日機連 18 高度化―1 平成18年度 スクリーニング検査・分析に利用できる センサー等の動向調査報告書 平成19年3月 社団法人 日本機械工業連合会 社団法人 日本分析機器工業会 この事業は、競輪の補助を受けて実施したものです。 http://keirin.jp/ 序 我が国機械工業における技術開発は、戦後、既存技術の改良改善に注力することから始 まり、やがて独自の技術・製品開発へと進化し、近年では、科学分野にも多大な実績をあ げるまでになってきております。 しかしながら世界的なメガコンペティションの進展に伴い、中国を始めとするアジア近 隣諸国の工業化の進展と技術レベルの向上、さらにはロシア、インドなどBRICs諸国 の追い上げがめざましい中で、我が国機械工業は生産拠点の海外移転による空洞化問題が 進み、技術・ものづくり立国を標榜する我が国の産業技術力の弱体化など将来に対する懸 念が台頭してきております。 これらの国内外の動向に起因する諸課題に加え、環境問題、少子高齢化社会対策等、今 後解決を迫られる課題も山積しており、この課題の解決に向けて、従来にも増してますま す技術開発に対する期待は高まっており、機械業界をあげて取り組む必要に迫られており ます。 これからのグローバルな技術開発競争の中で、我が国が勝ち残ってゆくためにはこの力 をさらに発展させて、新しいコンセプトの提唱やブレークスルーにつながる独創的な成果 を挙げ、世界をリードする技術大国を目指してゆく必要があります。幸い機械工業の各企 業における研究開発、技術開発にかける意気込みにかげりはなく、方向を見極め、ねらい を定めた開発により、今後大きな成果につながるものと確信いたしております。 こうした背景に鑑み、当会では機械工業に係わる技術開発動向等の補助事業のテーマの 一つとして社団法人日本分析機器工業会に「スクリーニング検査・分析に利用できるセン サー等の動向調査」を調査委託いたしました。本報告書は、この研究成果であり、関係各 位のご参考に寄与すれば幸甚です。 平成19年3月 社団法人 日本機械工業連合会 会 長 金 井 務 序 この報告書は、社団法人日本分析機器工業会が、平成 18年度事業として、社団法人日 本機械工業連合会より受託(競輪補助事業)を受けて実施した「スクリーニング検査・分析に 利用できるセンサー等の動向調査」の実施内容をまとめたものです。 地球温暖化に対する炭酸ガスの排出削減等、地球環境に悪影響を与える物質の排出を制 限する規制とともに ELV 規制、WEEE/RoHS 規制のように、製造物の生産段階から含有 有害物質を規制することが一般化し、REACH 規制では更に材料段階での規制が行われよ うとしています。このため材料の調達から製品の出荷までの各段階で含有有害物質の有無 を検査する必要が高まっています。このような要望を既存の分析装置を活用して行うこと は製品の原価を引きあげることとなり、現実的ではありません。現在の分析機器のような 精度、信頼性を犠牲にしても、安価に分析ができる検査・分析法が求められています。 本調査では、今後の日本の製造業を支えるスクリーニング検査・分析に利用できるセンサ ー等について動向調査を行いました。スクリーニング検査・分析に利用可能なセンサーの 現状と動向については、文献調査、アンケート調査、海外調査を含むヒアリング調査によ り実施しました。研究開発動向については文献調査、海外調査を含むヒアリング調査によ り実施しました。最後にこれらの調査をもとに実用化への課題と提言という形で纏めまし た。 この調査研究事業の実施にあたって、委託事業として取り上げていただきました社団法 人日本機械工業連合会に深く感謝申し上げますとともに、この調査研究事業にご協力を戴 きましたアンケート先、面接調査先、海外アンケート先各位、及び実施機関である社団法 人日本分析機器工業会において「スクリーニング検査・分析に利用できるセンサー等の動向 調査」に参加し、貴重なご意見、ご審議を戴きました委員長をはじめとする各委員のご尽 力に対し、厚くお礼申し上げます。 平成19年3月 社団法人 日本分析機器工業会 会 長 矢 嶋 英 敏 目 次 序 調査の概要 ................................................................................................................................. 1 第 1 章 スクリーニング検査・分析に利用可能なセンサー技術の現状と動向......................... 5 1.1 はじめに...................................................................................................................... 5 1.2 回答者像...................................................................................................................... 6 1.3 スクリーニングの現状................................................................................................ 9 1.4 スクリーニング現状課題と将来展望............................................................................. 25 第2章 スクリーニング検査・分析技術の研究開発の動向.................................................... 27 2.1 分野ごとのスクリーニング検査・分析技術の研究開発動向 ................................... 28 2.2 センシング技術の研究開発動向............................................................................... 56 第3章 国内調査及び海外調査............................................................................................... 63 3.1 国内調査.................................................................................................................... 63 3.2 海外調査.................................................................................................................... 81 第4章 スクリーニング検査・分析技術の実用化への課題と提言......................................... 93 4.1 技術ロードマップにおける次世代分析機器............................................................. 93 4.2 期待される次世代スクリーニング分析機器開発 ..................................................... 94 4.3 スクリーニング分析機器開発への要求項目と提言.................................................. 98 添付資料................................................................................................................................. 101 添付資料1.アンケート調査 ............................................................................................... 103 添付資料2.調査文献リスト ............................................................................................... 185 調査の概要 1.事業の目的 現在、EU による含有有害物質の規制や、国内における食品のポジティブリストの採用等、 安心で安全な生活を維持する為に、個々の物質レベルで危険性を除去できるように体制を整備 する方向が明確になってきた。このため製造物や食品中に微量に含まれる多数の物質(厚生労 働省が 5 月 29 日に施行したポジティブリストに提示した物質)毎の存在量を確認する必要性 が増している。 従来このような物質の計量はラボ用の分析機器により実施されてきたが、サプライチェーン の川上から川下までの過程が一国内にとどまらずグローバル化している状況では、サプライチ ェーンの各所で含有物質の有無を検査する必要がある。このような要望を満たす為には迅速で 安価に、現場で結果が得られる機器が必要であり、そのような機器の開発においては検出目的 である特定の物質と選択的に反応する試薬とその検出・計測を行うセンサーが必要となるが、 現在のニーズを満たし分析機器として活用で出来るようなセンサーの供給は不足しているのが 現状である。 そこで、製品の品質検査や食品中の残留農薬検査等を迅速・安価で提供できるスクリーニン グ検査・分析機器に必要とされるセンサーについて、既存センサーの活用と新規開発のニーズ について整理を行い、現在の技術シーズを明確にして、スクリーニング検査・分析法の実用化 に向けて効率的、戦略的な開発の方向性を示した。 2.事業の内容 産学官の学識経験者による「スクリーニング検査・分析に利用できるセンサー等の動向調査委 員会」を設置し、以下の項目について調査研究を行った。 文献調査、アンケート調査、ヒアリング調査(海外調査を含む)を通じてスクリーニング検 査・分析に利用可能なセンサーの現状と動向調査を行った。調査によって得られた結果を学識 経験者、関係業界等を中心とした委員会にて検討し、急速に拡大する分析ニーズに対応するた めの戦略的なセンサー整備とスクリーニング検査・分析機器開発のための提案を行った。 (1)スクリーニング検査・分析に利用可能なセンサー技術の現状と動向 主としてアンケート調査(国内の該当するセンサーを研究、製造及び使用している機関 に属する専門家)、ヒアリング調査(大学等研究機関)により、スクリーニング検査・ 1 分析に利用可能なセンサー技術について環境、医療等の分野毎にまとめた。 (2)スクリーニング検査・分析技術の研究開発の動向 主として文献調査、ヒアリング調査(該当するセンサーを研究開発している大学等研究 機関)により、スクリーニング検査・分析技術の研究開発の動向をまとめた。 (3)海外調査(米国) センサーの検出方法として今後実用化が期待されるバイオテクノロジーをベースとし たセンサーの研究が盛んな米国の大学、バイオベンチャー等を訪問し、研究の実情を調 査した。 (4)スクリーニング検査・分析技術の実用化への課題と提言 (1)、(2)、(3)の結果と、アンケート、ヒアリング調査により実用化への課題をま とめ、提言を行った。 3.事業の実施組織 社団法人日本分析機器工業会内に本事業の運営と事業計画作成、調査研究遂行、事業の取り まとめ等を実施するために「スクリーニング検査・分析に利用できるセンサー等の動向調査委員 会」を設け、当初の目的を達成すべくこれを推進した。 4.委員会 4.1 委員会の構成 委員会委員構成(順不同・敬称略) 委員長 鈴木 孝治 慶應義塾大学理工学部 副委員長 丹羽 修 (独)産業技術総合研究所 副委員長 田尾 博明 (独)産業技術総合研究所 火原 彰秀 東京大学大学院工学系研究科 佐藤 守俊 東京大学大学院理学系研究科 浦野 泰照 東京大学大学院薬学系研究科 Daniel Citterio 慶應義塾大学理工学部 渡辺 卓穂 (財)食品薬品安全センター 橋本 弘樹 (財)空港環境整備協会 紺野 和夫 ㈱ガステック 2 古川 良知 京都電子工業㈱ 吉岡 浩実 サーモフィッシャーサイエンティフィック㈱ 小川 茂 安倍 英雄 石川 治 ジーエルサイエンス㈱ セントラル科学㈱ 東ソー㈱ 長谷川勝二 日本分光㈱ 池田 賢仁 ㈱パーキンエルマージャパン 金子 敏男 三菱化学㈱ 染原 俊朗 和光純薬㈱ 柾谷 榮吾 (社)日本分析機器工業会 日本電子㈱ 幹 事 小島 建治 幹 事 齋藤 壽 幹 事 松岡 広和 アジレント・テクノロジー㈱ 幹 事 原田 勝仁 ㈱日立ハイテクノロジーズ 幹 事 松田耕一郎 ㈱堀場製作所 幹 事 後藤 良三 東亜ディーケーケー㈱ オブザーバ 栗原 晃雄 経済産業省産業機械課 オブザーバ 村中 祥子 経済産業省産業機械課 事務局 戸野塚房男 4.2 ㈱島津製作所 (社)日本分析機器工業会 委員会の活動状況 委員会 5 回開催 ワーキンググループ 9 回開催 3 4 第1章 スクリーニング検査・分析に利用可能なセンサー技術の現状と動向 平成 10 年度の スクリーニングを目的とした分析機器の概念設計報告書 の実態調査におい ては、主に生活・環境に係わるスクリーニングの実態把握につとめたが、今回の調査では、生 活・環境は勿論のこと、最近特に話題にのぼっている規制関連(RoHS、VOC)、健康関連、進 歩の早いバイオ・創薬、安心・安全面からセキュリティに拡張して実態把握につとめた。