1.統計調査の必要性に関すること Q、統計調査はどうして必要ですか? A、私たちが健康を保つために、体温計や血圧計を使って身体の状態を知るように、社会や経済の状態 を測るのが「統計」の役割です。 「統計」は、水や空気と同じように、普段はその存在を直接感じることはないと思います。ですが、国や地 域の状態を正しく示す大切な情報として欠かすことが出来ないものです。そして、「統計」を作るためには、 皆さんのご理解とご協力が必要です。 Q、統計調査は何を根拠に行われていますか? A、国や地方自治体が行う統計調査は「統計法」又は「統計報告調整法」という法律に基づいて、実施さ れています。 その中でも、国全体として特に大切な統計については、統計法に基づいて総務大臣が指定することとな っていて、その統計を作るための調査を「基幹統計調査」と呼んでいます。 基幹統計調査:国勢調査、経済センサス、工業統計調査、農林業センサス・・・など Q、統計調査は税金の無駄遣いではないですか? A、確かに、統計調査を行うにはお金と人手がかかります。しかも「統計」は、それだけではすぐに目に見 える形で世の中の役に立つようには見えませんので、統計にお金を使うのは無駄だと思われるお気持ち は分かります。しかし、調査をしないと現状を正確に知ることが出来ず、施策自体が無意味になってしま い、結局多くの税金が無駄遣いされることになりかねません。 統計調査は、本当の意味での税金の無駄遣いを防ぐ役割を果たしています。 2.秘密の保護と申告の義務 Q、調査の内容が漏れることはないですか? A、「統計法」で、ご記入いただいた内容について、他に漏らすことが固く禁じられています。 また、調査に携わる者が、万が一調査内容を漏らした場合には、「統計法」の規定により処罰されること になっております。 統計法(抄) 第 40 条 行政機関の長、地方公共団体の長その他の執行機関又は届出独立行政法人等は、この法律(地方公共団体の長そ の他の執行機関にあっては、この法律又は当該地方公共団体の条例)に特別の定めがある場合を除き、その行った統計調査 の目的以外の目的のために、当該統計調査に係る調査票情報を自ら利用し、又は提供してはならない。 第 41 条 次の各号に掲げる者は、当該各号に定める業務に関して知り得た個人又は法人その他の団体の秘密を漏らしては ならない。 第 57 条 次の各号の 2 に該当する者は、2 年以下の懲役又は 100 万円以下の罰金に処する。 2 第 41 条の規定に違反して、その業務に関して知り得た個人又は法人その他の団体の秘密を漏らした者 Q、収入項目は、本当に税金と関係ないのですか? A、調査票の個々の内容は、税金の資料として利用されることはもちろん、全ての事項について、他の機 関に漏れることは絶対にありません。 同じ市役所の中であっても、庶務統計係以外の職員が、調査票を見ることは絶対にありません。 Q、調査票を記入しなければいけない義務があるのですか? また、拒否すると罰則があるのですか? A、「統計法」で、調査票を記入する義務があります。 皆様のご理解とご協力を得て、初めて正確な統計を作ることが出来ます。 統計法(抄) 第 13 条 行政機関の長は、第 9 条第 1 項の承認に基づいて基幹統計調査を行う場合には、基幹統計の作成のために必要な 事項について、個人又は法人その他の団体に対し報告を求めることができる。 第 61 条 次の各号の 1 に該当する者は、50 万円以下の罰金に処する。 1 第 13 条の規定に違反して、基幹統計調査の報告を拒み、又は虚偽の報告をした者 Q、自分1人ぐらい拒否してもよいのではないですか? A、調査対象である人が、1人でも欠けてしまうと正確な統計にはなりません。 不正確な「統計」が世の中に出回ってしまい、現実を正しく判断できずに、将来を間違った方向へ導い てしまいます。その結果、施策などが失敗して多くの税金が無駄になり、結局は皆様自身の損失になり かねません。 Q、調査票(個人情報)は「行政機関の保有する個人情報の保護に関 する法律」が適用されるのですか? A、統計調査によって集められた調査票(個人情報)は、個人を識別することができない形での統計を作 成するためだけに用いられるものであり、また、統計調査における秘密の保護の規律が「統計法」で厳格 に定められています。 このため、統計調査については「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」が適用されない ことになっています。 統計法(抄) 第 52 条 基幹統計調査及び一般統計調査に係る調査票情報に含まれる個人情報(行政機関の保有する個人情報の保護に 関する法律(平成 15 年法律第 58 号)第 2 条第 2 項に規定する個人情報及び独立行政法人等の保有する個人情報の保護に 関する法律(平成 15 年法律第 59 号。