塗装チャート 塗装チャートの見方 ハイドロテクトコートの下塗り工程は、既存塗膜の有無、塗装条件(基材、仕上げ後の面状) によって異なります。適切な下塗り材を選定いただくとともに、P22からの塗装システムを ご確認ください。 ご不明名な点はTOTOエクセラ(株)までお問い合わせください。 工 程 塗装条件 <基 材> <仕上後> <中塗り・ 上塗り> <下塗り> 平滑 MP51W 金属系 模様 ※金属下地の場合、模様を付けることはできません。 SR11、SR50W 下地調整 いいえ 模様 RP11 SR11、 SR50W TB10 SR11 ※ALCの場合、平滑仕上げはできません。 平滑 既存塗膜はありますか? セメント 系 (ALC) RP11 SR10 模様 TB10 塗装条件 <基材> 事前 確認 MP52 平滑 焼付 or フッ素 上記 以外 MP51W ※金属下地の場合、模様を付け ることはできません。 ※セメント系基材の焼付け塗装 やフッ素塗膜の場合は、塗装 きません。 既存活かす RP16W、SR50W、 既存変える RP11 -6- ハイドロテクトカラー コー ト 既存活かす 既存変える MP51W ※金属下地の場合、模様を付け ることはできません。 模様 下地調整 はい <中塗り・ 上塗り> <下塗り> 金属系 上記 以外 SR11 工 程 <仕上後 の模様> <既存塗膜> 焼付 or フッ素 セメント 系 ハイドロテクトカラー コー ト 平滑 セメント 系 (ALC 以外) 施工手順・施工方法 施工の流れ 施工手順 作業のポイント 1 事前 確認 【塗装可否の判断】 ・付着試験を行い塗膜が密着するか確認 ・密着しない旧塗膜や、特殊サイディングではないか確認 (カイナータイプのフッ素塗料や昭和電工建材㈱様製ラムダ等) 2 下地 処理 【各下地の調整】 ・セメント系 … 汚れの除去、巣穴・クラックの補修 ・金属系 … さびや汚れの除去、防錆処理 ・カビ・藻が発生している場合 … 殺菌処理 3 4 5 6 下塗り 【塗装方法の注意点】 ・指定の下塗り材を使用する。 ・下塗り材の正しい選択(下地や意匠によって異なります) ・それぞれの下塗り材の仕様にて施工する。 中塗り 【塗装方法の注意点】 ・十分かくはんを行う。 ・適した環境、保管方法、塗装方法、標準使用量にて塗装する。 ・規定の塗装間隔を空けて2回塗装する。 上塗り 【塗装方法の注意点】 ・適した環境、保管方法、塗装方法、標準使用量にて塗装する。 ・ローラーの場合は液ダレ防止の為、必ず、しごき板を使用する。 ・ブルーの着色は塗膜の乾燥に伴い消失します。塗り忘れ・抜けが ないよう塗装してください。 完成 【完成後の確認】 ・上塗りの塗り忘れ・抜けがないか、噴霧機にて親水検査を実施して ください。(塗り忘れた箇所は汚れます。) -7- 共通事項 環境条件にともなう注意点 ・外気温5~35℃、湿度85%以下の環境下で施工してください。 ・基材温度5~50℃で施工してください。 注意 夏場の金属パネルへの塗装においては事前にご相談ください。 ・雨の日の施工は絶対に避けてください。 ・塗装後、一定時間内(20℃ : 3時間以内、5℃ : 16時間以内)に雨に当たると 雨ムラが 発生する場合がありますので十分に注意してください。 (低温で湿度が高い場合は更に乾燥、硬化に時間がかかる場合があります。) 注意 雨が降りそうになった場合は施工を中止し、シート等で適正な養生を行ってください。 万一、雨ムラが発生した場合には基本的には 12日以内 ⇒ 再度上塗りもしくは中塗りを施工してください。 13日以上 ⇒ 下塗りより再施工してください。 ○塗装直後の雨による不具合の事例 ミミズ腫 れ模様 降雨によ る流れ ・気温が低く(約5℃)、かつ湿度が高い場合は塗膜乾燥が遅くなります。温風もしくは 送風機等で乾燥を促進させてください。 注意 冬場(低温気温時期)では塗膜乾燥速度の遅延に伴う塗りムラ(ローラー塗継ぎ部)が 発生する場合がありますが、施工完了後、塗膜完全乾燥と共に解消されてきます。 