慶應義塾大学 大学院 文学研究科 2017 Graduate School of Letters 永い歴史と伝統をベースに、 新しい人文科学の研究へ 研究科委員長からのメッセージ CONTENTS 2 研究科委員長からのメッセージ 3 アドミッションポリシー カリキュラムポリシー ディプロマポリシー 4 哲 学・倫 理 学 専 攻 (哲学/倫理学 ) 6 美学美術史学専攻 10 国文学専攻 (国文学/日本語教育学) 1 2 中国文学専攻 1 3 英米文学専攻 1 4 独文学専攻 1 5 仏文学専攻 ( 美 学 美 術 史 学 / ア ー ト・マ ネ ジ メ ン ト) 7 史学専攻 (日本史学/東洋史学/西洋史学/民族学考古学) 1 6 図書館・情報学専攻 (図書館・情報学/情報資源管理) 文学研究科は、慶應義塾の中で最も古い研究科の一つとして、 博士論文数は年間 10 本を超え、着実に増加しています。 永い歴史と伝統を誇ります。西脇順三郎、井筒俊彦といった 各専攻では博士号取得のプログラムが整備され、 アカデミックな 世界的に著名な詩人や研究者を輩出し、 さらに佐藤朔、 白井浩二 研究の推進と並行して、 より組織化された大学院教育が進めら ら数多くの優れた研究者や文人を育み、人文科学の研究に大きな れています。 また、近年注目されている、二つの大学院で同時に 貢献をしてきました。 その研究は文学に限られることなく哲学や 学位が取得できるダブルディグリーのシステムがいち早く組織 歴史、そして図書館・情報学にも及び、内容の多様さや領域の され、 ドイツのハレ大学とのダブルディグリー・プログラム、学内の 広さは群を抜いています。 そのような偉大な伝統の上に活気あふ 領域横断的なリーディング大学院プログラムとして結実してい れる研究環境を整え、新たな領域を積極的に開拓してきたこと ます。海外の大学院との交流も活発に展開され、多くの大学院 は、近年の 「21 世紀 COEプログラム」 や、続く 「グローバル COE 生がさまざまな形で留学し、国際化が着実に進んでいます。 プログラム」 の獲得による研究拠点として、人間そのものの統合 文学研究科ならではの研究生態は、新しい研究にだけ関心を 的な研究が見事な成果をあげたことにも示されています。 払うのではなく、伝統的な註釈の精妙さ、実証的な資料解釈の 文学研究科の特徴は、文学部の上に設置された研究科という 確実さ、鋭利な論証の明晰さ、巧みな応用の有用さが互いに 点にあります。研究科の委員だけでなく、学部の専任教員の 混じり合い、互いに助け合う中に見て取ることができます。社会 ほとんどが研究科の研究・教育に直接関わり、豊富な教員に が求めるものに敏感に反応し、それに埋没することなく、独創的 よる質の高いきめ細かな指導が行われています。大学院社会 な成果を生み出そうとする慶應精神が脈打っているのが文学 学研究科がカバーする社会学、人間科学、教育学、心理学を 研究科です。実学とはサイエンスであり、サイエンスとは知識で 除く文学部のすべての分野で専攻が構成され、学部と大学院 あることをわきまえ、それを自覚しながら研究・教育を実践して が緊密に連携し、幅広い研究領域と深く掘り下げられた研究 いるのが文学研究科です。永い伝統に決して安住することなく、 内容を支えています。 さらに、哲学、史学、文学といった伝統的 多様な領域に強い関心を持ち、新しい研究を一心不乱に推進 な領域だけでなく、美学美術史学専攻のアート・マネジメント する、そのような表現は現在の文学研究科にこそ当てはまります。 分野、国文学専攻の日本語教育学分野、図書館・情報学専攻 文学研究科は、福澤諭吉の建学の精神と150 年を超えて培わ の情報資源管理分野のような社会人教育を目的とした分野も れてきた慶應義塾の総合力を基礎に、その歴史や伝統を尊重 加え、現代社会のニーズに応える新しい人文科学の研究体制 しながら、人間や社会の謎を解明することを目指し、新しい研究 が整えられています。 へと果敢に挑戦し続けていきます。 1 8 大学院生の声 1 9 学位 2 0 進路・留学 2 1 学費・奨学制度ほか 2 2 入試日程・入試データ 裏 表 紙 Access Information ほか 文 学 研 究 科ホームページ h t t p : / / w w w. f l e t . k e i o . a c . j p / 文 学 研 究 科 委員長 松田 隆 美 1 7 論理と感性のグローバル研究センター 2 幅広い関心やニーズに応える、 専攻と分野の広がりと深まり 3 つのポリシー アドミッションポリシー ●入学者受入れ方針 文学研究科は、基礎学力を有しつつ、さらなる見通しが切り拓ける人材を求めます。過去や現在から学ぶべきものを確実に、そして 柔軟に吸収するだけでなく、新たな知見を創出することができる、将来への可能性に富む学生を求めています。 もちろん、他大学の卒業 生や留学生にも広く門戸を開いています。 哲学・倫理学専攻 Philosophy and Ethics 哲学分野 哲学分野は、文学研究科に設置されて以来一貫して西洋哲学を追求し、 日本の哲学研究の中核を担ってきました。哲学は最も古い学問ですが、 そ の長い伝統と先端の両方を兼ね備えているのが本専攻です。哲学のすそ野は広大で、すべてをカバーすることはできませんが、伝統と現代の二点に 研究の焦点を定めた点に特徴があります。 スタッフは古典研究 2 名、現代研究 4 名と、重点的な配置になっています。学生は、修士課程に一学年 約 10 名、後期博士課程に3、4 名が在籍し、他大学、他学部からの入学者が半数ほどを占めています。 本分野の伝統の一つはギリシア・中世の古典研究にあり、プラトン、アリストテレスから中世哲学まで幅広い領域をカバーできる、私立大学では珍しい 充実した陣容となっています。 そこではギリシア語、アラビア語、 ラテン語が飛び交い、哲学の原点にある諸問題が議論されます。 もう一つの伝統は、戦後 の論理実証主義以来の現代哲学です。 この分野では論理学、言語哲学、科学哲学といった分析系の哲学、さらには現象学の研究が進められ、論理 カリキュラムポリシー 的な計算論、統語論や意味論、科学理論の構造、志向性といった現在の諸問題がさまざまに議論されます。 ●教育課程編成・実施の方針 目標があり、多くの学生は学内外での研究に積極的に参加します。学内における三田哲学会の例会や、MIPS(三田哲学会の哲学・倫理学の合同 カリキュラムは、すべての科目が 半 期 単 位となっています。そのため年 度 途中から留 学しても、春 学 期もしくは秋 学 期の単 位が 取 得できます。長 期にわたり海 外 へ資 料 調 査に出かけたり、遺 跡 発 掘などのフィールド・ワークに打ち込むことも可 能です。また、 附 属 研 究 機 関 や海 外の優 れた研 究 者たちを招く寄 附 講 座セミナーも開 設されています。海 外の大 学との交 換 留 学 制 度の拡 充 も図っています。 修士課程においては、塾内の経 済 学 研 究 科 、商 学 研 究 科とのジョイントディグリープログラムや、博 士 課 程 教 育リーディングプロ グラムにより、一 定 期 間 内での複 数の学位取得が可能です。さらに、早稲田大学大学院文学研究科ならびに教育学研究科、学習 院大学大学院人文科学研究科との間では、相 互 科目履 修 制 度が円滑に実 施されています。哲 学・倫 理 学 専 攻は、上 智 大 学 大 学 院 哲 学 研 究 科と同様の制 度を設けています。 また、近 年 、文 部 科 学 省 による「 2 1 世 紀 C O E プログラム」や「 魅 力ある大 学 院 教 育プログラム」への 採 択 に続き、2 1 世 紀 C O E の後 継プログラムである「グローバル C O E プログラム」にも採 択され、着 実な成 果をあげて無 事に終了しました。 大学院の授業は学生が積極的に参加する形式で、自由に履修することができます。修士課程では修士論文、後期博士課程では博士論文という 研究集会) での発表、機関誌『哲学』への論文執筆等のほか、各々が専門とする学会での発表、論文投稿など、活動の機会は大きく広がっています。 一方でさまざまな研究プロジェクトも展開されており、教員スタッフだけでなく、学生の多くもその研究の一端を担う形で参加しています。 また、専任教員と学生の関係にも良き伝統が生きています。相互の信頼を基礎に日々の研究が進められていることはもちろん、授業以外での共同 研究、 さらには人間的なふれあいも随所に見られます。学生同士での研究会も多く、相互啓発も活発に行われています。 倫理学分野 倫理学分野は、哲学分野とともに長い歴史を有しています。哲学とは別に倫理学を専門分野として設けている大学院は全国でもわずかしかなく、 その中でも、本分野は最大規模のスタッフを擁しており、 日本における倫理学研究の拠点の一つになっています。 倫理学分野のスタッフがカバーしているのは、近現代のドイツ、フランス、イギリス、アメリカ、ロシアの思想です。発足以来、この領域に重点を置き ながら、スタッフをバランスよく配しています。 また、現代の倫理学は規範倫理学・メタ倫理学・応用倫理学に大別されますが、本分野では、規範倫理学は もちろん、メタ倫理学や応用倫理学の研究・教育も行っています。 さらに、宗教哲学、社会哲学など、倫理学と密接に関連する領域についても、長年に わたり、研究と教育を行っています。 ディプロマポリシー ●学位授与の方針 入 念な準 備や熟 慮のもとに執 筆された質の高い論 文に、修 士や博 士の学 位を授 与できるようにするために、教 育 面でも各 専 攻 スタッフの具体的な専門分野は、ロシアの宗教思想、中世・近世の形而上学、現代のフランス思想、近代のイギリス倫理思想史、カントの倫理学、 医療倫理学、メタ倫理学などです。日本の倫理思想、東洋の倫理思想など、他の領域については、毎年、専門の研究者を講師として招いており、倫理 学について広く研究することができます。 倫理学分野は少人数教育をとくに重視しています。例年、修士課程には6名程度、後期博士課程には3名程度の大学院生が在籍しており、それぞ れの問題関心に従って専門研究を進めています。修士課程では、研究者としての基礎を養い、優れた修士論文を執筆することを目標としています。 においてさまざまな工 夫や配 慮をしています。すべての専 攻において少 人 数による指 導が 行われていますが、指導教員による個別 後期博士課程では、学会や研究会での口頭発表や論文執筆などを通じて、研究者としての能力を高め、研究成果を博士論文としてまとめることを目標 指導だけにとどまらず、若手教員からの意見も聞くことができる中間研究発表会を開くなど、複数指導体制や集団指導体制を敷いて にしています。修了者の多くは研究者の道に進みますが、大学院で得た専門知識を活かして社会で活躍する人も数多くいます。 いる専攻も少なくありません。博 士 学 位 授 与に際しては、原 則として、所 属 専 攻における執 筆 資 格の審 査と認 定 、そして外 部 審 査員 を含む審査委員会による論 文 審 査が実 施されています。 また、文学研究科には「三田哲学会」、 「 三田史学会」、 「 藝文学会」 ( 文学系 5 専攻による学会)、 「 三田図書館・情報学会」などの学 会 がありますが、価 値ある独 創 的な論 文を内 外 に発 表 するための 場も塾 内に数 多く用 意されています。また、独自に査 読(レフェ リー)制度による学 術 雑 誌を定 期 的に刊 行している専攻もあります。 3 4 美学美術史学専攻 教員紹介 〈哲学分野〉 担当者 教授/文学研究科委員 岡田 光弘 Mitsuhiro Okada 教授/文学研究科委員 斎藤 慶典 Yoshimichi Saito 教授/文学研究科委員 専門分野 論理哲学 数学の哲学 学際的論理推論研究 主要著作 M. Marion と 共 著 ‘Wittgenstein et le lien entre la signification d’un énoncé mathématique et sa preuve’, Philosophiques, 39 -1, 2012、‘Some remarks on linear logic’, One Hundred Years of Intuitionism (19072007), Birkhäuser, 2008、‘Correspondence-theory and contextual-theory of meaning in Husserl and Wittgenstein’, Jocelyn Benoist and Sandra Laugiereds., Husserl et Wittgenstein: de la description de l'expérience à la phénoménologie linguistique, Georg Olms, 2004、‘Linear logic and intuitionistic logic’, La revie internationale de philosophe, 230, 2004. フッサールの現象学とその関連領域 『生命と自由 ――現象学、生命科学そして形而上学』 (東京大学出版会,2014)、 『「実在」の形而上学』 (岩波書店, 2011)、 『知ること、黙すること、遣り過ごすこと ――存在と愛の哲学』 (講談社,2009) 『心という場所 ――「享受」 、 の哲学のために』 (勁草書房,2003)、 『力と他者 ――レヴィナスに』 (勁草書房,2000)、 『思考の臨界 ――超越論 的現象学の徹底』 (勁草書房,2000) 中世哲学 宗教哲学 『「神」という謎[第二版]――宗教哲学入門』 ( 世界思想社,2007)、 「 盛期スコラとトマス」 ( 神崎繁・熊野純彦・ 鈴木泉編『西洋哲学史Ⅱ「知」の変貌・ 「信」の階梯』,講談社選書メチエ,2011)、‘Thomas Aquinas, Being and Actuality’, The World in Medieval Logic, Theology and Psychology, eds. Tetsuro Shimizu and Charles Burnett (Belgium:Brepols,2009) 柏端 達也 分析哲学 行為論 現代形而上学 『自己欺瞞と自己犠牲』 (勁草書房,2007)、 「継承と拡散 ―「形而上学」は再興するか」 (日本哲学会『哲学』61 号, 2010)、 「幸福の形式」 (戸田山和久・出口康夫編『応用哲学を学ぶ人のために』,世界思想社,2011) 准教授 西洋古代哲学 『西洋哲学史Ⅰ』 (共著,講談社,2011)、 『アリストテレス 動物誌(上・下)』 (共訳, 「アリストテレス全集 8,9」 岩波 書店 , 2015) 「 、動物の知性 ― 『動物誌』 に見るその位置づけと 「擬人化」 の問題」 ( 『理想』 第 626 号,2016) 「 、ポリス的 動物の自然性 ―アリストテレスの政治学・倫理学にみる人間像」 (首都大学東京人文・社会系編 『人文学報』 第429号, 2010) 上枝 美典 Yoshinori Ueeda 教授/文学研究科委員 Tatsuya Kashiwabata 金子 善彦 Yoshihiko Kaneko 准教授 荒畑 靖宏 Yasuhiro Arahata 現象学 解釈学 言語哲学 心の哲学 Aesthetics and Science of Arts 『世界内存在の解釈学 ―ハイデガー「心の哲学」と「言語哲学」』 ( 春風社,2009) 、Welt-Sprache − Vernunft. Ein sprachphilosophischer Beitrag zur Verbindung von Phänomenologie, Hermeneutik und Philosophie des Geistes. Studien zur Phänomenologie und praktischen Philosophie, Band 3. Ergon Verlag:Würzburg, 2006、 「プラグマティスト達のハイデガーと有意味性の問題」 (日本哲学会『哲学』57 号,2006) 慶應義塾における美学美術史学の歴史は、1892(明治 25)年に開講された森鷗外の 「審美学」 にまで遡ります。