旅行通信 - トラベル懇話会

(1)
旅 行 通 信2 0 15年 11月20日 号 (金曜 日 ) 第 6563号(毎週 月 − 金 曜 発 行 、 祝 日 休 刊 ) 1983年(昭和58年)8月創刊
日
刊
日
刊
E-MAIL, PDF or FAX
旅行通信
Wing Travel Daily
発行所 航空新聞社:日刊旅行通信編集部編
〒1 0 7 - 0 0 5 2
東 京 都 港 区 赤 坂 4 - 8 - 6 赤 坂 余 湖 ビ ル3 階
TEL(03)3796-6646 FAX(03)3796-6645
http://wingnews.net mailto:[email protected]
購読料半年34,560円年間64,000円(消費税含む)
【トップニュース】
クロアチアの変化富む魅力を盛り込んだルート
★トラベル懇話会がクロアチア研修ツアー実施
観光素材の宝庫Ă磨き上げĂ海外旅行の起爆剤に
旅行業界の経営者団体・トラベル懇話会(会長=福田叙久
アサヒトラベルインターナショナル会長)は、10月17日から
25日の期間、クロアチアへの海外研修旅行を実施した。昨年
は感染症の流行などの理由で、海外研修は中止となり、今回
が2年ぶりの実施。研修旅行は、団長の福田会長をはじめ27
名が参加。企画立案・実施に全面協力したクロアチア政府観
光局のエドワード片山日本局長も全行程に同行。フライトは
カタール航空の協力を得た。(特別寄稿=西川敏晴・前「地
球の歩き方」代表、写真提供=守家昌史・山下太郎・小山文
宏各氏)
駐クロアチア日本大使、韓国の優位性を指摘
明治学院が教育研修、新たな教育旅行の試み
一行はザグレブ到着後、市内観光を実施。その後の夕食会
には、井出敬二駐クロアチア日本大使と、11月から駐日クロ
アチア大使に就任するブラジュ・フラティッチ氏も参加して
意見交換を行った。井出大使は「大使館のHPなどで積極的な
情報発信を行っている。クロアチアは観光が経済の一番の柱
だが、社会主義体制下の慣習が根強く残り、観光政策の現場
では提案に対しての反応が極めて遅いのが現状だ。近年、韓
国の観光客が急増し、日本人観光客数を大きく上回り(韓国
約25万人・日本約17万人)、現政権は韓国への関心が高
い」。さらに大使は、最新情報として「明治学院がザグレブ
経済大学へ30人の学生をホームステイに送り込んでいる。受
け入れ家庭の会話は英語、大学では英語で学べる専門科目を
選択するという内容。クロアチア政府と大学がスタートさせ
たプログラムで、新しい教育旅行の試みとして注目してい
る」と述べた。海外教育旅行の専門家でもある福田団長も強
い関心を示した。
※写真1=トラベル懇話会のクロアチア研修ツアー夕食会。前列右から3人
目が井出敬二駐クロアチア日本大使。4人目がブラジュ・フラティッチ駐日
クロアチア大使。その右隣に福田叙久団長
片山氏は「この期間内で、旅のプロフェショナルのみなさん
に見て欲しいところを、苦心してルーティングした。特にイス
トラ半島を見て欲しかった」と強調。
行程は、首都ザグレブからスタートし、19日にイストラ半島
へ。フム(世界一小さな村としてギネスプックに登録)観光
後、トリュフの村、中世の町モトヴンへ(トリュフのラン
チ)、午後はワイナリーを訪れ、美しい要塞のような都市ロ
ヴィニ(ヨーロッパの美しい村30選の一つ)を散策し、高級リ
ゾート地オパティア泊。
20日朝、オパティア・ウォーキングツアー後、内陸にある世
界遺産のプリトゥヴィッツェ国立公園(滝と湖と紅葉の絶景)
でのハイキング、ザダル泊。
21日朝、早朝、フェリーでウグリャン島に渡り、「マグロの
養殖」現場を視察し、ワインと刺身の試食。町に戻り、サダル
