PAC通信 VOL.6

カリバタ英雄墓地にて
インドネシア独立戦争で亡くなられた方々の
ご冥福を心よりお祈り申し上げます…
日本インドネシア国交樹立五十周年を迎えた今
人とのつながり・ご縁を大切に、当会に関わるすべての皆様と
「お互いに顔の見える、心と心がふれあう関係」を築
年2008年、この記念すべき年に日本の子供
祝!晃月スクール開校1周年
PAC通信
きずな
いていけるよう、前号のPAC通信より、活動を支えて下さっている会員様のご紹介をスタートさせて頂きました。
達のインドネシア訪問を開催させて頂けたこ
と、本当に有り難く思います。
2番バッターは、
当会広報部長を勤めて下さっている大和
世界の中でも最親日国と呼ばせて頂くにふさわ
紀子さんです。
昨年7月、当会第9回目のアチェ訪問時には、
しい「インドネシア」との友好関係の元にあるも
娘さんと一緒にインドネシアを訪問して下さいました。現
のは一体何なのかなといつも思います。
在、広報部長としての活躍はもちろんのこと、ご夫婦で営む
Vol.6
2008秋
特大号
「天下一品」堺東店・瓢箪山店・布施店・法善寺店の4店
大東亜戦争以前にインドネシアへ渡り、日本人
舗総動員で募金活動をして下さっています。
としての模範を示しインドネシアの人々の信用
その募金活動に中心となって活躍して下さっているのが、
を築かれた方々、敗戦直後に始まったインドネ
瓢箪山店の人気者・高宮健次さんです。
取材にお伺いした
シア独立戦争へ、自らの命を懸けてインドネシ
際、
心温まる話を聞かせて下さいました。
アの人々と共に独立を勝ち取った元残留日本兵
ある日、子供さんと一緒に食事へ出かけて時のこと。
レジ
の方々、そしてまた、日本人として生まれ無名の
で「お父さんお金ちょうだい。
」とせがむ息子。
てっきりガ
が助かるんやで。
」その言葉が健次さんを奮い立たせたそ
ままインドネシアの土と帰って行った多数の
チャガチャでもするのかなと思い、
「どうして」と尋ねてみる
うです。
と、レジに置いてある募金箱に入れたいとのこと。
「お父さ
以下、健次さんから頂いたメッセージをご紹介させて頂
ん、この募金箱にお金入れたら、世界で苦しんでいる友達
きます。
方々。
そのような先輩方のご苦労の元に現在の
両国間の友好関係があるということを決して忘
れてはならないと思います。
今回の子供達のインドネシア訪問に際し、様々
TV のニュースなどで、外国での津波、地震や様々な天災のことを耳にし
晃月スクール開校1周年記念イベント開催
ても、
「たいへんやなぁ、
かわいそうやなぁ」
とか、
それぐらいにしか今まで
にお心尽くしを頂きました石居日出雄さん、日
2008/7/27 公立プカンバダ第一中学校にて
本の行く末を案じ、子供達に事実としての歴史
子供達のインドネシア・アチェ訪問を終えて
思っていませんでした。
TV やマスコミなどでも、その後数日話題になるだ
けで、僕自身も何も無かったかのように、簡単に日々の生活を送っていま
した。
を伝えるべく御足労下さいました宮原永治さ
でも、
アチェの子供たちの話を紀子さんから聞いて、被害を受けた人達
ん、私達を温かく迎えて下さった塩尻孝二郎大
にとっては、昨日までの日常を送るということが簡単じゃない事や、笑うと
使、イルワンディ・ユスフ州知事、本当に有難う
した。
ございました。
僕ひとりの力じゃ心身ともに傷ついた子供を笑わせてあげる事なんて
いう当たり前のことができなくなっている子供たちが沢山いる事を知りま
出来ないけど、
下を向いてしまった子供たちの目線を少しでも、
ほんの少しでも上に向かせてあげたい、
そんな気持ちになりました。
最後になりましたが、今回の訪問のご報告と共
僕にも二人の子供がいます。
子供の笑顔には辛いことや苦しいことを全部忘れさせてくれる凄い力があると思います。
に、常日頃より当会の活動を支えて下さってい
僕が出来る事なんてちっぽけですが、すべての子供たちに一日でも早く笑顔が戻る事を願い、頑張っていきますので、今後とも宜
しくお願いします。
るすべての皆様に心より御礼申し上げます。
高宮健次
理事 加古川圭司
発 行 日
発 行 元
2008 年 10 月 1 日
特定非営利活動法人「良心、市民の会」事務局
〒619-0246 京都府相楽郡精華町菱田後来 23-3
