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マンパワー事業本部メルマガ事務局 Manpower News Vol12-1
“在宅で勤務する障がい者が日本最多”
マンパワーグループの障がい者雇用のノウハウをご紹介 ①
~私のイメージを覆した在宅業務~
皆様、こんにちは!
私はマンパワーグループの特例子会社、ジョブサポートパワーで在宅社員として働いている
上田玲奈と言います。年齢はそろそろアラサー・・・26 歳です。
私の病気は筋ジストロフィという進行性の筋疾患で、顔面肩甲上腕型という比較的軽い型にはな
るのですが、病状は少しずつ進行し続けていて、治療法もないというのが現状です。
病気が判明する小学校の高学年までは健康な子供として育ち、ここ数年で病状はかなり進行しま
したが、病人らしい生活をした事は特になく、思い立ったら即行動、遊びも仕事も大好きです!
現在、私は在宅で働く事によって重度の障がい者でありながらも、病人らしい生活とは程遠い
日々を送っています。
そんな重度障がい者で在宅社員でもある私の個人的な意見も交えながら、障がい者雇用につい
て、また在宅の現場を具体的にお話させて頂きます。
さて、マンパワーグループではジョブサポートパワーで、日本各地からオフィス勤務が難しい重度
障がい者を在宅社員として 60 名、オフィス勤務を合わせると 116 名の障がい者を雇用する事で
法定雇用率を達成しています。
ただ、この法定雇用率を達成している企業は 50%に満たないのが現状です。
何故、障がい者雇用は進まないのでしょうか。
私の中で障がい者が従事している仕事のイメージは、単純な流れ作業がメインの仕事で、難しい
事が出来る人材は稀少という印象が強かったのですが、ジョブサポートパワーに入ってみて全然
違うと実感しました。健常者がしている仕事と全く変わらない、というか健常者より凄い仕事をして
いる人も居ます!
在宅勤務のイメージもオフィス側とは無縁に近い状況の中、家で 1 人ポツンと孤独に毎日単純な
作業を続けるとか、たまに依頼があった業務を何かの合間に処理するとか、そういうイメージでし
たが、実際に働いてみるとジョブサポートパワーの在宅勤務はとても忙しかったのです!
ジョブサポートパワーでの在宅勤務がイメージと全く違った理由は、多種多様で膨大な業務があっ
た事です。それを対応可能にしているのは障害に対する理解とフォロー、オフィス側での在宅社員
をサポートする体制だと私は働いて行く中で感じました。
ジョブサポートパワーの例を挙げると、障害によって必要な定期通院を月 2 回まで勤務した時間と
して認める制度があったり、様々な障害を持つ在宅社員に対応出来るソフトや PC 周りの機器が
用意されたりしています。
視覚障害の方には目の代わりとなる音声読み上げソフトの入った PC を、指に障害のある方には
指を大きく動かさなくても操作の出来る平面的なキーボードや小さめのマウスを貸与しています。
オフィス側には業務コーディネーターが数名常駐し、在宅社員との窓口になっているので、常にオ
フィスから在宅へ業務を割り振る体制が整っています。
仕事をする為の環境を整えてもらえた上で、日々業務が途切れない様にコーディネートされてい
るので、在宅でもプライベートと仕事のメリハリを付ける事が出来ます。
障がい者をオフィスで雇用しようと思うと、車椅子が通れるスペースを確保しなければならなかっ
たり、手すりを付けなければならかったりと、色々と環境を改善しなければならないところが多く、
毎日の業務を進めながら環境を改善する事は非常に難しいのではないかと思います。
しかし、在宅で障がい者を雇用するとなると、自宅はそれぞれ個人の障害へ対応出来る環境にな
っているので、業務を進めてもらう為の PC を準備するだけで環境を整える事が出来るのです。
環境さえ整ってしまえば、重度障がい者でも多種多様な業務で戦力になる事が出来ます!
ただ、その為には必ず在宅社員とオフィスを繋ぐ窓口が必要なので、業務コーディネーターの
存在は不可欠です。
業務コーディネーターの仕事は、今ある業務を PC の中だけで処理が出来るところまで準備を進
める事、そして準備が整うと在宅社員へ各業務のルールを伝え、業務の完了を待つのです。
完了を待つ間に、業務に関する書類をまとめて返送したり、業務の依頼元への請求書を作成した
り、次の業務の準備を進めるといった業務の流れになります。
オフィス側に業務コーディネーターを設置する必要があると考えると、少し大掛かりなイメージにな
ってしまいますが、コーディネーターが居れば日本各地に作業者を置く事が出来ますし、多種多様
で膨大な業務にも対応する事が出来ます。
そうなれば、障がい者雇用の観点を超え、会社全体の業務効率化を図れる可能性も出て来るの
ではないでしょうか。
重度障がい者の中には一歩外へ出ると様々な問題に直面し、健常者の様に自由に活動するの
が難しいという方も沢山居るのですが、在宅勤務であればそれらの問題に直面する事はないと思
います。就業場所が自宅であるというだけで、【働く】という事には何の違いもありません。
重度障がい者の中には就業場所を自宅にする事で、求める以上の戦力になれる方も多く、
その様な重度障がい者はこの世の中にまだまだ沢山存在しているという事を知って頂く事が出来
たら、とても嬉しいのですが・・・。
今回のお話だけでは、障がい者や在宅社員を雇用する上での疑問が沢山あるかと思いますので、
今後の記事で人や情報の管理、業務の内容、各障害による適材適所などなど、複数回に分けて
お話させて頂きたいと思っております。
私のプロフィールについても、少しずつお話をさせて頂こうと思っておりますので、興味を持って頂
けると嬉しいです。
それでは、また来月も読んで頂ける様に、お仕事頑張ります!
