一般国道336号 襟 広 防災

資料2-8(1)
一般国道336号
えりひろ
襟広防災
再評価原案準備書説明資料
平成27年度
北海道開発局
目
次
1.事業の概要 ····································· 1
2.事業の必要性等 ································· 5
(1)事業を巡る社会情勢等の変化
(2)事業の投資効果
(3)事業の整備効果
(4)定量化の試み
3.事業進捗の見込み ······························ 23
4.関係する地方公共団体等の意見 ·················· 24
5.対応方針(案) ································ 25
1.事業の概要
(1)目的
国道336号は、浦河町を起点とし、釧路市に至る延長約
150kmの幹線道路です。
このうち襟広防災は、落石、土砂崩落、波浪、雪崩等の通
行規制区間、特殊通行規制区間及び危険箇所の解消を図り、
道路の安全な通行の確保を目的とした、えりも町字庶野から
広尾町ツチウシに至る延長18.7kmの事業です。
1
■位置図
■事業概要図
防災点検要対策箇所
落石崩壊
16箇所
岩盤崩壊
16箇所
土石流
2箇所
特殊通行規制区間(落石、波浪、雪崩)
8.2km
通行規制区間(落石、土砂崩落、波浪、雪崩)
18.1km
防災点検要対策箇所
落石崩壊 1箇所
岩盤崩壊 2箇所
防災点検要対策箇所
落石崩壊 1箇所
岩盤崩壊 5箇所
土石流
1箇所
防災点検要対策箇所
落石崩壊 14箇所
岩盤崩壊
9箇所
土石流
1箇所
2
(2)計画の概要
ほっかいどうほろいずみ
①
起点
しょや
‥‥北海道 幌 泉 郡えりも町字庶野
ほっかいどう ひ ろ お
ひろお
終点
‥‥北海道広尾郡広尾町ツチウシ
②
計画延長
‥‥18.7km
③
幅員
‥‥ 9.5m
④
構造規格
‥‥3種2級
⑤
設計速度
‥‥60km/h
⑥
車線
‥‥2車線
⑦
事業主体
‥‥北海道開発局
■横断図
(単位:m)
3
(3)経緯
平成 2年度
事業化
工事着手
平成 3年度
用地補償着手
平成 5~16年度
開通区間
平成11年度
事業再評価
平成16年度
事業再評価
平成17~21年度
開通区間
平成21年度
事業再評価
平成22年度
事業再評価
平成22~24年度
開通区間
平成25年度
事業再評価
4
L=6.0km
L=3.2km
L=4.5km
2.事業の必要性等
(1)事業を巡る社会情勢等の変化
[高速交通ネットワークの整備]
・平成 7年10月 北海道横断自動車道
十勝清水IC~池田IC開通
・平成11年10月 北海道横断自動車道
千歳恵庭JCT~夕張IC開通
・平成15年 3月 帯広・広尾自動車道
帯広JCT~帯広川西IC開通
・平成15年 6月 北海道横断自動車道
池田IC~本別IC開通
本別JCT~足寄IC開通
・平成18年 3月 帯広・広尾自動車道
帯広川西IC~幸福IC開通
・平成19年10月 北海道横断自動車道
トマムIC~十勝清水IC開通
・平成20年11月 帯広・広尾自動車道
幸福IC~中札内IC開通
・平成21年10月 北海道横断自動車道
占冠IC~トマムIC開通
・平成21年11月 北海道横断自動車道
本別IC~浦幌IC開通
・平成23年10月 北海道横断自動車道
夕張IC~占冠IC開通
・平成25年 3月 帯広・広尾自動車道
中札内IC~更別IC開通
・平成27年 3月 帯広・広尾自動車道
更別IC~忠類大樹IC開通
・平成27年 3月 北海道横断自動車道
浦幌IC~白糠IC開通
[通行規制基準の緩和]
・平成15年 5月 美幌工区の一部開通により、連続雨量
80mmから120mmに緩和
[市町村合併の状況]
・平成18年 2月 旧幕別町、忠類村が合併し幕別町が誕生
5
[その他]
・平成22年
・平成23年
・平成23年
・平成23年
平成7年10月
北海道横断自動車道
十勝清水 IC~池田 IC 開通
平成11年10月
北海道横断自動車道
千歳恵庭 JCT~夕張 IC 開通
平成19年10月
北海道横断自動車道
トマム IC~十勝清水 IC 開通
平成21年10月
北海道横断自動車道
占冠 IC~トマム IC 開通
平成23年10月
北海道横断自動車道
夕張 IC~占冠 IC 開通
5月 シーニックバイウェイ北海道
「トカプチ雄大空間」指定
3月 とかち帯広空港 帯広-東京線の
2社乗り入れ(ダブルトラッキング化)
4月 十勝港 配合飼料コンビナートが
本格稼動
7月 シーニックバイウェイ北海道
「南十勝夢街道」指定
写真:NEXCO 東日本
平成15年6月
北海道横断自動車道
池田 IC~本別 IC 開通
本別 JCT~足寄 IC 開通
平成21年11月
北海道横断自動車道
本別 IC~浦幌 IC 開通