TEL 0774-93-3349 FAX 0774-93-0521 編集責任者
次回発行予定日
PAC 広報部長 大和紀子
URL http://ryousin.or.jp
MAIL [email protected]
2009 年 1 月 1 日
私にとりまして、今回のインドネシア訪問は 2006 年 7 月以来、二度目の訪問となりました。
今回の目的は、日本の子供達にインドネシアの子供達の日々の暮らしを見せること、晃月スクール開校一周年記念行事
への参列。また、アチェ州知事イルワンディ・ユスフ氏との面会、在インドネシア共和国日本国大使館表敬訪問、元残留
日本兵の互助組織「福祉友の会」表敬訪問と、二年前とは全く異なった内容の活動でした。或る意味、災害以来の三年間
における活動の集大成と言えるべきものであったと思います。
そして今回、日本の子供達がインドネシアを訪れたことにより、新たな活動の始まりを予感致しました。何より、日本の
子供達には貴重な体験の日々であり、今後の彼らの人生に大きな影響をもたらすことでしょう。
また、2007 年 3 月アチェの子供達の来日、同年 8 月語学教室「晃月スクール」の開校、2008 年 4 月日本語教師のアチェ
派遣、そして今回の日本の子供達のインドネシア訪問と、これらの活動が災害復興支援の枠を越え、日イ両国の更なる
友好関係発展に貢献することを目標とする我々の意気込みが、現地スタッフに十分伝わっていることも確認出来ました。
スタッフの中には 2007 年 3 月に来日したメンバーも居り、彼女の中では日本に来たことが誇りとなって息づいています。
当会に関わるすべての皆様に支えられながら頂いた大きな土台を、更に安定したものにするべく、新たな活動の展開
を図りたいと存じます。今回のインドネシア訪問を終えさせて頂き、これまでの皆様方の篤いご支援に心より御礼を申し
上げますと共に、今後ともより一層のお力添えを賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
良心、市民の会 会長 亀水将幸
夏 休 み!子 供 達 の インド ネ シア 訪 問 2 0 0 8 / 7 / 2 3 ∼ 7 / 3 0
インドネシア訪問を終えて
By 日本の子供達代表
23日
関西国際空港より一路ジャカルタへ。
24日
ジャカルタ「福祉友の会」表敬訪問。
晃月スクール1周年記念イベントの感想文
byアチェの子供達代表
元残留日本兵・宮原永治さんの体験談を聞かせて頂く。
七月二十三日、松川晃月先生をはじめ多くの方々に見送られ、関西国際空港からイン
んをはじめ、LCO のみなさん、
プカンバダ第1中学校の先生方、
ありがとうございま
ドネシアに向けて出発しました。
僕自身、初めての海外だったので少し不安もありまし
カリバタ英雄墓地参拝。
たが、とても楽しみにしていました。
インドネシア・ジャカルタ空港に着き、現地スタッ
フの方々と会った時には、
「ついに来たな。
」
と言う実感が湧いてきました。
した。
福祉友の会表敬訪問
晃月スクールの1周年を日本人のみなさんと、祝うことができて本当にうれしかっ
ジャカルタ・ジャパンクラブ個人部
ジャカルタでは、石居日出雄さんや元残留日本兵の宮原永治さんにお会いし、戦争の
会顧問、財団法人日本インドネシ
お話を聞かせていただきました。
正直、自分には少し難しいお話でしたが、教科書には
ア協会参与・石居日出雄さんの営
たです。新しい日本人の友達、れいくん、
こうくん、あきえちゃん、みゆきちゃんと仲良
くなれたこともうれしかったです。
また、日本のみなさんに僕たちアチェの伝統のダンス
「ラパイダンス」や歌を紹介できて、とても
誇りに思います。
むレストラン「蘭」にてお食事会。
ないインドネシア独立のために戦った日本人がいたということを初めて知りました。
そ
して、カリバタ英雄墓地を参拝しました。
宗教ごとにお墓がわかれていて、その数の多
さにとても驚きました。
晃月スクール1周年パーティーをサポートして下さった「良心、市民の会」のみなさ
来年の2周年パーティーは、もっとたくさんの日本人の友達に来てもらって、もっと楽しければいいな!みんなで一緒に練習してラ
石居さんと蘭スタッフの皆様
25日
パイダンスを踊ったり、晃月スクールのことを描いた劇をしたりしたいです。みんな、絶対また来てください!
