モンテディオ山形 2017サポーターカンファレンス議事録

モンテディオ山形
2017 サポーターカンファレンス議事録
日時
/ 2016 年 12 月 11 日 (日) 10: 00〜12:00
会場
/ 山形国際交流プラザ 山形ビッグウイング 2F 大会議室
出席者 / 代表取締役社⻑ 森谷俊雄、 強化部・運営部担当取締役 中井川茂敏、
営業部・事業部担当取締役 鈴⽊進、 管理部担当取締役 志田佐太雄、
経営企画室・新スタジアム推進室担当取締役 横内崇
アジェンダ
1. 開会の挨拶
(代表取締役社⻑ 森谷)
2. 2016 シーズンの振り返りと 2017 シーズンに向けて
2.1. 経営状況
(代表取締役社⻑ 森谷)
2.2. 新スタジアム推進
(取締役 横内)
2.3. 試合運営
(取締役 中井川)
2.4. トップチーム
(取締役 中井川)
2.5. アカデミー
(取締役 中井川)
3. 質疑応答
議事
1. 開会の挨拶
(代表取締役社⻑ 森谷)
おはようございます。本日は、悪天候の中ご参加いただき、また、貴重なお時間をいただき、ありがとうござい
ます。先月で⽯﨑体制のシーズンが終了しました。残念な結果となり、深くお詫び申し上げます。今シーズン
は苦しい戦いが続きました。シーズン終盤は残留争いに巻き込まれましたが、そのような状況の中でも、プライ
ドをもって戦い抜き、皆様のご声援に後押しされ、なんとか最終戦を前に残留を決定することができました。最
終戦では、やりたかったサッカーを表現するという形で締めくくることができたのではないかと思っております。改め
まして、多大なご支援ありがとうございました。
今回のカンファレンスは、皆様の意⾒を頂戴した上で来シーズンに繋げていきたいという思いで実施させてい
ただいております。忌憚のないご意⾒をお願いしたいと思います。
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2. 2016 シーズンの振り返りと 2017 シーズンに向けて
2.1. 経営状況 (代表取締役社⻑ 森谷)
2016 年度の損益⾒通しをご説明します。今回ご報告する⾒通しは、10 月末時点(前回取締役会時
点)の数字になりますのでご了承下さい。
今年度の着地は、純利益で対予算⽐ 17 百万円増の△38 百万円を⾒込んでいます。純資産は 60 百
万円を⾒込んでおり、引き続き、財務体質の健全性の維持にも努めていきます。
純利益の増減分析(対予算⽐)についてご説明します。予算では、J1 復帰を果たすため、純資産から
55 百万円を取り崩す積極予算としていましたが、⼊場料の増加(対予算⽐ 16 百万円増)や販管費等
のコストコントロール(対予算⽐ 29 百万円増)により、⾚字額の減少を⾒込んでいます。⼀⽅で、広告料
に関しては、昨年度(J1)並みの予算を策定しましたが、 J2 降格の影響等から伸び悩み、対予算⽐で
26 百万円減となる⾒込みです。同様に、グッズ売上も⼊場者数減の影響等を受け、予算を下回る⾒込み
です。結果、現在は△38 百万円の着地を⾒込んでいます。引き続き、大雪・不測の修繕等による、指定管
理経費の増といったリスクを注視した上で、コストコントロール等により、△30 百万円前後での着地に向け利
益確保を図っていきます。
スポンサー広告料・正会員及び賛助会員会費収⼊は、J1 昇格による新規獲得分や既存スポンサーの増
額分の維持に努め、昨年度よりは落ち込んだものの、2014 年度(前回 J2 時)を大幅に上回る結果にな
りました。今年度だけで 12 社の新規スポンサーも獲得することができ、多くの企業からご支援いただきました。
⼊場者数、SS・FC 及び⼊場料収⼊の状況についてですが、2014 年度と⽐較すると、⼊場者数は僅か
に下回りました。⼀⽅で、⼊場料収⼊はシーズンシートの売上拡大等により増加させることができました。この
場をお借りしてお礼を申し上げます。
各事業における現状と今後の対応⽅針について、まず、営業関連からご説明します。スポンサー・会員に
ついては、顧客ニーズの多様化が進む⼀⽅で、新規スポンサー獲得が鈍化してきている状況です。これを踏
まえ、顧客の要望に応じたアイテムの提案を強化するとともに、コネクションの有効活用やアプローチの工夫、
村山地区以外や県外スポンサーに対する営業強化といった新規スポンサー獲得に向けた施策をさらに展開
していきます。
ホームゲーム関連では、山形という限られたマーケットにおいて集客⼒が低下しています。“楽しみの場”とし
てのインフラ整備の遅れ、また、マスに対するリーチが限定的であることがその⼀要因であると考えています。こ
れを踏まえ、集客数・収益の増加のために、安心・安全を徹底したホームゲーム運営の強化、ファシリティの増
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強(将来的には新スタジアム)、顧客のセグメントに応じたプロモーションの展開の3つの観点から対応して
いきたいと考えています。