マンパワー事業本部メルマガ事務局 Manpower News Vol13-1
“在宅で勤務する障がい者が日本最多”
マンパワーグループの障がい者雇用のノウハウをご紹介 ②
~コミュニケーションの取り方は無限大~
皆様、こんにちは!
先月に引き続き、マンパワーグループの特例子会社であるジョブサポートパワーで在宅社員とし
て働いている上田玲奈が在宅の現場についてご紹介させて頂きます。
重度障がい者であっても、在宅勤務であれば求める以上の戦力になれる人は多く、意外と活動的
な人も居るのだという事を前回のお話でお伝えしました。
今回は更に具体的に、どの様な障害を持つ人達が居るのか、またどの様にしてコミュニケーション
を取っているのかなど、事例を挙げながらお伝えしたいと思います。
ジョブサポートパワーでは在宅社員が 60 名も在籍している在宅の大所帯組織です。
その為、勤怠や体調面はグループ制で管理をしています。各グループにはリーダーが 1 人ずつ
居て、そのリーダーはオフィス側の業務コーディネーターであったり、在宅社員だったりもします。
ちなみに、私もリーダーのうちの 1 人です。
グループによって人数は様々で、各グループ 6~10 名くらいで構成されていますが、それぞれの
障害でグループ分けをしている訳ではないので、リーダーはグループに所属する様々な障害を持
った在宅社員の状況を把握する必要があります。
同じ視覚障害で音声ソフトを使って業務をする人でも、完全に見えない全盲の人も居れば、光や
色を見る事の出来る弱視の人も居ます。見た目では何処に障害があるのか解らない内臓疾患の
人や、下半身麻痺の為に車椅子で生活をしている人、上肢にも下肢にも障害がある人も、言語や
高次脳機能に障害がある人も居ます。
皆同じグループでお互いの障害を理解し合い、障害によって出来ない所は助け合う事が当たり前
になっているので、業務が滞る事は滅多にありません。
日々のコミュニケーションについては、毎日の始業時と終業時の挨拶はスカイプのチャット、朝礼
や終礼はスカイプの音声通話、エビデンスを残したいものはメール、ちょっとしたメモ書き程度の
伝言はメッセンジャーソフトと、色々なツールでコミュニケーションを取っています。
全在宅社員がスカイプに繋がっているので、誰が席を外しているのか、誰がお休みしているのか
など、スカイプのログイン状態を見ると一目で解る様になっており、別グループの在宅社員であっ
ても、いつでも連絡が取りやすい状態となっています。
その為、逆にいつ誰からチャットや音声通話が来るかが解らない状況なので、自宅に居ても緊張
感があり、1 人で孤独に働いているという感覚があまりないのです。
ただ、在宅勤務はお互いの姿が見えない為、急に体調が悪くなった際などには、自ら状況を報告
しなければ伝わらない事が沢山あるので、【報・連・相】は何よりも大切とされています。
▼コミュニケーション体制
ジョブサポートパワー
マンパワーグループの支店や他社から
ジョブサポートパワーの業務コーディネーターへ
業務の依頼があります。
在宅社員へ直接依頼される場合もあります。
マンパワーグループ
業務コーディネーター
業務
お客様
上田の役割
業務
まだ人数は限られていますが、在宅社員でも社内ネットワークに接続出来るメンバーが居ます。
社内ネットワークはマンパワーグループ全体と繋がっている為、支店の人達ともやり取りをする事
が増えるのですが、支店の人達はスカイプに繋がっていません。その為、ファイルのやり取りや
業務の説明などはメールをメインで使い、業務の状況に応じては直接担当者と電話で連絡を取り
合うなど、臨機応変に業務へ対応出来る様にしています。
電話でお話が出来れば業務に支障が出る事はほとんどありません。在宅社員であるか、そうでな
いかは、仕事を進めて行く中であまり影響はないと思っています。
例えば会社に支社がいくつかあり、東京本社から大阪支社の人へ業務を依頼する際、どの様に
依頼をされているでしょうか?メールと電話のやり取りのみで可能な事は沢山あると思います。
勤務する場所が違うだけだと思ってしまえば、在宅勤務の人達へ業務を依頼するのは大変だとい
う心配はなくなってしまいます!