!
!
ジャカルタから空路アチェへ。
中学2年 ロビー・イラワン
晃月スクール訪問。子供たちの初対面。
アチェでは、
多くの経験をさせていただきました。
アチェ州知事との面会、晃月スクール1周年記念イベント、そして現地で目にした津波
の傷跡、特に、山が津波によってえぐり取られていたり、大きな発電船が津波によって
内陸へと運ばれてしまって、今でもその船の下に人がいると聞いたときには信じられ
ませんでした。
晃月スクール第2期を迎えて
26日
アチェ市内見学。
27日
晃月スクール開校1周年記念式典開催。
晃月スクール訪問
晃月スクールの記念イベントは本当に楽しかったです。
アチェの子供達はとても明るく
昨年8月、晃月スクールは英語クラス・日本語クラス各1クラスずつでスタートしました。
そして今年8月、晃月スクール開校1周年を
迎えたのに合わせて、
さらに1クラスずつ増設しました。
アチェ州知事イルワンディ・ユスフ氏との面会。
活発で、すぐに仲良くなることができました。
帰り際には僕と同じ年代の男の子から、
これまで、生徒たちの学年はバラバラだったのですが、今回は英語クラスが中学3年生、日本語クラスは高校1年生を15名ずつ受け
孤児院施設にて魚バーベキューパ
指輪をもらいました。
その指輪は、
僕の宝物の一つとなりました。
入れしました。
これから3年間のカリキュラムで、それぞれ英語と日本語を勉強します。無料で語学を学べるということでたくさんの希
ーティ。
今回のインドネシア訪問では、本当に多くの方々に会い、お話を聞かせていただいた
望者がある中、面接、
3回のトライアルレッスン、選考テストを実施し、生徒の選定に時間をかけました。
最終的には、新入生の保護者会も開きました。
「無料だからといって、この学校は遊びではありません。将来、習得した語学力を活かし、
り、貴重な経験をさせていただきました。
インドネシアへ行って本当によかったです。
い
つかもう一度、
行きたいです。
そして、
今回お会いした人達とまたお会いしたいです。
孤児院施設での
魚バーベキューパーティーを終えて
今回の訪問に際してお世話になった
「良心、市民の会」
のスタッフの皆様、本当にありが
28日
アチェから空路ジャカルタへ。
29日
在インドネシア共和国日本国大使館表敬訪問。
アチェの友達と衣裳
を交換して記念撮影。
伊達美由貴ちゃん
(写真左)と大原晃衣
ちゃん(写真右)
とうございました。
次に行く時には、今度は僕がお手伝いできたらいいなと思っていま
す。
今回の経験が、
今後自分の成長に影響することと思います。
日本に帰って来て改めて思ったことは、
「日本に住む自分は恵まれた環境にいるんだ
塩尻孝二郎・特命全権大使の歓迎を頂く。
な」という事と、色々な意味でもっと感謝の気持ちを持たなければいけないと思いま
夕刻、帰国の途へ。
した。
最後になりましたが、
日本とインドネシアの友好がいつまでも続くことを願っています。
30日
インドネシア国内をはじめ、
日本や海外で就労機会を得て活躍できるよう、
3年間しっかり勉強することを願っています。
まずは、子ども
さんを毎回きちんと授業に参加させるように保護者の方々からも意識付けをしてあげて下さい。」
と LCO のスタッフから話をしました。
孤児院施設で暮らす友達と
8月27日、正式に授業がスタートし、遅刻者も欠席者もなく、みんなやる気マンマンで授業に参加してくれています。宿題も、きちんと
やってきてくれています。
この生徒たちのやる気をずっと持続させられるような授業をしていきたいと思います。
また、後輩ができ2年生になった生徒たち。彼らは、1年間の総まとめテストを受け、2年生に進級しました。後輩ができたことにより、
彼らもモチベーションが非常に上がったようで、これまで以上に積極的に熱心
に勉強してくれています。
そして、晃月スクール第2期生受け入れと同時に、この8月より、もうひとつ新た