ホームタウン活動は、クラブと地域を繋ぐ重要な活動と位置付け、精⼒的な活動を実施しました。新しい
取り組みとして、ALS の啓発活動(社会・地域貢献)や山形大学や東北芸術工科大学と連携した
PBL(Project-Based Learning:課題解決型学習)、天童高原における「絆の森プロジェクト」(環境保
全活動)などを実施しました。引き続き、これまでと違う観点にて活動の幅を広げることで、サッカーに興味が
無い⽅に「モンテディオ山形を知ってもらう」「スタジアムに足を運んでもらう」ことに取り組んでいきます。
最後に、森谷プランの実施状況についてご報告します。今シーズンを迎えるにあたり、社⻑就任時の取組
として「森谷プラン」を掲げ、実施してきました。具体的には、大きく5つのことを実施しました。①ホームでの勝
ち点への想いを⼀つに結集させるために、モンテディオ WAON 勝ち得サービス(新規)及びワンタッチパス来
場者ポイントサービス(拡充)といった新たなポイント制度を導⼊、②山形の子どもの夢と誇りをチームに結
集させるために、小中高生来場者ポイントサービス(新規)の実施、小・中学校や高校との連携(拡充)
として天童四中とのポスター制作、天童市⽴中学校 4 校合同企画等を実施、③地域とファンの皆様への感
謝の想いを形にするために、県⺠応援デーにてサポーターズユニフォーム配布及びスクールの活動強化として
サンパウロ FC ソーシャルチームとの親善及び交流の実施、④山形出身者の誇りと期待をチームに結集させる
ために、山形県人会との連携を拡充、⑤開かれた会社経営と情報発信のために、ステークホルダーとのコミュ
ニケーションの強化や情報発信の強化、以上のような取組を⾏いました。今後は、各取組の効果を検証しな
がら、収益・集客の向上に繋がるよう取り組みます。
2.2. 新スタジアム推進 (経営企画室・新スタジアム推進室担当取締役 横内崇)
本日は、足元の悪い中、カンファレンスにお越しくださいまして、誠にありがとうございます。昨年から進めてお
ります新スタジアム推進につきまして、なかなかご報告できることがなく⻭がゆい思いをしておりましたが、徐々に
進展してきている部分がありますので、昨年のカンファレンスから本日までの進捗状況につきましてご報告いた
します。
まず、スタジアムに関する今までの経緯をご説明します。2013 年 2 月、山形市はホームスタジアム移転も
視野に⼊れて、山形県などと共同で山形市内に新しいスタジアムを建設したい旨を表明しましたが、3 月には
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天童市議会が本拠地の存続などを求める要望書を山形県知事に提出する旨の議案を全会⼀致で可決し、
それぞれ要望が関係者に提出されるなどがあり、⼀時的に新スタジアムの検討が滞っていました。
そこで、滞っていた議論を再び活性化させるため、弊社は新スタジアム構想検討委員会を設置し検討を
進め、2015 年 12 月に構想書を公表しました。構想書では、国内外の環境分析や事例に基づく事業⼿法
など⼀定の整理はできたものの、さらに新スタジアムの議論を加速化させるためには、事業を牽引する主体が
中心となり検討していく必要があると結論づけています。
構想書の公表後、新スタジアム推進室を社内で⽴ち上げました。そして、構想書を引き継ぎ、新スタジア
ムを推進するために取締役会内に作業部会を設置し、検討を進めました(2016 年 5 月〜7 月)。作業
部会を⽴ち上げ検討するにあたって、次の 4 つを前提としました。①新スタジアムを推進するためには、新たな
事業主体が必要であること、②事業が進まない認識のなかで基本計画策定の経費について事業主体で資
⾦調達を⾏う必要があること、③事業主体は⺠間から幅広く資⾦調達が出来る必要があること、④基本計
画を策定する事業主体が新スタジアム建設の事業主体となることを想定すること、以上の4つです。
その上で議論を重ね、作業部会では、3つの⽅向性を結論付けました。①構想実現には、スタジアム建
設・運営を目的とした推進事業体が必要であること。これは、新スタジアムというのはとても大きなプロジェクト
であり、モンテディオ山形だけでは進められる案件ではなく、⾏政などとも連動した組織づくりが必要との認識か
らです。②推進事業体は、オール山形で推進できる組織を目指すこと。これは、スタジアムは従来のコストセ
ンターからプロフィットセンターへと転換し、街づくり、そして山形県の発展も考慮し進めていく必要があり、そうし
た点で、経済界などからも広くご理解を得られる支援体制づくりが必要であるとの認識からです。③推進事業
体設⽴に向けた設⽴検討委員会の⽴ち上げに向けた準備を進めること。以上、3つの⽅向性です。
スタジアム建設の事業⼿法についてですが、主な⼿法としては4つあります。①公設公営(⾏政で建設し、
⾏政で運営を⾏う⼿法(従来の⼿法))、②公設⺠営(⾏政で建設した施設を⺠間で運営する⼿法