当初は美学および西洋美術史か ら出発しましたが、その後、日本・東洋美術史、西洋音楽史、音楽が関わる舞台芸術一般を研究領域に加え、近年は芸術運営、芸術支援などの研究・ 教育にも積極的に取り組んでいます。 すなわち本専攻には、理論研究(美学・芸術学)、歴史研究(美術史・音楽史・舞台芸術史・現代芸術論)、実践研究(アート・マネジメント) の 3 つの 柱があります。2005(平成 17)年度には、この 3 つの柱を下記の 2 つの分野に集約し、より充実した教育が行える体制を整えました。なお学生は、 在籍する分野と異なる分野に設置された科目を一定の範囲内で履修し、修了に必要な単位とすることが可能です。 美学美術史学分野 美学美術史学分野は、理論研究、歴史研究を行う分野です。美学・芸術学、日本・東洋美術史、西洋美術史、音楽史、舞台芸術史、現代芸術論が 研究教育の範囲となります。専任者のほか若干名の非常勤講師が授業を担当し、幅広い分野をカバーしています。修士課程では修士論文の作成が 必須です。 また、後期博士課程では専門研究者として内外で活躍する人材の養成を目指し、学位論文(課程博士)提出により博士学位を取得する道 が用意されています。 アート・マネジメント分 野 アート・マネジメント分野は、芸術運営において必要とされる諸分野の知識、先導的なスキル獲得とプロフェッショナル養成を目標とした分野です。 大学卒業後 3 年以上が経過し、実務経験を有する社会人が対象となります。 アート・マネジメント関連科目、アート・マーケティング関連科目、知的資産 関連科目、芸術資源デザイン関連科目、アート・プロジェクト関連科目から構成され、専任者のほか各界で活躍する講師が教育にあたります。現在、開設 されているのは修士課程のみで、社会人の学生のために平日夜間と土曜に集中して開講しています。修了には修士論文の作成が必須です。 教員紹介 〈倫理学分野〉 担当者 担当者 教授/文学研究科委員 谷 寿美 専門分野 宗教哲学 宗教思想(ロシア) Sumi Tani 教授/文学研究科委員 山内 志朗 奈良 雅俊 近世倫理学史 近世形而上学 倫理学 医療倫理学 Masatoshi Nara 教授/文学研究科委員 柘植 尚則 『ソロヴィヨフの哲学』( 理想社,1990)、 『 非・西欧の視座』( 共著,大明堂,2001)、 『 続・神秘の前に立つ人間』 ( 共著,新世社,2010 )、 『スピリチュアリティの宗教史』上巻 ( 共著,LITHON,2011) 、 『ソロヴィヨフ 生の変容 を求めて』 (慶應義塾大学出版会,2015) イギリス倫理思想史 『普遍論争 ―近代の源流としての』( 平凡社ライブラリー, 2008)、 『天使の記号学』( 岩波書店, 2001)、 『ライプニッツ』 (NHK 出版,2003)、 『存在の一義性を求めて』( 岩波書店,2011)、 『 「誤読」 の哲学 ―ドゥルーズ,フーコーから中世 哲学へ』 (青土社,2013) The Future of Bioethics : International Dialogues, Oxford University Press, 2014 (共著) 『 、文化と霊性』 (共著, 慶應義塾大学出版会,2012)、 『シリーズ生命倫理学 第 12 巻 先端医療』 (共著,丸善出版,2012)、 『医療と生命』 (共著,ナカニシヤ出版,2007) 『良心の興亡 ――近代イギリス道徳哲学研究』 (ナカニシヤ出版,2003)、 『イギリスのモラリストたち』 (研究社, 2009)、 『プレップ倫理学』 (弘文堂,2010) 『プレップ経済倫理学』 、 (弘文堂,2014) Wolfgang Ertl ヴォルフガング・エアトル 林 温 哲学史 倫理学史とくにカントとその 先駆者達 メタ倫理学 規範理論 形而上学 Kants Auflösung der “dritten Antinomie”: Zur Bedeutung des Schöpfungskonzepts für die Freiheitslehre. Freiburg, München: Alber 1998、David Hume und die Dissertation von 1770: Eine Untersuchung zur Entwicklungsgeschichte der Philosophie Immanuel Kants, Frankfurt/M.: Lang 1999、“Ludewig” Molina and Kant’s Libertarian Compatibilism. In: Matthias Kaufmann and Alexander Aichele (eds): A Companion to Luis de Molina. Leiden, Boston: Brill 2014, 405-445. 専門分野 主要著作 日本美術史 仏教絵画史 『仏教美術史論集Ⅰ 様式分析』 (編著,竹林舎,2012)、 『鎌倉仏教絵画考 ――仏画における 「鎌倉派」の成立と展開』 (中央公論美術出版,2010)、 『別尊曼荼羅』 (『日本の美術』433, 至文堂,2002) 西洋美術史 15 世紀初期ルネサンス 絵画彫刻 『祭壇画の解体学』 (編著,ありな書房,2011)、 「台座考」 (『西洋美術研究』第 9 号,2003) 、Sassetta, The Borgo San Sepolcro Altarpiece, ed. Machtelt Israëls (Villa I Tatti the Harvard, University Center for Italian Renaissance Studies; Florence - Primavera Press; Leiden, 2009)、“Brunelleschi's ram,”(The Burlington Magazine, vol.136, no.1101, 1994) 日本美術史 近世絵画史・版画史 『浮世絵とパトロン』 ( 慶應義塾大学出版会,2014)、 『 勝川春章と天明期の浮世絵美人画』 ( 東京大学出版会, 2012)、 『江戸の人気浮世絵師』 (幻冬舎,2012)、 『もっと知りたい歌川広重』 (東京美術,2007)、 『浮世絵再発見』 (小学館,2005) 音楽学 モーツァルトを中心とする 古典派音楽 『モーツァルト』 (音楽之友社,2005) 「 、モーツァルト《リンツ交響曲》のオリジナル楽譜をめぐって」 (『フィルハー モニー』9,2007) 西洋美術史 イタリア美術史 イタリア建築史 「《アダムの創造》――天井に描かれた『創世記』連作九場面」 ( 上村清雄編『フレスコ画の身体学』,ありな書房, 2012)、 『美術コレクションを読む』 (共著,慶應義塾大学出版会,2012) 、 「 《アポロンとダフネ》――ベルニーニと バロック」 (諸川春樹編『彫刻の解剖学』,ありな書房,2010) 西洋美術史 ドイツ近代美術 『朝日美術館 パウル・クレー』 ( 共著,朝日新聞社,1995)、 「 ミース・ファン・デル・ローエのガラス建築」 (『色彩 からみる近代美術』,三元社,2013)、“A Reconsideration of the Use of Collages in Mies van der Rohe’s Architectural Plans,” in CARLS Series of Advanced Study of Logic and Sensibility (Keio University, 2011) アーツ・マネジメント 『アーツ・マネジメント概論 三訂版』 (共著,水曜社,2009)、 「アーツ・マネジメントの定義・歴史・体系 わが国での 今後の可能性についての試論」 (『ミクストミューズ』増刊号,愛知県立芸術大学,2011) 西洋音楽史 F. リストを中心とする 19 世紀ロマン派音楽 『リスト』 ( 音 楽 之 友 社,2005)、 「F. リ ス ト の 宗 教 音 楽 に お け る 教 会 旋 法 の 問 題 」 (『 音 楽 学 』第 41 巻 Ⅰ 号, 1995)、“An unknown version of Cantico di San Francesco” (Liszt Society Journal, vol.23, London 1998) On Hayashi 遠山 公一 Koichi Toyama 教授/文学研究科委員 内藤 正人 Masato Naito 教授/文学研究科委員 西川 尚生 Hisao Nishikawa 准教授 Hisanori Tsuge 教授/文学研究科委員 教授/文学研究科委員 教授/文学研究科委員 Shiro Yamauchi 教授/文学研究科委員 主要著作 金山 弘昌 Hiromasa Kanayama 准教授 後藤 文子 Fumiko Goto 准教授 中尾 知彦 Tomohiko Nakao 准教授 福田 弥 Wataru Fukuda 5 6 史学専攻 現れる諸勢力の権力関係、複数の文化や世界観の間に繰り広げられる攻防、および都市の社会生活を明らかにすることを研究テーマとしています。 History 日本 史 学 分 野 史学専攻では、歴史を個々の人間の営為の積み重ねととらえ、歴史を学ぶことは、人間とその生きた社会を知ることと位置づけています。 そのため に、時には対象とする地域や時間、 あるいは、旧来の学問の枠を越え隣接科学の成果も踏まえるなど、 より多くの学びを求めています。 特に日本史学分野では、日本史の研究を国内史に狭くとどめることなく、国際的な視野に立って検討することを重視しています。 その例としては、 古代東アジア世界における日本、東アジアの交易圏に組み込まれた中世社会、キリシタン時代の地球規模に動く世界と日本の社会との接点、 「 鎖国」 時代の国際関係と国内問題、近現代の激動と日本の社会問題などが挙げられます。 いずれにしても学生は、歴史学のもつ広範な領域と方法を学ぶことになるはずです。 そして、このような目的を達成するために良質な史料を活用し、 それにより実証的な研究を進めるよう指導しています。大学院修了後には、学界などでも広く通用する日本史研究者や博物館学芸員、中学校・高等 学校で教鞭をとる歴史教育者を育成できるよう努力しています。 授業は 5 名の専任教員と若干名の非常勤講師が担当しています。修士課程では毎年 10 科目前後が開講されています。 それらは史料講読を中心と する科目 (日本史特殊講義演習、古文書学特殊講義) と、講義を中心とする科目 (日本史特殊講義) に大別され、修士論文の作成が必修とされてい ます。 また、後期博士課程では研究論文の作成支援を行うほか、史料講読を主とする日本史特殊研究が 5 科目前後開講されています。後期博士 課程の学生には、学位論文(課程博士) を提出して博士(史学) の学位を取得する道が開かれています。 修士課程と後期博士課程はともに、古代から近現代に至るまで各時代の科目を満遍なく開講し、可能な限り多様な対応を試みています。授業は いずれも学生 5 ~ 6 名前後の少人数で行われ、授業科目によっては史料調査、博物館・文書館・遺跡の見学などを行います。 野々瀬浩司は、スイス及び西南ドイツの宗教改革期を対象に、宗教改革の思想的背景、神学上の諸問題、さらには領主―農奴関係の変化などを 研究しています。清水明子は、 ドイツ、バルカン現代史を専門にしています。現在は、ナチス・ドイツのヨーロッパ広域秩序構想と大クロアチア国民国家 建設の接点における、権力関係と社会的変容の再構成に取り組んでいます。 民族学考古学分野 民族学考古学分野では、フィールドワークに基づいて集積された一次資料を利用して、過去の社会や民族文化の歴史的再構成を行います。主な 研究指導対象分野としては、日本の先史考古学、歴史考古学、南レヴァント地方を中心とする西アジア考古学、太平洋地域の考古学・民族学、動物 考古学、考古学研究法などが挙げられます。 大学院教育としては、担当教員による個別の論文指導、 および教員、学生全員が参加する演習授業による研究発表および討論が中心となっています。 また、教員はそれぞれ専門のフィールドを持っているので、各フィールドの調査に参加し、野外調査の実践および分析、報告の仕方を学ぶことができる ほか、 学会等における発表も積極的に行われています。 本分野では、長年の調査で蓄積された豊富な考古・民族資料が保管されているので、それらをもとに研究を進めることも可能です。 また、総合大学の 研究科として、他学部、他専攻、諸研究所と共同で、アッカド語、ヘブル語などの特殊言語や自然科学的手法、統計的解析手法を習得することもでき ます。最終的には、 独自の研究を仕上げることで、 研究に必要な技術をも兼ね備えた総合的リサーチ・デザインを描ける研究者の養成を目指しています。 教員紹介 〈日本史学分野〉 担当者 東洋史学分野 東洋史が研究の対象とするのは一般的にアジアと呼ばれる地域ですが、問題設定の方法、時代によってはアフリカやヨーロッパもその視野に入って きます。