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詩を二編
不思議な歌
不思議な歌をうたっている
旋律はさだかでないし
拍はどこにあるのかわからない
言葉は愛や歓喜や平和が踊っているが
しらべは破滅を奏でている
不思議な歌を
わたしもうたっている
忙しい
あの電車に乗りたい
コーヒーも飲みたい
ギリギリだ
コーヒーをいれた
こりゃ間に合わない
氷でも入れてしまおうか
そんなコーヒー飲みたくない
ブログにはツイッターで紹介した文具を使って手書きした写真も載せてます。
http://ameblo.jp/h-kazuyuki
インク退色テスト。窓に貼り付けて3ヶ月
2階のベランダの窓に貼り付けて3ヶ月。インクの退色具合の追加報告。
退色テスト1ヶ月時点の退色報告はこちら。写真有り。
http://ameblo.jp/h-kazuyuki/entry-11101402388.html
まずは上記のリンクの写真と比べてみて欲しい。撮影は2月2日。貼り付けて3ヶ月の状況。
紙はMIDORIの北国シロクマノート。紙はほとんど焼けていない。
以下は個人的感想。
■モンブラン ミッドナイトブルー
青みは完全になくなった。灰色になった。
■パーカー ブルー
これはブルーブラックの間違いか? 1ヶ月時点と同じ緑色のままであるが、今回は緑が薄くな
った感じ。
■パイロット ブルーブラック
こちらも、青みがきえて、1ヶ月時点より薄くなった。かなり掠れてきている。
■パーカー ブラック
茶色に変色した。1ヶ月時点よりも若干薄くなった。
■プラチナ ブラック
1ヶ月時点ではほとんど退色は見られなかったが、今回の3ヶ月時点では確実に薄くなっている
。
■中国で買った安物M
1ヶ月時点で最も変化が大きく、変色したものであるが、今回はさらに薄くなっている。
■中国で買った安物F
退色は若干あるがはっきりと色は出ている。
■トンボ エアプレス
1ヶ月時点ではほとんど退色のなかったボールペンであるが、今回の3ヶ月時点では確実に退色
が見られる。
■ラミーLM12&LM16
トンボよりもさらに退色が見られる
■プライベートリザーブ アラビアンローズ
かなり薄くなった。もはやピンクである。
■パイロット ブラック
ほとんど退色なし。
■鉛筆
退色なし
このテストとはべつに、最近、青色系のインクが増えたので、それらをまとめてみた。今回は実
験用と保存用に二つ用意した。今回は日光にあてるようなことはせず、部屋の壁に貼り付ける。
一方は暗所に保管する。どのくらいの退色が起こるのか楽しみである。
ツイッターを始めた。ツイッターでインクや細々した文具などをUPしてます。よかったらのぞい
てみてください。
http://twitter.com/hkazuyukiz
伝説的ハヤシライスを食った
本や文房具や東京が好きなので、丸善に元祖ハヤシライスを名のるものがあるのは知っていたが
、食べたことはなかった。僕は普段、一人の時は外で食事をしないので、食おうと思って出かけ
なければ食うことはない。友達を誘って食いに行った。
ハヤシライスの名前の由来は諸説あるのだが、その中で早矢仕有的が考案したというのがある。
早矢仕有的というのは丸善の創業者である。日本橋丸善の3階はカフェが併設されていて、そこで
食えるようになっている。
もちろん、オリジナルハヤシライスを注文。大きな皿の片隅に、ラグビーボール型をしたライス
が盛られ、皿全体にハヤシソースがかけられている。大盛りは+150円で、ライスが二段重ねにな
ったものだ。最近の大盛りは、怪獣が食べるのかというような狂った分量が出てくるご時世なの
でちゃんと確認した。ルーはギリギリ足りた。
僕はハヤシライスが好きで、学生時代には毎日レトルトハヤシを食っていた時期もあった。オリ
ジナルハヤシライスの味はというと、最高に美味いレトルトハヤシを更に磨き上げて美味くした
感じだ。元祖ハヤシライスだからといって、なにか特別な味がするわけではなく、予備知識なし
でこのハヤシを食ったら、きっとみんな「美味しいハヤシライスだね」となんら疑念を抱かずに
言うはずである。きわめてオーソドクスな味なのだ。しかし、なればこそ好感が持てたのも事実
である。最近のラーメンではないが、あれこれ付け足したり変な味にしたりして、オリジナ
リティーを出すのが流行っている。もはやラーメンではなくなっている。普通のラーメンで、
かつ、これぞラーメンと呼べるようなものは少ない。丸善のハヤシライスは、普通のハヤシライ
スであり、かつ、これぞハヤシライスなハヤシライスなのである。
インクはついに実より名をとった
万年筆にはまった人は、おそらくインクにもはまる。というのも、お気に入りのペンに、お気に
入りのインクを入れて、お気に入りの紙に文字を記すのが、デジタル時代の前時代的文化の意義
