InformationServer 8.x Windows 版セットアップ推奨ガイド

InformationServer 8.x
IBM
InformationServer 8.x Windows 版セットアップ推奨
セットアップ推奨ガイド
推奨ガイド
IBM技術チーム(L3)は、Microsoft Windows 2003サーバーでInformationServer 8.xを
効率的に稼動させるための推奨ガイドを提案します。この推奨ガイドには以下の内容が
含まれます。
•
InformationServerへのパッチ適用
•
DataStageサーバー・エンジンのチューニング
•
Microsoft Windows 2003サーバーのカーネルチューニング要件
•
DataStageクリーンアップ処理
•
バックアップ及びアンチウィルスソフトウェアの考慮点
このガイドでは、InformationServerエンジン・レイヤのみを対象とします。クライアン
トやInformationServerスイートのその他のコンポーネントについては、このガイドを適
用することができません。
注意:
注意: 以下のすべての変更を行った後、Windowsのレジストリに反映するため、システ
ムを再起動する必要があります。
InformationServer 8.0.1 パッチ:
パッチ
以下は、DataStage サーバーとパラレル・エンジンを正常に稼動させるために、
InformationServer 8.0.1 で適用が必要なパッチのリストになります。パッチはリストさ
れている順に適用する必要があります。
バッチ:
バッチ is801_fp1_win.zip
説明:
説明 InformationServer Fixpack 1A パッチ
パッチ:
パッチ patch_e130688_V2_fp1_pxengine_win.zip (Version 2)
説明:
説明 Oracle EE stage を使用したPX job がエラーになる
このパッチ
このパッチに
パッチに含まれる追加
れる追加の
追加の修正:
修正
123314, 128097, 128658 and 130470
パッチ:
パッチ MKSStaging-R91p1-H2-Server
説明:
説明 MKS Toolkit Release 9.1p2 hotfix 2
InformationServer 8.1 パッチ:
パッチ
以下のリストは、DataStage サーバーとパラレル・エンジンを正常に稼動させるために、
InformationServer 8.1 で適用が必要なパッチになります。パッチはリストされている順
に適用する必要があります。
(c) Copyright IBM Corp, 2009
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パッチ:
パッチ patch_JR31357_server_windows_81.zip
説明: DataStage Server Patch - DSGetLogEventIds()
説明
バンドル:
バンドル bundle_resourcemanagement_server_windows_81.zip
説明:
説明 これはDataStage Server 8.1の統合されたWindowsのパッチで、以下の複数の修
正が含まれます。APARS JR31314 (V2 DataStage サーバー)、JR3165、JR32712、
JR31314 (PXEngine PTE)。
このパッチとバンドルを適用した後、以下の手順をプロジェクト毎、及びプロジェクト
のテンプレートに対して実施する必要があります。
DSParams ファイルを編集し、[InternalSettings]にある以下の二つの設定を変更しま
す。
RTLogging=1
ORLogging=0
上記設定の変更方法についてはテクニカル・フラッシュが発行されています。こちらの
手順を参考にしてください。
【障害情報】DataStage のロギングの仕様変更によるパフォーマンスへの影響及びログ
欠損に関する問題(InfoSphere InformationServer v8.1 以降)
http://www-06.ibm.com/jp/domino01/mkt/cnpages1.nsf/page/default-00064308
バンドルに
バンドルに統合されているそれぞれの
統合されているそれぞれのパッチ
されているそれぞれのパッチ:
パッチ
参考までにバンドルに含まれている修正一覧を記載します。上述の統合されたパッチの
バンドルには以下の修正がすべて含まれているため、それぞれのパッチについてインス
トールする必要はありません。
パッチ:
パッチ patch_JR31314v2_server_windows_81.zip
説明:
説明 DataStage Server Patch - Repository logging
パッチ:
パッチ patch_JR31652_server_windows_81.zip
説明:
説明 DataStage Server Patch – capture file handling
パッチ:
パッチ patch_JR32712_server_windows_8100.zip
説明:
説明 DataStage Server Patch - &PH& phantom files
パッチ:
パッチ patch_JR31314_PXEngine_windows_81.zip
説明:
説明 DataStage PXEngine Patch - PTE exhaustion
DataStage サーバー・