旧市街ツアー、その後、世界遺産のシベリクへ移動して観光。
続いて、世界遺産の町スプリトへ、城壁内の日本語ガイドツ
アー後、スプリト泊。
22日朝、ステーラ・クロアティカ訪問。世界遺産の塩田と城
壁の町、ストンで名物牡蠣づくしのランチ、午後、この旅のハ
※写真2=イストラ半島のモトヴンと研修旅行視察団一行
(2)
旅 行 通 信2 0 15年 11月20日 号 (金曜 日 ) 第 6563号(毎週 月 − 金 曜 発 行 、 祝 日 休 刊 ) ※写真3=世界文化遺産のドゥブロヴニク旧市街
イライトである世界遺産のドゥブロヴニクへ到着、観光、泊。
23日、ザグレブ経由で帰国予定が、強風によるフライトキャ
ンセル発生。ザグレブにもう1泊して、翌日、乗り継ぎ地ドー
ハでトランジットビザで「3時間ツアー」を実施して帰国し
た。
魅力ある食文化、マグロの養殖見学も急遽実施
クロアチアの旅を盛り上げる
のが、食文化。出発前から期待
したのは、モトヴンのトリュ
フ、ストンの牡蠣。アドリア海
沿いの町々では、日夜、海の幸
がテーブルを賑わした。魚料理
はレベルが高く、蛸やイカや
ムール貝も美味しく好評だっ
た。400カ所の醸造所を誇るワ
イン、チーズ、ハム、ソーセー
ジ、オリーブオイル、野菜の豊
かさも大きな魅力であった。観
光局も食にフォーカスしたプロ
モーションを昨年来、実施して
いる。
クロアチアでは、20年前から
オーストラリア人家族がマグロ
の養殖を開始。カリ・ツナ社で
は、7-8kgのマグロを3年間かけ
て、鰯などの生餌を与え、80kg
キロに成長させる。2014年に日
本の(株)ジェイトレーディン
グがカリ・ツナ社を買収、地中
海最大の年間5000トン規模の養 ※写真5=クロマグロの養殖場
殖クロマグロの生産能力を保有
し、日本への輸出額の大部分を占めるクロマグロの輸出量を拡
大させるという。サダルを早朝に出発、島に渡り、話題のクロ
マグロの養殖の見学と試食は好評だった。
治安の良さと人の温かさと世界遺産の宝庫
クロアチアの主要産業は観光(GDPの18%)、海運、有力
※写真4=世界自然遺産のプリトゥヴィッツェ群国立公園
な製造業は造船だ。人口420万人、海外にも400万人のクロア
チア人が在住する。日本からクロアチアへの訪問者数は、2012
年15万5088人、2013年16万0025人、2014年17万6000人、
2015年は17万人弱の予測。東日本大震災で一時、数字が落ち
込むも、その後は増加に転じ、現在の海外旅行市場では、安定
した人気を保っている国といえる。
中村晃ANAセールス副社長は、「クロアチアを直観的な印象
で形容すれば『素朴さ』(国も人も)につきると思う。治安も
良く、この『素朴さ』は訪れる人をして、“のんびりと落ち着
いた雰囲気”に浸れる心地良い旅だった。クロアチアは今後の
新たな集客が見込めるデスティネーションだが、一方で、首都
ザグレブと国内NO.1の観光地ドゥブロヴニクの間に存在する
アドリア海沿岸の訪問地をどの様に回る(周遊あるいは滞在)
旅程が適切なのかは、今後のツアー造成のポイントになる」と
コメントした。
石田心PTS社長は「モトヴンからの素晴らしい眺めを見てい
て“絶景”という言葉を思い出した。国立公園やロウィン、
ドゥブロヴニク、車窓や他の訪問地でもあちこちに絶景があっ
た。観光ズレしていない人々の魅力と観光資源の豊かさは、想
像以上だった。ヨーロッパ最後のまだ掘り起こしの余地がある
国だと思った」とクロアチアの魅力と可能性を述べた。
新しい発想や深堀でクロアチアの魅力アピール
ミキ・ツーリストの檀原徹典社長は、「地中海に面するクロ
