遠赤外線利用によるホタテ貝柱の乾燥 3

事例
遠赤外線利用によるホタテ貝柱の乾燥
3
この加工場では乾ホタテ貝柱を製造・出荷しています。これまでのホタテ貝柱の乾燥は天日干しとガス
式の温風乾燥により行っていました。ボイルした貝柱を30∼40日間乾燥させる天日干しは作業が天候に左
右される上、貝柱の出し入れに手間がかかり、また、ガス式の温風乾燥機は80度以上の温風で強力に乾燥
できますが、貝柱の表面から乾燥するためひび割れしやすく品質低下の原因にもなり、大きな問題となっ
ていました。
そこで、遠赤外線加熱による乾燥システム「乾ホタテ貝柱乾燥装置」を導入し、作業の効率化と品質向
上を実現しました。
【改善効果】
○天候に左右されず乾燥期間はこれま
での1/2∼1/3に短縮しました。
○貝柱を裏返す作業が不要となりま
した。
○低温で内部から乾燥するのでひび割
れがほとんど起きず、不完全乾燥の
製品も激減しました。
○製品の品質が向上しました。
製造工程
生ホタテ
一番煮
完成
貝離し
水さらし
耳離し
選別
2番煮
焙乾
あん蒸
乾燥
焙乾後のホタテを
セイロにのせて行
う。除湿、炉内湿度
・温度調節も行う。
システム図
乾燥炉
【設備概要】
○除湿機……………… 46.6kW×2台
○加湿器…………………6.0kW×2台
○攪拌用ファン……… 12.1kW×2台
○熱風ヒーター…………5.0kW×2台
○遠赤ヒーター……… 10.8kW×2台
遠赤ヒーター
遠赤ヒーター
ホタテ原料
風の流れ
遠赤外線
除湿・加湿
湿度調節部
補助加熱部