09設計から製作へ - 同志社大学フォーミュラプロジェクト DUFP

2009年4月1日
同志社大学フォーミュラプロジェクト
2・3月活動報告
支援者様へ
春陽の候、ますますご盛栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、
厚くお礼申し上げます。この度は同志社大学フォーミュラプロジェクトの 2 月の期末テス
ト終了後から 3 月までの活動報告と今後の活動方針について報告させていただきます。
まず、当プロジェクトはスポンサー企業様・個人支援者様そして本学のご支援・ご協力
により日々、製作・活動に励んでおります。後期学期末試験終了後からは、主にこれまで
の設計作業から製作にシフトし、車両の完成を目指し各班ごとに製作を進めております。
そして、日々の活動の中で技術面・物品面に関して多大なるご支援を頂いておりますス
ポンサーの皆様、本学の先生方、そしてOBの皆様に一日でも早く、完成車両をお見せでき
るよう製作に励んでいく次第です。
1. 2009年大会(第7回大会)へのエントリー
09年度(以下、今年度と省略)全日本学生フォーミュラ大会へのエントリーを行いまし
た。今年度の車両番号は昨年の順位の13位から1位繰り上がりまして、12番となりました。
この車両番号に劣らぬよう、そしてさらに上位を目指すべく車両製作を進めて参ります。
また、今年度大会はエントリー数80校と増加し、ドイツ、インド、イランなどからも参
加があります。
このうち本大会に出場できるのは65校です。本大会に出場するためには図1の流れで課
せられる書類審査を通過しなくてはなりません。こうした書類審査を順当に通過すべく、
書類審査にも対策をしていく次第です。
図1 エントリー・書類審査の流れ
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2. 御提供していただいた支援品・支援金
① ティラド様からのラジエタ・オイルクーラーの提供
今年度から当プロジェクトでは更なる車両軽量化と冷却性能向上のためにラジエターと
オイルクーラーの使用を検討しております。昨年に引き続き(株)ティラド様からラジエタ
ーとオイルクーラーの提供をしていただきました。
今年度も変わらぬご支援ありがとうございました。今後とも宜しくお願いいたします。
② 神戸製鋼所様からの鋼材・アルミ材の提供
今年度も例年同様、(株)神戸製鋼所様からドライブトレイン系統に使用する。アルミ材料な
どを提供していただきました。今年度は予算的にも非常に厳しい状況であるというお話でした
が、昨年と同様の提供をしていただきました。材料は今年度のマシン製作に大切に使用させて
いただきます。ご支援ありがとうございました。今後とも宜しくお願いいたします。
③ やまと興業様からのパイプ材の提供
当プロジェクトではフレーム製作に使用するパイプ材を例年、やまと興業(株)様より提供し
ていただいております。今年度も例年同様、パイプ材を支援していただきました。提供してい
ただきましたパイプ材はマシンのフレームだけでなく、精度の高いフレーム製作にかかせない
治具の製作など様々な場面で大切に使用させていただきました。
今年度も変わらぬご支援ありがとうございました。今後とも宜しくお願いいたします。
④ 本学構造工学研究室様からの活動資金のご支援
当プロジェクトは結成当初から、本学理工学部構造工学研究室様から、FRP技術の指導及び竹
FRPの使用など多大なるご支援・ご協力をいただいております。
今年度は活動資金を提供していただきました。資材発注なども重なる時期で、活動資金が不
足しておりました。当プロジェクトの活動レベルの向上に大切に使用させていただきます。
ご支援ありがとうございました。今後とも宜しくお願いいたします。
⑤ NTN様からのベアリング・ドライブシャフトの提供
例年、NTN(株)様よりベアリングとドライブシャフトの提供をしていただいております。
ドライブシャフトはNTN様の市販のバギー車両に用いられるものを当プロジェクトのマシンに
合わせて加工していただております。
今年度も変わらぬご支援をいただき、ありがとうございました。マシン製作に大切に使用さ
せていただきます。今後とも宜しくお願いいたします。
⑥ プロト様からのブレーキホースの割引
当プロジェクトで使用しているブレーキの油圧系統を接続する。ブレーキホースおよびその
接続パーツをプロト(株)様より割引価格で販売していただきました。今年度から前年度車両を
