安全の手引き

安全の手引き
1.はじめに
2.基本的な心構え
3.邦人在留状況と犯罪発生状況
4.日常生活の注意事項と生活一般情報
5.交通事情と事故対策
6.デモ・暴動・テロ・誘拐対策
7.緊急連絡先
8.その他
平成18年
-1-
4月
1日
在メダン総領事館
作成
1.始めに
日本から約7000キロ離れたインドネシア・スマトラ島は、世界で6番目、インド
ネシアでは2番目に大きな島です。
人口は約2500万人、主な都市は人口200万を抱えるメダンの他、パレンバン、
パダン、プカ
ンバル、バタム島、ビンタン島などが有名で、気候は熱帯性で高温多湿、
年間を通じ天候、気温に大きな変化が無いのが特徴です。
またインド洋と南シナ海を結ぶマラッカ海峡は、年間5万隻以上の商船が通航し、世
界の海上貿易の約三分の一、石油の海上輸送量の約半数を占める要衝であり、日本で使
用する天然ガスの10%以上がここスマトラ島から輸入されるなど、古くからインドネ
シアと日本との結びつきには強いものがあります。
現在では日本開発援助プログラムの一環として、発電、治水、漁業、教育、文化、医
療等多くの分野で日本人が活躍しており、昨年末の震災以降、スマトラ島を訪問、滞在
する日本人も増加しています。
一方、インドネシア国内では、過去バリ島ディスコ爆破事件、ジャカルタのマリオッ
トホテル爆破事件、そして一昨年9月11日ジャカルタ・オーストラリア大使館に対す
る爆破事件など、とかくテロ事件に目を奪われがちですが、ここスマトラ島では、市民
生活における凶悪犯罪の増加・薬物事犯の深刻化が社会問題化しています。
昨年秋の燃料費値上げ以降、今年2月、3月と連続してメダン市内で抗議デモが報告
され、これに加えてモハンマッド似顔絵事件では600名以上の群衆がデンマーク名誉
総領事館前に押しかけ、卵を投げる、国旗を燃やす等の行動に出ています。こうした現
状を踏まえて、皆様には引き続き慎重な行動をお願いいたします。
2.基本的な心構え
(1)事前の情報収集と周到な計画
北スマトラ州をはじめ、スマトラ島は冒険心をそそる場所なのでしょう。
時に好奇心と行動力を頼みとして当地を訪れる方もおられ、現地で旅の手配をするに
も、交通・通信事情の悪さから情報収集には大変な困難を伴います。
宿泊先、移動手段の事前確保は無論のこと、現地でも総領事館、現地観光センター等
で治安・生活情報を集め、しっかりとした旅の計画を立てましょう。
(2)連絡体制の確保
当地では市街地を10キロも離れると、全く携帯電話の通じ無い地域が点在します。
郊外の村等では、「WARTEL」と看板のある場所しか電話・FAXがないのが通
例です。いざと言うときに困らないために、連絡手段の確保をお願いします。
(3)体調管理
外気温40度近い中での行動には、水分・栄養補給と睡眠が欠かせません。
狂犬病、肝炎、破傷風への対策は無論、デング熱、鳥インフルエンザ等への備えとし
て衛生用品、蚊帳等の用意、熱を通した物を摂取する気配りが大切です。
メダン市内には、高度医療が受けられる病院があるので参考にしてください。
(別添リスト参照)
-2-
(4)言葉とマナー
世界最大のイスラム教徒を擁する国、これがインドネシア共和国です。
宗教施設への礼拝に限らず、平素から派手な服装、謳歌放吟は慎んで下さい。「旅の
恥はかきすて」は通用しないものと考えましょう。
また当地には、数多くの方言・言語が存在します。英語はおろか、場合によっては標
準語(インドネシア語)すら通じない場所もあり、注意が必要です。
3.邦人在留状況と犯罪発生状況等
(1)在留邦人の居住実態
2005年10月
1日現在、在留届を提出して頂いている方は458名です。
地域別の在留状況は、
※
バタム島・ビンタン島
∼
民間企業関係者を中心に
286名
メダン周辺
∼
長期在留者、政府関係者、留学・研究生
99名
パダン周辺
∼
各種民間プロジェクト関係者
38名
ジャンビ・リアウ州
∼
民間企業、政府機関関係者
35名
アチェ津波震災による復興支援関係者は除く。
と広範囲にわたる反面、比較的集中して滞在されていることから、有事に備えるには
