2008 年度 ネットワーク 第12回 マルチメディア通信、接続形態の変化

2008 年度 ネットワーク 第12回
マルチメディア通信、接続形態の変化・IPv6
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山内長承
[0] 復習
メールの仕組・動作を説明せよ
MIME とは何か
TELNET とは何か
SMTP とは何か
メール本文の形式 RFC822 は何を決めているか
MIME の目的は何か
FTP とは何か
ソケットインターフェースとは何か
[1] IP電話
IP電話は大別して、①音声の転送と、②接続管理、の2つの要素からなる。
音声の転送は、音声の電圧信号をディジタル化(アナログ-ディジタル変換)して、そのディジタル値を送る。
電圧の測定間隔を 1/8000 秒(=1秒当たり 8000 回測定する、8000 個のデータが出てくる)とし、また1回の電圧測定
値を8ビット(たとえば-128 から+127 までの 256 レベル)とする。(これは電話の標準的な数値である)
1秒間に何ビットのデータが出てくるか?
この場合、
xxxxxx ビット/秒、もしくは xxxxxx bit per second (bps) で表せ。
マルチメディア通信と、通常のファイル転送などの通信の違いを説明せよ (★)
全部転送してから再生(バッチ型転送と呼ぼう) と 転送しながら再生(ストリーミング型転送と呼ぼう) とがあり、
前者は一般のファイル転送に使われ、後者がマルチメディア通信に使われる。
(注意: すべてのマルチメディア通信が、転送しながら再生、とは限らず、全てダウンロードしてから再生する、という
やりかたもある)
① タイミングを考えるとき、両者にはどういう違いがあるか? ユーザにとってどう見えるか?
② 転送しながら再生するストリーミング型の場合、転送技術として何が難しいか、考えてみよ
電話(TV電話も含めて)は、「呼制御(こせいぎょ)」が必要だと書いてあるが、呼制御の中身は何か?
呼(こ)とは、電話用語であるが、英語で言うと call のこと。1回の通信(受話器を取り上げてから、相手をダイヤルして、
繋がり、相手と話をし、どちらかが受話器を置き、接続が切れるまで)のことである。1つの呼の中でどれだけたくさん
話をしてもよい。1つの呼は「コネクション」と考えることができ、1つの呼の間は(電話の場合は)、その回線が占有され
る(電話交換はコネクション志向であるため)。
RTP(Real –Time Protocol)とは何をするものか
[2] さまざまな接続形態とその変遷
ダイヤルアップ接続について、次のことを考えてみよう
接続の費用
利用中の費用
初期費用(設備等)
回線の利用度合い、特にダイヤルアップサーバー側の電話機器の利用度合い
常時接続について、接続の費用をダイヤルアップ接続と比較してみよう
IPアドレスの割当て方(恒久的なIPアドレスと一時的なIPアドレス)について、次のことを考えてみよう
ダイヤルアップ接続の場合、IPアドレスは一時的なアドレス(接続するたびに違うアドレスが割り当てられる)を使う
ことが多い。各PCに恒久的なIPアドレスを与えてはいけないのだろうか?
上記で、一時的なアドレスを与えるメリットは何か
上記で、一時的なアドレスだとできない(具合が悪い)ことは何か
NATについて理解しよう
(★)
NATとは Network Address Translation の略で、多数のPC(端末)を1つのアドレス(グローバルアドレス)で代表する
ことが出来る方法である。(詳しくは教科書を見よ)
(注意) 厳密に見ると、NAT には
単純なアドレスの変換(読替え)をする(この時には内部側のPCの台数分だけの外側のIPアドレスが必要となる)
ものと、
内部側のPCをすべて1つの外部IPアドレスに読替えて、内部側のPCを外から区別するには異なるポート番号を
使う、という NAPT、または IP マスカレードと呼ばれる方法がある。
上の書き方だと、NAPT を表しており、単純な NAT は除外されている。
教科書の図を見て、NAPT の性質を整理せよ
NAPT では、外部から見ると、どう見えるのか (★)
NAPT を使うと、なにが具合がいい(うれしい・得をする)のか (★)
NAPT では、(外部と内部の)アドレスの変換の対応は、どのようにして作ることが出来るか (★)
NAPT を使うと、何が出来ないか (★)
NAPT を使うと外部から内部PCが攻撃されにくいと言われるが、それはなぜか (★)
[3] IPv6
IPv6 とは何か、IPv4 との違いは何か (★)
IPv6 はなぜ必要になったか、目的は何だったか (★)
教科書にある、経路制御表の集約とは何か、なぜ IPv4 ではそれができず、IPv6 ではできるのか
教科書にある、パフォーマンスの向上は、なぜ実現できるのか
IPv6 が標準規格として制定されてからほぼ10年立つが、身の回りでは使われていない。つまり、人々が新しい技術に
移行しなかったのであるが、これはなぜだろうか (★)
PC のソフトウェア(たとえば Windows, Internet Explorer, Linux, Mozilla-Firefox/Thunderbird, …)は v6 使用可である
ルーターは、家庭用の安価なルーターは未対応が多いが、大きなネットワークで使われるものは v6 使用可である
国も IPv6 の普及運動に力を入れた(推進協議会、国の調達には v6 使用可を条件に、米国でも同じような動き)にも
かかわらず、身の回りにほとんど見かけない。なぜだろうか?