であるからである。
ペンが実用からかけ離れれば、当然インクも実用からかけ離れ、より優雅な文化となる。ご存知
の通り、貴族文化とは実用性を度外視したものなのだ。ファッションすなわち我慢なり、という
言葉が示すとおり、実を捨てて名を取る文化である。
そこで、最近ではインクがまさに「名」を取っている。実用性インクならば、「青」とか「赤」
とか記した方がよほどわかりやすいが、それでは面白くない。パイロットの色彩雫(ちなみにこ
れはイロシズクと読む、否、読ませるのである)を例に取るならば、同じ青でも、朝顔、紫陽花
、露草、紺碧と微妙に違う青がそろう。どこにも「青」という色を示す文字は出てこない。赤な
らば、冬柿、紅葉、躑躅など。他にも、冬将軍、孔雀などという色がある。これらが、何色か想
像が付くであろうか。しかし、実に使ってみたいと思わせるネーミングではなかろうか。海外の
インクメーカーであるドクターヤンセンなどはもっと露骨で、色に過去の偉人の名前を付けて
いる。ナポレオン、マルクス、バッハ、ショパン、アンデルセン、etc……。色が想像できるだろ
うか。ちなみに、マルクスはピンク色だ。
色彩雫は欲しいなぁ、特に孔雀が、と思っていたが、以前ブログに書いたように、色彩雫は高い
部類に入る。そう易々といくつも買えるものではない。そこで、リミテッドエディションという
のが発売されていた。AからDまで、それぞれ3種類の色が入っている。が、もうどこも売り切れ
ているらしい。このまえたまたま最後の一つ、というのを見つけたので買った。壜は小さく一
色20mlである。僕が買ったBセットには紺碧、新緑、霧雨が入っていた。新緑は欲しい色だった
。他の2色も面白い。紺碧は初恋と比べて若干薄く、これはこれで使い道がある。霧雨はまだ開
けていない。試し書きしたらツイッターにでも画像をアップする。この色彩雫、20ml×3本=60ml
で3150円だから、1mlあたり52.5円とチャートの上位に食い込んだ。
インク値段チャート
http://ameblo.jp/h-kazuyuki/entry-11127079285.html
ツイッターを始めた。ツイッターでインクや細々した文具などをUPしてます。よかったらのぞい
てみてください。
http://twitter.com/hkazuyukiz
ノスタルジー カメラは写真以外を記録するか
古道具屋をのぞくのが好きである。その日もなにげなく大手古道具屋チェーン店に入った。最
近はカメラの部品を探している。娘が生まれたのでちょっといい一眼レフを買った。
しかし、最新のカメラも、根本的な機能は数十年前と代わらない。銀塩カメラとデジタルカメ
ラの違いは、フィルムがイメージセンサーに取って代わっただけである。だから、カメラでもっ
とも大事な部品は太古の昔からレンズと決まっている。その証拠に、最新のデジタル一眼に数十
年前のレンズをそのまま付けることが可能なのだ。古いレンズはカメラ屋でも売っているが、い
いものを格安で買おうと思ったら古道具屋に限るという次第だ。性能? 昔のレンズは悪くない
。むしろ情感がある。だから、今日のように古道具屋をのぞいては古いレンズを探している。
その店に面白いレンズはなかったが、カメラ用品が無造作に放り込まれているカゴを漁ってい
ると、ふと手が、目が、懐かしさを感じた。昔の8ミリビデオカメラである。ところどころこす
れたり、カビが生えたりしていた。そのカメラは寸分たがわず僕がこどものころサンタクロース
からもらったものと同じモデルであった。断言できる。僕が使っていた機種に相違ない。それほ
どに、どこに何のボタンが付いているか知っていた。手にすればするほど、思い出が押し寄せて
きて僕の頭を占領する。ファインダーは光学ではないから何も映らない。この時代から電子ファ
インダーはあったのだ。モノクロであったが。
このズームレバーで父親のデブな腹をアップで撮ったり、ファインダーを縦にして地面の人形
を映した。祖母とたわいのない人形映画を一本撮ったっけ。雪山のウサギをさがしたり、家にき
た友達を撮ったり、いろいろなことをした。
僕のこのカメラは今どこにあるのだろう。実家のどこかに眠っているのか。20年ぶりくらいに
、このビデオカメラを手にして、しまってあった記憶が一瞬で溢れた。どれもしょうもない思い
出である。
カメラはテープにだけ過去を記録するのではなく、カメラそれ自体にも記録していたらしい。
僕が今使っているちょっといい一眼レフカメラに、娘は僕を記録してくれるだろうか。
万年筆用インク、1ミリリットルあたりの値段、各メーカー一覧
あけましておめでとうございます。新年とか誕生日というのはサッとやってきて、サッと去って
いき、また来ます。本来直線である時間の流れを無理くり円形にしています。農耕が主体だった
