木の駅と薪ストーブ・薪ボイラーで 森と地域を元気に!

木の駅と薪ストーブ・薪ボイラーで
森と地域を元気に!
平成25年1月11日
特定非営利活動法人 地域再生機構
1
NPO法人 地域再生機構 理事
森 大顕(もり ひろあき)
です。
●自己紹介
・職業:NPO法人 地域再生機構 理事
・1982年(昭和57年) 愛知県愛西市出身。
・家がお寺。長男。家族にも増して、地域の方に大切に育てられました
・大学では、森林・林業/山村の地域づくりを学びました
・大学/大学院の3年間は、HCCグループというNPO法人でバイト
⇒滋賀県余呉町、東近江市にてグリーンツーリズムの立ち上げのお手伝い
・卒業後は、研究を行う民間会社(シンクタンクというらしいです。)で観光の仕事
を2年間行いました。
・木の駅との出会いは、2009年の木の駅プロジェクト成果発表会
・その後、木の駅からの材の利用のための薪ボイラー導入に関わる
・大垣市上石津町での木の駅プロジェクトの立ち上げで事務局を務める
・2011年より、木の駅の仕組みをつくった丹羽健司氏のかばん持ちへ
木の駅サミット、伴走型支援を行う
・木の駅の材の優良な出口づくりを行うため薪ボイラーの調査研究をしています。
2
今、地域で起きていること
3
4
息子や孫がこの地域でやりがいのある仕事をして、
幸せに誇りを持って住み続けられる地域の再生へ!
5
クイズ
【問題】
人口1400人の村(愛知県豊根村)で年間に消
費されているエネルギーを金額にするといくらにな
るでしょうか。
【選択肢】
①5000万円
②1億円
③5億円
④10億円
6
クイズ
【答え】
③5億円
【考え方】
名古屋大学高野研究室が実際に愛知県豊根村
で調査を行った結果です。
※小水力に限らず、木質バイオマスなど地域にエネル
ギーとして利用できる資源が豊富でありながら、利用でき
ていません。それをすべて、地域資源による供給に置き換
えることができれば、500人の村に5億円の仕事をつくる
ことも理論上はできると考えられます。
7
木の駅プロジェクトビデオをご覧ください!
8
各地で進んでいます!
【2008】
• 土佐の森救援隊
【2009】
• 岐阜県恵那市中野方町
【2010】
• 鳥取県智頭町
【2011】
• 愛知県豊田市旭地区、岐阜県大垣市上石津町、高知県さめうら
【2012】
• 愛知県新城市鳳来地区、島根県吉賀町柿ノ木、茨城県常陸大
宮、愛知県東栄町
【2012年中に立ち上げ】
• 福井県池田町、秋田県能代、岡山県津山市阿波、長野県辰野、
三重県御浜町 などなど
⇒全国で約30箇所程度が取り組む仕組みです。
岐阜県恵那市中野方町 2009年12月
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鳥取県智頭町 2010年10月
11
愛知県豊田市旭町 2011年3月
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岐阜県大垣市上石津町 2011年9月
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高知県嶺北さめうらダム 2011年10月
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愛知県東栄町 2012年10月
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木の駅プロジェクトの仕組み
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木の駅 nakanoho モリ券発券伝票
出荷者氏名:鈴村直
登録番号:001
出荷日
2011/9/7
出荷本数(本)
25
材積合計(㎥)
1.50
換算金額
7500
発券枚数(枚)
今回繰越金額(円)
伝票処理者
7
500
杣組 鈴村今衛
㊞
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規格の約束
-木の駅マニュアルより-
①1年以内に伐採したもの
②長さは50~200cm
③末口は5cm以上
④枝払いしてツノや枝葉がついていない
素人も、お年よりも、若者も、
だれもが、無理なく出せる規格です!
