1.電気設備工事 Ⅲ-1-2 Ver.1.01 4.ボックスの大きさによって次の

枠組壁工法 耐火建築物設計・施工の手引き
Ⅲ.施工(設備工事)
Ⅲ-1-2
1.電気設備工事
Ver.1.01
確認事項
4.ボックスの大きさによって次のうちの1つの仕様でボックス
の周囲を断熱材または耐火被覆材で覆う。
①開口面積 100c㎡未満
②開口面積 200c㎡未満
□ボックスの周囲が定め
られた断熱材または耐
火被覆材で覆われてこ
とを確認する。
③開口面積 200c㎡以上
図3-1-2
※取付け部が不燃料を挟んでの場合は、側面3方向+裏面、ステー使用の場合は
側面4面+裏面を上記仕様で覆う。
図3-1-3
5.壁下張・上張の強化せっこうボードはボックスの大きさに合
わせて切り欠く。
□強化せっこうボードの
切り欠きがボックスの
大きさよりも大きすぎ
ないことを確認する。
6.ボックスの配線を通した穴を不燃材料で充てんする。
7.壁仕上げの後、耐火仕様のプレートを取付ける。
(社)日本ツーバイフォー建築協会
76
枠組壁工法 耐火建築物設計・施工の手引き
Ⅲ.施工(設備工事)
Ⅲ-1-3
1.電気設備工事
Ver.1.01
確認事項
(2)天井埋め込み型照明器具
※なるべく直付照明を用いる。天井埋込み型を用いる場合は、
二重天井を用いると以下のような制限を受けない。
1.鋼製(SG 型タイプ)の照明器具を用いる。
□鋼製(SG 型タイプ)
の照明器具を用い
ていることを確認
する。
2.構造体工事の段階で、取付け枠材が必要な場合には、器
具と枠材の間にせっこうボード(厚さ 12.5 ㎜以上)もしくは同
等以上の不燃材料を挟んで取付ける。
□器具と枠材の間に不
燃材料を挟んでい
ることを確認する。
3.器具までの配線を行う。
4.器具の開口の大きさによって次のうちのどちらかの仕様で
器具の周囲を断熱材または耐火被覆材で覆う。
※照明器具取付けの際、断熱材がずれないよう固定しておく。
①開口面積 100c㎡未満
□器具の周囲が断熱材
または耐火被覆で
覆われていること
を確認する。
②開口面積 200c㎡未満
図3-1-4
5.天井の下張・上張の強化せっこうボードは器具の大きさに
合わせて切り欠く。
6.天井仕上の後、照明器具本体を固定する。
(社)日本ツーバイフォー建築協会
77
枠組壁工法 耐火建築物設計・施工の手引き
Ⅲ.施工(設備工事)
Ⅲ-1-4
1.電気設備工事
Ver.1.01
確認事項
(3)天井ダクト配管
1.耐火仕様のダクト(金属製)を用いる。
□耐火仕様のダクトを
用いていることを
確認する。
2.構造体工事の段階で、取付け枠材が必要な場合には、ダク
トと枠材の間にせっこうボード(厚さ 12.5 ㎜以上)もしくは同
等以上の不燃材料を挟んで取付ける。
□ダクトと枠材の間に
不燃材料を挟んで
いることを確認す
る。
3.ダクトの開口の大きさによって次のうちのどちらかの仕様で
ダクトの周囲を断熱材または耐火被覆材で覆う。
①開口面積 100c㎡未満
②開口面積 200c㎡未満
□ダクトの周囲が断熱
材または耐火被覆
で覆われているこ
とを確認する。
図3-1-5
※ダクトに防火ダンパーを取付けた場合は、ダンパー以降のダクト配管の周囲の断
熱材または耐火被覆材を省略できる。
図3-1-6
4.天井の下張・上張の強化せっこうボードはダクトの大
きさに合わせて切り欠く。
5.天井仕上の後、ダクトガラリを固定する。
