2012 Issue 3 (Japanese)

2012年第3号 〔隔月版〕
国際ビジネスの中心並びに金融センターとしての香港の地位向上
香港は、包括的な二重課税防止協議(DTA)のネットワークを更に拡充させることで、外国企業の香
港への進出を促します。
香港は領域課税方式を採用していますので、課税対象は国内源泉所得に限定されます。すなわち、
香港の居住民が海外で得た収入や利益に対しては、ほとんどのケースで香港当局から課税されるこ
とはありません。全世界所得課税方式を採用する国の多くが、それらの国の居住民が香港で得た収
入や利益に対し、香港との二国間課税優遇措置に従って、香港で課税された収入に対し二重に課
税しない取り決めをしています。香港特別行政区政府(HKSAR)は、更に香港で課税対象となる外
国で課税された収入に対して、売上高ベースで控除します。従って、香港でのビジネス活動に関し
ては、二重課税の問題は一般にありません。しかし、問題が発生したケースもあり、そうした不確実要
因は事業拡張の妨げになります。
ニ重課税防止協定(DTA)の利点
「DTA は契約当事者における課税対象となる収入を明確に示します。つまり、投資家に対し、投資活
動の際に生じ得る納税義務をより明確に示すと言うことです。外国企業にとっては、香港でビジネス
を展開する際の不確実要因を回避できるため、積極的な事業展開が可能になります。逆の場合も同
様です。」とサイモン・ガルピン投資推進局長は述べました。
香港の居住者あるいは DTA パートナー国の居住者が、二重課税されるケースを最小限に抑えるべ
く DTA ネットワークを確立するというのが香港特別行政区政府の一貫した方針です。香港は、貿易
相手国との包括的な DTA 締結を積極的に推進し、香港での各種収入に対し、二重課税が発生しな
いように努めています。
国際基準
DTA は一般に、経済協力開発機構(OECD)モデルの二重課税協定を踏襲しており、当事国間の課
税権の割り当て、各種収入に対する税控除の比率を明確にします。
香港では、情報交換に関する一般的な国際基準が採用されています。そのため、香港の課税制度
の透明性並びに国際的な取り組みに対する協力体制が明確に打ち出されています。
1
課税問題の不確実性を一掃
香港とオランダ並びにルクセンブルクとの間で締結された二重課税防止協定が後押しする形で、ベ
ネルクスの大手法律事務所 Loyens & Loeff が香港での事務所開設を決め、中国本土でのビジネス
支援を展開しています。「二国間条約の締結により、課税問題に関する不確実性が一掃されました。
こうした措置は、投資における意思決定に大きな影響を及ぼし、また、当事務所のクライアントにとっ
ても朗報です。」と Loyens & Loeff パートナー Carola van den Bruinhorst 氏は述べました。
中国本土との二重課税回避
受取利息や特許使用料といった収入に対する、中国本土での二重課税回避の観点から、香港はシ
ンガポールに比べ優位な地位にあります。シンガポールとの税率の詳細比較については、「中国本
土との二重課税回避」の対比表をご覧下さい。
航空および海上輸送に対する特別措置
航空業界は国際的な性格が強いため、他業界に比べて二重課税の問題に直面しやすい業界です。
包括的な DTA 交渉は長期間に及ぶケースが多いため、香港と各航空会社が所属する国との間で二
国間航空サービス契約を締結し、香港では航空収入に対する二重課税回避を実施しています。
海運業の収入にも同じような措置が必要だと考えられます。1998 年 4 月 1 日、香港では法律が改正
され、海運業に対し、相互税額控除が導入されました。海運業者は、同様の相互税額控除制度を持
つ地域では、二重課税回避の恩恵が受けられます。同時に、香港は、相互税額控除制度を持たな
い地域とも、二重課税免除の交渉を始めました。更に、二重課税免除条頄を有する地域に関しても、
より有利な二国間の取り決めを求めて二国間条約の締結を進めています。
更に航空会社と海運業の両方に適用される協定もあります。
23 ヶ国の貿易相手国との DTA 締結
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オーストリア
ベルギー
ブルネイ
チェコ共和国
フランス
ハンガリー
インドネシア
アイルランド
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日本
ジャージー島
クウェート