アチアは、イタリア、スペインに続く欧州の冬のデスティネー
ションとなるポテンシャルを秘めている。冬のエジプトやトル
コは治安の悪化で低迷している。プロモーションのやり方次第
では、冬のクロアチアは、温暖な気候と治安の良さ、さらにオ
フの低価格で可能性があると旅行中に考えた。現地観光局の
方々からも賛同を得た」と具体的な提案を示した。
クロアチアは、過去に多くの国の支配を受け、20世紀後半の
過酷な内戦を経て、1991年に独立。その後も戦闘止まず、
1995年に実質的に国家としてスタートした。観光立国として
の価値を高める努力を重ねてきたが、日本では、西ヨーロッパ
諸国に比して、まだクロアチア観光についての情報が根付いて
いない。「地球の歩き方」クロアチアの初版は2008年の出版
で、旅行会社の本格的な送客も10年にも満たない。
福田叙久団長は、「実際にクロアチア各地を旅したら、すご
い宝石の原石のような観光素材がある国であることを発見し、
(3)
旅 行 通 信2 0 15年 11月20日 号 (金曜 日 ) 第 6563号(毎週 月 − 金 曜 発 行 、 祝 日 休 刊 ) 改めて感嘆している。内戦終結後からわずか20年、クロアチア
のツーリズムはまさにこれから磨かれて、洗練されていく途上
にある。我々もクロアチアの魅力を輝かせる取組みをして、海
外旅行市場を盛り上げる起爆剤にしたい」と研修旅行の成果を
総括した。
【旅行関連】
★観光庁、「観光立国ショーケース」の募集開始
地方都市から1、2カ所、年内に選定
観光庁は観光立国の実現を図るため、モデルケースとなる都
市作りに乗り出す。外国人旅行者の地方誘客を主目的に、日本
のトップランナーにふさわしい観光地域の中から1~2カ所程度
選定し「観光立国ショーケース」として位置づける。このほど
地方都市からの提案募集を開始し、年内に対象都市を決定す
る。選定後は観光立国実現に向け、各省庁が計画する施策を集
中投入していき、2020年までにショーケースとして形成して
いきたい考えだ。
観光立国ショーケースの取り組みについては、政府の産業競
争力会議で議論され、今年6月に閣議決定された「『日本再興
戦略』改訂2015」に盛り込まれていた。これを具体化するた
めにモデル都市の選定に乗り出すことになった。
選定対象となるのは、選定後日本版DMO(観光地域のマー
ケティング・マネジメント法人)が速やかに形成される予定で
あることを必須条件として掲げている。地域や都市の規模につ
いては、東京、京都、大阪などいわゆる「ゴールデンルート」
上に位置しない地方都市で人口規模がおおむね10万人以上。ま
た、外国人の延べ宿泊者数が年間5万人泊以上の地域であるこ
となどが対象となる。
ショーケースの募集は11月19日から開始。各都市からは日
本版DMO確立の見通しの定時、観光資源の磨き上げ、ストレ
スフリーの環境整備、海外の情報発信について具体策の提示、
取り組みの進ちょく状況を的確に把握するための評価指標の設
定について提案を行ってもらうことにしている。
選定された地域に対しては、観光庁を中心とした行政におけ
る部局横断的なプロジェクトチームを通じて、関係省庁が連携
を行いつつ、集中的な支援を行う。
具体的な取り組みとしては、選定地域にDMOを立ち上げ、
訪日外国人旅行者に売り込めるコンテンツを徹底的に磨き上
げ、満足度の高い滞在プログラムを作り上げていく。また、
WiーFiの整備や多言語音声翻訳対応など、訪日外客が快適・円
滑に滞在・周遊を楽しめための環境整備の実施。また、地域の
魅力を積極的に海外へ発信していき、地域の観光需要の増加、
地域産品の販路拡大などに取り組む。そうした施策を展開して