中東イスラーム世界の歴史研究を志す者にとって、マグリブやバルカンも重要地域であり、華人のネットワークに興味をもつ人は、アジアのみ ならずアメリカやヨーロッパも視野に入れなければなりません。 東洋史の魅力は、 このような広大な対象地域にあるといっても過言ではありません。 しかし、専門性を重視する大学院においては、広く、浅く学ぶと いうやり方は避けなければなりません。 そこで東洋史学分野では、 これまでの学問的な伝統と、史料を読むツールとしての語学などとの関係から、以下 のように対象を東西二つの領域に分けています。 それぞれの領域で完結性の高いカリキュラムを組み、深く学べるようになっています。 一つ目の領域は、中国を中心とする東アジア史研究です。 ここには中国古代史研究と、史料を重視する実証主義史学や文献史学の伝統に基づく、 明清から民国期にかけての中国近現代史研究が含まれます。前者は松本信広以来の学統である民俗学の手法を取り入れたもの、後者は明治から 大正期にかけて日本を代表する東洋史学者であった、田中萃一郎によって切りひらかれたものです。 また、歴史人類学の方法論に基づく、中国から 教授/文学研究科委員 柳田 利夫 教授/文学研究科委員 長谷山 彰 出版会,2002) 日本法制史 『日本古代の法と裁判』 (創文社,2004)、 『律令外古代法の研究』 (慶應通信,1990) 、 『新裁判の歴史』 (共著,成文堂, 1997) Akira Haseyama 教授/文学研究科委員 井奥 成彦 日本近世 ― 近代史 『19 世紀日本の商品生産と流通』 ( 日本経済評論社,2006)、 『 産業化と商家経営』 ( 共著,名古屋大学出版会, 2006)、 『日本経済史 1600 − 2000』 (共著,慶應義塾大学出版会,2009)、 『近代日本の地方事業家』 (共編著,日本 経済評論社,2015) 日本中世史 「貨幣からみた『日本』―中世貨幣の成立から解体まで―」 (『環』6,2001)、 「室町時代の経済」 (日本の時代史 11 Shigehiko Ioku 教授/文学研究科委員 中島 圭一 Keiichi Nakajima 二つ目の領域は、 アラブ、 トルコ、イラン、中央アジアなどの西アジア・中東イスラーム史研究です。 かつてこれら諸地域の研究は、中国の辺境史としての 教授/文学研究科委員 本塾ではこの分野におけるパイオニアである前嶋信次、井筒俊彦の学統を継承しながら、アラブでは社会史研究に、非アラブではオスマン帝国史 主要著作 『アメリカの日系人』 (同文舘,1995) 『 、リマの日系人』 (明石書店,1997) 『 、ラテンアメリカの日系人』 (慶應義塾大学 Toshio Yanagida 東南アジアにかけて華人がつくった広域的なネットワーク社会の研究も、 もう一つの柱になっています。 位置づけしか与えられてきませんでした。 しかし、今では世界をとりまく情勢が変わり、緊急にして最重要な分野として誰もが認めるようになっています。 専門分野 日本近現代史 浅見 雅一 『一揆の時代』 吉川弘文館,2003) 「 、十五世紀生産革命論序説」 ( 『中世東アジアにおける技術の交流と移転 ―モデル、 人、技術』,科研報告書,2010)、 「中世の寺社金融」 (新体系日本史 15 『宗教社会史』山川出版社,2012) キリシタン史 『キリシタン時代の偶像崇拝』 (東京大学出版会,2009)、 『フランシスコ=ザビエル ―東方布教に身をささげた 宣教師』 (山川出版社,2011)、 『韓国とキリスト教 ―いかにして “ 国家的宗教 ” になりえたか』 (共著,中公新書, 2012) Masakazu Asami 研究に重点をおきながら研究・教育を行っています。 以上は教員サイドから見た特徴と言えるものですが、学生は基本的に自分の好きなテーマで研究が行えるようになっています。自分の頭と身体で アジアを知り、師を越えるという気概を持ち、自らの手で新しいフロンティアを探りあて社会に巣立って欲しいという思いがあるからです。 そのために、 外部から多彩な講師陣を招いて知的刺激の拡充に努める一方、社会に出てから場合によっては欧米系の言葉以上に有力な武器となる、東西のアジア 系諸言語を存分に学べるカリキュラムが用意されています。 〈東洋史学分野〉 担当者 教授/文学研究科委員 桐本 東太 専門分野 中国古代史・民族学 主要著作 王仲殊著 『中国からみた古代日本』 (翻訳,学生社,1992) 『 、南方熊楠を知る事典』 (共著,講談社,1993) 『 、中国古代の 民族と文化』 (刀水書房,2004) Tota Kirimoto 西洋史学分野 西洋史学分野の修士課程では、以下に紹介する教員の個別研究分野よりやや広い分野で、一次史料や基礎的研究文献を講読し、基礎知識の獲 得を目指します。後期博士課程では、身につけた基礎知識を前提として、さらに高度な研究能力を養成します。 そして、学位論文の作成を通じて研究 者を育成することを目標とします。西洋史は、時間的・空間的に膨大な領域を対象とします。 しかし、学部教育と違い大学院、特に後期博士課程では、 学生の研究分野と教員の指導できる分野が近接していなければなりません。 そういった意味から、以下に各教員の個別研究分野をやや詳しく紹介し ますので、参考にしてください。 大森雄太郎はイギリス領植民地期北米アメリカ史、特にアメリカ革命の政治思想を専門としています。思想史とは言っても、革命期の細かい一次 史料を大量に読むことにより徹底的に実証であろうとする、抽象度の非常に低い思想史です。吉武憲司が専門とするのは、11・12 世紀イングランド ですが、大学院で担当する分野は、中世イングランド全般およびその周辺のイギリス諸島地域です。 ただし、イギリスを専門とするにしても大陸史の基礎 知識は必須です。神崎忠昭の専門分野は中世教会史で、特にヨーロッパ中世の人々の信心を探ることを目指しています。史料的制約があり庶民を対象 とすることは難しいため、8 世紀から14 世紀にかけての修道士たちが著したラテン語テキストを丹念に読み込んでいます。山道佳子はカタルーニャの 近現代政治文化史を専門にしています。現在は 18 世紀後半から20 世紀のバルセローナにおける祭りの変遷をあとづけ、祭りという非日常空間に 7 教授/文学研究科委員 長谷部 史彦 中近世アラブ社会史 地中海交流史 岩間 一弘 近現代中国都市史 東アジア交流史 藤木 健二 オスマン帝国史 中東都市社会史 勝沼 聡 Satoshi Katsunuma の消費・動員・イベント』 (東京大学出版会,2012) 「 、大衆化するシノワズリ ―日本人旅行者の上海イメージと上海の 「オスマン朝下イスタンブルにおけるイェディクレ周辺の皮鞣工と皮鞣工房群」 (『史学』81 巻 1・2 号,2012)、 「18 世紀イスタンブルにおける靴革流通と靴革商組合」 (『史学』82 巻 3 号,2013)、 「近世オスマン帝国の旅と 旅人 ―エヴリヤ・チェレビーを中心に」 ( 長谷部史彦編著『地中海世界の旅人 ―移動と記述の中近世史』慶應義 Kenji Fujiki 准教授 『上海近代のホワイトカラー ―揺れる新中間層の形成』 (研文出版,2011) 『 、上海大衆の誕生と変貌 ―近代新中間層 観光都市化」 ( 『現代中国』87 号,2013) Kazuhiro Iwama 准教授 早稲田大学イスラーム地域研究機構,2012-13) 『 、地中海世界の旅人 ―移動と記述の中近世史』 (編著,慶應義塾 大学出版会,2014) Fumihiko Hasebe 教授 『中世環地中海圏都市の救貧』 (編著,慶應義塾大学出版会,2004)、 『ナイル・デルタの環境と文明Ⅰ・Ⅱ』 (編著, 塾大学出版会,2014) 近現代中東社会史 アラブ近現代史 「近代エジプトにおける監獄制度の再編」 ( 『オリエント』50 巻 1 号,2007) 「英占領下のエジプトにおける治安 、 行政と浮浪者問題 ―1891 年「浮浪者法」 の分析から」 (『イスラーム地域研究ジャーナル』1 号,2009) 「議会 、 議事録を通じて見た立憲王政時代のナイル・デルタ ―1920 -1930年代の排水事業を中心に」 (長谷部史彦編 『ナイル・デルタの環境と文明Ⅱ』早稲田大学イスラーム地域研究機構,2013) 8 国文学専攻 教員紹介 〈西洋史学分野〉 担当者 教授/文学研究科委員 大森 雄太郎 専門分野 主要著作 イギリス領植民地期北米アメリカ史 『アメリカ革命とジョン・ロック』 (慶應義塾大学出版会,2005) アメリカ革命思想史 Yuhtaro Ohmori 教授/文学研究科委員 吉武 憲司 Kenji Yoshitake 教授/文学研究科委員 神崎 忠昭 中世教会史 イタリア中近世史 ジャン・ルクレール『修道院文化入門 ―学問への愛と神への希求』( 共訳,知泉書館,2004)、 「 千年目の年に ―ロドルフス・グラベルの『歴史五巻』に見る終末思想」 (『再生する終末思想』,青木書店,2000) 山道 佳子 Yoshiko Yamamichi 教授/文学研究科委員 スイス宗教改革史 『ドイツ農民戦争と宗教改革:近世スイス史の一断面』 (慶應義塾大学出版会,2000) 『宗教改革と農奴制:スイス 、 と西南ドイツの人格的支配』 (慶應義塾大学出版会,2013) Koji Nonose 准教授 清水 明子 よって国文学研究が行われてきました。現在の専任教員スタッフは、附属研究所斯道文庫を含めて、文献学的学問を志す者が少なくありませんが、 国文学の研究対象となる時代は古代から近現代まで、ジャンルは古典に属する和歌・物語から近現代の小説や出版文化に至るまで多種多様で す。日本語学も古代語から現代語まで、理論的研究から実証的研究まで多岐に亙ります。国文学専攻では、近年の傾向として、中古物語、中世和歌、 絵巻物・絵入り本、近代ジェンダー・セクシュアリティ論、形態音韻・文字表記、 日本漢文学といった研究が盛んです。 授業は、専任教員・斯道文庫教員・非常勤講師により、それぞれの専門分野を中心として、さまざまな形式で行われています。 その多くは、少人数に よる演習形式を取っています。 一方、大学院の行事としては年2回、5月と11月に国文学研究会を開催しています。 これは大学院在籍者・出身者による研究発表を中心に、若 スペイン、 カタルーニャ近現代政治 「十八世紀後半のスペインにおける『バロック的信仰』と『脱キリスト教化』の再検討 ―バルセローナ市の職人と 文化史 その妻たちの遺言書から―」 (『史潮』No.68,2010)、 『近代都市バルセロナの形成 都市空間・芸術家・パトロン』 (慶應義塾大学出版会,2009)、‘Fiestas y celebraciones cívico-religiosas en la Barcelona Constitucional (1820-1823)’, Espacio, tiempo y forma, V. No.15 (2002) 野々瀬 浩司 国文学専攻は、日本の文学・言語・文化を総合的且つ専門的に探求する場です。慶應義塾大学では、古くから民俗学的方法と文献学的方法とに 個々の教員の関心は一つの研究方法に止まってはいません。研究対象も、一人の教員が多くの作者・作品・文学的事象に関心を抱いています。 11世紀・12世紀イギリス政治史・ B. ハーヴェー編『12・13 世紀』 (オックスフォード ブリテン諸島の歴史 4 巻) (監訳,慶應義塾大学出版会,2012) 、 行政史 「Domina Anglorum と Dominus Anglie ―12 世紀イングランド王位継承に関する一考察」 (國方敬司・直江眞一編 『史料が語る中世ヨーロッパ』,刀水書房,2004)、 「12 世紀前期イングランドにおける財務府の形成とその意味」 (渡辺節夫編『ヨーロッパ中世の権力編成と展開』,東京大学出版会,2003) Tadaaki Kanzaki 教授/文学研究科委員 Japanese Literature ドイツ現代史 ナチズムの歴史 Akiko Shimizu 「バルカンにおける負の連鎖 ―ボスニア内戦を中心に」 ( 『 「対テロの時代」 の平和構築 ―過去からの視点、未来への 展望』 ,東信堂,2008) 「 、ボスニア紛争のメカニズム ―多民族社会の再建に向けて」 ( 『紛争現場からの平和構築 ―国際刑事司法の役割と課題』,東信堂,2007)、Die Deutsche Okkupation des serbischen Banats 1941-1944 unter besonderer Berücksichitigung der deutschen Volksgruppe in Jugoslawien (Münster,2003) 手研究者の研鑽の場としての役割を果たしています。 また、文学系5専攻の運営する藝文学会でも、6月の大会では大学院生による研究発表が行わ れています。 このほか、専任教員の主宰する研究会・読書会も頻繁に開かれています。大学院生の論文発表の場としては、国文学専攻の 『三田国文』 (年1回)、藝文学会の 『藝文研究』 ( 年2回)があります。 大学院修了後は、中学・高校の教員、大学の教員、公共機関の研究員などの専門職に就く者が圧倒的に多く、民間企業に就職する者は極めて 少数です。 日本 語 教 育 学 分 野 慶應義塾大学における日本語教育は 1958(昭和 33)年に開始されました。 その後 1972(昭和 47)年、大学院生ならびに修士課程修了者を対象 に、日本語教師養成を目的とした 「日本語教授法講座」が、本塾国際センターに開設されました。 この講座は、2003(平成 15)年に改編によって日本 語・日本文化教育センター設置「日本語教育学講座」 となりますが、約 30 年にわたり数多くの日本語教育の指導者、研究者を世に送り出してきまし 〈民族学考古学分野〉 担当者 教授/文学研究科委員 杉本 智俊 専門分野 佐藤 孝雄 Transformation of a Goddess: Ishtar-Astarte-Aphrodite (editor, Vandenhoeck & Ruprecht, Academic Press Fribourg, 2014)、Female figurines with a Disk from the Southern Levant and the Formation of Monotheism (Keio University Press, 2008)、 『図説 聖書考古学 旧約聖書論』 (河出書房新社,2008) 人として専門的かつ体系的な知識を備え、優れた教育技能を有する日本語・日本語教育の専門家を養成することにあります。 