(サービスの向上と費用の圧縮がメリット))、③PFI-BTO(⾏政と⺠間が⼀体となって資⾦調達をし、⺠
間で建設し、⾏政にその建物を寄附する⼿法(運営権は⺠間で持つが、固定資産税がかからずに済む。
例.ガンバ大阪の吹田スタジアム))、④PFI の BOO ⽅式(全て⺠間で⾏う⼿法)以上、4つです。マ
ーケット、経済⼒といった都市基盤が弱い山形では、公設⺠営⽅式か PFI(BTO)⽅式が現実的であると
分析しています。
作業部会で結論付けられた⽅向性に基づき、新スタジアム推進事業体設⽴検討委員会を⽴ち上げまし
た。11 月 30 日に第 1 回の委員会を実施し、そこでは、次の 3 点が⽅向付けされました。①当初は⺠間主
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導で進め、基本計画を取り纏めた後、地⽅公共団体等に協⼒要請を実施していく⽅針とすること、②
2017 年 1 月を目処に推進事業体の設⽴を目指したいということ、③スタジアム整備はモンテディオ山形、ま
たサッカーのみならず、県全体のスポーツ振興(スポーツ産業化への貢献)や、県全体の活性化(地⽅創
生)を目的にしたものにすべきであること。以上、3点になります。なお、新スタジアム推進事業体設⽴検討
委員会の委員⻑は、山形県経営者協会会⻑の寒河江浩⼆⽒にご就任いただきました。
次に、平成 28 年度補正予算「観光資源等を活用した地域高度化計画策定等支援事業(魅⼒ある
スタジアム・アリーナを核としたまちづくりに関する計画策定等事業)」についてご説明いたします。この案件は
アビームコンサルティングとして応募し、採択をいただきました(契約はまだ未締結の状況)。これは、コンサル
ティングファームなどを対象者としていたため、アビームコンサルティングとして応募しています。内容は、「これまで
コストセンターとされてきたスポーツ施設について、魅⼒ある観戦スタイルを可能とし、それをまちのにぎわいの核
としてまちづくりを進める「スタジアム・アリーナ改⾰」がスポーツ産業の成⻑産業化の柱として必要であることか
ら、魅⼒あるスタジアム・アリーナを核としたまちづくりにかかるプラン策定」となっています。現在、新スタジアム推
進事業体設⽴検討委員会にて検討している新会社では「新スタジアム推進に係る基本計画」の策定を予
定しており、本事業は基本計画の策定に係る前準備となるもので、新スタジアムの実現に向けた大きな歩み
となります。
以上、皆様のご支援を賜りながら、推進していきたいと考えています。ご理解、ご支援の程、何卒宜しくお
願い申し上げます。
2.3. 試合運営 (強化部・運営部担当取締役 中井川)
日頃から、モンテディオ山形に対し、心強いご支援、ご声援、感謝申し上げます。私からは、次の 5 点につ
いてご説明いたします。1 点目は試合運営について、2 点目は今シーズンの振り返り、3 点目は現在のJリー
グにおけるモンテディオ山形の位置付け、4 点目は 2017 シーズンの強化⽅針、5 点目はアカデミーの状況で
す。宜しくお願いいたします。
試合運営については、安全こそ最大のサービスという観点から、テロなどのソフトターゲット対策、交通事故
防⽌にむけた交通対策などについて、警察等の関係各所と協⼒しながら引き続き運営していきます。
運用の変更等についてですが、トイレの洋式化改修工事(〜3 月)、公園内舗装工事(5、6 月)な
どが予定されており、運用が変更となる可能性があります。また、喫煙所位置の変更を検討しています。なお、
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通常、運動公園内は完全禁煙ですので、試合時のみ設けられる喫煙所の適正利用をお願いします。この
他は、2016 シーズン同様の運用となる予定ですが、2017 シーズン開幕前に、改めまして、試合運営管理
規定・観戦マナー・各種運営ルールの確認をお願いします。
2.4. トップチーム (強化部・運営部担当取締役 中井川)
トップチームについて、振り返りをさせていただきます。今シーズン、最終順位は 14 位ということで、期待に添
う結果を出すことができませんでした。申し訳ありませんでした。
今シーズンの振り返りとして、まずは時間帯別の得失点数を 2014 シーズンと今シーズンで⽐較しました。
2014 シーズンは勝負を決める試合終盤での得点数が失点数を上回っています。対照的に、今シーズンは
試合終盤での失点数が得点数を上回っており、モンテディオ山形の強みである「最後まで諦めずに戦い抜き、
1 点をもぎとる、守りきる」サッカーが十分に体現できていなかったと考えます。なぜ「最後まで諦めずに戦い抜
き、1点をもぎとる、守りきる」サッカーができなかったのか。チーム編成、チームマネジメント、ゲームマネジメント
の3つの視点から、検証いたします。
まず、チーム編成です。2014 シーズンと⽐較すると、出場時間が 3,000 分を超えた選⼿が、3 人から6
人に倍増しました。また、この 6 人の内、4 人が 30 代の選⼿でした。年齢が高いことが悪いということではなく、