平成27年3月
北海道横断自動車道
浦幌 IC~白糠 IC 開通
写真:帯広開発建設部
平成23年3月
とかち帯広空港
東京便ダブルトラッキング化
平成18年2月6日
幕別町・忠類村が合併
平成15年3月
帯広・広尾自動車道
帯広 JCT~帯広川西 IC 開通
平成18年3月
帯広・広尾自動車道
帯広川西 IC~幸福 IC 開通
平成20年11月
帯広・広尾自動車道
幸福 IC~中札内 IC 開通
平成25年3月
帯広・広尾自動車道
中札内 IC~更別 IC 開通
平成27年3月
帯広・広尾自動車道
写真:帯広開発建設部
更別 IC~忠類大樹 IC 開通
平成15年5月
美幌工区
連続雨量80mmから
120mmに緩和
平成23年4月
十勝港
配合飼料コンビナートが
本格始動
写真:帯広開発建設部
6
(2)事業の投資効果
1)全体事業費の変更
平成25年度の再評価以降、新たに判明した事象に基づき
設計等を見直した結果、以下の変更要因が確認されています。
■対策箇所位置図
国道336号 襟広防災 L=18.7km
襟裳工区 L=8.9km
タニイソ工区 L=6.3km
美幌工区 L=3.5km
至
えりも
対策箇所②
対策箇所⑤
対策箇所④
対策箇所①
対策箇所⑤
7
対策箇所③
至 広尾
<大雨による落石及び風化の進行による法面対策範囲の見直し>
〇平成26年8月の台風の大雨により対策箇所②にて落石が
発生。また、平成27年2月に対策箇所③にて岩盤崩落が
発生
〇防災ドクターによる現地確認の結果、対策箇所②、③両方
において、法面対策範囲の見直しが必要と判断され、対策
範囲を見直し
〇北海道開発局道路防災技術専門委員会(以下、委員会)に
おいて有識者の意見を伺い、対策 の技術的な側面について
妥当と判断されている
(約35.0億円増)
【対策箇所②】
【対策箇所③】
当初の対策範囲
当初の対策範囲
追加範囲
追加範囲
対策箇所②の落石
対策箇所③の落石崩土
対策箇所②の露岩域
対策箇所③の露岩域
8
<旧道区間の移管に向けて必要な補修対策を追加>
〇平成26年4月に自治体と移管について合意に至る
〇合意後、移管する区間を専門家も交えて点検したところ、
安全対策及び損傷している構造物等の補修が必要とされる
箇所が確認されたため、補修対策を追加
〇補修対策の技術的側面については、委員会において有識者
の意見を伺い、妥当と判断されている(約10.0億円増)
【法面補修】
【対策箇所⑤】
【海岸擁壁補修】
【対策箇所⑤】
法面の風化浸食
の状況
摩耗状況
<岩質が硬く破砕効果を得るために破砕孔の配置計画を見直し>
〇当初は事前のボーリング調査結果より、トンネル掘削の低
振動破砕材の配置を計画していた
〇現地施工において、想定以上に岩盤の亀裂が小さく、芯抜
き部分の破砕効果が十分に得られなくなった
〇このため、破砕孔の配置計画を見直し(配置本数を116
本から160本に)
〇配置計画の見直しの技術的側面については、委員会におい
て有識者の意見を伺い、妥当と判断されている
(約4.0億円増)
【当初】
【変更】
【対策箇所①】
低振動破砕材(116 本/断面)
・本数が少なく、全断面が破砕されていない
9
低振動破砕材(160 本/断面)
・間隔を密にした結果、全断面破砕されている
<当初想定より法面の風化が激しく、法面対策工を見直し>
〇平成26年8月の岩盤掘削時、当初想定よりも風化の影響
を受けている箇所を確認
〇現地再調査の結果、特に斜面上部において緩み領域が存在
し、脆弱で浸食しやすい岩盤が連続していることを確認
〇このため、施工後の斜面安定のために法面対策工を見直し
〇法面対策工の見直しに関する技術的側面については、委員
会において有識者の意見を伺い、妥当と判断されている
(約4.0億円増)
【当初】
【変更】
【対策箇所】④】
斜面上部の追加切土範囲
風化部
風化部
当初切土範囲
当初切土範囲
落石防止金網
風
化
境
界
抑止工
当初切土範囲
風
化
境
界
吹付法枠工
風化、亀裂の状況
10
当該事業には、以下の減額要因があります。
<残土運搬搬出路の路盤材や搬出先での緑化材の見直し>
○当初、国有林内の残土置場での緑化には植生基材吹付を、
搬入路には、80mm 級再生骨材を用いる計画をしていた
○関係機関協議により、緑化にすき取り物を、搬入路にト
ンネルずりを再利用するよう見直し
(約1.0億円減)
搬入路の路盤材を購入材からトンネルズリに変更
残土置場の緑化材を植生基材吹付工からすき取り物緑化工法に変更
以上の見直しにより、全体事業費が前回評価と比較して約
52億円増加しています。
引き続きコスト縮減に取り組んでいきます。
全体事業費
(H25再評価)
802億円
全体事業費
(H27再評価)
854億円
11
増額
52億円増
(3)事業の整備効果
通行規制区間における危険箇所が解消されます。