いくことで、観光立国実現にむけてベンチマークとなる都市形
成を目指していく計画だ。
★MSCクルーズ、旅行会社表彰イベントを開催
日本からは5社が参加
MSCクルーズはこのほど、クルーズ商品販売で高い実績を
あげた旅行会社を表彰するイベント「オールスター・オブ・
ザ・シー」を同社のクルーズ船MSCファンタジアの船内で開
催した。今回は150カ国以上から1800人以上の旅行会社が参
加。日本からは5つの旅行会社が表彰された。
今回のイベントでは、個人旅行部門とオンライン旅行サービ
ス部門でクルーズプラネット、ツアー旅行部門で阪急交通社、
ネットワーク部門でJTB首都圏クルーズ事業部、イニシアチブ
部門でニッコウトラベルとてるみくらぶがそれぞれ優秀賞とし
て表彰された。
MSCクルーズジャパンのオリビエロ・モレリ社長は「今
回、日本の旅行会社に参加してもらいうれしく思っている。日
本市場におけるみなさまの支援に深く感謝している」と述べ
た。また、ニッコウトラベルの古川哲也社長は「MSCクルー
ズ客船での体験に大変感銘を受けた。今後のMSCクルーズの
展開が楽しみだ」とコメントしている。
イベントでは表彰式のほか、ワークショップやミーティング
が行われ、市場機会の創出やクルーズマーケットの将来的な見
通しについての意見交換が行われた。
※写真=「オールスター・オブ・ザ・シー」の模様、日本からは旅行会社5
社が表彰された
★ワタベウェディング、ハワイに新チャペル
ヒルトン・ワイキキ内に開設
ワタベウェディングはハワイ・オアフ島の「ヒルトン・ハワ
イアン・ビレッジ・ワイキキ・ビーチ・リゾート」内に新たな
チャペル「ジ・アカラ・チャペル」を2016年2月にオープンす
ると発表した。敷地の中央部に位置し、独特な雰囲気の建物と
なっているほか、ゲスト専用のラウンジを設置し、招待客にも
ゆったりとした時間を過ごしてもらう環境を用意した。
ジ・アカラ・チャペルはリゾート敷地内のほぼ中央に立地。
「アカラ」はハワイ語で笑顔を意味する「アカ」と太陽を意味
する「ラ」を組み合わせ、ホテル内の自然に囲まれたチャペル
で挙式を行う笑顔のカップルやその家族をハワイの力強く優し
い太陽が明るく照らすイメージから名付けた。
収容人数は50人となっている。1階部分にはブライズルーム
のほかにゲスト専用のラウンジを設置。ゆったりとした時間を
過ごしてもらえるようにしたほか、挙式後に人気ビーチである
「デューク・カハナモク・ビーチ」での記念撮影も用意した。
挙式代金はライトプランでヒルトン・ワイキキ宿泊の場合は
12万8000円から、他ホテル宿泊の場合は17万8000円からと
なっている。
★2015年秋闘、東武トップツアーズが合意
サービス連合がまとめた2014年秋闘合意状況は以下の通
り。
【妥結】
▼東武トップツアーズ=一時金:社員基礎給×0.61カ月、準
(4)
旅 行 通 信2 0 15年 11月20日 号 (金曜 日 ) 第 6563号(毎週 月 − 金 曜 発 行 、 祝 日 休 刊 ) 社員・契約社員基礎給×0.61カ月、新入社員・嘱託一律10万
円
【航空関連】
★ANAHD、訪日向け「ANA EXPERIENCE JAPAN」開始
企業や自治体と連携した地域交流を推進
ANAホールディングス(ANAHD)は、国土交通大臣認定の
7つの「広域観光周遊ルート」を中心として、訪日外国人旅客
向けに情報発信を行うウェブサイト「ANA EXPERIENCE
JAPAN」の運用を開始する。このサイトは、地域交流のプ
ラットフォームとして活用できることが特徴で、今後は地方自
治体、サービス事業者、地域産業に参画を募り、レストランや
現地での体験ツアーなどの予約を行うことを可能とする。さら