現地日本人会、日系企業の方々との連絡体制の構築が非常に重要です。
当館管轄地域である、ナングロ・アチェ・ダルサラーム州、北スマトラ州、西スマ
トラ州、リアウ州、リアウ諸島州、ジャンビ州には、
バタム島・メダン市・パダン市
に3つの日本人会があり、各会員からの生活・一般情報の入手、治安情報の入手が可
能です。現在、メダン、バタム島では犯罪マップを作成し、在留届を提出いただいた
邦人を中心にメールで配信をしています。
(2)犯罪発生状況
北スマトラ州における犯罪発生状況は、過去3年大幅な増加傾向を示しており、殺
人・強盗・強姦・強制わいせつ・放火、更には傷害・暴行といった凶悪・身体犯が全
体の5割を占める点に変化はありません。
特に薬物事犯の検挙数、押収量が大幅な増加傾向を示し、汚染地域は州内全域に拡
大しています。
●
北スマトラ州警察本部に照会したところ、昨年(1 月∼12月)北スマトラ州
における犯罪発生件数は以下の通りです。1日当たり約67件(22分に1件)
の割合で、昼夜を問わず犯罪が発生している計算になります。
犯罪延べ件数:総計
24、372件(前年比+
検挙件数
10、430件(前年比−14.4%)
:
8.5%)
(主な内訳)
殺人事件
:
176件(前年比±
-3-
0%)
傷害・暴行事件:
5、421件(前年比+
7.0%)
強盗事件
:
5、135件(前年比+19.0%)
窃盗事件
:
1、561件(前年比+
8.8%)
:
1、011件(前年比+
5.5%)
:
1、757件(前年比+
0.7%)
強姦・強制わいせつ事件
麻薬事件
(3)各地の犯罪情勢
イ
メダン市内
メダンは薬物供給地・アチェと、その大消費地ジャカルタとの供給ルート上に位
置することから、薬物絡みの犯罪発生が深刻な社会問題ともなっています。
繁華街、住宅密集地、バスターミナル付近では、薬物資金を得るための窃盗、事
後強盗といった犯罪が多発する傾向も顕著ですので、特に注意が必要です。
なお、現地には中国人、インドネシア人双方からなるプレマン(地元やくざ)も
多数活動しており、バスターミナル、歓楽街、中華街、市場等での一人歩きは控え
ましょう。
●
特に、犯罪が発生している地域は、大型商業地域(メダンモール、メダンフェ
アー等)、メダン中央駅付近、パリス・バスターミナル等周辺で、薬物取引に関
連した犯罪が多発しています。この地域にはなるべく近づかないようにしましょ
う。
●
警察による集中取り締まりで賭博場は完全に姿を消したとされていますが、市
内では依然として違法な賭博が行われています。
ロ
ベラワン港周辺
具体的な事例はありませんが、この地域は港町なので、船舶関係者(外国人、人
種多種多様)やフェリーでマレーシア、インドネシアを往来する人たちが、たくさ
ん集まっており、国内の他の都市・地域とは、雰囲気が異なります。
またタンジュンバライ港と並び、麻薬・薬物の積み出し港ともされており、不用
意に埠頭・倉庫街には立ち入らないようにしましょう。
ハ
ナングル・アチェ・ダルサラム州(アチェ州)
外務省から危険情報「渡航の延期をおすすめします(いっでも退避できるよう準
備をおすすめします)」が出ている地域です。
昨年はアチェの独立を求める GAM と国軍・警察治安部隊の間で武力衝突が繰り
返された後、昨年8月 GAM とインドネシア政府の間で歴史的な和平合意が締結さ
れました。その後は、急速に和平に向けた気運が上向き、昨年12月末には、GA
M側の武装解除が完了し、アチェに於ける平和が達成されつつあります。
一方、インドネシア政府とGAMとの間で締結された合意書(MOU)に関して
は、将来その解釈を巡る意見の衝突・対立も懸念され、今年半ばに予定される首長、
-4-
地方選挙で、不測の事態が起きる可能性も依然としてあります。
ニ
バタム島・ビンタン島(リアウ諸島州・管内)
バタム島は、シンガポールから船で30分のアクセス圏にあり、多くの観光客、
ビジネスマンが訪れます。
島内には高級ゴルフ場、レストラン、歓楽街が点在し、開放感と観光気分にひた
