ITソリューション実施のための 「アカウンティング&ファイナンス」セミナー

ITソリューション実施のための
「アカウンティング&ファイナンス」セミナー提案書
(1)コンセプト
・なぜソリューション提案、ビジネスがうまくいかないのか
ポテンシャル評価をやってみればわかりますが、評価項目のなかの業務知識(特にセオリ
ー6 で述べた経営常識)が極めて低いことに気づき、多くのソリューションベンダーの経営
者はがく然とします。利益、在庫、キャッシュフローといった基本的な経営用語の意味を
理解していないということです。ユーザー側の企業から見れば、この人が自分の経営を左
右するシステムを提案するのかと考えると「ゾっ」とします。
この経営常識が低いことが「提案がうまくいかない」もっとも大きな理由といえます。
この知識は一朝一夕には身につきませんが、身につけようとする気持ちを持つ「キッカケ」
が大切です。自分が知識を身に付けなくてはならない理由とその術を知ればSEは「必ず」
自ら学習していきます。
企業システム研修では提案型SEは「何を知るべきか」「なぜそれが必要か」「知らない
とどうなるか」を徹底して理解させます。彼らはこの経営常識を新人教育などで「会社の
しくみ」といったことですでに学習していることが多いといえます。そしてすべて忘れて
います。使わない知識は忘れるのが当然ですし、使い方さえもわからなくなっています。
彼らにもプライドがあり(SEは特にプライドが高い)「何で今さら会社の仕組み」と感じ
て、学ぶことを「恥」だと思ってしまいます。企業システム研修は、この問題をクリアす
るために新人向け研修のような「会社のしくみ」などといったタイトルは避け、
「提案型S
Eのための企業システム研修」といったタイトルにします。
「ソリューションビジネスのセオリー」(同友館、内山力著)P181
⇒今まで IT 業界のセールス、SE を何千人と見てきましたが、経理に関して理解している人
に会ったことがありません(「知っている人」はいても)。
「経理は頭の柔らかいうちに学ぶ
べきこと」が基本といえます。
・なぜ経理は理解できないのか
筆者もサラリーマン時代に経理セミナーを税理士、公認会計士から何日か受け、また本
も何冊か読みましたが、まるっきりといっていいほど理解できませんでした。10 年前に自
分で会社を作り、自分で経理をやって見て本当の意味がわかりました。そしてなぜビジネ
スパーソンのほとんどすべての人が経理を理解できないかもわかりました。それは次のよ
うなことが理由です。
・そもそも経理をわかっている人が少ない
経理を「知っている」と思われるのは企業の経理担当や税理士、公認会計士などの人た
ちです。しかし一般ビジネスパーソンが知らなくてはならないのは「経理処理のやり方」
ではなく、そこで生まれる数字の「ビジネスとしての見方」です。経理担当の人は「やり
方」しか知らず、税理士、公認会計士の多くは企業の実務経験がなく、ビジネスとしての
数字の見方を知りません。
・経理がシステマチックになっていない
経理というのはどういうわけか日本では文系(どうみても数字を扱うので理系だと思い
ますが)であり、文系独特のファジーさがあり、用語・その関連・フローといったことが
はっきりと定義されていません。
・基礎を教わらなければ永久にわからない
経理に関する基本的なことを知らないで、仕事をやったり、新聞を読んだり、本を読ん
だりしても、決して経理の知識は身につきません。この辺がマーケティングなどと違う所
です。基礎を理解するには 5〜6 時間もあればOKですが、多くのビジネスパーソンにはそ
のチャンスがありません。
「人材育成のセオリー」(同友館、内山力著)P101
⇒経理は体系的に、そして目的をはっきりとさせて(本コースでは IT ソリューション実施
のため)学ぶ必要があります。
(2)受講対象者、日程
・IT 営業担当者、業務系 SE
・2 日間(9:00〜17:00)×2
(3)セミナースタイル
(無線 LAN システム)
セミナーはレクチャー⇒テーマ提示⇒グループディスカッション⇒クラスディスカッシ
ョン⇒解説というスタイルで進めます。そのためセミナーは以下のような無線 LAN 環境と
し、設備は弊社より送付します。
クライアント
クライアント
インターネット
ダイヤル
アップ
サーバー
エアー
ステーション
プロジェクタ
スキャナ用
デジカメ
クライアント
プリンタ
講師
ソフトウェア環境
・グループウェア
・オフィス一式
・LAPLINK(リモート画面参照)
・会計ソフト
(4)カリキュラム
時間
1日目 9:00〜9:30
9:30〜12:00
13:00〜17:00
2日目 9:00〜12:00
13:00〜14:00
14:00〜16:30
テーマ
内容
オリエンテーション ・なぜアカウンティング、ファイナンスの知識が必要か
・クライアントはIT業界をどう思っているのか
・他社はどうしているのか
会社論
・システムとしての会社
・会社と会社法、税法、証取法
・会社の分社、分割、M&A
グループディスカッション(例)
・連結決算はなぜ求められるか
・株価が下がるとなぜ困るのか
・持株会社に何を求めるのか
アカウンティング
・アカウンティングとファイナンスのちがい
・アカウンティングの3要素
・アカウントの詳細項目
・アカウンティングにおけるデータの流れ
グループディスカッション
・会計ソフトでデータの流れを見る
・減価償却の意味
・決算書の読み方
グループディスカッション
・ライバルの企業の決算書を比較する
ファイナンス
・デッドファイナンスとエクイティファイナンス
・利益とキャッシュフローのちがい
・ネットキャッシュフローのとらえ方
・DCFと企業価値
グループディスカッション
・企業価値を決算書より算出する
経営とアカウンティ グループディスカッション(例)
ング・ファイナンス
・銀行はこれからどう変わるのか
・消費税のアップがITマーケットに与える影響
・クライントが求めるアカウンティング・ファイナンス
サポートシステムは?
16:30〜17:00 まとめ
・ファイナンス規制緩和、アカウンティングルールの変更がIT
マーケットに与える影響
・これから何を学んで行けば良いか
・クライアントに何を提案すればよいのか
(5)使用テキスト
・オリジナルレジュメ
・会計のナレッジ
・経理のナレッジ