関西空港到着。
なレッスンがスタートしました。
アチェの公立モダルバンサ高校で、1年生15
親身になって話を聞いて下さった塩尻大使
名・2年生15名に日本語のレッスンをすることになりました。
このモダルバン
中学2年 河村 昂
1
2
訪問メンバー
「良心、
市民の会」
愛媛代表
成田 直茂
「良心、
市民の会」
個人賛助会員 プロカメラマン
6
田中 吉晴
「良心、
市民の会」
青年代表
8
伊達 美由貴
山道 勝昭
5
柳川瀬 朋美
4
9
和歌山県岩出ラグビースクールの仲間から預かった
ラグビーボールをプレゼントする河村君(写真右端)
10
河村 昂
大原 晃衣
松川 礼
サ高校は、アチェでトップクラスの生徒が集まる非常に優秀な高校です。晃月ス
「良心、
市民の会」
会長
飯野 尚弘
3
7
ストリートパフォーマンスを披露する河村昂君(写真左)と松川礼君
亀水 将幸
クールとは、
また違った授業の雰囲気を体験しています。
今回新しく出会った生徒たち。
この子供たちが将来にわたって日本語、そして日
「良心、
市民の会」
法人賛助会員 永伸グループ 取締役 総務部長
本と関わり、活躍できるよう、自分なりに力を尽くしていきたいと思います。今後
「良心、
市民の会」
個人賛助会員
とも、皆様のご理解とお力添えを宜しくお願い致します。
公立モダルバンサ高校の生徒さんと
中学2年生
小学5年生
小学4年生
小学3年生
以上計10名
日本語教師 橋本渚
カリバタ英雄墓地にて
インドネシア独立戦争で亡くなられた方々の
ご冥福を心よりお祈り申し上げます…
日本インドネシア国交樹立五十周年を迎えた今
人とのつながり・ご縁を大切に、当会に関わるすべての皆様と
「お互いに顔の見える、心と心がふれあう関係」を築
年2008年、この記念すべき年に日本の子供
祝!晃月スクール開校1周年
PAC通信
きずな
いていけるよう、前号のPAC通信より、活動を支えて下さっている会員様のご紹介をスタートさせて頂きました。
達のインドネシア訪問を開催させて頂けたこ
と、本当に有り難く思います。
2番バッターは、
当会広報部長を勤めて下さっている大和
世界の中でも最親日国と呼ばせて頂くにふさわ
紀子さんです。
昨年7月、当会第9回目のアチェ訪問時には、
しい「インドネシア」との友好関係の元にあるも
娘さんと一緒にインドネシアを訪問して下さいました。現
のは一体何なのかなといつも思います。
在、広報部長としての活躍はもちろんのこと、ご夫婦で営む
Vol.6
2008秋
特大号
「天下一品」堺東店・瓢箪山店・布施店・法善寺店の4店
大東亜戦争以前にインドネシアへ渡り、日本人
舗総動員で募金活動をして下さっています。
としての模範を示しインドネシアの人々の信用
その募金活動に中心となって活躍して下さっているのが、
を築かれた方々、敗戦直後に始まったインドネ
瓢箪山店の人気者・高宮健次さんです。
取材にお伺いした
シア独立戦争へ、自らの命を懸けてインドネシ
際、
心温まる話を聞かせて下さいました。
アの人々と共に独立を勝ち取った元残留日本兵
ある日、子供さんと一緒に食事へ出かけて時のこと。
レジ
の方々、そしてまた、日本人として生まれ無名の
で「お父さんお金ちょうだい。
」とせがむ息子。
てっきりガ
が助かるんやで。
」その言葉が健次さんを奮い立たせたそ
ままインドネシアの土と帰って行った多数の
チャガチャでもするのかなと思い、
「どうして」と尋ねてみる
うです。
と、レジに置いてある募金箱に入れたいとのこと。
「お父さ
以下、健次さんから頂いたメッセージをご紹介させて頂
ん、この募金箱にお金入れたら、世界で苦しんでいる友達
きます。
方々。
そのような先輩方のご苦労の元に現在の
両国間の友好関係があるということを決して忘
れてはならないと思います。
今回の子供達のインドネシア訪問に際し、様々