リヒテンシュタイン
ルクセンブルク
中国本土
マレーシア
マルタ
オランダ
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イタリア
韓国
マカオ
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ニュージーランド
ポルトガル
スペイン
スイス
タイ
英国
ベトナム
2012 年 4 月 30 日現在
* - 実施は未決
交渉中
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バングラディッシュ
カナダ
フィンランド
ガーンジー
インド
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メキシコ
サウジアラビア
アラブ首長国連邦
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中国本土との二重課税回避
出典:
Deloitte International Tax Source
香港-中国本土
配当
源泉税率
0%
利息
0%
特許使用料
国内の税率4.95%
注記
香港では、非居住者へ
支払われた配当金には
源泉徴収税を課しませ
ん。
香港では、非居住者へ
支払われた利息には源
泉徴収税を課しませ
ん。
シンガポール-中国本土
源泉税率
0%
注記
シンガポールでは、配当
に源泉徴収税を課しま
せん。
7%/10%
銀行またはその他金融
機関が受け取る利息に
対する税率は7%です。そ
の他の場合は、全て10%
の税率が適用されます。
10%
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国際イベント・スケジュール
5月15日 東京 ホテルニューオータニ、5月17日 大阪帝国ホテル
Think Global, Think Hong Kong(国際化へのパートナー:香港)プロモーション
日本並びに香港の財界人が、躍動する世界市場の発展や傾向について、とりわけ中国におけるビ
ジネスチャンスについて議論します。インベスト香港もブースを出展致しますので是非、お立ち寄り
下さい。
お申込は下記URLよりお願い致します。
主催: 香港貿易発展局(Hong Kong Trade Development Council、HKTDC)
www.thinkglobalthinkhk.com
5月15日~20日、東京 丸ビル 丸キューブ
香港デザイナーズウィーク
このイベントは、香港返還15周年記念イベントの一つであり、香港を拠点に多彩な活動を繰り広げる
アーチストのダニー・ヨン氏の協力を得て開催され、デザインアソシエーションが共催しています。
主催: 香港経済貿易代表部
http://www.tdwa.com/news/news/
5月17日~20日、香港
ArtHK(香港国際アートフェア)
世界38カ国から200以上のギャラリーを集め、数千点のアート作品が展示されます。
主催: Asian Art Fairs Ltd
www.hongkongartfair.com
5月18日、香港
TEDx ビクトリア湾
アジアへの進出をクリエイティブかつ前向きに目論む、およそ100人の起業家、思想家が一堂に会し
ます。
主催: Craft House LLC and Celebrating Life Ltd
www.tedxvictoriaharbour.com
5月18日~20日、香港
香港コンテンポラリー
香港コンテンポラリーは、第一級の美術展です。国際的な評価を得たコンテンポラリー・アートが多様
な価格帯で集められ、文化拠点の役割を担う一方で、出品者と購買者ばかりでなく、博物館館長、
学芸員、批評家および芸術家が一堂に会する機会を提供します。
主催: 香港コンテンポラリー
www.hongkongcontemporary.com
5月21日~23日、香港
ブラジル投資
このイベントでは、ブラジルのプロジェクトおよび投資機会が外国人投資家に紹介されます。ブラジ
ルの優良な投資機会をご確認頂けます。
主催: 香港ビーコン・イベンツ
www.beaconevents.com/2012/BrazilInvest2012/en/Home/index.jsp
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5月23日~24日、香港
第7回アジア投資年次サミット
