最近10年のあゆみ-消防研究所60周年

最近
年のあゆみ
10
最 近10 年 の あ ゆ み
―消防研究所 60 周年―
消防研究所
―
周年
60
―
最近10年のあゆみ
―消防研究所 60 周年―
平 成 21 年 3 月
総務省 消防庁 消防大学校
消防研究センター
消防研究センター全景
1.本館 2.情報管理棟 3.機械研究棟 4.材料研究棟 5.防災実験棟 6.建築防火研究棟 7.大規模火災実験棟 8.物質安全研究棟 9.総合消火研究棟 10.燃焼実験棟 11.非破壊検査実験棟
鎌倉街道
消防研究センター本館
燃焼
毛羽立った表面の延焼実験
(本文P.36参照)
火災旋風
スモークワイヤー法を用いた火災旋風の可視化
(本文P.38参照)
チャネル内で生じる火災旋風
(本文P.37参照)
水による消火
位相ドップラー式粒子分析計(PDPA)によるウォーターミ
ストの粒子特性の計測(本文P.40参照)
ヘリコプターによる空中消火実験
(本文P.92参照)
水/空気二流体混合噴霧消火システムによる消火実験
(本文P.40参照)
泡消火剤による消火
フッ素たん白泡によるタンク火災の消火実験
(本文P41参照)
大容量泡放水砲の放射特性把握のための泡放射実験
(本文P.41参照)
金属火災の消火
窒素による消火後のナトリウム燃焼残渣と溶融ナトリウムの接触による爆発的な燃焼挙動
(本文P.44参照)
廃棄物処理施設火災の消火技術
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蓄熱体への注水による上部煙層の急降下
(本文P.45参照)
窒素富化空気による消火技術
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低酸素気流中における各種燃料の火炎挙動
(本文P.45参照)
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窒素富化空気による区画火災制御実験
(本文P.46参照)
消防資機材(赤外線カメラ)
濃煙中の火源探索における赤外線カメラの有効性検証実験
(本文P.46参照)
消防資機材(防火服耐熱性能)
サーマルマネキンによる防火服の耐熱試験装置
(本文P.69参照)
情報伝達
PHS
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PHS技術を応用した高機能消防用携帯無線システムFiReCos
(本文P.71参照)
インターネット接続式火災警報通報装置(試作製)
(本文P.59参照)
災害対策本部支援
災害対策本部等の応急対応を支援するシステム
(本文P.95参照)
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同時多発火災に対する消防力最適運用支援システムの出力例
(本文P.100参照)
災害対策本部支援(被害推定)
リモートセンシング技術の防災対策への応用例
(本文P.94参照)
ソウル市の地震被害想定システム
(本文P.94参照)
消防活動支援(土砂災害)
2004年新潟県中越地震によって生じた妙見崩壊及びレーザースキャナを用いた斜面変形測定
(本文P.98参照)
消防活動支援(ロボット)
防護壁ロボットによる防護壁の構成
(本文P.69参照)
小型移動ロボットFRIGOを基本とした耐環境性(完全
防水、防塵、防爆、耐衝撃)の高い実用化型の開発
(本文P.70参照)
建物火災
新宿歌舞伎町雑居ビル火災関連実験
(本文P.56参照)
人工現実感(VR)技術による災害体験室
(本文P.61参照)
車両火災
韓国大邱市地下鉄火災の現場調査及び実大実験
(本文P.60、105参照)
タンク施設火災
2003年十勝沖地震における石油タンクのスロッシングによって生じた防油堤内火災
(本文P.84参照)
出光興産㈱北海道精油所における屋外貯蔵タンク火災
(本文P.81、92、112参照)
産業施設火災
群馬県の化学工場におけるヒドロキシルアミン爆発火災事故
(本文P.76参照)
三重県ごみ固形燃料発電所RDF貯蔵槽火災
(本文P.115参照)
火災原因調査
2007年新潟県中越沖地震で被災した柏崎刈羽原子力発電所の変電設備の被害調査
(本文P.112参照)
分析機器を用いた鑑識・鑑定
(本文P.115参照)
消防研究60年を礎としての新たな出発
寺 村 映
消防研究センター所長 昭和21年の警察制度審議会の答申『自治体消防の創設とともに、これを補完するものとして、中央に消防技術の向上、
消防機械、資材の改善、検定、火災予防の科学的研究等を目途とする消防研究所を設置する。
』を受け、昭和23年の自
治体消防設立と時期を同じくして消防研究所が国家消防庁の内局として設置された。それから60年を迎える。人生で
いえば還暦、多くの人にとっては定年を迎え新たな人生に向けて再出発する節目の時でもある。
消防研究所が創立された後、10年を区切りに、それぞれの時点における研究活動等、業務記録をまとめて年史を刊
行し、関係者のご高覧に供してきた。しかしながら、今回の10年の間に、組織が国の研究機関から独立行政法人へ、
そして再び国へ戻るという激動期を迎え、組織の継続性という点では、二度にわたって、新たにしきり直しが必要とさ
れる事態となった。それ故、従来のように消防研究所60年史という表現はあたらないが、国民の安心安全を消防防災
の科学技術面から支えるという面で、この60年の継続性は保たれていると考えている。また、特にこの10年間につい
て研究・開発成果のみならず、変革について後世に記録としてまとめ、併せて新生なったこれからの消防研究センター
の出発点を記すことが重要であるとの思いから、本史をまとめることとした。
消防研究所の研究を振り返ってみると、その時代毎に研究開発テーマが大きく変化している。設立当初、必要な地方
都市の消防力を定めるための都市防火に関わる研究が重要課題であった。その後、高度経済成長時において耐火建物火
災が頻発した頃には、火災感知や避難誘導等、防火対策に関わる研究が盛んに行われた。一方、昭和49年の水島精油
所での重油流出事故を受けてタンク等危険物施設の安全に関する研究が開始されたほか、新たな化学製品の出現で多発
してきた爆発等、産業災害に関わる研究が進み、その体制強化も図られてきた。また、平成7年の阪神淡路大震災を契
機に、消防研究所の英語名を従来のFire Research Instituteから、National Research Institute of Fire and Disaster へ
と改称し、消防研究所の研究が、地震防災を含め消防隊が関わる研究開発全般を対象とすることを内外に示したのであ
る。このように、前身消防研究所の研究範囲の多様化に向けての変化は、我が国において発生する多種多様な災害や行
政ニーズに対応する歴史そのものであったといえる。
さて、この10年におきた消防研究所での変化について簡単に触れておきたい。
平成13年の国の研究機関から独立行政法人への移行は、消防研究所にのみ起きた事ではなく、一部の例外を除く大
多数の国立研究機関に同時に起きた事である。研究活動の効率化を推進させるため、国の制度的な制約から開放するこ
とが、この移行の大きな理由として掲げられた。実際、独立行政法人になった以降、消防研究所の研究開発活動は、以
前に比べ自由度がまし、組織的にも研究開発活動自体も、それ以前に比べフットワークが良くなった印象を受ける。消
防庁長官に火災原因調査権が付与されるに伴い、所内に火災原因調査室ができたのもこの時期であった。この原因調査
に係る業務は、従来の技術研究開発と並んで、現在の消防研究センターの業務の重要な役割を占めるようになっている。
独立行政法人消防研究所の第1期中期計画の業務評価は、非常に良好であったが、多くの議論を経て再び国に戻るこ
とになった。この経緯については、第I章でまとめられているので省略するが、国に戻った一番の理由は、消防研究セ
ンターの業務が、国民の安心安全に直結する極めて重要な公益性をもっていることに尽きる。国に戻るにあたって、従
来実施してきた広範囲の業務内容を精査した。その結果、国が主体となって行わなければならない業務として、大規模・
特殊な災害を研究領域の基盤にすえる一方で、発災時においては緊急対応により被害の軽減、拡大防止をすることとさ
れた。また、業務見直しに伴い組織面で大幅な人員削減が行われた。このことは、多様な範囲にわたる消防研究の継続
という面では大きな試練であったが、職員は、こうした難局を乗り越えて、新たなミッションに応えてきている。
現在、消防研究センターでは、過密都市空間や化学物質及び危険物施設に係る安全性向上、また地震等大規模自然災
害や特殊災害に対する消防防災活動、さらには火災や漏洩事故調査技術の領域の研究を行っている。これらの研究と併
行して大規模地震等の自然災害や大規模・特殊な事故に係る現場活動や原因調査も主要な業務の一つとなってきた。国
民の安心安全を科学技術面から支える、という60年前からの一貫した使命は揺るぎないが、研究開発成果が机上にと
どまらず、消防活動の現場で活かされるよう消防関係機関や他の研究開発機関との連携がますます重要になってきてお
り、それに向けた体制づくりを進めているところである。また、地球環境、新エネルギー、高齢化等、急速な社会変化
が進行中で、これら新たな安心安全への対策は、消防庁の行政施策と不可分である。こうした変化に後れをとることな
く、スピード感をもって調査・研究開発にあたり、次の世代の模範となるように繋いでいきたいと考えている。
終わりに、ご多忙にもかかわらず貴重な寄稿を賜った消防庁長官を始め、この10年間激動の時代の舵取りをしてい
ただいた先輩各位、また本務のかたわら執筆編集に貴重な時間を割いて頂いたに職員各位に感謝する。
消防研究の新たなスタートに寄せて
岡 本 保
消防庁長官 消防研究センターの前身である消防研究所が、昭和23年3月7日に創立され満60年が過ぎた。この間、我が国におけ
る消防防災の科学技術に関する国立研究機関として、国民の安心・安全の確保のため社会的要請及び消防行政の課題に
応えるべく研究開発を重ねてきたところであり、これまでの幾多の先人や職員の皆さんのご苦労に心からの感謝を申し
上げたい。
特に、この10年間においては、平成13年4月に中央省庁等改革の一環として独立行政法人となり、その5年後の平成
18年4月に独立行政法人消防研究所は解散、その業務の一部が消防大学校消防研究センターに引き継がれることとなっ
たなど、組織の大きな改変があった。こうした中にあっても、新宿歌舞伎町雑居ビル火災や十勝沖地震時のタンク火災、
新潟県中越地震の災害調査等を通じて、小規模雑居ビルにおける消防設備のあり方の検討や危険物施設の長周期地震動
に係る基準の見直し等、今後の安全対策の施策立案上、欠くことのできない調査・研究を継続して実施できたことは、
国民の安心・安全を守る役割から当然のこととはいえ、関係者の方々の多大なご苦労があったことと考える。
さて、我が国の社会構造は著しく変化し、その結果、災害も複雑多様化により様々な様相を呈するようになってきて
いる。これに対して、災害の予防・防止、被害軽減、原因究明等に関して科学技術の果たす役割はますます重要になっ
てきている。施策的には、独立行政法人化と併せて「消防防災科学技術高度化戦略プラン」(平成13年11月策定、平成
19年2月改訂)を掲げ、また消防研究センター設立時には、その基本戦略を決め調査研究を支援する消防技術政策室を新
設する(平成18年4月)等の対応を図ってきたところである。
また、国民の生活の質的向上に伴い、安心・安全へのニーズはますます高まってきている。消費者の視点から生活者
の安全を守るために各種の電化製品や車両等、様々な製品の火災原因調査を行い、その安全性の検証に関する情報開示、
メーカーへの改善等が求められている。消防研究センターにおいては、消防本部からの火災情報の収集及び鑑識・鑑定
依頼を受け、洗濯乾燥機等、身近な製品火災の再発防止にむけた地道な取り組みを既に行ってきているが、今後、消防
庁の施策を合理的かつ効率的に進める上では、消防研究センターでの科学技術の知見が不可欠であり、そのための調査
研究はますます重要となってこよう。
一方、世界に目を向けてみれば、ここ数年、スマトラ沖地震津波や中国四川省大地震等、未曾有の規模の自然災害が
発生しており、こうした大災害の発災後の被害軽減には消防機関の国際協力は不可欠である。また、地球温暖化に伴う
大規模森林火災の増加、炭素排出削減に伴う代替エネルギーの新たな危険性の把握、安全対策等、消防が直面している
グローバルな課題について、国際機関と連携を深め、協調しながら解決策を見いだす事が重要になってきている。
消防研究センターにおいて、研究環境の整備と研究者の確保、育成に努め、我が国の消防防災研究の中心として国民
の安心安全の期待に応えることはいうまでもないが、今後、一層国際協力を推進し、人類の安心・安全に貢献されんこ
とを念願している。
独立行政法人化のうねりの中で
亀 井 浅 道
元消防研究所所長 消防庁消防研究所が平成13年4月1日独立行政法人消防研究所に移行した。その5年後「消防研究所」は廃止され、消
防大学校消防研究センターとなった。昭和23年の設立以来、消防研究所は消防の科学技術を総合的に研究する研究機
関として活動してきたが、一連の組織変更は所員のみならず研究所の役割の重要性を知るひとびとに大きな驚きを与え
た。ここでは独立行政法人化の波が押し寄せてきた当時の状況を振り返ってみたい。
独立行政法人化の動きは平成9年12月の行政改革会議の最終報告において提言されたことに始まるもので、中央省庁
等改革の柱の一つであった。提言を受けて独立行政法人制度の基本的な考え方が中央省庁改革基本法に整備され、平成
10年6月に施行された。この基本法に基づいて内閣に中央省庁等改革推進本部が設置され、平成11年4月に「中央省庁
等改革の推進に関する方針」が定められ、消防研究所を含む89の国の事務・事業について独立行政法人化の方針が決
定された。同年7月には独立行政法人に共通する通則法が制定され、運営の基本、監督、職員の身分などの事項が定め
られた。さらに平成11年12月にはそれぞれの独立行政法人の名称、目的、業務の範囲等の事項を定めたいわゆる個別
法が制定された。このような過程を経て消防研究所は平成13年4月に他の国立研究所等とともに独立行政法人に移行す
ることとなった。
「独立行政法人」とは、
「国民生活及び社会経済の安定等の公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務及
び事業であって、国が自ら主体となって直接に実施する必要のないもののうち、民間の主体にゆだねた場合には必ずし
も実施されないおそれがあるもの又は一の主体に独占して行わせることが必要であるものを効率的かつ効果的に行わせ
ることを目的として設立される法人」のことである。
自分が所属する組織が我が国にとって必要不可欠な存在であり、その業務が当然効率的かつ効果的に行われていると
認識している人はなぜあえて独立行政法人化なのかと感じたに違いない。独立行政法人制度の下での業務の進行過程は、
まず①主務大臣により中期目標が設定され、②法人が事業計画を作成し、それに沿って③業務を執行し、それを④評価
委員会が評価し、⑤中期目標の終了時に組織及び業務の見直しがなされる。業務の執行において国から交付される運営
費は中期計画の期間において弾力的・効果的に使用することが可能であり、また、組織、定員管理、給与制度に法人の
自律性を認めている。ただし、業務の内容は透明性化しておかねばならない。このような方法で組織を運営させること
は府省の付属機関のままでは不可能である。制度には法人にとって運営上のメリットが盛り込まれている。ただし、ひ
とたび独立行政法人化されれば組織及び業務の見直しを経て整理統合、民営化あるいは廃止のシナリオが潜んでいるこ
とは既に認識されていた。
消防研究所が独立行政法人化の対象とされたとき、自治省及び消防庁は、消防研究所の業務は消防行政と密接な関係
にあるため消防庁から切り離すことはできないと主張した。しかしながら中央省庁等改革推進本部の決定を覆すには至
らなかった。
消防研究所においては所長を座長とする委員会を設置し、独立行政法人の制度の下で組織をいかに発展させていくか
ということを念頭に、研究資源(人、物、金)の確保、業務の範囲、職員の身分・処遇のあり方、部課室等組織の見直
し、内部評価体制などを議論した。ときには労働省産業安全研究所や郵政省通信総合研究所などと情報の交換を行い、
国立研究所長連絡会で紹介された他機関の考え方を参考にした。研究環境の確保に関しては幸い必要な実験棟等研究施
設は一応整備が完了していた。また、建替え工事が行われていた管理事務や研究集会のための本館は独立行政法人化の
前に完成した。
平成13年1月には中央省庁の再編がなされ、自治省消防庁が総務省消防庁となった。大きなうねりの中で消防研究所
も新たな制度に夢を託す他はなかった。
一方でこの時期は数年前に発生した阪神・淡路大震災という未曾有の災害がもたらした様々な課題が山積していた。
一抹の不安を抱えつつも研究員は研究活動に精力的に取り組んでいたことが昨日のように思い出される。
独立行政法人「消防研究所」への移行
平 野 敏 右
元独立行政法人消防研究所理事長 平成13年4月、消防研究所を含む国立の研究機関の約半数が、独立行政法人として、国から離れた。この変革は、国
立の研究所は、研究活動に問題があるとの一般的な評価に対応した行政改革の一端であった。
この機会に消防研究所の理事長として指名されたことを受け止め、在任中にいろいろなことを試みた。就任直後に行っ
たことは、当然のことではあるが、消防研究所の活動内容を見直し、その任務に見合ったものにすることであった。
まず、消防が期待され、実際に行っている重要な部分である救急救命に関する研究部門を設置することであった。救
急救命に関する職務は、消防が行ってはいるけれど、研究所設置の当時、消防が行うべき任務として、重要視されてい
なかったと思われるような、研究体制であった。抵抗はあったが、救急救命が消防の重要任務となっている以上研究対
象とすべきであるということを、研究所員に理解してもらうよう努力した。次に、消防研究所の任務として、国民の生
命財産を守るという任務の中に、重要事項を国民の皆様に知ってもらうということは必須のこととして、研究所外の報
道機関などからの要請にこたえるようにした。これによって、消防研究所の名前が全国規模で知られるようになったと
思う。さらに、消防研究所の信頼を得るためには、火災調査を充実するべきであるということで、火災調査部門を設置
し、現場の知識の豊富な人々に協力してもらい、業務を推進することにした。もちろん、独立行政法人となるきっかけ
となった、研究所の研究の質の向上にも力を注いだ。
以上のように在任3年の間に、独立行政法人になった利点を活用して、職場環境を整備した。
在任中の思い出となることは、いろいろあるが、主なものを以下に述べさせていただく。まず、独立行政法人となる
ために、国から分離独立をするというので、いろいろ難しい問題があった。それらの問題の解決には、独立行政法人を
発足させるのに消防庁審議官から研究所の理事となられた野平匡邦氏に活躍していただいた。同氏がいなかったら大変
なことになったことがいくつかあった。野平匡邦氏は、その能力ゆえに、のちに銚子市の市長となった。私が今銚子市
に在住しているのもこのことによる。
平成13年9月1日に起こった新宿歌舞伎町の雑居ビルの火災、続いて9月11日ニューヨークで起こったテロは今でも強
く印象に残っている。特に前者は、国際社会ではそれほど重要視されなかったが、日本ではかなりの騒ぎがあり、消防
研究所に見解を求める報道機関も数多くあった。報道機関への対処は、前述の通り、独立行政法人という国から独立し
た機関が、その任務と独立性を社会に認知してもらう重要な出来事であるととらえ、研究所内で議論をしてもらったが、
まだ国の研究所であるという気風が色濃く残った結論しか出せなかった。以後の方針に大きな影響を与えた出来事で
あった。
その後、理事の野平匡邦氏が銚子市長の選挙に立候補するために離任した後、福岡県副知事などの経験を持つ長沢純
一氏(現消防設備安全センター理事長)が理事に就任され、引き続き、研究所の改革に協力された。特筆すべきは、火
災調査室の設置と整備であったと記憶している。
火災調査は、消防機関に調査権が与えられており、その行使のためにも火災調査室は重要な役割を担うことになった。
平成15年から、火災調査室の設置と呼応して、重要な火災は、消防庁長官の指示で調査することにも協力するという
任務を果たすことになった。離任の半年ほど前に起こった苫小牧の石油タンク火災で、消防庁の良きパートナーとなっ
て問題の解決に努力したときには、これで、独立行政法人としての、消防界の中での位置付けが認知されたかという思
いであった。
以上いろいろ述べたが、独立行政法人の時代には、消防研究にいろいろな財産が残ったと信じている。当然のことで
はあるが、この時代の成果は、理事長、理事だけでなく、消防庁に在任された人々をはじめ、研究所の研究者や事務職
員すべての協力があって得られたものであることを申し添えておく。
独立行政法人消防研究所から消防大学校消防研究センターへ
室 﨑 益 輝
前消防研究センター所長 私は、独立行政法人消防研究所の理事長として平成16年4月から18年3月の2年間、消防大学校消防研究センター所長
として2年間、
「消研」でお世話になった。その4年間は、
消防研究所の改廃をめぐっての激動の時期であったように思う。
平野敏右前理事長の後を受けて、独立行政法人消防研究所の理事長に着任してまもなくの平成16年の6月、「経済財
政運営と構造改革に関する基本方針2004」(いわゆる骨太の方針)が閣議決定された。そのなかで、独立行政法人の民営
化を含めた抜本的見直しをはかる方針が打ちだされ、わが消防研究所についてもその改廃をダーゲットにした「見直し」
が、青天の霹靂のごとく始まった。
その見直しの過程で、政府の行政改革推進本部とその命を受けた「独立行政法人に関する有識者会議」によって、わ
が消防研究所については「防災科学技術研究所との統合」、「非公務員化の推進をはかる」といった方向が決定されてし
まった。それは、私にとって信じられないというか、とても腹立たしいものであった。というのも、一度も消防研究所
に足を運ぶこともせず、十分な実績調査をすることもなく、最初に廃止の結論ありきの強引さで、消防研究所の歴史に
泥を塗る決着を図ろうとしたからである。
その後は、その誤った方向をいかに覆すかの「先の見えない闘い」の修羅場であった。行政改革推進本部などに対
して、消防研究所の使命や実績を説明するなどの努力を、連日連夜積み重ねたことを記憶している。その結果として、
16年の12月に「消防庁に統合・吸収する。要員数については5割を目途に削減」という行政改革本部の最終決定が下さ
れることになった。
この決定は、5割削減ということでとても受け入れられる内容ではなかったが、これ以外の選択肢はなかった。「一歩
後退、二歩前進」を期すということで、泣く泣くこの決定に従うこととなり、独立行政法人消防研究所の旗を降ろすこ
とになった。消防に密着した唯一の研究機関という伝統を守り抜くことができた反面、職員には過重な労苦を強いるツ
ケを回すことになった。私の力量不足をこれほど痛感させられたことはなかった。
さて平成18年からは、消防大学校に属して消防研究センターとして再生を期することになった。せめて消防研究所
の名前だけでも継承できないかと願ったが、それも叶わなかった。いずれにしても、この改変をバネにして「二歩前進」
というか、もとの消防研究所以上に充実した研究機関に成長できるよう新しいスタートラインにたったのだと、自らに
も言い聞かせて「消研」に留まることにした。
新しいスタートラインということでは、消防庁消防研究所としての50余年の実績、それに加えて独立行政法人とし
ての5年間の精力的で自律的な取り組みの成果を踏まえることは無論のこと、改廃をめぐっての議論と取り組みの中で
改めて確認された消研の位置づけや使命を踏まえることが大切だと、考えている。それは、「60年前の消防研究所創立
の原点に立ち戻って、身を引き締めろ」ということであろう。
この4年間の改廃と再生をめぐっての議論は、消防研究センターの今後を考えるうえでの大切な視点を、私たちに気
づかせてくれたように思う。何よりも国民の生命や財産を守ることが私たちの使命であること、そのために国民の暮ら
しに密着し消防現場と連携して研究調査活動を展開しなければならないことを、改めて再認識させてくれた。社会のニー
ズや現場のニーズに常に耳を傾けて研究する姿勢を、堅持しなければならない。
と同時に、基礎研究の土壌があってこそ基礎研究の花が咲くことを確認しておかなければならない。社会ニーズに応
えようとするあまり当面の課題に追われてしまうと、基礎研究が疎かになる。ところが、真に社会ニーズに応えるため
には、基礎研究をしっかり積み上げて実力を蓄えることが欠かせない、のである。職員数の減少という逆境の中で、基
礎と応用の両立をいかに図るかという重い課題が突きつけられている、といってよい。
ところで、自律的に基礎研究ができるようにするためには、二歩前進のための研究体制の改組拡充が、やはり欠かせ
ない。活気ある研究環境をいかにつくり上げるか、次の10年に向けての将来像を今すぐにでも描かなければならない、
と思っている。
目 次
I 総 説
消防研究所・消防研究センターの概要
…………………………………………………………… 1
II 最近10年の研究
1. 燃焼と火災
……………………………………………………………………………………… 36
1.1 燃焼 …………………………………………………………………………………………… 36
1.2 発火及び出火 ………………………………………………………………………………… 36
1.3 火災旋風 ……………………………………………………………………………………… 37
2. 消火、消火技術及び消火機器
………………………………………………………………… 40
2.1 水による消火 ………………………………………………………………………………… 40
2.2 泡消火剤による消火 ………………………………………………………………………… 41
2.3 ガス系消火剤による消火 …………………………………………………………………… 42
2.4 金属火災の消火 ……………………………………………………………………………… 44
2.5 消火設備配管等 ……………………………………………………………………………… 44
2.6 廃棄物処理施設火災の消火技術 …………………………………………………………… 45
2.7 RDF火災の性状と消火 ……………………………………………………………………… 46
3. 建物火災と避難技術
…………………………………………………………………………… 54
3.1 建物火災 ……………………………………………………………………………………… 54
3.2 感知・通報設備 ……………………………………………………………………………… 58
3.3 避難安全及び熱気流伝播予測に関する研究 ……………………………………………… 60
3.4 過密都市空間における火災安全確保 ……………………………………………………… 62
4. 消防資機材の開発研究
………………………………………………………………………… 69
4.1 消防活動用資機材 …………………………………………………………………………… 69
4.2 消防用資機材、ロボットの研究開発 ……………………………………………………… 69
4.3 無線通信装置等に関する研究開発 ………………………………………………………… 71
4.4 無人航空機の活用 …………………………………………………………………………… 71
5. 危険物災害と防災技術
………………………………………………………………………… 76
5.1 危険物災害と防災技術 ……………………………………………………………………… 76
5.2 危険物施設の安全 …………………………………………………………………………… 78
5.3 静電気防災技術 ……………………………………………………………………………… 79
5.4 危険物施設の地震防災 ……………………………………………………………………… 80
6. 地震災害と防災
………………………………………………………………………………… 92
6.1 地震火災 ……………………………………………………………………………………… 92
6.2 地震時の(避難)行動 ……………………………………………………………………… 93
6.3 地震応急対応の効率化 ……………………………………………………………………… 94
7. 林野火災・土砂災害
…………………………………………………………………………… 98
7.1 林野火災 ……………………………………………………………………………………… 98
7.2 土砂災害 ……………………………………………………………………………………… 98
8. 消防活動及び消防水利
……………………………………………………………………… 100
8.1 消防活動支援 ……………………………………………………………………………… 100
8.2 消防水利 …………………………………………………………………………………… 101
9. 特殊災害
……………………………………………………………………………………… 103
9.1 放射性物質災害 …………………………………………………………………………… 103
9.2 トンネル及び地下施設の災害 …………………………………………………………… 103
10. 救急 …………………………………………………………………………………………… 107
10.1 救急実態調査
…………………………………………………………………………… 107
10.2 指令システムの開発
…………………………………………………………………… 107
10.3 効率的な救急隊運用
…………………………………………………………………… 108
11. 災害調査 ……………………………………………………………………………………… 110
11.1 市街地火災
11.2 林野火災
……………………………………………………………………………… 110
………………………………………………………………………………… 110
11.3 大規模地震災害
………………………………………………………………………… 110
11.4 浮き屋根の沈没、内部浮き蓋損傷事故への対応
11.5 その他の調査
…………………………………… 112
…………………………………………………………………………… 113
12. 火災原因調査 ………………………………………………………………………………… 115
12.1 火災原因調査と消防研究センター
12.2 火災原因調査体制の強化
12.3 火災原因調査事案
…………………………………………………… 115
……………………………………………………………… 115
……………………………………………………………………… 115
12.4 火災原因調査に関する講習事業
……………………………………………………… 116
12.5 火災原因調査技術に関する研究
……………………………………………………… 116
III 研究の交流
1. 国際交流
……………………………………………………………………………………… 119
1.1 消防研究所・消防研究センターの国際交流の推移 …………………………………… 119
1.2 最近の国際協力 …………………………………………………………………………… 119
1.3 国際学会での活動 ………………………………………………………………………… 130
1.4 消防研究所シンポジウム ………………………………………………………………… 131
2. 国内の研究機関等との研究交流
…………………………………………………………… 132
2.1 自治体消防機関との連携 ………………………………………………………………… 132
2.2 その他の研究機関等との研究交流 ……………………………………………………… 134
2.3 防災技術の普及・振興 …………………………………………………………………… 142
IV 研究活動の社会への寄与
1. 所外防災関係委員会等への研究者の派遣
2. 災害調査・原因究明等の活動
………………………………………………… 145
……………………………………………………………… 146
3. 消防防災に関する科学技術の振興
………………………………………………………… 152
3.1 研究者の学位取得 ………………………………………………………………………… 152
3.2 国内学会での活動 ………………………………………………………………………… 152
4. 知的財産権
…………………………………………………………………………………… 154
5. 研究所刊行物による研究成果等の提供
…………………………………………………… 155
V 資 料
1. 年度別研究課題
……………………………………………………………………………… 165
2. 全国消防技術者会議
………………………………………………………………………… 173
3. 消防防災研究講演会
………………………………………………………………………… 188
4. 長官表彰受賞者
5. 火災調査技術会議
……………………………………………………………………………… 192
…………………………………………………………………………… 199
6. 消防研究所シンポジウム
…………………………………………………………………… 200
Ⅰ 総 説
消防研究所・消防研究センターの概要
(1) 沿革
消防研究所・消防研究センターは、昭和23年3月の国家研究所である消防研究所発足から、制度、組織及び業務におけ
る大きな変革を経て現在に至っている。
消防研究所は、昭和23年3月7日の消防組織法(昭和22.12.23法律第226号)の施行によって国家消防庁(現在の総務省
消防庁)の内部組織として発足し、当初においては、消防の科学技術に関する試験研究業務の外に広く技術行政面もあ
わせて行っていた。
昭和25年5月17日の消防法一部改正(法律第186号)により「消防の用に供する機械器具及び設備並びに防火塗料、防
火液その他の防火薬品に関する規格」の勧告とともに検定も行うこととされた。これにより検定業務は消防研究所の主
要業務の一つとなり、検定を通じて消防機械の改善に資するところが大きかった。
このように、初期の頃においては、消防研究所は広い範囲の業務に関与し、研究業務、検定業務、技術行政業務を一
体として遂行していたのであるが、昭和34年4月1日消防組織法の一部改正(法律第98号)により消防研究所の業務は、
研究と検定業務に限定され、
「消防に関する市街地の等級化」
(都市等級)や「消防水利の基準の勧告」
、その他行政的業
務は国家消防本部の各課に移された。
さらに、昭和38年4月15日消防法の一部が改正(法律第88号)され、消防設備及び機械器具の検定が任意検定から強制
検定制度に改正されたことに伴い、検定業務(試験業務)は昭和39年1月1日から特殊法人日本消防検定協会に移され、
消防研究所は機構を2研究部1課に改組し、研究業務に専念することとなった。
その後、昭和44年には研究部を3部とし、特別研究員を設置して組織の強化が図られ、昭和57年には特別研究員制度が
研究企画官制度に改められた。
平成9年12月の行政改革会議最終報告、平成11年4月の中央省庁等改革の推進に関する方針(中央省庁等改革推進本部
決定)等の策定過程において、消防研究所を独立行政法人とすることとされた。独立行政法人消防研究所法(平成11年
法律第163号)が制定され、平成13年4月1日、消防の科学技術に関する研究、調査及び試験を総合的に行うとともに、そ
の成果を普及すること等により、消防の科学技術の水準の向上を図り、もって国民の生命、身体及び財産を保護するこ
とに寄与することを目的として、公務員型の独立行政法人消防研究所が設置された。
「骨太の方針2004」
(平成16年6月4日閣議決定)において、平成17年度末までに中期目標期間が終了する56法人の組織・
業務全般の見直しの方針が打ち出され、公務員型の独立行政法人としての存続について議論され、非公務員型・他法人
との統合等について検討された。最終的には、行政改革推進本部により消防研究所を消防庁に統合・吸収し、公務員が担
うことが真に必要な業務について厳しく精査の上、要員数については5割を目途に削減することとされ、「今後の行政改
革の方針」
(平成16年12月24日閣議決定)において独立行政法人消防研究所の廃止が決定し、平成18年3月31日独立行政
法人消防研究所の解散に関する法律(法律第22号)が制定され、独立行政法人としての消防研究所は廃止された。以上
の改編の経緯に関する詳細を章末資料に示す。
平成18年4月1日、総務省消防庁消防大学校の内部組織として、消防研究センターが設置された。その際、組織を、消
防研究センター所長、研究統括官及び3部(定数26)とし、消防の科学技術に関する研究業務を遂行してきている。
以上の消防研究所・消防研究センターの沿革を表1に概要として示す。
― 1 ―
表1 沿革の概要
昭和23年
1948
(3月)
消防研究所設置(国家消防庁内局)
書記室、技術課及び査察課を置く
26年
1951
書記室を庶務課に改める
27年
1952
国家消防本部の附属機関となる
34年
1959
技術課の係を研究室に改め、7研究室を置き、庶務課に課長補佐を置く
35年
1960
自治省設置。消防庁はその外局となり、消防研究所はその附属機関となる
36年
1961
技術課を研究部に昇格、9研究室を置く
38年
1963
査察課を廃止(消防庁へ事務移管)
検定課を新設
研究部を増設、第一研究部及び第二研究部とし、10研究室を置く
特殊法人日本消防検定協会設置により、検定業務を同協会に移管し、検定課を廃止
42年
1967
第一研究部に危険物研究室を新設
44年
1969
第三研究部を新設し、これに新たに避難器具研究室を設け、12研究室とするととも
に特別研究員を置く
48年
1973
各研究部の研究室を改廃、再編成
51年
1976
第一研究部に施設安全研究室を新設
54年
1979
各研究部に主任研究官、庶務課に主任を置く
57年
1982
研究企画官を新設、特別研究員を廃止
第三研究部に地震防災研究室新設、特殊機材研究室を廃止。1課3研究部(13研究室
及び主任研究官)と研究企画官となる
58年
1983
庶務課の主任を主幹に名称変更
59年
1984
消防庁の施設等機関となる
平成 3年
1991
庶務課に工務専門官を置く
13年
2001
総務省設置。総務省消防庁の施設等機関となる
(4月)
独立行政法人消防研究所設置
総務課及び研究企画部、基盤研究部、プロジェクト研究部を置く
14年
2002
研究企画部に火災原因調査室を置く
15年
2003
火災原因調査室を部並びに昇格
18年
2006
独立行政法人消防研究所廃止
総務省消防庁消防大学校に消防研究センターを置く
火災災害調査部(1室)、技術研究部(5研究室)、研究企画部を置く
管理部門(総務課)を消防大学校庶務課に統合
(2) 組織
消防研究センターに至るまでの組織の概要については以下のとおりである。
消防庁消防研究所の組織については、平成10年度から平成12年度までは変更されていない。平成13年4月1日、独立行
政法人消防研究所に移行した際、組織全体の見直しが図られ、理事長、理事及び監事の役員を置いたほか、事務局とし
て事務局長、総務課、研究統括官、研究企画部、基盤研究部、プロジェクト研究部を設置した。平成14年4月に、研究企
画部内に火災原因調査室を設置し、平成15年4月に同調査室を部並びとした。平成18年4月、独立行政法人消防研究所を
廃し、総務省消防庁消防大学校に消防研究センターが設置され、消防研究センター所長の下に、研究統括官及び火災災
害調査部、技術研究部、研究企画部を設置した。
組織区分ごとの組織及び所掌事務は図1から図3のとおりである。
― 2 ―
所長
研究企画官
消防研究所の機密に関すること
公印の管守に関すること
消防研究所の職員の任免、服務その他の人事に関すること
庶務係
消防研究所内の各部課の連絡調整に関すること
公文書の接受、発送及び保存に関すること
広報に関すること
文書の閲覧に関すること
庶務課
前各号に掲げるもののほか、他の部及び係の所掌に属しない事務に関すること
経理係
消防研究所の予算及び決算並びに会計に関すること
行政財産(他の係の所掌に属するものを除く。)及び物品の管理に関すること
管理係
警備に関すること
所用自動車の整備及び運転に関すること
研究及び試験に係る機械の試作に関すること
工務係
電力の受電、変電及び配電の業務に関すること
所用水道施設の管理に関すること
燃焼研究室
危険物研究室
物質の燃焼機構に関すること
火災時の発生ガスに関すること
各種危険物及びこれに類するものの危険性の判定に関すること
危険物火災に関すること
第一研究部
火災の物理的属性に関すること
図2 独立行政法人消防研究所組織図(平成13年4月1日から平成18年3月31日まで)
火災物理研究室 火災の延焼特性に関すること
火災気象に関すること
第二研究部
情報処理研究室
消防に関する情報の処理に関すること
施設安全研究室
危険物施設の安全確保のための技術に関すること
消火第一研究室
水、泡系消火剤に関すること
消火第二研究室
特殊火災研究室
通報設備研究室
消火設備研究室
第三研究部
消防機械研究室
避難安全研究室
地震防災研究室
ガス系消火剤に関すること
原子力火災その他特殊な原因による火災に関すること
特殊な環境における火災に関すること
火災の発見及び通報に関すること
通信用機械器具に関すること
各種固定消火設備及び消火器に関すること
消防水利に関すること
消防機械、器具及び車両に関すること
航空消防、林野消防等特殊消防の技術及び機材に関すること
避難用設備、安全装置及び救助用機材に関すること
危険物施設の耐震性に関すること
地震時の消防防災技術に関すること
図1 自治省(総務省)消防庁消防研究所組織図(平成13年3月31日まで)
― 3 ―
理事長
理事
監事
研究統括官
事務局長
総務係
総務課
会計係
管理係
研究企画部
基盤研究部
組織に関すること
秘書及び文書事務に関すること
公印の管守に関すること
役職員の任免、賞罰、服務その他人事に関すること
役職員の給与に関すること
職員の研修に関すること
職員の福利厚生に関すること
情報の公開に関すること
個人情報の保護に関すること
各種届出に関すること
前各号に掲げるもののほか、他の所掌に属しない事務に関すること
予算及び決算に関すること
収入及び支出に関すること
現金、預託金及び有価証券の出納、保管に関すること
監査に関すること
各種契約(受託及び共同研究を除く。)に関すること
物品の購入、受入、保管、供用及び処分に関すること
資産の管理に関すること
研究、調査及び試験の企画、立案、総合調整に関すること
広報に関すること
研修会、講演会の開催等に関すること
成果の普及に関すること
受託研究、共同研究に関すること
総務省評価委員会、その他各種外部委員会及び内部委員会に関すること
中期計画、事業計画、事業報告並びに研究業務に係る各種報告及び届出等に関すること
科学技術に関する情報の収集、整理及び提供に関すること
研究、調査、試験業務に係る技術的支援に関すること
各種規程等の整備に関すること
主として防火の科学技術に関する研究、調査及び試験に関すること
主として消火の科学技術に関する研究、調査及び試験に関すること
主として消防の用に供する設備の科学技術に関する研究、調査及び試験に関すること
その他、消防防災の科学技術に関する研究、調査及び試験に関すること
物質の燃焼機構に関すること
火災時の発生ガスに関すること
火災研究グループ
火災の物理的・化学的属性に関すること
材料の難燃化に関すること
原子力火災その他特殊な原因による火災に関すること
特殊火災研究グループ
林野火災に関すること
その他特殊な環境における火災に関すること
各種危険物及びこれに類するものの危険性の判定に関すること
物質安全研究グループ
危険物、ガス及び毒劇物等の防災技術に関すること
危険物施設等の安全確保のための技術に関すること
施設安全研究グループ
消防水利に関すること
消火に関すること
消火研究グループ
消火剤及び消火設備に関すること
消火方法に関すること
建築物の火災及び延焼特性に関すること
建築防火研究グループ
火災時の避難及び避難設備に関すること
都市防災に関すること
消防用機械、器具及び車輌に関すること
消防機械研究グループ
航空消防、林野消防等特殊消防の技術及び機材に関すること
救助用資機材に関すること
火災の感知、通報、及びこれらの情報処理に関すること
感知通報研究グループ
消防防災用通信機械器具に関すること
電気火災に関すること
防災研究グループ
地震及び自然災害時の消防防災に関すること
救急研究グループ
消防の救急技術に関すること
救急用資機材に関すること
強い社会的要請を有しその成果が消防防災分野で大きく寄与することが見込まれる研究、調査
プロジェクト研 及び試験に関すること
究部
緊急的に災害等の事象を解明し、対策を講じる必要がある研究、調査及び試験に関すること
その他優先的に研究資源を活用し実施する必要がある研究、調査及び試験に関すること
火災原因調査を行うこと
消防長若しくは消防署長又は都道府県知事の行う火災原因調査の支援に関すること
火災原因調査室 火災原因調査に係る資料の収集、整理及び提供に関すること
火災原因調査講習会の企画、立案及び実施に関すること
その他火災原因調査に係る事務に関すること
※火災原因調査室は、平成14年 9 月に研究企画部に設置され、平成15年 4 月から部並びの組織となった。
図3 総務省消防庁消防大学校消防研究センター組織図(平成18年4月1日から)
― 4 ―
センター所長
研究統括官
火災の原因の調査を行うこと
火災災害調査部 火災原因調査室
災害時における消防の活動に係る科学技術に関する研究、調
査及び試験を行うこと(研究企画部の所掌に属するものを除
く。)
特殊消防用設備等の性能評価を行うこと
検定対象機械器具等についての試験又は個別検定を行うこと
消防の科学技術に関する研究、調査及び試験を行うこと(火災災害調査部及び
研究企画部の所掌に属するものを除く。)
技術研究部
研究企画部
大規模火災研究
室
過密都市空間における火災時の安全確保に関する研究、調査
及び試験を行うこと
危険性物質研究
室
化学物質の火災爆発及び消火に関する研究、調査及び試験を
行うこと
施設等災害研究
室
危険物施設等の安全性向上に関する研究、調査及び試験を行
うこと
地震等災害研究
室
地震などの大規模自然災害発生時の消防防災活動に関する研
究、調査及び試験を行うこと
特殊災害研究室
特殊災害に対する安全確保に関する研究、調査及び試験を行
うこと
災害時における消防の活動その他の消防の科学技術に関する研究、調査及び試
験の実施に係る企画及び立案、研究並びに評価並びにその成果の普及に関する
事務をつかさどる。
(3) 定員
消防研究所の定員は、当初87人で発足した。その後何回かの機構改正や部、室の増減、又は行政整理による削減及び
節減等を通じて、平成10年度には49人となり、平成12年度には48人となった。
独立行政法人となった平成13年度は、常勤役職員48人、非常勤役員2名で、その後平成15年度には常勤役職員は50人と
なった。
国に復帰した平成18年度以降は26人となっている。
表2 年度別組織別定数推移表
(4) 予算
自治省(総務省)消防庁消防研究所
年
度
定
員
独立行政法人消防研究所
年
度
理
事
長
理
事
行
政
職
研
究
職
そ の 他 ※
計
監事(非常勤)
※その他は、俸給表及び級を定めていない職
10
49
11
49
12
48
13
1
1
13
33
14
1
1
13
33
48
2
48
2
15
1
1
13
33
2
50
2
― 5 ―
16
1
1
13
33
2
50
2
17
1
1
13
33
2
50
2
総務省消防庁消防大学校消防研究センター
年
度
定
数
※所長以外はすべて研究職
18
26
19
26
予算について、ここ10年間の推移を見ると、表3に示すとおり、消防研究所、独立行政法人消防研究所及び消防研究セ
ンターという組織替えに伴い予算体系が変わった。
消防研究所予算は、全体的に多少増加傾向である。平成10年度の補正予算では、本館、燃焼実験棟、車庫棟の建て替
え及び総合消火研究棟排煙処理装置の整備が図られた。
独立行政法人消防研究所予算は、独立行政法人会計方式で運営費交付金及びその他収入等による予算となっており、
国の時代よりも約30%増加している。
なお、平成14年度の施設整備費は、総合消火研究棟排煙・廃水処理施設の整備、平成16年度の災害復旧関係経費は、
台風22号の集中豪雨により総合消火研究棟地下の電気室が冠水し、その復旧に要した費用である。また、平成15年度か
らは火災原因調査室の発足に伴い、火災原因調査関係経費が新たに計上されている。
平成18年3月31日に独立行政法人消防研究所が廃止され、同年4月1日から消防大学校消防研究センターとなり、研究費
については独立行政法人時代から比較すると約40%の減少となっている。
表3 消防研究所、消防研究センター予算の推移(当初予算額)
(1) 消防研究所予算の推移(当初予算額)
事 項 年 度 (単位:千円)
平 成
平 成
平 成
10年度
11年度
12年度
(項)消防研究所
765,710
791,057
882,341
人件費
428,977
435,956
427,171
一般事務費
8,686
19,014
20,069
経常研究費
74,420
81,781
83,336
科学計算システム
2,921
5,964
5,963
特別研究費
176,473
183,830
198,142
施設整備費
3,784
7,568
9,511
設備整備費
21,983
30,977
34,022
高度化推進費
48,466
25,967
27,809
−
−
76,318
(項)国立機関原子力
試験研究費
19,347
19,395
19,395
(項)科学技術振興調整費
15,518
8,809
34,046
8,571
8,809
8,471
独立行政法人移行準備費
重点基礎研究
個別重要国際共同研究
合 計
6,947
0
25,575
800,575
819,261
935,782
0
0
補正予算の推移(増額分に限る。人件費を除く。)
(項)消防研究所
3,091,855
(2) 独立行政法人消防研究所予算の推移(当初予算額)
事 項 年 度 (独)消防研究所
人件費
(単位:千円)
平 成
平 成
平 成
平 成
平 成
13年度
14年度
15年度
16年度
17年度
1,231,360
1,735,811
1,537,438
1,775,167
1,300,063
590,000
530,643
512,573
501,459
554,104
― 6 ―
一般管理費
109,000
80,064
76,060
88,258
98,645
業務経費
532,360
630,104
453,814
579,855
547,314
経常研究費
80,000
73,426
73,426
73,426
73,426
特別研究費
226,000
376,152
210,000
305,867
273,326
成果普及等業務費
84,360
160,819
155,388
185,562
165,388
火災原因調査経費
−
−
−
−
10,174
災害対応緊急経費
−
−
−
−
10,000
16,000
19,707
15,000
15,000
15,000
126,000
0
0
0
0
災害復旧関係経費
−
−
−
46,100
−
国際会議費
大規模災害時リアルタイム
消防力運用システム開発経費
借入金償還
−
−
−
479,495
−
施設整備費
0
495,000
494,991
0
0
受託経費
0
0
0
80,000
100,000
1,231,360
1,735,811
1,537,438
1,775,167
1,300,063
合 計
(3) 消防大学校消防研究センター予算の推移(当初予算額)
事 項 年 度 (項)消防庁
(単位:千円)
平 成
平 成
18年度
19年度
503,040
485,724
消防防災技術の研究開発の推進に必要な経費
323,479
302,038
消防研究センター一般事務経費
143,723
146,054
大規模災害等の緊急事態への対応に要する経費
3,235
2,635
消防防災の推進調査等に必要な経費
4,077
0
施設等の整備に要する経費
15,943
22,414
各所修繕費
12,583
12,583
61,825
17,909
564,865
503,633
(項)科学技術振興調整費
合 計
(人件費を除く)
(5) 施設・設備
消防研究センターは、旧中央航空研究所の一部77,530m2の移管を受けて、消防研究所として開所した。 その後、 幾多
の変遷を経たが、 平成9年度以降については、 平成13年3月の実測による増、 平成13年4月の独立行政法人化に伴う用途廃
止(関東財務局への引継)による減及び平成18年4月の消防庁への統合・吸収に伴う関東財務局からの帰属による増によ
り、 平成19年度現在では42,082m2となっており、 研究所設立当初に比べて、 35,448m2減少してきている。
建物については、 平成19年度現在で20棟、 延面積17,587m2となっている。 平成9年度以降については、 平成12年度に本
館、車庫棟、燃焼実験棟、非破壊検査棟等を新築し、老朽化した本館、消火器実験棟、燃焼ガス実験施設、車庫、排煙
救命実験棟、東倉庫、変電室を取り壊した。
以上、土地、建物、機械器具整備の変遷、状況と現況を示せば次のとおりである。
(a) 土地
表4及び図4のとおり、 開所時77,530m2が漸減して、 現在は42,082m2となっている。
― 7 ―
表4 土地推移表
異動年月日
昭 23
平
面 積(m2)
(当初)
異 動 事 由
77,530 国有財産一時使用:当時北多摩郡三鷹町新川700
25 . 11
.
32 .
7
. 11
3
77,530 三鷹市制施行により三鷹市新川700となる
34 .
1
. 31 △
34 .
6
. 17 △ 19,647 消防大学校へ整理替え
35 .
1
. 16 △
402 公務員宿舎へ用途変更
35 .
8
. 31 △
947 〃
77,530 関東財務局より所管換え
867 公務員宿舎へ用途変更
38 . 12
. 14
1,607 公務員宿舎より用途変更
39 .
2
.
6 △
8,780 日本消防検定協会へ出資のため大蔵省(現財務省)へ引継ぎ
40 .
4
.
1
40 .
7
.
9 △
41 .
8
. 18 △
1,156 〃
48 . 11
.
61 . 10
. 29 △
167 三鷹市道路拡張工事のため大蔵省(現財務省)へ引継ぎ
63 .
1
. 14 △
100 調布市道路拡張工事のため大蔵省(現財務省)へ引継ぎ
9 .
2
. 21 △
13 .
3
. 31
13 .
4
.
1 △ 42,082 独立行政法人化に伴い用途廃止(財務省へ引継ぎ)
13 .
4
.
1
18 .
4
.
1 △ 42,082 独立行政法人の廃止に伴い財務省へ引継ぎ
18 .
4
.
1
計
2 △
住居表示変更により三鷹市中原三丁目14番1号となる
1,005 公務員宿舎へ用途変更
453 消防大学校へ整理替え
3,715 三鷹市・調布市道路拡張工事及び公務員宿舎への用途変更のため大蔵省(現財務省)
へ引継ぎ
184 実測による増
42,082 財務省から出資
42,082 消防庁への統合・吸収に伴う財務省からの帰属
42,082
― 8 ―
図4 開拓後からの土地整備替等
― 9 ―
守衛室
車庫
― 10 ―
機械研究棟
消防大学校
本 館
情報管理棟
材料研究棟
三鷹市
都住宅供給公社住宅
建築防火研究棟
図5 消防研究センター建物配置図
燃焼実験棟
大規模火災実験棟
防災実験棟
総合消火研究棟
非破壊検査
実験棟
日本消防検定協会
プール
散水実験場
物質安全研究棟
東電鉄塔
(b) 建物等
平成12年度に昭和63年3月までに建築され、 老朽化した建物の大部分を取り壊し、 情報化社会に対応し環境に配慮した
研究施設を整備した。
平成20年3月31日現在の建物等の現況は、 図5及び表5のとおりとなっている。
表5 建物の明細表
建物等名称
本
構 造
面積 (m2)
床面積 (m2)
館
RC-3
1,421
3,968
備 考
平成 13 年 1 月竣工
情
報
管
理
棟
RC-2
488
772
機
械
研
究
棟
RC-3
643
1,143
〃
材
料
研
究
棟
RC-3
759
2,087
平成 3 年 8 月 〃
防
災
実
験
棟
S-1
575
575
建 築 防 火 研 究 棟
RC-3
718
1,742
平成 8 年 3 月 〃
大 規 模 火 災 実 験 棟
SRC-2
1,284
2,128
昭和 59 年 11 月 〃
物 質 安 全 研 究 棟
RC-2-1
663
1,515
平成 8 年 3 月 〃
総 合 消 火 研 究 棟
RC-4-1
燃
非
焼
破
実
壊
験
検
査
平成 8 年 3 月 〃
昭和 56 年 3 月 〃
1,251
2,503
棟
RC-2
301
507
平成 13 年 1 月 〃
〃
棟
RC-1
77
77
平成 13 年 3 月 〃
守
衛
棟
RC-1
101
83
平成 8 年 3 月 〃
車
庫
棟
S-1
297
248
平成 13 年 1 月 〃
庫
CB-1
79
79
昭和 29 年 3 月 〃
危
ボ
険
物
ン
倉
庫
CB-1
10
10
平成 8 年 3 月 〃
フ ァ ン ル ー ム (1)
ベ
RC-1
18
18
〃
フ ァ ン ル ー ム (2)
RC-1
42
42
〃
ガ ス ガ バ ナ ー
室
RC-1
20
20
〃
自
転
車
置
場
S-1
18
18
平成 13 年 3 月 〃
廃
棄
物
置
場
RC-1
52
52
〃
8,817
17,587
合
計
(c) 主要研究設備及び機器
研究に必要な設備及び機器等の整備は、研究活動の拡充に伴って逐次整備されてきている。
平成10年度から平成19年度までの整備状況は、表6のとおりとなっている。
表6 主要研究設備及び機器等
購入年度
平成10年度
設 備 及 び 機 器 名
PIV測定用光学撮影システム一式、
輻射熱発生装置、
野外実験用観測車兼災害調査対応車、
透過型電子顕微鏡(TEM)、
全自動圧力追従式熱量計、
電磁ノイズ発生装置、
高性能デジタルビデオカメラ、
粒子測定装置、
超高感度タイプ双子型電熱式熱量計、
エネルギー分散型蛍光X線分析装置、
光学可視化装置、
地理情報システム、
赤外線熱画像装置、
分析装置付低真空電子顕微鏡(LVSEM)
、
中型一面せん断試験機、
ガスクロマトグラフ質量分析装置
11年度
ハイスピード赤外熱画像解析装置、
火災防護服評価装置
混相流計算用並列計算機、
12年度
レーザー高速画像計測システム、
ビデオ編集・複製システム
高速型X線CT検査装置、
13年度
熱分析システム、
回線コントローラー間接ソフトウェア
仮想現実シミュレーターシステム、
14年度
林野火災の発生危険度予測システム、
延焼予測システム、
仮想現実災害体験シミュレーターシステム
広域応援システム、
カルベ型熱量計、
15年度
コーンカロリメータ
16年度
なし
― 11 ―
17年度
カイトプレーン、 泡性状・泡消火性能実験用機器、
浮き屋根式石油タンク解析ソフトウェア
18年度
マイクロフォーカスX線透過装置、 熱流体数値解析用計算機、
ハイスピードカメラ、 鑑識用無影灯、
材料燃焼分析装置、 速度型強震計
19年度
長距離・高速レーザースキャナ、
既設マイクロフォーカスX線透過装置に付加するCTユニット
粒子画像流速測定システム
― 12 ―
第Ⅰ章資料A 独立行政法人 消防研究所 見直しに関する経緯
H16
6月 4日
「骨太の方針2004」閣議決定:「平成17年度末までに中期目標期間が終了する56法人の組織・業務全般
の見直しを平成16年夏から着手し、16年中に相当数について結論を出す。」
H16
8月10日
総務省独立行政法人評価委員会(委員長:熊谷信昭兵庫県立大学長):「消防研究所は国家公務員型組
織として、災害事故への対応が十分できるよう充実強化する」という見直し素案を承認。
H16
9月22日
独立行政法人に関する有識者会議(座長:飯田亮(株)セコム取締役最高顧問)
:
「消防研究所(総務省)
と防災科学技術研究所(文部科学省)のように省は異なるが、関連した研究を行っている法人は統合
するべきである。」
H16
10月 4日
独立行政法人に関する有識者会議:総務省消防庁と文部科学省に対するヒアリング。
H16
10月14日
全国消防長会要望書(白谷祐二東京消防庁消防総監):「全国百万消防組織のよりどころとして、現在
の消防研究所の組織体制を継続することを要望する。」→要望書等全文【資料1】
H16
10月21日
(社)全国消防機器協会(会長:関口昌男):「消防活動のために有効な機器の開発や普及に重大な影響
を与えることが考えられることから、従来通りの独立行政法人消防研究所の体制を維持して頂くこと
が不可欠であると考えます。」→要望書等全文【資料2】
H16
10月22日
(財)日本消防協会(会長:徳田正明):「消防と名の付く国の機関を消してしまうことは、国の消防活
動に対する基本的な姿勢を疑わせるものとなり、日夜献身的な努力をしている全国の消防関係者の士
気を低下させるものであると考えられます。」→要望書等全文【資料3】
H16
10月27日
独立行政法人に関する有識者会議座長、検討結果を総理大臣に報告。
H16
11月12日
総務省政策評価・独立行政法人評価委員会独立行政法人評価分科会(分科会長:富田俊基(株)野村
H16
11月中旬
H16
12月 7日
総合研究所研究理事):「非公務員化は当然の原則。
」
自民党行政改革推進本部(本部長:衛藤征士郎参議院議員)による消防庁へのヒアリング。
総務省政策評価・独立行政法人評価委員会(委員長:村松岐夫京都大学法学部教授)
:「独立行政法人
消防研究所を廃止。5割を目途に削減し国に統合。」
H16
12月 8日
朝日新聞:「廃止後消防庁復帰へ「行革に逆行」の声も」
H16
12月10日
総務省独立行政法人評価委員会:「国民の生命・財産等を守るための調査研究・災害対応に必要な人員
H16
12月24日
H16
12月24日
H17
3月 9日
について十分考慮すべき。」→要望書等全文【資料4】
行政改革推進本部決定:「消防庁に統合・吸収する。公務員が担うことが真に必要な業務について厳し
く精査の上、要員数については5割を目途に削減。」
閣議決定:「独立行政法人消防研究所廃止」
総務省独立行政法人評価委員会消防研究所分科会(分科会長:廣井脩東京大学教授):「必要な研究業
務を確実かつ十分に実施できるような組織形態となるよう、政府として配慮すべき。
」→要望書等全文
【資料5】
H17
5月20日
火災学会決議(会長:神忠久早稲田大学客員教授):「大学や民間企業では困難な大規模・継続的な基
礎研究業務が、緊急事態対応業務とバランス良く確実に遂行できるように、十分な配慮がなされるよ
う要望」→要望書等全文【資料6】
H17
6月 6日
毎日新聞:「消防庁、消防研究所を部局化」
H17
7月 9日
日本燃焼学会(会長:角田敏一大阪府立大学教授):「基礎研究や業務が確実に遂行できるように、組
H17
7月15日
織体制が確保されるよう要望。」→要望書等全文【資料7】
全国消防長会(会長:白谷祐二)決議:
「全国の消防機関にとっては必要不可欠な存在であることから、
総務省消防庁への統合に際し、なお一層の組織体制の充実強化を図り、危機管理体制の強化を講じる
ため、必要な人員・組織・予算を確保することが国の責務であると考える。」→要望書等全文【資料8】
H17
7月19日
安全工学会(会長:田村昌三東京大学教授)意見:「大規模・継続的な研究が確実に遂行できる組織、
人員、予算等が確保できるよう、政府において十分な配慮がなされるよう要望。
」→要望書等全文【資
料9】
H17
7月26日
地域安全学会(会長:翠川三郎東京工業大学教授):「基礎研究や大規模な実践的研究が確実に遂行で
きるよう、組織、人員、予算等について政府において十分な配慮がなされるよう要望。」→要望書等全
文【資料10】
H17
9月22日
国際火災学会(会長:Craig Beyler 米国)意見書「改革にあたり消防研究所の役割と任務について本
― 13 ―
質的議論を行うことを関係各位に希望する。」→要望書等全文【資料11】
H17
10月 7日
東京新聞:「消防研究所まで廃止へ」
H17
10月12日
国際火災研究所フォーラム(会長:Paul A. Croce 米国)意見書「基礎から応用に渡る研究によって、
消防研究所は日本社会の安全に対して貢献し、先導的役割を果たしていることを強く主張する。同研
究所は発展させていく価値がある。」→要望書等全文【資料12】
H18
3月29日
(社)日本建築学会(会長:村上周三):「消防研究所が国民の生命・財産等をまもるために果たしてき
た役割が損なわれないよう、基礎研究を含めた研究活動予算、人員および組織体制について、総務省
消防庁において一層の充実・強化が図られるよう要望。」→要望書等全文【資料13】
第Ⅰ章資料B 消防研究所解散法の国会における審議経過
H18
3月15日
H18
3月17日
衆議院総務委員会 審議
衆議院総務委員会 討論、採決(全会一致)、附帯決議
(附帯決議全文)
独立行政法人消防研究所の解散に関する法律案に対する附帯決議
政府は、独立行政法人消防研究所を解散し、その事務を国が引き継ぐに当たっては、次の事項につ
いて十分配慮すべきである。
一、新しい災害や被災の様相の変化に対応する消防防災の科学技術の向上が急務とされていること
を踏まえ、独立行政法人消防研究所が果たしてきた機能を損なうことのないよう、今後においても、
その充実・強化を図るとともに、行政評価制度の活用等により、業務の継続的向上が図られるよう、
特に留意すること。
二、消防本部に置かれた研究部門との連携を図ること。
H18
3月23日
H18
3月28日
参議院総務委員会 審議
参議院総務委員会 討論、採決(全会一致)、附帯決議
(附帯決議全文)
独立行政法人消防研究所の解散に関する法律案に対する附帯決議
政府は、独立行政法人消防研究所を解散し、その事務を国が引き継ぐに当たっては、次の事項につ
いて十分配慮すべきである。
一、新しい災害や被災の様相の変化に対応する消防防災の科学技術の向上が急務とされていること
を踏まえ、独立行政法人消防研究所が果たしてきた機能を損なうことのないよう、今後においても、
その充実・強化を図るとともに、行政評価制度の活用等により、業務の継続的向上が図られるよう、
特に留意すること。
二、安心・安全に暮らせる社会を目指し、消防防災科学技術の振興を図るため、消防本部の研究部
門や大学との共同研究などの連携を推進すること。
右決議する。
H18
4月 8日
日本消防新聞
「独立行政法人消防研究所は、消研廃止法案により、3月31日付で解散、また同機関の調査研究機能は4
月1日付で消防大学校消防研究センターに引き継がれた。併せて消防研究センターの基本戦略を決め調
査研究を支援する「消防技術政策室」が予防課に新設された」と報じている。
― 14 ―
【資料1】
― 15 ―
― 16 ―
― 17 ―
【資料2】
― 18 ―
― 19 ―
【資料3】
― 20 ―
― 21 ―
― 22 ―
【資料4】
― 23 ―
【資料5】
― 24 ―
【資料6】
― 25 ―
【資料7】
― 26 ―
【資料8】
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― 27 ―
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― 28 ―
【資料9】
― 29 ―
【資料10】
― 30 ―
【資料11】
― 31 ―
【資料12】
― 32 ―
【資料13】
― 33 ―
Ⅱ 最近10年の研究
前身の消防研究所は、昭和23年の国家消防庁の発足と同時に我が国唯一の消防に関する科学技術を研究する機関とし
て設置され、平成13年に、独立行政法人消防研究所へと移行した。その後、平成16年度の行政改革推進本部の見直しの
方針に沿って、独立行政法人消防研究所は、平成18年度に「消防研究センター」として消防庁消防大学校に統合された。
消防研究センターの研究については、近年の災害の大規模化・多様化等を踏まえて、国として災害時対応の強化が求
められる分野に重点化されることとなった。
このような組織の大きな変革のもとで、消防研究センターでは、下記に示す6つの調査研究を実施している。
⑴ 過密都市空間における火災時の安全確保
テロ攻撃や地下鉄放火火災等国内において過去に経験したことのない火災に対する消火・救助・避難を強力に支援す
るシステムの開発
⑵ 化学物質の火災爆発防止と消火
近年の科学技術の進歩や環境問題への取組の発展にともなって誕生した新しい物質の危険性の解明及び危険物の火災
に対する消火技術の確立
⑶ 経年劣化及び地震動による石油タンク損傷被害推定システムの開発
地震発生直後のタンク本体や浮き屋根の被害を推定して緊急対応を支援するシステムの開発及びタンク底部の経年劣
化状況の診断技術の確立
⑷ 大規模自然災害時等の消防防災活動を支援するための総合システムの研究開発
巨大地震や首都圏直下地震などの大規模自然災害時等において、緊急消防援助隊等の適切な配備、住民への情報伝達
の高度化、災害現場での消防防災活動の円滑化及び安全確保等、消防防災活動を支援するための総合システムの開発
⑸ 特殊災害に対する安全確保
電力や廃棄物処理関連施設の特殊な災害における消防隊員の安全を確保するために、施設内の特殊な環境下における
火災性状と挙動の解明、及び消防隊員の負担を軽減するとともに消防隊員が進入できない空間で作業できる消防活動ロ
ボットの開発
⑹ 火災原因調査技術の高度化に関する調査研究
特異火災が発生した際の出火原因の解明、必要に応じて検証のための再現実験の実施、及び火災現場から採取した物
質のより適切な分析方法の検討
さらに、消防研究センターでは、大規模地震等の自然災害における現地調査や、大規模で特殊な様態の火災に係る原
因調査も主要な業務とし、地域の消防本部で対応が難しい災害が発生した場合の消火や被害拡大防止方法、二次災害防
止等に関する助言、情報提供など、災害時における緊急時の支援にも取り組んでいる。
消防研究所として、昭和43年に 「消防研究所二十年史」、 昭和53年に 「消防研究所三十年史」、 昭和63年に 「最近10年
のあゆみ−消防研究所創立40周年−」、平成10年に「消防研究所50年史」を刊行し、 その時々の研究活動を纏めている。
以下では、 これまでの年史と同様の項目に分けて、平成10年度から平成19年度までの消防研究所、独立行政法人消防研
究所及び消防研究センターとしての研究活動の成果を関連文献とともに示した。これにより、最近10年の消防防災分野
の研究がおおよそ辿れることになっている。この成果が社会の安全安心に少しでも役立つことを期待するとともに、更
なる研究の発展に寄与できれば幸いである。
― 35 ―
1.燃焼と火災
⑸ Webデータベースシステムの開発
1.1 燃焼
この10年間、ITC技術の急速な進展に伴い、種々の媒体
⑴ 乱流燃焼の基礎研究
燃焼に関する研究は、消防科学の基礎研究として、消防
の情報についてインターネット等を通じて電子情報で比較
研究所設立以来積み重ねられてきた1)。乱流燃焼の分野で
的容易に共有できるようになった。実験等で得られたデー
は乱れ強さが大きい乱流予混合火炎の構造は未だに明らか
タをweb上にデータベース化しておくことによって、多く
にされておらず、このような火炎の燃焼速度は既存の推定
の研究者の知的財産を有効に共有することが可能となって
式により予測することができない。そこで、イオン電流測
きた。特に、動画、写真などの画像情報も、実測データと
定及びレーザー誘起蛍光測定を用いて、かく拌燃焼器内に
同様に研究者での共有が可能となってきた。
形成される乱流予混合火炎の構造について詳細に調べた。
独立行政法人化となった直後より、限られた研究資源の
その結果、燃焼器内全体における反応渦の分散特性、スケー
有効利用を図るため、過去に蓄積された研究成果を有効に
ルと移動速度等、の乱流予混合火炎の特徴を明らかにし
利用するための技術的展開について検討を始め、所内で実
た2∼4)。
施した燃焼に関する実験データをweb上でデータベースと
⑵ 燃焼時における固体の内部構造に関する研究
して公開を前提にシステム構築16)を図った。
固体の燃焼時にその形状、内部構造及び密度などがどの
研究者間での共有可能なデータベースとしてコーンカロ
ように変化するかは、火災時の燃焼挙動を予測する上で重
リメータやルームカロリメータの定型的な実験データを対
要な情報となる。そこで、X線CT法を用いて、ポリウレ
象とした。
タンファームのくん焼燃焼を観察した。その結果、固体内
この定型の実験データ以外にも、一般の人々が火災につ
部でくん焼が拡がる様子を、実時間で、従来の方法を用い
いて直感的に理解できるように、各種カーテン生地17)やゴ
るより燃焼構造を詳細に調べることが可能となった5)。ま
ミといった身近なものが燃えた時の映像を発熱量グラフと
た、くん焼に限らず、内部に潜り込むような燃焼挙動を示
ともに描画できるブラウザーを開発してきた。
す可燃性固体にも応用できる可能性を示した。
そのほか、火災実験には多種多様な計測内容が多いが、
⑶ 燃焼時における固体の内部構造に関する研究―RDF
そうした実験データの共有化が図れる汎用的なデータベー
の燃焼6, 7)
ス入力システムも併せて開発しており、研究者間での火災
RDFは燃料として使用されており、その燃焼炉内での
性状の分析等幅広い防火分野での研究への応用が期待でき
燃焼性状については多くの研究が行われているが、燃焼形
る。
状や内部構造の詳細な研究は見あたらない。そこで、X線
CT装置内に設置された燃焼容器内のRDFの燃焼する様子
1.2 発火及び出火
を直接観察及び燃焼時の断層画像の解析で詳細に調べた。
⑴ 着火に関する研究
その結果、RDFは表面と内部から熱分解を起こし、ガス
平成7年より平成10年までの火災統計データを用い、住
化しており、残さは、外見上、もとの形状をほぼ保持して
宅火災の第一着火物について調査した結果、出火箇所は居
いることが分かった。
室・台所火災が多く、出火原因では放火・放火の疑いを除
⑷ 表面が毛羽立った可燃性固体の燃え拡がりに関する
くと、たばこ、ストーブが多く、着火物は布団・座布団・
研究
寝具、衣類、カーテンなどの繊維類が多く含まれているこ
可燃性固体の燃え拡がり挙動を知ることは防災上重要で
とが分かった18)。
あり、これまでに多くの研究が行われてきた。これまでの
防炎舞台幕が舞台用照明灯に加熱されて、火災が起きた。
研究では、内部に空隙がない又は少ない固体を対象とした
通常、舞台幕は防炎化されており、小さな火源では火災を
ものが多く、固体内に多くの空隙が存在するような場合に
起こさせない難燃性を持っている。この原因を探る目的で、
ついては、研究例が比較的少ない。そこで、固体内に多数
照明灯による舞台幕の着火・燃焼性状の研究を行った19)。
の空隙がある場合の燃え拡がり速度について調べた8∼15)。
その結果、舞台幕自体が束ねられた状態に照明灯が接触あ
その結果、0.4mg/cm3≦密度≦4.4mg/cm3、3mm≦厚さ≦
るいは近接することにより着火燃焼し、火災となる可能性
24mmの範囲において、鉛直下方への燃え拡がり速度は、
があることが分かった。このことを踏まえて、外部から照
密度にほぼ反比例するが厚みには依存しないことが、鉛直
明器具などによる放射熱が舞台幕などに照射された際の出
上方への燃え拡がり速度は、密度が小さくなるとともに大
火危険とその対策などを示した20)。
きくなる傾向があることなどが分かった。
⑵ 防火材料・難燃材料
① カーテンの難燃化
― 36 ―
住宅内のカーテンなど鉛直に吊るされた繊維類は、防炎
定し、ここで適用した防炎薬剤の文化財建造物への適用性
などの燃えにくい処理をしていなければ、いったん着火す
について検討した28)。最後に、放火を想定した火源として
ると急速に延焼拡大する性状を持っている。ライターや
ライターなどの小火源よりも大きい火源を用いて、ここで
マッチなどの小さな着火源では防炎カーテンは燃え拡がら
選んだ3種類の防炎薬剤で処理した防炎杉材料に対して実
ないが、ゴミ箱程度の火源となった場合の燃焼性は明らか
大規模実験を実施し、どの程度の火源まで火災抑止性能を
でない。その点を解明するための研究を実施した17)。まず
持つか調べた29)。その結果、火源直径100mm、n-ヘプタン
初めに、コーンカロリメータを用いて、非防炎、防炎のカー
量320mlの火源に対して、防炎処理木材は未処理木材と同
テン素材に外部から10kW/m2 ∼ 50kW/m2の熱を加えた際
様に全面火災へと発展するが、急激な燃焼を拡大するまで
21)
の燃焼性状について調べた 。その結果、10kW/m におい
の時間を未処理木材と比較して8分ほど遅らせる遅延効果
ては、ここで実施したカーテン素材すべてが着火しなかっ
を持つことが分かった。
2
た。20kW/m では、難燃ポリエステル、ポリエステル、レー
2
ヨン(防炎)<アクリル系<アクリル<綿、レーヨン(非
1.3 火災旋風
防炎)<綿(防炎)の順に、50kW/m では、レーヨン(防
森林火災や大震災時の大規模市街地火災などで発生する
炎)<ポリエステル、難燃ポリエステル、アクリル系、ア
ことがある火災旋風の現象解明を目指して、実験と数値シ
クリル<レーヨン(非防炎)、綿(防炎)
、綿(非防炎)の
ミュレーションによる研究を行った。火災旋風とは、火災
順に着火性が大きくなった。次いで、ISO 9705に定めら
時に発生する竜巻状の渦であるが、火炎を含むものと含ま
れているルームコーナ試験装置を用いて、実大規模のカー
ないものがあり、研究では両者を対象とした。
テンにゴミ箱程度の火源を暴露した際の燃焼性状について
⑴ 火炎を含む火災旋風
2
調べた
22, 23)
。その結果、燃焼危険性の順位は、アクリル>
1つあるいは複数の火炎への吸い込み気流にせん断力(シ
レーヨン、綿(非防炎)>アクリル系>その他のカーテン
アー)を与えることで発生する火災旋風について調べた。
素材であり、ポリエステルのように非防炎でも燃えないも
シアーの与え方は2種類で、1) 火炎の周りに4枚の板を垂直
のもある一方、アクリル系でも燃える場合があった。
に立てて、すべての板と板の間にガイドベーン付きの隙間
② プラスチックパレットの難燃化
を設けることで、火炎の上昇気流によって誘起される火炎
倉庫火災は可燃物が多く、いったん火災になるとなかな
への吸い込み気流にシアーを与える方法30∼40)と、2) 火炎
か消火が困難であり、焼損面積も大きい。1995年11月8日
に対して水平方向にシアーを有する風をあてる方法41, 42)で
に最新式のラック式倉庫が火災となった。この時に燃えた
ある。
のは製品などを載せるプラスチックパレットであった。こ
前者の方法で、単一の火炎を4枚の板からなるチャネル
のような火災を予防する1つの方法は難燃化であり、プラ
の中央に置いた場合、最初、火炎は垂直中心軸から傾いて
スチックパレットの難燃化と燃焼性の研究を実施した24)。
回転を始め、その後火炎は直立して旋回した。計算の場合、
その結果、煙や有毒ガスが少なく発熱速度も少ない難燃化
チャネルの中央に置いた火炎は垂直中心軸から傾くことな
の方法を見出した。なお、実用化にはコスト(経済性)、
く直立して旋回した。一方、計算でも火炎を中心からずら
着色の問題があり、これらを解決することが今後の課題と
して配置すると、実験同様に垂直中心軸から傾いて回転を
して残されている
25, 26)
。
始めた。これらのことから、実験では火炎を中心に置いた
日本における重要文化財指定建造物の約8割は木造であ
場合でも、実験系のわずかな非対称性から流入空気量の差
り、火災原因の約4割が放火であることから、火災予防、
が生じて、火炎が傾いて回転するものと考えられた30)。旋
延焼拡大防止対策のために防炎化することは重要である。
風の中心軸上の温度は、火炎高さの中央付近が最も高く、
そのため、文化財建造物等の防炎対策に関する研究を実施
計算でも同様の結果を得た31)。さらに、火災旋風を撮影し
した。初めに、火災統計から重要文化財建造物火災につい
た高速ビデオ画像を解析した結果、火災旋風の高さの中央
て、出火箇所、出火源、着火物の観点から調べるとともに、
近傍に、速度の速い部分があることが分かった32, 33)。高速
寺社などに適用されている防炎処理工事の適用例などか
ビデオ画像の解析によって求めた速度と数値シミュレー
ら、3種の防炎剤を選択し、杉などの木材に処理をした材
ションによる結果の比較も行った33, 34)。高さ5.4mのチャネ
料に防炎試験、コーンカロリメータ試験などの小規模試験
ルを用いた実験では、火災旋風の高さは燃料容器の直径の
27)
を実施し防炎性能について調べた 。その結果、防炎処理
ほぼ平方根に従って変化し、最大約6mになった35, 36)。
木材は消防法45度燃焼試験で十分な防炎性を示し、ライ
前者の方法で、チャネル内に4つの火炎を正方形に配置
ターのような小さな火源では火災を起こさせない予防、延
した実験の結果、火炎は水平面内を旋回した後に、直立し
焼拡大防止性能を持つが、コーンカロリメータ試験のよう
た火災旋風となった。火炎間の距離が長いほうが、水平面
に外部加熱を受けた状況下では、あまり防炎効果が望めな
内を旋回する時間は長かった。この現象には、チャネル上
いことが分かった。次に、キセノンウエザーメータを用い
部の開口部からチャネル内の壁面付近を下降する気流が関
て、防炎処理木材を経年変化させ、色変化、防炎性能を測
与していることが、数値シミュレーションによって分かっ
― 37 ―
た。火炎間距離が短いほど、燃焼時間は短かった37, 38)。
後者の方法で、複数の火炎にシアーを有する風をあてた
場合、火炎への吸い込み気流が非対称になり、その結果、
火炎が旋回を始めることが実験と数値シミュレーションか
ら分かった41)。また、火炎が複数あれば風がなくても火災
旋風が発生することがあるが、シアーを有する風の中では
より発生しやすいことが分かった42)。
⑵ 火炎を含まない火災旋風
有風下で火災域の風下に発生する火災旋風についての研
究を行った43∼48)。まず、有風下の直径数cmのメタノール
プール火炎の風下に発生する旋風とその周辺の気流構造
を、スモークワイヤ法などを用いて調べた。その結果、1)
火炎風下に発生する旋風は、物体後流に発生するカルマン
渦対のように交互に逆回転する渦対であること、しかし、2)
旋風の発生源はカルマン渦とは異なり、床面に沿う速度境
界層内から発生し、上方に伸びながら風下に流されていく。
この点では横風中の噴流の後流と同じであること、3) 旋
風の形成過程である可能性がある3種類の垂直渦の形成過
程を可視化したこと、4) 火炎風下の床面上には、床面に
沿って水平に逆回転する円柱状の渦対(壁面渦対)、主流
が入り込まないV型の領域及び主流と逆行する2本の流れ
が存在すること、5) 壁面渦が垂直に立ち上がることがあ
ることが分かった43)。また、この壁面渦対の速度場を、
PIV(粒子画像流速測定法)を用いて調べた。その結果、1)
渦中心部は剛体回転であり、その外側は渦なし渦であるこ
と、2) 風下に行くにしたがい、渦の直径は大きくなり、
回転速度は小さくなること、3) 横風速度が大きくなるに
したがい、渦の直径は小さくなり、回転速度は大きくなる
ことが分かった43, 44)。次に、横風風速を詳細に変えて旋風
の発生を調べた結果、1) 旋風の放出周波数と火炎の振動
周波数は、その周波数の範囲も、横風風速に対する変化傾
向も一致しないこと、2) 旋風の放出周波数は、横風風速
の増加に対して増加傾向であり、そのストローハル数は円
柱後流及び噴流後流のストローハル数に比べて変化の幅が
大きいこと、3) 横風中の火炎の振動周波数は、ある横風
風速で不連続に変化することが分かり、また、4) 旋風の
発生には床面が必要なこと、5) 旋風を上方へ引き伸ばす
原因は、風下に傾いた火炎の上昇気流中に形成される渦対
(CVP)を構成する渦に挟まれた上昇気流である可能性が
あることも分かった45, 46)。
さらに、内径90cmのメタノールプール火炎風下に発生
する高さ1m規模の旋風の水平面内速度場の垂直構造を、
PIVを用いて調べた47, 48)。
このほかに、関東大震災で被服廠跡を襲った火災旋風に
ついて、当時の証言や気象データなどを見直すことで、新
たな仮説を提案した49)。
文献
1) 斎藤直:消防研究所における燃焼関連研究、燃焼研究、第112
号、pp. 83-88(1998)
2) 吉田亮、内藤浩由、Mishra, D. P.:かく拌燃焼器内に形成
される分散型火炎の構造、日本燃焼学会誌、第48巻第144号、
pp. 198-205(2006)
3) A. Yoshida, H. Naito and D. P. Mishra:Reaction Zone
Structure in a Stirred Reactor with Highly Preheated MethaneAir Premixture, The 8th Asia-Pacific International Symposium
on Combustion and Energy Utilization, October 2006, CD-ROM.