る日本人を狙った詐欺、窃盗の他、薬物購入をもちかける地元犯罪グループの暗躍
も報告されており、十分な注意が必要です。
見ず知らずの現地人が親しげに語りかけてくるときには、
(1)相手の自宅、指定する場所には、決してついて行かない
(2)中身を確認することなく、不用意に物(袋もの)を預からない
(3)相手が勧める飲み物には、十分注意する
(4)スロットマシン、トランプゲーム等、決して博打には手を出さない
を守るようにして下さい。
特に、島内の歓楽街(Nagoya地区、Jodoh地区)、フェリーターミナ
ル(通称:Marina
City等)では暴力団が関与した売春、賭博、更には
マリファナ、大麻等の薬物売買が報告されており、不用意に女性に声を掛けない、
親しげに声をかける者から品物を預かる行為も、時に薬物売買と誤解を受ける場合
があるので、慎重な行動が必要です。
ビンタン島も、家族滞在に適した高級リゾート地が島北部に集中しています。
港の内外には、流しのタクシー、バスの運転手等、日本人と見るや不当な料金を要
求する者、フェリー関係者と見られる男が、旅行客を人目に触れない場所に強引に
連れて行こうとする案件も報告されています。このため、現地事情に詳しいガイド、
移動手段を確保する等、細かな配慮が必要です。
また島内は高級リゾート地を除けば、湿地帯等で衛生状態の悪いところが多く、
今夏はマラリヤの発生が報告されており、伝(感)染病対策にも留意して下さい。
4.日常生活の注意事項(5箇条)
(1)日本人的な安全意識の払拭を
(2)セルフ・デイフェンスの原則
(3)テロは、実は身近な問題
(4)早め早めの行動を
(5)情報収集が、安全確保の決め手
「在留邦人編」
屋外では注意しても、家に帰ればついつい気が緩みがちです。戸締まり、鍵の保
管は他人任せにせず、必ず自分の目で確認してください。
また一時帰国等で長期間家を空ける場合、貴重品を置かないのは無論の事、職場
の同僚、家主等に頼んで、定期的に立ち寄ってもらいましょう。
使用人は、家族、友人同士では雇わない、遠くから働きに来ている者を雇うとい
ったことも、使用人の過去の職歴と共に重要な選考の判断基準となります。
-5-
そして使用人の知り合い、集金人、庭の清掃人等を、不用意に家に入れないこと
も、家人の生命・家財道具等を守る基本だと覚えてください。
●
泥棒、空き巣は、牛刀のような凶器を持っていることがあり、居住者に見つかれ
ば居直り強盗に変わるなど、大変危険です。
●
夜間不審な音に気づいても、決して寝室の鍵を開けないで下さい。
●
住宅環境を整備しましょう。夜間照明をつけ、死角をなくし、ドアや窓の作りを
強固にし施錠します。庭木が、視界を遮らないように、手入れすることも必要です。
市販の防犯ベルは大変有効です。
●
使用人の人選は、必ず身元のはっきりした紹介者を介するようにし、身分証明書
(KTP)、自動車運転免許証等により身元確認を行います。
また、インドネシア人は、プライドが高いので、人前で叱ったり、指で指すこと
も厳禁です。使用人は、主人の許可なしに、外部の人間を家に入れないように指導
する一方、慶弔時には家族の一員としてそれなりの意をつくすことも必要です。
●
合い鍵は、簡単に誰でも作れるので、主な鍵は自分で管理します。玄関、寝室、
書斎の鍵は、自己管理が原則ですし、複数の鍵を取り付け、一番内側の鍵は使用人
に渡さない配慮が必要です。
●
公共料金の支払い(特に電気、水道)は、外国人との理由で不当に高額な料金を
請求されるケースが報告されています。一概には言えませんが、中規模程度の一軒
家で水道料金が100万ルピアを超えるような請求は、家主を介して確認をとるな
どの配慮が必要です。
●
自宅に、「水道が漏れている」、「各種メーターの交換に来た」と名乗る者が来た
場合、まず身分証の確認、相手連絡先電話番号を聞き、冷静に対応しましょう。そ
の後、家主に事実確認なり、交換の必要性を確認するよう依頼しましょう。
「旅行者編」
メダン市内では、輪タク(ベチャ)を待ち伏せし、乗客を襲い、金品を強奪するケ
ースが頻発しています。公共バス(スダコ)の中でも、乗り合わせた客が突然強盗に