第7回アジア投資年次サミットでは、新興市場の最新情報、従来戦略および代替的投資戦略、年金
計画が紹介され、アジアおよび世界の機関投資家から直接話を聞く機会を提供します。
主催: Asian Investor magazine
www.asianinvestor.net/Conferences
5月29日~31日、香港
第5回小売業アジア年次総会
この会議では、産業の成長および持続性に影響する現実的な課題を徹底的に検証し、参加者に確
固とした指針を示します。
主催: 香港ビーコン・イベンツ
www.beaconevents.com/2012/RetailAsiaCongress2012/en/Home/index.jsp
6月7日、香港
アジア出版者協会(SOPA)授賞式晩餐会
メディア産業の格式高いイベントで、毎年開催されます。このイベントでは地域のすぐれた論説に対
し賞が贈られます。
主催: アジア出版者協会(SOPA)
www.sopasia.com
6月21日、香港
香港特別行政区行政長官をお迎えしての外国企業歓迎レセプション
行政長官自らがホスト役を務める歓迎レセプションで、毎年開催されます。香港に新たに投資された
皆さんに感謝の意を表します。
主催: インベスト香港

インベスト香港主催行事
注目の分野: 教育産業
教育産業関連企業による香港への進出
教育とは生涯続けられるべきものですが、政府の力強いバックアップもあり、香港には教育の機会が
充分に用意されています。
香港は教育部門の海外投資家にとって大変人気のある都市です。各教育レベルに応じ、様々なビ
ジネスチャンスを見出すことが出来ます。例えば、高等教育だけでも国際的な高等教育コースが、実
に 1,200 以上提供されており、外国の教育機関(200 校)や、公的機関(11 校)との共同で運営されて
います。香港政府は、国際化と多様化を推進することで、地域の教育ハブとしての更なる役割の拡
充を目標とします。
こ れ ま で 、 世 界 で も 有 数 の 教 育 機 関 が 香 港 に 拠 点 を 設 け て い ま す 。 The Kellogg School of
Management, Kaplan Inc., Macquarie University, Richard Ivey School of Business, Savannah College
of Art and Design and the University of British Columbia などがその例です。
5
最適なビジネスモデル
各校が様々な教育関連のビジネスモデルを採用しています。Savannah College of Art and Design と
Richard Ivey School of Business は本格的なキャンパスを構えています。University of British
Columbia は現地事務所を設置、公文と E.nopi Learning Center は、外国資本によるフランチャイズ展
開、Kaplan は地域統括本部、更に多くの大小様々な教育・学習施設が教育コンサルタント会社、法
人向け研修事務所、学習ツアー運営会社、留学コンサルタント等によって運営されています。
世界各国から香港へ移住する人々の数が継続的に増加しているため、インターナショナル・スクール
への需要、従って、インターナショナル・スクール用地への需要が旺盛で、また、このような動向が新
規参入へのビジネスチャンスとなっています。
政府の幅広い支援
政府は教育機関を優遇するような、開発計画を継続的に実施していきます。具体的には、未開発地
域のインターナショナル・スクール用地としての払い下げ、産業用建造物や伝統的建造物の教育施
設としての再利用です。Savannah College of Art and Design は、元の北九龍裁判法院をキャンパスと
して利用します。政府は、現在高等教育特区開発を進めており、落馬洲ループの土地利用を検討し
ています。
新高中課程(New Senior Secondary、NSS)の教育体制およびカリキュラムにより、通信教育プログラム
の更なる開発が促進されています。国際バカロレア機構(IB)がその例です。持続進修基金制度
(CEF)は、成人の学習者に対し継続的に教育・研修コースを受けられるようにするための補助金を用
意し、また認可された教育機関による質の高いコースの開発を促進します。2012 年 2 月末時点で、
持続進修基金制度(CEF)には、640,000 件以上の申し込みが集まっており、600,000 件を超えるコー
