アルプスレポート No.145 2011年11月発行

(2011年10月31日現在)
■ 会社の概要
社 名
英文社名
本 社
アルプス電気株式会社
ALPS ELECTRIC CO., LTD.
〒145-8501
東京都大田区雪谷大塚町1番7号
TEL. (03) 3726-1211
(大代表)
(03) 5499-8026(IR部門直通)
1948年11月1日
23,623,571,711円
181,559,956 株
設 立
資本金
発行済株式総数
■ 株主メモ
事業年度
基準日
第 79期 第2四半期報告書
アルプス電気株式会社 2011年11月29日発行
NO.145
毎年 4月1日から翌年3月31日
定時株主総会権利行使確定日 毎年3月31日
期末配当金支払株主確定日 毎年3月31日
中間配当金支払株主確定日 毎年9月30日
その他あらかじめ公告して定めた日
毎年6月下旬
電子公告により、
当社ホームページ
(http://www.alps.com/j/ir/index.html)
に
掲載します。
なお、
やむを得ない事由により、
電子公告ができない場合は、
日本経済新聞に
掲載します。
定時株主総会
公告掲載
東京(第一部) 証券コード 6770
上場証券取引所
1単元の株式数
100株
株 主 名 簿 管 理 人 及び
特別口座の口座管理機関
同連絡先
ALPS REPORT
三菱UFJ信託銀行株式会社
三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部
〒137-8081 東京都江東区東砂七丁目10番11号
ホームページ
http://www.tr.mufg.jp/daikou/
三菱UFJ信託銀行証券代行部
検索
【ご注意】
従来の株主名簿管理人取次所は株券電子化の実施をもっ
て廃止いたしました。
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ダイヤルでは特別口座に記録された株式のみのお取り扱い
となっています。通常の株式お手続き用紙のご請求は、お取
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三菱UFJ 信託銀行証券代行部 テレホンセンター
お問い合わせ
0120-232-711
( 受 付 時 間:土・日・祝 祭日を除く平日 9:00 ∼ 17:00)
住所変更等諸届用紙ご請求
0120-244-479( 24時間受付)
モンブラン
株主の皆様へ
Top Message
代表取締役社長
落ち葉が舞い、冬の訪れを感じる季節となりました
ソ フトウ エ ア な ど を 組 み 合 わ せ た セ ン サ を 筆 頭 に、
が、株主の皆様におかれましてはますますご健勝のこと
さまざまな新製品を展開したいと考えております。
また、
とお慶び申し上げます。
引き続き携帯端末市場向けのコンポーネント製品に
当上半期における世界経済は、欧州財政危機の深刻
注力するとともに、
自動車市場向けには、
部品の標準化と
化や、米国の信用力低下などによる減速懸念が広がり
新たなモジュール製品の拡販を加速させてまいります。
ました。日本経済におきましても、東日本大震災の影響
日本では、企業にとって、
「六重苦」あるいは
「八重苦」
により停滞していた企業の生産活動が一部復活した
という言葉が目に付くようになりました。
すなわち、
歴史
ものの、依 然として 不 透 明 感 を 拭 いきれ ない 状 況 が
的な円高、高い法人税率、労働規制、自由貿易協定への
続いております。当エレクトロニクス業界におきまして
対応遅れ、温暖化ガスの削減、電力不足の六つに、世界
も、テレビやパソコンなどのデジタル機器向けの電子
経済の減速と政治の停滞が加わるものですが、最近では
部品が伸び悩みました。この結果、当上半期の業績に
タイの大洪水も深刻な影響を及ぼしております。当社
つきましては、
為替の円高基調が続いている影響もあり、
では、
これらの厳しい環境下においても拡販活動や原価
残念ながら売上、利益ともに期初に立てた見込みには
改善を推し進め、業績回復への強い意志を持って活動
及びませんでした。
していきたいと考えております。
さて、この数年、デジタル技術の進展や新興国の追い
下 半 期も残 すところ4ヵ月となりました。継 続して
上げなど、世界の電子産業では大きな変化が渦巻いて
拡販活動、生産革新を推し進め、売上と利益の向上に
