MRMPROBS 説明書

MRMPROBS 説明書
2013 年 12 月 15 日追記
概要
MRMPROBS は,Multiple reaction monitoring(Selected reaction monitoring)分析法に基づい
た代謝物分析データの解析ツールです.MRM 分析では,最適な precursor ion と product ion を選択し,
目的代謝産物に特化したトランジション(MRM transition)条件を設定することで,目的代謝産物の高
感度,高選択性の分析が可能となります.さらに近年,質量分析装置の発展により感度,ダイナミック
レンジの向上だけでなく,データ取得速度も向上してきました.最近では,1 秒間に 500 以上の MRM
transition を設定することが可能になってきており,所謂 large scale MRM transitions に基づいたメタ
ボローム解析,プロテオーム解析が行われるようになってきました.
このように分析装置で一度に取得できるデータ量が増えたことによって,従来よりもデータ解析の
重要度が増してきました.特に,メタボローム分析では多くの異性体・同重体が存在するため単一 MRM
で複数のピークが検出されるためクロマトグラムが複雑となります.このようなデータの中から正確に
ターゲットの代謝産物を見つけ出し,ユーザーが簡単に確認できるツールが必須となってくるであろう
という考えから,今回 MRMPROBS を開発致しました.
MRMPROBS では実験により得られたクロマトグラムのピークをスコアリングし,ライブラリーと
比較することで独自のスコアを算出することで従来よりも正確に目的代謝物を抽出することが可能です.
また,データの読み込みから統計解析に必要な「代謝物テーブル(データ行列)」を作成することはもち
ろん,いくつかの統計解析もサポートしています.MRMPROBS プロジェクトでは,代謝物のより正確
な同定・定量法,さらにはユーザーインターフェイスを構築するためユーザーフィードバックを希望し
ます.もし希望や新たな提案等ございましたら,以下のメールアドレスにご連絡頂けましたら幸いです.
よろしくお願い致します.
津川裕司
独立行政法人理化学研究所
[email protected]
MRMPROBS は津川裕司(理化学研究所)とライフィクス株式会社との共同研究により開発されました.
動作環境
Microsoft Windows XP, Vista, 7 or 8
.NET Framework 4.0
必要なソフトウェア・ファイル
必要なソフトウェア・ファイル
Reifycs Analysis Base File Converter(ファイル変換ツール:abf ファイルコンバーター)
Download link: http://www.reifycs.com/english/AbfConverter/index.html
MRMPROBS.exe
Download link: http://prime.psc.riken.jp/Metabolomics_Software/MRMPROBS/index.html
化合物同定用ライブラリー(タブ区切りテキスト.txt)
MRMPROBS では,ライフィクス株式会社が提供する analysis base file (abf)フォーマットファイルを
解析することが可能です.その中に含まれるクロマトグラムデータから,ユーザーが用意した化合物同
定用ライブラリー(化合物名,保持時間,強度比情報,Precursor ion,Product ion の情報)を元に代謝
産物情報を抽出致します.そこで MRMPROBS 使用者はまず,ファイルコンバーターによりそれぞれの
装置メーカーにて取得したデータをコンバートする必要があります.現在サポートしている装置メーカ
ーは島津製作所(.lcd),Agilent Technology (.D),AB Sciex(.wiff)そして Thermo Fisher Scientific(.raw)
となっております.島津製作所製の質量分析データを正常にコンバートするための条件は、下記を参照
ください。その他のメーカーの装置をお使いの場合には、下記の共通事項を確認の上、上述の Reifycs
Analysis Base File Converter ダウンロードサイトの条件を御確認ください。
共通事項
MRM 条 件 設 定 画 面 に お い て 化 合 物 名 を 半 角 英 数 字 で 明 確 に 記 載 し て お く . 島 津 製 作 所 の
LabSolutions だと Event name,Agilent,AB Sciex だと Compound name の欄がこれにあたりま
す.特にスケジュール MRM で分析する場合は必須項目になってきますのでご注意ください.
同一化合物欄に,全く同一の MRM 条件があるとコンバート時にエラーがでることがあるのでご注
意ください.(整数質量単位で)
上記は特に,MRMPROBS にて「化合物名をキーとして(第1オプション)」abf ファイルからデー
タを取り出すときに必要となります.
MRMPROBS では,Transition をキーとして abf ファイルから情報を抽出することが可能です(第
2オプション).ですがその場合,全く同一のトランジション情報が分析条件に含まれる場合,その
中からランダムにデータが取得されてしまいます.特にスケジュール MRM を組む場合はご注意く
ださい.