スが要件を満たしています。
更に、海外の教育機関が香港で運営するコースに、中国本土からの中国人学生が自費で参加でき
るように、規制を緩和すべく、就学ビザ政策が再検討されています。公的、又は公的機関からの認可
を得た教育機関への香港以外の学生(中国本土からの学生を含む)の受入割合は 20%と既に高いレ
ベルにあります。これらは全て高等教育市場へのチャンスにつながっています。
連絡先
香港特別行政区政府 投資推進局
ビジネス・専門サービス部 部長 フィリップ・クン(Mr. Phillip Kung)
Tel: +852-3107-1091
Email: [email protected]
注目の分野: ワイン
成長著しいアジアのワイン市場の可能性
免税ワインの輸入量並びに香港への観光客の増加により、ワインの消費量が増えており、香港はワ
インの一大市場になりつつあります。
2008 年のワイン課税の廃止以来、ヨーロッパ、米国および他の主要なワイン市場におけるワイン生産
業者にとって香港はアジアへの玄関口に位置付けられています。ワインの貿易および展示団体であ
るヴィネクスポによれば、香港は、中国本土、日本に次いで、アジアで 3 番目に多いワインの輸入量
を誇ります。
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ワインの一大消費地
香港は、アジア地域で最もワインの消費量が多い地域です。International Wine and Spirit Research
社の最近の調査によると、香港の成人によるワインの平均消費量は、年間 5 リットルで、2.4 リットルの
中国本土、1.3 リットルの日本を越えました。2011 年の日本のワイン輸入量はアジアで最多でしたが、
中国へ輸入されるワインの総量は 2015 年までに日本の 3 倍になると予想されています。
こうした統計結果から見ても、香港におけるワインの取引や関連サービスには大きな成長の余地があ
ると考えられます。具体的には、ワインの貯蔵、物流、オークション、展示会、ワインの講習会や研修
サービスなどが上げられます。香港の小売業、レストラン、観光関連業界の売上の上昇傾向は、ワイ
ン業界にもプラスに働くことでしょう。
ワイン関連ビジネスの萌芽
Ecole du Vin de France(フランスのワイン学校、2003年パリに設立)が、香港におけるワインに対する
関心の高まりに目を付けました。最近、香港に学校を開校し、ビギナー、アマチュア、プロフェッショ
ナルの各レベルの研修コースを運営しています。
香港のワイン・オークションは、2010 年に、1 億 6,500 万米ドルの売上を記録し、ニューヨークを凌駕し、
世界最大の取扱金額を誇るオークションになりました。香港では、香港インターナショナル・ワイン&ス
ピリッツ・フェア、ワイン&ダインフェスティバル、HOFEX といった、ワインに関連するイベントが頻繁に
開催されます。こうした環境から、香港は世界のワイン業者が、地域全体の消費者にワインを流通さ
せるのに最適な都市です。
ワイン市場であるばかりでなく、上質の貯蔵庫としても機能
世界の多くの成熟したワイン市場や首都と同様に、香港のワイン業界も地域の激しい競争や高い賃
料という課題に直面しています。しかし、香港のワイン取引における中立性、成長過程にあること、収
益税が低く売上税が無いこと、更に世界一流のワイン貯蔵施設を備えていることを考えると、その優
位性は地域の他の都市を大きく引き離していると言えます。
Italian Wine Merchants(イタリアのワイン専門業者、2009 年に香港進出)は、香港での経営に楽観的
です。「香港の国際的なワイン保管サービスおよびアジアの他の都市の高い税率のため、当社のクラ
イアントの多くは香港でワインを購入し、貯蔵しています」と Italian Wine Merchants 社長 Christina
Keung は述べました。
ホスピタリティ・ビジネスも好調
長期的には、2013 年中頃の Kai Tak クルーズ・ターミナルの操業開始で、また 2016 年までに更に
48 軒の新しいホテルの開業で、ワインと関連サービスの需要が上昇し続けると予想されます。香港へ
の渡航者数の増加が著しく、2011 年には 4,200 万人(中国本土からの観光客がその 67%)の来訪者数
を記録しました。こうした状況は、香港のワイン市場への進出を考える企業にとって非常に魅力的で