4) A. Yoshida, H. Naito and D. P. Mishra:Turbulent Combustion
of Preheated Natural Gas-Air Mixture, Journal of Fuel, Vol. 87,
pp. 605-611(2008)
5) 鈴木健:燃焼時における固体の内部構造に関する研究㽎その2
㽎、第42回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 267-268(2004)
6) 鈴木健:燃焼時における固体の内部構造に関する研究、第41
回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 155-156(2003)
7) 鈴木健、鶴田俊:燃焼時におけるRDFの内部構造の観察、平
成16年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 294-297(2004)
8) 独立行政法人消防研究所:毛羽だった表面を伝ぱする火災に
関する調査研究(2003)
9) 鈴木健:表面が毛羽立った可燃性固体の燃え拡がりに関する
研究、第39回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 341-342(2001)
10) 鈴木健:表面が毛羽立った可燃性固体の燃え拡がりに関する
研究 その2、第40回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 411-412
(2002)
11) 鈴木健:可燃性固体表面に沿っての燃え拡がりにおよぼす厚
さおよび密度の影響 その5、第38回燃焼シンポジウム講演論文集、
pp. 59-60(2000)
12) 鈴木健:可燃性固体表面に沿っての燃え拡がりにおよぼす厚
さおよび密度の影響 その4、第37回燃焼シンポジウム講演論文集、
pp. 499-450(1999)
13) 鈴木健:可燃性固体表面に沿っての燃え拡がりにおよぼす厚
さおよび密度の影響 その3、第36回燃焼シンポジウム講演論文集、
pp. 833-835(1998)
14) 鈴木健:可燃性固体表面に沿っての燃え拡がりにおよぼす厚
さおよび密度の影響 その2、第35回燃焼シンポジウム講演論文集、
pp. 672-674(1997)
15) 鈴木健:可燃性固体表面に沿っての燃え拡がりにおよぼす
厚さおよび密度の影響、第34回燃焼シンポジウム講演論文集、
pp. 681-683(1996)
16) 山田常圭、鈴木修、阿部伸之、飯田明彦、須賀昌昭、山田茂:
火災データベースのWEB構築事例、2003年度日本建築学会大会
学術講演梗概集、pp. 233-236(2003)
17) 箭内英治、山田常圭:実大規模でのカーテン類の燃焼性状に
関する実験的研究報告書、消防研究所研究資料、第43号(1999)
18) 箭内英治:最近の火災の第一着火物について、防炎ニュース、
No. 141、pp. 20-25(2000)
19) 箭内英治、鈴木健:照明灯による舞台幕の着火・燃焼性状に
関する実験的研究報告書、消防研究所研究資料、第41号(1998)
20) 箭内英治:照明器具による劇場幕の出火危険とその対策、火災、
Vol. 49、No. 2、pp. 37-41(1999)
21) T. Suzuki、E. Yanai, T. Yamada:A Study of Flammability
of Textile Products by using cone calorimeter, 14th Joint Panel
Meeting of the UJNR panel on Fire Research and Safety,
pp. 115-123(1998)
22) 山田常圭、箭内英治、那波英文:防炎加工繊維製品の実大ス
ケールでの燃焼実験(その1:外部火源モデルに関する一考察)
、
平成11年度火災学会研究発表会概要集、pp. 416-419(1999)
23) 山田常圭、箭内英治、那波英文:防炎加工繊維製品の実大スケー
ルでの燃焼実験(その2:カーテンの燃焼実験)
、平成11年度火
災学会研究発表会概要集、pp. 420-423(1999)
24) 箭内英治、山田常圭、那波英文、相楽正彦、芳賀美次、福本博二、
大村昌康、小林強:プラスチックパレットの難燃化とその燃焼性
に関する研究報告書、消防研究所研究資料、第47号(2000)
25) T. Yamada, E. Yanai, H. Naba:Flammability Test for Flame
― 38 ―
Retardant Plastic Pallet, 15th Joint Panel Meeting of the UJNR
panel on Fire Research and Safety(1999)
26) 箭内英治、山田常圭、那波英文:プラスチックパレットの難燃
化とその燃焼性、消防研究所報告、第90号、pp. 11-20(2000)
27) 箭内英治:文化財建造物等の防炎対策に関する研究報告書(そ
の1)
、消防研究所研究資料、第49号(2000)
28) 箭内英治、酒井美貴子、坂井香織(財団法人日本防炎協会)
:
文化財建造物等の防炎対策に関する研究報告書(その2)
、消防
研究所研究資料、第53号(2001)
29) 箭内英治:実大規模燃焼実験による難燃杉材の燃焼性状に関
する研究報告書、消防研究所研究資料、第57号(2002)
30) 佐藤晃由、K. T. Yang:大震火災時における火災旋風の研究
−模型ダクト内の旋回火災炎の形成過程−、第28回安全工学シ
ンポジウム講演予稿集、pp. 115-118(1998)
31) K. Satoh, K. T. Yang, K. Kuwahara,:Comparison between
Experiments and Numerical Simulations of Fire Whirls Due to
a Single Flame in a Vertical Square Channel with Symmetrical
Corner Gaps, Proceedings of the Fourth Asia-Oceania
Symposium on Fire Science and Technology, pp. 577-586(2000)
32) 佐藤晃由、K. T. Yang:高速ビデオカメラによる火災旋風
の動的挙動の研究、第36回日本伝熱シンポジウム講演論文集、
pp. 603-604(1999)
33) K. Satoh, K. T. Yang:Analysis of High-speed Motion Video
Pictures of Fire Whirls and Computer Simulation, Proceedings
of Asia Pcific Symposium on Safety, pp. 41-44(2001)
34) 佐藤晃由、桑原邦郎、K. T. Yang:火災旋風の旋回速度に関
する高速ビデオ画像解析−コンピューターシミュレーションとの
比較−、第29回安全工学シンポジウム講演予稿集、pp. 233-236
(1999)
35) 佐藤晃由、N. A. Liu、篠原雅彦、K. T. Yang:実験室内の大
規模火災旋風と数値シミュレーション、第38回日本伝熱シンポジ
ウム講演論文集、pp. 117-118(2001)
36) K. Satoh, N. Liu, M. Shinohara, K. T. Yang:Large-scale
Laboratory Fire Whirls and Their Numerical Simulations,
Proceedings of 2001 ASME International Mechanical
Engineering Congress and Exposition(2001)
37) K. Satoh, K. T. Yang:Experiments and Numerical Simulations
of Swirling Fires Due to 2x2 Flames in a Channel with a Single
Corner Gap, Proceedings of the ASME Heat Transfer Division,
Vol. 2, 1998 ASME International Mechanical Engineering
Congress and Exposition, pp. 120-127(1998)
38) 佐藤晃由、K. T. Yang:単一スリットつきチャネル内の火災
旋風に関する研究、第35回日本伝熱シンポジウム講演論文集、
pp. 729-730(1998)
39) K. Satoh, K. T. Yang:Measurements of Fire Whirls from a
Single Flame in a Vertical Square Channel with Symmetrical
Corner Gaps, Proceedings of the ASME Heat Transfer Division,
Vol. 364-4, pp. 167-173(1999)
40) K. Satoh, K. T. Yang:A Horizontal Fire-Whirl Design
Scenario for Engineering Performance-Based Fire-Code
Applications, International Journal on Engineering PerformanceBased Fire Codes, Vol. 2, No. 2, pp. 48-57(2000)
41) K. Satoh, M. Shinohara, K. T. Yang:同時多発火災に発生す
る火災旋風の研究、第37回日本伝熱シンポジウム講演論文集、
pp. 279-280(2000)
42) K. Satoh, M. Shinohara, K. T. Yang:Experimental
Observations and Analysis of Square Arrays of Equi-Distant
Multiple Fires Affected by a Shear Flow Field, Proceedings of
the 7th Brazilian(International)Congress of Engineering and
Thermal Sciences, Vol. 1, pp. 490-495(1998)
43) M. Shinohara, K. Kudo:Experimental Study of the Flow
Structure Including Whirlwinds in the Wake Region of a
Flame in a Cross-wind, Proceedings of the 6th Asia-Oceania
Symposium on Fire Science and Technology, pp. 120-131(2004)
44) 篠原雅彦、工藤一彦:有風下の火炎風下床面上に発生する渦
対の構造、第41回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 505-506
(2003)
45) M. Shinohara:Whirlwinds in the Downwind Side of a Fire
Area, Proceedings of Fifth International Symposium on Scale
modeling, pp. 166-175(2006)
46) 篠原雅彦:横風中の火炎風下に発生する旋風に関する実験研
究、日本火災学会論文集、Vol. 58、No. 1、pp. 1-12(2008)
47) 篠原雅彦、松島早苗:横風中の火炎風下に発生する旋風の速
度場、日本火災学会研究発表会概要集、pp. 50-51(2007)
48) M. Shinohara, S. Matsushima:Experimental Study of the
Flow Structure in Fire-Induced Whirlwinds Downwind of a Fire
Using Particle Image Velocimetry, Proceedings of 2007 ASME
International Mechanical Engineering Congress and Exposition,
IMECE2007-41711(2007)
49) 篠原雅彦、関沢愛:関東大震災で被服廠跡を襲った旋風につ
いての新たな仮説、火災、第57巻第4号、pp. 33-39(2007)
― 39 ―
2.消火、消火技術及び消火機器
2.1 水による消火
次に、工場等を想定した中規模閉空間に複数個のノズル
⑴ 水による固体可燃物火災の消火機構
を設置して、油火災に対するウォーターミストの消火性能
火災の効率的消火のためには、燃料の種類や規模に応じ、
が調べられた28∼32)。引火点の高い機械油の火災について
放水速度や散水方法等の消火必要条件に関する具体的対策
は、ミストが火源にダイレクトヒットすれば少水量で消火
を立てることが必要である。消防研究所において実施され
できたのに対し、引火点の低いn-ヘプタンの火災について
てきた木材火災の注水消火研究の集大成として、固体可燃
は、放水量を増やしても消火できなかった。室内容積によ
物火災の水による消火機構を定量的に扱う方法の要点がま
るn-ヘプタン火災の消火可否の違いの原因を探るため、天
とめられた1∼3)。
井板の影響が検討された33, 34)。また、位相ドップラー式粒
⑵ 延焼阻止剤の評価と延焼阻止技術
子分析計を用いた空間中のミスト密度の3次元計測により
阪神淡路大震災を契機とし、大規模・多発火災において、
延焼阻止剤を添加した少量の水で延焼をくい止める技術の
必要性が指摘され、木質系ガレキ火災の実大延焼阻止実験
2∼6)
床面の散水密度を推定する方法が提案された35, 36)。
② 水蒸気の消火性能
ウォーターミスト消火を基礎的に検討するためには、水
。延焼阻止剤を添加すると、水の使用量
蒸気の消火性能を定量的に評価する必要がある。水蒸気の
は63%にとどまり、さらに連続注水する必要のない中断
消火性能に関する知見を得ることを目的に、メタン及びプ
が実施された
時間を稼ぐことができた。
ロパン/空気混合気の燃焼限界に及ぼす水蒸気の影響が、
次いで、延焼阻止剤の性能に関する詳細な実験的検討が
管状火炎バーナーを用いた実験により調べられた37∼40)。そ
行われた3, 7∼9)。延焼阻止効果の大小関係は、リン酸第一
の結果、水蒸気は熱容量から推定されるより高い消火性能
アンモニウム+界面活性剤>リン酸第一アンモニウム>界
を示し、燃焼限界に及ぼす効果は体積濃度で二酸化炭素に
面活性剤>海水>水となった。延焼阻止剤を有効に可燃物
匹敵することが分かった。
表面に保持させるには、未燃焼領域ではなく炭化層表面に
③ 低速ウォーターミストの消火性能
散布する必要があること等が明らかとなった。
ノズルで発生させたウォーターミストの消火性能には、
⑶ ウォーターミストによる消火
粒子径、粒子速度、粒子密度等の諸因子が複雑に影響を与
水を微粒子化して放出するウォーターミストは、在来の
えている。ガス系消火剤との比較が可能な基礎的性能を把
水系消火設備に比べ、少水量で高い消火性能を示すため、
握することを目的として、加湿器により発生させたウォー
設備の軽量化と水損防止を図ることが可能である。消防研
ターミストを用い、吹き消し効果の小さい低速で微細な
究所は1997年度に経常研究としてウォーターミストによ
ウォーターミストが各種可燃物の火炎を消火するのに必要
る消火の研究を開始し、1999年度には、ウォーターミス
な空間体積当たりの水質量が、実験的に調べられた41∼46)。
トを用いた消火設備の開発、ニーズ等を踏まえ、
「ウォー
ウォーターミストは重量で比較するとハロン1301に匹敵
ターミストによる消火に関する調査研究委員会」を消防庁
する消火性能を示した。また、シュリーレン法等の光学的
予防課と共同で設置し、調査研究を実施した10)。さらにそ
観測により、消炎前後における可燃性固体表面近傍の水粒
の成果を継承し、2000年度から3年間にわたり重点研究の
子の挙動が明らかとなった41)。
一部として「ウォーターミスト消火研究会」を設置し研究
④ 二流体ノズルを用いた消防隊用放水装備
を行った
11∼16)
。この10年間の研究成果を以下にまとめる。
① 閉空間におけるウォーターミストの消火性能
マンション等の中高層建物火災における消防隊の消火活
動による水損の低減を目的として、水/空気二流体混合噴
スプリンクラーや消火栓設備による水損を低減すること
霧消火システムの開発研究が、横浜市消防局及び三菱重工
を目的として、ビジネスホテルの客室を想定した小規模閉
業株式会社との共同研究として行われた47∼59)。木材クリ
空間におけるウォーターミストの消火性能が、実験的に調
ブの消火に要する水量及び消火に寄与せず流下する水量
べられた16∼27)。散水障害があると木材の無炎燃焼が継続
を、従来装備と比較検討し、二流体ノズルの優位性を確認
すること、
開口部の有無が消火性能に大きく影響すること、
した。当該装備の開発に対し、
「平成17年度産学官連携功
酸素濃度の低下がn-ヘプタン火皿の消火可否を支配してい
労者表彰総務大臣賞」が授与された。
ること等が分かった。位相ドップラー式粒子分析計を用い、
⑤ 事務所火災の抑制効果
n-ヘプタン火皿の消火時間とミストの粒子速度・粒子密度
26)
区画火災の発熱速度は、消火設備の作動により影響を受
の関係を明らかにした 。消火時の室内圧力は、ノズルと
けると考えられる。消火設備による火災抑制を考慮した設
火皿の位置関係に大きく依存し、火皿がノズル直下にある
計火源の提案を目指して、区画内における木材クリブ火災
27)
場合は最大差圧変動幅110mmAqを記録した 。
とn-ヘプタン火災の、スプリンクラー設備とウォーターミ
― 40 ―
スト設備による抑制効果が、実験的に調べられた60∼67)。
を打ち消す方向に作用すること等が明らかとなった。
次いで、事務所内の代表的な家具類の実大燃焼実験が実施
③ 大容量泡放水砲の泡放射特性
され、スプリンクラー作動時の燃焼性状の変化が定量的に
捉えられた68∼75)。
石油タンク火災に適した泡消火剤の中から、さらに大容
量泡放水砲に適した泡消火剤とその放射条件を選択する目
的で、泡放射砲による放射特性が調べられた77, 88∼94)。ノ
2.2 泡消火剤による消火
ズルから放出された泡水溶液が外部の空気を取り込んで発
⑴ 石油タンク火災の消火
泡しながら飛翔するノンアスピレート方式による放射実験
2003年9月の十勝沖地震後に発生した石油タンク全面火
の結果、泡の発泡倍率が射程距離に大きく影響すること、
災を踏まえ、消防庁は直ちにタンク全面火災に有効とされ
AFFFの射程と分散分布は放射角度や風などの外的要因の
る大容量泡放水砲の導入を図った。消防研究所は2004年度
影響を受けやすいこと、AR-AFFFはAFFFより指向性が
から2年間にわたり「石油タンク火災の安全確保に関する
高く低放射角度で外的要因に影響されにくいこと、ノンア
研究」を実施し、石油タンク火災に適した泡消火剤の選択
スピレートノズルで有効な泡消火を実践するには適切な消
と、大容量泡放水砲の放射特性について知見を得た
76, 77)
。
火剤の選定と低角度での放射が非常に重要であること等が
さらに2006年度より「化学物質の消火に関する研究」の
分かった88, 89)。さらにノズル内の吸引空気で発泡するアス
中で、大容量泡放水砲の導入への対応と、泡消火剤による
ピレート方式による実験と比較した結果、放射特性の評価
タンク火災消火戦術の高度化を図るための研究が行われて
にはノズルと消火剤の組み合わせが重要であること、アス
きた。これらの研究成果を以下にまとめる。
ピレートノズルとFPの組み合わせは小規模実験との相違
① 石油タンク火災に適した泡消火剤の選択
が少なく最も指向性が高いこと、大容量泡放水砲に適した
十勝沖地震後のタンク火災を長時間消火できなかった一
因として、少量のガソリン等の流出油火災と石油タンク等
泡消火剤はFPとAR-AFFFであることが示された92)。
④ 泡消火剤の流動性
の大規模危険物施設火災に適用する泡消火剤を、同一の試
石油タンク火災の泡による消火機構は、燃料の引火点に
験法により判定する規格省令(昭和50年12月9日自治省令
依存する。引火点の低いガソリン等の火災に対する泡の主
第26号:泡消火薬剤の技術上の規格を定める省令)に問
な作用は、油面の被覆による可燃性蒸気と大気中の酸素の
題があることが指摘された。さらに当該規格省令には、世
混合阻止である。燃焼油面の泡による被覆効率は、泡の発
界各国で石油タンク火災用の代表的な泡消火剤とされてい
泡倍率、還元時間、耐熱性、耐油性、流動性等の様々な因
るフッ素たん白泡(FP)や粘性付与水成膜泡(AR-AFFF)
子に依存するが、大規模タンク火災において特に重要であ
が規定されておらず、日本における石油タンク火災の泡消火
ると考えられる泡の流動性を、定量的に評価する研究が行
の現状が世界と大きく隔たっていることが指摘された77, 78)。
われた95∼98)。粘弾性計測器を用い、5種類の泡消火剤の発
石油タンク火災の消火に適した泡消火剤を選択すること
泡倍率を変化させて、泡の硬さを示す貯蔵弾性率と、泡の
を目的に、石油タンクの泡消火を模擬した小規模消火試験
流動性を示す損失弾性率を計測し、泡の安定性を示す損失
方法を確立し、n-ヘプタン火災の消火実験を行った。国内
正弦を算出した。その結果、安定性の順序はFP>P>SD>
で市販されている検定品に加え、海外の消防隊が石油タン
AR-AFFF>AFFFとなり、流動性はAFFF㲔AR-AFFF>
ク火災に使用しているFP及びAR-AFFFの国産品を対象
SD>FP㲔Pの順となった。AFFFとAR-AFFFは発泡倍率
とした。主として2m2の火皿を用いた試験により選別され
を6倍まで低下させると保水性が急激に変化し安定性の低い
た、石油タンク火災消火に適した泡消火剤を用い、4m2、
泡となったが、FPは低い発泡倍率でも保水性の高い安定
6m2の火皿による試験を行った。その結果、合成界面活性
し た 泡 を 形 成 し た。 発 泡 倍 率11倍 と16倍 のFP、
剤泡(SD)では泡供給率を増加しても消火困難であること、
AR-AFFF、AFFFはいずれも類似の傾向を示した。これ
たん白泡(P)は被覆性が悪く、低い泡供給率では極めて
ら粘弾性計測による流動性評価結果は、非燃焼油面の泡展
消火性能が低下することが分かった。ガソリン液面上にお
開実験における被覆時間との間に明確な相関を示した。
ける泡の崩壊挙動の観察からも、SDの泡消滅が極めて速
⑤ 大容量泡放水砲の放水シミュレーション
いこととPの泡表面へのガソリンの染み出し現象が確認さ
大容量泡放水砲による泡放射実験は、消火剤の確保・処
れた。火炎抑制時間、消火性能、再燃特性、規模効果を考
理等の経済的負担が大きいため、性能評価と効果的運用に
慮すると、消火性能の高い泡消火剤は、FP、AR-AFFF、
必要な回数の実験を行うことが困難である。このため、大
水成膜泡(AFFF)の順となった77, 79∼86)。
容量泡放水砲による泡放射のシミュレーション手法を開発
② 異種泡消火剤を併用した場合の消火性能
することを目的とした研究が開始され、その第一段階とし
実際のタンク火災消火活動を想定し、2本のノズルから同
87)
て、泡放射砲から放出された水の軌跡をシミュレーション
種又は異種の泡を同時放射して消火実験が行われた 。SD
する手法が提案された99)。水粒子間の干渉力をばねとして
を併用すると、どの泡消火剤も消火不能となること、他の
扱った計算が試みられ、ばね定数と粒子径が飛翔軌跡に与
消火剤についても異種泡を併用すると各消火剤の優れた面
える影響が示された。
― 41 ―
⑥ ウォーターミストによる火災抑制
界は組成の幅を持っており、着火頻度が0と1の間で変化
十勝沖地震後のタンク全面火災に対して放射された泡消
した。消火剤が窒素の場合は不爆と爆発の境が比較的明確
火剤の収支が検証され、泡を有効に油面に到達させる技術
であるのに対し、ハロゲン系の代替消火剤(HFC)を添
並びに放射熱を軽減する技術の必要性が指摘された100)。
加した混合気では不爆と爆発の境が広い濃度範囲に分散す
泡投入時の火災による上昇気流と放射熱を低減する技術の
るため、信頼性の高い燃焼限界測定は不可能であった114)。
開発を目的として、小規模タンク火災基部に供給された減
両測定法による燃焼範囲と実大規模の爆発実験結果を比較
101)
。酸素濃度を直
したところ、窒素添加混合気については両測定法とも実大
接制御できる窒素富化空気を用いた小規模実験では、酸素
実験と矛盾はなかったが、HFC添加混合気については球
濃度15%以下、タンク直径の1/4以上の気流幅の場合に明
形容器法が実大実験より狭い燃焼範囲を与えることが明ら
確な部分消炎がみられ、酸素濃度10%、タンク直径の1/2
かとなった115, 116)。
の気流幅ではヘプタンの燃焼速度の低下が確認された。
② 各種可燃物に対する消炎濃度
酸素気流の火災抑制効果が調べられた
次に実火災への減酸素気流の供給102)を想定しウォー
拡散火炎に対するガス系消火剤の消火性能は、カップ
ターミストによる実験が行われた。火炎抑制効果が確認さ
バーナー法による消炎濃度で評価される。カップバーナー
れたウォーターミストの粒径、数密度、体積流量が位相ドッ
法において各種可燃性液体に対する消炎濃度測定条件を一
プラー式粒子分析計により計測された。また、火災規模や
定にすることを目的として、カップ内の可燃性液体の伝熱
空気中の酸素濃度が火災周囲の流れ場に及ぼす影響を検討
特性と火炎の定常性及び最低予燃時間の関係が調べられ
するため、プール火炎の振動挙動に及ぼす容器直径の影響
た117, 118)。
と、微小メタン火炎の振動挙動に及ぼす空気中の酸素濃度
の影響が調べられた
103, 104)
。
カップバーナー法は通常、可燃性液体に対する消火剤の
性能評価に用いられるが、可燃性気体に対するカップバー
⑵ 新燃料自動車火災の消火
ナー法の妥当性についても検討された。カップバーナー法
バイオマス燃料の一つとして、植物由来のアルコールを
における可燃性気体火炎の消炎は吹き消えによるものであ
自動車用ガソリンに添加した新燃料が普及してきたが、ア
ること、対向流拡散火炎を用いれば不活性ガス消火剤の熱
ルコールの液面火災は普通の泡消火剤では消火しにくいこ
的作用を評価できること等が示された119, 120)。
とが知られている。新燃料自動車が路上で火災を起こした
ハロン代替消火設備を書庫等に設置する場合、セルロー
場合を想定し、アルコール添加ガソリンを従来のガソリン
ス系可燃物に対する消火剤の消火性能を検討する必要があ
火災用泡消火剤で消火した場合の消火特性が、実験的に検
る。ろ紙の燃焼に及ぼす不活性ガス消火剤と水蒸気の効果
105∼107)
。10%のエタノールをヘプタンに添加した
が、カップバーナー法と類似の方法で調べられた。ろ紙の
模擬新燃料を用いた消火実験の結果、漏洩面積0.8m2程度
有炎燃焼に対する不活性ガスの抑制効果は可燃性液体火炎
の火災であれば従来の自動車火災用泡消火剤で消火できる
に対する効果と同様に加成性を示すこと、水蒸気の抑制効
ことが分かった。
果は吸着により固相内に取り込まれた水分の蒸発潜熱の効
討された
果が主であること等が分かった121)。
火災時の代表的な可燃物であるプラスチック類に対する
2.3 ガス系消火剤による消火
ガス系消火剤の消炎濃度が測定され、可燃性液体に対する
⑴ ハロン代替消火剤の消火性能評価
先進諸国におけるハロン消火剤の生産等が1994年1月1
消炎濃度との比較がなされた。プラスチックの燃焼は試料
日以降全面禁止となり、代替消火剤の性能評価が実施され
形状を一定に保つことができず、試料中の熱伝達が溶融、
てきた108∼111)。1998年度以降に発表された研究成果を以下
流動、熱分解等と並行して起こるため、測定は準定常燃焼
にまとめる。
で行われた。実験の結果、酸素を多く含むプラスチックは
① 消火剤を添加した可燃性混合気の燃焼範囲
消火が困難であること等が分かった122)。
可燃性混合気の燃焼限界は、火災安全上極めて重要な基
他に、バイオマス燃料の一つとして導入されたエタノー
礎データであるが、測定方法に大きく依存する。消防研究
ル添加ガソリンに対する窒素の消炎濃度が、加成則を仮定
所は管状火炎バーナーを用いた燃焼限界測定法について検
して算出されている123)。
討し、装置規模や混合気密度の影響を受けずに信頼性の高
③ 危険物火災とハロゲン系消火剤
112)
い燃焼限界データが得られることを示した
。
燃料希薄な燃焼下限界組成の混合気にHFCを添加する
管状火炎バーナー法により測定された燃焼限界と、従来
ことによる下限界濃度の低下が見出され、HFCの燃料的
法の一つである球形爆発容器により測定された燃焼限界と
振る舞いが示唆された。溶剤等の可燃性蒸気が存在する危
の比較検討がなされた。球形爆発容器法において妥当な着
険物施設内におけるHFCの適正な使用について検討する
火エネルギーを選べば、メタン及びプロパンの燃焼限界は
ため、下限界濃度以下の燃料を含む空気を用いてn-ヘプタ
両測定法でほぼ一致した113)。球形爆発容器法では、消火
ン火炎に対するHFCの消炎濃度が測定された124)。下限界
剤添加混合気の燃焼限界組成近傍における不爆と爆発の境
濃度以下の燃料を含む空気にHFCを添加すると、n-ヘプ
― 42 ―
タン火炎の外側に新たな青炎が形成され、消炎濃度は空気
が示されないまま今日に至っている。ハロゲン系の消火剤
に含まれる燃料の消炎濃度の影響を受け変化した。
は加熱により有毒な分解ガスを発生することが知られてい
各種可燃性液体の蒸気と空気の混合気にHFCを添加し、
管状火炎バーナー法により燃焼範囲の測定が行われ
た
125, 126)
。下限界濃度が比較的高いエタノールとアセトン
の下限界はHFCの添加により低下したが、下限界濃度が
低いトルエンではHFCによる下限界の低下はみられな
るが、ハロゲン系のハロン代替消火剤の一つであるHFC227eaの分解ガス毒性に関する動物実験が行われ、分解ガ
スの急性毒性がフッ化水素と同等であることが明らかと
なった137)。
1999年度、消防庁予防課の委託で日本消防検定協会が
かった。任意の燃料のHFC添加混合気の燃焼下限界を、
設置した「ハロン代替消火剤安全基準調査検討委員会」に
当量比から推定できる方法が示された。
より、全域放出方式の実規模消火実験が行われ、ハロン代
④ 回収ハロンの消火性能
替消火剤による消火時の有毒ガス濃度と火災規模の比例関
消火設備の撤去等により回収されたハロン2402を、再
係が導かれた138, 139)。NIOSH(米国国立安全衛生研究所)
生せずにそのまま再利用することが可能かどうかを検討す
によるIDLH値(生命及び健康に対する即座の危険濃度)
るため、回収品と標準試料の純分及び消炎濃度を測定し比
を基準値として分解ガス毒性を評価した場合、HFCから
較した。その結果、純分99.9%以上の回収品は、そのまま
発生するフッ化水素が最大の毒性要因であった。また火災
再利用しても消火性能上の問題は生じないことが分かっ
規模が大きい場合、HFC-227eaによる消火時にIDLH値を
た127)。
超える一酸化炭素(CO)の発生がみられた。燃焼反応を
⑵ 放出されたガス系消火剤の流動と混合
考慮した数値計算の結果、HFC-227ea添加火炎では、燃
ハロン代替消火剤の性能はハロンに比べて低く、ハロン
より高濃度で利用されるため、設備設計の際の安全率はハ
料由来のCOに加え、消火剤の酸化によるCOの発生も無視
できないことが分かった140, 141)。
ロンより小さく設定されている。このため、消火設備から
上述の消火実験では、消火時の区画内圧力についても計
放出された消火剤は防護区画内全域で速やかに均一化され
測が行われた。区画規模の割に表面積が大きい引火性液体
設計濃度に達する必要がある。区画内に放出されたガス系
の火災に対してHFC-23を放出した場合、区画の耐圧を上
消火剤の流動・混合過程について検討するため、消火剤放
回る圧力上昇と、その後の異常な負圧が観測された。揮発
出実験が行われた128∼130)。磁気式酸素濃度計はHFCの影響
性が高い引火性液体火災にガス系消火剤を使用すると、未
を受けるため
131)
、計測値を補正して酸素濃度を求めた。
燃蒸気と空気の混合が急速に起こり、区画の破壊に至る危
平衡濃度分布は、気化に伴う温度低下、消火剤の密度、避
険性があることが分かった142)。さらにハロゲン系消火剤
圧口の有無等に依存せず均一であった。一方、ノズル近傍
による燃焼抑制反応は顕著な発熱を伴うことが分かり、消
における消火剤濃度の高速計測の結果、ノズル圧力の低下
火剤の反応が火災区画内の発熱領域を拡大させる可能性も
に伴う液化ガス噴流の開き角の増大が、消火剤濃度分布に
指摘された143)。
影響を与えていることが示唆された
132)
。
⑷ 混合消火剤の消火性能
標準的な防護区画に対するガス系消火設備設計ツールの
ハロンに匹敵する消火性能を有する代替消火剤の開発が
開発を目的として、ボンドグラフによるガス系消火設備の
困難を極めたため、既存のガス系消火剤同士を混合するこ
モデル化が行われ、区画内圧力変化等の非定常挙動を簡便
とにより消火性能を改善する試みが検討された。消炎濃度
に予測することが可能となった133)。さらに区画の規模や
と燃焼範囲の測定により、不活性ガス消火剤同士を混合し
形状により「自由流出の式」が成り立たない場合に有効と
た場合、消火性能には加成則が成り立つこと、ハロンと不
されるCFD解析が検討され、区画のアスペクト比の増大
活性ガスを混合すると消火性能に明確な正の相乗効果が認
による濃度の不均一化等の知見が得られた
134)
。
められること、HFCと不活性ガスを混合すると消火性能
実規模消火実験の計測結果を用い火災を模擬し、カップ
バーナー法で測定された消炎濃度を用いて消炎現象をモデ
ル化することにより、駐車場火災の不活性ガス消火設備に
よる消火挙動のCFD解析が行われた
135, 136)
。計算結果から、
にわずかながら負の相乗効果が認められ消火性能改善の見
込みがないこと等の結論が得られた144, 145)。
ハロンと不活性ガスの相乗効果の原因について、数値実
験の手法を活用した検討がなされた146∼148)。不活性ガスの
ガス系消火設備の評価ツールとしてのCFDの有効性が示
添加により火炎温度が低下すると、燃料の酸化反応速度が
された。
低下するため、臭素原子の負触媒サイクルのサイクル数が
⑶ 消火時に発生する有毒ガスと区画内圧力変化
増大することが明らかにされた。
ハロン代替消火剤の消火性能と毒性に係る技術基準につ
⑸ 新消火剤開発に向けた火炎抑制の理論的検討
いては、1995年5月10日消防予第89号消防庁予防課長通知
上述したように、ハロン代替消火剤の消火性能はハロン
(ガス系消火設備等に係る取扱いについて(通知))により
に及ばず、混合利用による性能向上も期待できない。高性
基本的な考え方が示されたが、消火時に発生する有毒ガス
能の次世代消火剤が望まれる中、開発の基礎研究として、
の毒性については、評価が困難であることから明確な基準
燃焼の素反応を考慮した火炎の数値計算が行われ
― 43 ―
た146∼149)。計算が容易な対向流拡散火炎の挙動が実験的に
によるカリウム、ナトリウム、リチウム火炎消火時の発光
調べられ、酸化剤流速と消炎濃度の関係を精度良く計算で
の様子と周囲温度の関係を調べた結果、消火後みられる発
きること、消炎時における火炎中の活性ラジカル量が消火
光は顕著な発熱を伴っていないことが明らかとなり、単原
剤の種類に依らないこと等が示された150∼155)。
子分子を利用した低濃度のアルカリ金属蒸気の検出法が提
ハロンに代表される臭素化合物やリン酸塩類等、少量で
優れた火炎抑制効果を発揮する消火剤はすべて、火炎中で
活性ラジカルの再結合サイクルを形成する「負触媒効果」
案された187, 188)。
⑵ リチウムの燃焼性状と消火
リチウムは一次電池の電極材料として広く用いられてい
を示すことが知られている。消火剤の負触媒効果を定量的
るが、リチウム火災の有効な消火方法に関する報告は少な
に見積もる手法が提案され、様々な消火剤について合理的
い。ナトリウム火災と同様に過酸化物による再着火の可能
な結果を与えることが示された156, 157)。また、負触媒効果
性があるため、リチウムのプール火炎を窒素により消火し
が大きい消火剤ほど、不活性ガスとの間に顕著な消火性能
た場合の挙動を調べ、生成したリチウム酸化物をX線CT
の相乗効果を示すことが分かった158)。さらに、消火剤中
装置で観察した。その結果、リチウムはナトリウムより着
の火炎抑制化学種と火炎中の活性ラジカルの間の結合解離
火しにくいこと、窒素により酸素濃度を5%以下にすれば
エネルギーが50kcal/molと135kcal/molの間にあることが、
消火できること等が分かった189)。
負触媒効果発現の必要条件であること等が明らかとなっ
⑶ リチウムイオン電池の燃焼挙動
た159∼161)。
リチウムイオン電池は電力を高密度で蓄えることができ
るため、携帯電話やデジタルカメラとともに普及してきた
2.4 金属火災の消火
が、1995年11月と1997年8月にリチウムイオン電池の工場
⑴ 溶融ナトリウムの燃焼性状と消火
火災が発生した。これらの事故を契機として、リチウムイ
1995年12月8日に発生した高速増殖炉「もんじゅ」のナ
オン電池火災の適切な消火方法について検討するため、リ
トリウム漏洩火災の後、もんじゅでは窒素の導入により酸
チウムイオン電池が外部から加熱されたときの挙動が実験
素濃度を5%以下に保ちナトリウム火災を消火する対策が
的に調べられた。可燃性の電解液の噴出、電解液の燃焼、
検討された。これを受けて消防研究所は、ナトリウムの燃
電池セルの内部発火などの現象が観察され、安全対策の必
焼と消火に関する研究を開始した162, 163)。
要性が指摘された190)。
ガス系消火剤の消炎濃度測定に用いられてきたカップ
バーナー様の小型プール燃焼試験装置を試作し、着火挙動、
燃焼性状、窒素添加の効果等が調べられた
162∼171)
。その結
果、消火時の酸素濃度は溶融ナトリウムの温度に依存し、
2.5 消火設備配管等
⑴ 合成樹脂管の流体特性
従来から消火設備用配管に使用されてきた鋼管に比べ、
高温では酸素濃度を5%以下にしても消火できないことが
経年劣化が少なく摩擦損失も小さく配管施工等に利便性の
分かった。また、消火後冷却してから空気を導入すると再
高い合成樹脂管を、スプリンクラー、水噴霧、泡及び屋内
着火する現象が見出され、さらに空気を導入せずに低酸素
外の消火栓設備の配管に使用できるようになった。鋼管の
濃度を維持しても再着火が起こること、燃焼生成物の過酸
流体特性、特に管摩擦損失に関する資料は豊富であるのに
化ナトリウムと未燃の溶融ナトリウムの接触により爆発的
対し、合成樹脂管についての資料は少ない。合成樹脂管の
な反応が起こることが確認された172∼176)。
問題点の把握及び指針構築のための資料を得ることを目的
ナトリウム燃焼残渣に含まれる過酸化ナトリウムを精度
として、合成樹脂管の管摩擦損失が調べられた。その結果、
良く定量する方法を見出し、これによりナトリウムの酸化
管路内面の撥水性が高い樹脂管の管摩擦損失係数は鋼管よ
条件と酸化生成物の組成の関係を調べた結果、低酸素雰囲
り小さく、工学的に滑らかな管に適用されるプラントル・
気中で生成した酸化物と空気中でできた酸化物の間に、過
カルマンの理論式における管摩擦損失係数値を下回った。
177∼180)
酸化ナトリウム含有量の違いはみられなかった
。
合成樹脂管の使用により送水時のエネルギー消費を抑制で
窒素で消火したナトリウムの燃焼残渣を大気中で安全に
きることが分かった191, 192)。
処理する方法を検討するため、金属火災用の粉末消火剤に
鋼管に比べ剛性の低い合成樹脂管、特に小口径の管は曲
よる燃焼残渣の安定化効果が調べられた。金属火災用粉末
がりやすい。また、消火設備用配管が一般的に付設される
消火剤は、主に消火剤に含まれる少量の水分により、燃焼
通風のない天井内は、室内温度より高温となりやすい。水
残渣を安定化することが分かった181∼183)。
平に敷設された樹脂管が膨張し全長が伸びるとS字形状と
窒素以外の不活性ガスの消火効果を検討するため、ナト
なり、流体エネルギーの消費による水頭損失の発生が危惧
リウムの燃焼挙動に及ぼすアルゴンの効果が調べられた。
される。消火設備用配管の設計に資するため、S字形状に
アルゴンの消火性能は窒素より劣ることが分かった184)。
曲げた樹脂管の半径比と、曲がり部の渦流による損失水頭
また、非燃焼時に単原子分子中でナトリウム火炎に類似し
の関係が調べられた。その結果、小径の樹脂管を曲げて敷
184∼186)
た発光が観察された
。ヘリウム、ネオン、アルゴン
設する場合や高温環境に樹脂管を敷設する場合には、樹脂
― 44 ―
管の温度膨張率を考慮し、渦流損失が発生しない半径比50
193)
次に8m3の区画内でこの浮力変化の模擬実験が行われ
。
た。蓄熱体への注水で生じた水蒸気が空気と混合すること
さらに水系消火設備全体の省エネルギー化を推進するた
により、さらに大きい上昇気流が発生し、上部煙層が周囲
以上となる工法で施工する必要があるとの結論を得た
め、配管に合成樹脂管を使用することに加え、送水元のポ
に押しやられ壁に沿って降下し、区画中央に流れ込んだ。
ンプ運転や送水システムの効率化を図る方策についても検
このような煙層の流動が実火災で再現された場合、区画中
討されている。
央付近の隊員にとっては、煙層が下方から上昇してくるよ
⑵ 閉鎖型スプリンクラーヘッドの経年挙動
うに見えることになり、状況の察知と脱出が困難になると
閉鎖型スプリンクラーヘッドの感熱体が、寒暖の繰り返
考えられる。放水による煙層の流動を十分に警戒する必要
し等により経年劣化すると、スプリンクラーの誤作動によ
があることが分かった202)。
る水損が懸念される。感熱体の経年挙動を解明することを
⑶ 窒素富化空気を用いた防火及び消火技術
目的として、感熱体に実装されているBi系低温はんだの材
注水消火は安価で冷却効果が高い等の利点がある反面、
料特性及びクリープ特性が実験的に検討され、さらに実際
障害物に遮られると有効に消火できない。また、蓄熱体へ
の感熱体を用いたクリープ試験と、クリープ変形の数値シ
の注水による高温層降下の危険性は、上述したとおりであ
ミュレーションによる予測が行われた194∼196)。Bi系低温は
る203)。ガス系消火剤は、障害物に遮られた火源でも有効
んだのヤング率及び0.2%耐力は温度依存性を有しており、
に区画火災を消火できるが、圧力容器に充填された消火剤
高 温 に な る ほ ど ヤ ン グ 率 及 び0.2%耐 力 は 低 下 し た。
は長時間継続して供給することができない。また、二酸化
Poisson比もわずかながら温度依存性を示し、高温になる
炭素の毒性や酸素欠乏症等の危険性がある204, 205)。
ほどPoisson比は増大した。Bi系低温はんだのクリープ曲
気体分離膜技術の進歩により、大気から窒素濃度を高め
線は、遷移クリープ、定常クリープ、加速クリープの過程
た窒素富化空気(以下、NEA)を生産する技術が、様々
を有しており、なかでも、定常クリープの過程は支配的で
な用途に利用されている。注水による消火が期待できない
あった。また、最小クリープひずみ速度と温度の関係は
場合や注水が危険を伴う場合の対策として、NEAを用い
Arrhenius型の式で表され、最小クリープひずみ速度と応
た防火及び消火技術が検討された206∼209)。
力の関係はNortonの式で表されることが明らかとなった。
① 低酸素雰囲気中におけるCOの生成挙動
火災時の死者発生要因として重要なCOの生成挙動に及
ぼす酸素濃度の影響を検討するため、区画火災時のCO生
2.6 廃棄物処理施設火災の消火技術
廃棄物処理業の事故発生率は全産業平均の約10倍と極
成量に関する文献調査が行われた210)。通常酸素濃度下の
めて高く、そのほぼ半数を火災・爆発が占める。消防研究
CO生成量を、燃料供給量と火災への流入空気量の比で定
所は2003年度から3年間、
「廃棄物処理施設の火災安全技
義される包括当量比(以下、GER)から予測する方法が
術に関する研究」を実施し、廃棄物処理施設火災の特徴と
検証され、GERのほかに上部高温層の温度と滞留時間が
有効な防火対策・消防活動について検討を行った197, 198)。
重要であることが示唆された。酸素濃度が通常と異なる場
⑴ 廃棄物処理施設における火災の特徴
合のCO生成量に関する研究は少数であったが、既存の研
廃棄物火災に関する文献調査等により、廃棄物処理施設
の火災シナリオが検討された
199)
。ごみピット、破砕工程
究は酸素濃度の増大によりCO生成量が増大することを示
唆していた。
並びにベルトコンベアにおける火災・爆発事故が多くみら
小規模カップバーナー装置を用い、低酸素気流中のメタ
れた。貯蔵時の堆積高さ、タイヤやプラスチックの消火困
ン及びメタノール火炎後流のCO濃度が測定された211∼213)。
難性、大量の黒煙及び悪臭の発生、消火活動が環境に及ぼ
メタン火炎では酸素濃度の低下に伴いGERとCO濃度がと
す影響等の課題が指摘された。
もに増大したが、メタノール火炎では酸素濃度の低下に伴
⑵ 蓄熱体への注水による区画内煙層の流動
い燃料の蒸発速度が著しく低下したため、GERは減少し
2002年5月に東京都内の不燃ごみ処理施設のベルトコン
CO濃度も低下した。区画火災に対して外部から強制的に
ベア内で火災が発生し、消防隊員が突然の濃煙と熱気に包
低酸素気流を注入することにより、CO生成量を抑制でき
まれ死傷した。廃棄物処理施設の多くは屋内型で、鉄製カ
る可能性が示唆された。
バー付きのベルトコンベアが使われており、火災の発見が
② NEA供給システムの試作と小規模注入実験
遅れると天井に濃煙や熱気が溜まり、ベルトコンベアは巨
消防分野における気体分離膜の利用可能性を検討するた
大な蓄熱体となる。消防隊員の安全確保を目的に、蓄熱体
め、市販されている窒素分離膜の性能とNEA生産時の動
への注水時における区画内煙層の流動挙動が検討され
力消費(経済性)を調べ、可能な利用方法と課題を示し
た200∼202)。高温の水蒸気と低温の空気との混合による熱移
た206, 214)。また、閉鎖空間における出火防止を目的とした
動と浮力変化を熱力学的に考察した結果、水蒸気の凝縮熱
NEA防火システムを検討するため、窒素分離膜を用いた
のため、水蒸気と混合した空気の浮力は水蒸気そのものの
NEA供給システムを試作した。NEAを約7m3の区画に注入
200)
3倍に達する可能性があることが分かった
。
して酸素濃度と注入時間を測定し、自由流出の式による計
― 45 ―
算値と比較した215)。さらに注入効率を向上する方法が検
ガスは、NEAと同様の低酸素ガスである。着火の基礎研
討され、防護区画内の酸素濃度をあらかじめ設定値まで低
究として実施された可燃性固体の薄膜表面のレーザー着火
下させる防火装置「火災防止システム」が考案された
216)
。
実験において、燃焼排ガスによる火炎伝播の抑制現象が観
測された226)。
③ ウォーターミストによるNEAの加重効果
廃棄物処理施設の出火危険箇所の一つであるごみピット
一般廃棄物の火災はごみ収集車内で多く発生しており199)、
の火災は、火源が堆積物深部にあると水が直接届かず、鎮
効果的な車両用火災防止設備の開発が望まれた。そこで
火までに大量の水と長時間の作業を要する。NEAは空気
ディーゼルエンジンの排気ガスをごみ収集室内に導入し、
より軽いため、上面が開放された区画に対しては消火効果
出火防止や消火を図るシステムが考案された227)。また、
が期待できない。微量のウォーターミストをNEAに添加
消防車の排気ガスを、寒冷地等の注水が困難な二重構造の
することにより、水滴表面の粘性を利用してNEAを沈降
屋根や壁等の内部に導入することにより、火災を抑制する
させ、ごみピットのような上面開放区画に対しNEAを有
方法が、考案された228)。
効に利用できる方法を考案した
217)
。上面開放区画を用い
⑷ 赤外線カメラによる消防活動支援
たNEA /ウォーターミスト混合体の注入・消火実験の結
廃棄物処理施設火災現場における消防活動では、濃煙の
果、区画全域にNEAを充満しなくても床面付近の火災を
中での火源の特定や要救助者の早期発見、消防隊の安全確
消火できること等が分かった。さらに消火後ウォーターミ
保等が求められる。赤外線カメラは、温度の高低を識別で
ストの添加を停止することで、窒素を迅速に上方に拡散で
き、浮遊している微粒子に視界を遮られにくい等の利点を
きることが確認された
218)
。
有する。そこで、火源や要救助者の探索等における赤外線
カメラの有効性検証実験が行われた54, 56, 229∼233)。約80m3の
④ NEA消火システムに関する検討
NEAを火災危険度の高い施設の消火に用いることを目
区画内で木材を燃焼させ放水すると、大量の白煙で区画内
的 に、80m3規 模 と8m3規 模 の2種 類 の 実 験 区 画 を 用 い、
部の視界が失われたが、赤外線カメラでは火源と区画内で
NEAによる火災抑制実験が実施された。80m 区画への低
活動する消防隊員を確認でき、濃水蒸気下での透過能力が
速注入実験の結果、ヘプタン火皿消炎時の酸素濃度は窒素
実証された54)。
3
の消炎濃度(33.6%)に相当する酸素濃度(14%)におお
消防隊員が火災現場で活用できる赤外線カメラに求めら
むね一致すること、酸素濃度の低下により発熱速度が低下
れる耐熱性を特定するため、消防隊員の防火帽等に温度セ
すると外部から空気が流入すること、NEAの注入速度が
ンサーを取り付け、同様の消火実験が行われた229)。耐熱
小さいと外部空気の流入が酸素濃度低下を妨げ木材の無炎
性を確保する工夫を行えば、消防活動用の携帯型赤外線カ
燃焼が継続し、CO濃度が増大する場合があること等が分
メラの開発は可能であることが示唆された230)。
219, 220)
かった
。
次にウェアラブルな試作機(赤外線カメラとヘッドマウ
8m 区画への10倍速注入実験では、木材の有炎燃焼が停
ントディスプレイを組み合わせた消防隊員用活動支援シス
止する酸素濃度は火災規模によらずほぼ一定であったが、
テム)を装着した状態で消火実験が行われた。ディスプレ
無炎燃焼が停止する限界酸素濃度は火災規模に著しく依存
イ部に結露対策を施すことにより、視界の効かない区画内
した221)。NEAの代わりに同流量の空気を注入すると、酸
部を視認することができた231)。さらに実用化に向けて、
素消費により有炎燃焼が停止した後でCO濃度の上昇が続
ディスプレイ性能の改良等が行われている232, 233)。
3
き、ある時点で区画内の温度が急激に上昇する現象が観測
された222)。NEAの酸素濃度が低いほど、有炎燃焼と無炎
2.7 RDF火災の性状と消火
燃焼のいずれに対しても抑制効果は大きいこと、外部空気
可燃ごみの焼却時に生成するダイオキシン類の危険性に
が流入しない流量範囲ではNEAの注入速度が木材の燃焼
ついて関心が高まり、その対策として廃棄物からごみ固形
速度に及ぼす影響は比較的小さいこと、火災区画にNEA
燃料(以下、RDF)を製造しエネルギー回収を行うモデ
を注入すると酸素供給量の低下による燃焼速度低下に加え
ル事業が開始された。三重県桑名郡多度町のRDF発電所
NEA中の窒素が燃焼速度を低下させること等が分かった223)。
では、事業開始直後からRDF貯蔵槽内で想定外の火災が
NEAの注入により区画火災時の燃焼急拡大の発生を防ぎ、
発生し、さらに貯蔵槽から払い出したRDFが仮置場で火
効率的に火災を抑制する方法が考案された224)。
災となる等のトラブルが続いた。2003年8月、RDF貯蔵槽
開口部を有する区画に対するNEAの有効な注入条件を
が2度にわたり爆発し、2度目の爆発で重量10トンの鉄製
検討することを目的に、実験室規模の小火炎の消炎に関す
屋根が190m吹き飛ばされ、RDF冷却作業に従事していた
225)
。区画内の酸素濃度変化を予測
消防職員2名が殉職した。他の類似施設でもRDFの発熱や
する上で、浮力により誘起される流れ場が重要であること
発火が相次いで報告され、RDFの火災安全対策が緊急の
等が分かった。
課題となった。これを受けて消防研究所は、RDF火災の
⑤ 燃焼排ガスを利用した防火及び消火技術
性状と消火に関する調査研究を実施した234∼239)。
る数値解析が行われた
空気中の酸素の一部が燃焼反応により消費された燃焼排
― 46 ―
⑴ RDFの自然発火
た257)。
① RDFの加熱実験
⑶ サイロ火災の被害軽減策に関する検討
RDFの酸化熱の蓄積及び自然発火の可能性について検
類似サイロの爆発事故事例の中には、比較的被害の軽い
討するため、円筒型二重壁容器中でRDFの加熱実験が行
事例がみられたことから、三重県RDF発電所のサイロ耐
われた240)。ステップ状に昇温させながら加熱した場合、
圧の推定値を基に、爆発発生後のサイロ屋根の飛翔挙動が
容器中のRDFは150℃で自然発火した。定温で加熱したと
数値計算により検討された。サイロの耐圧を下げることが
ころ、110℃付近で容器中心付近の温度が壁面付近の温度
屋根の飛翔距離短縮に寄与すること等が示された258)。
よりわずかに高くなった。これは自然発火の開始期にみら
れる現象であることから、RDFが150℃より低い温度で自
文献
然発火する可能性が示唆された。
1) 高橋哲:水による固体可燃物火災の消火機構、平成10年度日
本火災学会研究発表会概要集、pp. 46-49(1998)
2) 高橋哲、竹元昭夫:水による消火の実際と延焼阻止技術、
第1回 消防防 災 研 究講 演 会 資 料、自治省消防 庁 消防 研 究 所、
pp. 15-20(1998)
3) 独立行政法人消防研究所:水による固体可燃物火災の消火と
延焼阻止の機構に関する研究報告書、消防研究所研究資料、第
56号(2002)
4) 雉子牟田剛、高橋哲:延焼阻止剤自動混合システム搭載消防
ポンプ車、近代消防、2月号、pp. 72-76(2000)
5) S. Takahashi:Suppression of Large Scale Fire Spread with
Water and Water based Chemicals, 消防研究所報告、第92号、
pp. 57-67(2001)
6) 竹元昭夫:少量水による大火災の延焼阻止技術、第8回消防防
災研究講演会資料、独立行政法人消防研究所、pp. 49-62(2005)
7) 高橋哲:各種延焼阻止剤の延焼阻止の効果とメカニズム、第
49回全国消防技術者会議資料、pp. 97-102(2001)
8) 高橋哲:延焼阻止に必要な水量と塩類水溶液の効果、日本火
災学会論文集、Vol. 52、 No. 1、 pp. 13-20(2002)
9) 高橋哲:種々の薬品の延焼阻止効果、日本火災学会論文集、
Vol. 52、 No. 1、 pp. 21-26(2002)
10) ウォーターミストによる消火に関する調査研究委員会(消防庁
予防課・消防研究所)
:ウォーターミスト消火調査研究報告書(平
成11年度)
(2000)
11) 独立行政法人消防研究所:ウォーターミスト消火研究会活動
報告書−平成12年度−(2001)
12) 独立行政法人消防研究所:ウォーターミスト消火研究会活動
記録−平成13年度−(2002)
13) 独立行政法人消防研究所:ウォーターミスト消火研究会活動
記録−平成14年度−(2003)
14) 鶴田俊:消防研究所のウォーターミスト消火に関する研究、消
研輯報、第55号、pp. 19-23(2002)
15) 独立行政法人消防研究所:ウォーターミストの消火機構と有効
な適用方法に関する研究報告書 分冊1、消防研究所研究資料、
第59号(2003)
16) 独立行政法人消防研究所:ウォーターミストの消火機構と有効
な適用方法に関する研究報告書 分冊2−小中規模閉空間におけ
るウォーターミストの消火性能−、消防研究所研究資料、第60号
(2003)
17) 入江健一、竹元昭夫、岡昌彬、井本靖宣、富田悦次:ウォーター
ミストによる閉空間内火災の消火実験、平成10年度日本火災学会
研究発表会概要集、pp. 50-53(1998)
18) 入江健一、竹元昭夫、井本靖宣、富田悦次、川本裕二:ウォーター
ミストによる閉空間内火災の消火実験 その2 ベッド模型の出
火位置及び開口部の有無の影響、平成11年度日本火災学会研究
発表会概要集、pp. 276-279(1999)
19) 竹元昭夫、入江健一、井本靖宣、富田悦次、川本裕二:ウォーター
ミストによる閉空間内火災の消火実験 その3 火源の位置及び
放水圧力による消火時間への影響、平成11年度日本火災学会研
究発表会概要集、pp. 280-283(1999)
20) 入江健一、竹元昭夫:ウォーターミストによる室内火災の
自動消火に関する研究(その1)
、検定協会だより、第225号、
② 熱発火理論による解析
RDFの発熱特性をTG-DTA等の機器分析により調べ241)、
緊急に必要な安全対策が策定された。機器分析結果を解析
し、活性化エネルギーと頻度因子を計算し、代表的な温度
拡散係数等を用いRDF堆積層の熱発火の可能性が調べら
れた242∼244)。
また、RDFがサイロに充填された状況での発熱挙動が、
数値模擬計算により調べられた245, 246)。局所加熱を仮定し
た数値計算の結果、局所加熱温度と熱発火までに要する時
間の関係等が示された。
⑵ RDF火災の消火
RDFは大量に製造・運搬・貯蔵されるにもかかわらず、
消火方法に関する資料は極めて少ない。そこで、水噴霧及
び窒素ガスによる小規模堆積RDF火災の消火実験が実施
された247)。
消火実験に先立ち、燃焼時のRDF内部の構造がX線CT
装置により観察された。表面から徐々に熱分解し小さくな
るキャンプ用固形燃料や炭とは異なり、RDFは内部がガ
ス化し空洞化することが分かった248)。また、サイロ内で
発火したRDFの上に新たなRDFが投入された場合を想定
し、燃焼中のRDF上に未燃焼のRDFを積載して燃焼挙動
が調べられた249)。未燃焼のRDFを積載することにより有
炎燃焼が終息し重量減少速度は低下したが、無炎燃焼は継
続し重量減少速度は徐々に増加した。
山状に堆積させたRDFに着火し、水噴霧による消火が
試みられた250∼252)。RDFは、水が直接あたると容易に消炎
したが、RDF層内部での熱分解は継続した。水噴霧によ
る冷却で熱分解が終息しない場合には、再度着火する現象
も観察された。
次に着火した堆積RDFの内部に窒素ガスを注入する実
験が行われた253∼255)。窒素は有炎燃焼を停止させる効果を
示したが、くん焼状態が継続した。内部で局所的にくん焼
している状態で窒素を注入した場合、条件によっては燃焼
が停止した。
サイロ火災時には、爆発防止のために窒素封入が行われ
る256)が、低酸素濃度でも熱分解は継続する。雰囲気酸素
濃度とRDFの熱分解挙動の関係を熱分析により調べた結
果、熱分解反応の活性化エネルギーを有為に高めるには酸
素濃度を5%以下まで低下させる必要があることが分かっ
― 47 ―
pp. 12-19(1999)
21) 入江健一、竹元昭夫:ウォーターミストによる室内火災の
自動消火に関する研究(その2)
、検定協会だより、第226号、
pp. 3-10(1999)
22) 竹元昭夫:閉空間におけるウォーターミストの消火性能につい
て、消研輯報、第55号、pp. 7-18(2002)
23) 竹元昭夫、金田節夫、入江健一、白山宣弘:ウォーターミスト
による閉空間内火災の消火実験−その4 消火時におけるO2, CO2
等のガス濃度について−、平成14年度日本火災学会研究発表会
概要集、pp. 44-47(2002)
24) 竹元昭夫、金田節夫、入江健一、白山宣弘:小規模閉空間に
おけるn-ヘプタン火災に対するウォーターミストの消火効果、消
防研究所報告、第95号、pp. 19-29(2003)
25) 金田節夫、竹元昭夫、入江健一、白山宣弘:消火実験に用
いたウォーターミストのノズル特性−その1 ノズルの散水分
布について−、平成13年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 220-223(2001)
26) 竹元昭夫、金田節夫、入江健一、白山宣弘:消火実験に用い
たウォーターミストのノズル特性−その2 放水圧力が粒子特性
に与える影響−、平成13年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 224-227(2001)
27) 金田節夫、
竹元昭夫、
入江健一、
白山宣弘:閉空間におけるウォー
ターミストによる消火に伴う圧力変化、平成14年度日本火災学会
研究発表会概要集、pp. 60-63(2002)
28) 入江健一、白山宣弘、竹元昭夫、金田節夫:中規模空間にお
ける複数個数のウォーターミストノズルによる消火実験、平成13
年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 228-231(2001)
29) 入江健一、富田悦次、白山宣弘、沖野洋平、竹元昭夫、金田
節夫:中規模空間における複数個数のウォーターミストノズルに
よる消火実験(その2)
、平成14年度日本火災学会研究発表会概
要集、pp. 48-51(2002)
30) 入江健一、富田悦次、白山宣弘、沖野洋平、竹元昭夫、金田
節夫:中規模空間における複数個数のウォーターミストノズルに
よる消火実験(その3)
、平成15年度日本火災学会研究発表会概
要集、pp. 414-417(2003)
31) 入江健一、富田悦次、白山宣弘、沖野洋平、竹元昭夫、金田節夫:
液体可燃物に対するウォーターミスト消火設備の消火能力と適用
性、第51回全国消防技術者会議資料、pp. 163-168(2003)
32) 竹元昭夫、金田節夫:油火炎に対するウォーターミストの局所
放水による消火効果、消防研究所報告、第98号、pp. 24-34(2004)
33) 竹元昭夫、金田節夫、入江健一、白山宣弘:ウォーターミスト
による閉空間内火災の消火実験−その5 室内容積が異なる場合
の消火について−、平成15年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 418-421(2003)
34) 竹元昭夫、金田節夫:消火実験に用いたウォーターミストの
ノズル特性−その3 天井の有無が放水パターンと散水密度分布
に与える影響−、平成16年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 460-463(2004)
35) 金田節夫、竹元昭夫、入江健一、白山宣弘:中規模閉空間に
おけるウォーターミストノズルの散水分布特性、平成15年度日本
火災学会研究発表会概要集、pp. 410-413(2003)
36) 金田節夫、竹元昭夫、内藤浩由:ノズルから放水されたウォー
ターミストの床面への散水密度の推定、平成18年度日本火災学会
研究発表会概要集、pp. 216-219(2006)
37) 尾川義雄、斎藤直、佐宗祐子:水蒸気を添加した可燃性混
合気の燃焼限界、平成10年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 18-21(1998)
38) 尾川義雄:管状火炎による水蒸気を添加した燃料−空気混合
気の燃焼限界、第37回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 401402(1999)
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ウォーターミスト消火に関する基礎的研究−、平成13年度日本火
災学会研究発表会概要集、pp. 232-235(2001)
40) N. Saito and C. Liao:Suppression Effect of Water Vapor on
Flammability Limits of Hydrocarbon Fuels ‒A Study on Fire
Suppression by Water Mist-, Proceedings of 6th Asia-Oceania
Symposium on Fire Science and Technology, Daegu, Korea,
pp. 958-964(2004)
41) T. Tsuruda, Liao C. and N. Saito:Observation of Extinction
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ターミストの消火性能、平成14年度日本火災学会研究発表会概
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ストの消火性能、第40回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 543544(2002)
46) 尾川義雄、鶴田俊:ウォーターミストによる可燃性固体の消火、
第42回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 83-84(2004)
47) 野口真太郎、大久保精二、宮坂政司、斎藤直、鶴田俊:2流体
ノズルPAGを用いた水損防止に関する研究、平成13年度日本火
災学会研究発表会概要集、pp. 236-239(2001)
48) 星川正幸、安藤行雄、本所正泰、斎藤直:水/空気2流体混合
噴霧消火システムの開発について −水損低減確認実験結果−、
平成13年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 240-243(2001)
49) 星川正幸、安藤行雄、本所正泰、斎藤直、鶴田俊、尾川義雄:
水/空気2流体混合噴霧放水装備の研究開発、平成14年度日本火
災学会研究発表会概要集、pp. 36-39(2002)
50) 野口真太郎、大久保精二、宮坂政司、斎藤直、鶴田俊、尾川義雄:
2流体ノズルを用いた新消火システムの開発、平成14年度日本火
災学会研究発表会概要集、pp. 40-43(2002)
51) 野口真太郎、大久保精二、宮坂政司、鶴田俊、尾川義雄:2流
体ノズルを用いたPAG消火システムの開発、平成15年度日本火
災学会研究発表会概要集、pp. 402-405(2003)
52) 杉山章、安藤行雄、本所正泰、鶴田俊、尾川義雄:水/空気
2流体混合噴霧消火システムの研究開発 −閉鎖空間における
消火実験結果−、平成15年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 406-409(2003)
53) 加村亮子、野口真太郎、宮坂政司、鶴田俊、尾川義雄:2流体
ノズルを用いたPAG消火システムの性能向上、平成16年度日本
火災学会研究発表会概要集、pp. 464-467(2004)
54) 杉山章、金西猛、本所正泰、鶴田俊、尾川義雄:水/空気2
流体混合噴霧消火システムの研究開発 −消火戦術実験結果−、
平成16年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 476-479(2004)
55) 加村亮子、野口真太郎、鶴田俊、尾川義雄、鈴木健:2流体ノ
ズルを用いたPAG消火システムの性能向上⑵、平成17年度日本
火災学会研究発表会概要集、pp. 352-355(2005)
56) 尾川義雄、鶴田俊、安藤行雄、杉山章、本所正泰、宮坂政司、
大久保精二、野口真太郎:区画火災消火時の熱挙動、平成15年
度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 426-429(2003)
57) 鶴田俊:消火作業へのウォーターミストの適用方法に関する
研究、平成15年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 430-433
(2003)
58) 鶴田俊:高速度カメラ画像を用いた乱流拡散火炎の構造解析
に関する研究、第41回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 515516(2003)
59) 特願2002-37206、二流体消火システムおよび二流体消火方法
(2002)
60) 大宮喜文、遊佐秀逸、林吉彦、斎藤直、鶴田俊、山名俊男、
萩原一郎:区画火災制御に関する研究 その1 研究概要、平成
― 48 ―
14年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 4-7(2002)
61) 山口純一、大宮喜文、斎藤直、鶴田俊:区画火災制御に関す
る研究 その2 発熱速度の測定、平成14年度日本火災学会研究
発表会概要集、pp. 8-11(2002)
62) 砂原弘幸、吉川昭光、大宮喜文、斎藤直、鶴田俊、栗岡均:
区画火災制御に関する研究 その3 ウォーターミスト作動時
の発熱速度変化、平成14年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 12-15(2002)
63) 鈴木圭一、吉川昭光、砂原弘幸、大宮喜文、斎藤直、鶴田俊:
区画火災制御に関する研究 その4 ウォーターミスト作動時の
温度、平成14年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 16-19
(2002)
64) 油野健志、上原茂男、吉川昭光、砂原弘幸、大宮喜文、斎藤
直、鶴田俊:区画火災制御に関する研究 その5 ウォーターミ
スト作動時の熱流束、平成14年度日本火災学会研究発表会概要
集、pp. 20-23(2002)
65) 石田博志、岡山義昭、池田憲一、栗岡均、大宮喜文、斎藤直、
鶴田俊:区画火災制御に関する研究 その6 スプリンクラー作
動時の発熱速度、平成14年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 24-27(2002)
66) 浅見高志、岡山義昭、石田博志、大宮喜文、斎藤直、鶴田
俊、池畠由華:区画火災制御に関する研究 その7 スプリンク
ラー作動時の温度、平成14年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 28-31(2002)
67) 松 山 賢、石 田 博 志、岡 山 義 昭、大 宮 喜 文、斎 藤 直、鶴 田
俊:区画火災制御に関する研究 その8 スプリンクラー作動
時の熱流束変化、平成14年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 32-35(2002)
68) 掛川秀史、矢代嘉郎、佐藤博臣、栗岡均、笠原勳、池畠由
華、斎藤直、鶴田俊、大橋正満、菊池正道:事務所ビルにおけ
る可燃物の実大燃焼実験 事務所の避難安全設計火源に関す
る研究−その3−、平成14年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 368-371(2002)
69) 吉葉裕毅雄、斎藤直、鶴田俊、佐藤博臣、栗岡均、矢代嘉郎、
掛川秀史、笠原勳、池畠由華、菊池正道:スプリンクラーの火
災抑制効果 事務所の避難安全設計火源に関する研究−その4
−、平成14年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 372-375
(2002)
70) 鶴田俊、斎藤直、佐藤博臣、栗岡均、矢代嘉郎、掛川秀史、
笠原勳、池畠由華、大橋正満、菊池正道:モデル区画内の熱気
流挙動 事務所の避難安全設計火源に関する研究(その5)、平
成14年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 376-379(2002)
71) 掛川秀史、矢代嘉郎、佐藤博臣、栗岡均、笠原勳、池畠由華、
鶴田俊、尾川義雄、稲村勝正、浅見高志、菊池正道、辻利秀:
初期火災における事務室机ユニット間の延焼拡大性状 事務所
の避難安全設計火源に関する研究−その6−、平成15年度日本火
災学会研究発表会概要集、pp. 310-313(2003)
72) 浅見高志、稲村勝正、鶴田俊、尾川義雄、佐藤博臣、栗岡均、
矢代嘉郎、掛川秀史、笠原勳、池畠由華、辻利秀、石田博志:
スプリンクラーによる火災抑制における衝立の影響 事務所の避
難安全設計火源に関する研究−その7−、平成15年度日本火災学
会研究発表会概要集、pp. 314-317(2003)
73) 池畠由華、笠原勳、佐藤博臣、栗岡均、矢代嘉郎、掛川秀史、
鶴田俊、尾川義雄、稲村勝正、浅見高志、辻利秀、石田博志:
スプリンクラー作動時の避難安全に及ぼす影響 事務所の避難
安全設計火源に関する研究−その8−、平成15年度日本火災学会
研究発表会概要集、pp. 318-321(2003)
74) 掛川秀史、佐藤博臣、栗岡均、池畠由華、笠原勳、鶴田俊、
尾川義雄、稲村勝正、浅見高志、石田博志:コンピュータ機器の
燃焼性状 事務所の避難安全設計火源に関する研究−その9−、
平成16年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 152-155(2004)
75) 池畠由華、掛川秀史、佐藤博臣、栗岡均、笠原勳、鶴田俊、
尾川義雄、稲村勝正、浅見高志、石田博志:開架式書架の燃焼
性状 事務所の避難安全設計火源に関する研究−その10−、平
成16年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 156-159(2004)
76) 竹元昭夫:消防研究所における石油タンク火災の消火に関す
る研究概要、
第53回全国消防技術者会議資料、
pp. 165-168(2005)
77) 独立行政法人消防研究所:石油タンク火災の安全確保に関す
る研究報告書−石油タンク火災に使用される泡消火薬剤の消火
特性−、消防研究所研究資料、第73号(2006)
78) 築地千春、平塚保幸、眞仁田賢二、内藤浩由、木戸健二、沖
山博通、佐澤潔、小川耕司、竹元昭夫:泡消火剤の消火性能試
験基準について−各国規格と日本規格との比較−、第39回安全
工学研究発表会、pp. 133-136(2006)
79) 内藤浩由、竹元昭夫、沖山博通、田中良樹、木戸健二:石油
タンク火災用の泡消火薬剤について −その1 泡供給率に対
する消火特性−、平成17年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 382-385(2005)
80) 竹元昭夫、内藤浩由、沖山博通、田中良樹、木戸健二:石油
タンク火災用の泡消火薬剤について −その2 ガソリンに対す
る泡のシール性能−、平成17年度日本火災学会研究発表会概要
集、pp. 386-389(2005)
81) 内藤浩由、竹元昭夫、沖山博通、松原美之:n-ヘプタンプー
ル火災に対する泡消火剤の消火性能と泡供給率の関係、消防研
究所報告、第100号、pp. 206-213(2006)
82) 内藤浩由、竹元昭夫、沖山博通、田中良樹、平塚保幸、眞仁
田健二、中田稔、築地千春、本多光浩、増田哲也、沼田賢二、
山谷誌朗、小沢直也、木戸健二、佐澤潔、小川耕司、高嶋武士:
石油タンク火災用の泡消火薬剤について(第2報)−泡消火薬剤
の規模効果について−、平成18年度日本火災学会研究発表会概
要集、pp. 554-557(2006)
83) 内藤浩由:石油タンク火災用の泡消火剤について、危険物保
安技術協会「SAFETY & TOMORROW」
、No.104、 pp. 55-59
(2005)
84) 内藤浩由、竹元昭夫、沖山博通、松原美之:泡消火剤の消火
性能について、第9回消防防災研究講演会資料、独立行政法人消
防研究所、pp. 77-86(2006)
85) 内藤浩由、竹元昭夫、沖山博通、松原美之:泡消火剤の消火
性能について、北海道石油コンビナート等防災本部 消火戦術
研究会報告書、pp. 114-118(2006)
86) 竹元昭夫、内藤浩由、沖山博通、松原美之:ガソリン油面上
における各種泡消火薬剤の崩壊挙動について、消防研究所報告、
第100号、pp. 161-168(2006)
87) 山谷誌朗、平塚保幸、眞仁田賢二、中田稔、築地千春、本多光浩、
増田哲也、木戸健二、佐澤潔、小川耕司、高嶋武士、沖山博通、
内藤浩由、竹元昭夫:異種泡消火剤を併用した場合の消火特性、
平成19年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 246-247(2007)
88) 内藤浩由、竹元昭夫、古積博、岩田雄策:ノンアスピレート
モニター放射実験、平成17年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 344-347(2005)
89) 内藤浩由、竹元昭夫、古積博、岩田雄策:ノンアスピレートノ
ズル放射実験−各泡消火剤に対する放射特性−、消防研究所報
告、第99号、pp. 41-51(2005)
90) 竹元昭夫:大容量泡放射砲の泡放射特性について、第9回消防
防災研究講演会資料、
独立行政法人消防研究所、
pp. 59-73(2006)
91) 佐澤潔、木戸健二、小川耕司、竹元昭夫、内藤浩由、沖山博通、
築地千春:大容量泡放水砲の放射特性、平成18年度日本火災学
会研究発表会概要集、pp. 558-561(2006)
92) 内藤浩由、佐澤潔:大容量泡放水砲により放射された泡の指
向性評価、消防研究所報告、第102号、pp. 32-41(2007)
93) 内藤浩由:大容量泡放水砲等の構成、構造に関する事項、平
成18年度危険物保安技術協会新技術等情報セミナー資料∼大容
量泡放水砲の導入・運用に向けて∼、pp. 13-55(2007)
94) 佐澤潔、木戸健二、小川耕司、沖山博通、内藤浩由、古積博:
大容量泡放射砲の放射特性(第2報)
、平成19年度日本火災学会
研究発表会概要集、pp. 244-245(2007)
95) 内藤浩由、佐澤潔、小川耕司、木戸健二、沖山博通、築地千春、
平塚保幸、眞仁田賢二:石油タンク火災用の泡消火剤による流
― 49 ―
動性、第39回安全工学研究発表会、pp. 129-132(2006)
96) 内藤浩由、金田節夫、築地千春、増田哲也、山谷誌朗、佐澤潔、
小川耕司:石油タンク火災用の泡消火薬剤について(第3報)−
泡消火薬剤のレオロジー特性−、平成19年度日本火災学会研究
発表会概要集、pp. 242-243(2007)
97) 内藤浩由:泡消火剤の泡性状に関する検討、第55回全国消防
技術者会議資料、総務省消防庁消防大学校消防研究センター、
pp. 189-194(2007)
98) 内藤浩由:石油類タンク火災に使用される泡消火剤の流動性
に関する検討、消防研究所報告、第104号、pp. 1-8(2008)
99) 川端信義、佐宗祐子、内藤浩由、金田節夫:大容量放水砲の
放水シミュレーション、平成19年度日本火災学会研究発表会概要
集、pp. 96-97(2007)
100)佐宗祐子、内藤浩由、廖赤虹、坂本直久、小山秀人、山野光一、
関修治:平成15年9月の苫小牧でのタンク全面火災時の泡放射に
関する一考察、消防研究所報告、第103号、pp. 19-24(2007)
101)佐宗祐子、内藤浩由、廖赤虹、坂本直久、小山秀人、山野光一、
関修治:窒素富化空気による小規模タンク火災の抑制、第45回
燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 300-301(2007)
102)特願2007-240923、石油タンクの消火方法、石油タンクの消火
システム、消火ノズル及び消火設備付き石油タンク(2007)
103)H. Gotoda and Y. Saso:Unsteady Motion of Pool Fire on
Small-scale Burner, Journal of Bifurcation and Chaos, Vol. 17,
No. 6, pp. 2185-2193(2007)
104)H. Gotoda, S. Kawaguchi, Y. Saso:Experiments on dynamical
motion of buoyancy-induced flame instability under different
oxygen concentration in ambient gas, Experimental Thermal and
Fluid Science, Vol. 32, pp. 1759-1765(2008)
105)鶴田俊、鈴木健、尾川義雄、廖赤虹:新燃料自動車火災の
消火について、平成18年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 202-205(2006)
106)鶴田俊、鈴木健、尾川義雄、廖赤虹:新燃料自動車火災の消
火について、消防研究所報告、第103号、pp. 1-8(2007)
107)消防庁消防大学校消防研究センター:新燃料自動車に求めら
れる消火設備の能力に関する研究報告書、消防研究技術資料、
第76号(2007)
108)斎藤直:火災における燃焼限界・消炎濃度の評価とその応用
に関する研究、火災、Vol. 48、 No.4、 pp. 3-4(1998)
109)斎藤直:オゾン層保護と消火剤の研究、Security、 No. 88、
pp. 60-63(1998)
110)斎 藤 直、佐 宗 祐 子、尾 川義 雄:新 消 火 剤の消 火 性 能と課
題、第1回消防防災研究講演会資料、自治省消防庁消防研究所、
pp. 9-14(1998)
111)N. Saito:An Overview on Research and Development of
Detection and Suppression in Japan, Proceedings of 14th Joint
Panel Meeting of the UJNR Panel on Fire Research and Safety,
Tsukuba, Ibaraki; Mitaka, Tokyo, Japan, pp. 176-182(1998)
112)Y. Ogawa, N. Saito and C. Liao:Burner Diameter and
Flammability Limit Measured by Tubular Flame Burner,
Proceedings of Twenty-Seventh Symposium(International)on
Combustion, pp. 3221-3227(1998)
113)引場由紀、斎藤直、佐藤和人、尾川義雄:7.9リットル球形爆
発容器式燃焼限界測定装置の特性、消防研究所報告、第85号、
pp. 22-31(1998)
114)引場由紀、佐藤和人、斎藤直、尾川義雄:消火剤添加混合気
の燃焼限界組成近傍における球形爆発容器法の着火頻度、平成
10年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 14-17(1998)
115)引場由紀、尾川義雄、斎藤直、佐藤和人:700リットル模型に
よるガス系消火剤の爆発抑制濃度 その1 装置概要と実験条件
の検討、平成11年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 260263(1999)
116)尾川義雄、引場由紀、斎藤直、佐藤和人:700リットル模型に
よるガス系消火剤の爆発抑制濃度 その2 プロパン−空気−消
火剤混合気の燃焼限界、平成11年度日本火災学会研究発表会概
要集、pp. 264-267(1999)
117)茂手木剛、鶴田俊、斎藤直:カップ内における可燃性液体の特
性時間、平成12年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 196199(2000)
118)茂手木剛、鶴田俊、斎藤直:可燃性液体の伝熱特性のカップバー
ナー消炎濃度測定に及ぼす影響、第38回燃焼シンポジウム講演
論文集、pp. 57-58(2000)
119)桜井健一、斎藤直、中谷衛:気体炭化水素火炎に対するカッ
プバーナー消炎濃度、平成10年度日本火災学会研究発表会概要
集、pp. 10-13(1998)
120)桜井健一、斎藤直、鶴田俊:不活性ガスによる対向流メタン
拡散火炎の消炎とカップバーナー消炎濃度、平成11年度日本火
災学会研究発表会概要集、pp. 236-239(1999)
121)檀原俊康、斎藤直:ろ紙の下方燃え拡がりに及ぼす不活性ガ
スおよび水蒸気の影響、消防研究所報告、第86号、pp. 28-34
(1998)
122)茂手木剛、澁谷徹、鶴田俊、斎藤直:プラスチック火災に対
するガス系消火剤の消炎濃度に関する研究、消防研究所報告、
第96号、pp. 52-57(2003)
123)尾川義雄、鶴田俊、鈴木健、廖赤虹:カップバーナー法による
アルコールを添加したヘプタンの消炎濃度、平成18年度日本火災
学会研究発表会概要集、pp. 206-207(2006)
124)N. Saito, T. Tsuruda and K. Sakurai:Effect of Combustible
Vapors in Air on Extinction of Cup Burner Fames by HFC and
FC Fire Suppressants, Fire Safety Science - Proceedings of
the Sixth International Symposium, Poitiers, France, July 1999,
pp. 411-420(2000)
125)尾川義雄:管状火炎による各種液体可燃物−空気−消火剤混
合気の燃焼限界、第36回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 764766(1998)
126)尾川義雄:二酸化炭素及びフッ化炭化水素消火剤を添加した
液体可燃物蒸気−空気混合気の燃焼限界、消防研究所報告、第
87号、pp. 25-30(1999)
127)中田健一、斎藤直、佐宗祐子、尾川義雄:消火設備から回収
されたハロン2402の消火性能評価、消防研究所報告、第86号、
pp. 22-27(1998)
128)犬飼恒彦、岡田潤一、岡昌彬、佐藤和人、板野直樹、斎藤 直:ガス系消火剤放出実験における平衡濃度(その1)実験装
置及び実験方法、平成11年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 248-251(1999)
129)岡昌彬、板野直樹、岡田潤一、佐藤和人、犬飼恒彦、斎藤直:
ガス系消火剤放出実験における平衡濃度(その2)窒素による放
出実験、平成11年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 252255(1999)
130)佐藤和人、岡昌彬、板野直樹、岡田潤一、犬飼恒彦、斎藤直:
ガス系消火剤放出実験における平衡濃度(その3)二酸化炭素及
びHFC227eaによる放出実験、平成11年度日本火災学会研究発表
会概要集、pp. 256-259(1999)
131)斎藤直、中田健一:磁気式酸素濃度計に及ぼす消火剤の影響、
消防研究所報告、第89号、pp. 35-42(2000)
132)鶴田俊、斎藤直:モデルガス系消火剤の噴流近傍における混
合挙動、平成12年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 184187(2000)
133)内藤祐輔、秋野高史、川端信義、石川拓司、松本洋一郎、斎藤直、
鶴田俊:ボンドグラフによるガス系消火システムのモデル化、平
成13年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 60-63(2001)
134)川端信義、石川拓司、石河嘉彰、内藤祐輔、松本洋一郎、斎
藤直、鶴田俊:放出された消火ガスの混合拡散流れのラージエディ
シミュレーション、平成13年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 72-75(2001)
135)D. Makarov, A. Karpov, O. Sugawa, T. Tsuruda:CFD
Modelling of Garage Fire and Gaseous Fire Suppression, Fire
Science and Technology, Vol. 20, No. 1, pp. 37-49(2000)
136)D. Makarov, A. Karpov, T. Tsuruda:CFD Simulation
― 50 ―
of Gaseous Suppressant Injection and Fire Extinguishing,
Proceedings of the Fourth Asia-Oceania Symposium on Fire
Science and Technology, Tokyo, Japan, pp. 439-450(2000)
137)K. Omae, K. Oda, H. Nakashima, C. Ishizuka, H. Sakurai, N.
Saito, Y. Saso and Y. Ogawa:Toxicity of Fire Decomposition
Products of New Fire Extinguishing Agent, 1,1,1,2,3,3,3-Heptafl
uoropropane, J. Occup. Health, Vol. 40, pp. 79-80(1998)
138)佐宗祐子、押川佐太郎、柏木仁、由井順一、藤井貢、北野順也、
志賀明:ハロン代替全域放出消火設備による消火時の有毒ガス
濃度と火災規模の関係、平成13年度日本火災学会研究発表会概
要集、pp. 56-59(2001)
139)H. Kashiwagi, S. Oshikawa, J. Yui, M. Fujii, J. Kitano,
A. Shiga and Y. Saso:Effect of Fire Size on Suppression
Characteristics of Halon Replacement Total-Flooding Systems,
Proceedings of Halon Options Technical Working Conference,
Albuquerque, NM, April 2001, pp. 272-281(2001)
140)佐宗祐子、鶴田俊、斎藤直:ガス系消火剤を添加した火炎
中におけるCO生成のモデリング、消防研究所報告、第87号、
pp. 14-24(1999)
141)Y. Saso, M. Nishioka and T. Takeno:CO Formation
Characteristics of Methane-Air Diffusion Flames Doped with
Halon Replacements, Proceedings of the Fourth Asia-Oceania
Symposium on Fire Science and Technology, pp. 327-337(2000)
142)佐宗祐子:ハロン代替消火設備によるヘプタン火災消火時
の区画内圧力変化、第30回安全工学シンポジウム講演予稿集、
pp. 219-222(2000)
143)佐宗祐子:ハロゲン系消火剤による火炎抑制に伴う発熱現象、
消防研究所報告、第100号、pp. 37-43(2006)
144)Y. Ogawa, N. Saito and Y. Saso:Effect of Interaction
between Halogenated Fire Suppressants and Inert Gas on
Extinction Limit of Premixed Flame, Proceedings of Halon
Options Technical Working Conference, Albuquerque, NM, May
1997, pp. 106-115(1997)
145)尾 川義 雄、斎 藤 直、佐 宗 祐 子:ガス系 消 火 剤の 混 合によ
る消火性能の改善と評価、第47回全国消防技術者会議資料、
pp. 171-176(1999)
146)Y. Saso, Y. Ogawa, N. Saito and H. Wang:Binary CF3Brand CHF3-Inert Flame Suppressants: Effect of Temperature
on the Flame Inhibition Effectiveness of CF3Br and CHF3,
Combustion and Flame, Vol. 118, pp. 489-499(1999)
147)Y. Saso and N. Saito:Effects of Temperature, Aerodynamic
Straining and Suppressant Inhibition by CF3Br in MethaneAir Counterflow Diffusion Flames, Fire Safety Science Proceedings of the Sixth International Symposium, Poitiers,
France, July 1999, pp. 399-410(2000)
148)佐宗祐子:数値実験による消火剤の火炎抑制機構の解明、日
本燃焼学会誌、第46巻138号、pp. 224-232(2004)
149)佐宗祐子:ハロゲン系消火剤の燃焼化学、第1回消防防災研究
講演会資料、自治省消防庁消防研究所、pp. 3-8(1998)
150)上坊寺宏枝、幸田清一郎、佐宗祐子、斎藤直:メタノール対
向流拡散火炎における水の凝縮とその影響、第35回燃焼シンポ
ジウム講演論文集、pp. 690-692(1997)
151)佐宗祐子、上坊寺宏枝、幸田清一郎、斎藤直、西岡牧人:メタノー
ル液面上の対向流拡散火炎の燃焼性状と消炎、平成10年度日本
火災学会研究発表会概要集、pp. 22-25(1998)
152)佐宗祐子、上坊寺宏枝、幸田清一郎、斎藤直:ガス系消火剤
による液体燃料表面上対向流拡散火炎の消炎機構、平成10年度
日本火災学会研究発表会概要集、pp. 26-29(1998)
153)佐宗祐子、幸田清一郎、斎藤直、西岡牧人:消火剤を添加し
たメタノール液面上対向流拡散火炎の消炎近傍における挙動、第
36回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 830-832(1998)
154)Y. Saso, H. Joboji, S. Koda, N. Saito and M. Nishioka:
Response of Counterflow Diffusion Flame Stabilized on a
Methanol Pool to Suppressant Doping, Proceedings of the
Combustion Institute 28, pp. 2947-2955(2000)
155)佐宗祐子:メタン−空気対向流拡散火炎の限界活性ラジカル
量、消防研究所報告、第101号、pp. 1-7(2006)
156)佐宗祐子:燃焼の抑制機構に関する統一理論の検証−次世代
複合消火剤の可能性−、平成12年度日本火災学会研究発表会概
要集、pp. 192-195(2000)
157)Y. Saso:Roles of Inhibitors in Global Gas-Phase Combustion
Kinetics, Proceedings of the Combustion Institute 29, pp. 337344(2002)
158)佐宗祐子:不活性ガスと金属化合物の火炎抑制作用の相乗効
果(火炎温度と抑制剤濃度の影響)
、第39回燃焼シンポジウム講
演論文集、pp. 383-384(2001)
159)佐宗祐子:火炎負触媒の結合解離エネルギー、平成14年度日
本火災学会研究発表会概要集、pp. 88-89(2002)
160)佐宗祐子:火炎抑制種の結合解離エネルギーと負触媒効果の
関係、第40回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 541-542(2002)
161)佐宗祐子:火炎抑制種の再結合速度定数と結合解離エネル
ギー、第41回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 361-362(2003)
162)斎藤直、廖赤虹、鶴田俊:ナトリウム火災の燃焼と消火、燃焼
の科学と技術、Vol. 8、 pp. 15-25(2000)
163)廖赤虹、斎藤直、鶴田俊:ナトリウム火災の特殊性とその対策、
消研輯報、第53号、pp. 12-19(2000)
164)斎藤直、廖赤虹:金属ナトリウムの小型プール燃焼と消火、平
成10年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 4-7(1998)
165)斎藤直、廖赤虹、鶴田俊:小型プール中の高温ナトリウムの着
火挙動、
第36回燃焼シンポジウム講演論文集、
pp. 803-805(1998)
166)鶴田俊、廖赤虹、斎藤直:溶融金属ナトリウムプール上に
形成される火炎の構造、第36回燃焼シンポジウム講演論文集、
pp. 806-808(1998)
167)廖赤虹、斎藤直、鶴田俊:600 ∼ 700℃におけるナトリウム
プールの着火挙動、平成11年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 68-69(1999)
168)斎藤直、廖赤虹、鶴田俊:金属ナトリウムの加熱温度と窒素
希釈時の消火酸素濃度、平成11年度日本火災学会研究発表会概
要集、pp. 230-231(1999)
169)鶴田俊、廖赤虹、斎藤直:溶融ナトリウムの燃焼挙動にお
よぼす容器材料の効果、第37回燃焼シンポジウム講演論文集、
pp. 511-512(1999)
170)廖赤虹、鶴田俊、斎藤直:窒素消火したナトリウム固体残渣
の着火挙動、第37回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 517-518
(1999)
171)N. Saito, Liao C. and T. Tsuruda:Ignition and Extinction
of Sodium Fires in Air Diluted by Nitrogen, Proceedings of
5th Asia-Oceania Symposium on Fire Science and Technology,
pp. 285-294(2001)
172)廖赤虹、斎藤直、鶴田俊:ナトリウム酸化物とナトリウムに
よる燃焼反応、平成12年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 160-163(2000)
173)斎藤直、廖赤虹、鶴田俊:ナトリウム火災対策としての窒素
消火と課題、第38回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 169-170
(2000)
174)鶴田俊、廖赤虹、斎藤直:ナトリウム酸化物と溶融ナトリウム
の反応、第38回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 55-56(2000)
175)廖赤虹、鶴田俊、斎藤直:ナトリウム酸化生成物の反応性と
含有の過酸化物の割合、第38回燃焼シンポジウム講演論文集、
pp. 53-54(2000)
176)廖赤虹、鶴田俊:溶融ナトリウムと過酸化ナトリウム試薬と
の接触挙動、第40回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 545-546
(2002)
177)廖赤虹、鶴田俊、斎藤直:溶融ナトリウムの酸化雰囲気暴露
時間と生成物の組成、平成13年度日本火災学会研究発表会概要
集、pp. 318-321(2001)
178)廖赤虹、鶴田俊、斎藤直:窒素で消火したナトリウム燃焼
残渣の成分分析、平成14年度日本火災学会研究発表会概要集、
― 51 ―
pp. 84-87(2002)
179)廖赤虹、鶴田俊:ナトリウム酸化物の火災危険評価−ナトリウ
ム酸化生成物の成分分析について、平成15年度日本火災学会研
究発表会概要集、pp. 232-235(2003)
180)廖赤虹、鶴田俊、斎藤直:ナトリウム燃焼残渣に含まれる過酸
化ナトリウムの定量方法の検討、日本火災学会論文集、Vol. 55、
No. 1、 pp. 19-27(2005)
181)廖赤虹、鶴田俊:粉末消火剤によるナトリウム燃焼残渣の安定
化効果、消防研究所報告、第97号、pp. 1-5(2004)
182)廖赤虹、鶴田俊:粉末消火剤によるナトリウム燃焼残渣の安定
化機構に関する検討、平成16年度日本火災学会研究発表会概要
集、pp. 468-471(2004)
183)鶴田俊、廖赤虹:ナトリウム燃焼残渣の安定化研究の成果と
課題、平成16年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 492-495
(2004)
184)廖赤虹、鶴田俊、斎藤直:アルゴン−空気雰囲気における
ナトリウムの燃焼挙動、第39回燃焼シンポジウム講演論文集、
pp. 381-382(2001)
185)鶴田俊、
廖赤虹、
斎藤直:単原子分子雰囲気中のナトリウム火炎、
第39回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 379-380(2001)
186)Liao, C., T. Tsuruda, N. Saito:Light Emission Induced by
Cooling Alkali Metal Vapors in Monatomic Gases, Journal of
Optoelectronics・Laser, Vol. 13, No. 7, pp. 753-756(2002)
187)特許第3903076号:アルカリ金属蒸気の発光誘起方法と標準光
源及びアルカリ金属の漏洩検出装置(特願2002-127491)
188)鶴田俊、廖赤虹:ナトリウムプール上の蒸気層の構造に関する
研究、第40回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 423-424(2002)
189)鶴田俊、廖赤虹:リチウムの燃焼特性と消火に関する研究、
消防研究所報告、第96号、pp. 1-7(2003)
190)鶴田俊:火災時のリチウムイオン電池の燃焼挙動、消研輯報、
第53号、pp. 8-11(2000)
191)金田節夫、鈴木千嗣、山田岳大:合成樹脂管の流体特性につ
いて、平成13年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 252-255
(2001)
192)金田節夫、鈴木千嗣、山田岳大:合成樹脂管の管摩擦損失特性、
消防研究所報告、第95号、pp. 1-8(2003)
193)金田節夫:合成樹脂管のS字形曲がり管路における損失水頭、
消防研究所報告、第100号、pp. 64-71(2006)
194)廣川幹浩、山田實、真家敦子:Bi系低温はんだのクリープ寿
命評価、日本機械学会M&M2004材料力学カンファレンス講演会
論文集、04-06、 pp. 415-416(2004)
195)廣川幹浩、山田實、真家敦子:クリープ弾塑性解析によるBi
系低温はんだの経年劣化の検討、日本機械学会第17回計算力学
講演会講演論文集、04-40、 pp. 427-428(2004)
196)廣川幹浩、山田實、真家敦子、里見俊郎、大庭康雄、鈴木博成、
柏木仁:閉鎖型スプリンクラーヘッドの感熱体の経年挙動に関す
る基礎的検討、消防研究所報告、第100号、pp. 8-16(2006)
197)佐宗祐子、廖赤虹、尾川義雄、鶴田俊:廃棄物施設の防火・
消火技術の開発、第11回消防防災研究講演会資料、消防庁消防
大学校消防研究センター、pp. 71-76(2008)
198)佐宗祐子:廃棄物施設の防火・消火技術の開発、環境技術会誌、
第132号、pp. 62-66(2008)
199)尾川義雄:廃棄物処理施設等における火災に関する文献紹介、
消防研究所報告、第96号、pp. 109-113(2003)
200)廖赤虹、佐宗祐子、尾川義雄、鶴田俊:蓄熱体に注水時の熱
移動とその影響に関する検討、平成17年度日本火災学会研究発
表会概要集、pp. 218-221(2005)
201)廖赤虹、佐宗祐子、尾川義雄、鶴田俊:蓄熱体に注水時の熱
移動とその影響に関する検討、第53回全国消防技術者会議資料、
pp. 159-164(2005)
202)廖赤虹、佐宗祐子、尾川義雄、鶴田俊:蓄熱体に注水時の熱
移動とその影響に関する検討−第2報:実験とその考察−、第43
回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 298-299(2005)
203)佐宗祐子:火災と水、第15回日本水環境学会市民セミナー「災
害と水−その日に備えて」講演資料集、
社団法人日本水環境学会、
pp. 22-28(2006)
204)佐宗祐子:環境・安全問題の多次元性、化学と工業、第54巻 第6号、pp. 689-690(2001)
205)佐宗祐子:不活性ガス消火剤の人体安全性について、火災、
Vol. 54、 No. 5、pp. 36-39(2004)
206)廖赤虹:気体分離膜を用いるガス系防消火システムの実用可
能性、火災、Vol. 54、 No. 1、 pp. 38-43(2004)
207)独立行政法人消防研究所:窒素富化空気を用いた防火技術研
究会活動記録−平成15年度−(2004)
208)独立行政法人消防研究所:窒素富化空気を用いた防火技術研
究会活動記録−平成16年度−(2005)
209)独立行政法人消防研究所:窒素富化空気を用いた防火技術研
究会活動記録−平成17年度−(2006)
210)後藤田浩、佐宗祐子:火災時の室内酸素濃度と一酸化炭素生
成量の関係について、消防研究所報告、第96号、pp. 104-108
(2003)
211)佐宗祐子、後藤田浩、尾川義雄:低酸素濃度環境におけるメ
タン及びメタノール火炎からの一酸化炭素生成量、平成16年度日
本火災学会研究発表会概要集、pp. 454-457(2004)
212)Y. Saso, H. Gotoda and Y. Ogawa:Effect of Oxygen
Concentration on the Carbon Monoxide Yields from Methane
and Methanol Flames, Fire Safety Science - Proceedings of the
Eighth International Symposium, pp. 1013-1022(2005)
213)佐宗祐子、後藤田浩:減酸素気流によるプール火炎の熱フィー
ドバックの抑制、第43回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 300301(2005)
214)廖赤虹、尾川義雄、佐宗祐子、鶴田俊:窒素分離膜を利用
した破砕機の安全対策技術、Safety & Tomorrow、 No. 103、
pp. 36-41(2005)
215)廖赤虹、尾川義雄、鶴田俊、佐宗祐子:気体分離膜を用いた
防火システムの検討−ガス注入方法に関する予備的な実験−、消
防研究所報告、第96号、pp. 98-103(2003)
216)特許第3903115号:火災防止システム(特願2003-149400)
217)特許第3924623号:火災防止システム(特願2004-072376)
218)廖赤虹、尾川義雄、佐宗祐子、鶴田俊:ウォーターミストによ
り加重される窒素富化空気の消火技術に関する研究、消防研究
所報告、第100号、pp. 1-7(2006)
219)尾川義雄、廖赤虹、佐宗祐子、鶴田俊、村井直行、山根伸、
坂本直久、高木優子、大坂邦夫、杉山孝志、加藤卓、入江秀昭、
二木治好:窒素富化空気による消火実験−その1 実験設備概要と
酸素濃度保持実験−、平成16年度日本火災学会研究発表会概要
集、pp. 446-449(2004)
220)佐宗祐子、廖赤虹、尾川義雄、鶴田俊、村井直行、山根 伸、
坂本直久、高木優子、大坂邦夫、杉山孝志、加藤卓、入江秀昭、
二木治好:窒素富化空気による消火実験−その2 木材クリブ火災
とヘプタン火災への適用−、平成16年度日本火災学会研究発表
会概要集、pp. 450-453(2004)
221)坂本直久、廖赤虹、佐宗祐子、尾川義雄、鶴田俊、村井直行、
毛利信之、井上聡則:区画への窒素富化空気の注入による木材
燃焼の抑制、第43回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 314-315
(2005)
222)尾川義雄、廖赤虹、佐宗祐子、鶴田俊、村井直行、毛利信之、
坂本直久、井上聡則:区画内における木材燃焼時の急激な温度
上昇、第43回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 316-317(2005)
223)佐宗祐子、廖赤虹、尾川義雄、鶴田俊、坂本直久、井上聡
則:火災区画への窒素富化空気の注入が木材クリブの燃焼速
度に及ぼす影響、平成18年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 208-211(2006)
224)特願2006-049791、消火・防火装置及び消火・防火方法(2006)
225)佐宗祐子、廖赤虹、尾川義雄、鶴田俊:窒素富化空気によ
る消炎の数値解析、第35回安全工学シンポジウム講演予稿集、
pp. 265-266(2005)
226)H. Gotoda, S. L. Manzello, Y. Saso and T. Kashiwagi:Effects
― 52 ―
of sample orientation on non-piloted ignition of thin Poly(methyl
methacrylate)sheets by a laser 2. Experimental Results,
Combustion and Flame, Vol. 145, pp. 820-835(2006)
227)特願2004-145360、車両用火災防止設備、車両、車両の防火
方法および消火方法(2004)
228)特願2006-048010、消防車の排気ガスを利用する火災抑制方
法および装置(2006)
229)吉村眞一、金西猛、本所正泰、三浦大、鶴田俊、鈴木健、尾
川義雄、太田二朗:消防隊員活動支援システムの開発と基礎研究、
平成17年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 102-105(2005)
230)太田二朗、鶴田俊、鈴木健、尾川義雄、金西猛、吉村眞一、
本所正泰、三浦大、中田雅之、高野稔彦:消防隊員用赤外カメ
ラに要求される性能の実験検証、平成17年度日本火災学会研究
発表会概要集、pp. 348-351(2005)
231)吉村眞一、金西猛、本所正泰、三浦大、鶴田俊、鈴木健、尾
川義雄、太田二朗:消防隊員活動支援システムの研究と開発、平
成18年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 6-9(2006)
232)太 田 二 朗、鶴 田 俊、鈴 木 健、尾 川 義 雄、金 西 猛、吉 村 眞
一、本所正泰、三浦大:消防隊員用赤外カメラに要求される性
能の実験検証Ⅱ、平成18年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 246-249(2006)
233)三浦大、山口和美、井野幸夫、本所正泰、鶴田俊、鈴木健、
太田二朗:消防隊員活動支援装置の研究と開発(その2)
、平成
19年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 154-155(2007)
234)独立行政法人消防研究所:RDF火災に関する調査研究報告書、
消防研究所研究資料、第71号(2006)
235)消防庁消防大学校消防研究センター:RDF爆発・火災に関す
る研究報告書(その1)
、消防研究技術資料、第77号(2007)
236)消防庁消防大学校消防研究センター:RDF爆発・火災に関す
る研究報告書(その2)
、消防研究技術資料、第78号(2007)
237)鶴田俊:RDF施設の火災爆発事故、第7回消防防災研究講演
会資料、pp. 21-38(2004)
238)鶴田俊、
尾川義雄:三重県多度町RDF発電所爆発火災事故調査・
消火活動支援報告、消防研究所報告、第98号、pp. 35-44(2004)
239)鶴田俊:再生資源化施設の火災爆発事例、第11回消防防災研
究講演会資料、pp. 23-37(2008)
240)鈴木健、鶴田俊、廖赤虹、尾川義雄、佐宗祐子、高黎静:
RDFの加熱実験について、消防研究所報告、第98号、pp. 91-96
(2004)
241)鈴木健:RDF(ゴミ固形化燃料)の熱分解特性に関する一資料、
消防研究所報告、第100号、pp. 196-205(2006)
242)高黎静、鶴田俊:RDFの性状が自然発火に及ぼす影響、平成
16年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 90-93(2004)
243)L. Gao, T. Tsuruda, T. Suzuki, Y. Ogawa, C. Liao and Y.