動物考古学 “Re-discovery of the oldest dog burial remains in Japan”, Anthropological Science (2015)、 “Paleoenvironment of the Fore-Baikal region in the Karginian interstadial: Results of the interdisciplinary studies of the Bol’ shoj Naryn site”, Quaternary International (2014)、 「飼熊儀礼の研究 ―現状と課題」 『Biostory』 (2013) 「 、中近世 アイヌのシカ送り儀礼」 『動物考古学』 (2013) 広く門戸を開放しています。 Takao Sato 教授/文学研究科委員 山口 徹 ジオ・アーケオロジー 景観史 “Sedimentary facies and Holocene depositional processes of Laura Island, Majuro Atoll.” Geomorphology (2014)、“Rapid settlement of Majuro Atoll, Central Pacific, following its emergence at 2000 years CalBP.” Geophysical Research Letters (2011)、Archaeological investigation of the landscape history of an Oceanic atoll: Majuro, Marshall Island.” Pacific Science (2009) 先史考古学 近現代考古学 パブリックヒストリー 博物館学 「弥生文化の世界観」 『弥生時代の考古学 9』 (同成社,2011)、 「「水田中心史観批判」の功罪」 『国立歴史民俗博物館 研究報告』第 185 集(2014)、 『 慶應義塾大学日吉キャンパス一帯の戦争遺跡の研究』 (2011 ~ 2013 年度科学 研究費補助金研究成果報告書,編著,2014) Toru Yamaguchi 教授/文学研究科委員 安藤 広道 Hiromichi Ando た。 その実績を踏まえ、2007(平成 19)年、大学院文学研究科国文学専攻に日本語教育学分野が創設されました。本分野の目的は、高度専門職業 西アジア考古学 聖書考古学 David T. Sugimoto 教授/文学研究科委員 主要著作 日本語教員を目指す日本人学生、外国人学生の要望に応えるべく設置された本分野は、大学院から日本語教育を目指す人、現場で日本語教育を 経験し日本語研究を希望する人、他分野で取得した修士号とあわせ、ダブルディグリーにより日本語教育でも修士号の取得を目指す人たちに対し、 研究活動は、さまざまな理論を教育現場にどのように生かすか、実践をどのように体系化していくかといった、理論と実践を結びつけることに主眼を 置いています。主な教授陣は本塾の留学生教育の拠点である、 日本語・日本文化教育センターにおいて日本語教育を行っている教員ですので、講義・ 演習においても理論に偏らない、教育現場の観点を重視した教育・指導が行われています。定員が少ないというメリットを生かした、きめ細かい指導 が可能となっています。 また、日本語・日本文化教育センターの協力のもと、日本語教育現場の見学、異文化交流など、教育・研究に結びつくさまざま な経験の機会も設けられています。 将来、高度専門職業人としての日本語教育者・研究者を目指す、意欲と熱意のある人をお待ちしています。出願資格、入学試験、カリキュラム、修了 要件等は、履修案内と入試要項を参照してください。 教員紹介 担当者 教授/文学研究科委員 佐藤 道生 専門分野 主要著作 日本漢学 中日比較文学 『平安後期日本漢文学の研究』 ( 笠間書院,2003)、 『 和漢朗詠集・新撰朗詠集』 ( 和歌文学大系 47,明治書院, 日本語学 『横書き登場 ―日本語表記の近代』 (岩波新書,2003)、 『大阪女子大学蔵蘭学英学資料選』 (共編著,大阪女子大学 図書館,1991) 中世・近世文学 『慶應義塾図書館蔵 図解御伽草子』 ( 慶應義塾大学出版会,2003) 『 、 奈良絵本・絵巻の生成』 ( 三弥井書店, 2011)、 『三河鳳来寺旧蔵 和漢朗詠集 影印と研究』 (勉誠出版,2014) Michio Sato 教授/文学研究科委員 屋名池 誠 Makoto Yanaike 教授/文学研究科委員 石川 透 2003)、 『御伽草子 その世界』 (勉誠出版,2004)、 『奈良絵本・絵巻の展開』 (三弥井書店,2009)、 『入門 奈良絵本・ 絵巻』 (思文閣出版,2010) Tooru Ishikawa 教授/文学研究科委員 田坂 憲二 中古文学 『源氏物語の人物と構想』 ( 和泉書院,1993)、 『 源氏物語享受史論考』 ( 風間書房,2009)、 『 名書旧蹟』 ( 日本古書 通信社,2015) Kenji Tasaka 9 10 教員紹介 担当者 教授 小川 剛生 専門分野 中世文学 和歌文学 主要著作 小平 麻衣子 中国文学専攻は、 「中国古典文学」 「中国現代文学」 「中国語学」 を大きな 3 本の柱としていますが、中国の歴史、哲学、社会、芸能などを含めた、 近代・現代文学 『女が女を演じる 文 学・欲 望・消 費 』 (新曜社,2008) 合山 林太郎 日本漢文学 近世・近代文学 『幕末・明治 期における日本 漢 詩 文の研 究 』 (和泉書院,2014) 佐々木 孝浩 日本古典書誌学 『大島本 源 氏 物 語の再 検 討 』 ( 共 著 ,和 泉 書 院 , 2 0 0 9 ) 堀川 貴司 専門家を非常勤講師として招き、 あらゆる領域をカバーできる体制を整えています。 学生には、本専攻で開講されている科目以外にも、文学研究科他専攻設置科目や、単位交換プログラムの提携を結んでいる早稲田大学および 修士課程では、中国文化全般について幅広く学ぶと同時に、自ら選択したテーマを深く掘り下げて追究し、修士論文を作成します。後期博士課程 では、修士課程で獲得した基礎知識を土台に、 より専門的な研究を行い、学会にその成果を発表します。 近年の学生の意欲的な姿勢のあらわれとして、在学中に長期留学する傾向が強くなっています。大半の学生が 1 年ないし2 年の留学を経験し、 Takahiro Sasaki 斯道文庫教授 歴史を遡れば、本専攻は中国文学研究の泰斗・奥野信太郎の学風に導かれ、伝統を形成してきました。専任教員の専門分野は、古典文学、現代 学習院大学文学研究科設置科目などを受講する機会を与え、 より広い視野から研究対象を捉えることのできる研究者の育成を目指しています。 Rintaro Goyama 斯道文庫教授 古代から現代にいたるまでの幅広い中国の文化全般を研究対象としています。 文学、語学に分かれています。 また、古典詩学、経学、書誌学、日中比較文学などの特殊な研究領域においては、優れた業績と指導力を有する斯界の Maiko Odaira 准教授 Chinese Literature 『二条良基研究』 (笠間書院,2005)、 『武士はなぜ歌を詠むか』 (角川叢書,2008) 『足利義満』 、 (中公新書,2012) Takeo Ogawa 教授 中国文学専攻 日本漢文学 和漢書誌学 『詩のかたち・詩のこころ ―中世日本漢文学研究―』 (若草書房,2006) 『 、書誌学入門 古典籍を見る・知る・読む』 (勉誠出版,2010)、 『五山文学研究 資料と論考』 (笠間書院,2011) Takashi Horikawa きわめて大きな成果をあげています。留学先は主に中国本土や台湾などで、現地の大学で専門の研究に取り組むほか、中国語運用能力の向上を はかり、 また現地での生活を通して中国の風俗、 習慣、文化などについての理解を深めています。 修了後の主な進路は、中学・高校の教員や大学の教員、研究機関の研究者などです。開設以来、中国語の語学教育や中国文学の研究分野で活躍 する人材を数多く輩出してきた本専攻ですが、世界における中国の躍進に伴い、今後の展望も大きく開かれています。 スタッフ一同、意欲ある皆さんとの 出会いを期待しています。 〈日本語教育学分野〉 担当者 日本語・日本文化教育セン ター教授/文学研究科委員 村田 年 Minori Murata 日本語・日本文化教育セン ター教授/文学研究科委員 木村 義之 Yoshiyuki Kimura 日本語・日本文化教育 センター教授 田中 妙子 Taeko Tanaka 日本語・日本文化教育 センター教授 専門分野 日本語学 『斉東俗談の研究』 (おうふう,1995)、 『隠語大辞典』 (皓星社,2000) 『図解日本語』 、 (三省堂,2006) 近代の日本語辞書を資料とした 語彙・表記についての研究および 同時期の口語文を資料とした対 人配慮表現の研究など 日本語教育学 「ドラマのシナリオに見られる『慰め発話』の諸相」 (『日本語と日本語教育』40,慶應義塾大学日本語・日本文化 日本語の会話分析 教育センター,2012)、 「会話において『意味』を問うということ」 (『日本語と日本語教育』36, 慶應義塾大学日本語・ 特に会話参加者の相互行為に見ら 日本文化教育センター,2008)、 「会話における『ためらい発話』についての一考察」 (『日本語と日本語教育』35, れる言語的特性に関する研究 慶應義塾大学日本語・日本文化教育センター,2007) 日本語学(文法) 日本語教育 大場 美穂子 Mihoko Oba 日本語・日本文化教育 センター専任講師 岬 里美 Satomi Misaki 主要著作 計量言語学 (文体論) 「文学書籍における複合動詞の使用傾向 ―22 の後項動詞を指標として―」 (『日本語と日本語教育』43,慶應義塾 日本語教育学 大学日本語・日本文化教育センター,2015) 「 、文章のジャンル判別に寄与する指標の研究 ―専門日本語教育への 計量言語学 (文章のジャンル・ 応用―」 (『コーパスとテキストマイニング』,共立出版,2012)、 「自然科学系書籍における複合動詞の使用傾向 文体の研究) ―後項動詞を指標として―」 (『日本語と日本語教育』40,慶應義塾大学日本語・日本文化教育センター,2012)、 大学の専門日本語教育における 「専門日本語教育における論述文指導のための接続語句・助詞相当句の研究」 (『統計数理 特集「文化を科学する」』 教育方法の研究 統計数理研究所 V.55-2 ,2007) 日本語教育 「テンス・アスペクトの定義と「シテイル」形式の基本的意味」 (『日本語研究の 12 章』,明治書院,2010) 「実現可能 、 文の用法について」 (『日本語と日本語教育』40,慶應義塾大学日本語・日本文化教育センター,2012) 「いわゆる 、 様態の助動詞「そうだ」再考 ―「ようだ」との比較―」 (『日本語と日本語教育』43,慶應義塾大学日本語・日本文化 教育センター,2015) 「『オリエンテーションセミナー』から『上級後期調査・発表』へ ―ディベート形式の討論を検討する」 (『日本語と 日本語教育』36,慶應義塾大学日本語・日本文化教育センター,2008)、 「日本語教育に置ける教育ディベートの 発展的方法の方向性 ―異文化とのかかわりか、知のメカニズムか」(『日本語と日本語教育』40,慶應義塾大学 日本語・日本文化教育センター,2012) 教員紹介 担当者 教授/文学研究科委員 関根 謙 Ken Sekine 教授/文学研究科委員 主要著作 『蟻族 ――高学歴ワーキングプアの群れ』 (監訳,勉誠出版,2010)、 『旧跡 ――血と塩の記憶』 (翻訳,勉誠出版, 2012)、 『近代中国の地域像』 (共著,山川出版社,2012) 中国古典文学 中国怪異小説の系譜 魏晋・明清の文人精神 『中国怪異小説選』 ( 慶 應 義 塾 大 学 出 版 会,1997)、 『 中 国 古 典 文 学 二 十 講 ―― 概 説 と 作 品 選 読 』 ( 白 帝 社, 2003)、 『心を癒す漢詩の味わい』 (講談社,2006)、 『心の「ツボ」に効く漢詩・漢文』 (講談社,2007)、 『「三国志」 漢詩紀行』 (集英社,2009) 杉野 元子 Motoko Sugino 中国現代文学 日中比較文学 日中戦争期の文学 老舎 「漱石と老舎 ――二人の文学者の英国体験をめぐって」(日本比較文学会編『滅びと異郷の比較文化』,思文閣出版, 1994)、 「 悔恨と悲哀の手記 ――魯迅『傷逝』と森鷗外『舞姫』」 (『比較文学』第 36 巻,1994)、 「 柳雨生と日本 ――太平洋戦争時期上海における「親日」派文人の足跡」 (『日本中国学会報』第 55 集,2003)、 「 路易士と日本 ――戦時上海における路易士の文学活動をめぐって」 (『比較文学』第 52 巻,2010) 斯道文庫教授/ 文学研究科委員 中国版本学 漢籍書誌学 『室町時代古鈔本『論語集解』の研究』 (汲古書院,2008)、 『書誌学のすすめ』 (東方書店,2010)、 「宋版の受容と 日本の漢学」 (『漢字文化三千年』高田時雄編,臨川書店,2009)、 「 内閣庫存書目について ―中国版本学資料 研究―」 (『斯道文庫論集』46 号,2012)、 「京師図書館善本簡明書目・稿本について ―中国版本学資料研究―」 (『斯道文庫論集』47 号,2013) 八木 章好 Akiyoshi Yagi 教授/文学研究科委員 髙橋 智 Satoshi Takahashi 准教授 吉永 壮介 Sosuke Yoshinaga 准教授 浅野 雅樹 Masaki Asano 准教授 須山 哲治 Tetsuji Suyama 11 専門分野 中国現代文学 海外華人文学 現代文学理論 中国古典文学 「鍾山改名の由来について ―蒋子文の伝説をめぐって―」 (『藝文研究』第 85 号,2003)、 「サブカルチャーとして 「三国志」物語の伝承 の三国志」 (『アジア遊学』No.97,2007)、 「 費禕登仙考 ―黄鶴楼と万里橋の逸話をめぐって―」 (『言語・文化・ (正史・地方志・志怪小説・戯曲など) コミュニケーション』第 39 号,2007) 「龐統故事の受容について」 、 (『藝文研究』第 99 号,2010) 中国語学 中国語統語論・語彙論 中国語教育論 中国古典文学 中国古典詩学 (南宋・厳羽『滄浪詩話』) 「現代中国語の結果補語と可能補語の関係について」 (『藝文研究』第 78 号,2000)、 「現代中国語における動量詞 “ 度 ” について ―統語,意味,語用,三つの側面からの考察」 (『中国文化』第 63 号,2005)、 「類義語をどのように 教えるか ―弁別法の使用を中心に」 (『中国語教育』第 9 号,2011)、 「中国語語彙教育の課題と語彙学習を中心 とした中級テキスト作成についての考察」 (『藝文研究』第 105 号,2013) 「『滄浪詩話』における「興趣」範疇の「趣」および「別趣」範疇について」 (『中国美学範疇研究論集』第 2 集,2014)、 「宋代詩論における「興」の用例について ――『滄浪詩話』の「興趣」理解の手がかりとして」 (『藝文研究』第 100 号, 2011)、 「『滄浪詩話』の「興趣」について ――「興」概念を中心に」 (『大東文化大學漢學會誌』第 49 号,2010) 12 英米文学専攻 担当者 教授 English and American Literature 髙橋 勇 Isamu Takahashi 英文学・米文学・英語学及びそれぞれの関係領域を研究対象とする英米文学専攻では、西脇順三郎・厨川文夫の伝統に連なる中世英文学・ 英語学、大橋吉之輔の衣鉢を継ぐアメリカ文学を中心に、伝統を踏まえながら、現代の最も新しい分野、例えば書物史や現代批評理論なども視野に 入れ、国際的な学問的貢献を目指しています。 