ハードワークをするうえでは、”ベテラン・中堅層・若⼿のバランス” を踏まえたうえでの ”層の厚さ” が編成面
での鍵になります。しかしながら、結果的に実績あるベテラン選⼿中心のチーム編成となり、この負担が終盤の
粘り強さの欠如の⼀因となったと捉えています。
次にチームマネジメントです。⽯﨑前監督は、高い 「信頼性」 によってチームの基盤を創り、チームや選⼿
パフォーマンスを引き出す監督であり、今までの実績はこのリーダーシップによる成果であると捉えています。監
督から選⼿への高い「信頼」が、選⼿の「高いパフォーマンス」を生み、その「高いパフォーマンス」がさらに「信
頼」を生む、という好循環が生み出されていました。コーチと選⼿の関係も、信頼関係があるからこそ、お互い
に活発に意⾒をぶつけ合うことができ、活発な意⾒交換が⾏われていました。しかしながら、3シーズン目にな
り、チームに強い信頼関係・⼀体感は醸成されましたが、⼀⽅でチーム内に競争や変化といった刺激が低下
し、チームの停滞に繋がった面もあると考えています。
最後にゲームマネジメントです。主⼒と想定していた選⼿の負傷による⻑期離脱が重なり、当初のチーム
構成・ゲーム展開プランが崩れ、思うようなゲームマネジメントができなかったことが、ゲーム終盤の試合運びに
影響したと考えています。ただ、負傷のほとんどが、筋肉系ではなく、靭帯損傷や骨折といった接触による負傷
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が多かったのが実情です。来シーズンは、コンディション面の強化に向け、メディカルチームの編成の⾒直しも考
えています。
以上が今シーズンの振り返りです。
次に、来シーズンのチーム編成についてご説明します。まず、チーム編成を⾏う前提として、現在、モンテディ
オ山形は J リーグの中でどのような位置付けにいるのかを把握することが重要であると考えています。
直近3シーズンのJ2の順位とチーム人件費の相関関係を分析すると、自動昇格の可能性を高めるた
めには 11 億円、PO 進出の確⽴を高めるためには 6 億円のチーム人件費が必要であると推察されます。チ
ーム人件費が 5 億円を切ると、プレーオフ進出の可能性もかなり低くなるのが現状です。
また、直近3シーズンのJ2のチーム人件費順位と今シーズンのモンテディオ山形のチーム人件費を⽐較
すると、モンテディオ山形のチーム人件費は J2 で 5 位〜10 位くらいの位置付けであり、「ギリギリ PO 争いが
できる位置付け」というレベルであるのが現状です。来シーズンは、配分⾦の増加に伴い、各チームともさらに
人件費を積むことが推察されます。
次に、J1 における順位とチーム人件費の相関関係を分析してみます。J1 残留と降格のボーダーラインは、
チーム人件費 10 億円程度と考えています。また、過去3年間、チーム人件費が 6 億円を切るチームは全て
降格しているのが現状です。
もちろん、チーム人件費だけが順位を決めるわけではありません。しかし、J2 を勝ち上がり、J1 定着を目指
すためには、この現状を直視した上でチームを構築する必要があります。
この現状を踏まえ、今後の強化⽅針は 『J1 で戦えるチームの構築』 としました。
J1 で戦えるチームを構築するためには何が必要か。まずは、モンテディオ山形の”強み”の再構築が必要で
あると考えています。モンテディオ山形の”強み”は、「ハードワーク」「最後まで諦めない気持ち」「規律」「フェア
プレー」です。この”強み”をベースにしながら、強化を進める必要があります。
さらに、今後は「ライフサイクルマネジメントの強化」を重視したいと考えています。選⼿のライフサイクルを考
えたとき、年齢とパフォーマンスの関係から ”成⻑期” “充実期” ”円熟期” の3つに分類できます。このライ
フサイクルのマネジメントを重視していく必要があると考えています。というのは、「J1 で戦えるチーム」を構築す
るためには、J2 でのチーム編成や戦い⽅が重要であるからです。J2 でしっかりとチームの土台を作る、そのため
に、成⻑期から充実期前半の”伸び⽩”のある選⼿を中心としたチーム構成を重視する。⼀⽅で、経験ある
円熟期の選⼿も必要ですから、ここは+αの要素として⼒を借りる、といった考え⽅で、J1 での戦いを⾒据え
たチームビルディングを進めていく⽅針です。J1 に昇格したタイミングでチームを再構築するのではなく、J2 を戦
い抜いたチームをベースに J2 を戦い抜いた経験値をもって J1 で戦う、そういったイメージを描いています。
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参考までに、サガン⿃栖の事例をご覧下さい。サガン⿃栖では、2010 年 J2 10 位、2011 年 J2 2 位
(J1 昇格)、そして、2012 年は J1 で 5 位になり、そのまま J1 定着を果たしています。この3年間で、主