Saso:Possibility of Refuse Derived Fuel Fire Inception by
Spontaneous Ignition, Proceedings of the Sixth Asia-Oceania
Symposium on Fire Science and Technology, pp. 102-107(2004)
244)高黎静、鈴木健、鶴田俊、平野敏右:RDFの火災危険性に関
する一解析、第42回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 429-430
(2004)
245)鶴田俊:RDFの熱発火に関する数値模擬計算、
消防研究所報告、
第99号、pp. 1-7(2005)
246)鶴田俊:局所加熱を受けたRDF蓄熱発火挙動、第43回燃焼シ
ンポジウム講演論文集、pp. 174-175(2005)
247)鈴木健:再生資源化施設等における消防活動、装備の開発、
第11回消防防災研究講演会資料、消防庁消防大学校消防研究セ
ンター、pp. 79-90(2008)
248)鈴木健、鶴田俊:燃焼時におけるRDFの内部構造変化の観察、
平成16年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 294-297(2004)
249)鈴木健、鶴田俊、尾川義雄、廖赤虹:RDFの火災性状に関す
る研究−燃焼中のRDF上に未燃焼のRDFが積載された場合−、
第43回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 318-319(2005)
250)尾川義雄、鶴田俊、金西猛、杉山章、本所正泰:紙のシュレッダー
ダストおよびRDFの消火実験、平成16年度日本火災学会研究発
表会概要集、pp. 442-445(2004)
251)鈴木健、鶴田俊、尾川義雄、高黎静:RDFの消火に関する実
験的研究−水噴霧による消火−、平成17年度日本火災学会研究
発表会概要集、pp. 52-55(2005)
252)T. Suzuki, T. Tsuruda, Y. Ogawa and C. Liao:A Study on
Extinction of RDF(Refuse Derived Fuel)Pile, Proceedings of
8th International Symposium on Fire Safety Science, pp. 789800(2005)
253)鈴木健、鶴田俊、尾川義雄、廖赤虹:不活性気体によるRDF
の消火について、平成18年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 392-395(2006)
254)鈴木健、鶴田俊:RDFの火災性状に関する研究−不活性気体
の注入の効果について−、第44回燃焼シンポジウム講演論文集、
pp. 424-425(2006)
255)T. Suzuki:A Study on Extinction of RDF Piles, Proceedings
of Fifth International Symposium on Scale Modeling 2006(2006)
256)佐宗祐子、廖赤虹、尾川義雄、鶴田俊:再生資源燃料施設の火災・
爆発事故事例と抑制技術の開発、化学工学会関東支部50周年記
念大会(2005)
257)鶴田俊、鈴木健:雰囲気酸素濃度とRDFの熱分解挙動、第44
回燃焼シンポジウム講演論文集、pp. 422-423(2006)
258)鶴田俊:RDFサイロ屋根の飛翔による被害の軽減策に関する
検討、消防研究所報告、第100号、pp. 54-58(2006)
― 53 ―
3.建物火災と避難技術
3.1 建物火災
よる死亡率を算出した。無職の場合、死亡率は男女ともに
⑴ 住宅火災
50歳前後をピークとする山を描き、そのピークは年々上
住宅火災による死者数は、この10年間増加傾向を示し
昇傾向にあった。また、一人暮らしの場合、女性の死亡率
て い る。 特 に2005年 は 前 年 比18%増 の1220人 を 記録し、
は一人暮らしではない場合と同様の年齢別分布を示した
その急増要因の解明が求められた。また住宅の死者低減に
が、男性では40歳前後から特異な上昇を示した。しかし
向けた各種対策の検討も急務である。住宅火災による死者
一人暮らしであることによる死亡率の高さは年々縮小傾向
の低減には、住宅用火災警報器や住宅用スプリンクラーな
にあった。
どの防災機器の普及以外にも、住宅内で用いられる火気器
人的属性により死亡率が異なることを受け、人的属性に
具の安全化や難燃製品の使用、住宅の防耐火性の向上、さ
よる住宅火災死者の類型化11)を行った。その結果、家族型・
らには高齢者等の災害時要援護者に対する家族や近隣によ
中年男性型・高齢者型の3類型によって住宅火災による死
るケア、といったような他の様々な対策や努力も住宅防火
者の構成を理解することを提案した。この3類型は従来の
の方策として重要な役割を担っている。消防研究所では、
住宅火災による死者の類型化を踏襲するものであったが、
火災報告に基づく統計データの分析をはじめ、感知、通報
家族型は従来の「乳幼児」のグループに類型化されてこな
にかかわる初期火災の性状の類型化についての実験研究を
かった死者のグループを加えたものと位置付けられた。ま
行う等、住宅火災の被害低減に向けた研究を行った。
た、中年男性型は「健常者が飲酒したパターン」に該当し
① 住宅火災による死者の低減対策に関する統計分析
たが、さらに無職・一人暮らし・50歳前後の男性という
平成17年の住宅火災による死者が1,220名に上った要因
を解明するため、基礎的な統計に立ち返り検討を行った。
具体的な情報が与えられた。
消防白書においても子供の住宅火災による死亡率が高い
性別・年齢5歳階級別の死者数及び死亡率(人口に対する
ことが指摘されていることから、各種の統計資料から子供
死者数の割合)の経年変化から、50歳前後の男性の死者数
の住宅火災死者について検討を行った。その結果、子供死
1)
と死亡率が特異な上昇を示していることを明らかにした 。
者数は減少傾向にあり、死亡率も粗死亡率よりも低いが、
50歳前後の住宅火災死者は、無職や一人暮らしである割
損失生存可能年数(YPLL)及び損失余命(LLE)は他の
合が高く、たばこからの出火が多かった。また、自殺者の
年齢階級よりも大きく、火災が死因に占める割合は5∼9歳
増加傾向と共通する点もみられた。
階級で最も高く、高齢層ほどその割合は低下していた12)。
一方、年齢別の火災死者発生率(人口百万人当たりの住
そのほか、年齢や身体条件等の居住者の属性、住宅の構
宅火災による死者数)の過去25年間(1980年∼ 2004年)
造形式、あるいは住環境が火災による死者発生リスクにど
の推移の調査から「64歳以下」のグループの死者発生率
のような影響を及ぼしているのかについて分析するととも
は1980年から2004年の期間、3.5前後(「75歳以上」グルー
に、将来の有効性の高い防火対策のあり方についても考察
プの1/10以下)で横ばい状態であるのに対して、同じ期
を行った13∼30)。
間 に「65歳 ∼ 74歳 」 グ ル ー プ の 死 者 発 生 率 は21.2か ら
住宅における居住者を年齢別に区分したあと、さらにそ
12.9に、そして「75歳以上」グループの死者発生率は55.7
の住宅の種類別に分けて居住人口百万人当たりの火災死者
から32.3へと、それぞれ39%、42%とおよそ4割も減少し
発生率を求めてみたところ、全住宅種類を通じて、年齢層
ていることが分かった
2∼9)
。
が高くなるにつれ火災による死者発生率の値が大きくなっ
人口当たりの火災による死者発生率の減少傾向は、高齢
ている。とりわけ、75歳以上になるとその傾向がより強
者グループにのみ現れていることから、この減少傾向を生
いことが分かった。一方、住宅種類別にみると、木造共同
み出している要因は、近年における医療の発展や健康志向
住宅では、全年齢層にわたって他の住宅種類に比べて、火
に伴い、一般に高齢者の健康状態が25年前に比べて向上
災による死者発生率が飛びぬけて大きくなっている。この
していることが反映しているのではないかと推察された。
ように、火災による死者発生リスクに大きな影響を及ぼし
一方、高齢者層の住宅火災死亡率が低下していたことに
ている要因には、年齢に代表される居住者のVulnerability
ついて、さらに各種の統計資料からその要因の検討を行い、 (災害に対する脆弱性)と関係する火災時の身体条件だけ
介護保険制度の施行等の高齢者を取り巻く社会状況の変化
ではなく、居住する住宅の種類が一種の指標として代表し
に伴い、要介護度の高い高齢者が住宅から火災リスクの低
ている住宅の構造や生活様式なども、年齢とは独立の要因
い施設等に移動した結果、住宅での死亡率が低下している
として存在することが分かった。
可能性があることを明らかにした10)。
② 住宅火災の初期火災性状に関する実験研究
人口統計資料と火災統計から人的属性による住宅火災に
一般住宅において、住宅用火災警報器(以下、住警器)
― 54 ―
の有効性を知るためには、住宅火災の初期火災性状を知る
普及(北米では1970年代から英国では1992年頃から急速
必要があり、そのための研究を行った31)。まず初めに火災
に普及)である。他の要因としては、マットレスや布張り
統計データにより、住宅初期火災の典型的パターンを抽出
家具等の難燃規制や、喫煙人口の減少が指摘されている。
し、住警器の感知性能を評価するための火災モデルを提案
そこで、着火物対策としての可燃物の防炎化や難燃化につ
32, 33)
した
。
いて英国、スウェーデン、米国、カナダの現状について調
次に小規模実験により可燃物の燃焼性状を把握するため
査を行った。
に、流動層型燃焼炉を用い、材料別に温度と酸素濃度が異
その結果、英国や北欧での防炎事情調査で見聞したEU
なる条件下で一酸化炭素、二酸化炭素の発生特性を調べ
での難燃規制のための薬剤の使用に対する基本スタンス
た34)。さらに、提案した火災モデルについて、ルームコー
と、米国でのスタンスがかなり異なることが分かった。例
ナ試験実験室や模型箱内で再現実験を実施し、標準火災モ
えば、EUで使用禁止になっている臭素系難燃剤は、米国
35∼38)
。最後に、二階建て住宅を模擬した火
でもカリフォルニア州のほか、いくつかの州で規制されて
災実験室内で、標準火災モデルを用いた実大規模燃焼実験
いるが全国的ではない。またスウェーデンではHBCD(ヘ
を実施し、発熱速度、煙濃度、ガス濃度などを調べるとと
キサブロモシクロドデカン)を含む臭素系の防炎薬剤の環
もに、一般住宅火災における火災モデルごとに住宅用火災
境、生態への長期影響をかんがみ、フェーズアウトされる
デルを構築した
39, 40)
。
感知器の作動特性や感知レベルの確認実験を行った
また、住宅火災のヒヤリ・ハット経験に関するWebアン
べきであるとの見解が示されていた。つまりEUでは、安
全性が証明されるまでは原則使用禁止であるのに対して、
ケート調査を実施し、ヒヤリ・ハット経験は調理器具に関
米国では危険性が証明されるまでは使用が禁止されること
するものが多く、放置・忘れる等による調理油の発火や火
はないとのスタンスであり、欧米と一口にいっても、一括
41, 42)
の消し忘れが大半であることが明らかになった
りにはできないことが分かった45∼47)。
。
③ 住宅火災に対する住警器等の効果に関する研究
⑵ 中高層建物における火災の延焼防止
消防法の改正により、2006年6月1日からすべての新築
都市の高層化に伴い、都市地域を中心として火災に占め
住宅への住警器の設置が義務付けられることになった。住
る中高層建物火災、なかでも中高層共同住宅火災の割合が
警器が大半の住宅に普及している米国や英国のデータで
増大する傾向にある。1996年10月に発生した「広島市基
は、住警器の設置してある住宅はそうでない住宅に対して
48)
では、9階で発生した火災が外部開口部
町高層住宅火災」
火災死者発生リスクはおおよそ半減することが報告されて
を通じて30分という短い時間に最上階である20階へと延
いる。我が国でも過去の火災データから同様の傾向を期待
焼し、多数の居住者が避難を強いられた。中高層共同住宅
できるのかどうかを知るために既存の自動火災報知設備設
火災では、延焼方向が隣接住戸という平面的な拡大だけで
置効果のデータによって検証を試みた43, 44)。
なく、上階住戸への垂直方向の延焼危険並びに煙の拡散と
住宅に設置されている火災感知器として自動火災報知設
いう問題があり、その防止が重要な課題として再認識され
備(以下、自火報)を取り上げ、住宅火災中にみられるそ
た。この火災をうけ、1999年度∼ 2003年度にかけて特別
の設置・作動状況別に、死者発生火災率(死者の発生した
研究課題として中高層建物の上階延焼に関わる研究を実施
火災の全火災中に占める割合を%で表したもの)を調べた
した。この一連の研究では、バルコニーを含む中高層共同
結果、火災が発生した住宅のうち自火報設置の比率は全体
住宅を模擬した模型実験及び事例解析等により、中高層共
で7.2%であり、さらにそのうち自火報が実際に作動した
同住宅火災の出火住戸における火災性状及び上階への延焼
ケースは4.1%と約半分である。相対的に自火報が多く設
拡大性状の特徴を明らかにするとともに、延焼拡大防止対
置されている非木造共同住宅の場合で自火報の作動効果を
策上、避難安全上、さらには消防防災上、有効な対策を考
みると、設置無に比べて設置有・作動有の場合の死者発生
察し、提言することを目的に据えた。なお、本研究は鹿島
火災率は0.58倍(42%減)に低減することが明らかとなっ
建設技術研究所との共同研究として実施した。
た。
① 中高層住宅における可燃物実態調査とこれに基づく住
④ 海外の住宅防火対策に関する調査研究
戸火災のモデル化
1970年代の後半に、人口百万人当たり死者数で日本の
一般に耐火建物の火災性状は、様々な要因によって支配
約2倍という高い値であった米国とカナダがその後一貫し
され、とりわけ可燃物の特性に多く依存する。また可燃物
て減少傾向を辿り、日本の水準と並び、さらに下回るまで
の特性は空間の用途と居住者の暮らし方や整理の度合にも
に至っている。一方、英国は1980年代を通じて、日本と
左右される。実験に先立ち、可燃物の種類、室内での配置
同程度の水準で推移していたが、1990年代初頭から減少
状況調査を行った。この調査には、同一形状の定型住戸プ
傾向に転じて、現在では約40%の減少となっている。こ
ラン(3DK)の鉄筋コンクリート造中層共同住宅を対象と
れら北米や英国における火災による死者数の減少は、その
した木質系可燃物配置の実態調査49)と、都内大学生を対象
大半が住宅火災における死者低減によるものであり、その
に継続的に実施した住宅個室の可燃物実態調査50)からな
理由として第一に挙げられるのが住宅における煙感知器の
る。既往の研究では、部屋全体の平均的可燃物重量での調
― 55 ―
査にとどまっているが、本調査では空間と可燃物及び配置
理モデルを提示した。こうした工学的モデルとは別に噴出
との関係、さらには、燃焼時に重要となる開口部との位置
火炎を微視的に予測可能な数値流体力学(Computational
関係についての詳細な調査を実施している点に大きな特徴
Fluid Dynamics、以下、CFD)に基づく数値解析を実験に
がある。また、屋内の可燃物調査以外に、バルコニーの形
適用し予測の妥当性を検証するとともに、多種多様なバル
状及び、バルコニー利用状況についての調査も併せて実施
コニー形状での噴出火炎の性状の予測を実施した。
した。その結果、石油タンクやごみ置き場など不要品保管
数値解析手法としては米国商務省標準技術研究所(NIST)
場所、物干し場所として時間的・空間的に連続/断続的に
により開発されたFire Dynamics Simulator(以下、FDS)
使用されている実態が明らかになった。
を用いた。前述の模型実験結果との比較検討77)を通じて、
② 中高層住宅の1/7模型並びに1/3模型を用いた延焼性
火災室やバルコニー下部等、部分的に実験に比べて温度が
状に関する火災実験
低めに予測される等今後の検討課題が明らかになった。ま
既往の噴出火炎の研究では、開口部形状を基にして自由
た、熱気流が壁に吸い寄せられるコアンダ効果や、温度分
空間における矩形火源からの上昇気流の性状に置き換えて
布の定性的な様相は再現でき、今後の火災予測手段として
温度上昇の相似則式を誘導している。しかしながらこの式
有望であることが明らかとなった。
は、火源径に関連する火災室が単一開口かつ1/10分程度
⑶ 階段室火災の防火安全対策に関する研究
の小スケールの実験で検証されたもので、実大スケールの
2001年9月1日、新宿歌舞伎町明星56ビル階段室3階部分
多数開口や、多層連続バルコニーの場合でも適用できるか
で発生した火災により、死者44名、負傷者3名という近年
疑問があった。これら多数の要因の影響を調べることを意
希にみる多数の死傷者が発生した。本火災は、本来安全で
図して実験研究に着手した。連続則バルコニーを経由した
あるべき竪穴区画で発生したこともあり、その防火安全上
上階延焼における噴出火炎の物理化学的現象を明らかにす
の対策の盲点をつかれた火災であった。階段室内での火災
るため、二種類の縮尺模型(1/7及び1/3)を用いて系統
時の燃焼性状・煙流動性状についての系統的な研究は少な
的な実験を実施した。
く、合理的な対策を講じる上での知見が得られていないた
51∼54)
1/7模型による小規模実験(1997年度∼ 1998年度)
め、階段室における合理的な防火安全対策を講じる上で必
では、燃料をプロパンガスに限定し、多数階層を持つ連続
要となる煙伝播及び有毒ガスの生成等、火災性状の把握の
バルコニー深さを変数とした実験を実施した。幾何学的な
観点から、前章の中高層建物の防火安全対策の研究と並行
形状の違いが噴出火炎の形成にどのような影響を与える
して実験的研究を実施した。
か、目視、ビデオ、熱映像カメラで観察し、また温度や熱
① 実大規模2階層実験
放射量の測定を行い、簡易予測式を求めた。
歌舞伎町明星56ビルで、どのように火災が拡大し、3、
55∼58)
では、
ついで1/3模型実験(1999年度∼ 2000年度)
4階の店舗内に煙が拡散し避難ができなくなったのかを調
燃料を変化させるとともに、バルコニー手摺の形状を変化
べるために、実大規模での2階層の実験78)を所内で実施し
させるなどの実験を実施し、1/7実験シリーズの結果との
た。この実験はテレビ番組での放映を目的として実施され
59)
相似性も確認 した。居住空間の可燃物量・種類・配置と火
たものであるが、3、4階の各部での温度、煙濃度及びガ
災性状、さらに多数階層に及ぶ連続バルコニーの設置とバ
ス濃度の測定を行った。火源として3階から4階にわたっ
ルコニー手摺などの形状や構造によって居室の火災性状が
て新聞紙やビールケース、おしぼり等、当時に置かれてい
変化する可能性は大きい。これらの影響を調べるため火源
た可能性のある可燃物を、推測の下、階段室に沿って配置
燃料の種類を変化させるとともに、模型寸法やバルコニー
させ、3階の階段踊り場に目隠し板として火災現場で設置
・同腰壁などの形状を変えた実験の実施を行った。燃料と
されていた発泡スチレンボードに着火した。階段から3階
してはプロパンガスを中心に木材クリブ、PMMA、ウレ
4階に流入する平均温度はそれほど高いものではないが、
タンなどの固体燃料を使用し、プロパンガスの実験に比べ
4階では、着火後約1分で煙が流入し始め、その後約2分間
て大きな発熱量、噴出火炎についての現象を観測した。
で床まで降下した。3階では、扉を開放すると同時に、煙
こうした一連の実験を基に、バルコニー上方に形成され
が居室側に流れ込み、開放後3分程で煙層が部屋の床上
る火炎形状、高温気流性状について、バルコニーの奥行き、
50cm程度まで急速に降下・充満した。
開口部との位置関係をパラメータにした予測式のモデル
② 実大規模階段室実験
60∼76)
を提示し、上階への接炎、放射熱による延焼拡大
化
階段災での今後の被害軽減のための施策立案にむけて、
を検討することが可能となった。また、噴出火炎の生成メ
階段室での火災性状の理解が不可欠であった。低層建物の
カニズムについて、燃焼効率という新しい観点から現象の
階段室内で火災が発生した時の火災覚知・消火等の合理的
解明62, 71)を行った。
な防火安全対策を図っていく上で必要となる、i)火災性
③ 数値計算による上階延焼危険性の検討
状及び技術的データの収集、ii)当面対策として予定され
上階延焼危険予測のため、一連の実験結果を基に噴出火
炎の特性を解析し、火炎の諸現象を簡易的に取り扱える物
ている防災設備機器の動作・効果の実証、の二つの観点か
ら階段室における火災実大規模実験を実施した。
― 56 ―
本実験に先立ち、所内建築防火研究棟の3階層の実験階
段で燃焼性状、煙層の形成について予備的実験を実施し
79)
た 。またこの結果を基に、大規模実験場内に、新宿歌舞
拠点としては やや影響がある というレベルには至らな
いことが明らかになった。
③ 消防活動拠点の煙制御に関する検討
伎町雑居ビルを模擬した階段室(内法約2m×長さ4m、階
消防法令では無窓階で消防活動用の排煙の設置が義務化
高3m、地上部分から天井面まで約16m)を作製し、火源
されている。従来の排煙では煙を吸い出すいわゆる機械排
の燃料・種別、開口部の条件をパラメータにして系統的な
煙が一般的であった。しかしながら、吸気式の排煙では給気
80)
実験を行った 。また歌舞伎町の火災に近い条件を再現す
経路の確保が難しい、また排煙風道や排煙機そのものが高
るため、個々の可燃物についても、別途ルームカロリメー
温にさらされて火災盛期の能力に制約がある等の課題があ
81)
タにおいて燃焼特性の測定を実施した ほか、数値シミュ
る。これに対して、消防用の排煙としては階段室等から給気
レーションによる予測も併せて実施し82)、熱気流の拡散状
をする加圧排煙が望まれていたが、建物の開口部の流量係
況の解析を実施した。
数等の技術的データが整備されておらず設計手法も確立さ
⑷ 建築の防火安全に係る消防法令の性能規定化にむけた
れていない。そのため消防用排煙を性能設計で行えるような
技術的検討
基礎的な技術データを得るため実験を実施した86∼89)。
建物の防火安全対策の合理化にむけて、建築基準法では、
④ 消防活動支援からみた進入口、防火区画等のガラスの
1998年から2000年にかけて「確認検査の民間開放」と「性
性能に関する検討
能規定化」を目的とした大幅な改正が行われた。この動き
消防活動支援性能においては、建物内部への進入口及び
に併せて、2000年以降、消防庁においても消防法令の性
屋内での拠点確保が重要である。近年、防犯上の理由から
能規定化を目指した技術的検討が、「総合防火安全対策手
ガラスの破壊に対し強度を増すように工夫された防犯ガラ
法の開発調査委員会」等を通じて実施された。そうした中、
スが開発されている。そのため、建物のガラス窓等に対す
多種多様な実験に参加し成果をとりまとめた。
る開口部判定や消防活動における開口部確保の観点から、
① 避難(脱出)支援に関する検討
消防隊員によるガラス破壊性状を把握するためガラス破壊
避難器具は、現行法令において在館者数や用途に応じた
実験を行った90)。消防隊員の片手及び両手に持った破壊器
設置個数の定めはあるが、その配置・脱出能力について技
具による加撃力を測定し、振り子式の破壊器具が振り下ろ
術的データはほとんどない。川崎市消防局の協力の下、緩
すガラス破壊実験装置の加撃力と同等の打撃高さを見出す
降機・救助袋等を用いて25名の被験者を対象に脱出の実
ことにより、客観的なガラス破壊性能の評価法の確立を試
験を行った83)。実験では、設置・降下時間の計測等を行い
みた実験である。こうした実験を通じて、合わせガラスの
単位時間に脱出可能な性能について調べるとともに、避難
ような中間樹脂膜を拡大する性能を別途客観的に評価する
器具の操作時、使用時の課題を整理した。その結果、1階
方法の確立が課題となっていることも明らかにされた。
層毎分2名程度の処理能力で、階数が高くなるとその能力
一方で、国土交通省の定める試験に合格した防火ガラス
が減じることが明らかとなった。また、バルコニーを通じ
が、防火区画構成材として使用されるようになった。防火
て隣接住戸へ避難する際に破壊することとなる隔壁の破壊
区画は、火災建物内での延焼拡大防止を図り、消防隊の活
時の力学的特性についても実験84)を行い破壊可能な材質及
動に非常に重要である。実火災では試験方法と異なり、加
び必要となる仕様を明らかにした。
熱条件が多様である上、消防隊の放水に伴う水圧や急冷却
② 消防活動拠点の環境に関する検討
による熱的な衝撃により、防火ガラスが破壊する可能性が
火災階での救助、消火活動等消防活動を行う上で安全か
懸念される。より実火災に近い加熱条件下で、また、放水
つ円滑な消防活動に利用できる拠点の確保という観点か
に対してガラス部材がどのような挙動を示すかについて、
ら、一定時間利用できる環境及び活動の支障とならない空
検討を行った91∼96)。
間規模を明らかにすることが必要である。温熱環境(温度・
本一連の実験で高温におけるガラス単体の破壊挙動を評
湿度)及び煙濃度について、拠点に滞在する消防隊員の許
価する試験法を考案し、500℃が強度特性に変化をもたら
容値を検討する上で必要なデータを得るため実験を実施し
す目安となることが確認できた92)。輻射伝熱解析によりガ
た85)。このうち温熱環境に関しては、消防活動時に用いる
ラス部材の実験温度条件を設定し93)、次いで木材クリブ燃
防火衣、空気呼吸器を装着した被験者が、温度・湿度があ
焼実験により設定温度条件が達成される加熱条件を見出し
らかじめ設定された実験室に1名ずつ15分間滞在し、その
た94)。また、ガラスの弱点部周辺にポリエチレンフィルム
間の体温、心拍数変化を連続して計測した。その結果、湿
製の水球を衝突させることにより消防隊の放水を模擬し91)、
度の影響に比べ、温度が体温より高いか低いかが許容温度
高速度カメラでガラスの破壊挙動を観察した95)。防火ガラ
として重要であることが明らかにされた。また、煙濃度に
スの種類によっては、加熱による亀裂の発生や湾曲、水球
ついては、消防研究所の建築防火研究棟で実施した実験に
衝突による破損等がみられ、区画部材として必要な性能を
より、一種煙感知器の動作レベルである0.05(1/m)程度
有していないものがあることが明らかとなった96)。
まで薄まらないと心理的・生理的に 影響がなく 、活動
― 57 ―
焼火災検知手法を開発118∼120)した。多変量統計解析を用い
⑸ その他建物火災に関する統計分析
統計を用いた基礎的な研究として、産業安全分野で研究
た室温の異常の判別手法に関する研究(1997年)では、
「観
された正規化リスク曲線を火災被害に適用するための基礎
測対象となる部屋の通常時における室温・煙濃度など過去
的な検討を行った97)。また、消防用設備等の状態が焼損床
の測定結果履歴から、逸脱していると判断できる状況を異
面積の大きさに与える影響に関する分析
98∼101)
、業態によ
る損害発生状況の違いに基づく事業所火災の類型化102)、
103)
建物火災における初期消火活動の奏功率の算出
を行っ
た。
常状態であるとみなす」という、多変量統計学の判別手法
が、火災に起因する室内環境の異常判定に適用可能か否か
を検証し、空調の有無にかかわらず室温及びその温度変化
率が近似的に正規分布と見なせる分布を取ることを確認し
社団法人日本防炎協会の委託を受け、防炎物品の使用が
た。さらに、同手法に基づく、設置環境に自動的に適応す
火災による損失に及ぼす影響に関する研究104∼106)を行っ
る学習型感知器の基本概念を整理し提案した121, 122)。
た。
③ 住宅における感知技術
2007年1月に兵庫県宝塚市のカラオケボックスで発生し
さらに、感知技術関連の研究では、 火災検知システムの
た火災に際しては、火災とカラオケボックスに用いられる
住宅への普及に重点を置いた研究として「住宅内電気器具
防火対象物に関する全国データを用いた分析107)を行い、
の火災感知への応用技術の確立」
(1999年∼ 2001年)及び、
施策の検討に資した。
感知器と警報用機器あるいは住宅用火災警報器を無線で相
互に接続することを目的とした「感知・警報用機器の無線
3.2 感知・通報設備
ネットワーク化に関する研究」
(2005年)を実施した。
「住
⑴ 感知技術
宅内電気器具の火災感知への応用技術の確立」では、居室
① 火災のセンシング
環境に自主的に設置されやすく、かつ、機能の維持が容易
火災を早期に、確実に検出する技術を確立することは、
な形態の住宅火災総合監視システムとして、温度センサー、
生活の安全性向上に大きく寄与する。過去に実施してきた、
煙センサー、匂いセンサー、湿度センサー、人センサー等
温度、煙等の既存センサーを複合使用する手法による火災
のエアコンを制御するための各種センサーで火災を検知す
を通じ、火災初期に
る試作研究123∼125)を実施し、エアコンの大幅なコスト上昇
発生する光・熱等のエネルギーや煙・ガス等の物質を把握・
を伴わずに火災検知機能を付加できることを示した。「感
理解することの重要性があらためて明らかとなった。
知・警報用機器の無線ネットワーク化に関する研究」では、
検知技術の改善を目指した研究
108, 109)
そこで、将来の火災検知技術の向上に資することを目的
感知器や警報用機器設置における信号ケーブル敷設の費用
として、実際の建物火災時に着火物となることの多い、紙・
や美観の問題解決のために、信号ケーブルに代わる方法と
木材・プラスチック等の有機物質が各種条件の下で火災の
して信号伝送手段に無線を用いる方式を想定し、感知器、
初期に発生させる粒子やガスの物理・化学的分析、音波や
警報用機器あるいは住宅用火災警報器を無線で相互に接続
電磁波などのエネルギー放出状況の解析を行うため、火災
するための研究を行った。当該研究では、建材の電波伝搬
実験において煙濃度測定、温度測定、ガス分析、pH測定、
特性の測定調査を行うとともに、各種無線通信方式の調査
赤外−可視−紫外の3帯域で火源を撮影できるマルチスペ
を行い、火災の感知警報に適した信号伝送方式について、
クトルカメラ
110)
による映像観測、煙粒径分布測定、音波・
警報伝達の信頼性確保に重点を置いた検討126, 127)を行っ
電磁波などのエネルギー測定・分析を実施した。さらに、
た。
火災の状況でない、平常時の室温、煙濃度、各種ガス濃度
④ 自動火災報知設備に対する電磁波の影響
等の測定・分析を実施した。その結果、火災検知にかかわ
111∼115)
電磁波の活用は、車両に積まれる業務用無線やパーソナ
により、居
ル無線、個人使用の携帯電話やPHS、建物内の無線LAN
室規模の空間での初期火災実験に適した再現性に優れた火
など、広い範囲の周波数において近年増加傾向にある。携
るエネルギーや燃焼生成物の測定・分析
116)
、煙濃度と一酸化炭素
帯電話が発する電磁波によるペースメーカなどの医療機器
濃度の垂直分布計測によって感知器の壁面設置が優位な状
への影響が懸念された。また、これらの無線装置のほかに
炎火源並びにくん焼火源の決定
況であることが明らかにされた
117)
。
消防隊員も携帯無線機を現場で活用するため、これらの電
② 火災感知、識別技術
磁波が自動火災報知設備の動作に影響を与えてしまうと、
当該研究において、熱赤外映像を入力とするくん焼火災
消防活動への影響が懸念される。そこで、電磁波が与える
感知の可能性のあること、並びに多変量統計解析を用いた
自動火災報知設備への影響についての研究を開始した。機
室温の異常の判別手法が火災感知に有効であることを見出
械的に接点が動作する感知器は除き、電子回路を有する国
し、それぞれ独立した研究課題に分離発展させた。熱赤外
産各社の感知器(赤外線式炎感知器、紫外線式炎感知器、
映像を入力とするくん焼火災感知に関する研究(1998年
光電式煙感知器、サーミスタータイプの定温式熱感知器)
∼ 1999年)では、高温域の時間変化から非火災報要因と
に対して、周波数は200MHzから18GHzまでを約1%刻み
なり得るストーブ等の発熱源とくん焼火災を識別するくん
でスイープさせ、振幅変調と周波数変調の電磁波を感知器
― 58 ―
に曝露させ、感知器の発報や異常動作の有無を確認し
発研究及び、病気・身体不自由等により自力で避難できな
た128∼130)。赤外線式炎感知器と光電式煙感知器は、特定の
い人の避難安全のために、消防機関、在宅介護事業者、近
周波数域で発報や異常動作が発生し、電界強度が10V/m以
隣援護者あるいは外出中の家族等へ速やかに火災発生を通
下で発生する周波数域も存在した。この電界強度は、携帯
報する警報・通報システムの開発研究を行った。当該研究
電話であれば5cm以下の直近、5Wの無線機であれば30cm
では、聴覚障害者を対象とした火災安全意識に関するアン
以下の距離で得られる程度の値であるので、通常であれば
ケート調査136, 137)、高齢者や聴覚障害者の聴覚特性と感覚
問題は少ないと考えられる。そのほか、日本火災報知機工
諸機能の調査138)、さらに高齢者や聴覚障害者から消防機
業会と日本消防検定協会と共同で、各種感知器と受信機、
関等への火災通報に関する調査を実施し、1) 火災発生を
中継機に対し、周波数を80MHzから3,200MHzまで1%刻
光、振動、臭気により在室者に火災を知らせると同時にイ
みでスイープさせ、変調を振幅変調とし、電界強度10V/m
ンターネット通信網を用いて近隣介護者、介護事業所等に
の強さの電磁波を曝露させる実験を実施した
131)
。機器に
より特定の周波数域で発報や異常動作が発生した。
警報・通報する緊急通報システム139)並びに、2) 火災発生
を外出中の家族等に火災を通報し、外出先から自宅を管轄
電磁波の影響を受けやすかった赤外線式炎感知器につい
する消防機関へ通報する電話転送機能付き火災通報装
て、センサー部分である焦電素子が電波の影響を受けるの
置140)の開発及び試用評価を行った141)。さらに、ホテル・
かを確認するため次のような実験を行った。焦電素子の
旅館等において警報音による火災情報が聞こえにくい高齢
入ったセンサー部を、焦電素子と内部回路のないケースだ
者等災害時要援護の宿泊客に携帯メールで火災を通知する
けのセンサーや光の入る窓を金属でふさいだセンサーなど
PC用ソフトウェア142)の開発を行った。また、音響警報を
を製作し、出力信号をアナログ電圧で記録しながら、電磁
補う警報手段として、香気による警報に関する研究143)を
波を曝露させ影響を確認した。その結果、焦電素子よりも
実施し、火災警報用香気発生装置の試作を行った。
増幅回路の前段にノイズが載ることが分かった132)。セン
警報・通報の研究では、火災感知の警報・通報のほかに、
サー素子からの微小信号を増幅する回路を持った赤外線式
災害発生時の防災広報に関して、屋外拡声式同報設備や消
炎感知器や光電式煙感知器が電磁波の影響を受けやすいこ
防車等の緊急車両の拡声装置等の明瞭度向上に関する研究
とが分かった。
を行った。また、防災情報を誤解なく理解しやすい内容で
電磁波を用いた医療器具が設置された部屋で、光電式煙
感知器が医療器具を使用した際に発報してしまう事案があ
住民へ提示する警報伝達システムの開発に関する研究を実
施している。
ることから、強い電磁波があらかじめ予想される環境でも
屋外拡声式同報設備や消防車等の緊急車両の拡声装置等
使用できる感知器の構造について検討した。電磁波からの
の明瞭度向上に関する研究では、ホーン型スピーカーの震
防護には電磁シールドを施すことが効果的であることか
動系を制御する方法を見出してその特性を改善し屋外拡声
ら、導電性の塗料を感知器匡体の内面に塗布することを試
式同報設備や緊急車両の拡声装置の明瞭度の向上を図っ
みた133∼135)。感知器は一般的に天井側のベース側匡体と人
た。また、スピーカーの震動系を制御する方法の開発によ
が目にする側のカバー側匡体の二つに大きく分解できる。
り入力波形に忠実な音波の発生が可能になるホーン・ス
そこで、導電性塗料の塗布を、ベース側のみ、カバー側の
ピーカーの震動系を増幅系に組み込む技術を開発した144)。
み、ベース側とカバー側の両方の3種類で、シールド効果
防災情報を誤解なく理解しやすい内容で住民へ提示する
について確認した。導電性塗料の膜厚は約20μmで電磁波
警報伝達システムの開発に関する研究では、全国の市町村
の電力減衰効果は約-16dBが得られていると考えられる。
を対象に住民向け防災広報システムの運用実態調査145)並
カバー側のみに導電性塗料を塗布した条件でも、高いシー
びに広報文例の収集を行うとともに、主に洪水を対象とし
134, 135)
。
て、洪水注意報・警報、降雨予測、河川水位予測等の情報
⑵ 警報・通報に関する研究
の到来に対して、内水の上昇や河川の氾濫による浸水域の
ルド効果が得られた
火災感知後の警報は在館者・在室者に火災を知らせ、初
算出と避難範囲の抽出、さらには公的機関公表の河川情報
期消火あるいは避難を促すものとして重要な要素である。
等に基づく水位の予測等を用いて、住民向けの避難勧告や
現在、火災が発生した際の警報は、ベル、ブザーあるいは
避難指示のタイミングと広報文案を提示し、市町村等の災
音声警報等の主に音響による方法が用いられている。音は
害対策本部での意思決定の支援を行う、防災情報文章作成
人の注意を引きつけやすく、睡眠から目覚めさせることが
支援システムの開発研究を行っている。さらに、この研究
可能であり、さらに、広範囲に伝わるなど、警報手段とし
では市町村役場等に設置されたJ-ALERT(全国瞬時警報
て優れた特徴を有する。しかし、聴覚に障害のある人に対
システム)受信機で得られる警報を防災担当職員並びに住
して火災の発生を伝えるためには、音響による警報のみな
民宅の警報・通報装置へ防災情報を配信する警報システム
らず、他の警報手段を用いることや周囲の人の手による避
の開発を行っている。
難の援助などを組み合わせた対策が有効であると考えられ
る。そこで、聴覚障害者に有効に警報を伝達する方法の開
― 59 ―
3.3 避難安全及び熱気流伝播予測に関する研究
ワー時には不特定多数の乗客が集中的に利用するととも
⑴ 避難安全に関する研究
に、特に上下階への移動が限られた数の階段やエスカレー
① 実火災における避難行動調査
タによって規定されるという火災時避難にとって極めて制
火災時における避難は、火災による煙や熱などの物理的
約条件の大きい空間である。また、2003年2月に韓国テグ
な影響のほかに、人間の心理や行動特性など人的要因が関
市地下鉄駅で発生した放火火災にみられるように、通常予
係しており、実験やシミュレーションなどだけでは解明し
想される規模以上の火災についても、最悪の想定火災シナ
がたい側面が多々ある。そのために、実際に発生した火災
リオの一つとして考慮に入れる必要が求められる時代に
において避難を余儀なくされた在館者が、火災に対してど
なっている。そこで、ある実在の地下鉄駅を対象として考
のように反応し行動したかについての実態を調査・ヒヤリ
えられる幾つかの火災シナリオについて行った避難シミュ
ングを行うことが必要である。1996年10月に広島市にお
レーションモデルによる避難状況と、二層ゾーンモデルの
ける市営基町高層住宅で発生した火災では、9階で発生し
応用による煙拡散状況の推定結果とを重ね合わせることに
た火災はバルコニーを伝って約20分という極めて短時間
より、煙の影響を考慮した避難安全性の検証を試みた。そ
に最上階の20階まで延焼したが幸い死傷者は発生しな
の結果、ホームから上への階への避難に、階段のみを用い
かった。この上階延焼火災について、火災時の避難行動に
た場合においては、約200秒経過時点からコンコースでの
関するアンケート及びヒヤリング調査を行い、回答者の年
煙汚染により階段Aの避難者も影響を受け始め、コンコー
齢や居住する階数と避難の手段(階段避難/エレベータ避
スも煙で汚染され避難不能者が増加して、最終的に430人
難)について日本火災学会と協力して調査を行った。その
が避難不能者となった。一方、階段のほかに停止エスカレー
結果、広島市基町高層アパート火災では避難者の約半数が
タも避難に使用した場合は、200秒時点での避難残留者数
エレベータを利用していたこと、また上階の居住者ほど避
が半数となり、最終的な避難不能者数も225人と約半数と
難にエレベータを選んだ比率が大きくなり、18階以上の
なり、避難可能となる人の数が半減することが分かった158
回答者はすべてが途中階までへも含めて何らかの形でエレ
∼163)
146, 147)
。このようなシミュレーション研究のほかにも、停止
。この火災の
エスカレータにおける歩行特性の実績データが極めて限ら
ほかにも、1998年に和歌山県西牟婁郡白浜町で発生した
れていることから、実際のエスカレータを利用して、停止
ホテル天山閣の火災概要と宿泊客と従業員の火災に対する
状態における群集の歩行実験を行い、上方向への歩行速度
ベータを利用していることが分かった
反応及び避難行動について調査を行った
148)
。
や流動係数について実測も行い、上記の避難シミュレー
② 高層ビルを対象としたエレベータ利用避難に関する研究
ションに反映することを行っている164∼167)。今日、既存の
広島市基町高層アパート火災では避難者の約半数がエレ
地下鉄施設においてもバリアフリーの促進のために既設階
ベータを利用していたが、こうした現状を踏まえて、エレ
段にエスカレータが設置されるケースも多く、当初よりも
ベータ避難の有効性と限界、また、その課題に関する検討
階段幅員が減少している場合もあることから、地下鉄施設
を行うために、エレベータの複数台運転を模擬する避難モ
においては、いつも利用しているエスカレータについても
デルを開発して、超高層ビルを対象としてエレベータ避難
避難時に利用できるような設備的な安全の工夫と避難時安
の避難効率に関する分析やリスク評価などを行ってき
全管理体制を検討することが必要であると考えられる。
149∼153)
。都内のある超高層ビルを対象として、エレベー
④ 煙流動・避難行動の連携シミュレーションモデルの開発
タ避難が有効となる運行方法についての検討を行うため
従来の多くの避難行動シミュレーションモデルは、煙の
た
に、火災時の避難完了時間に着目してこのエレベータ避難
影響を考慮するものの同じシミュレーション計算の中でこ
モデルを用いて、非常用エレベータと特別避難階段による
れら二つの要素を連携させて実行するものは少なかった。
避難時間を計算し比較した。火災階を2階と想定した結果
そこで、煙流動と避難行動を連携させて解析できる建物火
から、非常用エレベータによる避難完了時間と特別避難階
災時の避難シミュレーションモデルの開発に関する研究を
段による避難完了時間が同等となるエレベータ利用率は約
行う168∼172)とともに、これを1990年3月に発生した長崎屋尼
19%であることが分かった。このことから、たとえば車
崎店火災に適用して、この火災における煙流動状況と避難
椅子利用者等の避難困難者の避難に関して、もし仮に非常
状況を再現することを試みた。この火災における階段室防
用エレベータを避難に利用するとしても、各階の在館者に
火戸開閉状況の条件が変化した場合に、在館者への煙・熱
よるエレベータ利用率を一定の値以下にしないと避難完了
環境にどのような影響が生じるかについても検討を行った
時間が特別階段利用避難に比して決して短くならない可能
結果、5階へ通じる北側階段室防火戸は、荷物による閉鎖
性があり、できる限りこうした避難困難者の優先利用に限
障害によって開放状態であったが、そのことが5階への濃煙
定することが必要であることが分かった154∼157)。
伝搬を許すことになったが、もしこの防火戸が閉鎖障害な
③ 地下鉄駅における火災時の避難安全性
く煙感連動で自動閉鎖したと仮定して計算すると、5階食堂
地下鉄駅などの地下空間は、火災時の煙の拡散方向と避
難方向が重なるという基本的問題のほかに、ラッシュア
(避難限界時間1,070秒)が避難限界に達しない結果となり、
廊下へは出られないものの籠城避難によって救出を待つと
― 60 ―
いう可能性のあることが分かった173∼175)。
アFDSの登場が、誰もがCFDを利用できる機会を与えた
⑤ 高層ビルにおける全館避難の問題
という点で影響が大きい。ここで紹介したCFDの適用事
従来は、高層ビルにおいて火災が発生しても、全館同時
例にはFDSをはじめとする汎用ソフトウェアを利用した。
に避難を開始することはむしろ階段での渋滞を招き長時間
一方、汎用ソフトウェアの内容はブラックボックスであり、
避難の原因となることから、火災階及びその上下階を優先
火災に対してCFDを適用するにあたり、内容の把握はも
して避難させ、それ以外の階については火災の進展状況を
とより計算手法を研究することは、火災現象をより高精度
みながら順序だてて避難誘導を行うことが基本と考えられ
に再現するために非常に重要である。その点を踏まえ、基
てきた。しかしながら、2001年9月に発生した同時多発テ
礎的研究として窒素中にヘリウムを噴出させることにより
ロによるニューヨーク市の世界貿易センターの崩壊事故以
煙を模擬した密度流モデルを解析するためのオリジナルソ
来、こうした高層ビルにおいても、在館者が少しでも早く
フトウェアも開発した。
ビルから避難する要望を強くする傾向が増し、高層ビルに
⑶ 人工現実感(VR)技術による災害体験室の開発と応用
おいていかに効率よく、かつ、安全に避難誘導を行うかと
コンピュータのダウンサイジングやインターネットをは
いう課題が各国で研究の関心事となっている。そこで、上
じめとする通信技術の急速な進展により、いわゆるITC技
記の煙流動・避難行動の連携シミュレーションモデルにお
術が生活の隅々に入り込み、今まで一部の専門家しか利用
ける階段内歩行をより現実に即してリアルにモデル化し、
できなかったようなコンピュータ技術が身近になってきて
本シミュレーションによって全館避難の検討が行えるよう
いる。コンピュータグラフィック(CG)を機軸とした人
176)
、ある高層事務所ビルにおける避難誘
工現実感(バーチャルリアリティー:VR)技術もその一
導方法が全館避難に与える影響を考察した177)。また、あ
つであり、こうした技術を防火安全に適用しようとする試
る高層事務所ビルにおける全館避難訓練において観測を実
みが行われるようになってきた。消防研究所においても、
施し、階段室内の下降歩行速度や各階からの階段室内への
防火安全に関わる技術者・研究者のエンジニアリングツー
流入者と上階からの階段下降者との合流比について測定を
ルとして、あるいは消防隊員の教育・訓練またさらには一
行った178)。
般の人々への啓蒙ツールとしてのVR技術の適用可能性を
⑵ 熱気流伝播予測技術
探るため、2001年度から3年計画で研究プロジェクトを開
に改良を実施し
近年、パソコンやワークステーションなどの計算機は、
始した。その結果、既存技術を用いたシステム開発をハー
ひと昔前のスーパーコンピュータが持つ演算能力及び記憶
ド・ソフト両面から行い「VR災害体験室」(登録商標名:
能力以上の性能になり、さらに計算機の価格低下も相俟っ
fire cube、以下、fire cube)を開発した202∼205)。また2004
て手軽に使える道具となっている。その高性能で安価な計
年度から2年間、本システムを防火安全工学にどのように
算機を用いて、従来、建築防火分野で使用されてきたゾー
活用していくか、といった応用面での検討を誘導灯等の避
ンモデルに基づいた計算手法よりも計算負荷の高いCFD
難誘導効果の観点から実施した。Fire cubeの開発の前段
に基づき、詳細な熱気流伝播の予測が行えるようになっ
階では以下の条件を満足するようなwalkthrough型のVRモ
179, 180)
。また、複数台の計算機を接続し高速並列演算を
た
可能にした熱流体数値解析用計算機を導入した。
デルを作成することを目標にした。
・既往の火災シミュレーションや実験結果を基に煙の降下
CFDを活用した研究への適用事例として、加圧防煙シ
状況が視覚的に分かるシステム
ステム作動時の遮煙状況の把握及び熱環境の評価181, 182)、
・経費と質のバランスがとれたシステム
中高層建物のバルコニーを経由して上階に延焼する機構の
・次の全身体感型シミュレータへの発展が可能な原型とし
評価183∼185)、トンネル火災時の縦流換気による熱気流の遡
186∼189)
て試験的に開発
を行った。また、CFDの簡易手法
このシステムでは、開発時期に発生した新宿歌舞伎町明
を用いて、大規模な石油火災が発生した場合の大気への煙
星56ビルを対象としてプロトタイプシステムを作り込ん
の拡散性状を行い、実験結果との比較検討190)も行った。
だ202)。ヘッドマウントディスプレイを装着することによ
上抑制状況の評価
CFDの火災調査に関連した活用事例として、東京都新
191∼193)
り、立体的に屋内の煙拡散状況を歩き回りながら疑似体験
、韓国大邱市地下鉄火
することができ、数値シミュレーションだけでは、なかな
災194∼201)、埼玉県さいたま市物販店舗火災、長崎県大村市
か理解しにくい煙の急速な降下や空間の大きさを在館者の
グループホーム火災、兵庫県宝塚市カラオケボックス店火
視点から理解する可能性を示すことができた。このシステ
災がある。それぞれ区画内の熱環境、熱気流伝播性状、避
ムをベースに、次の段階として、視覚情報だけではなく、
難限界等を予測し、現場状況の再現を試みた。
火災の疑似体験では重要と考えられる煙、熱・音響等の環
宿区歌舞伎町雑居ビル火災
CFDが手軽に利用できることの一端を担っているのは
境要素を付加したfire cubeを引き続き開発した203∼205)。
熱流体解析汎用ソフトウェアの普及にある。それらソフト
Fire cubeは室前面にVRの大画面投影がされるほか、室内
ウェアには商用と非商用があり、非商用の中では米国商務
の温湿度や煙の充満・排出が調整できる全身体感型の火災
省標準技術研究所(NIST)が開発したフリーソフトウェ
シミュレータシステムである。また火災を疑似体験する上
― 61 ―
では、現象と行動の相互依存性(インタラクティブ性)も
間の出現、設備・情報幹線の地中埋設化など、過密都市空
重要になり、描画内容と現実の空間の環境が時々刻々対応
間における新態様の大規模複合建造物が急増しており、こ
205)
できるシステム開発を行った
。
れら過密都市空間での火災安全の方策についての研究の必
CGと室内への煙充満等、各種設備機器の連動制御を可
要性が高い。また、発生が強く懸念されている首都直下地
能とすることを目的に建物火災のモデルを作成した。対象
震では、延焼火災による死者だけで6千人以上発生すると
として昭和57年のホテルニュージャパン火災を再現した。
中央防災会議によって予測されており、大都市に存在する
このコンテンツでは、あらかじめ定められたシナリオに
木造密集市街地の火災、特に、多くの人的・物的被害を発
沿って視点移動するため、体験者の行動選択はできなかっ
生させる火災旋風の発生について、現象の解明を進める必
たが、その後システム改良によって視点移動を体験者自ら
要性は高い。
でき、かつ扉の開閉によって火煙の挙動にインタラクティ
ブに反映させられるように改良した。事務室で火災が発生
し、隣室の在館者(体験者)が避難する場合を想定したコ
ンテンツを作成した。
以上の観点から、次の3項目について研究がなされた。
1) 火災データベースの構築と整備
この火災データベースは、3)の入力データとして活用す
るもので、地下空間、高層ビル等での火災時における燃焼
開発したfire cubeの防火安全分野への具体的応用研究と
性状及び有毒ガスについてデータ収集するために、初めに
して、仮想空間内で避難誘導灯の有無、音声誘導により避
小型の燃焼実験装置を製作し、その装置特性の把握がなさ
難行動の経路選択がどのようにかわってくるのか、誘導効
れた212)。次に、代表的な高分子材料として、アクリル樹
果の評価手法を含めた研究を2004年度より2か年で実施し
脂を選択し、この材料の燃焼性状と有毒ガス(一酸化炭素)
た。大規模な火災が発生した韓国大邱市中央路駅を対象に、
の発生特性について調べた213)。
数値シミュレーションで予測した煙の中、誘導灯を頼りに
2) 大規模市街地火災における旋風・火災旋風の実験的解
避難する疑似的な避難実験を実施した。その結果、避難経
路選択への階段配置及び誘導灯の大きさの影響を定量化す
明
この研究項目については、「1.3 火災旋風」の項目を参
ることができた。これ以外にも、指向性の強い音響装置で
照されたい。
の誘導効果を現実の空間とfire cubeでの仮想的な空間で実
3) 消防活動支援のための火災進展等の予測手法の開発
施して、こうしたVR技術での避難誘導効果を検討すること
206∼208)
地下施設や超高層ビルの大規模な空間で火災が発生した
。
際、消防隊員の安全かつ迅速な救助・消火活動を支援する
そのほか、fire cubeのコンテンツ開発においては、煙の
ため、煙の拡散性状等の火災環境の変化や給排気等の各種
の是非について基礎データを収拾することができた
伝播状況を科学的に再現するために、CFDの計算結果
209)
消防対策の効果が即時に予測できる数値予測手法の開発や
を取り込む試みを行った。またさらに、煙を通しての見え
シミュレータ開発に必要な火災拡大現象について、実験に
方を再現も火災安全ツールとして用いる上で、避けて通れ
よる基礎データの収集の一つとして、閉鎖的な空間内での
ない。こうした描画手法のアルゴリズムの開発についても
フォッグガン、強制給気による煙制御効果に関する実験研
併せて実施した
210)
究を行った214)。
。
人間モデルをVR上に登場させることも将来的には必要
になるが、コンピュータの能力の制約もあり、人間をどれ
だけ本物らしく見せるかというよりは、人間をどのように
動かしていくかのほうが重要である。一つのVR空間を多
くのパソコンでネットを介して共有し参加する、分散協調
型システムと呼ばれるものがある。防火安全工学ツールと
して教育・訓練に使う上で有望な技術であると考えており、
試験的に京都大学で開発された協調分散システムを、先の
fire cubeのホテル火災コンテンツに適用した。数台のコン
ピュータをLANでつなぎ、各々のパソコンから、建物の
内部を自由にwalkthrughでき、その歩いている様は、他の
PCで動かしている人から見える。また、fire cubeもその
PCの一つとして接続し煙の降下も体験できるシステムを
構築した211)。
3.4 過密都市空間における火災安全確保
地下街路と高層ビルが一体化した空間の出現、首都高速
道中央環状新宿線にみられる長大で複雑な地下トンネル空
文献
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よる死者急増の背景−(2006)
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の居住環境と火災危険の傾向の分析、2003年度日本建築学会関
東支部研究報告、pp. 255-258(2004)
― 62 ―
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における火災特性と人命危険性との関連性、2004年度日本火災
学会研究発表会、pp. 346-349(2004)
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における死者発生の特徴と類型分析、2004年度日本火災学会研
究発表会、pp. 342-345(2004)
10) 鈴木恵子:後期高齢者の住宅火災死亡率低下の要因に関する
検討、2007年度日本建築学会学術講演梗概集(A-2)
、pp. 183184(2007)
11) 鈴木恵子:住宅火災による死者の人的属性からみた死亡率の
動向と類型化、日本火災学会論文集、Vol. 57、No. 2、pp. 1-10
(2007)
12) 鈴木恵子:住宅火災による子供の死者に関する統計上の実態、
平成19年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 262-263(2007)
13) 野竹宏彰、関沢愛、万本敦、小林将之、海老原学:建物種類
別にみた高齢化と住宅火災発生傾向の分析、2004年度日本火災
学会研究発表会、pp. 338-341(2004)
14) 関沢愛、野竹宏彰、小林将之、万本敦、海老原学:住宅タイ
プ別にみた居住者特性と住宅火災リスクの分析 住宅火災によ
る人的・物的損害リスクの軽減対策に関する研究:その1、2004
年度日本建築学会大会学術講演会、pp. 285-286(2004.)
15) 小林将之、関沢愛、万本敦、野竹宏彰、海老原学:住宅火災
による死者発生傾向の分析とその類型化 住宅火災による人的・
物的損害リスクの軽減対策に関する研究:その2、2004年度日本
建築学会大会学術講演会、pp. 287-288(2004)
16) 万本敦、関沢愛、野竹宏彰、小林将之、海老原学:人命危険
性の視点から考察した住宅火災の特徴と防火対策の可能性 住
宅火災による人的・物的損害リスクの軽減対策に関する研究:そ
の3、
2004年度日本建築学会大会学術講演会、
pp. 289-290(2004)
17) 野竹宏彰、関沢愛、小林将之、万本敦、海老原学:建物タイプ別・
居住者属性別にみた住宅火災における死者発生傾向の分析−住
宅火災による死者発生および建物損害リスクの軽減対策に関する
研究(その4)−、2005年度日本火災学会研究発表会、pp. 122125(2005)
18) 小林将之、関沢愛、万本敦、野竹宏彰、海老原学:建物タイプ別・
居住者属性別にみた住宅火災における死者発生傾向の分析−住
宅火災による死者発生および建物損害リスクの軽減対策に関す
る研究(その4)−、日本建築学会大会学術講演梗概集(A-2)
、
pp. 287-288(2005)
19) 野竹宏彰、関沢愛、万本敦、小林将之、野崎洋之:住宅タイプ別・
居住者属性別にみた住宅火災対策の影響に関する分析−住宅火
災による人的・物的損害リスクの軽減対策に関する研究(その5)
、
日本火災学会研究発表会概要集、pp. 356-359(2006)
20) 野竹宏彰、関沢愛、万本敦、小林将之、野崎洋之:住宅タイプ別・
居住者属性別にみた住宅防火対策の影響に関する分析−住宅火
災による人的・物的損害リスクの軽減対策に関する研究(その5)
、
日本建築学会大会学術講演梗概集(A-2)
、pp. 173-174(2006)
21) Ai Sekizawa: Care of Vulnerable Populations: Who are
Vulnerable to Fires and What Care is Needed for Their Fire
Safety?, Proceedings of 3rd International Symposium on Human
Behaviour in Fire, pp. 267-278(2004)
22) Hiroaki Notake, Ai Sekizawa, Masayuki Kobayashi, Atsushi
Mammoto, Manabu Ebihara:How to Save the Live of Vulnerable
People from Residential Fires?, Proceedings of 3rd International
Symposium on Human Behaviour in Fire, pp. 315-326(2004)
23) Ai Sekizawa: Fire Risk Analysis: Its Validity and Potential
for Application in Fire Safety, Fire Safety Science Proceedings of 8th IAFSS Symposium on Fire Safety Science,
Beijing, China, pp. 85-100(2005)
24) 関沢愛、野竹宏彰、小林将之、万本敦:住宅火災による死者
発生リスクと高齢社会、日本リスク研究学会・第19回研究発表会
講演論文集、第19巻第3号、pp. 41-144(2006)
25) 関沢愛、野竹宏彰:住宅火災による死者発生リスクと高齢社会、
火災、Vol. 56、No. 6、通巻285号、pp. 9-14(2006)
26) 野竹宏彰、関沢愛、万本敦、小林将之:住宅タイプ・居住者
属性を考慮した火災による死者発生リスクの要因分析、日本火災
学会研究発表会概要集、pp. 270-271(2007)
27) 小林将之、関沢愛、万本敦、野竹宏彰:地域特性から見た火
災による死者発生リスクの傾向に関する分析、日本火災学会研究
発表会概要集、pp. 268-269(2007)
28) 関沢愛、万本敦、小林将之、野竹宏彰:住宅火災による死傷
者発生傾向の実態に関する分析−住宅火災による死傷者発生リ
スクとその低減対策に関する研究(その1)
、日本火災学会研究発
表会概要集、pp. 266-267(2007)
29) 野竹宏彰、関沢愛、万本敦、小林将之:住宅タイプ・居住者
属性を考慮した火災による死者発生リスクの分析、日本建築学会
大会学術講演梗概集(A-2)
、pp. 181-182(2007)
30) Hiroaki Notake, Ai Sekizawa, Masayuki Kobayashi, Atsushi
Mammmoto:Analysis of Effectiveness of Residential Fire
Measures by Type of Houses and Attributes of Residents,
Proceedings of 7th Asia-Oceania Symposium on Fire Science
and Technology, p. 87(2007)
31) 消防研究所:一般住宅における初期火災時の燃焼特性に関す
る研究報告書 −住宅火災による死者低減に役立つ感知特性を
探る−、消防研究所研究資料、第72号(2005)
32) 関沢愛、万本敦、山内幸雄、箭内英治、江幡弘道、本多一賀、
土井敏行:住宅における初期火災の典型パターンとその再現(そ
の1)−火災統計データの分析による典型的初期火災パターンの
抽出−、平成16年度火災学会研究発表会概要集、p. 176(2004)
33) 万本敦、江幡弘道、山内幸雄、箭内英治、関沢愛、藤本龍雄、
土井敏行、本多一賀:住宅用火災警報器の火災感知性能を評価
するための火源モデルに関する研究、平成18年度火災学会研究
発表会概要集、p. 234(2006)
34) 江幡弘道、万本敦、山内幸雄、箭内英治、関沢愛、山本和成:
材料からのCO発生量を把握するための研究−流動層型燃焼炉を
使用したCO発生量の把握−、平成16年度火災学会研究発表会概
要集、p. 410(2004)
35) 中島悟史、江幡弘道、万本敦、箭内英治、山内幸雄、関沢愛、
土井敏行、本多一賀:住宅における初期火災の典型パターンとそ
の再現(その2)−抽出されたパターンの再現実験−、平成16年
度火災学会研究発表会概要集、p. 180(2004)
36) 山本和成、本道正樹、山内幸雄、関沢愛:日本の住宅におけ
る燻焼火災の煙とCO発生挙動の把握、平成16年度火災学会研究
発表会概要集、p. 184(2004)
37) 中島悟史、江幡弘道、万本敦、山内幸雄、箭内英治、関沢愛、
篠原雅彦、藤本龍雄、本多一賀、山本和成、土井敏行:住宅に
おける初期火災の煙流動性状に関する研究(その1)−半実大実
験による初期火災シナリオの再現と基礎データの収集−、平成17
年度火災学会研究発表会概要集、p. 408(2005)
38) 江幡弘道、万本敦、山内幸雄、箭内英治、関沢愛、藤本龍雄、
土井敏行、本多一賀:住宅におけるゴミ箱から建具への初期拡大
火災の再現と基礎データの収集、平成18年度火災学会研究発表
会概要集、p. 270(2006)
39) 江幡弘道、藤本龍雄、山内幸雄、万本敦、中島悟史、箭内英
治、関沢愛:二階建て住宅を模擬した空間における煙流動性状、
平成16年度火災学会研究発表会概要集、p. 406(2004)
40) 江幡弘道、中島悟史、万本敦、山内幸雄、箭内英治、篠原雅彦、
関沢愛、山本和成、本多一賀、藤本龍雄、土井敏行:住宅にお
ける初期火災の煙流動性状に関する研究(その2)−再現実験に
よる火源データを用いたシミュレーションと実大実験結果の比較
−、平成17年度火災学会研究発表会概要集、p. 412(2005)
41) 万本敦、関沢愛、本多一賀、山内幸雄、江幡弘道、箭内英治、
(そ
若月薫:住宅火災のヒヤリ・ハット経験に関するアンケート調査
の1)−結果の概要と火災のヒヤリ・ハット事象の基本的傾向−、
2007年度リスク研究会梗概集(2007)
42) 関沢愛、本多一賀、山内幸雄、万本敦、江幡弘道、箭内英治、
若月薫:住宅火災のヒヤリ・ハット経験に関するアンケート調査
結果の分析(その2)−調理器具の関係する火災のヒヤリ・ハット
― 63 ―
事象の分析−、2007年度リスク研究会梗概集(2007)
43) 関沢愛、野竹宏彰:死者発生リスク低減に及ぼす火災感知器
の効果に関する統計的分析、2003年度日本建築学会大会学術講
演会、pp. 207-208(2003)
44) 関沢愛、野竹宏彰、万本敦、小林将之、海老原学:死者発生
リスク軽減に及ぼす住宅用防災設備の効果に関する分析、2003
年度日本建築学会関東支部研究報告、pp. 263-266(2004)
45) 関沢愛、小林将之、小林裕:欧州における防炎品の規制及び
普及の最新動向について、日本防炎協会「防炎ニュース」
、No.
166、pp. 8-13(2006)
46) 関沢愛:米国・カナダにおける防炎品の規制及び普及の最新動
向について、日本防炎協会「防炎ニュース」
、No. 171、pp. 8-16
(2007)
47) 野竹宏彰、関沢愛:英国における住宅防火対策の先進事例に
学ぶ、火災、Vol. 58、No. 4、通巻295号、pp. 40-45(2008)
48) 関沢愛:広島市基町高層住宅火災の概要、消研輯報、第50号
(1996)
49) 木村安良、関沢愛、佐藤博臣、栗岡均、山田常圭、箭内英治、
鈴木健:住宅における木質系可燃物の配置に関する研究−その2 RC造中層住宅における木質系可燃物配置の実態−、平成10年度
日本火災学会研究発表会概要集、pp. 298-301(1998)
50) 佐藤博臣、栗岡均、山田常圭:住宅における木質系可燃物の
配置に関する研究−住宅の家具配置に関する分析(その2)−、
日本建築学会大会学術講演梗概集(防火)
、pp. 109-110(1999)
51) 鈴木健、関沢愛、箭内英治、山田常圭、木村安良、栗岡均、
佐藤博臣:中高層建物の噴出火炎性状に関する実験的研究 そ
の1:噴出火炎とその近傍の温度分布、平成10年度日本火災学会
研究発表会概要集、pp. 266-269(1998)
52) 鈴木健、栗岡均、佐藤博臣、関沢愛、箭内英治、山田常圭:
中高層建物の噴出火炎性状に関する研究する実験的研究 その2 噴出火炎及び近傍の温度分布、平成11年度日本火災学会研究発
表会概要集、pp. 314-317(1999)
53) 佐藤博臣、鈴木健、栗岡均、関沢愛、箭内英治、山田常圭:
中高層建物の噴出火炎性状に関する実験的研究 その3 写真等
の画像記録を基にした火炎性状の考察、平成11年度日本火災学
会研究発表会概要集、pp. 318-321(1999)
54) 関沢愛、山田常圭、箭内英治、鈴木健、栗岡均、佐藤博臣:
中高層建物の噴出火炎性状に関する実験的研究 その4 火災室
開口形状、バルコニー深さと燃焼性状、平成11年度日本火災学
会研究発表会概要集、pp. 322-325(1999)
55) 鈴木健、関沢愛、箭内英治、山田常圭、高梨健一、栗岡均、
佐藤博臣:中高層建物の噴出火炎性状に関する実験的研究 そ
の6 3分の1スケール模型における噴出気流および近傍の温度分
布、平成12年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 8-11(2000)
56) 高梨健一、鈴木健、山田常圭、箭内英治、関沢愛、栗岡均、
佐藤博臣:中高層建物の噴出火炎性状に関する実験的研究 そ
の7 ビデオ画像に基づく解析、平成12年度日本火災学会研究発
表会概要集、pp. 12-15(2000)
57) 山田常圭、箭内英治、高梨健一、鈴木健、関沢愛、佐藤博臣、
栗岡均:中高層建物の噴出火炎性状に関する実験的研究 その8 火炎室上階壁面への熱流束、平成12年度日本火災学会研究発表
会概要集、pp. 16-19(2000)
58) T. Suzuki, A. Sekizawa, T. Yamada, E. Yanai, H. Satoh,
H.Kurioka, Y. Kimura:An Experimental Study of Ejected
Flames of High-Rise Building - Effects of Depth of Balcony
on Ejected Flame -, Proceedings of the Fourth Asia-Oceania
Symposium on Fire Science and Technology, pp. 363-373(2000)
59) 鈴木健、佐藤博臣、関沢愛、山田常圭、箭内英治、栗岡均、
高梨健一:中高層建物の噴出火炎性状に関する実験的研究 そ
の3 縮尺の異なった模型を使用した実験結果の比較、日本建築
学会大会学術講演梗概集(防火)
、pp. 23-24(2000)
60) 栗岡均、佐藤博臣、齋藤和也、佐藤寛、関沢愛、箭内英治、
山田常圭、鈴木健、高梨健一:中高層建物の噴出火炎性状に関
する実験的研究 その9 火災階庇下部の火炎性状、平成13年度
日本火災学会研究発表会概要集、pp. 196-199(2001)
61) 高梨健一、鈴木健、山田常圭、箭内英治、関沢愛、栗岡均、
佐藤博臣:中高層建物の噴出火炎性状に関する実験的研究 そ
の10 ビデオ画像に基づく噴出気流中の発光部の頻度分布、平
成13年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 200-203(2001)
62) 山田常圭、高梨健一、箭内英治、鈴木健、関沢愛、佐藤博臣、
栗岡均:中高層建物の噴出火炎性状に関する実験的研究 その
11 燃焼効率が火炎性状に及ぼす影響、平成13年度日本火災学
会研究発表会概要集、pp. 204-207(2001)
63) 山田常圭、高梨健一、箭内英治、鈴木健、関沢愛、佐藤博臣、
栗岡均:中高層建物の噴出火炎性状に関する実験的研究 その
11 燃焼効率が火炎性状に及ぼす影響、平成13年度日本火災学
会研究発表会概要集、pp. 204-207(2001)
64) 鈴木健、栗岡均、高梨健一、山田常圭、関沢愛、箭内英治、
佐藤博臣:中高層建物の噴出火炎性状に関する実験的研究 そ
の5 バルコニー形状の噴出気流の温度分布におよぼす影響、日
本建築学会大会学術講演梗概集(防火)
、pp. 191-192(2001)
65) 山田常圭、高梨健一、鈴木健、箭内英治、関沢愛、佐藤博臣、
栗岡均:模型実験による噴出火炎の計測とモデル化に関する研
究、
日本建築学会大会学術講演梗概集(防火)
、
pp. 203-204(2001)
66) T. Yamada, K. Takanashi, T. Suzuki, E. Yanai, A. Sekizawa,
H. Satoh:An Experimental Study of Ejected Flames
Configuration by processing VCR pictures, Proceedings of the
5th Asia Oceania Symposium on Fire Science and Technology
pp. 1-12(2001)
67) 竹内昌史、吉岡祐史、佐藤寛、栗岡均、関沢愛、箭内英治、
山田常圭、鈴木健、高梨健一:中高層建物の噴出火炎性状に関
する実験的研究 その13 バルコニー無しの特性、平成14年度
日本火災学会研究発表会概要集、pp. 168-171(2002)
68) 吉 岡 祐 史、竹 内 昌 史、佐 藤 寛、栗 岡 均、佐 藤 博 臣、関 沢
愛、箭内英治、山田常圭、鈴木健、高梨健一:中高層建物の噴
出火炎性状に関する実験的研究 その14 バルコニー上部に
おける火炎特性、平成14年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 172-175(2002)
69) 栗岡均、佐藤博臣、佐藤寛、竹内昌史、吉岡祐史、関沢愛、
箭内英治、山田常圭、鈴木健、高梨健一:中高層建物の噴出火
炎性状に関する実験的研究 その15 火炎相当領域の頻度分布
と温度性状の比較、平成14年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 176-179(2002)
70) T. S U Z U K I , T. Y A M A D A , A . S E K I Z AWA , K .
TAKANASHI, E. YANAI, N. ABE, H. KURIOKA, H. SATO.:
A N E X P E R I M E N TA L S T U DY O N P R E V E N T I O N
OF UPWARD FIRE SPREAD CAUSED BY HOT GAS
EJECTED OUT THROUGH OPENING FROM FIRE ROOM
IN A HIGH-RISE APARTMENT BUILDING -EFFECTS
O F BA L C O N Y C O N F IG U R AT IO N S O N H O T G A S
TEMPERATURE INSIDE AND OUTSIDE FIRE ROOM,
Proceedings of the 7th International Symposium on Fire Safety
Sience and Technology, p. 1178(2002)
71) T. YAMADA, K. TAKAHASHI, E. YANAI, H. SATOH, N.
ABE, H. KURIOKA: An Experimental Study of Ejected Flames
and Combustion Efficiency, Proceedings of the 7th International
Symposium on Fire Safety Sience and Technology, pp. 903-914
(2002)
72) 鈴木健、箭内英治、阿部伸之、山田常圭、飯田明彦、関沢愛、
栗岡均、佐藤博臣:燃料の種類が噴出気流の温度分布に及ぼす
影響 中高層建物の噴出火炎性状に関する実験的研究 その16、
平成15年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 178-181(2003)
73) 栗岡均、佐藤博臣、仲丸昌吾、沖津純平、佐藤寛、関沢愛、
箭内英治、山田常圭、鈴木健、阿部伸之、飯田明彦:バルコニー
空間を有す火災室温の予測 中高層建物の噴出火炎性状に関す
る実験的研究 その18、平成15年度日本火災学会研究発表会概
要集、pp. 186-189(2003)
74) 山田常圭、箭内英治、鈴木健、阿部伸之、飯田明彦、関沢愛、
― 64 ―
栗岡均、佐藤博臣:開口部噴出火炎の熱画像分析と上階壁面へ
の熱流束 中高層建物の噴出火炎性状に関する実験的研究 そ
の17、平成15年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 182-185
(2003)
75) 栗岡均、佐藤博臣、沖津純平、仲丸昌吾、佐藤寛、関沢愛、
箭内英治、山田常圭、鈴木健、阿部伸之、飯田明彦:バルコニー
空間を有す火災室上階の放射受熱量 中高層建物の噴出火炎性
状に関する実験的研究 その19、平成15年度日本火災学会研究
発表会概要集、pp. 190-193(2003)
76) 山田常圭、栗岡均、箭内英治、鈴木健、阿部伸之、飯田明彦、
関沢愛、佐藤博臣、篠原雅彦:開口部噴出火炎形状の予測モデ
ルとケーススタディー 中高層建物の噴出火炎性状に関する実
験的研究 その21、平成16年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 128-131(2004)
77) 飯田明彦、阿部伸之、山田常圭:中高層建物の噴出火炎に関
する熱気流の数値解析、第16回数値流体力学シンポジウム講演
要旨集、p. 8(2002)
78)山田常圭:新宿歌舞伎町小規模雑居ビル火災に関する消防研究
所での研究活動紹介、火災、Vol. 52、No. 4、 pp. 60-65(2002)
79) 鈴木健、箭内英治、阿部伸之、山田常圭、関沢愛、栗岡均、
佐藤博臣:3層階段室における火災性状 階段室における火災性
状に関する実験的研究(その1)
、平成14年度日本火災学会研究
発表会概要集、pp. 156-159(2002)
80) 箭内英治、鈴木健、阿部伸之、山田常圭、関沢愛、栗岡均、
佐藤博臣:5層階段室における火災性状 階段室における火災性
状に関する実験的研究(その2)
、平成14年度日本火災学会研究
発表会概要集、pp. 160-163(2002)
81) 飯田明彦、阿部伸之、鈴木健、山田常圭、箭内英治、関沢愛、
栗岡均、佐藤博臣:コンテナ容器内等の可燃物の燃焼性状、平
成15年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 174-177(2003)
82) 阿部伸之、飯田明彦、山田常圭、鈴木健、箭内英治、関沢愛、
栗岡均、佐藤博臣:CFDによる中高層建物火災時の熱気流の数
値シミュレーション 中高層建物の噴出火炎性状に関する実験
的研究 その20、平成15年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 194-197(2003)
83) 中濱慎司、山田常圭、萩原一郎、神忠久、金子登:避難器具
の性能検証に関する実験的研究、平成14年度日本火災学会研究
発表会概要集、pp. 466-469(2002)
84) 小林美紀、山田常圭、神 忠久、中濱慎治:避難経路確保の
ための連続バルコニー仕切板の破壊に関する実験研究、日本建
築学会大会学術講演会梗概集、pp. 71-72(2001)
85) 山田常圭、榎一郎、梨本雅久、山田茂、森山修司:消防隊活
動拠点に必要な環境条件に関する実験研究、平成14年度日本火
災学会研究発表会概要集、pp. 516-519(2002)
86) 阿部伸之、川村成彦、山田茂、山田常圭:加圧排煙時の消防
活動拠点における扉の流量係数及び開放力に関する実験研究、
平成16年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 262-265(2004)
87) 阿部伸之、森山修治、山田常圭、長谷見雄二:排煙設備の耐
熱性に関する実験的研究 −その1 遠心ファンの耐熱性−、
2004年 度日本建 築 学 会 大 会 学 術 講 演 会 梗 概 集、pp. 211-212
(2004)
88) 山名俊男、山田常圭、阿部伸之:加圧防煙システムを用いた
消防活動拠点確保のための検証実験 −圧力逃し方式の違いに
よる給気風量への影響−、 2005日本建築学会大会学術講演会梗
概集、pp. 307-30(2005)
89)森山修治、山田常圭、阿部伸之、長谷見雄二、山田茂、白岩昌幸:
排煙設備の耐熱性に関する実験的研究、2005日本建築学会大会
学術講演会梗概集、pp. 317-318(2005)
90) 阿部伸之:消防隊員の加撃力を想定したガラス破壊実験、平
成19年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 240-241(2007)
91) 佐藤博臣、鶴田俊、尾川義雄、野口貴文、田村政道、劉高育、
石井進、橋部吉夫、澤田正弘、辻本弘行:実火災加熱条件下に
おける防火ガラス部材の挙動(その1)実施計画の概要、平成17
年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 470-473(2005)
92) 劉高育、野口貴文、田村政道、佐藤博臣、鶴田俊、尾川義
雄、石井進、橋部吉夫、澤田正弘、辻本弘行:実火災加熱条件
下における防火ガラス部材の挙動(その2)高温時における防火
ガラスの破壊挙動、平成17年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 474-477(2005)
93) 橋部吉夫、鶴田俊、尾川義雄、野口貴文、田村政道、劉高育、
佐藤博臣、石井進、澤田正弘、辻本弘行:実火災加熱条件下に
おける防火ガラス部材の挙動(その3)ガラス温度場のシミュレー
ション、平成17年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 478481(2005)
94) 尾 川 義 雄、鶴 田 俊、野 口 貴 文、田 村 政 道、劉 高 育、石 井
進、橋部吉夫、澤田正弘、辻本弘行、佐藤博臣:実火災加熱条
件下における防火ガラス部材の挙動(その4)火災室内温度と
ガラス表面温度、平成17年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 482-485(2005)
95) 鶴田俊、尾川義雄、野口貴文、田村政道、劉高育、石井進、
橋部吉夫、澤田正弘、辻本弘行、佐藤博臣:実火災加熱条件下
における防火ガラス部材の挙動(その5)急冷時における加熱ガ
ラスの破壊挙動、平成17年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 486-489(2005)
96) 佐藤博臣、鶴田俊、尾川義雄、野口貴文、田村政道、劉高育、
石井進、橋部吉夫、澤田正弘、辻本弘行:実火災条件下におけ
る防火ガラスの挙動に関する研究、消防研究所報告、第100号、
pp. 44-53(2006)
97) 鈴木恵子、花安繁郎:正規化リスク曲線の適用に関する基
礎的検討 火災リスクのモデル化と分析への統計的手法の適用 その1、2004年度日本建築学会学術講演梗概集A-2、pp. 301-302
(2004)
98) 志田弘二、村井裕樹、鈴木恵子、栗岡均、佐藤博臣:焼損面
積の分布特性に影響する日常管理・消防用設備等の要因分析 防
火対策の火災損害抑止効果に関する統計分析 その2、2003年度
日本建築学会学術講演梗概集A-2、pp. 201-202(2003)
99) 村井裕樹、志田弘二、鈴木恵子、栗岡均、佐藤博臣:焼損面
積の分布特性値の提案 防火対策の火災損害抑止効果に関する
統計分析 その1、2003年度日本建築学会学術講演梗概集A-2、
pp. 199-200(2003)
100)鈴木恵子、村井裕樹、栗岡均、佐藤博臣、志田弘二:焼損面
積へ影響する日常管理・消防用設備等の要因分析 防火対策の火
災損害抑止効果に関する統計分析 その2、平成15年度日本火災
学会研究発表会概要集、pp. 340-343(2003)
101)村井裕樹、鈴木恵子、栗岡均、佐藤博臣、志田弘二:焼損面
積の分布特性に関する考察 防火対策の火災損害抑止効果に関す
る統計分析 その1、平成15年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 336-339(2003)
102)鈴木恵子、室崎益輝:事業所火災による損害発生に関する産
業分類の類型化、平成17年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 112-113(2005)
103)鈴木恵子:建物火災における初期消火活動の奏功率、平成19
年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 224-225 (2007)
104)鈴木恵子:火災統計からみた防炎物品の状況と火災による損
失に与える影響、2005年度日本建築学会学術講演梗概集A-2、
pp. 279-280(2005)
105)独立行政法人消防研究所:火災統計からみた防炎物品の状況
と火災リスクに与える影響に関する調査研究(報告書)
(2004)
106)独立行政法人消防研究所:防炎物品の使用状況を考慮した地
域火災リスク評価に関する研究(報告書)
(2005)
107)鈴木恵子、渡邉明宏:カラオケボックス火災に関する統計分析
結果、消防研究所報告、第103号、pp. 25-35(2007)
108)河関大祐、竹元昭夫:住宅火災の感知・消火に関する研究(そ
の2)
、検定協会だより、第208号(1998)
109)河関大祐:三素子複合型火災センサーを用いた火災性状把握
システム、消防の動き、第328号(1998)
110)D. Kozeki:Observation of Eary Stage Fires by a Multi
Spectrum Camera, 11th International Conference on Automatic
― 65 ―
Fire Detection(AUBE 99)
(1999)
111)須川修身、中村直人、松原美之、伊藤彩子:天井下流れの性
状−高天井および傾斜天井の気流温度と速度の相関について−、
日本建築学会大会学術講演会梗概集、pp. 7-8(2000)
112)八重樫剛、須川修身、松原美之、河関大祐、田村裕之、若松
孝旺:天井下気流に関する実験的研究 −煙濃度予測モデル−、
日本火災学会研究発表会概要集、pp. 276-279(2002)
113)河関大祐:高天井空間での火災感知器の動作、消防防災研究
講演会資料、pp. 45-51(2000)
114)河関大祐:火災感知器の作動予測に関する検証実験−住宅、
ホテル、事務所模型での実験および空調気流の影響について−、
消防防災研究講演会資料、pp. 49-59(2002)
115)河関大祐、田村裕之、八重樫剛、中村喬:水素濃度計測によ
る火災感知実験、日本火災学会研究発表会概要集、pp. 294-297
(2002)
116)松原美之、河関大祐、田村裕之、下村茂樹、渡邉純一:住宅
居室における火災感知性能評価のための初期火災モデルの提案、
日本火災学会研究発表会概要集、pp. 42-45(1999)
117)下村茂樹、渡邉純一、川野泰幸、和田剛嗣、松原美之、河関大祐、
田村裕之:初期火災モデルによる住宅居室での火災感知性能の
事例的研究、日本火災学会研究発表会概要集、pp. 46-49(1999)
118)河関大祐:画像処理によるくん焼火災検知、日本火災学会研
究発表会概要集、pp. 22-25(1999)
119)河関大祐:画像処理によるくん焼火災検知(画像処理ソフトウ
エア)
、日本火災学会研究発表会概要集、pp. 244-247(2000)
120)D. Kozeki:Smoldering Fire Detection by Image-processing,
12th International Conference on Automatic Fire Detection
(AUBE2001)PROCEEDINGS, pp. 71-78(2001)
121)河関大祐、高梨健一、松原美之:統計分析に基づく室内温度
異常の識別、消防研究所報告、第90号、pp. 44-50(2000)
122)高梨健一、河関大祐:統計手法を用いた火災感知アルゴリズ
ムに対するサンプリング周期及び蓄積期間の与える影響、日本火
災学会研究発表会概要集、pp. 250-253(2006)
123)河関大祐、田村裕之、西上佳典:火災感知機能を有するエア
コンについて、全国消防技術者会議資料、pp. 77-82(2002)
124)河関大祐、田村裕之、西上佳典:火災感知機能を有するエア
コンの研究・開発、月刊消防、2003年2月号、pp. 32-39(2003)
125)D. Kozeki, H. Tamura, Y. Nishiue:Development of Residential
Fire Detection System installed in Air Conditioning Unit,
13th International Conference on Automatic Fire Detection
(AUBE2004)PROCEEDINGS, pp. 428-437(2004)
126)高梨健一、河関大祐、木村健一:無線回線を用いる火災感知・
警報システムの機能に関する一検討、電子情報通信学会2005ソ
サイエティ大会講演論文集、p. 279(2005)
127)河関大祐、高梨健一、木村健一:火災感知・警報システムの
無線化に関する一検討、電子情報通信学会2005ソサイエティ大
会講演論文集、p. 278(2005)
128)田村裕之:感知器の耐電磁波ノイズ性能の把握、日本火災学
会研究発表会概要集、pp. 404-407(1998)
129)田村裕之:感知器に及ぼす準マイクロ波の影響、日本火災学
会研究発表会概要集、pp. 240-243(2000)
130)田村裕之:1∼18GHzのマイクロ波が及ぼす感知器への影響、
平成14年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 308-311(2002)
131)H. Tamura :Immunity Performance of Fire Detectors
against Radiated Electromagnetic Field, The 11th International
Conference on Automatic Fire Detection(AUBE 99)
PROCEEDINGS, pp. 437-446(1998)
132)田村裕之:赤外線式炎感知器の焦電素子部に対する電磁波の
影響、日本火災学会研究発表会概要集、pp. 34-37(1999)
133)田村裕之:感知器における導電塗料の電磁波シールド効果、
平成15年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 144-147(2003)
134)田村裕之:部分的に導電性塗料を塗布した感知器の電磁波に
対するシールド効果、平成16年度日本火災学会研究発表会概要
集、pp. 418-421(2004)
135)田村裕之:1∼18GHzの電磁波が及ぼす火災感知器への影響
と導電性塗料によるシールド効果、消防研究所報告、第96号、
pp. 42-51(2003)
136)河関大祐、田村裕之:聴覚障害者に対する火災警報意識調査、
日本火災学会研究発表会概要集、pp. 152-155(2003)
137)河関大祐、田村裕之:聴覚障害者に対する火災警報意識アン
ケート調査、全国消防技術者会議資料、pp. 151-156(2003)
138)田村裕之、河関大祐:災害弱者に対する火災警報技術に関す
る調査、日本火災学会研究発表会概要集、pp. 148-151(2003)
139)田村裕之、河関大祐、高梨健一:聴覚障害者を考慮した火
災警報通報装置の開発、日本火災学会研究発表会会概要集、
pp. 422-425(2004)
140)河関大祐、田村裕之、高梨健一:電話転送機能を有する火災
通知装置の開発、日本火災学会研究発表会概要集、pp. 426-429
(2004)
141)河関大祐、高梨健一:災害弱者の火災時避難安全のための警報・
通報システムの開発、日本火災学会研究発表会概要集、pp. 360363(2005)
142)河関大祐:高齢者等災害時要援護者に適した消防用機械器具
等に関する調査検討報告書、総務省消防庁(2008)
143)河関大祐、田村裕之、田島幸信:火災報知のための臭気拡散
実験、日本火災学会研究発表会概要集、pp. 430-433(2004)
144)稲垣實、松原美之:屋外防災スピーカの放送音声の重なり合
いと明瞭度、
日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 400-403(1998)
145)河関大祐、座間信作、高梨健一、新井場公徳、遠藤真、鄭炳
表:市町村における住民向け防災広報に関するアンケート調査結
果、日本火災学会研究発表会概要集、pp. 218-219(2008)
146)Ai Sekizawa, et al.: Occupants Behavior in Response to the
High-rise Apartments Fire in Hiroshima City, Proceedings of
The First International Symposium on Human Behaviour in Fire,
pp. 147-156(1998)
147)Ai Sekizawa, et al.:Occupants Behaviour in Response to
the High-rise Apartments Fire in Hiroshima City, Fire and
Materials, Vol. 23, No. 6, pp. 297-303(1999)
148)関沢愛:速報−白浜温泉ホテル天山閣の火災概要、火災、Vol.
48、No. 6、pp. 49-51(1998)
149)Ai Sekizawa, Shinji Nakahama, Hiroaki Notake, Manabu
Ebihara, Yuka Ikehata:Feasibility Study of Use of Elevators
in Fire Evacuation in a High-rise Building, Proceedings of
6th Asia-Oceania Symposium on Fire Science and Technology,
pp. 235-246(2004)
150)Ai Sekizawa, Shinji Nakahama, Hiroaki Notake, Manabu
Ebihara, Yuka Ikehata:Study on Feasibility of Evacuation
using Elevators in a High-rise Building - Is Use of Elevator in
Evacuation Really Effective for General People?, Proceedings
of Workshop on the Use of Elevators in Fires and Other
Emergencies(CD-ROM)
, ASME(2004)
151)関沢愛、海老原学、中濱慎司、池畠由華、野竹宏彰:高層ビ
ルにおけるエレベータ避難の可能性に関する研究(その2)−人
員輸送効率からみたエレベータ利用避難の検討−、2004年度日
本火災学会研究発表会、pp. 590-593(2004)
152)中濱慎司、池畠由華、関沢愛、海老原学、野竹宏彰:高層ビ
ルにおけるエレベータ避難の可能性に関する研究(その1)−エ
レベータ避難モデルの開発−, 2004年度日本火災学会研究発表
会、pp. 586-589(2004)
153)Shinji Nakahama, Manabu Ebihara, Ai Sekizawa, Yuka
Ikehata, Hiroaki Notake:An Examination of Feasibility of
Elevator Evacuation based on Risk Assessment, Proceedings of
8th IAFSS Symposium on Fire Safety Science, Beijin, China,
pp. 611-622(2005)
154)関沢愛:高層ビル火災におけるエレベータ避難の課題、日本損
害保険協会「予防時報」
、通巻第226号、pp. 44-49(2006)
155)関沢愛、中浜慎司、池畠由華、海老原学、野竹宏彰:超高層
ビルを対象としたエレベータ利用避難の有効性に関する考察−エ
― 66 ―
レベーター乗降時の流入出調査とエレベーター利用避難の運行方
法の検討、日本建築学会大会学術講演梗概集(A-2)
、pp. 275278(2007)
156)中濱慎司、関沢愛、池畠由華、海老原学、野竹宏彰:超高層
住宅を対象とした非常用エレベータ利用避難に関する研究、日本
火災学会研究発表会概要集、pp. 82-83(2008)
157)中浜慎司、関沢愛、池畠由華、海老原学、野竹宏彰:超高層
住宅を対象としたエレベータ利用避難に関する研究、日本建築学
会大会学術講演梗概集、pp. 73-74(2008)
158)関沢愛、海老原学、末松孝司、門倉博之、高橋済:煙の影
響を考慮した地下鉄駅における火災時避難安全性の検討−避難
と煙拡散予測モデルを用いた地下鉄駅における火災時の避難安
全性の検証(その3)−、2005年度日本火災学会研究発表会、
pp. 616-619(2005)
159)高橋済、関沢愛、海老原学、末松孝司、門倉博之:非定常二
層ゾーンモデルを用いた地下駅空間における煙拡散性状の予測
−避難と煙拡散予測シミュレーションを用いた地下鉄駅における
避難安全性の検証(その2)
、2005年度日本火災学会研究発表会、
pp. 612-615(2005)
160)門倉博之、末松孝司、関沢愛、海老原学、高橋済:避難シミュレー
ションによる地下鉄駅構内避難性状の分析−避難と煙拡散予測
モデルを用いた地下鉄駅における火災時の避難安全性の検証(そ
の1)−、2005年度日本火災学会研究発表会、pp. 608-611(2005)
161)関沢愛、海老原学、門倉博之、末松孝司、高橋済:地下駅に
おける煙の拡散影響を考慮した火災時避難安全性の検討 地下
駅空間における火災時の避難安全性の検証(その3)
、2005年度
日本建築学会大会学術講演会、pp. 229-230(2005)
162)門倉博之、末松孝司、関沢愛、海老原学、高橋済:避難シミュレー
ションを用いた地下駅構内の避難性状の分析 地下駅空間にお
ける火災時の避難安全性の検証(その1)
、2005年度日本建築学
会大会学術講演会、pp. 225-226(2005)
163)高橋済、関沢愛、海老原学、末松孝司、門倉博之:二層ゾー
ンモデルを用いた地下駅空間における煙拡散性状予測−地下駅
空間における火災時の避難安全性の検証(その2)
、2005年度日
本建築学会大会学術講演会、pp. 227-228(2005)
164)佐藤歩、門倉博之、岡部弘志、西田幸夫、辻本誠、関沢愛:
停止エスカレーターにおける避難行動特性に関する実験的研究
(その1)−地下駅舎のエスカレーターの避難問題と実験計画、日
本火災学会研究発表会概要集、pp. 64-65(2008)
165)岡部弘志、佐藤歩、門倉博之、西田幸夫、辻本誠、関沢愛:
停止エスカレーターにおける避難行動特性に関する実験的研究
(その2)−乗り口降り口における流動特性値、日本火災学会研究
発表会概要集、pp. 66-67(2008)
166)門倉博之、佐藤歩、岡部弘志、西田幸夫、辻本誠、関沢愛:
停止エスカレーターにおける避難行動特性に関する実験的研究
(その3)−エスカレーターの高低差と歩行速度、日本火災学会研
究発表会概要集、pp. 68-69(2008)
167)岡部弘志、佐藤歩、門倉博之、西田幸夫、辻本誠、関沢愛:
停止エスカレーター使用時の群集避難行動特性と安全性に関す
る実験的研究−乗り口における整流ガイドの設置による歩きや
すさ等の改善効果について、日本建築学会大会学術講演梗概集、
pp. 71-72(2008)
168)海老原学、掛川秀史、関沢愛、野竹宏彰、大脇厚:シミュレーショ
ンモデルの構成−煙流動・避難行動連携モデルに関する研究(そ
の1)
、2005年度日本火災学会研究発表会、pp. 572-575(2005)
169)掛川秀史、海老原学、関沢愛、野竹宏彰、大脇厚:シミュレー
ションモデルの基本特性−煙流動・避難行動連携モデルに関する
研究(その2)
、2005年度日本火災学会研究発表会、pp. 576-579
(2005)
170)掛川秀史、海老原学、関沢愛、野竹宏彰、大脇厚:煙流動
が避難行動に与える影響のモデル化−煙流動・避難行動連携モ
デルに関する研究(その10)
、日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 12-13(2007)
171)海老原学、掛川秀史、関沢愛、野竹宏彰:避難シミュレーショ
ンに基づく階段室内の群集流動性状に関する検討−煙流動・避
難行動連携モデルに関する研究(その13)
、日本建築学会大会学
術講演梗概集(A-2)
、pp. 301-302(2007)
172)Shuji Kakegawa, Hiroaki Notake, Ai Sekizawa, Manabu
Ebihara:Evacuation and Smoke Movement Interactive
Simulation Model, Proceedings of 7th Asia-Oceania Symposium
on Fire Science and Technology, p. 134(2007)
173)関沢愛、掛川秀史、海老原学、野竹宏彰、大脇厚:煙流動・
避難行動連携モデルによる1990年長崎屋尼崎店火災の検討 煙
流動・避難行動連携モデル−その6−、日本火災学会研究発表会
概要集、pp. 486-489(2006)
174)関沢愛、海老原学:煙流動・避難行動連携モデルによる1990
年長崎屋尼崎店火災の検討−煙流動・避難行動連携モデルに関
する研究(その9)
、日本建築学会大会学術講演梗概集(A-2)
、
pp. 295-296(2006)
175)Ai Sekizawa, Shuji Kakegawa, Manabu Ebihara:Review of A
Real Multi-story Store Fire by Applying Evacuation and Smoke
Movement Interactive Simulation Model, Proceedings of 9th
IAFSS Symposium on Fire Safety Science, Karlsruhe, Germany
(2008)
176)掛川秀史、海老原学、関沢愛、野竹宏彰、大脇厚:階段内歩
行のモデル化による全館避難の検討−煙流動・避難行動連携モ
デル(その5)
、日本火災学会研究発表会概要集、pp. 482-435
(2006)
177)海老原学、掛川秀史、関沢愛、野竹宏彰、大脇厚:高層事務
所ビルにおける避難誘導方法が全館避難に与える影響−煙流動・
避難行動連携モデルに関する研究(その11)
、日本火災学会研究
発表会概要集、pp. 14-15(2007)
178)関沢愛、佐野友紀、岡部弘志、門倉博之、諸星芳行:高層事
務所ビルの全館避難訓練時における階段歩行に関する実測調査
とその分析、日本火災学会研究発表会概要集、pp. 70-71(2008)
179)阿部伸之:CFDを用いた火災の数値シミュレーション、日本流
体力学会数値流体力学部門Web会誌、第12巻第2号、pp. 69-84
(2004)
180)阿部伸之:火災対策研究の進展、日本火災学会「第44回火災
科学セミナー」
、pp. 41-50(2005)
181)渡部勇市、松島早苗、山田常圭、笠原勲、樋渡潔、中濱慎司、
池畠由華:加圧防排煙による出入口での遮煙性状の数値シミュ
レーションに関する研究−中型火災模型による遮煙実験との対応
−、日本火災学会研究発表会概要集、pp. 52-55(2000)
182)消防研究所:地下施設における消防活動のための加圧防排煙
技術に関する研究報告書−その1 中型基本地下模型を用いた加
圧防排煙実験−、消防研究所研究資料、第50号(2001)
183)飯田明彦、阿部伸之、山田常圭:中高層建物の噴出火炎に関
する熱気流の数値解析、第16回数値流体力学シンポジウム、p. 86
(2002)
184)阿部伸之、飯田明彦、山田常圭、鈴木健、箭内英治、関沢愛、
栗岡均、佐藤博臣:CFDによる中高層建物火災時の熱気流の数
値シミュレーション−中高層建物の噴出火炎性状に関する実験的
研究(その20)−、日本火災学会研究発表会概要集、pp. 194197(2003)
185)T. Suzuki, T. Yamada, K. Takanashi, E. Yanai, N. Abe, A.
Iida, A. Sekizawa, H. Kurioka, H. Satoh:A Study on Ejected
Flames, Fire Science and Technology(The Sixth Asia-Oceania
Symposium)
, pp. 309-320(2004)
186)渡部勇市、阿部伸之:大断面トンネル火災における自然換気時
の煙流動シミュレーション−LESとk-εモデルの比較−、日本火
災学会研究発表会概要集、pp. 92-95(2002)
187)渡部勇市、阿部伸之:大断面トンネル火災における縦流換気
時の煙流動性状−LESによる風上、風下側の流れの数値シミュ
レーション−、日本火災学会研究発表会概要集、pp. 214-217
(2003)
188)渡部勇市、阿部伸之:大断面トンネル火災における縦流換気
時の煙流動シミュレーション、消防研究所報告、第96号、pp.
― 67 ―
77-82(2003)
189)渡部勇市:トンネル火災における縦流換気時のトンネル断面形
状による熱気流性状の違い−数値シミュレーションによる熱気流
解析−、消防研究所報告、第98号、pp. 45-51(2004)
190)T. Yamada:Smoke Plume Trajectory from In-Situ Burning of
Crude Oil in Tomakomai Fire Safety Science, The Proceedings
of The 6th International Symposium on Fire Safety Science,
poster session, p. 1188(2000)
191)阿部伸之、山田常圭、箭内英治、鈴木健、関沢愛:小規模建
物階段室火災における熱気流の数値シミュレーション、消防研究
所報告、第93号、pp. 12-24(2002)
192)阿部伸之、山田常圭:小規模建物階段室火災における熱気流
の数値解析、第16回数値流体力学シンポジウム、p. 85(2002)
193)阿部伸之:シミュレーション技術の明星56ビル火災への適用
例と今後の技術上の課題、消防防災研究講演会資料、pp. 29-38
(2003)
194)阿部伸之、山田常圭:CFDによる地下鉄火災時の駅構内にお
ける熱気流の数値シミュレーション、日本建築学会大会学術講演
梗概集、pp. 43-44(2003)
195)N. Abe:Numerical Simulation of Thermal Plume in a Subway
Fire, The international symposium of 2.18 Daegu subway fire
disaster for the memorial of one year aniversity, pp. 148-161
(2004)
196)渡部勇市、松島早苗:地下鉄火災における自然換気時の駅構
内の煙流動シミュレーション−韓国大邱市の地下鉄中央路駅の場
合−、日本火災学会研究発表会概要集、pp. 94-97(2004)
197)渡部勇市、松島早苗:地下鉄火災における駅構内の煙流動シ
ミュレーション−韓国大邱市の地下鉄中央路駅の場合−、日本建
築学会大会学術講演梗概集、pp. 191-192(2004)
198)渡部勇市:地下鉄火災における自然換気時の駅構内の煙流動
シミュレーション−韓国大邱市の地下鉄中央路駅の場合−、火災、
Vol. 54、No. 3、pp. 20-23(2004)
199)渡部勇市:地下鉄火災における駅構内の煙流動シミュレーショ
ンの試み−韓国大邱市地下鉄中央路駅の場合−、
土木施工(2004)
200)消防研究所:地下鉄火災における駅構内の煙流動シミュレー
ションに関する研究報告書−韓国大邱市の地下鉄中央路駅の場
合−、消防研究所研究資料、第66号(2005)
201)渡部勇市:地下鉄駅構内における防排煙設備の煙流動シミュ
レーションによる性能評価に関する研究−韓国大邱市の地下鉄中
央路駅の場合−、消防研究所報告、第100号、pp. 132-146(2006)
202)山田常圭:VR技術を用いた火災の擬似体験、第50回全国消防
技術者会議資料、pp. 115-120(2002)
203)山田常圭、阿部伸之、須賀昌昭:全身体感型火災シミュレータ
(fire cube)の開発、 第52回全国消防技術者会議資料、pp. 141146(2004)
204)飯田明彦、山田常圭、阿部伸之、山田茂、須賀昌昭、鈴木修:バー
チャルリアリティー技術を用いた火災擬似体験システムの開発、
日本建築学会大会学術講演梗概集(防火)
、 pp. 101-102(2003)
205)山田常圭、阿部伸之、山田茂、須賀昌昭、鈴木修、他:バー
チャルリアリティー技術を用いた火災擬似体験システムの開発
−その2 インタラクティブ機能を有する火災擬似体験システム
構成と適用事例−、日本建築学会大会学術講演梗概集(防火)
、
pp. 245-246(2004)
206)山田常圭、阿部伸之、須賀昌昭:バーチャルリアリティー技術
を用いた火災擬似体験システムの開発− その3 地下鉄駅構内
での避難経路探索に関する実験研究、日本建築学会大会(東海)
学術講演梗概集(防火)
、pp. 309-310(2006)
207)山田常圭、阿部伸之、須賀昌昭:実空間及びVR空間にける音
声を用いた避難誘導実験 その1 実空間での指向性スピーカー
及び従来型スピーカーの誘導特性、平成18年度日本火災学会研
究発表会概要集、pp. 490-257(2006)
208)山田常圭、阿部伸之、須賀昌昭:実空間及びVR空間にける音
声を用いた避難誘導実験 その2 VR空間での誘導効果、平成
18年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 494-497(2006)
209)阿部伸之、山田常圭:CFDによる地下鉄火災時の駅構内にお
ける熱気流の数値シミュレーション、 日本建築学会大会学術講
演梗概集、pp. 43-44(2003)
210)N. Abe, T. Yamada, S. Yamada, M. Suga, A. Yamamura,
A. Iida:Development of Interactive Fire Simulator by Using
Walkthrough Virtual Reality Model, the 8th International
Symposium on Fire Safety Science, p. 1599(2005)
211)谷塚俊輔、中西英之、石田亨、阿部伸之、山田常圭:ビル火
災を対象とした疑似体験型マルチエージェントシミュレータの開
発、第19回人工知能学会全国大会(2005)
212)箭内英治、若月薫:火災時における高分子材料の燃焼性状に
関する研究 (その1 酸素濃度可変型燃焼装置について)
、平成
20年度日本火災学会研究発表会、pp. 6-7(2008)
213)若月薫、箭内英治:火災時における高分子材料の燃焼性状に
関する研究(その2 任意酸素雰囲気下におけるPMMAの燃焼
性状の変化について)
、平成20年度日本火災学会研究発表会、
pp. 8-9(2008)
214)苫米地守、山田常圭:間接噴霧放水と強制給気による消火戦
術の実験的研究、平成19年度日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 256-257(2007)
― 68 ―
4.消防資機材の開発研究
4.1 消防活動用資機材
4.2 消防用資機材、ロボットの研究開発
⑴ 消防隊員用防火服
⑴ 高層建物火災への対応
優れた消防隊員用防火服を開発するためには防火服の性
高層建物の高層階で火災が発生したことを想定すると、
能を適切に評価できる手法を開発する必要がある。ISO(国
はしご付き消防自動車のはしごで対応しきれないこともあ
際標準化機構)の消防隊員用防火服に対して適用している
る。はしごの届かない高層階には、多くの消防用設備や避
試験法を基にして、日本の気候や生活習慣などにあった試
難設備の設置が義務付けられ、安全を担保している。しか
験方法、評価法、性能基準を作成するため、2002年4月∼
しながら災害が発生している建物に取り付けられた設備で
2005年3月に「消防隊員用防火服の総合的な評価手法に関
あるので必ず機能するとは言い切れない。そこで、消防隊
1∼3)
する研究」
を行った。
の装備品として、建築物の外部を伝って、はしごの届かな
初めに、防火服の全体試験による耐炎、耐熱性能を評価
い上層階へ到達するための機械システムの開発を行った。
できるサーマルマネキン装置を導入した。この装置は、マ
通常、外壁を伝って昇降するロボットは吸盤で建物に吸着
ネキンに評価しようとする防火服を着用させ、周りから火
し自重を保持し昇降を行う。このため、建物の外壁の状態
災環境に近い火炎を暴露し、マネキン表面に埋め込まれた
に昇降性能が左右されやすく、また、真空ポンプの重量が
122個の熱流センサーから、マネキン表面のどの部分にど
昇降の問題となることがあった。一方、種々の高層建物の
4)
の程度のやけどができるかを評価する装置である 。また、
うち、共同住宅には避難経路ともなるベランダが設置され
この装置を所有する研究所間でのラウンドロビン試験を実
ていることが多い。そこで、ベランダの手すりを把持して
5)
施し、この装置の再現性などの検討を行った 。次いで、
建物外部を昇降する装置の開発を行った21∼28)。昇降ロボッ
サーマルマネキン装置を用いて、日本の大都市で採用して
トの開発に当たっては、高層共同住宅の寸法仕様の調査を
6)
いる防火服の耐炎、耐熱性能の評価を行った 。さらに、
行い、仕様決定した29)。
日本の大都市の防火服と米国の防火服、森林用防火服など
⑵ 原子力火災への対応
7, 8)
。そのほか、防火服を着用
ウラン加工施設株式会社ジェーシーオーにて臨界事故が
して発生する汗や熱を体外へいかに逃がすことができるか
発生し、3名が被ばくし、うち2名が死亡した。この事案
を評価するための試験を実施し、各種防火服の快適性能評
に対し普通救急との通報により、対応に当たった消防職員
価を行った9)。また、防火服の中間層である透湿防水層が
3名が被ばくした。この事故の教訓を生かし、同じような
の耐炎性能の比較を行った
伝熱に及ぼす影響を調べた
10∼12)
。
事故に対応できるよう、通産省や科学技術庁において災害
現有の耐熱素材、技術を活用して、優れた先進防火服を
対策ロボットの開発プロジェクトがいくつか立ち上げられ
開発することを目的として、次世代防火服の開発研究を
た。しかしながら、すべてのプロジェクトにおいて事故の
行った13∼16)。しかし、最終的に開発した防火服は、生地
拡大抑制を目的としており、被ばく者の救助を目的とした
単体では耐熱性能が現有の素材に比較して優れていても、
ものがなかった。そこで、原子力研究費に応募、採択され、
熱遮蔽性の観点では必ずしも満足のゆく結果とはならな
小型ロボット群を利用したロボットシステムによって、被
かった。この欠点を克服する方法として、ナノテク技術を
ばく者の救助に必要となる要素技術開発を行った。被ばく
活用することを検討した17)。
を抑制するためには、距離、時間、遮蔽の三原則がある。
防火服の性能評価などの試験規格は、ISO/TC94/SC14
このうち被ばく時間をロボットでコントロールすることは
及びWGsで審議されており、毎年1回の割合でISO委員の
難しいので、救出に要する時間を短くするよう、ロボット
国々で開催されている。その国際会議に出席し、審議され
の作業を高速化することで実現することとし、遮蔽及び距
た内容や防火服の性能評価などの最新情報、動向などの報
離についてロボットによる要救助者の被ばく軽減を図るこ
18∼20)
告を行った
。
ととした。一方、原子力施設は通路が入り組んだ構造となっ
このほか、消防隊員用資機材の研究では、建物設備とし
ていることが多いため、小型ロボットでないと災害発生室
て設置される水系消火設備における機器効率化の推進を図
へアクセスすることは難しい。しかし、小型ロボット1台
るため、放水に必要な送水流量や圧力を得るためのポンプ
では十分な能力が搭載できるとは限らない。そこで、小型
の制御及び関連する消火システム系に検討を加えて、それ
ロボットを複数用いたロボット群により、遮蔽、距離に被
らの効率化を図った。
ばく軽減化作業を実現するものとした30∼35)。また、災害
による多少の物の散乱を乗り越えられること、万が一要救
助者の上を走行してしまっても小型ロボットの加重が分散
できるよう、小型移動ロボットの移動機構としてクローラ
― 69 ―
(履帯)を採用している。この研究は京都大学、日立製作
所との共同研究で進めた。
⑷ 閉鎖空間におけるガス噴霧災害への対応
消防庁救急救助課(当時)が、閉鎖空間におけるガス噴
災害が発生した場所まで移動するためには、小型ロボッ
霧災害に対応するために開発を進めた、検知・探査型災害
ト群を構成するすべてのロボットを操縦することは難し
対策ロボットの開発に協力した。仕様を決定するために、
く、現実的ではない。そこで、危険領域に進入して活動を
閉鎖空間の一つとされる地下鉄ホームについて寸法調査を
行うロボット群を構成し、先頭を移動するロボットのみを
行った74, 75)。この調査を基に性能評価型を試作し、性能評
操縦することにより、ロボットに搭載されたマーカーを画
価を行った75, 76)。性能評価型の試験結果を基に、仕様を改
像認識し、追従移動する要素技術の研究を行った。さらに、
訂し、試験配備型を製作した77, 78)。試験配備型を実際に消
マーカーの色により個体識別も可能である36∼39)。
防本部に配備し、消防本部からの要望を取り入れ改良を継
要救助者を放射線から遮蔽するために、線源と要救助者
続している79)。また、性能評価型も試験配備型に近い性能
の間に水の壁を構築することとした。このために、壁を構
に改良し消防本部にて試験評価を行っている。
築するロボット群のうち、最後尾を移動する一台はホース
⑸ 移動機構クローラ
を展開しながら進むこととした。災害発生室に進入した後、
災害現場での使用を想定すると、移動機構としてクロー
ロボットが結合するアルゴリズムを開発した。結合したロ
ラを使用することが、性能、機構の単純さから有利と考え
ボットに最後尾のロボットが展開したホースを通じて送水
られる。通常、模型の戦車のシャシー等を流用し研究を行
し、小型ロボットに積載された展開水嚢ブロックに注水し、
うことが多い。これは、研究開発用として汎用性のあるク
水の壁を構築することに成功した
40∼42)
。
ローラ移動機構が開発されていないためである。模型を流
一方、距離による要救助者の被ばく軽減には、要救助者
用すると、実験データの信頼性が低く、再現性も悪く、機
を災害発生室から廊下へ引きずり出すことにより実現する
械定数などが一定ではなく、研究を効率的に進めることも
こととした。まず、倒れている要救助者の姿勢を認識し、
難しい。そこで研究開発用クローラ移動機構 FRIGO シ
引きずり出しやすい姿勢に、小型ロボットが作業を分担し、
リーズの開発を行った。まず、機構部だけを製作し、拡張
変換する方法を開発した43∼49)。さらに、小型ロボットが
性の高いコンピュータを積載した研究重視タイプ、組み込
協調し、要救助者を小型ロボット上に引き上げ、移動させ
みコンピュータを積載し、パッケージングを重視した開発
るシステムを実現した50∼55)。
重視タイプの3タイプを開発した80∼82)。自らの研究用とし
⑶ 地震災害への対応
てばかりでなく、他の研究者の利用もあった83)。実際に製
阪神大震災発生の後、震災被害の軽減化にロボット技術
品開発のベースとして利用する企業もあった。一方、開発
の応用が研究されるようになってきた。文部科学省では大
重視タイプについては、取扱いの簡便さもあり消防本部か
規模大震災軽減化特別プロジェクトを立ち上げ、当研究所
ら実用化を望む声もあった。そこで、実用化の可能性の検
もこのプロジェクトに参画し、がれき等の不整地の踏破機
討を行った84∼86)。この検討を基に製品化を行う企業の公
構、及び、要救助者探索に必要となる要素技術の開発研究
募を行い、製品版プロトタイプを製作した87)。いくつかの
を行った56)。この研究は岐阜県生産情報技術研究所(当時)
消防本部にプロトタイプを貸与し、試験評価を行った。試
との共同研究で行い、岐阜県生産情報技術研究所が踏破機
験評価の結果を基に、量産型が完成している。
構を、当研究所が要救助者探査に必要な要素技術を主に担
⑹ プラント災害への対応
当した。立方体の各面に、旋回可能な小型クローラを取り
プラントでの危険性の高いガス漏洩災害等において、隊
付け、さらに、立方体を展開できる構造とした。試作、改
員は陽圧服を着用する。陽圧服を着用すると、資機材等を
良、操縦装置の研究を行い、良好な性能を実現することが
搬送することが難しい。また、危険区域を広く設定せざる
57∼67)
。要救助者探査に必要な要素技術として、表
を得ないので、現場への移動時間が長くなり、陽圧服の着
面堅さによる要救助者の認識手法の開発、電波強度による
脱時間も長いことも相まって、実活動時間が短くなること
がれき内にあるロボットの位置同定及び、マッピングを試
が予想される。そこで、陽圧服着用時に隊員の動きに自動
みた。表面堅さによる要救助者の認識については、十分実
的に追従し資機材を搬送するロボット群を開発してい
用に耐えうる機構を開発し、さらに、がれき内を進むよう
る88∼91)。また、追従移動した経路を記憶し、要救助者発
な小型のロボットに搭載可能なよう、省電力、小型化を行っ
見時においては陽圧服を着た隊員は継続して災害対応に当
た。一方、電波強度によるがれき内にあるロボットの位置
たれるよう、ロボットが安全区域へ自動的に搬送するシス
同定については、計測データの数値処理を工夫することに
テムを開発している。現在は要素技術開発の段階であ
より、原理的な可能性は確認することができ、マッピング
る92∼94)。
についても情報データとともに表示するシステムを構築し
⑺ 移動機構に関する基礎的研究
できた
た。しかし、現場状況を想定した実験では、ノイズが大き
く実現性が低いシステムとなってしまった68∼73)。
救助活動が想定される震災時の倒壊現場や、プラントの
事故現場には多くのがれき等の障害物が散乱していること
が考えられる。これらの現場でロボットなどの機械が効率
― 70 ―
的に機能するためには、踏破性の高い移動性能を有する必
利用した通信実験136)などを通して、良好な結果を得るこ
要がある。そこで、踏破性の高い移動機構に関する基礎研
とができた。
究を進めている。その一つとして、移動機構の全面をクロー
さらに、2002年から2005年にわたって行った「地震時
ラで覆い、移動機構自体を柔軟に変形させることにより進
の 防 災 情 報 の 創 出 と シ ス テ ム 化 に 関 す る 研 究 」 で は、
行方向を制御する機構の開発を行っている95, 96)。
FiReCosの通信範囲の広域化を目的として研究開発を行っ
⑻ 消防におけるロボット活用推進
た。具体的には、有線による通信拡大を目的として建物内
消防においてロボットの活用を進める基礎資料として、
に敷設されている消防隊用の電話回線を利用したVDSL
また、産学官の連携を目指し大学等の研究機関へ消防の現
(Very high-bit-rate Digital Subscriber Line)通信可能な
状の情報提供も進めている。消防本部において利用されて
システムを試作するとともに、無線による通信拡大を目的
いるロボットの調査を行い、調査結果を基に現状の分析を
としてFiReCosと無線LANを一体化した中継器を試作し
97∼122)
。大規模災害発生時における被災調査な
た。また、当該研究では、260MHz帯の消防ディジタル無
ども行い、消防用資機材開発の視点から情報提供してい
線機によるデータ通信を可能とするインターフェイスを設
行っている
123, 124)
。さらに、救助ロボットの研究開発に関する開発
計・試作するとともに、ディジタル地域防災無線網上で統
活動として、レスキューロボットコンテストの支援を行
制局を介さず移動局間で直接データ通信を行うためのイン
る
い
125∼127)
、ロボカップレスキュー部門の創設も支援し
た128)。
ターフェイスの設計を行った。
このように、FiReCosを中心とした研究を推進する一方、
消防研究所では、2003年から自律的に無線ネットワーク
4.3 無線通信装置等に関する研究開発
を構築するアドホックネットワーク技術を消防防災分野に
消防無線は、阪神淡路大震災の際に露呈した周波数資源
の不足や通常業務での混信など、解決しなければならない
129)
適用するための研究を開始した。
2003年から2005年までの3年間で行った「災害現場にお
。そのような課題を解決
ける効率的な通信システムの構築に関する研究」では、災
するため、民間2社と共同でPHSのディジタル通信技術な
害現場においてアドホックネットワークを構築するための
どを基盤技術として高機能化携帯無線機の開発を行って来
ルーティングプロトコルに関する研究を行った。具体的に
ていたが、更なる機能向上を目指して1997年から1998年
は、IETFにおいて検討されていたアドホックルーティン
の2年度にわたり「統合化した消防防災通信システムに関
グプロトコルからAODV(Ad hoc On-Demand Distance
する研究」を行った。当該研究では、電話交換網との接続
Vector)を選定し、有線リンクと無線リンクが混在する状
を 可 能 と す るPSTN(Public Switched Telephone
況を想定して検討を行うとともに、既存のAODVソフト
Networks)アダプタの開発を行うなど、高機能化携帯無
ウェアであるAODV-UUを改修して端末を試作し、通信性
線システムと他の既存通信システムとの統合を行い、「統
能を検証した137)。また、通常の有線ネットワークで用い
合 化 し た 消 防 防 災 通 信 シ ス テ ム(FiReCos:Fire and
ら れ る ル ー テ ィ ン グ プ ロ ト コ ル か らOSPF(Open
問題を従来から内包してきた
Rescue Communication system)
」を実現した
130)
。
Shortest Path First)を選定し、無線アドホックネットワー
また、FiReCosは、1999年から2001年にわたって行っ
クに適用するための検討を行うとともに、既存のルーティ
た「災害現場における消防活動を支援する情報システムの
ングソフトウェアであるZebraを用いて端末を構築して性
開発(途中改題)
」において情報システムの基盤として用
能を検証した138)。
いることとなり、研究開発を継続した。当該研究では、
さらに、2006年より、実際にアドホックネットワーク
FiReCosの実用機の試作及び利用者管理等の管理機能の強
を消防防災に役立てることを目指し、「大規模自然災害時
化を主眼として研究開発を行った131, 132)。実用機の試作で
等の消防防災活動を支援するための総合システムの研究開
は、災害現場での利用を考慮したFiReCos子機とヘッド
発」の中のサブテーマの一つとして、「アドホックネット
セット、さらに、FiReCos画像専用子機と車載用親機を開
ワーク技術を用いた広域消防援助隊用災害情報共有システ
発した。また、利用者管理等の管理機能の強化としては、
ムに関する検討」を開始した。当該研究では、アドホック
応援出場現場でFiReCos子機を簡便に登録できる装置及び
ネットワーク技術を用いて車車間ネットワークを構築し、
通信管制ソフトの作成を行い、複数のFiReCos回線コント
近隣の車両を自動的に検出するとともに災害情報を交換・
ローラがある場合に子機が相互に乗り入れられるような制
共有するシステムの開発139)を行っているところである。
御方法について検討した。上記の成果については、横須賀
市や所沢市を対象とした実証実験132∼135)や、消防隊の広域
4.4 無人航空機の活用
応援を想定した複数部隊保有のFiReCos間通信の検証試
大規模災害等の被害状況の把握や消防活動を支援するた
験、荒川流域光ファイバー網を利用した通信実験や東海村
めの情報収集をするための方法として、上空からとらえた
既設の無線LAN網を利用した通信実験、さらに通信総合
映像を活用することが考えられる。2005年の新潟県中越
研究所(当時)との間に敷設した長距離無線LAN回線を
地震の際、夜間に発生した地震のため、建物、道路などの
― 71 ―
被害状況の把握に時間を要したのを受けて、総務省に検討
会が設置され「初動時における被災地情報収集のあり方に
関する検討会・提言書(2005年7月)
」をまとめた。この
中でも情報収集の一つの手段として無人航空機の活用が提
言された。特に、有人のヘリコプターでは危険な場所や夜
間の情報収集を考慮すると無人航空機の利用も有力であ
る。消防研究センターでは、カイト型の無人航空機(以下、
カイトプレーン)を活用して、上空からの情報収集につい
て検討した。カイトプレーンはハンググライダーのような
帆が付いているため、エンジンが停止した際でも滑空させ
ることができるため比較的安全である。約5kgの荷物を積
むことができ、可視光及び赤外線のビデオカメラや無線通
信設備を搭載し、画像をリアルタイムに地上へ送信するこ
とができる。地上の延焼範囲を把握することを目的として
上空から撮影する実験を行った140, 141)。可視光ビデオカメ
ラでは、地上約300mの高さからの撮影で、人の存在を見
つけることが可能であった。赤外線ビデオカメラでは、地
上200mから撮影した画像で木陰の石油ストーブを見つけ
ることができた。また、赤外線画像では夜間においても土
地利用の違いを把握することができた。
文献
1) 箭内英治、鈴木健、篠原雅彦、畑野崇:消防用防火服の耐熱
性能の評価に関する研究報告書、消防研究所研究資料、第62号
(2004)
2) 箭内英治、篠原雅彦、畑野崇、田村照子、栃原裕、鎌形健司:
消防用防火服の快適性能、耐熱性能の評価に関する研究報告書、
消防研究所研究資料、第64号(2004)
3) 箭内英治、篠原雅彦、畑野崇、田村照子、栃原裕、鎌形健司:
消防用防火服の総合的な評価手法に関する研究報告書、消防研
究所研究資料、第68号(2005)
4) 箭内英治:サーマルマネキン実験装置による防火衣試験の紹介、
消研輯報、第54号、p. 42(2001)
5) 箭内英治、鈴木健:サーマルマネキンの研究所間試験について、
平成16年度火災学会研究発表会概要集、p. 82(2004)
6) 畑野崇、箭内英治、篠原雅彦:サーマルマネキンを用いた主要
都市の防火衣の耐炎性評価、平成16年度火災学会研究発表会概
要集、p. 86(2004)
7) 箭内英治、篠原雅彦、畑野崇:サーマルマネキンを用いた消防
隊員用防火服の耐炎性能の評価、平成17年度火災学会研究発表
会概要集、p. 182(2005)
8) Eiji Yanai, Masahiko Shinohara and Takashi Hatano:
Japanese Standard for Firefighter s Protective Clothing and
Evaluation of Its Performance against Flame by using Thermal
Manikin, Proceedings of Fourth NRIFD Symposium, National
Research Institute of Fire and Disaster, p. 227(2005)
9) 畑野崇、箭内英治、篠原雅彦:発汗ホットプレートを用いた消
防隊員用防火服生地の快適性能の評価、平成17年度火災学会研
究発表会概要集、p. 186(2005)
10) 篠原雅彦、箭内英治:消防用防火服の中間層(透湿防水層)
が熱性能に及ぼす影響、平成17年度火災学会研究発表会概要集、
p. 214(2005)
11) Masahiko Shinohara, Eiji Yanai:Effects of Moisture Barrier
on the Thermal Performance of Firefighters Protective
Clothing, Proceedings of Fourth NRIFD Symposium, National
Research Institute of Fire and Disaster, p. 67(2005)
12) Masahiko Shinohara, Eiji Yanai:Effests of Moisture Barrier
on Heat Transfer through Firefighters Protective Clothing,
Third International Conference on Human-Environment System,
pp. 196-201(2005)
13) 小川孝裕、栃原裕、田村照子、澤田晋一、箭内英治、鎌形健
司:次世代防火服の開発に関する研究報告書⑴、財団法人日本防
炎協会(2005)
14) 小川孝裕、箭内英治、畑野崇、丸田直美、栃原裕、周金枚、
金泰圭、田村照子、澤田晋一、上野哲、金煕恩、有泉知英子:
次世代防火服の開発に関する研究報告書⑵、財団法人日本防炎
協会(2006)
15) 小川孝裕、箭内英治、渕上孝則、栃原裕、周金枚、橋口暢子、
田村照子、山田巧、上野哲、澤田晋一:次世代防火服の開発に関
する研究報告書⑶、財団法人日本防炎協会(2007)
16) Eiji Yanai:Flame and Thermal Resistance Performance
of Trial Protective Clothing for Firefighters, International
Mini-Symposium on Safety, Wearer Mobility and Comfort for
Firefighter Protective Clothing, p. 7(2007)
17) 箭内英治:ナノファイバー技術を活用した先進消防服の開発に
向けて、第5回ナノファイバー技術戦略研究会、p. 19(2005)
18) 箭内英治:オーランド会議報告、防炎ニュース、No. 145、p.
16(2001)
19) 箭内英治:ベルリン国際会議報告、防炎ニュース、No. 151、p.
12(2002)
20) 鷲山茂雄、箭内英治、小川孝裕:ISO/TC94/SC14(消防隊員
用個人防護装備)米国ミネソタ会議、防炎ニュース、No. 171、p.