言語文化研究所教授 北原 久嗣 Hisatsugu Kitahara 専門分野 近現代イギリス文学(詩) 中世主義 ファンタジー文学 主要著作 『ローマ 外国人芸術家たちの都』 ( 共著,竹林舎,2013)、 『中世主義を超えて』 ( 共編著,慶應義塾大学出版会, 2009)、 『中世イギリス文学入門』 (共著,雄松堂出版,2008) 理論言語学・統語論、人に具わる Elementary Operations and Optimal Derivations (MIT Press, 1997)、A Derivational Approach to Syntactic 言語能力とはどのようなものか、 Relations ( 共著,Oxford University Press,1998) その中核を担う統語関係の解明 修士課程 2 年間で基本的なディシプリンを積み、後期博士課程の 3 年間で博士論文を提出できるように、きめ細かな指導を行っています。担当者 は教授 10 名(英文学 4 名、米文学 3 名、英語史・言語学など 3 名) で、他に言語文化研究所の専任所員なども授業を担当しています。多彩なカリキュ ラム設置科目はすべて選択科目で、学生の研究領域に合わせて指導教員と相談しながら履修するシステムが確立しています。必要に応じて学界の 第一線で活躍する学者を講師として迎えます。日本英文学会や関連学会での研究発表、レフェリー制度をもつ学術雑誌への投稿、共同研究に基づく 共著の執筆、外国への留学とそこでの学位取得に関するガイダンスの機会も数多くあります。 さらに、博士号請求論文のレベルを高く維持するために、 独文学専攻 German Literature しばしば著名な外国人研究者を審査員に招いています。 その審査を通過した論文は続々と公刊されています。 慶應義塾での修士論文が海外で出版されたり、イギリス書誌学会の雑誌に巻頭論文として採用されたり、アメリカの代表的な作家論集シリーズ に再録されたケースもあります。 また、後期博士課程在学中には、非常勤講師として教歴を身に付けてもらうようにしています。 ほとんどの場合、学位 取得後は大学の常勤教員として就職します。 現在学内で進んでいる大学院生を交えた研究プロジェクトには、西洋中世写本や初期刊本を対象として書物研究のための新たなデジタル研究環 境を構築するプロジェクト、慶應義塾図書館所蔵の初期刊本をデータベース化するプロジェクト、ハーマン・メルヴィルの 『白鯨』 を図書館所蔵の初版 から徹底再検証する共同研究プロジェクトなどが含まれています。 学位請求論文の概要や専任教員の研究内容については、 ホームページで紹介されています (http://www.flet.keio.ac.jp/englit/)。 Takayuki Tatsumi 文学研究科委員長/ 教授/文学研究科委員 松田 隆美 に目配りしつつ、優れた研究者を育成し、高度な専門知識を身に付けた人材を社会へ送り出すことを目指しています。 修士課程においては、徹底的にドイツ語と学問的思考法の習熟を目指します。文学系、文化系、言語学系、哲学・思想系の各テクストの読解と 討論、学問的議論のための実践的な口語演習、修士論文作成のためのドイツ語による論文執筆訓練などを課しています。 また、少人数のクラスでは 教員と学生の間で密度の高い授業が行われます。後期博士課程においては、主に博士論文執筆のための授業が行われ、指導教授による指導と並行 して自主研究を進めることとなります。独創的な発想や発見を根底に据えた、個性的な博士論文の作成が期待されます。博士学位の取得に関しては、 また、慶應義塾大学にはドイツ学術交流会(DAAD) の援助で独自の留学枠があり、毎年 1 名をドイツに派遣しています。 ほかにもドイツ学術交流会の 担当者 孝之 テクスト講読、口語・文語表現演習、中世文化研究などで、カリキュラムが構成されています。伝統的な研究法から最新の研究動向にいたるまで柔軟 本専攻の定めた規定に準じて審査が行われるので、別途資料を請求していただきます。 教員紹介 教授/文学研究科委員 独文学専攻が研究対象としているのは、ドイツ語圏の広義の文化です。時代は中世から現代まで、内容はドイツ語学理論、文学理論、文化理論、 専門分野 19 世紀アメリカ文学 アメリカ文学思想史 批評理論 中世英文学 中世キリスト教文化史 中世・近代初期文学の図像学的研究 書物文化史 主要著作 『ニュー・アメリカニズム』 ( 青土社,1995)、 『アメリカン・ソドム』 ( 研究社,2001) 『リンカーンの世紀』 、 ( 青土社, 『モダニズム 2002) 『 、 「白鯨」 アメリカン・スタディーズ』 (みすず書房,2005) 、Full Metal Apache (Duke UP, 2006)、 の惑星』 (岩波書店,2013) Death and Purgatory in Middle English Didactic Poetry (Cambridge: D.S. Brewer, 1997)、 『中世イギリス 文学入門 ―研究と文献案内』 ( 共編著,雄松堂出版,2008)、 『ヴィジュアル・リーディング ―西洋中世におけるテク ストとパラテクスト』(ありな書房,2010) 一般考査による留学や、ベルリン自由大学、ボン大学、 ドレースデン工科大学、ザールブリュッケン大学、デュッセルドルフ大学、ジーゲン大学、ハレ大学 などとの交換協定による留学生派遣を行っています。独文学専攻とドイツ主要大学との連携の強化により、絶好の留学環境にあると言えるでしょう。 以上のように、本専攻では多岐にわたる研究分野、母語話者によるドイツ語能力の陶冶、少人数制による個別指導の徹底、ドイツの諸大学との 連携強化と留学制度の整備などを柱に活動しています。学生の進路は、公務員や一般企業への就職のほか、研究者となる者も数多くいます。 教員紹介 Takami Matsuda 教授/文学研究科委員 河内 恵子 Keiko Kawachi 教授 Andrew Armour 担当者 オスカー・ワイルドを中心とする 『深淵の旅人たち ワイルドとF.M.フォードを中心に』 (慶應義塾大学出版会,2004)、 『ロンドン物語』( 共編著,慶應 19 世紀末イギリス文化・文学 義塾大学出版会,2011)、 『 西部戦線異状あり』 ( 共編著,慶應義塾大学出版会,2011)、 『オスカー・ワイルドの世界』 19世紀後半以降のイギリス小説 (共編著,開文社出版,2013) 教授/文学研究科委員 比較文学 人文科学とコンピュータ 教授 “Mastering the Medium : A Guide to Advanced Word Processing”, (『アカデミックライティング応用編』第3章, 139 -178 頁,慶應義塾大学出版会,1999) 井上 逸兵 Ippei Inoue 教授/文学研究科委員 井出 新 Arata Ide 教授 堀田 隆一 Ryuichi Hotta 教授 宇沢 美子 Yoshiko Uzawa 教授 大串 尚代 Hisayo Ogushi ドイツ近代文学 「 十 八 世 紀 末 における 陰 謀 説 の 諸 相 」 (『 ゲ ー テ 年 鑑 』38 号,1996)、Verschwörungstheorien im Spiegel der “Berlinischen Monatsschrift” in den 80er Jahren des 18. Jahrhunderts. In: Zwischenzeiten Zwischenwelten. Frankfurt a.M. 2001、 「“ベルリン月報”と 『水曜会』―18世紀末のベルリンにおける 〈啓蒙と秘密〉 ―」 (『藝文研究』86 号,2004) ドイツ近代文学 ドイツ文化論 「 ド イツ 語 圏 SF 史 概 説 」 ( 岩 波 書 店『 文 学 』,2007)、“Statik und Dynamik in Kriegsschlachten bei Akira Kurosawa” In: Akira Kurosawa und seine Zeit. Bielefeld 2005、 「入浴観から生じる誤解 ――E.T.A. ホフマン 『黄金の壷』のリンケ温泉について」 (日吉ドイツ語・文学,2011)、ザフランスキー『E.T. A. ホフマン』 ( 法政大学 出版局,1994) ヨーロッパ中世思想史 ドイツ中世文学 『真理を語る真理 ―マイスター・エックハルトの神秘的聖書解釈―』 (岩波書店,2012)、 『美徳の装い ―ドイツ中世の 教育文学におけるイメージとハビトゥス―』 (西洋中世学会,2011)、 『マイスター・エックハルト 生涯と著作』 (創文社, 2011)、 マクデブルクのメヒティルト 『神性の流れる光』 (創文社,1999) 近現代ドイツ文学 ゲーテ研究 スポーツ文芸 「W・ベンヤミンはゲーテの不肖の弟子か? ―初期ベンヤミンのゲーテ受容について」 (『モルフォロギア』34 号, 2012)、 「形態・時空・言葉 ―シェルドレイクの形態共鳴説とゲーテ的自然学の可能性―」 (『モルフォロギア』29 号, 2007)、 「 理想言語はどこに行ったか? ―W・ベンヤミンとL・ウィトゲンシュタインの言語観比較」 (『藝文研究』69 号, 1995) ドイツ演劇 演劇学 『ドラマトゥルク ――舞台芸術を進化/深化させる者』 (三元社,2010) 『Theater in Japan』 、 (共編著,Theater der Zeit 社,2009)、 『 現代ドイツパフォーミングアーツ』 ( 三元社,2006)、 『 パフォーマンスの美学』 ( 共訳,論創社, 2009)、 『ポストドラマ演劇』 (共訳, 同学社,2002) Yutaka Nakayama 斎藤 太郎 社会言語学、語用論、認知言語 『伝わるしくみと異文化間コミュニケーション』 ( 南雲堂,1999)、 『ことばの生態系』 ( 慶應義塾大学出版会,2005)、 学、談話分析、言語人類学等の Advances in Discourse Approaches (共著,Cambridge Scholars Publishing, 2009)、 『グローバル・コミュニケー 観点からの日英語の対照研究 ションのための英語学概論』 (慶應義塾大学出版会,2015) 教授/文学研究科委員 初期近代英文学 イギリス・ルネッサンス演劇 イギリス宗教改革史 教授/文学研究科委員 英語史 中世英語学 歴史言語学 『シェイクスピア大全』 (共編著, 新潮社,2003) 『 、シェイクスピアと演劇文化』 (共著, 研究社,2012) 、CambridgeWorld Shakespeare Encyclopedia, Vol.1: Shakespeare’s World ( 共著,Cambridge Univ. Pr., 2014) 識名 章喜 Akiyoshi Shikina 香田 芳樹 Yoshiki Koda The Development of the Normal Plural Forms in Early Middle English (Hituzi Syobo, 2009)、 『英語史で 解きほぐす英語の読解』 (中央大学出版会,2011)、“The Diatonic Stress Shift in Modern English.” Studies in Modern English 29 (2013): 1-20 アメリカ文学 19 世紀 20 世紀小説 異人表象研究 『ハシムラ東郷』 (東京大学出版会,2008)、 『女がうつる』 (勁草書房,1993) アメリカ文学 ジェンダー研究 『ハイブリッド・ロマンス』 (松柏社,2002) 『 、恋の研究』 (共著, 慶應義塾大学出版会,2005) 『 、アメリカン・ヴァイオレンス』 (共著,彩流社,2013) など 教授/文学研究科委員 粂川 麻里生 Mario Kumekawa 教授/文学研究科委員 平田 栄一朗 Eiichiro Hirata 教授 川島 建太郎 ドイツ文学・ドイツ思想 メディア学 Joch Marcus ヨッホ・マルクス Autobiographie und Photographie nach 1900 – Proust, Benjamin, Brinkmann, Barthes, Sebald. Bielefeld(transcript), 2011、青弓社編集部編『「明るい部屋」の秘密 ―ロラン・バルトと写真の 彼方へ』 ( 共著,青弓社,2008)、寄川条路 (編) ・大塚直・川島建太郎・仲正昌樹・縄田雄二(著) 『メディア論 ―現代ドイツにおける知のパラダイム・シフト』( 共著,御茶の水書房,2007) Kentaro Kawashima 准教授 主要著作 『ドイツ言語学辞典』 ( 共編著,紀伊國屋書店,1994)、 『中級ドイツ文法』 (白水社,2007)、 「ドイツ語の絶対比較 級」 (『藝文研究』91/2,2010)、 「ドイツ語の不在構文について」 (『慶應義塾大学日吉紀要ドイツ語学・文学』47, 2011) Taro Saito アンドルー・アーマー 教授/文学研究科委員 中山 豊 専門分野 ドイツ語学 近現代ドイツ文学・文化学 Zwischen Erinnerung und Fremdheit. Entwicklungen der deutschen und polnischen Literatur nach 1989 ( 共編著,Göttingen,2015)、Dort die Genossen, hier die Quote? Jurek Becker zu Zensur in Ost und West. In: Y-G. Mix (Hg.): Kunstfreiheit und Zensur in der Bundesrepublik , Berlin 2014、“Albert und ich”. Wie Alfred Andersch emotionaliseierte und was davon zu halten ist. In: J. Süselbeck (Hg.) : Familiengefühle. Generationengeschichte und NS-Erinnerung in den Medien , Berlin 2014. 