Hong Kong Foreign Direct Investment 2014年7月

2014年7月〔隔月版〕
インベスト香港の2014年上半期業績
インベスト香港は、2014年上半期、過去最高の好業績を記録しました。世界38地域から223件の進
出・事業拡張案件を支援致しました
2014年上半期の香港への進出・事業拡張案件は、中国本土からの案件が最も多く55件でした。これ
に、米国(30件)、日本(20件)、フランス(19件)、英国(18件)と続きました。新規雇用に関しては、こ
れらの223案件を通し、香港での拠点開設あるいは既存拠点の拡張の初年度に、約1,500件の雇用
が創出される見込みです。
市場別では、フランスが昨年に比べ46%の成長を見せ、4位に入りました。地域別では、アジア太平
洋地域からの案件が、昨年の89件から95件へと伸び地域別で最大の件数となり、ヨーロッパ、北米
がこれに続きました。また、部門別でみると、2014年上半期の香港市場では、アセットマネジメント、
電子小売業、エンタープライズソリューションといった部門が活況を呈しました。
「前年同期比4.7%の上昇という結果は素晴らしく、中でも、フランス、ドイツ、英国などの欧州諸国か
らのスタートアップ企業の進出案件の増加は、特筆に値します。こうした状況が示しているのは、香
港は、もはや多国籍企業の注目を集める国際金融センターであるばかりでなく、事業の拡大を目指
すスタートアップ企業にとっても魅力的な都市であるという事実です。その背景には、低率かつシン
プルな税制度、法人設立手順の簡便さ、行き届いた法整備といった好条件があります。」と香港特
別行政区政府 投資推進局サイモン・ガルピン局長は述べました。
また2014年上半期、インベスト香港は、6つの国からの初進出案件を支援しました。具体的には、バ
ングラデシュ、キプロス、クウェート、ポーランド、ルーマニア、タジキスタンからの企業です。
フランス企業の案件数の増加は注目に値し、香港での法人設立に必要な投資ビザを申請するフラ
ンス人の内、起業家の数は二番目に多くなっています。香港で事業を始めるフランス企業には、多
岐にわたる分野の企業があり、自動車(ルノー)、スキンケア(Caudalie)、フランス人パティシエ(Paul
Lafayet氏)、デザイン(BuyMeDesign)などが含まれます。
一世紀の歴史を持つフランスの自動車名メーカー、ルノーは、最近、地域統括本部を香港に開設し
ました。「当社は、この地域の管轄をパリから香港へ移転しましたが、スムーズかつ簡単に業務の移
転を行うことができ、その手続きも非常に明瞭でした。また、香港は海外からの企業の進出を非常に
歓迎するので、すぐになじむことが出来ました。」とRenault Asia-Pacific Ltd. アジア太平洋地域会長
ジル•ノルマン氏は述べました。
香港におけるスタートアップ企業案件の伸び
香港の先進的なICTインフラ、多数の観光客、多くの富裕層の存在により、世界中の各分野の起業
家やスタートアップ企業にとって、香港は優れたビジネス機会を提供する、非常に魅力的な都市で
す。「公平な競争市場」と、最小限の政府の介入は、優れたビジネスモデルを持つスタートアップ企
業にとって、素早い成長と拡張の機会をもたらします。」とサイモン・ガルピン局長は述べました。
investhk.gov.hk
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スタートアップ企業進出支援に関しては、インベスト香港は今年上半期に、39 件(案件全体の 17.5%)
の企業の設立案件に携わりました。全案件に占めるスタートアップ企業支援の割合は、2010 年に
11%、2013 年に 16.3%と着実に上昇しています。スタートアップ企業進出支援 39 案件を国別に見る
と、フランス 9 件、米国 6 件、英国 5 件、ドイツ 4 件となっています。また、分野別でみると、マルチメ
ディア、アセットマネジメントおよび酒類事業の割合が高くなっています。
Live It China(語学学習者のためのオンラインプラットフォーム)の共同創業者であり Cyberport を活
用して起業した、Julian Gaertner 氏は、次のように述べています。「香港は、最新のインフラが整って
おり、豊富な経営資源にも恵まれ、また、創業をしっかりサポートして下さる充実したコミュニティがあ
ります。」また、ドイツのスタートアップ企業 Phonejoy Solutions Ltd.の創業者兼社長の Martin Kessler
