見る - 光と色彩の能力テストTOCOL(トーコル)

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詳しくは158ページをご覧ください。
1●
[©Matej Kastelic / Shutterstock.com]
レ ミ ス フ ェ リ ッ ク
●
2
人 間 の目をモ チーフにデ ザインさ れ た
バレンシア( スペイン )の 芸 術 科 学 都 市「レミスフェリック」
建 築:サン ティアゴ・カラトラヴァ[ Santiago Calatrava ]
[©chantal de bruijne / Shutterstock.com]
カ サ ・ バ ト リ ョ
●
19 0 4〜19 0 6年 、ガ ウディによって 改 修
自 然 光 を 効 果 的 に 取り込 み、タイル やステンドグラスの 濃 淡 を 変 えてい ます
建 築:アントニ・ガ ウディ・イ・コル ネ[ Antoni Gaudí i Cornet ]
3
4
[©Chee-Onn Leong / Shutterstock.com]
5
自 然 が 生 ん だ孔 不雀 思の 議羽 な 光
●
6
●
虹 色に 光 り輝く孔雀
の 羽 の 色は 、色 素 によるも ので は ありません
「 ファイアーフォール」
人 間 ののヨセミテ
青い瞳やモ
の 羽 の 色の
、滝 )
( アメリカ・カリフォルニア州
国ルフォチョウなど
立 公 園 の エ ル キャピタン
玉虫の色
青や銀
色 も 同じ
理由
で 輝 いてい
ます
流 れ 落 ちる 水 に夕日が
映、魚の
り込 んで、
赤く燃
える炎
のように
見 える
エ ル キ ャ ピ タ ン の 滝
●
谷 底 からの 高 さが1095mの 花 崗 岩として 世 界 最 大 の 一 枚 岩「エ ル キャピタン」
2月 後 半 の 数 日間 だ け 条 件 が 揃 えば 流 れ 落 ちる滝 に夕日が 映 り込 んで
赤く燃 える炎( ファイアーフォール )のように 見 えます
7
世 界 の 見 え 方 は み な 同 じ で は な い !?
8
[©samotrebizan / Shutterstock.com]
目 と 色 の 不 思 議 な 関 係 と は !?
9
ホ ー ム ペ ー ジ で 表 示 さ れ て い る 商 品 の 色 と 実 際 の 色 が 違 う !?
モ ニ タ の 色 と プ リ ン ト の 色 が 違 う !?
デ ジ タ ル 時 代 の 要 請 に 応 え る 先 進 的 な 知 識 を 習 得 し よ う
11
好 き な こと 、
向 い て い る ことを 見 つ け て
仕 事 に 生 か そ う!
12
13
TOCOLって何!?………1
Note No.06 自然界の不思議な色の見え方………70
色と光、たくさんの不思議。試してみよう!………16
・屈折・散乱・回折と干渉
色順応テスト・視覚効果………17〜36
第
第
1 章 色の見え方 ………37
2章 -1 さまざまな色の見え方………74
2-1-1
J 色の見え方の不思議………74
2 - 1 - 2 J 光による見え方の違い………74
2 - 1 - 3 J 空間的な色の見え方………75
1章 -1 色とは何か………38
1-1-1
2 章 色の見え方の不思議 ………73
J 見え方の違い………38
条件の違い………38
同時色対比………75
1-1-2
J 色があらわれるための条件………39
1-1-3 J 光と色………39
・日常のなかの同時色対比………76
色同化………77
光の正体………40
・日常のなかの色同化………78
可視光線………41
2-1-4
・光の波長=色ではない………41
色順応………79
さまざまな光の分光………42
・日常のなかの色順応………81
・分光分布とは?………42
2-1-5
・日常の光の分光分布………42
J 色の恒常性………81
Note No.07 医師や看護師が緑の服を着るわけは?…82
・無色の光( 白色光 )………47
Note No.08 機器と人間の目の違い………84
光源………47
・機器は目ほど複雑ではない
・光源の影響………48
・ホワイトバランスの調整
・色順応の応用………49
Note No.01 さまざまな光源とその発光のしくみ………52
・熱放射・ルミネセンス・HIDランプ・有機EL
J 時間的な色の見え方………79
第
3 章 色を使ったコミュニケーション ………85
Note No.02 基準の光の決め方と色温度………54
・色温度・標準イルミナント
Note No.03 星の色と温度の関係………56
3章 -1 サンプルを使ったコミュニケーション………86
3-1-1
1-1-4
J 視覚と色………58
錐体細胞とは………59
Note No.04 自然界の色………60
・花の色が美しいのはなぜ?・動物がもつ色
色覚の違い………61
1-1-5
J
Note No.09 『 同じ色 』と『 同じに見える色 』は違う…89
3章 -2 色名を使ったコミュニケーション………90
3-2-1
J 色名指定とは………90
3 - 2 - 2 J JISによる色名の規定………91
慣用色名………91
・色覚異常………63
・物体色の慣用色名………91
・加齢などによる色の見え方の変化…63
・光源色の慣用色名………98
物体と色………63
系統色名………100
反射・吸収・透過………64
・物体色の系統色名………100
・光源色の系統色名………104
・反射………64
・透過………65
1-1-6
J
3-2-3
J サンプルや色名の限界………105
物体の色の分光分布………65
Note No.10 光源色の系統色名と表色系………106
色の種類………67
Note No.1 1 色名指定の活用………108
Note No.05 植物の葉はなぜ緑色なのか?………69
● 14
J サンプルで指定する………86
・サンプルによる色指定の長所と問題点………88
・太陽光のスペクトル
・カテゴリカルカラーネーミング法
第
4 章 色を定量的に扱う ………109
4-4-4
J CIEXYZ表色系の見方………135
・①Y値で明るさを示す………135
4 章 -1 色を定量的に扱う………110
・②スペクトル軌跡と白色点………136
4-1- 1
J 表色系とは………110
4-1 - 2 J 表色系の違いと使い方………110
・③2色を混色する………136
・④白色点と混色する………136
4 章 -2 顕色系表色系〜マンセル表色系〜………112
4-2- 1
CIEXYZ表色系で色を予測する………137
J 色の三属性………112
練習*3………137
色の三属性とは………112
・色相とは………112
・明度とは………113
・彩度とは………113
・有彩色と無彩色………114
Note No.15
・等色実験・RGB表色系
4 章 -5 均等色空間〜色の見えを含んだ混色系〜……139
4-5-1
J CIEXYZ表色系の問題点………139
見ための色との違い………139
練習*1………114
練習*2………115
Note No.12
4-2- 2
波長で見る三属性………116
色差の不精確さ………139
4-5-2
J 均等色空間………140
CIEL*a*b*均等色空間………140
J マンセル表色系………117
・明るさの尺度 L*………140
マンセル表色系の表し方………118
・a*b* 色度図………141
・Hueの表し方………118
・色差をあらわす………142
・Valueの表し方………119
・Chromaの表し方………120
・マンセル表色系の注意点………120
4 章 -3 混色〜混色系表色系の基本〜………122
4-3 - 1
J 混色とは………122
3色を混ぜるとすべての色があらわせる…122
混色の種類………122
4-3 - 2
・CIEL*a*b*均等色空間をモニタに使うには?…142
Note No.16 CIEL*a*b*均等色空間の使い方………143
・L*・a*・b*を求める・色差を求める
4 章 -6 CIEXYZ表色系と色域……144
4-6-1
4-6-2
J CIEXYZ表色系上の混色………144
J さまざまな色域………145
x y色度図上の色域に関する注意………145
J 減法混色………122
異 なる色 域 同 士で色をやりとりする ……146
減法混色の三原色………124
4-3 - 3
J 加法混色………125
加法混色の三原色………126
三原色の関係………126
Note No.13
中間混色………127
Note No.14 印刷の減法混色と併置混色……129
4 章 - 4 混色系表色系〜CIEXYZ表色系〜………130
4-4 - 1
J 日常の色表現と混色系表色系………130
4-4 - 2 J 混色系表色系とは………132
心理物理量………132
「 等色 」とは?………132
4-4 - 3
J CIEXYZ表色系………132
RGB表色系………138
Note No.17
色域を作る原色の選択………148
・原色を高彩度にすると?・原色を増やすと?
Note No.18 いろいろな色域・表し方を知る………149
・デバイスに依存しない色域
・色域間のやりとりに使われる共通色空間
・個々のデバイスの色表現
・顕色系表色系
参 考 文 献 一 覧 ………152
索 引 ………154
テキストをもっと活用しよう!
( AR+電子書籍)
………158
監 修 者・執 筆 者・協 力 者 一 覧 ………159
CIEXYZ表色系の三原色………132
三刺激値の比率をあらわす………133
x y色度図………134
Yの値で明るさをあらわす………134
15 ●
16
下の画像を約20〜30秒間見続けてください。
このとき、中心の黒い円を見つめ、視点を動かさないでください。
次に視点をそのままにしてページをすばやくめくり、19ページの画像の
中心の黒い円に目を移してください。
▲色順応テスト1( 図0-1)
17
*この 錯 視 は 写 真 家 John Sadowski が2006年 に 開 発した 技 法
( 色 残 像 を 起 こす た め の 色 順 応 刺 激として 等 輝 度 の 反 対 色 画 像 を 用い る方 法 )を 用いてい ます。
▲色順応テスト1( 図0-2)
19
▲視覚効果 3
( 図 0-9)
上図の中で青みがかって見えるところがありますが、実はグレーです( 下図 )
。
30
*上 図 はR.Beau Lottoの 作 品( colour illusionsの ひとつ )を 参 考 に作 成 して い ます。
*観 察 条 件 や 観 察 者によって見 え な い 場 合 が あります。
▲視覚効果 5( 図 0-11)
▲視覚効果 6( 図 0-12)
▲視覚効果 7( 図 0-13)
上図でそれぞれの枠内に配置された色は違って見えますが、実はそれぞれ同じ色です( 下図 )
。
図0-11は「ホワイト効果 」とよばれ、そのカラー版である図0-13は「ムンカー錯視 」とよばれます。
また、図0-12の右下は、Paola Bressanの「土牢錯視 」とよばれる錯視です。
32
*観 察 条 件 や 観 察 者によって見 え な い 場 合 が あります。
▲視覚効果 9
( 図0-15)
中央部分は背景の白と同じですが、輝き、あたかも発光しているように見えます。
Daniele Zavagnoが「グレア効果 」とよぶ現象です。
▲視覚効果10
( 図0-16)
それぞれの正方形とひし形を比べると、ひし形のほうが大きく見えますが、実は同じ大きさです。
34
*観 察 条 件 や 観 察 者によって見 え な い 場 合 が あります。
▲視覚効果11
( 図0-17)
上図で、線が交差している部分に円が見える場合があります。
しかし、実際には円が描かれているわけではなく、視覚的に補完されて円に見えるのです。
▲視覚効果12( 図0-18)
上図で、線が交差している円の中に影がチラチラしますが、実は何も描かれていません。
Elke Lingelbach によって発見された「きらめき格子錯視 」です。
*観 察 条 件 や 観 察 者によって見 え な い 場 合 が あります。
35
第
1
章
[ 学び方 ]
「色 」
・
・
・それは 当たり前 のように 身 のまわりに あ ふ れてい るものです。
しかし、色とは 何 な の か 考 え たことが あ るでしょうか?
色を 知り色を使うためには 、まず 色とは 何か を 知 る 必 要 が あります。
ここでは 、色 が あらわ れ るために 欠 か せ な い 要 素を 紹 介し、
色 の正 体 を 知 ることを 通じて、色を扱ううえで必 要となる 基 本 的 な
理 解 を 深 めていきましょう。
*図に お けるスペクトル・色 温 度 に 用いられてい る色は目安 であり、必ずしも正しい ものでは な いことに 注 意してくだ さい 。
37
1
1 -1-1
章…
1色
とは
何か
見 え 方の 違 い
●
大きさの違い
張 り替 えようとして、小 さ な 見 本 帳 を 見て決 めた 壁 紙 。
私 たち のま わりに あ るも の の ほとんど が 、何らか の 色
をもってい ます。では 、色はどこに あ るのでしょうか?