15(2007)
21) 天野久徳、山田實、西晴樹:ベランダを把持して昇降する消防
用ロボットの開発−数値シミュレーションでの検証−、日本機械
学会ロボティクス・メカトロニクス講演会 00(ROBOMEC200)
講演論文集、1P1-06-015(2000)
22) H. Amano, Tzyh-Jong Tarn, K. Osuka:DEVELOPMENT
OF VERTICALLY MOVING ROBOT WITH GRIPPING
HANDRAILS FOR FIRE FIGHTING -NUMERICAL
SIMULATION STUDY-, PROCEEDINGS OF 2000 JAPANUS A S Y M P OS I U M O N F L E X I B L E A U T O M A T I O N
(JUSFA2000)
(2000)
23) 天野久徳:コンピュータソフトウェアツールを利用したベラン
ダの手すりを把持して昇降する消防用ロボットの開発、日本油圧
学会「フルイドパワーシステムへの最新制御手法の適用とコン
ピュータソフトウェアツールの体験学習」∼実習で学ぶ最新制御
手法∼セミナーテキスト、pp. 37-46(2000)
24) H. Amano, K. Osuka, Tzyh-Jong Tarn: EXPERIMENTAL
STUDY OF VERTICALLY MOVING ROBOT WITH
GRIPPING HANDRAILS FOR FIRE FIGHTING,
PROCEEDINGS OF THE FIFTH INTERNATIONAL
CONFERENCE ON MOTION AND VIBRATION CONTROL
(MOVIC 00)
,pp. 293-298(2000)
25) 天野久徳、山田實:ベランダを把持して昇降するロボットの開
発−把持動作の実験的検証−、第1回計測自動制御学会システム
インテグレーション部門講演会(SI2000)講演論文集、pp. 83-84
(2000)
26) 天野久徳、山田實:ベランダを把持して昇降する消防用ロボッ
トの開発−実験による昇降速度の検証−、日本機械学会ロボティ
クス・メカトロニクス講演会 01(ROBOMEC 01)講演論文集、
1P1-E7(2001)
27) H. Amano, K. Osuka, Tzyh-Jong Tarn:Development of
Vertically Moving Robot with Gripping Handrails for Fire
Fighting, Prodeedings of 2001 IEEE/RSJ International
Conference on Intelligent Robots and Systems(IROS2001)
‚
pp. 661-667(2001)
28) H. Amano:A vertically moving able to grip handrails for firefighting, Advanced Robotics, Vol. 16, No. 6, pp. 557-560(2002)
29) 天野久徳、山田實、西晴樹:リゾート地域における高層宿泊施
設および共同住宅の階高調査、
消研輯報、
第53号、
pp. 53-55
(2000)
― 72 ―
30) 独立行政法人消防研究所:原子力施設の消防防災技術に関す
る研究 平成13年度報告書(2002)
31) K. Osuka, H. Amano:Development Concept of Rescue Robot
Against Nuclear Plant Accidents, Proceedings of ICASE/SICE
Joint Workshop ‒Intelligent Control ans Systems-, pp. 179-190
(2002)
32) 菊池孝司、天野久徳、大須賀公一:災害対策小型ロボット基本
ユニットの概要、日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演
会 02(ROBOMEC 02)講演論文集2P2-A10、pp. 1-2(2002)
33) 天野久徳、大須賀公一、菊池孝司、岩野優樹:原子力災害に
おける救助活動用小型ロボット群の提案、第3回計測自動制御学
会システムインテグレーション部門講演会(SI2002)講演論文集、
pp. 107-108(2002)
34) 独立行政法人消防研究所:原子力施設の消防防災技術に関す
る研究 平成14年度報告書(2003)
35) 独立行政法人消防研究所:原子力施設の消防防災技術に関す
る研究 平成15年度報告書(2004)
36) 天野久徳、大須賀公一、菊池孝司:災害対策小型ロボット群の
追従移動起動計画、日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス
講演会 02(ROBOMEC 02)講演論文集2P2-A11、
pp. 1-2(2002)
37) 天野久徳、大須賀公一、岩野優樹、菊池孝司:災害対策小型
ロボット群の追従移動軌道計画−実験的検討−、日本機械学会ロ
ボティクス・メカトロニクス講演会 03(ROBOMEC 03)講演論
文集、1P1-2F-B1(2003)
38) H. Amano, K. Osuka, Y. Iwano:Tracking Trajectory Planning
for Disaster Response Multiple Mobile Robots -Numerical
Simulation Study-, Proceedings of Society of Instrument and
Control Engineers Annual Conference 2002(SICE2003)
,
pp. 3134-3139(2003)
39) H. Amano, K. Osuka, Y. Iwano:DEVELOPMENT OF
M O B I L E S M A L L R O B O TS G R O U P F O R R ES C U E
AGAINST PLANT ACCIDENTS -BASIC STUDY ON
MOVEMENT TO THE SITE-, Proceedings of 7th International
Conference on Motion and Vibration Control(MOVIC2004)
(2004)
40) 天野久徳、大須賀公一、岩野優樹:防護壁を構成する小型ロボッ
ト群の開発 トレース追従移動に関する実験的検討、第4回計測
自動制御学会システムインテグレーション部門講演会(SI2003)
講演論文集、pp. 361-362(2003)
41) 天野久徳、大須賀公一、岩野優樹:防護壁を構成する小型ロボッ
ト群の開発−連結と壁構築機構の検討−、日本機械学会ロボティ
クス・メカトロニクス講演会 04講演論文集(ROBOMEC 04)
、
1P1-H-43(2004)
42) H. Amano, K. Osuka, Y. Iwano:Development of Robotic
Wall System to Protect Victims, Proceedings of 2005
INTERNATIONAL CON FERENCE ON ADVANCED
ROBOTICS(ICAR2005), pp. 579-586(2005)
43) 大須賀公一、天野久徳、菊池孝司:小型牽引ロボット群による
救助活動のための動作計画について、日本機械学会ロボティクス・
メカトロニクス講演会 02(ROBOMEC 02)講演論文集2P2A12、pp. 1-2(2002)
44) 岩野優樹、大須賀公一、天野久徳、菊池孝司:小型牽引ロボッ
ト群による救助活動のための動作計画について−人体姿勢マニ
ピュレーションアルゴリズムの実装−、第3回計測自動制御学会
システムインテグレーション部門講演会(SI2002)講演論文集、
pp. 109-110(2002)
45) 岩野優樹、大須賀公一、天野久徳、菊池孝司:小型牽引ロボッ
ト群による救助活動のための動作計画について、第47回システム
制御情報学会研究発表講演会講演論文集、pp. 235-236(2003)
46) 岩野優樹、大須賀公一、天野久徳、菊池孝司:小型牽引ロ
ボット群による救助活動のための動作計画について−人体姿勢
マニピュレーションハンドの試作−、日本機械学会ロボティク
ス・メカトロニクス講演会 03(ROBOMEC 03)講演論文集、
2A1-2F-B1(2003)
47) Y. Iwano, K. Osuka, H. Amano:Proposal of a Rescue Robot
System in Nuclear-Power Plants -Rescue Activity via Small
Vehicle Robots-, Proceedings of IEEE ROBOTICS AND
(2004)
BIOMETICS(ROBIO2004)
48) Y. Iwano, K. Osuka, H. Amano:Posture Manipulation for
Rescue Activity via Small Traction Robots, Proceedings of 2005
IEEE International Workshop on Safety, Security, and Rescue
Robotics(SSRR2005), pp. 87-92(2005)
49) 岩野優樹、大須賀公一、天野久徳、小型牽引:ロボット群に
よる姿勢変換作業について、日本ロボット学会誌、Vol.24、No.1、
pp. 56-63(2006)
50) 岩野優樹、大須賀公一、天野久徳:小型牽引ロボット群による
救助活動のための動作計画について−人体姿勢マニピュレーショ
ンアルゴリズムの動作検証−、第3回計測自動制御学会システム
インテグレーション部門講演会(SI2003)講演論文集、pp. 353354(2003)
51) 岩野優樹、大須賀公一、天野久徳:小型牽引ロボット群による
救助活動のための動作計画について−人体姿勢マニピュレーショ
ンハンドの改良−、日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講
演会 04講演論文集(ROBOMEC 04)
、2A1-H-40(2004)
52) Y. Iwano, K. Osuka, H. Amano:Experimental Study of
Traction Robot System for Rescue against Nuclear Disaster,
Proceedings of 2005 IEEE International Workshop on Safety,
Security, and Rescue Robotics(SSRR2005), pp. 93-98(2005)
53) 岩野優樹、大須賀公一、天野久徳:原子力災害における救助
ロボットシステムの実験的検証、第6回計測自動制御学会システム
インテグレーション部門講演会講演論文集(SI2005)
、pp. 305306(2005)
54) 岩野優樹、大須賀公一、天野久徳:救助支援型担架ロボットの
開発、第7回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講
演会講演論文集(SI2006)
、pp. 282-283(2006)
55) 岩野優樹、大須賀公一、天野久徳:原子力災害における救助
活動用担架構成ロボットの開発、日本ロボット学会誌、Vol.24、
No.3、pp. 80-86(2006)
56) 稲葉昭夫、田畑克彦、張勤、天野久徳:形状変化機構を有す
る多面体移動機構の提案、第3回計測自動制御学会システムイン
テグレーション部門講演会講演論文集(SI2002)
、pp. 243-244
(2002)
57) 天野久徳、稲葉昭夫、田畑克彦:ガレキ下に取り残された要救
助者探査に必要な要素技術に関する研究、文部科学省大都市大
震災軽減化特別プロジェクト 被害者救済等の災害対応戦略の最
適化 レスキューロボット等次世代防災基盤技術の開発 公開シ
ンポジウム論文集、pp. 19-26(2003)
58) 田畑克彦、稲葉昭夫、張勤、天野久徳:形状変化機構を有す
る多面体移動機構の開発、日本機械学会ロボティクス・メカトロ
ニクス講演会 03講演論文集、1P1-2F-B2(2003)
59) 田畑克彦、稲葉昭夫、張勤、天野久徳:形状変化機構を有す
る多面体移動機構の開発−第2報:移動戦略の実験的検討−、計
測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会講演論文
集(SI2003)
、pp. 706-707(2003)
60) 田畑克彦、稲葉昭夫、張勤、天野久徳:情報収集(被災者捜索)
ロボットの移動機構に関する研究(第2報)
、岐阜県生産情報技術
研究所研究報告、第5号、平成15年度、pp. 13-18(2003)
61) 田畑克彦、稲葉昭夫、張勤、天野久徳:形状変化機構を有
する多面体移動機構の開発−第3報:実験機の政策とその基本
機能の評価−、第22回日本ロボット学会学術講演会講演論文集
(RSJ2004)
、3A17(2004)
62) K. Tabata, A. Inaba, Q. Zhang, H. Amano: Development of a
Transformational Mobile Robot to Search Victims under Debris
and Rubbles, Proceedings of 2004 IEEE/RSJ International
Conference on Intelligent Robots and Systems(IROS2004)
,
pp. 46-51(2004)
63) K. Tabata, A. Inaba, H. Amano:Development of a
Transformational Mobile Robot to search Victims under Debris
― 73 ―
and Rubble -2nd report:Improvement of Mechanism and
Interface-, Proceedings of 2005 IEEE International Workshop
on Safety, Security, and Rescue Robotics(SSRR2005),
pp. 19-24(2005)
64) 田畑克彦、稲葉昭夫、今井智彦、光井輝彰、天野久徳、鈴木隆司:
形状変化機構を有する多面体移動機構の開発−第4報:機構改良
−、第6回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演
会講演論文集(SI2005)
、pp. 329-330(2005)
65) 田畑克彦、稲葉昭夫、天野久徳:不整地走行用全方向移動
システムの開発、計 測自動 制 御学 会 論 文集、Vol.41、No.12、
pp. 998-1004(2005)
66) K. Tabata, A. Inaba, H. Amano: Development of Omnidirectional Mobile Robot Under Unstructured Environment,
Transaction of the Society of Instrument and Control Engineers,
Vol.E-5, No.1, pp. 26-34(2006)
67) 横 山 哲 也、 稲 葉 昭 夫、 天 野 久 徳: 全 方 向 移 動 ロ ボ ット
CUBIC-R2の遠隔操縦インターフェースに関する一考察、日本
機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会、 07講演論文集、
2P1-J03、pp. 1-2(2007)
68) 天野久徳、稲葉昭夫、田畑克彦:表面硬さを利用した人体セン
サの実験的検討、日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講
演会 03講演論文集(ROBOMEC 03)
、2P2-2F-A7(2003)
69) ウウェイ、大井忠、天野久徳:レスキューロボットの位置情報
の可視化、日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会 04
講演論文集(ROBOMEC 04)
、1A1-H-42(2004)
70) 天野久徳、
鈴木隆司、
稲葉昭夫、
田畑克彦:電波を利用したロボッ
ト位置同定の可能性に関する実験的研究、第22回日本ロボット学
会学術講演会講演論文集(RSJ2004)
、3A23(2004)
71) 鈴木隆司、天野久徳、稲葉昭夫、田畑克彦:物体の表面硬さを
利用した人体認識センサの開発、第6回計測自動制御学会システ
ムインテグレーション部門講演会講演論文集(SI2005)
、pp. 307308(2005)
72) 鈴木隆司、天野久徳、稲葉昭夫、田畑克彦:物体の表面硬さ
を利用した人体認識センサの開発−第2報:ロボット搭載を考慮し
た人体認識センサの改良−、日本機械学会ロボティクス・メカト
ロニクス講演会 06講演論文集
(ROBOMEC 06)
、
2P2-D21
(2006)
73) 天野久徳、稲葉昭夫、横山哲也:物体の表面硬さを利用した
人体認識センサの開発−ロボット組込型の試作−、第25回日本ロ
ボット学会学術講演会講演論文集(RSJ2007)
、3O22(2007)
74) 鈴木隆司、天野久徳:地下鉄駅で運用するロボットの仕様に関
する検討、第6回計測自動制御学会システムインテグレーション部
門講演会講演論文集(SI2005)
、pp. 309-310(2005)
75) 独立行政法人消防研究所:平成16年度検知・探査災害対策用
ロボットの性能試験および評価に関する報告書(2004)
76) 天野久徳、鈴木隆司:消防庁テロ災害偵察ロボット実用化検討
機の紹介、第6回計測自動制御学会システムインテグレーション部
門講演会講演論文集(SI2005)
、pp. 311-312(2005)
77) 独立行政法人消防研究所:平成17年度検知・探査災害対策用
ロボットの性能試験および評価に関する報告書
78) 津 久 井 慎 吾、大 村 誠 司、岩 城 秀 和、滝田謙 介、Guarnieri
MICHELE、広瀬茂男、天野久徳:検知・探査災害探索用クロー
ラロボットの開発、第7回計測自動制御学会システムインテグレー
ション部門講演会講演論文集(SI2006)
、pp. 276-277(2006)
79) 津 久 井 慎 吾、大 村 誠 司、岩 城 秀 和、滝田謙 介、Guarnieri
MICHELE、広瀬茂男、天野久徳:検知・探査災害対策用クロー
ラロボットの開発−有線制御ロボットのためのケーブル制御方法
の開発−、日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会 07
講演論文集(ROBOMEC 07)
、2A2-H03(2007)
80) 天野久徳:ロボット研究開発用クローラ移動機構ユニットの開
発、日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会 05講演論
文集(ROBOMEC 05)
、2A1-S-030(2005)
81) H. AMANO:DEVELOPMENT AND APPLICATIONS OF
BASIC UNIT OF TRACK MOBILE ROBOTIC SYSTEMS
OF FRIGO SERIES, Proceedings of the Fourth IASTED
International Conference CIRCUITS, SIGNALS, AND
SYSTEMS, pp. 358-367(2006)
82) 天野久徳:移動ロボットベース FRIGO(フライゴー)シリーズ
の開発、消防研究所報告、第100号、pp. 111-125(2006)
83) 久瀬善治、横小路泰義、工藤洋介、栗栖正充、天野久徳:移
動ロボットによる事故位置推定とガレキの3次元マップ生成実験−
第2報−、計測自動制御学会システムインテグレーション部門学術
講演会、pp. 942-943(2006)
84) 天野久徳:研究開発用クローラ移動ロボットベースFRIGOの実
用化への検討、計測自動制御学会システムインテグレーション部
門学術講演会、pp. 315-316(2005)
85) 天野久徳:クローラユニットFRIGOを利用した消防防災活
動支援への応用に関する一提案、計測自動制御学会システムイン
テグレーション部門学術講演会、pp. 274-275(2006)
86) 天野久徳:FRIGOを利用した有線操縦化学剤放射線検知ロボッ
トの開発、日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会 06
講演論文集、2P2-D36、pp. 1-4(2006)
87) 岡田隆光、福島徹、矢野寛、天野久徳:災害現場で二次被
害を防ぐ遠隔操縦型情報収集器材「小型クローラ移動ロボット
FRIGO-M」
、第55回全国消防技術者会議資料、pp. 83-88(2007)
88) 大須賀公一、岩野優樹、天野久徳:フレキシブルセンサチュー
ブを用いた人間追従型移動ロボットFRIGO、第7回計測自
動制御学会システムインテグレーション部門講演会講演論文集
(SI2006)
、pp. 278-279(2006)
89) 天野久徳、大須賀公一、岩野優樹:プラント等災害時における
救助支援ロボット群の開発−ステレオビジョンによるトレース追従
移動方法の検討−、日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス
講演会 07講演論文集(ROBOMEC 07)
、2P1-I10(2007)
90) 岩野優樹、大須賀公一、天野久徳:救助支援型担架ロボットの
開発、第12回ロボティクスシンポジア論文集、pp. 342-347(2007)
91) 越智友亮、岩野優樹、大須賀公一、天野久徳:FRIGOを用い
た人間追従システムの開発、第8回計測自動制御学会システムイ
ンテグレーション部門講演会講演論文集(SI2007)
、pp. 589-590
(2007)
92) 岩野優樹、大須賀公一、天野久徳:救助支援型担架ロボット
の開発−担架機構の基礎実験−、日本機械学会ロボティクス・メ
カトロニクス講演会 07講演論文集(ROBOMEC 07)
、2P1-L06
(2007)
93) 岩野優樹、大須賀公一、天野久徳:救助支援型担架ロボットの
機能評価、計測自動制御学会システムインテグレーション部門講
演会講演論文集(SI2007)
、pp. 591-592(2007)
94) 岩野優樹、大須賀公一、天野久徳:救助支援型担架ロボット
の機能評価、第13回ロボティクスシンポジア論文集、pp. 395-400
(2008)
95) 土師貴史、大谷勇太、衣笠哲也、吉田浩治、大須賀公一、天
野久徳:検知・柔軟全周囲クローラの開発、第25回日本ロボット
学会学術講演会講演論文集、3K28(2007)
96) 衣笠哲也、土師貴史、吉田浩治、大谷勇太、大須賀公一、天
野 久 徳:柔軟全周囲クローラ(FMT)−クローラベルトの
幾何学と移動特性−、第13回ロボティクスシンポジア論文集、
pp. 212-217(2008)
97) 天野久徳:消防における救助組織と救助機器、第39回計測自
動制御学会学術講演会講演論文集、311C-5(2000)
98) 天野久徳、松原美之:レスキューに関する関係委員会の動き、
第2回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会
講演論文集、pp. 91-92(2000)
99) H. Amano:Rescue Companies and Equipment of Fire Defense
Organazation in Japan, Proceedings of 32nd International
Symposium on Robotics(ISR2001)
(2001)
100)H. Amano, K. Osuka, S. Tadokoro:Fire Fighting and Rescue
Robot in Japan, Proceedings of Institution Fire Engineers
Meeting(IFE2001)
(2001)
101)H. Amano:Fire Department and Fire Fighting Robot、∼ロボッ
ト工学セミナー∼防災ロボットの現状と課題テキスト、pp. 21-28
― 74 ―
(2001)
102)田所諭、大須賀公一、天野久徳:レスキューロボット、日本ロボッ
ト学会誌、Vol.19、No.6、pp. 9-12(2001)
103)H. Amano:FIREFIGHTING AND RESCUE ROBOT
IN JAPAN, Proceedings of international symposium on Fire
Fighters: Safety in rescue operations, pp. 2.1-2.8(2002)
104)H. Amano:Present Status and Problems of Fire Fighting
Robots, Proceedings of Society of Instrument and Control
Engineers Annual Conference 2002(SICE2002)
,MM15-7,
pp. 1089-1094(2002)
105)H. Amano:Present Status and Problems of Fire Fighting
Robots in Japan, Proceedings of ICASE/SICE Joint Workshop ‒
Intelligent Control ans Systems-, pp. 179-190(2002)
106)天野久徳:消防防災ロボット、日本機械学会誌、Vol. 106、No.
1019、pp. 20-23(2003)
107)天野久徳:実戦配備されている消防防災ロボット、第4回計測
自動制御学会システムインテグレーション部門講演会(SI2003)
講演論文集、pp. 1250-1251(2003)
108)天野久徳:災害対策ロボット−消防以外の組織の開発と配備活
用−、火災、Vol. 54、No. 2、pp. 5-12(2004)
109)天野久徳、座間信作、山田實:消防研の都市型地震災害に対
する取り組み、日本ロボット学会誌、Vol. 22、No. 5、pp. 36-39
(2004)
110)天 野 久 徳: 消 防 防 災 ロ ボ ッ ト、B・T avenue、No.33、
pp. 20-23(2004)
111)天野久徳:消防防災ロボット・災害対策ロボット、ロボット、
No.164、pp. 35-39(2005)
112)天野久徳:消防防災ロボット・災害対策ロボット、消防科学と
情報、No.82、2005秋号、pp. 50-55(2005)
113)天野久徳:消防・ロボット・研究開発、2005年日本機械学会年
次大会、市民フォーラム「人を護り人を救う−災害救助の現場よ
り−」=レスキューロボットもやってくる=、pp. 3-10(2005)
114)天野久徳:消防・ロボット・研究開発、第10回震災対策技術展 長岡会場 シンポジウム・セミナーテキスト(2005)
115)天野久徳:消防防災ロボットの現状と研究開発の動向、2005年
度オータムセミナー「レスキューロボットにおけるフルードパワー
システム」テキスト、pp. 5-14(2005)
116)天野久徳:消防防災ロボットの配備促進への一提案、消防研究
所報告、第100号、pp. 265-271(2006)
117)天野久徳:消防防災とロボット技術(上)
、月刊消防、Vol. 28、
No. 3、pp. 61-66(2006)
118)天野久徳:消防防災とロボット技術(下)
、月刊消防、Vol. 29、
No. 4、pp. 82-87(2006)
119)天野久徳:レスキューとフルードパワー消防防災とロボットの
活用、油空圧技術、Vol. 45、No. 6、pp. 1-11(2006)
120)天野久徳:消防防災ロボットの現状と開発、金属、Vol. 77、No. 5、
pp. 21-25(2007)
121)天野久徳:消防防災ロボットの活用と最近の動向、フルードパ
ワーシステム学会第86回フルードパワーシステム特別研修会テキ
スト、pp. 45-53(2008)
122)天野久徳:消防隊員の安全確保、負担軽減のための支援ロボッ
ト技術、次世代ロボット共通プラットフォーム技術 ∼今後の展望
と課題∼、pp. 35-40(2008)
123)天野久徳、田所諭:大規模災害時の消防用救助活動資機材−
NY-WTCテロ災害の調査研究から−、第3回計測自動制御学会
システムインテグレーション部門講演会(SI2002)講演論文集、
pp. 207-208(2002)
124)天野久徳、久保田勝明:新潟県中越地震における消防隊による
救助活動の概要、第8回計測自動制御学会システムインテグレー
ション部門(SI2007)講演会、pp. 577-578(2007)
125)天野久徳、木内義通、杉田弘晃:レスキューロボットコンテス
トレギュレーションについて、第2回計測自動制御学会システムイ
ンテグレーション部門講演会講演論文集、pp. 111-112(2001)
126)天野久徳、大西規雄、染谷美枝:レスキューとコンテスト−レ
スキューロボットコンテスト既定の困難さ−、計測自動制御学会
システムインテグレーション部門講演会講演論文集、pp. 838-839
(2003)
127)大西規雄、天野久徳:レスキューロボットコンテストの競技規定、
日本知能情報ファジィ学会誌、Vol. 18、No. 1、pp. 9-12(2006)
128)田 所 諭、 天 野 久 徳、 桑 田 喜 隆、 北 野 宏 明(RoboCup
Federation)
、竹内郁雄(電通大)
、高橋友一:座談会 ロボカッ
プレスキュー:緊急大規模災害援助への挑戦 、人口知能学会誌、
Vol. 15、No. 5、pp. 807-812(2000)
129)細川直史、田村裕之、松原美之:移動体通信技術の現状と消
防用携帯無線機について、消防研究所輯報、第49号、pp. 57-61
(1995)
130)細川直史、座間信作、松原美之、田村裕之:移動体通信技術
の消防分野への利用、消防研修、第64号、pp. 72-81(1998)
131)田村裕之、松原美之、細川直史、高梨健一、志賀崇、白井達郎、
吉沢信一:統合化した消防防災通信システム(FiReCos)の開発、
消防研究所報告、第89号、pp. 11-25(2000)
132)田村裕之、細川直史、遠藤真、座間信作、松原美之、志賀崇:
統合化した消防防災通信システム(FireCos)の開発−消防活動
支援情報システムの一構成要素としてー、地域安全学会梗概集、
pp. 109-112(2001)
133)田村裕之、細川直史、遠藤真、座間信作、松原美之、志賀崇、
村田俊哉:無線LANとPHSを用いた消防活動支援情報システム
の無線通信ネットワークについて、平成14年度日本火災学会研究
発表会、pp. 262-266(2002)
134)田村裕之、細川直史、遠藤真、座間信作、志賀崇:無線LAN
とPHSを用いた防災無線ネットワークの実大実験、地域安全学会
論文集、No. 4、p. 201-206(2002)
135)細川直史、田村裕之、遠藤真、座間信作、高梨健一、松原美之、
志賀崇:長距離無線LANとPHSを用いた地域防災ネットワークに
関する実験的検討、情報処理学会第64回全国大会(2004)
136)細川直史、田村裕之、村田俊哉、志賀崇:IPネットワークを用
いた消防防災ネットワークの提案、情報処理学会第65回全国大会
(2005)
137)高梨健一、加藤聰彦、伊藤秀一、菅田明則、児島史秀、藤瀬雅行:
消防活動支援ネットワーク構築を目的とした有線リンクと無線リ
ンクの混在するネットワークのAODVによる制御手法に関する実
験的検討、消防研究所報告、第100号、pp. 224-236(2006)
138)T. Kato, K. Takanashi, S. Itoh, A. Sugata, F. Kojima, M.
Fujise:DESIGN OF OSPF PROTOCOL FOR WIRELESS
IP NETWORKS, The IASTED Conferenceon Communication
Systems and Networks, pp. 76-82(2004)
139)高梨健一、座間信作、遠藤真:広域応援ナビゲーションシステ
ムの開発、2008年電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集、
A-17-7、pp. 153(2008)
140)田村裕之、片岡俊明、栗原政幸、矢内良直、藤原正人:無人
航空機を用いた被害情報収集について、日本火災学会研究発表
会概要集、p. 156-157(2007)
141)田村裕之:被害情報収集のための無人航空機の活用について、
火災、Vol. 57、No. 6、pp. 28-33(2007)
― 75 ―
5.危険物災害と防災技術
③ メチルエチルケトンパーオキサイド
5.1 危険物災害と防災技術
2000年8月に韓国・麗水の化学工場で発生したメチルエ
⑴ 危険物火災・事故の原因究明
チルケトンパーオキサイド(MEKPO)の爆発火災では死
① アスファルト固化体
1997年3月、動力炉・核燃料開発事業団(現核燃料サイ
者6人を出した(図5.2)
。そこで、韓国・釜慶大学と共同で、
クル開発機構)東海事業所アスファルト固化処理施設にお
火災の原因の究明、MEKPOを安全に取り扱うための必要
いて爆発事故が発生した。発災物質は硝酸塩等の酸化性固
な情報を得ることを目的として、その熱安定性及び分解の
体とアスファルトの混合物であった。火災原因の究明のた
激しさに関して危険性評価を実施した。
め、酸化性固体であるアスファルトと硝酸塩等の混合物の
反応熱量計(C80)及び小型密閉式圧力試験(MCPVT)
微少発熱から燃焼までの危険性評価を行う試験法として
を使って、熱安定性及び分解の激しさについて調べた。
C80やMS80等の高感度熱量計、Dewarびんを使った等温
MEKPOに硫酸が1%混入した場合、発熱開始温度が40℃
蓄熱試験を行った。また、アスファルト塩混合物の燃焼性
以上低下し、分解の激しさが3倍以上となることを明らか
状を調べる試験方法としてコーンカロリーメーターを用い
にした41∼50)。
た方法を実施したほか、様々な実験を行い、初期発熱の原
このようにMEKPO等の有機過酸化物は、微量の酸の存
因と発火までに至るプロセスを明らかにした1∼24)。
在で、徐々に分解が進み、暴走反応に至ることを明らかに
② ヒドロキシルアミン
した。
2000年6月の群馬県の化学工場においてヒドロキシルア
ミン(HA)水溶液の爆発事故が起こり、死者4名、負傷者
④ 硝酸アンモニウム
2001年9月にフランス・トウルーズで発生した肥料工場
56名を出した(図5.1)。ヒドロキシルアミンは事故当時、
の爆発事故では死者30人を出した(図5.3)。このように硝
消防法上の危険物には該当しなかったが、危険性は火薬並
酸アンモニウムは、広く使われているが、時々、大規模な
みであった。そのため、本事故の原因調査を含め、その危
爆発事故を起こしている。
険性について調べた。その結果を基に2001年、消防法の
改正が行われ、危険物第5類とされた。
本事故に関連して、小型密閉式圧力容器試験(MCPVT)
を用いて硝酸アンモニウムの危険性評価を実施した。硝酸
HA水溶液の示差熱分析(DTA)によって測定された反
アンモニウムに不純物として2%程度の塩化物が混入する
応熱と発熱開始温度を基に、爆発危険性を消防法危険物第
と、発熱開始温度が約30℃以上低下し、圧力上昇速度が
5類の判定試験方法に従って評価した。40wt.%以上のHA
数十倍に増加することを明らかにした51∼59 )。
水溶液は、試料容器としてステンレス製試料容器を用いた
⑤ タイヤ用発泡剤
場合、判定直線の上方に位置した。消防法圧力容器試験の
2003年9月栃木県内で発生したタイヤ工場の火災は消火
結果ではHA50wt.%水溶液の熱分解はそれほど激しくない
までに約47時間を要したことから、社会的に大きな問題
といえる。一方、圧力容器試験において少なくともヒドロ
となった。本火災の原因調査に関連して、出火場所付近に
キシルアミン濃度が70wt.%以上の試料は激しく分解する
あったタイヤ用複合発泡剤等に対して、熱分析及び着火危
ことが分かった
25∼40)
。
険性試験を行った。また、複合発泡剤中の自己反応性物質
について圧力追従式断熱型熱量計によって反応性状を調べ
た。その結果、メーカー提出のMSDSデータに誤りがあり、
危険物に相当する性状を有することを示した60∼62)。
図5.1 ヒドロキシルアミン爆発現場(群馬県尾島町)
図5.2 MEKPO爆発現場(韓国・麗水、
韓国・釜慶大学提供)
― 76 ―
る自己加速分解について、デュワー瓶試験によって発熱を
開始する最低温度を測定した。断熱熱量計(ARC)と反
応熱量計(C80)の結果によって算定されるSADTが異な
るため、その理由を明らかにした91∼120)。
2) 改良型密閉式圧力容器試験(MCPVT)
消防法に採用されている圧力試験の改良型の小型密閉式
圧力容器試験(MCPVT)について、国内外の研究機関と
協力してラウンドロビンテストを実施し、その結果を基に
改良した試験法の実施法の提案を行った。現在、諸外国の
図5.3 硝酸アンモニウム爆発現場(フランス・トウ
研究機関と結果の妥当性と適用対象物質の検討に入ってい
る121∼134)。
ルーズ、事故後約6か月後)
⑥ その他
3) 熱分解現象の解明
63, 64)
、横浜で
化学反応が暴走する過程において初期段階の微少発熱が
起きた合成色素の火災65∼67)、2004年11月の京都市、2006
重要であることが知られている。そこで、各種の高感度熱
年5月の市原市のイソシアネート誘導体等の漏えい事故、
量計(APTAC、TAM、C80)等を使って、そのプロセス
及び2005年5月、福島県で起きたグリニヤール試薬を扱う
解明を進め、危険物等の危険性評価を行った135∼153)。
2003年、鹿児島で起きた花火の爆発事故
化学工場等の火災の原因調査を行い、その原因を明らかに
圧力追従式断熱型熱量計(APTAC)は、ARCの上級機
した68∼79)。また、大学、研究所での化学実験室の火災が
種だが、同装置使用して「分解の激しさ」に対して分解反
多いことから原因調査を行うとともに問題点の抽出を行
応に基づき圧力上昇速度及びガス発生量等を指標とした危
い、その防止策を提案した。
険性評価方法を提案した。
⑵ 消防法改正のための研究(高引火点危険物)
高感度等温型熱量計(TAM)は、微少な発熱を検知す
重油、動植物油及びその他の高引火点物質、原油に対し
て、コーンカロリーメーター等の試験法によって危険性評
価を行い、また、燃焼、火炎伝播試験を行って、その危険
ることで「熱安定性」を評価するための熱力学パラメーター
を得る手法を提案した。
自己触媒型(発熱の仕方が突発的で急激な物質)の自己
性を調べた。高引火点物質の中でも植物油の場合、火炎か
反応性物質である2, 2 -アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)
ら周囲への放射熱が大きいが、大規模燃焼実験の結果では
について、双子型熱量計(C80)を用いて融解と分解を分離
周囲への火災拡大危険性が小さいことが分かった。また、
した危険性評価法及び反応の解析法を提案した103∼110)。
引火点と火炎伝播速度の関係を求めた。これらの結果を基
密閉式圧力容器中の自己反応性物質の熱分解の経時変化
を測定するためFT-IR(赤外分光光度計)を用いて危険性
に、高引火点危険物等の危険性評価を行った。
第4類の危険物は、引火点があれば原則として危険物と
評価手法を提案した。原料と生成物のスペクトル変化を測
されていたが、そのため、消防研究所での実験に基づき、
定することで、暴走反応前に熱分解開始の兆候であるスペ
その性状を明らかにした。これらの結果を踏まえて、消防
クトル変化を測定することが可能となった154, 155)。
法の改正(引火点250℃を超える物質に対する危険物規制
③ 混合危険の評価方法
対象からの除外)がなされた80∼83)。
不純物の混入及び水等と反応して可燃性気体を発生させ
⑶ 消防法及び国際連合の危険性評価方法についての研究
たり、大量の反応熱を放出する化学物質について、混合型
① 酸化性物質の危険性評価方法
反応熱量計を用いて圧力上昇速度及び発熱速度等を測定す
酸化性物質の危険性評価について、消防庁の依頼により、
る危険性評価手法を考案した。混合危険性のある化学物質
消防法と国際連合危険物輸送勧告書の試験方法(燃焼試験)
等に対して混合型反応熱量計(C80)及びAPTACを用い
について調べた。国連の方法では、使用するセルロースの
る危険性評価方法を適用して、混合危険性評価のためには、
種類によって影響が出ることを確認し、また、国内外の研
圧力上昇速度及び発熱速度が重要と考え、基礎データを得
究機関の結果と比較し、国際連合の試験の問題点を指摘し
た。典型的な禁水性物質であるカルシウム及び金属酸化物
た84∼90)。
等と水との反応について発熱速度と圧力上昇速度を個別に
② 自己反応性物質の危険性評価方法
測定する危険性評価方法を検討した。また、京都で起きた
1) 自己加速分解温度(SADT)
イソシアネート類の事故の原因調査に関連して水との接触
SADTは、消防法では採用されていないが、熱安定性の
危険性とその評価方法を検討し、問題点を明らかにした。
指標として国際連合の危険物輸送勧告書では採用されてい
水との混合によって、微少な発熱を発生させる化学物質
る。そこで、その問題点を探るため、SADTの測定方法の
等に対して、TAMを用いた混合危険性評価方法を実施し
一つである蓄熱貯蔵試験(デュワー瓶試験)において使用
た。第二類危険物(マグネシウム粉)の自己発熱及び水と
されるデュワー瓶中の温度分布を測定した。界面反応によ
の反応性を検討し、熱流束の経時変化及び反応熱を指標と
― 77 ―
することで、微少な混合熱を発生させる金属粉等に対して
定量的危険性評価が可能であることを示した156∼158)。
⑷ 木材チップ、RDF等のバイオマス燃料、廃棄物等の
火災原因究明とその危険性評価
危険物には該当しないが、大量に存在すると火災危険性
が増加する物質がある。これらについて、火災の現場調査
を行い、また、実験的に火災発生の機構を明らかにした。
また、様々なバイオマス燃料が開発されつつあるが、その
危険性についても検討し、評価方法を提案した。
① 肉骨粉
牛海綿状脳症の発生に伴い、処理できなくなった肉骨粉
が倉庫等に大量に保管される事態になった。その不適切な
保管で、雨水が入り、火災が起こった。そこで、農林水産
図5.4 生ゴミ処理施設の爆発現場(大和市)
省の依頼により火災発生の検証実験及び危険性評価実験を
行った。
自然発火温度試験装置(SIT)及びワイヤーバスケット
法によって、肉骨粉等の限界自然発火温度を測定した。限
界自然発火温度で比較すると肉骨粉の自然発火による危険
159, 160)
性は天かすよりも低いことを明らかにした
。
5.2 危険物施設の安全
⑴ AE法によるタンク底部の腐食損傷評価
タンクにおける腐食、特に底部(アニュラ部を含む)に
おける腐食の問題は、1基当たりの腐食防食対象面積が広
② RDF、木材チップ等
いこと、腐食状況のモニタリングが難しいこと、他の鋼構
2003年頃から、RDF、RPF、木材チップ等の火災につ
造物に比較して対象となる基数が非常に多いこと、漏洩事
いて、その原因を究明した。これらの火災の原因は、存在
故が発生した場合の二次災害が大規模になる可能性が高い
する微生物の発酵による微少の発熱が原因となることから
こと等の理由により、維持管理業務において最も重要な課
高感度熱量計を用いてその発熱発火を調べた。
題の一つである。
リサイクルの促進が進められ、RDFのほか多くの再生
タンク底部に生じた腐食生成物が、腐食の進行により素
資源・バイオマス燃料が提案されている。そこで、これら
地鋼板から剥離したり破壊したりする際に弾性波が生じる
の火災危険性について調べた。また、ガス発生を含めたそ
ことが知られている。この弾性波を利用してタンク底部の
の発災機構(火災に至る過程)を検討した。RDF、木材
腐食損傷を評価する技術(AE法:Acoustic Emission)が
ペレット等のバイオマス燃料について、適正な危険性評価
開発されている。この技術は、西欧において3000件以上
方法について検討した。
の石油タンクのAE試験で構築されたデータベースを基に、
その結果、特に室温付近での発熱、可燃性ガス発生が重
要であることを明らかにし、これらの測定を主体とした危
険性評価方法を提案し、消防庁に報告した161∼184)。
内部を開放することなくタンク底板の腐食損傷を評価(ス
クリーニング)する目的で開発された技術である204)。
この検査手法について、タンク底部で発生したAE発生
③ 各種バイオマス燃料
源の位置標定精度、AE波の伝播経路、AEパラメータ(ヒッ
バイオガソリン(ETBE含有ガソリン)
、バイオディー
ゼルは、最近、自動車用燃料として使われ始めた。そこで、
ト数、振幅など)と腐食減肉量の関係、風等の雑音の影響、
原油タンクでのスラッジ堆積量の影響などを検討した。
その危険性評価について調べた。バイオガソリンは、ガソ
AE発生源の位置標定精度について、ニューラルネット
リンに比べ火災性状に大きな差異がないこと、他方、バイ
ワークのパターン認識機能を利用して、センサ数、AE波
オディーゼルは、軽油に比べ引火点が高いが、酸化発熱し、
の減衰、環境ノイズなどに起因するAE波到達時刻の読み
火災に至る可能性のあることを確認した185∼200)。
取り誤差の影響について検討した結果、位置標定誤差は最
④ その他
大でもタンク直径の10%以内であり、実用的には許容でき
2003年、神奈川県で起きた生ゴミ処理施設の爆発事故
る誤差範囲であることが分かった205)。さらに、これらの
( 図5.4) の 原 因 究 明 を 行 い、 そ の 原 因、 問 題 点 を 示 し
結果を踏まえ、模型タンクによる検証を実施した。タンク
た201∼203)。事故当時、装置が止まっていたにもかかわらず、
底部裏面からシャープペンシル芯の圧折による疑似AE波
高温の空気が長時間、生ゴミに送られ、その不完全燃焼に
を発生させ、タンク側板に取り付けたセンサで計測した場
よって大量の可燃性ガスが生じ、爆発に至ったものである。
合、しきい値をAE波の振幅の大きい部分に設定すること
また、廃棄物施設における事故事例調査等からリチウム電
により、実用的には許容できる誤差範囲であることが証明
池に起因する事故があることが分かったので、その原因と
された206, 207)。
発災機構を調べた。
AE源の位置標定精度向上を目的として、模型及び実タ
― 78 ―
ンクを用いてAE波の伝播経路を調査した。AE波は、水中
を伝播するP波、タンク底板−側板を伝播する板波が存在
するが、水中を伝播するP波のほうが減衰は小さく、伝搬
距離による減衰の影響が受けにくいことが分かった208, 209)。
さらに、模型タンク(直径5m)によるタンク底部から
発生したAE波の時刻歴伝播経路も詳細に検討した210)。
また、タンク底部の腐食損傷評価において、測定直前の
受け払いや強風がノイズ源となり、これらのノイズを除去
することが重要であることが示された211)。
AE法によるタンク底部の腐食損傷評価法の精度向上を
目指す目的で、原油等のタンク底部に堆積しているスラッ
ジの影響を調べた。実タンク底部に模擬スラッジ(吸水性
図5.5 ハンガリーで行われた実タンクでの燃焼・消
火実験
高分子)を設け、タンク底部で発生したAE波の減衰につ
いて実験した。その結果、模擬スラッジ中を伝播したAE
波の振幅は水中と比較して電圧で約2桁減衰すること、実
ク火災での消防活動に役立てた。
タンク底板上に模擬スラッジを設置した場合、側板に取り
しかし、このような大規模な実験研究は、国内ではなか
付けられたAEセンサで得られる振幅の減衰率は20∼70%
なか行うことができない。他方、欧米では、石油会社によっ
程度であることが分かった212)。
て広く行われている。そこで、ハンガリー(図5.5)、イギ
AE試験を実タンクに適用してAEパラメータと腐食減肉
リスでの大規模な燃焼・消火実験に参加し、大規模石油火
量の関係について、比較検討を行った結果、側板に取り付
災の性状について、消防活動に役立つようデータの蓄積を
けた1センサ当たりのヒット数と開放検査で得られる板厚
図るとともに石油タンク火災の事例の収集を行い、その問
データの統計量である腐食リスク(最大腐食速度に対応す
題点を探った234∼248 )。
る量)は、タンク底板の腐食損傷評価を表す重要なパラメー
タの一つであり、両者の間には良好な線形相関が成立する
ことが明らかになった
213, 214)
。
5.3 静電気防災技術
可燃性液体である石油類は、同時に極めて高い電気抵抗
AE試験から得られるAE活動度と腐食リスクパラメータ
を有する誘電性液体でもあり静電気が蓄積されやすい物質
の相関関係に、開放検査による離散的な板厚測定データと
でもある。蓄積された静電気が減衰する速度は、電荷の蓄
全面板厚測定データとの比較等の結果も加え、タンク底部
積量を予測する上でも、また、充填作業後に電荷が減衰す
の腐食管理上の想定腐食速度を見積もり、腐食管理の優先
るまでの静置時間を予測する上でも重要な要因である。物
度を選択する評価システムが構築されつつある215∼217)。
質の導電率(体積抵抗率の逆数)が、静電気減衰速度を評
⑵ 石油タンク火災の放射特性等について
価する重要な指標となることは広く認められている。しか
石油公団(現 石油天然ガス・金属鉱物資源機構)、東京
し、ガソリン・トルエンなど、静電気に起因する火災が問
大学と共同で苫小牧市内において大規模火災実験、ボイル
題とされる石油類の導電率が10-10∼10-12S/mという(絶
オーバー等の石油タンクの火災実験を行い、特に大規模石
縁油よりは大きく、導体よりは小さいという)中間的な領
218∼229)
油タンク火災の放射性状について研究してきた
。
域にあるため、導電率の測定方法については、適切な印加
また、消防訓練で使う石油類について大量の黒煙が生じ
電圧、電極間距離について未解明であった249)。そこで、
ることから、周辺住民への被害防止を図るため、減煙剤添
灯油を用いて、印加電圧、電極間距離が測定される導電率
加の効果を調べた。そのために、新潟市内の消防訓練用の
に与える影響を評価する実験を行い、再現性のある測定値
直径3.5m燃料容器で灯油を用いた燃焼実験を実施し、発
が得られる測定条件を明らかとした250, 251)。
生する煙の量及びその性状の評価等を行った。その結果、
タンク内空間に空気層が存在する場合、規模が大きなタ
フェロセンを0.3wt.%程度添加すると煙量が大きく減少す
ンクほど帯電した油面の電位減衰が緩慢となることを証明
ることが確認された230∼233)。また、ブレービー(BLEVE)
した理論モデル252)を検討するための、油表面導電率の測
と呼ばれる石油類の爆発現象について研究を行った。
定手法提案253∼255)、火災原因調査に利用できる現場用測定
これらの結果を基に、石油火炎からの放射熱の規模依存
器の試作を行った256)。
性、容器直径が大きくなると周囲への放射熱が抑制される
2003年9月に発生した十勝沖地震時に、北海道苫小牧市
こと、ボイルオーバーに関連して原油中の水分の存在が大
出光興産㈱で発生した原油タンク火災の火災原因調査に関
きく影響すること、ボイルオーバーが起こるまでの時間と
連して、従来、解析的には解が得られていなかった「接地
その激しさについての予測式を提案した。また、これらの
面上の円柱電荷が形成する静電場」について、電気映像法
結果は、2003年9月、苫小牧市で起こった大規模石油タン
により解が求められることを示した257)。
― 79 ―
2006年1月に愛媛県今治市の太陽石油㈱四国事業所の屋
ロッシングにより生じ、4基のタンクで地震時に火災と
外貯蔵タンクで発生した火災の火災原因調査に関連し、タ
なった。さらに強調すべきは多くのタンクで浮き屋根が沈
ンク内清掃作業時の静電気帯電の可能性について実験的に
み、上述の火災とは別に原因は不明であるが2基のタンク
検討し、樹脂被覆を施した道具に帯電する可能性を示し
で火災となったことである。このことは2003年十勝沖地
258)
震の2日後に発生したタンク全面火災への警鐘となりうる
研究成果が、現場での静電気災害防止対策に、より広く
ものであったが、現地の状況により詳細な調査がなされえ
反映されるよう、解説記事や講習会など、種々の機会を捉
なかったことが悔やまれる。一方、集集地震では回転止め
えた知識普及の努力を行ってきた259∼264)。
ポールが浮き屋根の揺動とともに大きく変形し、ポールサ
た
。
ポート部に過大な力が加わったことにより、底板近くの側
5.4 危険物施設の地震防災
板が破口し、全量流出というスロッシングでは世界初の被
⑴ 小規模タンクの地震時の安全性評価
害事例があった。このタンクサイトは丘の上にあり、地震
1995年の阪神・淡路大震災の際、小規模タンクの本体
の2、3日後、近くの池や水田に油が沸き出て環境問題と
には危険物の大量漏洩を引き起こす重大な損傷は発生しな
もなった。また、台湾には多くの地震計が設置され、地震
かったが、タンク側板に顕著な座屈変形が発生した。この
後速やかに公開された。その中からタンクサイト近傍の記
事態にかんがみ、1999年の消防法令の改正により準特定
録を用いて、スロッシング上昇量を推定して観測値と比較
屋外タンク貯蔵所に対して強度的安全性の確保が図られて
し良い一致を得た270)。
きた。また、危険物施設ではないが水タンク底部の溶接接
⑶ 2003年十勝沖地震における石油タンクの全面火災等
合部が破口し、貯水がすべて流出する事例が発生した。こ
の災害への対応
の損傷は、タンク底部の浮き上がり現象に起因する損傷形
2003年9月26日4時50分頃、十勝沖を震源としてマグニ
態と推測され、危険物を貯蔵する屋外貯蔵タンクにも同様
チュード8.0の地震が発生、その直後、震度5弱の揺れが観
な損傷モードが想定される。小規模タンクは、一般市民の
測された北海道苫小牧市では出光興産㈱北海道製油所の
生活の場に近接して設置されているため、その安全性を確
30006原油タンクで火災が発生した(図5.6)
。
さらに、1件目の火災鎮火から2日後の28日10時45分頃、
保することは極めて重要である。
このため、小規模タンクについて、タンク本体と内容物
地震により浮き屋根が損傷し液面が露出していた同製油所
との連成を考慮した三次元有限要素モデルを用いて、三次
の30063ナフサタンクから、2件目の火災が発生し全面火
元非線形時刻歴応答解析を行い、地震動が加えられたとき
災となり、消火活動は困難を極め約44時間燃え続けた(図
のタンク底部の浮き上がり回数、最大浮き上がり高さ及び
5.7)
。
最大浮き上がり長さなどの浮き上がり挙動について検討が
265)
行われた
。
この2件の火災については、いずれも2003年6月に改正
され、同年9月1日に施行されたばかりの消防法第35条の3
さらに、これらの浮き上がり時に隅角部に発生するひず
の2第1項の規定に基づき、消防庁長官の主体的な判断に
みの大きさを2次元有限要素法により求め、隅角部を模擬
より火災原因調査が実施されることとなり、これを受けて
した試験片に解析で得たひずみを負荷した低サイクル疲労
同法第35条の3の3第1項の規定(当時)に基づき消防研究
実験を行い、破断寿命を予測した
266)
。その結果、小規模
タンクが浮き上がる場合について、低サイクル疲労寿命が
推定できることが分かった。
所が火災原因調査を実施した271, 272)。
消防研究所においては、9月26日の火災発生後から、火
災原因調査や技術的なアドバイスの実施などを含めて、当
2005年年3月に発生した福岡県西方沖の地震(M7.0)に
おいて、アンカーボルトの破断などの被害が発生した小規
模タンクの浮き上がり回数と累積疲労損傷度をマイナー則
を用いて評価したところ、推定された地震動による浮き上
がり量と繰り返し数において、タンク隅角部の損傷は非常
に小さいものと考えられた267)。
⑵ スロッシングによる石油タンク被害の事例調査
1983年日本海中部地震、1993年北海道南西沖地震など
では、長周期地震動によって石油タンクに大きなスロッシ
ングが励起され、タンク火災、内容液の溢流等の被害を生
じた。また、1999年トルコ・コジャエリ地震268)、同年台湾・
集集地震269)でも製油所、備蓄基地等の石油タンクでスロッ
シングによる被害が生じている。特にコジャエリ地震では
図5.6 原油タンクのリング火災
トルコ最大の製油所のすべてのタンクで何らかの被害がス
(苫小牧消防本部提供)
― 80 ―
図5.7 ナフサタンク全面火災
図5.8 容量11万kl原油タンクにおける泡シールの状況
該火災及び災害拡大防止について、様々な取り組みを行っ
を行った。隣接タンクの冷却散水設備を火災中稼働させた
た。
結果、延焼が免れた276∼279)。
特に、浮き屋根が沈下したタンクの安全確保のために、
⑸ 2003年十勝沖地震における危険物施設の被害調査
10月2日∼ 10月22日まで設置された災害予防現地対策本部
2003年十勝沖地震による危険物施設の被害としては
に対しては、消防研究所から常時1名∼ 3名を交代で当該
「「危険物に係る事故及びコンビナート等特別防災区域にお
対策本部員として派遣し、危険排除及び警戒活動に対する
ける事故の報告」の改正について」(2003年8月19日消防
アドバイス等を実施した273)。
危第85号・消防特第175号)に基づき、2004年3月31日現在、
スロッシングによる浮き屋根の沈下、あるいは、浮き屋
64件の事故報告が消防庁になされた。
根上の滞油及び漏洩が認められたタンクは、浮き屋根式タ
この事故はすべて北海道内で発生しており、事故種別と
ンクの総数の92%、カバードフロートタンクにおいては
しては、火災2件、漏洩14件、破損46件、その他2件となっ
70%と非常に高い割合となった。コーンルーフタンク及び
ている。また、事故発生施設の区分に着目すると、屋内貯
ドームルーフタンクにおいては、漏洩の被害が発生したタ
蔵所1件、屋外タンク貯蔵所50件、地下タンク貯蔵所3件、
ンクは35%であった274)。
給油取扱所10件であった。
スロッシングにより内容液が浮き屋根上に滞油したナフ
屋外タンク貯蔵所の被害の主なものは、火災、浮き屋根
サタンクは、泡消火薬剤で表面がシールされたが、9月28
上への滞油、浮き屋根の破損、タンク屋根や側板の変形な
日に全面火災となった。浮き屋根が沈下した容量11万klの
どであった。また、他の施設区分の施設の主な被害として
原油タンクも、固定泡消火設備を作動し、エアーフォーム
は、給油取扱所の防火塀の亀裂・破損及び地下タンク貯蔵
チャンバーから泡を入れ、原油表面をシールしていた(図
所におけるタンク本体の浮上などであった。
5.8)が、泡消火薬剤が全面火災のために使用され、その
消防研究所では、苫小牧市や厚真町をはじめ、釧路市、
備蓄量が十分でなくなったため、CO2ガスで液面がシール
石狩市に赴き、現地消防本部の協力を得て、主に屋外タン
された275)。
ク貯蔵所の調査を行った273, 280)。また、各地のタンク被害
⑷ 地震時における石油タンクの火災の消防活動への対応
についてアンケート調査を実施し、上記以外ではスロッシ
そこで、火災現場においては、初期段階から消防活動に
ングによる被害がないことを確認した280)。
上述の被害は釧路市のものを除きすべてスロッシングに
加わり、以下の提案を行った。
事業所から提出された蒸留曲線からナフサは沸点が水よ
よるものであったが、それを励起する長周期地震動の特徴
りも低くボイルオーバーが起こらないこと、ナフサの燃焼
についてK-NET等の記録を用いて検討を行った280)。その
速度が高く、消火を行うことは難しいので速やかに燃料を
結果、勇払平野、石狩平野での周期7秒の揺れは震源に近
他のタンクへ移送すること、火炎が傾き、隣接タンクへの
い道東部より大きく、苫小牧西港では周期約3∼11秒で当
延焼の可能性があったことから、延焼防止に努めること等
時の消防法令で「液面揺動の設計水平震度」として定めら
の助言を行った。
れていた地震動レベル(速度応答値で約100cm/s)を上回
泡消火薬剤としては、たんぱく泡、水成膜泡をできるだ
る揺れであったことが判明した。特に周期約4.8秒では、
け使用すること、特に隣接タンクの温度は、事業所が行っ
速度応答値(減衰定数1%)は280cm/sにも達した。また、
たタンク内の灯油の温度の測定データ、熱画像装置で測定
10km程度離れた苫小牧測候所とは揺れの強さが大きく異
したタンク壁面温度のデータを使って消火活動の情報交換
なること、同地域における過去30年間の記録の中で最大
― 81 ―
の地震動レベルであったことなども指摘された280)。
スペクトルとの積で得られる予測スペクトルの精度が向上
⑹ 長周期地震動の地域特性評価と予測
することが確認された283)。
2003年十勝沖地震の発生以前から、南海トラフ沿いの
後者については、まず、東北日本太平洋側の地域を対象
巨大地震の発生が危惧され、それによる長周期地震動の発
として地震地体構造区分が地域特性評価に与える影響を検
生と石油タンクのスロッシングの励起が問題視されてい
討し、より適切に地震地体構造区分を再決定していくこと
た。そこで1950年から全国の気象官署で約40年間稼動し
が必要であることを指摘した284)。これを受けて、パター
ていた気象庁1倍強震計の記録を収集・数値化し、地震地
ン認識の手法の一つである自己組織化マップ(SOM)を
体構造区分ごとに、地震動の地域性に関する検討を行って
個々の地震での観測/標準スペクトル比に対して適用し
きた(東京、名古屋、大阪等)。
た。これによって、個々の観測点ごとに妥当な区分を与え
過去10年間においては、日本海東縁部の地震について
検討し、長周期地震動が良く励起されることを指摘し、周
期の関数として地域特性(増幅度)を評価するとともに、
ることが可能となること、震源深さの違いも区分に入れる
ことが必要となることを示した285)。
2003年十勝沖地震でのスロッシングによる石油タンク
第1種の地震空白域とされている秋田沖の地震(M7.5)に
被害の甚大さにかんがみ、将来の巨大地震での長周期地震
対する予測を行い、秋田、酒田、新潟で、当時の消防法令
動の予測が身近な問題として漸く認識され始めた。上述の
で「液面揺動の設計水平震度」として定められていた地震
経験的予測手法を用いて、想定東南海地震の名古屋での長
動レベル(約100cm/s)を上回ることを指摘した281)。さら
周期地震動を予測し、震源・地下構造モデルを仮定した理
に、地震計の針が振り切って明らかではなかった1964年
論的予測手法による結果と比較したところ、両者は極めて
新潟地震での新潟地方気象台における長周期地震動を、
よく一致し、周期約3秒で200cm/s程度となることが示さ
1964年男鹿半島沖の地震の時の東京/新潟のスペクトル
れた286)。また、想定東南海、想定南海地震の予測精度の
比を新潟から東京への伝達関数とみなし、これで新潟地震
検証に資するため、1944年東南海地震、1946年南海地震
の際の東京における地震動スペクトルを除することで予測
の東京での記録を数値化・解析し、平滑化された加速度フー
した。その結果、予測スペクトルは、新潟地震でスロッシ
リエスペクトル(減衰定数0.5%の速度応答スペクトルに
ングにより大火災を起こしたタンクのスロッシング固有周
相当)が周期8∼9秒で100gal sを超えること、距離減衰を
期8.8秒で約200cm/sと非常に大きな値となり、スロッシ
考えると想定東海地震では200gal s程度となることなどを
ングが大きく励起されたことと調和的であることを示し
示した287)。
た
281)
。
また、2003年十勝沖地震後には、全国の石油コンビナー
このほか、1983年日本海中部地震、1993年北海道南西
トでの長周期地震動評価を実施することが求められ、33
沖地震で大きなスロッシングが励起された苫小牧の長周期
箇所の気象官署の1倍強震計記録10,000成分以上を収集・
地震動特性についても、苫小牧測候所の記録を用いて検討
数値化したデータに経験的手法を適用し、地震地体構造区
した。その結果、標準スペクトルからの増幅率は、北海道
分ごとに与えられている最大規模地震を対象とした予測を
東方沖、北海道南東沖で発生する地震については、周期に
行った。その結果得られた長周期地震動の予測スペクトル
あまり依存せず、日本海東縁部の地震については周期約
の包絡線と2003年十勝沖地震で被害を受けたタンクのス
10秒で鋭いピークを持ち平均で3倍程度であること等、震
ロッシング固有周期に関する整理とを勘案し、消防法令で
源地により異なる特性を示すことを指摘した282)。2003年
石油タンクの空間余裕高さを規定している液面揺動の設計
十勝沖地震での苫小牧測候所での観測スペクトルとこの時
水平震度の改訂版を提案した288)。さらに、タンクサイト
の予測スペクトルとは、NS成分はほぼ等しいが、EW成
と上記予測に用いられた地震記録が取得された観測点との
長周期地震動特性の相違を考慮するため、84箇所の石油
分は周期約5秒から8秒で予測のほうが下回る。
このような各地での長周期地震動特性を評価する中で、
評価のばらつきを小さくするための検討を行った。すなわ
コンビナート等特別防災区域の最寄りの地震観測点
(K-NET、KiK-net、港湾)の記録を収集し、経験的手法
ち、地震地体構造区分ごとの整理方法についての再吟味で
を適用するとともに、他の手法による予測結果も収集し、
ある。一つは長周期地震動の標準スペクトルの検討、もう
すべての予測結果を統合することによって、上述の結果を
一つは地震地体構造の再区分である。前者については、最
見直した289, 290)。この結果は、揺れやすい地域を指定する
新の震源スペクトルに関するスケーリング則等を取り入れ
とともに、従来の液面揺動の設計水平震度を最大2倍に引
ることにより、新しい長周期帯域の標準的なスペクトルの
き上げ、周期の関数とすること等を趣旨とする2005年の
283)
。この算定式は海溝型地震、内陸地
消防法令改正に採用された。また、石狩地区が新たにコン
震で異なること、地震規模によって係数が異なることが特
ビナート等特別防災区域に指定されたことから、札幌管区
徴である。この標準式によるスペクトルと観測スペクトル
気象台の1倍強震計記録の収集・数値化・解析、K-NET等
との比の平均を地域特性とすると、従来よりも標準偏差が
の地震記録の収集・解析を行い、石狩地区は長周期帯域に
小さくなるとともに、この地域特性と予測対象地震の標準
おいて揺れやすい地域であることを示した291)。この結果
算定式を提案した
― 82 ―
は、2006年の消防法令改正に採用された。
そこで、2005年に改正された消防法令で考慮されてい
2003年十勝沖地震の際、苫小牧市が位置する勇払平野
るスロッシングの非線形性と2次モードの浮き屋根への影
内で観測された長周期地震動のレベルには平野内部で大き
響について、容量約300klの小規模タンクを用いた振動台
な空間的較差がみられた。そこで、当該地域を対象とした
加振実験により検証が行われた298, 299)。
長周期微動アレイ観測に基づいて地下構造モデルを推定
消防法令にも採り入れられている速度ポテンシャル理論
し、地震波動伝播シミュレーションを行った結果、苫小牧
においては、速度応答スペクトルの算定に減衰定数を与え
西港地域においては平野内の他の地域に比べて地表近くの
る必要があるが、実機タンクの浮き屋根を用いて、模擬的
軟らかい堆積層が厚く堆積していることが、大きな揺れを
にスロッシング状態を発生させ、浮き屋根揺動時の減衰定
292, 293)
。従来、堆積
数を測定するため、容量1,600klの内部浮き蓋を人力で加
平野における長周期地震動特性の支配要因としては、地震
振する実験300)や容量15,000klのシングルデッキ型浮き屋
基盤深さ、すなわち堆積層全体の厚さが重要視されてきた
(図
根 を エ ア シ リ ン ダ ー で 加 振 す る 実 験 が 行 わ れ た301)
が、この研究成果は、長周期地震動を高精度に予測するに
5.9)
。また、減衰定数については、2003年十勝沖地震で発
は、これまで考えられてきたものよりも詳細な平野地下構
生した石油タンクのスロッシングに関するデータからの推
造情報が必要であるということを意味しており、今後の方
定も行われた302, 303)。結果として、自由液面では0.1%、シ
向性の一つを実事例で示すこととなったものといえる。
ングルデッキ型浮き屋根では0.5%、ダブルデッキ型浮き
もたらした原因であることが分かった
上述のように、石油コンビナート最寄りの地震観測記録
屋根では1%の減衰定数を想定することが妥当とされた。
等に基づき、長周期帯域での揺れやすい地域が指定された
さらに、揺動時の浮き屋根の変形挙動及び発生する歪み
が、たかだか10km程度でも震動特性が大きく異なること
の検証については、容量15,000kl(直径38m)のシングル
が指摘された280)ことから、消防庁では、長周期地震動が
デッキ型の浮き屋根式タンク浮き屋根を用いて、当該浮き
特に大きくなる可能性のある区域を対象として、全国20
屋根をエアシリンダーにより直接加振して揺動させ、直接
箇所で速度型強震計による地震観測を開始した
294, 295)
。こ
計測が行われた301)。その結果、浮き屋根の変形はスロッ
の結果、東京湾岸においては、神奈川県側と千葉県側では、
シングの非線形成分を考慮した形状となっており、ポン
周期10∼14秒における増幅率が千葉県側のほうが大きい
ツーンに発生する歪みは消防法令で算定するものと同等で
とみられるなど、長周期地震動の地域特性の詳細が次第に
あることが確かめられた。
明らかになりつつある
296)
。
⑻ 地震による石油タンク損傷被害推定システムの開発
⑺ 浮き屋根の耐震性評価
石油タンクに代表される危険物施設の安全確保は、現在、
これまで述べてきたように、2003年十勝沖地震では、北
2つの重大な課題に直面している。一つは、施設の経年劣
海道各地で数多くの浮き屋根式石油タンクに浮き屋根沈没
化の進行であり、もう一つは南海トラフ等における巨大地
273)
等の甚大な被害が発生した
。浮き屋根が沈没したタン
震発生の切迫である。
クのうち、容量数万klのもので発生したスロッシングにつ
巨大地震による過去の事故事例を見ると、1978年宮城
いては1次モードが卓越し、揺動高さが2m以上となり、デッ
県沖地震における仙台の製油所での重油大量流出事故は、
キ及びポンツーンに修復困難な損傷が発生したと考えられ
経年劣化した石油タンクが強震動を受け、タンク本体に亀
280)
。その一方で、容量が10万kl以上のタンクのスロッシ
裂が生じたために起こった。また、2003年十勝沖地震で
ングについては、2次モードが卓越し、デッキの変形が非
発生した苫小牧の石油タンク全面火災の背景には、長周期
た
常に大きくなったため、ポンツーンの座屈損傷及びデッキ
との溶接接合部の破断が生じたと考えられた280, 297)。
当該地震後に、実際の浮き屋根の破壊状況や沈下状況に
基づいた浮き屋根の破壊のメカニズムの解明と、浮き屋根
が損傷するときのスロッシングの大きさの簡易評価手法の
提案が行われ、この内容は、2005年の消防法令改正に盛
り込まれた。
しかしながら、スロッシングに伴う浮き屋根揺動の力学
的挙動については、実規模タンクにおける検証は十分では
なかった。特に過去の被害状況から、浮き屋根最大上昇量
が2m以上となる時に浮き屋根に甚大な被害が発生すると
考えられている一方で、浮き屋根を考慮したスロッシング
挙動に関する研究は比較的少なく、大振幅の波高や2次
モードの影響などの定式化は、実規模タンクでの照査の余
図5.9 容量15,000klの浮き屋根に取り付けられた浮
き屋根加振装置
地があった。
― 83 ―
地震動によって励起された液面揺動が原因で浮き屋根が破
における溢流量を推定したところ、算定される溢流量と実
損・沈没したという事情があった。大地震発生時にこのよ
際の溢流量は調和的であることが分かった311)。
うな大規模な事故・火災が起きると、消防力が分散し、市
街地における火災鎮圧・人命救助の妨げとなるおそれもあ
文献
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設の火災爆発原因に関する一考察(Ⅸ)−模擬アスファルト固化
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弱反応に起因する反応暴走の最低開始温度の決定−、30回安全
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爆発原因に関する一考察(XⅢ)リン酸塩濃度が異なる廃液で製
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爆発原因に関する一考察(XⅣ)−MS80Ⅱを用いた模擬アスファ
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これらのことから、危険物施設の経年劣化の状況を把握
し、地震等による異常・被害を予見診断する技術の確立と
体制の整備は、より有効な被害予防対策と迅速かつ的確な
応急対応を可能とし、災害の未然防止と拡大抑止に対して
多大な効果を持つといえる。
地震発生時の石油タンクの被害としては、短周期地震動
による底部浮き上がりによる損傷、長周期地震動による浮
き屋根の損傷、液面揺動に伴う石油タンクからの溢流など
がある。特に短周期地震動(強震動)により発生しうる被
害モードついては、危険物の大量流出につながりかねない
という点において重要であることから、2000年鳥取県西
部地震の際のタンクサイトでの強震動の推定や304)、石油
コンビナート地域における地震観測に基づく想定大地震発
生時の石油コンビナート地域における強震動の予測を行っ
ている305)。
また、タンクサイトで観測された地震動をリアルタイム
に取得し、石油タンクのバルジングによる側板円周方向引
張応力等の算出及びスロッシング最大波高の瞬時提示が可
能なシステム306)、地震の諸元から早期に長周期地震動を
予測することが可能なシステム307)の開発を行った。なお、
後者のシステム構築に必要なデータベースはHPで公開さ
れている308)。
さらに、地震動の観測・予測と被害予測を統合し、地震
時の石油コンビナート地域等における石油タンクの経年劣
化を考慮した種々の被害を推定できる、より汎用的な「石
油タンク損傷被害推定システム」の一部が試作された309)。
⑼ 溢流量の推定
2003年十勝沖地震直後に発生した原油タンクの火災で
は、リング火災、タンクヤード火災、タンク直近配管の火
災の3つの火災があった。これらの火災は、スロッシング
により浮き屋根が激しく揺動したことによる衝撃火花によ
り、原油に着火し、リング火災になると同時に、着火した
原油が溢流したことにより後二者の火災となったものと考
えられている272)。したがって、石油タンクからの危険物
の溢流は火災の危険・拡大を招くことになりかねない。
このため、溢流量の算定に関して、直径4mの小規模模
型タンクを用いた実験的研究310)が行われ、簡易算定式が
構築され、その後、さらに規模の大きい直径7.6m(容量
約300kl)の浮き屋根式の大規模模型タンクを大型振動台
により加振することで溢流量算定の可能性を見極めるため
の実験が行われた311)。その結果、速度応答スペクトル法
をベースに非線形性を考慮して算出された溢流体積と実験
で測定されたスロッシングによる溢流量とは比例関係にあ
ることが分かった。この関係を用いて、過去の実際の地震
― 84 ―
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SADT of an accident in Korea, Third International Symposium
on Safety Science and Technology, pp. 1089-1093(2002)
49) Zhimin Fu, Xinrui Li, Hiroshi Koseki and Y-S. Mok:
Evaluation on thermal hazard of methyl ethyl ketone peroxide
by using adiabatic method, J. of Loss Prevention in the Process
Industries, Vol. 16, No. 5, pp. 389-393(2003)
50) Xinrui Li, Hiroshi Koseki, Yusaku Iwata and Y-S. Mok:
Decomposition of methyl ethyl ketone peroxide and mixtures with
sulfuric acid, J. of Loss Prevention in the Process Industries,
Vol. 17, No. 1, pp. 23-28(2004)
51) 古積博、李新蕊、田村昌三:フランスの硝酸アンモニウム爆発
事故について、EXPLOSION、第12巻第3号、pp. 164-168(2002)
52) 李新蕊、古積博:フランス・トウルーズでの硝酸アンモニウム
の事故とその調査、爆破器材、第32巻第4号、pp. 164-168(2002)
53) 李新蕊、古積博、権敬玉:不純物を含む硝酸アンモニウムの
危険性評価、第36回安全工学研究発表会、pp. 157-160(2003)
54) Xinrui Li, Hiroshi Koseki, Kyung Ok Kwon:The effect
of chlorides on the thermal stability of ammonium nitrate,
― 85 ―
APSS2003(Asia Pacific Symposium on Safety)
, pp. 193-196
(2003)
55) Kyung Ok Kwon, Xin-Rui Li, Hiroshi Koseki, Soo-Hyun So,
and Jong Sang Kim:Study on the thermal stability of impurity
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56) Xinrui Li and Hiroshi Koseki:The effect of chlorides on the
thermal stability of ammonium nitrate, IGUS-EOS(2004)
57) Xin-Rui Li and Hiroshi Koseki:Study on the contamination
of chlorides in ammonium nitrate, Process Safety and
Environmental Protection, 83 B1, pp. 31-37(2005)
58) X. Li, H. Koseki:Study on reactivity of ammonium nitrate
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Technology Energetic Materials, Vol. 66, No. 6, pp. 431-435
(2005)
59) Xin-Rui Li and Hiroshi Koseki:Study on the reactivity of
ammonium nitrate contaminated by sodium dichloroisocyanurate,
ISEM2005(2005)
60) 古積博、岩田雄策、高橋厚裕:タイヤ用発泡剤の火災危険性
評価、火薬学会秋季講演会(2005)
61) 岩田雄策、桃田道彦、古積博:タイヤ用発泡剤の反応危険性
評価、消防研究所報告、第100号、pp. 83-89(2006)
62) Yusaku Iwata, Momota Michihiko and Hiroshi Koseki:
Hazardous evaluation of organic blowing agents for tires,
12th International Symposium of Loss Prevention and Safety
Promotion(Loss Prevention 2007)
, No. 153, pp. 149-150(2007)
63) 古積博:鹿児島市南国花火工場爆発事故、第7回消防防災研究
講演会、pp. 49-58(2004)
64) H. Koseki, Y. Suzuki:Various evaluation test results of raw
pyrotechnics mixtures, 8th International Symp. on fire works
(2005)
65) 岩田雄策、傅智敏、古積博:合成色素製造工場火災の概要及
び合成色素の危険性評価、消防研究所報告、第98号、pp. 52-57
(2004)
66) Z-M Fu, Y. Iwata, H. Koseki:Investigation on Thermal
Stability of Flavianic Acid Disodium Salt、第40回熱測定討論会、
pp. 258-259(2004)
67) 傅智敏、岩田雄策、古積博:合成色素(ナフトールイエロー S)
の危険性評価、火薬学会秋季研究発表講演会(2004)
68) Xinrui Li, Hiroshi Koseki and Yusaku Iwata:Thermal
characteristics of tri-isocyanate and its mixture with trace
water, 2005 Mary Kay O'Connor Process Safety Center
Symposium, pp. 13-22(2005)
69) Xin-Rui Li, Hiroshi Koseki, Michihiko Momota and Yusaku
Iwata:Thermal characteristics of tri-isocyanate and its mixture
with trace water, IGUS-EPP&EOS(2005)
70) 李新蕊、古積博、岩田雄策:混合反応熱量計を用いた2,4トリ
レンジイソシアネートと1,3ブチレングリコールの重合反応に関す
る研究、第39回安全工学研究発表会、pp. 155-156(2006)
71) Xin-Rui Li, Hiroshi Koseki and Yusaku Iwata:Thermal
characteristics of lysine tri-isocyanate and its mixture with
water, J. of Hazardous Materials, Vol. 142, pp. 647-652(2007)
72) 古積博:最近のエネルギー物質の災害発生要因、消防研修、
第76号、pp. 34-39(2004)
73) 古積博:化学物質の適正な危険性評価と情報、ケミカル・エ
ンジニアリング、第49巻第7号、pp. 15-20(2005)
74) 岩田雄策、古積博:熱分析・熱量測定技術の物質安全研究へ
の応用、第4回化学物質危険性測定技術セミナー(2005)
75) 岩田雄策:熱分析・熱量測定技術の物質安全研究への応用⑵、
第4回化学物質危険性測定技術セミナー(2005)
76) 古積博、桃田道彦:物質安全研究と熱分析・熱測定、消防研
究所報告、第100号、pp. 272-279(2006)
77) 岩田雄策、横溝敏宏、グリニャール試薬製造中に発生した火
災の概要、第36回安全工学シンポジウム、pp. 215-216(2006)
78) 岩田雄策:平成17年いわき市で発生した化学工場火災の概要、
消防研究所報告、第101号、pp. 21-26(2006)
79) 岩田雄策:グリニャール試薬製造中に発生した化学工場火災
の概要、第54回全国消防技術者会議、pp. 61-65(2006)
80)Yusaku Iwata, Hiroshi Koseki and Kazutoshi Hasegawa:
Lower and upper flash points of flammable liquids with flamesuppressing agents, J. of Fire Sciences, Vol. 17, No. 5, pp. 459476(1999)
81) 古積博、夏目泰忠、岩田雄策:植物油及び潤滑油の火災危険
性の評価、第30回安全工学シンポジウム、pp. 215-218(2000)
82) Hiroshi Koseki, Yasutada Natume and Yusaku Iwata:
Combustion of high flash point materials, Fire and Materials
Conference(2001)
83) Hiroshi Koseki, Yasutada Natsume and Yusaku Iwata:
Evaluation of the burning characteristics of vegetable oils in
comparison with fuel and lubricating oils, J. of Fire Sciences,
Vol, 19, No. 1, pp. 31-44(2001)
84) 古積博:国連法による酸化性固体の試験法に関する研究、第
28回安全工学シンポジウム、pp. 97-100(1998)
85) 古積博:危険物判定試験と国際化、第47回全国消防技術者会議、
pp. 79-82(1999)
86) Hiroshi Koseki:Study on test conditions of testing methods
for oxidizing solids, IGUS-EOS, Stockholm, Sweden(1999)
87) 古積博:酸化性固体の新しい危険性評価方法、 消研輯報、第
52号、pp. 30-32(1999)
88) Yusaku Iwata, Hiroshi Koseki:Risk Evaluation for oxidizing
liquids by time-pressure test, IGUS-EOS Adhoc Meeting(2000)
89) Hiroshi Koseki:Study on test methods for oxidizing solids in
the UN recommendations, J. of Loss Prevention in the Process
Industries, Vol. 14, No. 5, pp. 431-434(2001)
90) Hiroshi Koseki, Kenji Masugi, Wim Mak:Solutions to some
problems in testing oxidizing solids at the UN Recommendations,
J. of Safety and Environment, Vol. 2, No. 1, pp. 32-35(2002)
91) 古積博、岩田雄策、李新蕊、化学物質の適正な危険性評価と
情報の提供、第35回安全工学シンポジウム、pp. 207-208(2005)
92) Yongfu Li and Kazutoshi Hasegawa:On the thermal
decomposition mechanism of self-reactive materials and
the evaluating method for their SADTs, 9th International
Symposium on Loss Prevention and Safety Promotion in the
Process Industries, pp. 555-569(1998)
93) Jinhua Sun, Xinrui Li, Kazutoshi Hasegawa: Study on
the explosion of run-away reaction triggered by a faint heat
generation, 10th International Symposium on Loss Prevention
and Safety Promotion in the Process Industries(2001)
94) Xinrui Li and Kazutoshi Hasegawa:Utility of spherical
Dewar Vessel as the highly sensitive device to estimate the early
reaction of reactive mixture, Asia Pacific Symposium on Safety
2001, pp. 123-126(2001)
95) Xinrui Li and Kazutoshi Hasegawa:Utility of spherical dewar
vessel as a highly sensitive device to estimate the SADT of
reactive mixtures, IGUS-EPP(2001)
96) Dong Yang, Hiroshi Koseki and Kazutoshi Hasegawa:
Predicting the self-accelerating decomposition temperature
(SADT)of organic peroxides based on non-isothermal
decomposition behavior, Third International Symposium on
Safety Science and Technology, pp. 1094-1100(2002)
97) Xinrui Li, Hiroshi Koseki:Determination of low reaction
energy from self-reactive materials near the SADT、第35回安全
工学研究発表会、pp. 7-10(2002)
98) Dong Yang, Hiroshi Koseki and Kazutoshi Hasegawa:
Predicting the self-accelerating decomposition temperature
(SADT)of organic peroxides based on non-isothermal
decomposition behavior, J. of Loss Prevention in the Process
Industries, Vol. 16, No. 5, pp. 411-416(2003)
― 86 ―
99) Xinrui Li and Hiroshi Koseki Hiroshi:Temperature
distribution measurement for solid hazardous materials in dewar
vessel, IGUS-EOS(2003)
100)Xinrui Li, Dong Yang and Hiroshi Koseki: Temperature
distribution of solid unstable substances near SADT, Mary
Kay O'Connor Process Safety Center Symposium, pp. 193-196
(2003)
101)李新蕊、古積博:TAMを用いた有機過酸化物の分解機構に関
する研究、第36回安全工学研究発表会、pp. 167-170(2003)
102)Xinrui Li, Hiroshi Koseki, Yusaku Iwata and Michihiko
Momota:Hazard evaluation of unstable substances by
combination of pressure and heat flux measurements、 第39回熱
測定討論会、pp. 198-199(2003)
103)Xinrui Li and Hiroshi Koseki:Hazard evaluation of organic
peroxides and self-reactive materials by the combination of the
pressure and heat flux measurement, 18th Annual CCPS-ICW,
pp. 455-465(2003)
104)X-R. Li, H. Koseki:SADT prediction of autocatalytic
material using isothermal calorimetry analysis, Thermochimica
Acta, 431(1-2)
, pp. 113-116(2005)
105)Xinrui Li, Hiroshi Koseki:Determination of low reaction
energy from self-reactive materials near the SADT、 第35回安
全工学シンポジウム、pp. 7-10(2002)
106)Xinrui Li and Hiroshi Koseki:Hazards evaluation of
organic peroxide and related chemicals by the combination of
pressure and heat flux measurement in Setaram C80 Heat Flux
Calorimeter, IGUS-EOS(2003)
107)Xin-Rui Li and Hiroshi Koseki:Hazard evaluation of organic
peroxides and self-reactive materials by the combination of
the pressure and heat flux measurement, Thermochimica Acta,
423/1-2, pp. 77-82(2004)
108)Xinrui Li and Hiroshi Koseki:Study on decomposition
mechanism of solid and application in the SADT prediction using
highly sensitive calorimeter, 3rd NRIFD Symposium, pp. 335342(2004)
109)Xinrui Li and Hiroshi Koseki: Interpretation of decomposition
mechanisms of unstable substances near the SADT by an
isothermal method, 11th International Symposium of Loss
Prevention and Safety Promotion in the Process Industries, pp.
2278-2285(2004)
110)Xinrui Li, Hiroshi Koseki:Study on decomposition mechanism
of solid and application in the SADT prediction using a highly
sensitive calorimeter, Mary Kay O'Connor Process Safety
Center Symposium, p. 143(2004)
111)Xinrui Li, Hiroshi Koseki:Solid SADT prediction using
highly sensitive calorimeter、 第40回熱測定討論会、pp. 90-91
(2004)
112)Xinrui Li, Hiroshi Koseki and Kazutoshi Hasegawa:
Assessment of minimum onset temperature of run-away
reaction following after a faint heat generation, J. of Hazardous
Materials, 120(1-3)
, pp. 51-56(2005)
113)J. H. Sun, X. R. Li, K. Hasegawa and G. X. Liao:Thermal
hazard evaluation of complex reactive substance using
calorimeters and dewar vessel, J. of Thermal Analysis and
Calorimetry, Vol. 76, No. 3, pp. 883-893(2004)
114)Xin-Rui Li, Xin-Long Wang and Hiroshi Koseki:Study on
thermal decomposition characteristics of AIBN、第39回安全工学
シンポジウム、pp. 203-206(2006)
115)Xin-Rui Li, Hiroshi Koseki, Yusaku Iwata and Tsuyoshi
Teramae:Study on spontaneous ignition of bituminous coal、 第
40回安全工学研究発表会、pp. 125-128(2007)
116)Xin-Rui Li, Xin-Long Wang and Hiroshi Koseki:Study
on thermal decomposition characteristics of AIBN, Mary Kay
O Connor Process Safety Center Symposium, pp. 40-50(2006)
117)Xinrui Li, Hiroshi Koseki:Study on the early stage runaway
reaction under adiabatic conditions, Bhopal Gas Tragedy and its
Effect on Process Safety, International Conference on the 20th
Anniversary of the Bhopal Gas Tragedy(2004)
118)X-R. Li, Jin Hua Sun, H. Koseki:Study on the early reaction
of a reactive mixture, 第37回安全工学研究発表会、pp. 157-160
(2004)
119)Xin-Rui Li and Hiroshi Koseki:Utility of dewar vessels to
evaluate the hazardous materials, IGIS-EPP & EOS(2005)
120)Xinrui Li and Hiroshi Koseki:Study on the early stage of
runaway reaction using dewar vessels, J. of Loss Prevention in
the Process Industries, 18(4-6)
, pp. 455-459(2005)
121)X. Li, D. Liu, Y. Iwata, H. Koseki, K. Masugi, F. Sanuki:
Update results of MCPVT in Japan, IGUS-EOS Meeting(2002)
122)Xinrui Li, Dabin Liu, Yusaku Iwata, Hiroshi Koseki, Kenji
Masugi and Fumio Sanuki:Update results of MCPVT as a
test method for studying the decomposition of self-reactive
materials、 火薬学会誌、第63巻第6号、pp. 367-371(2002)
123)X. Li, D. Liu, Y. Iwata, H. Koseki, K. Masugi, F. Sanuki:
Update results of MCPVT in Japan, IGUS-EOS Meeting(2002)
124)Xinrui Li, Dabin Liu, Yusaku Iwata, Hiroshi Koseki, Kenji
Masugi and Fumio Sanuki:Update of MCPVT as a test method
for studying the decomposition of self-reactive materials, 1st
International Symposium on Energetic Materials and Their
Applications(2002)
125)Hiroshi Koseki, Xinrui Li and Masamitsu Tamura:Results of
mini MCPVT round-robin tests and proposal for extension tests,
IGUS-EOS Meeting(2003)
126)Xinrui Li and Hiroshi Koseki:Results of mini MCPVT
round-robin tests、 第33回安全工学シンポジウム講演予稿集
(2003)
127)X. Li、古積博、讃岐文夫、間杉健二、田村昌三:国連危険物
輸送勧告書Eシリーズ試験へのMCPVTのラウンドロビン試験の
提案、火薬学会秋期講演会(2004)
128)Xinrui Li, Hiroshi Koseki, Dabin Liu and Masamitsu Tamura:
Results of mini round robin tests of MCPVT、 火災科学、第13
巻第1号、pp. 11-17(2004)
129)Xin-Rui Li, Hiroshi Koseki:Results of MCPVT Round Robin
Tests, IGUS-EOS(2004)
130)M. Whitmore, Xin-Rui Li, Hiroshi Koseki, M. Tamura and K.
D. Wehstedt:On introducing a closed pressure vessel test into
the UN recommendations as a screen for explosive properties,
IGIS-EPP&EOS(2005)
131)Dabin Liu, Xinrui Li and Hiroshi Koseki: Selection of
evaluation parameter of MCPVT, IGIS-EPP&EOS(2005)
132)Hiroshi Koseki and Xin-Rui Li:Criteria for explosive
properties of energetic compound with MCPVT、 火薬学会秋季
講演会(2006)
133)Xin-Rui Li, Woo-sub Lim, Xin-Long Wang, Hiroshi Koseki,
and Osamu Hashimoto:Thermal reactivity of primary lithium
coin-cell batteries、 火薬学会春季講演会(2006)
134)A. Knorr, H. Koseki, X-R. Li, M. Tamura, K.D. Wehrstedt,
M.W. Whitmore:A closed pressure vessel test(CPVT)
screen for explosive properties of energetic organic compounds,
J. of Loss Prevention in the Process Industries, Vol. 20, No. 1,
pp. 1-6(2007)
135)桃田道彦、岩田雄策、古積博:APTACを用いた化学物質の危
険性評価、第39回熱測定討論会、pp. 200-201(2003)
136)岩田雄策、古積博:圧力追従式断熱熱量計による熱的危険性
評価、第36回安全工学研究発表会、pp. 153-156(2003)
137)Yusaku Iwata and Hiroshi Koseki:Thermal risk evaluation
using adiabatic calorimeter, APSS2003(Asia Pacific Symposium
on Safety)
, pp. 169-172(2003)
138)岩田雄策、桃田道彦、古積博:圧力追従式断熱型熱量計の圧
― 87 ―
力上昇速度を用いた熱的危険性評価、第37回安全工学研究発表
会、pp. 73-76(2004)
139)Yusaku Iwata and Hiroshi Koseki: Characteristics of thermal
risk evaluation using automatic pressure tracking adiabatic
calorimeter, Mary Kay O'Connor Process Safety Center
Symposium(2005)
140)Y. Iwata and H. Koseki:Risk evaluation of by pressure rise
measured using adiabatic calorimeter, J. of Science Technology
Energetic Materials, Vol. 66, No. 5, pp. 375-379(2005)
141)Yusaku Iwata and Hiroshi Koseki:Risk evaluation by pressure
rise measured using adiabatic calorimeter, The 2nd International
Symposium on Energetic Materials and their Applications(ISEM
2005)
(2005)
142)Y. Iwata, M. Momota, H. Koseki:Thermal risk evaluation
of organic peroxide by automatic pressure tracking adiabatic
calorimeter, 4th International and 6th Japan-China Joint
Symposium on Calorimetry and Thermal Analysis(CATS-2005)
(2005)
143)Y. Iwata, M. Momota and H. Koseki: Characteristic of heat
release measured by automatic pressure tracking adiabatic
calorimeter, Asia Pacific Symposium on Safety 2005(2005)
144)Yusaku Iwata and Hiroshi Koseki:Risk evaluation by
pressure rise measured using adiabatic calorimeter, Sci. Tech.
Energetic Materials, Vol. 66, No. 5, pp. 317-322(2005)
145)Y. Iwata, M. Momota and H. Koseki: Characteristic of heat
release measured by automatic pressure tracking adiabatic
calorimeter, Asia Pacific Symposium on Safety 2005(2005)
146)Y. Iwata and H.Koseki:Characteristics of hazardous
evaluation with automatic pressure tracking adiabatic
calorimeter, International Symposium on Industrial Safety and
Health 2006(ISISH2006)
, pp. 56-59(2006)
147)Y. Iwata and H. Koseki:Risk evaluation on the basic of
pressure rate measured by automatic pressure tracking adiabatic
calorimeter, 2006 Mary Kay O'Connor Process Safety Center
Symposium(2006)
148)Y. Iwata, M. Momota and H. Koseki:Thermal risk evaluation
of organic peroxide by automatic pressure tracking adiabatic
calorimeter, J. of Thermal Analysis and Calorimetry, Vol. 85,
No. 3, pp. 617-622(2006)
149)岩田雄策、林佑燮、古積博:断熱型圧力追従式熱量計を用い
た混合危険性の評価方法に関する研究、第39回安全工学研究発
表会、pp. 151-152(2006)
150)岩田雄策、林佑燮、古積博:圧力追従式断熱型熱量計を用い
た混合危険性の評価方法に関する研究、消防研究所報告、第102
号、pp. 26-31(2007)
151)Xinrui Li and Hiroshi Koseki:Thermal decomposition
kinetic of liquid organic peroxides Bhopal Gas Tragedy and its
Effects on Process Safety, International Conference on the 20th
Anniversary of the Bhopal Gas Tragedy, p. 126(2004)
152)X-R. Li and H. Koseki:Thermal decomposition kinetic of
liquid organic peroxides, J. of Loss Prevention in the Process
Industries, 18(4-6)
, pp. 460-464(2005)
153)X. Li, H. Koseki:Study on decomposition kinetic of organic
peroxides based on isothermal measurements in highly sensitive
calorimetry, J. of Thermal Analysis and Calorimetry, Vol. 85,
No. 3, p.637-642(2006)
154)Yusaku Iwata, Lim Woo-Sub and Hiroshi Koseki:Thermal
decomposition behavior measured by FT-IR, Asia Pacific
Symposium on Safety 2007(APSS2007)
, p. 281-284(2007)
155)岩田雄策、林佑燮、古積博:FT-IRを用いた熱分解挙動の把握、
安全工学シンポジウム、pp. 475-476(2007)
156)岩田雄策、桃田道彦、古積博:混合危険性の評価方法に関す
る研究、第38回安全工学研究発表会、pp. 165-166(2005)
157)岩田雄策、桃田道彦、古積博:等温型高感度熱量計による熱
的危険性評価、
第35回安全工学シンポジウム、
pp. 269-270(2005)
158)岩田雄策、古積博:マグネシウム粉の微少発熱挙動、第40回
安全工学研究発表会、pp. 147-148(2007)
159)桃田道彦、岩田雄策、古積博:動物性飼料の自然発火に関す
る研究報告書、消防研究所研究資料、第58号(2003)
160)Yusaku Iwata, Lijing Gao and Hiroshi Koseki:Experimental
study on thermal risk evaluation of meat bone meal, 11th
International Symposium Loss Prevention and Safety Promotion
in the Process Industries(LP2004)
, pp. 2461-2467(2004)
161)桃田道彦、傅智敏、岩田雄策、古積博:熱分析を用いた木材チッ
プの自然発火による危険性評価、第40回熱測定討論会、pp. 166167(2004)
162)Xin-Rui Li, Hiroshi Koseki, Michihiko Momota and Yusaku
Iwata:Evaluation of danger from spontaneous ignition of wood
chips by thermal analysis, Mary Kay O'Connor Process Safety
Center Symposium(2005)
163)X. Li, H. Koseki, M. Momota:Evaluation of danger from
fermentation-induced spontaneous ignition of wood chips, 第38回
安全工学研究発表会(2005)
164)Xin-Rui Li, Hiroshi Koseki, Michihiko Momota and Yusaku
Iwata:Evaluation of danger from spontaneous ignition of wood
chips by thermal analysis, IGUS-EPP&EOS(2005)
165)H. Koseki, Li and Momota:Evaluation of danger from
fermentation-induced spontaneous ignition of wood chips, J. of
Hazardous Materials, 135(1-3)
, pp. 15-20(2006)
166)Xin-Rui Li, Hiroshi Koseki, Yusaku Iwata: Thermal behaviors
of wood chips and wood pellets at low temperature、 安全工学シ
ンポジウム、pp. 477-480(2007)
167)鈴木康弘、古積博:ごみ固形燃料(RDF)の熱的特性、火薬
学会春李講演会(2004)
168)鈴木康弘、Zhi-Min Fu、清水芳忠、内田剛史、古積博:ごみ
固形燃料(RDF)の熱的特性(第2報)
、
火薬学会秋李講演会(2004)
169)清水芳忠、内田剛史、古積博、Zhi-Min Fu、鈴木康弘:ごみ
固形燃料(RDF)の熱的特性(第3報)
、
火薬学会秋李講演会(2004)
170)Zhimin Fu, Hiroshi Hiroshi, Xinrui Li: Experimental
investigation on an explosion accident from refuse derived fuel,
2004 International Symposium on Safety Science and Technology
(2004)
171)Zhi-Min Fu, Hiroshi Koseki, Yusaku Iwata:Spontaneous
combustion of organic materials by water, Mary Kay O'Connor
Process Safety Center Symposium, pp. 118-134(2004)
172)Zhi-Min Fu, Xin-Rui Li and Hiroshi Koseki: Heat generation
of refuse derived fuel with water, J. of Loss Prevention in the
Process Industries, Vol. 18, No. 1, pp. 27-33(2005)
173)Zhi-Min Fu, Hiroshi Koseki, Yusaku Iwata: Investigation on
spontaneous ignition of two kinds of organic material with water,
Thermochimica Acta, Vol. 440, No. 1, pp. 68-74(2006)
174)柴田靖史、古積博:RDF及び滅菌RDFの発酵並びに微小発熱
について、第54回全国技術者会議、pp. 67-72(2006)
175)清水芳忠、若倉正英、内田剛史、古積博:堆積廃棄物の蓄熱
発火危険性評価、第34回安全工学シンポジウム、pp. 217-218
(2004)
176)古積博:廃棄物の蓄熱火災事例と危険性評価、安全工学、第
43巻第6号、pp. 385-391(2004)
177)岩田雄策、吉野薫、古積博:生ごみ処理施設の爆発火災事故
について、第38回安全工学研究発表会、pp. 177-180(2005)
178)古積博:大量貯蔵廃棄物内での蓄熱による火災危険性、環境
技術、34(10)
、pp. 38-43(2005)
179)古積博:廃棄物の蓄熱火災、資源環境対策、第42巻第2号、
pp.105-109(2006)
180)古積博、W-S Lim、 若倉正英:RPFの熱的性状、安全工学シ
ンポジウム、pp. 209-212(2006)
181)古積博、岩田雄策、桃田道彦:再生資源燃料等の危険性評価
に関する研究報告書、消防研究センター研究技術資料、第79号
― 88 ―
(2007)
182)古積博、岩田雄策、桃田道彦、李新蕊:木材チップ等の大量
貯蔵に伴う火災と危険性評価試験、消防研究所報告、第103号、
pp. 36-42(2007)
183)Xin-Rui Li and Hiroshi Koseki:Prediction of spontaneous
ignition of wood chips by fermentation, 10th International
conference Fire and Materials, pp. 109-110(2007)
184)古積博、岩田雄策、吉野薫:生ごみ処理施設の爆発火災事故
について、消防研究所報告、第102号、pp. 20-25(2007)
185)星野崇、岩田雄策、古積博:バイオディーゼル燃料の動向に
ついて、消防研究所報告、第99号、pp. 91-100(2005)
186)星野崇、岩田雄策、古積博:バイオディーゼル燃料の熱安定
性に関する研究、第35回安全工学シンポジウム、pp. 267-268
(2005)
187)岩田雄策、星野崇、古積博:各種バイオディーゼル燃料の熱
安定性に関する研究、第38回安全工学研究発表会、pp. 89-90
(2005)
188)W. S. Lim, Y. Iwata, J. P. Garo, Y. Shibata and H. Koseki:
Various combustion properties of biodiesel、 日本火災学会研究
発表会、pp. 436-439(2006)
189)Takashi Hoshino, Yusaku Iwata, Hiroshi Koseki:Oxidation
stability and risk evaluation of biodiesel, THERMAL SCIENCE,
Vol. 11, No. 17, pp. 87-100(2007)
190)Xin-Rui Li, Yusaku Iwata, Hiroshi Koseki, Katsumi Katoh,
Yuji Wata and Yuji Ogata:A study on oxidation of ETBE by
thermal analysis、 2007安全工学シンポジウム、pp. 481-482
(2007)
191)Xin-Rui Li, Hiroshi Koseki, Yusaku Iwata and Woo-Sub Lim:
Thermal behaviors of sewage sludge fuels at low temperature,
APSS2007(Asia Pacific Symposium on Safety)
(2007)
192)Xin-Rui Li, Hiroshi Koseki, Yusaku Iwata, Lim Woo-Sub:
Thermal behaviors of sewage sludge fuels at low temperatures,
Asia Pacific Symposium on Safety 2007(APSS2007)
, pp. 3-6
(2007)
193)李新蕊、古積博、岩田雄策、 寺前剛:瀝青炭の自然発火の研究、
第40回安全工学研究発表会、pp. 125-128(2007)
194)Xin-Rui Li, Hiroshi Koseki, Yusaku Iwata, Woo-Sub
Lim:Evaluation of various bio-mass fuels with heat flux
measurements and gas vaporization, INTERFLAM 2007,
pp. 1379-1387(2007)
195)Xin-Rui Li, Hiroshi Koseki, Yusaku Iwata, Woo-sub Lim:
Thermal behaviors of sewage fuels at low temperature, APSS,
Busan Korea, pp. 3-6(2007)
196)古 積 博: バ イ オ デ ィ ー ゼ ル の 火 災 危 険 性、Safety &
Tomorrow、118号、pp. 11-15(2008)
197)古積博:最近の廃棄物・バイオマス燃料等の火災事例とその
危険性評価、第17回危険物事故事例セミナー、危険物保安技術
協会、pp. 1-8(2008)
198)岩田雄策:生ごみ施設における火災危険と対策、第11回消防
防災研究発表会、pp. 39-48(2008)
199)古積博:バイオマス燃料の火災危険性、ほのお、第34巻第2号、
pp. 4-10(2008)
200)Y. Shibata, H. Koseki, O. Shimizu:Spontaneous ignition of
biodiesel, Thermal Science, 12(2), pp. 137-148(2008)
201)清水芳忠、若倉正英、内田剛史、古積博、鈴木康弘:堆積
廃棄物の蓄熱発火危険性評価、第37回安全工学研究発表会、
pp. 187-188(2005)
202)Masahide Wakakura, Takashi Uchida, Yoshitada Shimizu,
Hiroshi Koseki:Hazard evaluation of fires and explosions
occurred at waste treatment area in Japan, 3rd NRIFD
Symposium, pp. 291-299(2004)
203)李新蕊、古積博、橋本治:Thermal reactivity of primary
Lithium coin cell batteries、 火薬学会春季講演会(2006)
204)湯山茂徳、山田實、関根和喜、タンク底部の腐食損傷診断に
おける国内外のAE試験適用の現状、圧力技術、第40巻第4号、
pp. 4-12(2002)
205)真家敦子、山田實、本間恭二:ニューラルネットワークを用い
たAE源位置標定−石油タンク底板への適用について−、消防研
究所報告、第89号、pp. 26-34(2000)
206)真家敦子、山田實、本間恭二:ニューラルネットワークによ
る模型タンク底板のAE源位置標定、消防研究所報告、第91号、
pp. 7-16(2001)
207)S. Murakami, K. Homma, T. Koike, M. Yamada and S.
Yuyama:AE Source Location Using Neural Network on AE
Evaluation of Floor Conditions in Above-Ground Tank, J. Solid
Mechanics and Materials Engineering, Vol. 1, No. 7, pp. 919-930
(2007)
208)真家敦子、山田實、座間信作、畑山健:石油タンクにおける
AE波の伝播について−第一報−、消防研究所報告、第94号、
pp. 30-38(2002)
209)真家敦子、山田實、座間信作、畑山健、丸山裕章:石油タ
ンクにおけるAE波の伝播について、圧力技術、第40巻第4号、
pp. 13-21(2002)
210)H. Nakamura, T. Arakawa and M. Yamada:Examination of
AE wave Propagation Routes in a Small Model Tank, J. Acoustic
Emission, Vol. 23, pp. 243-248(2005)
211)橘川重郎、山田實、湯山茂徳、丸山裕章、関根和喜:AE法に
よる実タンク底板の稼働中腐食損傷評価、圧力技術、第40巻第4
号、pp. 41-49(2002)
212)山田實、真家敦子、廣川幹浩、本間恭二、湯山茂徳、李正旺:
AE法による石油タンク底部腐食損傷評価に及ぼすスラッジの影
響、日本機会学会第3回評価・診断に関するシンポジウム講演論
文集、pp. 119-122(2003)
213)山田實、橘川重郎、湯山茂徳、神谷篤志、関根和喜、丸山裕章
:AE法による石油タンク底部の腐食損傷評価、圧力技術、第40
巻第4号、pp. 50-55(2002)
214)山田實、湯山茂徳、関根和喜、橘川重郎、丸山裕章、紺野臣
郎:AE法によるタンク底部の腐食損傷評価(AEパラメータと
板厚との相関)
、日本機会学会材料力学部門講演会講演論文集、
pp. 1005-1006(2003)
215)山田實、関根和喜、湯山茂徳、橘川重郎:AE法を用いた石油
タンク底部の腐食損傷評価について、日本機会学会2005年度年
次大会講演論文集⑸、pp. 315-316(2005)
216)S. Yuyama, M. Yamada, K. Sekine and S. Kitsukawa:
High Pressure Institute of Japan Recommended Practice for
Acoustic Emission Testing for Corrosion in the Bottom Plate
of Aboveground Tanks, Materials Evaluation, Vol. 65, No. 9,
pp. 888-892(2007)
217)山田實:石油タンクの健全性評価の現状と課題、検査技術、
Vol. 13、 No. 1、pp. 1-5(2008)
218)大規模石油タンクの燃焼に関する研究報告書、消防研究所研
究資料、第46号(1999)
219)高橋伸英、古積博、平野敏右:大規模プール火災の時間・空
間的放射特性、火災学会論文誌、第49巻第1号、p. 27(1999)
220)H. Koseki, Y. Natsume, T. Takahashi, T. Hirano:Tomakomai
large scale crude oil fire experiments, Fire Technology, Vol. 36,
No. 1, pp. 24-38(2000)
221)古積博:北海道苫小牧市での大規模原油燃焼実験、KHKだよ
り、69号、pp. 11-16(2000)
222)Yusaku Iwata, Hiroshi Koseki, M. L. Janssens and Toru
Takahashi:Comparison of combustion characteristics of various
crude oils, the forth Asia-Oceania Symposium on Fire Science
and Technology(2000)
223)Hiroshi Koseki, Yusaku Iwata, Yasutada Natsume and Toru
Takahashi:A study on boilover of crude oil in a 1.9 m pan,
Third International Conference on Loss Prevention(Safety,
Health & Environment)
, in the Oil, Chemical and Process
Industries(2000)
― 89 ―
224)古積博:最近の石油タンクなどの火災の研究について、安全
工学、第40巻第5号、pp. 282-290(2001)
225)Yusaku Iwata, Hiroshi Koseki, Marc L. Janssens and Toru
Takahashi:Combustion characteristics of crude oils, Fire and
Materials, Vol. 25, pp. 1-7(2001)
226)H. Koseki, Y. Iwata:Effects of Pan Size on Radiation
Characteristics of Large Scale Crude Oil Fires, InterFlam 2001
(2001)
227)Hiroshi Koseki, Yasutada Natsume, Yusaku Iwata, Toru
Takahashi, Toshisuke Hirano:A study on large-scale boilover
using crude oil containing emulsified water, Fire Safety Journal,
Vol. 38, pp. 665-677(2003)
228)古積博:火災と輻射、燃焼研究、第46巻第135号、pp. 35-41
(2004)
229)V. Novozhilov, H. Koseki:CFD prediction of pool fire burning
rates and flame feedback, Combustion Science and Technology,
Vol. 176, pp. 1283-1307(2004)
230)岩田雄策、古積博:減煙効果のある添加剤を含む可燃性液体
の燃焼性状、平成12年度日本火災学会研究発表会、pp. 172-175
(2000)
231)岩田雄策、古積博:煙量を減少させる添加剤を含む可燃性液
体の燃焼性状、平成14年度日本火災学会研究発表会、pp. 324327(2002)
232)岩田雄策、古積博:煙量を減少させる添加剤を含む可燃性液
体の燃焼性状に関する報告書、消防研究所研究資料、第54号
(2002)
233)岩田雄策、古積博:煙量を減少させる添加剤を含む可燃性液
体の燃焼から発生する煙粒子、平成16年度日本火災学会研究発
表会、pp. 242-245(2004)
234)廣川幹浩、古積博、竹元昭夫:大規模タンク火災の燃焼性状
と消火実験、安全工学研究発表会、pp. 7-10(2005)
235)古積博:タンクの爆発火災を防ぐ⑴、安全と健康、第57巻第4号、
pp. 98-101(2006)
236)古積博:タンクの爆発火災を防ぐ⑵、安全と健康、第57巻第5号、
pp. 73-75(2006)
237)古積博:タンクの爆発火災を防ぐ⑶、安全と健康、第57巻第6号、
pp. 74-76(2006)
238)古積博:タンクの爆発火災を防ぐ⑷、安全と健康、第57巻第7号、
pp. 73-75(2006)
239)廣川幹浩、古積博、竹元昭夫、岩田雄策:ハンガリーでの大
規模タンクの火災・消火実験、消防研究所報告、第101号、p.