時代ならば、季節の巡りに区切りをつけるのは合理的ですが、いまやそういう時代ではない気が
します。2011年の365日目の次は、2011年の366日目でいいではないか。などと、毎年思ってい
ます。月や週もそう。この不可解な区切りに、急かされ、諦め、ため息をつく。大切な時間が浪
費されてしまっているのではないでしょうか。「週がなくなったらこのブログはいつ更新される
のだ?」心配はご無用。7日おき更新にします。いやしかし、一日という区切り、一秒という区切
りすらなくなってしまったら……
そんなこんなで、今年もよろしくお願いします。今年は形のあるものを残そうと思っています。
形あるもの第一弾。趣味の文具箱Vol.21で特集されていたインク。このインクの値段を容量で割
って、1ミリリットルあたりのインクの値段を一覧にしてみた。レギュラーインクでこれほど差が
あるとは……。パイロットの30mlと70mlの逆転は意外だが、総じて国内勢は安い。
テキストで貼ってみた。環境によっては読めないかも知れないので、JPGも一応載せておく。イン
ク選びの一助となれば幸い。
1ミリリットルあたりの値段が高い順
メーカー
容量ml 1mlあたりの価格(円)
価格
Caran d'ache
2,625
30
87.50
Jansen
2,100
30
70.00
Visconti
2,625
40
65.63
Delta
1,890
Montegrappa
63.00
2,415
S.T.Dupont
Marlen
30
2,415
1,680
Yard.O.Led
42
57.50
42
30
57.50
56.00
1,575 28.4
55.46
Pelikan Edelstein
2,415
50
48.30
Conway stewart
1,260
30
42.00
Sailor ナノインク
2,100
50
42.00
2,100
ご当地インク
Herbin
1,260
Private Reserve
50
30
42.00
1,890
50
Pelikan 蛍光イエロー 1,050
cartier
2,100
Faber-Castell
42.00
37.80
30
60
35.00
35.00
2,100 62.5
33.60
Montblanc
1,890
60
31.50
神戸ink物語
1,575
50
31.50
Pilot 色彩雫
1,575
50
31.50
Stipula
2,100
70
30.00
Aurora
1,260
45
28.00
Platinum カーボン
1,575
60
26.25
Rohrer&Klingner
1,300
50
26.00
Waterman
Lamy
1,260
1,155
Platinum ミックス
Sailor
50
25.20
50
23.10
1,260
1,050
60
50
Sheaffer
1,050
Cross
945 62.5
Pilot 70ml
1,050
Parker
840
21.00
50
21.00
15.12
70
57
21.00
15.00
14.74
Pilot 30ml
420
30
14.00
Platinum
420
30
14.00
メーカー順
メーカー
価格
容量ml 1mlあたりの価格(円)
Aurora
1,260
45
Caran d'ache
cartier
2,625
2,100
Conway stewart
Cross
Delta
Faber-Castell
60
1,260
28.00
30
35.00
30
945 62.5
1,890
30
87.50
42.00
15.12
63.00
2,100 62.5
33.60
Herbin
1,260
30
42.00
Jansen
2,100
30
70.00
Lamy
1,155
50
23.10
Marlen
1,680
30
56.00
Montblanc
1,890
Montegrappa
60
2,415
42
Parker
840
Pelikan
840 62.5
Pelikan Edelstein
31.50
57
57.50
14.74
13.44
2,415
50
48.30
Pelikan 蛍光イエロー 1,050
30
Pilot 30ml
420
14.00
Pilot 350ml
1,575
Pilot 70ml
30
350
1,050
Pilot 色彩雫
1,575
Platinum
420
35.00
4.50
70
15.00
50
31.50
30
14.00
Platinum カーボン
1,575
60
26.25
Platinum ミックス
1,260
60
21.00
Private Reserve
1,890
Rohrer&Klingner
S.T.Dupont
Sailor
Sheaffer
1,300