に訪日観光客とのコミュニケーションの場として活用を広め
て、訪日旅客への一元的な情報提供の実現を目指す。当初は、
英語・中国語繁体字・中国語簡体字の3言語で展開し、順次拡
大を検討していく。
同サイトではさらに、新たなサービスとして「(仮称)取り
置き予約」を導入する。これは、流通小売事業者のECサービ
スなど運用実績のある凸版印刷と、全日空商事が共同で行う
サービスで、訪日前にインターネット上で商品の購入予約を行
うことができるというもの。このサービスによって、土産品の
在庫切れや、売場が分からないなどといった、購入の手間を省
略することができる。同サービスの提供開始は、1月からを予
定している。今後、地方事業者を含む流通小売事業者からの参
画を募り、サービスの充実を図っていく方針だ。
また観光情報提供機能としては、広域観光周遊ルートと連動
して、テーマ・ストーリー性のある観光地域を紹介していく。
提携企業や自治体などとの協力によって、買い物・食事・文化
体験など、サービスや情報を一元的に提供することで、訪日旅
客が地方を訪れるきっかけをつくる。まずは北海道・道東と九
州の観光情報から開始して、今後12月には四国・瀬戸内を取り
上げ、1月には東北・関西・中部・信州・北陸へ展開する予
定。その後は、各ルートのコンテンツを拡充しながら、広域観
光周遊ルートを軸として、地方の情報をコンテンツ化してい
く。
そのほか、様々な企業が発信している訪日旅客向けの情報・
サービスをこのサイトで発信して、利用者利便性向上を図る。
現在のところ、協力企業として参画するのは7社で、今後は地
方を中心として宿泊施設予約や、体験メニュー拡大を図る予定
だ。
ANAグループではこれまで、各都道府県の魅力を発信する
「ISJAPANCOOL?」サイトを開設し、機内食やラウンジで
各地の食や酒を紹介する「TastesofJapanbyANA」の展開、
訪日旅客向けの国内運賃「ANA EXPERIENCE JAPAN
FARE」を展開して、訪日旅客の拡大、地方創生に取り組んで
きたが、このたびのサイト新設により、訪日旅客の誘客や、地
域産業の発展へ一層貢献して行く構えだ。
《協力企業と提供サービス》
〈日本の文化やアクティビティなど体験予約〉
▼ぐるなび=レストラン予約・食体験
▼ベルトラ=市内観光ツアー、自然、世界遺産、ものづくり、
季節体験など予約サービス
▼トラベリエンス=通訳案内士付ツアー体験予約
〈訪日旅行中の情報など〉
▼セブン銀行=ATMスポット情報
▼エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム=WiFiスポット情報
▼ナビタイムジャパン=乗換案内・交通ナビゲーション
▼ブレイン=旅で使える指差し文例集
※ANAEXPERIENCEJAPAN
http://www.ana-exjapan.com/
★北京首都航空、杭州−青森/函館線を1月開設へ
青森空港21年ぶりの国際定期便、初の中国線に
海南航空グループの北京首都航空が1月下旬、杭州−青森線
と杭州−函館線を同時に開設する方針を固めた。北京首都航空
は、12月にも国土交通省に対して路線開設を申請する予定だ。
青森県によれば、青森空港にとって実に21年ぶりの国際定期
便で、初めての中国線となる。因みに、青森空港の国際線は現
在、大韓航空の仁川線のみ運航されている。
北京首都航空が開設する杭州−青森線は週1往復(木曜日)
の運航で、投入機材は174席仕様のA320を計画しているとい
う。
一方、杭州−函館線は、中国東方航空が11月17日から週2往
復便(火・土曜日運航)で運航を開始したばかり。北京首都航