前回 同様、実施に当たっては、スクリーニングに関するアンケートの理解を深めて頂き、また広い 範囲の方々からの回答を頂くようにアンケート票の作成にも留意した。本章では、今回のアン ケート調査結果と前回調査との比較についても言及する。 1.1 はじめに 現在、EU による含有有害物質の規制や、国内における食品のポジティブリストの採用等、安 心で安全な生活を維持する為に、個々の物質レベルで危険性を除去できるような方向が明確に なってきた。このため製造物や食品中に微量に含まれる多数の物質毎の存在量を確認する必要 性が増している。 従来このような物質の計量はラボ用の分析機器により実施されてきたが、サプライチェーン の川上から川下までの過程が一国内にとどまらずグローバル化している状況では、サプライチ ェーンの各所で含有物質の有無を検査する必要がある。このような要望を満たす為には迅速で 安価に、現場で結果が得られる機器が必要であり、機器の開発において検出目的である特定の 物質と選択的に反応する試薬とその検出・計測を行うセンサーが必要となるが、現在分析機器 としてこのようなセンサーは通常製造されていない。 そこで、スクリーニング検査・分析に利用できるセンサー等について、広く皆様方のご意見 をアンケート形式で集約して、今後のスクリーニング検査・分析に利用できるセンサー等の開 発指針とすると共に結果を報告書としてまとめることとした。 その結果、幅広い層の方々から回答を得ることができた。本章では、これらのアンケート調 査の内容及び集計結果について述べる。 5 1.2 回答者像 スクリーニングと関わりのあることを想定してアンケートの送付先を国公立研究機関、大 学・高専、社団法人、財団法人、民間企業に大別した。アンケート票 548 通を厳選した箇所に 郵送し、その内回答のあったものは、91 通であった。アンケートの部署別の発送数及び回答数 は、表 1-1 及び図 1-1 のとおりで、回答数/発送より求めた総合平均の回答は、16.4%であった。 表 1-1 国公研究機関 (特殊法人を 含む)、自治体 発送数 回答状況 所属事業所、機関 大学・高専等 社団・財団法人 民間会社 合計 22 118 16 392 548 8 14 4 65 91 36.3% 11.9% 25.0% 16.6% 16.4% 各機関の 回答率 国公立研究機関 社団・財団法人 (特殊法人を 含 4.4% む)、 自治体 4.0% 大学・高専等 15.4% 91件 民間会社 71.4% 図 1-1 所属事業所、機関の回答状況 発送数が、民間会社に 71.4%と集中しているのは、スクリーニングの重要なポイントである 6 多数のサンプル数の取り扱い部署が、前回調査同様に民間会社に多いとの判断によるものであ る。回答者の内訳と特徴をみると、国公立研究機関、自治体では、データ数が少ない中でも物 質・材料が最も多く、化学工学、生物・バイオの順であった。 3 物質・材料 化学工学 2 生物・バイオ 2 医学 1 環境・資源 1 2 その他 0 1 2 3 4 回答数 図 1-2 事業所、機関の業種・分野〔国公立研究機関、自治体〕 (複数回答) 大学・高専関連では、特別にスクリーニングが行われていることが想定されるため、全国大学 臨床検査医学分野へアンケートを積極的に郵送した。その影響も功を奏し、医学系が最多の 8 件、次 いで化学系、薬学系の順であった。 8 医学系 3 化学系 2 薬学系 生物系 1 その他 1 0 2 4 6 8 10 回答数 図 1-3 事業所、機関の業種・分野〔大学・高専等〕 (複数回答) 民間企業関連では、事業所、機関回答状況は、71.4%と最も多く、65 件の回答が得られた。 7 また、業種・分野の回答総数は、85 件(重複回答)で、分析機器製造が最も多く 26 件、以下 医薬・製造 7 件、化学 7 件、医療機器製造 6 件、食品 6 件、半導体 5 件の順であった。 分析機器製造 26 医薬・製薬 7 化学 7 医療機器製造 6 食品 6 5 半導体 4 受託分析・検査試験業 バイ オ 3 電子機器 3 2 セラ ミック(含ガラ ス、陶磁器) 1 機械加工 鉄鋼・金属 1 情報通信 1 13 その他 0 図 1-4 5 10 15 件数 20 25 事業所、機関の業種・分野〔社団・財団・民間企業〕 30 (複数回答) 業務に関する回答総数 105 件(重複回答)の打ち最も多かったのは研究職 26 件で、以下分析・ 検査試験試薬業務 12 件、企画・立案 10 件、情報収集・調査 9 件、営業 9 件、品質管理 7 件、 業務管理 7 件、教育職 6 件の順であった。 26 研究職 12 分析・検査試験業務 10 企画・立案 9 9 情報収集・調査 営業 7 7 品質管理 業務管理 6 6 教育職 製品開発 3 システム開発 1 知財管理 9 その他 0 5 10 図 1-5 15 回答数 主要業務 8 20 (複数回答) 25 30 1.3 スクリーニングの現状 1.3.1 スクリーニングの現状 アンケートでは「係わりのある項目」と「関心のある項目」についてそれぞれ記入してもら っている。 「係わりのある項目」は現在の姿、 「関心のある項目」は現在注目されているものや将来のスク リーニングの方向を示唆していると考えられる。「係わりのある項目」では、「水分析(環境関 連)」、 「製品(品質検査)」、 「RoHS 関連物質等」、 「血液中物質(コレステロール・血糖値等)」、 「水分析(生活関連)」と続く。これらはいずれも現在頻繁におこなわれている項目であり、極 めて一般的な項目といえる。一方、 「関心のある項目」では「残留農薬」、 「水分析(環境関連)」、 「RoHS 関連物質等」、 「環境ホルモン(内分泌攪乱性物質)」、 「土壌汚染物質」などがあげられ る。食品中の残留農薬はポジティブリストの導入など、2006 年に注目を集めており、それが反 映されている。また、環境関連は今なお、強い関心を集めていることがわかる。 この「係わりのある項目」と「関心のある項目」の関係をプロットしてみたのが、図 1-6 で ある。1項目あたりの平均値で規格化をし、各軸で区切られた空間をそれぞれⅠ∼Ⅳ区分とし た。さらに原点を通る相関関数で区切り、Ⅰ,Ⅲ区分をさらにa,bに分けた。 3.0 水分析(環境) Ⅲ-a 係わりのある項目 2.5 品質検査 RoHS Ⅱ 2.0 Ⅲ-b アレルギー 残留農薬 1.5 タンパク質 ダイオキシン 遺伝子組替 1.0 Ⅰ-b 脂質 環境ホルモン 食品添加物 アスベスト ゲノム 成人病 0.5 テロ 爆発性 0.0 鮮度 0.0 Ⅳ ストレス 麻薬 感染症 Ⅰ-a バイオメトリック 0.5 1.0 図 1-6 1.5 関心のある項目 2.0 係わりのある項目と関心のある項目 9 2.5 3.0 Ⅰ区分は係わり、関心共に低いグループで、市場として熟成していないか、あるいは衰退し ているものと思われる。特に、Ⅰ-a は現在確立された分析方法がなく、今後の要望が高まる項 目が含まれる。爆発物、テロ対策、麻薬・覚醒剤・向精神薬、バイオメトリックスなど、セキ ュリティ関係が多く含まれている。いずれも迅速かつ現場分析が求められており、正確な濃度 よりも有無の判別が重要視される項目である。Ⅰ-b は係わりが関心を上回っており、測定はお こなわれるがその頻度は少なくなっていると考えられる。脂質、ビタミン・ミネラル、酸性雨 などが属する。 Ⅱ区分は「関心」に比較し「係わり」が多いもので、現在日常的に分析されているものを示 している。タンパク質・アミノ酸、水分・pH など一般的な食品分析がこれに類している。 Ⅲ区分は「係わり」 「関心」共に高いグループで、頻繁に測定がなされており、さらに現在の 社会的ニーズにも合致しているグループとなる。Ⅲ-a は日常的に測定がなされているもので、 水分析(環境)、水分析(生活関連)、RoHS 関連、VOC、血中物質、尿中物質の他、製造工程、 排水、受け入れ検査などの製造関連が属して いる。Ⅲ-b は「係わり」も多いが、「関心」の割 合が高く、良く測定されていると共に、現在の社会的関心が高い項目が含まれる。ポジティブ リストで話題となった残留農薬をはじめ、アレルギー性物質、環境ホルモン(内分泌攪乱性物 質)、ダイオキシン類、食品添加物などが含まれる。また、Ⅲ区分とⅣ区分の境にアスベスト、 遺伝子組み換えなどがある。 Ⅳ区分は現在係わりは少ないが、非常に関心が高いグループで、将来方向を示唆している。 このグループではストレス、成人病、感染症など決定的な測定方法がなく、新しい指標や測定 方法を研究中のものが多く含まれる。健康関連の項目が多く、社会的なニーズと良くマッチし ている。 分野毎の測定を行う目的を検討した。 以下に測定を行う目的を分野及び測定目的の各々の件数を示した。 10 90 80 70 60 50 件数 40 30 20 その他 作業環境の確認 依頼分析 製品開発 10 図 1-7 自主管理基準の対応 公的規制対応 その他 セキ ュリティ 製造・ 工業プロ セス バイオ・創薬 分野 製品の品質管理 環境 健康・ 医療 食品 0 分析測定目的 分野毎の分析を行う目的 各分野について見た結果を以下に示す。 食品分野については、公的規制対応が 21%、依頼分析、製品開発、製品の品質管理が 17%、 自主管理が 16%の順になっている。健康・医療分野については、製品開発が 29%、依頼分析 が 15%公的規制対応が 9%の順となっている。環境分野については、公的規制対応が 33%、 依頼分析が 22%、製品開発が 19%と続く。バイオ・創薬分野については、製品開発が 35%、 依頼分析が 25%であり、この 2 項目で 60%を占める。製造・工業プロセス分野については、 製品の品質管理が 29%、製品開発が 22%、自主管理基準の対応が 21%の順になっている。セ キュリティ分野については、公的規制対応が 23%、依頼分析が 19%、製品開発が 18%と続く。 次に 測定の目的毎に見た各分野を以下に示す。 件数による結果は本書末のアンケートまとめの結果のとおりであるが、回答が環境分野に多く 偏っているため、多くの項目で環境関連の数値が大きくなっている。そこで、ここでは、分野 毎にそれぞれの測定の目的の比率を算出し、その算出した各分野毎の測定の目的の数値の比較 することにより、ノーマライズを行った。 図 1-8∼図 1-9 にその結果を図に示した。 11 図 1-8 で見られるようには公的規制対応については環境分野が 33%と突出しており、以下、 セクリティが 23%、食品が 21%と続いている。 図 1-9 の製品の自主管理基準の対応については製造・工業プロセスが 35%、食品が 26%、 セキュリティが 16%、環境が 15%と続いている。 図 1-10 の製品の品質管理については製造・工業プロセスが 42%、食品が 24%と突出してお り、この 2 項目で 66%を占めている。 図 1-11 の製品開発の対応については当然、全分野及んでいるが、その中でもバイオ・創薬と 健康・医療の比率が高い。 図 1-12 の依頼分析については各分野に亘っており、受託分析などでバイオ・創薬が 23%を 占め、以下環境分野が 20%と続いている。 図 1-13 の作業環境の確認についてはセキュリティが 34%と突出しており、以下環境が 26%、 製造・工業プロセスが 17%と続いている。 以上のように、ノーマライズした結果から特筆すべきことは、製品開発の対応についてである。 当然、全分野に及んでいるが、その中でもバイオ・創薬と健康・医療の比率が高いことが特徴 づけられる。 セキュリティ 16% 食品 21% セキュリティ 23% 健康・ 医療 9% 製造・工業 プロセス 9% バイオ・創薬 5% 環境 33% 図 1-8 公的規制対象と分野 セキュリティ 11% 製造・工業 プロセス 12% 図 1-11 その他 19% 食品 9% バイオ・創薬 21% 製品開発と分野 環境 11% 食品 24% 健康・ 医療 8% 製造・工業 プロセス 35% 図 1-9 健康・医療 17% セキュリティ 14% 食品 26% 環境 15% 製造・工業 プロセス 42% 自主管理基準の対応と分野 製造・工業 プロセス 11% セキュリティ 17% 健康・医療 7% バイオ・創薬 8% 図 1-10 セキュリティ 34% 食品 15% 健康・ 医療 14% 環境 20% バイオ・創薬 23% 製造・工業 プロセス 17% 図 1-12 依頼分析と分野 12 図 1-13 環境 5% 製品の品質管理と 分野 食品 10% 健康・医療 13% 環境 26% 作業環境の確認と分野 次に測定の目的の詳細について見ると、食品分野においては、やはり、公的規制対応、自主 管理基準の対応、製品の品質管理が多く、安全・安心に気を使っていることが伺える。健康・ 医療分野においては、製品開発、依頼分析が多い。環境分野においては、やはり、公的規制対 応が最も多く、次に依頼分析が続いている。バイオ・医薬分野においては、まだ、研究段階に あることなどからデータ数は少ない。またこの分野は創薬を主に動いていることから、製品開 発、依頼分析(これには委託分析も含む)が多く見られる。製造・工業プロセス分野において は、自主管理基準の対応、製品の品質管理および製品開発が多く見られる。セキュリティ分野 においては、分野が限定されるため、データ数は少ない。