氏は、次のように述べています。「当社のような技術系スタートアップ企業にとっては、最先端のデジ
タル環境が事業展開の前提となりますので、香港の充実したデジタル環境は貴重です。」Phonejoy
Solutions Ltd. は、最近、スマートフォンを携帯型ゲーム機のコンソールとして使用する PLAY という
製品を発表しました。
2014 年の目標案件数の 350 件は間違いなく達成されるものと、サイモン・ガルピン局長は確信してい
ます。「香港の国際的なビジネスハブとしての地位やその戦略的ロケーションは、グローバル化を進
める中国本土企業やグローバル事業を統括する必要のある多国籍企業にとって、香港は、理想的
なプラットフォームの役割を果たし続けることでしょう。」とサイモン・ガルピン局長は締めくくりました。
インベスト香港の 2014 年上半期業績
分野別概要
運輸・工業
国/地域別概要
ビジネス・専門サービス
その他
クリエイティブ産業
接客サービス・
旅行産業
中国本土
消費財・小売業
英国
フランス
情報通信技術
金融サービス
米国
科学技術産業
日本
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国際イベント・スケジュール
7 月 11 日、香港
Datacentre Dynamics 2014
Datacentre Dynamics Converged Hong Kong には、グローバルなデータセンター戦略に欠かせない
人材が一堂に会し、データ処理技術等の最新の情報交換が行われます。
主催: Datacentre Dynamics
www.datacenterdynamics.com/conferences/2014/hong-kong-2014
8 月 27 日~29 日、香港
Natural & Organic Products Asia
自然で健康的なライフスタイルの促進、並びに自然食品/オーガニック食品・飲料の普及をテーマ
とするイベントです。アジアのバイヤーの方々にとって、ワンストップで高品質の製品が調達できる、
貴重なイベントです。自然食品/オーガニック食品・飲料、ナチュラルビューティー・スパ製品、健
康・栄養関連製品、自然生活や栄養学に関連するその他製品やサービスが提供されます。
主催: Diversified Communications
www.naturalproducts.com.hk/beta/
9 月 3 日~5 日、香港
Asia Fruit Logistica
Asia Fruit Logistica は、新鮮な果物や野菜が世界中から集められるアジアを代表する展示会です。
主催: Market Intelligence
www.asiafruitlogistica.com/en/
9 月 16 日(予定)、香港
日本人コミュニティレセプション (Japanese Community Reception)
日本企業による香港への貢献に対して謝意を表すための交流会。
主催:インベスト香港
9 月 17 日~19 日、香港
Super Return Asia
アジア、ヨーロッパ、米国で未公開株式を扱う、800 名以上の専門家が一堂に会し、アジア市場の未
公開株式投資やベンチャー・キャピタル投資に関係する最新情報についてディスカッションが行わ
れます。
主催: ICBI
www.superreturnasia.com
9 月 18 日、香港
LSCM Logistics Summit 2014
このサミットには、業界の最新動向を共有するという目的の下、政府関係者、物流業界の企業、サプ
ライチェーンマネジメントの専門家、ソリューションプロバイダー、システムインテグレーター、並びに
学会や研究機関から第一線で活躍される研究者が一堂に会します。参加者には、コラボレーション
や提携のチャンスがもたらされ、ネットワーク広げる機会も用意されています。
主催: Hong Kong R&D Centre for Logistics and Supply Chain Management Enabling Technologies
www.lscm.hk

インベスト香港主催行事
詳細については、www1.investhk.gov.hk/events をご覧ください。
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特集: StartmeupHK キックオフレセプション
グローバルな起業拠点 香港
6 月 13 日、インベスト香港は、2014 StartmeupHK Venture Programme の開催を発表しました。キッ