TV のニュースなどで、外国での津波、地震や様々な天災のことを耳にし
晃月スクール開校1周年記念イベント開催
ても、
「たいへんやなぁ、
かわいそうやなぁ」
とか、
それぐらいにしか今まで
にお心尽くしを頂きました石居日出雄さん、日
2008/7/27 公立プカンバダ第一中学校にて
本の行く末を案じ、子供達に事実としての歴史
子供達のインドネシア・アチェ訪問を終えて
思っていませんでした。
TV やマスコミなどでも、その後数日話題になるだ
けで、僕自身も何も無かったかのように、簡単に日々の生活を送っていま
した。
を伝えるべく御足労下さいました宮原永治さ
でも、
アチェの子供たちの話を紀子さんから聞いて、被害を受けた人達
ん、私達を温かく迎えて下さった塩尻孝二郎大
にとっては、昨日までの日常を送るということが簡単じゃない事や、笑うと
使、イルワンディ・ユスフ州知事、本当に有難う
した。
ございました。
僕ひとりの力じゃ心身ともに傷ついた子供を笑わせてあげる事なんて
いう当たり前のことができなくなっている子供たちが沢山いる事を知りま
出来ないけど、
下を向いてしまった子供たちの目線を少しでも、
ほんの少しでも上に向かせてあげたい、
そんな気持ちになりました。
最後になりましたが、今回の訪問のご報告と共
僕にも二人の子供がいます。
子供の笑顔には辛いことや苦しいことを全部忘れさせてくれる凄い力があると思います。
に、常日頃より当会の活動を支えて下さってい
僕が出来る事なんてちっぽけですが、すべての子供たちに一日でも早く笑顔が戻る事を願い、頑張っていきますので、今後とも宜
しくお願いします。
るすべての皆様に心より御礼申し上げます。
高宮健次
理事 加古川圭司
発 行 日
発 行 元
2008 年 10 月 1 日
特定非営利活動法人「良心、市民の会」事務局
〒619-0246 京都府相楽郡精華町菱田後来 23-3
TEL 0774-93-3349 FAX 0774-93-0521 編集責任者
次回発行予定日
PAC 広報部長 大和紀子
URL http://ryousin.or.jp
MAIL [email protected]
2009 年 1 月 1 日
私にとりまして、今回のインドネシア訪問は 2006 年 7 月以来、二度目の訪問となりました。
今回の目的は、日本の子供達にインドネシアの子供達の日々の暮らしを見せること、晃月スクール開校一周年記念行事
への参列。また、アチェ州知事イルワンディ・ユスフ氏との面会、在インドネシア共和国日本国大使館表敬訪問、元残留
日本兵の互助組織「福祉友の会」表敬訪問と、二年前とは全く異なった内容の活動でした。或る意味、災害以来の三年間
における活動の集大成と言えるべきものであったと思います。
そして今回、日本の子供達がインドネシアを訪れたことにより、新たな活動の始まりを予感致しました。何より、日本の
子供達には貴重な体験の日々であり、今後の彼らの人生に大きな影響をもたらすことでしょう。
また、2007 年 3 月アチェの子供達の来日、同年 8 月語学教室「晃月スクール」の開校、2008 年 4 月日本語教師のアチェ
派遣、そして今回の日本の子供達のインドネシア訪問と、これらの活動が災害復興支援の枠を越え、日イ両国の更なる
友好関係発展に貢献することを目標とする我々の意気込みが、現地スタッフに十分伝わっていることも確認出来ました。
スタッフの中には 2007 年 3 月に来日したメンバーも居り、彼女の中では日本に来たことが誇りとなって息づいています。
当会に関わるすべての皆様に支えられながら頂いた大きな土台を、更に安定したものにするべく、新たな活動の展開
を図りたいと存じます。今回のインドネシア訪問を終えさせて頂き、これまでの皆様方の篤いご支援に心より御礼を申し
上げますと共に、今後ともより一層のお力添えを賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