2,415
1,050
Sailor ナノインク
50
37.80
50
42
50
57.50
21.00
2,100
1,050
26.00
50
50
42.00
21.00
Stipula
2,100
70
30.00
Visconti
2,625
40
65.63
Waterman
1,260
Yard.O.Led
1,575 28.4
神戸ink物語
1,575
ご当地インク
2,100
50
50
50
25.20
55.46
31.50
42.00
デジタルが普及した時代の手書き・直筆とは
万年筆とフィルムカメラは面倒くささを見直す良い機会になった。近年、デジタルの発達とと
もに、便利さ、快適さを求める中で、面倒くささの中にあった楽しみや喜びが去っていった。自
分もずっと、便利さや合理性を求めて身の回りのものを揃えてきた。その考え方を見直すきっか
けになったのは、オイゲン・ヘリゲルの日本の弓術を読んでからだ。
日本の弓術には以下のような意味のことが書かれていた。
「弓術は戦争で敵を倒すために使われていた。明治以降、戦争で使用するという実用的意義がな
くなったにも関わらず、弓術はますます盛んになった。弓術は実用性という相対性を失うこと
によって、本来の内在する精神がより明らかになった」
この論理を借用して万年筆と手書きに当てはめるとこうなる。
「文字を書いて言葉を残す行為は、以前は手で書く以外に出来なかった。しかし、近年PCの普及
とともに、誰でも、手書きよりも明瞭で嵩もとらず楽で早い活字、を利用することが出来るよう
になった。手書きやペンは実用的でないが故に、敢えてそれを行うことに、なんらかの精神的意
義があるはずであり、それが求められる」
毛筆にまでさかのぼってみた。出来合墨汁を買わずに墨と硯で墨汁をつくって書いたりもして
みた。そこには、上記の理論のPC→ペンを毛筆→ペンに読み替えるくらいの精神的何かがあるの
だが、あまりに大変でよほどまとまった時間がないと出来ない。今回は手書きだけにこだわる。
では、手書きの精神的意義とは何かを考えてみたい。
僕は神も仏も信じないが宗教は好きである。宗教は人間が考え出したもっとも崇高な屁理屈で
ある。弓術や手書きを軽くすっ飛ばすくらい、純粋に精神的意義に特化したものだ。その話は置
いといて、写経という行為がある。趣味の文具箱Vol.20に載っている「書くを愉しむ8つのアイデ
ィア」の中の一つにも数えられている。写経はただ書き写せばいいというわけではない。ワープ
ロ検定とは違うのである。一字一仏といって、一文字一文字、仏を思って書くのである。写経を
すると字が上手くなるとか、大願成就するとかいうのは卑俗な考えである。写経の目的はまさに
、書くという行為を通じて体現する精神的何かなのである。
中国では書画同一といって、書は画と解される。外国でもカリグラフィーというものがある。こ
れは、文字が視覚的に何かを訴えるよい例である。PCでも様々なフォントがあるのは、文字の視
覚効果を狙ってのことだ。そこに、手書きという選択肢は含まれてしかるべきだと思う。谷川俊
太郎と大岡信の対談で、朗読の功罪のようなことが語られていた。本来読者が無限に想像するは
ずの言葉が、朗読することにより一義的な意味になってしまうというのだ。確かに、平和を歌っ
た詩なのに、怒ったように読んだら、なんか意味が変わってしまう。だが、上手に読めばより詩
の意味が伝わるという可能性もあるという。手書きもそんなところではないだろうか。ある本
では、野口英世の母の手紙というのを、名筆として取り上げていた。
あと、筆順と形にこだわる必要はない。正しい筆順、書き順、というのは文字にはない。便宜上
文部省がつくったものだ。ただ、王羲之のように書きたいなら、王羲之の筆順で書いた方が良
いし、丸文字を書きたいならそれに適した筆順で書くしかない。
文字に上手い下手もなかろう。自分も他人も読めないような文字というのは、模様として書くな
らいいが、ちょっと文字の範疇から逸脱している。そうでないなら、綺麗汚いもない。明朝体と
ゴシック体、どちらが上手な文字であるかを論じるようなものである。
ただ、例外がある。僕の字は汚くて下手い。字が下手なので、行書や草書でグニャグニャと書け
ばそれらしく見えるかと思って取り組んだら、余計酷くなった。その代わり、日記をその辺に放
っておいても平気だ。だれも読めないから。最近はyoutubeとかを見て、綺麗な字を練習している
。パイロットのペン習字でもやろうかと考えている。現在修行中。こんな感じだ。万年筆という
詩を書いた。
万年筆
すらすら書けて
思ったように言葉が出てくる
思ってもみない言葉が出てくる
インクは宇宙
言葉が游ぐ
インクとの宇宙は
筆によって変わる
紙によって変わる
感情によっても変わる
無限との対話
この文字をみよ!