余談になりますが、私は去年の 10 月と今年の 4 月に東京へ行ってきました。
自宅の近所でも迷子になった事があるほど方向音痴な私ですが・・・電動車椅子で新幹線に乗り、
無事にオフィスへ辿り着く事が出来たのです。『皆が動いている!』歩いて笑って仕事をしている
姿を見ました。これは大きな感動です!(いつもは静止画みたいなものですので・・)
やはり動いている所を見て、直接お話すると凄く親近感があり、毎日の業務にもまた違った楽しみ
が生まれます。言葉では言い表せないのですが、皆が更に仲良くなった気がするのです。
私の夢は、いつか何処かのホテルのホールなどを貸し切り、ジョブサポートパワーの皆で集まって、
毎日共に働く皆とお仕事について語り合う事です。
その夢を果たす為には、もっともっとお仕事を頑張らなければなりませんね!
今回のお話で、離れた場所に居ても共に業務をする事は可能なのだという事、また電話やスカイ
プでお話が出来ると距離は感じないという事が解って頂けると、とても嬉しく思います。
次回は在宅をマネジメントする上で重要な情報の管理について、お話をさせて頂きます。
それでは、また来月までお仕事頑張ります!
マンパワー事業本部メルマガ事務局 Manpower News Vol14-1
“在宅で勤務する障がい者が日本最多”
マンパワーグループの障がい者雇用のノウハウをご紹介 ③
~在宅社員の雇用も信頼から始まる~
皆様、こんにちは!
今月もジョブサポートパワーの在宅社員として働いている私、上田玲奈が在宅の現場について
ご紹介させて頂きます。
前回のお話では、離れた場所に居ても共に働く事が出来て、またいつでも連絡を取り合える環境
にある為、距離もあまり感じないという事をお伝えしました。
今回は在宅のマネジメントをする上で、とても重要な情報の管理について、ジョブサポートパワー
の事例を挙げながらお伝えしたいと思います。
ジョブサポートパワーは昨年 12 月にプライバシーマークを取得しております。
多数の在宅社員を抱えている弊社でもプライバシーマークを取得出来た、つまり在宅社員の雇用
=情報の管理が難しい時代ではないのです。
オフィス内では大切な書類などを鍵の掛かる所へ保管したり、オフィスの出入口へ認証システム
を使用したりと、目に見える分だけ情報の管理は比較的しやすいという印象をお持ちの方が多い
と思いますが、今はパソコンが中心となっている時代なので、パソコンのセキュリティ設定が情報
の管理をする上での要になっていると思います。
オフィス内はパソコンのセキュリティも設定されていますし、社員の働いている姿も見えるので安
心、在宅での勤務はセキュリティ設定がされていても姿が見えないから不安だと、実は私もジョブ
サポートパワーに入社するまでは思っていました。
ただ、実際に会社から貸与されているパソコンは、悪い事をしようとしても(決して悪い事をしようと
は思っていませんが・・・)、セキュリティがきちんと機能していて怪しい操作が出来ない設定がされ
ていたり、ログなどでモニタリングも行える様になっています。
一般的な事ではありますが、ジョブサポートパワーの在宅社員に貸与されるパソコンも立ち上げる
際にパスワードの入力が必要で、席を外すとスクリーンセーバーが作動し、パソコンを操作するに
は再度パスワードの入力をしなければ、通常の画面へ戻らない様にされています。
またメールは 2MB 以内でないと送受信が出来なくなっていたり、未設定の USB を接続した瞬間に
パソコンがログオフされてしまう様になっていたりと、データがパソコン外に出る様な操作を行うと、
それに必要な操作が出来ず、何かしらの支障を来たす様な仕様になっています。
社内ネットワークに接続出来るメンバーは、接続時に別の ID とパスワードでログインしなければな
らない上に、ログインとログアウトの時刻が記録されています。
また共有フォルダにはアクセス権が設定されている為、業務に関わらない人達は共有フォルダが
開けなかったり、共有フォルダ内のファイルを誰が触ったかなどのログも取れる様になっていたり
するので、安易に業務で必要があるもの以外にアクセスする事はありません。
そして、それぞれのパスワードは一定期間使い続けていると、色んな事が出来なくなる様に設定
されているので、定期的に変更せざるを得ない環境になっています。
上記の様な設定の他に、在宅ならではの就業規則も色々とあり、意外にも在宅での勤務の方が
情報を守れているのではないかと思う事がこれまで多々ありました。
例えば就業中に部屋へ家族やヘルパーなどの第三者を入室させてはいけなかったり、許可を取
らずにソフトウェアなどのダウンロードをしてはいけなかったり、就業時間外は会社のパソコンを立