変わり、邦人が襲われる事件も、過去には発生しています。
スマトラ島を旅行される皆様は、言葉の問題、現地情報の入手が困難な点を踏まえ、
君子危うきに近寄らず(命が一番大切です)
石橋は叩いて渡る
の2点を実践してください。裏を返せば、
現地で情報を集めてから行動する
を心がけることです。所持品より命が大事、頭で分かっていてもなかなか行動できな
いものです。
4−1.生活一般情報
イ
メダン市内の住環境
住居
∼
空港周辺のポロニア地区、北スマトラ大学近くのステイア・ブデイ等、
家賃も数千ドルから数百ドルまで多様な住宅があります。若者向けには、
-6-
大学周辺の学生寮、下宿もありますが、イスラムの国では複数で同居する
のが一般的で、施設も老朽化が進んだものが多く、一般的にはおすすめで
きません。
また地元には不動産斡旋屋、ブローカーという業種が少なく、知人・友
人からの紹介、前任者からの引き継ぎといったケースが多く、また契約も
複数年、一括払いとなります。
家の持ち主が遠方に住んでいる場合には、家の補修、電気製品の交換・
買い換え等に責任を持てる人を介して家を探すのが肝要です。
更にメダンでは慢性的な電力不足から、場所によっては一日8時間も停
電する場所が多数存在するため、家を探す際には注意が必要です。
なお現地には警備会社があり、自宅に終日警備員を置く家も多く、参考
にして下さい。
(民間警備員の給料は、100∼120万ルピアが相場です。)
ホテル
∼
通称ロスメン(安宿)から高級ホテルまで多種多様です。
昨年北スマトラ州を訪れた外国旅行者数(ポロニア国際空港、ブラワン
港等からの入国者数)は117,539人で(前年比2.3%増)です。
ジャカルタ経由で同州に入る外国人の数を入れると、その数は、更に増
えるうえ、昨年3月1万人を記録した外国人入国者数は、4月以降も8千
∼9千人のレベルで推移しています。
メダン市内、アチェでの週末のホテル予約は確実に行って下さい。
メダン市駅周辺にはマイムーン宮殿周辺までのエリアに、長期滞在者用ホテル
(一泊数千から数万ルピア)の安価なホテルが密集した地域に加え、市内中心部
から東部にかけて高級ホテル(一泊30万∼70万ルピア位)が、市内各所に点
在しています。
先ずは州の旅行案内所を訪ねて、宿泊情報を入手しましょう。(下記・参照)
以下具体的な留意点を、ご紹介します。
●
日本から出張・旅行で来られた方は、ホテルのセーフティボックスに旅券を預け、
コピーを持ち歩くようにしましょう。
●
必要以上の現金を持ち歩かないようにしましょう。(装飾品もほどほどに。)
金色の腕時計、ネックレス、指輪等は、基本的に避けてください。
●
ビスコタ・スダコ(市内バス)は、スリ、置き引きに対する注意が必要です。
手口は、一般的なスリからナイフ等でカバンを切り裂く者、バスの中では、複数
の人間に囲まれ身動きが出来ない状態にして、カバンから貴重品を盗まれるケース
もあります。
貴重品は、必ず大金と小金を分けて分散し、人前で財布からお金を取り出さない
配慮が必要です。
●
空港、港で法外な入国手数料を要求されたり、バス・タクシーによる、所謂ぼっ
たくり行為も予想されます。旅行誌、パンフレット等で正規料金(手数料)、運賃
等の一般相場を知ることが大切です。
-7-
一例として、当地運賃・宿泊料をあげておきます。
但し、現地ではこの料金を頑なに主張するのでなく、相場を知った上で、相手の要
求をどこまで飲むか、そこに東南アジアの旅の極意があることもご理解下さい。
1
ポロニア空港
∼
メダン市内
(調査日
タクシー
25,000
RP
2,400
RP
10,000
RP
90,000
RP
スダコ
3,500
RP
ベチャ
50,000
RP
スダコ(乗合タクシー)
ベチャ(バイク)
2
ブラワン港
∼
メダン市内
タクシー
3
4
H18年3月)
貸し切り(ブラワン港
∼
メダン市内)
12時間貸し切り
大型バス
150万
RP
小型バス
40∼65万
RP
タクシー
10万
RP
ホテル
最高級ホテル
1泊
70∼75万
RP
中流ホテル
1泊