実 際 に 張ってみたら、
「あ れ 派 手すぎ た か な・
・
・」というこ
とが あります。大 きな 面 積 の もの を、小 さ な 色 見 本 で 決
めて失 敗 する 例 です。
一 粒 一 粒 が まるで 宝 石のように 輝く高 級ブドウの 代 名
詞 、マスカット。その「 マスカットは 何 色?」と聞 か れ たら、
●
ほとんどの人 が「 緑 色 」と答えるでしょう。
では 、
「その 緑 色はどこに あ るの か」とい わ れ ると・
・
・ど
うでしょうか 。マスカットを 移 動 す れ ば 、色もつ いてくるか
素材の違い
同じ青 のハンカ チで も 綿 とシル クでは 色 が 違って見 え
ます。また、紙 のサンプルで見 たペンキ の 色を木 や 金 属に
塗った 場 合 も色 が 違って見 えます。
ら「 色はマスカットにつ いてい る」と答えますか?
また 同じように 、絵 も「 色はキャンバスについてい る」と
●
普 段 私 たちは 当 然 のように 考 えています。
しかし同じ色で も、い ろい ろな 条 件 によって色は 違って
見 えます。
パソコンや テレビのモニタで見ていた 画 像 をプリンタで
印 刷してみると、
「 何 だ か 違った 色に 見 える・
・
・」ということ
が あります。
●
H 条件の違い
●
機器の違い
見る人の違い
人 間 の目には個 人 差 が あり、みな 同じように色が 見 えて
い るわけでは ありません 。多 か れ 少な か れ 違 い が あ るの
照明の違い
です。ま た 、年 齢 や 病 気 による影 響 など で も 見 え 方 は 変
デパートやインターネットで「い い 色だ な 」と思って買っ
化します。
た 洋 服 が 、家 の 蛍 光 ランプの下 で見 たら「 何 か 違うなぁ」
ということが あります。
●
慣れによる違い
蛍 光 ランプ( 白 色 )が つ いてい る家 の 中にしばらくいて、
●
背景の違い
本 を読 もうと急に 机 の上の白 熱 電 球 に 切り替えると、白い
さきほどのマスカットを白い お 皿にの せ た 場 合、黒っぽ
紙 が 最 初は 黄みが かって見 えますが 、しだ いに白く見 える
い お 皿にの せ た 場 合 に 比 べてマスカットの 鮮 や か なエメ
ように なります。
ラルドグリーン がくすんだ 感じに 見 えることが あります。
●
●
見る方向の違い
明るさの違い
夕方 西の 空 に 太 陽 が 沈 み、薄 暮 の 時 間に 空 が それ まで
自 動 車 の 色は 見 る方 向 が 少し 違った だ け で も、明 るい
よりも 鮮 や か な 青 に 見 え たことは ありませんか? この 時
色に 見 えたり、暗 い 色に 見 えたりしませんか? メタリック
間 、い ままで 明 るく鮮 明に 見 えていた 赤 い 花 が 目 立 たな
な 色や 透 明 感 の あ る色を使ってい る 車は 特
くなり、青 い 花 のほうが 目 立ってきたと 感じることが あり
にこのように 見 えたりします。光 が 当たる方
ます。夜 に なると、木 の 枝 の 陰 影 ははっきり見 えるの に 、
向 の 違 いによって、色は 変 わって見 えること
道 路 の 色 が 見 えにくくなることもあります。
38
が あります。
このように 、少し 考 え た だ け で も色は い ろい ろな 条 件
正確には、目と脳の絶妙な連携プレーとすばらしいチームワーク
によってはじめて人 間は色や 物を見ることができるのです。
によって 変 化してい ることが わ かります。
色や物を見る働きは、目の中にある視細胞が光の情報を感知
では 、いった い 色とは 何 な のでしょうか?
し、その情報を電気信号として脳に伝えることで起こります。しかし
その過程では、単に視覚情報だけでなく、ほかのさまざまな情報
1 -1-2
もあわせて「色や物 」を認識します。
色 があらわ れ るための条 件
「色や 物を見る」とは 、こういう複 雑 で 総 合 的なシステムだとい
真っ暗 なところで 色は 見 えるでしょうか 。
えます。 脳はこの 複 雑 な処 理を 瞬 時に、連 続 的に行っているの
真っ暗 なところで 色は わ かりません 。もし、見 る 物 が 完
です。
全 に 透 明 であ れば 色は 認 識 さ れ ません 。また、ま ぶ たを
閉じてしまえば 物 の 色は 見 えなくなってしまいます。
色が 光・物 体・視 覚という三つ の 要 素 が あ ることであら
わ れ るものだということが わ かったところで、それぞ れ が
です か ら色は「 光 = 光 源 」
・
「物 = 物 体」
・
「 視 覚 =目と
どのような 働 きをしてい るの か 詳しく見ていきましょう。
脳 」の 三つ の 要 素 の 兼 ね 合 い によってあらわ れ るものだ
ということが わ かります。
1 - 1 -3
※見えるということは目だけの働きではない!
ここでは視覚を「 目と脳の 連 携 の 働き」としています。
これまで、ものを見るのは目の働きだと思われていたため、色が
見えるために必 要な三 要 素のひとつである視 覚は目の 作 用だけ
でとらえられることが 多くありました。
光と色
まずはじ めに 、色を 見 るために 必 要 な 要 素 のうち「 光 」
につ いて見ていきましょう。
「 光 」はどん な 働 きをしてい る
のでしょうか?
しかし、視覚を目の働きだけでとらえると
「色」=「光」
という誤解
が生じることにもなります。
光
(光源)
色
脳
物体
目
▲色の見え方( 図1-01)
39
●
ろうそく
太 陽 の 光 に 対して、人 間 が コントロールすることので き
る光として古 代 から使 わ れてきたのは 炎です。
ろうそくは 、芯 部 分 に 塗られ たロウ( 木 ロウ・蜜 ロウ・パ
ラフィンなど )が 熱 によって気 化・燃 焼 することで 光を 発 す
るように なってお り、長 波 長 の 光 が 多く含まれ るため 夕日
明 か りとりと 調 温 機 能 を 兼 ね た 暖 炉 や、オイルランプ
に 近 い 色に 見 えます。燃 焼による光 のため、図1-10でもわ
( 油 灯 )など、さまざまな 炎 が 使 わ れてきました が 、その な
か るように分 光 分 布は 滑らか に 連 続した 曲 線となります。
かで もろうそくは 多くの 照 明 器 具 が あ る 現 代 に お いても
需 要 が 多 い 光といえます。
ろうそくは 古くは 紀 元 前のエジプトやローマでも使 わ れ 、
日 本 へは 奈 良 時 代 に 伝 わったとさ れ ます。日 本 では 提 灯
( ちょうちん )や 行 灯( あんどん )のようにろうそくを使った
今で も 根 強 い人 気 の ろうそくですが 、その 理 由 の ひとつ
として炎 の 不 定 期 な ゆらぎ が あります。
ちらちらとゆらぐ 炎 に よって生 み 出さ れ る 表 情 あ る光
が 、ろうそくの 大 きな 魅 力となっています。
照 明 器 具も 発 明 さ れ 、主 要 な 照 明 器 具として使 わ れてき
ました 。
0
0.5
相対強度
1.0
400
分光器
500
光
600
700
波長(nm)
▲ろうそくの光の分光と分光分布(図 1-10)
※ ろうそくは 不 定 期 なゆらぎがあり、その 分 光
分 布もゆらぎに応じて 変 化しています。ここ
では 、その 一 例を 掲 載しています。
44
▲ろうそくの光(図 1-11)
●
LED
近年急速に普及したL E D( Light Emitting Diode:発 光
ダイオード )は 、電 流 を 流 すことで 発 光する 半 導 体 を 用い
た 照 明 です。
L E Dは、単一のチップでは白色を表現できませんが、青・
赤・緑のL E Dチップを組み合わせることで白色の表現が可
能となっています。実 際 には 、蛍 光 塗 料と 組み 合 わ せるこ
とで白 色 光を表 現 する白 色L E Dが 低コストなこともあり普
及しています( 主 流は 、青 色L E Dと黄 色 蛍 光 体 の 組み 合 わ
せ )。この 照 明 の 分 光 分 布の 一 例 が 図 1-16です。
LED
L E Dを 用いた 照 明 器 具 には 、異 なる光 色 のL E Dチップ
0
400
を搭 載し、それぞ れ の 発 光 のバランスを調 整 するなどの方
分光器
法で、調 色が できるものもあります。これにより、照 明を交
500
換しないで黄 赤 み の 光 から青白い光に切り替えるといった
ことが 可能 になっています。
相対強度
0.5
1.0
600
光
700
波長(nm)
▲白色LEDの分光と分光分布( 図1-16)
▲LED( 図1-15)
●
単 色 光( 例:低 圧ナトリウムランプ )
高 速 道 路 のトンネルで 使 わ れてい るオレンジ 色 の 光 は 、
低 圧ナトリウムランプとい います。この 光 に 含まれ るのは 、
約589nmの 波 長 をもった 光 が ほとんど です。
この 低 圧ナトリウムランプの 光 のように 、ほ ぼ あ る波 長
だ けしか 含んで い な い 光 を「 単色光 」とい います。
低圧ナトリウムランプ
0
0.5
相対強度
1.0
400
分光器
500
光
600
700
46
波長(nm)
▲低圧ナトリウムランプ( 図1-17 )
▲低圧ナトリウムランプの分光と分光分布( 図1-18 )
広義には特殊な自然光として稲妻・オーロラ、火炎、月明かり、星明かり、生物発光もあげられる
自
然
光
源
・太 陽
太 陽
オーロラ
ホタル
<晴天の太陽光>太陽光はすべての波長がほぼ均等に含まれており、ま
たほぼ連続しているため、照らされた物体は色みが突出したり暗く見え
たりしにくく自然な印象となる。
・たいまつ[ 用 途 ]暖炉、祭、イベント、ディスプレイ
たいまつ
燃 焼
太 陽
[ 用 途 ]生活照明
・オイルランプ
(油灯)
・ろうそく[ 用 途 ]生活照明
<約1800K>分光分布が長波長の光を多く含むため、照らされる対象
も黄赤みを強く感じる。また、青や紫などは暗くくすんで見える。
・ガ ス 灯[ 用 途 ]街路灯
ろうそく
ガス灯
・白熱電球[ 用 途 ]多用途
・ハロゲンランプ[ 用 途 ]生活照明、インテリア、ディスプレイ、店舗、公園、
熱放射
街路灯、プロジェクタなどの光学機器、自動車のヘッドライトなど多用途
<3000K>ろうそくよりも単波長よりの光が若干多く含まれるため、ろう
そくで照明されたものに比べると赤みが少なく感じられる。
ハロゲンランプ
ハロゲンランプ
・蛍光ランプ[ 用 途 ]多用途
光
源
人
工
光
源
放
電
低
圧
放
電
蛍光ランプ
<三波長型昼白色ランプ 5200K >晴天の太陽光と同じような色みをもたせ
た昼白色蛍光ランプは、赤みを感じる電球色蛍光ランプや、青みを感じる昼光
色蛍光ランプに比べてニュートラルな印象となる。しかし、三波長型蛍光ランプ
の場合、分光分布は一部の波長の光を組み合わせているため、照らされる物
体によっては特定の色が暗く見えたり、逆に鮮やかに見えることもあり、太陽光
のような連続的な分光分布をもっている照明と同じ見え方をするとは限らない。
・低 圧 ナトリウムランプ[ 用 途 ]自動車道路、トンネル、誘導灯
・殺菌ランプ[ 用 途 ]水、空気、食品の殺菌・滅菌
蛍光ランプ
( 昼白色)
・ネオンランプ[ 用 途 ]パイロットランプ、終夜灯
・メタルハライドランプ[ 用 途 ]大規模建築物、スポーツ競技施設、植物育成
高
圧
放
電
メタルハライドランプ
<セラミックメタルハライドランプ 5500K >封入される物質の組み合わせ
によってさまざまな光色を実現しているメタルハライドランプのうち、晴
天の太陽光と同程度の色みのものを例にとっている。すべての波長が比
較的均等に含まれるため、演色性が高く自然な印象となっている。
・キセノンランプ[ 用 途 ]医療機器、光学機器、サーチライト、集魚灯
・高 圧 ナトリウムランプ[ 用 途 ]施設、街路灯
・水 銀ランプ[ 用 途 ]道路工事、庭園灯、大型施設
メタルハライドランプ
[ 用 途 ]ディスプレイ、照明 、モニタなど多用途
・LED
(発 光 ダイオード )
エレクトロ・
ルミネセンス
LED
レーザ
レーザ
50
<昼白色LED 5000K>青色LEDと黄色蛍光体の組み合わせによる白色
LEDを例にとっている。青色LEDの波長と、蛍光体による黄の波長が中
心であるため、赤みの色や肌の色などが少しくすんで見える場合がある。
(このような問題に対処するため、赤色発光する蛍光体を加えたLED照
明も生産されている。
)
・有 機E L[ 用 途 ]ディスプレイ、照明、
モニタ
・分 散 型 無 機 E L[ 用 途 ]多用途電飾、イルミネーション
LED
(昼白色)
・固体レーザ[ 用 途 ]ディスプレイ、機械加工、溶接など多用途
・半導体レーザ[ 用 途 ]ディスプレイ、通信装置、光記憶装置、機械加工、医学など多用途
・液体レーザ[ 用 途 ]分光、研究など多用途
・気体レーザ[ 用 途 ]ディスプレイ、機械加工、溶接、医学、計測など多用途
・ケミカルライト[ 用 途 ]イベント、防災灯、非常灯、誘導灯
化学発光
化学発光
※化学反応により発光させる。化学発光を示す有機化合物としては、ルミノール、海ホタルルシフ
ェリン、ホタルルシフェリン、シュウ酸エステル、ルシゲニンなどがある。
▲光源の比較( 図1-23)
[高圧放電写真©Natursports / Shutterstock.com:レーザ写真©i359702 / Shutterstock.com]
Note No.