情報をオープンにできないなど特殊 な事情もある。そのため、各目的に分散している。 以上をまとめると、測定の目的は、環境関連の 1/3 が公的規制のためと答えており、規制に 左右される実態がよく現れている。従って、公的規制が今後の方向を決めている。それに対し、 バイオ・創薬、健康・医療は、開発あるいはその他に重点が置かれている。健康や医療は大き な社会問題と関係があり、確立された分野でないために開発などに重点が置かれていると考え られる。この分野ではこれらの中から新しい分析方法などが生まれてくると思われる。食品関 係は公的規制、品質管理、開発などがほぼ同じ割合となっており、ちょうど中間の意味合いに なっている。 100% 80% 件数 60% 40% 20% 他 そ の セ 製 造 ・工 業 キ ュ プ ロ セ リ テ ィー ス ・創 薬 バ イ オ 環 境 健 康 ・医 療 食 品 0% 分野 公的規制対応 自主管理基準の対応 図 1-14 製品の品質管理 製品開発 依頼分析 分野ごとの分析をおこなう目的 13 作業環境の確認 その他 アンケート結果によると、分析・測定場所に関しては、全体の 1/4 強が現場での分析をおこ なっていることが分かる。特に、健康・医療や製造・工業プロセス分野で現場分析の比率が高 かった。また、セキュリティは 3/4 が現場分析であり、バイオ・創薬のほとんどが研究室であ るのと比較すると、対称的である。現場分析で高い比率のところは精密分析よりも、その場で の疑いを重要視しており、現場に即した、分析時間の短い機器の開発が望まれている。測定濃 度は、食品分野が比較的高い濃度の測定をしているのに対し、環境関連は PPM∼PPB となり、 分野別の特性が良く表れている。また、ほとんどが定量分析を思考しているが、半定量あるい は基準値に対する有無もそれぞれ 20%弱ずつ有り、スクリーニングの要望が強いことを示して いる。この要望は、各分野とも同じであり、分析装置の全体的な流れと考えられる。 先に述べたように、スクリーニング・センシングに係わる機器の、使用形態の一つとして、 試料をラボに持ち帰るのではなく、現場でリアルタイムに測定をし、迅速に結果を得るという ことが重要な位置づけとなる。そこで、設問Ⅱ-4 「分析・測定場所」の中で、現場分析を実際 に行っているという計 26 件の回答について、設問Ⅲに掲げられた「実際に使用している機器」 の内容を見ることとした。 集計には、電気化学分析装置、光分析装置、電磁気分析装置、観察装置、クロマトグラフ、 環境用分析装置、その他の 7 カテゴリの装置群全 47 機種について、その件数を集計し、計 217 件の回答を得た(表 1-2)。結果的に、健康・医療分野の回答数はゼロ、バイオ・創薬分野では 2 件であり、先の「関心」と「係わり」の項で考察した通り、話題性が高く、現在の社会的ニ ーズとマッチしているものの、まだ適切な分析方法が確立されていない分野であるという実態 を裏付ける結果となっている。 分野別では製造・工業プロセスが全体の 60%を占めており、使用される機器は、光分析装置、 電磁気分析装置、観察装置、クロマトグラフの、汎用分析機器がまんべんなく使用されている 実態がわかる。この場合の現場分析とは、製造プロセス現場に機器を組み込み、ないしはその ライン近くに機器を設置して、オンラインあるいはオフラインでの迅速分析または連続分析が なされていると推定される。 環境分野では、全体の 29%を占めたが、環境用分析機器で括られる機器の件数が意外なこと に少ないことがわかった。有機汚濁モニターや、溶存酸素計、重金属モニター、水質汚濁総合 監視機器などが全く挙げられていない一方で、分光光度計、原子吸光、ICP、クロマト機器 などの使用が多く、かってはラボ設置専用であった機器の可搬化が進み、所謂フィールドでの 分析・測定が進みつつあることが示唆される。同時に連続分析はおこなわれているものの、ほ とんど分析者の対象機器となっておらず、係わりのある触手がシフトしていることも考えられ るため、今回数値として表れていないことも考えられる。 14 健康・医療分野の現場分析で用いられている機器としては、現状 4 種と少ないものの、紫外 可視分光光度計、プレートリーダ、電気泳動に加えて、他の分野で見られなかった電気滴定装 置が挙げられており、しかも、先天性代謝異常、感染症、ドーピング薬物、尿中物質、血液中 物質(コレステロール・血糖値等)、アレルギー物質と多様な応用が行われている点が注目され る。 セキュリティ分野では、バイオメトリック、テロ対策としての電気泳動装置と、爆発物への 熱分析計の応用と、3 件のみの回答であった。現場での分析要望が高いにもかかわらず、対象 分析機器が少なく、今後の手法や機器の開発が望まれる分野である。 最後に、食品関連分野での現場分析集計ゼロという結果であるが、設問上、製造・工業プロ セス分野としてとらえて回答した可能性が考えられる。食品分野では安全性の問題が大きく、 同時に、食品は時間経過と共に変質していくという性質とも絡んで、実際には現場での迅速分 析の要望が強いことも付け加えておきたい。 15 現場分析に使用されている機器 3-10 3-11 3-12 3-13 3-14 3-15 3-16 4-1 4-2 4-3 4-4 4-5 4-6 4-7 5-1 5-2 5-3 5-4 5-5 6-1 6-2 6-3 6-4 6-5 6-6 7 ( ) クロマト グラフ 環境用 分析 装置 その他 1 1 1 1 1 1 1 1 7 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 ︶ 観察 装置 1 ッ 電磁気 分析装 置 1 ︵ 光分析 装置 a. 紫外可視会光光度計 b. 赤外分光光度計(FTIR含) c. 近赤外分光光度計くNIR) d. ラマン分光光度計 F. 蛍光分光光度計 g. 顕微分光装置(UV,IR) h. 原子吸光分光装置(A用) i. 発光分光分析装置(ICP-AES) j. 屈折計 k. プレートリーダ(マイクロプレートリーダ等) a. GC-MS b. LC-MS c. ICP-MS d. 質量分析装置 e. 蛍光X線分析装置(XRF) f. X線回折装置(XD) g. 電子線プロープマイクロアナライザ a. 光学顕微鏡 b. 透過電子顕徴鏡 c. 走査電子顕微鏡 d. 超音波顕微鏡 a. ガスクロマトグラフ(GC) b. 高速液体クロマト(HPLC) c. イオンクロマトグラフ(IC) a 濁度計・SS計 b. 電気伝導率計 c. pH計 d. 溶存酸素計 e. 有機汚濁モニター(COD計・TOC計・BOD計) f. 窒素・りん測定装置 g. 重金属モニター h. 油分計 i. 水質汚濁総合監視装置 a. ガス分析装置類 b. 電気気泳動装置 c. フローインジェクション分析装置 d. KF微量水分測定装置 e. 熱分析装置 f. 粘度・粘弾性測定装置 g. 密度測定装置 h. パーティクルカウンタ i. PCR j. イムノアッセイ k. 食品検査キット l. マイクロアレー 小計 計 テ そ そ 小計 ロ の の 対 他 他 策 ︶ 電気化学 a. 電気滴定装置 分析装置 b 電極式濃度測定装置 ︵ ︶ ︶ ニ ン ク ゙ ︶ フ ゚ ッ ト ス ク リ ム 原 製 製 排 そ 麻 爆 産 バ 材 造 品 水 の 薬 発 業 イ 料 工 ・ 他 ・ 性 保 オ 程 品 排 安 メ 覚 ト 受 質 ガ 醒 ガ リ 入 管 ス 剤 ス 検 検 ・ 漏 ク 査 査 抗 れ 精 等 神 薬 ︵ ー ー メ H 変 そ タ T 異 の ボ S 原 他 性 の ロ ハ ・ H イ 毒 T ム ス ル 性 S ︵ ー ︶ 水 そ ゲ ト プ 分 の ノ ラ ロ 析 他 ム ン テ ス オ 環 ク 境 リ ム 関 プ 連 ト ︶ 温 V 大 残 土 水 暖 O 気 留 壌 分 化 C 汚 性 汚 析 ガ 染 有 染 ス 物 害 物 生 質 物 質 活 ク 材 質 関 料 連 判 定 プ ラ ス チ ︵ ア ス ベ ス ト ︶ ル ・ 血 糖 値 等 ︶ コ レ ス テ ロ 酸 廃 電 R 性 棄 磁 o 雨 物 波 H ・ S p 漏 関 H 洩 連 ・ X 物 電 線 質 等 気 伝 導 率 ︵ ︶ ア そ ダ 環 レ の イ 境 ル 他 オ ホ キ ル ギ シ モ ン ン 物 類 質 ・ 内 P 分 C 泌 B 攪 乱 性 物 質 ッ 血 液 中 物 質 ー 2-1 2-2 2-3 2-4 2-5 2-6 2-7 2-8 2-9 3-1 3-2 3-3 3-4 3-5 3-6 3-7 3-8 3-9 た 脂 マ そ ス 成 先 感 ド 尿 中 ん 質 イ の ト 人 天 染 コ 他 レ 病 性 症 ピ 物 ぱ 代 ト の ス く ン 質 謝 キ 食 質 グ 異 シ 品 ・ 薬 た 常 ン 分 ア 物 ん 析 ミ ぱ ノ く 酸 ・ 糖 等 ︵ ビ タ ミ ン ・ 生 ミ 菌 ネ 他 ラ ル ー 1-10 1-11 1-12 1-13 1-14 食 中 毒 菌 ︵ 水 分 ・ p H ︵ 塩 鮮 残 食 遺 分 度 留 品 伝 濃 性 添 子 度 抗 加 組 菌 物 換 剤 食 品 ー 糖 度 ・ 熟 成 度 ー 残 留 農 薬 ー 1-1 1-2 1-3 1-4 1-5 1-6 1-7 1-8 1-9 ( 表 1-2 1 1 2 1 2 1 2 1 2 2 1 1 2 3 1 1 2 3 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 1 2 3 2 1 2 1 11 15 1 4 11 7 1 2 21 5 6 7 6 10 1 1 1 2 2 2 3 1 3 1 1 1 1 1 1 2 1 3 1 1 1 1 1 1 2 1 1 1 3 1 2 2 2 3 1 1 1 1 2 1 1 1 1 1 1 1 1 2 1 1 1 1 4 2 2 3 1 5 1 3 3 1 1 1 1 1 1 1 1 2 1 4 12 13 3 5 2 1 1 2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 1 1 1 1 3 19 9% 4 3 3 4 2 8 3 62 29% 16 4 3 7 10 6 15 1 1 2 1% 2 1 1 1 1 2 1 1 1 1 1 1 1 3 1% 1 3% 5% 4% 2% 1% 59 5% 7% 2% 5% 3% 53 23 29 1% 10% 2% 3% 3% 3% 5% 2% 6% 6% 1% 2% 1% 16 1% 13 6 3 2 3 1 19 40 48 21 128 60% 7 11 9 5 2 6% 27 214 3% 1% 1% 1% 1.3.2 スクリーニングの使用機器 スクリーニングに使用している機器の台数に関する設問では、総数で 491 件の回答を得た。 結果のまとめとして、製造・工業プロセス、環境など、その機関が実際所有・使用している台 数をそのまま集計した結果と、複数台も一件として集計した結果を併記した。とくに、製造・ 工業の製造プロセスでガスクロマトグラフ機器が集計上 30 台と突出して見られることもあり、 他の分野との台数的重みに配慮して、解析には、後者の件数ベースでの結果を用いることとし た。 全体的な傾向であるが、まず、分野別の結果としては、製造・工業プロセス分野が 39%、環 境分野 30%、健康・医療分野が 15%の 3 分野でほぼ 90%を占めるという結果となった。装置群 別の割合としては、光分析装置 29%、電磁気分析装置 18%、クロマトグラフ機器 16%、環境用分 析専用機 11%の 4 カテゴリで全体の 3/4 を占める結果となった。 各分野での用いられる機器のランキングで注目される点として、まず、光分析機器が、おそ らくその汎用性とコストの観点から、おしなべて最上位に位置することが挙げられる。次に、 健康・医療分野で、電磁気分析の利用が少なく、これに反して電気化学分析装置の利用が多い。 さらに、その他の専用機の利用も目立つ。食品分野では、光分析装置、電磁気分析装置、クロ マトグラフ、その他の専用機がほぼ拮抗し、安全性に係わる微量分析への指向が窺える。バイ オ・創薬分野では、電磁気分析装置と、クロマトグラフ機器との順位が逆転している。全体の 多数派という意味では、製造・工業プロセス、環境分野で全体の 3/4 を占める事になるが、残 る健康・医療、食品、バイオ・創薬、セキュリティの 4 分野に共通した傾向として、「その他 の専用機」への依存傾向も注目される。 表 1-3 スクリーニングの使用機器台数 製造・ 工業プ 環境 健康・ 食品 医療 ロセス バイオ・ セキュ 創薬 リティ その他 合計 光分析装置 48 41 35 8 6 3 0 141 電磁気分析装置 39 32 2 8 4 0 2 87 その他 25 13 19 6 13 6 1 83 クロマトグラフ 24 27 13 6 5 2 0 77 環境用分析装置 27 22 0 1 1 1 0 52 観察装置 26 12 0 0 1 0 0 39 電気化学分析装置 4 2 5 1 0 0 0 12 193 149 74 30 30 12 3 491 合計 17 1.3.3 スクリーニング前回調査との比較 本工業会では平成 10 年度にも同様のテーマで調査を行っており、今回の調査との対比を行 った。前回の調査内容と今回の調査内容ではその時の問題になっている事項や調査内容に大き な差が見られるのは当然である。例えば、当時大きな問題として取り上げられていた水道水中 の発ガン物質であるトリハロメタン等は現在管理手法が確立し、大きな問題とはなっていない。 