⼒選⼿はほとんど変わることなく、まさに「J2 を戦い抜いたチームをベースに、J2 の経験値をもって」 J1 で戦い、
その後の J1 定着に結び付けています。このような成⻑曲線をイメージしたチーム編成・強化を図りたいと考え
ています。
こうした点から「モンテディオ山形の ”強み” の再構築」及び「ライフサイクルマネジメントの強化」を果たせる
監督を選出するために、①競争と緊張感ある雰囲気の醸成 –勝負にこだわる、②柔軟性を高めた戦術と
与えられた戦⼒の最大化、③若⼿育成、④J2 での経験値、以上 4 つの⽅針を⽴てました。その⽅針に基づ
いて、「⽊山隆之監督」を選出しました。具体的な選出根拠をご説明します。
① 競争と緊張感ある雰囲気の醸成 –勝負にこだわる については、「ハードワーク」と「闘う姿勢」を重視
したチーム構築をする監督であるという点です。選⼿からも「偽りのないストレートな⾔葉をぶつけてくれるので
僕達もそれを真摯に受け⽌められる」「監督の強い思いや魂を感じられるからこそ、⼀つ⼀つの⾔葉が心に響
いたんです」といった声が挙がっており、競争と緊張感ある雰囲気を醸成していける監督であると考えていま
す。
② 柔軟性を高めた戦術と与えられた戦⼒の最大化 については、2015 年度:J2 強化費下位レベル
(18 位/22 チーム中)の愛媛にて5位でプレーオフ出場、2009 年度:J2 強化費最下位(約 1.6 億
円)の⽔⼾にて 8 位といったように、与えられた戦⼒を最大限活かした結果を出している監督であると考えて
います。
③ 若⼿育成 については、前監督であった愛媛の選⼿年齢は、2015 年度 J2 で最も低い平均年齢
(25.7 歳)、2016 年度 J2 で 4 番目に低い平均年齢(26.1 歳)であり、若⼿をしっかりと起用・育成
しながらチームを構築している監督であると考えています。
④ J2 での経験値については、2008-2010 ⽔⼾ホーリホック 監督、2012 ジェフユナイテッド千葉、
2015-2016 愛媛 FC 監督と直近での J2 での経験が豊富であり、相⼿チーム・選⼿など J2 の現状を把
握しているといえます。
以上のことから、⽊山監督は、モンテディオ山形のスタイルを継続した上で、J1 でも戦えるチームを構築す
るために最適な監督であると考えています。
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2.5. アカデミー (強化部・運営部担当取締役 中井川)
今シーズンは、モンテディオ山形ジュニアチーム(小学生) を村山地区に新設しました。
また、ジュニアユース村山が躍進したシーズンになりました。みちのくリーグ U15 東北南ブロックで優勝し、12
月 17 日に開幕する高円宮杯全国大会に出場します。さらに、DF 半田陸選⼿が、JFA エリートプログラム韓
国遠征の日本選抜チームに選出されました。この遠征は、今後の世代別日本代表を選出するための重要
な遠征になります。
ユースチームも大きな躍進を遂げたシーズンになりました。プリンスリーグ東北で終盤まで優勝争いを繰り広
げ、日本クラブユース選⼿権ではプレミアリーグ勢(国内トップリーグ)の柏レイソル戦では 0-0、 京都サンガ
戦でも 0-1(試合終了直前の失点)と対等の戦いを⾒せました。また、トップチームとユースの連携を強め、
キャンプにも 4 人の選⼿が参加しました。その中から、上山市出身の髙橋成樹選⼿がトップチームに昇格しま
した。
以上が、トップチーム及びアカデミーについてのご報告です。
最後になりましたが、『モンテディオ山形は圧倒的な⼒で勝利するチームではありません。チーム全員が必死
で守り、必死で⼀点をもぎとって勝利するチームです。最後の 「ほんの少し」 が勝敗を分けるチームです。こ
の 「ほんの少し」 を制するために、クラブは⼀丸となって、日々、⼀つ⼀つのことを突き詰めていきます。そして、
皆さんと⼀緒に戦っていきます。今後も熱いご声援、宜しくお願いいたします。』
3. 質疑応答
<経営状況について>
Q1. 観客動員数についてですが、昨シーズンより 3 万 9 千人減っているというのは、減少数では J リーグで
最低の数字です。J1 から降格したチームの観客動員数の減少率では、松本が 20%減、清⽔ 26%
減に対して、山形は 40%近くも下がっています。これは、降格やアウェイサポーターや成績だけの問題で
はないと思います。3 万 9 千人を売上に換算すると 82 百万円程度だと推測しますが、これだけの売上
が落ちているという現状があります。この状況を踏まえ、来シーズンは、本気で観客動員数を増やして
下さい。観客動員が様々なことに繋がっていくと思いますので、お願いします。
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A1. 観客動員数が大幅に減少したことについては、多くの要因があると認識しています。来シーズンは、たくさ