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○花白温泉への薪ボイラー導入
花白温泉の薪ボイラー稼動と
同時に、織り込みチラシとお
披露目会を行ったところ、地
域から薪が集まってきた。
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23
木の駅プロジェクトに必要なもの
•
•
•
•
•
•
•
集積土場(0.1ha)・・・ただし10tトラック横づけ可能
伝票、チョーク、メジャー
地域通貨印刷(copy,printout)
@3000円×100トン=30万円の用意
発券&換金作業(アルバイトもしくはボランティア)
実行委員会の準備と開催
気持ち
・・・これだけ
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•
•
•
•
•
•
•
•
林地残材回収
間伐促進
就業機会創出
林業機材販売促進
コミュニティ再生、結いの復活
施業委託増進
町内店舗利用促進
町内商店GDP押し上げ効果・・・1回転60万
円、2回転120万円
• 地域愛、誇り、自治 ・・・こんなに
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●軽トラとチェーンソーがあれば誰でも参加できる
→山に入るきっかけづくり、お荷物がお宝に!
●「山の仲間づくり」
→複数人なら出来る、安全・安心、愉しい、教え合える、
モリ券でみんなで飲めるぞ!
→境界確定、団地化(集約化)、道づくりもスムーズ
●山がきれいになる!→森林整備、防災、水源涵養・・・
●商店が元気になる!・・・大型店舗に逃がさない
→商店は地域の宝だ!生命線だ!
●自分たちのことは自分たちで決める、山も商店も
→「自治」の再生
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木材市場に出荷・・・ほとんどの山主は素人である。曲が
り抜きや枝払いなど造材規格が厳しい。太くて重い。
搬出する機材(集材機、トラック)もない。利用間伐の
作業委託すると赤字が不安。土場まで運べても、運材
はプロ任せ。このように林家が用材(A・B材)を出荷す
るハードルは非常に高い。→やる気減退、山林荒廃山
村荒廃。
「木の駅」に出荷・・・軽トラとチェーンソーくらいはどこも
所有している。タンころ(C材)を搬出するくらいの体力
と時間はある。片手間で気の向いたときに軽トラで出
荷できるから気楽→儲けにならなくても、小遣いや晩
酌代ぐらいには十分なる!→やる気満々→山林も時
間も活用、人も地域も少し元気になる
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• 学校区を大切にする。中学校区を越えない範囲で
顔の見える範囲、気楽に出荷距離
• 性善説を基本に
「名札」と「志~材」、自己検尺&自己申告
• あまり効率を追わず、手間を惜しまず
カンカン(計量器)もいいけど必需ではない
• 主人公は地域住民、行政は黒子役に
行政も「一員」の実行委員会を
• 環境志援(+@3000円)は分散自立型にシャブ中毒に
しない(補助金依存体質にしない)
• 実行委員会で議論を尽くす。
→フラットでオープンな参加型執行機関
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薪づくりのススメ
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株式会社ディ-エルディ-の土場
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○薪の価格①(明宝山里研究会)
○薪の価格②新鮮村 美濃白川
○薪の価格③株式会社DLD
ナラ・カシ:21,800円 ⇒1㎥で約54,500円
森づくり
広葉樹:19,800円 ⇒1㎥で約49,500円
針葉樹:14,800円 ⇒1㎥で約37,000円
6000円/m3
(100円/束)
※価格はすべて送料別
※1パレット(約56束)⇒0.40㎥)
配達
40円/束
2,400円/㎥
価格はバラバラ
何が適正かわからない
原木価格は逆ザヤなし価格か
薪作り
2,400円/㎥
40円/束
DLD
15,000円/㎥
250円/束
※木平さん資料へ加筆
薪ストーブユーザー
(オレンジ部分)
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選木
長さを測る
玉切り
並べる
薪割り
完成
3.5m
選木:35分
長さを測る:20分
玉切り:67分
薪割り:225分
並べる:40分
0.9m
合計:6時間45分
⇒1日あれば1㎥の原木を
薪に加工できる
奥行き:0.4m
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みんなが薪を割る!
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手軽に燃やして活用!
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後は売るだけです!
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薪づくり・販売の極意
株式会社 ディーエルディー 木平氏資料より
薪で都市と山村の交流を
⇒里山の恵みを都市まで!