良心、市民の会 会長 亀水将幸
夏 休 み!子 供 達 の インド ネ シア 訪 問 2 0 0 8 / 7 / 2 3 ∼ 7 / 3 0
インドネシア訪問を終えて
By 日本の子供達代表
23日
関西国際空港より一路ジャカルタへ。
24日
ジャカルタ「福祉友の会」表敬訪問。
晃月スクール1周年記念イベントの感想文
byアチェの子供達代表
元残留日本兵・宮原永治さんの体験談を聞かせて頂く。
七月二十三日、松川晃月先生をはじめ多くの方々に見送られ、関西国際空港からイン
んをはじめ、LCO のみなさん、
プカンバダ第1中学校の先生方、
ありがとうございま
ドネシアに向けて出発しました。
僕自身、初めての海外だったので少し不安もありまし
カリバタ英雄墓地参拝。
たが、とても楽しみにしていました。
インドネシア・ジャカルタ空港に着き、現地スタッ
フの方々と会った時には、
「ついに来たな。
」
と言う実感が湧いてきました。
した。
福祉友の会表敬訪問
晃月スクールの1周年を日本人のみなさんと、祝うことができて本当にうれしかっ
ジャカルタ・ジャパンクラブ個人部
ジャカルタでは、石居日出雄さんや元残留日本兵の宮原永治さんにお会いし、戦争の
会顧問、財団法人日本インドネシ
お話を聞かせていただきました。
正直、自分には少し難しいお話でしたが、教科書には
ア協会参与・石居日出雄さんの営
たです。新しい日本人の友達、れいくん、
こうくん、あきえちゃん、みゆきちゃんと仲良
くなれたこともうれしかったです。
また、日本のみなさんに僕たちアチェの伝統のダンス
「ラパイダンス」や歌を紹介できて、とても
誇りに思います。
むレストラン「蘭」にてお食事会。
ないインドネシア独立のために戦った日本人がいたということを初めて知りました。
そ
して、カリバタ英雄墓地を参拝しました。
宗教ごとにお墓がわかれていて、その数の多
さにとても驚きました。
晃月スクール1周年パーティーをサポートして下さった「良心、市民の会」のみなさ
来年の2周年パーティーは、もっとたくさんの日本人の友達に来てもらって、もっと楽しければいいな!みんなで一緒に練習してラ
石居さんと蘭スタッフの皆様
25日
パイダンスを踊ったり、晃月スクールのことを描いた劇をしたりしたいです。みんな、絶対また来てください!
!
!
ジャカルタから空路アチェへ。
中学2年 ロビー・イラワン
晃月スクール訪問。子供たちの初対面。
アチェでは、
多くの経験をさせていただきました。
アチェ州知事との面会、晃月スクール1周年記念イベント、そして現地で目にした津波
の傷跡、特に、山が津波によってえぐり取られていたり、大きな発電船が津波によって
内陸へと運ばれてしまって、今でもその船の下に人がいると聞いたときには信じられ
ませんでした。
晃月スクール第2期を迎えて
26日
アチェ市内見学。
27日
晃月スクール開校1周年記念式典開催。
晃月スクール訪問
晃月スクールの記念イベントは本当に楽しかったです。
アチェの子供達はとても明るく
昨年8月、晃月スクールは英語クラス・日本語クラス各1クラスずつでスタートしました。
そして今年8月、晃月スクール開校1周年を
迎えたのに合わせて、
さらに1クラスずつ増設しました。
アチェ州知事イルワンディ・ユスフ氏との面会。
活発で、すぐに仲良くなることができました。
帰り際には僕と同じ年代の男の子から、
これまで、生徒たちの学年はバラバラだったのですが、今回は英語クラスが中学3年生、日本語クラスは高校1年生を15名ずつ受け
孤児院施設にて魚バーベキューパ
指輪をもらいました。
その指輪は、
僕の宝物の一つとなりました。
入れしました。
これから3年間のカリキュラムで、それぞれ英語と日本語を勉強します。無料で語学を学べるということでたくさんの希
ーティ。