一方、当時まだ関心が低かったバイオ関連が現在では大きな関心事となっている。そのため、 調査内容に前回含まれていた事項が今回はなかったり、今回新たに追加された事項が多々あっ たりする。 ここでは、主に前回調査時との共通事項に対し、対比を行った。 表 1-15 に平成 10 年度の調査結果と今年度の調査結果を分野別に比較した結果を示す。 前回の回答数は 100 件、今回は 91 件であり、今回の回答件数の方が約 10%少ない。アンケ ート送付先は前回、今回共ほぼ同様である。また、分野の分類については、前回が上下水、検 体、食品、材料、環境、その他であったが、今回は食品、健康・医療、環境、バイオ・製薬、 製造・プロセス、セキュリティ、その他としており、分野の分け方に違いがある。これは前述 したように、8 年間の間に新たな分野が台頭してきたことによる。 図 1-15 に平成 10 年度の調査結果と今年度の調査結果を分野別に関心のある項目と係わりの ある項目について、比較した結果を示す。 両項目とも、前回はダイオキシン、環境ホルモン、上下水の水問題を含む環境の比重が大き く、今年度はそれらの落着きを反映し、比重が軽くなっている。変わって、今回新たに追加し 係わりのある項目 関心のある項目 た項目(バイオやセキュリティ)の項目が増加している。 H18 H10 H18 H10 0% 食品 186 149 152 89 302 69 155 51 20% 健康・医療 バイオ・創薬 60% 43 2 3 2 33 188 40% 環境 82 328 60 90 72 58 12 2 3 80% 製造・工業プロセス 2 836 554 409 334 100% セキュリティー その他 図 1-15 前回と今回の分野別に関心のある項目と係わりのある項目についての比較 18 図 1-16 に平成 10 年度の調査結果と今年度の調査結果の共通項目を選別して比較した結果を 示す。 前述したように環境関連に多く偏ったのが残念である。 図 1-16 に共通項目の関心のある項目と係わりのある項目についての比較を示す。 この図から分かるように平成 10 年当時は世代を反映し、残留農薬や環境ホルモン(内分泌撹 乱物質)などの環境問題への関心と係わりの高さとが伺える。 但し、残留農薬は現在も重大関心事となっており、以下では、この残留農薬について平成 10 年時と比較する。 0% 20% 8 関心のある項 目 8 H10 32 12 11 14 係わりのあ る 項 目 35 H18 H18 11 3 3 H10 19 6 40% 20 21 9 9 5 17 18 7 14 60% 11 6 6 8 19 8 3 7 10 8 4 80% 25 27 47 3 16 11 49 11 14 11 28 100% 18 15 19 22 7 9 12 14 6 11 232 10 21 303 7 5 102 16 173 残留農薬 糖度・熟成度 塩分濃度 鮮度 残留性抗菌剤 遺伝子組換食品 水分・pH その他の食品分析 先天性代謝異常 ダイオキシン類・PCB 環境ホルモン(内分泌攪乱性物質) 酸性雨(pH・電気伝導率) 廃棄物 アスベスト プラスチック材料判定 図 1-16 関心のある項目と係わりのある項目についての比較 19 図 1-17 に残留農薬の分析目的についての比較を示す。 全体的な比率は平成 10 年度と現在に大きな差 作業環境の確認 0% はないが、特異的な点として平成 10 年度は作 公的規制対応 34% 依頼分析 22% 4% 業環境の確認という項目がある。これは、農薬 32% 28% 製造および使用環境の影響を調査するものであ H10年度(内円) :26件 H18年度(外円) :22件 り、従来飛散にあまり、留意されていなかった 製品開発 22% ことが問題視されるようになったことが原因で 8% 20% 8% ある。現在では、マスクをするなどして農薬製 自主管理基準の 対応 11% 製品の品質管理 11% 造および使用環境に留意するようになったため、 この項目がほとんどなくなったものと考えられる。 図 1-17 残留農薬の分析目的 図 1-18 に残留農薬の測定場所についての 現場 14% 比較を示す。 15% 全体的な比率は平成 10 年度と現在に大き な差はなく、ほとんどが分析室で測定され H10年度(内円) :20件 H18年度(外円) :14件 ている。 分析室 86% 85% 図 1-18 残留農薬の測定場所 図 1-19 に残留農薬の測定頻度についての 毎日分析 31% 比較を示す。 全体的な比率は平成 10 年度と現在に大き 17% な差はなく、必要に応じてが約半数である。 平成 10 年度では週 1・2 回分析が多かった 44% 必要に応じて 53% H10年度(内円) :18件 H18年度(外円) :13件 が、現在は毎日分析が多くなっている。こ 11% れも残留農薬の分析方法が落ち着いてきた 28% 週1・2回分析 8% 月1・2回分析 8% からではないかと思われる。 図 1-19 20 残留農薬の測定頻度 図 1-20 に残留農薬の測定濃度についての ppb以下 0% 比較を示す。 全体的な比率は平成 10 年度と現在に大き その他 ppm 8% 17% 17% 22% な差はないが、以前は毒性評価も十分でな H10年度(内円) :18件 H18年度(外円) :12件 かったため、できるだけ低濃度まで測定し ておくとの考えから、ppb 以下まで分析す 61% るケースが多々見られた。 ppb 75% 図 1-20 残留農薬の測定濃度 図 1-21 に残留農薬の測定精度についての 基準値に対して の有無 33% 比較を示す。 先ほどと同じ理由から、平成 10 年度は低 17% 濃度まで測定(定量)するということが行 11% われたが、現在は基準値に対してどうかと いう測定になってきている。 H10年度(内円) :18件 H18年度(外円) :12件 定量 59% 72% 半定量 8% 図 1-21 残留農薬の測定精度 次に参考として、図 1-22 に環境ホルモン(内分泌撹乱物質)についての分析目的を示す。 当時は環境ホルモンが社会的問題として 診断 14% 公的規制対応 44% 捉えられていたこともあり、頻繁に分析 診断 0% が行われていた。目的は、各種製品に含 21% 29% まれる環境ホルモン様物質の低減や製品 依頼分析 14% の管理が多かった。そのための測定とし H10年度(内円) :36件 H18年度(外円) :14件 て、依頼分析も多く行われた。現在は環 9% 9% 境ホルモン(内分泌撹乱物質)も一段落 製品開発 21% 製品の品質 管理 0% 32% し(問題ではないということではない)、 自主管理基準の 対応 7% 規制項目の管理に分析されることが多く なってきている。 図 1-22 21 環境ホルモン(内分泌撹乱物質)の分析目的 以上のことから、平成 10 年度の調査と今回の調査を比較すると、以前は環境問題が大きく 取り上げられている時期であり、水道水中の発ガン性物質、残留農薬の有害性、環境ホルモ ン物質(内分泌撹乱物質)の人体への影響の有無など調査する、あるいはどのレベルまで測 定すべきかの検討もなされた。そのため、調査する対象が環境分野に多かったことがわかる。 また、環境分野における分析装置も小型、軽量、スクリーニングよりも高感度、多項目の一 斉分析に主眼がおかれていた。定量精度が重要とされるため、センサも従来技術の応用が多 く用いられた。現在は、規制が明確になり(物質や濃度など)、定常的に測定されるようにな った。この分野に限ってみると今後は小型、軽量、スクリーニングあるいは現場分析が望ま れるであろう。 一方、現在は、ライフサイエンスやバイオ関連が従来以上に注目され、平成 10 年度にはな かった項目の検査が行われるようになった。DNA チップ、バイオセンサと呼ばれるものであ る 。これらの分野では定量というよりはむしろ定性的な検討がなされ ている段階である。こ こ では、数多くの微量試料を迅速にその性質を知るということでスクリーニングが主体とな り、そのための新たなセンサ技術が重要になりつつある。 ここでは前回 調査との比較ということであり、ここで止めるが、前述したように新たな分 野でのスクリーニングおよびセンサが必要になってくるであろう。数年後に同様の調査が行 われるなら、その結果が楽しみである。 22 表1−4 平成10年度の調査結果と今年度の調査結果(分野別) 項 食 健 環 バ 製 セ そ 目 品 康 境 イ 造 キ の ・ オ ・ ュ 他 医 ・ 工 リ 療 創 業 テ 薬 プ ィ ロ セ ス H18 186 149 302 72 82 43 2 感心のある項目 H10 152 69 328 0 3 0 2 H18 89 60 155 33 58 12 2 係わりのある項目 H10 90 51 188 0 3 0 2 H18 33 8 82 2 10 5 0 公的規制対応 H10 20 18 66 0 0 0 1 H18 24 4 24 0 24 2 0 自主管理基準の対応 H10 7 2 20 0 0 0 1 H18 26 4 8 2 33 2 0 製品の品質管理 H10 18 7 23 0 0 0 1 H18 25 25 47 13 24 4 1 製品開発 H10 43 15 64 0 2 0 1 分析測定 H18 25 13 56 9 14 4 0 依頼分析 の目的 H10 35 21 72 0 2 0 0 H18 4 3 18 0 5 2 0 作業環境の確認 H10 2 0 12 0 0 0 1 H18 0 21 13 10 1 2 0 診断 H10 0 0 0 0 0 0 0 H18 14 9 3 0 0 0 2 その他 H10 2 1 8 0 0 0 0 H18 151 87 251 36 111 21 3 小計 H10 127 64 265 0 4 0 5 H18 9 30 34 2 22 14 1 現場 H10 13 18 43 0 1 0 1 H18 74 31 125 30 33 5 0 分析室 H10 86 48 161 0 2 0 1 場所 H18 3 3 12 1 4 0 0 その他 H10 0 0 4 0 0 0 0 H18 86 64 171 33 59 19 1 小計 H10 99 66 208 0 3 0 2 H18 2 1 11 0 6 1 1 連続測定 H10 H18 8 22 6 4 3 1 0 毎日分析 H10 3 8 15 0 1 0 0 H18 3 3 6 2 2 0 0 週1・2回分析 H10 13 8 23 0 0 0 0 分析頻度 H18 13 6 15 0 3 2 2 月1・2回分析 H10 9 7 20 0 0 0 0 H18 61 41 119 20 42 12 1 必要に応じて H10 60 26 137 0 2 0 2 H18 87 73 157 26 56 16 4 小計 H10 85 49 195 0 3 0 2 H18 26 3 15 2 9 1 2 % H10 20 6 17 0 0 0 1 H18 22 0 71 2 33 4 2 ppm H10 25 27 59 0 1 0 0 H18 26 7 56 4 11 4 0 ppb H10 26 19 57 0 0 0 0 H18 0 0 16 0 1 0 0 ppb以下 H10 7 6 37 0 0 0 0 H18 2 8 1 2 1 0 0 mM(=mol/L) H10 分析濃度 H18 6 7 2 7 1 0 0 μM H10 H18 2 11 2 1 0 0 0 nM H10 H18 1 8 1 0 5 2 0 pM H10 H18 10 30 9 10 1 6 0 その他の単位 H10 H18 95 74 173 28 62 17 4 小計 H10 78 58 170 0 1 0 1 H18 50 46 110 12 45 13 2 定量 H10 59 40 114 0 2 0 1 H18 13 14 35 6 14 4 0 半定量 H10 7 15 32 0 0 0 1 精度 5 18 0 1 基準値に対しての有無 H18 18 10 22 H10 12 6 26 0 1 0 0 H18 81 70 167 23 77 17 3 小計 H10 78 61 172 0 3 0 2 23 総 計 836 554 409 334 140 105 78 30 75 49 139 125 121 130 32 15 47 0 28 11 660 465 112 76 298 298 23 4 433 378 22 44 27 16 44 41 36 296 227 419 334 58 44 134 112 108 102 17 50 14 23 16 17 66 453 308 278 216 86 55 74 45 438 316 表1−5 前回調査結果と今回調査結果の共通事項の比較 塩 分 濃 度 鮮 度 残 留 性 抗 菌 剤 遺 伝 子 組 換 食 品 水 分 ・ pH そ の 他 の 食 品 分 析 先 天 性 代 謝 異 常 ダ 物環 酸 イ 質境 性 ホ 雨 オ ル キ モ p シ ン H ン 類 ・ ・ 内 電 P 分 気 C 泌 伝 B 攪 導 乱 率 性 ︵ 糖 度 ・ 熟 成 度 ︵ 残 留 農 薬 ︶ 項 目 廃 棄 物 ア ス ベ ス ト プ ラ ス チ ッ ク 材 料 判 定 総 計 ︶ 感心のある項目 係わりのある項目 公的規制対応 自主管理基準の対応 分 析 測 定 の 目 的 製品の品質管理 製品開発 依頼分析 作業環境の確認 診断 その他 小計 現場 場 分析室 所 その他 