す。
ワイン業界並びに中国本土へのワインの販売促進策についての詳細は、インベスト香港の接客サー
ビス・旅行産業部にお問い合わせください。
連絡先
香港特別行政区政府 投資推進局
接客サービス・旅行産業部 部長 ジミー・チャン (Mr. Jimmy Chiang)
Tel: +852-3107-1067
Email: [email protected]
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インベスト香港によるワイン業界の支援内容
- 許可申請
- 業者と取引先の紹介
- 規模を問わず、個別のビジネスおよびマーケティングに関する助言
- 中国本土市場への参入支援
ワイン関連のイベント
ヴィネクスポアジア太平洋 2012
2012 年 5 月 29~31 日
香港会議展覧中心(Hong Kong Convention and Exhibition Centre)
年 2 回開催されるこのイベントは、2010 年には世界 32 ヶ国から 882 の出品者およびワイン産業から
12,600 人の参加者を記録しました。2012 年には世界中から、1,000 近くの出品者が、アジアで最大
のこのワインおよび酒類のイベントで製品を紹介します。
投資成功例
日産自動車、高級車ブランド「インフィニティ」のグローバル本社機能を香港に移転
日産環球股份有限公司(NGL)は2012年4月に主にインフィニティブランドの本社機能として香港に
設立されました。インフィニティブランドの成長戦略の一端は、今後中国をはじめ、急速に拡大するア
ジア市場に支えられることを見込んでおり、関連する様々な機能を香港に集中させることで、より効果
的に事業運営することが可能になります。
インフィニティは高級車市場において、欧州ブランド、日本ブランドに対抗できる、新たな高級ブラン
ドの創造を目的として発売されました。日産自動車にとって、インフィニティブランドの拡大は、経営
計画を支える柱となっています。
「香港市場には計り知れない可能性があります。多様な分野で活躍する人財が豊富であり、国際的
に開かれた都市である香港は、グローバル経済のハブとしての役割を果たしています。中国本土と
隣接し、アジア諸国の中心に位置する地理的好条件は、アジアの需要に対応するために最適な都
市だと考えています。」と日産自動車株式会社インフィニティ事業本部 コントロール・コーポレートプ
ラン部 部長 中島 健氏は述べました。
今回の日産環球股份有限公司の設立は、日産自動車の6ヵ年中期経営計画(2011-2016)“日産パ
ワー88”を支え、地域内における発展に大きく貢献していきます。
日産環球股份有限公司(NGL)は、グローバル市場における市場調査、商品戦略、マーケティング、
そして広報機能の一部も担います。
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中島氏は、「2012年末までに、約100名の従業員採用を計画しています。日本、米国、欧州から一部
の社員が異動してきますが、大半の従業員は香港で採用され、販売、マーケティングに加え、事務
管理部門といった主要な業務を担当します。」と述べています。
日本人にとって落ち着ける都市、香港
「香港で生活していると、海外にいるという感覚がありません。国際感覚あふれるアジアの都市、香港
ですが、日本食も日本のファッションも、香港では大変人気があります。そのほか、街には漢字が溢
れており、日本人にとって馴染みやすい都市です。香港は国際都市でありつつ、週末には、ハイキ
ングや緑あふれる空間を楽しむことができるのは嬉しいことです。」と中島氏は熱く語りました。
同氏は、香港でのビジネス設立は非常にスムーズに進んだと考えています。中心街での事務所設立
は、ごく短期間に手続きが完了し、運営を始めることが可能でした。「“インベスト香港”の東京事務所
並びに香港本局の運輸・工業部には実用的な情報を提供して頂きました。商業登記手続きやビザ
申請、子女の教育に関しても適切なアドバイスをもらい、オフィスの立ち上げが項調に進みました。」
と同氏は述べました。
www.nissan-global.com
「香港市場には計り知れない可能性があります。多様な分野で活躍する人財が豊富であり、国際的
に開かれた都市である香港は、グローバル経済のハブとしての役割を果たしています。中国本土と
隣接し、アジア諸国の中心に位置する地理的好条件は、アジアの需要に対応するために最適な都