島津製作所
LabSolutions がインストールされている必要があります.また,LabSolutions のバージョンによっ
ては必要な DLL ファイルが入っていないことがあります.もし正常にコンバートできない場合,必
要な DLL を送付致しますのでご連絡ください.
正常にコンバートされるためには,.lcd ファイルの代謝物テーブル(Compound Table)に MRM
transitions の情報が格納されている必要があります.設定方法は付録 A-1 に掲載しておりますので
ご確認ください.
ファイルコンバートの方法
1.
AnalysisBaseFileConverter.exe の起動(付属のファイル,フォルダーは同じディレクトリにいれて
おく)
2.
分析データをドラッグ&ドロップ
3.
Convert ボタンをクリック
4.
分析データと同じディレクトリに,abf
分析データと同じディレクトリに,
フォーマットファイルが出力されます.
化合物同定ライブラリー
タブ区切りテキストフォーマットとして,以下の 5 つの情報をライブラリーファイルの中に格
納する必要があります.一行目の列ヘッダーの名前はなんでも良いです.ただし,列の順番は必ず守っ
てください.
1列目: 化合物名(MRMPROBS プロジェクトの第1オプションで解析する場合,MRM 分析条件設定
時に入力した名前と完全に一致する必要有り.ただし,MRMPROBS プロジェクトオプションにお
いてトランジションをキーとする第2オプションで解析する場合,完全一致は不要.)
2列目: プリカーサ-m/z(整数値でも OK.分析ファイルデータと四捨五入した結果で照合される)
3列目: プロダクト m/z
4列目: 保持時間(分単位で記載される必要有り)
5列目: 強度比情報:以下の詳細を良くお読みください.
強度比情報のフォーマット
【1 化合物につき 1 つのトランジションのみを設定する場合】
強度比情報に 100 と入力してください.
例)
Thymine
125
42.05
5.58
100
【1 化合物につき,複数のトランジションを設定する場合】
定量用のトランジションの強度比情報を 100 と設定してください.(MRMPROBS では,俗に言う
TIC で定量は行いません.設定した複数トランジションのうち 1 つの EIC クロマトグラムピークを
用いて定量します.)
定量用以外のトランジション,俗に言う確認用トランジションの「比率」を 100 に対する%基準で
格納してください.この強度比情報が,代謝物情報を正確に抽出するための 1 つの基準となります.
例)
G6P
258.9
97.05
9.21
100
G6P
258.9
79.05
9.21
30.1
G6P
258.9
199.15 9.21
5.5
*ユーザーは MRMPROBS 内の library editor 機能により保持時間,強度比情報を後で設定することが
可能です.しかしながら空白は許されませんので,もし後で editor において修正する場合でも,適当な
数値はいれなければなりません.さらに,化合物同定用トランジションのうち必ず 1 つは,100 と入力
しなければなりません.この定量用トランジションも library editor で再度設定し直すことが可能ですが,
最初読み込む際に必ず必要となる情報となります.
*ユーザーは分析において取得したすべての化合物情報をライブラリーに格納する必要はありません.
必要なものだけで大丈夫です.
MRMPROBS の操作方法(データのインポートからデータ処理まで)
の操作方法(データのインポートからデータ処理まで)
1.
File New project を選択
2.
Project type を選択(論文の関係上,今は 2 つのみ利用可能)
各分析データに入っている「化合物名」と「Precursor m/z」と「Product m/z」の 3 つから情報を
抽出する場合は,MRMPROBS: key index:: metabolite name を選択してください.
各分析データに入っている「Precursor m/z」と「Product m/z」から情報を抽出する場合は,
MRMPROBS: key index:: MRM transition を選択してください.このオプションは,たとえば同一
トランジションにおいて複数のピークを同定したい場合や,分析時に化合物名を付け忘れた場合な
どに活用できるオプションです.ただし,この 2 つのキー以外に(たとえばセグメント情報やコリ
ジョンエネルギーといった)指標は活用できないため,分析データ内に全く同一のトランジション
情報があった場合,どれが選ばれるかはランダムとなりますのでご注意ください.
3.
プロジェクトフォルダー,及び解析する abf ファイルデータを選択
プロジェクトフォルダーは,実験毎に作成することを推奨します.MRMPROBS プロジェクトを開
始すると,「raw」フォルダー,「processed」フォルダー,そして MTH ファイルが作成されます.
保存した後,新たに作業を開始する場合は,これら 3 つが同じディレクトリに存在する必要があり
ます.
