TES会 苦情事例登録用紙 商品 衣料品 区分 商品名 楊柳スカート 組 成 表 示 事 項 苦情 取扱い 登録 № 16-HT-009 登録日 2016 苦情原因・ 現象の分類 年 9 月 13 日 洗濯で収縮 サイズ その他 表地 レーヨン 100% 裏地 ポリエステル100% 原産国 洗濯したら縮んだ。(着用1回、通常洗濯1回、タンブル乾燥なし) 内容 外 観 表地が縮み裏地が見える状態である。 スカートの総丈75㎝が66㎝になっている。9㎝(12%)の縮みである。 調 査 結 果 1.本品の縮みについて ①楊柳とはヨコ糸に片撚りの強撚糸を使用することによって細かいタテ方向のシボを出した素材である。ヨコ糸の撚りが 戻ろうとしてシボが現れるのであり、綿、麻、レーヨン、絹素材等で作られ、防縮対策がとられていないものは水分が関 与すると縮みやすい。 検 討 事 項 ②寸法変化については他の素材と同様に寸法変化率の試験を行っている。シルク楊柳等、水による収縮が大きいものはあ る程度までは再整理で改善するが、あまり縮めてしまうと見た目が変わってしまうので、ある程度まで収まれば後は、 はっ水加工(初期はっ水度2級)で対応を行っていた事もある。はっ水加工は主に着用時の水の影響を考慮して行うも の。 2.試験について 縮みについては寸法変化率試験を行う。 苦 情 原 因 今 後 の 対 策 そ の 他 レーヨンは水が関与すると大きく縮む素材である。加えて強撚糸はよりが戻ろう とする力が強く、こちらも大きく縮む要因となる。縮みを押さえる対策をとらな い場合、水洗いで大きく縮むのは当たり前の素材と考えられる。 < 苦情部分の写真 > 収縮を防ぐ対策として下記のような意見があった。 ①取扱い絵表示を107(洗濯不可)に変更する。雨対策は、はっ水加工を行 う。 ②素材を検討する。水にぬれても収縮が少ないポリエステル、あるいはポリエス テル混素材に変更する。 セルロース系素材の楊柳で汗をかいていそうな衣料品のクリーニング: ドライクリーニングで油性汚れを落とし、さらにウエットクリーニングで汗汚れ を落とす。その後自然乾燥で乾燥する。この処理で縮んだ場合は裾に重りをつけ てスチームボックスに入れる。この事例の場合でも、この方法を行えば、仕上げ で元の寸法近くに戻せそうとの話があった(クリーニング)。 繊維製品品質管理士会(略称:TES会) [2016.9.13.]
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