市だと考えています。」
日産自動車株式会社
インフィニティ事業本部
コントロール・コーポレートプラン部
部長 中島 健氏
日産自動車株式会社
 本社横浜
 ルノー=日産アライアンス」を構成
 従業員数248,000人
 64モデルの豊富な製品ラインアップ
三井不動産、戦略的ビジネスパートナーを求めて香港進出
日本市場で培った専門技術を携えて、三井不動産が香港進出を決めました。日本国内で、不動産
取引や都市開発の分野で確固とした地位を持つ同社は、中国本土における土地開発の主要なパ
ートナーとの戦略的な関係を確立し、維持するには、香港は最適なロケーションであると捉えていま
す。
「香港は中国本土でのビジネス展開における戦略的パートナーと出会うのに最適な都市です。」と三
井不動産株式会社香港支社 支店長 加賀陽一氏は述べました。
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香港の高級オフィスビルが建ち並ぶ、太古廣場三座(Pacific Place Three)の洗練されたエグゼクティ
ブ・センターで、加賀氏は小さなチームを率いています。しかし、加賀氏は慎重ながら楽観的な見解
を示しており、将来はビジネスを成長させ、独自の事務所を構える意気込みです。
「ここでは、不動産開発業者のパートナーと容易に英語でコミュニケーションが取れます。彼らは通常
ビジネスに対して率直な態度で臨みます。香港のシュオン・グループ(瑞安集団、Shui On Group)と
の大型ショッピングセンターや高所得者向け住宅といった共同開発プロジェクトはそのいい例で
す。」と同氏は述べました。
中国本土への進出
300 年を超える長い歴史の中で、三井不動産は日本国内に多くの実績を残してきました。東京都心
開発を初めとする数々の都市開発、小売店舗、事務所、住宅用建物といった幅広い分野に実績が
あります。その一方、2000 年に IT バブルが崩壊すると、三井不動産は、果敢に海外進出へ舵をきり
ました。中でも中国のいわゆる準大都市へ積極的に進出しました。
「中国の市場開放政策に伴い、2008 年には正式に中国本土市場への進出を果たしました。それ以
来共同開発を進め、まずは寧波に当社初のアウトレット・パーク、続いて上海、天津に環境に優しい
居住区、そして大連でソフトウェア・パークの開発を行いました。」と加賀氏は述べました。「当社は、
香港の大手開発企業と共同で、中国プロジェクトへの投資機会を探るという戦略を取っています。」
日本の不動産市場への投資誘致
共同での投資機会を活かすために香港の大手開発企業と戦略的関係を構築する一方で、三井不
動産の所有する日本国内の物件を香港の投資家に紹介することも同社の狙いであると、加賀氏は
述べました。
「当社は、機関投資家並びに個人投資家を対象に、東京の物件を紹介するイベントや活動を展開し
て参りました。」と同氏は付け加えました。最近香港で開催した、東京都心の住居用建物を紹介する
イベントは、大変盛況でした。そのイベントでは、CB Richard Ellis を総代理店として指名しました。
新しいビジネスチャンス
「中国中央政府が農村部の都市化を促進し、減速気味とは言え経済成長が継続する中、国民生活
の質的向上のため高級品を扱うショッピングセンターに対する高い需要が見込まれます。」と加賀氏
は熱く語りました。
インベスト香港との経験を回想しながら、「インベスト香港の東京事務所で担当者と会ってから、香港
での事務所設立に対して大きな自信を得ました。」と加賀氏は述べました。「インベスト香港には、法
律の専門家や不動産業者を紹介して頂き、香港事務所設立に向け力を貸して頂きました。事務所
の設立の各過程で多岐にわたるやり方があり、その手続きは以前と比較しても然程簡略化されてお
らず、インベスト香港の支援に助けられました。」と彼は結論付けました。
「香港は中国本土でのビジネス展開における戦略的パートナーと出会うのに最適な都市です。」
三井不動産株式会社香港支社
支店長 加賀陽一氏
www.mitsuifudosan.co.jp
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三井不動産株式会社
 300 年以上前に東京で設立されました
 15,900 人以上の従業員を擁する日本で 3 番目の大手不動産開発業者
 1970 年代初頭以来、米国、ハワイ、ロンドン、シンガポール等へ進出
 中国本土には、上海、北京、広州に事務所を持つ