ち上げてはいけなかったりするのですが、見えないから解らないだろうと勝手に便利なソフトウェア
をダウンロードしようとすると、パソコンが自動的に拒否してしまったりするのです。
またスカイプで音声通話をしていると、意外にも音をよく拾っている事から、近くに第三者が居る雰
囲気を察知出来てしまう為、この規則を破るのは逆に難しいと感じます。
オフィスであれば宅配便の方など知らない人が多数出入りする中、在宅での勤務は自宅なので
知らない人の出入りは一切なく、その分だけ情報はオフィスよりも守られていると私は思います。
見えないから不安というのは雇う側だけではなく、何処まで見られているのか、いつパソコンをリモ
ートで操作されるのか、またパソコンを交換しなければならなくなるかなど、在宅で雇われる側も
見えない存在に管理されている認識がありますので、緊張と責任感を持って業務に取り組もうと
いう意識にさせられます。
見えるから・見えないからに関わらず、情報を持ち出す人は持ち出すと思いますし、在宅社員に対
しては見えない分だけ監視する環境が作られやすく、私達障がい者は【常に見られている】という
事に対して抵抗感があまりなく、情報を持ち出せない様な仕組みの中で業務が出来る事は、逆に
【常に見守られている】という違和感がない安心の出来る環境で、とても有り難いのです。
そんな中、実際のオフィス内ではデスクを並べて働いていたとしても、隣の席の人が何をしている
かなど、業務に集中しているとお互いに把握出来ていないのが現状ではないでしょうか。
つまり、在宅社員の雇用=見えないから不安というのは固定概念であり、会社側が如何に社員を
信用するか否かが大切で、また就業場所が自宅かオフィスかの違いだけなのです。
オフィスで働く人達も、企業としては採用を決める際に『この人ならば大丈夫!』と信じて雇用する
のではありませんか?在宅社員もそれと何 1 つ変わりません。
また私の様な在宅勤務で働く障がい者は悪い事をしたとしても、車椅子がないと外に出られない
ので、逃げる事も出来ないというのが本音です。また車椅子に乗っていなくても、病院に通わなけ
ればいけないなど、行動が制限されているので、隠れたり逃げたりする事が出来ないのです。
もちろん、これまで在宅社員を雇った事がないという企業にとって、大きな一歩である事は確かで
簡単には考えられない事ではありますが、『この人ならば大丈夫!』と信じる事が出来て、パソコ
ンの設定がしっかりと出来ていて、就業規則がきちんと決められていれば、在宅社員を雇用する
事は決して難しい事ではないのです!
今回のお話で、在宅社員や障がい者の雇用は難しくないのだという事、また雇用を進める上でど
の様な準備が必要なのかなど解って頂けると、とても嬉しく思います。
次回はジョブサポートパワーの在宅社員がどの様な業務をしているのか、お話させて頂きます。
それでは、情報セキュリティをしっかり守って、また来月までお仕事頑張ります!
マンパワー事業本部メルマガ事務局 Manpower News Vol15-1
“在宅で勤務する障がい者が日本最多”
マンパワーグループの障がい者雇用のノウハウをご紹介 ④
~在宅で出来る業務の幅は狭くない~
皆様、こんにちは!
今月も在宅社員である私、上田玲奈が在宅の現場について、ご紹介させて頂きます。
前回のお話では、『この人ならば大丈夫!』と信じる事が出来て、パソコンのセキュリティ設定が出
来ていれば、在宅社員を雇用しても情報の管理は決して難しくないという事をお伝えしました。
在宅社員や障がい者の雇用には興味があっても、いざ雇用するとなるとどの様な業務を任せたら
良いか解らないという企業の声も多数お聞きしています。
そこで今回は在宅社員がどの様な業務をしているのか、検索業務や入力業務ばかりではないと
いう事をジョブサポートパワーの事例を挙げながらお伝えしたいと思います。
最初のお話でお伝えした通り、障がい者が従事している仕事のイメージは単純な流れ作業など、
難しい事は出来ないという印象が強く、また在宅勤務も毎日単純な作業を続けたり、たまに依頼
のある業務をのんびり処理したりと、その様なイメージが強い方も多いと思います。
私もその中の 1 人でしたが、ジョブサポートパワーの在宅勤務はオフィス勤務と同様にとても忙しく、
取り扱う業務も多種多様なので、色々な業務の合間にやっと休息を取れるというのが現状です。
ただ、1 人が 1 日に多種多様な業務を処理するという事ではなく、一般的に人間の集中力の限界
は 90 分と言われている為、各業務において集中力が途切れない様に、1 日に 3~4 つほどの業務
を処理する様なスケジュール感でコーディネートがされています。
業務の内容として入力業務や検索業務が多いのは確かですが、ただ入力したものを提出して終