空も同じく週2往復便(火・土曜日運航)を計画しており、同
社が運航を開始すれば、ダブルトラックとなって競争が激しく
なりそうだ。
青森県は北京首都航空の青森・函館同時就航について、中国
人観光客の増加に伴う経済効果、交流人口の拡大などに期待を
寄せている。
青森県は11月補正予算において、杭州−青森線の路線周知の
ために、1700万円の補正予算を計上。杭州においては、「青
森県の認知度はまだまだ低い」とのことで、「青森県のPRの
ために使いたい」と話す。
さらに、来年3月には北海道新幹線が開通して、新青森−新
函館間が約1時間で結ばれることから、そのタイミングにあわ
せた青森・函館同時就航に期待を寄せる。
「津軽海峡交流圏の形成などが期待される。函館を組み合わ
せることで、函館イン・青森アウト、もしくは青森イン・函館
アウトなど、周遊型の観光需要の創出にも期待したい」と話
す。
★北京首都航空、杭州−青島−バンクーバー線を開設へ
来年11月に週3往復便で計画
北京首都航空は来年11月に、杭州−青島−バンクーバー線
を、週3往復便で開設する予定だ。使用機材はA330。
北京首都航空は既に中国民用航空局に対して、路線開設の許
可申請を行った。
★JAL SKY W-F国内線、機内で楽しむ機能追加
搭乗便の現在位置表示や撮影した写真をSNS投稿
日本航空(JAL)は「JALSKYWi-Fi国内線」のコンテンツ
を拡充した。機内で楽しむことができるように、SNSへの投稿
機能を追加した。搭乗便の現在位置を表示してSNSへ投稿した
り、機内で撮影した写真を投稿することが可能となるほか、ま
搭乗便のスタンプを収集できる機能も追加した。
主な機能としては、搭乗便の現在位置を地図上に表示。地
図と便名や機種、位置などのフライト情報と共にSNSへ投稿
することができる。さらに、アプリから直接写真を撮影し、
(5)
旅 行 通 信2 0 15年 11月20日 号 (金曜 日 ) 第 6563号(毎週 月 − 金 曜 発 行 、 祝 日 休 刊 ) フライト情報と共にSNSへ投稿することができる。スマート
フォン内に保存されている画像を選択して投稿することも可
能だ。
また、国内線JALSKYWi-Fi対象機内において当該便のス
タンプを収集することができる。収集したスタンプは一覧で
みることができるほか、スタンプを収集した時点の位置や高
度も記録されるという。
なお、対象機種はAndroid4.0以上のスマートフォン端末。
GooglePlayで「JALSKYWIFI」を検索してダウンロードす
ることができる。
★「香港ならすべてかなう7つのこと」キャンペーン展開
キャセイ、夜景、飲茶など7つのトピックを紹介
キャセイパシフィック航空(CPA)は香港観光のプロモー
ションとしてして12月16日まで「香港ならすべてかなう7つ
のこと」キャンペーンを実施する。香港で楽しめる7つのト
ピックを紹介し、香港への旅行気分を盛り上げるのが狙い。
今回のキャンペーンは「夜景に感動する」「本場香港の飲
茶をほおばる」など、グルメから美容、開運など香港で楽し
めるトピックを紹介する。
また、キャンペーン期間中メールマガジンの新規登録をし
た人の中から抽選でペア1組に日本-香港のエコノミークラス
往復航空券をプレゼントする。
キャンペーンの詳細は以下のウェブサイトまで。
※香港ならすべてかなう7つのことキャンペーンのURL
http://www.cathaypacific.co.jp/hongkong/7things/
★デルタ航空、ロサンゼルス-デンバー線開設
来年6月から毎日5便で運航
デルタ航空(DAL)は2016年6月1日にロサンゼルス-デン