塗膜完全乾燥の目安 20℃ ⇒ 2週間以上 5℃ ⇒ 4週間以上 ・ハイドロテクトカラーコートは気温・板温が5℃を下回ると、乾燥時間が極端に長くなり、剥離・ムラ 等の不具合が発生する危険性が高くなります。冬期施工する際は、下記事項に注意してください。 注意 1)雪・雨養生の徹底 施工期間中はもちろん、見かけ上、表面が硬化した後も、マスカー・養生シートなどで、 塗膜が降雪雨、結露、夜・朝露等にさらされることを防いでください。 2)施工中温度の確保 塗装時は気温・板温とも5℃以上を確保できるようにしてください。 必要であれば、ダクトヒーターなどでの加温、送風をお願いいたします。 3)その他配慮事項 塗料の凍結防止のため、屋内保管などを行ってください。 特に、金属用下塗り材(MP51W、MP52)を使用する場合は、施工環境・時間が厳しいことが多く、 -8- 1.事前確認 下地診断 ◆付着試験を実施して、下地と塗膜が密着することを確認してください。 ◆既存塗膜が焼付け塗装やフッ素樹脂塗料の場合は、密着性が低く塗装出来ない 場合があります。 ・簡易的に溶解テストで判断できます ⇒ 溶解しない場合は塗装できません ・カイナータイプのフッ素塗料 ⇒ 塗装できません ◆JIS A6021建築用塗膜防水材に該当する高弾性塗膜の上に塗装はできません。 既存塗膜が弾性仕上げ(JIS A6909の単層弾性または複層弾性)の場合は、 目安として、塗装から1年以上経過していることを確認してください。 ◆特殊サイディング (昭和電工建材㈱様製ラムダ等) の場合、密着性が低く塗装できません。 ◆直張工法サイディングへの塗装は行わないでください。 通気性が低いため、湿気がたまりやすく、塗膜の膨れや剥離の原因となります。 付着試験手順 目立たないところに下塗りを塗装 カッターでクロスカット セロテープを貼り、一気に剥がす ※下塗りはわかりやすいように着色しています。実際の色とは異なります。 溶解テスト手順 (既存塗膜が焼付け塗装やフッ素樹脂塗料の場合の塗装可否判定) 1.準備するもの ●MP52用専用シンナー(SV1) ●ふき取り用の布もしくはタオル(白系統と濃色(黒系)系統の2種類を用意してください。) 2.作業手順 注意 ①判定する箇所を選定してください。 外壁の目立たないところを選んでください。 ②テスト箇所の汚れを落としてください。 持参した布もしくはタオルにSV1を少量浸し、ふき取ります。 ③既存塗膜を擦り、判定を行います。 再度、布もしくはタオルにSV1を浸し、既存塗膜面を擦ってください。 Point 焼付け鋼板の場合は既存塗膜の溶解までに1~2分程度、擦る必要があります。 【判定】 既存塗膜に下記変化があれば施工可能と判断します。 ・エナメル塗膜の場合 ⇒ 布もしくはタオルに溶解した塗料が付着 ・クリア塗膜の場合 ⇒ 擦った面の光沢が低下 ②タオルにSV1を浸す 注意 ③既存塗膜を擦る 溶解した塗料が付着してい たら施工可能 SV1の容器や、SV1の付着したタオル等は、密閉して保管ください。 完全に密封できないと臭気の影響で頭痛等を起こす可能性があります。 -9- 2.下地処理 各下地の調整 ■セメント系 ⇒ 汚れの除去、巣穴・クラックの補修 ・ゴミ、セメント粉、油脂汚れなどの付着物をワイヤープラシ、サンドペーパーなどで除去し、 高圧洗浄した後、乾燥した清浄な面としてください。 ・下地を十分に乾燥させてください。(含水率10%以下、pH9以下) ・クラック、巣穴などの欠損部分は必ず目止め、充填、吸い込み防止、パテ埋めなどの補修を 行ってください。 ■金属系 ⇒ さびや汚れの除去、防錆処理 ・さび(白さび含む)の発生あるいはフラックスが付着している場合は、ワイヤープラシなどで 異物、さびを除去し油脂類が付着している場合はトルエンで脱脂を行ってください。 ・さびの発生箇所は、ケレン後、MP51W(下塗り)でタッチアップを行ってください。 クラックの補修 Point 含水率測定(10%以下) ケレン後のタッチアップ パテはエポキシ系のパテをご使用願います。