 2011 年、香港支店設立
 大型商業施設「ららぽーと」、三井アウトレット・パークなどの大規模ショッピングアウトレットで
有名
上組が香港に地域本部、決め手は低税率と自由な経済環境
上組(東証一部上場、運送業)は、香港にアジアの地域本部設立を決めました。アジア全域にある海
外拠点を統括し、情報の集約を図り、同地域本部で意思決定を行います。
同社のアジアビジネスにおける香港への集約の背景には、香港の自由度の高い経済環境がありま
す。2012 年 1 月に香港にアジアの地域本部を設立したことで、意思決定が効率的になり、顧客への
対応が迅速になりました。さらに、同地域の子会社間の経営資源の活用がより効率的になり、ビジネ
ス展開において大変有利に稼動しています。
「アジアにおける当社の各拠点は、以前は複数の事業部・支店の管轄下にあり、個別に本社に報告
する体制でした。香港に地域本部を設立することで、各拠点からの情報を集約し、より体系的にまた
効率的に本社へ報告が行われる体制を目指しています。」と上組アジア統括支社 支社長 中村雅
洋氏は述べました。
同地域本部では、現在、現地採用の従業員 2 名を含む、数名の従業員を抱えています。また、各拠
点に関する経営上の意思決定の権限が与えられています。「香港はアジアの中心に位置しています
ので、他の子会社へ移動する際の飛行時間が大幅に短縮されました。また、意思決定が速く行える
ようになり、顧客への対応も迅速でタイムリーなものになりました。」と同氏は付け加えました。
CEPA の恩恵
香港での事業拡大を考える際に、中国本土市場の存在も重要な要因になります。「CEPA(経済貿
易緊密化協定)の恩恵により中国本土に独資会社を開設できることも、アジアの他の都市ではなく、
香港を選択した大きな理由でした。中国市場でのビジネスは、現在当社ビジネスの60%を占めます。
香港と中国間には優遇税制があり、また、上組香港は、株式会社上組の完全子会社ですから、香港
を地域統括本部とすることはごく自然な決定でした。」と同氏は述べました。
情報センターとワンストップ・ショップ
物流業界では、近年、製造業の顧客と共同で新規市場を開拓する傾向があります。香港に地域統
括本部を持つことは、事業開拓において大変有利に働きます。「地域本部の存在を顧客に知って頂
けると、新市場の開拓や投資計画を共同で推進することができます。織物ならびに服飾産業ではこう
したケースが多く見られます。」と中村氏は付け加えました。
一方、香港の急速な発展や大型インフラ整備プロジェクトを考慮すると、同社の複合一貫輸送、ター
ミナル運送及び重量物運搬の専門技術には、大きな需要が見込まれます。中村氏は、各 拠点を束
ねる地域統括本部の役割は非常に重要で、顧客への総合的な物流ソリューションの提案において
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大きな役割を果たすであろうと考えています。「地域本部は全ての 拠点を統括し、人材の配属と教育、
人材の確保や特殊な輸送に対応できるように、顧客にワン・ストップでサービス提案を行います。」と
中村氏は述べました。
中国本土市場への参入支援
インベスト香港は、多くの市場への参入を含め、上組と緊密に連携してきました。「中国本土やバング
ラデシュに事務所を設立する際に、インベスト香港には多大な支援をして頂きました。インベスト香港
は政府の一部局ですから、政府が設定した要件を非常に分かりやすく説明してくださり、また各要件
に対する対処法も明確に示してくれ、大変助かりました。インベスト香港の支援サービスには大変満
足しています。」と中村氏は述べました。
www.kamigumi.co.jp
「中国本土やバングラデシュに事務所を設立する際に、インベスト香港には多大な支援をして頂きま
した。」
上組アジア統括支社
支社長 中村雅洋氏
株式会社上組
 本社神戸(日本)、創業 145年を 向える歴史を誇る
 東証と大証 1部上場
 日本の顧客に対し、 フォワーディング、3PL、バイヤーズコンソリ、重量物運搬、ターミナル運営、
小口配送サービスを提供
 2012年 3 月現在、従業員数 3700人以上
 上組(香港)有限公司は株式会社上組の完全子会社であり、1985年以来香港で営業しており、
香港で約 100 人の従業員を擁す
 最近、新しく上組アジア 統括支社が新設され、地域の 23社の 海外拠点を統括
香港日通、24時間操業の倉庫設備を設置
大手運送業者日本通運の海外子会社香港日通が香港における物流センタービジネスの事業拡大