27-31(2006)
240)古積博:苫小牧市ナフサタンク火災後に行われた石油タンクの
大規模な火災実験、第9回消防防災研究講演会資料、pp. 49-55
(2006)
241)H. Koseki, Y. Natsume, Y. Iwata, T. Takahashi, T. Hirano:
Large-scale boilover experiments using crude oil, Fire Safety
Journal, Vol. 41, p.529-535(2006)
242)J. P. Garo, J. P. Vantelon, H. Koseki:Thin-layer boilover:
Prediction of its onset and intensity, Combustion Science and
Technology, Vol. 178, pp. 1217-1235(2006)
243)H. Tamura, T. Kataoka, T. Yokomizo, H. Nishi, Y. Saao, H.
Koseki, Y. Iwata:Investigation of ignition causes of slop oil tank
fire, International Symposium on Industrial Safety and Health
(ISISH2006)2006
244)古積博:最近の石油タンク事故の事例分析、2007産業安全対
策シンポジウム pp. S3-2-1-S3-2-13(2007)
245)H. Koseki:Introduction of training facilities for oil industries
in Japan, 4th International Conference of Chemical Industry Fire
Chiefs, Szazhalombatta, Hungary(2007)
246)H. Koseki:Large boilover experiments in Japan, 4th
International Conference of Chemical Industry Fire Chiefs,
Szazhalombatta, Hungary(2007)
247)J. P. Garo, H. Koseki, J. P. Vantelon, C. Fernandez-Pello:
Combustion of liquid floating on water, Thermal Science, Vol.
11, No. 2, pp. 101-118(2007)
248)古積博:石油タンク火災事例から学ぶ、セイフテイエンジニア
リング、第148号、pp. 13-17(2008)
249)静電気学会編:新版静電気ハンドブック、pp. 486-488(1998)
250)Y. Matsubara: Conductivity Measurement of Kerosene by DC
method -Effect of Applied Voltage and Cell-configuration-, The
4th ESA-IEJ Joint Symposium, pp. 12-17(2000)
251)Y. Matsubara:Electrical Conductivity of Kerosene by DC
Measurement, IEEE/CEIDP, pp. 260-263(2001)
252)R. J. Pazda, T. B. Jones, Y. Matsubara: General Theory for
Transient Charge Relaxation, J. Electrostatics, Vol. 32, No.2,
pp. 215-231(1994)
253)Y. Matsubara:Measurement of Surface Conductivity in
Dielectric Liquid, The 3rd ESA-IEJ Joint Symposium, pp. 184190(1998)
254)松原美之:灯油の表面導電率の測定、静電気学会全国大会
(1998)
255)Y. Matsubara:Measurement of Surface Conductivity in
Dielectric Liquid, J. Electrostatics, Vol. 46, pp. 125-130(1999)
256)松原美之:静電容量可変な現場測定用ファラデーカップ、静
電気学会全国大会, pp. 301-302(2000)
257)浅野和俊、田村裕之、松原美之:接地面上の円柱電荷による
電位と電界の計算、静電気学会誌、第30巻第6号、pp. 291-296
(2006)
258)田村裕之:石油タンク内清掃作業による静電気帯電に関する
事例研究、静電気学会誌、第32巻第1号、pp.13-18(2008)
259)松原美之:帯電した絶縁性液体の導電率、静電気学会研究会
(1998)
260)松原美之:静電気と火災 −火災原因としての静電気−、電力
マンスリー、Vol. 543, pp. 8-10(1998)
261)松原美之:石油取扱い時の静電気危険の防止に関する研究、
セキュリティー、No. 91, pp. 60-63(1998)
262)松原美之:爆発火災における静電気リスクアセスメント、静電
気学会誌、第25巻第2号, pp. 77-82(2001)
263)田村裕之、西晴樹:十勝沖地震後の苫小牧石油タンク火災事
故、静電気学会静電気災害防止シンポジウム(2007)
264)田村裕之:石油タンク内清掃作業による静電気帯電について、
静電気学会研究会(2008)
265)西晴樹、山田實、畑山健:地震動による小規模タンク底部の
浮き上がり挙動について−その1 浮き上がり回数および高さに関
する検討−、消防研究所報告、第96号、pp. 16-25(2003)
266)山田實、西晴樹、大塚尚武、吉田聖一:地震動による小規模
タンク底部の浮き上がり挙動について−その2 隅角部のひずみ
と低サイクル疲労強度−、消防研究所報告、第96号、pp. 26-34
(2003)
267)西晴樹、山田實、畑山健、廣川幹浩、横溝敏宏:2005年福岡
県西方沖の地震による福岡市消防局管内の危険物施設の被害の
調査、消防研究所報告、第100号、pp. 90-96(2006)
268)座間信作:トルコ・コジャエリ地震、台湾・集集地震による石
油タンク被害、圧力技術、第41巻第2号、pp. 33-40(2003)
269)Shoichi Yoshida, Shinsaku Zama, Minoru Yamada, Kazuo
Ishida, Takayasu Tahara:Report on Damage and Failure of Oil
Storage Tanks due to the 1999 Chi-Chi Earthquake in Taiwan、
PVP Vol. 428-2, Seismic Engineering 2001, Volume 2, ASME,
pp. 11-19(2001)
270)Ryosuke Inoue, Yoichi Tajiri, Shinsaku Zama, Ken Hatayama,
Makoto Endo:Characteristics of long-period(2-20 sec)strong
ground motion and sloshing of oil storage tanks due to the
1999 Chi-Chi, Taiwan earthquake, PVP Vol. 428-2, Seismic
Engineering 2001, Volume 2, ASME, pp. 21-34(2001)
271)高崎純治、西晴樹:出光興産㈱北海道製油所タンク火災に
係る調査概要について(中間報告)
、消防研究所報告、第97号、
pp. 37-45(2004)
― 90 ―
272)西晴樹、横溝敏宏:出光興産㈱北海道製油所タンク火災に係
る調査概要について(最終報告)
、消防研究所報告、第100号、
pp. 59-63(2006)
273)消防研究所:平成15年(2003年)十勝沖地震記録∼危険物施
設の被害状況∼(2004)
274)山田實、西晴樹、廣川幹浩:平成15年十勝沖地震における石
油タンクの被害(その1)
、第34回安全工学シンポジウム講演予稿
集、pp. 227-230(2004)
275)西晴樹、山田實、廣川幹浩:平成15年十勝沖地震における石
油タンクの被害(その2)
、第34回安全工学シンポジウム講演予稿
集、pp. 227-230(2004)
276)古積博、最近の石油タンク火災と消防活動、ケミカル・エンジ
ニアリング、第49巻第7号、pp. 48-53(2004)
277)古積博、岩田雄策:平成15年十勝沖地震後の石油タンク火災、
第34回安全工学シンポジウム講演予稿集、pp. 223-226(2004)
278)T. Ogawa, H. Koseki:Lesson learned from recent accidents
of the oil industry in Japan, World Conference on Safety of Oil
Industry 2007, Korea(2007)
279)M. Hirai, H. Koseki:Large naphtha storage tank fire at
Tomakomai, Japan, 4th International Conference of Chemical
Industry Fire Chiefs, Hungary(2007)
280)畑山健、座間信作、西晴樹、山田實、廣川幹浩、井上涼介:
2003年十勝沖地震による周期数秒から十数秒の長周期地震動と
石油タンクの被害、地震2、Vol. 57、pp. 83-103(2004)
281)Zama, S.: Characteristics of long-period strong ground
motions due to earthquakes in the eastern margin of the Japan
sea, 12th World Conf. Earthq. Eng, 1987, pp. 1-7(2000)
282)座間信作:苫小牧におけるやや長周期地震動特性、消防研究
所報告、第86号、pp. 11-21(1998)
283)座間信作:やや長周期帯域における加速度スペクトルの半経
験的表現、消防研究所報告、第89号、pp. 1-10(2000)
284)座間信作:東北日本東方沖の地震によるやや長周期地震動特
性、消防研究所報告、第88号(1999)
285)座間信作、細川直史:やや長周期地震動特性からみた地震地
体構造区分、日本地震学会2003年度秋季大会(2003)
286)座間信作、久田嘉章、津野靖士、工藤一嘉:東南海地震によ
る名古屋での長周期地震動とスロッシング予測、圧力技術、第42
巻第1号、pp. 4-13(2004)
287)座間信作: 東京における1944年東南海地震および1946年南海
地震の記録、消防研究所報告、第99号、p.19-25(2005)
288)座間信作:長周期地震によるタンク浮き屋根スロッシング対策、
石油学会「第35回 装置討論会設備の信頼性と最適コストの追
求」
(2004)
289)座間信作:やや長周期地震動のスペクトル特性から見た地域
区分の見直し、Safety & Tomorrow、Vol. 101、pp. 14-26(2005)
290)S. ZAMA: Revision of Design Spectra for Liquid Sloshing
of Oil Storage Tank in Japan, Ninth Canadian Conference on
Earthquake Engineering, pp. 359-369(2007)
291)座間信作:石狩地区におけるやや長周期帯域の設計用スペク
トルに関する検討、消防研究所報告、第102号、pp. 8-19(2007)
292)K. Hatayama, T. Kanno, K. Kudo:Control factors of spatial
variation of long-period strong ground motions in the Yufutsu
sedimentary basin, Hokkaido, during the Mw 8.0 2003 Tokachioki, Japan, earthquake, Bulletin of the Seismological Society of
America, Vol. 97, pp. 1308-1323(2007)
293)K. Hatayama:Lessons from the 2003 Tokachi-oki, Japan,
earthquake for prediction of long-period strong ground motions
and sloshing damage to oil storage tanks, Journal of Seismology,
Vol. 12, pp. 255-263(2008)
294)畑山健:やや長周期地震動に係る危険物施設の技術基準に対
応した合理的改修方法の開発に関する調査検討報告書(一部分
担)
、総務省消防庁、p. 550(2006)
295)畑山健:やや長周期地震動に係る危険物施設の技術基準に対
応した合理的改修方法の開発に関する調査検討報告書(一部分
担)
、総務省消防庁、p. 285(2007)
296)畑山健:地震観測記録が示す東京湾岸における長周期地震
動特性の地域差、日本地球惑星科学連合2007年大会予稿集、
S228-P002(2007)
297)座間信作、西晴樹、畑山健、山田實、廣川幹浩、井上涼介、
柳澤大樹:やや長周期地震動と石油タンクのスロッシング、月刊
地球、号外49、pp. 197-203(2005)
298)西晴樹、山田實、座間信作、廣川幹浩、関根和喜、箕輪親宏、
御子柴正:小規模タンクを用いたスロッシング時の浮き屋根の
揺動に関する実験的研究、圧力技術、第45巻第4号、pp. 2-10
(2007)
299)西晴樹、山田實、座間信作、畑山健、関根和喜、御子柴正、
箕輪親宏:スロッシングにおける浮き屋根の挙動−直径7.6m模型
タンクによる実験(2次モードの影響)−、圧力技術、第45巻第6
号、pp. 23-29(2007)
300)廣川幹浩、山田實、座間信作、西晴樹、遠藤真:模擬スロッ
シングによる実タンク内部浮き屋根の変位とひずみの減衰特性に
関する検討、消防研究所報告、第99号、pp. 8-18(2005)
301)西晴樹、山田實、座間信作、畑山健、関根和喜:実規模浮き
屋根式石油タンクを用いた浮き屋根の揺動挙動実験、圧力技術、
第46巻第1号、pp. 4-17(2008)
302)座間信作、西晴樹、廣川幹浩、山田實、畑山健:石油タンクの
スロッシングの減衰定数、消防研究所報告、第98号、pp. 66-73
(2004)
303)座間信作:長周期地震動と石油タンクのスロッシングに係る諸
問題、消防研究所報告、第100号、pp. 247-256(2006)
304)畑山健、座間信作:2000年鳥取県西部地震の際の境港市の石
油タンクサイトにおける強震動の推定とタンクの応答解析、第11
回日本地震工学シンポジウム講演論文集、pp. 1327-1332(2002)
305)畑山健:想定宮城県沖地震発生時の仙台の石油タンクサイ
トにおける強震動予測、消防研究所報告、第100号、pp. 27-36
(2006)
306)座間信作、畑山健、吉田聖一、河野和間、関根和喜、丸山裕章:
石油備蓄基地のリアルタイム地震被害評価システムの構築、圧力
技術、第40巻第3号、pp. 26-37(2002)
307)座間信作、細川直史、畑山健、遠藤真:やや長周期地震動の
早期予測システムの構築、第11回日本地震工学シンポジウム論文
集、pp. 2307­2312(2002)
308)気象庁1倍強震計記録数値化データ公開システム(http://
s-seismo.fri.go.jp/)
309)西晴樹、山田實、座間信作、廣川幹浩:地震動による石油タ
ンクの損傷被害推定システムの開発、日本高圧力技術協会平成
20年度秋季講演会概要集(2008)
310)座間信作、山田實、西晴樹、廣川幹浩、平野廣和、鈴木森晶:
石油タンクのスロッシングによる内容液の溢流量の算定、消防研
究所報告、第101号、pp. 14-20(2006)
311)西晴樹、山田實、座間信作、御子柴正、箕輪親宏:石油タン
クのスロッシングによる溢流量の算定、圧力技術、第46巻第5号、
pp. 2-10(2008)
― 91 ―
6.地震災害と防災
6.1 地震火災
対象として小中学校や公園など防災活動拠点となりうる場
⑴ リスク評価手法
所の利用状況、周囲の街区の状況、植栽や施設の状況、震
平常時の火災を対象とした建築物の火災危険度評価手法
災時の延焼状況などを調査した。これらをもとに、周囲で
については、多くの研究事例がみられるが、地震時の火災
火災となった場合の活動拠点の安全性について検討し
を対象とした建築物単体の火災リスクに関する評価手法は
た9)。さらに、このような拠点施設には植栽されることが
これまでほとんどないのが現状である。そこで、過去の地
多いことから、樹木による周囲からの放射熱、熱気流の低
震火災データ及び建築物における区画や防火設備の機能損
減効果を、実規模実験及び数値実験によって検討した10)。
傷事例調査データの分析を行うとともに、これらの結果に
その結果、放射熱の低減は樹冠粗密度と比例すること11)、
基づき建物用途・構造別、震度別の出火危険度、及び区画
熱気流の温度低減及び有毒ガス濃度低減については、樹木
や防火設備の機能損傷、さらに防災要員の初期対応行動を
を密に配置した場合には流動抵抗として気流を拡散し、効
考慮した延焼拡大危険度の予測評価モデルを作成し、これ
果があることが分かった12, 13)。実大家屋を用いた実験14)で
らを平常時火災のリスク評価手法に組み込み総合化するこ
は、建物火災の近くでは、樹木だけを置いた場合には短時
とによって地震火災リスク評価手法のプロトタイプを構築
間で樹木が燃焼して防火性能が落ちるとともに、周辺に樹
した1)。
葉が火の粉となり飛散した。これに対しては水幕の併用が
また、防火設備の中でも特にスプリンクラー設備と防災
センター要員等による初期の対応行動に着目して、被害事
有効であることが分かった。以上を基に防災拠点が備える
べき施設を小中学校及び公園をモデルとして提言した9)。
例に基づく簡易地震応答予測モデルを用いて、本地震火災
市街地火災に対する空中消火の有効性の検討において
リスク評価手法を用いたケーススタディを行い、震度6程
は、屋内実験を実施するとともに、実大規模の模擬家屋火
度の地震時に火災が発生した場合、スプリンクラー設備が
災に対して実際のヘリコプターを運用した実験を3回行っ
耐震化されていると、耐震化されていない場合に比べ期待
た。空中消火の効果は、風速等気象条件、倒壊/非倒壊や
2∼6)
焼失面積が1/10以下になること等を示した
。
屋根の状況、火災荷重や隣棟間距離などの市街地条件、火
⑵ 1995年阪神・淡路大震災
災規模、実施方法(ヘリの種類、機数、投下時間間隔、消
1995年1月に発生した兵庫県南部地震に関し、出火防止
火対象)などで異なることから、これらの条件を明らかに
の観点から研究を行った。出火状況が明らかな火災をシナ
した上で実験を行った。飛行条件による散水密度(範囲)
リオ分析し、通電火災を「地震で出火要因が整った状態が、
の変化、地上での風や投下水の強さなどを測定するととも
停電により出火を猶予されていたもの」と位置づけた7)。
に、火災実験時の消火・延焼阻止効果を観測し、定量的に
これを受け、地震による建物倒壊等の被害が予測される
記述した15∼19)。その結果、水の投下間隔が1∼6分という
地域には電力会社が電力供給を停止すること等を前提と
実験条件で、倒壊/非倒壊家屋の延焼阻止に必要な飛行・
し、居住者等がその場に居て安全を確認した場合にのみ住
散水条件(飛行高度、飛行速度、投下間隔)、飛行条件、
宅内に通電させるブレーカーをコンセプト開発し、試作を
散水条件による延焼遅延時間を明らかにするとともに、無
8)
行った 。
駄水の多さや投下間隔、散水死角の多さから火災減衰期の
ところで、1995年兵庫県南部地震による同時多発火災
ような条件でなければ消火や延焼阻止は困難であること、
は、消防職団員による消火・延焼阻止だけでは対応しきれ
屋根が崩れたか倒壊した建物の火災に対する延焼遅延効果
ない事態が生じることを示した。そのため、自主防災組織
は認められること、飛び火火災の防御に有効であること等
や他機関による消火・延焼阻止が期待される。この期待を
の結果を得た20, 21)。また、今後の検討事項として、煙や乱
現実に近づけるために、自主防災組織の効果的活動を可能
気流の中での投下時間の維持や飛行安全の確保、要救助者
とせしめるような活動拠点の火災安全性向上はどのように
や救助活動に対する影響などが挙げられた。なお、これら
あるべきか、また、市街地火災時の延焼阻止に対するいわ
の成果をふまえ、「市街地火災における空中消火技術」に
ゆる空中消火(航空機からの散水による消火・延焼阻止)
関 す る 消 防 防 災 研 究 講 演 会 が2001年1月26日 に 行 わ れ
の効果について研究した。
た22)。
兵庫県南部地震では公園や小中学校に避難した住民が多
⑶ 2003年十勝沖地震
かったが、火災の接近により2次、3次の避難を余儀なく
2003年十勝沖地震の際に発生した4件の火災のうち2件
された例があった。このような自主防災組織の活動拠点が
は石油タンクの大規模な火災であり、危険物施設の火災と
火災に対して脆弱では、十分な活動は難しい。そこで、そ
して大規模な調査研究が行われた(これについては、5章
の火災安全性向上のための技術的検討を行った。神戸市を
参考のこと)。残る2件は亜鉛鍍金工場の小規模な火災であ
― 92 ―
るが、阪神・淡路大震災でも同様の火災が発生している。
100%停止した)
、2) 電力復旧時に電力会社による通電火災
火災が発生した工場の溶融亜鉛槽のスロッシング周期は
対策が行われたこと(すなわち、倒壊家屋には通電しなかっ
5.7秒であり、この工場の付近ではこの周期帯の地震動が
た、及び、損壊家屋については家人立ち会いの下で電気設
卓越していた。
備の安全確認を行い再通電した)、3) 火気調理器具の使用
地震動によるスロッシングは危険物施設特有の問題とし
て考えられてきたが、溶融亜鉛鍍金工場でも地震火災の誘
23)
が少なかったこと(プロパンガスコンロを使用していた家
庭は、地震発生時に自宅に人がいた家庭のうちの14%)、
の3点が挙がった27)。
因となることを示した 。
⑷ 2004年新潟県中越地震
また、調査の結果、負傷者の特徴としては、1) 負傷者
2004年10月に発生した新潟県中越地震では9件の地震火
の多い世代は、高齢が多かった、2) 地震時の在宅率が高
災が発生した。すべての火災の現地調査を行った結果、阪
かったため、自宅内で負傷した人が最も多かった、3) 負
神・淡路大震災で多数発生した通電火災は1件であった。
傷の原因は、自宅内でガラス類が割れたことによるものが
また、斜面災害が同時に発生した山間地での火災は6棟に
最も多かった、4) 住宅内での負傷者は、全壊住宅の2割、
延焼したが、これ以外はぼやが多く最大でも2棟全焼に止
半壊・一部損壊住宅の1∼1.5割の住宅で発生した、5) 食器
まった。理由としては、水道水やため池の水などの水利が
類の転倒・落下率は、全壊、半壊、一部損壊にかかわらず、
確保でき、初期消火が適切に行われたこと、広い隣棟間隔
8割を超えた、6) 全壊住宅における冷蔵庫の転倒率は、半
や畑等の空きにより焼け止まったこと、地震発生時の風が
壊・一部損壊住宅における転倒率の2倍(約50%)であっ
24)
た等が挙げられた28)。
弱かったことが挙げられた 。
2004年新潟県中越地震では適切な初期消火活動等によ
り、火災による被害が少なかったことを踏まえ、神戸大学
6.2 地震時の(避難)行動
と共同で、地震時の火気使用実態と対処に関する住民への
⑴ 地震時の歩行特性
アンケート調査を実施した。調理器具等の火気使用率は高
大地震時には、住宅の倒壊又はブロック塀の転倒、ガラ
く、ガスコンロや石油ストーブには多くの住民が対応行動
ス窓、広告塔の落下等により圧死、損傷する危険性が大き
を取っていたが、揺れの激しかった地区では揺れの最中に
く、また建物のゆがみにより出入り口が閉鎖され、外への
火気に対処した割合が低く、何もできなかった割合が高
避難が不可能となるおそれがある。さらに、地震時に使用
かった。避難前にブレーカーを切った人は半数に止まり、
中のコンロ、ストーブ等からの出火により、大規模火災に
通電火災の潜在的な危険性があった25, 26)。
発展することが考えられる。
⑸ 2007年能登半島地震
これらを防御するためには、ハード的な防災対策を立て
2007年3月25日に発生した能登半島地震では、死者1人
ることが重要である。しかし、ハード的な対策は十分に確
(灯籠の下敷きになり死亡)、重傷者91人、軽傷者265人、
立されていないため、人間の咄嗟の行動により地震時の危
全壊住宅684棟、半壊住宅1,733棟の被害を生じた。一方、
険性を防がざるを得ないことが多い。ところが地震時の人
住宅火災は一軒も発生しなかった(2007年12月28日現在)。
間の行動には、限界があることから、どの程度人間の行動
この地震では、住宅被害の大きさに比べて、火災発生数
に期待することができるかを調べることが必要であり、ソ
や死傷者数が少ないのではないかと思われたので、その理
フト、ハードの両面から合理的な安全対策を立てることが
由を探ることを主な目的として、地震の約9か月後に、仮
重要となる。
設住宅の住民すなわち地震で住宅被害が大きかった住民を
そこで、起震機の振動台上での立ち上がり、及び歩行動
対象にしたアンケート調査を行った。調査対象は、調査当
作実験29∼31)を行い、主に地震動の強さと行動能力の関係
時、輪島市内4箇所、穴水町内1箇所の仮設住宅で暮らし
について、人間工学的に解明し、地震時における住民の初
ていた合計295世帯である。アンケート回収数は143通で、
期行動対策の基礎資料とした。
振動方向は水平単振動で、震度は約3∼6の範囲とし、
回収率は無記入3通を除くと47%であった。
調査の結果、住宅火災の発生を促進すると考えられる要
主に物理的な振動要因による立ち上がり時間の遅れ、歩行
因として、1) 地震時の在宅率が72%と高かったこと、2)
速度の低下等について調べた。
暖房器具の使用率が低かったとはいえないこと(自宅に人
① 立ち上がり動作
がいた家庭のうち、石油ストーブ又は石油ファンヒーター
1) 正座からの立ち上がり時間は、震度5.5までは静止時
を使用していた家庭の割合は53%)、3) 避難時のブレーカー
とほとんど変わらなかった。震度5.5より強くなるに従
の切断率は22%と低かったこと、の3点が挙がった。にも
い、立ち上がりに要する時間は長くなる傾向を示し、立
かかわらず住宅火災の発生が抑止された要因としては、1)
ち上がり動作は困難になった。
地震発生後の火気器具の自動及び手動による停止が行われ
椅子座からの立ち上がり時間は、正座時に比べ約40%
たこと(地震時使用していた石油ストーブの66%、石油ファ
短く、震度6.1まで静止時とほとんど変わらなかった。
ンヒーターの79%が自動停止した。両者は手動も含めると
震度5.5から椅子の脚部が床から浮き始め、この震度よ
― 93 ―
り強くなるに従い、椅子とともに床に転倒する危険性が
度の精度、確実な伝達が確保できることを示した35)。
上述の被害想定システムについて、その空間分解能を上
増した。
2) 正座、椅子座、立位が保持されている時の地震時の胸
げることの要請が政令指定市等からあった。これはシステ
部の揺れ角度について調べた。胸部の揺れ角度は、正
ムで用いている地盤等のデータが1kmメッシュを単位とし
座、椅子座時では震度が大きくなるに従い指数関数的に
ており、市町村での利用に限界があると判断されたためで
増加し、震度5以上では胸部、頭部の揺れのため苦痛に
ある。これに対して、まず地震動の推定に着目し、必要情
感じられた。立位時では、脚部で振動が吸収されるため
報の入手が容易で詳細な情報を提供できると思われる土地
胸部の揺れ角度は、正座、椅子座時に比べ極端に小さく
条件図の利用について検討した。K-NET観測点でのS波速
なり、立位時が最も安定した。
度、ボーリングデータを用い、N値と深さの関数としてS
② 歩行動作
波速度を求め、それを消防庁が収集した自治体ボーリング
1) 歩行速度は、震度4までは静止時とほとんど変らな
データに適用し、S波速度と土地条件図の地盤分類との対
かった。震度約4より大きくなると、歩行速度は緩やか
応関係を求めた。これに基づき、地盤分類ごとの増幅度を
に低下し始め、震度が大きくなるに従い低下の割合が増
推定し、東海地震を想定して横須賀市に適用したところ、
大した。男女差による歩行速度の違いは、ほとんどな
既存の手法による結果とほぼ同じ震度分布が得られ、かつ
かった。
空間解像度を30m程度と飛躍的に高めることができた36)。
2) 歩行限界に近づくと、体が大きく揺れるため、両足で
同様の試みとして、ディジタル標高データから地盤分類
安定を保ちながら歩行するようになった。男性は震度
を行い、それに基づき地盤の増幅度、地震動、被害推定と
5.9まで、女性は震度5.1までは被験者の全員が歩行可能
いう一連の流れを提案し、実被害との対応等が比較的良い
であった。男性は震度6.3、女性は震度5.4になると歩行
ことを示した37∼39)。さらに、地盤データ等の被害推定を
に限界を感じる被験者が出始めた。歩行の限界に個人差
行うために必要な基本データが整備されていない開発途上
はあるが、男性に比べて女性のほうが弱い震度で歩行限
国等に対して、この提案手法の適用を試みた40∼44)。特に
界に達した。
NASAから公開されているSRTMというスペースシャトル
3) 床面の振動因子(最大加速度、最大変位、最大速度)
による標高測定データは全地球の90%をカバーするもの
の中で歩行速度との関係を振動数に関係なく1因子で表
であることから、それを用いることによって、地域を選ば
すことができたのは、最大速度であった。地震時の歩行
ず相当精度で地盤分類等が可能であることを示した43, 44)。
速度は、床面の最大速度が大きくなるに従い、ほぼ直線
これらの成果は世界の地震被災地への効果的な応急対応部
的に低下した。
隊の投入に資するものと期待される。加えて、リモートセ
ンシングによる面的な被害状況の把握を行うために、航空
機搭載型の多偏波合成開口レーダ(SAR)によって観測
6.3 地震応急対応の効率化
地震直後の初動期においては、自治体の災害対策本部の
された地表データの分類手法を提案するとともに45)、人工
迅速的確な応急対応が火災等の2次災害の防止・拡大阻止
衛星に搭載された光学センサーにより1995年兵庫県南部
に大きく影響するため、その効率化は重要課題である。災
地震での火災や液状化領域の抽出を行い46∼48)、さらに、地
害対策本部の業務プロセスは、状況把握、意思決定、対策
震の前後の衛星搭載型のSAR画像のコヒーレンス(可干
指示・実施が時間軸方向にスパイラル的に繰り返されるも
渉性)の低下から面的な建物被害分布の可視化が行えるこ
32)
とを実証した49)。
のと捉えることができる 。
状況把握に関しては、1995年兵庫県南部地震後の初動
さらに、強震動の空間分布等を推定する際の震源モデル
期では情報の空白が生じ、被害の大凡も把握できないほど
の設定様式と予測・推定結果の精度の関係を調べるため、
であった。そのため迅速・適切な初動体制の確立の遅れが
1995年兵庫県南部地震の事例を用い、当該地震の震源を
あったことが指摘された。そこで、まず情報の空白を埋め
単純なものから複雑なものまで様々なモデルで表現して神
るため、地震後5分程度で気象庁から提供される震源情報
戸市域の強震動の空間分布を計算し、それから計算される
を用いて、リアルタイムに被害推定を行うことができる簡
建物被害分布と実際の建物被害分布を比較した50)。その結
易型地震被害想定システムを開発し、都道府県・政令市の
果、1995年兵庫県南部地震のような都市直下地震の場合、
防災担当者によるシステム評価を受け、それに基づき機能
単純な震源モデルを用いると、最も被害が大きい地域を
追加等改良を加えて33)普及させてきている(現時点で約
誤って予測・推定することになるなど、事前の対策や事後
1,900セット)
。さらに、地震情報の取得から携帯電話等へ
の応急対応を狂わすことになるおそれがあると考察され
の被害推定結果のメール配信までの自動化を図り、試行運
た。このことは、地震被害予測・直後推定における震源モ
34)
用している 。さらに緊急地震速報を用いた場合の有用性
デルの設定様式の重要性を実例で示したものといえる。
について、新潟県中越沖地震等を対象として検証し、地震
被害推定によっておよその被害イメージを共有し、被害
検知の約1分後に発表される震源情報を用いれば、ある程
規模に応じた初動体制を早期に立ち上げるべき情報の空白
― 94 ―
期の次のステージでは、実被害情報をいかに効率的に収集
意思決定に関しては、情報のリテラシーが培われていれ
するかが、その後の合理的な応急対応を実施する上で欠か
ば、これらの情報から適切な応急対応のための意思決定は
すことはできない。そこで、地震被害を受けた多くの自治
ある程度可能と思われる。しかし、そのような能力を身に
体へのヒアリング・アンケートを整理し、効率的被害情報
つけた要員の確保はなかなか難しい上に、極めて多くの対
51)
収集体制のフレームワークを提案した 。このフレーム
策項目の優先順位とその実施判断等々についての意思決
ワークは、空間的には小学校区程度を一つの防災のための
定を迫られることから、何らかの支援システムが望まれ
単位とし、小学校等を防災拠点(=情報拠点)として自立
た。そこで、被害想定結果から応急対応行動を喚起させる
分散的に被害情報を収集・集約し、災害対策本部との太い
一手段として、応急対応需要量を算出するシステムを構築
通信網によって情報の共有を図るというものである。なお、
し67, 68)、その有効性について検討してきた69)。
被害収集にかかる時間をワイブル分布で近似することで、
自律分散型防災拠点をどの程度整備すべきかを判断可能な
52)
また、災害情報とその対応の優先度を共有する簡易なシ
ステム70)や災害対策本部等の応急対応を大局的見地に立っ
て時間管理できるシステム71)の開発など、災害対応を円滑
定式化を行い、静岡県清水区に適用した 。
このフレームワークを具現化するための一つの重要な課
題である情報伝達に関して、通信の輻輳をさけるため、
に進めるための情報システムの開発も行ってきており、後
者については既に幾つかの自治体等へ配布された。
PHSの内線モードと長距離無線LANを用いた独自システ
上述の要素技術を有機的に結びつけ、愛知県豊橋市を対
ムを構築し53)、さらに被害情報収集端末54)を併用すること
象として、行政と地域住民との協働による後の情報処理の
の有用性について、横須賀市55, 56)、所沢市57)で実証実験を
容易性を考慮した情報収集・伝達、災害対策本部における
行ってきた。これらの実験を通して、基地局と移動局
災害対応意思決定の支援、及び地域住民への防災情報の提
(PHS)間の通信が市街地環境に大きく左右され、円滑な
示に関し、実証実験を行い、自治体の地震災害対応におけ
通信ができない場合があることが分かった。この知見と情
る各種情報技術の有用性について一定の評価を得ること
報収集のために開発した電子手帳ベースの端末が数万円以
ができた72)。
上と高価なことから、実際の利用は難しいと判断し、小学
校等防災拠点を情報拠点とし、災害対策本部間通信を確保
文献
することとした。そのための手段として、長距離無線
1) Ai Sekizawa, Manabu Ebihara and Hiroaki Notake:
Development of Seismic-induced Fire Risk Assessment Method
for a Building, Proceedings of 5th International Conference on
Probabilistic Safety Assessment and Management, pp. 1927-1932
(2001)
2) 関沢愛、海老原学、野竹宏彰、矢代嘉郎:地震火災リスク評
価手法に関する研究(その1)−防災設備の地震被害と地震火災
リスク評価手法開発の意義、平成12年度日本火災学会研究発表
会概要集、pp. 86-89 (2000)
3) 野竹宏彰、海老原学、矢代嘉郎、関沢愛:地震火災リスク評
価手法に関する研究(その2)−スプリンクラー設備の地震時の
損傷率、平成12年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 90-93
(2000)
4) 海老原学、野竹宏彰、矢代嘉郎、関沢愛:地震火災リスク評
価手法に関する研究(その3)−ケーススタディ条件と結果、平
成12年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 94-97(2000)
5) 関沢愛、海老原学、野竹宏彰:兵庫県南部地震時の中高層建
物火災の被害実態−地震火災リスク評価における火災シナリオ関
連条件の基礎的検討、2000年度日本建築学会大会学術講演梗概
集、pp. 179-180 (2000)
6) 関沢愛、海老原学、野竹宏彰、矢代嘉郎:防災設備の地震被
害と地震火災リスク評価手法、2001年度日本建築学会大会学術
講演梗概集(A-2)
、pp. 131-132(2001)
7) 鈴木恵子、松原美之:兵庫県南部地震後の火災の発生シナリ
オ、平成10年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 154-155
(1998)
8) 松原美之、鈴木恵子、木下勝博:地震時の電気火災防止のた
めの不可逆ブレーカーの開発、平成10年度日本火災学会研究発
表会概要集、pp. 156-157 (1998)
9) 消防研究所:大震火災時における地域防災活動拠点の安全性
確保に関する研究報告書、消防研究所研究資料、第44号(1999)
10) K. Satoh and K. T. Yang:Reduction of Fire Hazards
Downwind of Wind-Driven Fires by Tree Barriers. Part 1:
Preliminary Experimental and Numerical Simulation Study,
LANを設けてWebカメラを用いた画像情報等の伝送実験
を新潟県見附市、大阪府吹田市で行い、10∼20km間で10
∼ 20Mbpsの通信が可能であることを確認した58, 59)。さら
に被害情報を収集する主体として住民を考え、工学院大学
と協働で、東京都北区上十条の自治会、豊橋市の自治会の
住民の地域防災力を取り入れた被害情報の収集に関する実
践的研究を行ってきた60, 61)。さらには、利用者が1億人を
超えたとされる携帯電話に着目し、カメラ・GPS機能を
用いた情報収集システムを構築し62)、情報通信研究機構と
協働で実証実験を行ってきた。
このように、情報収集に関しては10年以上にわたって
様々な試みを行ってきた。一方、応急対応を効率的に行う
ために必要な情報の創出、利活用方策についても同時期か
ら研究を実施してきた。上述の簡易型地震被害想定システ
ムのほかに、自治体の災害対策本部支援システムについて
のあり方に関する考察63)、被害情報の活用の一つであるリ
アルタイム火災延焼予測64)とそれらを包含した消防活動支
援システムの開発65)などを行ってきた。さらに、災害対応
では情報のあらゆるレベルでの共有が極めて重要であると
の認識から、上述の被害情報収集システム、消防庁広域応
援支援システム、延焼予測システムとをリンクさせ、現場
で得た火災情報に基づき、延焼予測を行い、その結果を全
国の消防機関が確認できる仕組みを構築し、現場から国、
各地消防機関のレベルまでの情報共有と活用がシームレス
に行えることを技術的に実証した66)。
― 95 ―
Proc. 5th Joint Thermal Engineering Conference, pp. 1-8(1999)
11) H. Yoshihara, K. Satoh, K. Sagae, H. Naba, K. Araiba and K.
T. Yang:Reduction of Fire Hazards Downwind of Wind-Driven
Fires by Tree Barriers. Part 3: Radiation Transmission and
Gas-Temperature Decay due to Tree Barriers, Third Intl. Conf.
of Fire Research and Engineering, pp. 72-83 (1999)
12) H. Yoshihara, K. Satoh, K. Sagae, H. Naba and K. T. Yang:
Reduction of Fire Hazards Downwind of Wind-Driven Fires
by Tree Barriers. Part 2: Flow and Temperature Field
Interactions between the Wind-Driven Fires and the Downwind
Tree or Solid Barriers, Intl. Symp. on City Fire Safety, pp.
302-309(1999)
13) K. Satoh, H. Yoshihara, K. Sagae, H. Naba, K. Araiba and K.
T. Yang:Reduction of Fire Hazards Downwind of Wind-Driven
Fires by Tree Barriers. Part 4: Numerical Simulation of RealScale Fires Located in Kobe City, Japan, Proc. ASME Heat
Transfer Division-1999, 1999 ASME Intl. Mech Eng. Congress
and Exposition, HTD-Vol. 364-4, pp. 175 ‒ 182(1999)
14) 吉原浩、佐藤晃由、寒河江幸平、山下邦博:北海道足寄町で
の家屋燃焼実験、消研輯報、第52号、pp. 10-18(1999)
15) 竹元昭夫、山下邦博、佐藤晃由、古積博、寒河江幸平、金
田節夫、岩田雄策:市街地火災時における空中消火の延焼阻
止効果に関する研究−その1 複数棟火災の風上絵の延焼阻止
−、消防研究所報告、第88号、pp. 64-76(1999)
16) 寒河江幸平、竹元昭夫、佐藤晃由:大型ヘリコプターに使わ
れている消火器材の調査、消研輯報、第52号、pp. 33-36(1999)
17) 岩田雄策、古積博、佐藤晃由、竹元昭夫、寒河江幸平、金田
節夫:市街地火災時における空中消火の延焼阻止効果に関する
研究−その2 水投下による放射照度の変化−、消防研究所報
告、第90号、pp. 35-43(2000)
18) 山下邦博、佐藤晃由、古積博、竹元昭夫、寒河江幸平、金
田節夫、岩田雄策:大型ヘリコプターを使った空中消火実験、
消研輯報、第53号、pp. 27-41(2000)
19) K. Satoh, K. Sagae, K. Kuwahara, K. T. Yang:Experiments
and Numerical Simulations of Flow Patterns of Water Droplets
from Fire-Fighting Helicopters, Proc. ASME Heat Transfer
Division, HTD-Vol. 366-5, pp. 57‒129(2000)
20) 消防研究所:市街地火災時における空中消火の延焼阻止効果
に関する研究報告書、消防研究所研究資料、第45号(1999)
21) 消防研究所:市街地火災時の空中消火による火災抑止効果に
関する研究報告書、消防研究所研究資料、第48号(2002)
22) 消防研究所:第4回消防防災研究講演会資料(2001)
23) 鈴木恵子:平成15年(2003年)十勝沖地震の際発生した溶融
亜鉛鍍金工場火災について―溶融亜鉛鍍金層のスロッシングに
関する一考察―、消防研究所報告、第98号、pp. 84-90(2004)
24) 鈴木恵子、篠原雅彦、坂巻保則、間宮浩之、横溝敏宏、高橋
厚裕、吉野薫、下杉伸一、山田常圭:平成16年(2004年)新潟
県中越地震の際発生した火災について、消防研究所報告、第99号、
pp. 84-90(2005)
25) 北後明彦、村田明子、鈴木恵子:新潟県中越地震時の住民の
火気使用状況と対応行動、神戸大学都市安全研究センター研究
報告、Vol. 9、pp. 229-235(2005)
26) 村田明子、北後明彦、鈴木恵子:新潟県中越地震時の住民の
火気使用状況と対応行動、日本建築学会学術講演梗概集、A-2、
pp. 39-240(2005)
27) 篠原雅彦、山田常圭、関沢愛:平成19年(2007年)能登半島
地震において住宅被害が大きかった住民へのアンケート調査結果
−住宅火災発生の抑止要因に関して−、日本火災学会研究発表
会概要集、pp. 216 -217(2008)
28) 篠原雅彦、関沢愛、山田常圭:平成19年(2007年)能登半島
地震において住宅被害が大きかった住民へのアンケート調査結果
(2)−負傷者の特徴−、地域安全学会梗概集、No.23、pp. 65-68
(2008)
29) 渡部勇市、松島早苗:地震動時の歩行特性に関する実験的研究、
日本火災学会論文集、pp. 11-18 (1999)
30) 渡部勇市、松島早苗:地震動時の歩行特性に関する実験的研
究−水平単振動の場合−、日本建築学会学術講演会、pp. 113134(1998)
31) 渡部勇市、松島早苗:地震動時の行動能力に関する実験的研
究−正座、椅座からの立ち上がり動作−、日本建築学会学術講
演会、pp. 133-134 (1999)
32) 胡哲新、遠藤真、座間信作、関沢愛、新井場公徳、鄭炳表、
久保田勝明:地方自治体の災害対策本部のための地震災害応急
対応システムの開発構想 消防研究所報告、第97号、pp. 26-36
(2004)
33) 座間信作、遠藤真、細川直史、畑山健:簡易型地震被害想定
システムの改良、消防研究所報告、第90号、pp. 1-10(2000)
34) 遠藤真、座間信作:リアルタイム地震被害想定と情報配信、
消防研究所報告、第103号、pp. 52-63(2007)
35) 座間信作、遠藤真:緊急地震速報に基づく被害想定結果のば
らつき、日本地震学会2007年秋季大会予稿集、p. 241(2007)
36) 座間信作、遠藤真、細川直史:土地条件図に基づく地盤の増
幅度の推定、消防研究所報告、第92号、pp. 16-26(2001)
37) 細川直史、座間信作、星仰:ニューラルネットワークを用いた
地形の教師付き分類手法と地震動推定への応用、日本建築学会
構造系論文集、No. 555、pp. 69-76(2002)
38) 鄭炳表、細川直史、畑山健、座間信作:リモートセンシングに
基づく面的基盤データの抽出と地震被害想定への適用に関する
研究−広域の地盤増幅度の推定に向けたDEMを用いた地形分類
の試み−、2003年度日本地震工学会・大会、pp. 442-443(2003)
39) 鄭炳表、久保智弘、久田嘉章、畑山健、座間信作:地震災害
予測のための大都市圏強震動シュレータの開発−50mメッシュ
地形分類と周波数帯別増幅率マップ−、日本地震工学会・大会、
pp. 386-387(2005)
40) 鄭炳表、座間信作、細川直史、畑山健、尹明悟、宋哲鎬:ソ
ウル市の地震被害想定システムに関する研究−その1.DEMに基
づく地形分類及び地盤増幅度の推定、消防研究所報告、第98号、
pp. 11-23(2004)
41) 鄭炳表、座間信作、細川直史、遠藤真、尹明悟、宋哲鎬:ソ
ウル市の地震被害想定システムに関する研究−その2.ソウル市
の地震被害想定システムの構築、消防研究所報告、第99号、pp.
68-74 (2005)
42) 鄭炳表、座間信作、細川直史:マニラ市における地盤増幅度
の推定のためのSRTM-3に基づく地形分類に関する研究、第12
回日本地震工学シンポジウム、pp. 374-377(2006)
43) 鄭炳表、細川直史、座間信作:SRTM-3に基づく地形分類と
地盤増幅度の推定に関する研究、消防研究所報告、第100号、
pp. 169-175(2006)
44) Byeong-pyo Jeong, Masafumi Hosokawa, Shinsaku Zama:A
Study on Classification of Landform Using Remote Sensing
and Its Application to Earthquake Damage Estimation ‒ A
Classification of Landform Using SRTM-3 for Estimation of
Site Amplification Factors-, Proceedings of the ACEE 2006, pp.
1-14 (2006)
45) 細川直史、伊藤陽介、星仰:自己組織化マップによる多偏波
SARデータからの市街地特徴の抽出、電子情報通信学会論文誌
B、Vol. J84-B、No.6、pp. 1043-1051(2001)
46) 細川直史、座間信作:地震被害地域抽出のための衛星データ
分類手法の比較、消防研究所報告、第85号、pp. 10-21(1997)
47) Masafumi Hosokawa and Takashi Hoshi:Supervised
Classification Method using a three layered Self-organizing Map
and Counter Propagation, Journal of the Remote Sensing Society
of Japan, Vol. 24, No. 2, pp. 175-181(2004)
48) 細川直史、伊藤陽介、星仰:自己組織化マップ(SOM)によ
る液状化領域の抽出、写真測量とリモートセンシング、Vol. 38、
No. 6、pp. 14-23(1999)
49) 伊藤陽介、細川直史:干渉SARデータを用いた地震被害度推
定モデル、電気学会論文誌、Vol. 122-C、pp. 617-623(2002)
― 96 ―
50) Ken Hatayama, Shinsaku Zama:Comparison of loss estimation
for various seismic source models: The case of the 1995 Hyogoken Nanbu earthquake Earthquake Spectra, Vol. 19, pp. 67-85
(2003)
51) 座間信作、細川直史、関沢愛:地震被害情報の効率的収集
方法、第10回日本地震工学シンポジウム、pp. 3479-3484(1998)
52) 座間信作、細川直史、遠藤真:地震被害情報の収集体制を考
える、地域安全学会梗概集、No. 15、pp. 47-48(2004)
53) 田村裕之、細川直史、遠藤真、座間信作、松原美之、志賀崇:
統合化した消防防災通信(FiReCos)の開発−消防活動支援情
報システムの一構成要素として−、地域安全学会梗概集、pp.
109-112(2001)
54) 座間信作、遠藤真、細川直史、畑山健、田村裕之、高梨健一、
関沢愛:被害情報収集システムの開発、消防研究所報告、第95号、
pp. 30-38 (2003)
55) 田村裕之、細川直史、座間信作、遠藤真、志賀崇、牛尾修一:
横須賀市における消防活動支援情報システムの通信実験につい
て、消防研究所報告、第93号、pp. 1-11(2002)
56) 田村裕之、細川直史、遠藤真、座間信作、志賀崇、村田俊哉:
無線LANとPHSを用いた防災無線ネットワークの実大実験、地
域安全学会論文集、No. 4、pp. 201-206(2002)
57) 座間信作、畑山健、遠藤真、細川直史、田村裕之、高梨健一、
関沢愛、高梨健一、新井場公徳、鄭炳表:地震被害情報の収集
に関する大規模実証試験、消防研究所報告、第96号、pp. 63-76
(2003)
58) 高梨健一、遠藤真、座間信作、新井場公徳、細川直史、鄭炳表:
新潟県見附市における情報伝達に係る実証実験、日本地震工学
会・大会−2007 、pp. 322-323(2007)
59) 座間信作、遠藤真、高梨健一、鄭炳表、新井場公徳、細川直史、
胡哲新:被害情報等の収集・伝達に関する実証実験、第12回日
本地震工学シンポジウム、pp. 1406-1409(2006)
60) 久田嘉章、村上正浩、柴山明寛、座間信作、遠藤真:木造密
集市街地における地震防災に関する研究(その4:地域住民によ
る地震被害情報収集に関する実験)
、地域安全学会梗概集、No.
15、pp. 83-86(2004)
61) 小澤祐貴、村上正浩、柴山明寛、久田嘉章、座間信作:地域
住民による地震被害情報収集と発災対応型訓練に関する実験、
第12回日本地震工学シンポジウム、pp. 1398 -1401(2006)
62) 鄭炳表、滝澤修、座間信作、遠藤真:携帯電話を用いた災害
時の情報収集システムのプロトタイプの開発、地域安全学会梗概
集、No. 21、pp. 15-16(2007)
63) 胡哲新、遠藤真、座間信作、関沢愛、新井場公徳、鄭炳表、
久保田勝明:地方自治体の災害対策本部のための地震災害応急
対応システムの開発構想、消防研究所報告、第97号、pp. 26-36
(2004)
64) 関沢愛、高梨健一、遠藤真、座間信作、山瀬敏郎、篠原秀明、佐々
木克憲:リアルタイム延焼予測に基づく消防活動支援情報の出
力システム、地域安全学会梗概集、No. 15、pp. 116-119(2001)
65) Shinsaku ZAMA, Masafumi HOSOKAWA, Ken HATAYAMA,
Makoto ENDO, Yoshiyuki MATSUBARA, Hiroyuki
TAMURA, Ai SEKIZAWA and Kenichi TAKANASHI:
Development of an Information System for Support of FireFighting Activities in a Large Scale Disaster, Report of
National Research Institute of Fire and Disaster, No. 93, pp.
25-35(2002)
66) 座間信作、遠藤真、細川直史、関沢愛、高梨健一、渡邉洋己:
地震被害情報の共有と活用への1つの試み、消防研究所報告、第
98号、pp. 58-65(2004)
67) 胡哲新、遠藤真、座間信作、畑山健、関沢愛、新井場公徳、
鄭炳表、久保田勝明、高梨健一、細川直史:震災時の応急対応
需要量を推定するためのアルゴリズム、経験則に関する資料−応
急対応支援システムの開発に向けてー、独立行政法人消防研究
所(2004)
68) 胡哲新、遠藤真、座間信作:地震災害応急対策需要量推計シ
ステムの開発、
第12回 日本地震工学シンポジウム、pp. 13781381(2006)
69) 胡哲新、遠藤真、座間信作、関沢愛:応急対応需要量推計
システムの開発・評価・検証、消防研究所報告、第100号、pp.
214-223(2006)
70) 遠藤真、座間信作:災害対策本部における情報処理業務の円
滑化に関する一提案、地域安全学会梗概集、No.21、pp. 9-10
(2007)
71) 座間信作、遠藤真、胡哲新、関沢愛、鄭炳表、新井場公徳:
災害対策本部における応急対応支援システムの開発、地域安全
学会梗概集、No.21、pp. 5-8(2007)
72) 座間信作、遠藤真、高梨健一、新井場公徳、 関沢愛、細川
直史、鄭炳表、久田嘉章、村上正浩:地震被害情報の収集・伝
達・活用に関する実証実験―豊橋市を対象として―、消防研究
所報告、第104号、pp. 17-34(2008)
― 97 ―
7.林野火災・土砂災害
7.1 林野火災
面の方向は最大せん断応力の面とほぼ一致し、せん断の進
林野の特性と発生危険度の関係や地形と延焼拡大速度の
行に伴いすべり面の逐次拡大を示すと考えられる局所せん
関係など、広範にわたる基盤的研究及び応用研究を実施し
断応力のピークアウトを観察した。また、局所的に異なる
た1∼4)。これらの成果をふまえ、第5回消防研究所シンポ
そのピーク値を平均応力で除したものはまとまった値を示
ジウム「林野火災防御に関する国際シンポジウム」が
し、体積歪みがすべり面の拡大に関与していることが示唆
2005年11月30日∼ 12月2日にかけて開催された5)。
された15, 16)。実規模でのすべり面の形成状況を観測するた
⑴ 出火と延焼
め、強い降雨時に活動する徳島県内の地すべり地において、
出火のかなりの割合を占める投げ捨てたばこによる着火
土中圧力の計測と地表の詳細な変形の測定を試みたが、計
及び延焼に強い影響を与える飛び火の落葉への着火性につ
器の埋設上の問題があり十分な精度では観測できなかっ
いて、実験的に研究した。植生による着火しやすさの違い
た17)。
や、落ち葉に着火するためには飛び火の大きさよりも落ち
応用研究として、赤外画像による崩壊面から湧出する地
葉と火の粉の接触具合が重要であることが分かった6)。ま
下水の遠隔観測とレーザースキャナによる斜面変形の遠隔
た、事前散水の効果が非常に大きく、0.5リットル/m2から
監視システムの開発を行った。これらは、消防活動に即し
着火遅延効果があり、3リットル/m2で着火を防ぐことが
た時間、空間的条件下で、崩壊した後の崖面の二次的な崩
7, 8)
できることを実験的に求めた
。
壊の前兆を計測するための技術開発である。自然斜面を用
延焼については、熱気流の数値解析による延焼予測ソフ
9)
いた人工降雨による斜面崩壊実験において、赤外画像に
トウェアを開発し、いくつかの事例で精度検証を行った 。
よって崩壊後に崩壊面から湧出する地下水を、周辺地盤と
⑵ 調査統計
の温度差で観測することが可能であることが示された18)。
火災統計の分析により、我が国の林野火災の発生場所は、
植生や気象条件
10, 11)
のほか、人口密度や道路からの距離な
12)
これは数値実験によっても確認した19)。また、レーザース
キャナによって、模型斜面及び自然斜面の人工崩壊実験の
ど社会的な要素が関連することが分かった 。また、発生
前兆変形及び自然斜面の変形を面的に、また定量的に遠隔
日の予測については、我が国においては、米国で用いられ
から計測でき、危険性を事前に覚知することが可能である
ているような水分指標(Experimental live moisture)をそ
ことを示した19∼22)。
のまま使うよりも、実効湿度又は実効雨量を用いたほうが
13)
そのほか、豪雨や地震時の土砂災害について調査し、発
精度の高い結果が得られた 。実用的な観点からは、実効
生素因・誘因、被害発生要因、消防活動との関連について
湿度が最適であろうと考えられた。このような研究に基づ
検討し、研究に必要な現象の理解と技術開発に必要な条件
き、気象、植生、人口密度から火災密度をニューラルネッ
に関する知識を蓄積した23∼37)。
トワークで予測する手法を中国科学技術大学と共同で開発
した1)。また、地形や気象、植生などに関する全国データ
の整備を背景として、データ製作・整備の必要がないよう
に消防研究所内のデータベース及びプログラムから危険度
予測や延焼予測を簡単に出るようにしたインターネット上
のシステムを開発した14)。
7.2 土砂災害
がけ崩れ、地すべり、土石流などの土砂災害は毎年多数
発生し、年間約50人の人命が失われている。災害現場で
は捜索・救助や避難誘導などが行われるが、これらの活動
は安全が確保されなければならない。その安全確保技術の
確立を目的として、土砂災害の調査、基礎研究、応用研究
を実施した。
この10年間では、基礎研究として、斜面が崩れる条件
としての「その上を土塊が長距離移動可能な連続するすべ
り面」の形成過程について、室内実験、現場計測によって
検討した。一面せん断試験機による室内実験では、すべり
文献
1) 消防研究所:林野火災の発生危険度と拡大を予測するシステ
ムの開発に関する研究報告書、消防研究所研究資料、第63号、p.
264(2004)
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Analysis to Predict Forest Fire Danger and Fire Spread,
Proc. 2003 ASME Summer Heat Transfer Conference, Vol. 2,
pp. 111-118(2003)
3) 寒河江幸平、佐藤晃由、新井場公徳:林野火災の発生危険度・
拡大予測システムの開発、消研輯報、第55号、pp. 36-40(2002)
4) 新井場公徳、寒河江幸平、佐藤晃由、佐野俊和:広島県下の
林野火災調査報告、消研輯報、第54号、pp. 34-38(2001)
5) 消防研究所: Proc. 5th NRIFD Symposium -International
Symposium on Forest Fire Protection-, p. 314(2005)
6) K. Satoh, Y. L. Zhong and K. T. Yang:Study of Forest
Fire Initiation due to Lighted Cigarette -Measurement and
Observation of Flaming Probability of Dried Leaves-, Proc.
6th ASME-JSME Thermal Engineering Joint Conference 2003,
pp. 346‒353(2003)
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of Forest Fire Propagation by Helicopters - Effect of Water
Applied to Fallen Leaves to Protect from Ignition by Fire-
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(2002)
8) K. Satoh, I. Maeda, K. Kuwahara and K. T. Yang:A
Numerical Study of Water Dump in Aerial Fire Fighting, 8th
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9) K. Satoh and K. T. Yang:Forest Fire Propagation in Inclined
Terrains, Proc. 2001 ASME Intl. Mech. Eng. Congress and
Expositions, pp. 1-4(2001)
10) 寒河江幸平:実効湿度日最少湿度と林野火災発生確率、消防
研究所報告、第100号、pp. 105-110(2006)
11) 新井場公徳、寒河江幸平:林冠の閉塞した林内における湿度
と土壌含水率の動態に関する研究、消防研究所報告、第96号、
pp. 35-41(2003)
12) 佐藤晃由:林野火災の発生危険度予測システムに関する研究
−火災発生地点分布と放火による火災の発生状況−、消防研究
所報告、第100号、pp. 97-104(2006)
13) K. Satoh:Forest Fire Characteristics and Suppression
Technique in Japan, 2004 Workshop on Forest Fire at Korean
Forest Research Institute(2004)
14) 新井場公徳、高梨健一:林野火災発生危険度予測及び延焼シ
ミュレーションシステムの概要、月刊消防、第25巻10号(2003)
15) 新 井場公 徳:局所的な応力変動から見た一面せん断試 験
機中のすべり面の形成について、消防研究所報告、第92号、
pp. 27-36(2001)
16) K. Araiba and A. Suemine:ON THE PROCESS OF
FORMATION OF SLIDING SURFACE IN LANDSLIDES,
Proc. INTERPRAEVENT 2002, Vol. 2, pp. 495-504(2002)
17) 新井場公徳、末峯章:すべり面の形成と土塊内応力について、
地すべりと斜面崩壊に関するシンポジウム論文集、pp. 93-102
(2000)
18) 新井場公徳:崩壊面から湧出する地下水の赤外画像による遠
隔観測、日本地すべり学会誌、Vol. 42、No. 1、pp. 34-39(2005)
19) 消防研究所:斜面崩壊現場の二次崩壊危険度予測手法に関す
る研究報告書、消防研究所研究資料、第70号(2006)
20) 新井場公徳:斜面の二次崩壊危険度予測のための遠隔計測手
法に関する研究、消防研究所報告、第100号、pp. 17-26(2006)
21) K. Araiba:Study on the Method for Detecting and Monitoring
of Pre-Failure Deformation in Slope, Proc. INTERPRAEVENT
2006(2006)
22) K. Araiba and A. Suemine:Enlargement of a Failed Area
along a Sliding Surface, Progress of Landslide Science,
pp. 229-236(2007)
23) 新井場公徳、吉原浩:1998年8月北関東・南東北豪雨災害調査
報告、消研輯報、第52号、pp. 23-29(1998)
24) 消防研究所:平成12年(2000年)鳥取県西部地震被害調査報
告(速報)
、p. 83(2001)
25) 座間信作、山田實、細川直史、畑山健、新井場公徳:平成12
年(2000年)鳥取県西部地震被害調査報告、消研輯報、第54号、
pp. 3-19(2001)
26) 消防研究所:平成13年(2001年)芸予地震被害調査報告(速報)
、
p. 41(2001)
27) 消防研究所:神津島、新島、三宅島における石油タンク近傍
での地震動観測と地震・火山被害状況調査報告(速報)
、p. 54
(2002年)
28) 座間信作、山田實、畑山健、新井場公徳、遠藤真、田中純一:
伊豆諸島における地震・火山災害調査報告、消研輯報、第54号、
pp. 20-33(2001)
29) 新井場公徳、鄭炳表:2003年5月26日宮城県沖の地震による土
砂災害調査の速報、消防研究所報告、第96号、pp. 58-62(2003)
30) 新井場公徳:5月26日宮城県沖の地震、7月26日宮城県北部連
続地震の土砂災害の概要、計測自動制御学会システムインテグ
レーション部門レスキュー工学部門シンポジウム予稿(2003)
31) 消防研究所:平成16年(2004年)新潟県中越地震被害およ
び消防活動に関する調査報告書、消防研究所研究資料、第69号
(2005)
32) 新井場公徳:緊急対応における斜面防災技術−長岡市妙見に
おける救助活動事例−、2005年地すべり学会シンポジウム予稿
集(2005)
33) 消防研究センター:2007年能登半島地震、2007年新潟県中越
沖地震時の消防活動に関する調査報告書、消防研究技術資料、
第80号(2008)
34) 新井場公徳、吉原浩:2006年7月岡谷市湊地区土石流災害対
応への技術支援について、消防科学と情報、No. 84、pp. 44-51
(2007)
35) 新井場公徳、吉原浩、座間信作、河関大祐、鄭炳表:土砂災
害への対応活動のあり方に関する考察、消防研究所報告、第103
号(2007)
36) 消防研究センター・国土技術政策総合研究所・国土地理院:フィ
リピン・レイテ島地すべり災害における救援活動の実態と応援技
術の性能調査報告書(2007)
37) 新井場公徳、野崎保、鄭炳表、福本安正:日本の地すべり指
定地分布と地質的特徴について、日本地すべり学会誌、第44巻
第5号(2008)
― 99 ―
8.消防活動及び消防水利
8.1 消防活動支援
⑵情報伝達に関して、地震直後の通信の輻輳の影響を受
兵庫県南部地震のように極めて甚大な被害をこうむる
けずに確実に収集した被害情報を消防本部等へ伝えるため
と、消防等公設防災機関にあっても十分な要員の確保が困
の独自の通信手段についての検討を行った6)。通信システ
難であり、応急対策のための情報がほとんどない情報の空
ムは、PHSの移動体通信技術を基盤とし、TCP/IPのネッ
白期間が生じるおそれがある。消防活動を支援する情報拠
トワーク技術を用いて構築されており、電気通信事業への
点を被災地管轄消防本部に置くとすると、消防本部では、
登録の不要なPHSの主に内線モードを用い、中継機を介
対策本部の設置、広域応援要請等の判断を早急に下す必要
して通信を行うことができるものである。これらを用いた
がある。一方、火災等消防活動案件に対しては当然迅速な
市街地での情報伝達実験が横須賀市、所沢市で実施され
対応はとるものの、全体の火災等被害件数が消防力を大き
た7, 8)。一方、消防庁では円滑な広域応援等のために、災
く上回ることも考えられることから、火災件数、その他の
害地管轄消防本部からの被害情報等を近隣消防本部、都道
被害の予測結果を考慮しつつ、できるだけ実被害の収集を
府県、消防庁が共有できるような広域応援支援システムを
行い、適切に消防力の運用方法を判断する必要がある。そ
整備してきた。上述の通信システムは現場と消防本部とを
こで、このような判断を支援する情報システムを、
リアルタイムに結ぶことができることから、広域応援支援
⑴ どのように災害現場の情報を収集するか?
システムとリンクすることにより、現場と消防防災関係機
⑵ その情報をいかに確実に消防本部等へ伝えるか?
関が繋がれ、情報の共有化が図られ、緊急消防援助隊の円
⑶ その情報をいかに消防活動に活用するか?
滑な活動に資することができると期待される。消防庁の広
という3つの観点から消防活動支援システムのプロトタイ
域応援支援システムサーバーには、全国対応を可能とする
プを構築し、 その概要を報告した1)。
ため住宅地図が用意されている。したがって、後述する延
⑴に関し、消防活動支援システムを構成する一要素技術
焼シミュレーションが可能であることから、現場で入力さ
である情報収集システムとして、市町村職員・消防職員・
れた火災情報が消防本部の広域応援支援システムの端末を
自治会役員等が災害現場で実被害情報(場所、 時間、 被害
通して消防庁サーバーに送信された時に、この情報に基づ
項目、 程度等)を簡単に入力できるシステムを電子手帳程
いて延焼予測が行われ、その結果を消防関係機関で共有で
2)
度の携帯が容易なPDAを用いて開発を行った 。この携帯
きるようなしくみを構築し、検証を行い、火災関連情報の
型情報収集端末は担当者(必ずしも自治体職員ではない)
即時的共有が技術的に可能なことを示した9)。
が被災地を歩き回って一棟一棟ないしはある区画ごとの被
⑶情報の活用に関しては、特に大規模地震時の同時多発
災程度を確認し入力していくものであり、 要員数に限りが
火災に対する消防力(消防車両、消防水利等)の効率的な
ある場合には被害状況の把握に時間がかかるおそれがあ
運用に資する消防活動支援情報を出力することを目的とし
る。そこで、 被災地の被害の大略を迅速に知る目的で車載
て、延焼予測と消防力運用シミュレーションからなるリア
2)
型の情報収集端末も同時に開発した 。
ルタイムシステムに関する研究開発を行ってきた。このシ
一方、地震時同時多発火災は、放任すれば時間とともに
ステムでは、出火点数や出火位置などの災害情報に基づく
拡大する特性を持つため消防力が劣勢となることは、兵庫
リアルタイム延焼予測10, 11)や消防隊配備のシミュレーショ
県南部地震での重大な教訓の一つである。そこで、地震時
ン12, 13)を行い、一定時間経過後の延焼状況の予測、またそ
の同時多発火災による被害を軽減するため、消防機関の行
の延焼予測に基づく消火可否判定や必要消防力算定、さら
うべき初度対応のあり方について、研究の方向性や具体策
には同時多発火災に対する最適消防力運用方法などの情報
3)
の提案を行った 。すなわち、災害種別をトリアージし、
を迅速に出力することができる(図8.1)
。本システムによ
火災対応を優先させる必要性の指摘、情報取得の困難性の
る支援情報出力機能は、放任火災時の場合の延焼状況の予
指摘と高所見張を中心とした情報収集手法の提案、劣勢消
測、消防力運用支援一次情報(対放任火災)
、最適消防力
防力を有効・適切に投入するための火点トリアージの手法
運用支援情報の3機能である。これらの機能は火災発生時
について述べた。併せて、関連する現実的な課題について
の消防署所における意思決定に対する支援情報の出力を目
も言及・提案を行った。特に、地震火災防御に関する発災
的とするものである。
後15∼30分程度の時間帯の重要性を指摘し、その 限界
さらに、住民の安全な避難に資するため、延焼予測の結
時間 内に行いうる意思決定、情報収集・処理、部隊の投
果に基づき、避難経路への火災の影響度を出力する機能を
入方法について述べた4)。また、火災の早期覚知に関して、
付加した。豊橋市で行われた情報共有に係る実験では、こ
レーザー測距双眼鏡を用いた遠隔的な情報収集手法の実用
の情報を他機関が開発した避難シミュレーションへの入力
5)
化について実験・検討し、その有効性・課題を述べた 。
として用いて、安全な避難経路の提示につなげた14)。
― 100 ―
討19, 20, 22)を行った。その結果、漏水にいたる重大な被害は、
1) 第二次大戦中に設置された、いわゆる 戦時型 の防火
水槽や、昭和20年代に設置され耐震性が不十分と思われ
るものに多いこと、2) 傾斜地盤に設置され、地盤のすべ
りにより底設ピットが損傷する場合が多いこと、が明らか
になった。また、防火水槽の浮き上がり事例から、防火水
槽に作用した液状化土層の見かけの比重についての検討を
行った29, 30)。
防火水槽は土地所有者の都合により撤去される場合以外
図8.1 所沢市を対象とした最
適消防力運用結果の例
左:4点同時出火に対する部
隊配備結果
上:各火災の3時間後の延焼状
況の放任火災との比較
は継続して使用されることが多い。昭和30年代には既に
10万箇所以上の防火水槽が設置されており、その多くは
現在も使用されていると考えられる。その中には 戦時型
と呼ばれるものも多く残されていると考えられる。防火水
槽は、その劣化状況を把握し、適切な管理を行う必要があ
る。しかし、防火水槽は地下に埋設されることが多く、外
面を調査するためには土砂を掘削する必要がある。また、
また、情報が集まらない状況下では、被害想定を行うこ
内面を調査するためには通常時は水で満たされているため
とによって情報の空白を埋めることで対応すべきことは、
水を抜く必要があること、漏水防止を目的として防水モル
既に6章で述べたが、その被害想定の方法を大幅に見直し
タルや防水塗装が行われていることから、劣化の状況等を
て、救急(要処置負傷者数、重傷者、重篤者数、中等症者
直接視認できない場合がほとんどである。そのため、橋梁
数、軽傷者数)、救助(要救出箇所数、建物被害数、大破
等の土木構造物ではコンクリートの劣化についての多くの
棟数、中破棟数)について推定可能とし15)、その想定結果
調査例が知られているが、防火水槽についての調査事例は
に基づく必要消防力(救助:救助部隊数、必要人員、資器
少ない。そこで、撤去又は補修工事を実施する防火水槽で
材セット数、重機数 救急:救急隊必要数、救急車必要数、
設置後長期間経過したものの躯体からコンクリートコアを
ヘリコプター数、トリアージ医師、応急治療スタッフ 消
採取し、圧縮強度及び中性化深さを調べた31∼33)。その結果、
火:消火部隊数、ポンプ車数、水量、筒先数)を算出する
圧縮強度はばらつきがあり、現行の設計強度の基準である
16)
17)
システムの構築 、検証 を行ってきた。さらに閉じ込め
24N/mm2を下回る場合があることが分かった。また、中
による救助対応需要量に関して、全国計861消防本部を対
性化の進行は、亀裂の近傍部分が中性化した例や頂版が道
象として、過去10年以内に各管轄地域内で発生した救助
路の舗装直下にある例を除くと、問題となる事例は少ない
活動に関するアンケート調査を行い、1案件当たりの平均
ことが分かった。
18)
的な必要車両、所要時間を明らかにした 。
文献
8.2 消防水利
地震による被害が甚大な地域では、消火栓は水道配水管
に接続されているため、浄水場等の水道施設、配水管等が
被害を受けて使用できない場合がある。そのため、水道配
水管等の被害の影響を受けない防火水槽や防火井戸は、河
川や池などの自然水利とともに、地震時においては平常時
に増して重要な消防水利となる。しかし、1964年新潟地震、
1995年兵庫県南部地震等においては多数の防火水槽が漏
水にいたる重大な被害を受けている。したがって、防火水
槽が被害を受ける条件について知ることは、震災時におけ
る消防活動や防火水槽の配置を計画する上で重要である。
そのため、防火水槽の被害が発生した1995年兵庫県南
部 地 震、2001年 芸 予 地 震、2003年 宮 城 県 北 部 の 地 震、
2003年十勝沖地震、2004年新潟県中越地震において現地
調査を行い、防火水槽の地震被害と防火水槽の構造、適用
された基準、設置環境等と被害の関係について検討し
た19∼28)。また、それらの関係について数量化2類による検
1) S. Zama, M. Hosokawa, K. Hatayama, M. Endo, Y. Matsubara,
H. Tamura, A. Sekizawa, K. Takanashi :Development of an
Information System for Support of Fire-Fighting Activities in a
Large Scale Disaster, Report of National Research Institute of
Fire and Disaster, No. 93, pp. 25-35(2002)
2) 座間信作、 遠藤真、 細川直史、 畑山健、 柴田有子、 原田隆:
被害情報収集システムの開発−消防活動支援情報システムの−
構成要素として−、地域安全学会梗概集、No. 11、pp. 113-116
(2001)
3) 杉井完治:地震火災防御の実践的方法論の構築について、消
防研究所報告、第103号、pp. 43-51(2007)
4) 杉井完治:地震火災防御の勝機と実践的方法論に関する考察、
地域安全学会梗概集、No. 21、pp. 67-70(2007)
5) 柴山明寛、久田嘉章、村上正浩、杉井完治、座間信作、滝澤
修:災害時における中遠距離被災情報収集システムの開発と運用
実験、地震工学会年次大会、pp. 350-351(2007)
6) 田村裕之、細川直史、遠藤真、座間信作、松原美之、志賀崇:
統合化した消防防災通信(FiReCos)の開発−消防活動支援情
報システムの一構成要素として−、地域安全学会梗概集、No.
11、pp. 109-112(2001)
7) 田村裕之、細川直史、座間信作、遠藤真、志賀崇、牛尾修一:
横須賀市における消防活動支援情報システムの通信実験につい
― 101 ―
て、消防研究所報告、第93号、pp. 1-11(2002)
8) 座間信作、畑山健、遠藤真、細川直史、田村裕之、高梨健一、
関沢愛、新井場公徳、鄭炳表:地震被害情報の収集に関する大
規模実証試験、消防研究所報告、第96号、pp. 63-76(2003)
9) 座間信作、遠藤真、細川直史、関沢愛、高梨健一、渡邉洋己:
地震被害情報の共有と活用への1つの試み、消防研究所報告、第
98号、pp. 58-65(2004)
10) A. Sekizawa, K. Takanashi, M. Endo, S. Zama, T.Yamase, H.
Shinohara, K. Sasaki:Information System for Supporting Firefighting Activities Based on Real Time Fire Spread Simulation,
Proceeding of the Annual Conference of the Institute of Social
Safety Science, No. 11, pp. 117-120(2001)
11) 関沢愛、高梨健一、遠藤真、座間信作、山瀬敏郎、篠原秀明、
佐々木克憲:リアルタイム延焼予測に基づく消防活動支援情報の
出力システム、地域安全学会梗概集、No. 11、pp. 116-119(2001)
12) 関沢愛、遠藤真、座間信作、山瀬敏郎、篠原秀明、佐々木克憲、
川村聡:同時多発火災に対する初動時の最適消防力運用効果の
評価−最適消防力運用支援情報システムを用いたケーススタディ
−、地域安全学会、pp. 3-6(2003)
13) 関沢愛、遠藤真、座間信作、山瀬敏郎、川村聡:同時多発火
災に対する初動時の最適消防力運用効果の評価−消防活動支援
情報システムを用いたケーススタディ−、消防防災2004年冬季号
(通巻7号)
、東京法令出版、pp. 94-101(2004)
14) 座間信作、遠藤真、関沢愛、高梨健一、新井場公徳、細川直史、
鄭炳表、胡哲新:被害情報の活用に関する実証実験、日本災害
情報学会予稿集、pp. 63-68(2007)
15) 胡哲新、遠藤真、座間信作、畑山健、関沢愛、新井場公徳、
鄭炳表、久保田勝明、高梨健一、細川直史:震災時の応急対応
需要量を推定するためのアルゴリズム、経験則に関する資料−応
急対応支援システムの開発に向けて−、独立行政法人消防研究
所(2004)
16) 胡哲新、遠藤真、座間信作:地震災害応急対策需要量推計
システムの開発、第12回日本地震工学シンポジウム、pp. 13781381(2006)
17) 胡 哲 新、遠 藤 真、座間 信 作、関 沢 愛:応 急 対 応 需 要 量 推
計システムの開発・評価・検証、消防研究所報告、第100号、
pp. 214-223(2006)
18) 胡哲新、座間信作、遠藤真:過去の事例に基づく消防による
救助活動実態の分析、消防研究所報告、第100号、pp. 147-152
(2006)
19) 吉原浩:阪神・淡路大震災における防火水槽の被害に関する
研究、日本火災学会研究発表会梗概集、pp. 250-253(2002)
20) 吉原浩:阪神・淡路大震災における防火水槽の被害と設置環境、
第12回環境地質学シンポジウム論文集、pp. 259-264(2002)
21) 吉原浩:防火水槽の地震被害、消研輯報、第55号、pp. 41-55
(2002)
22) 吉原浩:宮城県北部地震における防火水槽の被害と設置環境、
第13回環境地質学シンポジウム論文集、pp. 439-444(2003)
23) 吉原浩:平成15年(2003年)7月26日に発生した宮城県北部の
地震及び平成15年(2003年)十勝沖地震による防火水槽の被害、
消防研究所報告、第97号、pp. 10-14(2004)
24) 吉原浩:宮城県北部地震及び2003年十勝沖地震における防火
水槽の被害について、火災、No. 268、pp. 26-31(2004)
25) 吉原浩:新潟県中越地震による現場打ちRC防火水槽の被害、
日本火災学会研究発表会梗概集、pp. 206-209(2005)
26) 吉原浩:新潟県中越地震による防火水槽の被害、消防研究所
報告、第99号、pp. 26-34(2005)
27) 吉原浩:防火水槽の地震被害について、第38回安全工学研究
発表会講演予稿集、pp. 35-40(2005)
28) 吉原浩:防火水槽の地震被害について、安全工学、Vol. 45、
No. 2、pp. 104-109(2006)
29) 吉原浩:液状化による防火水槽の浮き上がり事例の検討、第
11回環境地質学シンポジウム論文集、pp. 413-418(2001)
30) 吉原浩:液状化により防火水槽に作用した浮力の検討、第47
回地盤工学シンポジウム論文集、No. 47、pp. 207-212(2002)
31) 吉原浩:地下埋設のRC製防火水槽の長期劣化に関する研究(第
1報)
、日本火災学会研究発表会梗概集、pp. 48-49(2004)
32) 吉原浩:地下埋設のRC製防火水槽の長期劣化に関する研究(第
2報)
、日本火災学会研究発表会梗概集、pp. 30-31(2005)
33) 吉原浩:地下埋設の現場打ち鉄筋コンクリート製防火水槽の
長期劣化に関する研究、消防研究所報告、第100号、pp. 176180(2006)
― 102 ―
9.特殊災害
9.1 放射性物質災害
地下施設内に濃い煙が充満して、視界不良等により消火・
原子力施設や廃棄物処理施設では、放射性物質や臭気を
封じ込める目的で施設の気密性を高くして排気を行い、内
救助活動が困難になるおそれがある。このため、消防活動
支援のための排煙技術の研究が必要とされた。
部の気圧を外部より低く維持する負圧管理が行われてい
そこで、給気側にクリーンな空間を確保できて、消防活
る。このような特殊な施設、特殊な環境での火災の性状把
動上、有効であるとした加圧排煙を検討した。地下施設内
握と消火方法の研究は、近年日本国内でも必要性が広く認
での加圧排煙による煙流動性状及び防排煙効果について明
識されるようになってきている。
らかにし、消防活動支援のための排煙技術を確立すること
1990年初め日本国内で軽水炉火災について火災研究者
を目的に研究を行った。加圧排煙方式の特徴、問題点につ
が学術的に検討した事例があったが、軽水炉の重要設備に
いて整理するとともに、小規模、中規模基本地下模型及び
対する火災発生予防、火災早期検知、迅速消火を実施でき
実規模通路を用いて加圧排煙実験を行い、火災室内の温度
る体制が整備されていることを理由として実プラントでの
分布、出入り口での差圧分布、遮煙風速を測定し、遮煙風
問 題 と し て の 取 組 は 火 災 の 視 点 か ら 行 わ れ な か っ た。
速の予測方法について調べた。
1990年代半ばになると原子力研究開発機関における火災・
① 加圧排煙方式の問題点の整理
爆発が発生し検討が行われた。1999年には、高濃縮ウラ
加圧排煙方式の送風装置は、給気側に設置されるため高
ンを正式な取扱い手順を経ることなく取り扱い、臨界とな
温熱気流の影響を受けることなく長時間の運転が可能とな
り2名が死亡する事故が発生した。1960年以降原子力の平
り、給気側に消防活動拠点を確保できるが、高温熱気流の
和利用が日本で行われて来たが、核燃料特有の臨界事故に
長時間排出可能な排煙口、排煙ダクトが必要となる。火災
よる死者が発生する事態により核燃料・放射性物質による
室以外に開口部がある場合は、遮煙効果が薄れるなどの問
放射線災害に対応する必要が明らかになった。
題点を整理した。
2001年には、軽水炉原子炉建屋内における水素−酸素混
合気爆ごうで7MPa配管が粉砕し、放射性物質を含む水蒸
② 加圧排煙実験5∼10)
2/5縮尺の中規模基本地下模型、1/10縮尺の小規模基本
気が周囲区画へ侵入する事象が発生した。2004年には、
地下模型を用いた加圧排煙を行い、火災室高温層温度、排
発電用軽水炉の非放射線管理区域内に大量の水蒸気が漏え
気温度、高温層下端高さを測定し、発熱速度、加圧空気量
いし、5名の死亡する事故が生じた1)。軽水炉原子力発電
との関係から、それらの予測式について検討した。
所の放射性物質や放射線漏えいを伴わない事故が発生した
・高温層の温度と下端高さ
場合であっても施設の特性を理解する必要のあることが明
自然換気状態における高温層温度の予測式は、既に報告
らかになった。同2004年には、軽水炉原子力発電所の発
されていたが、加圧排煙などの強制換気状態での高温層温
電機水素ガス排出作業中に火災が発生し、タービン建屋屋
度の予測式は不明であった。そこで、加圧排煙時の予測式
1)
上を焼損した 。2005年には、軽水炉原子力発電所の低レ
ベル放射線管理区域内で温度1,200℃の廃棄物溶融体が漏
2)
を提案し、実験結果と比較し妥当性を検証した。
高温層下端高さは、火炎への空気の巻き込み量によって
えいする火災が発生した 。同様施設による同一漏えい災
きまり、天井に火炎が達するような乱気流拡散火炎領域で
害は2008年10月に再び発生した。区画内火災性状を理解
の空気の巻き込み量は、幾つかの予測式が提案されていた
する目的で、実験区画内の燃焼模型を燃焼させ、ビデオ記
が、加圧排煙時にはどの予測式が妥当であるかは不明で
録された高温層高さを時間ごとに測定し、その変化を調べ
あ っ た。 乱 気 流 拡 散 火 炎 領 域 の 高 温 層 下 端 高 さ は、
3)
Heskestadの予測式を用いると測定結果と最も良く一致す
このように、消防研究所においては、原子力施設におけ
ることが判明した。
た 。
る火災等の発生と原子力以外の状況も検討を行い、事故の
・排煙効率
防止、事故後の対応の問題点について検討した4)。
排気温度は、高温層温度と等しいと考えられてきたが、
加圧排煙時には、排煙口下部の高温層厚みが薄くなり、排
9.2 トンネル及び地下施設の災害
出速度が速くなるに従い、下部層からの空気が排煙口へ混
⑴ 地下施設における消防活動のための排煙技術
入して、排気温度が低下し、温度低下が高温層温度に影響
都市地域における土地の高度利用のため、深層化並びに
を与えることが判明した。高温層温度に対する排気温度比
大規模化した地下施設が増加している。これら地下施設は、
を排煙効率と定義し、排煙効率についての予測式を提案し
地上施設と比較して閉鎖的な空間であるため新鮮な空気の
た。
流入が制限され、火災時において煙が大量に発生した場合、
③ 遮煙風速の予測について研究11∼15)
― 103 ―
② 地上階からの流入空気量19∼24)
・垂直温度分布による遮煙風速の検証
遮煙風速は、出入り口の差圧分布から予測でき、差圧分
地上階の階段内の熱気流温度が一様温度分布として、地
布は、測定した出入り口下の垂直温度分布の浮力で表すこ
上階出入り口からの流入空気量を、室内温度を基にした流
とができることを検証した。
量の式で計算し、計算で求めた流入空気量と地下2階、地
・二層ゾーンモデルによる予測
下3階の火災実験による測定値を比較した。その結果、計
上記②で求めた高温層温度、排煙効率、高温層下端高さ
算で求めた流入空気量と測定による流入空気量がほぼ一致
の基礎式を用いて、二層ゾーンモデルによる遮煙風速の計
した。地上階開口部からの流入空気量は、地上階の出入り
算を行った結果、遮煙風速の計算値はおおむね測定値と一
口1箇所の場合には、地下階数によらず地上階階段内の温
致した。
度から推定できることが分かった。
地下2階、地下3階の地下模型による地上階からの流入
・遮煙風速の簡易予測式
二層ゾーンモデルの基礎式から発熱速度、出入り口幅と
空気量の違いについて調べた。出入り口に設置した熱線風
高さ、壁面の対流熱伝達率、壁面面積等から直接計算可能
速計により、地上階からの流入空気量を測定した。同じ大
な遮煙風速の簡易予測式を求めた。計算結果と測定結果を
きさの発熱速度では、地下2階に比べ地下3階のほうが、
比較し妥当性を検証した。
地上階出入り口から階段室への流入空気量は小さくなっ
④ 実大廊下の加圧排煙実験
16∼18)
た。この結果から地下階数が深くなるに従い流入空気量が
実大廊下を使って加圧排煙実験を行った。遮煙風速は高
少なくなり、換気支配による燃焼速度は小さくなることが
温層温度と出入り口下の高温層厚みから計算でき、火災室
推定された。
内の垂直温度分布の浮力による差圧で表すことができるこ
③ 階段内の熱気流温度25∼28)
地下3階の地下模型の地上階の階段内温度は、地下2階
とを検証した。
の地下模型の階段内温度より低くなった。階段内の温度は、
⑵ 地下施設の火災特性に及ぼす深さの影響
地上施設の火災では、熱により出火階の窓が破壊され、
地下階数が深くなるに従い、壁面への失熱により低くなる
その窓が煙の排出口となり、煙が外へ排出される場合が多
傾向を示した。また、地上階の階段内の温度は、発熱速度
い。しかし、地下施設となると外気と接する窓がないので、
にほぼ比例して上昇した。
煙の排出口は地上に限られ、煙が階段等の竪抗を通じて地
階段内の熱気流温度は、上階へ行くに従い指数関数的に
上に排出される。そのため、地下施設では、地下1階から
減少した。階段内の温度分布を熱収支による基礎式により
地下2階以下へと深くなるに伴い、地上施設と比較し閉鎖
計算した。熱通過率、熱気流と壁との接触面積を正確に推
性の高い空間となる。地下施設の竪坑の深さ・形状が、竪
定することにより良い一致が得られ、階段内の温度が推定
坑からの流入空気、煙の排出量等に大きな影響を及ぼすも
でき、流入空気量を求めることができた。
のと考えられ、地下階数によって地下施設内の火災特性が
⑶ 深層地下駅舎における火災時の煙制御
大都市圏においては、地下3階より深い地下駅舎が既に
異なることが予想される。
地下施設の多くは、地上階に複数の出入り口があるが、
多く建設されており、今後も増加する傾向にある。地下駅
火災発生時には、防火扉等により出入り口の1箇所が開口
舎が深層化すると、火災発生時には煙が駅舎内に充満し、
部となる場合もある。地上階の開口部が1箇所の場合には
乗客の避難、消防活動が困難になることが予想される。
これに通じる階段室内において、空気の流入と熱気流の流
2003年2月に発生した韓国大邱市地下駅舎火災では、地下
出が同時に行われ複雑な流れとなり、燃焼に関連する階段
3階層の駅舎内に煙が充満し192名が死亡している。特に、
内の熱気流性状について不明な点も多い。
近年では放火、テロによる地下鉄火災の危険性が指摘され
そこで、消防研究所は、地上階開口部が1箇所の地下施
ており、地下鉄火災の防災対策が重要な課題である。
設について中型基本地下模型実験により、火災階の深さに
地下鉄火災の防災対策としては、車両の不燃化、排煙対
よる階段内の熱気流性状を測定し、地下階数による火災特
策、避難対策、火災時の運行マニュアル等があるが、火災
性に及ぼす深さの影響について調べた。
規模が大きくなった場合の深層地下駅舎内の有効な排煙対
① 中型基本地下模型
策についての研究はまだ十分になされていない。そこで、
実験用に、2/5縮尺の中型基本地下模型を製作した。本
消防研究所は、乗客の避難安全、消防活動支援上から重要
模型は、地上1階、地下3階層の階段を有する4層分の階段
である排煙対策について行うこととし、深層地下駅舎の縮
室模型(長さ3.0m、幅1.2m、高さ2.8m)と最下階の火災
尺模型を用いての火災実験から、有効な煙制御方法につい
室模型(長さ3.6m、幅2.7m、高さ1.18m)からなる。地上
て検討した。
階に出入り口の開口部(幅0.36m、高さ0.88m)を1箇所設
都営地下鉄大江戸線を参考に、地下3階層の1/5縮尺の
けた。この模型を用いて地下2階、地下3階の火災実験を
地下駅舎模型を製作した。駅舎模型は、プラットホーム階、
行った。最下階に火源として都市ガスバーナを使用し、発
コンコース階、階段エスカレータ部から構成され、駅舎の
熱速度は一定で7kW∼42kWとした。
両端部を短くした部分模型とした。階段エスカレータ部の
― 104 ―
天井は、種々の構造があるが、水平二段天井と30度傾斜
両火災では、死者196名、負傷者147名という大惨事となっ
天井の2種類とした。この模型を使用して地下駅舎の煙制
た。総務省消防庁の要請により独立行政法人消防研究所か
御実験を行った。
ら2名が情報収集のため現地調査に向かうこととなった。
① 上階のコンコース階への煙上昇阻止29∼34)
現地では行政自治部消防局や大邱広域市消防本部を訪ね火
地下3階駅舎の1/5縮尺模型に発熱速度54kW(実大3MW
災状況のヒアリング、現場の状況視察40)を行った。
相当)のガスバーナ火源を地下3階のプラットホームに設
その後、我が国では消防庁や国土交通省の緊急調査によ
置し、プラットホーム階両端部を開放し、地下駅舎火災実
り、以前に建設された地下鉄駅では、建設当時の想定をは
験を行った。その結果、階段部での煙の上階への阻止効果
るかに超えた客が乗降し、現行基準に基づく避難経路や防
について次のような知見が得られた。
排煙対策を満足できないものが少なからずあることが明ら
1) 自然換気時の煙の上階への阻止効果
かにされた。新たな基準改正を行う上でも、現行車両の燃
自然換気時では、プラットホーム階天井下の熱気流厚み
焼性状を明らかにすることが必要となり、国土交通省から
は約0.25m(実大1.25m相当)であった。防煙壁の高さ0.1m、
の依頼により、独立行政法人消防研究所に、現行の地下鉄
0.2m(実大0.5m、1.0m相当)では、煙が防煙壁下部を通り、
車両を持ち込み、韓国で発生した放火状況を再現して実験
階段を上昇し阻止できなかった。
を行った。
2) プラットホーム階機械排煙時の煙の上階への阻止効果
この実験に先立ち、地下鉄車両に使用する各種部材の燃
プラットホーム階機械排煙時では、天井下の熱気流厚み
焼性状を、外部加熱下での燃焼試験法であるコーンカロリ
は約0.20m(実大1.0m相当)となり、自然換気時より少し
メータやルームカロリメータで実測を実施し、既往の鉄道
薄くなったが、防煙壁の高さ0.1m(実大0.5m相当)では、
車両の標準的なAA試験との関連性と課題について明らか
煙が防煙壁下部を通り、階段を上昇し阻止できなかった。
にした41∼44)。
しかし、防煙壁の高さ0.2m(実大1.0m相当)では、煙が
こうした実験と並行し、ガソリン着火による実車両の燃
防煙壁によりせき止められて、煙の階段上昇を阻止できた。
焼性状を実物車両で実施した。その結果、現行の内装材料
3) コンコース階加圧給気の階段下降流による煙の上階へ
においても、着火源となるガソリンの燃焼が終息すると、
の阻止効果
その後の座席、天井材には延焼拡大が継続しないことが確
防煙壁が無い場合、階段下降流の風速が0.6m/s(実大
認された。その他連結部を通じての隣接車両への延焼拡大
1.3m/s相当)以上で、煙の階段上昇を阻止できた。高さ0.1m
についても、現行扉の延焼防止性能が確認された。今回の
(実大0.5m相当)の防煙壁がある場合では、階段下降流の
実大車両実験を通じて、今後の設計基準となる車両火災の
風速が0.4m/s(実大0.89m/s相当)以上で、煙の階段上昇
発熱量の設定がなされた。一方、車両についての延焼拡大
を阻止できた。防煙壁がある場合のほうが遅い風速で煙の
性能に比較して、駅舎ホームに設置されているキオスク等
階段上昇を阻止できた。
販売店の燃焼が高いと考えられたため、キオスクについて
② 機械排煙による煙層降下防止と必要な排煙量35∼39)
も同様、国土交通省からの依頼で実験を実施し、その発熱
プラットホーム階の車両模型内にガスバーナー火源を設
置し、車両火災とした。プラットホーム階両端上部と階段
量について既往のデータと同様な最大で10MW程度の大規
模な火災になることが明らかにされた。
エスカレータ出入口を閉鎖し、煙が蓄煙するような危険な
また、地下鉄火災に関する熱気流の数値シミュレーショ
条件の下で、機械排煙による煙層降下防止の性能把握実験
ンを行い、火災時の煙流動を再現した45)。さらに、その結
を行った結果、次のような知見が得られた。
果をVRに取り込み、地下鉄駅構内での避避難実験を実施
1) 機械排煙量と煙層下端高さ
した46)。
プラットホーム天井下の煙層下端高さは、排煙量の増加
に伴い高くなったが、ある排煙量以上では一定の高さ
0.35mとなった。この高さは、発熱速度によって余り変化
がみられなかった。
2) 機械排煙に必要な排煙量と防煙壁高さ
1) の結果から、煙層降下高さを最高にする時の最少の
機械排煙量が存在し、その排煙量を必要な排煙量とした。
機械排煙時の最高の煙層下端高さから、機械排煙により上
階コンコース階への熱気流を阻止するためには、防煙壁高
さは、0.15m(実大0.75m)以上必要であることを前項①2)
で求めた高さより精度の良い結果が得られた。
⑷ 地下鉄の火災安全に関わる実験研究
2003年2月28日韓国大邱市中央路駅で発生した地下鉄車
文献
1) 鶴田俊、坂巻保則:原子力発電所における災害事例、消防研
究所報告、第100号、pp. 153-160(2006)
2) 鶴田俊:浜岡原子力発電所内廃棄物減容処理装置建屋(NRW2)火災について、消防研究所報告、第100号、pp. 78-82(2006)
3) 鶴田俊:区画火災煙層挙動に関する実験研究、消防研究所報告、
第102号、pp. 1-7(2007)
4) T. Tsuruda:Accidents at Hazardous Installations in Japan,
Journal of Disaster Research 2-4, pp. 259-264(2007)
5) 松島早苗、渡部勇市、山田常圭、笠原勲、樋渡潔、中浜慎司、
池畠由華:小型火災室模型を用いた給気加圧による遮煙実験、
日本建築学会学術講演会、3076(1999)
6) 松島早苗、渡部勇市、山田常圭、笠原勲、樋渡潔、中浜慎司、
池畠由華:加圧防排煙による火災出入り口での遮煙性状に関する
研究 その1 中型火災室模型実験の概要、日本建築学会学術講
― 105 ―
演会、3096(2000)
7) 松島早苗、渡部勇市、山田常圭、笠原勲、樋渡潔、中浜慎司、
池畠由華:中型火災室模型を用いた加圧防排煙による実験的研
究 その1 実験概要と火災室内の温度分布、日本火災学会研究
発表会、pp. 336-339(2001)
8) 渡部勇市、松島早苗、山田常圭:中型火災室模型を用いた加
圧防排煙に関する実験的研究⑵ −間欠火炎領域における火災
プリューム流量を基にした高温層下端高さの予測方法−、日本火
災学会論文集、pp. 1-50(2001)
9) 渡部勇市、松島早苗、山田常圭、笠原勲、樋渡潔、中浜慎司、
池畠由華:中型火災室模型を用いた加圧防排煙による実験的研
究 その2 火災室内の高温層の温度および高さの予測法、日本
火災学会研究発表会、pp. 340-343(2001)
10) 渡部勇市、松島早苗、山田常圭:中型火災室模型を用いた加
圧防排煙に関する実験的研究⑴ −火災室内の高温層温度と排
煙効率の予測法−、日本火災学会論文集、pp. 29-40(2001)
11) 渡部勇市、松島早苗、山田常圭:中型火災室模型を用いた加
圧防排煙に関する実験的研究⑶ −発熱速度から求める火災室
の出入り口での臨界風速の簡易予測式−、日本火災学会論文集、
pp. 1-10(2002)
12) 渡部勇市、松島早苗、山田常圭、笠原勲、樋渡潔、中浜慎司、
池畠由華:加圧防排煙による火災室出入り口での遮煙性状に関
する研究 その2 遮煙風速の予測式、日本建築学会学術講演会、
3097(2000)
13) 渡部勇市、松島早苗、山田常圭:発熱速度から求める遮煙風
速の簡易予測法 −火災が高温層を貫通する場合−、日本建築
学会学術講演会、3043(2002)
14) 渡部勇市:加圧排煙時の発熱速度と臨界風速の特性、日本火
災学会研究発表会、pp. 296-297(2003)
15) 渡部勇市:加圧排煙時時の発熱速度から求める臨界給気量の
簡易予測法に関する研究、京都大学学位論文(2006)
16) 笠原勲、中浜慎司、樋渡潔、渡部勇市、山田常圭、松島早苗:
廊下状空間における垂れ壁下の遮煙性状、日本建築学会計画系
論文集、No. 522、pp. 1-5(1999)
17) 中浜慎司、笠原勲、樋渡潔、池畠由華、渡部勇市、山田常圭、
松島早苗:廊下状空間における垂れ壁と袖壁を設置した場合の
遮煙性状、日本建築学会学術講演会、3080(1999)
18) 中浜慎司、笠原勲、樋渡潔、池畠由華、渡部勇市、山田常圭、
松島早苗:廊下状空間における垂壁と袖壁を設置した場合の遮
煙性状 その2 袖壁近傍の温度と気流の性状、日本建築学会学
術講演会、3095(2000)
19) 松島早苗、渡部勇市:地下施設の火災特性に及ぼす深さの影
響に関する実験研究 −火災階を地下1階にした場合の火災性状
−、日本火災学会研究発表会、pp. 392-395(2002)
20) 松島早苗、渡部勇市:地下施設の火災特性に及ぼす深さの影
響に関する実験的研究 −火災階を地下1階にした場合−、日本
建築学会学術講演会、3040(2002)
21) 松島早苗、渡部勇市:地下1階建物における自然換気時の火災
性状に関する実験的研究、消防研究所報告、第94号、pp. 1-10
(2002)
22) 松島早苗、渡部勇市:地下施設火災における地上階から階段
内への流入空気量に関する実験研究 −地下2階と地下3階の場
合−、日本火災学会研究発表会、pp. 116-119(2004)
23) 松島早苗、渡部勇市:地下施設の火災特性に及ぼす深さの影
響に関する実験研究 −その3 地下階数による流入空気量の違
い−、日本建築学会学術講演会、3091(2004)
24) 松島早苗、渡部勇市:地下建物における火災時の地下深さに
よる地上階からの流入空気量の違い −地上開口部が1箇所の場
合−、消防研究所報告、第98号、pp. 1-10(2004)
25) 松島早苗、渡部勇市:地下施設における階段内の温度分布に
関する実験研究 −地上階扉開放、地下3階火災の場合−、日本
火災学会研究発表会、pp. 298-301(2003)
26) 松島早苗、渡部勇市:地下施設の火災特性に及ぼす深さの影
響に関する実験研究 −その2 地上1階、地下3階層の階段内の
温度分布−、日本建築学会学術講演会、3021(2003)
27) 渡部勇市、松島早苗:火災初期における階段内の熱気流先端
部の上階への移動時間 −地上1階、地下3階層の場合−、日本
建築学会学術講演会、3020(2003)
28) 松島早苗、渡部勇市:地下3階建物における火災時の階段
内の温度分布に関する実験研究、消防研究所報告、第96号、
pp. 8-15(2003)
29) 松島早苗、渡部勇市:地下鉄火災における駅構内の煙制御に
関する研究 −その1 階段の防煙壁による上階への煙阻止効果
−、日本火災学会研究発表会、pp. 56-59(2005)
30) 松島早苗、渡部勇市:地下鉄火災における駅構内の煙制御に
関する研究 −その1 階段の防煙壁による上階への煙阻止効果
−、日本建築学会学術講演会、3143(2005)
31) 松島早苗、渡部勇市:地下鉄火災における駅構内の上階への
煙阻止に関する実験研究 その1 階段にたれ壁を設置した場
合、消防研究所報告、第100号、pp. 181-187(2006)
32) 渡部勇市、松島早苗:地下鉄火災における駅構内の煙制御に
関する研究 −その2 階段内下降流による上階への遮煙効果
−、日本火災学会研究発表会、pp. 60-63(2005)
33) 渡部勇市、松島早苗:地下鉄火災における駅構内の煙制御に
関する研究 その2 階段下降流による上階への遮煙効果、日本
建築学会学術講演会、3144(2005)
34) 渡部勇市、松島早苗:地下鉄火災における駅構内の上階への
煙阻止に関する実験研究 その2 階段下降流による遮煙効果、
消防研究所報告、第100号、pp. 88-195(2006)
35) 松島早苗、渡部勇市:地下鉄火災における駅構内の煙制御に
関する研究 −その3 機械排煙時の排煙量と煙層高さ−、日本
火災学会研究発表会、pp. 460-463(2006)
36) 松島早苗、渡部勇市:地下鉄火災における駅構内の煙制御に
関する研究 その3 機械排煙時の排煙量と煙層高さ、日本建築
学会学術講演会、3124(2006)
37) 松島早苗、渡部勇市:地下鉄火災における駅構内の上階への
煙阻止に関する実験研究 その3 機械排煙時の排煙量と煙層高
さ、消防研究所報告、第101号、pp. 8-13(2006)
38) 渡部勇市、松島早苗:深層地下駅構内における階段内の煙流
動特性に関する研究 −水平天井と傾斜天井による煙流動の違
い−、日本火災学会研究発表会、pp. 461-467(2006)
39) 渡部勇市、松島早苗:深層地下駅構内における階段内の煙流
動特性 −水平天井と傾斜天井による煙流動の違い−、日本建
築学会学術講演会、3123(2006)
40) 山田常圭、鄭炳表:大邱地下鉄中央路駅火災の概要、火災、
pp. 32-37(2003)
41) 木田清晴、那波英文、山田常圭、箭内英治:地下鉄車両に使
用する各種部材の燃焼性状に関する研究 その1−座席連結部
幌、天井内部の断熱材のコーンカロリ燃焼性試験、平成16年度日
本火災学会研究発表会(2004)
42) 箭内英治、那波英文、山田常圭、木田清春:地下鉄車両に使
用する各種部材の燃焼性状に関する研究 その2−壁天井材及び
床材のコーンカロリメータによる燃焼性試験、平成16年度日本火
災学会研究発表会(2004)
43) 飯田明彦、箭内英治、山田常圭:地下鉄車両の内装各種部材
の燃焼性試験、2004年度日本建築学会大会学術講演会(2004)
44) 篠原雅彦、箭内英治、山田常圭、飯田明彦、畑野崇:地下鉄
車両の座席の燃焼性状−着火源としてガソリンを用いたルームカ
ロリーメーターによる実験、第37回安全工学研究発表会(2004)
45) 阿部伸之、山田常圭:CFDによる地下鉄火災時の駅構内にお
ける熱気流の数値シミュレーション、2003年度日本建築学会大会
学術講演会(2003)
46) T. Yamada:I ntrod uction of Ja pan-Korea research
collaboration following the subway train fire at Junganglo station
in Daegue and future research task, 平成17年度日本火災学会研
究発表会(2006)
― 106 ―
10.救急
10.1 救急実態調査
ることが判明した。
我が国の救急出場件数は、2007年中において527万件と
消防本部における救急業務の実態把握として、転院搬送
なっており、ここ2年間は横這いであるが、今後の高齢化
に対する負担感について899消防本部を対象に調査を行っ
社会を念頭におくと、今後も救急出場件数は増加していく
た12)。その結果、上り搬送を負担と感じている消防本部は
と考えられる。
57%と過半数以上であること、下り搬送については86%
本研究では、安心で住み良い地域社会づくりに消防が寄
の消防本部が対応していることが判明した。
与する視点から、救命率の向上をはじめ、市民から期待さ
日本における救急業務の効率化を目的として、緊急通報
れる救急サービスの維持・向上を図ることを目的として今
対応システム、重症度緊急度に応じた救急車の出場システ
後とも増加し多様化することが予測される救急要請の実態
ムを行っているアメリカ、イギリス、ドイツ、スイスの調
や、消防機関における救急隊の運用状況を調査分析し、救
査を実施した13∼15)。アメリカでは、ニューヨーク市、ソ
急業務における改善課題を見出すとともに、限られた救急
ルトレイクシティ市、ニュージャージ州などを調査した。
隊等消防力資源を効果的に運用する救急システムの構築を
今回調査した地域においては、指令台における緊急通報対
試みた。
応システムと重症度緊急度に応じた救急車出場システムの
当研究所では、救急に関する研究ニーズの高まりから、
整備が進んでおり、統一化されたプロトコルで運用されて
2002年4月から救急に関する研究を立ち上げた。それまで
いた。また、イギリスではアメリカのソルトレイクシティ
に救急に関する情報や研究実績が無かったため、研究のス
で作成されたプロトコルを使用していた。ドイツ・スイス
タート段階として救急の実態把握から行った。
においては、イギリスやアメリカで使用されている、応答
実態把握の手始めとして救急出場件数の増加傾向に関す
1∼7)
る研究(全国、都道府県別など)
を行った。15年間(1986
内容を細かく定めたプロトコルは使用されず指令員の裁量
に任されている部分が多いことが判明した。
年∼ 2000年中)の総務省消防庁の「消防白書」
「救急・救
助の現況」を調査した結果、人口当たりの搬送人数は、
10.2 指令システムの開発
15年間すべての年齢層において増加していること、特に
救急隊の効率的な運用を行うためには、119番受信段階
65歳以上の高齢者の増加が際立っていること、事故種別
での重症度緊急度に応じた対応が必要である。この対応を
では、「急病」の搬送人数の増加が大きいこと、傷病程度
行うためのプロトコルは既に欧米で作られている。これら
では「軽症」及び「中等症」の増加率が高いことが判明し
は、質問すべき順番と項目について参考となる点が多いが、
た。都道府県別の人口当たりの救急出場件数は、全国で最
各国言語の用言をそのまま翻訳しても日本語の同音異義語
大2倍以上の開きがあり、東京都、大阪府とその近隣県が
の存在や俗称などを解決しなければならないため、そのま
多く、東北地方、北陸地方の県が少ない傾向がみられるこ
ま日本に導入することは難しい。そこで、日本版のプロト
とが判明した。
コルを作成するため、札幌市を対象都市とした119番通報
次に一般住民の救急要請に関する研究として救急車利用
経験の有無、バイスタンダー CPR実施有無、救急要請の
者の表現内容の調査を行い、その結果と重症度との関係を
分析した16)。
判断基準、救急サービスへの期待に関して、横浜市と群馬
消防庁で作成したコールトリアージプロトコル16)の妥当
県館林市の一般住民を対象にアンケート調査を行っ
性を検証するために、実際の消防本部の指令室において
た8∼10)。その結果、67%の人が救急車を利用した経験があ
119番通報内容を分類し、その結果と重症度を比較した17)。
ることが判明した。また、119番通報した理由は、
「生命
その結果、現在のコールトリアージプロトコルでは、ある
の危険がある状態だった」
「患者が自力で歩けなかった」
「患
程度アンダートリアージが発生することが判明した。しか
者が重症か軽症かの判断が付かなかった」など必要性にか
し、今回の検証は初めての試みであったため、エラーデー
られて通報した例が多いことが分かった。また、応急手当
タが多数あったこと、現在の消防機関が保有する傷病者の
を行わなかった理由として「やり方が分からなかった」と
緊急度重症度の判断基準が病院の入院日数を現した重症度
いう理由が最も多いことが判明した。
のみであり、これと119番通報内容を比較しているため、
救急車の運営費負担などについて横浜市民を対象にアン
本来コールトリアージの対象となる緊急度の基準となって
ケート調査を行った11)。その結果、救急車の運営費に関し
いないなど、様々な課題が判明し、更なる検討を行った。
て「利用者が負担するべき(一部負担含む)」が68%であ
この課題を解決すべく、対象となる指標の「重症度」を
ることが判明した。また、その費用は3千円、5千円の2つ
「緊急度」の指標とするために、バイタルサインを用いた
で全体の半数を占め、この金額が利用者からみて妥当であ
判断基準を作成した18)。
― 107 ―
119番受信時に通報者に対して心肺蘇生法を伝える「口
頭指導」をより的確に実施させるため、携帯電話のTV電
話機能を使用し、音声に加え映像を付加した場合の効果に
・
関して検討を行った19∼21)。その結果、人工呼吸では「方法」
「成功率」、胸骨圧迫では、「手の位置」・「姿勢」・「リズム」
に関して、明らかに音声に映像を付加したほうが正しく実
施された。
10.3 効率的な救急隊運用
効率的な救急隊運用を行う上で、医療機関の配置も重要
な要素となる。救急車の配置は救急発生現場への到着時間
が可能な限り均一となるよう配置されているのに対し、医
療機関の配置は救急対応用に計画的に設置されていない。
さらに高度救急医療機関は都市部に集中して設置されてい
るため、この施設が設置されていない中小都市では搬送時
間が都市部より多くかかることが想定される。そこで、搬
送時間を短縮する目的で新たな高度救急医療機関が中規模
都市に設置された場合の、市内外搬送割合と、搬送時間短
縮の効果を検討した22∼25)。その結果、高度救急医療機関
の無い中規模都市では、24時間対応の高度医療機関の新
設により搬送時間の短縮の効果が大きいことが判明した。
心肺停止など重症傷病者に対しては、一刻も早い救命処
置が必要である。その対応策として、各消防機関では救急
隊の増隊による対策やPA連携を導入している。これらの
対策を行う場合には、事前にその数値的な効果(現場到着
所要時間の短縮など)を検討する必要がある。そこで、現
在や将来において救急隊運用体制を変更した場合の、救急
業務に対する数値的な効果の事前検証を可能とする、コン
ピュータープログラムの開発を行った26∼28)。
救急需要対策の一環として、救急需要が逼迫しているモ
デル地区において、救急需要のピーク・オフピークに対応
した救急隊の効率的運用を行った場合の効果を検討し
た16)。その結果、全体の平均現場到着時間の短縮、特に繁
忙時間帯における短縮を行えること、また、総運用時間の
短縮を行うことが可能になることを示した。
コールトリアージを行った場合の救急隊現場到着時間の
検討として、緊急性が低い事案に対する現場到着所要時間
の遅れに関する検討を行った18)。
文献
1) 久保田勝明、関沢愛、吉原浩、金田節夫:救急自動車による
救急出動件数の増加傾向の分析−全国的にみた搬送人数の事故
種別、傷病程度別検討−、第6回日本臨床救急医学会雑誌、第6
巻第2号、p. 204(2003)
2) 関沢愛、久保田勝明、金田節夫、吉原浩:救急出場件数の増
加傾向に関する研究(その1)−事故種別、傷病者の属性別等の
分析−、平成15年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 468471(2003)
3) 久保田勝明、金田節夫、吉原浩、関沢愛:救急出場件数の増
加傾向に関する研究(その2)−都道府県別の検討−、平成15年
度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 472-475(2003)
4) 久保田勝明、関沢愛、金田節夫、吉原浩:近年の救急出場件
数の増加傾向に関する分析−救急搬送人数の推移と地域毎の出
場頻度の相違−、消防研究所報告、第96号、pp. 83-90(2003)
5) 久保田勝明、金田節夫、吉原浩:都道府県別に見た人口1万人
当たりの救急出場件数、日本救急医学会雑誌、Vol. 14、No. 10、
第31回日本救急医学会総会号、p. 655(2003)
6) 久保田勝明、金田節夫、吉原浩、関沢愛:全国の救急搬送
人数の増加傾向に関する分析、第12回全国救急隊員シンポジ
ウム、p. 66(2004)
7) 久保田勝明、関沢愛:都道府県別に見た救急出場頻度に関す
る研究、日本建築学会大会学術講演概要集(東海)
、pp. 255-256
(2003)
8) 吉原浩、金田節夫、久保田勝明、関沢愛:一般住民の救急要
請に関する研究 その1 救急車利用時の状況、平成15年度日本火
災学会研究発表会概要集、pp. 476-479(2003)
9) 金田節夫、吉原浩、久保田勝明、関沢愛:一般住民の救急要
請に関する研究 その2 救急車要請の判断基準及び救急サービス
への期待、平成15年度日本火災学会研究発表会概要集、pp. 480483(2003)
10) 金田節夫、吉原浩、久保田勝明:一般住民の救急要請に関す
る研究− 救急車利用時の状況と救急サービスへの期待 −、日本
救急医学会雑誌、Vol. 14、No. 10、第31回日本救急医学会総会号、
p. 656(2003)
11) 久保田勝明、常陸哲生、和田誠名、河野隆、大重賢治、川上
ちひろ:救急車の利用費負担に関するアンケート調査結果、第55
回日本救急医学会関東地方会、p. 101(2005)
12) 金田節夫、久保田勝明、吉原浩、関沢愛:転院搬送に対する
消防本部の負担感についての調査結果、第12回全国救急隊員シ
ンポジウム、p. 88(2004)
13) 久保田勝明:米国における救急システムの調査、消防研究所
報告、第98号、pp. 101-105(2004)
14) 久保田勝明:米国における重症度緊急度に応じた救急指令プ
ロトコルと救急隊運用体制、日本救急医学会雑誌、Vol. 15、No. 9、
第32回日本救急医学会総会号、p. 471(2004)
15) 久保田勝明:救急要請時における緊急度・重症度の選別方法
について、自治体国際化協会、平成17年度専門家海外派遣調査
報告書(2006)
16) 久保田勝明:救急需要対策に関する検討会報告書、総務省消
防庁(2006)
17) 久保田勝明:救急業務におけるトリアージに関する検討会報告
書、総務省消防庁(2007)
18) 久保田勝明:救急業務高度化推進検討会報告書、総務省消防
庁(2008)
19) 久保田勝明:ICTを活用した応急手当に関する研究報告書、総
務省消防庁(2008)
20) 久保田勝明、田中秀治、張替喜世一、安田康晴、高橋宏幸、
前住智也、徳永尊彦、中尾亜美、夏目美樹、鈴木靖奈、津波古憲:
ICTを用いた口頭指導の実態把握 −総務省消防庁ICTを活用し
た応急手当指導に関する研究班報告(第1報)−、日本救急医学
会雑誌、Vol. 19、No. 8、第36回日本救急医学会総会号、p. 855
(2008)
21) 前住智也、田中秀治、張替喜世一、安田康晴、高橋宏幸、久
保田勝明、徳永尊彦、中尾亜美、夏目美樹、鈴木靖奈、津波古憲:
ICTを用いた口頭指導の効果検証実験−総務省消防庁 ICTを活
用した応急手当指導に関する研究(第2報)
、
日本救急医学会雑誌、
Vol. 19、No. 8、第36回日本救急医学会総会号、p. 855(2008)
22) 久保田勝明、金田節夫:中規模都市における高度救急医療施
設新設時の市外搬送率低減と救急業務改善効果、日本臨床救急
医学会雑誌、第7巻第2号、第7回日本臨床救急医学会総会、p.