小計 連続測定 毎日分析 分 析 週1・2回分析 頻 月1・2回分析 度 必要に応じて 小計 % ppm ppb ppb以下 分 析 mM(=mol/L) 濃 μM 度 nM pM その他の単位 小計 定量 精 半定量 度 基準値に対しての有無 小計 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 H18 H10 35 8 8 4 20 17 11 10 8 25 32 12 11 14 21 18 6 6 19 47 11 3 3 0 9 7 8 8 3 11 19 6 9 5 14 3 7 4 16 14 6 1 0 1 6 4 2 0 1 3 8 0 0 0 4 0 0 1 0 6 2 0 1 0 2 2 3 0 0 3 2 0 1 0 2 0 0 0 0 1 2 1 1 1 2 2 2 1 0 0 2 1 2 1 2 1 1 3 1 1 4 1 0 2 2 1 3 3 0 3 5 5 3 2 7 2 2 5 6 4 4 1 0 1 2 0 2 4 0 5 7 3 3 1 7 1 3 2 8 4 0 0 1 0 0 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 - - - - - - - - - 4 0 0 0 2 0 1 2 1 0 1 0 0 0 1 0 0 0 1 0 22 4 3 5 16 5 12 10 1 17 26 9 9 4 23 4 6 11 16 18 2 0 1 0 0 0 1 1 0 6 3 1 3 1 3 0 1 0 4 2 12 2 1 2 10 4 5 7 2 7 17 7 8 5 12 3 7 6 14 12 0 0 0 0 0 0 1 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 14 2 2 2 10 4 7 8 3 13 20 8 11 6 15 3 8 6 18 16 0 0 0 0 0 0 1 0 0 2 - - - - - - - - - 4 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 0 0 0 0 0 0 0 6 3 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5 1 1 0 2 0 1 1 3 2 1 0 0 0 4 1 0 1 0 1 2 0 0 1 2 0 0 0 1 0 7 2 1 2 6 4 7 7 2 9 8 6 3 3 9 3 9 2 7 7 13 2 1 2 10 5 8 8 2 12 18 7 4 4 13 3 10 3 17 12 0 1 1 1 0 4 6 1 0 0 0 5 6 3 0 0 5 0 3 0 2 0 1 0 4 1 0 3 0 1 4 0 2 0 4 0 2 3 9 2 11 0 0 0 6 1 0 2 0 7 14 0 0 0 8 0 0 1 5 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5 5 0 0 0 1 0 0 1 0 8 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 - - - - - - - - - 0 1 0 0 1 0 0 2 0 0 - - - - - - - - - 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 - - - - - - - - - 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 - - - - - - - - - 1 0 0 1 0 0 0 1 2 1 - - - - - - - - - 14 4 2 2 11 6 6 10 2 14 23 5 8 3 13 0 7 5 17 13 6 2 0 1 4 2 4 6 0 9 13 5 6 2 9 0 7 5 11 11 1 0 1 1 1 2 1 1 0 1 2 0 0 1 1 1 0 0 8 2 3 0 0 0 4 1 2 0 1 1 3 0 0 1 3 0 0 1 2 1 28 2 1 2 9 5 7 7 1 11 18 5 6 4 13 1 7 6 21 14 24 27 49 11 28 6 7 1 3 0 3 3 11 2 10 0 0 2 0 2 14 36 2 5 8 27 1 1 11 33 0 0 2 0 3 0 3 11 24 11 32 0 1 1 1 6 10 2 15 0 1 0 1 1 12 27 6 18 1 8 1 3 8 29 11 15 7 12 4 2 1 0 0 2 3 3 2 4 0 0 0 0 0 10 11 2 2 5 9 0 0 7 11 0 0 1 0 0 0 1 6 6 6 8 0 0 3 2 1 1 0 2 0 1 0 0 0 5 5 4 3 1 1 0 0 5 4 18 19 11 22 10 21 9 7 5 14 6 16 4 5 0 6 2 3 1 0 2 1 0 2 0 0 2 1 0 0 5 2 3 3 3 11 2 5 3 4 2 7 0 1 0 0 1 1 0 0 0 - - 0 0 0 0 0 0 12 13 10 15 8 24 1 1 0 4 1 0 6 5 4 9 6 7 0 1 1 0 0 0 7 7 5 13 7 7 0 0 1 - - 0 1 0 1 1 2 0 0 0 2 0 3 0 0 1 1 0 2 7 6 4 8 6 13 7 7 6 12 7 20 1 2 1 1 6 3 3 0 1 5 0 4 2 0 1 2 2 2 0 0 0 2 0 1 1 0 0 - - 0 0 0 - - 0 1 0 - - 0 0 0 - - 0 1 1 - - 7 4 4 10 8 10 4 3 2 7 3 5 2 0 1 0 1 5 1 1 0 2 0 4 7 4 3 9 4 14 232 303 102 173 43 39 18 12 14 21 35 72 33 66 3 5 5 10 5 154 220 17 30 80 149 5 3 102 182 4 5 19 1 24 9 13 81 114 100 170 18 33 20 38 37 48 7 35 2 6 2 2 9 103 154 53 105 14 30 15 20 100 155 1.4 スクリーニング現状課題と将来展望 1.4.1 各分野の現状課題 アンケートの設問Ⅳではスクリーニングについて、現在の問題点や将来に対する要望を聞いた。 全体に言えることはスクリーニングと精密分析の使い分けがなく、すべて精密分析を意識して いるということである。以下の指摘はそこから発生しているように見える。スクリーニングで 要求される仕様を先ず規定する必要があると思われる。 例えば、感度・精度は精密分析の 1/3 で可であるとか、前処理は従来の時間の 1/5 で済む方法 であるなどである。スクリーニングと精密分析の違いを明確にし、それぞれに合った使用方法 を確立する必要がある。 1)食品 食品では機器が高価、精度の改善、製品毎の対応が言われている。 食品業界は比較的スクリー ニングやモニタリングということが行われている分野と思われ る。スクリーニングも、精密分析を意識した機能が望まれているということであろう。 2)健康・医療 この分野には二つの要求がある。1つは、血液を用いた測定の件で、全血では測定できな いため、前処理を行う。また、装置が大掛かりで高価であると同時にランニングコストも高 い(試薬が高いことも原因である)。そのため、全血で分析できる手法や安価でランニング コストの安い装置が望まれている。2 つ目は迅速、小型、安価、場所を選ばないなど、いわ ゆる POCT(Point of Care Testing)の流れである。今後のスクリーングの方向であり、要 求されるものが出てくることが期待される。 3)環境 やはり、前処理不要あるいは簡便な手法の要求とハンディな装置の要求がある。しかし、 この分野は公的な規制(数値的なもの、前処理の手法や装置など)が厳しく、このような精 密分析とスクリーニングを用途に合わせ、使い分けることが重要である。 4)バイオ・創薬 本分野はまだ、新しく、研究段階と言って良い。生体や生きた細胞をターゲットとして おり、精密分析やスクリーニングという分け方ができない。何を目標にすれば良いかを検討 しており、数多く調べるという点からスクリーニングと言えるかもしれない。多量の検体数 を迅速に調べる手法(チップなど)など、今後開発される方向にある。 5)製造・工業プロセス この分野はスクリーニング手法がかなり用いられている。目的物質を的確に捉えるなど、 現流品の改良が望まれている。 25 6)その他 本項目では、個々の分野に捕われない要求が得られている。つまり、スクリーニング法あ るいは機器についての要求である。つまり、安価、小型、軽量、簡便、オンサイトなどスク リーニングに要求される事項が含まれる。この他、選択性、高感度あるいはスクリーニング を目的と規格など、スクリーニングの方向を示唆する要求がある。 1.4.2 将来展望と期待される分析機器 設問Ⅴではスクリーニングに関して、あればいいなと思われる分析機器とその内容を聞いた。 全体に言えることは設問 Ⅳの発展した内容がここで要求されている。リアルタイム測定、前 処理フリー、高感度、高選択性、形態の依存性がない、安価などである。特に健康・医療では 非侵襲が要求されている。いずれもスクリーニングの方向を示唆するものである。 26 第2章 スクリーニング検査・分析技術の研究開発の動向 第1章でスクリーニング検査・分析に利用可能なセンサ技術の現状についての調査結果を記 した。本章では、これらスクリーニング・センシング技術にかかわる研究開発の動向について、 科学技術文献調査、インターネットによる技術調査、科学系雑誌調査などから関連する資料を 収集し、食品分野、健康・医療分野、環境分野、バイオ・創薬分野、製造・工業プロセス分野、 セキュリティ分野の 6 分野に分けてまとめた。 調査対象の科学技術文献については、本委員会構成委員から各々専門分野の文献をリストアッ プしてもらった。更に、JST の科学技術情報システム JOIS を利用して、文献検索も行った。 検索には、それぞれ 6 分野に関して想定される科学用語とアンケートから出てきた用語をキー ワードとした。これらを以下に示す。 食品分野に関するキーワード;残留農薬、糖度、鮮度、残留性抗菌剤、食品添加物、水分、食 中毒菌、ビタミン、たんぱく質、脂質、マイコトキシン、食品分析、におい、FDA をセン シングおよびスクリーニングと AND を取った。 健康・医療分野に関するキーワード;ストレス、生活習慣病、先天性代謝異常、感染症、ドー ピング薬物、尿中物質、血液中物質、アレルギー物質、免疫、プローブ、在宅検査、糖尿 をセンシングおよびスクリーニングと AND を取った。 環境分野に関するキーワード;ダイオキシン類、PCB、酸性雨、廃棄物、アスベスト、プラス チック材料、大気汚染物質、室内、土壌汚染物質、無機物質、有機物質、生活水分析、環 境水分析、EPA をセンシングおよびスクリーニングと AND を取った。 バイオ・創薬分野に関するキーワード;ゲノム、トランスクリプトーム、プロテオーム、メタ ボローム、ハイスループット、変異原生、毒性、抗体、免疫をセンシングおよびスクリー ニングと AND を取った。 製造・工業プロセス分野に関するキーワード;原材料、受入検査、製造工程、製品、品質検査、 排水、排ガス、RoHS、REACH をセンシングおよびスクリーニングと AND を取った。 セキュリティ分野に関するキーワード;麻薬、覚醒剤、向精神薬、爆発物、産業保安、バイオ メトリックス、テロ対策、細菌、イメージングをセンシングおよびスクリーニングと AND を取った。 これらの中から絞り込んだ検索結果を巻末に文献リストとして添付した。 調査した結果を以下に述べる。 27 2.1 分野ごとのスクリーニング検査・分析技術の研究開発動向 2.1.1 食品分野 食品分析では、残留農薬、食品添加物、残留性抗菌剤、遺伝子組み換え食品、食中毒菌など において、スクリーニング分析の関心が高い。特に、平成 18 年 5 月 29 日に食品中に残留する 農薬、動物医薬品又は飼料添加物(以後「農薬等」と略す)のポジティブリスト制度が施行さ れたことにより、食品中の残留農薬等の分析対象項目が大幅に拡大した。これら数多くの農薬 等を迅速に分析するためには、スクリーニング分析法が不可欠となってきているのが現状であ る。 文献からスクリーニング分析のための検出法を見てみると、環境分析と同様にバイオセンサ を使用しているものが多いが、中には、生体内( in vivo)測定にも使用できるセンサもある。 しかし、従来の GC/MS、LC/MS を使用した迅速分析法も数多く見受けられる。それらの中か らいくつか取り上げてみた。 1 )光ファイバーセンサ (A ) 食品の安全性評価用光ファイバーセンサ *1 生体への悪影響が懸念される化学物質として、発ガン性物質、環境汚染物質、食品中に含ま れる残留農薬や食品添加物等の化学物質が挙げられる。これら悪影響が懸念される化学物質の 侵入による生体の挙動には、共通点がある。それは、生体内に侵入した異物を再び生体外に排 出するために化学構造を作り変える(水溶性にする)代謝という働きであり、cytochrom P-450 (以下、CYP)と呼ばれる酵素がそれを担っている 。