クオフレセプションには 350 名の方が参加し、特別ゲストとして商務経済発展長官 蘇錦樑 (Gregory
So)氏を招きました
本年のプログラムでは、起業並びにイノベーションの地域のハブとしての香港にスポットライトを当て
ます。本年のプログラムは、支援企業並びに支援団体の数が過去最大を記録し、また、同プログラム
の中心的なイベントであるグローバルビジネスコンテストへの参加希望企業からの問合せの数も急増
しています。革新的で拡張可能なビジネスプランを持つ企業の参加受付を 7 月 31 日まで行い、11
月 10 日から 14 日まで 1 週間にわたるプログラムが行われます。同週に開催されるフォーラムでは、2
つのカテゴリーから大賞 3 社を競う 12 企業と、金融技術分野やスマートシティ分野から部門賞 2 社が
選出されます。
50 万米ドル以上の価値を持つ大賞の特典には、会計、法律、デザイン、ホスティング・サービスなど
が含まれます。Hong Kong Commons、Baker Tilly、CoCoon、CWL Partners、Fintrade Mercer、Nest、
Orangefield ICS、Paperclip、PricewaterhouseCoopers、Soft Layer、Tanner de Witt、The Loft および
Wynd がこうした特典を提供する予定です。
「スタートアップのエコシステムを構築しようとする香港の努力と試みに、世界中から、年々大きな期
待が寄せられる状況を幸甚に思います。香港は国際ビジネスおよび金融センターとしての地位を確
固としたものにしてきました。長年にわたり培ってきた魅力が香港にはあり、規模の大小を問わず、ま
た幅広い分野の企業から注目を集めてきました。香港では、会社設立の手続きが非常に簡便で、ス
ムーズにビジネスを展開する環境も整っています。さらに、地域の中心に位置し、中国本土に近接し
ているという地理的条件も整っています。一方、法整備も行き届いており、知的財産保護も徹底して
おります。また、国際都市の活気溢れるライフスタイルが、多くの海外企業を香港で起業させる後押
しをしています。」と蘇長官は述べました。
また、投資推進局局長サイモン・ガルピン氏は、次のように述べました。「香港は、ビジネスのグロー
バルな拡張を目指す海外の起業家にとって、重要な拠点となりました。昨年の勢いを受けて、本年
の StartmeupHK Venture Programme では、香港のグローバルな起業拠点としての地位を確立したい
と考えています。」
インベスト香港は、香港にイノベーションを起こすような企業の香港進出の支援ばかりでなく、長期的
視点に立って香港のスタートアップのエコシステムの発展をもたらす創業者やエンジェル投資家の
香港での活動を促進します。
StartmeupHK ベンチャープログラム 2014 の詳細並びに応募方法については、スタートアップ向け専
用ウェブサイト www.startmeup.hk でご確認下さい。同サイトには、スタートアップに関するイベントの
最新情報や、政府による各種支援プログラム、創業支援スキームについての情報も掲載されていま
す。
以下のサイト等で、最新情報をご確認下さい。
Website: startmeup.hk
Facebook: www.facebook.com/startmeuphk
Twitter: #startmeuphk
お問い合わせ先: [email protected]
応募締切: 2014 年 7 月 31 日正午(香港時間)
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注目の分野:法務サービス
法務サービスの充実
多国籍企業のアジア地域でのグローバルな事業展開が益々盛んになるにつれ、香港における法人
を対象とした法務サービスに対する需要も、益々高まっています
海外の法律事務所は、将来の成長を見越し、香港市場並びにアジアの各市場への期待を高めてい
ます。多国籍企業が、アジア太平洋地域に加え中国本土への事業展開、事業拡張を進めるにつれ、
法人を対象とした法務サービスに対する需要は益々高まっています。King & Wood Mallesons(オー
ストラリア)、Kim & Chang(韓国)、Loyens & Loeff(ベネルクス)、そして最近では、Sincere Partners &
Attorneys および AllBright Law Offices(中国本土)といった大手法律事務所が、香港に事務所を設