おります。当社では、これらに対処すべく、今夏、節電で
取り組んでまいる所存です。
注目された省エネ・省電力関連分野、並びに世界的な
高齢化や生活習慣病の増加に伴うヘルスケア分野など
の新しい市場へ、
スピード感を持ってアプローチをして
株主の皆様には、今後ともより一層のご支援とご鞭撻
を賜りますよう、
よろしくお願い申し上げます。
2011年11月
まいります。これらの市場には、これまで培ってきた
材料技術や微細加工技術などが活き、更に制御用IC や
1
2
業績ハイライト
連結業績の概況 2011年4月1日から9月30日まで
当第2四半期連結累計期間の当社グループにおける
連結業績は、売上高2,568億円(前年同期比7.6%減)、
億円(前年同期比47.6%減)、四 半 期 純 利 益 は11億円
(前年同期比81.2%減)となりました。
営 業 利 益73億円(前年同期比53.9%減)、経 常 利 益56
1株当たり四半期純損益
円
億円
4,000
前年同期比
3,317
2,780
3,000
2,369
45
前年同期比
212億円減
30
2,568
15
1,000
0
6.22
4.63
2008/9
2009/9
2010/9
-60
2011/9
営業損益・営業損益率
△53.58
2008/9
2009/9
2010/9
2011/9
総資産
億円
営業損益率(右目盛り)
180
12
160
億円
%
前年同期比
87億円減
120
6,000
前年同期比
5,131
5,000
8
5.8
60
26.85円減
33.07
2,000
0
Financial Highlights
売上高
4,127
4,232
4,219
2009/9
2010/9
2011/9
13億円減
4,000
73
47
3,000
4
2.9
1.4
2,000
0
0
1,000
-100
△76
2008/9
△3.2
2009/9
2010/9
2011/9
0
-4
四半期純損益
2008/9
純資産・自己資本比率
億円
億円
75
前年同期比
59
3,000
2,000
11
8
%
45
48億円減
50
25
自己資本比率(右目盛り)
2,812
1,872
37.6 1,720
26.3
24.6
1,821
25.8
1,000
前年同期比
51億円減
30
15
0
-100
3
△96
2008/9
2009/9
2010/9
2011/9
0
2008/9
2009/9
2010/9
2011/9
0
4
財務情報
電子部品事業
■ AUTO(Automotive)事業本部
●売上高
●売上高構成比
億円
622
エンコーダ付き電源スイッチ
携帯機器用ワンセグチューナ
611
AUTO
500
23.8%
250
0
タクトスイッチ® サイドプッシュTM
静電容量式湿度センサ
2011年9月∼11月に発表した新製品
●売上高
●売上高構成比
その他
億円
2,000
1,500
物
物流
業
1,529
1,346
音響製品
事業
1,000
52.4%
電子部品
事業
2010/9
2011/9
当 事 業 本 部 が 手 掛 け る 車 載 関 連 市 場 に お い て は、東 日 本
大震災に伴うサプライチェーンの寸断があったものの、当社の
グローバル生産・販売ネットワークを活かし、品質及び納期を
確保できました。一方、成長が見込まれた中国市場の成長鈍化や
為替の円高基調、原材料価格の高騰などの事業環境が厳しい中、
これらをカバーするべく、グローバルでの拡販活動の推進や
原価改善に取り組みました。
この結果、
当第2四半期連結累計期間における当事業本部の
売上高は611億円
(前年同期比1.9%減)となりました。
■ HM&I(Home, Mobile & Industry)事業本部
●売上高
500
●売上高構成比
億円
1,200
0
2010/9
907
2011/9
800
当エレクトロニクス業界においては、東日本大震災に伴う
サプライチェーンの寸断から回復基調にあるものの、その影響
を拭い去ることができず、デジタルAV機器向けの電子部品の
伸 び 悩 み と 自 動 車 生 産 台 数 の 落 ち 込 み の 挽 回 遅 れ に よ り、
厳しい環境に置かれました。また、為替の円高基調が続いている
影響もあり、売上高・利益ともに前年同期実績を下回る結果と
なりました。
この結果、電子部品事業の売上高は1,346億円(前年同期比