活字だけなんてもったいないではないか
このペンをみよ! この色をみよ!
はっきり言ってジョッターはかなり使える。が、落とした。
ジョッターを落とした。一緒にペンもなくした。なので、また買った。ミニペンも買った。ちなみに、ペン一本でジョ
ッターを四つ買える。ジョッターは百均で売っている。
以前に紹介したジョッターだが、想像以上に使える。どのくらい使えるかというと、落としてなくしてしまうくらい毎日
持ち歩いている。
ジョッターはあまり普及していない。いや、全然普及していない。使っている人を見たことがない。使ったことがない人
はぜひ使ってみて欲しい。ミニペンと揃えても500円なのだ。とくに、ひらめきを失った苦い経験がある人は持つべきだ
。
普通のメモは「ポケットから出して開く」最悪なケースだと、「鞄から出して開いてペンもどこかから出す」
この動作がいらないのだ。ポケットから出した瞬間にかける。
ジョッターの意味はなんだろうとちょっと調べてみた。英語だとjotterである。メモ帳、メモパッドという意味。そのま
んま。jotには動詞と名詞があり、動詞は「短いメモをとること」とある。名詞は「微少、わずか」などという意味。jot
の語源はギリシャ語の「ι」iotaである。英語のiotaとjotは同じ意味。ιは物理学では微少を現すらしい。
ジョッターメモを讃え詩を作った。
メモ
宙を舞う言葉を仕留める銃
一瞬を永遠に変える
早さと正確さを要するが
心の中を照らし己の謎を探し出す懐中電灯
闇に色を塗っていく
上手く光をあてられるだろうか
人を動かすもの
思いを伝えるもの
他人と己をつなぐもの
それは記憶
もう一つの心
いつかの心
A5のノートと比べてこの大きさだ。ちなみに上記の詩くらいなら全部書ける。リフィルは無印のコットンペーパーが使
える。落としても良いように二つ買ってきた。
万年筆のインクの退色テスト
万年筆という筆記具を使っているであろうか? 日常使っているひとは少ないのではあるまいか。毛筆ならば学生の時分
に授業でやらされるが、万年筆はやろうと思わなければやらない。僕もついこの前まで、さわったことはあったが、使
うことはなかった。しかし、ちょっといい万年筆をもったら、これが嬉しくてたまらず、以来、日常の筆記に万年筆を用
いている。書かなくてもよいことまで、わざわざ紙に書いている。今までは、なにかを書きたいからペンを使うのだ
と思っていた。最近は、ペンを使いたいがためになにかを書いている。万年筆を使いたいが故に作家になったひとは絶対
にいると思う。
たいしてインクを持っているわけではないが、退色テストをしているので、中間発表をしてみたいと思う。
一番下の画像は、2011年10月30日に書いて、翌日撮影したものと、それを、2階ベランダの窓ガラスに約1ヶ月貼り付け
たもの。撮影は同年12月3日。窓ガラスは磨りガラス。夜は雨戸を閉める。
紙はMIDORIの北国シロクマノート。紙はほとんど焼けていない。
思ったより退色したものとそうでないものがあった。写真も参考になるかも知れないが、自分も一つ一つ感想を書いて
みた。ただ、テストと同じものをもう一つ作っておけば良かった。後悔先に立たず。
モンブラン ミッドナイトブルー
純粋に薄くなった。青味はほとんど消えている。古典ブルーブラックとのことだから、青味が抜けるのは情報通りといっ
たところか。この後のどうなるか楽しみである。
パーカー ブルー
最初から結構複雑な色をしていると思ったが、もう完全に緑色になっている。緑が浮かび上がってきたという感じだ。イ
ンクの濃い部分は黒くなっていて退色はない。
パイロット ブルーブラック
こちらも、モンブランほどではないが青味が抜けている。しかし、ほとんど変化ないのではないだろうか。
パーカー ブラック
こちらは茶色に変化した。なかなか面白い色になったが、このまま消えていってしまわないか心配。
プラチナ ブラック
心なしか薄くなった感はあるものの、ほとんど変わらず。
中国で買った安物M
ペリカンのパクリ(売人はそういっていたが、どう見てもペリカンに見えない)らしいが、最初からインクが入っていた
