FV2x00-NTe

汎用画像処理装置
FV2x00シリーズ
(for WindowsNT
Embedded)
FV2x00-NTe
ユーザーズガイド
☆第9版☆
(株)ファースト
ご注意
○ 本書の内容の一部または全部を無断で転載することは固くお断りします。
○ 本書の内容について、将来改良を目的に予告なしに変更することがあります。
○ 本製品がお客さまにより不適当に使用されたり、本書の内容に従わずに取り扱われたことなどに
起因して生じた損害等については責任を負いかねます。
○ Windows NT, Windows NT Embedded, Visual C++は Microsoft Corporation の商標です。
この説明書で使われているマークについて
装置が故障しないようにするための注意、正しく動作させるため
の注意、重要な注意事項などを説明します。
重要な操作方法、カギとなる事項などを説明します。
操作上のヒント、特に Windows の操作方法などについて説明します。
はじめに
このたびは弊社の Windows 版汎用画像処理装置「FV2000-NTe/FV2100-NTe」をお買い上げいた
だき、誠にありがとうございます。
「FV2000-NTe」は工業用CPUボード,ネットワークアダプタ,VGAディスプレィアダプタ,
キャプチャボード,フォトカプラ絶縁I/Oボード,フラッシュファイル装置など、実績のある
コンポーネントだけで構成された、コンパクトで信頼性の高いスタンドアローン型の画像処理装
置です。
「FV2100-NTe」はCPUボード,画像入力部, フォトカプラ絶縁I/O部をワンボード化し
より一層の小型化,信頼性向上を図ったスタンドアローン型の画像処理装置です。
OSに「Windows NT Embedded」を採用し、すでに多くの販売実績のある FVL(FAST Vision
Library)で作成したプログラムがそのまま動作します。
弊社製画像処理ライブラリ+Windows のパワーを最大限に生かすことができます。
以降、本書において「FV2000-NTe」,「FV2100-NTe」の共通部分は「FV2x00-NTe」と表記します。
スイッチを入れる前に!!
本装置を使用する前に、本説明書を必ず熟読くださるようお願い致します。
“説明書を読まなくてもとりあえず使ってみる。”といった場合でも、
「2.起動と電源 OFF」
の項は必ずお読みください
目
次
1 .運用までの行程 ······································· 1
1.1
開発環境について············································· 2
2 .起動と電源 OFF ········································ 3
2.1
2.2
2.3
起動························································· 3
電源 OFF ····················································· 4
シャットダウン··············································· 5
3 .Windows アプリケーション ······························ 7
3.1
3.2
アプリケーションの起動方法··································· 7
使用可能な Windows アプリケーション··························· 9
4 .Windows NT Embedded 環境における制限事項 ············· 11
4.1
4.2
4.3
4.4
4.5
ユーザ名とパスワード········································ 11
自動起動アプリケーション···································· 11
仮想メモリ機能の非サポート·································· 11
デスクトップ非表示時の動作·································· 12
その他、見た目など·········································· 12
5 .ファイル装置へのアクセスについて····················· 13
5.1
5.2
5.3
ドライブ構成················································ 13
Cドライブへの書き込みアクセスの制限························ 13
書き込み可能なハードウェアプロファイルの選択方法············ 14
6 .環境設定ユーティリティ
6.1
6.2
6.3
6.4
6.5
6.6
6.7
FVLUTIL.EXE·················· 15
ネットワーク················································ 17
スタンドアローン環境では...······························ 18
ディスプレイ················································ 19
キャプチャボード············································ 20
起動アプリケーション········································ 21
ユーザ······················································ 22
リセット···················································· 22
7 .ネットワーク経由のファイルコピー····················· 23
7.1
7.2
本装置側に共有フォルダを作成する場合························ 23
ホストコンピュータ側に共有フォルダを作成する場合············ 26
8 .ユーザアプリケーションについて······················· 31
[1]
目
次
8.1 ユーザアプリケーション作成時の注意点 ·······················
8.2 パスの設定 ·················································
8.3 ユーザアプリケーションのリモートデバッグ ···················
8.4 ユーザアプリケーションの完成後 ·····························
31
33
34
39
9 .FVL/FVX のアップデート方法 ··························· 41
10 .トラブルシューティング······························ 43