12.0%減)
、営業利益は17億円
(前年同期比74.3%減)となりま
した。
5
735
400
0
28.6%
HM&I
2010/9
2011/9
当事業本部が主に手掛ける民生市場では、スマートフォン
市場が急成長する一方、家庭用ゲーム機器向けユニット製品や
TV向けスイッチなどの電子部品が低調に推移しました。また、
スマートフォン向けのタッチパネル、
スイッチ、
エンコーダなどの
コンポーネント製品については、新規顧客開拓を推進しました
が、市場全体での円高や原材料価格の高騰などの影響を受け、
売上高・利益ともに前年同期実績を下回る結果となりました。
この結果、
当第2四半期連結累計期間における当事業本部の
売上高は735億円
(前年同期比18.9%減)
となりました。
6
Financial Data
750
財務情報
音響製品事業(アルパイン株式会社)
物流事業(株式会社アルプス物流)
Financial Data
スマートフォンの新規格
「MirrorLink」
と連携するカーナビ新製品
●売上高
●売上高構成比
●売上高
その他
億円
1,000
968
938
物
上海・松江区にオープンした新倉庫
●売上高構成比
その他
億円
300
業
237
800
600
音響製品
事業
36.5%
電子部品
事業
400
237
物流事業
200
音響製品
事業
9.2%
電子部品
事業
100
200
0
2010/9
2011/9
カーエレクトロニクス業界では、アナログ停波による地デジ
チューナやナビゲーションの買い換え需要が高まりました。
音響製品事業(アルパイン(株)
・東証一部)では、特に車載機器
と スマートフォンの接続に注力し、新たな車載インフォテイ
メントシステムを発表。更に車載クラウド領域の拡大を目的に、
米国シリコンバレーに拠点を開設しました。また、上海などの
モーターショーへの積極的な出展、自動車メーカーへの技術
提案など、ビジネスの拡大を目指しました。しかし期初の自動車
メーカー減産、同業他社との競争激化や部材価格の高騰、円高
の影響など、事業環境は厳しい状況で推移しました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の音響製品事業の
売 上 高 は938億円(前年同期比3.1%減)、営 業 利 益 は31億円
(前年同期比55.2%減)
となりました。
7
0
2010/9
2011/9
物流事業
(
(株)
アルプス物流・東証二部)
では、東日本大震災の
影響によって、生産や輸出が停滞する中、貨物量の変動に合わ
せた効率的な事業運営を推進してきました。また、事業方針
として、引き続き、
「3・E-Logistics」の推進∼
「物流力NO.
1」への
挑戦∼を掲げ、①グローバル・ネットワークの拡充や独自サー
ビスの拡大による「新規・深耕拡販の推進
(E・nergy)
」、②シス
テムを活用した生産性の向上や、絶対品質の提供による
「事業
体質の強化
(E・conomy)
」、③環境保全サービスの提供や節電
対 策 の 推 進 な ど に よ る「グリーン・ロジスティクスの追求
(E・
cology)
」に取り組んできました。
以上の結果、
当第2四半期連結累計期間の物流事業の売上高
は237億円(前年同期比0.1%減)
、営業利益は17億円(前年同期
比 6.6%減)
となりました。
8
財務情報
連結財務諸表(要約)
連結貸借対照表
(単位:億円)
第78期
連結会計年度末
('11.3.31)
第79期
第2四半期連結会計期間末
('11.9.30)
(単位:億円)
A
B
流動資産
固定資産
第79期
第2四半期連結会計期間末
('11.9.30)
Financial Data
資産の部
第78期
連結会計年度末
('11.3.31)
負債の部
2,689
1,585
C
流動負債
1,526
1,843
D
固定負債
840
555
負債合計
2,367
2,398
株主資本
1,354
1,348
その他の包括利益累計額
△200
△260
752
732
純資産合計
1,907
1,821
負債純資産合計
4,275
4,219
2,649
1,570
純資産の部
有形固定資産
1,092
1,142
無形固定資産
98
94
少数株主持分
投資その他の資産
資産合計
394
333
4,275
4,219
A 流動資産
流動資産は、現金及び預金の減少と、受取手形及び売掛金、