207(2004)
23) 久保田勝明:中規模都市における高度救急医療施設設置によ
る救急搬送時間の変化、日本建築学会大会学術講演概要集(北
海道)
、pp. 361-362(2004)
24) 久保田勝明、小谷朋央貴、日暮一正:中規模都市における高
次救急医療施設設置を想定した救急搬送時間の変化、日本臨床
― 108 ―
救急医学会雑誌、第8巻第3号、pp. 207-214(2005)
25) 久保田勝明、金田節夫:中規模都市における高度救急医療施
設新設時の市外搬送率低減と救急業務改善効果、日本臨床救急
医学会雑誌、第7巻第2号、第7回日本臨床救急医学会総会、p.
207(2004)
26) 久保田勝明、小谷朋央貴、日暮一正:消防隊連携活動を加味
した救急業務シミュレーションソフトの開発、第13回全国救急隊
員シンポジウム、p. 67(2005)
27) 小谷朋央貴、久保田勝明、日暮一正:救急業務シミュレーショ
ンソフトの開発 その1 シミュレーションの概要と精度検証、日
本建築学会大会学術講演概要集(近畿)
、pp. 1221-1222(2005)
28) 久保田勝明、小谷朋央貴、日暮一正:救急業務シミュレーショ
ンソフトの開発 その2 救急隊の配置場所の違いによる効果検
証、日本建築学会大会学術講演概要集(近畿)
、pp. 1223-1224
(2005)
― 109 ―
11.災害調査
11.1 市街地火災
こ の 地 域 の 植 生 の 特 徴 は、 葉 に 油 分 を 多 く 含 む
⑴ 稚内
ChaparralあるいはScrubと呼ばれる低木類が占める面積
2002年6月29日18時頃、北海道稚内市のほぼ中央の繁華
が非常に大きいことである。焼損面積の大きかったサン
街にある稚内中央小売市場「中央レンバイ」から出火した
ディエゴ郡の3つの火災の全焼損面積に占める各植生帯の
火災は、風速およそ9m/sの西南西の風に煽られ風下方向
割合をみると、低木類と草地が8割強を占め、広葉樹林帯
に拡大した。鎮圧まで6時間、鎮火まで11時間を要し、火
は7%、針葉樹林帯は4%である。調査した場所の焼損し
災棟数31棟、焼失床面積8,845m の被害を出した。また、
た低木類は、枝は先端まで残っているものの、葉はすべて
幸いなことに本火災で死者はなかったが、消防活動に従事
消失していた。一方、針葉樹の高木は、Bark Beetleと呼
した職団員19名が消防活動中に負傷した。延焼状況、消
ばれる甲虫の大量発生によって、葉が赤茶色に変色して立
防活動状況の把握を目的として現地調査及び稚内地区消防
ち枯れしている木が多かった。この枯死も火勢を強くした
2
1)
事務組合への聞き取り調査を実施した 。
原因の一つと考えられている。また、この州では近年森林
⑵ 佐渡
の山麓や山中に多くの住宅が建設されつつあり、
そのため、
2008年1月14日、新潟県佐渡市にある木造建築物が密集
上述のように多くの住宅が焼失した。さらに、今回の火災
した商店街で発生した火災では、風速平均8.4m/sとは逆方
では多数の火災旋風の発生が日本でも報道された。目撃者
向に延焼が進み、住宅兼店舗や住宅など計8棟2,118.82m
の証言をいくつか聞くことができたが、そのうちの一つは、
2
が焼損した。木造密集地の延焼動態、焼け止まり、周辺地
高さ1.6mほどのSalvia melliferaと思われる低木に覆われ
域の状況調査及び現場の焼失、焼損状況調査、聞き取り調
た、傾斜角約25度の斜面で発生していた。
査(周辺住民、消防へ)
、燃えさし調査を目的として、木
⑵ 瀬戸田町林野火災
造密集地の消火戦術検討のための調査及び佐渡市相川消防
署への聞き取りを実施した2)。
2000年8月30日に広島県瀬戸田町傍示原において林野火
災が発生し、9月10日の鎮火まで約63haが焼損した。消防
市街地火災対策の課題として、地方都市における市街地
火災に対する消防活動の困難性(消防力、消防戦術)が見
研究所では、植生や地形と焼損状況との関係、飛び火の発
生状況について調査を実施した5)。
受けられる事例であった。
11.3 大規模地震災害
⑴ 平成12年(2000年)鳥取県西部地震6, 7)
11.2 林野火災
3, 4)
2000年10月6日13時30分 頃 発 生 し た 鳥 取 県 西 部 地 震
⑴ カリフォルニア州南部の林野火災調査
2003年10月、米国カリフォルニア州南部において大規
(Mj=7.3)では、規模・震度が1995年兵庫県南部地震と
模な林野火災が発生した。火災は、10月21日以降約14箇
同程度であることから、消防研究所では直ちに被害調査派
所で発生し、13日間にわたって燃え続けた。各火災の合
遣に関する検討を行った。速報では、被害はそれほど大き
計焼失面積は、東京都の面積の約1.4倍の30万haを超え、
くないとのことでその要因を探ることを問題意識として持
焼失家屋約3,400棟、 死者22名の被害が生じた。火災後、
ちつつ、被害調査及び余震観測を行った。家屋被害の分布
現地調査及び消防機関・州機関・政府機関等からの情報収
状況、石油タンク配管の破損原因の調査(曲げ荷重による
集を行った。
延性破壊)、余震観測、斜面災害状況(調査中(発災48時
カリフォルニア州南西部の大まかな地勢は、南西部に太
間後)に二次的な土砂流出に遭遇、図11.1)、119番通報状
平洋沿いの平野地帯、北東部に砂漠地帯、その間に北西か
況などを調査し、震度と被害の関係について検討した。さ
ら南西に山脈が延びている。火災は全体的な傾向として、
らに、余震観測の結果から、本震時の強震動を推定し、タ
山脈の南西側で発生し南西方向に急速に拡大し、その後反
ンクの挙動について検討した8)。
転した。山の南西側の斜面は日照時間が長いため、林野の
⑵ 平成13年(2001年)芸予地震9∼12)
可燃物の温度が上昇しやすく、火災が拡大しやすかったと
2001年3月24日15時28分頃発生した芸予地震(Mj=6.4)
考えられる。南西方向への急速な拡大は、10月25日頃か
では、観測された最大震度は6弱であったが、死者2名、
ら吹き始めたサンタアナ風と呼ばれる北東部の砂漠地帯か
負傷者288名、全壊58棟のほか危険物施設にも被害を生じ
ら吹く乾燥した季節風の影響である。この季節風は27日
た。消防研究所では、被害状況の確認、被害要因の検討、
頃終息し、同時に南西からの湿った海風に変わった。さら
消防活動の把握等のため、石油備蓄基地、消防局(呉市、
に31日から気温が降下し、11月1日には降雨・降雪があり、
広島市、徳山市)、主な被害箇所について調査を行った。
2日に鎮火した。
危険物施設の被害として、徳山市内の事業所において緊
― 110 ―
図11.2 物忌奈命神社裏山の崩壊
図11.1 伯備線を閉塞した土砂流出(日野町貝原)
地震に伴うタンク液面のスロッシングによる浮き屋根の被
急遮断装置の作動により余剰ガスがフレアスタックに一気
害が多数発生し、浮き屋根の耐震性に多くの課題が挙げら
に流れ込んだために、芝生を焦がす、油混じりのドレンが
れた。
海上に流出といった異常事象が発生した。また、愛媛県菊
そこで、地震時の浮き屋根の耐震機能確保を目的として、
間町において危険物施設ではないが、水タンクのアンカー
非線形スロッシングの評価手法、二次モード時の浮き屋根
ボルトの破断や引き抜け等の損傷が見受けられた。
の変形挙動と評価手法について実験及び解析を実施し
⑶ 新島・神津島・三宅島近海で発生した地震
13, 14)
た18∼21)。これらの成果は消防法等に盛り込まれ、既に浮
2000年6月26日夕方から三宅島雄山直下で地震活動が活
き屋根の耐震強度向上のための改修が行われているところ
発化し、7月8日には雄山山頂火口で噴火が始まり、また、
である。
地震活動は活発な領域が三宅島付近から新島・神津島付近
⑺ 平成16年(2004年)新潟県中越地震
に拡大し、最大震度6弱(8月18日)の地震も発生した。
2004年10月23日17時56分頃に発生した新潟県中越地震
また、三宅島では8月18日に1万m以上の高さまで噴煙が
では、兵庫県南部地震後初めて震度7を観測した。また、
上がる噴火があり、火砕流や噴石などの被害を生じ、また、
強い余震が続いた。死者48名、全壊家屋3,181棟、火災9件、
大量の降灰があった。消防研究所では、島内発電所内の石
山古志村の全村避難や上越新幹線の脱線などの被害を生じ
油タンクに地震動が及ぼす影響と斜面災害の特徴を把握す
た。
るために、8月20∼24日にかけて調査を実施した。タンク
消防研究所では、災害調査実施に先立ち、緊急消防援助
の状況調査と余震観測によって石油タンクが受けた強震動
隊による長岡市妙見堰救出活動現場に研究員が臨場し、レ
を推定した。また、神津島新島で多発した表層崩壊、岩盤
スキュー活動を斜面災害の専門家の立場から支援22)した。
崩落について、発生場の特徴を調査した(図11.2参照)。
また、地震で発生した9件すべての火災の現地調査23)結果
⑷ 平成15年(2003年)宮城県沖地震
はホームページ上に速報するとともに、市民やマスコミに
2003年5月26日18時24分頃、宮城県沖を震源とする地震
があり、最大で震度6弱が観測された。宮城県築館町にお
ける流動性崩壊(軽傷1)と石巻市における落石(避難勧告)
対して通電火災やガソリンの携行に関する注意喚起を行っ
た。
災害調査では、大きな災害発生を鑑み、火災、建物被害、
の調査を行った。いずれも人工的な地形改変の場所であっ
防火水槽被害、斜面災害を中心として実施した。また、応
た15)。
援消防隊へのアンケート調査を含む調査を実施し、大規模
⑸ 平成15年(2003年)宮城県北部地震
地震時の消防活動について、多角的に検討を行った24)。
2003年7月26日には3回の強い地震が発生した(いずれ
このほかに、防火水槽25)及び消防用設備の被害、斜面災
も最大震度は6弱)
。当時として史上最大の2,000gal以上の
害等の発生状況や、消防・救急活動、消防団の活動、県内
最大加速度が記録された。消防研究所では、そのような強
応援隊・緊急消防援助隊の活動状況及びこれら機関相互の
震動における被害状況の調査を行った16, 17)。
連携、通信の状況26)、住民の火気対応行動27)、高齢者施設
⑹ 平成15年(2003年)十勝沖地震
の被害と対応状況26)等について調査を行った。
2003年9月26日早朝に発生した地震は、釧路沖を震源と
するマグニチュード8.0であり、最大震度6弱を記録した。
⑻ 平成19年(2007年)能登半島地震
2007年能登半島地震(3月25日9時42分頃Mj=6.9)では、
この地震において、2基の石油タンクと2件のメッキ工場18)
死者1名、負傷者356名という人的被害のほか、684棟にの
での火災がそれぞれ発生している。特に石油タンクでは、
ぼる全壊など住宅に被害が多かった。強震動にもかかわら
― 111 ―
ず住家では火災が発生していない。これらの被害状況につ
ついても調査を実施した31, 32)。
いて現地調査を行った。また、半島という地形的制約の上
⑵ 九州石油㈱大分製油所
に自動車専用道路の被害が重なった地域へ派遣された緊急
平成17年には九州石油㈱大分製油所で容量25,000klのス
消防援助隊の状況について調査を行い、応援隊の展開の時
ロップタンクで浮き屋根が沈没する事故が発生した。ス
系列を整理した28)。
ロップとは石油精製中に生じる製品にはならない油であ
⑼ 平成19年(2007年)新潟県中越沖地震
り、成分や引火点はほぼ原油と同等であるため、浮き屋根
2007年中越沖地震(7月16日Mj=6.8)では、死者15名、
沈没時には火災の発生が危惧された。スロップの回収には
負傷者2,315名、全壊家屋1,319棟という大きな被害を生じ
長期間を要し、作業中には火災の防止のため泡消火剤を液
た。また、柏崎刈羽原子力発電所の変電設備など3件の火
面上に投入する作業を並行して行った。
災があった。被害状況を調査するとともに、地震発生時の
29)
消防機関の初動についての資料を収集した 。
この事故では、スロップ回収中の最後の清掃工程におい
て、当該タンクで火災が発生した。消防研究所では、浮き
屋根沈没時の対応への助言、沈没原因や火災原因の調査に
11.4 浮き屋根の沈没、内部浮き蓋損傷事故への対応
おける地元消防本部を通じての助言等を行った。
⑴ 十勝沖地震
沈没原因は浮き屋根の腐食により浮き内部に雨水が溜ま
2003年には、この年9月26日に発生した十勝沖地震の影
り、浮き屋根の浮力に偏りが生じたためと推測された。ま
響により北海道内各地の石油タンクに数多くの被害が発生
た、火災原因は堆積したスラッジ中の硫化鉄の自然発火に
30)
した 。この要因のほとんどがスロッシングと呼ばれるタ
よる可能性が考えられる33)。
ンク液面揺動であった。特に、苫小牧市内の製油所での被
⑶ 新日本石油精製㈱室蘭製油所34)
害が甚大であり、地震直後に原油タンクのリング火災が発
平 成18年 に は 新 日 本 石 油 精 製 ㈱ 室 蘭 製 油 所 で 容 量
生し、さらに2日後に浮き屋根が沈没していたナフサタン
23,437klのナフサタンクで内部浮き蓋が沈没する事故が発
クから全面火災が発生した。この製油所では、7碁の浮き
生した。事故発生当初内部浮き蓋の状況の把握が困難であ
屋根が沈没し、油面が大気にさらされるという事態となっ
り、タンク中のナフサの移送には多大な労力を要した。内
た。このほか、石狩市、釧路市の事業所でも石油タンクに
部浮き蓋の沈没原因は混入したガスによりナフサが浮き蓋
被害が発生していた。
上に吹き上げられ滞留し、浮力を失ったためと推定された。
消防研究所では、事業所内に設置された現地防災本部に
消防研究センターでは、沈没直後のナフサ移送の際の助
出席し、損傷したタンクの内容物の回収作業について助言
言、沈没原因の調査及び地元消防本部への助言を行った。
を行った。さらに、火災の発生した2基のタンクについて、
⑷ 出光興産㈱秋田油槽所34)
その火災原因調査を行うとともに、損傷を受けたタンクに
平成19年3月には、出光興産㈱秋田油槽所において容量
2,000klのガソリンタンクの内部浮き蓋のアルミ製デッキ
の一部が損傷していることが発見された。
消防研究センターでは、事故発見直後に現地に赴き、内
部浮き蓋の状況の確認作業、ガソリンの回収作業に対して
の助言を行った。
損傷原因は、荷揚げ時において配管内に残存していた空
気が急激にタンク内に流入したことによりデッキシート端
部に過大な外力が作用したためと推定された。
この事故の12日後、容量950klのガソリンタンクでも同
様な損傷が発見された。原因は前述のタンクと同様であっ
た。
⑸ 帝石トッピングプラント
平成19年には帝石トッピングプラント34)において容量
3,342klのナフサタンクの内部浮き蓋が大きく傾斜し、ゲー
ジポール、液面計ポールに引っかかった状態で発見された。
浮き蓋の落下、底板の損傷に続くナフサの流出が懸念され
る危険な事故であり、ナフサの回収は困難を極めた。
消防研究センターでは、事故発見直後に現地に赴き、内
部浮き蓋の状況の確認作業、ナフサ回収作業に対しての助
言を行った。
図11.3 火災を起こした原子力発電所の変圧器
沈没原因は当該タンクに窒素を導入した際に、窒素がナ
― 112 ―
図11.4 沈没後大きく座屈変形したナフサタンクの内
部浮き蓋
図11.6 著しく傾斜した内部浮き蓋(帝石トッピング
プラント㈱)
図11.5 内部浮き蓋のアルミ製デッキの損傷
フサを大量に浮き蓋外周部上に吹き上げ、最終的にはデッ
キ上にもナフサが流入したためと推定された。
11.5 その他の調査
⑴ 北関東南東北豪雨災害
1998年8月26 ∼ 31日に福島県南部から栃木県北部で豪
雨があり、阿武隈川・那珂川流域の洪水のほか、土砂災害
により家屋全壊15棟死者8名の被害を生じた。消防研究所
では、福島県南部の社会福祉施設(5名死亡)を中心とし
て土砂災害の調査を実施し、災害発生の素因、誘因と被害
の状況について調査を行った35)。
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料、第69号(2005)
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30) 独立行政法人消防研究所:平成15年(2003年)十勝沖地震記
録∼危険物施設の被害状況∼(2004)
31) 高崎純治、西晴樹:出光興産㈱北海道製油所タンク火災に
係る調査概要について(中間報告)
、消防研究所報告、第97号、
pp. 37-45(2004)
32) 西晴樹、横溝敏宏:出光興産㈱北海道製油所タンク火災に係
る調査概要について(最終報告)
、消防研究所報告、第100号、
pp. 59-63(2006)
33) 独立行政法人消防研究所:平成17年(2005年)九州石油㈱大
分製油所で発生したスロップ油タンク火災に係る火災原因調査報
告書(2005)
34) 山田實、西晴樹:地震動に起因しない石油タンク浮き屋根
損傷事例、日本高圧力技術協会平成19年度秋季講演会概要集、
pp. 22-25(2007)
35) 新井場公徳:1998年8月北関東・南東北豪雨災害調査報告、消
研輯報、第52号、pp. 23-29(1998)
― 114 ―
12. 火災原因調査
12.1 火災原因調査と消防研究センター
せ、小規模な確認実験ができる実験室を準備した。また、
現消防研究センターは、2000年度まで消防庁消防研究
化学・物理分析が可能なように、エネルギー分散型蛍光X
所、2001年度から2005年度までは独立行政法人消防研究
線分析装置、ガスクロマトグラフ質量分析装置、熱重量測
所、2006年度からは消防庁消防大学校消防研究センター
定装置、示差走査熱量計、熱機械的分析装置などの装置を
として、火災原因の調査を実施してきた。主な職務は、た
準備し、鑑識・鑑定に対応できる体制を強化した。
とえば、自ら火災原因の調査を実施するほか、消防機関か
らの協力依頼などに応じて消防機関が実施する火災原因
12.3 火災原因調査事案
調査に協力する、裁判所などからの依頼に基づき鑑定を実
過去10年に多くの火災、事故、自然災害の現場へ調査
施する、火災原因等のために国等に設置される調査委員会
や技術支援のために職員は出場してきた。ここでは火災の
に参画するほか、火災原因調査に必要な技術的情報を消防
調査について主なものを紹介する。
機関に提供する、あるいは、火災原因に関連する現象を研
究課題として取り上げ究明することである。
1997年3月に動力炉・核燃料開発事業団東海処理施設で、
アスファルト固化処理施設において、エクストルーダ(押
2000年度以前は、消防庁の施設等機関として、消防庁
出機)
室で爆発火災が発生した。この爆発火災事故に対し、
が実施する火災原因の調査を担ってきたが、2001年度に
科学技術庁原子力安全局に設置された調査委員会の委員
消防研究所が独立行政法人化されたことを受け、消防法に
となり、現場調査及び研究を2001年まで継続して実施し、
新たな条文(第35条の3の3)が設けられ、消防庁長官が
アスファルト固化体の反応に関する特性を多面的に研究
実施する火災原因調査を担う機関としての位置付けが明
した1∼17)。
2000年6月に群馬県尾島町で化学工場の爆発火災が発生
確化された。
2003年9月施行の消防法改正により、
「特に必要がある
した。ヒドロキシルアミンをタンク内で再蒸留する工程で
と認めた場合」には消防長等からの依頼がなくとも消防庁
爆発が起こった。この爆発火災を受けて、ヒドロキシルア
長官は火災の原因の調査(以下、長官調査)を実施できる
ミンの燃焼特性を分析した18)。
法整備ができたことに対応し、長官調査を担う独立行政法
2001年9月に東京都新宿区歌舞伎町の小規模雑居ビル
人消防研究所の火災原因調査の機能・体制を充実させるた
で、死者44名、負傷者3名の火災が発生した。居室内への
めに、2002年4月1日研究企画部に火災原因調査室が設置
延焼はわずかであったが、避難する間もなく多くの方が亡
され、翌2003年4月1日に火災原因調査室は部並びの組織
くなった。多くの犠牲者が出た要因を解明するため、出火
として強化された。2006年4月より消防庁の組織となる際、
拡大の性状及び煙やガスの拡散状況を確認するための実
火災災害調査部火災原因調査室を設置した。
大実験を実施した19, 20)。
2002年4月に北海道苫小牧市出光興産㈱で重油直接脱硫
装置の爆発火災が発生した。地元の消防長から消防庁長官
12.2 火災原因調査体制の強化
長官調査や特異な火災等事案に対して調査を実施する
へ火災の原因の調査の依頼があり、研究員が調査を実施し
際、高度な専門的知識が必要な場合が考えられ、これに対
た。発火のメカニズムと配管の腐食の要因を明らかにし
応するため、2003年に火災原因調査高度支援専門員制度
た21∼23)。
を立ち上げた。建築防火、燃焼、化学、機械、電気、石油
2002年11月に神奈川県横浜市大東通商㈱の屋外タンク
タンク構造などの専門家に高度支援専門員を委嘱し、発災
貯蔵所で、受け入れ作業中に爆発火災が発生した。日常行
時には、現地調査や調査委員会などへの出席を依頼できる
われる作業中での発災のため原因究明が重要と考え、現場
ようにした。
調査を行うとともに、火災原因の調査を実施し、発火要因
全国で長官調査が頻発した場合、消防研究所の限られた
人 員 で は 調 査 が で き な く な る こ と が 考 え ら れ た た め、
の解明を行った24)。
2003年8月 に 三 重 県 多 度 町 のRDF(Refuse Derived
2004年、2005年に全国の消防本部と火災調査協力員に係
Fuel)発電所で爆発火災が発生した。消火活動中の消防職
る協定締結を行い、調査員の派遣に係る協力体制を整え
員等が死傷し、消火活動が45日間の長期となった。社会
た。
的な影響の大きな火災であったため長官調査となった。鎮
火災原因調査室が設置されたのを契機に、現場調査や鑑
火より前に現場へ研究員を派遣し消火活動の支援を実施
識、鑑定に有用な資機材の整備に着手した。火災の鑑識が
し、その後、RDFの発熱性状などを調査し、貯蔵取扱い
行えるように、X線透過装置、デジタルマイクロスコープ、
時の安全性について検討を行った25)。
超音波カッター、無影灯や鑑識台といった装備を充実さ
2003年9月に発生した十勝沖地震(M8.0)の地震動の影
― 115 ―
響で、北海道苫小牧市出光興産㈱の屋外石油タンクで火災
パの爆発火災、茨城県神栖市の三菱化学㈱の化学工場火災
が発生した。地震直後に原油タンクが火災となり、地震2
が、複数の死者が発生し社会的な影響が大きい火災として
日後にナフサタンクが火災となった。社会的な影響の大き
長官調査の対象となった。
な火災であったため長官調査となり、現場調査を実施し、
火災原因の究明と対策について検討した26∼29)。
12.4 火災原因調査に関する講習事業
2003年11月に神奈川県大和市イオンショッピングセン
2002年度に火災原因調査室が設置されたときより、基
ターで生ごみ処理施設の爆発火災が発生した。生ごみの再
礎的な火災調査に係る知識・技術の習得を目的とした 「火
資源化施設は地球環境を考えると今後も増加すると考えら
災原因調査基礎講座」 を年に4∼5箇所の会場で、2005年
れ、類似火災の防止のために原因究明が必要と考え長官調
度まで開催した。2006年度以降は、「火災原因調査技術会
査となり、現地調査及び生ごみ試料の熱分析を実施し
議」を年に5箇所の会場で開催した。この会議は、特異火
た30)。
災の原因調査の事例紹介や火災原因調査に生かすことがで
このほか、2003年は、岡山県赤磐郡㈱アーテックスズ
きる科学技術等について情報や意見の交換を行い、火災原
キ工場のプラスチック工場火災、栃木県黒磯市㈱ブリジス
因調査に関する情報の共有化や各本部等における火災原因
トン栃木工場火災が大規模な工場火災であったため、長官
調査技術の向上を図ることを目的としている。なお、調査
調査となった。
結果の行政反映なども含めた内容にするため、2007年度
2004年10月に宮城県仙台市新日本石油精製㈱で重油間
は「火災調査技術会議」と名称を変更した。
接脱硫装置群減圧蒸留装置の火災が発生した。地元消防局
より調査依頼があったため現場調査を実施した31)。
12.5 火災原因調査技術に関する研究
このほか、2004年は、埼玉県さいたま市㈱ドン・キホー
火災現場で電気ケーブルの短絡痕はよく観察されるが、
テの物品販売店舗火災が社会的に大きな影響があったため
その箇所が出火源となっている(1次痕)のか、ケーブル
長官調査となった。
の被覆が火災熱で溶けたためにできたもの(2次痕)なの
2005年2月に大分県大分市九州石油㈱の製油所でタンク
かは、見た目では分からない。火災原因を究明するために
火災が発生した。浮き屋根が沈んだため、内容物を払い出
は、1次痕と2次痕の判別ができると有用である。実験的
し、タンク内の清掃工程に入っていたときに火災となった。
に1次痕と2次痕を作り出し、その差について研究した。
地元消防本部より原因調査の依頼があったため、現場調査
溶 融 痕 の 酸 化 組 織 中 の 酸 素 濃 度 と 二 次 枝 間 隔(DAS :
及び残渣物の熱分析等を実施した32)。
Dendrite Arm Spacing)を測定すると、溶融痕が生成した
2005年5月に福島県いわき市㈱ケミクレア小名浜工場で
ときの周囲温度が推定できる。溶融痕にはアモルファス炭
爆発火災が発生した。グリニャール試薬の一種である塩化
素とグラファイト化炭素が巻き込まれる。1次痕には両者
ビニルマグネシウムの製造工程で発生した。有機合成分野
が巻き込まれているが、2次痕にはアモルファス炭素しか
で重要な試薬であるため、爆発火災の原因究明は重要と考
巻き込まれていなかったため、グラファイト化炭素が巻き
え長官調査となり、現地調査及び残渣物の定量分析を行っ
込まれていると1次痕であると考えられた42∼44)。
33, 34)
た
。
2006年1月に愛媛県今治市㈱太陽石油の屋外貯蔵タンク
が火災となり、死者5名、負傷者2名を出す惨事となった。
地元本部から原因調査の依頼があり、現場調査及び静電気
帯電実験を実施した35∼37)。
このほか、2006年は、長崎県大村市グループホームや
すらぎの里での火災が、多くの犠牲者と新たな形態の施設
での火災であったため長官調査となった。
2007年1月に兵庫県宝塚市のカラオケボックス店が火災
となり5名の死者が発生した。多くの死者が発生したこと
から長官調査となり、現場調査を実施し、火災の原因及び
拡大について検証を行った38, 39)。
2007年7月に発生した新潟県中越沖地震(M6.8)の地震
動により新潟県柏崎市東京電力㈱柏崎刈羽原子力発電所内
の変圧器で火災が発生した。重要施設内の火災ということ
で再発防止を考え長官調査となり、現場調査と出火原因に
ついての検討を行った40, 41)。
このほか、2007年は、東京都渋谷区の温泉施設シエス
文献
1) 長谷川和俊、李永富:動燃アスファルト固化処理施設の火災
爆発原因に関する一考察、安全工学研究発表会講演予稿集、pp.
41-44(1997)
2) 李永富、長谷川和俊:動燃アスファルト固化処理施設の火災
爆発原因に関する考察(Ⅱ)
、安全工学研究発表会講演予稿集、
pp. 183-186(1998)
3) 李永富、長谷川和俊:動燃アスファルト固化処理施設の火災
爆発原因に関する考察(Ⅲ)
、安全工学研究発表会講演予稿集、
pp. 187-190(1998)
4) 長谷川和俊、李永富:動燃アスファルト固化処理施設の火災
爆発原因に関する考察(Ⅳ)
、安全工学研究発表会講演予稿集、
pp. 191-194(1998)
5) 長谷川和俊、李永富:動燃アスファルト固化処理施設の火災
爆発原因に関する考察(Ⅴ)
、第29回安全工学シンポジウム講演
予稿集、pp. 203-206(1999)
6) 長谷川和俊、李永富:動燃アスファルト固化処理施設の火災
爆発原因に関する考察(Ⅵ)
、第29回安全工学シンポジウム講演
予稿集、pp. 207-210(1999)
7) 庸婉瑩、李永富、長谷川和俊:動燃アスファルト固化処理施
設の火災爆発原因に関する考察(Ⅶ)
、安全工学研究発表会講演
予稿集、pp. 11-12(1999)
― 116 ―
8) 孫金華、李永富、長谷川和俊:動燃アスファルト固化処理施
設の火災爆発原因に関する考察(Ⅷ)
、安全工学研究発表会講演
予稿集、pp. 13-16(1999)
9) 孫金華、李永富、長谷川和俊:動燃アスファルト固化処理施
設の火災爆発原因に関する考察(Ⅸ)
、安全工学研究発表会講演
予稿集、pp. 17-20(1999)
10) 長谷川和俊、庸婉瑩:動燃アスファルト固化処理施設の火災
爆発原因に関する考察(Ⅹ)
、第30回安全工学シンポジウム講演
予稿集、pp. 225-228(2000)
11) 孫金華、長谷川和俊:動燃アスファルト固化処理施設の火災
爆発原因に関する考察(Ⅺ)
、第30回安全工学シンポジウム講演
予稿集、pp. 229-232(2000)
12) 李新蕊、孫金華、長谷川和俊:動燃アスファルト固化処理施
設の火災爆発原因に関する考察(Ⅻ)
、第30回安全工学シンポジ
ウム講演予稿集、pp. 233-236(2000)
13) 孫金華、長谷川和俊:動燃アスファルト固化処理施設の火災
爆発原因に関する考察(ⅩⅢ)
、安全工学研究発表会講演予稿集、
pp. 7-10(2000)
14) 兪馬宏、長谷川和俊、動燃アスファルト固化処理施設の火災
爆発原因に関する考察(ⅩⅣ)
、安全工学研究発表会講演予稿集、
pp. 7-10(2000)
15) 孫金華、長谷川和俊:動燃アスファルト固化処理施設の火災
爆発原因に関する考察(ⅩⅤ)
、第30回安全工学シンポジウム講
演予稿集、pp. 313-316(2001)
16) 孫金華、長谷川和俊:動燃アスファルト固化処理施設の火災
爆発原因に関する考察(ⅩⅥ)
、第30回安全工学シンポジウム講
演予稿集、pp. 317-320(2001)
17) 長谷川和俊、孫金華、李永富:動燃アスファルト固化処理施
設の火災爆発原因に関する考察(ⅩⅦ)
、安全工学研究発表会講
演予稿集、pp. 175-178(2001)
18) 古積博、山田實、岩田雄策、長谷川和俊:群馬県尾島町での
爆発火災とヒドロキシルアミンの火災・爆発性状、消研輯報、第
54号、 pp. 39-41(2000)
19) 山田常圭:新宿歌舞伎町小規模雑居ビル火災とそれを巡る消
防研究所での研究活動紹介、消研輯報、第55号、pp. 24-29(2001)
20) 山田常圭:新宿歌舞伎町小規模雑居ビル火災に関する消防研
究所での研究活動紹介、消防研修、Vol. 52、 No. 4(2002)
21) 西晴樹、山田實:重油直接脱硫装置火災に係る火災原因調査
について、消防研究所報告、第96号、pp. 120-124(2003)
22) 西晴樹、山田實:重油直接脱硫装置火災の火災原因調査につ
いて、日本高圧技術協会春季講演会、No. 96、pp. 120-124(2003)
23) 西晴樹、山田實:北海道苫小牧市で発生した重油直接脱硫装
置火災原因調査について、日本火災学会研究発表会概要集、pp.
8-11(2003)
24) 西晴樹、山田實:屋外タンク貯蔵所の火災に係る調査の概要
について、消防研究所報告、第96号、pp. 114-119(2003)
25) 鶴田俊、
尾川義雄:三重県多度町RDF発電所爆発火災事故調査・
消火活動支援報告、消防研究所報告、第98号、 pp. 35-44(2004)
26) 西晴樹、山田實:石油タンクの火災調査の概要について、日
本火災学会研究発表会概要集、pp. 210-213(2004)
27) 古積博、岩田雄策:平成15年度(2003)十勝沖地震後の石油
タンク火災、第34回安全工学シンポジウム、pp. 223-226(2004)
28) 西晴樹、山田實、座間信作、畑山健、廣川幹浩:平成15年度
十勝沖地震における石油タンク火災とタンクの損傷について、日
本機械学会2004年度年次大会講演論文集、Vol. 6、 pp. 23-24
(2004)
29) 西晴樹、横溝敏宏:出光興産株式会社北海道製油所タンク火
災に係る調査概要について(最終報告)
、消防研究所報告、第
100号、pp. 59-63(2006)
30) 古積博、岩田雄策、吉野薫:生ごみ処理施設の爆発火災事故
について、消防研究所報告、第102号、 pp. 20-25(2007)
31) 西晴樹:重油間接脱硫装置群減圧蒸留装置の火災に係る調査
について、消防研究所報告、第100号、 pp. 72-77(2006)
32) H. Tamura, T. Kataoka, T. Yokomizo, H. Nishi, Y. Saso, H.
Koseki, Y. Iwata:Investigation of Ignition Causes of a Slop Oil
Tank Fire, International Symposium on Industrial Safety and
Health 2006, pp. 66-71(2006)
33) 岩田雄策:平成17年いわき市で発生した化学工場火災の概要、
消防研究所報告、第101号、pp. 21-26(2006)
34) 岩田雄策、横溝敏宏:グリニャール試薬製造中に発生した火
災の概要、安全工学シンポジウム2006、pp. 215-216(2006)
35) 田村裕之、栗原政幸:石油タンク内の清掃作業による人体な
どへの静電気帯電の可能性、日本火災学会研究発表会概要集、
pp. 148-149(2007)
36) 田村裕之、栗原政幸:石油タンク内の清掃作業による人体な
どへの静電気帯電の可能性、静電気学会講演論文集、pp. 209214(2007)
37) 田村裕之:石油タンク内清掃作業による静電気帯電に関する
事例研究、静電気学会誌、Vol. 32、pp. 13-18(2008)
38) 田村裕之、阿部伸之、矢内良直、笠原孝一、北島良保、齋藤忠男、
藤原正人、箭内英治、若月薫、鴻田秀雄、松島早苗、山田常圭:
天ぷら油火災の延焼拡大に関する実験的考察、日本火災学会研
究発表会概要集、pp. 238-239(2008)
39) 山田常圭、阿部伸之、若月薫、松島早苗、田村裕之、矢内良
直、北島良保:てんぷら油火災の延焼拡大に関する実験的考察、
日本建築学会大会学術講演概要集、pp. 33-34(2008)
40) 田村裕之:新潟県中越沖地震による発電所内変圧器火災の火
災原因調査、静電気学会講演論文集、pp. 241-246(2008)
41) 田村裕之、藤原正人、笠原孝一:東京電力株式会社柏崎刈羽
原子力発電所内で発生した変圧器火災の調査結果、消防研究所
報告、第105号、 pp. 1-10(2008)
42) 李義平、大谷英雄、松原美之、関勉、長谷川秀夫、今田修二、
矢代勲:巻き込み炭化残渣中の炭素結晶構造分析による1次・2
次溶融痕の判別に関する研究、日本火災学会論文集、Vol. 50、
No. 2、pp. 31-40(2000)
43) 李義平、松原美之、大谷英雄、関勉、長谷川秀夫、今田修二、
矢代勲:1次・2次溶融痕の判別に関する研究、消防研究所報告、
第91号、pp. 28-47(2001)
44) Eui-Pyeong LEE, Hideo OHTANI, Yoshiyuki MATSUBARA,
Tsutomu SEKI, Hideo HASEGAWA, Shuji IMADA, Isao
YASHIRO:Study on discrimination between primary and
secondary molten marks using carbonized residue, Fire Safety
Journal, Vol. 37, pp. 353-368(2002)
― 117 ―
Ⅲ 研究の交流
近年の研究開発は、高度化及び複雑化する社会システムと相まって、専門領域を超えて様々な要素が含まれる傾向に
ある。したがって、創造的な科学技術の振興を図るためには、研究交流を積極的に推進し、限られた研究資源の効率的
かつ効果的な活用を図ることが重要となっている。
我が国の国策としての研究交流への取組は、昭和61年5月に産学官及び外国との研究交流の促進を図るために制定され
た研究交流促進法が始まりである。また、諸制度の運用により対処すべき事項については、昭和62年3月に「産学官及び
外国との研究交流の促進に関連する諸制度の運用に関する基本方針について」が閣議決定され、制度面での改善が図ら
れた。
消防研究所・消防研究センターにおいても、こうした諸制度の活用を図るとともに、研究体制の整備を行い、より一層、
研究交流の活発化を図ってきている。
1. 国際交流
1.1 消防研究所・消防研究センターの国際交流の推移
外国の消防機関、火災研究所や火災に関連した大学等への職員の派遣あるいは海外調査などは、昭和42年度までの創
立後の20年間は、幹部職員による視察が2、3年に1度行われ、国際研究集会への参加は1回、約半年の留学が2回程度にと
どまっている。
昭和40年代中頃からは研究員の国際研究集会への参加が年1回程度行われるようになった。 また、昭和40年代後半から
は研究者による1年程度の海外留学が行われるようになったが、留学先は火災研究機関というよりは、むしろ大学の研究
室への留学が殆どであった。
昭和50年代にはいると、日米間の火災研究に対する協調意識が高まり、UJNR(天然資源の開発利用に関する日米会議)
に防火専門部会が設置され、1976年3月には第1回の国際会議が米国で開催された。消防研究所は建築研究所等とともに
日本政府を代表するメンバーとして参加し、米国の火災研究所と協力して火災研究を行っていくこととなった。UJNRの
防火専門部会は日米2国間の火災研究の協力を目的として設立されたものであったが、昭和63年には世界各国が火災の研
究を協力して行おうという目的で各国を代表する火災研究機関の火災部門の責任者による会合、通称「フォーラム
(FORUM)
」が1ないし2年に1回開催されるようになった。
また、平成にはいると、学術部門だけでなく発展途上国の技術援助のため研究員を海外に派遣し、国際社会に貢献で
きる機会が増加した。
最近では、
「海外特別研究員」、「JSPS外国人特別研究員」、「国際共同研究推進」制度などの国際協力のための各種制
度が充実整備され、研究者の海外派遣及び外国人研究者の招聘も飛躍的に増加している。当所・センターでは、この10
年で海外での国際研究集会に延べ197名を派遣する一方、166名の外国人研究者を招聘している。また、独立行政法人消
防研究所時代の平成13年度からの5年間、国際シンポジウムを開催し、研究交流を深めてきた。
1.2 最近の国際協力
⑴ 国際共同研究
国連では1990年代を「国際防災の10年」と定め、これを受けて世界各国で防災意識の涵養を図る様々な活動がなされ
れた。この国際防災旬年にみられるように、火災や地震等災害から人類を守ることは各国共通の課題であり、各国がこ
の課題の解決のため協力し研究しようという認識が高まってきている。当所・センターでは、科学技術振興調整費国際
共同研究総合推進制度での二国間協力、多国間協力などによる共同研究、海外の災害調査及び技術援助、研究者の交流、
情報の相互公開等を積極的に推進し、安心・安全な国際社会の確立に向けて貢献してきている。
表1、2に平成10年度から平成19年度までの10年間の国際交流にかかわる実績を示す。
表1 国際学術交流(平成10年度∼平成19年度)
機関名
Health and Safety Laboratory
国名
実施期間
英国
1997.12∼2000.12
Building and Fire Research Laboratory, NIST
米国
1997.6∼2002.6
Urban Safety and Security Research Institute of the University of Seoul
韓国
2002.1∼2007.1
Department of Safety Engineering of the Pukyong National University
韓国
2002.7∼2007.9
― 119 ―
Nanjing University of Science and Technology
E.N.S.M.A-Universté de Poitiers
中国
2002.9∼2007.9
フランス
2003.3∼2008.3
Chinese People's Armed Police Force Academy
中国
2003.3∼2008.3
Texas Engineering Experiment Station
米国
2004.1∼2009.1
Samcheok National University
韓国
2004.3∼2009.3
Institute of Chemical Processes, Seoul National University
韓国
2004.9∼
Nanjing University of Science and Technology
中国
2007.11∼2012.11
Fire Technology Institute of Korea Fire Equipment Inspection Corporation
韓国
2007.12∼
表2 国際共同研究(平成10年度∼平成19年度)
研究課題
相手国・機関
期間
燃焼の抑制機構に関する研究(科学技
術振興調整費)
米国 デラウェア大学機械工学科
エネルギー物質の危険度評価方法に関
する国際総合研究(科学技術振興調整
費)
英国 HSE/HSL、R&D Lab., AgrEvo UK Limited、オース
トラリア 爆発危険物管理局、スウェーデン Materials
CMK AB、中国 南京理工大学化工学院、北京理工大学、
スウェーデン 爆発可燃物査察局、韓国 釜慶大学、タイ Chulalongkorn大学、オランダ Akzo No. B.V.、ドイツ BAM、Degussa G. ほか国内6機関
ソウル市を対象とした地震被害想定シ
ステムの開発
韓国 ソウル市立大学地震防災研究所
2002.10.1∼
2004.3.31
地下鉄の火災安全性に関する研究
韓国 慶北大学校工科大学建築学部
2003.7.1∼
2005.3.31
地下空間の安全性評価のための火災モ
デル構築に関する調査研究(日本学術
振興会平成16年度日韓科学技術協力事
業共同研究)
韓国 慶北大学校工科大学建築学部
2004.7.1∼
2006.6.30
1997∼1998年度
2000年度
⑵ UJNR 防火専門部会
天然資源の開発利用に関する日米会議(UJNR)は、1964年第3回日米貿易経済合同委員会において、天然資源の分野
で情報、専門家、技術資源量及び研究施設の交流をすることが、日米双方にとって有益であるとの合意を得て設置され
たものであり、計18の専門部会から成り立っている。
防火専門部会は、建築火災及び建築材料等の燃焼による人的、物的被害を防止し、公共の福祉に資することを目的とし、
火災損害及び防火問題について、日米両国の研究者、技術者等が参加して、技術情報の交換、共同研究の推進、研究者
の交流等の活動を実施するため、1975年11月第8回UJNR総会においてその設立が認められ、1976年4月に第1回合同部会
が米国で開催された。その後も2 ∼ 3年間隔で日米交互に開催されており、1998年には日本において第14回の会議が実施
された(表3)。
この会議では、性能的火災安全基準や地震後の火災被害軽減など、日米が協力して研究を行う課題について活発な議
論が行われた。なお、第15回部会において、今後は規模を縮小し、少人数の専門家によるワークショップに移行するこ
ととされた。
表3 UJNR防火専門部会の開催概要(平成10年度∼平成19年度)
開催年月日
開催地
備考
第14回
1998.5.28∼6.3 茨城県つくば市、東京都三鷹市
建築研究所、消防研究所の共同開催
第15回
2000.3.1∼3.7
Southwest Research Institute 主催
米国サン・アントニオ
⑶ 火災研究所長の国際フォーラム
International FORUM of Fire Research Directors
火災の研究に関する国際協力会議 Forum for International Cooperation on Fire Research として1988年に発足した
本会議は、世界の火災研究、試験、火災安全教育などの研究教育機関のリーダーによって構成される非公式会議である。
この会議は、火災に関する科学的知見、火災シミュレーションなどの計算手法、火災安全工学に関する各種データ、教育・
訓練などの教科を通じて火災安全工学を発展させるという共通の戦略的協力に焦点を置くもので、会議による研究成果
― 120 ―
は、火災リスクと火災安全のコストを軽減し、管理する社会的可能性を改善するという意図のもとに火災安全工学のあ
らゆる側面を支援することである。
平成10年度から平成19年度までの開催地を表4に示す。
表4 火災研究に関する国際協力会議(FORUM)の開催概要(平成10年度∼平成19年度)
開催年
開催国
主催機関
第12回 1999年
英国
Fire Research Station (FRS) 第13回 2000年
台湾
Architecture and Building Research Institute (ABRI:建築建物研究所)
第14回 2001年
イタリア
第15回
2002年
Istituto Centrale per I'Industrializzazione e la Technologia Edilizia (ICITE)
カナダ
National Research Council Canada ( NRCC)
第16回 2003年
日本
Building Research Institute (BRI:建築研究所)
第17回
米国 FM Global
2004年
第18回 2005年
第19回
2006年
第20回
2007年
ドイツ
Institute of the Fire Department of Saxony-Anhalt (IdF)
ニュージーランド Building Research Association of New Zealand (BRANZ)
Sandia National Laboratories and Southwest Research Institute (SNL and SwRI)
米国 ⑷ 情報及び研究者等の交流
外国の火災研究所や火災に関連した研究を行っている大学や学会等との交流として情報交換がある。現在、海外の火
災研究機関及び消防機関と刊行物の相互交換を行っている。また、これら機関を含め27か国80以上の機関に当センター
の定期刊行物を送付している。
人的交流面では、国際共同研究総合推進制度の下、
「国際研究交流推進」及び「国際共同研究」が実施され、共同研究
者間の交流促進がなされ、研究者を共同研究機関へ派遣するばかりでなく、研究者を招聘し共同研究が行える機会が増
えた。また、主にアジア地域での消防防災分野での研究拠点を目指して、国際シンポジウムを開催し(表12参照)
、研究
者間の交流の促進に努めた。そのほか、若手研究者の育成のためには、科学技術庁長期在外研究員制度等を利用した研
究留学も行っている。
表5∼7に平成10年度から平成19年度までの10年間の研究者の国際交流等の実績を示す。
表5 海外長期派遣(平成10年度∼平成19年度)
派遣者(制度)
期間
受入先
研究課題
天野久徳(科学技術庁長期
在外研究員制度)
1998.8.1∼
1999.7.31
ワシントン大学ロボット及び自動 アーム型垂直移動ロボットの非線形
制御センター
制御に関する研究
廣川幹浩(人事院行政官短
期在外研究員制度)
2007.7.16∼
2007.12.12
コロンビア大学工学部
米国における大規模火災に対する危
機管理に関する研究
表6 受け入れ外国人共同研究者(総括表)(平成10年度∼平成19年度)
年度
JSPS外国人特別研
究員(JSPSフェ JSPS外国人招へい
ロー、STAフェ
研究者(短期)
ロー)
招へい外国人研究
者(共同研究等)
招へい外国人研究
者(その他)客員
研究員
客員研究員、実習
学生、その他
合計
10
2
0
0
0
0
2
11
4
0
0
2
0
6
12
5
0
0
19
0
24
13
4
2
8
15
0
29
14
2
0
2
24
0
28
15
1
0
2
19
1
23
16
1
1
0
20
3
25
17
1
1
1
18
3
24
18
0
0
0
0
3
3
19
0
0
1
0
1
2
合計
20
4
14
117
11
166
― 121 ―
表7 受け入れ外国人共同研究者(一覧)(平成10年度∼平成19年度)
JSPS外国人特別研究員(JSPSフェロー、STAフェロー)
研究員名
国籍、所属等
期間
研究課題
中華人民共和国
1997.9.4∼
1998.9.3
自己反応性物質の熱分解特性に関する研究
ロシア、全ロシア火災研究所
1999.2.9∼
2000.2.8
オゾン層破壊や温暖化などの影響を低減した
新ガス系消火剤を様々な空間に使用する場合
の有効性評価
唐 婉螢
中国、南京理工大学
1999.3.31∼
2000.3.30
自己反応性物質の熱分解に関する研究
李 新蕊
中国、南京理工大学
1999.8.20∼
2001.6.19
自己反応性物質の熱分解特性に関する研究
孫 金華
中国、南京理工大学
2000.3.30∼
2002.3.29
固液相界面における酸化還元反応に関する研
究
唐 婉螢
中国、南京理工大学
2000.4.6∼
2000.7.5
自己反応性物質の熱分解に関する研究
兪 馬宏
中国、南京理工大学
2000.7.15∼
2001.7.14
エネルギー物質の熱分解特性に関する研究
劉 雄民
中国、広西大学
2000.12.1∼
2001.2.28
小型密閉式圧力容器試験(MCPVT)による自
己反応性物質熱分解の危険性評価
Y. Dong
中国、南京理工大学
2001.10.19∼ 自己加速分解温度(SADT)の評価に関する研
2002.10.18 究
鄭 炳表
韓国
2002.4.1∼
2004.3.31
リモートセンシングデータを用いた地震災害
危険度評価に関する研究
胡 哲新
中華人民共和国
2004.4.1∼
2006.3.31
地震時の防災情報の創出とシステム化に関す
る研究−アジア地域に適した地震災害軽減の
ための防災訓練プログラムの開発−
潘 仁明
Dmitriy V. Makarov
JSPS外国人招へい研究者(短期)
研究員名
国籍、所属等
V. B. Novozhilov
オーストラリア、シンガポー
ル南洋工科大学
Jean Pierre Garo
フランス、CNRS
2005.2.6∼
2005.2.19
石油のボイルオーバーに関する研究
中国、中国科学技術大学
2002.1.3∼
2002.3.31
林野火災の発生危険度と拡大を予測するシス
テムの開発
フランス、CNRS
2006.2.6∼
2006.2.26
石油のボイルオーバーに関する研究
L. Yang
Jean Pierre Garo
期間
研究課題
2001.12.16∼ 液面火災のコンピューターによる流体力学モ
2001.12.29 デリング
招へい外国人研究者(共同研究等)
研究員名
国籍、所属等
期間
研究課題
Wim Mak
オランダ、TNO研究所
2001.11.27∼
酸化性固体の試験方法の適正化に関する研究
2001.12.8
Liu Dabin
中国、南京理工大学
2001.11.5∼
2001.12.28
M. Sam Mannan
米国、Texas A&M大学
2001.12.16∼
酸化性固体の試験方法の適正化に関する研究
2001.12.21
Bill Rogers
米国、Texas A&M大学
2002.1.27∼
2002.2.9
酸化性固体の試験方法の適正化に関する研究
韓国、プキャン国立大学
2002.1.6∼
2002.2.3
酸化性固体の試験方法の適正化に関する研究
Jae-Wook Choi
― 122 ―
酸化性固体の試験方法の適正化に関する研究
フランス、ポアチエ大学
2002.2.11∼
2002.3.9
酸化性固体の試験方法の適正化に関する研究
中国、北京理工大学
2002.2.15∼
2002.3.10
酸化性固体の試験方法の適正化に関する研究
Lizbeth Cisneros
米国、Texas A&M大学
2002.2.24∼
2002.3.9
酸化性固体の試験方法の適正化に関する研究
Abdulrehman A.
Aldeeb
米国、Texas A&M大学
2003.1.8∼
2003.1.23
危険性判定試験方法の適正化に関する研究
フランス、ポアチェ大学
2003.2.16∼
2003.3.1
危険性判定試験方法の適正化に関する研究
韓国、Korea Fire Equipment
Inspection Corporation
2003.7.27∼
2003.8.2
危険物の引火点測定とデータの検討及びエネ
ルギー物質の危険性評価
Yen-Shan Liu
米国 テキサス A&M大学
2004.1.6∼
2004.1.16
エネルギー物質の危険性評価に関連して、各
種熱量測定装置の組合せによる研究
Wang Xinlong
中華人民共和国、南京理工大
学
2006.1.10∼
2006.2.17
新反応性物質の危険性評価実験
Liu Dabin
中華人民共和国、南京理工大
学民用爆薬研究所
2008.2.12∼
2008.2.29
高感度熱量計を用いた高エネルギー物質の危
険性評価研究
Jean-Pierre Garo
Fu Zhimin
Jean-Pierre Vantelon
Kwon Kyung Ok
招へい外国人研究者(その他)
研究員名
国籍、所属等
期間
研究課題
范 維澄
中国、中国科学技術大学
2000.1.22∼
2000.1.29
大震火災時における市街地の延焼性状に関す
る研究
リン・チーザオ
中国、中国科学技術大学
2000.3.26∼
2000.4.1
大震火災時における市街地の延焼性状に関す
る研究
Wim Mak
オランダ、TNO
2000.11.11∼
酸化性固体の危険性評価試験法に関する研究
2000.11.24
A. K. Brown
英国、HSE/HSL
エネルギー物質の危険度評価方法に関する国
2000.11.12∼
際的総合研究(科学技術振興調整費国際共同
2000.11.18
研究総合推進制度、多国間型)
B. Lindeberg
スウェーデン、爆発可燃物査
察局
エネルギー物質の危険度評価方法に関する国
2000.11.12∼
際的総合研究(科学技術振興調整費国際共同
2000.11.18
研究総合推進制度、多国間型)
ドイツ、BAM
エネルギー物質の危険度評価方法に関する国
2000.11.12∼
際的総合研究(科学技術振興調整費国際共同
2000.11.18
研究総合推進制度、多国間型)
M. Whitmore
英国、R&D Lab., AgrEvo UK
Ltd.
エネルギー物質の危険度評価方法に関する国
2000.11.12∼
際的総合研究(科学技術振興調整費国際共同
2000.11.18
研究総合推進制度、多国間型)
N. Gellerstedt
スウェーデン、Materials
CMK AB
エネルギー物質の危険度評価方法に関する国
2000.11.12∼
際的総合研究(科学技術振興調整費国際共同
2000.11.18
研究総合推進制度、多国間型)
オーストラリア、爆発危険物
管理局
エネルギー物質の危険度評価方法に関する国
2000.11.12∼
際的総合研究(科学技術振興調整費国際共同
2000.11.18
研究総合推進制度、多国間型)
オランダ、Akzo No. B.V.
エネルギー物質の危険度評価方法に関する国
2000.11.12∼
際的総合研究(科学技術振興調整費国際共同
2000.11.18
研究総合推進制度、多国間型)
Soontarapa
タイ、Chulalongkorn
University
エネルギー物質の危険度評価方法に関する国
2000.11.12∼
際的総合研究(科学技術振興調整費国際共同
2000.11.18
研究総合推進制度、多国間型)
W. Wildner
ドイツ、Degussa G.
エネルギー物質の危険度評価方法に関する国
2000.11.12∼
際的総合研究(科学技術振興調整費国際共同
2000.11.18
研究総合推進制度、多国間型)
K. D. Wehrstedt
P. Drygala
P. Schuurman
― 123 ―
中国、北京理工大学
エネルギー物質の危険度評価方法に関する国
2000.11.12∼
際的総合研究(科学技術振興調整費国際共同
2000.11.18
研究総合推進制度、多国間型)
中国、南京理工大学化工学院
エネルギー物質の危険度評価方法に関する国
2000.11.12∼
際的総合研究(科学技術振興調整費国際共同
2000.11.18
研究総合推進制度、多国間型)
Y. -S. Mok
韓国、釜慶大学校
2000.11.12∼
エネルギー物質の危険度評価方法に関する国
2000.11.18,
際的総合研究(科学技術振興調整費国際共同
2001.2.2∼
研究総合推進制度、多国間型)
2001.2.9
Jae-Wook Choi
韓国、釜慶大学校
2001.2.2∼
2001.2.9
エネルギー物質の危険度評価方法に関する国
際的総合研究(科学技術振興調整費国際共同
研究総合推進制度、多国間型)
Henrry Zuidersma
オーストラリア
2001.2.25∼
2001.3.3
エネルギー物質の危険度評価方法に関する国
際的総合研究(科学技術振興調整費国際共同
研究総合推進制度、多国間型)
Novozhilov Vasily
オーストラリア、Nanyang
Technological University
2001.2.25∼
2001.3.3
エネルギー物質の危険度評価方法に関する国
際的総合研究(科学技術振興調整費国際共同
研究総合推進制度、多国間型)
Jean-Pierre Garo
フランス、University of
Poitiers
2001.2.9∼
2001.2.24
エネルギー物質の危険度評価方法に関する国
際的総合研究(科学技術振興調整費国際共同
研究総合推進制度、多国間型)
米国、Univ. of California,
Berkeley
2001.3.25∼
2001.3.31
エネルギー物質の危険度評価方法に関する国
際的総合研究(科学技術振興調整費国際共同
研究総合推進制度、多国間型)
イギリス、HSL
2001.3.4∼
2001.3.9
エネルギー物質の危険度評価方法に関する国
際的総合研究(科学技術振興調整費国際共同
研究総合推進制度、多国間型)
Bartolome Bautista
フィリピン、Philippines
Institute of Volcanology and
Seismology
2002.2.20∼
2002.2.22
第1回消防研究所シンポジウム「Asia-Oceania
Symposium on Information Technology and
Strategy for Earthquake Disaster Reduction」
出席
Chen Jianying
中国、Institute of Geology,
China Seismology Bureau
2002.2.20∼
2002.2.22
第1回消防研究所シンポジウム「Asia-Oceania
Symposium on Information Technology and
Strategy for Earthquake Disaster Reduction」
出席
Dilip Kumar Paul
インド、Indian Institute of
Technology Roorkee
2002.2.20∼
2002.2.22
第1回消防研究所シンポジウム「Asia-Oceania
Symposium on Information Technology and
Strategy for Earthquake Disaster Reduction」
出席
インドネシア、National
Seismological Center,
Meteorological and
Geophysica Agency
2002.2.20∼
2002.2.22
第1回消防研究所シンポジウム「Asia-Oceania
Symposium on Information Technology and
Strategy for Earthquake Disaster Reduction」
出席
ニュージーランド、School of
Architecture Univ. of
Wellington
2002.2.20∼
2002.2.22
第1回消防研究所シンポジウム「Asia-Oceania
Symposium on Information Technology and
Strategy for Earthquake Disaster Reduction」
出席
Guna Selvaduray
米国、San Jose State Univ.
2002.2.20∼
2002.2.22
第1回消防研究所シンポジウム「Asia-Oceania
Symposium on Information Technology and
Strategy for Earthquake Disaster Reduction」
出席
Haji Pariatmono
インドネシア、Ministry of
State for Research and
Technology
2002.2.20∼
2002.2.22
第1回消防研究所シンポジウム「Asia-Oceania
Symposium on Information Technology and
Strategy for Earthquake Disaster Reduction」
出席
X. Qian
彭 金華
Richard W. Bukowski
Keith Moodie
Fauzi
Geoff Thomas
― 124 ―
トルコ、Middle East
Hansan Huseyin Guler
Technical Univ.
2002.2.20∼
2002.2.22
第1回消防研究所シンポジウム「Asia-Oceania
Symposium on Information Technology and
Strategy for Earthquake Disaster Reduction」
出席
第1回消防研究所シンポジウム「Asia-Oceania
Symposium on Information Technology and
Strategy for Earthquake Disaster Reduction」
出席
Kuang-Hua Hsiung
台湾、Central Police Univ.
2002.2.20∼
2002.2.22
Maria Leonila P.
Bautista
フィリピン、Philippines
Institute of Volcanology and
Seismology
2002.2.20∼
2002.2.22
第1回消防研究所シンポジウム「Asia-Oceania
Symposium on Information Technology and
Strategy for Earthquake Disaster Reduction」
出席
トルコ、Turkish Red
Crescent Society
2002.2.20∼
2002.2.22
第1回消防研究所シンポジウム「Asia-Oceania
Symposium on Information Technology and
Strategy for Earthquake Disaster Reduction」
出席
Shen-Wen Chien
台湾、Central Police Univ.
2002.2.20∼
2002.2.22
第1回消防研究所シンポジウム「Asia-Oceania
Symposium on Information Technology and
Strategy for Earthquake Disaster Reduction」
出席
Terry Allen Gitlin
米国、Office of Emergency
Services for Santa Clara
County
2002.2.20∼
2002.2.22
第1回消防研究所シンポジウム「Asia-Oceania
Symposium on Information Technology and
Strategy for Earthquake Disaster Reduction」
出席
鹿児島大学
2002.2.20∼
2002.2.22
第1回消防研究所シンポジウム「Asia-Oceania
Symposium on Information Technology and
Strategy for Earthquake Disaster Reduction」
出席
中国、Institute of
Engineering Mechanics, China
Seismology Bureau
2002.2.20∼
2002.2.22
第1回消防研究所シンポジウム「Asia-Oceania
Symposium on Information Technology and
Strategy for Earthquake Disaster Reduction」
出席
Howard R. Baum
米国商務省標準技術研究所
2002.7.16∼
2002.7.19
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
Valeri Babushok
米国商務省標準技術研究所
2002.7.16∼
2002.7.19
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
Andrew K. Kim
カナダ国立研究院建築研究所
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
Ariel Dvorjetski
イスラエル工科大学
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
Bennie G. Vincent
米国FMグローバルリサーチ
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
Bogdan Z. Dlugogorski
オーストラリア・ニューカッ
スル大学
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
英国BRE
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
英国ウルスター大学
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
韓国光州広域市消防安全本部
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
米国商務省標準技術研究所
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
中国科学技術大学
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
Oktay Ergunay
Venkataramana Katta
Yuan Yifan
Corinne Williams
Dmitriy V. Makarov
Eui-Pyeong Lee
Gregory T. Linteris
Hongyong Yuan
― 125 ―
米国ケースウェスタンリザー
ブ大学
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
米国海軍研究所
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
フィンランド国立技術研究セ
ンター
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
タイ・チュラロンコン大学
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
M. Kokkala
フィンランド、VTT
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
Myung-O Yoon
韓国ソウル市立大学
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
Robert J. Kee
米国コロラド州立鉱山大学
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
Ronald S. Sheinson
米国海軍研究所
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
Sergey N. Kopylov
ロシア火災安全基準策定技術
委員会
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
Vasily Novozhilov
シンガポール・ナンヤン工科
大学
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
英国ウルスター大学
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
中国防火基準策定技術委員会
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
中国科学技術大学
2002.7.16∼
2002.7.20
第2回消防研究所シンポジウム「消火設備の科
学技術と基準」出席
米国、運輸省
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
Dieter Heitkamp
ドイツ、BAYER
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
En Sup Yoon
韓国、ソウル大学
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
H-N. Presles
フランス、CNRS
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
Isadore Rosenthal
米国、元米国CSB
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
カナダ、McGill大学
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
ドイツ、BAM
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
韓国、消防検定公社
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
英国、EPSC
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
James S. T'ien
James W. Fleming
Jukka Vaari
Kitti Intaranont
Vladimir V. Sheinson
Wei Gao
Weicheng Fan
Charles Ke
John Lee
Klaus-Dieter
Wehrstedt
Kyungok Kwon
Lee Allford
― 126 ―
英国
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
中国、南京理工大学
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
Peter Shuurman
オランダ、AkzoNobel
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
Ronald Kersten
オランダ、TNO
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
Sergey Kopylov
ロシア、全ロシア火災研究所
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
Stuart Duffield
イタリア、JRC
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
Werner Wildner
ドイツ、Degussa
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
William Rogers
米国、TEXAS A&M大学
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
オランダ、TNO
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
中国、北京理工大学
2004.3.9∼
2004.3.13
第3回消防研究所シンポジウム「危険物の製
造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全
に関する国際シンポジウム」出席
アイルランド、G.D.
Protective Clothing and
Equipment Ltd.
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
Anthoney Shawn
Deaton
米国、T-PACC, NC State
University
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
David Matthews
英国、Fire & Industrial
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
Douglas Dale
カナダ、Alberta University
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
Elizabeth Crown
カナダ、Alberta University
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
George Havenith
英国、Loughborough
University
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
オーストリア、Osterr.
Textil-Forschungsinstitut
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
Helena Makinen
フィンランド、FIOH
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
Ingvar Holmer
スウェーデン、Lund
Technical University
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
米国、IPP Inc.
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
中国、上海消防研究所
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
Martyn Whitmore
Ouqi Ni
Wim Mak
X. Qian
Alec Feldman
Hans-Joachim
Mayrhofer
Jeffrey O. Stull
Jiao-Jiao Ma
― 127 ―
オーストラリア、SAMFS
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
英国、BTTG
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
オーストラリア、 Wollongong
University
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
Noelle Valentin
フランス、ICB
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
Rene Rossi
スイス、EMPA
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
Serge Poulin
カナダ、CIFFC
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
韓国、釜山大学校
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
ドイツ、ALWIT GmbH
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
スイス、デュポン
2005.3.9∼
2005.3.11
第4回消防研究所シンポジウム「消防隊員用防
護服に関する国際シンポジウム」出席
米国NASAグレン研究センター
内 微小重力流体燃焼研究セ
ンター
2005.10.13
臨時研究懇話会での講演(「カップバーナー
火炎の消火のメカニズム」)
Mick Smith
Neil Sorensen
Nigel A.S. Taylor
Seung Kook An
Siegfried Assmann
Yves Bader
高橋文明
Andrey M. Eritsov
ロシア、National Aerial
Forest Fire Center
2005.11.30∼ 第5回消防研究所シンポジウム「林野火災防御
2005.12.2
に関する国際シンポジウム」出席
Bambang Hero Saharjo
インドネシア、Bogor
Agricultural University
2005.11.30∼ 第5回消防研究所シンポジウム「林野火災防御
2005.12.2
に関する国際シンポジウム」出席
ドイツ、GFMC
2005.11.30∼ 第5回消防研究所シンポジウム「林野火災防御
2005.12.2
に関する国際シンポジウム」出席
ポルトガル、University of
Coimbra
2005.11.30∼ 第5回消防研究所シンポジウム「林野火災防御
2005.12.2
に関する国際シンポジウム」出席
Duncan Sutherland
豪州、NSW Rural Fire
Service
2005.11.30∼ 第5回消防研究所シンポジウム「林野火災防御
2005.12.2
に関する国際シンポジウム」出席
Francesco Gaetani
イタリー、Università degli
Studi di Genova
2005.11.30∼ 第5回消防研究所シンポジウム「林野火災防御
2005.12.2
に関する国際シンポジウム」出席
米国、USDA Forest Service
2005.11.30∼ 第5回消防研究所シンポジウム「林野火災防御
2005.12.2
に関する国際シンポジウム」出席
Geoff Cary
豪州、The Australian
National University
2005.11.30∼ 第5回消防研究所シンポジウム「林野火災防御
2005.12.2
に関する国際シンポジウム」出席
Judi Beck
カナダ、British Columbia
Ministry of Forest and Range
2005.11.30∼ 第5回消防研究所シンポジウム「林野火災防御
2005.12.2
に関する国際シンポジウム」出席
Kim Dong Hyun
韓国、Korea Forest Service
2005.11.30∼ 第5回消防研究所シンポジウム「林野火災防御
2005.12.2
に関する国際シンポジウム」出席
米国、University of Notre
Dame
2005.11.30∼ 第5回消防研究所シンポジウム「林野火災防御
2005.12.2
に関する国際シンポジウム」出席
ロシア、Pacific Forest
Forum
2005.11.30∼ 第5回消防研究所シンポジウム「林野火災防御
2005.12.2
に関する国際シンポジウム」出席
中国、University of Science
and Technology of China
2005.11.30∼ 第5回消防研究所シンポジウム「林野火災防御
2005.12.2
に関する国際シンポジウム」出席
カナダ、Canadian Forest
Service
2005.11.30∼ 第5回消防研究所シンポジウム「林野火災防御
2005.12.2
に関する国際シンポジウム」出席
Daniel Kraus
Domingos Xavier
Viegas
Francis Fujioka
Kuan Tuang Yang
Leonid Kondorashov
Naian Liu
Mike Wotton
― 128 ―
Patricia Andrews
Shankar Mahalingam
Song Weiguo
米国、USDA Forest Service
2005.11.30∼ 第5回消防研究所シンポジウム「林野火災防御
2005.12.2
に関する国際シンポジウム」出席
米国、University of
California
2005.11.30∼ 第5回消防研究所シンポジウム「林野火災防御
2005.12.2
に関する国際シンポジウム」出席
中国、University of Science
and Technology of China
2005.11.30∼ 第5回消防研究所シンポジウム「林野火災防御
2005.12.2
に関する国際シンポジウム」出席
客員研究員
シリラット・チャルン
タイ、チェラロンコン大学
チンダ
高 黎静
千葉科学大学
林 佑燮
韓国、釜慶大学校
2004.3.8∼
2004.5.29
Investigation of the mechanism of flame
retardancy on textile materials.
2004.4.1∼
2006.3.31
廃棄物の貯蔵・取扱における火災安全に関す
る研究
2005.12.10∼
各種危険性物質の危険性評価
2006.3.31
実習学生、インターンシップ等
全 奎燁
韓国、慶北大学校
2005.1.11∼
2005.2.17
地下空間の安全性評価のための火災モデル構
築に関する調査研究(JKF主催「理工系大学
院生研究支援事業」による)
鄭 貞林
韓国、慶北大学校
2007.1.15∼
2007.2.17
防火衣の素材の伝熱、透湿性の物性試験に基
づく快適性評価(JKF主催「理工系大学院生
研究支援事業」による)
千葉科学大学
2006.4.1∼
韓国、釜慶大学校
2006.4.1∼
2006.12.10
化学物質の火災爆発防止と消火に関する研究
その他
高 黎静
林 佑燮
⑸ 海外の災害調査及び技術支援
火災や地震等の災害から人命や財産を守ることは、国境や民族を超えた万国共通な、人類普遍の課題であり、また、
我が国が世界有数の経済大国としてふさわしい役割や責任を果たすため、消防防災に関する技術協力を推進し、国際社
会に貢献することが、ますます必要となっている。
このような認識の下、海外の特異な災害の調査及び技術援助のため研究者等の派遣を積極的に行っている。
平成10年度から平成19年度までの海外の災害の調査及び消防防災関連の技術支援状況を表8に示す。
表8 海外の災害調査及び技術支援状況(平成10年度∼平成19年度)
発災日
災害及び調査の概要
派遣期間
派遣者
1999.8.17
1999年コジャエリ地震時の被害情報の収
集・伝達・活用に関する調査
2001.2.20∼2001.3.2
座間信作、畑山 健
2000.11.11
オーストリアケーブルカー火災に関わる
事故情報及び防火安全対策に関わる関連
技術情報の収集
2001.3.15∼2001.3.25
山田常圭、渡部勇市
2001.9.11
米国ニューヨーク市ワールドトレードセ
ンターテロ災害に関する調査
2002.2.24∼2002.3.3
金田節夫、天野久徳
2003.2.18
韓国大邱広域市における地下鉄火災の現
場調査及び情報収集
2003.2.19∼2003.2.23
山田常圭、鄭 炳表
2003.2.18
韓国大邱広域市における地下鉄火災の調
査
2003.7.14∼2003.7.18
渡部勇市、鄭 炳表
2003.10.21
米国カリフォルニア州の大規模山林火災
の調査
2003.12.8∼2003.12.17
佐藤晃由、吉野 薫、篠原
雅彦
― 129 ―
2004.12.26
スマトラ沖大地震及びインド洋津波被害
の現地調査(政府調査団)
2005.3.13∼2005.3.21
吉原 浩
2005.2.12
スペインマドリッド市の高層建物(ウィ
ンザービル)火災に関する現地調査(国
土総合政策研究所、建築研究所等との共
同調査)
2005.3.29∼2005.4.4
関沢 愛
2005.12.11
英国ハートフォード県のバンスフィール
ド油槽所火災調査及び英国消防事情調査
2006.2.11∼2006.2.19
白石暢彦、新井場公徳
2005.8.23∼
米国におけるハリケーン「カトリーナ」
被害調査
2006.4.14∼2006.4.20
室
2006.2.17
フィリピンレイテ島における地すべり災
害の調査
2006.3.19∼3.25
2007.1.29∼2007.2.3
新井場公徳
2006.11.27
米国ミズリー州アンダーソン市における
グループホーム火災の調査
2007.2.21∼2007.3.1
片岡俊明
韓国利川市における冷凍倉庫火災調査
2008.2.12∼2008.2.15
若月 薫、矢内良直
2008.1.7
益輝
⑹ 見学者
国際共同研究者のほか、海外からの来訪者としては、近隣の韓国や中国をはじめ、東南アジア諸国、米国、カナダ、ヨー
ロッパ諸国、中東、中南米、ロシア等世界各地の消防防災に係る行政関係者、政府機関及び大学の研究者、検査機関関
係者、が挙げられる。平成10年度から平成19年度までの外国からの来訪者総数は740名となっている(表9)
。
表9 海外からの見学者(平成10年度∼平成19年度)
年度
件数
人数
10
6
33
11
13
76
12
8
41
13
15
66
14
10
71
15
14
68
16
8
53
17
18
142
18
10
63
19
17
127
1.3 国際学会での活動
科学技術の国際化に対応するため、各種の研究交流促進のための制度が充実整備されてきた。平成元年度からは科学
技術振興調整費制度の重点基礎研究費により国際研究集会への参加が各研究機関長の裁量によりできるようになった他、
職務専念義務の免除による研究集会参加が可能となり、最近では1年間に数人の研究員が国際研究集会に参加している。
このように国際学会での活動において単に参加にとどまらず、各種受賞する事例が増えてきており、質的にも着実に実
績をあげてきている。
平成10年度から平成19年度までの海外で開催された研究集会の参加状況を表10に示す。
また、平成10年度から平成19年度までの国際的学会等での受賞実績を表11に示す。
表10 国際研究集会等への参加者数の状況(平成10年度∼平成19年度)
年度
北米
欧州
アジア
オセアニア
合計
10
14
4
0
0
18
11
9
9
3
1
22
12
9
7
6
1
23
13
5
6
1
5
17
― 130 ―
14
10
5
1
1
17
15
8
3
19
0
30
16
11
9
4
1
25
17
6
6
12
0
24
18
3
5
3
0
11
19
3
5
4
0
12
合計
78
59
53
9
199
※ 一度の出張で複数会議に参加している場合は別々にカウントしている。
表11 海外の学会賞等受賞者(平成10年度∼平成19年度)
氏名
受賞年月
賞の種別
受賞内容
Excellent paper (First
佐藤晃由、吉原 浩、寒 1999.10.14 Prize), 1999 International
河江幸平
Symposium on City Fire
Safety
Reduction of Fire Hazards Downwind of WindDriven Fires by Tree Barriers. Part II: Flow and
Temperature Field Interactions between the WindDriven Fires and the Downwind Tree or Solid
Barriers.