ファイル名は半角英数字でお願いします.
サンプルのタイプ「Sample, Standard, QC」を選択してください.解析全体でこれらの選択は今の
ところ特に関係は無いのですが,特に QC サンプルを用いた LOESS 法による定量補正を行う際は
QC 情報が必要になってきます.また,クロマトグラムの並び替えにも利用されます.
Class ID を設定してください.PCA やグラフなどの出力などによる色分け,クロマトグラムの並び
替えに利用します.
QC と LOESS 法による定量補正を行う際には,「分析順番」の情報が必要となりますので,用いる
場合は Analytical order を設定しておいてください.
(現バージョンはできませんので,飛ばしてく
ださい)
Check box で解析するサンプルを選択することができます.
4.
化合物同定用ライブラリーの選択,及び解析パラメーターの設定
①
ライブラリーを選択してください.
②
Analysis parameters の詳細は以下の通りです.
Smoothing method: デフォルトの linear weighted moving average を選択してください.後は研究
用です.
Smoothing level: 5-10 が推奨です.
Amplitude noise factor: 2-4 が推奨です*.
Slope noise factor: 2-4 が推奨です*.
Peaktop noise factor: 2-4 が推奨です*.
Minimum peak width: 5 以上は設定してください.
Minimum peak height: 50-100 の間が推奨です.
Retention time tolerance: 化合物同定を正確に行うための 1 つの指標となります.この分析条件で
化合物の保持時間が大体どれくらいずれるかを入力してください.
Amplitude tolerance: これも同定の指標となりますが,大体 5-10 を設定してください.
Minimum posterior: 「得られたピークが目的代謝産物由来のものである確率」の下限値を入力しま
す.入力した確率以下のものに関しては,たとえピークが検出されていたとしても結果としては N.D.
として出力されます.推奨は 50-70 です.
*MRMPROBS ではピーク検出を行う際,クロマトグラム中の「ノイズ」を内部で定義しております.
ノイズの高さ,傾き,ピークの山具合は,実際にピークとして認識されるべきものに比べて非常に小さ
い値を取ります.ですので,最低でもノイズの何倍の高さ,傾き,丸み具合があればピークとして認識
するべきかを入力していただければと思います.ノイズをどのように定義しているかは現在非公開です.
論文が公開され次第,掲載致します.
③
ライブラリー中の保持時間や強度比情報を新たに設定し直したい場合,Create new library チェッ
クボックスにチェックしてください.そして,指標となるサンプルデータ(たとえば標準品ミクス
チャーのデータや QC)の abf ファイルを選択してください.このオプションが実験毎に行われるこ
とを推奨しております.研究者としてのおすすめは,サンプルファイルとしては QC サンプル(属
に言う全サンプルのごちゃ混ぜサンプル)を選択してください.これは試料のマトリックスによっ
て保持時間や強度比が異なるため,より実サンプルに近い保持時間と強度比が得られると考えられ
るからです.
解析をスタートすると,最初のファイルの読み込みにしばらく時間がかかります.1 サンプル大体
5-20 秒ほど.しばらくお待ち下さい.
クロマトグラムのマウス操作
2
4
1
3
【View モード】
1.
クロマトグラム
2.
検出ウィンドウ:下三角を左ダブルクリック選択ピークの変更,右ダブルクリック(どこでも良
ウィンドウ:左ドラッグクロマトグラムスクロール,右ドラッグ拡大
い)ピーク非選択
3.
保持時間
4.
インテンシティ
ウィンドウ:右ドラッグ保持時間方向のワーピング
ウィンドウ:右ドラッグインテンシティ方向のワーピング
【Edit モード】
1.
ピークのエッジを左クリック&ドラッグエッジ位置の変更
2.
右クリック&ドラッグ未検出ピークの検出
Library editor の起動(オプションですが,推奨です
の起動(オプションですが,推奨です)
ですが,推奨です)
ダブルクリック
ライブラリー中の化合物の保持時間や強度比情報を,分析毎に設定し直したい場合に利用します.
デフォルトの同定はクロマトグラム中で一番インテンシティが高いものを基準として選択しますの
で,もし同定が間違っていたら,下三角印をダブルクリックして赤マークに変えてください.
定量用トランジションを変更したい場合,右の Target MRM コンボボックスから選択し直してくだ
さい.出したい化合物情報は,左のリストボックス内の化合物名をダブルクリックすることによっ
て得られます.クロマトグラム中のピークをダブルクリックすることによっても可能です.
