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海外出張結果概要報告書
所属名:岐阜県立国際園芸アカデミー、教職員課、国際課
1 出張事業名:岐阜県‑ JICA モロッコ合同調査
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出張目的
:岐阜県とウジュダ・アンガット府との友好交流に関する覚書に基づき、
研修員の受け入れ(JICA 草の根技術協力事業)および JICA ボランティ
アとして県教員を派遣するため岐阜県と JICA が合同で現地調査を実施
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出張先
:モロッコ王国ウジュダ・アンガット府、ラバト、カサブランカおよびメ
クネス
4 出張者名 :岐阜県
国際園芸アカデミー教授
上田善弘
教育委員会教職員課課長補佐
総合企画部国際課主査
梅村高志
池戸克成
JICA
JICA 中部市民参加協力課副主任
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出張期日・期間:平成 20 年 6 月 21 日〜29 日
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旅程概要:
6 月 21 日夜
中部国際空港発
6 月 22 日昼
カサブランカ空港着
今井成寿
6 月 22 日夕方
ラバトへ移動、市内の庭園視察
6 月 23 日午前
ラバト市内の JICA モロッコ事務所訪問、合同調査打ち合
わせ
6 月 23 日午後
6 月 23 日夜
カサブランカに移動、市内青年海外協力隊活動の病院 訪 問
カサブランカ空港発
6 月 24 日早朝
ウジュダ空港着
6 月 24〜26 日
ウジュダ・アンガット府庁訪問、府知事表敬、関係部局 と
の協議、市内施設・機関・教育機関等視察
6 月 27 日朝
ウジュダ空港発
6 月 27 日朝
カサブランカ空港着
6 月 27 日午前
メクネスへ移動、市内青年海外協力隊活動の音楽学校 訪 問
6 月 27 日午後
ラバトへ移動、駐モロッコ王国日本国大使表敬訪問、調査
結果報告
6 月 27 日夕方
JICA モロッコ事務所訪問、調査結果報告
6 月 28 日午前
カサブランカへ移動、午後カサブランカ空港発
6 月 29 日夕方
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中部国際空港着
出張報告書(調査・視察地および内容):
6月22日(日)
ラバト市内ウダイヤ庭園視察:市内北部海岸に近いところにある庭園。スペインのア
ルハンブラ宮殿に似た造りといわれ、整形式を基本とし、傾斜部分をテラス風とした庭
園であった。垣根内にはバラも植栽されていた。また、庭園に近接したウダイヤ博物館
も視察した。博物館では、モロッコの伝統的な部屋を再現した室内を見ることができた。
ウダイヤ庭園
ウダイヤ博物館内
6月23日(月)
JICA モロッコ事務所にて岐阜県 – JICA 合同調査打ち合わせ:ラバト市内にある
JICA モロッコ事務所を訪問し、今回の合同調査について、日程、調査目的・内容につい
て意見交換し、確認を行った。
JICA モロッコ事務所
事務所内にて協議
協議後、カサブランカに移動し、青年海外協力隊員が活動している現場を視察。
視察場所は、ムーレイ・ユーセフ病院で、栄養士として活動している、米丸江梨花隊員
の活動現場を視察し、聞き取りを行った。
ムーレイ・ユーセフ病院
活動状況を説明する米丸隊員(右端)
6月24日(火)
府知事表敬訪問および担当者との打ち合わせ:ウジュダ・アンガット府庁にて、オリエ
ンタル州のワリ(Wali, 国王任命の州知事)兼ウジュダ・アンガット府知事のモハメッド・
ブラヒミ氏を表敬訪問した。先ず、ブラヒミ氏から府の地勢、施策・計画、インフラ整備、
問題点等につき説明され、その後、当方の訪問目的につき説明させていただくとともに、
今回の調査への協力をお願いした。
ウジュダ・アンガット府庁舎
府知事(右から3人目)
府知事表敬の後、今回の総合窓口であるのエルアラミ氏(キャビネットメンバー)と調
査全般について協議を行った。研修員の県立国際園芸アカデミーへの派遣、岐阜県からウ
ジュダへの教員派遣等について意見交換を実施した。
午後からは、府が関心を持つ環境分野、公園分野について府、ウジュダ市、国関係者と
の協議を行った。協議に参加された方は、市の設計技師、国の水資源森林事務所の担当官、
府の環境担当官等であった。ここでは、主に府内の環境保護政策、都市計画、砂漠化防止
対策、水資源確保政策、緑化計画について説明があった。
エルアラミ氏(右から2人目)の説明
関係者との協議
を受ける調査団
午前と午後の協議の間に府内の主要な3公園の一つ、城壁に沿った整備中の公園を視察
した。この公園は 20 世紀初頭にできた公園であり、現在、改修・整備中である。
公園内
公園内のヤシを中心とした樹木植栽
関係部課との協議の後、府内の環境政策の現場を担当者の案内のもと視察した。
視察場所は、ごみ廃棄場所の整備と新たなごみ処理施設、さらには府内の自然林であっ
た。ごみ廃棄場所は、拡大する市街区域に近接しており、早急な対策として、ごみの埋め
立てと植林が行われている場所であった。新たなごみ処理施設は市街地から離れており、
130ha の面積で、ごみから排出されるガスによるバイオガス発電が計画されており、完成
すれば、3.5 メガワットの発電力があり、3 万 5 千人分の電機需要を充たすとのことであっ