13 14 仏文学専攻 図書館・情報学専攻 French Literature Library and Information Science 仏文学専攻の創設は、修士課程が 1951( 昭和 26) 年、博士課程が 1953(昭和 28)年ですから、 すでに60 年以上の歴史と伝統を有することになり 1967(昭和 42)年に設置された図書館・情報学専攻は、情報システム、情報メディア、情報検索を研究の三つの柱としています。 ます。現在では、 フランス人の訪問准教授を含め、常時 8 名前後の教員が講義と論文指導に当たっています。 情報システムは、組織の問題も含めた広い概念で、 その方法的対象として図書館を扱います。図書館は資料を収集、組織化、保存、提供する機能を 担当教員の専門は、近世から現代、 さらには言語学まで、幅広い分野にわたり、学生の多様な関心や要求に的確に対応できる態勢が整っています。 持ち、それぞれに経営や技術上の課題があるとともに、書誌コントロールや情報サービスなどの観点からも捉えることができます。 また、法制度や経済 特に修士課程のカリキュラムには独自の工夫があり、学生にはすべての設置科目を履修するように指導しています。 その結果、指導教員以外の教員 学的アプローチなどから見た図書館も課題となります。情報メディアは、欧米の情報学の中で発展した学術コミュニケーション研究と計量書誌学に加 からも、満遍なく多彩な学問と知識を吸収することができます。偏狭な専門研究のタコツボに閉じこもることなく、常に開かれた視野でフランス文学に え、学術情報システムの問題を含めた独自の研究領域を持っています。最近は、メディア研究の観点からの取り組みや組織やウェブにおける人々の行 接する態度が培われること、それが本専攻の大きな特色の一つになっているのです。各分野の専門家による演習と研究指導は、少人数の学生を対象 動を理解し、メディアを含めた知識の共有・創造・蓄積、情報サービスのデザインを考える研究も行われています。情報検索は、情報検索理論から情 とするだけに密度が濃く、研究者として欠かせない知識と方法を学ぶことができることでしょう。 報組織化、データベース、情報検索システムまで、検索技術に特化した工学系のアプローチとは異なる全体的な観点から研究課題を扱います。 レレバ 教員全員がフランス留学を何度も経験し、博士号を取得していることもあり、特に後期博士課程の学生には留学を積極的に勧めています。 これまでに、 ンスや索引手法、検索評価、 自動分類などの研究課題で成果をあげています。 エコール・ノルマル・シュペリウール、パリ第 3 大学、ニース大学、トゥルーズ大学などとの交換留学生や、フランス政府給費留学生を多数送り出して さらに、図書館のレファレンスサービスと情報メディアの利用者研究、それに情報検索が関わる情報探索行動研究、あるいは、図書館や情報メディ います。 また、このような本格的な研究活動に必要なフランス語の運用能力を育成するために、フランス人教員による徹底したプレゼンテーションの アの隣接領域である書誌学や出版、 メディア論やメディア研究などの課題に取り組むことも可能です。 訓練や作文指導も行われています。教員と学生の関係は、フランス風のさらりとした個人主義と、慶應義塾独自の着流し風が調和した独自のものと 修士課程入学試験の一次試験科目は、専門科目 (図書館・情報学) と英語の 2 科目で、司書資格は必要ありません。修了後は、国立国会図書館や なっています。 大学図書館などへの就職、後期博士課程への進学が多数を占めます。後期博士課程では、学位の取得を目的とした論文作成指導が中心となります。 仏文学専攻の修了生には、本塾をはじめさまざまな大学でフランス語・フランス文学を担当する教員になっている者が多く、加えて、文壇や詩壇などで、 査読のある学会誌に論文を発表した後、学位論文検討会で発表を積み重ねることを通じて、学位論文を完成させるように指導しています。 また、2006 永井荷風以来のいわゆる三田派の伝統に連なる執筆活動を展開する小説家、詩人、批評家も少なくありません。 教員紹介 担当者 教授/文学研究科委員 宮林 寛 情報資源管理分野 専門分野 19 世紀フランス詩 ベルギーの仏語文学 主要著作 社会の環境変化に伴い、図書館業務や情報サービスに従事する専門職のリカレント教育の必要性が高まっています。 そこで 2004(平成 16)年、本 Mallarmé ( 共著,Editions InterUniversitaires,1998)、 『ドゥルーズ 千の文学』 ( 共著,せりか書房,2011)、 クリスチャン・オステール 『待ち合わせ』 (翻訳,河出書房新社,2005) 専攻における教育の実績に基づき、社会的ニーズに応えるために情報資源管理分野を設けました。同分野は平成 27 年度文部科学省「職業実践力 Kan Miyabayashi 教授/文学研究科委員 『愛の情景』 (中央公論新社,2011)、 『身体の文化史』 (中央公論新社,2006)、 『近代フランスの誘惑』 (慶應義塾大学 出版会,2006) 16 世紀フランス文学 (特にラブレー) 『死の発見』( 鼎談,岩波書店,1997)、 「ラブレーとノストラダムス」 『 (ノストラダムスとルネサンス ),岩波書店, 2000』、 『ラブレーで元気になる』(みすず書房,2005) 片木 智年 17 世紀フランス文学 フランス演劇 おとぎ話論 『ペロー童話のヒロインたち』 (せりか書房,1996) 『 、星の王子さま学』 (慶應義塾大学出版会,2005) 『 、少女が知っては いけないこと:神話とおとぎ話に描かれた<女性>の歴史』 (PHP 研究所,2008) 教授/文学研究科委員 現代フランス文学・思想 『ユートピアの文学世界』 (共著,慶應義塾大学出版会,2008) 『フランス文学をひらく』 、 (共著,慶應義塾大学出版会, 2010)、 アラン・バディウ 『コミュニズムの仮説』 (翻訳,水声社,2013) Kousei Ogura 教授/文学研究科委員 荻野 安奈 Anna Ogino 教授/文学研究科委員 Tomotoshi Katagi 市川 崇 Takashi Ichikawa 教授/文学研究科委員 喜田 浩平 フランス語学 (意味論・語用論) Cognition et émotion dans le langage( 共同編集,慶應義塾大学出版会,2006)、 『プチ・ロワイヤル和仏辞典 第 3 版』 (執筆協力,旺文社,2010) Kohei Kida 教授 岑村 傑 近・現代フランス文学 ジャン・ジュネ 『フランス現代作家と絵画』 (共編著,水声社,2009)、 ジュネ 『公然たる敵』 (共訳,月曜社,2011)、Dictionnaire Jean Genet (Honoré Champion, 2014) 19 世紀フランス文学 ミシェル・ヴィノック 『知識人の時代 バレス/ジッド/サルトル』 (共訳,紀伊国屋書店,2007) 、Le poème en prose chez Huysmans: contre la bourgeoisie (La Licorne,n°90,2010) Suguru Minemura 准教授 築山 和也 Kazuya Tsukiyama 訪問准教授 ( 招聘 ) Vincent Brancourt ヴァンサン・ブランクール 育成プログラム」 に認定されました。 本分野は、最新の情報技術や経営管理を中心に、資料組織や情報検索、学術情報流通、 レファレンスサービスなどについての知識や技能を修得し、 近代フランス文学 (特に 19 世紀)と文化史 小倉 孝誠 (平成 18)年 4月からは後期博士課程の科目を夜間にも開講しています。夜間の科目のみを履修し、後期博士課程の単位を修得することも可能です。 フランス文学 ジロドゥやベルナール - マリ. コルテスなどを中心にした 20 世紀演劇 La Vision de la beauté dans l’Apollon de Bellac : beauté, vision, langage (Cahiers Jean Giraudoux 35 号, Presses universitaires Blaise Pascal,2007)、Koltès : un théâtre de la réticence( 『藝文研究』101-2 号,2011)、 L’invention de la littérature : A propos de quelques pages tirées de Suzanne et le Pacifi que de Jean Giraudoux( 『藝文研究』103 号,2012) 問題解決能力の向上を図ることを目的としています。学術論文の書き方に関する科目も開講しています。 出願資格は、文学研究科入学試験出願資格を満たし、 「 入学時において大学卒業後 3 年以上、図書館等における実務経験あるいは司書資格を 有すること」 としています。入学試験の一次試験科目は、専門科目 (図書館・情報学) のみです。現職者向けに夜間と土曜日に開講しています。 教員紹介 担当者 教授/文学研究科委員 糸賀 雅児 専門分野 図書館政策論 図書館経営論 Masaru Itoga 教授/文学研究科委員 根本 彰 図書館情報学論 情報制度論 『文献世界の構造:書誌コントロール論序説』 (勁草書房,1998)、 『理想の図書館とは何か:知の公共性をめぐって』 (ミネルヴァ書房,2011)、 『シリーズ図書館情報学』全 3 巻(東京大学出版会,2013)、 『場所としての図書館・空間 としての図書館』 (学文社,2015) 学術コミュニケーション 情報メディア Health information seekers in Japan.(Journal of the Medical Library Association. 2012, vol.100, no.3, p.205-213.)、電子ジャーナルとオープンアクセス環境下における日本の医学研究者の論文利用および入手行動の特徴 (共著,Library and Information Science. no.61, p.59-90, 2009) 、 学術情報流通とオープンアクセス (勁草書房,2007) Akira Nemoto 教授/文学研究科委員 倉田 敬子 Keiko Kurata 教授/文学研究科委員 谷口 祥一 主要著作 変革の時代の公共図書館(分担執筆,勉誠出版,2008)、館内閲覧量の測定 ―公共図書館内で資料が読まれた量を 把握する試み― (共著, 『日本図書館情報学会誌』 vol.56,no.4,p.177-189, 2010) 、 図書館制度・経営論 (編著, 樹村房, 2013) 情報組織化 情報資源組織化 メタデータの 「現在」:情報組織化の新たな展開(勉誠出版,2010) 、知識資源のメタデータ (共著,勁草書房,2007) 、 A Conceptual Modeling Approach to Design of Catalogs and Cataloging Rules. (ひつじ書房,2007) Shoichi Taniguchi 教授/文学研究科委員 岸田 和明 情報検索 Kazuaki Kishida 教授/文学研究科委員 池谷 のぞみ 知識と情報の社会学 サービスデザイン論 In search of facilitating citizens' problem solving: public libraries' collaborative development of services with related organizations,(Information Research, Vol.16, No.1, 2011.)、Recovering the emergent logic in a software design exercise.(Design Studies, 2012, 33, p.611-629.)、The practical management of information in a task management meeting: taking 'practice' seriously.(Information Research, Vol.17, No.4, 2012.) 書誌学 情報メディア論 デジタル書物学事始め:グーテンベルク聖書とその周辺. ( 勉誠出版,2010,211p.)、無線綴じ図書の損傷原因: 慶應義塾図書館の蔵書を対象とした状態調査. (Library and Information Science.2010,no.64,p.33-53. 共著) 健康医学情報論 学術情報サービス論 日本における健康医学情報の探索行動(共著, 『日本図書館情報学会誌』vol.61, no.2, p.82-95, 2015) 、The role of readability in effective health communication (Health Information and Libraries Journal. 2013, Vol.30, No.3, p.220-231.)、健康医学情報を伝える日本語テキストのリーダビリティの改善とその評価(Library and Information Science. 2011, no.65, p.1-35.) Nozomi Ikeya 准教授 安形 麻理 “Methods for cross - language information retrieval”. Bilinguals:Cognition, Education and Language Processing.(Caldwell, E. F. ed., Nova Science Publishers, 2010, p.243-286.)