35∼45万
RP
庶民的ホテル
1泊
10∼20万
RP
ロスメン(安宿)
1泊
※
数
万
RP
ロスメンは、一部屋4名前後で宿泊するタイプが主流です。
また東南アジア共通の注意事項として、相手を簡単に信用しないことが大切です。
相手が勧める飲み物、食べ物を不用意に口にしない、見知らぬ人に荷物を預けない、
相手に不用意についても行かないといった注意が、あなたを危険から守ります。
飲み物等に催眠剤を入れ、意識がもうろうとした日本人を介抱する格好でホテルの
部屋に入り込み、ごっそり所持品を盗む手口、地理不案内と知るや遠回りをして料金
稼ぎをする悪質タクシ−等、知っていれば冷静に対応できることが多いのです。
最悪犯罪に巻き込まれた場合に備え、男性の場合ズボン左ポケットに10万ルピア
程度のお金をいれておき、女性もいざと云うとき相手に渡せるお金を用意しましょう。
また不幸にして犯罪に巻き込まれた場合、すぐにその場から離れて安全な場所に移
動した後で、現地警察、最寄りの大使館、総領事館への連絡をとりましょう。
5.
交通事情と事故対策
(1)交通事情
メダンはインドネシアで一番交通マナーの悪い町ともされ、そもそも自動車学校が
少ないことから運転手の運転道徳(知識)が低く、無謀運転、無理な割り込み、信号
無視、通行優先違反、逆行運転等は、日常茶飯事です。
-8-
また歩行者優先といった意識も無いので、道路横断等の際には注意が必要です。
加えて日本と異なる当地交通マナーも多く、対向車両のパッシングは、ここでは相
手が先に行くとの意思表示である等、相手より自分が先に行くを中心に交通社会が成
り立っています。
可能な限り現地人を運転手として雇い、車の任意保険にも加入してください。
当地における運転時の留意事項は、以下の通りです。
●
ビスコタの後ろは走行しない。(停留所が無く、客を見つけると急停車する)
●
オートバイ(二人乗り)への接触事故に注意。
(ヘルメットをかぶっていない)
●
信号のない交差点では、現地人の案内誘導とて過信しない。(信号無視多し)
●
信号が赤でも常時左折可能の交差点が多い。(交通標識に注意)
●
無理な追い越しは厳禁(反対車線の路肩が崩れている場合が多い)
●
急な進路変更、無理な追い越し(追い抜き)に注意。(交通ルールがない)
●
我先にと走る車からは、距離を置く。(お先にどうぞが最善策)
(2)事故対策
●
車両の安全点検を心がけましょう。特に夜間の故障は、犯罪被害に巻き込まれ
る可能性が高くなります。
方向指示器、ライト、ブレーキランプ、ガソリン、タイヤ空気圧の点検を。
●
信用あるガソリンスタンドで給油してください。
PERETAMAX等、安心できるガソリンを選んでください。
(水、軽油等を水増ししたガソリンを等を売っているところもあります)。
●
交通事故を起こした場合
イ
二次的事故(後方からの追突など)が起きないように、安全を確保し、現場
の保全を図りましょう。
ロ
事故の当事者は、あくまで運転手です。示談交渉などは、運転手に任せ、安
易に車外に出ない方が良いでしょう。
ハ
事故現場には、野次馬が集まるので、可能な限り安全な場所(警察署、ホテ
ルの駐車場など)に移動して、話し合いましょう。
ニ
特に事故現場では、相手を刺激するような言動は、やめましょう。
ホ
速やかに警察に通報しましょう。
ヘ
誤って人身事故の加害者になってしまったら、相手の負傷の程度や野次馬の
集まり具合を見て、可能な限り自分の車もしくはタクシーで、負傷者を病院に
に送りましょう。(身の危険があるときには、現場離脱をします)
ト
相手の運転免許、身分証明書やナンバープレート番号などを控えましょう。
チ
警察で事情聴取を受ける場合は、通訳可能な同僚などを同行しましょう。
また、捜査報告書などへの”サイン”を求められても、安易に署名しないこと
が必要です。
6.デモ、暴動、テロ、誘拐対策
(1)デモ(含む集会)・暴動
-9-
デモや集会は、暴動に発展する可能性があります。政治的記念日、宗教的節目の日
には、集会などが開かれるので近づかないようにしましょう。