たな卸資産の増加により、
前連結会計年度末と比べ40億円
減少の2,649億円となりました。
B 固定資産
固定資産は、投資有価証券、前払年金費用の減少により、
前連結会計年度末と比べ14億円減少の1,570億円となり
ました。
9
C 流動負債
流動負債は、短期借入金、支払手形及び買掛金の増加に
より、前連結会計年度末と比べ316億円増加の1,843億円
となりました。
D 固定負債
固定負債は、長期借入金の減少により、前連結会計年度末
と比べ285億円減少の555億円となりました。
10
財務情報
連結財務諸表(要約)
連結損益計算書
連結キャッシュ・フロー計算書
第78期
第79期
第2四半期累計 第2四半期累計
(’11.4.1∼
’11.9.30)
売上高
2,780
2,568
(単位:億円)
64
72
8
投資活動によるキャッシュ・フロー
△110
△141
△30
財務活動によるキャッシュ・フロー
14
△63
△77
△36
△29
7
2,210
2,104
△106
569
464
△105
C
409
390
△18
現金及び現金同等物に係る換算差額
160
73
△86
現金及び現金同等物の増減額
営業外収益
9
13
3
営業外費用
63
30
△32
107
56
△50
特別利益
32
14
△18
特別損失
10
13
2
129
57
△71
36
26
△9
税金等調整前当期純利益
法人税・住民税及び事業税
法人税等調整額
△1
4
6
少数株主利益
34
15
△19
四半期純利益
59
11
△48
第78期
第79期
第2四半期累計 第2四半期累計
少数株主損益調整前四半期純利益
その他の包括利益合計
四半期包括利益
△68
△161
△93
現金及び現金同等物の期首残高
887
984
97
現金及び現金同等物の期末残高
818
823
4
A 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動による資金の増加は、72億円(前年同期は64億円の
増加)となりました。この増加は、主に税金等調整前四半期純
利益57億円、減価償却費95億円及び仕入債務の増加165億
円による資金の増加と、売上債権の増加136億円及びたな卸
資産の増加90億円による資金の減少によるものです。
B 投資活動によるキャッシュ・フロー
包括利益計算書※
(単位:億円)
前年同期比
増減
営業活動によるキャッシュ・フロー
売上総利益
経常利益
(’11.4.1∼
’11.9.30)
A
売上原価
営業利益
(’10.4.1∼
’10.9.30)
△211
B
販売費及び一般管理費
A
第78期
第79期
第2四半期累計 第2四半期累計
前年同期比
増減
Financial Data
(単位:億円)
(’10.4.1∼
’10.9.30)
(’10.4.1∼
’10.9.30)
(’11.4.1∼
’11.9.30)
前年同期比
増減
93
26
△67
△92
△88
3
0
△62
△63
投資活動による資金の減少は、
141億円
(前年同期は110
億円の減少)となりました。この減少は、主に電子部品事
業を中心とした有形及び無形固定資産の取得による支出
144億円によるものです。
C 財務活動によるキャッシュ・フロー
A 営業利益
売上高の減少及び為替の円高基調の影響を受け、営業利益
が73億円(前年同期比86億円減)
となりました。
※平成23年3月期より、包括利益計算書の作成及び包括利益・その他の包括利益の内訳を
開示することになりました。
11
財務活動による資金の減少は、
63億円
(前年同期は14億円
の増加)となりました。この減少は、主に長期借入金の借入
れによる資金の増加125億円と、長期借入金の返済による
支出138億円、短期借入金の純減少額19億円及び配当金の
支払額17億円の減少によるものです。
12
財務情報
設備投資・研究開発・減価償却・たな卸資産の推移
※内訳には連結消去を含んでおりません。
設備投資額
減価償却費
売上高比率(右目盛り)
300
%
億円
9
200
売上高比率(右目盛り)
Financial Data
億円
%
6
267
8
8.0
250
7
6.9
200
161
4.9
6
176
4
4.1
−電子部品事業 128
50
音響製品事業 20
物流事業
24
その他
3
0
2009/9
2010/9
3.7
95
3