もし,格納したい化合物情報がピークとして検出されていなかった場合,左上の「View」ボタンを
クリックし,
「Edit」モードに切り替えてください.そして,右クリックを押しながら検出したいピ
ーク範囲をドラッグすることによりピークとして認識されます.
手作業で保持時間や強度比情報を入力したい場合,入力後,「Update」ボタンを押してください.
作業が終われば,この情報を新たにライブラリーとして保存しておきたい場合,
「Save」ボタンを押
してください.
解析を続行する場合は,「Finish」ボタンを押してください.
MRMPROBS のツール
【メイン画面】
【ツールボタン】
File:プロジェクトファイルの保存や,新たにプロジェクトを立ち上げるときに使います.
Data processing:解析し直したい場合や,化合物ごと,ファイルごとにパラメーターを設定し直し
たい場合に用います.
Statistical analysis:定量値の標準化や統計解析に用います.
Window:クロマトグラム画面のタイルセットを行います.デフォルトは 4 行 2 列のクロマトグラム
出力ですが,1 行 1 列から 5 行 3 列まで設定することが可能です.
View:クロマトグラムの並べ替えを行います.
Option:Class ID や Analytical order などの設定し直し,さらには各ファイル,代謝産物を統計解
析データとして含めるかどうかの設定をここで行います.
Export:結果をテキスト形式で出力します.
【タブ】
Chromatogram:クロマトグラムが見られます.基本的にすべての操作はこのタブで行います.
Raw data matrix:クロマトグラムの定量値が格納されます.
Processed data matrix:定量値補正後のデータが格納されます.
Statistical result:統計解析の画面です.
【ボタン】
Reset:クロマトグラムの拡大縮小をデフォルトにもどします.
View:ボタンを押すと Edit モードに切り替わり,クロマトグラムのエッジ修正や,未検出ピークの手作
業によるピークピッキングが可能となります.
None:検出されたピークのプロパティを表示させることができます.ほぼ研究用ですが,ユーザーとし
ては Total score(そのピークが目的代謝物由来である確率)や Rt similarity(ライブラリーとの保持時
間類似度),エリア値やインテンシティをこれで確認することができます.また,Reference rt ではライ
ブラリーの保持時間を一目で比較できます.
Height:定量モードを設定できます.デフォルトでは高さ値出力となっていますが,エリア値出力にも
設定することが可能です.
「All」オプションでは,全ファイル,全化合物をその定量モードで出力します.
【リストボックス】
化合物,もしくはファイル名をダブルクリックすると,そのクロマトグラムを見ることができます.
MRMPROBS 機能の詳細
File メニュー
New project から,新たなプロジェクトを作成することができます.
Open project では,既存のプロジェクトの再解析が可能です.MTH ファイル,raw フォルダー,
processed フォルダーが同一ディレクトリに存在しなければなりませんのでご注意ください.
Save as で名前を付けて保存ができます.
Save では,上書き保存ができます.
Data processing メニュー
Data re-processing でパラメーターを設定し直し,再解析することが可能です.再解析は代謝
産物ごと,ファイルごとにも可能です.また,ここでターゲットトランジションの設定を変更すること
も可能です.このオプションでは,各々の代謝物ごと,ファイルごとにパラメーターを設定することが
可能となります.すでにファイルをインポートした後ですので,再解析は一瞬で終わります.
Statistical analysis メニュー
現バージョンでは,内部標準物質による除算処理や欠損値に対する処理(つまり N.D.に対して
無理やり数値を入れること)を行うことが可能です.内部標準物質による除算処理を行うためには,後
に記述される Option メニューから内部標準物質を設定しておく必要があります.また,現バージョンで
は統計解析ツールでは主成分分析のみが可能です.
【Missing value approach】
Zero value:このオプションは,「N.D.」のデータに対して,「0」が与えられます.
Data point value of retention time average:このオプションでは,「N.D.」のデータに対して,以
下のプロセスで値が格納されます.
1.
処理は,Raw data matrix の列ごと,つまり代謝産物ごとに独立して行われる.
2.
代謝産物列のすべてが N.D.である場合,0 が入力される.
3.
N.D.以外に,なんらかのピーク値が格納されている場合,
「値が入っている各ピークの保持時間を取
得し,その平均値を算出」する.
4.
N.D.であるクロマトグラムの生データ(Smoothing 処理を終えたもの)に対し,算出された保持時
間位置に該当するデータポイントのインテンシティを「定量値」として取得する.
【Normalization approach】
None:missing value approach で設定されたものを反映し,raw data matrix の値がそのまま格納
されます.