完全なままで保存するという方針にするため、ブレーキ系統も昨年と同様のものが必要になり
ます。こうした当プロジェクトの方針にもご理解くださり、数年は使用できるパーツにもかか
わらず、2年連続で割引販売して下さいまして、ありがとうございます。今後とも宜しくお願い
いたします。
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⑦ 川崎重工業様からのECUおよびインジェクタの提供
今年度から、エンジンを昨年まで使用しておりました。03年モデルから07年モデルに変更い
たします。それに伴いまして、いわばエンジンの頭脳であるECU(コンピュータ)とインジェク
タおよび、ECUの調整キットを川崎重工業㈱様から提供していただきました。新モデルのECUの
様々な調整機能を駆使し、走行性能の向上のためにセッティングを行っていきます。今後とも
宜しくお願いいたします。
⑧ サンスター技研様からのブレーキディスクの提供
今年度からのハブ・アップライト系統の大幅な改良に伴い、ブレーキディスクを昨年の3点式
固定から、4点式のものに変更いたしました。そのため、サンスター技研様より新しいブレーキ
ディスクを提供していただきました。大切に使用させていただきます。ご支援ありがとうござ
いました。今後とも宜しくお願いいたします。
図2オイルクーラー、左とラジエター、右
ィラド様より
図3鋼材・アルミ材 神戸製鋼所様より
テ
図5ベアリング NTN様より
図4パイプ材 やまと興業様より
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図7ECUとインジェクタ
川崎重工業様より
図6ドライブシャフト NTN様より
図8ブレーキディスク サンスター様より
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3. スポンサー様への訪問
① 鬼頭歯車様への訪問
3月4日、毎年ハブのスプライン加工、焼き入れを行っていただいております。(株)鬼頭
歯車様を訪問いたしました。当日は今年度のハブの加工についての打ち合わせ、そして工
場設備の見学などをさせていただきました。普段はなかなか見られない製造現場の見学や、
実学的な製図の書き方のご指導など貴重な経験ができました。社長の鬼頭敬様にはお忙し
い中、お時間を割いていただきありがとうございました。今後とも宜しくお願いいたしま
す。
② ファロージャパン様への訪問
3月4日、昨年より3次元測定器「ファローアーム」をお借りしておりましたファロージ
ャパン様を機材返却のために訪問いたしました。ファローアームでは主に今年度から変更
になるエンジンのCADデータを作成しました。エンジンの複雑な曲線などパソコンのマウス
操作の入力ではなかなかできない入力が行え、現物データに近いエンジンCADの作成が行え
ました。
当日はお忙しい中、時間を割いていただきまして様々な測定機器などを説明していただ
きました。ご支援ありがとうございました。今後とも宜しくお願いいたします。
図10ファローアームの使用の様子
図9鬼頭歯車様との記念撮影
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4. 学生支援課からの表彰
3月17日に今年度も本学の文科系サークル対象の文科系公認団体祝賀会が今出川キャン
パスの寒梅館で行われました。これは昨年度から始まった制度で、文科系サークル活動の
更なる発展を目的とし、学内のサークル団体への表彰を行うものです。
昨年度の奨励賞をいただきましたが、今年度は当プロジェクトは、昨年より上位の優秀
賞をいただきました。
図12頂いた表彰状と楯
図11表彰式の様子
5. 卒業式
3月22日、本学の08年度の卒業式が行われました。これまで当プロジェクトの活動を支えて
くださったOBの皆様が御卒業されるのは寂しく思えますが、これまで学生フォーミュラ活
動で培った能力を発揮し、進学先・就職先でのご活躍を期待しております。
また、OBの皆様より、当プロジェクトの旗を寄付していただきました。本大会など様々な
場面で大切に使用させていただきます。ありがとうございました。
図13卒業式後にて
図14プロジェクト旗
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6. 車両の製作状況
2月の期末試験終了後より、車両製作に移りました。各班ごとに分かれ、春休み返上で製
作を進めております。班ごとに製作の状況を紹介していきます。
エンジン班