−電子部品事業 51
3
2
2008/9
91
4
3.6
97
100
100
100
3.3
108
5
150
5
4.6
150
音響製品事業 33
物流事業
8
その他
2
1
0
0
2011/9 ※
2008/9
研究開発費
2
50
2009/9
2010/9
1
0
2011/9 ※
たな卸資産
億円
売上高比率(右目盛り)
250
%
億円
8
800
7
700
6
600
5
500
4
400
3
300
2
200
1
100
0
0
741
217
200
6.7
6.5
159
5.1
142
150
5.6
143
623
581
510
−電子部品事業 57
100
50
−音響製品事業 85
その他
0
2008/9
13
2009/9
2010/9
2011/9
0
−電子部品事業 367
音響製品事業 243
物流事業
その他
2008/9
2009/9
2010/9
12
0
2011/9 ※
14
特集 CEATEC JAPAN 2011 出展
未来を拓く「スマートコンポーネント」に注目集まる
Special Feature
10 月4 ∼ 8 日、千 葉 県 幕 張 メ ッ セ に て「CEATEC
JAPAN 2011」が開催されました。今回のテーマは「IT・
エレクトロニクス産業の提案する安心・ 安全でスマートな
社会」。当 社 は 近 未 来 に お け る「 快 適 さ 」を 独 自 の 技 術 で
実現し、スマート社会に貢献する最新製品や技術の数々を
紹介しました。
先進性を支える当社製品の 豊かなバラエティ
スマートフォン用部品
高機能化、
薄型化とスマートフォンは急速な勢いで進化しています。
当社は、微細加工などの固有の技術と実績を活かし、多様なニーズに
応えています。
好感触と
高い取り付け強度
サイドプッシュTM
スイッチ
注
目
製
小型化
低消費電力化
業界最小レベル
2.5mm角
湿度センサ
microSIM
カード用コネクタ
セット機器が
更に薄型に
オートフォーカス用
アクチュエータ
高い
方位検知精度
地磁気センサ
タッチパネル
業界トップレベルの
低消費電力
ワンセグチューナ
品
タッチ入力デバイス
医療機器など
新たな分野へ応用も
当社独自のセンシング技術で、スマートフォンやポータブル機器へ
と対応しているタッチ入力デバイスを紹介。モバイル機器向けに、小型
でどこでも荷重測定可能なフォースセンサとタッチパネルを組み込ん
だ新たな入力方法を提案しました。また医療分野向けには、フラットな
表面で簡単に除菌が可能なタッチ式キーボードなどを展示しました。
電流センサ/W-LANモジュール
低炭素化や省資源化に寄与
当社の薄膜プロセス技術を応用
した電流センサとW-LAN(近距
離無線通信)モジュールを組み合
わせ、機器の消費電流量のデータ
をワイヤレスで送信。テレビや除
湿機などの家庭電化機器の
「電力
の見える化」を実現しています。
最先端の入力デバイスを多数展示
RFモーションセンサ
ヘルスケア関連などへ展開
新開発のRF
(Radio Frequency;
高周波)技術を応用した通信機能
付きセンサを展示。人や物の動作
だけでなく、服の上から人の呼吸
や心拍など微細な動きも非接触
で検知が可能です。今後、多方面
での広がりが期待されます。
「電力の見える化」
で省エネに貢献
15
画面に触れて
機器を操作
高齢化社会を控え、
熱い注目が集まる
16
クローズアップ・アルプス
CLOSE 複数の技術を統合し、アルプスの強みを発揮
UP 車載電装製品
Q1
A1
A2
アルプス車載製品の強みは何ですか。
多種多様な電子部品で培った回路設計・高周波・機構設計技
術に加え、ソフトウェア制御やパネル類の美装技術などを
複合的に統合することで、
高い質感と信頼性を確保すること
が強みとなっております。ハードウェア・ソフトウェア複合
の一例としては、Bluetooth™ モジュールが挙げられます。
Close Up ALPS
近年、自動車の電子化が飛躍的に進み、搭載される電子部品
も多機能化・高機能化が求められています。また高級車のみなら
ず普通車にも電子部品の採用が進んでおり、価格対応力も必要
とされています。運転者にとっての「安全性」や「快適さ」
を追求し
た車載電装製品を今号と次号の 2 回に分けて紹介します。
Q2
更に、国内外30社以上の自動車メーカーに、40年以上
にわたる納入実績があり、顧客への幅広い提案力を含め