サーバー・エンジンの
エンジンのチューニング:
チューニング
この章では、DataStage サーバー・エンジンの構成方法について説明します。ファイル
操作数、ロックテーブルのレコード数、負荷状況に応じた適切なロック処理といった要
求の受け付けを可能にするための構成になります。
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サーバー・
サーバー・エンジンの
エンジンのチューニング手順
チューニング手順
IS 8.X を C:\以外のドライブにインストールしている場合は、文中の C:\をインストール
しているドライブに置き換えてください。
uvconfig ファイルは C:\IBM\InformationServer\Server\DSEngine ディレクトリにあり、
DataStage サーバー・エンジンをチューニングするために使用します。このファイルは
ASCII のテキストファイルであり、notepad で編集ができます。
警告:ファイル変更を行う前に、元の uvconfig ファイルのバックアップを取得してくだ
さい。
推奨値に変更した後、このファイルのバイナリーバージョン.uvconfig ファイルを生成し、
DataStage サービスを再起動して読み込ませる必要があります。推奨値への変更及びバ
イナリー.uvconfig ファイルを生成する手順は以下の通りです。
1. DataStage のジョブや、osh.exe プロセスがサーバーで実行されていないことを
確認します。
2. すべてのユーザーがログアウトされていることを確認します(クライアント接続
無し)
3. DataStage のコントロールパネルアプレットより、すべての DataStage サービ
スを停止します。
4. バックアップのため、uvconfig ファイルをコピーします。
5. uvconfig ファイルを以下のように変更します。
MFILES
T30FILES
RLTABSZ
MAXRLOCK
GLTABSZ
400
300
300
299
75
6. 保存します(.txt 拡張子で保存しないよう注意してください)。
7. DOS ウィンドウを開き、以下のコマンドを実行します。
cd C:\IBM\InformationServer\Server\DSEngine
8. 以下のコマンドを実行し、バイナリー.uvconfig ファイルを生成します。
bin\uvregen.exe
9. DataStage のコントロールパネルアプレットから DataStage サービスを再起動
します。
これで DataStage は使用可能となります。
Windows 2003 サーバーの
サーバーのチューニング:
チューニング:
この章では、Windows2003 サーバーカーネルの構成方法について説明します。この構
成により、負荷状況に応じたデスクトップヒープ要件、TCP 接続数、メモリー管理、仮
想メモリー要件を適切に満たすことができます。
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非対話型のデスクトップヒープを増やす手順は以下の通りです。
1. 「スタート」->「ファイル名を指定して実行」->「regedit.exe」 と入力し、レ
ジストリエディタを起動します。
2. レジストリエディタで以下のレジストリーキーに移動します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session
Manager\SubSystems
3. レジストリエディタの右のペインにある「Windows」をクリックします。
4. メニューから「編集」、「修正」を選択します。
5. 「文字列の編集」画面が表示されます。「値のデータ」から「SharedSection」
のパラメータの文字列に移動し、最後の「SharedSection」の値を 512 から
2048 に変更します(Windows SharedSection=1024,3072,512)。
変更前: SharedSection=1024,3072,512
変更後: SharedSection=1024,3072,2048
注意:「SharedSection」パラメータは、以下のフォーマットでシステムとデス
クトップを定義します。<xxxx>はシステム全体のヒープの最大サイズ(キロバイト
単位)、<yyyy>はデスクトップ ヒープごとのサイズ、<zzzz>は、非対話型のウィ
ンドウステーションに対するデスクトップヒープになります。
SharedSection=<xxxx>,<yyyy>,<zzzz>
6. OK をクリックします。
TCPIP バッファー、
バッファー、及び接続数の
接続数の設定手順
以下の二つのキーが定義されているか確認します。
MaxUserPort
TcpNumConnections
これらのキーは、デフォルトではレジストリに追加されません。
エフェメラル(ダイナミック)TCP ポート番号の最大値は 5000 になっています。この
最大値を増やすため、以下の手順を実行します。
1. レジストリエディタを開きます。
2. レジストリエディタで以下のレジストリーキーに移動し、「Parameters」をク
リックします。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip\Parameters
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3. 「編集」メニューから、「新規」をクリックし、以下のレジストリを追加、もし