10.1
10.2
10.3
10.4
ログオンできなくなった ····································
ドライバエラー ············································
ネットワークコンピュータで認識されない ····················
画面に何も表示されない ····································
[2]
43
44
44
44
1.運用までの行程
運用までの行程をおおまかに示します。
“環境設定ユーティリティ FVLUTIL.EXE”
または“コントロールパネル”を用いて
ネットワークなどを設定
P.15参照
ホストコンピュータ上で
ユーザアプリケーションを作成
P.31 参照
デバッグ
P.34 参照
“環境設定ユーティリティ FVLUTIL.EXE”
を用いて完成した
ユーザアプリケーションを
“起動アプリケーション”に設定
P.21参照
運
用
-1-
1.1
開発環境について
「FV2x00-NTe」自体にはプログラム開発環境は搭載されていません。
他の、FVL SDK/WIN および FVX PACK(ソフトウェア開発キット)がインストールされたコンピ
ュータでユーザアプリケーションを作成し、それを「FV2x00-NTe」にコピーして動作させます。
お客様で必要とする機材/環境は以下のとおりとなります。
・OS : WindowsNT(推奨), Windows98, Windows95
・Visual C++ Ver6.0 以降
・FVL SDK/WIN Ver2.10 以降
・FVX PACK
・ネットワーク(TCP/IP)
ネットワーク(TCP/IP)
FV2x00-NTe
・WindowsNT,98,95
・Visual C++ Ver6.0 以降
・FVL SDK/WIN
・FVX PACK
-2-
2.起動と電源 OFF
2.1
起動
キーボード,マウス,ディスプレィを接続し、装置背面のスイッチをONにしてください。
ご購入直後は、OSの立ち上がり後、弊社製デモソフト「FVLSTART.EXE」が起動し下図のようなダ
イアログボックスが表示されます。
(起動時に自動的に立ち上がるアプリケーションを自動起動アプリケーションと呼びます。
自動起動アプリケーションは後述の方法で変更することができます。)
FV2000-NTe の場合
搭載されているキャプチャボードを選択し OK をクリックします。
FV2100-NTe の場合
FVC02 を選択し OK をクリックします。
「FVLSTART.EXE」は下図のダイアログボックス(キャプチャボード選択後表示されます。)の OK
をクリックすると終了します。
「FVLSTART.EXE」の取り扱いについては、FVL SDK 購入時に添付されるマニュアル
FAST Vision Library ソフトウェア開発キット for Windows リリースノート
を参照してくださ
い。
-3-
2.2
電源 OFF
以下の状態以外の場合はシャットダウンプロセスなしに電源スイッチを OFF にすることが可能で
すが、なるべくシャットダウンプロセスを実行後、電源スイッチを OFF にしてください。
・ ファイル装置へのアクセスをしているとき。
FV2000-NTe の場合
装置前面にある “ HDD ”ランプ(LED)が点灯しているとき。
FV2100-NTe の場合
装置前面または背面にある “ DISK ”ランプ(LED)が点灯しているとき。
・ Windows が完全に立ち上がっていないとき。
(BIOS 画面やブルースクリーンのとき。)
・ 書き込み可能なハードウェアプロファイルで起動しているとき。
(「5.ファイル装置へのアクセスについて」の項を参照してください。)
上記に反する操作を行うと最悪の場合ファイルが壊れたり、起動しなくなったりしますの
でご注意ください。
-4-
2.3
シャットダウン
シャットダウンは以下の手順で行います。
①
②
③
起動しているアプリケーションを終了します。
キーボードの「Ctrl」「Alt」「Del」キーを同時に押します。
下図のようなダイアログボックスが表示されますので、「シャットダウン」
をクリックしてください。
④「シャットダウン」を選択後、「OK」をクリックしてください。
⑤下図のようなダイアログボックスが表示されたら、電源スイッチを OFF にします。
ネットワーク上で使用する場合、他のコンピュータ(一般的にはサーバーコンピュータ)か
らリモートシャットダウンすることが可能です。
リモートシャットダウンでシャットダウンプロセスを実行後、一斉に電源を切るなどとい
った使用方法が考えられます。
ご検討ください。
-5-
-6-
3.Windows アプリケーション
3.1
アプリケーションの起動方法
工場出荷直後、本装置は普通の WindowsNT とは違い、デスクトップ、タスクバーなどは表
示されません。(設定により表示可能となります。)
他のアプリケーションを起動したいときはキーボードの「Ctrl」「Alt」「Del」キーを同
時に押し下図のダイアログボックスを表示させます。
(以降、「セキュリティダイアログボックス」と呼びます。)
セキュリティダイアログボックスの「タスクマネージャ」をクリックすると、次の図のタスクマ
ネージャダイアログボックスが表示されます。
-7-
ここで、「新しいタスク」をクリックしてください。
次の図のダイアログボックスが表示され、アプリケーションを選択し、実行可能となり
ます。
図ではエクスプローラを起動しようとしていますが、たとえば cmd.exe を指定するとコ
マンドプロンプト(いわゆる DOS 窓)が起動されます。
-8-
3.2
使用可能な Windows アプリケーション
本装置で使用可能な Windows アプリケーションは以下のとおりです。
ディレクトリ
C:\WINNT
・EXPLORER.EXE
エクスプローラ
ネットワークコンピュータを使用したり、他のコンピュータを
検索するときにも使います。
・TASKMGR.EXE
ディレクトリ
・CMD.EXE
タスクマネージャ
アプリケーションを起動したり、プロセスの稼動状態、メモリの
使用状態を観察します。
前述の方法でも起動できます。
C:\WINNT\SYSTEM32
コマンドプロンプト(DOS 窓)
・EVENTVWR.EXE
イベントビューア
デバイス、サービスのレポートを表示します。
・NOTEPAD.EXE
ノートパッド
・PERFMON.EXE
パフォーマンスモニタ
・WINDISK.EXE
ディスクアドミニストレータ
・WINMSD.EXE
WindowsNT 診断プログラム
バージョン情報、リソース、ネットワーク環境などの状態を
観察します。
・CONTROL.EXE
コントロールパネル
その他、以下のアプリケーションがインストールされていますが、これらは基本的には使
用しないでください。
システムに重大な支障を及ぼす場合があります。
・REGEDIT.EXE(REGEDT32.EXE)