わるのではなく、入力したデータを基に集計や分析を行う事もあります。
検索業務でも営業活動の元データとなるリストを作成したり、必要な講習がスムーズに予約出来
る様に講習予定一覧を作成し、そのリストを基に集まった希望の講習を予約したりと、ただ単に入
力や検索をするだけで終わりという事はほとんどありません。
1 つの業務が完了するまでには様々な工程がありますが、その始まりから終わりまでのほとんど
を在宅社員が担うという事も稀ではないのです。
それが可能となっている 1 つの大きな理由は、インターネットの普及によって色々な事が WEB 上で
出来る様になっているからだと言えます。
社内ネットワークに繋がっていればファイルのやり取りを共有フォルダ内で行いますが、繋がって
いないメンバーとはメールだけだと容量が大きく不可能な事も沢山あるので、オンラインストレージ
サービス(もちろん、アップロードの時にファイルへパスワードを掛ける事は必須条件です)を
利用する事でやり取りを可能にしています。
業務によっては入力やチェックの作業を WEB 上だけで処理出来る専用システムもあり、インター
ネット上で色々な事が出来る様になった今こそ、在宅社員が活躍出来る時代なのではないかと私
は思っています。
入力や検索以外の業務としては、HP を作成・管理する人が居たり、膨大な作業時間を短縮する
為のマクロを組む人が居たり、Excel の数式を組むのは任せて!という人が居たり、絵を描くのが
得意な人が居たりと、ジョブサポートパワーには色々な得意分野を持つ人達が集まっているので、
それぞれに見合った多種多様な業務を取り扱う事が出来ているのだと思います。
また、在籍する 60 名の在宅社員の業務が偏らない様にコーディネートする事も必ずしもオフィス
勤務の人にしか出来ないという事ではなく、在宅社員が行う事も可能です。
何故なら、オフィス勤務でも在宅勤務でもお互いに見えないという条件は一緒で、実際にジョブサ
ポートパワーでは在宅勤務のグループリーダーがメンバーの業務をコーディネートしている事もあ
り、私は逆に在宅社員同士だからこそコーディネートしやすいと思う部分もあったりします。
在宅勤務でコーディネートをしていると言うと、新しい業務を始める時、また業務を進める上でどの
様に管理をするのかと聞かれる事が多々あるのですが、各業務において取りまとめ役は必ず存
在しています。
その取りまとめ役がマニュアルを作成したり、各作業者へルールをレクチャーしたり、イレギュラー
な事態をどう対処するかを決めたり、進捗を管理したりするのです。
膨大な数のアンケート入力などであれば、作業者の人数が 30 名や 40 名と多くなる事もありますが、
その様な場合には入力担当とチェック担当の取りまとめ役を分担する方法もあります。
大きな業務になればなるほど、完了した時の達成感は大きくて、見えない存在(在宅社員)の力強
さをリアルに感じる事が出来るので、私は大きな業務ほど燃えるのです!
少し話が反れてしまいましたが・・・
同じマニュアルを見ても、同じレクチャーをしても、物事の捉え方は十人十色なので、一度のレク
チャーで伝わるのは約 80%程度だと思っています。
残りの約 20%は作業者からの質問を受ける事で補ったり、提出されたファイルを確認して気付い
た点を伝えたりと、密に連絡を取り合う事はお互いに見えない分とても大切です。
ただ、これはオフィス勤務での業務でも同じだと私は思っていて、オフィス勤務だと見えるから言い
辛かったり、変に声をかけにくかったりする事ってないでしょうか?
私は昔働いていた会社でその様に感じた経験があったので、在宅勤務って逆に見えない分だけ
声をかけ合いやすくて、とても良いなと思っています。
今回で 4 回目となった【マンパワーグループの障がい者雇用のノウハウをご紹介】ですが、早いも
ので次回が最終回となってしまいます。
障がい者の在宅雇用を中心にご紹介させて頂いて来ましたが、次回はこれまでのお話の簡単な
総集編と、現在の日本において様々な企業が抱えている問題を解決する為のきっかけをご提案
出来ればと思っています。
(この一言を書くのも今回が最後かと思うと寂しくなりますが・・・)
それでは、また来月までお仕事頑張ります!
マンパワー事業本部メルマガ事務局 Manpower News Vol16-1
“在宅で勤務する障がい者が日本最多”
マンパワーグループの障がい者雇用のノウハウをご紹介 ⑤
~在宅社員が描く未来予想図~
皆様、こんにちは!
これまで 4 回にわたってお送りして来ましたこちらの記事ですが、今回が最終回となります。
記事の最後には、ちょっとした(私にとってはとても嬉しい)お知らせもありますので、是非とも最後
まで読んで頂けると嬉しいです!