を決めた最大の要因は、香港の自由貿易政策、世界クラスの空港および港湾施設、さらに中国本土
との陸路のネットワークの存在でした。
香港日通綜合物流中心 (HUNT)は香港日通が 1 億香港ドルを投資して、葵涌 (Kwai Chung)の港湾
地域に開設した先進的な倉庫施設です。 同ターミナルのオープンにより、顧客のサプライ・チェーン
ワン・ストップで物流サービスを提供する体制が整いました。
香港日通の同ターミナルのオープンは、物流ハブとしての香港への信頼の現われです。「香港は、
航空貨物の取り扱いで世界トップ、運送用コンテナの取り扱いでは世界 3 位の評価を得ています。こ
うした地位は、尐なくとも今後 10 年間は維持されることでしょう。」と香港日本通運株式会社 副社長
鈴木久志氏は述べました。
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競争優位を保つ
総床面積 890,000 平方フィートで、5 階層の倉庫と 7 階層の事務所から成っています。自動化された
システムにより、より効率的に運営され、人手に頼る比率は大幅に削減されています。さらに、香港コ
ンテナ港の隣に位置し、高速道路や空港への連絡が便利なため、複合輸送サービスの提供が可能
となり、顧客に迅速なサービスを提供しています。
「複数の施設を使用することなく、一箇所で、貨物の柔軟な取り扱いも可能になりました。たとえば、
海上輸送から空輸への連絡、タイから中国本土への仕向地の変更などに柔軟に対応できます。」と
鈴木氏は述べました。
輸送インフラの開発加速化
「香港の効率的な物流システムや空港などの世界クラスのインフラ、併せて進んだ金融システムや取
引システムにより、当社の顧客はこれまで大きなメリットを享受してきました。」と鈴木氏は述べていま
す。「結局のところ、それは当社にとっても大きなメリットになるでしょう。」
「今後 10 年間、中国本土の活発な国際貿易に続いて国内需要が旺盛となり、中国主導の国際的な
物流ビジネスが活発になれば、香港は益々重要な役割を果たすだろう」と鈴木氏は付け加えました。
「貨物の向け先は、中東、アフリカ、中南米へとさらに多様化することでしょう。環境がどのように変化
したとしても、香港の物流ハブ機能はその重要性を維持し続けるでしょう」と同氏は述べました。
「3 番目の滑走路建設、港珠澳大橋、10000 TEU(20 フィート相当の単位)を超える船舶が入港でき
る埠頭、さらに効率的になった中心部への高速鉄道などの開発に大いに期待しています。」と同氏
は付け加えました。
盛況な地域経済
香港の人口増加、盛況な観光産業の状況を踏まえ、鈴木氏は、ワイン流通、低温流通体系を整備
することによる、域内のビジネスの多様化に期待しています。更に、輸入食品を地域の市場に届ける
国際貨物運送サービスの提供も計画しています。「日本市場で培った輸送、貯蔵技術を香港に持ち
込むことで、食品の保存可能期間を大幅に伸ばすことができると考えます。」と同氏は述べました。
「環境がどのように変化したとしても、香港の物流ハブ機能はその重要性を維持し続けるでしょう。」
香港日本通運株式会社 副社長 鈴木久志氏
香港日本通運株式会社

日本で最も長い歴史を誇る、業界最大手の日本通運株式会社の 3 番目の海外子会社

1979 年、香港に設立

東アジア本部

従業員数 960 人、その大部分が現地採用スタッフ
www.nipponexpress.com/
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インベスト香港顧客紹介
日本
理研電具香港有限公司(NaRiDe Hong Kong Co., Ltd.)は名古屋理研電具株式会社の地域本部と
して設立されました。同社では世界中の取引先から輸入する電子部品の調達だけではなく、製造も
行っています。香港は生産、部品購買及びアジア市場における加工貿易の管理拠点として最適なと
ころです。同社は管理部門の拡大に伴い、中国市場を開拓するために 2012 年 4 月 2 日に開設しま
した。
NaRiDe は同社の顧客が製品開発過程において目標達成できるよう、オーダーメイドのエレクトロニク
ス組立て及びソリューションを提供します。
産業部門:エレクトロニクス
www.nagoya-riken.co.jp
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