(社)日本ツーバイフォー建築協会
78
枠組壁工法 耐火建築物設計・施工の手引き
Ⅲ.施工(設備工事)
Ⅲ-1-6
1.電気設備工事
Ver.1.01
確認事項
(5)防火区画以外の耐火構造の床・壁を貫通する電気設備管
※火が耐火構造(壁・天井裏等)の中に入らない構造。
(貫通する配管・配線部分を鉄板等不燃材で覆う場合)
1.貫通する部分に鉄板等不燃材の筒を通し、筒と耐火被覆材
のすき間を不燃性コーキングで覆う。
□配管が塩ビ管の場
合、貫通部の仕様が
正しいことを確認
する。
2.筒の中に電気設備の配線・配管を通す。
図3-1-8-1
(貫通する配管が耐火二層管(不燃管)の場合)
1.管に合せて貫通する部分の穴あけ(丸穴)を行う。貫通部木
口の耐火被覆材は不要。
2.配管の貫通部のすき間は、不燃性コーキングで覆う。
□配管が不燃管の場
合、貫通部の仕様が
正しいことを確認
する。
3.配管の中に電気設備の配線・配管を通す。
図3-1-8-2
(社)日本ツーバイフォー建築協会
80
枠組壁工法 耐火建築物設計・施工の手引き
Ⅲ.施工(設備工事)
Ⅲ-1-6
1.電気設備工事
Ver.1.01
確認事項
(6)防火区画の床・壁を貫通する電気設備管
※1 火が耐火構造(壁・天井裏等)の中に入らない構造。
※2 火が貫通部を抜けて他の区画に入らない構造。
(貫通する電気設備管が塩化ビニル管の場合)
※3 「平 12 建告第 1422 号」を適用する場合(P82-3 参照)
1.貫通する部分に一辺 300mm 程度の四角い穴をあけ、防火
区画貫通部木口を壁と同じ耐火被覆材で被覆する。
□配管が塩ビ管の場
合、貫通部の仕様が
正しいことを確認
する。
2.配管の貫通部のすき間をモルタル等不燃材料で充填する。
3.配管の中に電気設備の配線・配管を通す。
図3-1-8-3
(貫通する電気設備管が耐火二層管(不燃管)の場合)
1.貫通部およびその両側1m以内の距離にある配電管その他
の電気設備管は不燃材料で造る。
□配管が不燃管の場
合、貫通部の仕様が
正しいことを確認
する。
2.防火区画の貫通部木口を不燃材料で被覆する。
3.配管の貫通部のすき間をモルタル等不燃材料で充填する。
4.配管の中に電気設備の配線・配管を通す。
図3-1-8-4
(社)日本ツーバイフォー建築協会
80-1
枠組壁工法 耐火建築物設計・施工の手引き
Ⅲ.施工(設備工事)
Ⅲ-2-1
2.給排水設備工事
Ver.1.01
確認事項
(1)給排水配管
1.給排水配管は、できる限り壁の耐火被覆の外側および、床
の天井側耐火被覆の下側で行い、耐火被覆に損傷を与えな
いようにする。
施工例(写真)No.Ⅲ-201
□配管が壁耐火被覆の
外側および床の天
井側耐火被覆の下
側で行われている
ことを確認する。
それ以外の場合は、
次ページ以降の措
置が必要となる。
図3-2-1
(社)日本ツーバイフォー建築協会
82
枠組壁工法 耐火建築物設計・施工の手引き
Ⅲ.施工(設備工事)
Ⅲ-2-2
2.給排水設備工事
Ver.1.01
確認事項
(2)防火区画以外の耐火構造の床・壁を貫通する給排水配管
※火が耐火構造(壁・天井裏等)の中に入らない構造。
(貫通する給排水配管が塩化ビニル管の場合)
施工例(写真)
1.貫通する部分に一辺 300mm 程度の四角い穴をあけ、貫通
部木口を壁と同じ耐火被覆材で被覆する。
No.Ⅲ-203 左側