・MUSRMGR.EXE
レジストリエディタ
ユーザマネージャ
-9-
-10-
4.Windows NT Embedded 環境における制限事項
4.1
ユーザ名とパスワード
本装置は電源 ON 後ユーザ名、パスワードを入力しなくても自動的に WindowsNT にログオ
ンします。この機能を「オートマチックログオン」と呼びます。
ユーザ名とパスワードの初期値は以下のとおりです。
ユーザ名
: efvl
パスワード : efvl
ユーザ名とパスワードは後に説明する環境設定ユーティリティ「FVLUTIL.EXE」で変更可
能ですが、なるべく初期値のままでご使用ください。
FVX(FAST Vision ActiveX Components)をご使用の場合はユーザ名とパスワードは必
ず「efvl」のままでご使用ください。変更しますとFVXは動作しません。
・「セキュリティダイアログボックス」-“パスワードの変更”でパスワードを変更
しないでください。
また、ユーザマネージャ(MUSRMGR.EXE)を用いてパスワードを変更しないで
ください。
オートマチックログオン機能が使用できなくなります。
・ユーザマネージャで新しいユーザを作成しても、作成したユーザ名では
オートマチックログオンできません。
4.2
自動起動アプリケーション
「Windows NT Embedded 」の規約上、本装置が立ち上がった際にユーザ作成のアプリケーション
が起動されなければなりません。
ご購入直後は弊社製アプリケーション「FVLStart.EXE」が自動で起動されるよう設定されています。
お客様で作成されるアプリケーションの完成後、「FVLStart.EXE」と入れ替えてください。
自動起動アプリケーションの設定は後述の「FVLUTIL.EXE」で行います。
4.3
仮想メモリ機能の非サポート
本装置ではファイル装置へのスワップアウトを排除する目的で仮想メモリ機能をサポートしてい
ません。
搭載されているメモリの範囲で使用してください。
アプリケーションが何も起動していない状態で、約15M バイトのメモリを使用しています。
-11-
4.4
デスクトップ非表示時の動作
本装置ではデスクトップを表示/非表示に切り替えて使用可能ですが非表示状態では以下の制限
があります。
・エクスプローラを2つ以上起動できません。
・エクスプローラからコントロールパネルを起動できません。
・エクスプローラで他のコンピュータを検索することは可能ですがアクセスすることはできません。
詳細は「7.2 ホストコンピュータ側に共有ファイルを作成する場合」の項を参照してください。
・コントロールパネルを起動したとき、以下ようなダイアログボックスが表示されます。
(コントロールパネルの動作には支障はありません。)
なお、デスクトップの表示/非表示の方法については「6.5
してください。
4.5
起動アプリケーション」の項を参照
その他、見た目など
本装置で採用している「WindowsNT Embedded」は通常の「WindowsNT」と見た目は同じ部分があり
ますが、全く同じ動作をするとは限りません。
たとえば、本装置においては、ヘルプ機能は一切ありません。実行してもエラーメッセージが表示
されます。
-12-
5.ファイル装置へのアクセスについて
5.1
ドライブ構成
本装置のドライブ構成と内容は以下のとおりです。
[Ver2.0~Ver2.2]
Cドライブ :
Dドライブ :
[Ver3.0 以降]
Cドライブ
:
Dドライブ
:
OS および FVL 関連システム(DLL,デバイスドライバ,ツール類)
容量は約 150M バイト
ユーザに解放(ユーザアプリケーション,データ領域)
容量は CF カードの総容量-約 150M バイト-約 8M(システムが使用)
(例:192M の CF カードの場合 192M-150M-8M=34M バイト)
OS および FVL 関連システム(DLL,デバイスドライバ,ツール類)
容量は約 200M バイト
ユーザに解放(ユーザアプリケーション,データ領域)
容量は CF カードの総容量-約 200M バイト-約 11M(システムが使用)
(例:256M の CF カードの場合 256M-200M-8M=45M バイト)
※本製品のバージョンは、環境設定ユーティリティ「FVLUTIL.EXE」で確認できます。
5.2
Cドライブへの書き込みアクセスの制限
通常の立ち上がり時、C ドライブへの書き込みアクセスは、OSおよび FVL 関連システム
の保護のため全て無効となります。
ただし、見た目にはアクセスが成功したかに見えます。
たとえば、エクスプローラでファイルをコピーするとファイルは作成され、リード/ライトアクセス
可能ですが、そのファイルはメモリ上に作成され、ファイル装置には書き込まれません。
よって次回立ち上がり時には、コピーしたファイルは存在しません。
もちろん、ユーザ作成のアプリケーションでも同じことが起こります。
ここで言う書き込みアクセスとは以下の場合です。
・ファイルのコピー
・ファイルの削除
・レジストリへの書き込み/変更
しかし、ネットワークの設定を変更するとか自動起動アプリケーションを変更するなどといった場
合は C ドライブへ(レジストリ)の書き込みが必要となります。
本装置では立ち上がり時に C ドライブへ書き込みが可能となるハードウェアプロファイルを選択
することで、これを可能にしています。
(逆に言うと、立ち上がり時にしか選択できず、一度立ち上がったらハードウェアプロファイルを変
更することはできません。)
このハードウェアプロファイルの選択方法を以下に説明します。
-13-
5.3
書き込み可能なハードウェアプロファイルの選択方法
電源投入後、約10~15秒後に画面に下図の表示がされたとき、 「↑」「↓」キーで
「*** Write Enable Configuration***」
または
「*** Write Enable Configuration & VGA mode ***」 (640 ドット×480 ドット表示)
を選択し、Enter キーを押してください。Windows が起動されます。
このとき、L キーを押さないでください。
「Original Configuration」を選択すると、通常の立ち上がりと同じです。
(書き込み不可の状態)
この画面は約3秒間しか表示されませんので注意してください。
Hardware Profile/Configuration Recovery Menu
・
・
Original Configuration
*** Write Enable Configuration &
*** Write Enable Configuration***
・
・
VGA mode ***
本装置に添付されている「取扱説明書」では、C ドライブへ書き込みが可能なハードウェアプロフ
ァイルで立ち上がった状態を「保守モード」と呼んでいます。
-14-
6.環境設定ユーティリティ
FVLUTIL.EXE
本装置の動作環境の設定は「FVLUTIL.EXE」で行います。「FVLUTIL.EXE」は以下のディレクトリにありま