立、または既存の事務所を拡張し、地域の需要に応えるべく体制を整えています。
これらの法律事務所の中心的な業務は、企業の合併•買収(M&A)、クロスボーダー取引、不動産取
引、未公開株式投資、更には、大企業や投資銀行、商業/リテール銀行や投資信託会社などの金
融機関のための各種金融関連サービス等です。こうした法律事務所は、香港を理想的な拠点として
捉えています。香港にはグローバルな大企業が多数存在し、国際取引の中心地であり、また、中国
本土およびアジア太平洋地域に近接した地理的好条件が整っています。
「次世代の主要クライアントの多くは、香港、中国本土およびアジア太平洋地域の企業になることでし
ょう。」と、King & Wood Mallesons、グローバルマネージングパートナーStuart Fuller 氏は述べまし
た。
司法、仲裁、調停の先進都市 香港
アジアにおける司法、仲裁、調停の先進都市としての香港の地位は、法律事務所並びに法律専門
家の多さによって証明されています。世界の 100 大国際法律事務所(収入ベース)の内 70 事務所、
並びに 9,000 人の法律専門家(渉外弁護士および法廷弁護士)が、香港に拠点を持っています。香
港は、世界第二の資本調達額を誇る新規株式公開市場を持つ、世界有数の国際金融センターです。
従って、M&A や株式公開などの財務関連の専門サービスに対する需要が旺盛であり、関連する司
法サービスも継続的に必要とされます。
香港はまた、外国企業の中国本土市場への参入、そして、中国本土の企業がグローバルな事業展
開を行うための双方向のプラットフォームです。例えば、深センを拠点とする法律事務所 Sincere
Partners & Attorney は、最近、中国本土への投資に関連する司法サービスのニーズを満たすため、
香港に地域本部を設立しました。香港のオフショア人民元センターとしての先進的地位とその発展
の可能性もまた、中国の法律の専門知識を持つ法律事務所に大きなビジネスチャンスがもたらして
います。
近年、訴訟に代わる紛争解決手段として、香港では仲裁及び調停が採用されるケースが益々増え
ています。国境を越えた国際的な投資活動が大変活発になっており、香港を中心としたアジア地域
では、仲裁・調停の手続きが滞りなく行われる環境が強く求められています。2011 年 6 月の仲裁条例
や 2012 年 6 月の調停条例の制定により、香港の裁判所では訴訟に代わり、仲裁及び調停で紛争の
解決が図られる傾向にあります。また、外国の法律事務所が仲裁を行ったり、仲裁に関する助言を
行うことに、何ら制限はありません。つまり、香港は、この地域の紛争解決のための条件が充分に整
っており、裁判管轄地として評価されています。最近、香港に拠点を設けた国際機関として、ハーグ
会議(オランダ)、中国国際経済貿易仲裁委員会(中国本土)、国際仲裁裁判所(フランス)がありま
す。
連絡先: ビジネス・専門サービス部 部長 Philip Kung/Tel: (852)3107 1091/Email: [email protected]
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注目の分野:ベンチャーキャピタル
ベンチャーキャピタルの投資活動が活発な都市 香港
香港では、香港のスタートアップ企業への投資に興味を示す海外のベンチャーキャピタルばかりで
なく、地元香港のベンチャーキャピタルの活動も活発です
ベンチャーキャピタルは、スタートアップ企業、とりわけ技術系のスタートアップ企業の初期段階には
不可欠です。過去 10 年間、香港におけるベンチャーキャピタルの数及びスタートアップ企業の数は、
驚くべきスピードで増加し続けています。香港ベンチャーキャピタル協会(HKVCA)によると、地元の
技術系スタートアップ企業に対するベンチャーキャピタルによる 1 社当たりの平均投資額は、今年上
半期に 600 万米ドルを突破し、昨年一年間の 400 万米ドルを既に越えました。協会はまた、現在交
渉中の多くのベンチャー投資案件が確定すれば、技術系スタートアップ企業への 1 社当たりの平均
投資額は更に大きくなるものと予想しています。
フォーブスなどのメディアが、注目すべき世界のハイテク都市トップ 4 として、シリコンバレーやニュー
ヨークに次いで、香港を挙げたように、香港での起業環境は、世界中の注目を集めています。英国
政策研究センターが今年行った調査によると、百万人あたりのスーパー起業家*の数は、香港が 2.8
人、続いて、イスラエルが 1.8 人、米国が 1.3 人です。