01
さま ざ ま な 光 源 とそ の 発 光 のしくみ
発 光するしくみは 、簡 単 には 熱 の 発 散 を 伴う「 熱 放 射 」と「ルミネセンス 」というものに分 けることが で きます。
「ルミネセンス 」は 、ここでは 熱 放 射 以 外 の 発 光 の 総 称と考 えてくだ さい 。
V熱 放 射
熱 放 射 は 名 前 のとお り、温 度 の上 昇 による発 光です。熱 さ れ た 物 体 が エネル ギ ーを電 磁 波( 光 )
として 放 出し、その
一 部 が 可 視 光 線として見 えるというしくみです。炎などの自 然 光 、白 熱 電 球 、ハロゲンランプ などがこれに あたります。
このような 熱 放 射の人 工 光 源は 、長 波 長 の 光を多く含 む もの が 一 般 的 であり、暖 か み の あ る光 色 が 特 徴 です。た だ、
エネル ギ ー の 多くが 熱 として 放 出さ れ るた め 、使 用するエネル ギ ーに 対し
抵抗値の高い
タングステンフィラメント
ての 効 率 が 悪 いという問 題 点 が あります。
V ルミネセンス
ルミネセンスは 、熱 放 射と異 なり、放 電 や 電 子 の 結 合 によって発 生するエ
ネル ギーを 用いた 発 光です。蛍 や ホタル イカなどの 生 物 も、このようなしく
電流の
流れ
● 熱放射の光源 1 第 1 章 1-1-3『 光と色 』
“さまざまな光の分光”太陽・ろうそく・白熱電球 p.43・上巻
抵抗により高熱になり
さらに熱くなると
光を発する
みで 光 を 発しています。
「 冷光 」といわれることもありますが、熱放射のように熱エネルギーによっ
て光 を 発してい るわけ では な いため 、このようによば れ ます。た だし、物 体
▲白熱電球のしくみ( 図1-27)
電子
水銀原子
電極
に か けられるエネル ギーのうち、いくらか は 熱 の 形で 放 出されるため、熱 放
射 に 比 べて発 光 の 効 率 は か なりよい もの の 、あ る 程 度 の 熱 は もちます。
紫外放射
ルミネセンスは 細 かく分 けると、蛍 光 ランプ などに 利 用さ れてい る「 放 電
発 光 」と、L E D( 発 光 ダイオード )や 有 機E Lなどに 利 用さ れてい る「 電 界 発
放電
光 」に 区 分 さ れ ます。
放 電とは 、電 圧 をか けることで 電 子 を 放 出させることを指し、この 電 子と
蛍光物質
気 体 の 原 子とが 衝 突 することによる発 光 が 、放 電 発 光です。蛍 光 ランプの
▲蛍光ランプのしくみ( 図1-28)
しくみは 、このようにして 放 出され た 紫 外 線 を、蛍 光 ランプ 内 部に 塗ら
れ た 蛍 光 体( 紫 外 線 などの 波 長 の 光 を可 視 光 線として 再 放 出するも
の )によって可 視 光 線 にしています。
LEDチップ
発光
電界発光は、半導体の中で電子を再結合させることで生まれるエネル
正孔(ホール) 電子
ギーにより発光させるものです。ルミネセンスの発光は、熱放射の発光に
比べると、かけるエネルギーが発光に生かされる度合い( 発光効率 )は
高くなります。このため、発熱が少ないというメリットもあります。
52
● ルミネセンスの光源 1 第 1 章 1-1-3『光と色 』
“さまざまな光の分光”蛍光ランプ・LED p.45・上巻
P 型半導体
N 型半導体
電源
▲LEDのしくみ( 図1-29)
V 標 準 イルミナント
演色性を調べるだけでなく、色の比較やデータの採取・再現を行
自然光源
▼
うためには、条件を一定にするための共通の光が必要です。そのた
め、色を扱う際 の 基 準として「 基 準 の 光 」が 決 められ ました 。これ
快晴の
青空
20000K
を「 標準イルミナント」とよび ます。国 際 照 明 委 員 会( CIE )は 、
「標
人工光源
▼
[ 白色 LED]
準 イルミナント」と「 補 助 標 準 イルミナント」を設けています。それぞ
れ の 名 称と色 温 度は 以下 のとおりです。
これらは 、昼 光( 昼 間 の 太 陽 光 )を基 準 にしていますが 、昼 光と
いっても直 射 光 、天 空 光( 直 射 光を含まな い 拡 散 され た 光 )など、
快晴の
天空光
10000K
9600K
パソコン
モニタ
どの 要 素を想 定 するか によって、その 種 類 もさまざまです。
また、イルミナントは仮 想 の 分 光 分 布 を想 定して決 められ たもの
です。各 イルミナントで 設 定 さ れ た 分 光 分 布とまったく同じ光 は 存
7500K
D75
晴天日陰
6700K
C
6500K
D65
北窓から
の昼光
在しな いため 、実 際 にはイルミナントの 分 光 分 布に 近 い 照 明(「 標
準 光 源 」という)を用いて色 評 価 を行 います。
全雲
天空光
【 標 準 イル ミナント】
・標 準 イル ミナントA( 約 2856K )
6000K
長波長を多く含む、赤みを帯びた光。白熱電球を代表する。
・標 準 イル ミナントD65( 約 6504K )
5500K
D55
5000K
D50
晴天の
太陽光
やや青みを帯びた光。紫外線を含んだ平均的な昼光を代表する。
【 補 助 標 準 イル ミナント】
・補 助 イル ミナントC( 約 6774K )
平均的な北窓からの昼光を代表する。
4200K
※太陽光は時間や季節などの影響を受けやすいため、できるだけ安
したが、紫外線成分を含んでいないために蛍光色の評価ができな
やや黄みがかった昼光を代表する。印刷物の色校正に用いられる
写真用
タングステン
写真用LED
昼白色
蛍光ランプ
昼白色 LED
4600∼5500K
白色
蛍光ランプ
白色 LED
3800∼4500K
温白色 LED
3250∼3800K
写真用
タングステン
ハロゲンランプ
3200K
・補 助 イル ミナントD50( 約 5003K )
2800K
白熱電球
A
ことが多い。
・補 助 イル ミナントD55( 約5503K )
・補 助 イル ミナントD75( 約7504K )
※ DはDaylight( 昼 光 )をあらわしてい る
※演 色 性を評 価 する場 合、光 源の 色 温 度 や 再 現したい 色 環 境によ
昼光色 LED
5700∼7100K
ストロボ
日の出入
前後の光
定した北窓からの光を想定しています。 標準イルミナントのひとつで
い、などの理由から、標準イルミナントD65に切り替えられました。
昼光色
蛍光ランプ
電球色 LED
2600∼3250K
夕日
1800K
ろうそく
▲色温度( 図1-36)
って比較される標 準イルミナントは変わります。
※白色LE Dの 色 温度は 、そのしくみからさまざまなバリエーションがあり、色 温 度の 調 節が 可能な製 品もあります。
白 熱 電 球 や 蛍 光ランプの 代 替として使 われる照 明 機 器も多いため、これらの 色 温 度と同 等 程 度の 色 温 度をカバー
しているのはもちろん 、青みの 非 常に強い高 色 温 度のものなどもあります。
55
Note No.
星 の 色と温 度 の 関 係
03
夜 空 に瞬 く 星々にい ろい ろな 色 が あ るのは な ぜ でしょう?
星 の 色は 星 の 表 面 の 温 度と関 係 が あります。
太 陽 以 外 の 恒 星には 青 白い もの や 赤 い もの などさまざまな 色 が ありますが 、それら
は 表 面 の 温 度 によって色 が 決 定 づ けられてお り、より表 面 温 度 が 高 い 恒 星 のほうが 青
白く、低 い 恒 星 のほうが 赤く見 えます。
天 文 学 では 、恒 星の 性 質 を 知 るために 、恒 星の 明 るさと、色 のスペクトル 型 を手 が か
りにします。
恒 星を特 定の 異 なる波 長 領 域 で 測 定し、その比 を 数 値 であらわしたもの を「 色 指 数 」
とよ び ます。色 指 数 は 、用い る波 長 領 域 の 組 み 合 わ せ によって 複 数 あります が 、青 白
▲はくちょう座の二重星「アルビレオ」
黄色い星と青い星がならんでいる
[ NASA(
]図1-37)
い( 温 度 が 高 い )ほど 数 値 は 小 さく、赤 い( 温 度 が 低 い )ほど 数 値 は 大 きくなります。
天 体 には自ら光 を 発 する太 陽 のような 恒 星 のほ か にも、ほ か の 天 体 の 光 を反 射して
光ってい る 惑 星 や 衛 星 が あります。これらの 星 が 反 射 する光 は 、その 星を構 成してい る
成 分 やまわりを取り巻くガスなどによって決まります。例 えば 、火 星は 表 面 の 大 部 分 が
酸 化 鉄( 赤 さ び )を多く含んだ 土や 岩 石で 覆 わ れてい るために 赤 い 光を反 射します。ま
た、宇 宙 か ら見 た 地 球 が 青く光ってい るの も 、海と大 気 により青 い 光 が 反 射 さ れてい
るためです。
スピカ
シリウス
アンタレス
スペクトル型
スペクトル型
スペクトル型
A1
M1.5
青白
O5
B0
スペクトル型
A0
星
極
星
白
B5
)
★
カ
ペ
ラ
★
ア
★ ー
ア クト
ル ゥ
デ ル
バ ス
ラ
ン
★
ベ
★ テ
ア ルギ
ン ウ
タ ス(
レ 平
ス 家
狼
天
星 名
)
★
ア
ル
タ
イ
★
ル(
カ
ノ
彦
ー
星
プ
★
)
ス
プ
★ ロ
キ
ポ
ラ オ
★ リス ン
太
(
北
陽
★
ス
★ ピカ
ア (
ケ 真
ル 珠
ナ 星)
ル
★
リ
ゲ
★ ル(
ベ
源
★ ガ( 氏
シ 織 星
リ 女 )
ウ 星
ス( )
)
B1
▲火星[ NASA(
]図1-38)
黄白
A5
F0
G0
G5
橙
赤
K0
M0
▲恒星の色とスペクトル型( 図1-39)
▲月の地平線から昇る青い地球
[ NASA(
]図1-40)
※恒星のスペクトル型 分類では、温 度の高いほうから「 O- B - A - F-G - K - M 」の順になります。
さらに、スペクトル型を10等分して0 〜9の数 字 をつけます。 値 が小さいほど高 温 側となります。
56
▲大マゼラン雲の「宇宙の真珠(超新星1987A)
」 ▲りゅう座の「キャッツアイ星雲(NGC 6543)
」
▲みずがめ座の「らせん星雲(NGC 7293)
」
超新星の爆発で放出された衝撃波が
白色矮星と複雑な構造の惑星状星雲 NASAの紫外線宇宙望遠鏡GALEXが観測
[NASA(
]図1-42)
[NASA(
]図1-43)
周囲のガスを光らせている
[NASA ]
( 図1-41)
V 太 陽 光 のスペクトル
光のスペクトルはその連続性の度合いから、連続的な分光分布をもつものを連続スペクトル、特定の波長の光のみをもつ
ものを輝線スペクトルとよぶことがあります。
炭を加熱すると高温になるにつれ赤から青白い色みへと変化しますが、これと同じように現実には存在しない理想的な黒
い物体( 黒体 )を加熱したときに発せられる光を黒体放射といいます。この黒体放射のスペクトルは連続しており、理想的な
連続スペクトルとなります。
これと同じように、太陽光も、可視光線を比較的均等に含んだ連続スペクトルであるように見えます。しかし、実は太陽光
のスペクトルを細かく見ると、暗い線のように見える部分( 吸収線/フラウンホーファー線 )が点在しています。
▲太陽のスペクトルとフラウンホーファー線( 図1-44)
実は、太陽光は連続スペクトルと吸収線が混在する複雑な光です。このため、太陽光を人工光で再現するには非常に問題
が多く難しいといわれています。
このような吸収線があらわれるのは、連続スペクトルの一部が気体などの物質を通過する際にその物質の構成元素に吸
収されるためです。太陽光の場合、太陽のガス層を通過する際にヘリウムなどの元素によって一部の波長の光が吸収されて
います。
また、地球の大気中の酸素などによってもさらに吸収され、いくつもの吸収線をもつことになります。このことからもわかる
ように、吸収線を見ることで恒星を構成する元素や周囲の気体の成分を知ることができます。
天文学では、太陽の吸収線をフラウンホーファー線ともいいます。そのほかの恒星の場合には吸収線ということが多
く、吸収線のパターンによって恒星を分類しています。
57
1 -1-4
視 覚と色
眼球の一番奥に、
「 網 膜 」という部 分 が あります。これ
は0.2mm程 度のとても薄 い 膜 なのですが 、ここが 光 の 刺
同じ光 を 見ていても 、人 間と 犬 では 違う色に 感じられ
激 を受け 取る重 要 な 役 割 を 果 たしています。この 網 膜 は 、
るとい わ れています。また、人 間 同 士でも同じ光 や 物 を見
カメラで いうところのイメージ センサ( 撮 像 素 子 )やフィル
てい るのに 違って見 えることもあります。光 が あっても、そ
ムに あ たると考 えてくだ さい 。
れを 感じる 側 が 違ってい れば 色は 違って見 え たり、そもそ
も見 えなくなってしまうこともあります。これは な ぜ でしょ
この 網 膜 の 中に 、光 の 刺 激 を 受け 取り、その 刺 激 に 対
する反 応 を 脳 へと送るため のさまざまな 細 胞 が あります。
うか?