、High-speed rough clustering for very large document collections. (Journal of the American Society for Information Science and Technology, 2010, vol.61, no.6, p.1092-1104.)、Double-pass clustering technique for multilingual document collections.(Journal of Information Science, 2011, vol.37, no.3, p.304-321.) Mari Agata 准教授(有期) 酒井 由紀子 Yukiko Sakai 15 16 論理と感性のグローバル研究センター Global Research Center for Logic and Sensibility 大学院生の声 Voice of Student 慶應義塾大学の先導研究センターのひとつとして、大学院文学研究科と社会学研究科が中核となり、2012(平成 24)年度に論理と感性の グローバル研究センターが開設されました。 その前身は、グローバル CEOプログラム 「論理と感性の先端的教育研究拠点」 〈 文部科学省、2007− 2011( 平成 19−23) 年度〉、 および 21世紀 COEプログラム 「心の統合的研究拠点」 〈 文部科学省、2002−2006( 平成 14−18) 年度〉 です。 テーマと目的 本センターは、人間の論理的・理性的側面と感性的・感情的側面のコントラストや相互依存関係をはじめ、論理的・理性的側面や感性的・感情的 側面を多層的、学際的な観点から共同研究する枠組みを提供しています。文学研究科および社会学研究科という異なる専攻に在籍する教員たちが、 分野横断的にさまざまな研究プロジェクトを組み、大学院生や若手研究者がそれらのプロジェクトに参加して研究を進めています。 文学研究科 史学(西洋史)専攻 修士課程 2 年(2016 年度現在) 活動の学際 性 ウエルズ ヤン 本センターは、文学研究科と社会学研究科を横断する視野や方法論を提供する点に特徴があります。 ごく一部ですが、これまでに進めてきたプロ ジェクトの例としては、思考・判断・意思決定における合理性と非合理性研究、共感や利他性の形成の進化論的研究、論理推論に見られる図形的 日々の「気づき」 栗田 くり菜 「知」を探求できる環境 理解と言語的理解の相違と補完性の研究、芸術創作における論理と感性、倫理学・行為論哲学・行動心理学・行動経済学などを視野に入れた社会 私は 19 世紀のロシアの都市化について研究しています。広大な 私は現在、博士課程に在籍して 「現代ドイツの 『移民文学』」 を研究し 的行動の学際研究、パーソナリティ・論理思考・知性・意思決定の遺伝要因と環境要因の関連に関する双子法を用いた研究、心の解明に関する統合 ロシアという農業国家の歴史において大きな役割を果たした農村と ています。 「マイノリティ」 であるトルコ移民が、どのように異国であるドイ 研究、裁判員間議論の文脈における論理と感情の影響の研究、実験動物による認知の進化研究、子供の言語発達支援の学際研究、臨床データ・ 共に、都市の果たした役割とは何だったのだろうという疑問を持った ツでアイデンティティを形成しているのか、ドイツに住むトルコ移民が発 生理学データ・機能脳画像データを用いた発達科学・知的障害者支援のプロジェクトなどが挙げられます。 ことがこのテーマを選んだ動機でした。 表した文学作品を題材に検討を進めています。移民文学という 「他者」 平成 24 年度からは、文学部「思考と行動判断」 の研究拠点とも連携した活動を展開しています。 さらに平成 25 年度からは、学際的論理推論研究 学部生のときは 1917 年のロシア10 月革命をテーマとしており、 の声を聞き読み解くプロセスは、今後の日本における移民についての プロジェクトが慶應義塾大学の 「次世代研究プロジェクト」 として採用され、本センターのプロジェクトのひとつに加わりました。 これらのプロジェクトの 現在取り組んでいることと一見全く異なることに関心を持っていま 議論でも少なからず役立つのではないかと考えています。 特徴は、これまでの専攻や専攻内における専門の研究方法論を持ち寄り、学際的テーマのプロジェクトを専攻や研究科、キャンパスを横断して進める した。 しかし、学部生のときの取り組みに不足を感じ大学院に進学 大学院は、個人が自由に使える時間が多いというのが特徴ですが、 点にあります。 した後、さまざまな文献や人々と接することで今まで見えてこなかった だからこそ時間をどのように有意義に使うのかを考える必要があります。 文学研究科と社会学研究科が中核的な研究科となっていますが、 理工学研究科、 システムデザイン研究科、 経済学研究科、 商学研究科、 医学研究科、 歴史の多面性に気づき、よりミクロ的な視点からロシアの特性とその 講義やゼミでは自発的な学習が求められますし、研究会や学会で多くの SFC などの専任教員や研究室とも協力しながらプロジェクト研究を進めています。 成り立ちを捉えなおしたいと思うようになりました。 研究者と切磋琢磨をすることも重要です。 また、研究年報等へ論文を掲 国際連携 本センターは、前身の 21 世紀 COEプログラムやグローバル COEプログラムで構築してきた20 大学を超える国際的な連携関係を本拠点で引き継 ぐだけでなく、新たな連携協力関係を積極的に発展させています。例えば本センターの仲介により、2013(平成 25)年 10 月にフランスCNRS(フラ ンス国立科学センター) と慶應義塾大学は研究協力の基本合意協定を結びました。 これにより、フランスの多くの大学に所在するCNRSラボと本セン ターとの交流も一段と活発になることが予想されます。 公開学術行 事 大学院に入ると周りの学生が少ない分、関わりを持つあらゆる人と 載することもできるようになります。勿論、 教授との距離もより近くなります それぞれ濃い時間をすごすようになります。自分の研究と関連性が ので、 研究に迷ったときは教授から適切な指導を受けることが出来ます。 ないと思えるような議論でも、思わぬところで自分の関心と結びつい 私にとって大学院の大きな魅力の1つは、様々なバックグラウンドを たり見えていなかったものが見えたり、大学院生活のすべてが自分の 持った仲間と議論したり研究したりできることです。私のように慶應で 見識を豊かにしてくれます。 その様な議論を経てもう一度自分のテーマ 修士号を取得後、 数年間民間企業で働き戻ってきた人もいますし、 学部 と向き合ったとき、見えてくるものがそれ以前とでは大きく変わって から直接進学した人、企業に働きながら通学する人、子育てが一段落し きます。日々の生活の中で気づかされる物事の多さに大学院生活の て戻ってきた人など様々です。和気藹々とした雰囲気の中、 ドイツ文学や 醍醐味を私は感じています。 文化に情熱を注ぐ仲間達と議論することは非常に刺激的で勉強になる ことばかりですし、 この環境は慶應の大学院ならではないかと思います。 大学院進学を検討されている方は、ぜひ慶應の門をたたいてみてく 一方で、本センターでは多くの学術行事 (国際シンポジウム、公開学術ワークショップ、公開講演会、 チュートリアル) も毎年度主催、共催しています。 ださい。皆さんと共に勉強できることを楽しみにしています。 興味のある大学院生の学術行事やプロジェクトへの積極的な参加を歓迎します。 ●理化学研究所 ●脳科学総合研究センター WED 3 ドイツ文学特殊研究Ⅲ・Ⅳ 学校カウンセリング論 (教職科目) 4 4 ドイツ文学特殊演習Ⅴ・Ⅵ 5 5 TUE 1 教育研究プログラム ●脳と進化 ●遺伝と発達 ●言語と認知 ●哲学・文化人類学 ●論理・情報 3 海外連携拠点 ●ケンブリッジ大学 ●ビーレフェルト大学 ●エコル・ノルマル・シュペリユール ●エコル・ポリテクニク ●ウイーン大学 欧米経済史 6 6 THU THU SAT 1 倫理学特殊講義Ⅰ・Ⅱ 3 先端学術研究 ネットワークによる遠隔連携 FRI 1 2 研究施設 ●脳研究施設 ●動物実験施設 ●発達研究施設 ●デジタルデータ施設 ●論理・情報施設 2 2 倫理委員会 MON WED 1 研究発信支援プログラム 広報委員会 TUE MON 外部評価委員会 国内連携拠点 一週間の時間割 一週間の時間割 ●論理と感性の先端的教育研究拠点 17 文学研究科 独文学専攻 後期博士課程 2 年(2016 年度現在) FRI 2 3 教育基礎論(教職科目) 4 西洋史特殊講義演習Ⅲ・Ⅳ 4 ドイツ文学特殊演習Ⅲ・Ⅳ 5 西 洋 史 特 殊 講 義Ⅰ・Ⅱ 5 教育臨床論(教職科目) 6 SAT 教育心理学(教職科目) 6 18 ●学位取得のプロセス ●文 学 研 究 科 修了生の進 路 4 11 下 修了要件 文学研究科における、過去 5 年間の修士課程修了者は約 380 名、後期博士課程の単位取得退学者は約 120 名にのぼります。例年、修士課程 下 修 了( 修 士 学 位 取 得 ) 修士課程 月 ●修士論文題目提出 月 ●入学 2 年生 月 ●進級 4 1年生 旬 ●修士論文面接 2月 進路・留学 旬 ●修士論文提出 1月 学位 ●修士課程に 2 年以上在籍(最長 4 年まで) ● 32 単位以上の授業科目を修得 ●修士論文の審査および最終試験に合格 知識を活かし、一般企業へ就職する人もいます。 後期博士課程の単位取得退学者のうち、ほぼ半数が国内の大学で専任の研究職についていますが、なかには海外の大学の専任者として教鞭を 執っている人もいます。大学などの非常勤講師や研究員となったケースも含めると、ほとんどが研究を続けています。過去 5 年間で、約 50 名が 慶應義塾で博士号を取得しており、海外の大学で博士号を取得した人もいます。 また、博物館・美術館の学芸員、高等学校の教員、新聞社や出版社 に就職した人も数多くいます。 以上のように、文学研究科出身者の多くは専任の研究職につくなど研究を継続しています。就職する人は民間や国立の研究機関やマスコミなどで、 専門知識を活かして活躍しています。 4 3 年生 ●後期博士課程に 3 年以上在籍(最長 6 年まで) ● 6 科目 12 単位以上の授業科目を修得 ●博士論文審査および最終試験に合格 ●文 学 研 究 科 修 士 課 程 修了者の主な就 職 先( 2 0 1 2 年 度 ~ 2 0 1 4 年 度 修了者 ) 課程博士学位取得 修了要件 ●博士学位審査に合格 ● 博 士 論 文 を 提 出 、受 理 〜 〜 後期博士課程 月 ●入学 1年生 修了者のおよそ3 分の 1 が、続けて後期博士課程へ進学しています。修士課程を修了して社会へ出た人の進路としては、中学校・高等学校の教員 (社会、国語、英語など)、博物館・美術館の学芸員、出版社・新聞社・放送局などマスコミへの就職が一般的です。 また、語学や情報処理の専門的 青山学院、朝日生命保険、亜細亜学園(亜細亜大学 / 亜細亜大学短期大学部)、 アルビオンアート、茨城県公立高校、 エルメスジャポン、 大阪成蹊学園、小田原市、 カイカイキキ、開智学園(開智中学校・高等学校)、花王、学研ホールディングス、KADOKAWA、 鎌倉女学院中学・高等学校、勤労者退職金共済機構、k.a.a.JAPAN、工学院大学、工学院大学付属高等学校、国府台女子学院、鴻富グループ、 国際協力機構、JA 共済総合研究所、 ジェイ・コミュニケーション、JTB パブリッシング、資生堂、品川女子学院、商工組合中央金庫、 常総学院 ( 中学校・高等学校 )、昭和第一学園高等学校、 白百合学園(中学校・高等学校)、 シンカーミクセル、新日本印刷、 新日本フィルハーモニー交響楽団、住商メタレックス、聖心女子学院、 センコー、洗足学園大学附属中学高等学校、筑西市、D2C、 田園調布学園(中等部・高等部)、東京コンサーツ、図書館流通センター、富山県、新潟県、新座市、 日鉄住金鋼板、 日本アイ・ビー・エム、 日本学術振興会特別研究員、 日本コントロールシステム、 日本ヒューレット・パッカード、浜島書店、 日立ソリューションズ、一橋大学、弘前大学、 富士山の銘水、富士通エフサス、 ブレーンバンク、ヘンミ計算尺、三井住友銀行、光村図書出版、明治学院・明治学院大学、山本秀策特許事務所、 横浜国立大学、横浜市立大学、Rightning Consulting、立正大学学園、 ルネサスエレクトロニクス、 ワークスアプリケーションズ ●学位授与数[2 0 1 6 年 4 月1日現在( )内は女子の内数] 修士 学位 ●文 学 研 究 科 留 学 先 国・地 域 別 一 覧( 2 0 0 1 年 4 月入 学 者から 2 0 1 5 年 4 月入 学 者まで) 哲学 美学 史学 文学 日本語教育学 図書館・情報学 2013 13(4) 11(8) 15(6) 18(10) 7(3) 3(2) 2014 17(3) 13(10) 11(5) 26(16) 3(2) 8(6) イラン 10(9) インドネシア 年度 2015 12(3) 11(7) 7(1) 27(16) 3(1) 国・地域別 シリア 台湾 博士 学位 年度 哲学 美学 史学 文学 図書館・情報学 2013 2(0) 0(0) 0(0) 2(1) 1(0) 2014 3(0) 2(0) 4(2) 4(1) 1(1) 2015 4(1) 0(0) 3(1) 2(0) 1(1) 大韓民国 中国 トルコ エジプト アメリカ合衆国 ●修士論文・博士論文のテーマ(最近のものより抜 粋 ) 修士論文 19 博士論文 ● アンリ・マティスの初期彫刻制作と写真 ● 水俣病経験の想起をめぐる歴史人類学 ● 源氏物語の人物造型 ―響き合うモノと語りの通時的分析を通して― ―致仕太政大臣家を中心に― ● 知覚と判断の境界 ● Surpassing Human Sight: The Kingdom of ―知覚はどれだけのものを捉えられるか― Heaven in Anglo-Saxon Prose ● 古代国家仏教と在地社会 ● フィクションとしての病 ● 在と不在のパラドックス 日欧の現代演劇研究 -カミュの『ペスト』をめぐって ● 抵抗の文学 ● 公共政策の立案過程に対する図書館支援の可能性 ――国民革命軍将校阿壠の文学と生涯 大学名 テヘラン大学、パヤーメ・ヌール大学 シャリーフ・ヒダーヤトゥッラー国立イスラーム大学 ダマスカス大学 国立台湾大学 延世大学校、ソウル国立大学校 安徴師範大学、厦門大学、吉林大学、西北農林科技大学 浙江大学、南京師範大学、華中師範大学、復旦大学 北京語言大学、北京大学、香港中文大学、南開大学、山東大学 ボアジチ大 学 、マルマラ大 学 国・地域別 イタリア オーストリア スイス