香港には、Hong Kong Science Park や Cyberport に入居する企業を含む、およそ 600〜800 のスタ
ートアップ企業が存在します。これらのスタートアップ企業の多くは、主に 30 代の起業家によって設
立され、スタッフ数は 5 名未満であり、創業 2 年未満です。スタートアップ企業の多くは、エンタープラ
イズソリューション、モバイルアプリ、インターネット販売、金融技術、エネルギー、環境、医療、教育
などの分野で事業を展開しています。
HKVCA が最近「Brown Paper」を発行し、香港のベンチャーキャピタル市場に関する新たなデータを
提供しました。2014 年上半期に香港で報告されたベンチャー投資案件 8 件と、最近の資金調達成
功事例が大きく取り扱われました。香港におけるベンチャー投資案件の最高記録件数は、これまで、
2011 年及び 2013 年の 11 案件でした。中国本土(IDG、IPV)、日本(三井物産)、台湾(TMI)、さらに
は米国(500 Startups)からの投資家が参画しました。
一方で、香港域内でも域内並びに世界への投資に関し充分な知識を備えまた関心を示している、
新規に設立されたベンチャーキャピタルの数が急速に増えています。Horizon Ventures、Arbor、
Fresco、Leitmotiv、Mandra、Red Chapel 等が、そうした香港地元のベンチャーキャピタルとして挙げ
られます。インベスト香港が支援し、最近設立されたベンチャーキャピタルとしては、Pomona Capital
(米国)や Wakyo Capital Ltd(日本)が挙げられます。
*政策研究センターは、起業を通して自力で 10 億米ドル以上の利益を得た起業家をスーパー起業家と定義しました。同調
査では、起業家 1,000 人をサンプリングしました。
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ベンチャーキャピタルにとり豊富なビジネスチャンスが存在
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歴史的にベンチャーキャピタルとプラベートエクイティーの一大拠点
香港では、プライベートエクイティー業界に関連した、アジア最大のイベントが二
つ、毎年開催されています。また、香港を「シリコン•ハーバー」にすべく、地元香港
の熱心な起業家が様々なスタートアップ・イベントを開催しています
プライベートエクイティ業界に対する税務上の優遇措置を実現するための立法手
続が進行中であり、実現すれば、海外の投資ファンドが、香港でファンドを設立す
る大きなメリットとなります
政府の政策により支援され急成長を遂げているスタートアップのエコシステム、世
界水準の各産業に対応できるインキュベーター、コワーキングスペースの増加など
有利な出口戦略を実行することが出来る環境 - 世界第 2 位の新規株式公開市場、アジア
第 2 位の株式市場
国際的なファンドマネジャーや地元香港のファンドマネジャーが豊富に存在
連絡先: 金融サービス部 部長 Priscilla Law
Tel: (852)3107 1085
Email: [email protected]
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投資成功例
“香港は金融センターの中心に位置しているので、戦略上、非常に有利であり、また、
合弁や買収により当社のアジアにおける事業拡大計画を推し進めるための、優れた
金融決済プラットフォームを提供していきます。”
econtext Asia Ltd
取締役 執行役員 CFO 山口智宏氏
アジアに新たな「コンテクスト」を提供
オンライン決済技術サービス•プロバイダーの econtext Asia は、香港をベッドクオーターとして、アジ
ア全域の電子商取引市場での事業拡大を図ります
econtext Asia は、オンライン決済サービスや電子商取引をサポートする IT 企業です。同社は、オン
ライン商取引を活用する企業と金融機関との架け橋としての役割を担っており、日本のオンライン決
済サービス企業の大手 2 社、VeriTrans および econtext を含む 8 社の子会社を通し、ソリューション
を提供しています。econtext Asia の主要株主は、日本のインターネット先進技術の企業グループ、
Digital Garage です。
同社は広いビジョンを持ち、日本よりはるか先の世界を見据えています。業界のイノベーターになる