す。
C:\FAST_VL\TOOLS\USER
「FVLUTIL.EXE」で設定可能な項目は以下のとおりです。
・ネットワーク
IP アドレス,サブネットマスク,デフォルトゲートウェイ,コンピュータ名、ワークグループなど
・ディスプレイ
解像度,カラー,リフレッシュレート
・キャプチャボード
キャプチャボードの種類およびDIDOボードの設定
・起動アプリケーション
自動起動アプリケーションの設定
・ユーザ
ユーザ名およびパスワードの変更,オートマッチクログオンの設定/解除
・リセット
工場出荷時の状態へ戻す。
ネットワークは「コントロールパネル」でも設定可能です。
(C:\WINNT\SYSTEM32\CONTROL.EXE)
「FVLUTIL.EXE」を用いて設定を変更する場合、ハードウェアプロファイルが C ドライブ
への書き込み可能な状態でなければなりません。
(参照するだけならば書き込み不可能な状態でも構いません。)
もしも、C ドライブへの書き込みができない状態で「FVLUTIL.EXE」を起動すると下図の警
告が表示されます。
(現在のハードウェアプロファイルが C ドライブへ書き込み可能かどうかを調べること
ができます。)
また、ほとんどの設定は次回起動時から有効となります。
-15-
「FVLUTIL.EXE」を起動すると下図のダイアログボックスが表示されます。
以下、それぞれの項目について説明していきます。
右下隅に本製品のバージョンが表示されます。
-16-
6.1
ネットワーク
本装置は他のコンピュータとの通信手段がネットワーク以外にないため、ネットワーク
(TCP/IP)に接続して使用することを前提としています。
(ユーザ作成のアプリケーション開発が終了し、実稼動状態でネットワーク機能を必要と
しない場合を除きます。
また、RS-232C を使用したプログラムを作成することで、他のコンピュータと通信可能にな
ります。)
ネットワークの設定は確実に行ってください。
TCP/IP,コンピュータ名,ワークグループの設定を行います。
・本装置がネットワーク上に複数台接続されている場合、コンピュータ名をそれぞれ異なる名前
に設定してください。
・ホスト名は基本的には使用しません。コンピュータ名と同じにしてください。
・ネットワークの詳細については、ネットワーク管理者に相談してください。
・コンピュータ名は次回起動時から有効となります。
・ワークグループを変更しても Windows ネットワークの特性上の理由でホストコンピュータに
すぐには認識されないことがあります。(数分かかる場合があります。)
この場合、ホストコンピュータをリブートすると比較的早く認識される場合があります。
・コントロールパネルでも設定可能です。
下図はデフォルト(出荷時)の状態です。
コンピュータ名は以下のとおりです。
FV2000-NTe の場合
EFVL_01
FV2100-NTe の場合
EFVL2100_01
-17-
6.2
スタンドアローン環境では...
ネットワークに接続されていないコンピュータと1対1で接続したい場合は、そのコ
ンピュータに NIC(ネットワークインタフェースカード)が搭載されていれば本装置
と接続可能になります。
その場合、TCP/IP の設定は以下のように行ってください。
・基本的に IP アドレスの最後のオクテット(ドットで区切られた最後の数字)が異なっていれば
OKです。
・サブネットマスクは指定のとおりに設定してください。
・コンピュータ名はそれぞれ異なる名前をつけてください。
ホストコンピュータ側
IP アドレス
:
192.168.0.1
サブネットマスク
:
255.255.255.0
IP アドレス
サブネットマスク
本装置側
:
192.168.0.2
:
255.255.255.0
ハブを経由しない場合は、ホストコンピュータと本装置間をクロス配線の LAN ケーブルで接続して
ください。
クロスケーブル
-18-
6.3
ディスプレイ
解像度,カラー,リフレッシュレートの設定を行います。
設定は次回起動時から有効となります。
下図はデフォルト(出荷時)の状態です。
接続されているディスプレイの能力を超えた設定を行わないでください。
ディスプレイに何も表示されなくなる場合があります。
もしも誤った設定を行ってしまった場合は、設定値に見合う機能を持った別のディスプレ
ィを接続してください。
もしも他のディスプレイが使用できない場合は以下の方法で回避してください。
ただし、この方法はシャットダウンを実行せずに電源を切ってしまうため最後の手段とし
てください。
HDD アクセス LED が消えているのを確認して電源を切り、再起動させ、立ち上がり時に以下
のハードウェアプロファイルを選択します。
「*** Write Enable Configuration & VGA mode ***」
640 ドット×480 ドットで表示されますので、適切な設定に変更します。
また、「コントロールパネル」の「画面」では設定しないでください。
ハードウェアプロファイルが
*** Write Enable Configuration & VGA mode ***
*** Write Enable Configuration***
で立ち上げたときのみ有効になってしまいます。
(通常の立ち上げ時には設定が反映されません。)
-19-
6.4
キャプチャボード
キャプチャボード,DIOボード(フォトカプラ絶縁I/Oボード)の設定を行います。
FV2000-NTe の場合
キャプチャボードを出荷時とは異なる機種に差し替えて使用する場合を除いて、この設定を
変更することはありません。
・キャプチャボードを変更した場合、該当する機種をチェックしてください。
・実際には搭載されていない機種をチェックすると、起動時にシステムエラーが発生します。
・DIOボードの項目は常時チェックしておいてください。
(何らかの理由で DIO ボードを取り外す場合はチェックを解除してください。)
・設定は次回起動時から有効となります。
下図はデフォルト(出荷時例、RICE-001)の状態です。
FV2100-NTe の場合
・キャプチャボードの選択肢は FVC02 のみです。
・FVC02 を選択することで DI/DO も使用可能です。
・常時 FVC02 をチェックしておいてください。
下図はデフォルトの状態です。
-20-
6.5
起動アプリケーション
本装置の起動時に自動的に起動されるアプリケーションを指定します。
「4.Windows NT Embedded 環境における制限事項」-「4.2 自動起動アプリケーション」の注意
事項を参照してください。
・アプリケーションは複数指定することができます。それぞれのアプリケーションをカンマで
区切って記述してください。
たとえば、FVLSTART.EXE とエクスプローラを起動したい場合は以下のように記述してくださ
い。
C:\FAST_VL\DLL\FVLSTART.EXE,EXPLORER
・設定は次回起動時から有効となります。
下図はデフォルト(出荷時)の状態です。
デスクトップを表示したい場合は...