そのうち 、網 膜 の もっとも 奥 に あり、一 番 はじ めに 光 を受
それは 、光 の 刺 激 を受けて起 こる 視 覚 の反 応 が 脳によ
って「 色 」と判 断 さ れ 、このことで「 色 が 見 える」からです。
け て反 応 する 細 胞 を「視 細 胞 」とよ び ます。視 細 胞 は 、次
の2 種 類に分 けられ ます。
そのため、目や 脳 のしくみ や 機 能 が 異 なると、色 の見 え 方
*主に 暗 いところで 働 き、明 暗 だ けを判 断する「 桿体
も 変 わってくるのです。
人 間 の目には い ろい ろな 役 割 をもった 部 分 が あります。
細 胞( かんた いさいぼう)
」
色を感じるためには 、光を刺 激として受け 取るため の 機 能
*主に 明 るいところで 働 き、やってくる光 に 含ま れ た
が 必 要 です。この 機 能 を 果 たしてい る部 分 につ いて見て
波 長 の 組 み 合 わ せ を 判 断する「 錐 体 細 胞( すい た
いきましょう。
いさいぼう)
」
ししんけい
しさいぼう
視細胞
視神経
かくまく
角膜
どうこう
かんたいさいぼう
瞳孔
桿体細胞
光
すいたいさいぼう
ししんけい
すいしょうたい
水晶体
こうさい
虹彩
錐体細胞
視神経
もうまく
網膜
もうまく
網膜
▲眼球の水平断面と網膜( 図1-45)
かんたいさいぼう すいたいさいぼう
桿体細胞と錐体細胞
すいへいさいぼう
水平細胞
光
そうきょくさいぼう
双極細胞
さいぼう
アマクリン細胞
58
しんけいせつさいぼう
神経節細胞
▲網膜の内部( 図1-46)
これに対して、魚類、両生類、は虫類、鳥類は本来の4種
3種類の錐体細胞の感度のピークは、それぞれ440nm・
類 の 錐 体 細 胞 を残したまま進 化してきたので、このような
540nm・560nm程 度とい い ました 。しかし、これ には 個
違 い が 生 まれ たのです。
人 差 が あり、みな 同じというわけでは ありません 。感 度の
ピークが ずれてい れば 、それを 組み 合 わ せ て感じられる色
では 、な ぜ 同じ人 間 同 士でも見てい る色が 違ってい るこ
とが あ るのでしょうか?
に も微 妙 な 変 化 が 生 ま れ ます。これ が 、同じ人 間 同 士で
も見てい る色は 同じでは な い ひとつ の 理 由 です。
生 物 名
4色型 3色型 2色型 1色型
ヒト
▲
カニクイザル
▲
生 物 名
4色型 3色型 2色型 1色型
コイ
▲
キンギョ
▲
ミツバ チ
▲
ハエ
(クロバエ)
(背側)
アカゲ ザル
●
イヌ
●
トンボ(アキアカネ)
ネコ
●
トンボ(ヤンマ、幼虫 )
ブタ
●
キアゲハ
ラット
(腹側)
▲
●
モンシロチョウ
リス( ジリス )
●
スズメガ
ツパイ
●
ゴキブリ
▲
●
ハト
▲
エビ
●
フクロウ
(モリフクロウ)
▲
ザリガニ
●
ミズガメ
▲
カニ( シオマネキ )
ウミガメ
▲
タコ
カエ ル
▲
ホタテガイ
( オタマジャクシ )
▲
▲さまざまな生物の色覚( 図1-53)
紫外線写真
▲紫外線で見たナノハナ
( 図1-54)
62
※モンシロチョウが好むナノハナの中心部には円形の蜜
標があります。 蜜標は、紫外線を吸収して暗く見え
ています。また、モンシロチョウのオスの羽は紫外線
を吸収して暗く見え、メスの羽は反射して明るく見え
ます。オスとメスを見分けているといわれています。
紫外線写真
▲紫外線で見たモンシロチョウのメス
(上)
とオス
( 下(
)図1-55)
第
2
章
[ 学び方 ]
目や 脳 の 働 きは 、色 が あらわ れ るため の 大 きな 要 素 です。
ここでは 、その目や 脳 の 働 きによってあらわ れ る色 の 不 思 議 な 見 え 方 を 紹 介します。
色は 、私 たちが 考 えてい るよりもずっと複 雑 でお もしろい ものであり、その 効 果 は日常 生 活 の な か に も 取り入れられています。
73
2
2 -1 -1
章…
1
さまざ まな 色 の見 え 方
色 の見 え 方の不 思 議
そのため自宅で使っている照明の下で見たときには色が
悪く、傷んでしまったと勘 違 いしてしまうのです。
「色 」を 見 るた めには 、光( 光 源 )・物 体・視 覚という
三つの 要 素 が そろわ なけ れば ならない 、ということが わか
りました 。
色 の見 え 方はこの 三つ の 要 素 が 複 雑に からみ 合ってい
るものです。そのな か には 、視 細 胞 から脳 へといたる信 号
※おいしそうだと感じる色
人間は味覚だけで味を感じているわけではありません。匂い
や色、形、さらにはその場の状況などを、さまざまな感覚でとらえ
ることで 味を感じています。
色も大きな要 素のひとつですが、おいしそうと感じる色は 基
の 伝 え 方の 複 雑 さやお もしろさも大 きく影 響しています。
本的にそれぞれの食品の特徴的な色に対して感じるものです。
そのため色を戦略的に使っていくには、
「色を見るための 三
葉 野菜なら緑 、果 物なら赤 や 黄 などです。
つの要素 」を理 解し、応 用していくことが大切です。
ここでは 、さまざまな 色の見え方を紹介します。
色の見 え 方は 決して一 定 では なく、さまざまな 条 件 やま
だ はっきりとわ かってい な いような 理 由によっても 変 わ る
また、食欲を増進する色は赤や黄で、青などは食欲をなくす
色だといった研 究もありますが、この 色と食 欲の関 係 は国 や文
化によって大きく変わります。 風土食の色が食欲を喚起したり、
人 工 的な色の 食べ 物に囲まれて育った人は 蛍 光 色などからも
食 欲を刺 激されるのです。
不思 議 なものだということを体 感してくだ さい 。
2 -1 -2
光 による見 え方の 違 い
「 演 色性 」という言葉を覚えているでしょうか?
「 演色性 」とは「 光源が物体の色の見え方に影響を与え
る性 質 」のことでした 。つまり、物 体 に当たる光 が 物 体 の
色に 影 響するということです。
演色性は私たちの日常のものの見え方に大きく影響して
いるため、さまざまな場面で演色性をふまえた光の使い方
が な されています。
スーパーの 精 肉コーナーで 新 鮮 でお いしそうに 見 えた肉
が、自宅のキッチンで見ると傷んでしまったように見えたこ
とはないでしょうか?
それは、精肉の鮮度ではなく、照明に原因があるのです。
スーパーの食品売り場では、それぞれの食品の色や質感を
美しく見せるための 照 明 が 使 わ れています。 精 肉コーナー
は、まわりの照明環境よりも少し赤みがかっ
74
た( 色温度の低い )照明を使うため、光に多
く含まれている長波長の光が多く反射され、
精肉の赤が引き立って新鮮に見えます。
▲色温度の違い( 図2-01)
同様に右図2-05のように、囲んでいる色と囲まれている
色のもつ色相の違いが強調されるものを「色相対比 」、右図
2-06のように、鮮やかさ( 彩度 )の違いが強調されるもの
を「 彩度対比 」といいます。
ただし、どちらの 図も見る人によっては 同 時 に 明 度 対 比
を感じることがあると思います。このように、通常は色相・
明度・彩度の対比が混在し、かつ個人差もあるため、厳密
▲色相対比( 図2-05)
に色 相・明 度・彩 度という3種 類 の 対 比 をそれぞ れに 区 別
することは 難しいときが あります。
また、囲まれていなくても隣同士に配 置すると色の 境 界
にも同 時 色 対 比 が 起 こります。 右 図2-07は 異 なる明 度の
灰 色を 並 べ たしま 模 様 ですが 、それぞ れ のしまの 境 界 は 、
右 隣 の 明 るい 灰 色に 近 い 部 分 が 暗く、左 隣 の 暗 い 灰 色に
近 い 部 分 が 明るく見 えます。
このように、隣り合う色の影響を受けて、境界部分に同時
▲彩度対比( 図2-06)
色 対 比 が 強く現 れる現 象を「縁辺対比( えんぺんたいひ )
」
ということが あります。
これらはすべて、同 時色 対比の一部です。
この現象が起こる原因のひとつは、光の刺激によって視
細 胞に 生じた信 号 が 網 膜 の 中 で引き算され 、強 調 される
メカニズムにあるといわ れています。
Q日常のなかの同時色対比
▲縁辺対比( 図2-07 )
私 たちの 身のまわりで見 か ける同 時 色 対 比 の 効 果 には
どん なものがあるのでしょうか?
お店で赤身の刺身や寿司を買うとき、なかに緑の葉が敷
いてあるのを見 たことが ないでしょうか? これは、
「 補色 」
であ る緑と近 づ けることによって赤 身の 赤 い 色をより強 調
し、新 鮮に見せてい るのです。
また、トレイにも注目してみましょう。 最近、寿司のトレイ
に黒が使われているのをよく見かけます。 黒
76
いトレイで寿司の色を囲むと、寿司が明るく
鮮やかに見え、新鮮に感じられます。これが
黒いトレイを使う理由なのです。
▲同時色対比で新鮮に見せる( 図2-08)
*観察条件や観察者によって、見えない場合や見え方が異なる場合があります。
※補色とは?