んのお客様に来ていただくために、様々な層のお客様に対して、様々なホームゲームの魅⼒を訴求しで
きるよう集客に努めていきたいと考えています。サポーターの皆様にも、ぜひ周囲の⽅々もお誘い合わせ
の上、ご来場いただければと思います。よろしくお願いいたします。(営業部・事業部担当取締役 鈴
⽊)
Q2. 私も今シーズンの観客動員数の減少は異常ではないかと思います。毎回、努⼒しているとの説明があ
りますが、マンネリにしか⾒えません。たとえば、どのクラブを参考にしているなど、もう少し具体的なお話を
分かせていただきたいです。
A2. 観客動員数については、クラブの発展を考える上で、非常に重要な問題であると認識しています。今年
度をしっかり総括し、来シーズンに臨む必要があると捉えています。今シーズンに関して⾔えば、なかなか
結果に結び付いていない状況はありますが、⼀⽅で、新しい試みとして、県⺠応援デーにサポーターズ
ユニフォームの配布などを⾏い、1 万 5 千名近くのお客様にご観戦いただくことができました。もちろん、こ
の施策に関しても、しっかりと検証を⾏い、来シーズンに生かしていきます。また、来シーズンは飲食・休
憩スペースの拡充等も考えています。厳しい経営状況ではありますが、観客動員数の増加に直結する
改善については、しっかりと投資も⾏い、結果に結び付けていきたいと考えています。(代表取締役社
⻑ 森谷)
Q3. コストコントロールにより利益が 29 百万円向上したという説明がありましたが、この中には勝利給減の分
が⼊っているのではないでしょうか。経営改善によりコストカットした分はいくらで、勝利給分はいくらなので
しょうか? 勝利給が少なかったのでコストが下がったということは全く誇れる話ではないと思います。
A3. たしかに、先程のコストコントロールは経営改善による経費削減分だけでなく勝利給分も⼊っていますが、
具体的な⾦額はここでは申し上げられません。しかし、55 百万円の⾚字予算を組んだからといって、そ
のまま予算を執⾏していたわけではありません。⾚字額を少しでも減らすために経営努⼒を続けています
し、⼀⽅で、経営状況のモニタリングをする中で強化費の捻出に努め、途中補強の検討も随時⾏って
います。その結果が、29 百万円の利益向上というようにご理解いただきたいと思います。(代表取締役
社⻑ 森谷、 経営企画室・新スタジアム推進室担当取締役 横内)
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Q4. 企業としての財務体質強化を考えると、増資というのも⼀つの⼿段ではないかと思います。もちろん、株
主の増加や配当責任等、経営的にはデメリットも生じてくるかとは思いますが、負債を増やさなくてよい
のでメリットも大きいと思います。それを踏まえ、今後、第三者からの出資を募るお考えはありますでしょう
か?
A4. 他クラブと⽐較しても、資本を増強していくことは経営の大きな目標と捉えています。現在準備を進めて
いる中期計画策定の中で、どのようなスキームが相応しいのかを検討する予定です。(経営企画室・
新スタジアム推進室担当取締役 横内)
<スタジアム推進について>
Q5. 新スタジアム推進事業体設⽴検討委員会のメンバーは、団体の代表をされている⽅が中心だと思いま
すが、⼀企業の代表者の名前もあります。この理由を教えて下さい。
A5. まず、この検討委員会を⽴ち上げる前に、弊社の取締役会内に作業部会を設け、議論を進めました。
ここでの協議結果をベースとして、オール山形・⺠間主導で進めるために、作業部会メンバーである弊
社の社内・社外取締役に加え、山形県商工会議所連合会会⻑の清野様、山形県商工会連合会
会⻑の小野⽊様、山形県銀⾏協会会⻑の⻑谷川様、山形県体育協会理事⻑の武田様の 4 名を
委員に選定しました。(経営企画室・新スタジアム推進室担当取締役 横内)
Q6. 検討委員会のメンバーの選考に透明性がありません。スタジアムは非常に大事なことだと認識していま
すので、これから進めていく上でも透明性を確保していただきたいです。くわえて、社⻑が「俺は雇われ社
⻑だから何にも決められないのよ・・・」と吐露していたという噂を聞いたことがあります。あくまで噂ですので
真偽は分かりませんが、こういう噂が出ること自体が非常に情けないです。社⻑には、例えば、先頭に⽴
ってスポンサーをかき集めるなど、リーダーシップを持ってもっと泥臭く動いていただきたいです。苦⾔として
申し上げておきます。
A6. 私はそのように発⾔した記憶はありませんし、どういった趣旨でそのような話が出回っているのか分かりませ
ん。ただ、スタジアムに関しては、モンテディオ山形だけで整備・維持できるプロジェクトではありません。地
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⽅創生に繋がるプロジェクトとして、官⺠連携のスキームでしっかり進めていく必要があります。もちろん、
私もそのメンバーの⼀人として、責任を持って実現に向けて邁進していきたいと思っています。(代表取