ポリエステル系のパテを使用する場合は、 指定の養生期間を必ずとり、タック等が完全になくなるのを確認した後に施工して ください。未乾燥の場合、可塑剤のブリード等が発生しECO-SPの塗膜表面が 変色を起こす場合があります。 <カビ・藻が発生している場合> 殺菌処理手順 1.準備するもの ・市販の力ビ取り剤 【例】強力カビハイター (花王㈱様製) 、力ビキラー (ジョンソン㈱様製) ・ブラシ等 ・水 ・保護メガネ、ゴム手袋 2.洗浄の手順 ① 洗浄面の水気をとります。 ② マスキングをします。 ③ 力ビ取り剤をまんべんなく吹きかけます。 ④ そのまま30~60分放置します。(放置時間は力ビ、藻の繁殖の度合いにて判断) ⑤ 水を付けたブラシ等でこすり落とします。(落ちない場合は再度③~の手順を繰り返す) ⑥ 目視確認で力ビや藻が取れていれば完了です。 ⑦ 力ビ取り後、全体を高圧洗浄し、16時間以上放置してから塗装を行ってください。 注意 マスキング ・周辺に金属面や樹脂面があると変色する恐れがあります。 ・強風の時はカビとり剤の飛散に注意してください。 カビ取り剤塗布状況 -10- ブラシ洗い 3.下塗り 塗装方法の注意点 下塗りの注意点 ・指定外の下塗り材は使用しないでください。 下塗り材はハイドロテクトカラーコートECO-SPに対応した専用品です。 指定外の下塗り材を使用した場合、不具合の原因になる可能性があります。 ・施工面の状態および基材の種類によってそれそれに適した塗装仕様を準備しています。 (本誌P22より) 施工を行う前には、最適な塗装仕様を選定の上、規定の塗装間隔、使用量で施工して ください。 ・はけ、ローラーは物件ごとに新しいものをご使用ください。使用後は破棄ください。 特にご注意いただきたいポイント SR50W (溶剤系) ・粘性が高いため、必ず専用の希釈材(SV5)で5%以上希釈してください。 MP51W (溶剤系) ・ローラーで塗装すると気泡が発生しやすい性質を持っていますので、必ず 市販の無泡タイプローラーで施工してください。 ・スプレー施工する場合は専用の希釈材(SV3)をご使用ください。 MP52 (溶剤系) ・希釈が必要な場合は専用の希釈材(SV1)をご使用<ださい。 RP11 (水系) 専用の微弾性フィラーです。希釈する場合は下記要領にて実施ください。 ●既存塗膜のテクスチャーを活かす場合 : 4~7%希釈 〔ウールローラー使用〕(目安は0.4~0.45kg/㎡です) ●既存塗膜のテクスチャーを変える場合 : 1~4%希釈〔砂骨ローラー使用〕 さざなみ 平滑 拡大 -11- 拡大 4.中塗り 塗装方法の注意点 ■保管 ・未開封の中塗り材は6ヶ月以内にご使用<ださい。一度、開封された中塗り材は、2週間以内に使い切って ください。2週間以上経過したものは絶対に使わないでください。 ・夏場は風通しの良い日陰などで保管ください。保管状態が悪いと粘性が高くなります。 正常な粘性はホットケーキの生地のように中塗り材が連続して流れ落ちます。 注意 開封後、未使用分を保管する場合は、必ず空気との接触を避けるようマスカー等で 密封し保管してください。 ■かくはん ・ご使用前は、かくはん機等で沈殿物が無いように十分かくはんしてからご使用<ださい。 (粘性が高い場合は、約4~5分程度かくはんし粘性が正常になってから施工してください。) Point 撹拌の目安 正常状態の粘性 かくはん不足状態の粘性 × ○ ■塗装方法 ・ローラー、スプレー(エアスプレー、エアレス)より適切な工法を選定してください。 ローラー工法 スプレー工法(エアスプレー) スプレー工法(エアレス 飛散や騒音が少なく、施工しやすい工法です。 平滑面や凹凸の大きい形状に適した工法です。 吐出量が多く、大面積に適した工法です。 ・希釈は行わないでください。 スプレー工法(工アスプレー)でどうしても希釈の必要が生じた 場合は、水道水(井戸水は除く)5%以内で希釈願います。(工アレスは無希釈) ・中塗り材は規定の塗装間隔(3時間以上)を守り、標準塗布量を参考に必ず2回塗装して ください。 ・入角や凹凸の大きなテクスチャーで中塗り(カラー)が溜まると泥割れが発生する場合があります のでご注意ください。 ・タッチアップは、テクスチャーのある場合は、不具合(ムラ等)の箇所を再度塗装して ください。 平滑面の場合は、パネル1枚を、もしくは、目地等で区切った箇所を再塗装してください。 部分的に行うと、タッチアップ箇所が目立つ可能性があります。 Point 塗装のポイント① かすれ × ○ たまり ダレ 注意 たまり、ダレ、かすれの無いように塗ってください -12- Point 塗装ポイント② × ○ 大面積の場合、足場の上下に職人を配置して、足場の上下間の塗り重ね箇所が目立たないよう 塗装してください。足場の上下で時間を空けて塗装すると、塗り重ね箇所が目立つ場合があり ます。なお、足場の上下で作業を行う場合は、関係法令に準拠して作業するようお願いいたし ます。 Point 塗装ポイント③ ○ × 平滑面のタッチアップは、部分補修ではなく、パネル1枚を実施してください。 ローラー工法 使用ローラー ㎡あたりの使用量(目安) 希釈と塗装回数 中毛ローラー(毛丈14mm程度) 0.16~0.30kg(2回塗り) (被塗装面の形状により異なります) 【希釈】 無希釈 【塗装回数】 2回 ●基本的には表面をまんべんなく覆うように、縦、横、組み合わせて仕上げ ることをお勧めします。 ●2回目の塗装は、規定の塗装間隔を空け、1回目の塗装部の薄い箇所等 を良く確認しながら塗装してください。 塗装方法 -13- スプレー工法 エアレス チップの口径と吐出 量(目安) エア 【口径】 0.28mm 【吐出量】 0.38L/min 【口径】 1.3φ 【吐出量】 0.5L/min 【希釈】 無希釈 【塗装回数】 2回 希釈率 0% 5% 10% 1回あたりの使用量(kg/㎡) 0.12~0.16 0.15~0.18 吐出量(kg/±10cc・30秒) 0.4 0.43 【希釈】 0~5%希釈(水道水(井戸水は除く)) 【塗装回数】 2回 【縦パターン幅】 300~400mm程度 【横パターン幅】 20~ 30mm程度 【縦パターン幅】 150~300mm程度 【横パターン幅】 20~ 40mm程度 ㎡あたりの使用量 0.35±0.1kg/㎡ (目安) (被塗装面の形状により異なります) 希釈と塗装回数 パターン幅 塗 装 条 件 被塗装面と ガンの先端の 350mm~400mm程度 距離 150㎜~200㎜程度 スプレーガン 1.0m/3~4秒 の横移動 (吐出量との関係で若干異なります) スピード 1.0m/3~4秒 (吐出量との関係で若干異なります) 【エア元圧】 0.35±0.1M Pa 【ガン圧】 0.25±0.1M Pa 10M Pa 吐出圧力 ●塗装目安は、横1.5m×縦1.5m/回です。 図で「実線」を塗装後、「点線」を塗装すること で、抜けや塗装の薄い箇所が無いように塗装 してください。 「実線」から「点線」に切り替える時は、パター ンを90度回転させてください。 塗装方法 注意 塗膜厚みのバラつきを小さくするために、パターンの端部は重ねて ください。 注意 ・最終仕上がり外観をよく確認し、必要な場合は補修してください。 ・タレた場合 ⇒ #240(粗さ)程度のサンドペーパーで凸部の修正を して下さい。 ・薄い場合 ⇒ 薄い部分の再塗装をお願いします。 注意 ・スプレー施工では厚塗や薄塗にならないように十分ご注意<ださい。 ・厚塗になると、流れやダレなどの外観上の不具合が起きる可能性があります。 ・薄塗になると、塗膜が形成されず外観、耐久性に不具合が発生します。 ・塗装環境(天井高・高温低湿度など)によっては、ドライミストが発生することが考えられますのでご注意ください。 (ミストが外壁に掛かった場合は艶ムラや色ムラ等に見える場合があります。) ・ドライミストが掛かった場合は#400(粗さ)程度のサンドペーパー等で除去し、再塗装してください。 -14- 5.上塗り 塗装方法の注意点 ■保管 ・未開封の上塗り材は6ヶ月以内にご使用<ださい。一度、開封された上塗り材は、2週間以内に使い切って ください。