バー線を毎日5便で就航する。ロサンゼルスの法人顧客需要
に対応するのが狙い。
新路線はグループのスカイウエスト航空が運航する。使用
機材はCRJ900型機で座席数は76席となっている。今回の就
航により、ロサンゼルスへの直行便を運航している成田、羽
田など主要な国際線からワンストップでデンバーへの乗り継
ぎが可能となる。
【デスティネーション】
★ハワイ州観光局、妖怪ウォッチの文房具発売 ハワイ限定商品、オアフ島の3店舗で販売
ハワイ州観光局(HTJ)は
オアフ島にある日本の旅行会
社ラウンジなど3カ所で妖怪
ウォッチハワイのオリジナル
文房具を発売した。同観光局
が展開する「アロハ! 妖怪
ウォッチ楽園ハワイでゲラゲ
ラボー」キャンペーンの一環
として販売する。同商品はオ
※写真=ハワイで販売する妖怪
ウォッチハワイオリジナル文房具
リジナルとなっており、ハワイでしか購入することができな
い限定商品となっている。
今回販売する文房具はメッセージメモ、ミニ自由帳4冊
セットなど7種類を用意した。価格は4ドル~8ドル。販売場
所はJTBHawaiiトラベルプラザ、HISHawaiiLeaLeaラウ
ンジ、88tesカラカウア店の3カ所となっている。
【ホテル】
★スターウッド、ラスベガスのSLSホテルとホテル運営契約
2ホテルをリブランドして2016年に開業へ
スターウッドホテル&リゾートはラスベガスの大型ホテル
であるSLSラスベガスと契約を締結し、2016年にスターウッ
ドの「トリビュート・ポートフォリオ」と「Wホテル」にリ
ブランドすると発表した。
SLSラスベガスはストリップとサハラ通りに面する3棟の
タワーからなる大型ホテル。客室数は1600室超となってい
る。今回のリブランドで2棟のホテル・タワーは「SLSラス
ベガス・トリビュート・ポートフォリオ・リゾート」として
営業を開始する。また、289室を有するLUXタワーについて
はリノベーション工事を行い「Wラスベガス」として開業す
ることにしている。なお、LUXタワー内にあるカジノ、料飲
施設、ナイトライフ施設についてはSLSラスベガスが引き続
き運営する。
★ドンペリの風呂に入浴する特別プラン発売
プリンスパークタワー東京、クリスマス特別企画
ザ・プリンスパークタワー東京はクリスマスの特別企画
として、高級シャンパン「ドン・ペリニヨン」を使用した
シャンパンバスタイムを楽しめる特別宿泊プランを発売し
た。
今回の宿泊プランは「クリスマスドリーム」の名称で販
売。12月1日~25日の期間に1日1室限定で用意する。客室は
ベッドルームとバスルーム両方から東京タワーを見ることが
できる29階のプレミアムコーナーキングルームを用意した。
風呂はドン・ペリニヨンを1本使用したシャンパンバスに
入浴する。シャンパンバスは香りでリラックスや疲労回復効
果が得られるほか、保湿効果があるなど美容効果が高いとい
う。
このほか、客室にはクリスマスツリーとキャンドルライト
による客室装飾のほか、女性に人気が高いバラの香りのアロ
ママッサージオイルのプレゼント、プレミアムラウンジの無
料利用などの特典を用意した。
料金1室2人利用で3万円からとなっている。
【組織・人事】
★セブンシーズリレーションズ、本社移転 ウインドスタークルーズの日本総代理店である、セブン
シーズリレーションズは業務拡大につき、12月1日からオ
フィスを東京都港区に移転する。移転先の住所は以下の通
り。
▼住所:〒105-0003 東京都港区西新橋3-23-6第一白
川ビル▼電話番号(変更なし)、代表電話:03-68697666、予約:03-6869-7117、FAX:050-3737-3083