デモには物価高騰に対する抗議から、汚職等の糾弾といった内容の多様化と共に、
学生から地元やくざが主導するものまで多種多様です。
デモに関する情報をテレビ・ラジオ等から収集することが大切です。
(2)テロ対策
次の場合は、速やかにその場から立ち去りましょう。
①
爆破現場に遭遇した時
②
近くで爆発音が聞こえたり、突然煙が見えたり、煙の臭いがした時
③
周囲の人が多数逃げてくる時
④
警察官、消防車等が多数集結している時
近づくと、二次爆発や人の流れに巻き込まれます。
(3)誘拐
基本は、「目立たない」「用心を怠らない」「行動を予知されない」です。
過去の事例では、誘拐事件の発生前には、不審な電話が続いたり、尾行されたり、
自宅やオフィスに不審車や車が現れたり、誘拐の兆候が見られるので、常に周囲に注
意を払い、前兆を掴みましょう。
また徒歩では運動靴、シューズを履き、歩くコースは、最低3ルート用意するのも
ここでは必要です。
前兆がある場合には、警察に相談したり、帰り道や時間帯を変えるなどして、誘拐
犯に予定を立てさせないようにします。
参考までに、インドネシアの年中行事を紹介いたします。(2006年)
●
1月10日
巡礼の日*
●
1月29日
中国暦新年*
●
1月31日
回教暦新年*
●
3月30日
釈迦暦新年*
●
4月10日
モハメッド降誕祭*
●
4月14日
キリスト受難日*
●
5月13日
仏教祭
●
5月25日
キリスト昇天祭*
●
8月17日
インドネシア共和国独立宣言記念日
●
8月21日
モハメッド昇天祭*
●
10月24日
断食明け大祭(Idul
Fitri)*
●
10月25日
断食明け大祭(Idul
Fitri)*
●
12月25日
クリスマス
●
12月31日
年末休暇/巡礼の日
*は、毎年実施日が変わります。
- 10 -
7.緊急連絡先
(1)官公庁編
イ
メダン警察署(日本の110番に相当)
061−4520971
メダンバル警察署
061−4523141
消
防
署(緊急時
113番)
061−4515356
入国管理局(ポロニア空港)
061−4533117
入国管理局(ブラワン港)
061−6941754
061−6995201
税関
ロ
ハ
ニ
061−6941336
その他の州
アチェ州警察
0651−28662
西スマトラ州警察
0751−31589
リアウ州警察
0761−24424
リアウ州バタム島警察
0778−464061
ジャンビ州警察
0741−534117
緊急施設
R.S.Greneagles 病院
061−4566368
ELIZABETH 病院
061−4144737
北スマトラ州文化・観光事務所
061−4528436
(FAX兼用)
住所
No.107 JL.Jenderal Ahmad Yani Medan 20111
North Sumatera Indonesia
ホ
日本人会
(a)バタム日本人会
事
務
局
0778−324256
FAX
0778−324261
E-mail [email protected]
(b)パダン日本人会
会長連絡先
0751−483669
FAX
0751−483678
(c)メダン日本人会
会長連絡先
ヘ
0622−33−1017
FAX
061−4574560(領事館宛)
代表
061−457−5193
FAX
061−457−4560
夜間
0812−604−9172
大使館・総領事館
(a)在メダン総領事館
- 11 -
(b)在インドネシア大使館
代表
021−3192−4308
FAX
021−3192−5460
代表
031−503−0008
FAX
031−503−0037
代表
0411−87−1030
FAX
0411−85−3946
代表
0361−22−7628
FAX
0361−26−5066
(c)在スラバヤ総領事館
(d)在マカッサル総領事館
(e)在デンパサール総領事館
(f)日本外務省(代表)
001−81−3−3580−3311
8.その他(現地用語)
●
基本編
「助けて下さい」MINTA
TOLONG.(ミンタ
トロン)
「泥棒!」
PENCURI !