エンジンは調整を行うための、エンジンダイナモ搭載に向け作業を進めております。
2月中はエンジンダイナモへのエンジンの固定のためのエンジンベンチの作成を終え、エン
ジンダイナモでの動作の確認を行いました。同時に、マシンに用いるエンジンの吸気系統
や電気系統の製作を進めております。今後は吸気系統の完成や、エンジンダイナモの校正
などを行い、エンジンパワーと燃費の両立を目指した調整を行っていきます。
また、冷却系等に関しては昨年のラジエターを左右に1個ずつから、ラジエターとオイル
クーラーの併用を行い、冷却性能の向上と軽量化を目指していきます。
図16エンジンダイナモへの取り付けの様
子
図15作成している電装ハーネス
図17樹脂で作成したサージタンク
図18電気系統のチェックの様子
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フレーム班
フレームは今年度からのレギュレーションの変更に伴い、ドライビングスペースなどが
大型化しました。しかしながら、パイプの径や肉厚を考慮した結果、重量増加を最小限に
抑えました。
今後はフレームへのパーツの取り付けを行い、防サビ加工や塗装を行っていきます。
図19フレームの作業中の様子
図20完成したフレーム
ドライブトレイン班
今年度から、車両後部のデフケースの廃止により、軽量化をはかりました。
また、今年度はデフマウントの軽量化を目指しており、現在、解析を行い、強度と重量の
最適化を行っております。同時にフレームへのマウントの製作などを並列し、フレームへ
の早期の装着を目指します。
図22製作したマウント
図21スプロケットのCAD
サスペンション班
これまでの、ハブ・サスペンションよりも軽量化を目指し、今年度は大幅な形状変更を
行いました。サスペンションの加工はレーザーカットを用いることで、複雑な形状を実現
し、NCフライスを用いることでハブの複雑な加工も終了しました。また、ショックアブソ
ーバをこれまでのバイク用のものから、減衰やスプリングの変更などが容易なサスペンシ
ョンを採用しました。現在、アームの製作を進めております。
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図23新設計のハブ
図24今年度から採用するショックアブソ
ーバ
図25新設計のアップライト
図26アームの製作風景
ブレーキ・アクセル班
今年度も昨年度と同様に2ペダルを採用しました。現在はペダルの作成と同時にマウント
類の作成をいっています。今後は昨年苦労したシフターの製作や、ステアリングの作成に
移っていきます。
カウル班
昨年のカウルの完成が遅くなってしまったことを反省し、今年度は早期からカウルの製
作に取り掛かりました。カウルの表面の美しさは、型の表面の滑らかさに左右されます。
春休みの十分な製作時間を活用し、カウルの型の磨きを行っています。
図31は既に完成前のフロントカウルのオス型です。ただ、製作の早さゆえに、2・3月中は
まだ気温が低く、なかなか表面の樹脂が乾きません。乾燥中には材料の切り出しや、イン
パクトアッティネータの製作など別の作業を行い、無駄なく作業しています。
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図27作成したブレーキペダルおよびマウ
ント
図28乾燥中に切り出したサイドカウル
図30製作したインパクトアッティネータ
図29表面の磨き作業
図31完成間際のオス型
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最後に
各メディアのニュースなどでは常々、不景気の話題を目にしますが、こうした状況下に
も関わらず、昨年と変わらぬ多大なるご支援をいただきました支援者の方々に感謝すると
同時に、一刻も早く完成車両を見せられるよう、製作に励んでまいります。
今後とも当プロジェクトへのご支援ご協力のほど宜しくお願いいたします。
同志社大学フォーミュラプロジェクトメンバー一同
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同志社大学フォーミュラプロジェクト
09プロジェクトリーダー 湯浅 拓也
〒610-0321
京都府京田辺市多々羅都谷1-3
URL:http://dufp.net/
E-mail: [email protected]
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