「 補色 」とは、簡単には「 反対の色 」を指します。 詳しくは「色
順 応 」のところで 説 明します。
●
補 色 1 第2章 2-1- 4『 時間的な色の見え方』
“ 色 順応 ”p.7 9・上巻
H色同化
▲同時色対比で新鮮に見せる( 図2-09)
同時色対比は、色同士を近づけることで色の違いが際立
って感じられ るというものでした 。これに 対して「色同化 」
は 、色 同 士を近 づ けることによって互い の 色が 同 調 する現
象をいいます。
互いが同調して見 えるとはどういうことでしょうか?
ライン
1
図2-10は、緑の点の中にピンクの点で 2 本の線が引かれ
ています。 線 同士を比べ ると、ライン 1 は 明るく白っぽいピ
ンクに、ライン2 は 暗く濃 いピンクに 感じられます。
二つのラインに使われているピンクは、まったく同じ色で
す。しかし、2 本はそれぞ れ 違うピンクに見えます。
ライン
2
これは 、それぞ れ のピンクを囲 んでい る色 が 影 響してい
るためです。
ライン2 のピンクはそのまわりが 緑で 囲まれてい るのに
対し、ライン1 のまわりは白です。このため、ライン2 は緑と
▲色同化( 図2-10)
同調して暗く濃いピンクに、ライン 1 は白に同調して明るく
白っぽ いピンクに 見 えます。
このように 、色を 組み 合 わ せることで、互いに 影 響 を受
け、互いの色に近い色みを帯びて見える現象を「色同化 」
といいます。つまり、まわりの 色と同 化してしまうのです。
「色同化」も、
「同時色対比 」と同じようにまわりの色から
影 響 を受けることで 起 こりますが 、その 結 果 は 大 きく違 い
ます。
この 違 いはどこにあるのでしょうか?
左 図2-11を見てください。
左 側 のしま模 様 の 部 分 は 、同 時 色 対 比に
よって互い の 色 の 違 いが 強 調 されています。
▲同時色対比から色同化へ( 図2-11)
*観察条件や観察者によって、見えない場合や見え方が異なる場合があります。
しかし右にいくにつれて、しまの 間 隔 が 狭く
なると色 同 化が 起こります。
77
第
3
章
[学び方]
色を他 人と共 有し 共 同 の 認 識として使っていくためには 、色でコミュニケーション が で きなけ れば なりません 。
人 間 は 昔 から、色 のコミュニケーション方 法 をい ろい ろと考 えてきました 。 当たり前 のように日々使ってい る色 の 名 前 も、色を
使ったコミュニケーション方 法 の ひとつといえます。
ここでは 、私 たちが 日ご ろ使ってい る色 のコミュニケーション方 法と、その 決まりごとにつ いて見ていきます。
85
▼
さ
ま
ざ
ま
な
カ
ラ
ー
チ
ャ
ー
ト
①
②
③
④
⑤
3-03
①
メ
イ
ク
ア
ッ
プ
②
肌
色
色
票
③
ネ
イ
ル
④
ヘ
ア
⑤
テ
キ
ス
タ
イ
ル
・
プ
ラ
ス
チ
ッ
ク
⑥
使
用
イ
メ
ー
ジ
⑦
印
刷
・
グ
ラ
フ
ィ
ッ
ク
(
図
)
87
⑥
⑦
1
青
竹
色
あ
お
た
け
い
ろ
2
93
「白色 」に区分される光源の色を、さらに細かく分けてあら
Q光源色の慣用色名
わすため「白 色を細 分 化して示す色 名 」に含まれてい るも
光 源 色は 基 本 的に系 統 色 名を使うというルールが あり、
それではあらわしにくい場合にのみ、光源色の慣用色名を
の が ほとんど であり、色 温 度の 違 いによってその 色 名が 使
い 分 けられています。
使 います。下 図3-07に あらわす 数 十 種 類 の 色が 慣 用 色 名
●
白色の色名と色温度 1第1章Note No.02
『 基準の光の決め方と色温度 』p.54・上巻
に 規 定されています。
よく目にする照 明 器 具 の 色 表 現として「 電 球 色 」や「 昼
また、光源色の慣用色名には修飾語を用いることができ
白 色 」などの 色 名が 使 わ れてい るため、こういった 慣 用 色
ます。この 修 飾 語 は 光 源 色 の 系 統 色 名に使 わ れる修 飾 語
名を身 近に感じる人もいるでしょう。
が 併 用されています。
このような 光 源 色の 慣 用 色 名は白 色 照 明 の 色 み の 違 い
( 例 )うすい赤みのオレンジ
を 伝 えるた めに使 用さ れてい るものです。 お お まか には
● 光源色の慣用色名
慣用色名
読み方
● 無彩色の色名
白色
● 色相に関する修飾語
慣用色名
読み方
● 特に鮮やかなことを示す色名
はくしょく
● 有彩色の色名
色相に関する修飾語
修飾語
対応英語
純赤色
じゅんせきしょく
赤みの
reddish
略 号
r
純黄色
じゅんおうしょく
黄みの
yellowish
y
純緑色
じゅんりょくしょく
緑みの
greenish
g
赤色
せきしょく・あかいろ
純青色
じゅんせいしょく
青みの
bluish
b
黄色
おうしょく・きいろ
深赤色
しんせきしょく
紫みの
purplish
p
緑色
りょくしょく・みどりいろ
オレンジ
orange
o
青色
せいしょく・あおいろ
紫色
むらさきいろ
● 白色を細分化して示す色名
電球色
でんきゅうしょく
オレンジ
(色) おれんじ
(いろ)
温白色
おんぱくしょく
だいだい色
だいだいいろ
白色
(狭義の) はくしょく
黄緑色
おうりょくしょく・きみどりいろ
昼白色
ちゅうはくしょく
青緑色
せいりょくしょく・あおみどりいろ
昼光色
ちゅうこうしょく
月光色
げっこうしょく
昼光白色
ちゅうこうはくしょく
● 特にうすいことを示す色名
桃色
ももいろ
● その他の色名
黄白色
おうはくしょく
緑白色
りょくはくしょく
紅赤色
青白色
せ い はくしょく
シアン
▲光源色の慣用色名のための
色相に関する修飾語( 図3-08)
● 鮮やかさに関する修飾語
鮮やかさに関する修飾語
修飾語
対応英語
うすい
pale
略 号
pl.
鮮やかな
vivid
vv.
▲光源色の慣用色名のための
鮮やかさに関する修飾語( 図3-09)
べにあかいろ
マゼンタ
▲光源色の慣用色名( 図3-07)
電球色
昼白色
昼光色
98
▲光源色の慣用色名一例( 図3-10)
Note No.
色名指定の活用
11
基本的な11色程度の色名はどんな人でも共通している、ということから色名による色コミュニケーションは成り立って
います。しかし、それぞ れの目の 特 徴 や 照 明 環 境などによって、同じ色でも違って見 えることもあります。
「 実際にはどんな色に見えているのか」ということを知るために、この色名を利用する方法があります。つまり、色の
見えを共通でもってい る色 名によって知 ろうということです。
この方法 を「カラーネーミング 法 」といいます。
カラーネーミング法には 、
①カテゴリカルカラーネーミング
②エレメンタリーカラーネーミング
の2種類 があります。
エレメンタリーカラーネーミング 法は 、表 色系( 色を体 系 的に あら
わす 方 法 )の ひとつであ るNC S表 色 系 の もとになってい るものです
橙
が 、この テキストではNC S表 色 系につ いては 扱 わ な いため 、ここで
はカテゴリカルカラーネーミング法についてのみ簡単に紹介しておき
ます。
V カテゴリカルカラーネーミング法
<選択色名>
白
黒
灰
赤
緑
黄
青
茶
橙
紫
桃
カテゴリカルカラーネーミング 法は 、色の 名前 を答えてもらう方 法
です。
ある色を見せ て、その 色をもっともよくあらわす色 名を答えてもら
う方法で、被験者に自由に色名を答えてもらうやり方と、11 基本色名
( 基本色彩語 )に限定して答えてもらうやり方の2種類が主に実施さ
れています。
●
11基本色名 1 第 3章 3 - 2-1『色名指定とは』p.90・上巻
意 外 にもこの 分 類は日常 生 活 に 大 きく影 響します。 例 えば 、オリ
ーブ を茶 に分 類 するの か 緑 に分 類 するの かでは 大 きく違うことはす
ぐに想像がつきます。これを利用して、ある色がどう見えているのか
紫
を 色 名によって答えてもらうのです。 扱う対 象によって、11基 本 色 名
のほかにも色名を追加して答えてもらう場 合もあります。
このように、カテゴリカルカラーネーミング法は色の見え
108
を大きく分類 するためには非常に使いやすい方法です。
▲カテゴリカルカラーネーミング法の利用例( 図3-22)
第
4
章
[学び方]
産 業 や 芸 術 などのさまざまな 場 面 で、色を使ったコミュニケーション が 行 わ れています。 細 か い 色 の 理 解 や、よりスムーズ な 色
コミュニケーションのために 、さまざまな「 表 色系 」が 生み 出されました 。
「 表 色系 」とは 色を定 量 的に あらわす 方 法ですが 、ど
こに着目するかによって、さまざまな表色系の 種類 があります。ここでは代表的 な表色系のうち、マンセル表 色系、CIEXY Z表色
系、そしてCIE L*a *b * 均 等 色 空間を紹 介し、その 考え 方や 違いを紹 介します。
*この章 では 、初 学 者 の 学 習を 考 慮し、混 色系 表 色系 の 表 記について、刺 激 値 、原 刺 激の 種 類 をともに 正 体( 例:R )であらわ
しています。 正確には、刺 激値は斜 体( 例:R )
、刺 激の 種 類は正 体で 表 記することが 通 例となっています。
*この章で扱うCIE X Y Z表色系、CIE L* a * b* 均等色空間などの色空間にあてはめられている色は目安であり、必ず
しも正しいものではないことに注 意してくだ さい。
109
とします。そしてこの 赤 の10 色に 1 〜 10 の 番 号をつけると
ともに 、その 後ろに 赤( R )の 領 域 であ ることを 示すR をつ
Y
YR
けます。 基本10 色相は必ず10分割された真ん中に位置す
GY
る5の位 置 にくるようになります。
つまり、色 相 の 数 値 が 5 であ れば 、その 色は 、私 たちが
すぐにイメージ できる基 本の 色と考えていい わけです。
R
G
※マンセル表色系では各属性を均等に尺度化しているため、小数
での表現もできます。そのためHueの値が1未満のものも0.7な
Hue
どといった小数を使うことで表現できます。
例えば 、慣 用 色 名 の「 藤 紫 」に対 応 するマンセル 値のHueは
0 . 5 Pで、1 Pと1 0PB のあいだにある色 相をあらわしています。
RP
BG
円に配 置された 色 相の順 番は 覚 えるしか ありません。
マンセル 表 色 系 の 場 合 はそれぞ れ の 色に 割り振られ た
P
数 字 が 大 きくな るにした が って、長 波 長( 赤 )〜 中 波 長
B
( 緑 )〜 短 波 長( 紫 )へ の 変 化に 対 応 するように 時 計まわ
PB
りに 配 置されています。
▲基本10色相( 図4-16)
また、マンセル 表 色系では 無 彩 色にN
( Neutralの意 )が
2.5Y
7.5YR
10YR
用いられます。 無彩色には彩度が存在しないため、このあ
7.5Y
5Y
10Y
2.5GY
5YR
5GY
10R
とに 紹 介するValue 値 のみをつけて、N 5 や N 7 などとあら
7.5GY
わします。
10GY
ですが 、これらはマンセル 表 色系での 明 度にあたるValue
例えば、慣用色名の「グレイ」は N5、
「ホワイト」は N9.5
がそれぞれ 5 と9.5 の無彩色であることを意味します。
5R
5G
Q Valueの表し方
Hue
10RP
10G
5BG
5RP
10P
10BG
5P
5B
10PB
5PB
10B
▲マンセル色相環( 図4-17 )
Valueは、見ための明るさの違いにそって 0 〜10の数値
であらわします。 完 全な 黒は 0 、完 全な白は10に 対 応し、
数 値 が 0 に 近 づくほどより暗く10に 近 づくほどより明 るい
色となります。
※数値は0〜10まで設定されていますが、実際に作ることができる
明度は0.5〜9.5程度といわれています。
数値は見ための色変化と等しくなっているた
め、Valueの値が 1と4のあいだに感じる明る
さの違いと、Valueの値 が 3 と6の色のあいだ
に感じる明るさの違いは同じであるといえます。
119
いつも使っているマーカーペンのインクも実はこういった混
色によって作られています。ティッシュペーパーなどの 薄 い 紙
にマーカーペンのインクをつけたうえで、水を徐々に吸い上げ
てにじませると、インクに含まれる複数の色がグラデーション
となってあらわれてきます。このように分離するのは、インク
に含まれる各色の成分の吸水性などが異なるためです。
グラデーションになるものば かりでは ありませんが 、黒
や茶のような単色マーカーでも、ピンクや青などの混色によ
ってできてい るものが あることが わかります。
それでは 、インクや 絵 の 具を重 ねて色を 変 える場 合、足
▲マーカーペンのインクの分離( ペーパークロマトグラフィ)
( 図4-22 )
し合わ せるほど 暗くなっていくのはな ぜでしょうか?