工場出荷直後、本製品を起動するとデスクトップおよびタスクバーは表示されません。
表示したい場合は起動アプリケーションに以下のように記述してください。
(大文字/小文字どちらでも可)
EXPLORER.EXE
デスクトップおよびタスクバーが表示され、エクスプローラが起動します。
シャットダウンなどもスタートボタンから実行できます。
エクスプローラは起動させたいがデスクトップおよびタスクバーは表示したくない
場合は以下のように記述してください。
EXPLORER
(両者の記述の違いは“.EXE”を付けるか付けないかです。)
-21-
6.6
ユーザ
現在のユーザ名とパスワードを変更します。ユーザを追加するものではありません。
・なるべく、デフォルトのユーザ名とパスワードでご使用ください。
不適切なユーザ名とパスワード文字を設定するとオートマチックログオンができなくなりま
す。
デフォルトのユーザ名とパスワードは共に “efvl” です。
・パスワードは空(文字なし)にしないでください。オートマチックログオンができなくなり
ます。
・基本的に、オートマチックログオンは解除しないで、有効にしておいてください。
(非常時、一時的にオートマチックログオンを解除する目的で設けてあります。)
・ユーザ名に“Administrator” , “Guest”を設定することはできません。
・設定は次回起動時から有効となります。
下図はデフォルト(出荷時)の状態です。
6.7
リセット
キャプチャボード(含む DIO 設定)以外の設定をデフォルト(工場出荷時)の状態へ戻します。
・下図で OK をクリックするとデフォルト(工場出荷時)の状態へ戻ります。
・キャンセルで中止します。
・設定は次回起動時から有効となります。
-22-
7.ネットワーク経由のファイルコピー
ここではネットワーク上の他のコンピュータとのファイルのコピー方法について説明します。
最も簡単な方法はネットワークコンピュータと共有フォルダを使用する方法です。
・ネットワーク上の他のコンピュータを仮に「ホストコンピュータ」と呼びます。
・「FV2000-NTe」のコンピュータ名を「EFVL_200」と仮定します。
・「FV2100-NTe」でも操作は同じです。ここでは「FV2000-NTe」で代表して説明します。
・「FV2000-NTe」から「ホストコンピュータ」の共有フォルダへアクセスする場合、「FV2000-NTe」の
デスクトップの表示/非表示の状態によって操作方法がことなります。
・「ホストコンピュータ」の OS は Windows NT 4.0 を例に揚げていますが、Windows98,95 などでも、
おおまかな操作方法は同じです。
7.1
本装置側に共有フォルダを作成する場合
「FV2000-NTe」の D ドライブに共有フォルダ「SHARE」を作成し、「ホストコンピュータ」からフ
ァイルをコピーする例を示します。
①「FV2000-NTe」でエクスプローラを起動し、D ドライブにフォルダ「SHARE」を作成します。(フ
ァイル-新規作成-フォルダ)
作成されたフォルダ「SHARE」を右クリックしてプロパティを開きます。
“共有”タブに切り替えて、“共有する”に切り替え、“OK”をクリックします。
必要に応じて、ユーザ制限、アクセス権を設定してください。
フォルダを共有に設定する場合、ハードウェアプロファイルが C ドライブへの書き
込み可能な状態でなければ、次回起動時、共有の設定は解除されます。
(一時的に利用する場合は構いません。)
-23-
②「ホストコンピュータ」上で「FV2000-NTe」のコンピュータ名である「EFVL_200」を探します。
方法として以下の2とおりがあります。
ⅰ.「ホストコンピュータ」上のネットワークコンピュータを W クリック(または、エクス
プローラのネットワークコンピュータを W クリック)し、「FV2000-NTe」のコンピュー
タ名である「EFVL_200」を探します。
見つかったら、「EFVL_200」を W クリックします。
もしも、「EFVL_200」が見つからない場合はⅱの方法で探します。
ⅱ.スタート-検索-ほかのコンピュータで検索します。
または、エクスプローラの ツール-検索-ほかのコンピュータでも可能です。
見つかったら、「EFVL_200」を W クリックします。
-24-
③「ホストコンピュータ」上で「FV2000-NTe」に作成したフォルダ「SHARE」が見られる状態にな
ります。
この状態で「SHARE」はローカルディスクのフォルダと同じような操作が可能となります。
・「ホストコンピュータ」のファイルをドラッグ&ドロップすれば、ネットワーク経由で
「FV2000-NTe」のフォルダ「SHARE」へコピーされます。
・また、「FV2000-NTe」のローカルディスクのファイルを「SHARE」へコピーしておけば「ホ
ストコンピュータ」へ取り込むこともできます。
本装置に共有フォルダ経由でアクセスを行うとき、パスワードの入力は求められません
ので共有フォルダ内のファイルはネットワーク経由で誰でもアクセス可能となります。
重要なファイルの管理、コンピュータウィルスの侵入などには十分気をつけてください。
-25-
7.2
ホストコンピュータ側に共有フォルダを作成する場合
前項の例では「FV2000-NTe」に共有フォルダを作成しましたが、「ホストコンピュータ」に共有フ
ォルダを作成して、「FV2000-NTe」からアクセスすることもできます。
手順については、前項の例を参考にしてください。
ホストコンピュータ側に共有フォルダを作成する場合、「ホストコンピュータ」の設定について以
下の点に注意してください。
①ホストコンピュータが Windows98,Windows95 の場合
「コントロールパネル」-「ネットワーク」-「ファイルとプリンタの共有」を用いて、ファ
イルの共有が可能な状態に設定しておいてください。
-26-
②ホストコンピュータが Windows NT の場合
ユーザアカウントおよびパスワードの設定によっては、下図のようなダイアログボックスが表