大垣市
薪ストーブ
ユーザー
交流・体験
人
薪割り
乾燥
木の駅
配達
薪
旧大垣市街
そのほか、
上石津の特産品
上石津地域
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普及モデルから地域づくりへの展開
●薪流通に「人のつながり」、「思い」、「他の物流」などの付加価値を乗せることで地域づくりへ
・薪流通は、「もの」や「人」が動くため、そこに様々なものを乗せることで地域づくり
の取り組みに活用できる
●人のつながり
・配達を通じた高齢者の見守り
・ストーブユーザの声の収集
●事例:NPO法人 土佐の森・救援隊
●思い
・これまで関心のなかった
地域の温泉へ薪の材を
集める山主が関心を寄せる
・日用品の御用聞きにも応じている。
限界集落対策・モリ薪宅配事業
・限界集落にお住まいの高齢者の方へ、薪を届ける事業
●他の物流
・野菜や日用品の移動販売
※また助成金・補助金を受ける
ことで縦割りの事業に制約も出
る可能性もあり
※出典:土佐の森・救援隊ホームページより
※高知県(高知県森と緑の会が受託した「こうち山の日推進事業
補助金」)及び、四国労働金庫(「社会貢献活動助成金」)の助成を受
けて実施したもの⇒ビジネスモデルとはなっていない。
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薪ボイラー
41
42
費用対効果の算出
●費用対効果を考える上での視点②:資金循環モデル(木の駅+薪ボイラーを例に)
地域外へ流出するお金が減り、地域に落ちるお金、地域を循環するお金が増える
サプライチェーンに関係する人を地域の方々とすることで、地域により多くのお金の循環を生み出せる
既存ボイラーの経費
お金の流れの変化
薪ボイラーの経費
コスト削減金額
地域通貨として
地域を循環するお金
利益を受ける対象
温泉施設へ
燃料代
(原木買取額)
燃料加工費
山主へ
商店へ
燃料運搬費
燃料代
(化石燃料)
地域内に
落ちるお金
ボイラー運用・管理
人件費(薪投入など)
地域全体へ
ボイラ
メンテナンス費
灰処理費用
元金+利子
地域外へ
流出するお金
減価償却費
固定資産税
地銀、信金
NPOバンクへ
地域全体へ
●既存ボイラーとハイブリッドに
て薪ボイラーを導入する場合
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まわりにある森林をエネルギーは
⇒薪ボイラーで
福祉施設、温浴施設
ハウス暖房、そして、ご自宅でも
利用できます。
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薪利用のメリット
●地域の資源をだれでも気軽に、リスクなく利用できるのは薪
●地域づくり・まちづくりへのメリット
• ローテクで手間が掛かるが、市民や地域ぐるみで取り組
める
• 薪の受け渡しの段階で様々な人々と交流が生まれる
●地域産業や雇用へのメリット
• 手間が掛かるが、手間は雇用や副業につながる
• チップやペレット製造工場をつくる必要がなく、初期投
資が少なくてすむため地域のリスクが少ない
●環境面へのメリット
• 破砕・乾燥の段階でエネルギーがかからない。
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薪ボイラーとは
燃料製造にエネルギーやコストをかけず、供給元から高い値段で買い、需要先に安
価な値段で供給できる経済的に成立する仕組みが実現できる
▽高燃焼効率の国産薪ボイラーが近年開発・販売され、価格も低下している
▽重油と比べると大幅なコスト削減が可能である
▽自動投入ができないため、手作業で材をボイラーへ投入する必要がある
▽通常の化石燃料と同じく、給湯、床暖房への利用が可能
▽小中規模施設に最適。薪ボイラーを複数台設置し規模に対応。大規模施設はチップボイラーがよい。
1次燃焼型(業務用) 1次燃焼型(家庭用)
2次燃焼型
・燃焼効率が高い(効率:81-92%)
・燃焼効率が低い(効率:40-60%)
・初期投資コストが高い(※安価な機種も存在する)
・初期投資コストが安い
ノバトロニック
(シュミット社)
ガシファイアー
(㈱アーク)
ATOMS
(ATOMSJAPAN)
ウッドボイラー
(㈱エーテーオー)
インソライト
(㈱長府製作所)
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新しいボイラーも続々と輸入される!
