平成26年3月27日 会員漁連 各位 全国内水面漁業協同組合連合会

平成26年3月27日
会員漁連
各位
全国内水面漁業協同組合連合会
遊漁券販売に係る消費税の扱いについて(訂正)
平成26年4月1日からの消費税率の引き上げに伴い、遊漁券の販売(主に年券)につ
いて、統一的な見解を示して欲しいとの要望が会員から寄せられたため、当会の担当税
理士を通じて麻布税務署・東京国税局からの指導を受け、平成26年2月3日付けで基準
となる考え方を示したところです。
しかしながら、税務当局からの指導内容と異なる取扱いと受け取られかねない表現が
含まれている旨、連絡があったため、下記のとおり説明の補足と表現の訂正をします。
なお、遊漁券の販売に当たっては、地域ごとに販売方法が異なるため、具体例を示し
て各会員の所轄税務署に問い合わせていただくか、漁連や漁連・漁協の契約する税理士
に相談することも必要と考えます。ご不明な点等がございましたら、ご連絡ください。
記
1
前提条件
遊漁券の販売後に返金しないこととする。
2
消費税法上の遊漁券の考え方
遊漁券は、消費税法上の物品切手(消費税法別表第一第4号ハ、消費税法基本通達
6-4-4参照)に該当する。
したがって、遊漁券(物品切手)の発行時は、資産の譲渡等に該当せず不課税とな
り(同基本通達6-4-5参照)、その遊漁券(物品切手)を使用して遊漁した時に課
税となる。
※ 上基本通達は、国税庁ホームページで検索することにより、確認できます。
3
年券・期間券
(1) 渓流魚券・雑魚券等(3月中から遊漁期間を迎えている魚種)
施行日(4月1日)前から遊漁可能な年券等を3月中に販売した場合には、販売
日から使用できることとなるため、販売日の課税売上げとして差し支えない。
3月31日以前に販売した場合には旧税率、4月1日以降販売した場合には新税率
が適用される。
(2) 鮎券等(4月1日以降に遊漁期間を迎える魚種)
4月1日以前は遊漁が不可能であることから、4月1日以前に申込み・販売を行
っても、新税率が適用される。
4
回数券
発行時は不課税であり、使用し遊漁した時に課税となる。
例えば、3月31日以前に10,000円(5%税込、10枚綴り)で販売し、うち5枚を
4月1日以降に使用する場合に、次の対応が考えられるが、いずれの対応とするかは
各漁連・漁協の判断となる。
なお、いずれの場合にも、4月1日以降の遊漁であることから、新税率が適用され
る売上げとして申告する必要がある。
イ
1枚当たり1,000円(5%税込)であるため、8%との差額(28円(または29円))
を遊漁時に利用者から徴収する。
1,000円×5枚を5%、1,000円×5枚+28円×5回を8%として申告する。
ロ 1枚当たり1,000円について、消費税8%を含む税込金額として取り扱う。
1,000円×5枚を5%、1,000円×5枚を8%として申告する。
※1 1枚当たり税抜価格26円値下げしたこととなります。
2 「消費税を転嫁しません」などの表記を行った場合には、転嫁対策特別措置
法に違反します。
5
販売方法について
(1) 年券・期間券のうち渓流魚券・雑魚券等(3月中から遊漁期間を迎えている魚種)
郵便や宅急便で遊漁券を販売する場合に、遊漁者からの入金及び配達が完了して
いれば、旧税率が適用される。
なお、配達については、原則として、配達された時(遊漁者に引き渡した時)が資
産の譲渡が行われた日となるが、継続適用を条件に発送日を基準としている漁連・
漁協の場合には、発送日が3月31日以前であれば、旧税率が適用される。
(2) 年券・期間券のうち鮎券等(4月1日以降に遊漁期間を迎える魚種)、回数券
上記4及び5のとおり、遊漁した時に課税されることから、年券等については使
用可能時、回数券については使用時の税率が適用される。
そのため、3月31日決算法人が、3月中に販売し、4月以降に遊漁券が使用され
る場合には、3月の課税売上げとはならず、4月以降の課税売上げとなる。
6
その他
遊漁券に係る消費税の金額は、漁協によって内税と外税の2種類の表記があり、外
税の場合は税率に合わせて販売できるが、内税の場合、遊漁料の改正は総会決議事項
であり、内水面漁場管理委員会の意見を聞く必要がある。
遊漁料は現場での取扱いもあることから、金額が100円単位となっていることが多い
ため、端数調整が必要であると考える。
今後、8%からさらに10%への改正が計画されていることを見込んで、今回は価格
の見直しを見送るケースもある。
(担当:三栖)
TEL:03-3586-4821
FAX:03-3586-4898