た総合的な対応力が評価されています。
車載電装製品には、
どんなものがありますか。
Q3
多機能化・ネットワーク化する車室内では、操作性を追求
したハプティックコマンダ
※1
などの操作デバイスをは
じめ、高信頼性を誇る抵抗式※ 2 センサや車載通信向けデ
バイス、加えて車室外ではエンジン周り用デバイスなど
幅広いバラエティがあります。
電子制御式
スロットルポジッションセンサ
A3
より高い安全性や信頼性を備
えた車載電装製品の実現に、ど
のように取り組んでいますか。
顧客の厳しい安全性基準に応える
ため、設計品質の向上に取り組んで
います。例えば、今年7月に古川工
場 (宮城県大崎市)に業界有数の評
価機能を持つ EMC 評価センター※3
を開設し、開発スピードの向上とと
もに、評価施設を拡充しました。
フロ
ロン
ハプ
プティック
クコマンダ
ク
ドアモジュール
logy Licensed
ed
d
tion
地上
上デ
上デ
デジ
ジ
ジタル放送用
TV
T
Vチ
V
チ
キーレスエントリシステム
用語解説
※1 ハプティックコマンダ
米国イマージョン社のタッチセンス技術を応用することで、触覚フィード
バック付き入力デバイスであるハプティック 製品を各種開発しています。
※2 抵抗式センサ
当社が可変抵抗器で培ってきた長寿命で耐久性に優れた技術を活かしたセ
ンサです。
17
※3 EMC評価センター
EMC とは、electromagnetic compatibility の略で、電子機器の電気的、
磁気的な耐性、及び不干渉性を意味します。1996 年から評価施設の拡充を
図り、2011年には電波暗室施設などを新たに建設し、大型機器に対応可能
となりました。小型から大型まで 5 つの電波暗室を有し、車載機器から民
生機器までの E M C とアンテナ性能の測定・評価を幅広く行っています。
18
トピックス
2011年
9月
タクトスイッチ® サイドプッシュTMを発表
●
静電容量式湿度センサを発表
※2 2011年9月15日現在 当社調べ
※3 Point of Loadの略で分散電源のこと
●
●
●
●
10月
エンコーダ付き電源スイッチを発表
中国の東軟信息学院にて
「アルプス電気奨学金」
を学生に授与
microSIMカード用コネクタを発表
リカロイTM パワーインダクタを発表
インドに販社拠点を設立
アルプス・グリーンデバイス「グリーンITアワード
2011」
にて表彰
●「CEATEC JAPAN 2011」
に出展
●
●
11月
■ インドに販社拠点を設立
(注)
下線のトピックスを以下に詳しくご報告しています。
■ microSIMカード※1用コネクタを発表
9月27日、スマートフォンや
モバイル端末向けにSIMカード
用コネクタを発表しました。
昨今、モバイル機器の小型化
や高機能化に伴い、搭載部品も
小型化や低消費電力化への対応
が求められています。本製品は、
カード誤挿入防止機構も採用
コネクタ内部のカード有無の
検知に、カードを挿入した状態では通電しない検出スイッチを
採用しています。これにより、カード挿入後は検知のために電力
が使用されることがなく、機器使用時の消費電力低減に寄与
します。
また、外形サイズの極小化を実現するとともに、押すだけで
簡単にカードの抜き差しができる操作性の良さも特長です。
今後スマートフォンをはじめとする携帯電話では、micro
SIMカードに対応した機器が増え、
本製品の搭載が大幅に増える
見込みです。
この度インドに販社拠点「アルプス・インド」を設立し、
10月
3日より営業を開始しました。
これは、自動車・エレクトロニクス産業の拡大が続くインド
市場で、車載製品の拡販活動を推進し、更なる事業拡大に備えた
ものです。
■ アルプス・グリーンデバイス「グリーンITアワード2011」
にて表彰
アルプス・グリーンデバイス
は、
グリーンIT推進協議会が主催
する「グリーンITアワード2011」
にて経済産業省商務情報政策
局長賞を受賞しました。
これは、優れた省エネ効果を
持つ製品や技術に与えられる賞
表彰状と盾を手にする藤井社長(右)
で、
「ITの省エネ」部 門 に お い て、
当社のリカロイTMパワーインダクタが汎用性が高く、幅広い電子
機器への搭載が期待されることが評価されました。
10月3日に表彰式が行われ、
表彰状と盾が授与されました。
※1 携帯電話や携帯情報端末に差し込んで使用する、契約者情報を記録するICカード