メーカー:ETA社(オーストリア)
輸入代理店:ソーラーワールド㈱
メーカー:
メーカー:
ハーガスナー社(オーストリア)
ダレスサンドロ社(イタリア)
輸入代理店:㈱ミクニ
輸入代理店:㈱丹後木質燃料
メーカー:KOB社(オーストリア)
輸入代理店:ヒラカワガイダム㈱
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ハウス暖房用薪ボイラー
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薪ボイラーの日本国内の市場①
大
規模
焼却炉タイプ
高性能
タカハシキカン
70-80%
焼却炉タイプ
エーテーオー
2次燃焼ローテク
ダレスサンドロ
80-85%
ATOMOS、
アーク
35-65%
2次燃焼ハイテク
シュミッド社、ETA社
ハーガスナー社、
KOB社
80-92%
高
効率
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薪ボイラーの日本国内の市場②
高
第1極
価格・メンテナンス
国内に数万台導入。
年間数百台を
販売するメーカーも。
無料・大量の
薪が前提
第2極
補助業前提で
公共施設でないと
導入できない 大手ボイラーメーカーが
取り扱う海外メーカー
高性能ボイラー
国産メーカーの
第4極
高性能ボイラー
を作れるかが
薪ボイラーの
普及のかぎ
○目指すポジション
メンテナンスの信頼も
価格も適正な
高性能薪ボイラー
国内メーカーの
焼却炉型ボイラー
※頑丈でメンテナンス
しなくて良い機器が多い
第3極
メンテナンス
に難。怖くて
取り扱えない
小規模事業者
(輸入代行)が取り
扱う海外メーカー
高性能ボイラー
高
燃焼効率
50
菱野温泉 常磐館(長野県小諸市)
ウッドボイラー導入事例
土場→運搬
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費用対効果
期間:平成23年6月〜24年5月の12ヶ月間
•灯油削減量
85,500L*82円/L
7,011,000円
•ウッドボイラーの経費
人件費:3600円*365日
木材:576m3*5,000円/m3
ボイラー償却:10年として
設備償却:薪割りアタッチメント
その他経費:トラック・チェンソー
合計
差引き削減額
1,314,000円
2,880,000円
470,000円
160,000円
240,000円
5,064,000円
ー1,947,000円
54
4
○薪ボイラーの導入事例
早川町ヴィラ雨畑
森林組合から供給された薪を町営の温泉施設で利用している
▽森林組合より割り木した薪を、町営温泉施設へ納入している
▽木材としては、かなり高い値段といえる適正価格の薪で、燃料代の大幅な削減を実現した
早川町森林組合
早川町山林
ストック
搬出・収集
間伐
薪ボイラーで燃焼・投入
造材・割り木
ヴィラ雨畑
運搬
○薪ボイラーの導入事例
山梨県同志村
同志の湯
(株)森のエネルギー研究所 資料 57
(株)森のエネルギー研究所 資料 58
○薪ボイラーの導入事例
東京都檜原村
数馬の湯
59
(株)森のエネルギー研究所 資料 60
(株)森のエネルギー研究所 資料 61
太陽熱利用とのハイブッリッド
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○笠周地域木の駅+花白温泉薪ボイラー仕組みの実現
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木材供給システム
1ラック(約500kg):3,500円
※3,000円(原木)+500円(玉切り+ラック詰め作業)
笠周地域木の駅
実行委員会
運賃:1,250円(4tユニック、8ラック積載、1往復10,000円)
1ラック(約500kg):4,000円
(規格外の材を別に収集)
運賃:1,250円
(4tユニック、8ラック積載、1往復10,000円)
花白温泉
花白温泉顧客や
周辺にお住いの方
軽トラ1杯:500円×6枚(入浴チケット)
500円×4枚(花白お食事券)
66
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結果集計(平成23年12月から平成24年1月)
当初想定値
薪使用量
薪単価
実績値(2月)
実績値( 3月)
実績値( 4月)
42.5t(50日間)
12.5t(24日間)
8t(27日間)
15.5t(26日間)
850kg/日
520kg/日
520kg/日
596kg/日
10,500円/t
9,500円/t
10,000円/t
6,800円/日