締役社⻑ 森谷)
Q7. 検討委員会のメンバーでスタジアムに関する知⾒がある⽅はいらっしゃるのでしょうか? 正直、知⾒が
ないメンバーではないかという印象を受けています。
A7. 検討委員会は、スタジアムのことを理解していく前に、まずは事業化することが重要と考えています。山
形県内の経済状況や社会状況、資⾦調達のスキーム、そういった知⾒を集約して事業化していくことが
この検討委員会の目的です。そのため、報道・⾦融・経済・スポーツといった県内の様々な分野からのメ
ンバーにより議論を進めています。(経営企画室・新スタジアム推進室担当取締役 横内)
<トップチームについて>
Q8. シーズン序盤や後半戦の勝てない時期にクラブが何かしらの対処をした、もしくはしようとした様子が⾒え
ませんでした。クラブ内で議論はされたのでしょうか?議論されたのであれば、どのような内容だったのかを
教えていただきたいです。また、これまでモンテディオ山形では監督の途中交代を⾏ったことがないと思い
ます。今後もどのような状態になっても、シーズン中の監督交代は⾏わないのか、それとも、今シーズンは
議論をした結果変えないほうがよいという結論に⾄っただけなのかを教えていただきたいです。
A8. 議論をしていなかったわけではありません。今回だけではないですが、チームが苦しい状況のときは、そのと
きのチームの状況、監督の状況、監督と選⼿の関係、そういった様々な観点から議論し、対応を決めて
いますし、今後も同様の⽅針です。今シーズンについてですが、序盤は非常に厳しい状況だったのですが、
中盤で 10 位まで順位を上げてきたというところもあり、しっかりともう⼀度チーム状況を⾒極めた上で判
断するという考えを前提にしました。その上で、監督続投を含めた様々な決断をしてきました。(強化
部・運営部担当取締役 中井川)
Q9. ⽊山新監督の発表はありましたが、コーチ陣等はどうなっているのでしょうか? 具体的には、高橋健⼆
コーチや内山俊彦コーチについてお伺いしたいです。もちろん新監督の意向もあるかとは思いますが、トッ
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プチームの強化を外れてしまった場合でも、例えば、ユース等のポストであったり、フロントであったり、そう
いったポストは準備されているのでしょうか。2人に限らず、今現役の選⼿でも、山形で引退してくれる
選⼿もいるかもしれないですし、そういった選⼿の将来にとって大事なことと思いますので、ぜひ教えてい
ただきたいと思います。
A9. コーチ陣の体制については、今、人選しているところですので、この場ではまだ発表できません。ご理解い
ただきたいと思います。引退後のキャリアについてですが、例えば、アカデミー、強化、営業等々と様々な
仕事が当クラブにはあります。その中で、人事ですから、適材適所での配置をしっかり判断しなければい
けないと考えています。ただ、そういった道がクラブにはあるということだけははっきりとお伝えしたいと思いま
す。(強化部・運営部担当取締役 中井川)
Q10.外国人の補強が失敗に終わるケースが多いように感じます。今シーズンで⾔えば、ディエゴとアルセウは
Jリーグでの実績が元々あった選⼿なので活躍してくれましたが、ローザは失敗ですよね。単に獲得資
⾦の関係上、優秀な選⼿を連れてこれないという問題ではなく、それ以前の問題ではないでしょうか?
来年以降の外国人は期待してよろしいでしょうか?
A10.外国人選⼿は、日本に来てすぐに活躍するというのは難しい部分もあります。そのため、日本である程
度の実績がある外国人を中心に補強していくという⽅針を何年か前から掲げています。ローザについて
は、なかなかチームにマッチできませんでした。現在、これまでの結果を検証しながら、例えば、スカウトの
ためにブラジルに⻑期間滞在する、ブラジルの代理人との関係を深める、C契約の選⼿を獲得してある
程度⻑いスパンで育てていく、といった様々な⽅針を検討しています。来シーズンについては、先程ご説
明した通り、チーム構成を少し変えていきますので、まずは日本人をベースにしたチーム作りをした⽅がよ
いと考え、チーム編成を進めています。(強化部・運営部担当取締役 中井川)
Q11.⽯井 TD の契約満了に伴い、別の⽅を招聘するのでしょうか?来年度の強化部の体制を教えて下さ
い。
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A11.来シーズンのチーム編成に関しては、私ともう⼀人の強化担当で⾏なっています。新しい TD(強化部
⻑)は、現在、検討しています。「モンテディオ山形の環境をしっかりと理解した上で、このチームを強くし
ていくことを考えられる人材」を選ぶ⽅針です。(強化部・運営部担当取締役 中井川)
<その他>
Q12.ホームゲームで社会貢献活動(⿇薬撲滅運動や明るい社会をつくる運動等)に対しても占有料を
取るのでしょうか?