くは変更します。
値の名前: MaxUserPort
値のタイプ: DWORD
値のデータ: 65534
有効な範囲: 5000-65534 (decimal)
「TcpNumConnections」は同時 TCP 接続数を制御します。同時起動する osh プロセス
の数に影響します。
値の名前: TcpNumConnections
値のタイプ: DWORD
値のデータ: 65534
有効な範囲: 0 - 0xfffffe (65534 decimal)
4. OK をクリックします。
PagedPoolSize の設定手順
Microsoft Windows は、カーネルモードでアクセスされるメモリーをプールに割り当て
ます。これらのプールは、ページプール及び非ページプールと呼ばれています。これら
のプールのメモリーを使い尽くすと、パフォーマンスの劣化とサーバーの不安定を引き
起こします。この値は 0 に設定し、起動時に自動チューニングを有効にします。この値
を変更しなければならないケースもありますが、その場合は「
「SystemPages」
」を 0 に
設定する
0 に設定します。
設定する必要
する必要があります
必要があります。ここではページプールサイズを
があります
1. レジストリエディタを開きます。
2. レジストリエディタで以下のレジストリーキーに移動し、「Memory
Management」をクリックします。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session
Manager\Memory Management
3. レジストリエディタの右のペインにある「PagedPoolSize」をクリックします。
4. メニューから「編集」、「修正」を選択します。
5. 「DWORD 値の編集」画面が表示されます。「表記」で「16 進」をクリックし、
「値のデータ」を「0」に設定します。
注意:
注意: もしこの値が 0 に設定されている場合、自動チューニングはすでに有効
になっているため変更は不要です。
6. OK をクリックします。
SystemPages の設定手順
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仮想から物理アドレスへ転換する際に、OS はページテーブルと、ページテーブルエン
トリ(略して PTE)を使います。これらのテーブルはカーネルメモリーに存在し、ペー
ジテーブル(あるいは PTE)のためのメモリーが十分に割り当てられていないと、OS
システムは、プロセスやスレッド、I/O バッファーの作成に失敗します。この値を変更
するケースもあり、最大値である「0XFFFFFFFF」に設定されていることもあります。
もしこの値が変更されている場合は、「
「PagedPoolSize」
」を 0 に設定する
設定する必要
する必要がありま
必要がありま
す。使用可能なシステムの PTE が枯渇した場合は、この値は最大値に変更する必要が
あります。ここではシステムページを 0 に設定します。
1. レジストリエディタを開きます。
2. レジストリエディタで以下のレジストリーキーに移動し、「Memory
Management」をクリックします。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session
Manager\Memory Management
3. レジストリエディタの右のペインにある「SystemPages」をクリックします。
4. メニューから「編集」、「修正」を選択します。
5. 「DWORD 値の編集」画面が表示されます。「表記」で「16 進」をクリックし、
「値のデータ」を「0」に設定します。
注意:
注意 もしこの値が 0 に設定されている場合、自動チューニングはすでに有効に
なっているため変更は不要です。
6. OK をクリックします。
HeapDecommitFreeBlockThreshold の設定手順
マイクロソフトによると、HeapDecommitFreeBlockThreshold レジストリは、メモリー
が保持されて再使用されるのではなく、メモリーがデコミットされる場合の連続する空
き領域のしきい値 (バイト単位) を指定します。1 GB 以上の RAM を搭載しているコン
ピュータでは、パフォーマンスを最大限にするために次の設定を適用します。
1. レジストリエディタを開きます。
2. レジストリエディタで以下のレジストリーキーに移動し、「Session Manager」
をクリックします。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager
3. 「編集」メニューから、「新規」をクリックし、以下のレジストリを追加、もし
くは変更します。
値の名前: HeapDeCommitFreeBlockThreshold
値のタイプ: REG_DWORD
値のデータ: 0x00040000
表記: 16 進
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注意:
注意 このレジストリがすでに存在する場合、通常、値のデータに 0 が設定され
ています。
4. OK をクリックします。
5. レジストリエディタを閉じます。
仮想メモリ
仮想メモリ(
メモリ(スワップ領域
スワップ領域)
領域)の確認と
確認と変更手順
仮想メモリーのサイズは物理メモリーの 1-1.5 倍にセットすることを推奨します。そし
て、二つ以上の物理ディスクに分割して割り当てることが理想的です。設定方法が不明