すべての 物 体は 、受けた 光を「 反 射 」
・
「 吸収 」
・
「 透過 」
してい ることは 、以 前 紹 介したとおりです。
●
反射・吸収・透過 1 第1章 1-1-5『物体と色 』
“ 反射・吸収・透過 ”p.64・上巻
私 たちが「 物 体 の 色 」として感じてい るのは 、物 体 から
反射や透過された光の波長によってもたらされる感覚です。
光 が 物 体 を 通り抜けることが「 透 過 」、光 が 物 体 に入り
込んで反射も透過もしないことが「 吸収 」でした。 吸収さ
▲絵の具を混色すると暗くなる( 図4-23)
れた光は、私たちに届くことはありません。そのため、吸収
される光 が 多 い 物 体は 、暗く見 えます。
光
絵 の 具やインクに色が あるのは 、その 色を 私 たちにもた
らす波 長 の 光 だけを「 反 射 」
・
「 透 過 」して、同 時にほ か の
反
波 長 の 光 は「 吸 収 」してい るた めです。どの 波 長 の 光 を
射
「 反射 」
・
「 透過 」
・
「 吸収 」するかは、物体の素材などいろ
い ろな 条 件によって決まります。
インクやフィルムを重ねると暗くなっていく原因も、ここに
あります。インクやフィルムは、一つひとつがそれぞれ反射・
吸収
吸 収・透 過する光 の波 長をもちます。
透
例えば、赤いフィルムは長波長の光だけを透過させます。
過
また、赤く見 えるインクは長 波 長 の 光 だ けを 透 過 させ、さ
らに透過した光はインクの下の白い紙で反射
され、再度インクを透過して戻ってきます。こ
の 働 きによって、赤く見 えるのです。
▲物体の色( 図4-24)
123
Note No.
印 刷の減法混色と併置混色
14
印刷では、さまざまな印刷手法やインキの種類が使われていますが、そのなかでももっとも一般的なのは、プロセス
インキを使 用したオフセット印 刷( 平 板 印 刷の 一 種 )によるカラー印 刷です。
これは、プロセスインキといわれる基本の四つのインキ、C( シアン)・M( マゼンタ)・Y(イエロー )・K(ブラック)を
使 い 、網 点(ドット)またはハーフトーン( Halftone )とよば れる細 か い点を印 刷 する方 法です。4 色の 網 点の重 なりに
よる減 法 混 色と、人の目で見 た 際 の 併 置 混 色( 地 紙 の 色と各インキの 網 点との 混 色 )とによって、多 彩 な 色のバリエー
ションを表現します。
光
インキ
紙
▲印刷の網点( 図4-35)
インキの 濃 度は一 定であるため、色の 濃 淡 を表 現 するためには 、網 点の 大 きさや厚さ( 盛り)を 変 化 させて併置混
色時 の 色を調 整 することになります。
上 図4-35のように 、薄 い 色 の 部 分 は 網 点 が 細 かく( 小さく)
、地 の白が 多くなり、逆に 濃 い 色 の 部 分 は 網 点が 太く
( 広く)
、地 の白が 少なくなっています。
このような、網点と地の紙との面 積 比 を「 網 点 濃度 」といい 、%であらわします。
129
4
4 -4 -1
章…
4 混色系表色系
日常の色表現と混色系表色系
〜 C IE X Y Z表 色系 〜
機器同士の色域の違いを解消するために、パソコン関連
ではsRGB や Adobe® RGB 、印 刷 関 連では Japan Colorと
カメラで撮った画像をパソコンのモニタで見たり、モニタ
で表示した画像をプリントすると同じ色にならなかったとい
いった 標 準となる色 域 の 規 格が 定 義されています。
のちほど 詳しく説 明しますが 、これらの 規 格 は個 々の 機
器固有の色域の違いを超えて定義された色再現領域です。
うような経験 をしたことはないでしょうか。
混 色 の 説 明 で 触 れ たように 、実 は カメラやモニタ、プリ
例えばsRGB 規格の色域 をもつモニタは、機器独自のRGB
ンタなどさまざまな 機 器は 、それぞ れに 異 なる原 色をもつ
値 では なくsRGB 値 を指 すことに なるため 、そのRGB 値 を
ため、再 現できる色の 範 囲( 色域 )も異なります。
そのままほかのsRGB の色域をもつデジタルカメラやプリン
例えばモニタはある色をあらわすとき、RGB値を用います。
タに使 用することが できる、というわけです。
これは、その色をあらわすために必要なRGBそれぞれの出
しかし、このsRGB 規 格 モニタから Japan Color( ISO規 格
力の強さを値にしたものです。しかし、異なるモニタで異な
をもとにした日本で制定された印刷用規格 )の色域をもつ
る原 色( RGB)を用いてい る場 合、同じRGB値 であっても、
プリンタにデータを出 力した場 合、それぞ れ の 色 域 が 一 致
その 値 があらわす色はそれぞれ異なることになります。
せず、再 現できない色が生じます。
このことは 、異 なる 機 器 間 で 色 の 情 報 をやりとりすると
きの障害となり、例えばモニタでは表現できていた鮮やか
な 色がプリンタで出 力すると表 現 できな い 、といった問 題
を引き 起こす原因となります。
●
図の色がついている部 分 は 、人 間 が 見ることのできる色
の領域を示しています。 また、三角形などで囲まれた領域
機器による色の表現範囲の違い 1 第4章 4 - 3 - 3
『 加法混色 』
“ 加法混色の三原色 ”p.126・上巻
Adobe®RGB →JapanColor変換
このような色域の違いを、次ページ図4-37で確認してみ
ましょう。
が それぞ れ の 色 域 です。 色 域 が 広いほうが 、より多くの 色
を再 現できることになります。
sRGB →JapanColor変換
sRGB →JapanColorで再現できない色域
をグレーで表示
130
▲いろいろな色域を画像で比べる( 図4-36)
y
(Kodak 社・ポジフィルム)
0.9
530
540
510
Japan Color 2001
にあらわされるように再現できない領域が発生します。この
sRGB
2001規格のプリンタで印刷する場合を想定しており、再現
(CMYK 印刷)
0.7
550
560
れています。
570
0.5
こういった問 題は 、広 範 囲の 色 域 を想 定して作られた 色
580
を、より狭い色域で表示した場合にも起こります。また、sRGB
590
0.4
規格を想定して作ったWebページや動画を、そのままAdobe®
600
RGBなど広範囲の色域をもつモニタで表示すると、蛍光色の
610
620
0.3 490
680
~780 (nm)
0.2
ように不自然に浮いて見える色が発生する、などの問題がで
てしまいます。
また、建物や庭園のライトアップなどでよく使用される青
や赤などの単色L EDを撮影すると、くすんだり白っぽく写る
480
0.1
0.0
0.0
例は 、sRGB規 格 のカメラで 撮 影した 画 像 を Japan Color
できな い 領 域は 二つの 色 域 の 重 ならな い 部 分であらわさ
単色LED
0.6
500
は 、非 常に 広 い 色 域をもってい ることが わかります。
異 なる規 格 の 色 空 間 で 色をやりとりする 場 合、図4 -38
Adobe® RGB
520
0.8
例えば写 真 用のポジフィルムを再 現 できるProPhoto RGB
ProPhoto RGB
人間が見ることのできる領域
ことがありますが、これも撮影したLEDの色が表示するデバ
470
460
450 380~410 (nm)
0.1
0.2
0.3
イスの色域を超えているために起こります。
0.4
0.5
0.6
0.7
x
▲いろいろな規格の色域を比べる( 図4-37)
図 4 -37の★印は、単色L EDの色の位置を例として示して
います。このように 、人 間 の目では 見 ることが できる鮮 や
か な 色で も、カメラの 再 現 可 能 な 色 域 から外 れてい る 場
合、実際に見える鮮やかな色をカメラの画像で表現できな
くなるのです。
このように 比 較 をすることで、それぞ れ の 機 器 や 規 格 に
よる色 域 の 違 い が よくわ かります。では 、さまざまな 色 域
をひとつの 領 域 のうえで比 較できるのはな ぜ でしょうか?