従って、生体内における代謝酵素 CPY の動態を検知することによって、各種化学物質を検出することが可能となり、その応用は、癌 診断、環境汚染モニタ、食品の安全性評価等極めて広範囲である。 従来の CYP 検出には、通常の化学物質検出技術が用いられており、この方法では、検出ま でに時間がかかり、リアルタイムな生体反応の評価や生きたままでの観察も困難であった。そ こで、この代謝酵素 CYP の検出方法として、CYP 代謝反応を利用する光ファイバーセンサを 考案し、これを用いたセンシングシステムを開発した。 測定原理としては、CYP の検出にあたり、それ ぞれの分子種に特異的な代謝反応を利用する。その 一例を右図に示す。これは、CYP の分子種の1つ である CYP1A の検出方法で、ethoxyresorufin ( 以下、 ER)のO-脱アルキル化反応(EROD)により蛍光 物質 resorufin が産生することを利用し、この生成 物からの蛍光を捉えることで CYP1A の活性を検知 28 図 2-1 光ファイバーセンサによる CYP1A 測定原理図 している。光ファイバーセンサにより励起光を生体内の任意の測定部位に導いて代謝反応によ る蛍光生成物を励起し、かつ、蛍光を再び光ファイバーにより対外へ取り出し、蛍光波長を分 離して計測することが可能であるため、in vivo での測定に適用できる。 光ファイバーバイオセンサの構成を図 2-2 に示す。センサヘッドは、励起光導入用並び に蛍光検出用の2本のプラスチック光ファイ バー 5mm¢)を束ねステンレス管に内臓さ せている。さらに、光ファイバーと共に試験 薬注入用の細径なテフロンチューブも内蔵さ せた。また、本システムは、励起光源および 蛍光検出器による計測部と計測室部により構 成されている。2本の光ファイバーのうち、 1本は光源に、他は検出器に接続される。計 測室の蓋を閉じることにより計測室への外来 図 2-2 光ファイバーバイオセンサ 光を遮断でき、雑音の低減でき、雑音の低減 を可能としている。 本システムによる食品の安全性評価の可能性 を検討するため、食肉として幅広く摂取されて いる牛に注目し、その肝臓を測定対象し、測定 を行った。代表的な 5 つの試料による結果を図 2-3 に示す。 試料 No.1∼No.4 に関しては、 食肉用の牛から摘出された肝臓であり、試料 図 2-3 No.5 は、搾乳用のホルスタインか 牛肝臓液体試料における測定結果 ら摘出された肝臓である。 試料 No.1∼No.4 に関しては、急速に蛍光が増加してい く様子が観察されたが、試料 No.5 に関しては、他に比べると平坦な増加が観察された。これは、試料 No.1∼No.4 と試料 No.5 の成育環境の差によるものと考えられる(グラフ上より No.1,No.3,No.2,No.4,No5)。食肉用 牛に関しては、ストレスや餌中に含まれる化学物質等が要因となり、強い蛍光が見られたので はないかと考えられた。 また、非常に強い蛍光が観察された試料 No.1 において、環境汚染 物質による汚染の可能性を考慮し、GC/MS によりダイオキシン類の濃度を測定したところ、 高濃度のダイオキシンが検出された。従って、強い蛍光が観察された原因の一つとして、ダイ オキシン類の汚染により代謝酵素 CYP が多く誘導されたためではないかと考えられた。 29 (B) プラスチック光ファイバアミンセンサ *2 プラスチック光ファイバ(Plastic Optical Fiber:POF)は、電磁ノイズ等の影響を受けず に微弱なセンシング信号の検知と電送が可能であるという特徴に加えて、安価・軽量・大口径 で屈曲性に富むなどの特徴を持つことと、クラッド層への機能性付与が容易という構造的利点 を有するため、石英ガラス光ファイバに比して伝搬損失は桁違いに大きいものの、一般家庭内 などの近距離伝送で使用する目的には十分に有効と言える。このような背景から、魚肉類の腐 敗等によって生じる身近な代表的悪臭物質の一つであるアミン類に対して、クラッド層にセン シング機能を持つ2種類の POF 型光センサ、すなわち吸光型 POF アミンセンサと膨潤性ポリ マークッラドを用いたリーキー・導波変換型 POF アミンセンサを提案する。 ① 吸光型 POF センサ 吸光型 POF センサとは、センシングクラッドに検出対象との化学反応によってその吸光度 を変化させる色素をドープしたポリマーを持つ POF センサのことを称する。 検出対象であるメチルアミンに代表されるアミン類は塩基性を示す化学物質である。そこで、 アルカリ域で変色域を持つ pH 指示薬の中から、 ここではクレゾールレッド(Cresol Red:CR)を センシング機能物質として用いることとした。 そこで、保水性の高いポリビニルアセトアミド (PNVA)に CR 色素をドープした。ポリメチル メタクリレート(PMMA)をコアとする市販の POF を加工し、CR 色素ドープ PNVA をクラッド 層とする POF センサヘッドを用いることとした。 図 2-4 に作製したセンサヘッドの 構造とそれ を用いたアミン測定系を示す。光源には、ピーク 波長が 590nm の LED、受光素子には汎用のフォ トダイオードを用いた。センサヘッドと光源及び 受光素子とは市販の POF で接続されている。ま た、センサヘッドは密封されたチャンバに設置 され、濃度を調整したメチルアミンを注入、排出 図 2-4 吸光型 POF アミンセンサの構造 したときの応答が測定できるようにした。 その結果、このセンサヘッドのメチルアミン蒸気に対する実質的応答時間は、1∼2 分程度と 考えられる。また、人間の嗅覚で感じることができる限界は 0.03∼0.05%であるが、本センサ ではそれ以下での検出も可能であることが確認できた。さらに、メチルアミン濃度が 0.6%以下 30 では、吸光度変化が良い直線性を示した。 このように、吸光型 POF センサは簡便で、アミンに対して高感度検出が可能である。しか し、他のアルカリ性ガスにも応答しうるため、選択性が良いとはいえない。また、ドープした 色素の光退色による特性劣化は避けられないので、長期使用には問題が生じる。これらの改善 が今後の課題である。 ② 膨潤性ポリマーをクッラド層とするリーキー・導波変換型 POF アミンセンサ 数多くある高分子材料の中には、特定の検知対象ガス分子に対して選択的に膨潤し、その光 学屈折率を顕著に減少させるものが存在すること が知られている。多くのポリマーを検討した結果、 重合度 500 のポリビニルアルコール(PVA)がメ チアミンに対して良い膨潤を示し、その屈折率を 大きく変化させることを見出した。 この膨潤性ポリマーをクラッドに用いたリー キー・導波変換型 POF アミンセンサの構造と 動作原理の概念図を図 2-5 に示す。 様々な実験結果をもとに、リーキー・導波変換 型 POF アミンセンサを作製し、実験的に応答を 測定した。POF センサヘッドは、直径1mmの PMMA コア上に、ジメチルスルオキシド(DMSO) に 溶 か し た PVA と ポ リ フ ッ 化 ビ ニ リ デ ン (PVDF)の混合ポリマーを塗布し作製した。測 定は、吸光型 POF アミンセンサの場合と全く同 様な実験系を用いて行った。 感度を上げるためセンサヘッドをテーパー型に 図 2-5 リーキー・導波変換型 POF アミン センサの構造と動作原理 改良することによって、メチルアミン濃度 0.3%以下での検出も可能であることが確認されたが、 吸光型 POF センサでは 0.03%程度まで検出可能であったことを考えると、さらに感度向上を はかる必要がある。検出対象に関する選択性は、このクラッドが、アミン類およびアンモニア にのみ膨潤を起こし、身近の悪臭物質のみ応答するため、応用性は高いといえる。 ③ 光ファイバー食品鮮度チェッカーへの応用 古くなった魚肉の臭気の原因となるのはアミン類であり、アミンガスを検出することで、魚 肉などの食品の鮮度チェックが可能となる。そこで、2 種の POF センサを用いて、鯖、豚、鱈 などの生肉の鮮度チェックを行った。その結果、吸光型 POF アミンセンサの場合、冷蔵庫内 31 に賞味期限内の二日間放置した場合でもその光強度が変化し、鮮度の僅かな変化を確認できた。 リーキー・導波変換型 POF アミンセンサは、室温放置 4 日目にしてようやくその光強度変化 が確認できた。 2)においセンサ *3 食品、飲料、化粧品、環境計測などの分野では、においを簡便かつ客観的に測定できるセン サが要求され、研究されてきた。このようなセンサでは、通常、1 つのセンサだけで特異性を 出すことは難しい。そこで、特性の異なる複数のセンサの出力パターンをパターン認識する方 法が多くとられる。センサとしては、水晶振動子、SAW(Surface Acoustic Wave:表面弾性 波)、FPW(Flexual Plate Wave:板波)を用いた音響式、金属酸化物あるいは MOS(Metal Oxide Semiconductor:金属酸化物半導体)、FET(Field Effect Transistor:電界効果型トラ ンジスタ)を用いた半導体式、または、電気化学式などがよく用いられる。音響式センサは通 常周波数変化を出力として取り出す。また、金属酸化物半導体は電気抵抗の変化、MOS、FET ガスセンサの場合は、閾値電圧の変化を出力として検出する。 水晶振動子ガスセンサを利用したシステムで、開発を進めているものに、においセンサの記 録再生システムがある。このシステムでは、においセンサでにおいの記録を行うと同時に、に おい調合装置により記録したにおいを再生できるものである。このシステムを用いて、りんご 臭のレシピを記録し再生した結果を紹介する。水晶振動子に感応膜を塗布するとガスセンサと して動作する。図 2-6 に水晶振動子ガス センサの構造図を示す。水晶板は厚さ 60∼200 μm で直径が 6∼8mm 程度である。電極材料は 銀が多いが、金または白金が用いられることも ある。 水晶振動子ガスセンサは必ず発信回路に接続 図 2-6 水晶振動子ガスセンサの構造 し、その発振周波数を周波数カウンタで計測す る。感応膜ににおいが吸着すると、質量付加効 果によりその発振周波数が低下する。センサ周囲を清浄な空気に置換すると、吸着したにおい は脱着してその発振周波数は元に戻る。その応答速度、回復速度は、サンプルと感応膜の組み 合わせにもよるが、秒オーダ以下から数秒程度が一般的である。感応膜を水晶振動子の電極上 に塗布する方法はいくつかあるが、霧化器を利用する方法で塗布することにより、従来よりも 大幅にセンサ間の特性のバラツキを減少させることが可能となった。 32 図 2-7 におい記録再生システムの原理 におい記録再生システムの原理図を図 2-7 に示す。システムはセンサアレイ(特性の異なる 複数のセンサ)、におい調合装置とレシピ変更アルゴリズム(処理手順)を実装したコンピュー タから成る。におい調合装置とは多数の要素臭を任意の比率で混合してにおいを調合する装置 である。 においの記録再生システムの原理としては、まず、対象臭のにおいをセンサアレイ に導入して応答パターンを測定する。次に、複数の要素臭からにおい調合装置により調合臭を 作りセンサアレイに導入してその応答パターンを測定し、対象臭に対するそれと比較する。両 者が一致すれば、その時の調合レシピより対象臭のレシピを知ることができる。一致していな い場合は、両者が近づくように調合臭のレシピを MIMO(Multiple Input Multiple Output) フィードバック制御により逐次変更する。いったんレシピを知ることができれば、そのレシピ 情報にもとづいてにおいが再生することができるようになる。におい調合装置で調合する要素 臭の種類は通常 8 種類程度である。しかし、実現可能なにおいの範囲を広げるには、要素臭の 数が多い方がよい。そこで、従来の手法を拡張して 32 種類の要素臭を任意の比率で調合でき るにおい調合装置を最近開発した。 表 2-1 使用したりんご臭のレシピ 33 図 2-8 8 要素臭を利用したレシピ決定の過程 次に、におい記録再生の実験結果を述べる。表 2-1 は、典型的なりんご臭のレシピの一例で ある。同表の上部 8 要素臭を用いて同表の全ての成分からなるりんご臭の近似レシピを求めた。 におい記録再生システムによるレシピ決定過程を図 2-8 に示す。センサとしては、 poly-phenylsther(6ring)、thermol-1、PEG1000、Versamid900、tricresyl phosphate(TCP)、 Apiezon L、ethyl cellulose、cerebrosides の 8 種類の膜を塗布した水晶振動子を用いた。濃度 変更は 3 秒毎に 40 回行った。ここでは要素臭は 8 個であるが、特異値分解法を利用し実際の レシピ探索は 4 次元空間上で行った。また、縦軸は相対濃度(%RC)で、フルスケール濃度に 対する相対値で表す。同図のように 90 秒程度で収束し、安定なレシピが得られた。 次に、官能検査により、作成した近似レシピに対する評価を行った。延べ 36 人に 3 点識別 法でにおいを嗅いで識別してもらった結果、特異値分解法を利用して作成したレシピと対象臭 の類似性は高く、単一臭で比較的りんごのにおいに類似した trans-2-hexenyl acetate は類似性 が低いという結果になった。このように、においの記録再生システムにより 8 成分程度の要素 臭により、りんごのかおりの記録再生ができることを確かめた。 3)従来の分析装置を用いたスクリーニング検査 *4 現在、スクリーニング法として、ELISA などの生物検定法や蛍光など用いた光学的バイオセ ンサが定着しつつある。