示され、ユーザ名とパスワードの入力を要求される場合があります。
(ネットワークコンピュータで、アクセスしようとしているコンピュータを W クリックしたと
き。)
この場合、
・現在ログオンしているユーザ名とパスワード あるいは、
・ユーザマネージャで設定されているユーザ(例:Guest) と、そのユーザに対する
パスワード
を入力してください。
ユーザマネージャ-Guest-“アカウントを無効にする”のチェックが OFF の場合且つ、
Guest のパスワードが設定されていない場合(空の場合)は要求されません。
(上の図のダイアログボックスは表示されません。)
「FV2000-NTe」のデスクトップが非表示状態のとき、「ホストコンピュータ」を検索
(エクスプローラの ツール-検索-ほかのコンピュータ など)したとき、見つかった
コンピュータを W クリックすると以下のエラーメッセージが表示されアクセスができ
なくなります。
この場合「FV2000-NTe」に“ネットワークドライブ”を設定してアクセスしてください。
(デスクトップが表示されている場合は問題なく操作可能です。)
・“ネットワークドライブ”とは、ネットワーク上の他のコンピュータの共有フォルダをあたかも
自分自身のドライブとして扱う方法です。
・“ネットワークドライブ”の設定を次回起動時にも有効にしたい場合はハードウェアプロファイ
ルが C ドライブへの書き込み可能な状態でなければなりません。
以下にエクスプローラを用いて“ネットワークドライブ”を設定する方法を示します。
-27-
“ネットワークドライブ”の設定方法
「ホストコンピュータ」のコンピュータ名を“host1”共有フォルダを“share”と仮定します。
①「FV2000-NTe」上でエクスプローラを起動し、[ツール]-[ネットワークドライブの割り当て]を選択すると
以下のダイアログボックスが表示されます。
②下図のようにパスを入力し[OK]をクリックします。
\\コンピュータ名\共有フォルダ名
という形式で入力してください。
この例では
\\host1\share
となります。
・ドライブはデフォルトでは E ドライブとなります。割り当てたいドライブに変更可能です。
・「ログオン時に再接続する」をチェックすると次回起動時に今回設定した内容でネットワーク
上のコンピュータを探して接続を試みます。
③ユーザ名とパスワードを要求するダイアログボックスが表示されたら、
「ホストコンピュータ」のユーザ名とパスワードを入力してください。
-28-
④エクスプローラのメニューで[表示]-[最新の情報に更新]を選択すると下図のように「ホストコン
ピュータ」“host1”の共有フォルダ“share”が E ドライブとして割り当てられていることが確認
できます。
あとは通常のフォルダと同じように使用可能となります。
⑤共有する必要がなくなった場合は、[ツール]-[ネットワークドライブの切断]でネットワークドライブを無効にします。
・切断しないと、次回起動時もネットワークドライブの設定が有効となります。
⑥その他注意点など
・次回起動時もネットワークドライブの設定が有効となっていると、起動時に下図のようなメッ
セージが表示され接続を試みます。
・ホスト側の共有が解除されたり、コンピュータが見つからなかった場合など下図のメッセージ
が表示されます。
-29-
-30-
8.ユーザアプリケーションについて
8.1
ユーザアプリケーション作成時の注意点
ユーザアプリケーション作成時は以下の点に注意してください。
・C ドライブへファイルを作成しない
- ファイル装置へは書き込まれないため、次回立ち上がり時にはそのファイルは存在しません。
D ドライブ上に作成してください。
- テンポラリファイルとしての使用もしないでください。メモリ上にファイルが作成されるた
めメモリが足りなくなる場合があります。
・ファイルのフラッシュ
- ファイルへ書き込むプログラムを作成した場合、電源 OFF 時はできるだけシャットダウン
処理を行ってください。遅延書き込みが発生した場合、ファイル装置へ書き込みが行われな
い場合があります。
また、プログラム上でバッファの内容をファイル装置へフラッシュ(強制書き込み)するよう
な処理を付け加えた方が安全です。(FlushFileBuffers API 関数など)
- シャットダウンを行わないで、電源を切る場合は、ファイルの書き込み命令があってから
30秒以上待って電源を切ってください。
30秒経過する前に、シャットダウンを行わないで電源を切った場合は、
ファイルへの書き込みが正常に行われない可能性があります。
・メモリの確保について
- 仮想記憶機能をサポートしていないためメモリアロケーション関数の返値を厳重にチェッ
クしてください。
- 常にメモリの残り容量を考慮してください。
・レジストリ
- 基本的にレジストリに書き込むプログラムを書かないでください。参照のみにしてください。
- どうしてもレジストリに書き込まなければならない場合は、ハードウェアプロファイルが
C ドライブへの書き込み可能な状態でなければなりません。
-31-
・DLL が見つからない
作成したアプリケーションを「FV2x00-NTe」で実行したとき、必要な DLL がないため下図のような
ダイアログボックスが表示され、中断されることがあります。
この場合は、Visual C++ の[プロジェクト] - [設定]-[一般]タブを 選択し、[Microsoft Fou
ndation Class]ボックスで“MFC のスタティックライブラリを使用”に設定することで解決できます。
あるいは、要求された DLL を「FV2x00-NTe」の以下のフォルダへコピーしてください。
C:\WINNT\SYSTEM32
コピーはハードウェアプロファイルが C ドライブへの書き込み可能な状態で行ってください。
-32-
8.2
パスの設定
パスの設定は C:\AUTOEXEC.BAT を編集して行います。
AUTOEXEC.BAT をノートパッド(NOTEPAD.EXE)などで編集してください。
この設定は次回起動時に有効となります。