Internal standard:missing value approach で設定されたものを反映し,option メニューで設定さ
れた内部標準物質のインテンシティで除算した値を Processed data matrix に反映します.
Done をクリックすると,次に Statistical analysis setting ボタンが利用できるようになります.
今はまだ主成分分析のみが可能です.計算する主成分空間の数,スケーリング法,変数変換法を選び
Finish ボタンを押してください.
マウスホイールで拡大縮小,X axis と Y axis で好きな PC 軸を選択し,閲覧することができます.
Window メニュー
Chromatogram view におけるタイルをセッティングし直すことができます.お使いの PC の画
面サイズや解像度により,適切なもので解析していただければと思います.
View メニュー
Chromatogram view におけるクロマトグラムの並び替えを行うことができます.現在では,File
ID(読み込んだときのファイル順番),分析順番,Class ID,ファイル・タイプで昇順,降順ソートを行
うことができます.
Option メニュー
ここでは,ファイルと代謝産物のプロパティを設定することが可能です.特に,統計解析に最
終的に用いられるデータ行列を作成するために用います.
ファイルプロパティでは,ファイル名以外の File type,Class ID, Analytical Order プロパテ
ィをここで設定し直すことができます.また,Included プロパティのチェックボックスのチェックを外
すと,最終的なデータ行列の“Processed data matrix”タブに含まれなくなり,統計解析の対象外とな
ります.
代謝産物プロパティでは,内部標準物質の設定をすることができます.各々の代謝産物に対し
て独立に設定することが可能です.しかしながら,Internal standard に設定する代謝産物名は,
Metabolite name に格納されている文字列と完全に一致しなければなりませんのでご注意ください.で
すので,コピー&ペーストにて入力することをおすすめします.この Window では,キーボード機能に
よるコピー&ペーストにしか対応していませんが,マルチコピーに対応しておりますので,たとえば
Metabolite name の1つを Ctrl + C でコピーし,Internal standard の行を複数選択した後,Ctrl + V を
押すことですべての行に値が反映されます.
*この Window のドラッグによる複数選択には少しコツがいります.セルの境界線あたりをクリック&
ドラッグするとうまくいきます.また,
「複数選択」はドラッグでないとなぜか反映されませんので,た
とえば Shift キーなどを用いて複数選択してもペーストが反映されませんのでご注意ください.
Export メニュー
Raw data matrix,Processed data matrix のデータ行列を,テキストタブ区切りで出力するこ
とができます.また,library editor や Data re-processing で構築し直した新たな化合物同定ライブラリ
ーを出力することができます.
付録 A-1:LabSolutions の.lcd ファイルを正常にコンバートする方法
Suitable method file (.lcm)
Although you can do the content change of .lcd file after LC-QqQ/MS (MRM) analysis, it is very
useful to construct the suitable method file (.lcm format file) for the successful file convert for
MRMPROBS software.
1. Event name and channel (MRM transitions) rule
For stable convert of Reifycs file convert
software, the compound name should be
made just by ASCII format.
MRM
transitions
should
be
constructed for one metabolite.
The completely same precursor and
product
m/z
pair
cannot
acceptable in the file converter.
2. Update compound table
After the method construction of MRM transitions, you should update compound table m/z by MRM
event. If you can analyze the samples by using the updated method file, you don’t have to do any
other tasks for the stable file convert.
be
You can check the updated table by Method->Data Processing Parameters->Compound tab.
3. If the your data (.lcd) was not collected by the suitable method described above, you can improve
the .lcd file by using the method file modified by the above way. After the construction of the
modified method file, please open “Postrun Analysis” of LabSolutions.
After selection of the analysis files (.lcd), please push the “Apply to Method” button.
Please select the modified method file and improve your .lcd file including the compound table m/z. If
you can do it, the file (.lcd) is successfully converted by Reifycs Inc. software.
Reifycs Inc. software refers to this compound table for
the file convert from .lcd file to .abf file.
4.File convert
Conditions: You can convert from .lcd files to .abf files at the PC installing LabSolutions software.
Moreover, “TTFLDataExportVer5.dll” of LabSolutions ver. 5.53 SP4 or later is required for the file
convert. Please check “TTFLDataExportVer5.dll” (Program Files (or *86)>LabSolutions) file property.
If the file size is less than 577,536 bites, please contact Shimadzu Inc. for the file change.
After “AnalysisBaseFileConverter.exe” is opened, drag and drop the .lcd files to this converter.
Push the “Convert” button. The ABF format files will be generated in the same folder as .lcd files.