スウェーデン スペイン ドイツ カイロ大学 イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校、ウィスコンシン大学マディソン校 ウェスタンミシガン 大 学、カリフォルニア 大 学 サンタバーバラ校 デューク大学、ハーバード大学、ハワイ大学マノア校、ラトガース大学 メキシコ ユカタン自治 大 学 イギリス イーストアングリア大学、ウェールズ大学、エディンバラ大学 キール大学、ケンブリッジ大学、セインスベリー日本藝術研究所 ダラム大学、バーミンガム大学、ヨーク大学 ロンドン大学キングズ・コレッジ、ロンドン大学クイーン・メアリー校 ロンドン大学東洋アフリカ学院、ロンドン大学ロイヤル・ホロウェー ノルウェー 大学名 シエナ大学、フィレンツェ大学、ペルージア大学 ボローニャ大学、ローマ大学、ローマ第 3 大学 ウィーン大学、ウイーン経済・経営大学 チューリヒ大学、バーゼル大学 リンショーピン大学 カンタブリア大学 ヴュルツブルク大 学、デュッセルドルフ大 学 トライアー 大 学 、ハレ大 学 、ハンブルク大 学 フンボルト大 学 、ベルリン自由大 学 ミュンヘン大 学 、ライプツィヒ大 学 ルートヴィヒ・マクシミリアン大 学 ベルゲン大 学 フランス エコール ノルマル シュペリエール、トゥール大学 トゥールーズ第 2 大学、ナンテール大学、ニース大学 パリ カトリック学院、パリ社会科学高等研究院 パリ第 1 大学、パリ第 3 大学、パリ第 4 大学、パリ第 7 大学 パリ第 8 大学、パリ第 9 大学、パリ第 10 大学、 パリ第 12 大学、ボルドーモンテーニュ大学、マルク・ブロック大学 リヨン第 2 大学、リヨン第 3 大学、ルーアン大学 ベルギー ヘント大 学 、リエージュ大 学 ● 2015 年 度 留 学 生 文 学 研 究 科 在 籍 者 国・地 域 別 人 数 ●中国 15 名 ●ドイツ 8 名 ● 台湾 2 名 ●ロシア連邦 1 名 20 学費・奨 学 制 度ほか 入試日程・入試データ ●文学研究科 学費 (2 0 1 6 年度参考、2 0 1 7 年度の学 費は変 更になる場 合があります。) ● 2017 年 度 文 学 研 究 科 入 試日程 一 覧 ( 一 般 入 試・外 国 人 留 学 生 入 試 ) 修士課程 後期博士課程 一般入試 秋期 修士 春期 修士/後期博士 外国人留学生入試 秋期 修士 春期 修士 専攻名 合計 在籍基本料 授業料 その他の費用※ 専攻名 合計 在籍基本料 授業料 その他の費用※ 2017/1/6 〜 13 2016/6/10 〜 20 2016/11/8 〜 18 9 8 7 , 200 円 60, 000 円 920, 000 円 7 ,2 0 0 円 哲 学・倫 理 学 美学美術史学 2016/7/20 〜 28 Web エントリー 哲 学・倫 理 学 美学美術史学 Web エントリー 7 1 7 ,2 0 0 円 6 0 ,0 0 0 円 6 5 0 ,0 0 0 円 7 ,2 00 円 出願期間 2016/7/26 〜 28 2017/1/11 〜 13 史学 史学 筆記試験 2016/9/12 2017/2/24 筆記試験合格発表 2016/9/13 2017/2/27 口頭試問 2016/9/14 2017/2/28 最終合格発表 2016/9/15 2017/3/1 9 8 7 , 7 00 円 60, 000 円 920, 000 円 7 ,7 0 0 円 7 1 7 ,7 0 0 円 6 0 ,0 0 0 円 6 5 0 ,0 0 0 円 7 ,7 00 円 図書館・情報学 9 8 7 , 200 円 60, 000 円 920, 000 円 7 ,2 0 0 円 図書館・情報学 7 1 7 ,2 0 0 円 6 0 ,0 0 0 円 6 5 0 ,0 0 0 円 7 ,2 00 円 その他の専 攻 60, 000 円 920, 000 円 8 ,2 0 0 円 その他の専 攻 6 0 ,0 0 0 円 6 5 0 ,0 0 0 円 8 ,2 00 円 9 8 8 , 200 円 7 1 8 ,2 0 0 円 ※「その他の費用」には、研究会会費・学会誌配布費用、学生自治会費、学生健康保険互助組合費を含む。 ●大学院向け奨学制度 入学手続期間 2017/3/2 〜 7 出願期間 2016/6/13 〜 20 2016/11/15 〜 18 書類選考合格発表 2016/7/11 2016/12/12 筆記試験 2016/9/12 2017/2/24 筆記試験合格発表 2016/9/13 2017/2/27 口頭試問 2016/9/14 2017/2/28 最終合格発表 2016/9/ 1 5 2017/3/1 入学手続期間 2017/3/2 〜 7 成績・人物ともに優秀な学生で、研究の意欲を持ちながらも、経済的な理由により修学が困難な学生を対象に、慶應義塾大学大学院では、次の ような奨学制度を設けています。詳しくは、 本学ウェブサイトをご覧ください。 ●文 学 研 究 科 志 願 者・合 格 者・入 学 者 数 ( 過 去 3 年 間の一 般 入 試 、外 国 人 留 学 生 入 試の総 計です。) ・日本人学生対象:http://www.gaku ji.keio.ac. jp/life/shogaku/index.html ・外国人留学生対象:http://www.ic.keio.ac. jp/intl_student/scholarship/intl_student.html 奨学金名 学 内 種別 外 対象者 2014( 平成 26) 年度 期間 2015( 平成 27) 年度 2016( 平成 28) 年度 年額 400,000 円 日本人学生 1年 専攻 定員 志願者 合格者 入学者 志願者 合格者 入学者 志願者 合格者 入学者 年額 500,000 円 外国人留学生 1年 哲学・倫理学 10 41 17 15 29 11 8 27 11 9 慶應義塾大学大学院奨学金 給付 慶應義塾大学経済支援給費奨学金 給付 授業料の範囲内(平均支給額:約 25.6 万円 / 年) 日本人学生 外国人留学生 1年 美学美術史学 25 27 13 10 18 11 10 24 11 9 慶應義塾大学私費外国人留学生 特別奨学金 給付 授業料の範囲内(平均支給額:約 27.5 万円 / 年) 外国人留学生 1年 史学 20 25 10 7 19 11 11 39 21 18 研究科で異なる 1年 国文学 20 36 11 9 39 18 16 35 11 10 中国 文 学 5 9 3 3 15 4 4 8 3 3 英米文学 15 21 11 9 19 8 7 23 11 10 独文学 10 9 6 5 6 6 6 7 3 3 研究のすゝめ奨学金 ※ 2016 年度新設 ( 申請 時 期 は研究科で異なる) 給付 年額 300,000 円・500,000 円・700,000 円 (金額は研究科で異なる) 小泉信三記念大学院特別奨学金 給付 月額 30,000 円 日本人学生 外国人留学生 1年 未来先導国際奨学金(入学前申請) 給付 学費全額、生活費月額 200,000 円 渡航費補助を含む留学準備一時金 150,000 円 外国人留学生 2年 給付 年額 100,000 円〜学費の範囲内 日本人学生 外国人留学生 1年 仏文学 10 17 9 9 13 3 3 14 5 4 日本学生支援機構奨学金 第一種奨学金 ( 貸与無利子 ) 貸与 修士課程 月額 50,000 円または 88,000 円 後期博士課程 月額 80,000 円または 122,000 円 日本人学生 標準修業 年限 図 書 館・情 報 学 20 21 10 10 15 10 10 13 11 10 日本学生支援機構奨学金 第二種奨学金 ( 貸与有利子 ) 貸与 月額 50,000 円・80,000 円・100,000 円・130,000 円・ 150,000 円(金額は本人が選択) 日本人学生 標準修業 年限 後期博士課程 日本学生支援機構学習奨励費 給付 月額 48,000 円 外国人留学生 1年 日本政府(文部科学省)奨学金 国内採用 給付 学費免除、月額 144,000 円 ~145,000 円 帰国旅費 外国人留学生 標準修業 年限 専攻 定員 志願者 合格者 入学者 志願者 合格者 入学者 志願者 合格者 入学者 9 4 4 12 6 10 4 奨学団体の規定による 奨学団体の規 定による 6 4 日本人学生 外国人留学生 哲学・倫理学 5 美学美術史学 6 7 5 5 3 3 3 2 2 2 各種指定寄付奨学金 (詳細は上記ウェブサイトをご参照下さい。) 学 修士課程 金額 (2015 年度実績 ) 民間団体・地方公共団体の各種奨学金 (詳細は上記ウェブサイトをご参照下さい。) 給付 貸与 ※金額等については変更することもあります。詳細は在籍キャンパスの掲示板で確認して下さい。 (注)対象者の「外国人留学生」とは、在留資格「留学」を有する者(取得予定を含む)。また、 「 日本人学生」には、外国籍の場合、永住者・定住者等の在留資格を有する者を含む。 ●教育訓練給付制度 https ://www.hellowork. go. jp/ insura nce / insura nce _e duca t ion. ht ml 文 学 研 究 科 修 士 課 程 図 書 館・情 報 学 専 攻 情 報 資 源 管 理 分 野は、厚 生 労 働 省 教 育 訓 練 給 付 制 度の専 門 実 践 教 育 訓 練 給 付 金の対 象 講 座に指 定 されています。 ●留学生宿舎 http ://www.ic.k eio.ac.j p/intl_st ude nt / housing/ ryu_boshu. ht ml 2014( 平成 26) 年度 2015( 平成 27) 年度 2016( 平成 28) 年度 史学 10 5 4 4 5 3 3 3 2 2 国文学 6 4 1 1 1 1 1 2 1 1 中国 文 学 2 5 5 5 0 0 0 1 0 0 英米文学 5 9 7 7 7 4 4 9 5 5 独文学 3 0 0 0 3 3 3 5 5 4 仏文学 2 2 1 1 0 0 0 1 0 0 図 書 館・情 報 学 5 2 2 2 1 1 1 1 1 0 慶應義塾大学に在学する外国人留学生で、原則在留資格が 「留学」 の方を対象に、年 2 回 (3 月下旬、9 月上・中旬入居 )、留学生宿舎の入居者を募集 しています ( 入居期間は全て最長 1 年 )。 宿舎名 形態 寮 費※ 個 室の広さ 日吉インター ナショナルハウス 相部屋 夫婦用 相部屋 51,000 円 夫婦用 73,000 円 相部屋 約 10㎡+共有部分 夫婦用 約 36.5㎡ 東急 日吉駅 徒歩 8 分 下田学生寮 単身用 63,500 円 16㎡ 東急 日吉駅 徒歩 13 分 ●入 試 要 項・過 去 問 題 閲 覧 方 法 入学試験要項は、一般入試・外国人留学生入試共に、以下のウェブサイトに掲載されております。 綱島学生寮 単身用 78,000 円 15.99㎡または 16.60㎡ 東急 綱島駅 徒歩 7 分 【一般入試 修士課程】http://grad.admissions.keio.ac.jp/bun-m.html プラム・イズ 単身用 68,300 円 18㎡ JR 新川崎駅 徒歩 16 分 【一般入試 後期博士課程】http://grad.admissions.keio.ac.jp/bun-d.html 【外国人留学生入試】http://grad.admissions.keio.ac.jp/ryu-bun.html 大森学生寮 単身用 77,100 円 12.28㎡ 京急 梅屋敷駅 徒歩 12 分 JR 蒲田駅 徒歩 15 分 元住吉宿舎 単身用 64,000 円 23.5㎡ 東急 元住吉駅 徒歩 10 分 東急 日吉駅 徒歩 8 分 大倉山ドミトリー 単身用 55,000 円 1 3 .8 ㎡ 東急 綱島駅 徒歩 14 分 東急 大倉山駅 徒歩 14 分 日吉国際学生寮(仮称) ※ 2017 年 3 月開設予定 1ユニット= 4 個室 +共用施設 72,000 円(予定) 9 〜 1 0 ㎡(個室部分・予定) 東急 日吉駅 徒歩 18 分 日吉キャンパス 徒歩 10 分 ※入寮時に、 別途入居権利金 20,000 円 (夫婦用は 50,000 円) がかかります。 なお、 家賃は必要に応じて改定されることがあります。 21 最寄り駅 過去問題は文学研究科が開示可能と判断した部分について、以下のウェブサイトで公開しています。 【過去問題閲覧方法】http://grad.admissions.keio.ac.jp/kakomon.html また、学生部(三田キャンパス) で、過去 2 年分の問題を閲覧することができます。複写はできません。 2016 年 4 月1日現在 22 Access Information 赤羽橋駅 至 六本木 赤羽橋口出口 三田キャンパス 至 大門 都営大江戸線 北館 至 日比谷 東門 A10出口 第一校舎 至 新橋 慶應義塾 女子校 大学院 校 舎 正門 A3出口 南別館 三 至 目黒 東館 塾監局 慶應義塾大学 三田キャンパス 西校舎 三田 駅 慶應義塾 中等部 研究室棟 西館 西門 図書館 旧 館 北門 田 都 駅 都営三田線 至 五反田 山 浅 草 町 手 駅 京 ・ 線 浜 東 北 図書館 南館 至 東京 南校舎 学生部(地下1階) 演説館 田 JR 営 線 線 警備室 正門 南別館 至 品川 交通アクセス ● JR 山手線・京浜東北線 田町駅下車(徒歩8分) ●都営浅草線・都営三田線 三田駅下車(徒歩7分) ●都営大江戸線 赤羽橋駅下車(徒歩8分) 主要駅からのアクセス 東京駅 JR 山手線・京浜東北線 所要時間約 10 分 田町駅 新宿駅 JR 山手線(渋谷・品川方面行) 所要時間約 25 分 田町駅 慶應義塾大学 大学院案内 2017 文学研究科 〒 108-8 3 4 5 東 京 都 港 区 三 田 2 - 1 5 - 4 5 h t t p : //w w w. k e i o . a c. j p / お問い合わせ 学生部文学研究科担当(南校舎地下 1 階) 03-5427-1555 mit a - b un @ a d s t . k e i o . a c. j p 慶應義塾大学 大学院 文学研究科 検索 http://www.flet.keio.ac.jp/dep/gradl.html 2016 年 4 月 1 日発行
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