この様な記事では仮名を使用する事が多い中、私にはいくつかの想いがあり、『上田玲奈です!』
と実名で書かせてもらっていました。
【在宅社員】や【在宅ワーカー】と聞くと、働く側としては『自由な時間に働ける』などと良いイメージ
を持つ人も多いのですが、企業側の印象としては『あまり頼りにならない』、『きちんとした成果物
がもらえない』などと悪く思ってしまいがちな傾向にあります。
また障がい者雇用に対しての印象も悪い事が多く、そのどちらをも兼ね備える状況で実際に働く
私は、『全然違うという現実を伝えたい!』と強く思いました。
何もかもを全て包み隠さずに伝える事が出来たなら、きっと皆様に私の気持ちや現実が通じると
思い、実名で書かせてもらおうと思ったのです。
まず、在宅で勤務していると、コミュニケーションを取るのが難しいと思いがちですが、今の時代は
パソコンやインターネットがとても普及・進化しているので、その活用方法によって様々な形でコミ
ュニケーションを取る事が出来て、お互いに距離を感じる事もあまりありません。
実際にオフィス内で勤務しているのと同様に、同じパソコンの画面を見ながら話す事も出来ますし、
障害によって毎日の通勤は大変でも外出が出来ない人ばかりという訳ではないので、時には実際
に顔を合わせる事も不可能ではありません。
障害があるから企業への就職は難しい、目が見えないからパソコンは操作出来ない、耳が聞こえ
ないと会話が出来ないから仕事は無理、といった常識が変わって来ています。
目の見えない人には音声ツールがあり、耳の聞こえない人には文字があるので、日々進化してい
るツールを利用し、ちょっとした工夫を加えると、障がい者は歴とした『働き手』となります。
企業の皆様には『義務だから』ではなく、『働き手』としての障がい者雇用をこの記事を通して考え
てもらえると幸いです。
とは言っても、在宅社員の雇用は見えない分だけ管理面などに不安を持たれるかもしれません。
しかし、ジョブサポートパワーでは在宅で勤務する障がい者が日本最多であるにも関わらず、
今年 1 月にプライバシーマークの認証を取得しています。
在宅勤務は外部の見知らぬ人が出入りしない環境で働けるという事でもある為、考え様によって
はオフィスよりも安全な環境と言えると私は思います。
どの企業でも人を雇用する際には、お互いに信頼し合った上で契約を結ぶので、パソコンのセキ
ュリティ設定や規則などがきちんと決められていれば、在宅でもオフィス同様の勤務が可能です。
在宅社員に担当してもらう業務も皆様が思っている以上に多種多様です。
データ入力や検索などの業務ばかりではなく、その引き続きの集計や分析、最終チェックまで全て
在宅社員が行う事も少なくはありません。
会議の議事録をテープから起こしたり、必要な講習などのリスト作成や予約、連絡までを行ったり
と、パソコンさえあれば対応可能な業務は沢山あります。
オフィス勤務から在宅勤務へのシフトが可能になると、仕事とプライベートの事情を両立させる為
の選択肢が増え、介護や子育てなどといった理由で職場を離れる人が減るかもしれません。
実際に地方都市では女性の減少に悩む企業も多く、またせっかく仕事に慣れた頃に辞めなけれ
ばならない事も少なくないのです。
在宅勤務の環境を整え、新たな働き方を提供する事で貴重な人材を社内に留めて置く事が出来
る可能性が生まれます。
先日とある企業で取締役を務める知り合いと話した際、在宅ワーカーを募集したところ予想以上
の応募があり、驚くほど優秀な人材が沢山集まったと聞きました。
在宅で働きたい人々がとても多いにも関わらず、在宅社員を募集している企業がとても少ないの
が現状なので、今どの企業よりも早く在宅社員を募集する事により、予想以上の結果が期待出来
るのでは?と私は思います。
これまで在宅勤務と障がい者雇用の現場をご紹介して来ましたが、それでもまだまだ実感が湧か
ないという方も多いかと思います。
そこで皆様へ更にリアルに、在宅勤務と障がい者雇用の現場をお伝えする為のセミナーを開催す
る事が決定しました。
そのセミナーへ私も登場させて頂く事になり、皆様にお逢いする為、今月末に私、上田玲奈が大
阪からビューン!と新幹線で(飛行機は苦手なので・・・)東京まで行かせて頂きます!
セミナーの詳細については後日ご案内しますので、ご覧頂き、是非とも足を運んで下さいませ!
皆様にお逢い出来るのを楽しみに、しばしの間お仕事頑張ります!
最後になりましたが、これまでのお話で少しでも障がい者や在宅雇用に興味を持って頂き、一歩
を踏み出すきっかけになったとしたら、とても嬉しいです。
こちらの記事は今回で終了となりますが、また機会がありましたら他の記事で登場する事もある
かと思いますので、その時には『あ、上田玲奈だ!』と思い出して頂ければと思います。
5 回にわたり私のお話にお付き合い頂きまして、本当にありがとうございました!