。飛行機の中でも爆発せず、無事に持って帰ってこられた。FとMを買った。両方とも最初からカートリッジインクが半
分ほど入っていた。色は違うらしい。
今回のテストで一番色が変わったのは、このMである。ほとんど灰色に変化。一番最初に消えそうだ。
中国で買った安物F
ちなみにどのくらい安かったかというと。2本で500円くらい。……プレピーが買えるではないか。よくよく思い返すと
、それほど安くもないかも。
こちらは退色はほとんどない。むしろ、黒が強くなったきらいがある。
トンボ エアプレス
500円くらいの実用的なボールペン。高いボールペンの書き始めが掠れるのに対し、エアプレスは最初からしっかりか
ける。退色はほとんどない。
ラミーLM12&LM16
中身は同じなのだろう。若干の退色が見られる。油性ボールペンでも退色するようだ。
プライベートリザーブ アラビアンローズ
そのまま薄くなった感じだ。しかし、ほんのちょっとである。
パイロット ブラック
これは後から付け足したものであるが、ほとんど退色なし。
また窓ガラスに貼り付けたので、しばらくしたら再度報告する。
10月31日撮影
12月3日撮影
アルファロメオの不思議
ネットで名前とか住所とかを登録して、アルファロメオの店にいくと、Amazonの1000円券がも
らえるという企画が先々月あった。ネットに登録したあと実店舗に行かなければならない。どこ
にあるのだろうと場所を調べてみたら、なんと家のそばの外車が並んでいる店がアルファロメオ
の店だった。で、登録して行ってみると、夕飯時だからか人がいない。車屋なので車を展示する
関係上ショールームはだだっ広い。カウンターの奥で店員が一人、椅子に座っていた。はやらな
いラーメン屋の匂いがした。しかし、並んでいるのは高級外車。僕は戸惑う。仕方がないので、
すみません、と呼んで登録情報をプリントアウトしたものを渡した。中年で茶髪の、いかにも外
車ディーラーでござんすといったような店員は、「あ、はい」と書類を持ってカウンターの奥に
下がった。車は嫁が嫁入り道具として持ってきた13万キロ走っている軽自動車しか持っていない
。が、車は基本的に好きなので高級外車を眺めていた。ドアの開閉もした。運転席に座る気には
ならなかった。虚しいだけだ。僕と店員だけの店内には軽妙なジャズが流れていた。けっして大
きくない音量のジャズが鮮明に聞こえていた。五分ぐらいしても、店員は何も言ってこない。も
う帰っていいのか知らん……。カウンターの奥のコピー機が唐突に稼働し始めた。店員は一枚
のA4紙を持ってきた。「これに記入して下さい」項目はネットで書いたのと全く同じ問いだ。な
ぜ同じものを二枚書かせるのかわからない。文句を言っても仕方がない。書いて渡すと、「では
、登録しておきます。後ほどメールアドレスのほうに商品券を送ります」と言って再びカウンタ
ーの奥に下がった。Amazon券をばらまいて店に行かせるくらいだから、さぞかし売り込まれるの
だろうと思いきや、予想はあっさり覆る。そう、美味いと聞いて行ってみたら全く流行ってな
いラーメン屋だったくらいの手痛い裏切り。これが海外風の接客方法なのだろうか。それとも、
店員は一瞬で僕が客になり得ないことを見抜いたのだろうか。せっかく着ていった一張羅のポー
ルスミスは功をなさなかった。そんなアルファロメオに違和感を抱いて一月ほどたったある日、
商品券が送られてきた。早速買い物。アルファロメオの券で買った感はほとばしる。そう、ア
ルファロメオは僕の中で他の外車メーカーとは違う位置になった。これが、日常的に誰でも接す
るユニクロとかマクドナルドとかなら話しは別だ。普通は外車になど縁がない。そんな消費者と
縁を紡ぐ意味合いで、アルファロメオは上手いことをやったのではないか。
電子書籍 考
自分は電子書籍をやってみた。詳細はこちらをご覧になっていただきたい。
http://ameblo.jp/h-kazuyuki/entry-11038764637.html
だから、電子書籍には興味があるし注目もしている。にも関わらず、電子書籍が売れたという話