■ リカロイTM パワーインダクタを発表
9月29日、ノートPCやサーバなどCPU用電源などの大電流
に対応したリカロイTM パワーインダクタを発表しました。
19
20
Topics
●
本製品のコア材料に採用して
いる磁性粉末材料
「リカロイTM」
は、
東北大学と共同研究した金属
ガラスで、
業界トップレベル※2 を
誇 る 優 れ た 低 損 失 が 特 長 の、
当社独自の磁性材料です。当社
グループが磁気デバイス製品や
独自の新磁性体より低損失を追求
高周波製品で培った組立技術や
独自の巻線技術を採用することで、直流抵抗を低減しており、
重負荷時の低損失と低発熱も実現しています。
今後、据置型ゲーム機やPOL電源※3 向け用途にも求められ、
市場の広がりが期待されています。
株主広場
数字で読み解くアルプス
アンケート集計結果のご報告
アルプスレポート144号(2011年9月)
で実施したアンケート
売上高研究開発費率・・
・5.1%
%
アルプス電気の
売上高研究開発費率
10
6
%
7.8
6.8
6.4
6.1
5.1
4
5.1
(予)
2
0
2007/3
2008/3
2009/3
2010/3
ご回答者の内訳は、
約9割が50才代以上、
約8割が男性、約半数
が当社株式保有歴5年以上でした。ご協力いただきました皆様に
深く御礼申し上げます。
1 アルプスレポート143 号、144 号についてのご感想をお聞かせ
ください
わかりやすさや情報量について、
「満足」
「やや満足」
と答えられた
方が全体の71.8%でした。
2 特に興味を持たれたのはどの記事ですか(複数回答)
5.1
8
では、
1,300名余りの株主様からご回答いただきました。
業績ハイライトから
ク ロ ー ズ ア ップ・
アルプスまで上位
4位へのご興味が、
大変強いことがう
かがえます。
2011/3 2012/3(予定)
株式情報
536
業績ハイライト
430
財務情報
417
社長メッセージ
355
クローズアップ・アルプス
159
株式情報
135
数字で読み解くアルプス
株主Q&A
125
トピックス
124
0
100
200
300
400
500
600 人
3 今後、アルプスレポートにどのような情報の充実を最も求めますか
(複数回答)
■ 大株主の状況(2011年9月30日現在)
株主名
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口)
全国共済農業協同組合連合会
三井住友海上火災保険株式会社
株式会社東芝
株式数
17,812,500
16,915,600
5,400,000
4,176,400
4,075,200
持株比率(%)
9.81
9.32
2.97
2.30
2.24
■ 所有者別分布状況(2011年9月30日現在)
証券会社
5.5%
その他
1.3%
企業
10.3%
発行済株式総数
金融機関
39.6%
個人 181,559,956株
23.7%
外国人
19.6%
(注)その他は、自己名義株式と保管振替機構名義の
失念株式です。
(注)個人は、個人・持株会名義の株式です。
21
製 品・技 術 情 報 や
事業展開の情報の
充実を強く望まれ
ていることがうか
がえます。
製品・技術情報
468
事業展開
453
378
業績・財務情報
経営方針
299
株式情報
178
0
100
200
300
400
500 人
4 当社のIR活動について、今後さらに充実を望むことは何ですか
●
実際に製品を目にすることは少ないので、新製品の用途などを知りたい (女性)
●
今後の事業の方向性を教えて欲しい
●
今後の事業展開としてエネルギー資源関係の部品開発を期待する (男性)
●
積極的なIR 活動とともに、安定した収益を上げて欲しい
表紙の
写真から
(男性)
(男性)
モンブラン(4,807m)。フランスとイタリアの国境
にそびえたち、西欧最高峰の名峰。
22
Information
研究開発費が売上高に占める比率を表します。当社では、事業
年度ごとに比率の増減はあるものの、
将来を見据え、
3事業本部で
積極的な研究開発活動を進めるとともに、国内外の大学や研究
機関などとの共同研究を推進しています。
省エネや蓄電対策に有効な電流センサや、ヘルスケア市場に
有望なRFモーションセンサなどをはじめ、
新素材や製品、
更には
生産技術の開発に取り組んでおります。