ためには、グローバルな事業提携が必要であると判断し、同社は 2011 年に日本における証券取引
所での上場を廃止し、2013 年 12 月 19 日に香港証券取引所メインボードに再上場しました。同社は、
香港市場で 5 億香港ドル以上の資金調達を行い、その半分以上をインド、インドネシア、中国本土を
含むアジアでの事業展開に投下し、数年後に全アジアをリードする企業の一つとなるためのステップ
を確実に踏んでいます。
「香港は金融センターの中心に位置しているので、戦略上、非常に有利であり、また、合弁や買収に
より当社のアジアにおける事業拡大計画を推し進めるための、優れた金融決済プラットフォームを提
供していきます。このことは、グローバルで優れた事業提携先のポートフォリオを確立するのに有利
に働きます。」と econtext Asia Ltd.取締役 執行役員 CFO 山口 智宏氏は述べました。「香港ドルは、
非常に安定しており、また通貨交換性も高いので、円安による影響の一部を、長期的には相殺してく
れます。」と同氏は付け加えました。
香港当局による、金融機関、電子決済、リスク管理への規制は、大変厳しいが、そのことが、econtext
Asia の、アジア太平洋地域における企業戦略にプラスに働いている、と山口氏は考えています。「香
港は上場企業に対し、決済および監視手法に関する厳しい規則や規制を設定しております。しかし、
こうした厳しい規制の下で事業を展開しているという事実が、当社の評判を高めてくれるのです。香
港証券取引所への上場後、事業提携の提案を多数頂いております。」と山口氏は述べました。
成長戦略
サイバーポート内にある香港本社は、アジアでの M&A や合弁に関する事業戦略を統括しています。
香港本社は、また企業財務戦略、コンプライアンス対策、IR 活動も担っています。
同社は上場後、従業員数を増やしてきました。山口氏によると、優秀かつ適切な人材の獲得が、同
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社の成長戦略には欠かせません。この点において、金融の専門知識や国際市場の知識を持つ人材
を採用することは、香港では優位であると、山口氏は考えます。「香港には、海外からの多くの駐在
員に加え、海外で教育を受けた優秀な地元香港の人材も豊富に存在するため、才能があり専門性
の高い人材が揃っています。ここ香港で当社がこれほど優秀な人材に恵まれるということは、素晴ら
しいことです。」と同氏は述べました。
同社は、更なる成長に向けて 3 つの事業戦略を設定しました。日本市場における持続可能な成長と
小規模企業へのアプローチ、既に実績を持つ企業との合弁事業を通じたアジアの新興市場と中国
本土での事業の水平展開、そして小規模企業向けスマートフォンの POS アプリケーションを使用した
クレジットカードやデビットカードによる支払いや受け取りを可能とするオフライン決済処理サービス
などのより高度な技術の開発、これら3戦略に積極的に取り組んでいます。
山口氏は数年前に東京で香港のセミナーに参加しました。それ以来、インベスト香港の東京事務所、
並びにインベスト香港本局の情報技術通信産業チームは、econtext Asia の香港進出ばかりでなく、
山口氏自身やご家族の香港移住がスムーズに行われるよう、きめ細かくサポートしてきました。
econtext Asia Ltd
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2013 年 12 月に香港証券取引所に上場
香港本社は、当社の全アジア地域における事業推計画を立案する地域本部です
www.econtext.asia
インベスト香港顧客紹介
日本
LEOC(本社:東京)は、病院、学校、企業、福祉施設向けのケータリング・サービスを行っています。
2013 年以来、同社は高級和食レストランの展開等、事業の拡大を図っています。香港の安定した政
情と活発な投資環境を鑑み、2012 年、同社は初の海外支店、LEOC Global Asia Company Ltd を香
港に開設し、国際的な事業展開の拠点としています。ハワイとパリでの成功を受け、2014 年 6 月、
「鮨銀座おのでら」と「鉄板焼銀座すみかわ」の第一号店を香港にオープンします。
同社は、2 年以内に、ホテルのスタッフや富裕層向け老人ホームへ食事を提供する、香港の法人向
けケータリング・サービスへの参入を計画しております。また、「鮨銀座おのでら」を世界 10 店舗へ拡
大する計画もあります。
産業部門:飲食業
www. leoc-j.com