当該事業区間には、防災上の要対策箇所が34箇所存在する
ほか、異常気象時の通行規制区間2区間(連続雨量80mm・
120mm)
、特殊通行規制区間1区間(落石・波浪・雪崩)が
存在し、高波・津波、土砂崩れ、落石、雪崩、吹雪による通行
止めが過去15年間(平成12~26年度)で293回(総通
行規制時間4,533時間)発生しています。
平成15年には、美幌工区の一部開通により、通行規制基準
の連続雨量を80mmから120mmに緩和し、交通の確実性
及び安全性が向上しました。
当該道路の整備により、防災上の要対策箇所と通行規制区間
及び特殊通行規制区間における危険箇所が解消されることで、
道路交通の確実性及び安全性の向上が期待されます。
■防災点検要対策箇所及び通行規制区間位置図
防災点検要対策箇所
<美幌工区>
平成 15 年 5 月
連続雨量 80mmから
120mmに緩和
規制理由
規制回数
高波・津波
4
土砂崩れ、落石
42
雪崩、吹雪
4
合計
50
【美幌工区】
3箇所
【タニイソ工区】
7箇所
【襟裳工区】
24箇所
合計34箇所
過去15年間の
通行規制時間
【通行規制時間の経年推移】
4,533時間
通行規制時間/年
500
2700
2683.9
十勝沖地震(H15.9.26)
宇遠別第1覆道の斜面崩落
(H16.1.13)
2600
400
317.5
300
規制理由
規制回数
高波・津波
34
土砂崩れ、落石
90
雪崩、吹雪
6
合計
130
200
116.5
107.7
100
127.7
152.5
174.8 176.2
130.5
79.8
70.5
65.7
147.9
115.5
66.8
0
(年度)
H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26
資料:北海道開発局調べ
規制理由
規制回数
高波・津波
33
土砂崩れ、落石
74
雪崩、吹雪
6
合計
113
平成 26 年 10 月撮影
越波
【規制理由別の規制回数
・規制時間(H12-26 年度)
】
規制回数 規制時間
平成 15 年 9 月撮影
落石
高波・津波
71
977
土砂崩れ、落石
206
3,405
雪崩、吹雪
16
151
合計
293
4,533
資料:北海道開発局調べ
写真:帯広開発建設部
■地域の声(H27.5 えりも町役場職員)
大雨や越波等により黄金道路の通行が規制されると、沿線住民の日常生活のみならず、救急医療や物流など
経済活動全体が完全にストップしてしまいます。規制解除に向けた早期整備を期待しています。
12
通行止めによる大規模な迂回を解消します。
えりも町目黒・庶野地区住民は日常生活の多くの部分を広尾
町に依存しており、その際当該路線は、唯一の路線であり、重
要な役割を担っています。
当該事業区間が通行止めになると、えりも町目黒・庶野地区
~広尾町間の大規模な迂回(22分→152分、20km→
136km)が必要となり、通常ルートと比較して、時間で約
130分、距離で116km増加する等、地域住民に大きな負
担を与えています。
当該道路の整備により、防災上の要対策箇所と通行規制区間及
び特殊通行規制区間における危険箇所が解消されることで、通行
止めによる大規模な迂回の解消が期待されます。
■通行規制時の迂回状況(目黒地区・庶野地区⇔広尾町・帯広市)
【広尾町】
天馬街道
【迂回時】
目黒地区~広尾町
距
離:約 136km
所要時間:約 152 分
【通常時】
目黒地区~広尾町
距
離:約 20km
所要時間:約 22 分
過去15年間で
【えりも町(中心部)】
293回、4,533時間
大型小売店舗:1 店舗(1.3 千㎡)
スーパー・コンビニ:2 店舗
病院:なし
診療所:4 施設
歯科診療所:2 施設
通行止め発生
【えりも町(目黒・庶野地区)】
大型小売店舗:なし
スーパー・コンビニ:なし
病院:なし
診療所:1 施設
歯科診療所:なし
【えりも町目黒地区・庶野地区~広尾町間の
通常時・迂回時の所要時間】
210
180
150
(分)
(km)
迂回
により
約7倍
120
136km
152分
125km
迂回
により
約4倍
130
70
40
20km
31km
22分
35分
30
0
160
通常時
迂回時
えりも町目黒地区
~広尾町役場
通常時
資料:H22 年道路交通センサス、全国大型小売店総覧(2015)
アイタウンページ、道内の病院一覧(H26.10.1 現在)
100
139分
90
60
大型小売店舗:1 店舗(2.6 千㎡)
スーパー・コンビニ:5 店舗
病院:1 施設
診療所:6 施設
歯科診療所:3 施設
10
-20
迂回時
0-50
えりも町庶野地区
~広尾町役場
■地域の声(H27.5 えりも町役場職員)
・えりも町目黒・庶野地区には、広尾町のかかりつ
け病院や帯広市のショッピングセンターに通院・