鈴木 健、関沢 愛、山
田常圭、箭内英治、佐藤
博臣(鹿島技研)他1名、
木村(広島市消防局)
2000.5.25
最優秀論文賞(4th Asia
Oceania Symposium on
Fire Science and
Technology)
An Experimental Study of Ejected Flames of a
High-rise Buildings ‒Effects of Depth of Balcony
on Ejected Flame ‒
関澤 愛
2003.9.29
SFPE Hat s Off Award
(2003)
Efforts and Service to the Scoiety of Fire
Protection Engineers
Lijing Gao
2003.10.13 中国消防協会最優秀論文賞
Study on Spontaneous Ignition of Meat Bone Meal
1.4 消防研究所シンポジウム
消防の科学技術研究に関する国際交流の推進と、我が国の国際貢献を目的として、アジア・オセアニア地域における
消防防災担当者及び研究者間の交流活性化を図るために、2002年2月に第1回消防研究シンポジウムを開催した。その後、
独立行政法人消防研究所として平成17年度まで計5回のシンポジウムを開催した(表12)
。
表12 消防研究所シンポジウムの開催概要
開催日
テーマ
第1回
2002.2.20∼2.23
Oceania Symposium on Information Technology and Strategy for Earthquake Disaster
Reduction.(地震災害軽減のための情報技術・戦略に関するアジア・オセアニアシンポ
ジウム)
第2回
2002.7.17∼7.19
Science, Technology and Standards for Fire Suppression Systems.(消火設備の科学技
術と基準)
第3回
2004.3.10∼3.12
International Symposium on Safety in the Manufacture, Storage, Use, Transport, and
Disposal of Hazardous Materials.(危険物の製造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄におけ
る安全に関する国際シンポジウム)
第4回
2005.3.9∼3.11
International Symposium on Protective Clothing for Firefighting Activities.(消防隊員
用防護服に関する国際シンポジウム)
第5回
2005.11.30∼12.2
International Symposium on Forest Fire Protection.(林野火災防御に関する国際シン
ポジウム)
― 131 ―
2. 国内の研究機関等との研究交流
消防防災に関する研究開発は基礎から応用、開発に及ぶ広範な分野にわたるものであることから、大学、自治体消防
機関、民間企業が各々の役割、分担に応じた研究を進めるとともに相互に有機的に連携し総合的、効率的に進めること
が必要である。その観点から、1953年以来、毎年全国の消防技術者を対象に「全国消防技術者会議」を開催し、全国の
消防機関と消防研究所による消防科学技術等に関する研究発表、情報交換を行っている。また、自治体消防機関の研究
部門の連絡会である「大都市消防防災研究機関連絡会」にも参加し、消防防災の科学技術について意見の交換を行って
いる。1998年には消防研究所創立50周年を記念して、消防研究所における消防防災に関する研究成果及びトピックス等
をまとめた形で公開の場で発表するため「消防防災研究講演会」を、また消防科学技術の高度化と消防防災活動の活性
化に資するため、消防防災機器の改良・開発及び消防防災科学に関する論文への消防庁長官表彰を行う「消防防災機器
の開発及び消防防災科学論文に関する表彰」制度を新設した。さらに、内外の試験研究機関への訪問、研究者の来訪、
学会、各種委員会、研究会への参加等により情報交換を活発に行い、研究開発の効果的な推進、消防防災技術の普及・
振興を図っている。
2.1 自治体消防機関との連携
⑴ 自治体消防機関との共同研究
平成10年度から平成19年度までに自治体消防機関と行った共同研究は表13のとおりである。
表13 自治体・消防機関との共同研究(平成10年度∼平成19年度)
研究課題
相手先
主担当
実施期間
消防活動のための加圧防排煙対策に関する研究
東京消防庁予防部
避難安全研究室
1998.8.24∼
1999.3.31
水/空気混合噴霧の消火性能に関する研究
横浜市消防訓練セ
ンター
第二研究部長
1999.9.1∼
2001.3.31
防火衣の耐熱性能の評価に関する研究
京都市消防局
火災研究グループ
2001.7.2∼
2002.3.31
水/空気混合噴霧の消火性能に関する研究
横浜市消防訓練セ
ンター
特殊火災研究グループ
2001.7.2∼
2003.3.31
消防用ロボットに適した制御理論に関する研究
岐阜県
基盤研究部主任研究官
2002.5.24∼
2003.3.31
試作防火衣等の耐熱性能の評価に関する研究
京都市消防局
火災研究グループ
2002.10.1∼
2003.3.31
消防用防護服の総合的な性能評価手法及び総合的 東京消防庁
に優れた防火衣の開発に関する研究
火災研究グループ
2002.10.1∼
2005.3.31
木材に塗布した難燃材の経年劣化に関する研究
火災研究グループ
2002.12.13∼
2003.3.31
林野火災の発生危険度と拡大を予測するシステム 広島県立林業技術
の開発
センター
第四プロジェクトグループ
2002.12.24∼
2003.3.31
ガレキ内探査ロボットに必要となる要素技術に関 岐阜県
する研究
基盤研究部主任研究官
2003.5.30∼
2004.3.31
地下鉄車両の燃焼性状に関する研究
東京消防庁
第五プロジェクトグループ
2003.6.3∼
2004.3.31
大規模閉鎖空間における消防活動に関する研究
横浜市消防局消防
訓練センター 特殊火災研究グループ
2003.7.25∼
2006.3.31
救急システムに関する研究
仙台市消防局
救急研究グループ
2004年1月∼
2005年3月
消防機械研究グループ
2004.5.10∼
2005.3.31
京都市消防局
ガレキ内移動型探索ロボットに必要となる要素技 岐阜県
術に関する研究
― 132 ―
ガレキ内移動型探索ロボットに必要となる要素技 岐阜県
術に関する研究
消防機械研究グループ
2005.4.1∼
2006.3.31
防火ガラスが消防活動の安全性に及ぼす影響に関 東京消防庁
する研究
特殊火災研究グループ
2005.6.1∼
2006.3.31
消防防災ロボットの活用を促進するための技術的 東京消防庁
研究
消防機械研究グループ
2005.9.1∼
2006.3.31
地震時における効果的な被害情報収集体制に関す 吹田市
る実証的研究
防災研究グループ
2005.11.1∼
2006.3.31
ガレキ内移動型探索ロボットに必要となる要素技 岐阜県
術に関する研究
特殊災害研究室
2006.8.1∼
2007.3.31
特殊災害研究室
2006.8.1∼
2008.3.31
強制給気、噴霧放水による建物火災時の消防活動 東京消防庁消防技
環境改善に関する研究
術安全所
研究企画部
2006.9.1∼
2007.3.31
中高年男性の住宅火災死者増加の背景要因解明の 東京都監察医務
ための火災と検案・解剖情報を用いた統計的分析 院、消防庁予防課
研究
消防技術政策室
所長
2007.5.1∼
2009.3.31
大規模閉鎖空間における消防活動に関する研究
横浜市安全管理局
横浜市消防訓練セ
ンター
⑵ 自治体消防機関からの受け入れ
自治体消防機関における研究は、地域特性に即した消防機器の開発改良、事故原因究明等第一線の消防活動の場での
要望に即応することを目指している。このような業務を支援するため、当センターでは、自治体消防機関からの研究生
や実務研修員の受け入れを行っている。これら研究生等の平成10年度から平成19年度までの受け入れ状況は、表14、15
のとおりとなっている。
表14 自治体消防機関からの受け入れ(総括表)(平成10年度∼平成19年度)
年度
実務研修員
研究生
その他
合計
10
0
0
0
0
11
0
0
0
0
12
0
0
0
0
13
0
0
0
0
14
1
1
0
2
15
3
1
0
4
16
5
1
0
6
17
6
1
0
7
18
5
0
1
6
19
5
1
0
6
表15 自治体消防機関からの受け入れ(一覧)(平成10年度∼平成19年度)
種類
氏名
所属
研究課題
期間
実務研修員
高崎純治
仙台市消防局
−
2002.4.1∼
2004.3.31
研究生
飯田明彦
東京消防庁
実務研修員
吉野 薫
横浜市消防局
−
2003.4.1∼
2005.3.31
実務研修員
高橋厚弘
川口市消防局
−
2003.4.1∼
2005.3.31
実務研修員
横溝敏宏
千葉市消防局
−
2004.4.1∼
2006.3.31
建築物の火災、延焼特性等の基礎研究
― 133 ―
2002.4.1∼
2004.3.31
実務研修員
下杉伸一
川崎市消防局
−
2004.4.1∼
2006.3.31
実務研修員
間宮浩之
さいたま市消防局
−
2004.4.1∼
2006.3.31
研究生
鈴木隆司
東京消防庁
実務研修員
安海幸文
横浜市消防局
−
2005.4.1∼
2005.9.30
実務研修員
片岡俊明
船橋市消防局
−
2005.4.1∼
2006.3.31
実務研修員
栗原政幸
横浜市消防局
−
2005.10.1∼
2006.3.31
実務研修員
片岡俊明
船橋市消防局
−
2006.4.1∼
2007.3.31
実務研修員
栗原政幸
横浜市安全管理局
−
2006.4.1∼
2007.3.31
実習学生
苫米地守
東京消防庁
間接噴霧放水と強制給気による消火戦術の実験的
研究
2006.4.1∼
2007.3.31
実務研修員
斎藤忠男
さいたま市消防局
−
2006.4.1∼
2008.3.31
実務研修員
藤原正人
川崎市消防局
−
2006.4.1∼
2008.3.31
実務研修員
矢内良直
千葉市消防局
−
2006.4.1∼
2008.3.31
実務研修員
北島良保
船橋市消防局
−
2007.4.1∼
2009.3.31
研究生
杉井完治
京都市消防局
実務研修員
瀬沼雅人
藤沢市消防本部
2004.4.1∼
2006.3.31
消防防災ロボットの活用促進に関する研究
2007.4.1∼
2009.3.31
地震火災時の消防活動の高度化に関する研究
2008.3.1∼
2010.3.31
−
2.2 その他の研究機関等との研究交流
⑴ 国内の研究機関等との共同研究
平成10年度から平成19年度までに大学及び国立研究機関と行った共同研究は表16∼18のとおりである。
また、平成10年度から平成19年度までに公益法人及び民間企業と行った共同研究は表19、20のとおりである。
表16 国内の研究機関等との共同研究の概要(平成10年度∼平成19年度)
年度
研究課題数
自治体消防機関
大学等
国立研究機関等
公益法人
民間企業
合計(延べ数)
10
24
1
8
0
5
12
26
11
22
1
8
0
4
12
25
12
25
1
13
0
3
14
31
13
31
2
13
0
4
17
36
14
33
6
11
2
6
14
39
15
33
5
6
2
4
17
34
16
36
4
7
4
5
20
40
17
37
5
9
4
2
21
41
18
14
3
3
5
1
4
16
19
17
2
3
7
3
6
21
合計
272
30
81
24
37
137
309
― 134 ―
表17 大学等との共同研究(平成10年度∼平成19年度)
研究課題
相手先
主担当
実施期間
ハロン代替物質及び分解ガスの毒性評
価に関する研究
慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生
学教室 櫻井治彦教授
消火第二研究室
1994.6.1∼
1999.3.31
ハロン代替物質の消炎機構に関する研
究
東京大学工学部化学システム工学科 消火第二研究室
幸田清一郎教授
1994.7.1∼
1999.3.31
消火剤の複合による消火性能の改善と
評価に関する研究
横浜国立大学工学部物質工学科 大
谷英雄助教授
消火第二研究室
1996.6.1∼
1999.3.31
大規模石油タンク火災の火災特性に関
する研究
東京大学大学院工学系研究科 平野
敏右教授
危険物研究室
1996.8.1∼
1999.3.31
セルロース系火災の消火における消火
剤複合の効果に関する研究
東京大学大学院工学系研究科化学シ
ステム工学化 平野敏右教授
消火第二研究室
1996.10.1∼
1999.3.31
放出されたガス系消火剤の流動と混合
に関する研究
東京大学大学院工学系研究科機械工
学専攻松本研究室
第三研究部長
1997.1.6∼
2001.3.31
金属ナトリウムの燃焼と消火に関する
基礎的研究
静岡大学工学部機械工学科 牧野 敦教授
消火第二研究室
1997.5.1∼
2001.3.31
大震火災時における地域防災活動拠点
の安全性確保に関する研究
明治大学農学部農学科 岩河信文教
授
第一研究部長
1998.9.1∼
1999.3.31
地すべりの移動機構と移動土塊の変形
についての研究(京都大学防災研究所
一般共同研究)
京都大学防災研究所 末峯章助教授
施設安全研究室
1999.4.1∼
2000.2.29
AE法による腐食モニタリング技術に関 電気通信大学電気通信学部知能機械
する基礎的研究
工学科 本間恭二教授
消防機械研究室
1999.5.1∼
2001.3.31
消火剤添加火炎の数値解析に関する研
究
名古屋大学工学部機械情報システム
工学専攻 竹野忠夫教授、筑波大学
機能工学系 西岡牧人助教授
消火第二研究室
1999.9.1∼
2001.3.31
放出されるガス系消火剤の流動と混合
過程に関する研究
福井大学工学部機械工学科 川端信
義助教授
第三研究部長
1999.9.1∼
2001.3.31
大規模石油タンク火災の火災特性に関
する研究
東京大学大学院工学系研究科 土橋 危険物研究室
律助教授
1999.9.1∼
2003.3.31
エネルギー物質の分解の激しさ評価試
験方法に関する研究
東京大学大学院新領域創成科学研究
科環境学専攻 田村昌三教授
危険物研究室
1999.9.1∼
2003.3.31
地形改変がある場合の地すべりの挙動
とその土塊の変形について(京都大学
防災研究所一般共同研究)
広島大学総合科学部 海堀正博助教
授、京都大学防災研究所徳島地すべ
り観測所 末峯章助教授
施設安全研究室
2000.4.1∼
2001.2.28
消防用救助ロボットの開発に関する研
究−数値シミュレーションによる倒壊
家屋内探査ロボットの実現性の検討−
京都大学大学院情報学研究科システ
ム科学専攻 大須賀公一助教授
第三研究部主任研究官
2000.5.1∼
2001.3.31
視覚情報が避難行動に及ぼす影響に関
する研究
東京工業大学大学院総合理工学研究
科 大野隆造教授
特殊火災研究室
2000.7.1∼
2003.3.31
ウォーターミスト消火のシミュレー
ション手法に関する研究
青山学院大学理工学部機械創造工学
科 林 光一教授
消火第二研究室
2000.10.1∼
2001.3.31
ウォーターミスト消火のシミュレー
ション手法に関する研究
東京大学大学院工学系研究科機械工
学専攻 松本洋一郎教授
消火第二研究室
2000.10.1∼
2001.3.31
破砕性地盤における地すべり運動機構
及び運動範囲予測法の研究(京都大学
防災研究所一般共同研究)
金沢大学工学部 汪 発武講師、京
都大学防災研究所 佐々恭二教授
施設安全研究グループ
2001.4.1∼
2002.2.28
原子力施設の消防防災技術に関する研
究(原子力施設における救助活動支援
ロボット開発のための研究)
京都大学大学院情報学研究科システ
ム科学専攻 大須賀公一助教授
第二プロジェクトグ
ループ
2001.4.2∼
2004.3.31
消防機械研究グループ
2001.7.2∼
2002.3.31
AE法による腐食モニタリング技術に関 電気通信大学電気通信学部知能機械
する基礎的研究
工学科 本間恭二教授
― 135 ―
火炎中における消火剤の挙動に関する
研究
筑波大学機能工学系 西岡牧人助教
授
基盤研究部
2001.7.2∼
2004.3.31
金属ナトリウムの燃焼と消火に関する
基礎的研究
静岡大学工学部機械工学科 牧野敦
教授
特殊火災研究グループ
2001.7.2.∼
2004.3.31
乱流現象の微細構造に関する研究
東京都立高等工業専門学校機械工学
科 古川純一教授
特殊火災研究グループ
2001.8.1∼
2002.3.31
ウォーターミスト消火のシミュレー
ション手法に関する研究
東京大学大学院工学系研究科機械工
学専攻 松本洋一郎教授
特殊火災研究グループ
2001.8.1∼
2003.3.31
ウォーターミスト消火の反応論的シ
ミュレーションに関する研究
青山学院大学理工学部機械創造工学
科 林 光一教授
特殊火災研究グループ
2001.8.1∼
2003.3.31
林野火災の発生危険度と拡大を予測す
るシステムの開発
国立大分工業高等専門学校
第四プロジェクトグ
ループ
2001.8.20∼
2002.3.31
地震時による浮き上がりを伴う小規模
タンクの挙動に関する研究
高知工業高等専門学校
消防機械研究グループ
2002.1.7∼
2003.3.31
地震による浮き上がりを伴う小規模タ
ンクの挙動に関する研究
龍谷大学理工学部機械システム工学
科 大塚尚武教授
消防機械研究グループ
2002.5.1∼
2003.3.31
火災統計に基づく日常管理・消防用設
備等の設置状況の火災抑止効果に関す
る研究
鹿島建設株式会社技術研究所、名古
屋市立大学大学院芸術工学研究科 志田弘二助教授
建築防火研究グループ
2002.9.24∼
2003.3.31
海の考慮による強震動予測の高精度化
に関する研究(京都大学防災研究所一
般共同研究)
京都大学防災研究所地震災害研究部
門 岩田知孝助手、九州大学大学院
理学研究院地球惑星科学部門 竹中
博士助教授 ほか
防災研究グループ
2003.4.1∼
2004.2.28
AE法による石油タンク底部の腐食劣化 電気通信大学電気通信学部知能機械
評価に関する研究
工学科 本間恭二教授
消防機械研究グループ
2003.7.1∼
2006.3.31
多様な火災に対応するための消火手法
に関する研究
国立大学法人東京大学大学院工学系
研究科機械工学専攻 松本洋一郎教
授
特殊火災研究グループ
2003.12.1∼
2006.3.31
巨大地震によるやや長周期地震動の生
成機構解明と石油タンク・免震建物等
耐震性能評価(科学研究費補助金基盤
研究B)
東京大学地震研究所 纐纈一起教授
ほか
防災研究グループ
2004.4.1∼
2006.3.31
原子力施設における救助活動支援ロ
ボット完成度向上のための研究
神戸大学工学部機械工学科 大須賀
公一教授
消防機械研究グループ
2004.4.26∼
2006.3.31
実火災加熱条件下における防火ガラス
部材の消防用ホース放水時の挙動に関
する研究
国立大学法人東京大学、日本電気硝
子株式会社
特殊火災研究グループ
2004.6.1∼
2006.3.31
震災時の救助活動を想定したガレキ掘
削可能な大型ロボットの実用化を考慮
した操縦システムに関する研究
京都大学大学院工学研究科機械工学
専攻 横小路泰義助教授
消防機械研究グループ
2004.7.1∼
2006.3.31
防災無線アドホック通信
独立行政法人情報通信研究機構、国
立大学法人電気通信大学
第一プロジェクトグ
ループ
2005.3.24∼
2006.3.31
長周期地震時の浮屋根式タンクで発生
するスロッシングを減衰させる装置の
実用化研究
学校法人中央大学
基盤研究部長
2005.8.1∼
2006.3.31
消防防災ロボットの活用を促進するた
めの技術的研究
国立大学法人長岡技術科学大学
消防機械研究グループ
2005.10.3∼
2007.3.31
特殊災害に対する安全確保−消防活動
支援要救助者自律搬送に関する研究−
国立大学法人神戸大学工学部機械工
学科
特殊災害研究室
2006.6.1∼
2011.3.31
大容量放水砲による放水挙動の予測技
術に関する研究
国立大学法人福井大学大学院工学研
究科ファイバーアメニティ工学専攻 危険性物質研究室
川端信義教授
2006.12.1∼
2011.3.31
拡散火炎の挙動に及ぼす水噴霧の影響
に関する研究
学校法人東京電機大学
2007.4.1∼
2011.3.31
― 136 ―
危険性物質研究室
研究課題
表18 国立研究機関等との共同研究(平成10年度∼平成19年度)
相手先
主担当
実施期間
物質安全研究グループ
2002.10.1∼
2003.3.31
長距離無線LANとPHSを用いたネット 独立行政法人通信総合研究所(現独
ワーク対応型消防無線システムに関す 立行政法人情報通信研究機構)
る研究
防災研究グループ
2002.11.1∼
2006.3.31
斜面崩壊現場の二次崩壊危険度予測手
法に関する研究
独立行政法人防災科学技術研究所
防災研究グループ
2003.7.23∼
2004.3.31
斜面崩壊現場の二次崩壊危険度予測手
法に関する研究
独立行政法人防災科学技術研究所
防災研究グループ
2004.6.15∼
2005.3.31
建物火災盛期における火災のモデル化
及び防排煙技術に関する研究
独立行政法人建築研究所
プロジェクトジェクト
研究部長
2004.10.1∼
2006.3.31
防災無線アドホック通信
独立行政法人情報通信研究機構、国
立大学法人電気通信大学
第一プロジェクトグ
ループ
2005.3.24∼
2006.3.31
斜面崩壊現場の二次崩壊危険度予測手
法に関する研究
独立行政法人防災科学技術研究所
防災研究グループ
2005.6.13∼
2006.3.31
やや長周期地震動に係る浮き屋根式石
油タンクの揺動実験
独立行政法人防災科学技術研究所
施設安全研究グループ
2005.8.22∼
2005.9.21
斜面崩壊現場の二次崩壊危険度予測手
法に関する研究
独立行政法人防災科学技術研究所
地震等災害研究室
2006.6.27∼
2007.3.31
火災時の燃焼生成ガスの毒性に関する
研究
独立行政法人建築研究所
大規模火災研究室
2006.11.15∼
2009.3.31
地震時における浮き屋根式石油タンク
の浮き屋根揺動実験
独立行政法人防災科学技術研究所
施設等災害研究室
2006.12.1∼
2007.3.15
火災発生危険を有する堆積廃棄物の防
火技術に関する開発研究
独立行政法人国立環境研究所、財団
法人産業廃棄物処理事業振興財団、
大成建設株式会社
危険性物質研究室
2006.12.1∼
2008.3.31
全国強震観測ネットワークの石油コン
ビナート地域を対象とした準リアルタ
イム地震防災情報システムへの利活用
に関する研究
独立行政法人防災科学技術研究所
施設等災害研究室
2007.2.28∼
2009.3.31
地震時における浮き屋根式石油タンク
の溢流実験
独立行政法人防災科学技術研究所
施設等災害研究室
2007.3.30∼
2008.3.31
斜面崩壊現場の二次崩壊危険度予測手
法に関する研究
独立行政法人防災科学技術研究所
地震等災害研究室
2007.6.8∼
2008.3.31
ETBEの危険性評価に関する研究
独立行政法人産業技術総合研究所
危険性物質研究室
2007.8.28∼
2009.3.31
自己加速分解温度の決定に関する研究
神奈川県産業技術総合研究所
表19 公益法人との共同研究(平成10年度∼平成19年度)
研究課題
相手先
主担当
実施期間
再生ハロンの消火性能の評価に関する
研究
ハロンバンク推進協議会
消火第二研究室
1994.9.1∼
1999.9.30
消防用設備の電子機器の及ぼす電磁波
の影響に関する研究
日本消防検定協会
通報設備研究室
1996.9.2∼
1999.3.31
消火設備配管継手の評定手法に関する
研究
財団法人日本消防設備安全センター
消火設備研究室
1997.11.4∼
1998.9.30
ナトリウム燃焼挙動に関する研究
核燃料サイクル開発機構(旧動力
炉・核燃料開発事業団)
消火第二研究室
1998.3.26∼
1999.3.31
プラスチック材の難燃化とその評価法
に関する研究
社団法人日本パレット協会、燐化学
工業株式会社
燃焼研究室
1998.12.1∼
2000.3.31
― 137 ―
ナトリウム燃焼挙動に関する研究
(II)
核燃料サイクル開発機構
第三研究部長
1999.7.1∼
2001.3.31
大規模石油タンク火災からの放射熱発
散の推定に関する研究
財団法人総合安全工学研究所
危険物研究室
2000.2.1∼
2003.3.31
非金属材料の消火設備用配管及び管継
手における流体特性に関する研究
財団法人日本消防設備安全センター
消火設備研究室
2000.5.1∼
2001.3.31
防火服の耐熱性能の評価に関する研究
財団法人日本防炎協会
火災研究グループ
2001.4.10∼
2003.3.31
ナトリウム燃焼挙動に関する研究
(III)
核燃料サイクル開発機構
プロジェクト研究部長
2001.8.1∼
2003.3.31
地下構造探査データベース等の構築に
関する研究
科学技術振興事業団
防災研究グループ
2001.12.3∼
2004.11.30
閉鎖型スプリンクラーヘッドの感熱体
の経年挙動に関する基礎的研究
日本消防検定協会
基盤研究部長
2002.5.1∼
2006.3.31
消防用防護服の総合的な性能評価手法
に関する研究
日本防炎協会
火災研究グループ
2002.7.1∼
2005.3.31
ナトリウム燃焼挙動に関する研究
(Ⅳ)
核燃料サイクル開発機構
特殊火災研究グループ
2003.10.31∼
2005.3.31
特殊消防用設備等の性能に関する評価
手法の開発と標準化に関する研究
財団法人日本消防設備安全センター
プロジェクト研究部長
2004.5.11∼
2008.3.31
火災発生危険を有する堆積廃棄物の防
火技術に関する開発研究
独立行政法人国立環境研究所、財団
法人産業廃棄物処理事業振興財団、
大成建設株式会社
危険性物質研究室
2006.12.1∼
2008.3.31
道路トンネル火災事故事例の調査と対
応策の調査研究に関する研究
財団法人消防科学総合センター
大規模火災研究室
2007.4.1∼
2008.3.31
デジタル道路地図を用いた応援消防隊
の移動に関する研究
財団法人日本デジタル道路地図協会
地震等災害研究室
2007.9.1∼
2008.3.31
表20 民間企業との共同研究(平成10年度∼平成19年度)
研究課題
相手先
主担当
実施期間
新消火剤の消火性能評価に関する研究
株式会社コーアツ
消火第二研究室
1993.10.1∼
1999.3.31
新消火剤の消火性能と実用性の評価に
関する研究
日本フェンオール株式会社
消火第二研究室
1996.9.1∼
1999.3.31
地下施設の煙制御に係わる安全設計法
に関する研究
株式会社大成建設
避難安全研究室
1996.10.1∼
2000.3.31
住宅火災初期における燃焼現象の把
握、及び最適検知/確認/通報手法に
関する研究
松下電工株式会社
通報設備研究室
1997.4.11∼
1999.3.31
ウォーターミストによる室内火災の自
動消火に関する研究
ニッタン株式会社
第二研究部
1997.5.1∼
2001.3.31
統合化した消防防災通信システムに関
する研究
国際技術開発株式会社、日本ビク
ター株式会社
通報設備研究室
1997.7.1∼
1999.3.31
大震火災時における地域防災活動拠点
の安全性確保に関する研究
株式会社クボタ
第一研究部長
1997.9.1∼
1999.3.31
中高層集合住宅における火災の延焼性
状に関する基礎的研究
鹿島建設株式会社技術研究所
情報処理研究室
1997.10.1∼
1999.3.31
地下街空間の排煙対策に関する研究
鹿島建設株式会社技術研究所
避難安全研究室
1998.10.20∼
1999.6.30
― 138 ―
プラスチック材の難燃化とその評価法
に関する研究
社団法人日本パレット協会、燐化学
工業株式会社
燃焼研究室
1998.12.1∼
2000.3.31
地震火災リスクの評価手法に関する研
究
清水建設株式会社技術研究所
情報処理研究室
1999.2.1∼
2000.3.31
消防活動支援情報システムの通信基盤
技術に関する研究
日本ビクター株式会社
通報設備研究室
1999.7.21∼
2002.3.31
水/空気混合噴霧の消火性能に関する
研究
三菱重工業株式会社横浜製作所
第二研究部長
1999.10.1∼
2001.3.31
固体可燃物火災に対するガス系消火剤
の性能評価に関する研究
日本ドライケミカル
第二研究部長、消火第
二研究室
1999.10.1∼
2001.3.31
AE法による石油タンク底部の腐食モニ 東京瓦斯株式会社、日本フィジカル
タリング技術に関する基礎的研究
アコースティック株式会社
消防機械研究室
1999.11.1∼
2001.3.31
AE法による石油タンク底部の腐食モニ 日本油脂株式会社
タリング技術に関する基礎的研究
消防機械研究室
1999.11.1∼
2001.3.31
中高層建物における延焼性状に関する
研究
鹿島建設株式会社技術研究所
情報処理研究室
1999.12.1∼
2002.3.31
地震時における小規模タンクの損傷に
対する安全性評価に関する研究
甲陽建設工業株式会社
消防機械研究室
2000.5.1∼
2001.3.31
スプリンクラー等による消火効果を考
慮した区画火災の燃焼特性の研究
鹿島建設株式会社技術研究所、清水
建設株式会社技術研究所、大成建設
株式会社技術研究所、能美防災株式
会社技術開発本部、ホーチキ株式会
社技術生産本部
第二研究部長、消火第
二研究室
2000.10.1∼
2001.3.31
災害現場における消防活動を支援する
情報システムの通信基盤技術に関する
研究
日本ビクター株式会社
感知通報研究グループ
2001.4.1∼
2002.3.31
原子力施設の消防防災技術に関する研
究(原子力施設における救助活動支援
ロボット開発のための研究)
株式会社日立製作所
第二プロジェクトグ
ループ
2001.4.2∼
2004.3.31
スプリンクラー等による消火効果を考
慮した区画火災の燃焼特性の研究
鹿島建設株式会社技術研究所、清水
建設株式会社技術研究所、大成建設
株式会社技術センター、能美防災株
式会社技術開発本部、ホーチキ株式
会社技術生産本部
特殊火災研究グループ
2001.5.1∼
2003.3.31
ウォーターミストの消火性能に関する
研究
ニッタン株式会社
プロジェクト研究部
2001.5.21∼
2003.3.31
バーチャルリアリティ(VR)技術を用 株式会社フジタ技術センター
いた防火安全技術に関する研究
第五プロジェクト研究
グループ
2001.7.1∼
2006.6.30
水/空気混合噴霧の消火性能に関する
研究
三菱重工業株式会社
特殊火災研究グループ
2001.7.2∼
2006.3.31
住宅内電気器具の火災感知への応用技
術の確立
新コスモス電機株式会社
感知通報研究グループ
2001.8.1∼
2002.3.31
煙中での各種誘導用光源の視認性に関
する研究
大石電気工業株式会社
第五プロジェクトグ
ループ
2001.9.1∼
2002.8.31
防火衣の耐熱性能の評価に関する研究
日本毛織株式会社
火災研究グループ
2001.9.3∼
2002.3.31
AE法による工水タンク底部の腐食およ 東京瓦斯株式会社、日本フィジカル
び漏洩のモニタリング技術に関する研 アコースティクス株式会社
究
消防機械研究グループ
2001.11.1∼
2002.3.31
火災統計に基づく日常管理・消防用設
備等の設置状況の火災抑止効果に関す
る研究
鹿島建設株式会社技術研究所、名古
屋市立大学大学院芸術工学研究科 志田弘二助教授
建築防火研究グループ
2002.9.24∼
2003.3.31
一般住宅における初期火災時の燃焼特
性に関する研究
東京ガス株式会社、ホーチキ株式会
社
火災研究グループ
2002.10.1∼
2006.3.31
― 139 ―
火災時における臭い警報システムに関
する研究
株式会社ピクセン
感知通報研究グループ
2002.11.1∼
2006.3.31
水幕式火災防災システムの設計法の開
発に関する研究
鹿島建設株式会社
特殊火災研究グループ
2003.4.1∼
2004.3.31
室内環境データの収集と火災感知のた
めの統計分析に関する研究
新コスモス電機株式会社
感知通報研究グループ
2003.7.1∼
2006.3.31
AE法による石油タンク底部の腐食劣化 旭エンジニアリング株式会社
評価に関する調査及び研究
消防機械研究グループ
2003.7.1∼
2006.3.31
AE法による石油タンク底部の腐食劣化 石川島検査計測株式会社
評価に関する研究
消防機械研究グループ
2003.7.1∼
2006.3.31
AE法による石油タンク底部の腐食劣化 日本フィジカルアコースティクス株
評価に関する研究
式会社
消防機械研究グループ
2003.7.1∼
2006.3.31
災害時要援護者を考慮に入れた感知・
警報用機器の無線ネットワーク化に関
する研究
株式会社フジタ技術センター
感知通報研究グループ
2003.7.1∼
2006.3.31
震災時の救助活動を想定したガレキ探
削可能な大型ロボット開発可能性に関
する研究
株式会社テムザック
基盤研究部主任研究官
2003.10.1∼
2004.3.31
AE法による石油タンク底部の腐食劣化 株式会社レーザック
評価に関する研究
消防機械研究グループ
2003.10.1∼
2006.3.31
窒素富化空気を用いた防火技術の開発
と評価に関する研究
株式会社モリタ
消火研究グループ
2003.10.1∼
2006.3.31
災害弱者を含む広域住民への火災/避
難に関する情報伝達手法の開発
株式会社鷹山
感知通報研究グループ
2003.11.1∼
2006.3.31
AE法による石油タンク底部の腐食劣化 三菱化学株式会社
評価に関する研究
消防機械研究グループ
2003.12.1∼
2006.3.31
震災時の救助活動を想定したガレキ掘
削可能な大型ロボット開発可能性に関
する研究
株式会社テムザック
消防機械研究グループ
2004.4.1∼
2005.3.31
救急業務シミュレーションに関する研
究
富士通エフ・アイ・ピー株式会社
救急研究グループ
2004.4.1∼
2005.3.31
実火災加熱条件下における防火ガラス
部材の消防用ホース放水時の挙動に関
する研究
国立大学法人東京大学、日本電気硝
子株式会社
特殊火災研究グループ
2004.6.1∼
2006.3.31
石油タンク火災の消火に適した泡消火
剤に関する研究
第一化成産業株式会社、深田工業株
式会社
消火研究グループ
2004.7.1∼
2006.3.31
消防・防災における赤外カメラの有効
性の研究
NEC三栄株式会社
特殊火災研究グループ
2004.9.1∼
2006.3.31
震災時の救助活動を想定したガレキ掘
削可能な大型ロボット実用化に関する
研究
株式会社テムザック
消防機械研究グループ
2005.4.1∼
2006.3.31
緊急地震速報を用いた速度応答スペク
トル評価手法の実務への適用
鹿島建設株式会社技術研究所
防災研究グループ
2005.10.1∼
2006.3.31
消防防災ロボット用移動機構プラット
フォームの性能評価に関する研究
三菱重工業株式会社
消防機械研究グループ
2006.2.1∼
2006.3.31
ナノ構造ファイバー技術を用いた消防
服の開発に関する研究
帝人テクノプロジェクトダクツ株式
会社
大規模火災研究室
2006.6.7∼
2009.3.31
FRIGO-Dの実用性能向上型の製品化に 三菱電機特機システム株式会社
関する研究
特殊災害研究室
2006.7.3∼
2007.3.31
減酸素雰囲気を利用した火災安全技術
に関する研究
危険性物質研究室
2006.10.2∼
2009.3.31
株式会社モリタ
― 140 ―
火災発生危険を有する堆積廃棄物の防
火技術に関する開発研究
独立行政法人国立環境研究所、財団
法人産業廃棄物処理事業振興財団、
大成建設株式会社
危険性物質研究室
2006.12.1∼
2008.3.31
泡消火の高度化に関する研究
深田工業株式会社、第一化成産業株
式会社
危険性物質研究室
2007.4.1∼
2011.3.31
特殊災害研究室
2007.5.14∼
2008.3.31
FRIGO-Dの実用性能向上型の製品化に 三菱電機特機システム株式会社
関する研究
⑵ 国内の研究機関等からの受け入れ
消防防災に関する研究領域においては、大学等の研究者の基礎的分野における高度の専門知識、研究成果を活用する
ことが有用な場合も多い。このため、大学等との連携を密にし、大学等の研究成果を積極的に活用して消防防災研究を
推進していくことが必要であるので、大学等からの実習学生の受け入れを行い、消防防災に関する科学技術の振興及び
普及を図っている。特に、科学技術振興事業団(JST)での科学技術特別研究員制度、日本学術振興会(JSPS)の特別
研究員制度を活用し、ポスドク等若手研究者の受け入れを図った。また、消防防災の応用研究や開発研究については、
民間研究機関との連携を深めてきている。平成10年度から平成19年度までの研究員の受け入れ状況は、表21、22のとお
りである。
表21 国内の研究機関等からの受け入れ(総括表)(平成10年度∼平成19年度)
年度
JSPS特別研究員
科学技術特別研究員
客員研究員
国内共同研究者
実習学生、その他
合計
10
0
0
0
4
3
7
11
0
1
0
1
0
2
12
0
1
3
1
0
5
13
0
1
4
0
0
5
14
0
1
1
0
0
2
15
0
1
0
0
0
1
16
1
0
0
0
0
1
17
1
0
3
0
0
4
18
0
0
0
0
1
1
19
0
0
0
0
0
0
合計
2
5
11
6
4
28
表22 国内の研究機関等からの受け入れ(一覧)(平成10年度∼平成19年度)
種類
研究員名
国籍、所属等
期間
研究課題
国内共同研究者
佐藤和人
日本フェンオール㈱
1996.9.1∼
1999.3.31
新消火剤の消火性能と実用性の評
価に関する研究
国内共同研究者
林 由紀
日本フェンオール㈱
1996.9.1∼
1999.3.31
新消火剤の消火性能と実用性の評
価に関する研究
国内共同研究者
桜井健一
㈱コーアツ
1997.10.1∼
1999.3.31
新消火剤の消火性能と実用性の評
価に関する研究
国内共同研究者
中田健一
ハロンバンク推進協議会
1997.10.1∼
1999.9.30
再生ハロンの消火性能の評価に関
する研究
実習学生
酒井寛道
芝浦工業大学機械工学2学
科
1998.4.1∼
1999.3.31
空中消火における落水の衝撃力に
関する研究
実習学生
星野良明
芝浦工業大学機械工学2学
科
1998.4.1∼
1999.3.31
空中消火における落水の衝撃力に
関する研究
実習学生
大林俊介
芝浦工業大学機械工学2学
科
1998.4.1∼
1999.3.31
放水時におけるノズル保持者の踏
ん張り挙動
国内共同研究者
茂手木剛
日本ドライケミカル㈱
1999.10.1∼
2001.3.31
固体可燃物火災に対するガス系消
火剤の性能評価に関する研究
― 141 ―
科学技術特別研究員
小林美紀
−
2000.1.1∼
2003.12.31
避難時における動的環境要素が経
路認知に及ぼす影響に関する研究
客員研究員
海老原学
清水建設㈱技術研究所
2000.4.1∼
2001.3.31
平常時および地震時の火災リスク
評価に関する研究
客員研究員
坂井香織
財団法人日本防炎協会
2000.9.1∼
2001.3.8
文化財建造物の防炎対策に関する
研究
客員研究員
酒井美貴子
財団法人日本防炎協会
2000.9.1∼
2001.3.8
文化財建造物の防炎対策に関する
研究
客員研究員
海老原学
清水建設㈱技術研究所
2001.4.1∼
2002.3.31
平常時および地震時の火災リスク
評価に関する研究
客員研究員
坂井香織
財団法人日本防炎協会
2001.5.1∼
2001.9.30
文化財建造物の防炎対策に関する
研究
客員研究員
酒井美貴子
財団法人日本防炎協会
2001.5.1∼
2001.9.30
文化財建造物の防炎対策に関する
研究
客員研究員
久保田勝明
㈱フジタ
2001.7.2∼
2002.3.31
建築火災に関する研究成果を有効
に活用する技術の研究
客員研究員
野竹宏彰
清水建設㈱
2002.4.1∼
2003.3.31
建築物における各種防火対策を考
慮した火災リスク評価に関する研
究
JSPS特別研究員
後藤田浩
−
2004.4.1∼
2006.3.31
流体力学的な変動を考慮した消火
剤の火炎抑制機構に関する研究
客員研究員
原田和典
京都大学大学院工学研究科
2005.2.1∼
2006.3.31
消防活動時のモデル火源の構築に
関する研究
客員研究員
上野 仁
東芝システムテクノロジー
㈱
2005.4.1∼
2006.3.31
救急システムに関する研究
客員研究員
畑野 崇
㈱カネカ
2005.4.1∼
2006.3.31
①防火服生地の快適性、②燃焼ガ
スについての研究(調査)
実習学生、インター
ンシップ等
潮来勇二
千葉科学大学
2006.8.21∼
2006.9.1
可燃性固体の粉塵爆発(インター
ンシップ)
2.3 防災技術の普及・振興
⑴ 一般公開
毎年4月の科学技術週間には、当センターの研究内容と日ごろの成果普及を行うために施設等の一般公開を行っている。
平成10年度から平成19年度までの一般公開への来場者の数は、表23のとおりである。
表23 一般公開の開催概要(平成10年度∼平成19年度)
年度
開催日
来場者
10
1998.4.17
321
11
1999.4.18
492
12
2000.4.21
450
13
2001.4.20
626
14
2002.4.19
625
15
2003.4.18
787
16
2004.4.16
890
17
2005.4.22
692
18
2006.4.21
538
19
2007.4.20
599
⑵ 全国消防技術者会議
全国の消防防災関係の技術者との意見交換を行い、その技術レベルの向上を図るため、1953年以来、全国の消防機関
― 142 ―
関係者を主体とし、あわせて全国の消防機器開発等に係る技術者を含め毎年1回、全国消防技術者会議を開催している。
この会議は、消防防災技術向上の場であるので、消防研究所・消防研究センターにおける成果の発表、消防機関におけ
る消防防災に関する技術開発、事故調査研究、災害事例の報告等を行っている。
なお、この会議には、毎年多数の関係者が参加しており、平成10年度から平成19年度までの同会議の参加者の状況は、
表24のとおりである。
表24 全国消防技術者会議の開催概要(平成10年度∼平成19年度)
年度
開催日
参加者
第46回
10
1998.10.22∼10.23
779
第47回
11
1999.10.21∼10.22
766
第48回
12
2000.10.19∼10.20
825
第49回
13
2001.11.1∼11.2
897
第50回
14
2002.10.17∼10.18
802
第51回
15
2003.10.30∼10.31
1050
第52回
16
2004.10.21∼10.22
735
第53回
17
2005.10.20∼10.21
770
第54回
18
2006.11.1∼11.2
760
第55回
19
2007.10.18∼10.19
710
⑶ 消防防災研究講演会
消防研究所創立50周年を記念して、消防研究所での研究成果をまとまった形で、公開の場で発表・議論するため、
1998年1月に第1回講演会が開催されて以降、毎年テーマを掲げ、実施されている。
この研究講演会は、特定の課題に関係する、より専門的な知識を有する技術者及び研究者との討議を通して、課題に
関する解決策を模索し、その糸口を見出すことを目的としている。
平成10年度から平成19年度までの消防防災研究講演会のテーマは、表25のとおりである。
表25 消防防災研究講演会の開催概要(平成10年度∼平成19年度)
年度
開催日
参加者
第2回
10
1999.1.22
第3回
11
2000.1.21
* 50
第4回
12
2001.1.26
55
市街地火災における空中消火技術
第5回
13
2002.1.22
88
消防用設備等の性能評価手法の構築に向けて−性能評価に係る技術的検討
と研究の現段階−
第6回
14
2003.1.24
168
小規模雑居ビル火災をめぐる問題と防火安全対策
第7回
15
2004.1.30
385
産業施設における最近の火災事故
第8回
16
2005.1.28
215
地震被害軽減に向けての消防研究所での調査研究活動∼阪神淡路大震災後
の10年を顧みて∼
第9回
17
2006.2.24
191
石油タンクの構造および火災に対する安全対策
第10回
18
2007.1.26
251
住宅火災の死者低減に向けて
第11回
19
2008.1.25
188
廃棄物・バイオマス等の環境対策に伴う新たな火災危険への取り組み
226
テーマ
石油タンクの防災
住宅防火を巡る課題 / 火災感知器の性能規定化を目指した研究
* 概数
⑷ 消防防災機器の開発及び消防防災科学論文に関する表彰
自治体消防制度50周年を記念して、消防科学・技術の高度化と消防防災活動の活性化に寄与することを目的に消防防
災機器の改良・開発作品及び消防防災に関する科学論文を募集し、優秀な作品を消防庁長官が表彰する制度を平成9年度
に発足させた。以降、消防防災技術への関心の高まりから、年々、本制度に関する問合せが増加している。平成10年度
から平成19年度までの消防防災機器の開発及び消防防災科学論文に関する表彰の概要は、表26のとおりである。
― 143 ―
表26 消防防災機器の開発及び消防防災科学論文に関する表彰の概要(平成10年度∼平成19年度)
年度
応募総数
入選数
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
75
87
102
84
91
86
80
80
64
69
9
16
14
14
10
11
13
15
10
10
受賞数(消防吏員
−開発・改良)
5
4
5
5
4
6
4
5
4
4
受賞数(消防
職員−論文)
1
5
3
3
2
1
4
4
2
3
受賞数(一般− 受賞数(一般
開発・改良)
−論文)
5
0
5
1
4
0
3
1
1
1
1
1
2
1
3
1
2
0
2
1
奨励賞
−
1
2
2
2
2
2
2
2
2
⑸ 見学者
当所・センターでは広く国民に消防防災の科学技術に関心を持ってもらうため、毎年4月の科学技術週間中の1日、研
究施設の公開しているほか、随時、自治体消防機関の職員や民間企業等の消防防災関係者の見学の受け入れを行っている。
平成10年度から平成19年度における見学者の受け入れ状況を表27に示す。
表27 国内諸機関・団体等からの見学者(平成10年度∼平成19年度)
年度
件数
人数
10
14
481
11
9
297
12
10
361
13
30
725
14
27
614
15
62
1652
16
63
1294
17
51
1084
18
56
1330
19
66
1758
― 144 ―
Ⅳ 研究活動の社会への寄与
1. 所外防災関係委員会等への研究者の派遣
研究によって得られた成果は、我が国の消防行政に反映されているほか、地方自治体や地方消防機関における消防防
災体制の整備、消防資機材の改良のための指針、他省庁における安全に関する基準・指針、ISO(国際標準化機構)にお
ける国際規格をはじめ各種機関における規格基準・指針等で活用されている。また、研究によって得られた技術や知識は、
所外の消防防災に係る委員会活動、消防防災関連団体などにおける講演を通じても広く行政や社会に反映されている。
専門委員会としては、主に消防庁及び消防防災関連の諸団体、他省庁主催の防災関係の委員会があり、消防防災に関
する技術的検討を行っている。また、所外講師は、地方公共団体主催の消防防災研修会、学会主催の防災セミナー等へ
の派遣依頼に応じるもので、消防防災に関する知識の普及等に重要な役割を果たしている。平成 10 年度から平成 19 年
度までの研究員の派遣状況は表 1 のとおりでこの 10 年間の派遣者は延べ 2787 名となっている。なお、この表には含め
ていないが毎年消防大学校での講義を引き受けている。このほか連携大学院教員等として、大学における防災に関する
講義も行っている。
表1 講師及び委員として派遣した数(平成10年度∼平成19年度)
年度
講師
委員会
10
43
242
11
28
245
12
29
235
13
49
228
14
36
234
15
58
257
16
101
237
17
102
226
18
54
176
19
47
160
計
547
2240
― 145 ―
2. 災害調査・原因究明等の活動
近年、我が国の産業形態、都市構造、生活様式等、我々の社会環境は急速に変化しており、それに伴って災害も複雑
化の様相を呈するようになった。このため、災害発生の原因調査は自治体消防機関のみでは困難な場合があり、消防機
関からの技術的指導等の要請による研究員の派遣要請が増加している。また、特異又は被害の大きい災害については、
その災害に係る専門分野の研究員を派遣し、現地消防機関の協力を得て、災害調査も行っている。これらの調査は、災
害を現象と対策の両面から調査分析し、その成果を以後の消防防災技術の研究に反映させるために行うものである(火
災災害原因調査体制の整備・充実に関しては第 II 章を参照)。
平成 10 年度から平成 19 年度までのこれら災害調査の状況は、表 2、3 のとおりである。
また、消防防災に関する技術的支援を必要とする範囲は極めて広く、研究の一環として火災等の事故に関して裁判所
等から鑑定を求められることがある。これらについても災害調査と同一の観点から鑑定を行っており、平成 10 年度から
平成 19 年度までの状況は、表 4、5 のとおりである。
表2 災害調査一覧(平成10年度∼平成14年度)
発災日
災害及び調査の概要
1998.4.27
群馬県大泉町における食品冷凍倉庫火災の現地調査
1998.8.27
北関東・南東北豪雨災害の調査
1998.11.17
和歌山県白浜町におけるホテル火災の現地調査
1999.6.5
埼玉県幸手市におけるエアゾール製品のスプレー缶倉庫火災の現地調査
2000.2.10
北海道苫小牧市における製油所重油脱硫装置火災の原因調査
2000.6.10
群馬県尾島町におけるヒドロキシルアミン再蒸留装置の爆発火災の原因調査
2000.6.26∼
新島、神津島における地震の被害調査
2000.6.26∼
三宅島における地震・火山の被害調査
2000.10.6
平成12年(2000年)鳥取県西部地震被害調査
2000.12.1
千葉県袖ヶ浦市における化学工場の火災事故調査
2001.3.24
平成13年(2001年)芸予地震被害調査
2001.5.18
静岡県静岡市における住宅火災(死者7名)の調査
2001.8.1
宮城県大衡村における電子部品工場のマグネシウムによる火災の調査
2001.11.7
静岡県御前崎市における浜岡原子力発電所の特殊災害調査
2002.3.12
宮崎県延岡市における旭化成株式会社レオナ工場の火災状況及び被害状況調査
2002.3.21
長野県松本市における林野火災跡地の調査
2002.4.2
岡山県総社市における林野火災の跡地の調査
2002.4.5
岐阜県岐阜市東部・各務原市林野火災の跡地の調査
2002.4.15
北海道苫小牧市における製油所重油直接脱硫装置火災事故の現地調査(長官調査:消防法第35条の
3の2の規定に基づき、消防庁又は都道府県知事から消防庁長官に対しての求めによる火災の原因の
調査)
2002.5.7
東京都大田区の京浜島不燃ごみ処理センター火災調査
2002.6.29
北海道稚内市における市街地火災の火災拡大状況調査
2002.8.20
香川県丸亀市における林野火災跡地の調査
2002.9.22
栃木県宇都宮市における動物性飼料の倉庫火災調査
2002.10.1
長崎県長崎市における船舶火災調査
2002.11.18
大分県別府市におけるマンション火災の情報収集
2002.11.23
神奈川県横浜市における屋外貯蔵タンク火災の調査
― 146 ―
表3 災害調査一覧(平成15年度∼平成19年度)
長官調査(自主):消防法第 35 条の 3 の 2 に基づき、消防庁長官が特に必要であると認めた火災の原因の調査
発災日
場所
施設等名称
災害及び調査の概要
2003.9.8
栃木県黒磯市
㈱ブリヂストン栃木工場ゴム
練り工程棟
ゴム練り工程棟41,010�全焼、製品タイヤ
165,000本焼損。
2003.9.26
北海道苫小牧市
出光興産㈱北海道製油所
(30006原油タンク)
平成15年(2003年)十勝沖地震に伴い、苫
小牧の製油所の原油タンクが炎上した。
2003.9.28
北海道苫小牧市
出光興産㈱北海道製油所
(30063ナフサタンク)
平成15年(2003年)十勝沖地震に伴い、損
傷を受けていたナフサタンクが炎上し、30
日(約44時間)まで燃え続けた。
2004.12.13
埼玉県さいたま市
㈱ドン・キホーテ浦和花月店
死者3名、傷者8名。
2006.1.8
長崎県大村市
グループホームやすらぎの里
火災原因調査に関する技術的支援。
認知症高齢者グループホームで火災が発生
し、施設(1棟約279�)を全焼したほか、
在館していた10名全員が死傷(死者7名、傷
者3名)した。
2007.6.19
東京都渋谷区
㈱ユニマットビューティーア
ンドスパシエスパB棟
温泉施設で発生した爆発火災に対する調査。
温泉施設の温泉汲み上げ装置から漏洩した可
燃性ガスが建物内に滞留し、何らかの火源に
より爆発した。死者3名、負傷者8名。
2007.12.21
茨城県神栖市
三菱化学㈱鹿島事業所第2エチ
レンプラント
火災原因調査に関する技術的支援。
エチレンプラント内で冷却油が漏洩し、何ら
かの火源により出火した。
長官調査(依頼)
:消防法第 35 条の 3 の 2 の規定に基づき、消防庁又は都道府県知事から消防庁長官に対しての求めに
よる火災の原因の調査
発災日
場所
施設等名称
災害及び調査の概要
2003.8.10
岡山県赤磐郡瀬戸町
㈱アーテックスズキ工
場
鉄骨造3/0プラスチック工場、延べ14,641�のう
ち約12,000�が焼損。
2003.8.19
三重県桑名郡多度町
三重ごみ固形化燃料発
電所施設(RDF)貯蔵
タンク
ゴミ固形化燃料(RDF)の貯槽が発熱発火。消
火中の消防職員2人殉職、他に傷者5名。
2003.11.5
神奈川県大和市
イオンショッピングセ
ンター爆発火災
生ごみ処理室において、生ごみ処理機1台焼損す
るとともに、消火活動中の消防職員等が爆発に
より11人負傷した。
2005.5.11
福島県いわき市
㈱ケミクレア小名浜工
場(医療中間体原料等
製造工場)
ポリマー樹脂の原料を製造する工程で反応器が
爆発。4棟4,022�焼損、傷者3名。反応中暴走。
2007.1.20
兵庫県宝塚市
カラオケボックス
「ビート」
火災原因調査に関する技術的支援。カラオケ店1
階調理場内から出火した。死者3名、傷者5名。
2007.7.16
新潟県柏崎市
東京電力㈱柏崎刈羽原
子力発電所
火災原因の判定に関する技術的支援。
消防研究所・消防研究センター調査(依頼):消防長等による依頼に基づく特異な火災に対する火災原因調査に関する技
術支援
発災日
場所
施設等名称
災害及び調査の概要
2003.4.11
鹿児島県鹿児島市
㈲南国花火
花火工場で、花火の火薬を詰める作業中に爆
発し、従業員10名が死亡。
2003.7.28
新潟県
上越新幹線空調設備発煙
事故
上越新幹線(Maxとき321号)車両のデッキ上
部のエアコンから出火。
2004.8.5
千葉県松戸市
松戸住宅火災
住宅火災の調査。
2004.2.19
山形県三川町
山形県消防学校
燃焼実験室で天ぷら油火災の実験中、網入り
ガラスが破損、見学中の消防団員9名が負傷し
た。
― 147 ―
2004.2.21
静岡県浜岡町
中部電力㈱浜岡原子力発
電所
発電所2号機の停止に伴い定期点検準備中、水
素ガスを大気中に排出時出火した。
2004.7.29
静岡県沼津市
ガソリンスタンド
車両に燃料を給油中出火。
2004.10.16
宮城県仙台市
新日本石油精製㈱仙台製
油所
重油間接脱硫装置群の減圧蒸留装置の加熱炉
循環油配管と加熱炉供給配管合流部付近から
出火。
2005.2.7
愛知県小牧市
日本ガイシ㈱小牧事業所
NAS電池工場
工場内完成検査室モジュール電池の帯電圧試
験中に出火(危険物の漏洩の有無は不明):
鉄骨平屋スレート葺き、建築面積5,830�、延べ
面積5,685�のうち建物の2�及びNASモジュー
ル1台焼損。
2005.6.13
宮城県仙台市
新日本石油精製㈱仙台製
油所
重油直接脱硫装置群、硫黄回収装置から出火
した。
2005.6.30
静岡県御前崎市
中部電力㈱浜岡原子力発
電所
発電所内の放射性廃棄物減容処理建屋内にお
いて、溶かした低レベル放射性物質を含む金
属類の入ったドラム缶が転倒し、中身が流出
した。けが人等なし。
2006.1.17
愛媛県今治市
太陽石油四国事業所
火災原因調査に関する技術的支援。10万KL原
油タンクの原油スラッジ清掃中に出火。死者5
名、傷者2名。
2006.8.8
北海道室蘭市
新日本石油㈱室蘭製油所
危険物漏洩事故に対する技術的支援。付近住民
の通報により調査した結果、インナーフロートタン
ク(ナフサ)の浮き屋根が沈没していることが判
明した。
2006.10.23
千葉県印西市
一般住宅の火災
火災原因調査に関する技術的支援。専用住宅
基礎のアンカーボルトが漏電により発熱し基
礎から出火した。
2006.12.11
富山県富山市
金剛化学㈱第12工場
火災原因調査に関する技術的支援。引火性の
ある有機溶媒から析出した薬品(粉)を遠心
分離器で分離する作業中に何らかの火源によ
り爆発した。死者1名、傷者14名。
2006.12.19
大阪府東大阪市
明和化学工業㈱東大阪工
場
消火及び火災原因調査に関する技術的支援。
鋳造用発熱保温材を製造中に爆発した。傷者2
名。
2007.1.4
千葉県船橋市
㈱甲斐興業小室リサイク
ルセンター
消火に関する技術的支援。処理場内に堆積さ
れた木屑から出火し、廃プラスチックへと延
焼した。
2007.3.20
新潟県上越市
信越化学工業㈱直江津工
場(セルロース工場)
火災原因調査に関する技術的支援。セルロー
ス(粉体)を混合する際、何らかの火源で粉
塵に着火し爆発した。
2007.6.16
群馬県北群馬郡
㈲高崎火工湯浅花火店
火災原因調査に関する技術的支援。花火工場
敷地内にある建物で火災が発生し、屋内貯蔵
所に延焼した。
2007.7.23
三重県員弁郡東員町
オキシラン化学㈱
火災原因の判定に関する技術的支援。
2007.10.3
埼玉県さいたま市
クリーンセンター大崎第
一工場ごみ処理施設
粗大ごみを粉砕し、材料ごとに分別する施設
で、粉じん爆発と思われる爆発が発生した。
現場調査をするとともに、技術支援として粉
砕ゴミの粒度測定をデジタルマイクロスコー
プで実施した。
2007.11.13
千葉県東庄町
東洋合成工業㈱千葉工場
火災原因調査に関する技術的支援。危険物製
造所内で製品梱包中に何らかの要因により製
品が反応し出火した。死者2名、負傷者6名。
消防研究所・消防研究センター調査(自主):消防研究センターによる自主的な災害・事故・火災原因等調査
発災日
場所
施設等名称
災害及び調査の概要
2003.5.26
宮城県石巻市、築館
町
−
宮城県沖の地震による土砂災害の調査
2003.6.2
兵庫県神戸市西区
伊川谷火災
木造2階建て住宅火災で建物が崩落し、消防
職員4人が殉職。
― 148 ―
2003.9.3
愛知県東海市東海村
新日本製鐵㈱名古屋製鐵所
COGタンク
製鐵所の容量40,000�のガスホルダーが爆発
炎上。
2004.4.21
茨城県鹿島郡
鹿島石油㈱鹿島製油所
第1重油脱硫装置原料予熱加熱炉内から出火。
配管から漏れた重油等が着火。
2004.7.30
千葉県九十九里町
町立いわし博物館爆発火災
耐火造3/0 延べ3,649�のうち博物館部分(平
屋)の約465�半壊、地中から湧き出た天然
ガスに何らかの火源により爆発。死者1名、
重傷者1名。
2004.8.9
福井県美浜町
関西電力㈱美浜原子力発電所
3号機タービン建屋
加圧水型軽水炉の二次系復水配管から蒸気が
漏れ付近の作業員5名が死亡、他に6名が負
傷。
2004.8.20
福岡県甘木市
㈱ブリジストン甘木工場バン
バリー工場
延べ188,300�のうち、800�及び2階電気室
一部焼損精錬機内から出火。
2004.8.26
香川県丸亀市
今治造船㈱丸亀工場
建造中の貨物船舶(76,000t)6番ホールド
(船倉)と7番ホールドの隔壁下部から出
火。塗装作業員2名が死亡、他に傷者2名。
2004.10.23∼
10.24
新潟県中越
新潟県全域
新潟県中越地震関連火災9件(長岡6、小千谷
2、十日町1)ほか
2004.11.27
兵庫県神戸市
日本コンセプト(株)神戸支店
非危険物積載の国際コンテナ(実容量
23,000L)に積載されたp-tブチルフェノール
(110℃)約12,000Lが漏洩し作業員1名が負
傷。
2004.12.16
広島県広島市
マツダ㈱宇品第一工場
配管内の塗料をシンナーで洗浄中に出火。耐
火造3/0 建24,824� 延45,534�のうち
9,234�焼損。
2004.12.26
東京都世田谷区
㈱ドン・キホーテ環八世田谷
店
死傷者なし。
2005.2.10
東京都北区
天然温泉ひかりの湯掘削現場
温泉掘削作業中に噴出した天然ガスに引火し
た。
2005.2.19
広島県安佐北区
㈱べんり工房
野積みした木材チップ15,000m3のうち600m3
焼損。
2005.2.19, 4.1
大分県大分市
九州石油㈱大分製油所
浮き屋根式スロップタンク(25,000KL)の
浮き屋根が沈没その後火災発生。
2005.3.14
秋田県秋田市
日本大昭和板紙東北㈱PS却炉
発電設備カットタイヤビン
カットタイヤサイロ内のタイヤ180tが焼損。
鎮火まで11日間を要した。(PS:工場内で
大量に発生するペーパースラッジ)
2005.3.20
福岡県福岡市
福岡市玄界島ほか
福岡県西方沖地震による被害状況調査。
2005.10.18
栃木県那須烏山市
東北化工㈱南那須事業所
硬化炉(4号機)で製品の原料(カシュー油
と硬化剤混合物)を乾燥中、硬化炉内におい
て爆発した。
2005.10.27
大阪府枚方市
大昭産業㈱
産業廃棄物保管倉庫兼作業所で爆発、死者1
名、軽傷1名、全焼4棟、部分焼1棟、破損建
物多数。
2005.12.7
福岡県福岡市
九州大学伊都キャンパス(水
素ガスステーション)
水素ステーション施設内HHEGの酸素備蓄タ
ンク上部に設置された、安全装置付近が何ら
かの原因により爆発をともない出火した。
2005.12.19
埼玉県春日部市
春日部消防署
車両火災に対する調査。
2005.12.20
山梨県大月市
林野火災現場
林野火災に対する調査。12月17日に鎮圧した
林野火災が20日に再燃し延焼拡大した。
2006.1.12
広島県福山市
福山市本郷町「憩いの森」
林野火災に対する調査。約100ヘクタールの
林野を焼損し、1月15日に鎮火した。
2006.2.14
茨城県東海村
日本原子力研究機構原子力科
学研究所
原子力施設内における火災に対する調査。研
究所内の現用施設において、放射性物質を含
まない模擬廃棄物を熔融するテスト中、プラ
ズマ熔融炉の出口蛇腹付近から出火した。
2006.3.22
福井県大飯郡
関西電力㈱大飯原子力発電所
原子力発電所内における事故に対する調査。
大飯原発3、4号機、廃棄物処理建屋のフィル
タバルブ室から発煙。
― 149 ―
2006.4.16
千葉県市原市
コスモ石油㈱千葉製油所
危険物施設内における火災に対する調査。製
油所内の間接脱硫装置及び水素製造装置の設
置区画において、漏洩した水素に何らかの火
源により着火し爆発が発生した。
2006.5.21
神奈川県川崎市
東亜石油㈱京浜製油所
危険物施設における火災に対する調査。屋外
タンク貯蔵所(残渣油・アスファルト原料)
にて何らかの火源により爆発した。
2006.5.25
千葉県市原市
大日本インキ化学工業㈱千葉
工場
化学工場における爆発事故に対する調査。製
造所内(ポリウレタン生産現場)にて反応釜
が爆発(破裂)した。
2006.6.3
富山県富山市
富山市西町商店街
延焼拡大した商店街火災に対する調査。富山
市の中心部に位置するアーケードに囲まれた
商店街の店舗から出火し、11棟焼損した。負
傷者2名。
2006.7.17
長野県岡谷市
岡谷市湊地区土石流災害
土石流災害防止に関する技術的支援。平成18
年7月豪雨に伴い土石流災害が発生した。
2006.8.12
滋賀県大津市
東レ㈱瀬田工場
延焼拡大した工場における火災に対する調
査。落雷により第2工場から出火し約
10,000�焼損、鎮火まで約8時間半を要し
た。
2006.10.8
広島県尾道市
太陽石油販売㈱サントップ尾
道給油所
危険物漏洩事故に対する調査。FF二重殻地
下タンクの中仕切りが破損し、ガソリンと灯
油が混合した事故に関する調査。
2007.3.8
秋田県秋田市
出光興産㈱秋田油槽所
危険物漏洩事故に対する技術的支援。
2007.3.25
石川県輪島市、穴水
町、七尾市ほか
一般住宅等市街、土砂崩壊現
場ほか
平成19年(2007年)能登半島地震による被害
状況調査。
2007. 7.16
新潟県柏崎市
柏崎刈羽原子力発電所、一般
住宅等市街
平成19年(2007年)新潟県中越沖地震による
柏崎市街および周辺地域の建物等被害状況調
査。
2007.8.15
新潟県上越市
帝石トッピングプラント㈱オ
イルターミナル直江津
危険物漏洩事故に対する調査。屋外タンク貯
蔵所からナフサを払い出し中に内部の浮き屋
根上に危険物が漏洩していることが判明し
た。
2007.10.27
北海道美唄市
海老名ビル
消防職員2名が殉職した建物火災の調査。
2008.1.14
新潟県佐渡市
佐渡市相川一町目商店街
全焼5棟、半焼2棟、焼損延べ面積2157�と
なった商店街火災。
表4 鑑識業務一覧(平成10年度∼平成19年度)
出火日/発災日
鑑識事項
管轄消防本部
2006.12.16
洗濯乾燥機の鑑識
鳥取県西部広域行政管理組合消防局
2006.12.18
暖房機の鑑識
粕屋南部消防本部
2006.12.22
電気マッサージ器の鑑識
黒川地域行政事務組合黒川消防署
2007.1.2
照明器具(蛍光灯安定器)の鑑識
船橋市消防局
2007.1.6
風呂ポットの鑑識
宇治市消防本部
2007.4.28
浴室換気・乾燥・暖房機の鑑識
川越地区消防局
2007.6.18
無停電電源装置の鑑識
酒田地区消防組合
2007.8.18
電動ベッドの鑑識
尾道市消防局
2007.11.14
自動車の鑑識
東海市消防本部
2008.2.2
石油ストーブの鑑識支援
安房郡市広域市町村圏事務組合
表5 鑑定業務一覧(平成10年度∼平成19年度)
鑑定事項
依頼者
2000.2
ペンスキー・マルテンス引火点試験器のラウンドロビンテスト
ドイツPDB研究所
2000.1
芳香剤の発火について
千葉市消防局
― 150 ―
2001.2
活性炭等の引火点、発火点等測定
八日市場市外三町消防組合消防本部
2001.12
商業用オフセット印刷機爆発事故原因鑑定
大阪地方裁判所
2003.5
海底ケーブルの破断部分付近の鑑定
下田海上保安部
2004.11
鉄ブロック(滑車)
下田海上保安部
2004.11
重油間接脱硫装置群火災原因調査
仙台市消防局
2005.1
危険物性状試験
横浜市消防局
2006.8
配管塗装剤の熱分析
横浜市安全管理局
2006.11
出火箇所残差物に含まれる油類の定性分析
久慈地区広域行政事務組合
2006.12
爆発に係る液体の引火点測定
富山市消防局
2006.12
爆発に係る金属粉の定性分析
東大阪市消防局
2007.3
工場堆積物の熱分析
伊勢崎市消防本部
2007.3
爆発に係る粉体の最小着火エネルギー及び作業着の導電率測定
上越地域消防事務組合消防本部
2007.5
出火箇所付近に堆積した炭化物に含まれる油類の定性分析
相模原市消防本部
2007.6
出火箇所堆積物の定性分析
渋川地区広域消防本部
2007.7
爆発タンク内付着物の定性分析
桑名市消防本部
2007.10
爆発に係る粉体の粒度測定
さいたま市消防局
2007.11
出火箇所残差物に含まれる油類の定性分析
福知山市消防本部
2007.11
爆発に係る物質の熱分析
香取広域市町村圏組合消防本部
― 151 ―
3. 消防防災に関する科学技術の振興
3.1 研究者の学位取得
得られた研究成果は消防研究所報告や国内外の専門学会誌等に論文として発表されている。これらの個々の論文をま
とめることにより、多くの人が消防防災の研究成果を共有することができ、更なる研究の進展が期待できる。また、研
究者には、研究の集大成として、研究成果を学位論文としてまとめ、学位を取得するよう奨励している。
平成 10 年度から平成 19 年度までの最近 10 年間で授与された学位は表 6 のとおりである。
表6 学位取得者(平成10年度∼平成19年度)
氏名
学位論文
種別
授与年月日
授与大学
佐宗祐子
Studies on Flame Inhibition Mechanisms of Fire
Suppressants with Detailed Chemical Kinetics.
(詳細反応速度論に基づく消火剤の火炎抑制機
構に関する研究)
博士(工学)
2001.1.18
東京大学
阿部伸之
ラージ・エディ・シミュレーションによる角柱
後流の流れ構造とエネルギ伝達の研究
博士(工学)
2001.10.1
東京都立科学技
術大学
廣川幹浩
非線形熱弾性効果を利用した応力測定に関する
研究
博士(工学)
2003.9.30
東京工業大学
天野久徳
消防防災ロボットの開発および機器制御に関す
る研究
博士(情報学)
2004.1.23
京都大学
細川直史
自己組織化マップによるリモートセンシング画
像データの分類法とその防災分野への適用に関
する研究
博士(工学)
2004.9.30
茨城大学
渡部勇市
加圧煙制御時の発熱速度から求める臨界給気量
の簡易予測式に関する研究
博士(工学)
2007.1.18
京都大学
西 晴樹
地震時における石油タンク浮き屋根の揺動挙動
と安全性に関する研究
博士(工学)
2008.3.26
横浜国立大学
3.2 国内学会での活動
消防防災に関する研究は、非常に広い領域にわたっており、学際領域の研究も多く、研究者は学会活動を通じて研究
成果の普及とともに、最新の研究動向の情報収集を行っている。学会活動を通じて、研究者が最近 10 年間に受賞した国
内の学会賞を表 7 に示す。
表7 国内の学会賞等受賞者(平成10年度∼平成19年度)
氏名
受賞年月
賞の種別
受賞内容
斎藤 直
1998.5
日本火災学会賞
火災における燃焼限界・消炎濃度の評価とその
応用に関する研究
佐宗祐子
2000.11
日本燃焼学会奨励賞
消火剤の火炎抑制機構に関する研究
天野久徳、田所 諭
(神戸大学)
2002.12
SI2002(第3回システムイ
ンテグレーション部門講演
会)ベストセッション賞
大規模災害時の消防用救助活動資機材−
NY-WTCテロ災害の調査研究から−
佐宗祐子
2003.6
第8回日本女性科学者の会
功労賞
地球環境保全を指向した消火の基礎研究
平野敏右
2003.11
谷川熱技術振興基金熱技術
賞
燃焼工学(特に、火災、爆発及び防災に関する
基礎的研究)
山田常圭
2004.5
日本火災学会賞
燃焼及び煙性状に関する一連の研究と避難安全
対策への適用
田村裕之
2004.5
日本火災学会内田奨励賞
火災科学の発展に寄与する研究
長谷川和俊
2004.5
日本機械学会産業・化学機
械と安全部門部門賞(部門
業績賞)
原子力施設の火災爆発事故原因究明に係わる業
績
山田實
2004.5
日本高圧力技術協会貢献賞
多年にわたる日本高圧力技術協会への多大な貢
献
― 152 ―
座間信作
2005.5
日本高圧力技術協会科学技
術振興賞
東南海地震による名古屋での長周期地震動とス
ロッシング予測
廖 赤虹、尾川義雄、
佐宗祐子、鶴田 俊
2005.6
第4回危険物事故防止対策
論文危険物保安技術協会理
事長賞
窒素分離膜を利用した破砕機の安全対策技術
鶴田 俊、金西 猛
(横浜市消防局)、野
口真太郎(三重重工
業)
2005.6
平成17年度産学官連携功労
者表彰総務大臣賞
水/空気2流体混合噴霧消火システムを用いた放
水装備
鈴木 健
2006.5.18
日本火災学会内田奨励賞
RDF(ゴミ固形燃料)の火災・爆発の研究
畑山 健、座間信作、
西 晴樹、山田 實、
廣川幹浩、井上涼介
2007.5.19
2006年日本地震学会論文
賞
2003年十勝沖地震による周期数秒から十数秒の
長周期地震動と石油タンクの被害
北後明彦(神戸大)、
樋口大介(阪急電
鉄)、室 益輝
2007.5.29
2007年度都市住宅学会賞
論文賞
阪神・淡路大震災からみた住宅再建支援のあり
方−被災市街地における住宅再建と災害復興公
営住宅団地の比較−
― 153 ―
4. 知的財産権
消防防災に関する研究活動は、基礎研究から応用開発研究まで広範な分野に及んでいる。特に、消防資機材や消防防
災機器の開発にも力を入れており、その成果のうち特許や実用新案の取得に結びついたものもある。
平成 10 年度から平成 19 年度までの特許及び実用新案の取得の状況は、表 8 のとおりである。
表8 特許権一覧(職員による職務発明として出願したもの。平成20年3月31日現在)
特許番号
発明の名称
発明者
単独 / 共同出願
出願日
出願番号
特許第
3010216号
直動関節を備えた昇降ロ
ボット
亀井浅道、
山田 實、
天野久徳、
西 晴樹
単独
1998.11.20
特願平
10-378622
特許第
3928034号
火害軽減床構造
斎藤 直、
鶴田 俊
他6名
共同(鹿島建設株式会社、
大成建設株式会社、清水建
設株式会社)
2001.11.20
特願2001354049
特許第
3891407号
防災設備
斎藤 直、
鶴田 俊
他12名
共同(大成建設株式会社、
清水建設株式会社、鹿島建
設株式会社、ホーチキ株式
会社、能美防災株式会社)
2002.2.6
特願2002029962
特許第
3697375号
救助用ロボットシステム
天野久徳
他4名
共同(株式会社日立製作
所)
2002.3.13
特願2002067888
特許第
3533204号
車両位置測定装置およびそ
れを搭載した車両
天野久徳
他5名
共同(株式会社日立製作
所)
2002.3.13
特願2002067924
特許第
3903076号
アルカリ金属蒸気の発光誘
起方法と標準光源及びアル
カリ金属の漏洩検出装置
廖 赤虹、
鶴田 俊、
斎藤 直
単独
2002.4.26
特願2002127491
特許第
3668766号
二流体消火システム
斎藤 直、
鶴田 俊、
尾川義雄
他6名
共同(三菱重工業株式会
社、横浜市)
2002.5.21
特願2002146903
特許第
3997333号
漏洩位置検知方法
山田 實
他5名
共同(東京瓦斯株式会社、
日本フィジカルアコース
ティクス株式会社)
2002.6.17
特願2002175151
特許第
4078404号
火災体験装置および方法
山田常圭、
阿部伸之
他2名
共同(株式会社フジタ)
2003.3.20
特願2003077694
特許第
4068009号
消火装置の検査方法及び装
置
鶴田 俊、
尾川義雄
他3名
共同(三菱重工業株式会
社)
2003.5.16
特願2003138718
特許第
3903115号
火災防止システム
廖 赤虹、
佐宗祐子、
尾川義雄、
鶴田 俊
単独
2003.5.27
特願2003149400
特許第
3924623号
火災防止システム及び廃棄
物処理設備
廖 赤虹、
尾川義雄、
佐宗祐子、
鶴田 俊
単独
2004.3.15
特願2004072376
表9 商標権一覧(平成20年3月31日現在)
商標番号
登録商標
商品及び役務の区分
単独 / 共同出願
登録日
出願番号
商標第4723831号
fire cube
第9類
共同(株式会社フジタ)
2003.11.7
商願2003028829
商標第5066845号
FRIGO
第7、9類
単独
2007.8.3
商願2005113354
商標第5068607号
消防研究所
第1、9、41、42類
単独
2007.8.10
商願2006012734
― 154 ―
5. 研究所刊行物による研究成果等の提供
研究成果の効率的・効果的活用を図るため、研究成果の各種学会での論文の発表、研究の過程で得られた技術、知識
の防災に関する所外委員会への参加による提供等を行っているが、その他として、研究センターの定期、不定期の各種
刊行物を発行し、関係機関等に送付するとともに、ホームページへ掲載することによる提供も行っている。定期刊行物
としては年 2 回発行する研究論文等を掲載した「消防研究所報告」
、年 1 回発行する消防防災関係者の防災知識向上を目
的とした消防科学技術関係の解説及び資料の紹介、災害等の調査報告等を掲載した「消研輯報」
(平成 14 年度以降、「消
防研究所報告」に吸収)、消防研究所の研究活動状況を総合的に編さんした「消防研究所年報」
(平成 14 年度以降、「消
研輯報」となる)がある。また、不定期刊行物には「消防研究技術資料」、「災害調査報告書」等がある。これらの刊行
物は、全国自治体の消防関係機関、消防防災研究に関係する主要な研究機関、大学等に送付している。なお、
「消防研究
所報告」は米国、英国をはじめ 27 か国の防災関係研究機関等に送付されている。
平成 10 年度から平成 19 年度までに発行した刊行物は、表 10∼13 のとおりである。
表10 消防研究所報告(平成10年度∼平成19年度)
発行年
号数
1998年
第86号
発表名
発表者
苫小牧におけるやや長周期地震動特性
座間信作
消火設備から回収されたハロン2402の消火性能評価
中田健一(ハロンバンク
推進協議会)
、 斎藤 直、 佐宗裕子、 尾川義
雄
ろ紙の下方燃え拡がりに及ぼす不活性ガスおよび水蒸気の影響
壇原俊康(日昭・林テク
ノス㈱)
、 斎藤 直
第87号
深層地下駐車場内の吸引機械排煙による排煙効果−駐車場の両
端を給気口とした場合−
渡部勇市、 松島早苗、
山田常圭
ガス系消火剤を添加した火炎中におけるCO生成のモデリング
佐宗裕子、 鶴田 俊、
斎藤 直
二酸化炭素及びフッ化炭化水素消火剤を添加した液体可燃物蒸
気−空気混合気の燃焼限界
尾川義雄
空中消火活動時における落水の地上衝撃力
平賀俊哉、 金田節夫
ヘリコプターの飛行による後流の発生
金田節夫
1999年
第88号
消防活動支援用ベランダ昇降ロボットの開発−実物大模型を用
いた昇降動作の実証−
西 晴樹、 山田 實、
天野久徳
東北日本東方沖の地震によるやや長周期地震動特性
座間信作
深層地下駐車場内の吸引機械排煙による煙制御について−給気
口の配置による煙流動への影響−
松島早苗、 渡部勇市、
山田常圭
経験的グリーン関数法により推定した1995年4月1日新潟県北部
の地震の震源断層の破壊領域
畑山 健、 座間信作
中高層集合住宅の噴出火炎性状に関する実験的研究(第1報)
鈴木 健、 関沢 愛、
佐藤博臣(鹿島建設㈱)
他1名、 山田常圭、 箭内
英治、 木村安良(広島市
消防局)
市街地火災時における空中消火の延焼阻止効果に関する研究−
その1 複数棟火災の風上への延焼阻止−
竹元昭夫、 山下邦博、
佐藤晃由、 古積 博、
寒河江幸平、 金田節夫、
岩田雄策
第89号
やや長周期帯域における加速度スペクトルの半経験的表現
座間信作
統合化した消防防災通信システム(FiReCos)の開発
田村裕之、 松原美之、
細川直史、 高梨健一、
志賀 崇(日本ビクター
㈱)他2名
ニューラルネットワークを用いたAE源位置標定−石油タンク底
板への適用について−
真家敦子、 山田 實、
本間恭二(電気通信大)
― 155 ―
磁気式酸素濃度計に及ぼす消火剤の影響
斎藤 直、 田中健一(ハ
ロンバンク推進協議会)
2000年
第90号
簡易型地震被害想定システムの改良
座間信作、 遠藤 真、
細川直史、 畑山 健
プラスチックパレットの難燃化とその燃焼性
箭内英治、 山田常圭、
那波英文
実物茅葺屋根への放水浸透試験
高橋 哲、 田村裕之、
竹元昭夫、 大西 宏(能
美防災㈱)他2名
市街地火災時における空中消火の延焼阻止効果に関する研究−
その2 水投下による放射照度の変化−
岩田雄策、 古積 博、
佐藤晃由、 竹元昭夫、
寒河江幸平、 金田節夫
統計分析に基づく室内温度異常の識別
河関大祐、 高梨健一、
松原美之
第91号
ホーン型スピーカーのMFB化
稲垣 実
ニューラルネットワークによる模型タンク底板のAE源位置標定
真家敦子、 山田 實、
本間恭二(電気通信大)
文化財建物の植物性屋根の燃焼特性
高橋 哲、 田村裕之
1次・2次溶融痕の判別に関する研究
李 義平、 松原美之、
大谷英雄(横浜国立
大)
、 関 勉(製品評価
技術センター)他3名
画像に基づく火災相当領域の抽出−中高層集合住宅の噴出火炎
性状に関する実験的研究(第2報)−
高梨健一、 鈴木 健、
山田常圭、 箭内英治、
関沢 愛、 栗岡 均(鹿
島建設㈱)他1名
火災室上階壁面への熱流束−中高層住宅の噴出火炎性状に関す
る実験的研究(第3報)−
山田常圭、 高梨健一、
箭内英治、 鈴木 健、
関沢 愛、 佐藤博臣(鹿
島建設㈱)他1名
2001年
第92号
2000年鳥取県西部地震の際の境港市の石油タンクサイトにおけ
る強震動の推定とタンクの応答解析
畑山 健、 座間信作
土地条件図に基づく地盤の増幅度の推定
座間信作、 遠藤 真、
細川直史
局所的な応力変動から見た一面せん断試験機中のすべり面の形
成について
新井場公徳
ヒドロキシルアミン水溶液の分解に関する危険性評価
岩田雄策、 古積 博、
山田 實、 長谷川和俊、
細谷文夫(細谷火工㈱)
火災被害と頻度に関する研究
鶴田 俊
Suppression of Large Scale Fire Spread with Water and Water
based Chemicals(大規模火災の水と塩類水溶液による延焼阻
止)
高橋 哲
第93号
横須賀における消防活動支援情報システムの通信実験について
田村裕之、 細川直史、
座間信作、 遠藤 真、
志賀 崇(日本ビクター
㈱)
、 牛尾修一(横須賀
市消防局)
小規模建物階段室火災における熱気流の数値シミュレーション
阿部伸之、 山田常圭、
箭内英治、 鈴木 健、
関沢 愛
Development of an Information System for Support of Fire−
Fighting Activities in a Large Scale Disaster(消防活動支援情
報システムの開発)
座間信作、
畑山 健、
松原美之、
関沢 愛、
石油タンク底部の腐食損傷評価におけるAE法の適用
山田 實、 真家敦子、
神谷篤志(東京ガス㈱)
他1名、 湯山茂徳(日本
フィジカルアコーティク
ス㈱)他1名、 中田勝康
(元日本油脂㈱)
― 156 ―
細川直史、
遠藤 真、
田村裕之、
高梨健一
2002年
第94号
地下1階建物における自然換気時の火災性状に関する実験的研究
松島早苗、 渡部勇市
地震動の石油タンク損傷能力指標と危険度評価
座間信作、 西 晴樹、
畑山 健
各種高引火点液体の危険性評価に関する研究
古積 博、 岩田雄策
石油タンクにおけるAE波の伝播について−第一報−
真家敦子、 山田 實、
座間信作、 畑山 健
第95号
合成樹脂管の管摩擦損失特性
金田節夫、 鈴木千嗣(日
本消防設備安全セン
ター)他1名
Elaborately Simulated Decomposition Kinetics of Organic
Peroxides
D. Yang (Nanjing
Univ.)
、 古積 博、 長
谷川和俊
小規模閉空間におけるn−ヘプタン火炎に対するウォーターミス
トの消火効果
竹元昭夫、 金田節夫、
入江健一(ニッタン㈱)
他1名
被害情報収集システムの開発−消防活動支援情報システムの一
構成要素として−
座間信作、 遠藤 真、
細川直史、 畑山 健、
田村裕之、 高梨健一、
関沢 愛
2003年
第96号
リチウムの燃焼特性と消火に関する研究
鶴田 俊、 廖 赤虹
地下3階建物における火災時の階段内の温度分布に関する実験研
究
松島早苗、 渡部勇市
地震動による小規模タンク底部の浮き上がり挙動について−そ
の1 浮き上がり回数および高さに関する検討−
西 晴樹、 山田 實、
畑山 健
地震動による小規模タンク底部の浮き上がり挙動について−そ
の2 隅角部のひずみと低サイクル疲労強度−
山田 實、 西 晴樹、
大塚尚武(龍谷大)
、吉
田聖一(高知工業高専)
林冠の閉塞した林内における湿度と土壌含水率の動態に関する
研究
新井場公徳、 寒河江幸平
1∼18GHzの電磁波が及ぼす火災感知器への影響と導電性塗料に
よるシールド効果
田村裕之
プラスチック火災に対するガス系消火剤の消炎濃度に関する研
究
茂手木剛(日本ドライケ
ミカル㈱)他1名、 鶴田 俊、 斎藤 直
2003年5月26日宮城県沖の地震による土砂災害調査の速報
新井場公徳、 鄭 炳表
地震被害情報の収集に関する大規模実証試験
座間信作、
遠藤 真、
田村裕之、
高梨健一、
鄭 炳表
大断面トンネル火災における縦流換気時の煙流動シミュレー
ション
渡部勇市、 阿部伸之
近年の救急出場件数の増加傾向に関する分析−救急搬送人数の
推移と地域毎の出場頻度の相違−
久保田勝明、 関沢 愛、
金田節夫、 吉原 浩
産業分類に着目した事業所火災の出火率と焼損床面積期待値
鈴木恵子
気体分離膜を用いた防火システムの検討−ガス注入方法に関す
る予備的な実験−
廖 赤虹、 尾川義雄、
鶴田 俊、 佐宗裕子
火災時の室内酸素濃度と一酸化炭素生成量の関係について
後藤田 浩、 佐宗裕子
廃棄物処理施設等における火災に関する文献紹介
尾川義雄
屋外タンク貯蔵所の火災に係る調査の概要について
西 晴樹、 山田 實
重油直接脱硫装置火災に係る火災原因調査について
西 晴樹、 山田 實
第97号
粉末消火剤によるナトリウム燃焼残渣の安定化効果
廖 赤虹、 鶴田 俊
電子顕微鏡による海底ケーブル切断面の観察
山田 實、 真家敦子
平成15年(2003年)7月26日に発生した宮城県北部の地震及び
平成15年(2003年)十勝沖地震による防火水槽の被害
吉原 浩
平成15年(2003年)十勝沖地震の際の長周期地震動の特徴
畑山 健、 座間信作
― 157 ―
畑山 健、
細川直史、
関沢 愛、
新井場公徳、
地方自治体の災害対策本部のための地震災害応急対応支援シス
テムの開発構想
胡 哲新、 遠藤 真、
座間信作、 関沢 愛、
新井場公徳、 鄭 炳表、
久保田勝明
出光興産(株)北海道製油所タンク火災に係る調査概要につい
て(中間報告)
高崎純治、 西 晴樹
2004年
第98号
地下建物における火災時の地下深さによる地上階からの流入空
気量の違い−地上開口部が1箇所の場合−
松島早苗、 渡部勇市
ソウル市の地震被害想定システムに関する研究−その1、DEM
に基づく地形分類及び地盤幅度の推定−
鄭 炳表、 座間信作、
細川直史、 畑山 健、
尹 明悟(ソウル市立
大)他1名
油火災に対するウォーターミストの局所放水による消火効果
竹元昭夫、 金田節夫
三重県多度町RDF発電所爆発火災事故調査・消火活動支援報告
鶴田 俊、 尾川義雄
トンネル火災における縦流換気時のトンネル断面形状による熱
気流性状の違い−数値シミュレーションによる熱気流解析−
渡部勇市
合成色素製造工場火災の概要及び合成色素の危険性評価
岩田雄策、 傅 智敏、
古積 博
地震被害情報の共有と活用への1つの試み
座間信作、 遠藤 真、
細川直史、 関沢 愛、
高梨健一、 渡邉洋巳(消
防庁)
石油タンクのスロッシングの減衰定数
座間信作、 西 晴樹、
廣川幹浩、 山田 實、
畑山 健
ルームカロリーメーターによる地下鉄車両の座席燃焼実験
篠原雅彦、 箭内英治、
山田常圭、 飯田明彦、
畑野 崇
平成15年(2003年)十勝沖地震の際発生した溶融亜鉛鍍金工場
火災について−溶融亜鉛鍍金槽のスロッシングに関する一考察
−
鈴木恵子
RDFの加熱実験について
鈴木 健、 鶴田 俊、
廖 赤虹、 尾川義雄、
佐宗裕子、 高 黎静(千
葉科学大)
第6回世界災害情報ネットワーク年次会議参加報告
鶴田 俊
米国における救急システムの調査
久保田勝明
2003年カリフォルニア州南部林野火災調査概要
佐藤晃由、 吉野 薫、
篠原雅彦
第99号
RDFの熱発火に関する数値模擬計算
鶴田 俊
模擬スロッシングによる実タンク内部浮き屋根の変位とひずみ
の減衰特性に関する検討
廣川幹浩、 山田 實、
座間信作、 西 晴樹、
遠藤 真
東京における1944年東南海地震および1946年南海地震の記録
座間信作
新潟県中越地震による防火水槽の被害
吉原 浩
林野火災発生、拡大と気象要素の関係についての統計的分析
寒河江幸平
ノンアスピレートノズル放射実験 −各泡消火剤に対する放射
特性−
内藤浩由、 竹元昭夫、
古積 博、 岩田雄策
2004年9月5日紀伊半島南東沖の地震による石油タンクのスロッ
シングと長周期地震動
畑山 健、 座間信作
ソウル市の地震被害想定システムに関する研究−その2.システ
ムの構築−
鄭 炳表、 座間信作、
細川直史、 遠藤 真、
尹 明悟(ソウル市立
大)他1名
マルチハザード対応型防災情報システムの構築−災害時の意思
決定支援情報のあり方と創出手法について−
胡 哲新、 座間信作、
遠藤 真
― 158 ―
平成16年(2004年)新潟県中越地震の際発生した火災について
鈴木恵子、
坂巻保則、
横溝敏宏、
吉野 薫、
山田常圭
バイオディーゼル燃料の動向について
星野 崇(高圧ガス保安
協会)
、 岩田雄策、 古積 博
2005年
第100号
ウォーターミストにより加重される窒素富化空気の消火技術に
関する研究
廖 赤虹、 尾川義雄、
佐宗祐子、 鶴田 俊
閉鎖型スプリンクラーヘッドの感熱体の経年挙動に関する基礎
的検討
廣川幹浩、 山田 實、
真家敦子、 里見俊郎(日
本消防検定協会)他3名
斜面の二次崩壊危険度予測のための遠隔計測手法に関する研究
新井場公徳
想定宮城県沖地震発生時の仙台の石油タンクサイトにおける強
震動予測
畑山 健
ハロゲン系消火剤による火炎抑制に伴う発熱現象
佐宗祐子
実火災条件下における防火ガラスの挙動に関する研究
佐藤博臣(
(㈱ERS)
、
鶴田 俊、 尾川義雄、
野口貴文(東京大)他2
名、 石井 進(日本電気
硝子㈱)他3名
RDFサイロ屋根の飛翔による被害の軽減策に関する検討
鶴田 俊
出光興産㈱北海道製油所タンク火災に係る調査概要について
(最終報告)
西 晴樹、 横溝敏宏
合成樹脂管のS字形曲がり管路における損失水頭
金田節夫
重油間接脱硫装置群減圧蒸留装置の火災に係る調査について
西 晴樹
浜岡原子力発電所内廃棄物減容処理装置建屋(NRW-2)火災に
ついて
鶴田 俊
タイヤ用発泡剤の反応危険性評価
岩田雄策、 桃田道彦、
古積 博
2005年福岡県西方沖の地震による福岡市消防局管内の危険物施
設の被害の調査
西 晴樹、 山田 實、
畑山 健、 廣川幹浩、
横溝敏宏
林野火災の発生危険度予測システムに関する研究−火災発生地
点分布と放火による火災の発生状況−
佐藤晃由
実効湿度、日最小湿度と林野火災発生確率
寒河江幸平
移動ロボットベース FRIGO(フライゴー)シリーズ の開発
天野久徳
移動ロボットのための地下鉄駅寸法調査
鈴木隆司、 天野久徳
2005年2月にスペイン・マドリッド市で発生した超高層ビル火災
調査の概要
関澤 愛
地下鉄駅構内における防排煙設備の煙流動シミュレーションに
よる性能評価に関する研究−韓国大邱市の地下鉄中央路駅の場
合−
渡部勇市
過去の事例に基づく消防による救助活動実態の分析−救助活動
需要量の推計手法の開発に向けて−
胡 哲新、 座間信作、
遠藤 真
原子力発電所における災害事例
鶴田 俊、 坂巻保則
ガソリン液面上における各種泡消火薬剤の崩壊挙動について
竹元昭夫、 内藤浩由、
沖山博通、 松原美之
SRTM−3に基づく地形分類と地盤増幅度の推定に関する研究
鄭 炳表、 細川直史、
座間信作
地下埋設の現場打ち鉄筋コンクリート製防火水槽の長期劣化に
関する研究
吉原 浩
地下鉄火災における駅構内の上階への煙阻止に関する実験研究 松島早苗、 渡部勇市
その1 階段に防煙たれ壁を設置した場合
地下鉄火災における駅構内の上階への煙阻止に関する実験研究 渡部勇市、 松島早苗
その2 階段下降流による遮煙効果
― 159 ―
篠原雅彦、
間宮浩之、
高橋厚裕、
下杉伸一、
RDF(ゴミ固形化燃料)の熱分解特性に関する一資料
鈴木 健
n-ヘプタンプール火災に対する泡消火剤の消火性能と泡供給率
の関係
内藤浩由、 竹元昭夫、
沖山博通、 松原美之
応急対応需要量推計システムの開発・評価・検証
胡 哲新、 遠藤 真、
座間信作、 関澤 愛
消防活動支援ネットワーク構築を目的とした有線リンクと無線
リンクの混在するネットワークのAODVによる制御手法に関す
る実験的検討
高梨健一、 加藤聰彦(電
通大)他1名、 菅田明則
(情報通信研究機構)他
2名
灯油がナイロン繊維着衣に浸みたときの燃え方
長谷川和俊、 箭内英治
長周期地震動と石油タンクのスロッシングに係る諸問題
座間信作
災害情報の共有化に関する考察
細川直史、 座間信作
消防防災ロボットの配備促進への一提案
天野久徳
物質安全研究と熱分析・熱測定
古積 博、 桃田道彦
VR技術を用いた火災体験シミュレータの開発
山田常圭、 阿部伸之、
須賀昌昭
2006年
第101号
メタン−空気対向流拡散火炎の限界活性ラジカル量
佐宗祐子
地下鉄火災における駅構内の上階への煙阻止に関する実験研究 松島早苗、 渡部勇市
その3 機械排煙時の排煙量と煙層高さ
石油タンクのスロッシングによる内容液の溢流量の算定
座間信作、 山田 實、
西 晴樹、 廣川幹浩、
平野廣和(中央大)
、鈴
木森晶(愛知工業大)
平成17年いわき市で発生した化学工場火災の概要
岩田雄策
ハンガリーでの大規模タンクの火災・消火実験
廣川幹浩、 古積 博、
竹元昭夫、 岩田雄策
第102号
区画火災煙層挙動に関する実験研究
鶴田 俊
石狩地区におけるやや長周期帯域の設計用スペクトルに関する
検討
座間信作
生ごみ処理施設の爆発火災事故について
古積 博、 岩田雄策、
吉野 薫
圧力追従式断熱型熱量計を用いた混合危険性の評価方法に関す
る研究
岩田雄策、 林 佑燮、
古積 博
大容量泡放水砲により放射された泡の指向性評価
内藤浩由、 佐澤 潔(深
田工業㈱)
イギリスでの大規模タンク火災の調査
古積 博、 白石暢彦、
内藤浩由、 新井場公徳、
田村裕之
2007年
第103号
新燃料自動車火災の消火について
鶴田 俊、 鈴木 健、
尾川義雄(横浜市安全管
理局)
、 廖 赤虹((㈱
モリタ)
区画火災における可燃物への熱フィードバックが及ぼす発熱速
度への影響
若月 薫、 抱 憲誓(東
京理科大)他3名
平成15年9月の苫小牧でのタンク全面火災時の泡放射に関する一
考察
佐宗祐子、 廖 赤虹
(
(㈱モリタ)他2名、 内
藤浩由
カラオケボックス火災に関する統計分析結果
鈴木恵子、 渡邉明宏
木材チップ等の大量貯蔵に伴う火災とその危険性評価試験
古積 博、 岩田雄策、
桃田道彦、 李 新蕊
地震火災防御の実践的方法論の構築について
杉井完治
リアルタイム地震被害想定と情報配信
遠藤 真、 座間信作
土砂災害への対応活動のあり方に関する考察
新井場公徳、 吉原 浩
(危険物保安技術協会)
、
座間信作、 河関大祐、
鄭 炳表(情報通信研究
機構)
― 160 ―
第104号
石油類タンク火災に使用される泡消火剤の流動性に関する検討
内藤浩由
柏崎刈羽原子力発電所内における屋外タンク貯蔵所等の地震被
害調査
山田 實、 西 晴樹、
座間信作、 吉原 浩(危
険物保安技術協会)
、笠
原孝一、 藤原正人
地震被害情報の収集・伝達・活用に関する実証実験 −豊橋市
を対象として−
座間信作、 遠藤 真、
高梨健一、 新井場公徳、
関澤 愛、 細川直史(消
防庁)
、 鄭 炳表(情報
通信研究機構)
、 久田嘉
章(工学院大)他1名
長距離無線LAN機器を用いた災害対応用情報通信システムの構
築
高梨健一、 座間信作、
遠藤 真、 新井場公徳、
鄭 炳表(情報通信研究
機構)
、 細川直史(消防
庁)
、 河関大祐
GPS測位データを用いたデジタルカメラ写真の整理と活用
河関大祐
表11 消研輯報(平成10年度∼平成13年度)
発行年
号数
記事
1998年
第52号
災害時、情報はどうあるべきか
吉村秀實
北海道足寄町での家屋燃焼実験
吉原 浩、 佐藤晃由、 寒
河江幸平、 山下邦博
秋田県男鹿市での原油燃焼実験
岩田雄策、 古積 博
米国SwRIでの各種原油等の燃焼性状の比較
古積 博、 岩田雄策
1998年8月北関東・南東北豪雨災害調査報告
新井場公徳
酸化性固体の新しい危険性評価法
古積 博
大型ヘリコプターに使われている消火器材の調査
寒河江幸平、 竹元昭夫、
佐藤晃由
UJNR防火専門部会第14回日米合同会議・消防研究所50周年記
念シンポジウム
山田常圭、 細川直史
1999年
第53号
硝酸塩等を含むアスファルトの発火および燃焼挙動
岩田雄策、 古積 博
ナトリウム火災の特殊性とその対策
廖 赤虹、 斎藤 直、 鶴
田 俊
RTI-Cモデルによる熱感知器の作動時間の予測
土居 学、 万本 敦、 山
内幸雄
プラスチックパレットの難燃化に関する研究開発
山田常圭、 箭内英治
大型ヘリコプターを使って行った空中消火実験
山下邦博、 佐藤晃由、 古
積 博、 竹元昭夫、 寒河
江幸平、 金田節夫、 岩田
雄策
減煙効果のある添加剤を含む可燃性液体の燃焼性状
岩田雄策
大規模な原油のボイルオーバー実験
夏目泰忠、 古積 博、 岩
田雄策
リゾート地域における構想宿泊施設および共同住宅の階高調査
天野久徳、 山田 實、 西 晴樹
第1回目日韓安全工学学術発表会に参加して
鈴木 健
中国黄山市で開催された1999年国際都市火災シンポジウム
佐藤晃由
第6回国際火災安全科学シンポジウム(6th International
Symposium on Fire Safety Science)に参加して
佐宗裕子
2000年
第54号
平成12年(2000年)鳥取県西部地震被害調査報告
座間信作、 山田 實、 細
川直史、 畑山 健、 新井
場公徳
伊豆諸島における地震・火山災害調査報告
座間信作、 山田 實、 畑
山 健、 新井場公徳、 遠
藤 真、 田中純一
― 161 ―
発表者
広島県下の林野火災調査報告
新井場公徳、 寒河江幸
平、 佐藤晃由、 佐野俊和
群馬県尾島町での爆発火災とヒドロキシルアミンの火災・爆発
性状
古積 博、 山田 實、 岩
田雄策、 長谷川和俊
サーマルマネキン実験装置による防火衣試験の紹介
箭内英治
リモートセンシングの現状と防災分野への応用
細川直史
いくつかの降雨指数と林野火災発生件数の関係−広島県を例と
して−
寒河江幸平
第4回アジアオセアニア火災科学技術シンポジウムに参加して
鈴木 健
第28回国際燃焼シンポジウムに参加して
鶴田 俊
危険物の判定試験法に関する国際委員会を主催して
古積 博、 長谷川和俊
インターシュッツ2000に参加して
天野久徳
閉空間におけるウォーターミストの消火性能について
竹元昭夫
2001年
第55号
消防研究所のウォーターミスト消火に関する研究
鶴田 俊
新宿歌舞伎町小規模雑居ビル火災とそれを巡る消防研究所での
研究活動紹介
山田常圭
地下施設火災における消防活動拠点確保のための加圧排煙によ
る遮煙風速の予測に関する研究
渡部勇市、 松島早苗、 山
田常圭
林野火災の発生危険度・拡大予測システムの開発−外国の事例
及び開発中のシステムの概要−
寒河江幸平、 佐藤晃由、
新井場公徳
防火水槽の地震被害
吉原 浩
地震被害軽減のための情報技術・戦略に関するアジア・オセア
ニアシンポジウムの開催報告
座間信作、 関沢 愛、 細
川直史、 畑山 健
第5回アジア・オセアニア火災科学技術シンポジウム参加およ
びニュージーランド消防局訪問報告
鶴田 俊
米国地球物理学連合秋季大会に参加して
畑山 健
Inter Flam 2001参加とHSL訪問について
古積 博
表12 消防研究技術資料(平成10年度∼平成19年度)
号数
資料名
発行年月
第43号
実大規模でのカーテン類の燃焼性状に関する実験的研究報告書
1999.3
第44号
大震火災時における地域防災活動拠点の安全性確保に関する研究報告書
1999.3
第45号
市街地火災時における空中消火の延焼阻止効果に関する研究報告書
1999.3
第46号
大規模石油タンクの燃焼に関する研究報告書
1999.9
第47号
プラスチックパレットの難燃化とその燃焼性に関する研究報告書
2000.3
第48号
市街地火災時の空中消火による火災抑止効果に関する研究報告書
2000.3
第49号
文化財建造物等の防炎対策に関する研究報告書(その1)
2000.3
第50号
地下施設における消防活動のための加圧防排煙実験その1 中型基本地下模型を用い
た加圧防排煙実験
2001.3
第51号
地下施設における消防活動のための加圧防排煙実験その2 小型基本地下模型を用い
た加圧防排煙実験
2001.3
第52号
AE法による石油タンク底部の腐食モニタリング技術に関する共同研究報告書
2001.8
第53号
文化財建造物等の防炎対策に関する研究報告書(その2)
2001.9
第54号
煙量を減少させる添加剤を含む可燃性液体の燃焼性状に関する研究報告書
2002.2
第55号
AE法による工水タンク底部の腐食および漏洩のモニタリング技術に関する共同研究
報告書
2002.3
第56号
水による固体可燃物火災の消火と延焼阻止の機構に関する研究報告書
2002.1
第57号
実大規模燃焼実験による難燃杉材の燃焼性状に関する研究報告書
2002.1
第58号
動物性飼料の自然発火に関する研究報告書
2003.3
― 162 ―
第59号
ウォーターミストの消火機構と有効な適用方法に関する研究報告書 分冊1
2003.3
第60号
ウォーターミストの消火機構と有効な適用方法に関する研究報告書 分冊2−小中規
模閉空間におけるウォーターミストの消火性能−
2003.3
第61号
ヒドロキシルアミン及びその塩類の危険物性に関する研究報告書
2003.11
第62号
消防用防火服の耐熱性能の評価に関する研究報告書
2004.1
第63号
林野火災の発生危険度と拡大を予測するシステムの開発に関する研究報告書
2004.3
第64号
消防用防火服の快適性能、機能性能の評価に関する研究報告書
2004.6
第65号
AE法による石油タンク底部の腐食劣化評価に関する共同研究−平成15年度共同研究
報告書−
2004.6
第66号
地下鉄火災における駅構内の煙流動シミュレーションに関する研究報告書−韓国大
邱市の地下鉄中央駅の場合−
2005.3
第67号
救急対応の実情に関する調査報告書−救急対応に関するアンケート調査結果−
2005.3
第68号
消防用防火服の総合的な評価手法に関する研究報告書
2005.7
第69号
平成16年(2004年)新潟県中越地震被害および消防活動に関する調査報告書
2005.9
第70号
斜面崩壊現場の二次崩壊危険度予測手法に関する研究報告書
2006.3
第71号
RDF火災に関する調査研究報告書(平成15年度)
2006.3
第72号
一般住宅における初期火災時の燃焼特性に関する研究報告書−住宅火災による死者
低減に役立つ感知特性を探る−
2006.3
第73号
石油タンク火災の安全確保に関する研究報告書−石油タンク火災に使用される泡消
火剤の消火特性−
2006.3
第74号
災害弱者の火災時避難安全のための警報・通報手法の開発
2006.3
第75号
AE法による石油タンク底部の腐食劣化評価に関する共同研究−平成16・17年度共同
研究報告書−
2006.3
第76号
新燃料自動車に求められる消火設備の能力に関する研究報告書
2007.3
第77号
RDF爆発・火災に関する研究報告書(その1)
2007.9
第78号
RDF爆発・火災に関する研究報告書(その2)
2007.9
第79号
再生資源燃料等の危険性評価に関する研究報告書
2007.3
第80号
2007年能登半島地震、2007年新潟県中越沖地震時の消防活動に関する調査報告書
2008.3
表13 その他の主な報告書(平成10年度∼平成13年度)
資料名
発行者
発行年月
平成12年(2000年)鳥取県西部地震被害調査報告(速報)
総務省消防庁消防研究所
2001.1
平成13年(2001年)芸予地震被害調査報告(速報)
独立行政法人消防研究所
2001.7
消防研究所/核燃料サイクル機構共同研究報告書
独立行政法人消防研究所
2001.9
毛羽だった表面を伝ぱする火災に関する調査研究
独立行政法人消防研究所
2003.3
消防活動支援システムの開発に関する研究報告書
独立行政法人消防研究所
2003.3
震災時の応急対応需要量を推定するためのアルゴリズム、経験則
に関する資料−応急対応支援システムの開発に向けて−
独立行政法人消防研究所
2004.4
検知・探査災害対策用ロボットの性能試験および評価に関する報
告書
独立行政法人消防研究所
2005.3
フィリピン・レイテ島地すべり災害における救援活動の実態と応
援技術の性能調査報告書
消防研究センター/国土技術政策
総合研究所/国土地理院
2007.3
消防側の防火服などの必要性能のニーズに関する調査報告書
消防研究センター
2008.2
― 163 ―
Ⅴ 資 料
1. 年度別研究課題
年 度
平成 10 年度
39 課題
1. 特別研究
⑴ 消火剤の複合による消火性能の改善と評価に関する研究
⑵ プラスチック材の難燃化および防炎材料の評価法に関する研究
⑶ 地下施設における消防活動のための排煙技術に関する研究
⑷ 消防活動の機動化のための消防装備の開発に関する研究−ベランダ昇降ロボットの研究開
発−
⑸ 統合化した消防防災通信システムの開発に関する研究
⑹ 危険物の判定試験法に関する研究
⑺ 大震火災時における地域防災活動拠点の安全性確保に関する研究
⑻ 空中消火技術の高度化に関する研究
2. 科学技術振興調整費による研究
⑴ 燃焼の抑制機構に関する研究
⑵ 建物の初期火災性状に関する研究
⑶ 中高層建物における火災の延焼性状に関する基礎的研究
3. 国立機関原子力試験研究費による研究
⑴ 原子力施設における火災安全に関する研究
4. 経常研究
⑴ 消火設備配管及び管継手の性能等の評価手法に関する研究
⑵ 表面蓄積電荷による絶縁破壊現象に関する研究
⑶ 消防用設備の電子機器に及ぼす電磁波の影響に関する研究
⑷ 石油タンクの広帯域入力地震動特性に関する研究
⑸ 少雨時における林野火災の発生・拡大危険度に関する研究
⑹ ウォーターミストによる室内火災の自動消火に関する研究
⑺ 液体燃料表面上の対向流拡散火炎の消炎機構に関する研究
⑻ 新消火剤の消火性能と実用消火剤濃度に関する研究
⑼ 新ハロン消火剤の熱分解ガス毒性に関する研究
⑽ ガス系消火剤によるセルロース火災の消火に関する研究
⑾ 放出されたガス系消火剤の流動と混合に関する研究
⑿ 回収・再生ハロンの品質と消火性能に関する研究
⒀ 地震動時における人間の行動特性に関する研究
⒁ 固体の燃焼拡大に及ぼす密度の影響に関する実験的研究
⒂ 大規模石油タンク火災の放射特性に関する研究
⒃ 地震時の応急対策のための情報収集・処理に関する研究−その2.市町村対応被害想定シス
テムの構築
⒄ リモートセンシングデータによる災害危険度評価に関する基礎的研究
⒅ 消防訓練用減煙剤の研究
⒆ 地震による火災及び危険物施設等の災害情報に関する研究
⒇ 薬剤の延焼阻止性能に関する研究
リチウム塩を用いた新機能材料の燃焼特性に関する研究
画像処理によるくん焼火災の感知
広報用拡声装置の明瞭度の制御に関する研究
― 165 ―
斜面崩壊の発生時間の予測に関する基礎的研究
都市直下の活断層を震源とする強震動予測に関する研究
はしごの振動制御に関する基礎的研究
出火の実態に関する分析
年 度
平成 11 年度
35 課題
1. 特別研究
⑴ 空中消火技術の高度化に関する研究
⑵ プラスチック材の難燃化および防炎材料の評価法に関する研究
⑶ 危険物の判定試験法に関する研究
⑷ 地下施設における消防活動のための排煙技術に関する研究
⑸ 放出されたガス系消火剤の流動と混合に関する研究
⑹ 中高層建物の上階延焼による被害軽減のための研究
⑺ 住宅火災総合監視システムの開発
⑻ 消防活動支援情報システムに関する研究
2. 科学技術振興調整費による研究
⑴ 燃焼の抑制機構に関する研究
⑵ 大震火災時における市街地の延焼性状に関する研究
3. 国立機関原子力試験研究費による研究
⑴ 原子力施設における火災安全に関する研究
4. 経常研究
⑴ 固体の燃焼拡大に及ぼす密度の影響に関する実験的研究
⑵ 大規模石油タンク火災の放射特性に関する研究
⑶ 地震時の応急対策のための情報収集・処理に関する研究−その2.市町村対応被害想定シス
テムの構築
⑷ 地震による火災及び危険物施設等の災害情報に関する研究
⑸ 樹木の防火性についての基礎的研究
⑹ 薬剤の延焼阻止性能に関する研究
⑺ リチウム塩を用いた新機能材料の燃焼特性に関する研究
⑻ 画像処理によるくん焼火災の感知
⑼ 広報用拡声装置の明瞭度の制御に関する研究
⑽ 斜面崩壊の発生時間の予測に関する基礎的研究
⑾ 都市直下の活断層を震源とする強震動予測に関する研究
⑿ ガス系消火剤添加火炎中の CO 生成挙動に関する基礎的研究
⒀ 粒子画像計測法による火災気流分布測定に関する基礎的研究
⒁ ウォーターミストの消火設備に関する研究(a)小規模閉空間内におけるウォーターミスト
の消火性能に関する研究
⒂ ウォーターミストの消火設備に関する研究(b)ウォーターミストのガス系消火剤代替とし
ての利用に関する研究
⒃ 非金属材料の消火設備用配管及び管継手における流体特性に関する研究
⒄ ベランダ昇降ロボットの動作安定のための改良に関する研究
⒅ 文化財建造物等の防炎対策に関する研究
⒆ 市街地火災に対する消防力運用効果の評価に関する研究
⒇ 火災時に形成される電気ケーブル溶融痕の形態に関する研究
マイクロ波が及ぼす感知器への影響に関する研究
石油タンク隅角部における表面欠陥と破断強度に関する研究
― 166 ―
AE 法による構造部材の腐食モニタリング技術に関する基礎的研究
長周期地震動のハザードマップの作成とリアルタイム予測システムの構築
年 度
平成 12 年度
40 課題
1. 特別研究
⑴ 危険物の判定試験法に関する研究
⑵ 地下施設における消防活動のための排煙技術に関する研究
⑶ 放出されたガス系消火剤の流動と混合に関する研究
⑷ 中高層建物の上階延焼による被害軽減のための研究
⑸ 住宅内電気器具の火災感知への応用技術の確立(平成 11 年度「住宅火災総合監視システム
の開発」を改題)
⑹ 災害現場における消防活動を支援する情報システムの開発(平成 11 年度「消防活動支援情
報システムに関する研究」を改題)
⑺ ウォーターミストの消火機構と有効な適用方法に関する研究
⑻ 小規模タンクの地震時の安全性評価手法確立のための研究
2. 科学技術振興調整費による研究
⑴ 粒子画像計測法による火災気流分布測定に関する基礎的研究
⑵ 石油燃料の導電率測定に関する研究
⑶ エネルギー物質の危険度評価方法に関する国際的総合研究
⑷ 酸化性物質の危険性評価試験の調和に関する研究
3. 国立機関原子力試験研究費による研究
⑴ 原子力施設における火災安全に関する研究
4. 経常研究
⑴ 斜面崩壊の発生時間の予測に関する基礎的研究
⑵ 都市直下の活断層を震源とする強震動予測に関する研究
⑶ 市街地火災に対する消防力運用効果の評価に関する研究
⑷ ガス系消火剤添加火炎中の CO 生成挙動に関する基礎的研究
⑸ 非金属材料の消火設備用配管及び管継手における流体特性に関する研究
⑹ ベランダ昇降ロボットの動作安定のための改良に関する研究
⑺ 文化財建造物等の防炎対策に関する研究
⑻ 火災時に形成される電気ケーブル溶融痕の形態に関する研究
⑼ マイクロ波が及ぼす感知器への影響に関する研究
⑽ AE 法による構造部材の腐食モニタリング技術に関する基礎的研究
⑾ 長周期地震動のハザードマップの作成とリアルタイム予測システムの構築
⑿ 視覚情報が避難行動に及ぼす影響に関する基礎的研究
⒀ 消防用救助ロボットの開発に関する調査研究
⒁ リモートセンシングデータによる災害危険度評価に関する基礎的研究
⒂ 熱可塑性プラスチックの溶融に伴う火炎広がりに関する研究
⒃ 毛羽だった表面を伝ぱする火炎に関する研究
⒄ 森林火災性状に関する基礎的研究
⒅ 火災発生危険基準及び土壌水分と林野火災発生件数の関係に関する研究
⒆ 集積可燃物の延焼阻止剤による自己燃焼限界に関する研究
⒇ 負触媒物質による火炎抑制の機構に関する研究
地震火災リスクの評価手法に関する研究
防火服の耐熱性能の評価に関する研究
リチウムとリチウム塩を用いた新機能材料の燃焼特性と消火に関する研究
住宅火災による死者発生リスクとその低減対策に関する研究
地震時の応急対策のための情報収集・処理に関する研究−その3.震度情報に基づく地盤の
増幅度特性−
既存建築物の業種別火災リスクに関する研究
広報用拡声装置の明瞭度の制御に関する研究
― 167 ―
年 度
平成 13 年度
39 課題
1. 重点研究
⑴ 災害現場における消防活動を支援する情報システムの開発
⑵ 林野火災の発生危険度と拡大を予測するシステムの開発
⑶ 大規模災害時におけるリアルタイム最適消防力運用システムの開発
⑷ 中高層建物の上階延焼による被害軽減のための研究
⑸ 建物火災に関する研究成果を有効に活用する技術の開発
⑹ 住宅内電気器具の火災感知への応用技術の確立
⑺ ウォーターミストの消火機構と有効な適用方法に関する研究
⑻ 原子力施設の消防防災技術に関する研究
⑼ 危険性判定試験方法の適正化に関する研究
⑽ 小規模タンクの地震時の安全性評価手法確立のための研究
2. 基盤研究
⑴ 文化財建造物等の防炎対策に関する研究
⑵ 防火服の耐熱性能の評価に関する研究
⑶ 熱可塑性プラスチックの溶融に伴う火炎広がりに関する研究
⑷ 毛羽だった表面を伝ぱする火炎に関する研究
⑸ 森林火災性状に関する基礎的研究
⑹ リチウムとリチウム塩を用いた新機能材料の燃焼特性と消火に関する研究
⑺ 酸化性物質の危険性評価試験の調和に関する研究
⑻ ブレービー(BLEVE)の生起機構に関する研究
⑼ 防火水槽の地震被害予測手法に関する研究
⑽ 火災発生危険基準及び土壌水分と林野火災発生件数の関係に関する研究
⑾ 地すべり土塊内の応力の測定法に関する研究
⑿ 集積可燃物の延焼阻止剤による自己燃焼限界に関する研究
⒀ 負触媒物質による火炎抑制の機構に関する研究
⒁ 二酸化炭素消火剤に添加した鉄化合物の消火性能に関する研究
⒂ 地下施設火災の数値シミュレーションに関する研究
⒃ 地下施設の火災特性に及ぼす深さの影響に関する実験研究
⒄ 既存建築物の業種別火災リスクに関する研究
⒅ 粒子画像計測法による火炎・熱気流の流れ場の測定に関する実験研究
⒆ AE 法による構造部材の腐食モニタリング技術に関する基礎的研究
⒇ 消防用ロボットに適した制御理論に関する研究
マイクロ波が及ぼす感知器への影響に関する研究
長周期地震動のハザードマップの作成とリアルタイム予測システムの構築
地震時の応急対策のための情報収集・処理に関する研究−その3.震度情報に基づく地盤の
増幅度特性−
地震による建物被害把握のためのリモートセンシングデータのモデル化に関する研究
住家・危険物施設の被害評価のための短周期地震動の予測/推定に関する研究
地震火災リスクの評価手法に関する研究
住宅火災による死者発生リスクとその低減対策に関する研究
火災時に形成される電気ケーブル溶融痕の形態に関する研究
視覚情報が避難行動に及ぼす影響に関する基礎的研究
年 度
平成 14 年度
40 課題
1. 重点研究
⑴ 林野火災の発生危険度と拡大を予測するシステムの開発
⑵ 地震時の防災情報の創出とシステム化に関する研究
⑶ 災害弱者の火災時避難安全のための警報・通報手法の開発