薪代金
個人持込
薪代金
笠周地域木の駅実行委員会
680kg/日
実績値( 12月から 1月)
0円/日
※運賃:2,500円/t
加工賃:1000円/t、原木:6,000円/t
※実績値より1ラック:500kgにて計算
8,075円/日
※運賃:2,500円/t、加工賃:2,000円/t
原木:6,000円/t
※実績値より1ラック:500kgにて計算
4,940円/日
3,111円/日
6,260円/日
580円/日
1,417円/日
2,129円/日
2,019円/日
温泉券:41枚⇒20,500円
食事券:17枚⇒8,500円
温泉券:40枚⇒20,000円
食事券:28枚⇒14,000円
温泉券:69枚⇒34,500円
食事券:46枚⇒23,000円
温泉券:70枚⇒35,000円
食事券:35枚⇒17,500円
重油資料量
使用比率
A重油
0ℓ
6,670ℓ
(前年同期間:
6,506ℓ)
2,604ℓ
(前年2月:
2,928ℓ)
1,590ℓ
(前年3月:
3,222ℓ)
795ℓ
(前年3月:
2,482ℓ)
0%
102.5%
88.9%
49.3%
32.0%
68
平成23年12月から
23,327円
返済
1,600円
平成24年1月期
の1日あたりの実績
人件費
2,000円
20,000円
運賃
2,125円
加工賃 850円
経費増加額:12,527円
原木代
5,100円
15,000円
単価:6,000円/t
持ち込み薪代 580円
10,800円
10,400円
10,000円
返済
1,600円
重油代
5,000円
人件費
2,000円
【単価】
83円/ℓ
重油代
11,072円
【単価】
83円/ℓ
薪代
6,800円
導入以前
想定値
現実(12月~1月まで)
69
平成24年2月期の1日あたりの実績
18,962円
返済
1,600円
人件費
2,000円
15,000円
経費増加額:8,836円
運賃 1,300円
加工賃 520円
原木代
3,120円
10,000円
10,126円
単価:6,000円/t
10,400円
返済
1,600円
持ち込み薪代 1,417円
人件費
2,000円
重油代
5,000円
【単価】
83円/ℓ
薪代
6,800円
導入以前(前年2月)
想定値
重油代
9,005円
【単価】
83円/ℓ
現実(2月)
70
平成24年3月期の1日あたりの実績
15,000円
13,992円
経費増加額:3,592円
10,441円
10,400円
返済
1,600円
人件費
2,000円
10,000円
返済
1,600円
重油代
5,000円
人件費
2,000円
薪代
3,111円
加工賃・運賃含む
持ち込み薪代
2129円
【単価】
87.5円/ℓ
燃料代:10,392円
薪代
6,800円
導入以前(前年3月)
想定値
重油代
5,152円
【単価】
87.5円/ℓ
現実(3月)
71
平成24年4月期の1日あたりの実績
15,000円
14,630円
返済
1,600円
経費増加額:6,038円
人件費
2,000円
10,400円
10,000円
8,592円
返済
1,600円
薪代
人件費
2,000円
5,000円
重油代
8,592円
【単価】
90円/ℓ
6,260円
加工賃・運賃含む
燃料代:11,030円
薪代
6,800円
持ち込み薪代
2,019円
重油代
2,751円
【単価】
90円/ℓ
導入以前(前年3月)
想定値
現実(3月)
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取り組みの効果と課題
1.効果
-地元の薪供給で新たな温泉顧客・ファン、温泉を支える仲間を開拓できた
-大変だけど、地域のたくさんの人に利益が回る仕組みができた
2.課題
●薪使用量を下げる
-乾燥した薪を供給する⇒1年以上経った材や端材を導入へ
-ボイラーの熱ロスを防ぐ⇒ボイラーを断熱する、ボイラーの建屋を建設する
⇒外気温との差が大きく、効果の出ない季節は避けて運用する
●薪ボイラーの代替率を上げる
-運用方法の改善⇒重油ボイラーの設定温度を変更
⇒翌朝の水槽温度を40℃にする運用方法を検討
(帰りに薪を一杯にくべ、灰を掛けるなど)
-より乾燥した薪を供給する⇒木の駅土場での薪作り
-薪ボイラーで発生する熱をできる限り多く利用できるようにする
⇒配管を見直し、温度設定と共に電磁弁を利用する。
⇒貯湯槽を新設する
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平成24年10月期から11月期の1日あたりの実績
15,000円
当初見込んだ数値の効果が出るようなった!