次項において「独立行政法人等個人情報保護法」という。)第 2 条第 2 項に規定する個人 情報をいう。以下この項において同じ。)、事業所母集団データベースに含まれる個人情報並びに第 29 条第 1 項の規定により 他の行政機関から提供を受けた行政記録情報に含まれる個人情報については、これらの法律の規定は、適用しない。 Q、「個人情報の保護に関する法律」が施行されたのだから、個人情 報を調べる統計調査には回答しなくてよいのではないですか? A、統計調査は「統計法」などの法令に基づいて行われるもので、日本に住んでいる全ての人に申告の義 務があります。 統計法では、調査に従事する人(国・地方公共団体の職員、指導員、調査員)には、調査上知り得た秘 密に属する事項を他に漏らしてはならない「守秘義務」が課されています。さらに、統計をつくる目的以外 に調査票を使用することは固く禁じられており、秘密の保護の徹底が図られています。 また、調査票は外部の人の目に触れないよう厳重に保管され、集計が完了した後は溶解処分されます。 統計調査で集められた調査票(個人情報)には、「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」 は適用されないことになっていますが、このように統計法などに基づく適切な取扱・管理によって調査票 (個人情報)は守られています。 「個人情報の保護に関する法律」の誤解 「個人情報の保護に関する法律」(いわゆる「個人情報保護法」)は、個人情報を取扱う行政機関・民間事業者などに、その適 切な管理・運営を義務付けた法律であって、個人が「個人情報保護法」によって、統計調査への個人情報の提供を免除される ものではありません。 3.調査員に対すること Q、どういう人が調査員になっているのですか? A、富津市では、地元の区より選出し、区長さんから推薦された方や、「登録調査員」として事前に登録し ている方などが調査員として活動しています。調査員期間中は非常勤の地方公務員となり、調査員説明 会などで接遇や秘密の保護の指導が行われております。 また、調査員は調査活動中に「調査員証」を必ず携帯しています。 Q、調査員に顔見知りがいるのですが? A、調査員は、地域の実情や不在世帯への対応などを踏まえて配置しているため、顔見知りの方が配置 される場合がありますが、各種統計において、調査員に封入して提出いただいた調査票は、開封されず に総務防災課へ提出されます。その後も、厳重に総務防災課で管理します。 直接、調査票を市へ郵送することも、可能になりました。 4.調査の内容 Q、プライベートなこと(氏名・住所・年齢など)がなぜ必要なのです か? A、プライベートな調査事項は記入したくないとはおもいますが、 住所は町丁別集計、年齢は年齢階層 集計といった、とても重要な基礎集計項目となっています。 氏名については、調査対象として誰が調査されたか、各調査事項が誰について記入されたものである かを確認し、調査漏れや重複調査を防ぐためであり、また、調査の記入内容に不備があった場合に、照 会するときの手がかりとするためです。 このように、氏名はあくまでも正確な調査を実施するために調査しているので、登録や集計の対象とな ることは絶対にありません。 また、調査票は、集計が終わった段階で溶解又は焼却処分されることになっていますので、外部に漏れ ることは絶対にありません。 Q、記入する項目が特にないので記入しなくてもいいですか? A、調査によって「収入額や売上高がないから記入したくない。」と言う方がいますが、市の施策は統計調 査を基に考えられていますので、統計調査に協力した方の情報しか反映しないことになります。 ご自身の現状を市に伝えるよい機会と考えていただき、ご協力をお願いいたします。 5.その他 Q.自分の調査票(個人情報)を開示請求したり訂正請求できます か? A、調査票は、本人であっても開示請求はできません。 統計調査の調査票は、「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」が適用されず、統計法で保 護されています。統計法では、「何人も、基幹統計を作成するために・・・」と規定されており、この「何人」 には本人も含まれるため、開示請求はできません。 統計法(抄) 第 40 条 行政機関の長、地方公共団体の長その他の執行機関又は届出独立行政法人等は、この法律(地方公共団体の長そ の他の執行機関にあっては、この法律又は当該地方公共団体の条例)に特別の定めがある場合を除き、その行った統計調査 の目的以外の目的のために、当該統計調査に係る調査票情報を自ら利用し、又は提供してはならない。 【参考資料 統計調査員のための応答事例集(総務省政策統括官(統計基準担当))】
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