⑷ 中高層建物の上階延焼による被害軽減のための研究
⑸ 建物火災に関する研究成果を有効に活用する技術の開発
⑹ 救急システムに関する研究
⑺ ウォーターミストの消火機構と有効な適用方法に関する研究
⑻ 消防用防護服の総合的な性能評価手法に関する研究
⑼ 原子力施設の消防防災技術に関する研究
― 168 ―
⑽ 危険性判定試験方法の適正化に関する研究
⑾ 小規模タンクの地震時の安全性評価手法確立のための研究
2. 大都市大震災軽減化特別プロジェクト
⑴ ガレキ下に取り残された要救助者探査に必要な要素技術に関する研究
3. 基盤研究
⑴ 文化財建造物等の防炎対策に関する研究
⑵ 一般住宅における初期火災時の燃焼特性に関する研究
⑶ 毛羽だった表面を伝ぱする火炎に関する研究
⑷ 燃焼合成過程の X 線 CT 法による観察
⑸ くん焼から可燃性蒸気への引火
⑹ リチウムとリチウム塩を用いた新機能材料の燃焼特性と消火に関する研究
⑺ 大規模石油タンクの防災対策に関する研究
⑻ 防火水槽の経年変化に関する研究
⑼ 火災発生危険基準及び土壌水分と林野火災発生件数の関係に関する研究
⑽ 地すべり土塊内の応力の測定法に関する研究
⑾ 集積可燃物の延焼阻止剤による自己燃焼限界に関する研究
⑿ 着火・消炎と燃焼排出物生成の反応解析
⒀ 二酸化炭素消火剤に添加した鉄化合物の消火性能に関する研究
⒁ 地下施設火災の数値シミュレーションに関する研究
⒂ 地下施設の火災特性に及ぼす深さの影響に関する実験研究
⒃ 既存建築物の業種別火災リスクに関する研究
⒄ 粒子画像計測法による火炎・熱気流の流れ場の測定に関する実験研究
⒅ 閉鎖型スプリンクラーヘッドの感熱体の経年挙動に関する基礎研究
⒆ 消防用ロボットに適した制御理論に関する研究
⒇ マイクロ波が及ぼす感知器への影響に関する研究
地震時の応急対策のための情報収集・処理に関する研究−その3.震度情報に基づく地盤の
増幅度特性−
長周期地震動特性から見た地震地体構造区分
住家・危険物施設の被害評価のための短周期地震動の予測/推定に関する研究
地震火災リスクの評価手法に関する研究
住宅火災による死者発生リスクとその低減対策に関する研究
防火服の耐熱性能の評価に関する研究
視覚情報が避難行動に及ぼす影響に関する基礎的研究
地震による建物被害把握のためのリモートセンシングデータのモデル化に関する研究
年 度
平成 15 年度
37 課題
1. 重点研究
⑴ 林野火災の発生危険度と拡大を予測するシステムの開発
⑵ 地震時の防災情報の創出とシステム化に関する研究
⑶ 斜面崩壊現場の二次崩壊危険度予測手法に関する研究
⑷ 災害弱者の火災時避難安全のための警報・通報手法の開発
⑸ 建物火災に関する研究成果を有効に活用する技術の開発
⑹ 救急システムに関する研究
⑺ 消防用防護服の総合的な性能評価手法に関する研究
⑻ 原子力施設の消防防災技術に関する研究
⑼ 危険性判定試験方法の適正化に関する研究
⑽ 石油タンクの経年劣化に伴う危険度予測手法の確立に関する研究
⑾ 廃棄物処理施設の火災安全技術に関する研究
2. 大都市大震災軽減化特別プロジェクト
⑴ ガレキ下に取り残された要救助者探査に必要な要素技術に関する研究
3. 基盤研究
⑴ 一般住宅における初期火災時の燃焼特性に関する研究
⑵ くん焼から可燃性蒸気への引火
⑶ 有風下の火炎風下に発生する旋風の構造に関する研究
⑷ 燃料電池等大容量蓄電装置を有する車両の火災危険に関する研究
― 169 ―
⑸ 燃焼時における固体の内部構造に関する研究
⑹ 大規模石油タンクの防災対策に関する研究
⑺ 防火水槽の経年変化に関する研究
⑻ ウォーターミストノズルの消火能力の評価方法に関する研究
⑼ 着火・消炎と燃焼排出物生成の反応解析
⑽ 二酸化炭素消火剤に添加した鉄化合物の消火性能に関する研究
⑾ 地下施設の火災特性に及ぼす深さの影響に関する実験研究
⑿ 深層地下駅舎火災の数値シミュレーションによる煙流動に関する研究
⒀ 粒子画像計測法による火炎・熱気流の流れ場の測定に関する実験研究
⒁ 地下鉄車両の燃焼性に関する実験研究
⒂ 地下施設火災の数値シミュレーションに関する研究
⒃ 既存建築物の業種別火災リスクに関する研究
⒄ 閉鎖型スプリンクラーヘッドの感熱体の経年挙動に関する基礎研究
⒅ 屋外タンク貯蔵所のリスク解析
⒆ 室内環境データの収集と火災感知のための統計分析に関する研究
⒇ 感知器に対する電磁波シールドの研究
災害現場における効率的な通信システムの構築に関わる研究
長周期地震動特性から見た地震地体構造区分
住家・危険物施設の被害評価のための短周期地震動の予測/推定に関する研究
地すべり移動土塊の歪みに関する研究
地震による建物被害把握のためのリモートセンシングデータのモデル化に関する研究
年 度
平成 16 年度
34 課題
1. 重点研究
⑴ 地震時の防災情報の創出とシステム化に関する研究
⑵ 斜面崩壊現場の二次崩壊危険度予測手法に関する研究
⑶ 火災時の安全避難技術の高度化に関する研究
サブテーマⅠ地下施設、大規模複合建築物等における避難誘導効果評価法に関する研究
サブテーマⅡ災害弱者の火災時避難安全のための警報・通報手法の開発
⑷ 廃棄物の貯蔵・取扱における火災安全に関する研究
サブテーマⅠ廃棄物処理施設の火災安全技術に関する研究
サブテーマⅡ RDF 爆発・火災に関する研究
⑸ 救急システムに関する研究
⑹ 消防用防護服の総合的な性能評価手法に関する研究
⑺ 地震時における石油タンクの火災および構造の安全性確保のための研究
サブテーマⅠ石油タンクの経年劣化に伴う危険度予測手法の確立に関する研究
サブテーマⅡ石油タンク火災の安全確保に関する研究
サブテーマⅢ浮き屋根等の安全性確保に関する研究
⑻ 新規化学物質等の危険性を把握するための研究
サブテーマⅠ新反応性物質等の危険性を把握するための研究
サブテーマⅡ廃棄物及びその処理施設の火災安全技術に関する研究
サブテーマⅢバイオ燃料等の性状確認等の研究
2. 基盤研究
⑴ 閉鎖型スプリンクラーヘッドの感熱体の経年挙動に関する基礎研究
⑵ 日本及び周辺諸国における林野火災特性の比較と火災発生拡大予測手法に関する研究
⑶ 一般住宅における初期火災時の燃焼特性に関する研究
⑷ 有風下の火炎風下に発生する旋風の構造に関する研究
⑸ 燃焼時における固体の内部構造に関する研究
⑹ 防火水槽の経年変化に関する研究
⑺ 屋外タンク貯蔵所のリスク解析
⑻ 林野火災発生確率と無降水継続日数の関係に関する研究
⑼ 着火・消炎と燃焼排出物生成の反応解析
⑽ ウォーターミストノズルの消火能力の評価方法に関する研究
⑾ 深層地下駅舎火災の数値シミュレーションによる煙流動に関する研究
⑿ 深層地下駅舎における火災時の煙制御に関する実験研究
― 170 ―
⒀ 火災リスクのモデル化と分析への統計手法の適用に関する研究
⒁ 災害被災者との面接のための臨床心理技術の応用に関する基礎的検討
⒂ 密度流を用いた竪穴空間内の煙挙動把握に関わる研究
⒃ 建物の特殊消防用設備等の性能に関する評価手法の開発と標準化に関する研究
⒄ 消防防災ロボットの活用を促進するための技術的研究
⒅ 室内環境データの収集と火災感知のための統計分析に関する研究
⒆ 災害現場における効率的な通信システムの構築に関わる研究
⒇ 長周期地震動特性から見た地震地体構造区分
地すべり移動土塊の歪みに関する研究
長周期地震動の理論的評価に関する研究
国民保護法等に係わる避難・避難施設に関する研究
炭化水素液体中を水沈降する際の静電気帯電量と放電危険性の評価
地震による建物被害把握のためのリモートセンシングデータのモデル化に関する研究
年 度
平成 17 年度
36 課題
1. 重点研究
⑴ 地震時の防災情報の創出とシステム化に関する研究
⑵ 斜面崩壊現場の二次崩壊危険度予測手法に関する研究
⑶ 火災時の安全避難技術の高度化に関する研究
サブテーマⅠ地下施設、大規模複合建築物等における避難誘導効果評価法に関する研究
サブテーマⅡ災害弱者の火災時避難安全のための警報・通報手法の開発
⑷ 廃棄物の貯蔵・取扱における火災安全に関する研究
サブテーマⅠ廃棄物処理施設の火災安全技術に関する研究
サブテーマⅡ RD. 爆発・火災に関する研究
⑸ 新燃料自動車に求められる消火設備の能力に関する研究
⑹ 地震時における石油タンクの火災および構造の安全性確保のための研究
サブテーマⅠ石油タンクの経年劣化に伴う危険度予測手法の確立に関する研究
サブテーマⅡ石油タンク火災の安全確保に関する研究
サブテーマⅢ浮き屋根等の安全性確保に関する研究
⑺ 新規化学物質等の危険性を把握するための研究
サブテーマⅠ新反応性物質等の危険性を把握するための研究
サブテーマⅡ廃棄物及びその処理施設の火災安全技術に関する研究
サブテーマⅢバイオ燃料等の性状確認等の研究
⑻ 救急システムに関する研究
2. 基盤研究
⑴ 閉鎖型スプリンクラーヘッドの感熱体の経年挙動に関する基礎研究
⑵ 一般住宅における初期火災時の燃焼特性に関する研究
⑶ 有風下の火炎風下に発生する旋風の構造に関する研究
⑷ 燃焼時における固体の内部構造に関する研究
⑸ 防火水槽の経年変化に関する研究
⑹ 救急出場の緊急度の関する研究
⑺ 林野火災発生に影響する気象要素に関する研究
⑻ 屋外タンク貯蔵所のリスク解析
⑼ 赤外線サーモグラフィを用いた残留応力測定に関する研究
⑽ ウォーターミストノズルの消火能力の評価方法に関する研究
⑾ 着火・消炎と燃焼排出物生成の反応解析
⑿ 密度流を用いた竪穴空間内の煙挙動把握に関わる研究
⒀ 建物の特殊消防用設備等の性能に関する評価手法の開発と標準化に関する研究
⒁ 深層地下駅舎における火災時の煙制御に関する実験研究
⒂ 火災リスクのモデル化と分析への統計手法の適用に関する研究
⒃ 消防防災ロボットの活用を促進するための技術的研究
⒄ 室内環境データの収集と火災感知のための統計分析に関する研究
⒅ 感知・警報用機器の無線ネットワーク化に関する研究
⒆ 災害現場における効率的な通信システムの構築に関わる研究
⒇ 長周期地震動特性から見た地震地体構造区分
― 171 ―
地震による建物被害把握のためのリモートセンシングデータのモデル化に関する研究
長周期地震動の理論的評価に関する研究
地すべり移動土塊の歪みに関する研究
消火設備用送水システムの効率化に関する研究
災害被災者との面接のための臨床心理技術の応用に関する基礎的検討
日本及び周辺諸国における林野火災特性の比較と火災発生拡大予測手法に関する研究
国民保護法等に係わる避難・避難施設に関する研究
炭化水素液体中を水沈降する際の静電気帯電量と放電危険性の評価
年 度
平成 18 年度
7 課題
⑴ 火災原因調査技術の高度化に関する調査研究
⑵ 過密都市空間における火災安全確保
⑶ ナノテク消防防護服の要素開発・評価方法の開発
⑷ 化学物質の火災爆発防止と消火
サブテーマⅠ化学物質等の危険性を把握するための研究
サブテーマⅡ廃棄物、リサイクル物及びその処理施設の火災安全技術に関する研究
サブテーマⅢ化学物質の消火に関する研究
⑸ 経年劣化および地震動による石油タンク損傷被害推定システムの高度化
⑹ 大規模自然災害時等の消防防災活動を支援するための総合システムの研究開発
サブテーマⅠ災害時要援護者等に対する警報伝達システムの開発
サブテーマⅡ円滑な消防活動を支援するためのシステムの開発
①広域応援部隊消防力最適配備支援システムの開発
②アドホックネットワーク技術を用いた広域消防援助隊用災害情報共有システムに関する
検討
サブテーマⅢ斜面崩壊現場の消防活動の安全性向上に関する研究
サブテーマⅤ災害対策本部における応急対応支援システムの構築
⑺ 特殊災害に対する安全確保
サブテーマⅠリサイクル資源化施設の火災爆発災害における消防戦術の研究
サブテーマⅢ消防防災ロボットの活用を促進するための技術的研究
年 度
平成 19 年度
7 課題
⑴ 過密都市空間における火災安全確保
⑵ ナノテク消防防護服の要素開発・評価方法の開発
⑶ 化学物質の火災爆発防止と消火
サブテーマⅠ化学物質等の危険性を把握するための研究
サブテーマⅡ廃棄物、リサイクル物及びその処理施設の火災安全技術に関する研究
サブテーマⅢ化学物質の消火に関する研究
⑷ 経年劣化および地震動による石油タンク損傷被害推定システムの高度化
⑸ 大規模自然災害時等の消防防災活動を支援するための総合システムの研究開発
サブテーマⅠ災害時要援護者等に対する警報伝達システムの開発
サブテーマⅡ円滑な消防活動を支援するためのシステムの開発
①広域応援部隊消防力最適配備支援システムの開発
②アドホックネットワーク技術を用いた広域消防援助隊用災害情報共有システムに関する
検討
サブテーマⅢ斜面崩壊現場の消防活動の安全性向上に関する研究
サブテーマⅣ 119 番通報に対する救急業務の高度化に関する研究
サブテーマⅤ災害対策本部における応急対応支援システムの構築
⑹ 特殊災害に対する安全確保
サブテーマⅠリサイクル資源化施設の火災爆発災害における消防戦術の研究
サブテーマⅢ消防防災ロボットの活用を促進するための技術的研究
⑺ 火災原因調査技術の高度化に関する調査研究
― 172 ―
2. 全国消防技術者会議
開催日、場所、参加者数
会議概要
1998.10.22 ∼ 10.23(第46回) 第 1 日
ニッショーホール
1. 特別講演
779名
災害時、情報はどうあるべきか
NHK 解説委員 吉村 秀實
2. 研究発表
⑴ 市街地火災に対する空中消火の可能性
山下 邦博
⑵ 新防火衣の製作について
横浜市消防局 渡辺 富治
⑶ 舞台幕の防炎性能に関する実験的研究(受熱環境下にあった舞台幕の防炎性能
の経時的変化とその評価法の研究)
東京消防庁 荻野 恭久
⑷ 消防活動の身体的負担に関する研究
東京消防庁 正木 豊
⑸ 古紙を利用した石油吸着材の試作
京都市消防局 片桐 勝治
⑹ 防災活動服・多機能防災シートの開発
東京消防庁 藤田栄一郎
⑺ メイン・ストレッチャー脚部に起立機構を付加することによる腰部への負荷軽
減について
名古屋市消防局 袴田 智治
⑻ 水流駆動式水中ポンプの研究開発
東京消防庁 橋本 剛
⑼ ホースカー積載用伸縮自在型とび口の開発
神奈川県総合防災センター 山田 登
他3名
⑽ 自動放水停止器具の開発について
札幌市消防局 伊藤 潤
他1名
第2日
1. 特別セッション「地震防災対策」
⑴ 消防防災情報ネットワークの提案
細川 直史
座間 信作
松原 美之
田村 裕之
⑵ 大規模地震時の道路機能支障評価に関する研究
広島市消防局 加納 敬士
⑶ 震災用簡易消火装置の開発
大阪市消防局 溝口 達夫
他2名
⑷ 洪水対策用地下調節池を活用した大容量水利の構築につて
東京消防庁 山田 哲夫
他1名
⑸ 地域社会の防火・防災力の向上に関する研究=木造密集地域の危険度評価体系
の確立と検証=
京都市消防局 萬治 亮三
⑹ 討論
2. 展示発表
⑴ 電気火災実験器(II)の試作について
⑵ 消防ホースへの空気封入器具の開発
⑶ 安定機能付き三連はしごの開発・改良
京都市消防局 奥谷 博司
平塚市消防本部 小林 保
東京消防庁 山田 健二
⑷ 携帯式検知管用マルチ真空吸引器の開発
名古屋市消防局 高井 悟
⑸ シリンダー式人工呼吸器具【ハイホー】
3. 研究発表
― 173 ―
呉市消防局 木下 工蔵
⑴ 電気痕に対する、SIMS(二次イオン質量分析装置)を使用した鑑識法の検証
東京消防庁 福島 一
⑵ 最近の車輌火災の実態
東京消防庁 多々良清一郎
他1名
⑶ 電子レンジの長時間使用による食品の出火危険に関する研究
神戸市消防局 柏木 恵三
⑷ 屋内貯蔵所から発生した静電気火災
東京消防庁 竹田 雪晴
⑸ 画像電送装置の試作について
名古屋市消防局 井澤 義仁
1999.10.21 ∼ 10.22(第47回) 第 1 日
ニッショーホール
1. 特別講演
766名
災害とトイレ
日本トイレ協会事務局長 上 幸雄
2. 時事講演
コンピュータ西暦 2000 年問題と危機管理体制のあり方 消防庁防災課 吉田 悦教
3. 研究発表
⑴ 液体化学物質用防除資器材の開発
東京消防庁 鶴見 文雄
⑵ 消防用ホースを用いた多機能化器具の改良
神奈川県総合防災センター 小林 保
他2名
⑶ ホースレイヤーの性能等追跡調査について
日本消防検定協会 山口登美夫
⑷ 隊員安全管理システムの研究開発(第 2 報)
東京消防庁 稲村 武敏
⑸ 廃棄物処理業における火災の実態
東京消防庁 鶴田 耕司
⑹ 車輌火災の実態と燃焼実験
名古屋市消防局 宮川 正嘉
他2名
⑺ リコール車から出火した地下街火災
東京消防庁 上田 和功
⑻ 危険物判定試験と国際化
古積 博
岩田 雄策
第2日
1. フォーラム「火災原因調査」
⑴ 趣旨説明
⑵ 洞道内の工事中ケーブルから出火した火災
東京消防庁 本橋由紀則
⑶ 身近な出火危険 −天然油脂ワックスの自然発火及びアロマテラピーの異常燃
焼メカニズム
京都市消防局 片桐 勝治
⑷ 運転停止後のエアコンからの出火について
名古屋市消防局 井澤 義仁
⑸ 荷積み中のタンクローリー火災に係わる原因調査について
東京消防庁 橋本 武彦
⑹ 討論
2. 展示発表
⑴ ホース延長装置付ホースカーの考案について
香芝・広陵消防組合 中西 義人
他1名
⑵ 簡単手作り電気火災実験器と市民指導用「身近な出火危険実験器」について
京都市消防局 奥谷 博司
⑶ 電動ストレッチャーの研究開発
東京消防庁 高井 啓安
⑷ 消防用高機能携帯無線機(FiReCOS)実証システムの紹介
松原 美之
田村 裕之
― 174 ―
細川 直史
高梨 健一
遠藤 真
3. 研究発表
⑴ 紫川水難救助における低体温下での心肺蘇生について
北九州市消防局 廣渡 和雄
⑵ 消防隊員の体力管理に関する研究
東京消防庁 正木 豊
⑶ 模型による街区火災の基礎的研究
東京消防庁 篠原 雅幸
⑷ 大震火災時における地域防災活動拠点の安全性確保に関する研究
㈱クボタ 佐藤 晃由
吉原 浩
山下 邦博
寒河江幸平
那波 英文
新井場公徳
米村 省一
⑸ 炎感知器の感度試験に用いる火源の分光特性
日本消防検定協会 尾島 徳夫
⑹ 消火活動で使用した水を火災の熱で固形化する技術の開発について
神戸市消防局 樫木 恵三
他3名
㈱興人 丸山 学士
他1名
⑺ ガス系消火剤の混合による消火性能の改善と評価
尾川 義雄
齋藤 直
佐宗 祐子
2000.10.19 ∼ 10.20(第48回) 第 1 日
ニッショーホール
1. 特別講演
825名
原子力災害への対応策 −米ブラウンスフェリー原発火災事故の恐怖−
物理学者・技術評論家 桜井 淳
2. 研究発表
⑴ バックドラフトに関する研究
札幌市消防局 橋本 好弘
⑵ 可搬式消火器具の消火能力の検証並びに効果的な活用方策に関する研究
東京消防庁 渡邉 茂男
⑶ 文化財建物の植物性屋根の燃焼特性と消火
高橋 哲
田村 裕之
竹元 昭夫
⑷ ハロン代替消火剤による消火時の燃焼生成物に関する実験的研究
日本消防検定協会 柏木 仁
他5名
⑸ 空中消火による市街地火災の延焼阻止効果に関する研究
佐藤 晃由
古積 博
竹元 昭夫
寒河江幸平
金田 節夫
岩田 雄策
⑹ 消防活動における熱中症予防対策の研究
東京消防庁 山田 羊一
⑺ 残火処理時における防塵マスクの有効性について 名古屋市消防局 宇佐美 晃
― 175 ―
⑻ 社会福祉施設における火災について
東京消防庁 八巻 耕司
⑼ 東京消防庁の火災鑑定の現状
東京消防庁 塩川 芳徳
⑽ 群馬県尾島町での爆発火災とヒドロキシルアミンの火災性状
古積 博
山田 實
岩田 雄策
長谷川和俊
第2日
1. フォーラム「消防用機器開発」
⑴ 趣旨説明
⑵ 消防隊支援用データ伝送システムについて
名古屋市消防局 高井 悟
⑶ パソコンによる消防力最適配置システムの開発
消防科学総合センター 山瀬 敏郎
⑷ 防火帽の改良について
東京消防庁 菱山 正樹
⑸ 噴霧ノズルの研究開発
東京消防庁 日比 康友
⑹ 討論
2. 展示発表
⑴ ホース搬送用ベルトの開発・改良・試作について
横浜市消防局 星川 正幸
⑵ 研修用電気火災実験器−電気火災鑑識技術の研修用実験教材について−
京都市消防局 小谷 勝規
⑶ 多目的救出台車の研究開発
東京消防庁 日比 康友
⑷ 消防活動支援情報システム(プロトタイプ)の開発
座間 信作
細川 直史
畑山 健
遠藤 真
松原 美之
田村 裕之
関沢 愛
高梨 健一
3. 研究発表
⑴ 油絵具の画用液を拭き取った布から出火した火災
東京消防庁 勝倉 忠男
⑵ 火災鑑識へのアプローチ −電気火災鑑識技術の研修カリキュラムと研修シス
テムについて
京都市消防局 片桐 勝治
⑶ 走行中の車輌火災
東京消防庁 坂巻 保則
⑷ 職場から始めよう自主防災(クイズ・フラッシュオーバー)
北九州市消防局 石山 裕
⑸ 深層地下駐車場内の吸引機械排煙による煙制御 −給気口の配置による煙流動
への影響−
渡部 勇市
松島 早苗
山田 常圭
⑹ 差込プラグの熱劣化による出火危険
名古屋市消防局 松村 健二
他六名
⑺ 走行中における四輪駆動車(4WD 車)の火災原因調査について (リア・デイ
ファレンシャルから出火した火災)
⑻ 塵芥車の火災について
⑼ プラスチックパレットの難燃化に関する研究
― 176 ―
東京消防庁 天野 英雄
東京消防庁 諸角 哲美
山田 常圭
箭内 英治
那波 英文
2001.11.1 ∼ 11.2(第49回)
ニッショーホール
第1日
1. 特別講演
897名
危機管理の要訣について
帝京大学法学部教授 志方 俊之
2. 研究発表・セッション 1(住宅火災)
⑴ ガスこんろ火災の防止について
砺波広域圏消防本部 上野 厚正
⑵ ガステーブル等における「あふれ火」による火災の概要
東京消防庁 伊東 浩一
⑶ 石油ストーブの使用中給油に係わる出火のメカニズムについて
東京消防庁 牛丸 順詞
⑷ 着衣着火による焼死を防ぐ
名古屋市消防局 水野 康三
⑸ 中高層建物の外部開口による上階延焼に関する研究
鹿島技研 鈴木 健
関澤 愛
山田 常圭
高梨 健一
箭内 英治
阿部 伸之
栗岡 均
他1名
3. 研究発表・セッション 2(産業災害)
⑴ 新築工事に伴う誤結線による建物火災
東京消防庁 小林 春光
⑵ 回廊型複合遊具の火災事例について
奈良市消防局 西岡 光治
⑶ きな粉や番茶粉の畜熱出火について
京都市消防局 西川富士彦
⑷ 地震による危険物施設の被害 −伊豆諸島における地震、鳥取県西部地震、芸
予地震−
山田 實
第2日
1. 消防研究所の今後
消防研究所の今後
野平 匡邦
2. 研究発表・セッション 3(消火)
⑴ 小型泡放射装置による泡消火薬剤の特性に関する研究 東京消防庁 内藤 晶義
⑵ 長期貯蔵たん白泡消火薬剤の劣化状況
日本消防検定協会 藤井 貢
⑶ 消防隊による消火活動における消火剤の有効性
東京消防庁 飯田 明彦
⑷ 水 / 空気 2 流体混合噴霧消火システムの研究開発
横浜市消防局 星川 正幸
⑸ 各種延焼阻止剤の延焼阻止の効果とメカニズム
高橋 哲
3. 展示発表
⑴ 四街道消防式補助方向指示器一体散光式赤色警光灯について
四街道市消防本部 安原 秀明
⑵ 四街道消防式サイレンアンプについて
四街道市消防本部 高梨 光彦
⑶ 水 / 空気 2 流体混合噴霧消火システム(新消火システム)の研究開発
横浜市消防局 本所 正泰
⑷ 持運びが便利な危険物実験装置及び収納ケースについて
京都市消防局 宮岸 稔
⑸ 消火器の破裂実験について
4. 研究発表・セッション 4(消防機材(その 1))
― 177 ―
日本消防検定協会
⑴ 消防活動用の光るロープの研究開発
東京消防庁 吉村 延雄
⑵ 初期型バスケット式はしご車の第二搭乗員用ステップの考案について
横浜市消防局 荒井 康彰
⑶ 消防活動に適した体力トレーニングの検証的研究
東京消防庁 山田 羊一
5. 研究発表・セッション 5(消防機材(その 2)
)
⑴ 火災調査写真のデジタル化への対応
東京消防庁 鵜沼 孝一
他1名
⑵ 救急車積載メイン・ストレッチャーの電動化について
名古屋市消防局 丹羽 隆博
⑶ メーンストレッチャーに関する研究
東京消防庁 佐藤 衛寿
2002.10.17 ∼ 10.18(第50回) 第 1 日
ニッショーホール
1. 特別講演
802名
リスクコミニュケーションから考える群衆リスクと対策
三井住友海上グループ㈱インターリスク総研副主任研究員 三島 和子
2. 研究発表・セッション 1(消防活動)
⑴ 爆風から受ける消防被服内部の衝撃及び温度に関する実験的研究
札幌市消防局 橋本 好弘
⑵ 震災時における消火栓の活用可能地域の判定システム(消火栓活用情報システ
ム)の構築について
東京消防庁 昆 文雄
他3名
⑶ 残火処理及び現場検証時に残存している燃焼生成ガスに関する研究
札幌市消防局 溜 真紀子
⑷ 広域的災害時における初期の自主防災活動要領について
京都市消防局 谷口 雅信
他1名
3. 研究発表・セッション 2(火災原因 1)
⑴ たばこによる可燃物への燃焼性状を解明するために行った委託研究成果につい
て
東京消防庁 大江 康夫
⑵ 大学の自家用発電機設備から出火した火災について
⑶ 電線コネクタからの出火事例
東京消防庁 小島 敏夫
名古屋市消防局 村田 雄二
4. 研究発表・セッション 3(火災原因 2)
⑴ 走行中の貨物自動車火災の鑑識とメーカー指導について(スタータモータから
出火した火災)
東京消防庁 石川 雅人
⑵ 鉄道関連火災の現況
東京消防庁 桑原 一徳
⑶ ガスコンロの点火状況の確認について
京都市消防局 奥谷 博司
第2日
1. 研究発表・セッション 4(機器開発)
⑴ 火災感知機能を有するエアコンについて
河関 大祐
田村 裕之
新コスモス電機㈱ 西上 佳典
⑵ 消防活動の特性分析に基づく高信頼性携帯警報器の研究開発
東京消防庁 稲村 武敏
⑶ 簡易救急担架の研究開発
⑷ 「放火自動撮影機」の開発について
― 178 ―
東京消防庁 白井 直人
名古屋市消防局 井澤 義仁
⑸ 水 / 空気 2 流体混合噴霧消火システムの研究開発(消火性能等の確認結果及び
消防隊員用放水装備)
横浜市消防局 杉山 章
2. 展示発表
⑴ 水 / 空気 2 流体混合噴霧消火システム(消防隊員用放水装備)の研究開発
横浜市消防局 本所 正泰
⑵ VR 技術を用いた火災の疑似体験
山田 常圭
阿部 伸之
飯田 明彦
3. 消研シンポジウム概要報告
消火設備に求められるもの:第 2 回消防研究所シンポジウムにおける討論から
佐宗 祐子
鶴田 俊
尾川 義雄
鈴木 恵子
4. 研究発表・セッション 5(建物火災)
⑴ 小規模雑居ビル火災を想定した実大火災実験の概要について
東京消防庁 森尻 宏
⑵ 遊技場火災の実態について
東京消防庁 長原 教子
⑶ 加圧防排煙による消防活動拠点確保のための遮煙風速の予測方法−深層地下施
設の場合−
渡部 勇市
松島 早苗
山田 常圭
5. 研究発表・セッション 6(防災一般)
⑴ 冷蔵庫の対震挙動及び安全対策の研究結果について
東京消防庁 阿部 俊彦
他1名
⑵ 外国語 119 番通報対応システム 9 カ国語編について 横浜市消防局 後藤 公雄
他2名
⑶ 身体障害者に対する効果的な防災訓練指導方法に関する調査研究
東京消防庁 元橋 綾子
⑷ アルコール系自動車燃料に対する消火器用消火薬剤の消火性能に関する調査研
究
日本消防検定協会 柏木 仁
他1名
2003.10.30 ∼ 10.31(第51回) 第 1 日
ニッショーホール
1. 特別講演
1050名
SARS- 東南アジアにおける実態と我が国における今後の対策
杏林大学医学部長 小林 宏行
2. 研究発表・セッション 1(火災原因 1)
⑴ 電磁調理器使用時における天ぷらなべ火災の発生条件
京都市消防局 奥谷 博司
⑵ 防水用塗料の重合熱による火災について
東京消防庁 小清水雄二
⑶ アルコール成分を含有する自動車燃料の石油ストーブへの誤給油に関する研究
東京消防庁 鈴木 健司
⑷ センサライトに起因する火災について
東京消防庁 上田 和功
⑸ 出火原因の究明がリコールに結びついた外国製乗用車の火災(オイル漏れから
出火した火災)
3. 研究発表・セッション 2(火災原因 2)
― 179 ―
東京消防庁 溝呂木 豊
⑴ 屋外タンク火災の火災原因調査について
横浜市消防局 星野 秀夫
他1名
⑵ ベルトコンベアの燃焼性状に関する委託研究結果について
東京消防庁 佐田 立郎
他2名
⑶ 揚げ玉の自然発火に関する調査研究
川崎市消防局 石田 純
他1名
⑷ 自然発火の原因となる油類の熱分析による発熱特性とその生成物(アクロレイ
ン)の検出について
名古屋市消防局 柴田 靖史
⑸ 動物性飼料の自然発火
高 黎静
岩田 雄策
古積 博
第2日
1. 研究発表・セッション 3(建物火災)
⑴ 小規模雑居ビルにおける延焼拡大事例
名古屋市消防局 高見 善幸
他4名
⑵ 小規模耐火建築物における煙流動と中性帯の管理について
東京消防庁 苫米地 守
⑶ 消防署における火災シミュレーションの利用方策について
東京消防庁 森尻 宏
2. 研究発表・セッション 4(防災一般)
⑴ ヒューマン・ファクターから見た消防活動と受傷危険に関する研究
東京消防庁 落合 博志
⑵ 防火設備対策の耐震信頼性を考慮した地震火災リスクの評価手法
東京大学大学院 海老原 学
清水建設㈱ 野竹 宏彰
関澤 愛
⑶ スクープストレッチャーの冷たさが傷病者に与える影響についての一考察
京都市消防局 山本 祥司
3. 展示発表
⑴ サイレンアンプ現場広報機能の考案について
四街道市消防本部 安原 秀明
他1名
⑵ 後部補助警光灯を活用した進行方向指示の考案について
四街道市消防本部 安原 秀明
他1名
⑶ 水 / 空気 2 流体混合噴霧消火システムを用いた放水装備の開発(可搬ユニット
放水装備の試作) 横浜市消防局 本所 正泰
⑷ 2 流体ノズルを用いた PAG 消火システムの性能について 三菱重工業㈱ 宮坂 政司
4. 研究発表・セッション 5(機器開発 1)
⑴ 住宅用火災警報器に関する研究
東京消防庁 長谷川忠大
⑵ 小型ガスクロマトグラフィーの開発について
東京消防庁 阿部 敏彦
⑶ 消防ポンプ自動車のポンプ稼働時間と燃料消費量について
箕面市消防本部 中村 保
他3名
― 180 ―
⑷ 聴覚障害者に対する火災警報意識アンケート調査
河関 大祐
田村 裕之
5. 研究発表・セッション 6(機器開発 2)
⑴ 水 / 空気 2 流体混合噴霧消火システムの研究開発(閉鎖空間における消火実験
結果)
横浜市消防局 杉山 章
⑵ 液体可燃物に対するウォーターミスト消火設備の消火能力と適用性
ニッタン㈱ 入江 健一
他3名
竹元 昭夫
金田 節夫
⑶ 2 流体ノズルを用いた PAG 消火システムの開発について
三菱重工業㈱ 野口真太郎
2004.10.21 ∼ 10.22(第52回) 第 1 日
ニッショーホール
1. 研究発表・セッション 1(家庭における火災)
735名
⑴ ハロゲンヒータによる火災実験について
東京消防庁 平林 光雄
⑵ グリル付きガスコンロによる火災危険
名古屋市消防局 佐藤 友保
他4名
⑶ リコールに結びついたビルトインガスオーブンの火災事例
川崎市消防局 千葉 幸範
⑷ 生ごみ処理機の火災実験について
東京消防庁 五十嵐慶太
2. 研究発表・セッション 2(火元とその発生メカニズム)
⑴ セルフスタンドにおける顧客の静電気除電対策に関する研究
東京消防庁 鈴木 健司
他1名
⑵ エステ用オイルの発熱の可能性について
京都市消防局消防学校 河中慶次郎
⑶ 等温マイクロカロリーメーターを用いた自然発火性物質の測定手法について
東京消防庁 森尻 宏
他1名
⑷ 微小火源による可燃物の燃焼性状解明に関する調査研究
東京消防庁 喜多 洋樹
3. 研究発表・セッション 3(建物火災)
⑴ 予防面から見た大規模店舗火災の調査結果
東京消防庁 石川 雅人
⑵ 一般住宅の収容物資材が燃焼する時に発生する粉塵量と粒径分布について
札幌市消防局消防学校 川瀬 信
北海道大学大学院 早坂 洋史
⑶ 一酸化炭素センサの性能に関する調査研究
日本消防検定協会 尾島 徳夫
⑷ 廃棄物の蓄熱火災事例と危険性評価
古積 博
神奈川県産業総合研究所 若倉 正英
4. 研究発表・セッション 4(消防活動 1)
⑴ ガラスの破壊に関する研究(ガラスの種類と破壊方法)東京消防庁 長倉 輝明
⑵ 火災シミュレーションの活用について
東京消防庁 飯田 明彦
他1名
⑶ 水 / 空気 2 流体混合噴霧消火システムの研究開発−消火戦術実験結果−
横浜市消防局 芳村 眞一
⑷ 新戦術もりかど放水システム
守口市門真市消防組合消防本部 坂本 正人
⑸ サーマルマネキンを用いた消防隊員用防火服の耐炎性能
― 181 ―
箭内 英治
篠原 雅彦
畑野 崇
第2日
1. 特別講演
一元的な危機管理体制の必要性
京都大学巨大災害研究センター 林 春男
2. 展示発表
⑴ 呼吸管理用訓練人形の開発に関する研究
東京消防庁 吉田 雄太
⑵ 水 / 空気 2 流体混合噴霧消火システムの概要と開発成果
横浜市消防局 本所 正泰
⑶ 豪雨災害対策のための危機管理・図上訓練システム
(財)消防科学総合センター 日野 宗門
⑷ 全身体感型模擬火災シミュレータ(Fire Cube)の開発
山田 常圭
阿部 伸之
㈱フジタ 須賀 昌昭
3. 研究発表・セッション 5(消防活動 2)
⑴ 火災現場における木造住宅の 2 階床落下・原因に関する調査研究結果について
東京消防庁 今野 利弘
⑵ 災害活動時における消防隊員の活動負荷とヒートストレス発生危険対策
札幌市消防局消防学校 橋本 好弘
他3名
北海道大学大学院 川内健太郎
⑶ 消防活動モデルを用いた効率的な体力トレーニングに関する検証的研究
東京消防庁 村山 隆之
⑷ 同時多発火災に対する最適消防力運用とその効果に関する研究−消防活動支援
情報システムを用いたケーススタディ−
東京大学 関澤 愛
井出 寛貴
遠藤 真
座間 信作
財消防科学総合センター 山瀬 敏郎
4. 研究発表・セッション 6(消防における機器開発)
⑴ 高機能型携帯警報器及び隊員探索装置の開発について 東京消防庁 有山修平
⑵ 2.4GHz 帯の電波による映像伝送システムに関する調査研究
長野県情報技術試験場 清水 洋
他2名
⑶ 視覚障害者用、手の平感覚による避難誘導装置の考察
京都市消防局 杉山 久
⑷ 地震対策用「市民啓発展示モデル」の試作
名古屋市消防局消防学校 野村 岳雄
他1名
5. 技術懇談会
2005.10.20 ∼ 10.21(第53回) 第1日
ニッショーホール
1. 特別講演
770名
大規模災害時の救急医療対応と消防−阪神・淡路大震災の教訓は JR 福知山線事故
で活かされたか?−
2. 研究発表・セッション 1(火災原因 1)
― 182 ―
兵庫県災害医療センター 中山 伸一
⑴ ハロゲンヒーター及びカーボンヒーターに関する実験結果
東京消防庁 大滝真由美
⑵ ガステーブルに係る火災について
東京消防庁 喜多 洋樹
⑶ リコール品と疑われる電気製品の火災調査について 川崎市消防局 植原 富造
⑷ インバーター式蛍光灯から出火した事例
東京消防庁 岩
敏郎
3. 研究発表・セッション 2(火災原因 2)
⑴ エステサロンで使用されたタオルの火災について
⑵ バイオディーゼル燃料の自然発火について
東京消防庁 老沼 康弘
名古屋市消防局 柴田 靖史
名古屋市立大学大学院 清水 興安
⑶ 危険物施設等における事故の人的要因に関する分析手法
危険物保安技術協会 時岡 宏彰
⑷ 地下タンク等の外面保護に用いる塗覆装への危険物の影響に関する研究
東京消防庁 菊池 保正
他2名
⑸ 屋外貯蔵タンクの浮き屋根に係る評価について
危険物保安技術協会 工藤 守
⑹ 石油タンクの経年劣化に伴う危険度予測手法の確立に関する研究 − AE 法に
よるタンク底部の腐食損傷評価−
山田 實
西 晴樹
廣川 幹浩
座間 信作
畑山 健
第2日
1. 研究発表・セッション 3(消防活動 1)
⑴ 消防隊員活動支援装置の開発と基礎研究
横浜市消防局 三浦 大
⑵ 温泉掘削現場における火災
東京消防庁 渕上 忍
⑶ 障害となる物品を排除しながら閉鎖する防火戸の研究
京都市消防局 井上喜久雄
⑷ 遠距離延長用ホース結合金具の開発について
川崎消防局 鈴木幸太
2. 研究発表・セッション 4(消防活動 2)
⑴ 携帯電話回線データ通信を用いて、消防ポンプ車の自動中継運転(長距離中継
送水)システム、二又分岐栓自動制御化について
中和広域消防組合 清嶋 隆一
⑵ 安全は足元から
豊橋市消防本部 菅沼 宏之
⑶ 低水位河川からの有効取水に関する研究
東京消防庁 細谷 昌右
他4名
3. 展示発表
⑴ 水道水利用型簡易洗眼器について
朝霞地区一部事務組合埼玉県南西部消防本部 藤崎 明
他1名
⑵ 安全帯を一体にした空気呼吸器ハーネス
四街道市消防本部 高梨 光彦
⑶ 消防業務全般におけるデータ管理について
那覇市消防本部 島袋 弘樹
⑷ 標準型市町村防災 GIS について
消防科学総合センター 小松 幸夫
― 183 ―
⑸ 安全は足元から
豊橋市消防本部 菅沼 宏之
4. 研究発表・セッション 5(消防装備)
⑴ 空気残量監視機能付き空気呼吸器の研究開発
東京消防庁 有山 修平
⑵ 水難救助活動時における救助者の装備について(クイックウォーターレス
キュー)
塩釜地区消防本部 小島 隆志
⑶ ダンプカー等から土砂を直接投入できる土のう作成機の試作について
京都市消防局 木田 哲次
⑷ 消防職員の勤務時における身体負荷に関する研究
札幌市消防局 橋本
好弘
他3名
⑸ 蓄熱体に注水時の熱移動とその影響に関する検討
廖 赤虹
佐宗 祐子
尾川 義雄
鶴田 俊
5. 研究発表・セッション 6(消防活動 3)
⑴ 消防研究所における石油タンク火災の消火に関する研究概要
⑵ 石油タンク火災用泡消火薬剤について
竹元 昭夫
第一化成産業㈱ 築地 千春
⑶ 大容量泡放射システムによる泡放射実験概要 危険物保安技術協会 川田 等
⑷ 大容量泡放射砲によるタンク火災の消火
深田工業㈱ 木戸 健二
⑸ 中越地震時の応援消防隊に対するアンケートの調査結果
新井場公徳
鄭 炳表
座間 信作
高梨 健一
2006.11.1 ∼ 11.2(第54回)
ニッショーホール
第1日
1. 特別講演
760名
火災・中毒などの化学災害に関する話題
災害情報センター 駒宮 功額
2. 講演
消防防災科学技術推進戦略の策定について
消防庁 白石 暢彦
3. 研究発表・セッション 1(消火設備・消防活動)
⑴ 大量物品販売店舗における住宅用スプリンクラー設備の火災抑制効果確認実験
の結果
東京消防庁 細谷 昌右
他4名
⑵ 屋外から屋内及び屋内での放水による散水分布の検証結果について
東京消防庁 根本 昌平
4. 研究発表・セッション 2(消防装備)
⑴ スタティックロープ(R・R・R 資機材)の強度等に関する実験的研究
札幌市消防局 五十嵐征爾
他3名
⑵ IC. グを活用した消防隊員の進入管理の検証について東京消防庁 鈴木 照雄
⑶ 消防隊員活動支援装置の研究開発
横浜市安全管理局 井野 幸夫
⑷ 西部消防「阿部式」布水槽の開発について
鳥取県西部広域行政管理組合消防局 阿部 至
⑸ リズム発生器を使用した胸骨圧迫心臓マッサージ補助具「ハートマーカー」の
考案について
呉市消防局 惣引 陸王
第2日
1. 研究発表・セッション 3(火災原因調査 1)
⑴ グリニャール試薬製造中に発生した化学工場火災の概要
― 184 ―
岩田 雄策
⑵ RDF 及び滅菌 RDF の発酵並びに微小発熱について
名古屋市消防局 柴田 靖史
古積 博
⑶ 不乾性油(オリーブオイル)の発熱の可能性について
京都市消防局 河中慶次郎
⑷ 公演中の劇場から出火した火災
東京消防庁 入口 洋史
2. 研究発表・セッション 4(火災原因調査 2)
⑴ セルフスタンドにおいて給油中に出火した火災
東京消防庁 冷水 美良
⑵ 減圧残渣油貯蔵タンク爆発火災
川崎市消防局 森 新一
⑶ 実タンクを用いた浮き屋根揺動挙動の検証
西 晴樹
3. 展示発表
⑴ 鼻カニューレ内蔵高濃度酸素マスクの開発
川越地区消防局 波田野英二
⑵ 情報送受信装置の検証
東京消防庁 鈴木 照雄
他1名
⑶ 自在ストレッチャーの改良について
川越地区消防局 内田 平
⑷ 可搬式小型動力ポンプソーラー補充電の考案(試作)について
京都市消防局 畑 克己
4. 研究発表・セッション 5(火災原因調査 3)
⑴ 火災原因究明におけるメーカー等の連携事例
川崎市消防局 佐藤 健一
⑵ 乗用車の前照灯スイッチから出火した火災
東京消防庁 廣田 勲
⑶ 鉄道橋梁上の枕木から出火した火災
東京消防庁 吉本 隆寿
⑷ ごみ処理施設の火災事例について
箕面市消防本部 原 浩二
⑸ 微量ガス成分の分析システム
東京消防庁 黒田 裕司
5. 研究発表・セッション 6(消防活動)
⑴ 搬送システムの一本化
豊橋市消防本部 河合 克欣
⑵ 消防隊員の体力評価について
東京消防庁 坂口 智久
⑶ 惨事ストレス対策に関する調査検証
東京消防庁 加藤 友啓
⑷ 北九州方式 建物火災における消火戦術について 北九州市消防局 松本 裕二
⑸ 送水効率の向上とその効果
横浜市安全管理局 池田 盛雄
2007.10.18 ∼ 10.19(第55回) 第1日
ニッショーホール
1. 特別講演
710名
ユビキタス技術の実際と展望
東京大学大学院 越塚 登
2. 第 6 回産学官連携推進会議 産学官連携功労者表彰総務大臣賞 受賞記念講演
少水量型消火剤の開発と新たな消火戦術の構築
北九州市消防局 山家 桂一
3. 研究発表・セッション 1(火災原因調査 1)
⑴ 廃棄した植物油が自然発火した火災
東京消防庁 山本 祐子
⑵ エレベータのワイヤーが一部破断して出火した火災
東京消防庁 柴田 功一
⑶ 大電流遮断時に配線用遮断器から発生する消弧ガスによる火災
東京消防庁 冷水 美良
4. 講演
消防研究センターの研究等紹介
山田 實
5. 研究発表・セッション 2(火災原因調査 2)
⑴ 海上輸送用コンテナ爆発火災の火災原因調査結果及びその後の取り組みについ
て
横浜市安全管理局 山田 俊哉
― 185 ―
他1名
⑵ 水道用コールタールエナメル塗覆装配管の火災検証
横浜市安全管理局 本所 正泰
⑶ 温浴活性循環機に起因する建物火災について
川崎市消防局 浅井 国春
⑷ ガスこんろの過熱防止装置と天ぷらなべ火災に関する考察
京都市消防局 谷村 良明
他2名
第2日
1. 講演
消防防災科学技術の総合的推進
消防庁 鈴木 和男
2. 研究発表・セッション 3(消防活動 1)
⑴ 消防活動能力向上のための訓練手法に関する検証(消防活動時における表面筋
電図学的検証)
東京消防庁 吉田 圭佑
⑵ 赤外線カメラを活用した消防隊員活動支援装置の研究と開発
横浜市安全管理局 井野 幸夫
⑶ 災害現場で二次災害を防ぐ遠隔操作型情報収集器材「小型クローラ移動ロボッ
ト FRIGO-M」
三菱電機特機システム㈱ 福島 徹
他2名
天野 久徳
3. 研究発表・セッション 4(火災の動向)
⑴ 火災による死者の分析について(火災統計資料∼火災による死者の実態∼)
東京消防庁 高橋 直樹
⑵ 東京における火災の傾向
東京消防庁 秋葉 房雄
他3名
4. 展示発表
⑴ 災害現場で二次災害を防ぐ遠隔操作型情報収集器材「小型クローラ移動ロボッ
ト FRIGO-M」
三菱電機特機システム㈱ 福島 徹
他2名
天野 久徳
⑵ 照明付瞳孔ゲージの開発
柏原羽曳野藤井寺消防組合 小松 浩二
他2名
⑶ 赤外線カメラを活用した消防隊員活動支援装置の開発
横浜市安全管理局 三浦 大
⑷ 救急業務高度化データネットワークの開発
⑸ 頸椎固定器具の改良について
東海大学 山本五十年
川越地区消防局 金子 亮一
5. 研究発表・セッション 5(救急・救助)
⑴ 多目的救助ネットの考案について
天草広域連合消防本部 丸田 光二
⑵ 救急需要対策に関する研究
帝京大学 坂本 哲也
⑶ 救急業務高度化データネットワークの開発
東海大学 山本五十年
他 15 名
⑷ 心肺蘇生中の心電図解析に基づく抽出波形の早期認知システムの開発
杏林大学 山口 芳裕
他5名
6. 講演
火災専門技術者の養成及び将来への展望∼ 21 世紀 COE プログラムにおける火災
科学研究と専門教育∼
― 186 ―
東京理科大学 菅原 進一
他1名
若月 薫
7. 研究発表・セッション 6(消防活動 2)
⑴ ホースラインや歩道の段差等を安全に乗り越え可能なホースカーの改良
京都市消防局 岡野 恭哲
⑵ 高齢化社会におけるホームセキュリティからホームセーフティへの提案(閉じ
込め防止機能の考案)
大阪市消防局 溝口 達夫
他1名
8. 研究発表・セッション 7(消火)
⑴ 放水流量・放水形状の違いによる消火特性の検証
東京消防庁 玉越 孝一
⑵ 早期火災通報方策の確認実験の結果
東京消防庁 細谷 昌右
他1名
⑶ エタノール含有ガソリンの消火性状の検証
東京消防庁 木田 清春
他5名
⑷ 泡消火剤の泡性状に関する検討
― 187 ―
内藤 浩由
3. 消防防災研究講演会
開催日、場所、参加者数
第 1 回(平成 9 年度)
講演会概要
テーマ「新消火技術の科学と動向」/「兵庫県南部地震から何を学んだか?」
消防研究所
⑴ ハロゲン系消火剤の燃焼化学
消防研究所 佐宗 祐子
⑵ 新消火剤の消火性能と課題
消防研究所 斎藤 直
佐宗 祐子
尾川 義雄
⑶ 水による消火の実際と延焼阻止技術
消防研究所 高橋 哲
⑷ 阪神・淡路大震災における火災被害と消防活動
消防研究所 関 愛
⑸ 出火の状況および住民の火災への対応
消防研究所 鈴木 恵子
竹元 昭夫
松原 美之
建築研究所 北後 明彦
他1名
⑹ 地震被害情報の効率的収集方法
消防研究所 座間 信作
細川 直史
畑山 健
関沢 愛
第 2 回(平成 10 年度)
消防研究所
テーマ「石油タンクの防災」
【石油タンクの火災対策】
226 名
⑴ 大規模石油タンク火災研究の概要
消防研究所 古積 博
⑵ 石油備蓄基地の防災対策と苫小牧での燃焼実験
石油公団 高橋 徹
⑶ 石油タンク火災の燃焼性状
消防研究所 古積 博
岩田 雄策
⑷ 大規模石油燃焼から生じる燃焼音
消防研究所 鶴田 俊
【耐震及び腐食防食からみた石油タンクの安全技術】
⑸ 地震による石油タンクの損傷事例
消防研究所 山田 實
⑹ 地震時に浮き上がり挙動する石油タンクの応力解析
甲陽建設工業 吉田 聖一
⑺ 石油タンク用ガラスフレーク塗料の塗膜欠陥発生原因の分類と塗膜劣化の解析
について
日本油脂㈱ 中田 勝康
他3名
⑻ 石油タンク底板裏面腐食を対象とする新しいNDT技術
横浜国立大学 関根 和喜
第 3 回(平成 11 年度)
消防研究所
テーマ「住宅防火を巡る課題」/「火災感知器の性能規定化を目指した研究」
⑴ 最近の火災による死者の傾向と死者低減方策についての考察
消防研究所 関沢
⑵ 住宅内収納可燃物の実態と火災延焼拡大
愛
鹿島技術研究所 佐藤 博臣
⑶ 小規模火源着火によるカーテン等繊維製品の燃焼性状 消防研究所 箭内 英治
⑷ 火災感知器の性能規定化を巡る動向
⑸ 傾斜天井下の流れ性状
⑹ 高天井空間での火災感知器の動作
― 188 ―
消防庁 鈴木 和男
東京理科大学 須川 修身
消防研究所 河関 大祐
第 4 回(平成 12 年度)
消防研究所
テーマ「市街地火災における空中消火技術」
⑴ 市街地火災時の空中消火による火災抑止効果に関する研究の概要
55 名
消防研究所 佐藤 晃由
⑵ 市街地火災を想定した空中消火実験と航空消火活動基準
東京消防庁 中島 義男
⑶ 投下水の散布範囲及び火災建物の温度変化 大分工業高等専門学校 小西 忠司
⑷ ヘリコプターの飛行による後流の発生
消防研究所 金田 節夫
⑸ 火災抑止と延焼阻止効果
消防研究所 竹元 昭夫
⑹ 水投下による放射照度の変化
消防研究所 岩田 雄策
⑺ 市街地火災におけるCH− 47 による空中消火について
防衛庁 友池 達也
⑻ 市街地火災における空中消火の有効性と限界
財団法人日本気象協会 山下邦博
第 5 回(平成 13 年度)
消防研究所
テーマ「消防用設備等の性能評価手法の構築に向けて―性能評価に係る技術的検討と
研究の現段階―」
88 名
⑴ 消防総プロの取り組みの概要と総合的防火性能評価のフレームワーク
消防研究所 関沢 愛
⑵ 火災の初期拡大抑制性能評価の考え方について
清水建設株式会社 野竹 宏彰
⑶ 防炎カーテンの防火性能検証実験
消防研究所 箭内 英治
⑷ 防火対象物における火災発生初期の火災シナリオ
TOM建築防災研究室 水野 智之
⑸ 火災感知器の作動予測に関する検証実験―住宅、ホテル、事務所模型での実験
および空調気流の影響について―
消防研究所 河関 大祐
⑹ 現状の消火設備の性能の検証実験―自動消火設備をモデルとして―
消防研究所 鶴田 俊
⑺ 避難器具および消防活動拠点に必要とされる性能に関する実験的検討
消防研究所 山田 常圭
第 6 回(平成 14 年度)
消防研究所
テーマ「小規模雑居ビル火災をめぐる問題と防火安全対策」
⑴ 明星 56 ビル火災の概要と問題点
168 名
消防研究所 久保田勝明
⑵ シミュレーション技術の明星 56 ビル火災への適用例と今後の技術上の課題
消防研究所 阿部 伸之
⑶ 階段室における感知設備のあり方に関する実大火災実験概要
火災報知器工業会 山内 幸雄
⑷ 階段室における消火設備のあり方に関する実大火災実験概要
日本消火設備工業会 大木 健二
⑸ 小規模雑居ビルを想定した実大火災実験概要
東京消防庁消防科学研究所 森尻 宏
⑹ 小規模雑居ビル等における防火安全対策消防法改正の意義と内容
総務省消防庁予防課
第 7 回(平成 15 年度)
消防研究所
テーマ「産業施設における最近の火災事故」
⑴ 神奈川県横浜市で発生した石油タンクの爆発火災事故の概要について
385 名
消防研究所 西 晴樹
⑵ 不燃ゴミ処理施設の火災事例とベルトコンベアの燃焼性状に関する委託研究結
果について
東京消防庁 久保田幸雄
⑶ RDF施設の火災爆発事故
― 189 ―
消防研究所 鶴田 俊
第 8 回(平成 16 年度)
消防研究所
⑷ タイヤ製造工場における火災概要について
消防研究所 高橋 厚裕
⑸ 鹿児島市南国花火工場爆発事故
消防研究所 古積 博
テーマ「地震被害軽減に向けての消防研究所での調査研究活動∼阪神淡路大震災後の
10 年を顧みて∼」
215 名 【消防活動上の課題と対策】
⑴ 同時多発火災に対する消防力運用効果とその最適化
消防研究所 関沢 愛
⑵ 空中消火および長距離送水システム
消防研究所 金田 節夫
⑶ 少量水による大火災の延焼阻止技術
消防研究所 竹元 昭夫
⑷ 通信の確保
消防研究所 高梨 健一
【危険物施設の耐震性確保】
⑸ 阪神・淡路大震災における屋外タンク貯蔵所の被害状況
消防研究所 山田 實
⑹ 平成 15 年(2003 年)十勝沖地震での石油タンク被害調査と耐震安全性の検討
消防研究所 西 晴樹
【地震火災への備え】
⑺ 市民行動と出火防止
消防研究所 鈴木 恵子
⑻ 地域防災活動拠点の火災安全性および水利の確保
消防研究所 吉原 浩
【情報面からの応急対応支援】
⑼ 消防活動支援情報システム
消防研究所 座間 信作
⑽ これからの防災情報システム
1)地方自治体の災害対策本部のための地震災害応急対応支援システムの開発
消防研究所 胡 哲新
2)危機管理対応情報の共有技術による減災対策プロジェクトの紹介
消防研究所 座間 信作
【特別講演】
⑾ 消防におけるこれからの地震防災対策
第 9 回(平成 17 年度)
消防研究所
消防研究所 室崎 益輝
テーマ「石油タンクの構造および火災に対する安全対策」
⑴ 屋外タンク貯蔵所に関する保安対策の現状
191 名 【浮き屋根の安全対策】
消防庁危険物保安室 梅原 直
⑵ 石油タンクのスロッシングに係るやや長周期地震動設計用スペクトル
消防研究所 座間 信作
⑶ 実タンクによるスロッシング挙動
消防研究所 西 晴樹
⑷ 屋外貯蔵タンクの浮き屋根に係る評価について
危険物保安技術協会 工藤 守
【全面火災に対する安全対策】
⑸ 苫小牧市ナフサタンク火災後に行われた石油タンクの大規模な火災実験
消防研究所 古積 博
第 10 回(平成 18 年度)
消防研究センター
⑹ 大容量泡放射砲の泡放射特性について
消防研究所 竹元 昭夫
⑺ 泡消火剤の消火性能について
消防研究所 内藤 浩由
テーマ「住宅火災の死者低減に向けて」
⑴ 改正消防法による住宅用火災警報器の設置義務化等について
251 名
消防庁予防課 楠田 勝彦
【住宅火災の初期火災性状】
⑵ 住宅における初期火災の典型的パターンの抽出
消防研究センター・
〔併任〕東京大学 関沢 愛
― 190 ―
⑶ 住宅初期火災の典型的パターンの再現実験
消防研究センター 箭内 英治
⑷ 実大規模における煙流動性状
ホーチキ株式会社 万本 敦
【高齢者等要援護者の火災安全】
⑸ 長崎県グループホーム火災の概要と再現実験
消防研究センター 片岡 俊明
⑹ 火災時避難安全のための警報・通報手法の開発 消防研究センター 河関 大祐
⑺ 住宅火災高リスクグループの実態とその動向
消防庁消防技術政策室 鈴木 恵子
第 11 回(平成 19 年度)
消防研究センター
テーマ「廃棄物・バイオマス等の環境対策に伴う新たな火災危険への取り組み」
⑴ 最近の廃棄物、再生資源の物性からみた火災危険
188 名
消防研究センター 古積 博
⑵ 再生資源化施設の火災爆発事例
消防研究センター 鶴田 俊
⑶ 生ごみ施設における火災危険と対策
消防研究センター 岩田 雄策
⑷ (不法)堆積廃棄物の火災と実大実験の概要
独立行政法人国立環境研究所 遠藤 和人
⑸ 廃棄物施設の防火・消火技術の開発
消防研究センター 佐宗 祐子
⑹ 再生資源化施設等における消防活動、装備の開発
消防研究センター 鈴木 健
― 191 ―
4. 長官表彰受賞者
年 度
平成 10 年度
1. 優秀賞(9 編)
A. 消防吏員及び消防団員等による消防防災機器の開発・改良の部(5 編)
⑴ フォグガン用ピックアップ式泡ノズルの改良
市川 和由
東京消防庁 篠宮 賢二
⑵ アウトリガー張り出し補助装置【プレアウトリガー誘導ビーム】 呉市消防局 川畑 一義
⑶ バルブキー及び蓋開けの改良
川越地区消防組合消防本部 佐藤 貴洋
⑷ 操作要領の絵文字化(消防用設備等の標識、操作要領表示の改良)
京都市消防局 杉山 久
⑸ ラリンゲアルマスク用カフ形成器の考案
広島市消防局 三谷 隆
B. 消防吏員及び消防団員等による消防防災科学論文の部(3 編)
⑴ 消防用ホースを活用しての空気注入による水面上延長とその多目的応用活用について
河野 廣義
滝本 弘美
大阪市消防局 小谷 正範
⑵ 文化財(美術工芸品)の防火・消防活動対策に関する考察
西村 常男
京都市消防局 伊藤 芳隆
⑶ 木造共同住宅に対する火災予防対策について
京都市消防局 柳田 賢司
C. 一般による消防防災機器の開発・改良の部(1 編)
⑴ レスキューロボットの開発
有年 雅敏
兵庫県立工業技術センター 阿部 剛
D. 一般による消防防災科学論文の部(該当無し)
年 度
平成 11 年度
1. 優秀賞(15 編)
A. 消防吏員及び消防団員等による消防防災機器の開発・改良の部(4 編)
⑴ 水中検索棒の改良
⑵ ホース巻取機(エスカルゴ)の開発
⑶ 災害現場活動靴の改良
広島市消防局 児玉 勉
杉原 能隆
山下 正夫
福山地区消防組合消防局 渡辺 素子
森口 政一
木村 俊也
京都市消防局 松苗 春男
⑷ ラリンゲアルマスク固定補助器具の開発について
京都市消防局 吉岡 洋一
B. 消防吏員及び消防団員等による消防防災科学論文の部(5 編)
⑴ 出火危険を防ぐための高齢者が使いやすい差込みプラグの改良について
京都市消防局
⑵ 無落雪型木造共同住宅における小屋裏感知器のあり方について
札幌市消防局
⑶ 残存危険物の測定方法にかかる研究について
岩間 茂文
坂井 宏至
橋本 好弘
笹井 吉孝
本岡 一志
京都市消防局 大槻 貞彦
⑷ 都市型水害用インスタント水のうの開発
林 孝俊
柴田 明夫
京都市消防局 片桐 勝治
⑸ 「火災原因調査の目的について」ガスクロマトグラフの装備を中心として
安来市能義郡消防組合消防本部 松本城太郎
C. 一般による消防防災機器の開発・改良の部(5 編)
― 192 ―
⑴ 緊急用簡易担架の開発(Rescue Board)
安達紙器工業株式会社 安達 昭
⑵ 水路付きはしご車の開発
⑶ 警戒地図表示式機器の開発
株式会社モリタ 稲本 純司
片倉 辰男
沖電気防災株式会社 大橋 貞雄
根立 敏
広川 登朗
芦森工業株式会社 中岡 孝寿
富士ロビン株式会社 波多野洋明
⑷ 消防用テーパーホースの開発
⑸ 可搬式全自動消防ポンプの開発
D. 一般による消防防災科学論文の部(1 編)
⑴ RTI-C モデルによる熱感知器の作動時間の予測
2. 奨励賞(1 編)
⑴ 分岐の改良について
土肥 学
万本 敦
ホーチキ株式会社 山内 幸雄
兵庫県宍粟郡一宮町消防団 守本 達由
年 度
平成 12 年度
1. 優秀賞(12 編)
A. 消防吏員及び消防団員等による消防防災機器の開発・改良の部(5 編)
⑴ 酸素マスク固定バンドの開発・改良
⑵ 空気のこぎり携帯器具
峡北広域行政事務組合 浅川 精
奥野 治男
溝江 秀晴
東京消防庁 飯島 義明
⑶ SEE 装置(セーフティー・アイ・イヤーシステム)の開発
野城 省一
熱田 任夫
東京消防庁 横山 敏夫
⑷ クイックキャッチャーの開発
西宮市消防団 林田 高明
⑸ 有蓋式防火水槽凍結防止シート
松本 英俊
名和 秀雅
東十勝消防事務組合 岩崎 豊
B. 消防吏員及び消防団員等による消防防災科学論文の部(3 編)
⑴ 初期消火効力の向上策に関する研究
京都市消防局 木村 義雄
⑵ 斜面災害における救助活動可能時間を予測する研究
⑶ 仏像等の文化財搬出・防災対策に関する研究
東京消防庁 長瀬 聡
山本 正弘
藤田 裕喜
京都市消防局 川上 敏宏
C. 一般による消防防災機器の開発・改良の部(4 編)
⑴ 電動ジェットシューターの開発
⑵ 避難器具・緩降機の着用具の改良
太田 卓
水野 孝則
芦森工業株式会社 本間 毅
松本機工株式会社緩降機技術開発部
⑶ 幼稚園の浄化槽を防火貯水槽に改良
⑷ 二輪牽引式の多目的消防活動二輪車の開発
一宮幼稚園 楠瀬 幸陽
株式会社 MSK 浜畑 徳久
D. 一般による消防防災科学論文の部(該当無し)
2. 奨励賞(2 編)
⑴ 軽微火災用簡易消火器具の開発
玉野市消防本部 田代 努
⑵ 警告サイレン付操作箱保護カバー(びっくり箱)の開発
株式会社トキメック防災グループ
年 度
平成 13 年度
1. 優秀賞
A. 消防吏員及び消防団員等による消防防災機器の開発・改良の部(5 編)
― 193 ―
⑴ 火災調査ノートの開発
神戸市消防局 前 益幸
⑵ CPR ボードの改良
川崎市消防局 京増 敏彦
⑶ 水中破壊器具『SWAT』の開発
尾道地区消防本部 林 智和
⑷ 消防用自在式スパナー
⑸ 搬送用フリーバンド
東京消防庁 小野 正昭
網野 富夫
本部喜久男
塚原 良治
金子 邦衛
柳内 宏之
東京消防庁 河野雄次郎
B. 消防吏員及び消防団員等による消防防災科学論文の部(3 編)
⑴ 携帯電話による消防防災ボランティア・メール・ネットワーク構想について
福岡県南広域消防組合消防本部 高橋 浩
⑵ 環境にやさしい油流出事故の処理方法について
京都市消防局 川村 哲
⑶ 中高層建物におけるサイホン現象を利用した水損防止について
坂田 康二
奥村 健
辻井 博司
小林 豊彦
京都市消防局 百瀬 規
C. 一般による消防防災機器の開発・改良の部(3 編)
⑴ 高齢者施設における避難完了灯の開発
社会福祉法人一誠会特別養護老人ホーム偕楽園ホーム 佐藤 晴男
⑵ 簡易位置情報取得装置の開発
株式会社測研 千枝 勝志
⑶ 噴霧消火装置の開発
楠 昌弘
広川 登郎
芦森工業株式会社 水野 孝則
D. 一般による消防防災科学論文の部(1 編)
⑴ 消防署における強風観測について
独立行政法人建築研究所 奥田 泰雄
2. 奨励賞
⑴ 消防設備審査定規『ジャジメント君』の開発
磯谷 守正
角田 吉勝
新田 勝
東京消防庁 石山 章
西島 豊
湯淺 健司
河内 真
京都市消防局 松田 真治
⑵ 水損防止に関する一方策
年 度
平成 14 年度
1. 優秀賞(8 編)
A. 消防吏員及び消防団員等による消防防災機器の開発・改良の部(4 編)
⑴ 外国人からの 119 番通報対応用ソフトの開発
⑵ 救急車用汚染防止シートの開発
後藤 公男
大森 義明
横浜市消防局 鈴木 清秀
滋賀県坂田郡消防本部 清水 幸男
⑶ 簡易指令システムの構築について
⑷ 布担架の改良・開発について
福岡市消防局 岡賢 一郎
東京消防庁 海野 浩
B. 消防吏員及び消防団員等による消防防災科学論文の部(2 編)
⑴ 狭い階段室でのホース延長及びホース吊り降ろし要領(考案) 福岡市消防局 原田 正佳
⑵ パソコンで作る幼児の防火教育用「ビデオ絵本」の作成について京都市消防局 霜尾 和雄
― 194 ―
C. 一般による消防防災機器の開発・改良の部(1 編)
⑴ 環境に配慮した消防用ホースの開発
高橋 吉夫
本間 毅
芦森工業株式会社 楠 昌弘
D. 一般による消防防災科学論文の部(1 編)
⑴ クラス A 泡消火剤を使用した消防戦術の改革
室田 城治
2. 奨励賞(2 編)
⑴ 無人ヘリを使用した救助器具
平塚市消防本部 中野 直規
⑵ 火災および避難誘導灯を考慮した地下街における群集の避難行動シミュレーションに関す
る研究
松田 泰治
大塚 久哲
樗木 武
九州大学 大野 勝
山口県庁 磯部 淳志
年 度
平成 15 年度
1. 優秀賞(9 編)
A. 消防吏員及び消防団員等による消防防災機器の開発・改良の部(6 編)
⑴ 傾斜矯正付小型動力ポンプ用台座の開発
西京消防団 河原 靖尚
⑵ クラスA泡消火薬剤バッチ式混合装置の開発
上浮穴郡生活環境事務組合消防本部 山本 賢司
⑶ ジェット放水推進装置の開発
多野藤岡広域市町村圏振興整備組合消防本部 中村 仁
⑷ 一拍毎の脈圧を 4 色の LED と音で表示する BP チェッカーの開発 呉市消防局 大下 工蔵
⑸ ダンプカー等から土砂を直接投入できる土のう作成機の試作について
西松 邦明
木田 哲次
岩城 久義
吉原 満洋
京都市消防局 谷川 健一
⑹ 低水位対応給水装置クイックキャッチャーと、超小型高圧送水装置 WICKMAN-100 を組
み合わせた住宅密集地、狭隘路、林野火災用可搬型消防ポンプの開発
芦屋市消防団 岸本 昌泰
林田 高明
ライト洋菓子店 林田 伸夫
B. 消防吏員及び消防団員等による消防防災科学論文の部(1 編)
⑴ 口頭指導に関する検証とわかりやすい口頭指導プロトコールの作製
岡賢 一郎
福岡市消防局 溝口 竜次
C. 一般による消防防災機器の開発・改良の部(1 編)
⑴ 火薬類を用いた燃料用ガス緊急遮断弁の開発
井口 久史
越智 弘二
堀田 佐吉
日本油脂株式会社 高橋 勝彦
D. 一般による消防防災科学論文の部(1 編)
⑴ 災害救助に活用できる空気圧ポンプの開発
東京工業大学 広瀬 茂男
神奈川県産業技術総合研究所 阿部 顕一
2. 奨励賞(2 編)
⑴ 視覚障害者用、手の平感覚による避難誘導装置の考察
⑵ 小学生を対象とした普通救命講習について
― 195 ―
京都市消防局 杉山 久
大西 貞安
山下 秀幸
植西 安夫
福田真由子
京都市消防局 尾上 省三
年 度
平成 16 年度
1. 優秀賞(11 編)
A. 消防吏員及び消防団員等による消防防災機器の開発・改良の部(4 編)
⑴ 狭隘箇所から脊柱固定し救出できる器具の開発
⑵ 「破壊工作車」の考案について
川越地区消防組合消防本部 新井 洋一
坂本 隆之
旭川市消防本部 下立 登
⑶ 携帯電話を利用した災害把握システムの開発
坂田消防本部 岩島 行夫
⑷ 潜水作業用バディロープ収納器具の開発
梅崎 徹
佐々木 淳
福岡市消防局 本村 大介
B. 消防吏員及び消防団員等による消防防災科学論文の部(4 編)
⑴ 焼死者防止を目指した火災調査結果の活用について
土本 一之
神戸市消防局 上村 雄二
⑵ IC タグを活用したトリアージ作業の有効性について
岡賢 一郎
福岡市消防局 鬼木 広明
⑶ 当市における「包括的指示下の除細動」に関する検証とその効果について
木下 和久
高木 好弘
福岡市消防局 岡田 倫子
⑷ 高所から低所への放水体形について
中村 正
長澤 一雄
田中 康博
宮木 崇志
中川 毅
京都市消防局 岩脇 正芳
C. 一般による消防防災機器の開発・改良の部(2 編)
⑴ 地下式消火栓・防火貯水槽鉄蓋の標識灯の開発
尾崎工業株式会社
⑵ 赤外線を用いたゴミ焼却ピットの自動消火火災検知・システムの開発
滋賀県東北部工業技術センター
財団法人滋賀県産業支援プラザ
株式会社立売堀製作所
D. 一般による消防防災科学論文の部(1 編)
尾崎 逸
川崎 雅生
櫻井 淳
辻 則男
⑴ 低酸素空気による救命消火ガス供給インフラシステムについて 株式会社大同 拝師 知行
2. 奨励賞(2 編)
⑴ 組立式救命発射装置
中村 仁
多野藤岡広域市町村圏振興整備組合消防本部 今井 隆夫
⑵ 消防広報におけるカードゲームの活用について
茅ヶ崎市消防本部 三町 永則
年 度
平成 17 年度
1. 優秀賞(13 編)
A. 消防吏員及び消防団員等による消防防災機器の開発・改良の部(5 編)
⑴ 自在ストレッチャーの改良について
川越地区消防局 内田 平
⑵ 西部消防 「阿部式」 布水槽の開発
鳥取県西部広域行政管理組合消防局 阿部 至
⑶ 狭隘に適したミニ担架、ストラップベストの開発
曽田 康司
安田 竜二
出雲市消防本部 柳楽 健
⑷ リズム発生器を使用した胸骨圧迫心臓マッサージ補助具 「ハートマーカー」 の考案につい
て
呉市消防局 惣引 陸王
⑸ 可搬式小型動力ポンプソーラー補充電の考案(試作)について
中野 福一
川嶋 義則
畑 克己
永井 法雄
― 196 ―
岡本 恭典
京都市消防局 久保見大祐
B. 消防吏員及び消防団員等による消防防災科学論文の部(4 編)
⑴ 新たな消防資機材の装備と検証
池田 盛雄
伊奈 敦
横浜市消防局 佐々木 優
⑵ 大人に対する防火広報に用いるパネルシアターの作成とその有効性について 上野 勝敏
京都市消防局 中田由紀子
⑶ 「春夏秋冬、車を降りた時の静電気を一年を通じて測定した結果」 とその活用の一考察につ
いて
大八木喜久男
京都市消防局 川井 勝
⑷ 化学泡消火器の訓練指導用薬剤についての考察
山田 義道
長岡 龍吾
夛田 義嗣
松村 和夫
京都市消防局 上村 祐一
C. 一般による消防防災機器の開発・改良の部(3 編)
⑴ 大容量泡放射システム用大口径ホースの開発
根立 敏
竹口 東
都築 浩
芦森工業株式会社 阿部 義幸
帝国繊維株式会社 小野田 晃
⑵ 吸引器及び吸着盤付放水器具
⑶ 消防用自動二輪車の開発
日本機械工業株式会社 小井土 徹
D. 一般による消防防災科学論文の部(1 編)
⑴ 企業(病院)における防災体制づくりの一方策について
洛和会ヘルスケアシステム社団洛和会洛和会丸太町病院 田中 政美
2. 奨励賞(2 編)
⑴ 消防ホース巻き機の開発
奈良市消防団明治分団 白井 有一
⑵ 第 3 世代携帯電話を利用した情報共有型業務支援システムについて
愛知郡広域行政組合消防本部 廣田 修士
年 度
平成 18 年度
1. 優秀賞(8 編)
A. 消防吏員及び消防団員等による消防防災機器の開発・改良の部(4 編)
⑴ 頸椎固定器具の改良について
川越地区消防局 金子 亮一
⑵ 照明付瞳孔ゲージの開発
小松 浩二
吉田 忠司
柏原羽曳野藤井寺消防組合消防本部
⑶ ホースラインや歩道の段差等を安全に乗り越え可能なホースカーの改良
⑷ 聴覚障害者用住宅火災警報器の付属装置の開発について
B. 消防吏員及び消防団員等による消防防災科学論文の部(2 編)
⑴ ガスこんろの過熱防止装置と天ぷらなべ火災に関する考察
⑵ 防火かるたを活用した子どもワークショップの手法について
― 197 ―
北野 佳則
岡野 恭哲
柴田 利尚
北岡 二朗
京都市消防局 佐々木靖浩
齊藤 敏広
京都市消防局 宇佐美明香
谷村 良明
京都市消防局 西村 浩二
伊藤麻美子
堂前 義紹
福田真由子
池田ひろみ
京都市消防局 牧 文明
C. 一般による消防防災機器の開発・改良の部(2 編)
⑴ 水道水を利用した住宅用スプリンクラー設備の開発
株式会社大昭商事 清水 信博
⑵ 屋外用炎検出器の開発
ホーチキ株式会社 相澤 真人
D. 一般による消防防災科学論文の部(該当無し)
2. 奨励賞(2 編)
⑴ 呼吸管理補助器具の考察について
備北地区消防広域行政組合 村本 満昭
⑵ 住宅用火災警報器は高齢者世帯にどこまで有効か
京都市消防局 南田実貴夫
年 度
平成 19 年度
1. 優秀賞(10 編)
A. 消防吏員及び消防団員等による消防防災機器の開発・改良の部(4 編)
⑴ 吸管延長器具の開発について
森 誠
村本 満昭
備北地区消防組合三次消防署 江草 恒志
⑵ 背負い式手動ポンプの給水器具(マルチ給放水アタッチメント)の開発について
備北地区消防組合三次消防署 若林 孝紀
奥迫 正康
⑶ サバイバーネットの開発
呉市消防局西消防署 刈山 賢一
福岡市消防局 山田 誠
⑷ 結束器の改良
B. 消防吏員及び消防団員等による消防防災科学論文の部(3 編)
⑴ ゲーム感覚を取り入れたタウンウォッチングについて
杜若 一郎
細見 嘉孝
松本 政治
中村 達也
岩本 達也
京都市右京消防署 塩 嘉津也
⑵ より迅速かつ的確な放水活動を行うための『トレーニングシートの作成』について
京都市消防局西京消防署 井上 博之
⑶ 消防指令管制システム停止時における緊急対応システムの開発 福岡市消防局 矢野 宏則
C. 一般による消防防災機器の開発・改良の部(2 編)
⑴ 自己完結型バイオリサイクルトイレ『オーガニックビュー』の開発
株式会社地球環境秀明 髙嶋 康豪
株式会社北浦製作所 奥田 忠裕
⑵ 減圧装置内蔵型消火栓開閉弁の開発
D. 一般による消防防災科学論文の部(1 編)
⑴ 地下鉄駅の類型化に基づく避難行動シミュレーション
松田 泰治
後藤 辰徳
熊本大学大学院 有岡 自然
2. 奨励賞(2 編)
⑴ 省力型消防ホース巻取機の開発
⑵ 匂いセンサ搭載火災検知ロボットの開発
日置市東市来方面湯田分団 徳永 匡是
都甲 潔
九州大学大学院 林 健司
金沢工業大学大学院 南戸 秀仁
金沢星陵大学大学院 竹井 義法
大藪多可志
新コスモス電機㈱ 吉栄 康城
㈱テムザック 岩崎 幸代
北九州市立大学 李 丞祐
北九州市消防局 山本 敏明
― 198 ―
5. 火災調査技術会議
年 度
平成 15 年度
概 要
第1回
2005.5.21 ∼ 5.22
名古屋国際会議場
143 名
第2回
2005.7.9 ∼ 7.10
消防研究所
195 名
第3回
2005.9.10 ∼ 9.11
クレオ大阪中央
108 名
第4回
2006.2.19 ∼ 2.20
福岡市民防災センター
137 名
合計 583 名
平成 16 年度
第1回
2004.5.26 ∼ 5.27
消防研究所
174 名
第2回
2004.7.22 ∼ 7.23
名古屋国際会議場
143 名
第3回
2004.9.16 ∼ 9.17
大阪市立阿倍野防災センター
150 名
第4回
2005.2.2 ∼ 2.3
福岡市民防災センター
129 名
第1回
2005.5.26 ∼ 5.27
消防研究所
合計 596 名
平成 17 年度
第2回
2005.7.21 ∼ 7.22
仙台市情報・産業プラザ
第3回
2005.9.21 ∼ 9.22
札幌ドーム
174 名
98 名
124 名
第4回
2005.11.14 ∼ 11.15
大阪市立阿倍野防災センター
126 名
第5回
2006.2.9 ∼ 2.10
北九州市消防訓練センター
115 名
合計 637 名
平成 18 年度
第1回
2006.6.29 ∼ 6.30
消防研究センター
194 名
第2回
2006.7.26 ∼ 7.27
名古屋国際会議場
120 名
第3回
2006.9.21 ∼ 9.22
札幌コンベンションセンター
119 名
第4回
2006.11.13 ∼ 11.14
ヴィアーレ大阪
131 名
第5回
2007.2.15 ∼ 2.16
福岡市民防災センター
122 名
合計 686 名
平成 19 年度
第1回
2007.5.24 ∼ 5.25
消防研究センター
240 名
第2回
2007.7.30 ∼ 7.31
名古屋国際会議場
132 名
第3回
2007.9.27 ∼ 9.28
仙台市情報・産業プラザ
135 名
第4回
2007.11.29 ∼ 11.30
大阪市立阿倍野防災センター
147 名
第5回
2008.2.21 ∼ 2.22
北九州市消防訓練研修センター
161 名
合計 815 名
― 199 ―
6. 消防研究所シンポジウム
年 度
2002.2.20 ∼ 2.23
第1回 Asia-Oceania Symposium on Information Technology and Strategy for Earthquake
Disaster Reduction. (地震災害軽減のための情報技術・戦略に関するアジア・オセアニアシン
ポジウム) KKRホテル東京
Keynote Lecture
Disaster-Prevention Information System in Japan
O. Hiroi (Tokyo Univ.)
Part 1: Lessons Learned from Large Earthquakes, Especially Roles of Information for
Emergency Response Activities
Initial Response
H. Yoshii (Tokyo Keizai Univ.)
Lessons Learned from August 17, 1999 Izmit Bay Earthquake
O. Ergunay (Turkish Red Crescent Society, Turkey)
Overview and Analysis on the Disaster Information Management for
Emergency Response of Local Government
K-H. Hsiung (Central Police University, Taiwan)
2001 India Gujarat Earthquake
M. Sahu (Gujarat State Disaster Management Authority, India)
Lessons Learned from Large Earthquakes that Occurred in Indonesia
Fauzi (Meteorological and Geophysical Agency) et al.
Review of Country Reports from Participating Nations and Regions
I. Nakabayashi (Tokyo Metropolitan Univ.)
O. Ergunay (Deputy General Director, Turkish Red Crescent Society,
Turkey)
H. Huseyin Guler (Consultant, Middle East Technical University,
Turkey)
D. K. Paul (Professor, Roorkee University, India)
K. Venkataramana (Associate Professor, Kagoshima University, Japan)
M. L. P. Bautista (Associate Scientist, Philippines Institute of
Volcanology and
Seismology, Philippines)
H. Pariatmono (Secretary of the Working group on Earthquake Disaster
Mitigation, Ministry of State for Research and Technology, Republic
of Indonesia, Indonesia)
S. -W. Chien (Associate Professor, Central Police University, Taiwan)
G. Selvaduray (Professor, San Jose State University, USA)
C. Jianying (Assistant Director, Institute of Geology, China Seismology
Bureau, China)
M. -O Yoon (Professor, University of Seoul, Korea)
G. Thomas (Professor, Victoria University of Wellington, New Zealand)
Part 2: Information Technology for Earthquake Disaster Reduction
Session 1: Present State and Subjects of Quick Damage Estimation
The City of Yokohama s System for the Real-time Assessment of Earthquake
Disaster
T. Nakajima (City of Yokohama)
― 200 ―
Information Management System and Loss Assessment of Earthquake
Disasters
Y. Yuan (China Seismology Bureau, China)
Establishing a Rapid Earthquake Damage Assessment System (REDAS) in the
Philippines
B. C. Bautista (Philippine Institute of Volcanology and Seismology) et al.
Landform Classification Method for Earthquake Damage Estimation Using
Remote Sensing Data
M. Hosokawa
S. Zama
T. Hoshi (Ibaraki Univ.)
Session 2: Prompt Gathering of Real Damage Information
Practical Use of Information Systems for Gathering and Sharing Disaster
Information
T. Urayama (Fire and Disaster Management Agency)
Search, Integration, Analysis and Dissemination of Disaster Information for
Supporting Emergency Responses after a Large Earthquake in Municipalities
S. Zama, M. Hosokawa
K. Hatayama
M. Endo
Y. Matsubara
H. Tamura
A. Sekizawa
K. Takanashi
The Response Information Management System: Disaster Reporting
California-style
T. Gitlin (Office of Emergency Services for Santa Clara
County)
Tokyo Fire Department Information Management During an Earthquake
T.
Suzuki (Tokyo Fire Department)
Part 3: Information Strategy for Decision-Making in Emergency Response Activities
During Earthquakes. (Panel Discussion)
2002.7.17 ∼ 7.19
第2回 Science, Technology and Standards for Fire Suppression Systems. (消火設備の科学技
術と基準) 独立行政法人消防研究所
Keynote Lecture
Overview of Recent Progress in Fire Suppression Technology
A. K. Kim (National Research Council of Canada)
Session 1: Advanced Suppression Technologies
Designing Total Flooding Halon 1301 Replacement Systems for Navy Ships
R. S. Sheinson (U.S. Naval Research Laboratory)
Improvement of Explosion Protection Systems Performance by Suppression of
Combustion in Venting Ducts
V. Molkov (Univ. of Ulster)
What Properties Matter in Fire-Fighting Foams?
B. Z. Dlugogorski, et al. (Univ. of Newcastle)
T. H. Schaefer (3M Specialty Materials Lab.)
J. Vitali (Georgia Tech)
Fire Location and Suppression with Automatic Hydrant in Big Space
H. Yuan, et al.(Univ. of Science and Technology of China)
Session 2: Water Mist
― 201 ―
Extinguishing Efficiency of Watermist for Diffusion Flames
Y. Ogawa, T. Tsuruda, C.Liao, N. Saito
The Interaction of Thermal Radiation and Water Mists in Fire Suppression
W. Yang, et al. (Colorado School of Mines)
H. D. Ladouceur (Naval Research Laboratory)
Water Mist Fire Suppression Research: Laboratory Studies
J. W. Fleming, et al. (Naval Research Laboratory), W. Yang, et al. (Colorado
School of Mines)
Session 3: Water Mist & Fire Suppression Modeling 1
Water Vapor Suppression to Tubular Flame
A. K. Hayashi, et al. (Aoyama Gakuin Univ.)
N. Saito, C. Liao, T.Tsuruda
Theoretical Analysis of Opposed Flow Diffusion Flame Extinction by
Polydisperse Water Sprays
A. Dvorjetski, et al. (Israel Institute of Technology)
Computation and Modeling of Flammability Limit and Flame Suppression
J. S. T ien, et al. (Case Western Reserve Univ.)
Application of CFD for Simulation of Accidental Combustion and Its
Suppression
D. Makarov, et al. (Univ. of Ulster)
A. M. Ryzhov (Moscow Univ. of Civil Engineering)
Session 4: Fire Suppression Modeling 2
Fundamentals and Applications of Fire Suppression Modeling
V. Novozhilov (Nanyang Technological Univ.)
Simulating Enclosure Fire Dynamics and Suppression
H. Baum, et al. (National Institute of Standards and Technology)
Turbulent Diffusion Process of Inert Gas and Water Mist
N. Kawabata (Fukui Univ.), K. Ono, et al. (Univ. of Tokyo)
Session 5: Basic Research
Flame Inhibition by Effective Fire Suppressants
V. Babushok (National Institute of Standards and Technology)
Extinction of Cup-Burner Diffusion Flames by Catalytic and Inert Inhibitors
G. T. Linteris (National Institute of Standards and Technology)
Combustion Characteristics of Flammable Gas Mixtures with Halon
Alternative Gases
H. Ohtani (Yokohama National Univ.)
Session 6: Standardization 1
The Current State of Fire Suppression Systems in Japan
H. Miura (Fire and Disaster Management Agency)
New Trends and Issues on Fire Suppression System in Korea
M.-O. Yoon (Univ. of Seoul)
E.-P. Lee (Fire and Safety Department, Gwangju Metropolitan City)
Standardization Issue for Fire Suppression Systems in Russia
S. N. Kopylov, et al. (Russian Technical Committee for Standardization Fire
Safety )
Recent Research Projects on Automatic Sprinkler Systems and Standards in
the UK
C. Williams (BRE)
Current State of Halon Replacement Fire Suppression Systems in Thailand
K. Intaranont (Chulaongkorn Univ.), S. Suwanjaras, et al. (Department of
Industrial Works)
― 202 ―
The Application and Standardization of Automatic Sprinkler System
W. Gao (National Technical Committee for Fire Protection Standardization)
Session 7: Standardization 2
Extinguishing System for Petroleum Tank Fire
Y. Uehara (Yokohama National Univ.)
Performance-Based Approach to the Development of the ESFR Sprinkler Installation
Standard
B. G. Vincent (FM Global Research)
A European Test Protocol for Total Flooding Water Mist Systems - A Handshake
between Theory and Practice
J. Vaari (VTT Building and Transport)
Panel Discussion: What should we expect of fire suppression systems?
2004.3.10 ∼ 3.12
第3回
International Symposium on Safety in the Manufacture, Storage, Use, Transport, and
Disposal of Hazardous Materials. (危険物の製造、貯蔵、使用、輸送及び廃棄における安全に
関する国際シンポジウム) 独立行政法人消防研究所
Keynote Lecture
Frequent Fire Breakouts in Recent Times
Y. Uehara (Yokohama National
Univ.)
Session 1: Accident Preventive Measures, Introduction of Accident Database, and
Accident Tendency
Major Accident Prevention Policy in the European Union: Supporting
Databases and Lessons Learnt
S. Duffield (JRC (retired))
The USA Chemical Safety and Hazard Investigation Board Investigation of
Reactive Hazards and the Status of the Report s Recommendations to Industry
and Government
I. Rosenthal (CSB)
Experimental and Computational Methods for Process Safety Research
W. J. Rogers, et al. (Texas A&M Univ.)
Current Status of Fire & Safety Management in Petrochemical/Chemical
Combinat of Korea
E. S. Yoon, et al. (Seoul National Univ.)
Safety Assessment of the Process Plant
N. Masaki, et al. (Mitsubishi Chemical Group)
The Power of Networking for the Safety Professional
L. Allford (EPSC)
Recent Accidents of Energetic Materials
T. Ogawa (Yokohama National Univ.)
Data-base of Hazardous Material Accidents in Japan and its Applications
K. Hasegawa (KHK)
Explosion Hazards of Ammonium Nitrate How to Assess the Risks?
R. J. A. Kersten (TNO), et al.
Thermal stability of hydroxylamine/water solution
Y. Iwata, H. Koseki
Session 2: Dangerous Material Test Methods, Some Problems of UN Test Method and
GHS (Standardization of test method)
Impact of GHS on UN Transport Regulations
C. H. Ke (DOT)
Screening of the Hazardous Properties of Energetic Materials Using a Smallscale Closed Pressure Vessel Test
W. A. Mak (TNO), et al.
On Introducing a Closed Pressure Vessel Test into the United Nations
Scheme for Condensed Phase Explosive Properties
The(never ending?) Stoey of the UN Solid Oxidizer Test
M. W. Whitmore
W. Wildner (Deggussa)
― 203 ―
Testing and Classification of new energetic substances and mixtures according
to the UN Recommendations on the Transport of Dangerous Goods
K. D. Wehrstedt (BAM)
Determination of the SADT of solids by United Nations Heat Accumulation
Storage Test
M. Steensma (Akzo-Nobel), et al.
Session 3: Prevention of Gas Explosion, Accident Case Study and Others
Detonation of Hydrogen Nitrogen Dioxide Mixtures
H-N. Presles (CNRS) et al.
Explosion Properties of Hydrogen-Air Mixtures
J. H. S. Lee (McGill Univ.)
Explosion Prevention in Technological Gaseous Mixtures By Introduction of
Chemical Inhibitors into them
S. N. Kopylov
Novel Method to Calculate Activation Energetic Using Pressure Data from
Adiabatic Measurement
Q. Xinming (BIT), et al.
Session 4: Safety of Waste Materials and Others
Hazard evaluation of fires and explosions occurred at waste treatment area in
Japan
M. Wakakura (Kanagawa pref.), et al. H. Koseki
Explosion Event at Bayer s Elberfeld Plant in 1999
D. Heitkamp (BAYER)
Fire Protection System and Accidents Status for Hazardous in Korea
K. Kwon (KOFEICK), et al.
Applying Kinetics-based approach for simulation of thermal explosions
A. A. Kossoy (CISP), et al.
Study on Decomposition Mechanism of Solid and Application in the SADT
Prediction using highly Sensitive Calorimeter
Powdery Emulsion Explosive and Its Safety
X. Li, H. Koseki
O. Ni (Nanjing Univ. of Science and Technology)
2005.3.9 ∼ 3.11
第4回 International Symposium on Protective Clothing for Firefighting Activities.(消防隊員
用防護服に関する国際シンポジウム) 独立行政法人消防研究所
Keynote Lecture
Physiological Strain of Workers While Wearing Protective Clothing Requirements for Research to Reduce the Discomfort of Firefighters Y. Tochihara (Kyushu Univ.), et al.
Session 1: Implications for Firefighter s Personal Protective Equipment and Their
Ergonomical Properties
Metabolic and Respiratory Demands in Firefighting: Implications for
Protective Equipment
I. Holmer (Lund Technical Univ.)
Ergonomical Properties of Fire Fighter Clothing: Assessment Using Human
Subject Testing
G. Havenith (Loughborough University), et. al.
Session 2: Effects of Clothing Air Layers, Moisture, Moisture Barrier on Thermal
Performance of Firefighter s Protective Clothing
The Effect of Clothing Air Layers on Thermal Protective Performance in
Single Layer Garments
R. Barker (NCS Univ.), et al.
Moisture Effects in Heat Transfer through Clothing Systems: Implications for
Performance Standards
E. Crown (Alberta Univ.), et al.
The Effect of Moisture on Firefighter Protective Clothing Thermal Insulation
J. O. Stull (IPP Inc.)
Effects of Moisture Barrier on the Thermal performance of Firefighters
Protective Clothing
― 204 ―
M. Shinohara, E. Yanai
Session 3: Evaluation of Heat Protection and Comfort Performance of Firefighter s
Protective Clothing and Their Performance
Evaluation of Thermal Comfort of the Protective Clothing for Firefighters
Using a Movable Sweating Thermal Manikin
T. Tamura (Bunka Women s Univ.)
Physiological Challenges Imposed by Personal Protective Equipment When
Working in Hot Environments
N. A. S. Taylor (Wollongong Univ.)
Comfort and Physical Properties of Firefighting Protective Fabrics
S. K. An (Pusan National Univ.), et al.
Countermeasure to Heat Stress of Firefighter s Outfits
M. Murayama (RIME), et al.
Session 4: Development and Performance of Firefighter s Protective Equipment and
Others
Performance and Limitations of Aluminised PPE for Proximity Fire Fighting
S. Assmann (ALWIT GmbH)
Development of Fire Fighting Suits
H. Ishimaru (Teijin Techno Products Ltd.)
European Fire Fighter Clothing Trends and Technical Evolutions
Y. Bader (Dupont de Nemours International SA), et al.
Field Evaluation of Protective Clothing for Fire Fighters
K. Agui (FSL), et al.
Session 5: Instrumented Manikin Test and Others
Design of a Flash Fire Simulator for Testing Full Garments Used in Fire
Fighting
D. Dale (Alberta Univ.), et al.
Assessment of Thermal Comfort and Heat Protection of Firefighters
Protective Clothing
R. Rossi (EMPA), et al.
Session 6: International Standards, ISO and Others
Firefighters Personal Protective Equipment (PPE) Standards
M. Smith (SAMFS)
The ISO Standardisation Process - Supportive of Industry, or an Obstruction
to Technological Development?
D. Matthews (Fire & Industrial (PPE) Ltd.)
Firefighters Working Environments and Their Personal Protective Equipment
(PPE)
A. Feldman (G.D. Protective Clothing and Equipment Ltd.)
An End-Users Perspective on the Importance of National and International
Wildland Personal Protective Equipment Standards
S. Poulin (CIFFC)
Session 7: Specifications, Standard, Present Situation and Future Trend of
Firefighter s Protective Clothing in Foreign Countries and Others
French Requirements for Firefighters Garments
N. Valentin (ICB)
The Present Situation and Future Trend of Finnish Firefighter s Protective
Clothing
H. Makinen (FIOH)
Chinese Firefighter s Protective Clothes Standards and Equipment
J-J. Ma (SFRI), et al.
Japanese Standard for Firefighter s Protective Clothing and Evaluation of Its
Protective Performance Against Flame by Using Thermal Manikin
E. Yanai, M. Shinohara, T. Hatano
European Standards for Protective Clothing for Firefighters: The Experience
of a Leading Test House
― 205 ―
N. Sorensen (BTTG)
Application of the European Standards for the Multiplicity of Conditions in
Which Fire-fighters Clothing is Used
H-J. Mayrhofer (Osterr. Textil-Forschungsinstitut)
2005.11.30 ∼ 12.2
第5回 International Symposium on Forest Fire Protection.(林野火災防御に関する国際シン
ポジウム) 独立行政法人消防研究所
Keynote Lecture I
International Cooperation in Wildland Fire Management through the Global
Wildland Fire Network and the United Nations
J. G. Goldammer (UN International Strategy for Disaster Reduction/Global
Fire Monitoring Center)
Session 1: Fire Situation in Each Country I
The Italian Forest Fire Situation: Analysis of the Phenomenon and Current
Research Activities
F. Gaetani (Univ. of Genova, Italy)
Recent Developments in Forest Fire Management in Australia
D. A. R. Sutherland (NSW Rural Fire Service)
Session 2: Fire Situation in Each Country II
Russia s Far East Contribution into Northeast Asia Wildland Fire Situation
Development
L. Kondrashov (Pacific Forest Forum)
Indonesian Forest Fire
B. Hero Saharjo (Bogor Agricultural Univ.)
About the Forest Fire in Honjima , August 20, 2002
M. Tokura (Marugame City Fire Station)
Case study of Yangyang Forest Fire and the Development of Simple Fire
Spread Rate Table
D. H. Kim (Korea Forest Research Institute)
Session 3: Fire Danger Rating I
Human Causes Affecting Forest Fire Danger Rating
K. Satoh
Fire Danger Rating and Fire Behavior Prediction in the United States
P. L. Andrews (USDA Forest Service Research)
Prediction of Forest Fire Occurrence in the Province of Ontario, Canada
M. Wotton (Univ. of Toronto)
Modeling Applications of the Australian Forest Fire Danger Index
G. Cary (Australian National Univ.)
Keynote Lecture II
Forest Fires - A Fundamental Research Perspective
K. T. Yang (Univ. of Notre Dame)
Session 4: Fire Danger Rating II
Moisture Content Prediction of Fuels on Forest Floor, based on the Light
Environment under the Forest Canopy
K. Tamai (Forestry and Forest Products Research Institute)
Forest Fire Danger Prediction in Hiroshima Prefecture and Experimental
Investigation of Fire Spread Danger Map
T. Sano (Hiroshima Prefectural Forestry Research Center)
Ann Analysis of Multi-Correlation Between Forest Fire Risk and Weather
Parameters W. Song (Univ. of Science and Technology of China), K. Satoh
Research on Forest Fire Spread Prediction Based on Geographical and Wind
Features
T. Koizumi (Chiba Institute of Technology)
Session 5: Fire Protection
Forest Fire and Fire Fighting in Tokyo H. Kihira (Tokyo Fire Department)
Forest Fire Research in Europe
― 206 ―
D. X. Viegas (Univ. of Coimbra)
Operational Fire Management in Canada
J. Beck (British Columbia Forest Service)
Session 6: Remote Sensing
Forest Fire Detection and Monitoring System in Northeast Asian Region
J. Kudoh (Tohoku Univ.)
Monitoring Active Fires from MODIS in the Framework of the GOFC/
GOLD-Fire Program
I. Csiszar (Univ. of Maryland), et al.
Prediction and Mapping of Forest Fires using Multi-Satellite Data
H. Sekine (Mitsubishi Research Institute, Inc.)
Fire Modeling and Remote Sensing: Converging Technologies
F. Fujioka (USDA Forest Service)
Session 7A: Aerial Firefighting and Fire Behavior
Aerial Fire Fighting by a Flying Boat - Water Drop Tests by PS-1 and
Computer Simulations K. Fukai (Shinmaywa Industries Co.)
Development of aerial fire fighting technologies by the Aerial Forest Fire
Center Avialesookhrana , Russian Federation
A. M. Eritsov (Aerial Forest Fire Center Avialesookhrana )
An Examination of Marginal Burning and Transition from Ground-to-Crown
Fires Using Laboratory and Computational Modeling
S. Mahalingam (Univ. of California, Riverside)
Experimental Research on Fire Interaction and Its Induced Fire Whirl in Fire
Arrays
N. Liu (Univ. of Science and Technology of China) et al., K. Satoh
Weather and Forest Fire
Session 7B: Fire Network Meeting
― 207 ―
H. Fukuda (CRC Solutions Corp.)
編 集 後 記
消防研究所・消防研究センターにとって、この10年間(平成10年4月1日∼平成20年3月31日)は激動の時代であった。
昭和23年3月7日、国家消防庁の内部組織として発足した「消防研究所」は、平成10年に創立50周年を迎えた。その記念
事業の一環として編纂された「50年史」には、21世紀を迎えるにあたり、社会変革やニーズの変化に対応して中長期的
展望に立った研究計画を立て、消防防災に関する研究開発を総合的、体系的、計画的に推進していく必要を述べ、「消防
防災研究への展望」という章を設けている。
その中で、
「火災の研究」では超高齢化社会をにらんだ防火対策の重要性を、「消火の研究」では環境にやさしい消火
方法の必要性を、「火災感知」では火災発見後の対処をも考慮した総合的な火災安全策を探るべきこと、
「消防資機材」
では成果普及のための第三者機関の設立の必要性等を、「危険物の研究」では危険性評価の研究が継続実施されるべきこ
と、「地震等災害研究」では限られた防災資源の効率的投入等の意思決定支援の重要性等を謳っている。
その後の10年間では、平成13年4月1日独立行政法人消防研究所に移行し、3研究部体制から基盤、プロジェクト研究の
2研究部(+研究企画部)体制に、さらに平成18年4月1日には消防庁消防大学校消防研究センターとなり、定員の大幅な
削減、1技術研究部、火災原因調査関連の拡充等大きな変化を経験した。このような変遷にあって、10年前に展望された
研究は果たしてどの程度達成されたのか、という視点から、「第Ⅱ章 最近十年の研究」の研究課題については、比較す
ることを意図して「50年史」をほぼ踏襲したが、
「土砂災害」を加えたほか、とみに需要が高まってきている「救急」及
び「火災原因調査」の項を新たに設けた。各研究内容のレビューの中で引用した文献数は「50年史」で584編であるのに
対し、激動の10年であっても今回は1268編にも及んでおり、非常に高いActivityを示している。ただし、消防研究センター
となっての2年間の成果(論文)は独立行政法人消防研究所時代での研究活動等に大きく依存していると思われ、これか
らの10年の活動がこの高さで維持できるかについては、大変な困難が待っていることは想像に難くない。
我々研究員の一層の努力と、外部研究機関等との協働を推進する研究体制、研究環境の整備等により、この高いハー
ドルを越えて、国民の安全・安心の確保に寄与できることを期待したい。
本誌発刊にあたり、岡本 保・消防庁長官から懇篤なご挨拶を賜りました。また、亀井浅道・元消防研究所所長、平
野敏右・元(独)消防研究所理事長、室
益輝・前(独)消防研究所理事長・前消防研究センター所長から、在職中の
貴重なお話と今後の示唆を頂きました。ここに記して深甚の謝意を表します。
平成21年3月31日
「最近10年のあゆみ―消防研究所60周年―」編集委員会
最 近 10 年 の あ ゆ み
−消防研究所60周年−
平成21年3月31日発行
編 集
総務省消防庁消防大学校消防研究センター
発 行
東京都調布市深大寺東町4−35−3
印刷所 株式会社 三 州 社