2週間以上経過したものは絶対に使わないでください。 ・夏場は風通しの良い日陰などで保管ください。保管状態が悪いと性能が十分に発揮されない場合が あります。 ■液の性状 ・上塗り材はクリアタイプですが液は青色に着色されています。 この青色は塗装後、完全硬化とともに無色になります。 ※気温、湿度により青色が消滅する時間が変わります。 ※完全硬化する前に雨が当ると青色が出てくる場合がありますが、完全硬化とともに消滅します。 塗装5分後 塗装1分後 塗装直後 ■塗装方法 ・上塗り材は粘性が低い(水と同等)です。上塗り材が流れないように塗装してください。 ・上塗り材が流れた場合はムラが発生します。流れた部分は口一ラーで引きのばしてください。 ・上塗り材は青色に着色しておりますが、塗装後数分で無色となります。塗り忘れがないように塗装して ください。 ・施工方法は、ローラー工法とスプレー工法があります。 ローラー工法(テクスチャー面の場合) 無泡タイプローラーをご使用ください。 ローラー工法(平滑面の場合) 無泡タイプローラーを用いて、ローラーを固定させて塗装してください。 スプレー工法 推奨スプレーガンを用いてください。 ・タッチアップは、下記の通りご対応ください。 テクスチャーのある場合 平滑面の場合 不具合(親水不良等)の箇所を再度塗装してください。 パネル1枚を、もしくは、目地等で区切った箇所を再塗装してください。 部分的に行うと、タッチアップ箇所が目立つ可能性があります。 上塗りの厚付け等により上塗りでムラ 再度、中塗りから塗装してください。 が発生した場合 Point 塗装方法のポイント① 青染料 蒸発 上塗 中塗 <上塗り塗布直後> 消色前 中塗 <上塗り乾燥中> 乾燥・蒸発により 中塗り <完全乾燥> 完全乾燥により 消色完了 環境等条件により異なりますが、1分~1分30秒程度で色が消えます。 上塗りを塗り忘れた場合は効果が発揮されないので、塗り残しの無いように塗装してください。 -15- ■塗装時の注意点 Point 塗装方法のポイント② × ○ ローラー施工の場合、しごき板を用いて、ローラーより塗料がたれない状態まで、十分に 上塗り材をしごいてください。 Point 塗装方法のポイント③ × × 上塗り材が流れた状態を放置すると、黄変、もしくは白化します。 上塗り材が流れた場合は、直ちに塗り伸ばしてください。 Point 塗装方法のポイント④ ○ × 大面積の場合、足場の上下に作業者を配置して、足場の上下間の塗り重ね箇所が目立たない よう塗装してください。足場の上下で時間を空けて塗装すると、塗り重ね箇所が目立つ場合 があります。なお、足場の上下で作業を行う場合は、関係法令に準拠して作業するようお願 いいたします。 -16- Point 塗装方法のポイント⑤ ○ × 平滑面のタッチアップは、部分補修ではなく、パネル1枚を実施してください。 Point 塗装方法のポイント⑥ ローラー回転跡 × 平滑面は、ローラーを固定して塗装してください。 平滑面でローラーを回転させると、液を多く含んだ ところと少ないところで膜厚の差が大きくなり外観 不具合となります。 -17- ローラー工法 ・ローラーで塗装する場合は無泡タイプローラーをご使用ください。 ・上塗り材は粘性が低いため(水と同等)必ず'しごき板'を用意し、ご使用<ださい。 ・ローラーを回転させた場合、気泡が発生する場合がありますが数秒で消減します。 使用ローラー ㎡あたりの使用量(目安) 希釈と塗装回数 塗装方法 【推奨】 ・無泡タイプローラー (大塚刷毛製造㈱様製 : 無泡ローラー HM6S-EB) ・ウレタンくん (大塚刷毛製造㈱様製 : 毛丈6mm) など 0.015~0.030kg (被塗装面の形状により異なります) 【希釈】 無希釈 【塗装回数】 1回 ●しごき板でローラーに含まれた上塗り材を十分にしごいた後に塗装してください。 ('しごき板'は別売品として当社で準備しています。品番 : EXPP) ●しごきが不足すると液ダレします。