sRGB(青)
と
Japan Color 2001(黄)の色域
左図4-37であらわした平面図は「x y 色度図 」といいます。
これは、色を加法混色の配合比率によって数値にする「混色
系表色系」という種 類 の 表 色系 のな かでも「CIEXYZ表色
系」というものを平 面化したものです。
ここから見ていくのは、この混色系表色系の代表である
CIE X YZ表 色系です。
すこし難しく見えますが、日ごろ使うことの多いモニタや
デジタルカメラ、プリンタなどが もつ 色 域 を比 較したり、そ
再現できる色域
(重なった緑の色域)
の 違 い を 理 解 するた めに も 、このCIE X Y Z
sRGB→Japan Color 2001
で再現できない色域
▲再現可能な色域と再現できない色域( 図4-38)
表色系はとても重要ですので、基本を理解し
てお きましょう。
131
を果たすのが、ICCプロファイルです。 ICCプロファイル は 、
ICC( InternationalColorConsortium)によって策定された、
デバイスの色情報を記述するファイルを指します。どのよう
な 色 域 でどのような 色を表 現してい るかという情 報 をもと
にして、デバイス固有の色を共通の 色 空間に変換します。
例 えば 、スキャナで取り込 んだ 画 像をモニタに 表 示する
際は、スキャナの色の特徴が書き込まれたICCプロファイル
を使って、共通の色空間に色情報を変換します。モニタはそ
の情報を受け取り、自身の色特性に対応したICCプロファイル
で情報を変換し、表示することになります。
y
▲立体で表したAdobe®RGB色領域( 図4-51)
これを見てもわ か るように 、原 色によって表 現 できる色
の 最 大 範 囲 が 柱 のように 縦 に 広 がってい るわけでは なく、
明るさに 応じてその領域は 変形しています。
x
H 異なる色 域 同士で色をやりとりする
x y色度図上でさまざまな色域を比較すると、それぞれの
特徴や違いがよくわかります。また、異なる色域のあいだで
▲カラーマネジメントシステム
(CMS )
の概念図( 図4-52 )
色をやりとりする場 合、個々の差が認識されていないと色の
見えが大きく変わるという問題も見えてきます。
この 際 、一方の 色 域 では 表 現 できて、もう一方 では 表 現
できない色も出てきます。
この 問 題 を 解 消するため の 作 業 全 般 を指して、
「カラー
マ ネジメント」といいます。
移行先の色域において、表現できない色を表現できる色
に置き換える場合、ICCプロファイルでは「 マッピング(どの
この 異 なる色 域 の あいだ で 色を調 整 する作 業 は 、簡 単
色をどの 色に 変 換するか )
」の方 法を選 ぶことが できます。
にいえば 、ある色 域 の 色をいったんデバイスに 影 響 され な
代表的なものには、色域外の色を置き換えるデバイスの
い 色( CIEXYZ表 色 系 やCIEL* a* b*均 等 色 空 間 )に 変 換し、
色 域 に 圧 縮 する方 法( 図4-53 )や、色 域 外 の 色を 置 き 換
そこからほ か の 色 域 の 色に 変 換する作 業 を行うものです。
えるデバイスでの 一 番 近 い 色とする方 法( 図4-54 )などが
例 えば 、日本語 をフランス 語や 中国語 などに 訳す 際、一度
あります。
英 語 にしてからそれぞ れ の言 語 に 再 翻 訳 す
146
るようなイメージ だと考 えるとわ かりやすい
か もしれません。
この際、日英辞書・英仏辞書にあたる役割
また、カラー 画 像 をモノクロ( グレースケール )に 変 換す
る場合も、それぞれの有彩色を無彩色のどのあたりの明度
に 変 換するか によってその印 象が 違ってきます。
( 図4-55)
y
y
0.9
0.9
520
520
530
0.8
540
510
0.7
530
0.8
540
510
0.7
550
550
560
560
0.6
0.6
570
500
0.5
570
500
0.5
580
580
590
0.4
590
600
610
620
680
~780 (nm)
0.3 490
0.2
0.1
600
610
620
680
~780 (nm)
0.3 490
0.2
480
470
460
0.1
450 380~410 (nm)
0.0
x
0.0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
0.7
▲色域のマッピング:知覚的な色のバランスに従い変換( 図4-53)
カラー画像
0.4
480
470
460
450 380~410 (nm)
0.0
x
0.0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
0.7
▲色域のマッピング:再現可能な、
できるだけ近い色に変換( 図4-54)
Adobe®Photoshop®のグレースケール変換
色別にグレースケール変換
▲さまざまなグレースケール変換の方法( 図4-55)
147
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12. ADEC色彩士検定委員会運営委員会編『 Color Master Basic』:
初版第1刷 , NPO法人アデック出版局 , 2005
13. ADEC色彩士検定委員会運営委員会編『Color Master STANDARD』:
初版第 1 刷 , NPO法人アデック出版局 , 2006
14. 出村洋二『色彩の芸術と科学』:初版第1刷 , 昭和堂 , 2006
15. 内川惠二『色覚のメカニズム—色を見る仕組み 』:初 版 第3
刷 , 朝倉書店 , 色彩科学選書4 , 2002
16. 大山正『 視覚心理学への招待ー見えの世界へのアプローチ』:
初版第3刷 , サイエンス社 ,新心理学ライブラリ18 , 2003
17. 松田隆夫『 視知覚 』:初版第8刷 , 培風館 , 2005
18.( 社 )インテリア産業協会 インテリア・コーディネート・ブック編集
委員会『 高齢者のための照明・色彩設計—光と色彩の調和を
● 152
[ 第2章 色の見え方の不思議 ]
1. 日本色彩学会編『色彩用語辞典 』:東京大学出版会 , 2003
2. 日本色彩学会編『 新編 色彩科学ハンドブック 第3版 』:東京
大学出版会 , 2011
3. 篠田博之・藤枝一郎『色彩工学入門—定量的な色の理解と
活用 』:森北出版 , 2007
4. 池田光男・芦沢昌子『どうして色はみえるのか—色彩の科学と
色覚 』:平凡社 , 平凡社ライブラリー , 2005
5. 千々岩英彰『色彩学概説 』:初版第6刷 , 東京大学出版会 ,
2004
6. 金子隆芳『色の科学—その心理と生理と物理 』:初版第5刷 ,
朝倉書店 , 色彩科学選書1 , 2004
7. 槙究『カラーデザインのための色彩学』:第1版第1刷 , オーム
社 , 2006
8. 東京商工会議所編『カラーコーディネーションの基礎 』:第2版
第6刷 , 東京商工会議所 , 2005
9.( 財 )日本色彩研究所編『カラーコーディネーターのための色彩
科学入門 』:第 2 版第 1 刷 , 日本色研事業( 株 ), 2003
10. 長谷井康子・野瀬明子『わかりやすい色彩と配色の基礎知識
色彩能力検定2級 』:永岡書店 , 2005
11. ADEC色彩士検定委員会運営委員会編『 Color Master Basic』:
初版第1 刷 , NPO法人アデック出版局 , 2005
12. ADEC色彩士検定委員会運営委員会編『Color Master STANDARD』:
初版第 1 刷 , NPO法人アデック出版局 , 2006
13. 内川惠二『色覚のメカニズム—色を見る仕組み』:初版第3刷 ,
朝倉書店 , 色彩科学選書4, 2002
14. 大山正『 視覚心理学への招待ー見えの世界へのアプローチ』:
初版第3刷 , サイエンス社 , 新心理学ライブラリ18 , 2003
( 2012.5.24 )
18. 三重県中央農業改良普及センター・三重化学工業(株)共同開
発:果実カラーチャート付き手袋 , 2012
15. 岩本知莎土『おもしろくてためになる色の雑学辞典 』:初版第
10刷 , 日本実業出版社 , 2005
16. 写真の学校/東京写真学園 監修『デジタル「 写真の学校」』:
初版 , 雷鳥社 , 2005
17. N.Y.コレクション写真:( 株 )フォルトナボックス
[第4章 色を定量的に扱う]
1. 日本色彩学会編『色彩用語辞典 』:東京大学出版会 , 2003
2. 日本色彩学会編『 新編 色彩科学ハンドブック 第3版 』:東京
大学出版会 , 2011
3. 篠田博之・藤枝一郎『色彩工学入門—定量的な色の理解と
[第3章 色を使ったコミュニケーション]
1. 日本色彩学会編『色彩用語辞典 』:東京大学出版会 , 2003
2. 篠田博之・藤枝一郎『色彩工学入門—定量的な色の理解と
活用 』:森北出版 , 2007
3. 池田光男・芦沢昌子『どうして色はみえるのか—色彩の科学と
色覚 』:平凡社 , 平凡社ライブラリー , 2005
4. 千々岩英彰『色彩学概説 』:初版第6刷 , 東京大学出版会 ,
2004
活用 』:森北出版 , 2007
4. 池田光男・芦沢昌子『どうして色はみえるのか—色彩の科学と
色覚 』:平凡社 , 平凡社ライブラリー , 2005
5. 千々岩英彰『色彩学概説 』:初版第6刷 , 東京大学出版会 ,
2004
6. 金子隆芳『色の科学—その心理と生理と物理 』:初版第5刷 ,
朝倉書店 , 色彩科学選書1 , 2004
7. 槙究『カラーデザインのための色彩学』:第1版第1刷 , オーム
5. 槙究『カラーデザインのための色彩学』:第1版第1刷 , オーム
社 , 2006
6. 東京商工会議所編『カラーコーディネーションの基礎 』:第2版
第6刷 , 東京商工会議所 , 2005
7.( 財 )日本色彩研究所編『カラーコーディネーターのための色彩
科学入門 』:第2版第1刷 , 日本色研事業( 株 ), 2003
8. 長谷井康子・野瀬明子『わかりやすい色彩と配色の基礎知識
色彩能力検定2級 』:永岡書店 , 2005
9.( 財 )日本色彩研究所『デジタル色彩マニュアル』:初版第 1
刷 ,( 株 )クレオ , 2004
10. ADEC色彩士検定委員会運営委員会編『 Color Master Basic』:
初版第1刷 , NPO法人アデック出版局 , 2005
11. ADEC色彩士検定委員会運営委員会編『Color Master STANDARD』:
初版第 1 刷 , NPO法人アデック出版局 , 2006
12. 出村洋二『色彩の芸術と科学』:初版第1刷 , 昭和堂 , 2006
13. 日本規格協会編『 JISハンドブック61 色彩 』:第1版 , 財団法
人日本規格協会 , 2005
社 , 2006
8. 東京商工会議所編『カラーコーディネーションの基礎 』:第2版
第6刷 , 東京商工会議所 , 2005
9.( 財 )日本色彩研究所編『カラーコーディネーターのための色彩
科学入門 』:第2版第1刷 , 日本色研事業( 株 ), 2003
10. 長谷井康子・野瀬明子『わかりやすい色彩と配色の基礎知識
色彩能力検定2級 』:永岡書店 , 2005
11.( 財 )日本色彩研究所『デジタル色彩マニュアル』:初版第 1
刷 ,( 株 )クレオ , 2004
12. ADEC色彩士検定委員会運営委員会編『 Color Master Basic』:
初版第1 刷 , NPO法人アデック出版局 , 2005
13. ADEC色彩士検定委員会運営委員会編『Color Master STANDARD』:
初版第 1 刷 , NPO法人アデック出版局 , 2006
14. 大山正『 視覚心理学への招待ー見えの世界へのアプローチ』:
初版第3刷 , サイエンス社 , 新心理学ライブラリ18 , 2003
15. 北畠耀『色彩学貴重書図説 』:第 1 刷 , ( 社 )日本塗料工業
会 , 2006
JIS Z 8102 (2001) , 物体色の色名
16. 出村洋二『色彩の芸術と科学』:初版第 1 刷 , 昭和堂 , 2006
JIS Z 8110 (1995) , 色の表示方法—光源色の色名
17. 日本規格協会編『 JISハンドブック61 色彩 』:第1版 , 財団法人
14. 川上元郎・小松原仁『 JIS使い方シリーズ 新版 色の常識 』:
新版第2版第1刷 (
, 財 )日本規格協会 , 1999
15. 永田泰弘監修・小学館辞典編集部編『 新版 色の手帖 』:新
版第2刷 , 小学館 , 2002
16. 新潟大学農業情報工学研究室:新潟県園芸研究センター制
作/監修:ロザリオ ビアンコ果実カラーチャート , 2006
17. 東京メトロ『 駅ナンバリング路線図 』:
http://www.tokyometro.jp/station/common/pdf/rosen_j.pdf
日本規格協会 , 2005
JIS Z 8721 (1993) , 色の表示方法—三属性による表示
18. 川上元郎・小松原仁『 JIS使い方シリーズ 新版 色の常識 』:
新版第 2 版第 1 刷 (
, 財 )日本規格協会 , 1999
19. ハーヨ・デュヒティング Junko Mizuno 訳『ジョルジュ・スーラ
1859-1891 点に要約された絵画 』:タッシェンジャパン, 2000
20.( 社 )日本印刷技術協会『 眼・色・光 より優れた色再現を求
めて』:( 社 )日本印刷技術協会 , 2007
153 ●
索 引
用 語 ページ数
luminance ...........................113
A a*( エースター) ......................141
Adobe®RGB ......................130〜131、145〜146、149
M M(マゼンタ) ........................124、129、149
M錐体 ..................................59
B b*( ビースター).......................141
B( 青 )..................................126
brightness ...........................113、151
N NCS表色系 ............................108、110
nm(ナノメートル )...................40
C C(シアン) ............................124、129、149
Chroma(クロマ)..................114、117〜118、120
CIE( 国際照明委員会 )............55、132
CIEL*a*b*均等色空間 ...............140、150
CIEL*u*v*均等色空間 ...............140
CIEXYZ表色系 .......................106、111、132、139〜140、150
CIE Yxy表色系 .......................135、150
CMYK ..................................124、129、149
D db(デシベル).......................222
Deutan( D型 ) .....................232、234
Dyads(ダイアッド).................199
G G( 緑 )..................................126
H Hexads( へクサッド)..............204
HIDランプ ..............................53
HSB .....................................151
HSV .....................................151
HTML ..................................150〜151
Hue(ヒュー).........................117、118〜119
I ICC( InternationalColorConsortium)146
ICCプロファイル ......................146
J JapanColor( ジャパンカラー)...130、145、149
JapanColor2001 ................131、145
JapanColor2001 Coated ....145
JapanWeb2003 .................145
JapanWebCoated(Ad) .......145
JIS( 日本工業規格 )................91
JISZ8102 ............................91
JISZ8110 ............................91
JMPAカラー ...........................145、149
K K(ケルビン)..........................54
K( 黒 )..................................124、129、149
L L*( エルスター) ......................140〜141
L錐体 ...................................59
LED( 発光ダイオード) .............46、50、52
● 154
P Pentads( ペンタッド).............202
ProPhotoRGB .....................131
Protan( P型 ).......................232、234
Q QOL(QualityOfLife ) ........221
R R( 赤 )..................................126
RGB表色系 ............................111、138
S S錐体 ...................................59
SplitComplementary
( スプリットコンプリメンタリー)........199
sRGB ...................................130〜131、145、149
T Tetrads(テトラッド)...............201
Triads(トライアッド)...............200
Tritan( T型 ).........................232、234
U UD( ユニバーサルデザイン)......221
V Value( バリュー)...................117、119
W Webアクセシビリティ ...............229
WHO( 世界保健機関 )............222
X X .........................................132〜133
x .........................................133
x y 色度図 ..............................134
Y Y .........................................132〜133、134
y .........................................133
Y(イエロー)..........................124、129、149
Z Z .........................................132〜133
z .........................................133
あ 青色LED ...............................252
アノマロスコープ ......................240
網点 .....................................129
網点濃度 ...............................129
暗清色( 暗清色調 ).................214
い イエロー( Y ).........................124、129、149
石原式総合色覚検査 ................239〜240
異常三色型色覚 ......................233
一色型色覚 ............................234
イッテン( Itten,J.) ...................198
色温度 ..................................54
色残像 ..................................80
色指数 ..................................56
色収差 ..................................253
色順応 ..................................49、79
色同化 ..................................77
色のカテゴリー化(カテゴリー的扱い)...90
色の恒常性 ............................67、81
色の三属性 ............................100、112、116
色弁別能力 ............................88
色見本 ..................................86
インクルージョン ......................220
インテグレーション ...................220
え エースター( a* )......................141
エルスター( L* )......................140〜141
エレメンタリーカラーネーミング( 法 ).....108
演色性 ..................................48、74
炎色反応 ...............................54
縁辺対比 ...............................76
か 回折 .....................................71
回転混色( 継時加法混色 )........127
可視光線 ...............................40〜41
果実カラーチャート ..................86
カテゴリカルカラーネーミング( 法 )....108
加法混色 ...............................111、122、125
カマイユ配色 ...........................190
カメオ ...................................190
カラーチャート ........................86
カラーネーミング法 ..................108
カラーマネジメント ...................126、146
加齢性黄斑変性症 ...................63
干渉 .....................................72
寒色 .....................................207
眼振 .....................................234
完全等色 ...............................89
桿体( 細胞 )..........................58、231
感度 .....................................59
慣用色名 ...............................91
き 基準白色 ...............................142