買物する住民もおり、中には、国道336号の通
行止めにより国道236号を大きく迂回して行き
来する住民もおります。
・こうした大幅な迂回を回避し、安心できる暮らし
を確保するためにも、早期整備を期待しています。
資料:H22 年道路交通センサス
13
災害発生時に孤立化する集落を解消します。
当該事業区間の通行止めにより、えりも町目黒地区(146
人)が過去15年間(平成12~26年度)で2,130時間孤
立しています。特に平成15年度は、十勝沖地震及び宇遠別第
1覆道の斜面崩落により、えりも町目黒地区で959時間孤立
しています。
また、当該事業区間に加え、様似町の冬島~旭間が同時に通
行止めになった時は、えりも町全体が孤立化しました。
(過去
15年間(平成12~26年度)の総孤立化時間144時間)
当該道路の整備により、防災上の要対策箇所と通行規制区間
及び特殊通行規制区間における危険箇所が解消されることで、
災害による道路寸断が回避され、集落の孤立化の解消が期待さ
れます。
■通行止めによる孤立化状況
【えりも町目黒地区の孤立化時間・回数】
30
(回/年度)
959.4
時間
(時間/年度)
56 回
十勝沖地震(H15.9.26)
宇遠別第1覆道の斜面崩落(H16.1.13)
249.0
59.5
68.7 123.0 55.3 103.8 119.0
11
34.0 9
56.5
5
6
3
1
5
5
49.8
6
3
4
1500
3
5
1
1
-300
13.3
8.2
2
1
1
1
9.7
16.5
25
15.2
1
1
20
15
10
11.5
5
-900
0
H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26
時間
20.5
1
35
30
2
-600
0
回数
30.5
18.2
79.8 52.8 300
0
74.0
6
(時間/年度)
2
600
7
(回/年度)
過去 15 年間の孤立化時間
144時間
1200
900
過去 15 年間の孤立化時間
2,130時間
20
10 45.5
【えりも町全体の孤立化時間・回数】
0
H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26
(年度)
回数
時間
(年度)
資料:北海道開発局調べ
【宇遠別第 1 覆道の斜面崩落(H16.1.13)
】
平成 16 年 1 月撮影
写真:帯広開発建設部
■地域の声(H27.5 えりも町役場職員)
・通行規制区間に挟まれた目黒地区は、黄金道
路が通行止めになると逃げ道となる迂回路も
ないため、完全に孤立してしまいます。
・こうした孤立化は、年に度々発生しており町
の大きな懸案事項となっています。
・目黒地区住民が黄金道路の通行止めの影響を
受けることなく安全で安心できる暮らしを確
保するためにも、早期整備を期待しています。
【えりも町目黒地区】
過去 15 年間で
2,130時間の孤立
(人口:146人)
【えりも町全体】
過去 15 年間で
144時間の孤立
14
えりも町
(人口:5,127 人)
資料:住民基本台帳人口(H27.1.1)
北海道開発局調べ
救急搬送の安定性向上が期待されます。
当該路線は、えりも町から帯広市の高次医療施設へ最短で連
絡する救急搬送経路であり、平成26年の搬送件数は45件に
なっており、その依存度は増加傾向にあります。
当該路線の通行止めにより国道236号(天馬街道)を迂回
した搬送件数は、過去15年間(平成12~26年)で6件あ
り、安全性や確実性の高い搬送ルートの確保が課題となってい
ます。
当該道路の整備により、えりも町から帯広市の高次医療施設
までの救急搬送の安定性向上が期待されます。
■えりも町から帯広市への救急搬送状況
社会医療法人
北斗 北斗病院
●診療科目数:28科
●病 床 数:267床
【診療科目】
脳神経外科、脳神経内科、神経内科、頭頸部外
科、心臓血管外科、循環器内科、呼吸器内科、
消化器外科、消化器内科、乳腺外科、腫瘍外科、
整形外科、リウマチ科、内科、外科、小児科、形
成外科、耳鼻咽喉科、麻酔科、リハビリテーシ
ョン科、放射線診断科、放射線治療科、病理診
断科、人工透析内科、腎臓内科、緩和ケア内科、
歯科、歯科口腔外科
資料:病院HP
【えりも町から帯広市への救急搬送件数
及び依存度の推移】
100
帯広市への救急搬送件数
(件)
20% 21%
80
17%
15%
60
40
24%
21%
20%
18%
依存度
23%
22% 22%
18%
依存度は増加傾向
46
38
46 46 46 45
43 42
0
5%
0%
H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 (年)
資料:消防署ヒアリング(H27)