また、DOS プロンプトから PATH コマンドなどを用いて一時的に設定することもできます。
AUTOEXEC.BAT を変更する場合、ハードウェアプロファイルが C ドライブへの
書き込み可能な状態でなければ、次回起動時、設定は有効となりません。
出荷時の AUTOEXEC.BAT は以下のとおりです。
SET PATH=%PATH%;C:\FAST_VL\DLL
例として、D:\SHARE をパスに追加する場合を以下に示します。
SET PATH=%PATH%;C:\FAST_VL\DLL; D:\SHARE
-33-
8.3
ユーザアプリケーションのリモートデバッグ
この章ではリモートデバッグの方法を例を用いて説明します。
プロジェクトはコンパイル/リンクが正常に済んでいることとします。
リモートデバッグの詳細については Microsoft Visual C++のヘルプ、“リモート アプリケーショ
ンのデバッグ”を参照してください。
「FV2100-NTe」でも操作は同じです。ここでは「FV2000-NTe」で代表して説明します。
[1]
①
「ホストコンピュータ」側の設定
リモート接続設定
Visual C++を起動し、[ビルド] メニューの [デバッガ リモート接続] を選択します。
下図の[リモート接続] ダイアログ ボックスが表示されます。
[接続] ボックスの[ネットワーク (TCP/IP)]を選択し、[設定] をクリックします。
下図の[Win32 ネットワーク (TCP/IP) の設定] ダイアログ ボックスが表示されます。
[ターゲットのマシン名またはアドレス] ボックスに「FV2000-NTe」のコンピュータ名または
IP アドレス(各オクテット間をドット“.”で区切る)を入力します。
[OK] をクリックして、[Win32 ネットワーク (TCP/IP) の設定] ダイアログ ボックスを閉じ
ます。
[OK] をクリックして、[リモート接続] ダイアログ ボックスを閉じます。
-34-
②
フォルダ共有化
デバッグモジュール(プロジェクトの実行可能ファイルデバッグ情報など)が格納されている
フォルダを「FV2000-NTe」から見えるように共有化します。
新規のフォルダを作成して共有化してもいいですが、Visual C++でプロジェクト作成時に作ら
れる“Debug”フォルダを共有化するのが最も簡単です。
③
デバッグ設定
[プロジェクト] メニューの [設定]をクリックし[プロジェクトの設定] ダイアログボックス
を表示させ、[デバッグ] タブをクリックします。
[カテゴリ] ボックスの [一般] を選択して、次の項目を設定します。
・デバッグ セッションの実行可能ファイル
「ホストコンピュータ」上のプロジェクトの実行可能ファイルをフルパスで指定します。
・リモートの実行可能ファイルのパスとファイル名
\\「ホストコンピュータ」のコンピュータ名\②で指定した共有フォルダ名\実行可能ファイル名の順で
記述します。
下図例では
コンピュータ名
共有フォルダ名
実行可能ファイル名
となります。
:
:
:
host
DEBUG
TEST.EXE
・“作業用のディレクトリ”と“プログラムの引数”は空のままにします。
-35-
[2]
「FV2000-NTe」側の準備
①
デバッグに必要なファイルのコピー
「FV2000-NTe」に D:\TARGET というフォルダを作成して以下のファイルをコピーします。
(フォルダ名は何でも構いません。)
これらのファイルは Microsoft Visual C++ (Ver6.0 以降)がインストールされている「ホス
トコンピュータ」にあります。
MSVCMON.EXE
MSVCRT.DLL
TLN0T.DLL
DM.DLL
MSVCP6O.DLL
MSDIS110.DLL
PSAPI.DLL
②
「FV2000-NTe」側の設定
①でコピーした“D:\ TARGET\MSVCMON.EXE”を起動します。
下図の[Visual C++ デバッグ モニタ] ダイアログ ボックスが表示されます。
[設定] をクリックすると、 [Win32 ネットワーク (TCP/IP) の設定] ダイアログボックスが
表示されるので、[ターゲットのマシン名またはアドレス] ボックスに「ホストコンピュータ」
のコンピュータ名または IP アドレスを入力し[OK] をクリックします。
以上の設定は「ホストコンピュータ」側、「FV2000-NTe」側ともに一度行えば結構です。
ただし、「FV2000-NTe」側は次回起動時も設定を有効としたいならハードウェアプロファイル
が C ドライブへの書き込み可能な状態でなければなりません。
-36-
[3]
①
リモートデバッグの開始
「FV2000-NTe」側
ⅰ.デバッグモジュールが存在するホストコンピュータ側のフォルダがアクセス可能であるこ
とを確認しておいてください。
「エクスプローラ」の「ネットワークコンピュータ」あるいは「ツール」-「検索」-「ほ
かのコンピュータ」を用いて、ホストコンピュータが見える状態にしておいてください。
ホストコンピュータのOSがWindows NTの場合、ユーザ名およびパスワードの入力が要求さ
れたら、必ず入力してください。
詳細は「7.ネットワーク経由のファイルコピー」-「7.2 ホストコンピュータ側に共有
フォルダを作成する場合」-「②ホストコンピュータが Windows NT の場合」の項を参照
してください。
ⅱ.[Visual C++ デバッグ モニタ] ダイアログ ボックスの[接続] をクリックすると、
下図の[接続中] ダイアログボックスが表示されます。
(このダイアログボックスはデバッグの実行中には表示されません。
デバッグが終了したとき、[切断] をクリックして切断します。)
②「ホストコンピュータ」側
[ビルド] メニューの [デバッグの開始]でデバッグを開始します。
設定直後に一度だけ、下図のような DLL のデバッグに関するダイアログボックスが何個か
表示されます。
自作の DLL のデバッグを行う場合以外は全て「キャンセル」をクリックしてください。