(プンチュリ)
「やめて」
JANGAN !
(ジャガン)
「出て行け」
KELUAR !
(クルアル)
「急いで」
CEPAT !
(チュパット)
「バックを盗まれました」
TAS SAYA DICURI
(タス
サヤ
デイチゥリ)
「パスポートをなくしました」 SAYA HILANG PASPOR
(サヤ
ヒラン
パスポル)
「警察を呼んでください」 MINTA PANGIL POLISI.(ミンタ
●
パンギル
ポリシ)
交通事故編
「大丈夫ですか?」BAGAIMANA KEADAAN ANDA ?
(バガイマナ
クアダアン
アンダ?)
「けがはありませんか?」APAKAH ANDA BERLUKA ?
(アパカ
アンダ
ブルルカ?)
「病院に行きましょう。」MARI KITA KE RUMAH SAKIT.
(マリ
キタ
「話し合いましょう。」MARI KITA BICARAKAN
●
ク
ルマ
(マリ
サキット)
キタ
ビチャラカン)
運転手への指示
「車を出してください」TOLONG KELUARKAN MOBIL
(トロン
クルアルカン
モビル)
「車を移動しない」JANGAN PINDAHKAN MOBIL(ジャンガン
「車を脇に寄せよう」PINGGIRKAN MOBIL(ピンギルカン
「警察に電話して」MINTA TELEPON POLISI
(ミンタ
ピンダカン
モビル)
モビル)
テレポン
ポリシ)
「(相手と)和解しよう」(DENGAN LAWAN KITA BICARA)MARI KITA BERDAMAI
- 12 -
(デガン
●
ラワン
キタ
ビチャラ)
マリ
キタ
ブルダマィ
火事・強盗・泥棒編
「火事・強盗・泥棒です!」
ADA
KEBAKARAN !,PENODONGAN !,PENCURIAN !.
(アダ
クバカラン!、
プノドンガン!、プンチュリアン!).
「住所は 00 です。」ALAMATNYA DI........(アラマットニャ
ディ c c c c .)
「警察官を送って下さい。」MINTA KIRIMKAN POLISI.
(トロン
●
キリムカン
ポリシ)
ひったくり編
「助けて!」TOLONG !
(トロン!)
「盗られました!」SAYA DIJAMBRET
●
(サヤ
ディジャンブレット!)
警察署編
「会社に電話させて下さい。」MINTA SAYA TELEPON KE KANTOR
(ミンタ
サヤ
テレポン
ク
カントル)
「領事館に電話させて下さい。」 MINTA SAYA TELEPON KE KONSULAT JEPANG
(ミンタ
サヤ
テレポン
ク
コンスラット
ジャパン)
「何もしていません。 (無実です。)」SAYA TIDAK BERBUAT APA SAJA.
(サヤ
●
テイダ
ブルブアット
アパ
サジャ)
病院編
頭痛
SAKIT KEPALA
(サキット
下痢
MENCERET
(メンチュレット)
けが
LUKA
(ルカ)
やけど
LUKA TERBAKAR
(ルカ
ねんざ
KESELEO
(クスレオ)
骨折
PATAH TULANG
(パタ
●
クパラ)
トゥルバカル)
トラン)
表示
遊泳禁止
DILARANG BERENANG
(ディララン
ブルナン)
立入禁止
DILARANG MASUK
(ディララン
マスック)
駐車禁止
DILARANG PARKIR
(ディララン
パルキル)
禁
DILARANG MEROKOK
(ディララン
ムロコック)
撮影禁止
DILARANG MEMOTRET
(ディララン
ムモトレット)
注
意
HATI-HATI
(ハティ
危
険
BAHAYA
(バハヤ)
煙
事故多発
ハティ)
SERING TERJADI KECELAKAAN
(スリン
- 13 -
トゥルジャディ
クチゥラカアン)