セミナーレビュー
『障がい者雇用と在宅勤務を考える』
ジョブサポートパワー株式会社の在宅社員による障がい者雇用課題解消のための在宅勤務実演セミナー
10月29日、弊社の特例子会社ジョブサポー
トパワーの現職在宅社員2名による在宅実
演セミナーを開催いたしました。セミナー募
集後すぐに満席となりましたこちらのセミ
ナーは、在宅の様子がリアルにご紹介でき
ることもあり、当日も大きな反響をいただき
ました。今回、その様子をご紹介いたします。
障がい者雇用の現状と在宅社員としての勤務
第一部は、事業本部長の小川より障がい者雇用の現状とこれからについてという切り口からセミ
ナーがスタート。今後予想される法定雇用率の上昇、それに伴う採用活動の課題を弊社実績や独
自調査によるアンケートをもとに障がい者雇用についてお話させていただきました。
そして、障がい者雇用で抱えている課題を解決するソリューションとして“在宅勤務”をご提案。
在宅社員の業務内容、実現する仕組み・体制作りなどをご紹介いたしました。
現職の在宅社員による実務・オペレーション実演
第二部は、2名の現職社員による実務実演です。参加者の皆様には、全盲の社員が行うExcelでの
作表の様子と筋ジストロフィの社員によるSkypeを使ったリーダー業務・オペレーション方法の様子
を見ていただきました。音声の出るPCを用いての関数・ピボットテーブルを用いた資料作成や
Skypeを通した遠隔地にいる在宅社員との連携方法など、リアルに在宅勤務・障がい者の仕事方法
を知っていただけた半面、健常者と変わらない仕事振りも感じていただけたのでは思います。
弊社の在宅勤務においては、各グループに在宅社
員8名+リーダー1名という体制で、いくつかのグ
ループが存在しています。リーダーも障がいをもっ
た在宅社員が務めており、今回リーダーを務めて
いる社員が来場していましたので、オペレーション
する上での注意点、メンバーとのコミュニケーション
で重要なこと、仕事の流れなどもお話させていただ
きました。
『在宅』ゆえに意識してやるべきこと、『オフィス業
務』と変わらないことを具体的にお伝えすることで
少し踏み込んだ在宅での業務を知っていただけた
かと思います。
1
セミナーレビュー
『障がい者雇用と在宅勤務を考える』
当日のスピーカーを務めた在宅社員より
木内 健司 (視覚障がい)
2003年に髄膜脳炎を発症し、一
気に失明、全盲となる。Excel上で
の情報加工編集やWEB検索結果
のデータ転記などの業務を担当。
それら業務の取り纏め役や視覚
障がい者・晴眼者問わず担当業
務のレクチャーなども行う。
セミナーは大変有意義な時間を過ごさせていただ
きました。何より例え目が見えなくても、重たい障
がいを抱えていても会社の受け入れ体制と本人
のやる気、ある程度のPCスキルがあれば在宅勤
務社員として、十分会社の戦力になることができ
るんです!という可能性の一端を、来場した方々
には「論より証拠」という形でしっかりとお見せする
ことができたのではないかと思っています。
上田 玲奈(筋ジストロフィ)
1998年顔面肩甲上腕型筋ジスト
ロフィが発覚、2001年より外出時
に電動車椅子が必須となる。病
気の進行により通勤が厳しくなり、
オフィス勤務から在宅勤務へ。各
種業務の取り纏め役(作業者最
大40名)、グループの管理などを
主に行う。
メルマガ記事の執筆からセミナーの講師まで、
初めての事ばかりでしたが、とても良い経験をさ
せて頂きました。
皆様の温かい拍手や私の話を楽しんで下さってい
る笑い声、また数多くの質問を頂き、とても嬉し
かったです。
これを機に障がい者雇用や在宅社員の導入に、
一歩踏み出して頂けると有り難く思います。
セミナー参加者様からのアンケートより
質疑応答では、在宅社員の管理の仕方やコーディネーター業務で重要なことは何かなど、
皆様よりさまざまな質問が多く出ました。関心の高さが表れていたと思います。
一部ではありますが、参加者の皆様からいただきました声をご紹介いたします。
<参加者の皆様からの声 ※一部抜粋>
・Skype使用によるコーディネーターと在宅勤務者との業務のやり取りの様子が非常に分かりやすかった
・想像以上に『ちゃんと』仕事をしている。在宅であればできることがかなりあると感じた
・実際の距離は関係なく、いかに信頼関係を築くか、やりやすい環境をつくるか、障害があろうがなかろうが関
係ないと感じた
・在宅勤務がここまで進んでいるのにすごく驚いた
・在宅勤務におけるチーム一体感(孤立感をなくす)をどのように実施した方がよいか意見を聞きたい
◆インフォメーション◆
マンパワーグループの障がい者雇用に関するソリューション
http://www.manpowergroup.jp/client/serve/support/
障がい者支援センター TEL:0120-341-086
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マンパワー事業本部メルマガ事務局 Manpower News Vol22-1
Vol
在宅でもオフィス勤務同様に働ける!
~在宅勤務における新人教育~
皆様、ご無沙汰しております!