-37-
[4]
その他
・以上はデバッグモジュールを全て「ホストコンピュータ」側に持つ方法を説明しましたが、
実行可能ファイル(***.EXE)を「FV2000-NTe」側にコピーして行うこともできます。
この場合、[3]-①-ⅰ項で説明した、ホストコンピュータへのアクセス認証を行う必要
はありません。
ただし、この方法を採用する場合には、実行可能ファイルが更新されるたびに、必ずファイ
ルをコピーしなければなりません。
この場合、“リモートの実行可能ファイルのパスとファイル名” には([プロジェクト]-
[設定]-[デバッグ])実行可能ファイル名のみを記入してください。
コンピュータ名と共有フォルダ名は不要です。
・デバッグ開始時、必要な DLL が「FV2000-NTe」にないため下図のようなダイアログボックス
が表示され、デバッグが中断されることがあります。
この場合は「ホストコンピュータ」から「FV2000-NTe」へ DLL をコピーしてください。
Visual C++(Ver6.0 以降)がインストールされていれば、通常これらのファイルは「ホスト
コンピュータ」に存在します。
主な DLL は以下のとおりです。
MFC42D.DLL
MSVCRTD.DLL
MFCO42D.DLL
また、Visual C++ の[プロジェクト] - [設定]-[一般]タブを 選択し、
[Microsoft Foundation Class]ボックスで“MFC のスタティックライブラリを使用”に設定することで
も解決できます。
-38-
8.4
ユーザアプリケーションの完成後
・起動アプリケーションへの設定例
デバッグが終了したら、Visual C++のリリースモードでビルドしたユーザアプリケーションを起
動アプリケーションに設定します。
起動アプリケーションへの設定は、「6.環境設定ユーティリティ
アプリケーション」の項を参照してください。
FVLUTIL.EXE」の「6.5
起動
起動アプリケーションは必ずDドライブ上に置いてください。(フォルダの作成は自由です。)
例:「FV2x00-NTe」のDドライブに“USER”というフォルダを作成し、ABCD.EXE
という名のユーザアプリケーションを起動アプリケーションに設定します。
-39-
-40-
9.FVL/FVX のアップデート方法
FVL/FVXともインストーラを使用してアップデート可能です。
D ドライブ等にインストーラをコピーしてインストールを行ってください。
・ハードウェアプロファイルが C ドライブへの書き込み可能な状態でなければなりません。
・必ず Windows NT 版のインストーラを使用してください。
(Win2000/XP 版をインストールしないでください。)
・FVLの場合、RTL(ランタイムライブラリ)インストールを選択してください。
SDK(開発キット)を選択すると必要のないヘッダファイル,LIB 等がインストールされます。
・FVXの場合、デバイスドライバはインストールしないでください。
(デバイスドライバは必ずFVLのインストーラでインストールしてください。)
-41-
-42-
10.トラブルシューティング
10.1
ログオンできなくなった
[症状]
起動後、ログオンできない。
[解決策]
ユーザ名
: efvl
パスワード : efvl
でログオンしてみてください。
それでもログオンできない場合、以下の手順に従って設定を行ってください。
①
ハードウェアプロファイルが C ドライブへの書き込み可能な状態で立ち上げてください。
②
ユーザ名
: Administrator
パスワード : Administrator
でログオンしてください。
③
「FVLUTIL.EXE」-「ユーザ」でユーザ設定を行ってください。
ユーザ名
: efvl
パスワード : efvl
とすることをお薦めします。
次回立ち上げ時からここで設定したユーザ名とパスワードで起動されます。
ユーザ名Administratorでログオンしているとき、パスワードを「セキュリティダイアログ
ボックス」およびユーザマネージャでは絶対に変更しないでください。
-43-
10.2
ドライバエラー
[症状]
起動後、下図のダイアログボックスが表示される。
[解決策]
装着されているキャプチャボードに対する「FVLUTIL.EXE」-「キャプチャボード」の設定が間違
っている可能性があります。
お客様の「FV2000-NTe」に装着されているキャプチャボードに合わせて設定を行ってください。
「FV2100-NTe」の場合はキャプチャボードが”FVC02”に設定されているか確認してください。
もしもキャプチャボードの設定が正しい場合は「イベントビューア EVENTVWR.EXE」を起動しエ
ラーの内容を確認の上、他の設定に誤りがないか調べてください。
10.3
ネットワークコンピュータで認識されない
[症状]
複数台の「FV2x00-NTe」をネットワーク上に接続したとき、ネットワークコンピュータで認識
されなくなったり、コンピュータの検索で検索できなくなった。
[解決策]
「FV2x00-NTe」のコンピュータ名が重複している可能性があります。
本装置がネットワーク上に複数台接続されている場合、コンピュータ名をそれぞれ異なる名前
に設定してください。
「6.環境設定ユーティリティ FVLUTIL.EXE」-「6.1 ネットワーク」の項を参照してくださ
い。
10.4
画面に何も表示されない
[症状]
電源投入後、動作はしているようだが画面が真っ暗でなにも表示されない。
[解決策]
接続されているディスプレィの能力を超えた設定がされている可能性があります。
「6.環境設定ユーティリティ FVLUTIL.EXE」-「6.3 ディスプレイ」の項を参照してくださ
い。
-44-
FV2x00 シリーズ
FV2x00-NTe
ユーザーズガイト
2005年1月第9版第1刷発行
発行所
本
株式会社ファースト
社 〒242-0001 神奈川県大和市下鶴間2791-5
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