はほとんど聞かない。唯一の成功事例は携帯小説くらいではなかろうか。もしくは、電子辞書で
ある。
しかし、いずれ電子書籍が流行りそうな気がするのは、身の回りにデジタル機器が増えているか
らか。これも、iphoneとBluetoothキーボードで書いている。掲載先はブログである。デジタルで
ある。自分の作品が上梓されて流通するというのは考えにくいし、ハードルは高い。個人的に電
子書籍が流行ると思うのはかくのごときルサンチマン心情を有しているからとも思わなくもない
。
判断を迷わすものに、紙の本は売れないのに、オフィスで使用するOA紙の量は減らないという、
相矛盾する情報がある。娯楽の文字はモニターでよく、仕事の文字は印字でなければいけないの
だろうか。確かに会議では紙を配る。連絡はいまだにFAXである。しかし、これはタイムラグの
問題だと思う。最近はプロジェクターで済ます会議や、徐々にではあるがメール返信も増えて
いる。利便性からいえば、ITを利用しない手はないのである。
間違いないのは、手書きは相当減ったということだ。最近はメモですらノートパソコンを用いる
ものが増えている。そして、万年筆が復権をとげてきている。江戸時代、鉄砲よりも名刀が重宝
されたのと同じような理由だ。
電子書籍について、上記から結論を導けば、時間はかかれども電子書籍が紙の本に取って代わる
ことは歴史の必然ということになる。ただ、ここで言われているように、電子書籍が革命的知の
転換になるかは疑問である。少なくとも、いまの知的活動を延長する形で紙にとって変わるのは
確かだろう。これは知の転換にせよ、といっている。
印刷は手間である。デジタルで書き、最終消費までデジタルで完結できれば楽だ。今はまだその
システムが完成していない。こんなことを思うのも、先週の文学フリマで使った金額が、僕の人
生において費やしてきた電子書籍にかけた費用の数倍だったということだ。電子書籍は本当に買
いにくい。システム的に買うのが面倒くさいというのではなく、気持ちが電子書籍に金を払うの
を躊躇させる。おなじ100円でも古本と電子書籍では支払うマインドがまるで違う。これは、コン
テンツの責任ではないが、電子書籍がクリアーしなければならない一つの大問題だ。
こうやってスマホ用の電子書籍を作ってみた
forknとパブーにアップした。
パブーはブログの投稿のようにテキストをコピペするだけ。
forknはPDFのインポート機能が付いている(パブーも有料版だと付いている)。だから、まるま
る一冊PDFにして、電子書籍のようにしてみた。
アジサイ少年という作品である。
パブー=http://p.booklog.jp/users/hkazuyuki
forkn=http://forkn.jp/user/hkazuyuki/
以下が手順。
表紙はフォスターというiPhoneアプリで制作。簡単だが、自由度が低いのでおすすめはランク
は「中」程度である。外国では電子書籍の表紙づくりに活用されている、という情報だったの
で使ってみた。有料アプリである。
できあがった表紙は画像ソフトで開いてPDF出力する。PDFにする方法は、CutePDF Writerなど
のソフトをインストールし、仮想プリントアウトをするだけ。あっという間にPDFファイルがで
きあがる。便利な世の中になった。CubePDFというソフトを前は使っていて、問題なくできてい
たのだが、新しいPCにしたら突然使えなくなってしまったので上記のに変えた。前のPCではこち
らを使っている。
小説本文は一太郎で書いている。一太郎でレイアウトしてやはり同じようにCutePDF Writer
でPDF出力する。奥付も同じである。
そして、今三つ作ったPDFをPDForsell2というPDF結合ソフトをつかって結合する。こうして作
ったのがfroknにUPしたものである。一太郎以外はすべてフリーソフトである。ワードは持ってな
いから分からないが、多分出来ると思う。文章のレイアウトが出来るソフトならば、なんで
もPDF化は可能である。
あとはこのPDFをforknのPDFインポートでアップロードするだけ。