た。ちなみに、この処理施設はヨーロッパから導入された処理施設である。
自然林では、改めて、都市緑化でよく用いられる街路樹、キョウチクトウが地中海沿岸
自生の植物であることを確認した。
ごみ廃棄場所の植林現場(大学との共同
新たなごみ処理施設で説明を受ける
研究により 20 種の樹木を用いた試験栽
培が行われている)
府内の自然林(硬葉樹を主とする森林)
川沿いに自生するキョウチクトウ
6月25日(水)
研修員の県立国際園芸アカデミーへの派遣における面接・ニーズ調査:人事課長および
環境課長の立ち会いのもと、アカデミーへの2名の研修員候補者の面接およびニーズ調査
を行った。2名の候補者は、あらかじめウジュダ・アンガット府にて選考、推薦された者
である。学歴、経歴、語学力、専門分野、研修希望内容等について、個々に質問し聞き取
った。
研修員候補者の面接
真ん中の2名が候補者
(左から初年度、2年度の候補者)
現地視察:研修員候補者の勤務地を含む、以下の5ヶ所を訪問、視察した。
シディ・マルファ公園:ウジュダ市の南 4km のところにあり、1200ha の松を中心とす
る森林公園で、国の水資源局で管理されている。樹種は、アレップ松 60%、カシワの一種
チュイワ 30%、カルビエ他 10%で、1950 年代から植林され、不法伐採が禁止されている。
森林が公園として整備され、2005 年から市民のレクリエーションの場となっている。また、
この森林公園は水資源の確保、洪水防止の役目も担っている。
シディ・マルファ公園の園内図
公園内の松林
ムハンマド I 世大学理学部:ウジュダ市での緑地、園芸に関する情報収集を行うため、ウ
ジュダ・アンガット府における植物および園芸の教育・研究機関であるムハンマド I 世大学
理学部を訪問した。先ず、理学部長の挨拶の後、担当教授による理学部の概要につき、「園
芸分野における人材育成と研究」と題して、プレゼンテーションが行われ、質疑応答がな
された。国際園芸アカデミーとの共同研究、交流が可能な分野である、観賞植物に関する
研究について特に重点をおき、講演がなされ、その分野での研究交流を推進することにつ
いても議論がなされた。
ムハンマド I 世大学理学部本館
理学部スタッフとの意見交換
ララアイシャ公園(ウジュダ市苗圃)
:ウジュダ市内の中心的な公園であり、1930 年代に
建設され、面積は 18ha。フランス式庭園とアンダルシア式庭園からなり、公園内には新し
いスポーツ施設として体育館、プール、テニスコート、乗馬施設などが整備されてきてい
る。園内にはウジュダ市の苗圃もあり、視察を行った。また、ウジュダ市が整備を検討し
ている園内の岐阜パーク(仮称)建設予定地(1.5ha)も視察した。
広大なララアイシャ公園
岐阜パーク(仮称)建設予定地
ウジュダ・アンガット府苗圃:国際園芸アカデミーへの研修員候補者が所属する緑地課
が管轄する苗圃であり、面積は 2.9ha。2名の研修員候補者の案内で市内に植栽するための
緑化木、花壇苗などの養成状況を視察した。
ウジュダ・アンガット府苗圃にて
ウジュダ・アンガット府苗圃
(担当者による案内)
ヤシの移植実験現場:市内におけるヤシの移植現場を視察した。
市内のヤシ移植現場
市内広場のヤシ並木
当日夜には、岐阜県主催でウジュダ・アンガット府内の関係者との懇談会を開催し、今
後の円滑な事業実施に資するためのネットワーク強化を図った。
6月26日(木)
教育ボランティア関係の協議と視察:
府庁にて、社会経済部長から府内の教育行政の状況をうかがい、その後、国の国民教育
省ウジュダ局を訪問し、岐阜県からの教員派遣につき、支局の各担当者から説明を受け協
議を行った。モロッコでは、教育は国の国民教育省が統括しており、教科、指導内容も国
で決められている。教員派遣が検討されている情操教育科目(音楽、図工、体育)分野で
は、ウジュダ・アンガット府は遅れているようであった。
社会経済部長の説明
国民教育省ウジュダ支局での協議
視察:以下の小学校2校と中学校1校を視察した。ただし、モロッコでは学校は夏休み
期間であるので、授業風景を見ることはできなかった。
ウジュダ市・シディジアーヌ小学校;ウジュダ市内中心部にある古い設立のモデル校。
アインスファー村アインスファー小学校;ウジュダ市から 30km 離れた農村にある小学
校で、生徒数206名、教員数15名の小学校。
ナイマ村ノール中学校;ウジュダ市から 32km 離れた農村にある中学校。農村、山間部
に住む遠隔地の生徒を対象とする。生徒数120名、教師15名。
ウジュダ市・シディジアーヌ小学校にて
ウジュダ市・シディジアーヌ小学校教室
アインスファー村アインスファー小学校の
アインスファー村アインスファー小学校
教師を紹介される
教室内で説明を受ける
ナイマ村ノール中学校にて校長(左瑞)
ナイマ村ノール中学校のパソコン室に
から説明を受ける
て。生徒が教師の指導のもとパソコン
を操作する
6月27日(金)
青年海外協力隊活動現場視察:メクネス市内の音楽学校にて音楽を指導している中村明
菜隊員の活動状況を視察し、活動や生活環境等に関する聞き取りを行った。音楽学校では
7歳から22歳までの生徒が個人レッスンを受講。中村隊員はピアノや合唱を指導してい
る。
中村隊員から話しをうかがう
中村隊員による合唱の指導
広瀬駐モロッコ大使表敬と調査結果報告:在モロッコ日本大使館を訪問し、今回の調査
結果および花フェスタ記念公園に建設中のモロッコロイヤルローズガーデンの進捗状況に
ついて、広瀬大使に報告した。
広瀬大使(中央)と調査団
大使表敬後、JICA モロッコ事務所にて同様の報告を行った。