12,129円
10,400円
10,000円
9,346円
返済
1,600円
人件費
2,000円
重油代
5,000円
【単価】
81円/ℓ
薪代
6,800円
返済
1,600円
人件費
2,000円
想定値
返済
1,600円
人件費
2,000円
薪代
薪代
3,230円
1,615円
加工賃・運賃含む 加工賃・運賃含む
持ち込み薪代
788円
重油代
4,511円
【単価】
81円/ℓ
導入以前(前年11月)
11,376円
現実(10月)
持ち込み薪代
1,775円
9,710円
返済
1,600円
人件費
2,000円
持ち込み薪代
1,450円
重油代
4,386円
【単価】
81円/ℓ
重油代
4,660円
【単価】
81円/ℓ
現実(11月)
現実(12月)
74
費用対効果の得られやすい条件
施設条件
その他 条件
・導入するスペースがある
・導入主体が自治体である
・既存ボイラーの交換時期である
・過疎化が進み雇用づくりが急務であ
・既存設備を流用できる
る自治体にある
・24時間、365日ほぼフル稼働する施設
・運営者が乗り気で、技術もある
・年間の熱需要の変動が少なく熱需要の日変
・できる限り近隣で燃料を供給できる
動も少ない施設
体制がある
・チップボイラーやペレットボイラーの設置ス
・価格の低い燃料(製材屑、ダム流木
ペースが十分に取れる施設
など)が豊富に得られる
・現在使っている燃料のエネルギー単価が高い ・補助金を獲得する
(×ヒートポンプ、○A重油、灯油など)
・熱需要が大きい
※燃料消費量の大まかな目安としては、
・A重油換算で200kL/年以上
⇒ チップボイラーに経済性
・あくまで目安。
・A重油換算で30kL/年以上
・本当に成り立つかは詳細な調査が必要
⇒ 薪(丸太)ボイラーに経済性
(森のエネルギー研究所 資料より)
・バイオマスボイラーの導入でイメージアップが
できる施設
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薪ボイラーを取り扱いへ
集材システムの確立したノウハウを持つのは日本国内で我々のみ
○薪の原料の収集ノウハウを持っており、約30箇所の実績がある
山間地域で低質な間伐材を収集する仕組み(=木の駅)の構築ノウハウを持って
おり、全国で30以上の地域で実際にその仕組みが動いている
メーカーよりもユーザーに近い
○熱需要調査と基本設計がで
きる専門家との連携
○岐阜、富山、福井、広島に販売・設置する
代理店の候補がいる
施設に導入する場合に必要と
なる熱需要調査と配管システム
の基本設計を依頼できる専門
家と連携しており、実績がある
上記の4県に薪ボイラーに興味を持つ代理
店候補の事業者がいる。各業者は既にバイオ
マスボイラーやストーブを販売・設置しており、専
門的な知識も有す。今後、森の仲間を募り、
代理店候補を多くすることも可能。地域ごと
の販売体を目指したい
国や県など政策側とも近く補助事業を獲得
でき、政策的な導入支援策も提言できる。
○次年度以降の取り組みのビジョン
①熱需要の専門家及び販売代理店候補に呼びかけ、薪ボイラーを取り扱うための
専門的な講習の受講を現地で行う。
②試験用のボイラーを購入し、性能試験を行いボイラーの機能や特徴を把握する。
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安心して廉価で薪ボイラーを
導入できる仕組みづくり
↓
情報発信、相談、共同購入
↓
欧州の薪ボイラーメーカーより
技術移転を行って
国内生産を行うことを目指しています
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