A12.社会貢献活動に対しては、無料で場所の提供をしています。占有料や出店費用の有料・無料は、社
会貢献活動か営利目的かによって判断しており、今後も同様の⽅針で対応します。(営業部・事業
部担当取締役 鈴⽊)
Q13.私の周囲で「無料招待券が⼊⼿できたときのみ応援に⾏く」という人が多数います。フロントの皆様には、
こういった意識の人も多数存在するということを認識していただきたいと思います。私は、⼊場料を自分
で払って応援することに意味があると思っていますし、周囲にもその旨をしっかり話しています。
A13.無料招待券は、スポンサー・正会員・賛助会員の皆様に対して、広告料等の対価として配布していま
す。そういったチケットが流通しているのではないかと思います。無料招待券は、「まだ⼀度も来られたこと
がない⽅々に、⼀度スタジアムに来ていただき、「楽しかったな」と思っていただくことで新たなファンになって
いただく」という好循環を作る意図もあります。そのため、スポンサーの皆様には、「1人1度の配布」を
依頼していますが、各企業がどのように運用しているかまでは確認できていない面もあります。引き続き、
スポンサーの皆様には好循環を生み出せるような運用をお願いしたいと思いますので、ご了承願います。
(営業部・事業部担当取締役 鈴⽊)
Q14.私は名古屋に住んでいますので、ホームゲーム観戦に来ることがなかなか難しいという現状があります。
例えば、山形空港などにサポーターズクラブを設置し補助がでるようにする、3世代家族で来た場合に
インセンティブがある、そういった企画をすれば、県外に住んでいる人も観戦するきっかけになると思います。
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これから集客施策に注⼒するということですので、県外に住んでいる人の視点からも考えていただきたい
です。
A14.ご意⾒を参考にしながら検討します。(営業部・事業部担当取締役 鈴⽊)
Q15.終盤に J3降格の危機の中、「プライドをかけて」といったメッセージがあったと思います。私個人の感想
なのですが、もうあのときは、プライド云々ではなく、もっと覚悟をもって県⺠にお願いする必要があったの
ではないかと思います。⽂面だけで、切⽻詰った感が感じられませんでした。例えば、社⻑が「もうギリギ
リのところまできています。助けて下さい。スタジアムに来て応援して下さい。」と訴えかけるくらいの覚悟が
必要だったのではないでしょうか。今、山形のプロサッカークラブはモンテディオ山形1つしかありません。こ
のまま落ち目になっていく姿は誰も⾒たくなく、J1 に定着して欲しいと誰もが思っています。正直、今シー
ズンを戦う上で、気⼒というものがあったのかどうか疑問を感じていますので、その辺りをお伺いしたいで
す。
A15.「プライドをかけて」のメッセージですが、あの状況の中で、最後の最後まで戦っていくというメッセージをどう
お伝えするべきかということをクラブ内で議論しました。その根底には危機感がありました。「我々にとって
J2 残留というのは最低限目標。できるだけ早く残留を確定して、そして、来シーズンに繋がるしっかりとし
た戦いを皆さんに⾒ていただきたい。⻭がゆい思いをさせてきた分、本来のモンテディオ山形の試合を⾒
ていただきたい。」 それがあの時点での我々のプライドでした。お気持ち、ご指摘については、真摯に受
け⽌めさせていただきます。ありがとうございました。(代表取締役社⻑ 森谷)
Q16.どうしても試合を⾒に⾏けないときに、公式ホームページ上の速報を活用しているのですが、情報が滞っ
ていることがありますので、来シーズンに向けてのご確認・ご対応をお願いしたいです。
A16.できる限り、意向に沿う形で対応いたします。⼀⽅で、試合当日は限りあるスタッフの中で対応している
ため、人的リソースの都合上、対応可能なことと不可能なことがあります。こういった状況もご理解いた
だきたいと思います。(管理部担当取締役 志田)
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Q17.モンテディオの試合はエンターテイメントいうことを踏まえると、サポーターに「よくここまでやるな」と思わせる
ぐらいの演出はできないのでしょうか。例えば、試合当日にクラブスタッフの⽅々が「スタジアムを⻘く染め
よう」と呼びかけている中で、スタッフは濃紺のスーツを着ていますが、スタッフ自身が⻘をなぜ着ないので
しょうか? また、スタジアムをライトアップして⻘く染める、周辺のコンビニやガソリンスタンドにも協⼒して
もらうといった工夫はできないのでしょうか?
A17.ご意⾒いただいた雰囲気作りは非常に重要であると我々も捉えており、スタジアムの環境改善も含めて、
来期に向けてスタッフと検討しています。⼀⽅で、改善には投資する資⾦も必要な場合も多々あります。
費用対効果も考えた上で、1つ1つ改善していきたいと考えています。(代表取締役社⻑ 森谷)
ホームゲーム時の服装ですが、お客様とスタッフの区別のために、色を分けています。クラブスタッフはお
客様をお迎えする⽴場という意識から、スーツや夏季のポロシャツを着用していますので、ご理解いただ
きたいと思います。(営業部・事業部担当取締役 鈴⽊)
Q18.株主であるアビームコンサルティングの横内取締役に質問です。前社⻑の解任について、株主である山
形県知事が「株主3者で話し合って決定した」とご発⾔されていたのですが、アビームコンサルティングも
賛成したのでしょうか? また、昨年度は⿊字・J2 降格で社⻑解任、今年は⾚字・J3 降格争いという
結果の中、株主として社⻑解任に動いてはいないのでしょうか? 社⻑には、県からの天下りではなく、
しっかりとした経営能⼒を持った人材を登用するべきだと考えている人が数多くいます。ぜひ、⺠間の⼒
を活かして、経営能⼒ある社⻑を⾒つけていただけるように、株主として動いていただけるように、お願い
します。
A18.本日は株主の⽴場で参加しているわけではないので、その点はまずご理解下さい。当時、株主3者で
協議をしました。その協議の結果、アビームコンサルティングも同意をしています。⾚字の件ですが、今期
は△55 百万円の⾚字予算を策定し、着地⾒込みは△30 百万円近くまで上げてきています。つまり、
現段階では、当初の計画以上の着地になる⾒込みという認識です。社⻑解任につきましては、現在、
株主の間で議論は⾏なわれていません。(経営企画室・新スタジアム推進室担当取締役 横内)
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