マンパワーグループの特例子会社・ジョブサポートパワーで在宅勤務をしている上田玲奈です。
昨年メルマガやセミナーへ登場させて頂いてから、早くも半年が経とうとしていて、そろそろ皆様の
記憶から私の存在が消えてしまうのでは・・・と寂しくなり、今回またまた登場させて頂きました。
以前は在宅社員のグループリーダーをやりつつ、様々な業務の取り纏め役をしていた私ですが、
2015 年の始まりと共に在宅勤務の新入社員などの育成を主とするチームが新たに立ち上げられ、
今はそのチームでリーダーをしながら業務を通して育成する日々を奮闘しております。
ジョブサポートパワーは特例子会社なので、基本的に障害を持つ人ばかりが入社するのですが、
その中でも在宅社員は通勤が困難な重度障害者が中心となります。
私も重度障害者なのですが、私が通勤出来ない理由は、通常の車椅子トイレでは便座から立ち
上がれず、外出先では 1 人でトイレに行く事が出来ない為です。
しかし、自宅のトイレには昇降便座が備え付けてあり、 人でも行きたい時にトイレへ行けるので、
しかし、自宅のトイレには昇降便座が備え付けてあり、1
在宅で勤務出来る事によって、何の隔たりもなく働けています。
在宅勤務は各々に合った環境で働けるので、充分に能力を発揮する事が出来ます。
ただ、入社して来るほとんどが初めての在宅勤務という人も多く、働き方から覚えて行かなければ
ならないので、3 ヶ月の試用期間で研修や業務を通して、在宅勤務での働く感覚を覚えてもらい、
ヶ月の試用期間で研修や業務を通して、在宅勤務での働く感覚を覚えてもらい、
戦力となれる様に育成して行きます。
そこで今回は、今年からの私のミッションである入社間もない在宅社員の早期戦力化の為の教
育・育成についてお話をさせて頂きます。
最も大切な事は、オフィス勤務と同様に働く事であり、別々の場所だから別々の仕事をしているの
ではなく、皆 1 つの会社で働いている認識を持ってもらう事です。
ジョブサポートパワーではスカイプを導入し、就業時間内は常時連絡が取り合える環境となってい
るので、その第一歩としてスカイプの活用方法を伝えるところから、共に働いている
るので、その第一歩としてスカイプの活用方法を伝えるところから、共に働いているという認識を
持ってもらい、チームワークの大切さを覚えて行ってもらいます。
どんな業務においても、最初は作業内容をレクチャーし、不明点は業務別に作成されたグループ
チャットで質問してもらう事で、作業者間でルールの再確認が出来る様にしているので、作業者は
質問する人も同じものが見られる様、文字で明確に伝える必要があります。
1 対 1 の音声通話で画面共有を利用するのも 1 つの方法ですが、出来る限り文字に残す事で、安
定した情報の共有が出来るのです。別々の場所に居るからといって別々の仕事をしている訳では
ないので、チームワークが生まれて上手く機能させる仕組みを構築して行くのです。
また、それぞれが持つ障害によって作業スピードは様々なのですが、在宅勤務の新入社員の特
性として、自身の働いている姿が見られていない事によって、成果物を早く提出する事が働いてい
るアピールになると思う傾向があります。能力を持っている人でも焦ると空回りしてしまい、せっか
くの能力を発揮出来なくなってしまうので、まずは成果物のクオリティを維持出来るスピードが重
要だという事を認識してもらいます。
こうした業務の進め方に慣れて行ってはもらいますが、個別の問題はどうしても起こって来ます。
個別の問題を改善して行く際に 1 対 1 の音声通話を利用するのですが、お互いの姿が見えない中
でモチベーションを下げない様に伝えるのがとても難しく、悩む事も多いです。
お互いの声色から表情や感情を想像・理解する為、出来るだけ明るく接する様にはするのですが、
注意する際に明るく接するのも難しく、自宅で作業をしているので注意された後、我に戻るとモチ
ベーションが下がってしまいがちです。
そうならない為に、私は日頃から 1 人 1 人と少しずつ世間話をして、習い事や趣味など好きな事を
聞き出しておき、皆の好きな事や性格などをメモにまとめています。
注意は的確に厳しく行い、相手の声色からテンションが下がっている様子が窺えたら、その人の
好きな事に関する話を振ってみたり、他の業務で良かった部分を褒めてみたりするのです。
そうする事で注意された緊張が少し緩和して明るい声が聞けるので、必ず相手の明るい声が聞け
てから音声通話を終わる様にしています。
お互いの姿が見えない分、自ら発信する事がとても大切になるので、この様な配慮で【話す=恐
い】という認識を持たせない事が重要です。
こうしたメリハリを付ける事により、気持ちの切り替えも出来る様になって行き、モチベーションを保
つ事へ繋がるのですが、このモチベーションを下げない方法が信頼関係を築くきっかけにもなって
いる様に感じています。
以前に何気なく話していた事を覚えてもらえていると、『見てもらえている』と大きな安心感があり、
孤立感をなくす事が出来ると同時に、信頼も積み重ねて行けるのです。
私の今の仕事は、こうしたやり取りの中で育成しながら新入社員の適材適所を見つける事ですが、
新入社員の人達も私とのやり取りで、業務の取り纏め役や上司との接し方を覚えて行きます。
全ての基本や基礎となるので、模範とならなければいけない難しさ、初めて接する人達であっても、
それぞれの障害へ配慮しなければいけない難しさは日々ありますが、在宅社員はお互いの姿が
見えない分、心を開くところから始まり、信頼関係を築く事がとても大切です。
それぞれの障害による隔たりのない環境下で、新入社員の人達が在宅社員の各グループで戦力
として活躍出来る事は、今の私にとって最大の喜びとなっています。