帯広市への
【えりも町からの
搬送件数
救急搬送件数(H26 年)】
45件(H26 年)
約2割
その他
8.5%
帯広市
22.6%
【えりも町国保診療所~
北斗病院間の通常時・迂回時の所要時間】
150
(分)
様似・
浦河町 えりも町からの
27.1% 救急搬送件数
199件
えりも町国保診療所
(km)
159km
160
90
93分
60
120
80
迂回により
1.3 倍
30
0
119分
通常時
40
迂回時
えりも町国保診療所~北斗病院
※救急車両の最高速度の特例値である
80km/h として算出
0
えりも町
41.7%
資料:消防署ヒアリング(H27)
120
125km
10%
35
20
迂回による
搬送件数
6件(H12-26 年)
20%
15%
52
43 43
25%
■地域の声(H27.5 日高東部消防組合えりも支署職員)
・町外への搬送は、浦河赤十字病院と帯広市の北斗病院が多
いですが、脳疾患、心疾患など一刻を争う重篤患者は全て
帯広に搬送します。
・帯広・広尾自動車道の延伸により、帯広への搬送時間は短
縮しましたが、黄金道路が通行止めになるのでは、せっか
くの延伸効果も台無しである。
・黄金道路は、えりも住民の命をつなぐ唯一の幹線道路であ
るため、当該道路の早期整備を期待しています。
15
地域医療の安定性向上が期待されます。
えりも町の中核医療施設である町立国民健康保険診療所では、
診療科目が内科・外科・小児科のみのため、心疾患や脳疾患な
ど高度な治療が必要な場合は、帯広市の病院に通院しています。
また常勤医が3名しかおらず、週末や祝日には帯広市からの
代診医に依存しているほか、高齢者が多く居住する目黒地区へ
は、週一回、訪問診療を行うなど、地域医療の安定確保はえり
も町において大きな課題となっています。
当該路線は、住民の通院や代診医・訪問医の移動ルートとし
て重要な路線となっていますが、通行止めによる長時間の待機
や大規模な迂回が発生すると、患者の容態や適切な治療に大き
な支障を招く恐れがあるなど、安全性や確実性の高い移動ルー
トの確保が課題となっています。
当該道路の整備により、通行規制区間等における危険箇所が
解消されることで、安定性の高い移動ルートが確保され、通院
時の負担軽減及び、地域医療の安定性向上が期待されます。
■えりも町からの通院状況(H26.1~12)
【えりも町からの通院における
町外への依存度(H26.1~12)】
0%
20%
40%
60%
80%
100%
4.3%
全診療科目
(n=30,588)
22.6%
14.9%
43.4%
14.8%
約5割が十勝へ通院
心疾患
(n=929)
36.6%
14.5%
高次医療は
帯広市に依存
26.9%
14.9% 7.1%
約5割が十勝へ通院
脳疾患
(n=256)
48.0%
3.5%
25.8%
21.1%
1.6%
過去15年間で
帯広市
293回、
4,533時間
その他十勝
日高地域
札幌市
その他
資料:えりも町
※自町への通院を除く延べ回数
通行止め発生
■地域の声(H27.5 えりも町国民
健康保険診療所職員)
・帯広から来る代診医は、年に 1、2 回は
国道 336 号の通行止めにより国道 236 号
を迂回して来ることがあります。
・平成 27 年 3 月には、国道 336 号と 236
号が同時に通行止めになり、代診医が平
取方面(国道 237 号)を大きく迂回して
帯広に戻ったという事案が発生しまし
た。
・代診医の安定確保は、えりも町の地域医
療を維持していくためにも重要であり、
当該道路の早期整備を期待しています。
えりも町国保診療所
資料:えりも町
16
水産品の流通利便性向上が期待されます。
当該路線は、えりも町で漁獲量が年々増加するすけとうだら
を道東の水産加工場へ運ぶ重要な輸送ルートとなっています。
当該事業区間には、防災上の要対策箇所及び異常気象時の通
行規制区間・特殊通行規制区間が存在し、出荷時期と重なる1
~3月に通行止めが多発しているほか、通行止めによる出漁自
体の停止による経済的な損失や道東の水産加工場への出荷停止
による鮮度低下や販売価格の下落を招くなど、確実性及び安全
性の高い輸送ルートの確保が求められています。
当該道路の整備により、防災上の要対策箇所と通行規制区間
及び特殊通行規制区間における危険箇所が解消され、漁業経営
の安定化が図られるとともに、道東の水産加工場に出荷される
水産品(すけとうだら:約2,900t)の流通利便性の向上が
期待されます。
■えりも町からのすけとうだらの流通状況
【えりも町のすけとうだらの
漁獲量の推移】
約2割
(トン)
【えりも町の魚種別漁獲量】
4,000
すけとうだら
3,257t
21.0%
その他
4,504t
29.0%
3,257
12,259トン
たら
467t
3.0%
やなぎだこ.