iPhoneはOS5になってからか、PDFファイルが普通に読めるようになった。以前はgoodreaderと
かいろいろ使って読んでいたが、ブラウザで直接forknを開いてダウンロードすれば良いだけで
ある。
forknにアップしたものはiPhoneやスマホで読みやすいように組んだ。Sidebooksというアプリで
読むとなお読みやすい。このときページ方向を左→右に設定する。ワンタッチで出来る。
書くことの魅力 小説について
かれこれ10年以上小説を書いている。昔はよく読んだが、最近はあまり小説は読まない。せいぜい読んでもひと月に
一冊、読まない時は2、3ヶ月読まないこともある。ちなみに今読んでいるのは吉川英治の資本太平記。三国志、宮本武蔵
と読んできたが、資本太平記はちょっと趣が異なるような気がする。人物中心の物語の進め具合は吉川英治っぽいと言え
ばぽいのだが。
時々、読まないのに書くのは邪道のようなことを言われるが、小説に王道も邪道もあるものかと思う。というのも、書く
ことと読むことはまったく違うことだからだ。それに、書くことの条件が読むことだとしたら、この世に読物は誕生しな
いはずではないか。誰かが何かを書かなければ、誰も何も読めないのだから。
読むことの魅力は本を読む人間なら誰でも知っている。書くことの魅力とはなんだろうか。ことに、小説を書くことの魅
力とは。ぼくは頭のモヤモヤをすっきりさせることではないかと思う。なら、論文やエセーの方が向いているという人も
いるかもしれない。だが、小説も頭の整理にはうってつけだ。この世の狂い具合を、哲学や社会学的な論調で書くのも有
意義だが、もっと飛躍させて空想の世界に放り込むのも楽しい。詩やアフォリズム、映画や音楽などの創作も同じよう
な側面を少なからずもっている。ただ美しいものを生みたいという理由のみで創作はしない。頭の中にまとわりつくモヤ
モヤの正体を突き止めたいと思ってのことも、少なからずあるはずだ。
ブログやmixiなどで、何かを書いている人は多い。小説を書いてみることをおすすめしたい。全くの空想の物語をつくる
快感は日記や論文等の文学では得られぬものがある。
amazonが日本に参入
ついにamazonが日本の電子書籍に参入してくるという。amazonが参入したからといって鳴かず
飛ばずの日本の電子書籍市場が活性化するかといえば疑問である。日本の電子書籍はフォーマッ
トがバラバラで使い勝手が悪いから普及しない、というが、それほど使い勝手が悪いだろうか?
そうは思わない。使おうと思えば簡単に使える。
普及しない理由の一つとして値段があげられると思う。電子書籍は決して安くない。APPストア
でモシドラは800円、その他も紙書籍が電子化されたものは大体350円。一番安くても85円。ベス
トセラーなどはしばらくすると山のように古本屋に並ぶ。amazonがいくら頑張っても、古本より
安くならない限りその他のプラットフォームと同じ運命ではないか。海外の古本事情は知らな
いが、日本の人口密度は古本に打って付けだと思う。
価格問題で、古本の問題よりもよりやっかいなのは、本はそもそも高いのか、という命題だ。専
門書はともかくとして、ちょっと大きな本屋で手にはいるような単行本や新書、文庫、などはそ
れほど高くないだろう。これらが高いのであれば、携帯の料金や通信料、専用端末などは超高額
商品である。
そうなると、電子書籍が価格で戦うのは無理になってしまう(タダとか、10円とかなら勝機はあ
るかも知れないが)。戦うには、読みやすさ、かさばらなさ、動画を入れるとか、webにリンクす
るなど、紙では物理的に不可能なことに挑戦するしかない。ただ、出版社が歯牙にもかけぬぼく
のような個人物書きには電子書籍は素晴らしい可能性だ。
結論として、amazon参入はそれほど大げさに考えることではない。この国の出版事情、電子書籍
事情が大きく変わるものとも思えない。今年は電子書籍元年などといわれていた。電子書籍元年
はどうも来年以降に持ち越された感がある。
木曜頃更新しようと思っているのだが、次の木曜は出かけていて更新できないので今日しました
。