な場合は、以下の方法で仮想メモリーに推奨値を設定してください。
「スタート」->「設定」 ->「コントロールパネル」
「システム」をクリックします。
「システムのプロパティ」ウィンドウで「詳細設定」のタブを選択します。
「詳細設定」の「パフォーマンス」で「設定」をクリックします。
「パフォーマンス オプション」ウィンドウで「詳細設定」のタブを選択します。
「仮想メモリ」で、「変更」ボタンをクリックします。
「仮想メモリー」ウィンドウで、「最大サイズ」を推奨値に設定します。
「設定」をクリックし、「OK」を 3 回クリックして、 システムのプロパティを
閉じます。
9. コントロールパネルを閉じます。
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boot.ini の/3GB スイッチの
スイッチの調査及
調査及び変更方法
16GB 以上の物理メモリーを持つサーバーでは、/3GB スイッチを使用
使用しては
使用してはいけませ
してはいけませ
ん。/PAE スイッチは 32bit 4GB の範囲を超えるメモリーのアドレスが可能ですが、そ
のためには、追加の物理メモリーページを管理するための追加のカーネルメモリーが必
要になります。/3GB スイッチを使用する場合、カーネルメモリーは 1GB 減少するため、
4GB 以上のメモリーを管理するためのカーネルメモリーは 1GB となり、不十分です。
boot.ini ファイルを調査し、/3GB スイッチが存在する場合は削除します。
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「スタート」->「設定」 ->「コントロールパネル」
「システム」をクリックします。
「システムのプロパティ」ウィンドウで「詳細設定」のタブを選択します。
「起動と回復」で「設定」をクリックします。
「編集」ボタンをクリックし、boot.ini ファイルを手動で変更します。
/3GB スイッチが存在する場合は削除します。
保存します。
「OK」ボタンを 2 回クリックし、システムのプロパティを閉じます。
DataStage のクリーンアップ処理
クリーンアップ処理:
処理:
この章では、InformationServerを最適に稼動させるためのクリーンアップ処理について
ガイドします。DataStageのジョブが実行されていないときに、以下の操作を実行して
ください。
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ディレクトリから
ディレクトリから以下
から以下の
以下のファイルを
ファイルを削除する
削除する
注意:
注意: InformationServerがC:\以外のドライブにインストールされている場合は、C:\を
該当のドライブに置き換えてください。
•
•
•
•
•
C:\IBM\InformationServer\Server\DSEngine\UVTemp
C:\Program Files\MKS Toolkit\fifos
C:\tmp and D:\tmp (if it exists)
C:\IBM\InformationServer\Server\Scratch
C:\IBM\InformationServer\Server\Projects\<project>\&PH&
(<project> は、それぞれのプロジェクトを指します。)
スクラッチのディレクトリについては、構成ファイルのデフォルトとは異なる場所に定
義されていることがあります。
バックアップ及
バックアップ及びアンチウィルスソフトウェア
アンチウィルスソフトウェア:
ウェア
この章では、バックアップソフトウェア、もしくはオンアクセススキャン機能を持つア
ンチウィルスソフトウェアを使用している場合(もしくは両方使用している場合)の対
策についてガイドします。InformationServerの正常稼動に影響しないようバックアップ
及びアンチウィルスソフトウェアを構成することが重要です。特定のディレクトリにつ
いてはDataStageによって頻繁に使用されるため、このディレクトリが破損すると、ジ
ョブがランダムに失敗し、判別が難しくなります。DataStageはファイルの作成やリネ
ームの処理能力に依存しており、他のソフトウェアが特定の処理においてファイルを開
いたり、ディレクトリをロックすると、これらの処理に影響を及ぼします。
以下の
以下のディレクトリ
ディレクトリは
レクトリは、オンアクセス・
オンアクセス・アンチウィルススキャン
アンチウィルススキャンの
スキャンの対象外にしてくださ
対象外にしてくださ
い。
•
•
•
C:\IBM\InformationServer
C:\Program Files\MKS Toolkit\fifos
C:\tmp, D:\tmp, E:\tmp ... (存在する場合)
スクラッチとデータセットのディレクトリについては、構成ファイルのデフォルトとは
異なる場所に定義されていることがあります。
以下のディレクトリについては、DataStageの処理がシステムで実行されていないとき
にのみ、バックアップしてください。ただし、使用しているバックアップソフトウェア
が、上述したInformationServerの正常稼動に影響しないことが確実である場合は除きま
す。
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C:\IBM\InformationServer
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