469t. 3.0%
つぶ類
1,713t
11.0%
1,789
480
1,256
さけ
3,300t
21.3%
360
5年前の
2.6倍
1,000
こんぶ
1,806t
11.6%
840
240
120
0
0
H21
資料:北海道水産現勢(H25)
H22
H23
(15年間の累計時間)
843.8 860.7
737.8
1月~3月に
通行止めが多発
600
2,216
2,000
960
720
2,698
3,000
えりも町
魚種別漁獲量
【月別の通行規制時間(H12-26 年度)
】
H24
H25 (年)
資料:北海道水産現勢
466.7
すけとうだらの
出荷時期(1~6 月)
187.8 179.8
115.7
223.4
273.9
297.3
229.8
116.9
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
資料:北海道開発局調べ
【すけとうだらの方面別出荷割合】
紋別
325.7t
10%
函館
325.7t
10%
道東方面に
約9割
すけとうだら
出荷量
過去15年間で
293回、
4,533時間
通行止め発生
3,257トン
釧路(大楽毛)
2,605.6t
80%
資料:北海道水産現勢(H25)、漁協ヒアリング(H27)
■地域の声(H27.5 漁業協同組合職員)
・当該道路が通行止めになると、道東への出荷はもとよ
り、漁師の漁港までの移動が完全にストップし漁に出
られず、経済的な損失が発生しています。
・黄金道路の整備により通行規制が解消されれば、確実
な漁の操業が可能となり水産業の安定化に繋がるこ
とから、早期整備を期待しています。
資料:漁協ヒアリング(H27)
17
主要な観光地への利便性向上が期待されます。
当該路線周辺は、全国的に知名度の高いえりも岬のほか、日
本ジオパークに認定されたアポイ岳など風光明媚な観光スポッ
トが点在しており、年間約50万人の観光客が訪れています。
当該路線は、帯広市~様似町間の既存バス路線を活用した散
策ルートとなっていますが、通行止めによる旅行行程の変更や
宿泊のキャンセル等が発生しており、観光客にとって大きな負
担となっています。
当該道路の整備により、通行規制区間等における危険箇所が
解消されることで、安全性や確実性の高い周遊ルートが確保さ
れ、主要な観光地への利便性向上が期待されます。
■当該事業区間周辺の主な観光地と周遊ルート
過去15年間で
293回、4,533時間
通行止め発生
■地域の声(H27.5 バス事業者職員)
資料:バス事業者ヒアリング(H27)
北海道観光入込客数調査報告書(H26)
【アポイ岳】
写真:様似町アポイ岳ジオパーク推進協議会
【えりも岬】
写真:えりも町
18
・南十勝とえりも・様似を自由に散策で
きる「南十勝・えりもとんがりロード
散策切符」を帯広のバス会社と共同で
昨年度より販売しています。
・昨年度、散策切符を購入した方から、
黄金道路の通行止めによるバス運休
により予定通り旅行できなかったと
の声や、えりもから帯広のホテルに移
動できず、天馬街道を経由して広尾町
までタクシーで移動・宿泊した等の不
満の声がありました。
・お客様の満足度向上やリピーターを確
保するためにも、早期整備を期待して
います。
バスの利便性向上が期待されます。
当該路線は、広尾町~えりも町庶野間を結ぶ路線バスが1日
6便運行するバスルートとなっています。
路線バスは、当該事業周辺地域における唯一の公共交通機関
として住民の日常生活を支える重要な交通手段となっていま
すが、通行止めによる運休が過去5年で163便(平成22~
26年度)発生し、住民の日常生活に大きな影響が出ています。
当該道路の整備により、通行規制区間等における危険箇所が
解消されることで、安全性や確実性の高いバスルートが確保さ
れ、バスの利便性向上が期待されます。
■路線バスの運行状況
●広尾~えりも町庶野間
【便数】平日6便/日
(休日4便)
【所要時間】約40分
資料:バス事業者ヒアリング(H27)
【路線バス(広尾町~庶野間)の
輸送人員及び運休便数の推移】
輸送人員
6,000
48便
5,000
41便
38便
3,872
24便
20
3,541
3,472
2,759
2,405
・庶野~広尾間を結ぶ路線バスは、主に庶野・目
黒地区の高齢者が広尾町に買物や通院する際
の移動手段として利用されていますが、通行止
めになった場合、迂回路もないため、完全に運
休措置を取らざるを得ない状況です。
・当該道路の整備により、運休なく安全・確実に
バス運行が行えるようになれば、お客様の満足
度向上はもとより、運休による無駄な経費が削
減され、バス事業者としての安定経営にも繋が
ることから、早期整備を期待しています。
40
0
5年間で
163便
が運休
-20
2,000
■地域の声(H27.5 バス事業者職員)
60
12便
4,000
3,000
写真:バス事業者
運休便数
-40
-60
1,000
-80
0
H22
H23
H24
H25
0-100
H26 (年度)
資料:バス事業者ヒアリング(H27)
19
高齢者の日常生活の利便性向上が期待されます。