液ダレをそのまま放置すると黄変、もしくは 白化します。液ダレした場合は必ず再度ローラー等で除去してください。 <金属パネル等のフラット面(平滑面)を塗装する場合のローラーによる塗装方法> ●口一ラー固定用ハンドル(推奨品 : 大塚刷毛製造㈱様製 ストッパー付スモールハンドル角短) 注意 ローラーが回転するとローラーに含浸させた上塗り液の含浸のバラツキにより、均一に 塗膜が形成されず、白化等の外観不良が発生する場合があります。 塗膜完全乾燥の目安 20℃ ⇒ 2週間以上 5℃ ⇒ 4週間以上 ・平滑面の標準塗布量は0.01~0.015kg/㎡程度を目安にコーティングしてください。 ・市販の口一ラー固定用ハンドルが入手できない場合は、ローラー樹脂部をニッパを用いてVカット することでローラーを固定することもできます。(カット時に怪我をしないようご注意ください) ローラー固定方法 ローラー付け根の樹脂部分 をVカットし、ローラーハンド ルの軸がV力ット部にはまる よう細工してください。 ・ローラーを回転させない方法として、ローラーハンドル部に、マスキングテープを貼り、段差を付け、 段差箇所にローラーを差し込むことで、ローラーを固定することもできます。 赤丸部にマスキングテープを貼り、ローラーを差し込みます。 -18- スプレー工法 ・上塗りをエアスプレーで塗装する場合は、推奨スプレーをご使用ください。 ・上塗りをスプレー工法で使用する場合でも希釈はしないでください。塗装回数は1回です。 推奨スプレーガン アネスト岩田㈱様製 低圧スプレーガン 品番 :LPH-101-S34 ㎡あたりの使用量(目安) 0.025kg/㎡程度(目安) 希釈と塗装回数 パターン幅 塗 装 条 件 【希釈】 無希釈 【塗装回数】 1回 【縦パターン幅】200~300mm程度 【横パターン幅】20~30mm程度 ※トルネードガンをご使用の場合 固定(φ150程度) 被塗装面とガン 150mm~200mm厳守 の先端の距離 スプレーガンの 横移動スピード 吐出圧力 1.0m/3~4秒(吐出量との関係で若干異なります) 0.15~0.2MPa程度 ●塗装目安は、横1.5m×縦1.5m/回です。 図で「実線」を塗装後、「点線」を塗装す ることで、抜けや塗装の薄い箇所が無 いように塗装してください。 「実線」から「点線」に切り替える時は、 パターンを90度回転させてください。 塗装方法 注意 注意 塗膜厚みのバラつきを小さくするために、パターンの端部は重ねて ・最終仕上がり外観をよく確認し、必要な場合は補修してください。 ・タレた場合(平滑仕上げの場合) - #240(粗さ)程度のサンド ペーパーで凸部の修正をして下さい。 <ECO-SP上塗り材のスプレー施工に関する注意事項について> 注意 スプレー施工の場合は、風などの外的影響で塗装面への塗着量(※1)が少なくなり、機能(親水性) が発揮しない場合があります。 スプレーと壁面との距離は15~20cmを厳守し、 使用量(※2)は0.025kg/㎡程度(※3)を目安に、 液ダレしない程度で多目に塗装してください。 ※1.塗着量とは、実際に壁面に付着した量のことです。 -19- 6.完成 完成後の確認 ◆上塗りの塗り忘れ・抜けがないか、噴霧機にて親水検査を実施してください。 塗り忘れた箇所は効果が発揮されず汚れますのでご注意ください。 ◆完成後の補修については、P21記載の補修方法にて行ってください。 親水検査方法 ○噴霧機にて施工面に水をかけ、検査します。 噴霧機を用いた親水検査 注意 薄く、霧掛け状に水を噴霧してください。 大量に水を掛けると、撥水箇所も親水して いるように見える場合があります。 大量に水が掛けた場合は、ウエス等で軽く 拭き取り、再度噴霧してください。 【判定】 上塗りが塗れている箇所は水が全面に濡れ広がりますが、塗り忘れ、抜けがあると、 その部分の水は濡れ広がりません。 × ○ 水玉無 OK 水玉有 NG (上塗り再施工) -20-
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