しかし、スクリーニングというキーワードを含む最近の文献を見てみ 34 る と高度な装置を用いてスクリーニングを行っている。例えば、HPLC-ICP-MS を使用して、 血清中セレンの定量をスクリーニング分析している。さらに、最近のアプリケーションでは、 オリーブオイル、水のダイレクト分析にMSベースのケミカルセンサ(ヘッドスペースオート サンプラと質量分析計を直接接続したもの)が使用され、水中残留薬物のスクリーニングに時 間飛行型質量分析計が使用されている。 上述の例である、ヘッドスペース-ガスク ロマトグラフィ質量分析計(HG-GC/MS) を用いたオリーブオイル中の残留ベンゼン、 トルエン、エチルベンゼン、キシレン異性 体、スチレン(BTEXS)のスクリーニング分 析と確証分析のシステムを図 2-9 に示す。 スクリーニング検査時は、GC のオーブ ン温度を十分高くしておき、BTEXS がカ ラム保持されないようにして、ヘッドスペ ースガスを GC に注入する。MSには、オ リーブオイルの揮発成分全体のシグナルが 供給される。 得られたデータをケモメトリス処理して、 図 2-9 BTEXS が設定レベル以上含まれていた場合 スクリーニング/確証分析システムの構成 (HG-GC/MS) のみ、同定分析を行う。その場合は、GC の オーブン温度は、通常の分離分析の温度条件 で行う。 参考文献 *1.「食品の安全性評価用光ファイバセンサ」 青柳圭亮、齋藤雄太、佐々木一正ら、 電子情報通信学会大会講演論文集、Vol.2006, ソサエティ B2, P.560-570(2006) *2. 「プラスチック光ファイバーアミンセンサの開発とそれを用いた魚肉の食品鮮度測定の試 み」 森澤正之、渡邊智也、武藤真三、電気学会論文誌 E、Vol.125, No.9, P.380-386(2005) *3. 「においセンサーとにおいの記録再生システム」中本 高道、におい・かおり環境学会誌, Vol.37, No.3, P.164-171(2006) *4. 「Current and future screening system」 VALCARCEL M、CARDENASS, Anal Bioanal Chem, Vol.381, No.1 P.81-83(2005.01) 35 2.1.2 健康・医療分野 1)健康・医療でのスクリーニング・センシングにかかわる研究開発動向 健康・医療でのスクリーニング・センシングにかかわる文献を概観すると、この分野に関わ る研究開発の動向として、デバイスとしてのセンサーの開発、機器・システムの開発、ターゲ ットとする生体試料・細胞の前処理方法の開発、生体そのものとセンサデバイスとのインター フェースの開発、マーカーの開発等、多岐に亘る。一方、2025 年をターゲットとした医療・健 康に係わる体内センシングに関する技術戦略ロードマップ(図 2-10)によれば、常時モニタリ ングから、低侵襲、さらには非接触へと指向し、他方で連続モニタリング、過般型から、究極 的にはウェアラブルを指向することが示されている。 36 図 2-10 体内センシングに関する技術戦略ロードマップ*1 *1 出典:http://www.nedo.go.jp/roadmap/2006/yuugou.pdf 37 ここに示されている通り、個人の生体情報を、身体を傷つけることなく、低侵襲的な方法で 調べ、健康に役立てるための研究開発は、近年では、”ユビキタス・バイオセンシング”とも呼 ばれ、医療現場から離れた、日常生活の場での利用が期待される。例えば、自動車や携帯電話、 家電、カメラなどのいわゆる IT 関連の基盤技術やノウハウが、このようなバイオセンシングに 活用されると考えられる。今後の健康医療の中心となるバイオセンシングの研究開発動向には、 生体化学成分計測、低侵襲生体測定、計測センサーのためのデバイス技術等があり、文献調査 から、実際に行われている研究開発のテーマとその内容をピックアップし、表 2-2 にまとめた。 表 2-2 健康・医療でのスクリーニング・センシングに関する研究開発動向*2 研究テーマ 測定対象と概要 要素技術・課題 ① ウエアラブルメディカルセンサ 経皮酸素モニタによる酸素中毒症(未 熟児網膜症)予防 ウエアラブル導電率センサ 導電率モニタによる外傷救急疾患 Soft-MEMS技術 透明グルコースセンサ 血糖値管理にいる在宅健康管理 ② 細胞マイクロアレイチップシステムと新しい計測・支援技術 細胞マイクロアレイチップと抗 体医薬開発 細胞内部の状態、細胞活性、特定生成 Soft-MEMS技術・ マイクロアレイ型高解像度2次 物 表面プラズモン共 元SPR免疫センサ 鳴 ウエアラブル酸素センサ ③ DNA情報の迅速計測と超微量センシング 遺伝子検出、蛍光偏光度の時間変化と 蛍光偏光法による遺伝子検出 蛍光検出 DNA情報の計測 各種プローブDNAに対するハイブリッ 蛍光偏光法による反応速度解析 ド形成反応の速度解析 ④ 細胞マイクロアレイチップシステム オンチップ二次元電気泳動シス テム 全自動二次元電気泳動システム タンパク質・プロテオーム Soft-MEMS技術 転写調節タンパク質解析チップ ⑤ ポリマーマテリアルを用いたバイオ計測 凝集反応用マイクロスフィアー マイクロタイター試験用マイク 選択性・特異性を利用した次世代デリ バリーシステム ロスフィアー ポリマー粒子およ び粒子分散系の特 ナノパーティクル 性と挙動、構造制 特異的表面吸着を利用した検出 御、安全性 親水性ポリマー バイオインターフェイス 生体膜に倣ったMPCポリマー 刺激応答性ポリマーによるバイオポリ マーの精製 38 研究テーマ 測定対象と概要 要素技術・課題 ⑥ 在宅健康診断 12項目 (TP,Alb,GOT,GPT,γ肥満、血圧、塩分、糖尿・尿蛋白、血 GTP,TG,TC,HDL-C, 生活習慣病の在宅検査の実用化 Gluc,BUN,CRNN,UA) 糖値、妊娠検査 市販検査キット 「DEMECAL」 今後期待される在宅検査 大腸癌検査 排卵予知検査 コレステロール検査 尿試験紙による尿路感染症 肺炎 血液検査装置・ キット ⑦ バイオセンサー 健康医療用バイオセンサー 電気化学デバイスを用いた遺伝子セン Point of Care (POC) Testing を指 サー 向したバイオセンサー 酵素阻害を指標とする残留農薬テスト ペーパー 生体起源の分子認 識機構を利用した 化学センサーの個 別開発 アレイ型プロテインチップ テーラーメイド診断をめざすプ マイクロ流路型イムノチップ Soft-MEMS技術 ロテインチップ ナノ周期構造を用いた局在プラズモン デバイスによるバイオセンシング 血流量計測センサー。赤外光を皮膚下 約1mmの半球形部分に入射し、体組 レーザードップ ミミックセンサを利用した心拍 織で反射してきたレーザー光のドップ ラー流量計測 変動のリアルタイムモニタ ラーシフト量から血液の流速と流量を 測定 核酸リガンドであるアプタマーをナノ アプタマーを分子認識素子とす 導電性粒子で修飾し、電磁場を作用さ SELEX(試験管内 るバイオセンサー せナノ導電性粒子を加熱、アプタマー 人工進化法) の構造を制御 ⑧ 体内酸化レベルで調べるストレスチェッカー 酸化ストレスマーカー 新規しい酸化ストレスマー カー”バイオピリン” 現状HPLC, RIA, EIA, LC/MS等個別 活性酸素 かつ多様、今後 チップ化 バイオピリンを 脂質過酸化物、酸化修飾DNA、酸化変 マーカーとしたス トレスチェッカー 性蛋白質、抗酸化物質の酸化生成物 の開発 *2 出典:「ユビキタス・バイオセンシング」−健康モニタリング&日常ケアのための計測技術 −三林浩二監修、CMC 出版、2006、ISBN4-88231-542-4 以上、健康・医療でのスクリーニング・センシングにかかわる研究開発動向を概観した。次 に、これらの中から、幾つかのトピックスについて述べる。 39 2)ガス透過性膜を用いたウエアラブル酸素センサ*3 安全かつ簡便に生体情報を非侵襲にて計測することを目的に、種々のウエアラブルセンサー (導電率、グルコース、湿度、水分)の開発を進めている。ここでは、経皮酸素計測を目的と して、動脈血酸素濃度を非侵襲にて皮膚表面から連続的にモニタリングを行う酸素センサーに ついて述べる。安全性や皮膚への装着性のみならず、酸素センサーの特性として、応答性、検 量特性、取扱性の向上を図った。 半導体加工技術を用い白金電極(厚さ:200 nm)と銀・塩化銀電極(厚さ:200 nm)を直接 パターン形成したガス透過性膜(膜厚:25µm)に、電極面と電解液(0.1MKCl)を内包する ように、金属溶着性ポリエチレン膜を積層し、全端部を熱溶着にてシール、クラーク型酸素電 極として作製した。ガス透過性膜より薄層セル内に透過する酸素を効果的に検出するため、作 用電極近傍の電解液層を薄層化した。 作成した酸素センサー(膜厚:84µm)を溶存酸素の定電位電流計測(-600 mV vs. Ag/AgCl) に供し、市販酸素電極と比較しセンサ特性を調べた結果、市販の酸素電極に匹敵する応答性、0 ∼7.5 mg/l の範囲での溶存酸素の定量範囲が得られ、実際に、被験者の経皮モニタリングに供 したところ、吸引酸素濃度(21%→60%→21%)に応じた出力応答が観測された。 図2-11 ウエアラブル酸素センサーの構成 図2-12 ウエアラブル酸素センサーの応答性 *3 出典:http://www.kanagawa-iri.go.jp/kitri/kouhou/program/H12/H12yousi/2604.pdf 3)イムノクロマト法によるB型肝炎ウイルス(HBV)感染スクリーニング*4 テストプレート内のメンブレンフィルター上の感作金コロイド塗布部には、抗HBsAg抗体 (HBs抗原と結合する抗体、Ag:抗原)を結合させた金コロイド粒子が含まれておリ、判定部(T) にも抗HBsAg抗体が固相化されている。検体採取部(S)から移動してきた血清中のHBs抗原は、 40 感作金コロイド塗布部において抗HBsAg抗体結合金コロイド粒子と結合し、抗HBsAg抗体結合 金コロイド−HBs抗原の複合物を形成する。クロマトグラフィー法の原理により、移動したこの 複合物が判定部(T)において固相化されている抗HBsAg抗体に捕捉され、抗HBsAg抗体結合金コ ロイド−HBs抗原−固相化抗HBsAg抗体のサンドイッチ型複合物を形成し、その結果、判定部に 金コロイド粒子による赤紫色ラインとして目視で検出が可能となる。 図2-13 イムノクロマト法の原理 *4 出典:http://www.mizuho-m.co.jp/product/quick_c/image/quickchaser_hbsag.pdf 4)近赤外線分光法を利用した生体計測*5 近赤外線分光法(Near-infrared spectroscopy:NIR)は,可視光と赤外光の間にある波長700∼ 3000nmの近赤外光を利用する。近赤外領域の光は比較的高い生体透過性をもっており、組織内 の酸素代謝測定を可能にする。酸素代謝に関与する血液中のヘモグロビンなどの色素蛋白が、 酸素と結合した状態と解離した状態とでは吸光スペクトルが異なる性質を利用し、スペクトル 変化から、間接的に生体内の酸素代謝を知ることができる。 また、近赤外光を用いた反射型拡散光トモグラフィ(RDOT:Reflectance Diffuse Optical Tomography)によるイメージングも可能となる。代謝の画像化は、通常、PET(陽電子放出画像 撮影)やfMRI(機能的磁気共鳴画像装置)を用いるが、装置が大がかりとなる上、酸素化ヘモグロ ビンと脱酸素化ヘモグロビンを区別できず、また、高磁場による人体影響の懸念もある。近赤 外光による生体計測は安全性に優れ、簡便に、安全かつ非侵襲に、連続して測定可能な究極の 画像診断装置として注目される。このための要素技術として、①光源としてパルス光を採用、 ②検出法として、「時間分解分光法」(TRS: Time Resolved Spectroscopy)の二つを利用した。パ ルス光は生体内部で散乱し、その結果、光は時間に応じた様々な光路を取る。このパルス光の 広がりの様子を「時間分解分光法」(TRS: Time Resolved Spectroscopy)によってとらえ、脳の活 41 動を3D画像として再構成する。光と生体の相互作用の研究として、「反射型拡散光トモグラフ ィ(RDOT)」が高次脳機能の解明や認知症の早期診断、Brain-Machine Interfaceの研究、さらには 生体組織の性質を診断する光バイオプシーの研究や、乳がんの発見、腕や脚の運動機能の解明 など、他の生体計測の分野にも幅広い応用が期待される。 図2-14 酸素化ヘモグロビン(HbO2 )および脱酸素化 ヘモグロビン(Hb)の吸光スペクトル特性 図2-15 RDOTがとらえたTVゲームタスク時の前頭葉のヘモグロビン濃度分布の状態 (左から)酸素化ヘモグロビン、脱酸素化ヘモグロビン、トータルヘモグロビン) *5 出典:http://jp.hamamatsu.com/rd/technology/health/rdot.html 42 2.1.3 環境分野 1)環境関連でのスクリーニング・センシングにかかわる研究開発動向 従来から問題視されてきたダイオキシン類、ポリ塩化ビフェニル類、農薬類、内分泌撹乱物 質、界面活性剤類などに加え、近年、臭素系難燃剤、撥水剤、医薬品などが新たな環境汚染物 質として顕在化してきた。