2.貫通する両面を耐火被覆材で被覆し、管径に合せて穴をあ
け、管を通す。
□配管が塩ビ管の場
合、貫通部の仕様が
正しいことを確認
する。
施工例(写真)
図3-2-2
No.Ⅲ-203 右側
(貫通する給排水配管が耐火二層管(不燃管)の場合)
□配管が不燃管の場
合、貫通部の仕様が
正しいことを確認
する。
1.管に合せて貫通する部分の穴あけ(丸穴)を行う。貫通部木
口の耐火被覆材は不要。
2.配管の貫通部のすき間は、不燃性コーキングで覆う。
図3-2-3
(社)日本ツーバイフォー建築協会
82-1
枠組壁工法 耐火建築物設計・施工の手引き
Ⅲ.施工(設備工事)
Ⅲ-2-3
2.給排水設備工事
Ver.1.01
確認事項
(3)防火区画の床・壁を貫通する給排水配管
※1 火が耐火構造(壁・天井裏等)の中に入らない構造。
※2 火が貫通部を抜けて他の区画に入らない構造。
施工例(写真)
No.Ⅲ-202 左側
(貫通する給排水配管が塩化ビニル管の場合)
※3 「平 12 建告第 1422 号」を適用する場合(P82-3 参照)
1.貫通する部分に一辺 300mm 程度の四角い穴をあけ、防火
区画貫通部木口を壁と同じ耐火被覆材で被覆する。
2.配管の貫通部のすき間をモルタル等不燃材料で充填する。
□配管が塩ビ管の場
合、貫通部の仕様が
正しいことを確認
する。
図3-2-4
(貫通する給排水配管が耐火二層管(不燃管)の場合)
施工例(写真)
1.貫通部およびその両側1m以内の距離にある給水管その他
の管は不燃材料で造る。
2.防火区画の貫通部木口を不燃材料で被覆する。
3.配管の貫通部のすき間をモルタル等不燃材料で充填する。
No.Ⅲ-202 右側
□配管が不燃管の場
合、貫通部の仕様が
正しいことを確認
する。
図3-2-5
(社)日本ツーバイフォー建築協会
82-2
枠組壁工法 耐火建築物設計・施工の手引き
Ⅲ.施工(設備工事)
Ⅲ-2-4
2.給排水設備工事
Ver.1.01
(参考)
□ 防火区画を貫通するパイプ類は、不燃材料製が原則だが、
『硬質塩化ビニル製』のものも使用が認められる。
※3 建設省告示第 1422 号
「準耐火構造の防火区画等を貫通する給水管、配電管その他の管の外径を
定める件」
建築基準法施行令(以下「令」という。)第 129 条の 2 の 5 第 1 項第七号ロの規定に基
づき建設大臣が定める準耐火構造の防火区画等を貫通する給水管、配電管その他
の管(以下「給水管等」という)の外径は、給水管等の用途、覆いの有無、材質、肉厚
及び当該給水管等が貫通する床、壁、柱又ははり等の構造区分に応じ、それぞれ次
の表に掲げる数値とする。
(表は抜粋)
給水管等
の用途
覆いの有無
給水管
配電管
排水管及び 覆いのない場合
排水管に
厚さ 0.5mm 以上
附属する
の鉄板で覆われ
通気管
ている場合
材料
肉厚
難燃材料又は
硬質塩化ビニル
難燃材料又は
硬質塩化ビニル
難燃材料又は
硬質塩化ビニル
5.5mm 以上
6.6mm 以上
給水管等の外径
給水管等が貫通する
床、壁等の構造区分
1 時間耐火構造
90mm 以下
115mm 以下
5.5mm 以上
90mm 以下
4.1mm 以上
5.5mm 以上
61mm 以下
90mm 以下
難燃材料又は 5.5mm 以上
硬質塩化ビニル 6.6mm 以上
90mm 以下
115mm 以下
(社)日本ツーバイフォー建築協会
82-3