キセノンランプ ........................53
輝線スペクトル ........................57
擬態 .....................................60
基本10色相 ............................118〜119
吸収 .....................................64
虚色 .....................................133、135
均等色空間 ............................140
く 屈折 .....................................70
屈折角 ..................................70
屈折率 ..................................70
グレア ...................................242
クロマ(Chroma )..................114、117〜118、120
け ケイ( Kay,P.).........................90
蛍光ランプ .............................45、50、52
系統色名 ...............................91、100
ケミカルライト .........................50
ケルビン( K ).........................54
原刺激 ..................................133
顕色系( 表色系 )....................110〜111、151
減法混色 ...............................122〜124
こ 光環 .....................................71
光源 .....................................47
光源色 ..................................67〜68、98、104、106
後退色 ..................................212
後天色覚異常 .........................231
光路差 ..................................72
国際照明委員会(CIE )............55、132
黒体放射 ...............................54、57
混色 .....................................111、122
混色系( 表色系 )....................110〜111、132
混同色線 ...............................234〜235
コントラスト ............................243
コンプレックス・ハーモニー ........184
さ サイケデリック .........................197
彩度 .....................................100、112〜113、116
彩度対比 ...............................76
三原色 ..................................59、122
三刺激値 ...............................133
三色型色覚 ............................232〜233
三色性の法則 .........................122、132
( 色の)三属性 ........................100、112、116
三波長発光型蛍光ランプ ..........45
散乱 .....................................71
し シアン(C )............................124、129、149
視覚 .....................................39、58
視覚障害者誘導用ブロック( 点字ブロック)....222
色域 .....................................130、148
色覚 .....................................61
155 ●
色覚異常 ...............................63、231〜232
色差 .....................................139、142〜143
色彩和音 ...............................198
色相 .....................................100、112〜113、116
色相環 ..................................113、216
色相相対系の配色 ...................172
色相対比 ...............................76
色相同系の配色 ......................170
色相の自然連鎖 ......................182
色調(トーン).........................174、217
色度 .....................................133
色度座標 ...............................134
視細胞 ..................................58、231
自然光源 ...............................47
自然な調和の配色 ...................182
自然に反する配色 ...................184
シニャック ..............................128
ジャパンカラー( Japan Color )..130、145、149
11基本色名( 基本色彩語 )........90、108
収縮色 ..................................210
修正マンセル表色系 ................117、173
シュブルール(Chevreul,M.E.).....174
純色 .....................................214
障害等級 ...............................222
条件等色 ...............................88〜89
食品用照明 ............................49、51
植物育成ランプ .......................69
新印象派 ...............................128
人工光源 ...............................47
進出色 ..................................212
す 水銀ランプ .............................53
水晶体 ..................................63、241〜242、252
錐体( 細胞 )..........................58〜59、231
スーラ ...................................128
スプリットコンプリメンタリー
( SplitComplementary ) .....199
スペクトル ..............................41、112
スペクトル型 ...........................56
スペクトル軌跡 ........................135〜136
せ 清色 .....................................214
生理的補色( 残像補色 )...........80〜81
赤緑色覚異常 .........................233〜234
絶対零度 ...............................54
セラミックメタルハライドランプ ....53
先天色覚異常 .........................63、231
た ダイアッド( Dyads )................199
第1色覚異常( 第1異常 )..........232〜233
第3色覚異常( 第3異常 )..........232〜233
第2色覚異常( 第2異常 )..........232〜233
● 156
太陽 .....................................43、50
濁色 .....................................188、214
暖色 .....................................207
単色光 ..................................46
短波長 ..................................41
ち 中間混色 ...............................127〜128
昼光 .....................................55
昼光色 ..................................45、98
中心窩 ..................................234、253
中心小窩 ...............................253
中性色 ..................................207
昼白色 ..................................45、98
中波長 ..................................41
長波長 ..................................41
て 低圧ナトリウムランプ .................46、61、83
テトラッド( Tetrads )...............201
電界発光 ...............................52
電球色 ..................................45、98
電磁波 ..................................40
転倒連鎖 ...............................184
と 透過 .....................................64〜65
同時色対比 ............................75
等色相面 ...............................117、120、217
等色 .....................................132
等色実験 ...............................138
糖尿病性網膜症 ......................242
トーナル配色 ..........................188
トーン( 色調 )........................174、217
トーンイントーン ......................180
トーンオントーン ......................178
トーン統一・色相同系の配色 .....180
トーン統一の配色 ....................174
トーン変化・色相同系の配色 .....178
トーン変化の配色 ....................176
特色(インキ) ........................148
ドミナントカラー配色 ................186
ドミナントトーン配色 ................186
ドミナント配色 ........................186
トライアッド( Triads )..............200
トリコロール配色 .....................196
な ナチュラル・ハーモニー ..............182
ナノメートル( nm )..................40
に 二色型色覚 ............................232〜233
日本工業規格( JIS )................91
ニュートン ..............................42
ね 熱放射 ..................................52
の ノーマライゼーション ................220
は バーリン( Berlin,B. )...............90
配色 .....................................164
バウハウス .............................198
白色光 ..................................47
白色点 ..................................135〜136
白内障 ..................................63、241〜242
白熱電球 ...............................45、52
パステルカラー ........................181
肌色色票 ...............................86
波長 .....................................40
パネルD-15 ............................240
バランスドカラー ......................121
バリア ...................................220
バリアフリー ...........................220〜221
バリュー( Value )...................117、119
ハレーション ...........................175
ハロゲンランプ .......................50
バンク・ミケルセン ...................220
反射 .....................................64
伴性( 劣性 )遺伝 ....................231〜232
ひ ビースター( b* )......................141
光 ........................................40
ビコロール配色 .......................194
100Hueテスト .......................240
ヒュー( Hue )........................117、118〜119
標準イルミナント .....................55
標準イルミナントA ...................55
標準イルミナントD65 ...............55
標準光源 ...............................55
表色系 ..................................105、110
ふ フォ・カマイユ配色 ....................192
福祉 .....................................219
物体 .....................................63
物体色 ..................................67〜68、91、100〜103
物理的補色 ............................80〜81
フラウンホーファー線 ...............57
プリズム ................................41、71
プロセスインキ .......................129、148
分光 .....................................41
分光感度 ...............................59
分光吸収率 ............................65
分光透過率 ............................65
分光反射率 ............................65
分光反射率曲線 ......................65
分光分布 ...............................42
分裂補色配色 .........................199
へ 併置混色( 併置加法混色 )........127〜129
ペーパークロマトグラフィ ..........123
へクサッド( Hexads )..............204
便色カード .............................88
ペンタッド( Pentads ).............202
ほ 放電発光 ...............................52
膨張色 ..................................210
補助イルミナントC ...................55
補助イルミナントD50 ...............55
補助イルミナントD55 ...............55
補助イルミナントD75 ...............55
補色 .....................................76〜77、80〜81
補助標準イルミナント ...............55
ホワイトバランスの調整 .............84
ま 枚葉印刷 ...............................145
マゼンタ( M )........................124、129、149
マッピング ..............................146
マンセル( Munsell,A.H.).......117
マンセル表色系 ......................117、151
む 無彩色 .................................61、100、114
め 明清色( 明清色調 ).................214
明度 .....................................100、112〜113、116
明度対比 ...............................75
メタルハライドランプ .................50、53
も 網膜 .....................................58、231
網膜色素変性症 ......................242
ゆ 有機EL ..................................53
有彩色 ..................................100、114
ユニバーサルデザイン
( UD).......221
ユビキタス .............................229
よ 洋色名 ..................................91
り 粒子 .....................................71
緑内障 ..................................242
輪転印刷 ...............................145
る ルミネセンス ...........................52
れ レオナルド・ダ・ヴィンチ ............212
連続スペクトル ........................57
ろ ろうそく .................................44、50
ロービジョン ..........................243
わ 和色名 ..................................91
157 ●
拡張現実
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158
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監修者一覧( 順不同 )
全体監修
篠 田 博 之:立命館大学教授( 情報理工学部知能情報学科 )
第6 章 -1
野 村 歡:国際医療福祉大学大学院教授
執筆者一覧( 順不同 )
[ 全 体 執 筆( 共 著 )]
篠田 博之
三輪 容子
渕上 敏生
[部分執筆]
戸田 智雄
:マイ・ラビータ代表
山口 美 穂( 第5 章 )
編集協力者一覧( 順不同)
「色 」の五 感 産 業 研究 会:財団法人 大阪科学技術 センター
山下 リール
山本 恵
髙橋 惠子
原畠 健次
AR・電子書籍システム開発
株 式 会 社リール + 株式会社トイ(共同開発)
[ 開 発リーダー ]
菱 川 哲也( W e bシステム)
渕 上 敏 生( A R シス テム )
写 真 提 供 ★ 株 式 会 社フォルトナボックス
装 幀・デ ザイン ★ 山下リール
装 画 ★ Romano L evi
校閲★ 山本 恵
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色と光 の能力テスト
TOCOL 公式テキスト「ベーシック」<上巻>
®
2007年5月23日 初 版第一刷発行
2009年7月19日 第二版第一刷発行
2012年7月1日 第三版第一刷発行
編 者
=
株式会社トイ
発行人
=
戸田智雄
編集人
=
三 輪 容 子
発行所
=
株式会社リリス
www.lilith.co.jp
〒153-0042東京都目黒区青葉台 4 -2-19 - 7F
印 刷
=
望月印刷株式会社
[ TOCOL ® オフィシャルサイト ]
w w w. t o c o l . n et
[教材販売 サイト(リランフェート)]
w w w. e n f e t e .net
*TOCOL 、トーコル は 株式会 社トイの登録商標 です。
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*iPhone、iPadは、米国および他国のAppleInc.の登録商標です。*Androidは、GoogleInc.の登録商標です。
*Adobe 、Adobe Illustrator 、Adobe Photoshop は、AdobeSystemsIncorporated(アドビシステムズ社 )の米国ならびに他の国における登録商標です。
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*テキスト中に記載されている会社名、商品名は各社の商標または登録商標です。
[ 乱丁・落丁本はお取り替えいたします]
E-mail www.lilith.co.jpの問合せフォームより
Tel. 03-3465-2200Fax. 03-3465-2201
住所 〒153- 0042東京都目黒区青葉台4-2-19-7F
*テスト内容や本書内容のご質問にはお答えできませんので、あらかじめご了承ください。
©2012 株式会社リリス printed in japan ISBN978-4-903808-06-2
◎本紙の無断掲載・複写・転載を禁じます。
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*開発にあたっては、色彩教育への貢献をめざして、学校法人立命館大学( 情報理工学部知能情報学科 )を中心に、さまざまな
分 野 の 大 学や研究機関、企業、プロフェッショナルの方々と産学連携 を図りな がら研究開発を行っています。
[ 運営:五 感コミュニケーション 協 働プロジェクト]
( 株 )リリス ( 株 )リール ( 株 )
トイ