公益財団法人中山隼雄科学技術文化財団 平成26年度 「夢のゲームアイデア大募集!!」 入賞アイデア 優秀賞 ゲームから発信される個々の才能と 経済活動 加藤 大樹(東京工科大学大学院:東京都) 現在、ゲーム市場では RPG、特に MMORPG の分野に於いて1人当たりのプレー時間が長い傾向が 見られる。また、多くの運営会社では規約違反としているが、リアルマネーが個人取引絡むほど、ゲー ムアイテムに重点を置くプレイヤー層が多いのも特徴である。 一方で、昨今の経済不況から消費者の好む製品を作り出そうとマーケティング活動を試みるも、簡略 なアンケートになりがちで、製品の深い問題点を知る機会をとるのが難しい現状がある。 また、イラストや企業のキャッチフレーズの案は社内にてブレインストーミング方式などを用いて、 多くのアイディアが初めに必要となるが、雇える人材に制限があり、外部委託にも費用の制約が生じ る。こちらも街頭アンケートを取ったり、広告などでイラストアイディアを募ったりすることは行わ れているが、効率がよいものとは言えない。 また、アイディアの量だけではなく、未だ解決していない、数式や暗号など専門知識を要する学術的 なアイディアの質を研究機関が外部に求める場合もあるが、こちらは街頭インタビューや駅構内のポ スター募集では更に困難を極める。そこで、ゲームの中でもプレー時間が長く、アイテムやゲーム内 マネーといったサービスの付加要素に需要がある MMORPG 内に於いて、企業から募集したい細か なアンケートやイラスト・企業のキャッチコピー、更には専門知識を要するアイディなどの募集を行 う。それに回答した人全員、あるいは企業が現実社会で採用としたアイディアを出した人を対象とし てゲーム内マネーや、限定アイテムを配布する。企業などはゲーム運営会社に、アイディア募集の手 数料として契約した料金を支払うことによりビジネスが成立する。 この方法の特徴は、街角インタビューなどの生産性の低い方法に費用をかけずに済み、様々人が集う ゲーム上で多面性があり、プレイヤーのかけられる時間に比例した濃い意見を集められるのが特徴で ある。
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