えりも町目黒・庶野地区は、町内でも特に高齢者が多く居住
しているほか、スーパーやコンビニエンスストアの空白地帯で
あるため、自家用車や路線バスを利用できない高齢者を中心に、
食料品や日用雑貨等の宅配サービスや移動販売車による買物サ
ービスを利用しています。
当該路線は、商品配送の重要なルートとなっていますが、通
行止めによる商品配送の遅延・停止が高齢者の日常生活に大き
な支障を招く恐れがあるなど、確実性の高い配送ルートの確保
が求められています。
当該道路の整備より、確実性の高い配送ルートが確保され、
高齢者の日常生活の利便性向上が期待されます。
■宅配サービス・移動販売サービスの状況
【えりも町目黒・庶野地区の高齢化率】
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
6 0 .3%
28.0%
北海道
27.6%
3 0 .2%
えりも町
えりも町
えりも町
(全体) (目黒地区)(庶野地区)
資料:住民基本台帳人口(H27.1.1)
えりも町
宅
配:週2回
移動販売:週3回
写真:宅配事業者
【えりも町(目黒・庶野地区)】
大型小売店舗:なし
スーパー・コンビニ:なし
資料:宅配事業者・移動販売事業者ヒアリング(H27)、
全国大型小売店総覧(2015)、アイタウンページ
■地域の声(H27.6 宅配サービス事業者職員)
・新冠町のセンターから週2回、目黒・庶野地区の約 50 世帯に配送しており、その際、高齢者の安否確
認も行っています。
・両地区は、当センターの配送エリアの中で最も遠隔に位置する上、大雨等による通行止めリスクを抱え
ており、他の配送地区と比べて格段に配達困難な地区ですが、買物難民の高齢者が多く、宅配サービス
は住民の日常生活を支える生命線になっています。
・当該道路の整備により、確実な宅配輸送が可能になるほか、高齢者が安心して暮らせるまちづくりにも
貢献できることから、早期整備を期待しています。
20
地域プロジェクトの円滑な支援による地方創生が期待されます。
広尾町は、古くから昆布漁が盛んな地域ですが、後継者不足
が深刻化しており、漁獲量は年々減少しています。
一方、国道336号沿線には、道内有数のサーフスポットが
点在しており、道内外から多くのサーファーが来訪しています。
こうした中、広尾町では、来訪するサーファーに昆布漁に従
事してもらい、若者の定住化と漁業従事者の担い手不足の解消
による地方創生を目指した「若年層転入ワーカーマッチング事
業」を今年度からスタートしました。
当該路線は、サーファーと漁業従事者との交流を支える重要
なルートとなっていますが、通行止めの発生によりサーファー
の来訪や昆布漁の操業が困難となり、円滑な交流活動の実施が
損なわれる恐れがあるなど、安全性及び確実性の高い交流ルー
トの確保が求められています。
当該道路の整備により、通行規制区間等における危険箇所が
解消されることで、安全性や確実性の高いルートが確保され、
地域プロジェクトの円滑な支援による地方創生が期待されます。
■若者層転入ワーカーマッチングの取組イメージ
【拡大図】
町外から
サーファーが来訪
担い手の不足
昆布漁獲量の減少
労働力
収入
地方創生
・長期滞在の促進
・定住化の促進
・担い手不足の解消
・昆布漁獲量の拡大
写真:広尾町
■地域の声(H27.5
【広尾町の漁業従業者
及び昆布漁獲量の推移】
800
666
571
600
400
(トン)
600
(人)
540
500
485
400
200
200
195
0
H7
400
300
280
H12
漁業就業者
H17
148
100
0
H22 (年)
こんぶ漁獲量
広尾町役場職員)
・地方創生が喫緊の政策課題である中、地域の安心・
安全を確保することは、まちづくりの大前提です。
・昨年度までの「ひろお未来塾」でのまちづくり提
案を受け今年度より実施する「若年層転入ワーカ
ーマッチング事業」は、波がなくサーフィンがで
きない時にサーファーに昆布漁に携わってもらう
仕組みづくりを構築するものであり、地方創生を
目指した重要なプロジェクトとして位置づけして
います。
・本プロジェクトは、まさに当該道路沿線を舞台と
した取組であるため、サーファーや昆布漁師が安
心して活動できる環境を整えるためにも、当該道
路の早期整備を期待しています。
資料:国勢調査、
北海道水産現勢
21
自動車からのCO2排出量の削減が見込まれます。
CO2排出量は、整備なしでは1,073,571(t-CO2/年)
ですが、当該道路の整備により 1,073,413(t-CO2/年)
となり、整備されない場合に比べ158(t-CO2/年)の削
減が見込まれます。
森林換算
約14.9ha
(札幌ドーム約3個分に相当)
CO2削減量
158t-CO2/年
※対象地域:十勝総合振興局、日高振興局
※平成 42 年将来交通量推計を基に算出
※森林のCO2吸収量は10.6t-CO2/ha・年として試算
資料:『土地利用、土地利用変化及び林業に関するグッド・プラクティス・ガイダンス(優良手法指針)
』
※札幌ドーム面積は建築面積5.5haを使用し換算
22
(4)定量化の試み
防災面の効果については、人命の損失の防止や、災害発生へ
