入力には,同じ出力をするか 入力が増加中と減少中でズレがないか 入出力の関係が1次式で表せるか 24 アナログ信号(analogue signal)と デジタル信号(digital signal) • ポテンショの信号 信号出力 – 角度に応じた電圧 電圧 +5V 0V +5V 信号出力 時間 角度 時間 25 アナログ信号とデジタル信号 • エンコーダの信号 – 角度に応じたカウント値 カウント値 時間 角度 t 時間 +1 +1 +1 +1 +1 -1 -1-1 -1 -1 0 1 2 3 4 5 4 3 2 10 t アナログ信号とデジタル信号 出力 010 1 1 0 1 0 1 0 1 0 時間 角度 時間 27 アナログ信号とデジタル信号 • アナログ信号 – 整数では表せない 実数が必要 • 切り捨てて整数にして,コンピュータで扱う – A/D(analogue/digital)変換 – 連続な量 • デジタル信号 – 飛び飛びの量 – 整数で表せる • 2進数でもあらわせる → コンピュータで扱える 28 精密さと正確さ • 精密さ – 一つの測定量に対する複数回の測定を行ったと き,その測定値のばらつき(分散,標準偏差)が 小さいこと • 正確さ – 測定値のかたより,すなわち平均値と真の値との 差,が小さいこと 29 精密さと正確さ • どっちが正確,精密? ノイズ源 (+5Vのはずが実際には,) +5V 出力電圧 +5.8V 出力電圧 出力電圧[v] 出力電圧[v] 2.9 2.5 2.5 時刻 正確 時刻 精密 問題 1. 身の回りにあるメカトロニクスシステムを 3つ挙げよ. 2. 1度の分解能で回転を計測するためには1周 何パルス出力するロータリーエンコーダが必要 か? – ロータリーエンコーダの 軸は回転軸に直結 – エンコーダは4逓倍で カウントできる 精度1度 ロータリー エンコーダ 31 エンコーダの数え方 • ロータリーエンコーダのパルス数 = スリットの数 – 500パルスのエンコーダ → 1周500スリット カウント a 1 2 3 ・・・ 500 1 t b t z t 1 2 3 4 5 6 7 8 9 4倍細かく数えられる 4逓倍できる 1 9 9 7 1 9 9 8 1 9 9 9 2 0 1 2 3 4 0 0 32
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