今回のインドネシア訪問では、本当に多くの方々に会い、お話を聞かせていただいた
望者がある中、面接、
3回のトライアルレッスン、選考テストを実施し、生徒の選定に時間をかけました。
最終的には、新入生の保護者会も開きました。
「無料だからといって、この学校は遊びではありません。将来、習得した語学力を活かし、
り、貴重な経験をさせていただきました。
インドネシアへ行って本当によかったです。
い
つかもう一度、
行きたいです。
そして、
今回お会いした人達とまたお会いしたいです。
孤児院施設での
魚バーベキューパーティーを終えて
今回の訪問に際してお世話になった
「良心、市民の会」
のスタッフの皆様、本当にありが
28日
アチェから空路ジャカルタへ。
29日
在インドネシア共和国日本国大使館表敬訪問。
アチェの友達と衣裳
を交換して記念撮影。
伊達美由貴ちゃん
(写真左)と大原晃衣
ちゃん(写真右)
とうございました。
次に行く時には、今度は僕がお手伝いできたらいいなと思っていま
す。
今回の経験が、
今後自分の成長に影響することと思います。
日本に帰って来て改めて思ったことは、
「日本に住む自分は恵まれた環境にいるんだ
塩尻孝二郎・特命全権大使の歓迎を頂く。
な」という事と、色々な意味でもっと感謝の気持ちを持たなければいけないと思いま
夕刻、帰国の途へ。
した。
最後になりましたが、
日本とインドネシアの友好がいつまでも続くことを願っています。
30日
インドネシア国内をはじめ、
日本や海外で就労機会を得て活躍できるよう、
3年間しっかり勉強することを願っています。
まずは、子ども
さんを毎回きちんと授業に参加させるように保護者の方々からも意識付けをしてあげて下さい。」
と LCO のスタッフから話をしました。
孤児院施設で暮らす友達と
8月27日、正式に授業がスタートし、遅刻者も欠席者もなく、みんなやる気マンマンで授業に参加してくれています。宿題も、きちんと
やってきてくれています。
この生徒たちのやる気をずっと持続させられるような授業をしていきたいと思います。
また、後輩ができ2年生になった生徒たち。彼らは、1年間の総まとめテストを受け、2年生に進級しました。後輩ができたことにより、
彼らもモチベーションが非常に上がったようで、これまで以上に積極的に熱心
に勉強してくれています。
そして、晃月スクール第2期生受け入れと同時に、この8月より、もうひとつ新た
関西空港到着。
なレッスンがスタートしました。
アチェの公立モダルバンサ高校で、1年生15
親身になって話を聞いて下さった塩尻大使
名・2年生15名に日本語のレッスンをすることになりました。
このモダルバン
中学2年 河村 昂
1
2
訪問メンバー
「良心、
市民の会」
愛媛代表
成田 直茂
「良心、
市民の会」
個人賛助会員 プロカメラマン
6
田中 吉晴
「良心、
市民の会」
青年代表
8
伊達 美由貴
山道 勝昭
5
柳川瀬 朋美
4
9
和歌山県岩出ラグビースクールの仲間から預かった
ラグビーボールをプレゼントする河村君(写真右端)
10
河村 昂
大原 晃衣
松川 礼
サ高校は、アチェでトップクラスの生徒が集まる非常に優秀な高校です。晃月ス
「良心、
市民の会」
会長
飯野 尚弘
3
7
ストリートパフォーマンスを披露する河村昂君(写真左)と松川礼君
亀水 将幸
クールとは、
また違った授業の雰囲気を体験しています。
今回新しく出会った生徒たち。
この子供たちが将来にわたって日本語、そして日
「良心、
市民の会」
法人賛助会員 永伸グループ 取締役 総務部長
本と関わり、活躍できるよう、自分なりに力を尽くしていきたいと思います。今後
「良心、
市民の会」
個人賛助会員
とも、皆様のご理解とお力添えを宜しくお願い致します。
公立モダルバンサ高校の生徒さんと
中学2年生
小学5年生
小学4年生
小学3年生
以上計10名
日本語教師 橋本渚