の不安の解消等の効果が相当程度見込まれますが、定量化(貨
幣価値換算)にあたっては、現時点では、①算出手法が確立さ
れていないこと、②定量化する上で必要なデータが十分に蓄積
されていないこと、などの課題があります。
そこで、防災面の効果については、想定される効果のうち、
一定の仮定、条件設定の下、算定が可能な一部の効果について、
定量化を試みました。
路線名
事業名
事業費(億円)
全体
事業の効果
維持管理費
の増減(億円)
効果
残事業 全体 残事業
①走行時間短縮等
・走行時間の短縮
・走行経費の減少
・交通事故の減少
一般国道 336 号 襟広防災
1,089
46
-1.8
0
②災害による被害の回避等※1
・救急搬送の効率化及び遅延の回避
・余裕時間の短縮
③地域住民の不安感の解消(通行止め解消等)※1
全体
残事業
定量値(億円)
定量値(億円)
14
1.5
10
1.1
3.5
0.31
0.43
0.000
3.4
0.28
2.92
0.22
0.45
0.06
1,100
1,100
・走行時の安心の確保・不安の解消
※記載の数値は、現在価値化後の値
※四捨五入の関係で合計値があわない場合がある
※便益の算定については、「将来交通需要推計手法の改善について【中間とりまとめ】」に示された
第二段階の改善を反映している。
※1 試算結果
23
3.事業進捗の見込み
当該事業は平成2年度に事業化、同年度に工事着手、平成3
年度に用地補償着手、平成27年度北海道における事業計画(平
成27年4月)で、用地進捗率99%、事業進捗率98%とな
っています。
引き続き、早期開通に向けて事業を進めます。
防災点検要対策箇所
落石崩壊
16箇所
岩盤崩壊
16箇所
土石流
2箇所
特殊通行規制区間(落石、波浪、雪崩)
8.2km
通行規制区間(落石、土砂崩落、波浪、雪崩)
18.1km
防災点検要対策箇所
落石崩壊 1箇所
岩盤崩壊 2箇所
防災点検要対策箇所
落石崩壊 1箇所
岩盤崩壊 5箇所
土石流
1箇所
防災点検要対策箇所
落石崩壊 14箇所
岩盤崩壊
9箇所
土石流
1箇所
用地進捗率
99%(100%)
事業進捗率
98%(92%)
※用地進捗率及び事業進捗率は、平成27年度北海道における事業計画(H27年4月)ベース
※( )内の用地進捗率は用地補償費投入ベース(平成26年度末時点)
※( )内の事業進捗率は事業費増額後の進捗率
24
4.関係する地方公共団体等の意見
地方自治体やそれら構成する団体が、事業促進の要望を行っ
ています。
期成会名称
会長
北海道十勝圏活性
本別町長
化推進期成会
北海道日高総合開
新ひだか町長
発期成会
北海道・北海道市長
会・北海道町村会・
北海道高速道路建
設促進期成会・北海 北海道知事等
道道路利用者会
議・北海道道路整備
促進協会
主な構成メンバー
要望内容
帯広市、音更町、士幌町、
上士幌町、鹿追町、新得
町、清水町、芽室町、中
札内村、更別村、大樹町、
広尾町、幕別町、池田町、
豊頃町、本別町、足寄町、
陸別町、浦幌町の首長お
よび議会議長
海岸部においては、災害による
被害から身を守るために、海岸部
からの避難路となる国道・道道に
ついて震災に耐えうる構造とす
ること。
災害から地域住民の生命や財
日高町、平取町、新冠町、 産を守るとともに、安全・安心な
新ひだか町、浦河町、様 地域づくりの推進を図るため、地
似町、えりも町の首長及 域特性に配慮した防災対策の一
層の充実・強化について要望。
び議会議長
北海道等
25
災害に強い地域づくり「災害に
強い道路の整備推進」
5.対応方針(案)
防災面の効果が大きい事業の評価にあたっては以下について留意するこ
とが必要です。
① 災害の影響は、災害発生~復旧に至るまで長期にわたり発生します。
また、事前の通行規制により影響がおよぶ場合もあります。
② 災害は一度発生すると、人命を一瞬にして奪う可能性があるとともに、
道路の通行止め等により、人・モノの移動を強く制約し、特に道路密度
の低い北海道では、社会的・経済的影響が甚大です。
③ 防災事業の効果は、
「走行時間短縮便益」
「走行経費減少便益」
「交通事故
減少便益」の3便益に代表される効果だけではなく、安全、安心などの
多面的な効果が見込まれるため、これらについても適切に評価すること
が必要となります。
④ 「防災面の効果」については、
・地域の不安等、一定の精度で定量化を図ることが困難なもの
・データの蓄積不足により算出できないもの
等があり、すべてを算出することはできません。
これらを踏まえ、本事業についてまとめると、
1) 地域の現状や課題を踏まえると、原因となる災害が発生した場合、災
害発生の影響が、道路利用者に加え、地域社会に広く及ぶものと考え
られます。
2) 事業の実施による防災面の効果が見込まれ、また、このうち一部の効
果について一定の仮定下で金銭価値化が可能なものの定量化を試み
た結果においても、一定の効果が確認できます。
(概数として事業費を上回る便益を確認)
3) 地域は事業効果の早期発現を強く望んでいます。
以上のことから、本事業について、継続とします。
なお、今回の試算結果を踏まえ、防災面の効果が大きい事業の評価手法に
ついては、引き続き検討していきます。
26