これら化学物質の測定には、通常、再現性および信頼性の高いガス クロマトグラフィー/質量分析計(GC-MS)や液体クロマトグラフィー/質量分析計(LC-MS) などの精密分析機器が用いられている。 近年、従来の機器分析による環境汚染物質のモニタリングを補完することを目的として、機 器分析や生体機能を利用した種々の簡易測定法が検討されてきている。中でも迅速性、簡便性 な ら び に 検 出 感 度 に 優 れ た 酵 素 免 疫 測 定 法 ( Enzyme-linked immunosorbent assay ; ELISA)は種々の環境汚染物質の測定に頻繁に活用されており、環境汚染物質のモニタリング において今後の役割が注目されている。 平成 14 年度より免疫化学測定法研究会(現在は生物化学的測定研究会)の標準化検討委員 会が中心になり、ISO 15089 をベースに国内の状況に即した免疫測定法の標準化への取り組み が開始された。ここで作成された「JIS K0461:2006 競合免疫測定方法通則」が平成 18 年 1 月 20 日に公示されている。 JIS K0461 では、ISO 15089 において限定的な記載であった測定対象物質を水および土壌中 の 農薬およびその分解物、内分泌撹乱物質、女性ホルモン、残留性有機汚染物質(POPs)な らびに界面活性剤などの低分子の環境化学物質全般に拡張するとともに、使用する標識化合物 を酵素に限定せずに記載している。 ダイオキシン類については、従来から高分解能GC−MSによる測定法に代わる迅速で安価 な簡易測定法の開発および導入が待望されている。環境省では、平成 15 年度に廃棄物焼却炉 からの排出ガス、ばいじんおよび焼却灰その他の燃え殻(以下、ばいじんおよび燃え殻とする) を対象として「生物検定法によるダイオキシン類簡易測定法技術公募(平成 15 年 5 月、環境 省環境管理局総務課ダイオキシン対策)」を行い、ELISA を含む生物検定法の技術評価を実施 した。本事業では、ELISA を含む実用レベルにあるダイオキシン類の生物検定法を対象として、 実試料の分析を行い、機器分析との相関性や結果の再現性、測定技術の簡易性、経済性などの 観点から総合的な評価が行われた。その技術評価を踏まえ、平成 16 年 12 月 27 日にダイオキ シン類対策特別措置法施行規則(平成 11 年総理府令第 67 号)の一部を改正し、廃棄物焼却炉 からの排出ガス、ばいじんおよび燃え殻に含まれるダイオキシン類の測定の一部に ELISA の 1技術を含む合計4技術(Ah レセプターバインディングアッセイ法 3 件、酵素免疫測定法 (ELISA 法))の生物検定法による簡易測定法の追加を行った。これらの測定方法は、平成 17 43 年 9 月 14 日に告示され、 「ダイオキシン類に係る生物検定法マニュアル(排出ガス、ばいじん および燃え殻)(平成 18 年 3 月、環境省水・大気環境局総務課ダイオキシン対策室)」に対象 技術として採用されている。これは国内において ELISA をいわゆる公定法として認めた最初 の好例である。現在、環境省では、ダイオキシン類の生物検定法について底質を対象として同 様の技術評価を進めており、今後の展開が期待されている。 また、変圧器絶縁油中への微量 PCB 混入問題 に対し平成 15 年末に設置された「低濃度 PCB 汚染物質対策検討委員会」においても生物検定法の導入が検討される等、環境分析分野での生 物検定法の価値が見直されつつある。生物検定法は従来の機器分析法に比較して迅速、簡便、 安価を利点とし、環境分析分野への普及が検討されてきた。 一方内分泌撹乱物質等の化学物質の測定を目的としたバイオセンシングに目を転じると、近 年、ペプチドや DNA、RNA アプタマー等を認識素子とし、ナノファブリケーションと融合し た測定技術も増えつつあるものの、天然型の抗体を利用したバイオセンサの研究報告も多く、 間接競合免疫測定法を利用した水晶振動子(quartz crystal microbalance:QCM)による ビスフェノールAの測定(検出範囲:1-100ng/ml、検出下限値:0.3±0.07ng/ml)や、抗体を 利用した表面プラズモン共鳴センサ(surface plasmon resonance:SPR)によるサブ ppb レベルの多環芳香炭化水素(PAH)の測定、あるいは、農薬(検出下限値:サブ ppt、検出時 間:約 6 分)などの測定が報告されている。しかしながら、これらのデータの多くは環境水や 媒体を模した試料に測定対象である環境負荷物質の標準品をスパイクしたものを測定した結果 である。実際の環境試料は様々なマトリクスを含み、また、測定対象の存在形態も多様である ことから、これらのバイオセンシング技術が直ちに環境試料分析に適応可能とは判断しにくい。 多数の環境試料を実際に分析し、得られた分析値を十分に吟味の上、機器分析等の先行技術と の相関を確認することが必要である。 バイオセンシング技術の実現には、認識素子開発と併せ、センサ官能部表面の改質やナノフ ァブリケーションによる小型化、認識素子と対象物質相互作用のシグナルへの効率的変換等の 周辺技術の開発が必要である。近年、これらの研究体制の整備と研究開発が急速に進みつつあ ることから、酵素電極を用いた電気化学的センサを除き、ほとんどのバイオセンサが実用に至 っていない現状が打破される日も近いものと期待される。 以上、環境分野におけるスクリーニング・センシングにかかわる研究開発動向を概観した。 次に、これらの中から、幾つかのトピックスについて述べる。 44 2)ELISA法などの生物検定センサ *1 環境汚染物質のスクリーニング測定法として、ELISA 法などの生物検定法が数多くの文献で 見出され、注目されている。その生物検定法が、測定法として世界的にどの様に取り入れられ、 また、従来の測定と比較して、実際、その性能はどのようなものであるのか、文献からその動 向を探った。 EU におけるスクリーニング分析としての生物検定法の採用は、動物性食品と動物性飼料の ダイオキシン類の汚染実態の把握と汚染低減化に向けて、 「EU 指令」で採用された。EU 指令 では、スクリーニング法での測定で、基準の 60∼70%以下の測定値であれば基準を満たしてい るものとし、それ以上の測定値の場合は、本格測定法である高分解能 GC/MS 法で再度測定し、 その測定値により判断するとしている。 米国においてもダイオキシン類の生物検定法は、土壌、低質、臓器、水を対象媒体として、 環境保護局(EPA)で採用されており、食品医薬品局(FDA)でも、人体におけるダイオキシ ン類暴露量低減を目的として、各種食品(魚介類、植物油、畜産品、トータルダイエット試料、 魚加工食品、飼料原料、牛乳飼料)について汚染調査で採用している。 我が国でも前記したように、廃棄物焼却炉からの排ガス、ばいじんおよび燃え殻に含まれる ダイオキシン類の測定に生物検定法が採用されている。我が国の公定法と各生物検定法との測 定データ相関性を下表に示す。 表 2-3 バイオアッセイ法の種類 各生物検定法と公定法との測定データの相関性 土壌試料 試料数 相関係数a)(R2) 灰・ばいじん試料 試料数 相関係数a)(R2) 排ガス試料 試料数 相関係数a)(R2 ) 人体・食品試料 試料数 相関係数b)(R2) 底質・排水試料 試料数 相関係数a)(R2) レポータジーンアッセイ法 ケイラックス®アッセイ 55 0.985 50 P450HRGS DR-CALUX 50 0.938 60 21 67 0.743 61 0.937 69 0.854 21 0.970 イムノアッセイ法 0.800 35 0.970 Ahレセプターバインディン グアッセイ AhレセプターアッセイPCR法 イムノエコDXN 53 0.950 58 0.940 55 0.916 8 0.992 12 24 0.672 0.752 10g) 0.988 12h) 4i) 0.981 0.958 30i) 0.930 0.973 17 0.979 0.934 6 0.993 Ahレセプターアッセイ法 ダイオキシンELISAキットワコー ダイオクイッカー 時間分解蛍光免疫測定法 22c) 21d) 0.993 0.941 29 17e) 25f) 0.985 a) 測定データを両対数グラフにプロットしたときの相関係数、b) 測定データを通常のグラフにプロットしたときの相関係数、 c) 魚、d) ヒト脂肪組織 e) 母乳、f) 牛乳・バター、g) 底質・土壌、h) 排水、I) 底質 45 0.810 0.817 3)水晶振動子(QCM)を用いたバイオセンサ *2 水晶振動子(QCM)法でのダイオキシン類のオンサイト測定には、抗ダイオキシン抗体の QCM 上への安定な固定化(バイオチップ化)が重要な問題となり、QCM 上に 3 種のモノクー ロナル抗体(抗 2,4-ジニトロフェノール(DNP)、抗 C 反応タンパク(CRP)、抗 2,3,7,8-TCDD (Dioxin))を固定化し、55℃で2時間の促進試験での抗体の活性保持量に対する各種の市販 安定化剤の効果を比較した。その結果、MPC(2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリ ン)ポリマーが最良の抗体安定化剤であることが明らかとなった。 図 2-16 QCM 法と ELISA 法との比較 図 2-17 QCM 法と公定法(GC/MS 法)との比較 実際の環境試料(ゴミ焼却場の飛灰)から ELISA 法分析用に高速溶媒抽出後、前処理して調 整した高濃度のダイオキシン類含有試料を用いて、抗 2,3,7,8-TCDD 抗体固定化 QCM 法によ る測定条件の検討を行った。その結果、QCM 法と ELISA 法では相関係数が約1であり、一方、 QCM 法と GC/MS 法では、相関係数が約 0.89 であることから、現在の研究段階では、環境試 料中のダイオキシンの精密分析ではなく、スクリーニングのレベルに利用できる可能性が示さ れた。 分析手法の開発と並行して QCM 式オンサイト 測定用の電池駆動式のダイオキシンセンサを開発 した。このセンサは、QCM 上に固定化する抗体 やレセプター分子を測定対象に応じて変えること により、ダイオキシンのみでなく、種々の環境汚 染物質やストレスに由来して生体中に発生するス トレスマーカー濃度のスクリーニングに広範囲な 応用ができる可能性を持つ。 図 2-18 46 QCM 式ダイオキシンセンサ 4)PCB検出用バイオセンサ *3 変圧器などの重電機器中の鉱油絶縁油から微量の PCB(ポリ塩化ビフェニル)が検出され、 混入の原因究明ならびに混入範囲の特定など求められている。現在の廃棄物中 PCB の検定は、 高分解能質量分析計を用いる方法で行われており、検定に長時間要し、費用も高価であるため、 PCB 混入が疑われる多数の試料を日常的に検定することは、事実上極めて困難である。そこで、 より多数の試料を網羅的に把握することを目的に、安価かつ簡便な計測法を開発している。 開発しているバイオセンサは、抗原抗体反応を利用し、迅速かつ高感度に PCB を検定でき るもので、その測定原理を図 2-19 に示す。 図 2-19 測定のしくみ PCB の類似物を微小なビーズ(100μm 前後)表面に固定し、検出用フローセル内に導入す る。次に、絶縁油抽出液に抗 PCB 抗体溶液を加えて抗原抗体反応を起こす。この抗原抗体反 応の度合いは、未反応の抗体を先のセルを用いて観測できる。実際には、反応液をセルに送液 し、液中の未反応抗体をセル内部のビーズ上の PCB 類似物と反応させることで達成される。 セル内部で反応する抗体量は、元々絶縁油抽出液中にあった PCB 量に比例して少なくなる。 予め抗体を蛍光標識しておけば、ビーズ上で起こる結合反応によってセル内に貯まる抗体量を、 蛍光強度として電気信号の大きさから定量できる。なお、測定は数分で終了するため、迅速性 も兼ね備えている。 PCB 混入模擬絶縁油を市販の絶縁油に各種(KC300、400、500、600)カネクロールを添加 することで調製した。この模擬試料の 0.5g を 0.5mL の酸性ジメチルスルオキシド(DMSO) と混合し、2 分間攪拌して DMSO 層を除去した。この酸性 DMSO に よる抽出は、抗原抗体反 応を無差別に阻害する鉱油成分を排除するのに有効であった。 47 この後、新たに 0.5mL の DMSO を加えて 攪拌し、採取した DMSO 層を PCB 抽出試料 とした。抗体は蛋白質であり、抽出液中の鉱 油成分などにより変性を受けやすい。そこで、 その問題を回避するため、抽出液を抗 PCB 抗体溶液で 1,000 倍まで希釈して PCB 検出 を行った。その結果、希釈倍率を乗ずること により、模擬絶縁油中の全 PCB 濃度として は、KC300 で 10∼1400ppm、KC400 で 6 図 2-20 模擬試料中のカネクロールの検出 ∼600ppm、KC500 で 2∼100ppm、KC600 で 2∼100ppm の範囲で検出が可能であった。 40 種の実油(PCB 微量混入絶縁油)につ いて、同様に抽出と測定を行い、得られた蛍 光強度を別途機器分析に用いられる抽出操作 と高分解能質量分析により決定した全 PCB 濃度と対比した。その結果、バイオセンサに おける相対蛍光強度と全 PCB 濃度の間には、 比較的良好な相関が得られた(R2 =0.82)。 そこで、実絶縁油においては、相対信号値が 図 2-21 実試料における従来法との相関 90%(測定誤差の 3 倍以上)以下を示した場 合に PCB が含まれていると判定することと した。この判定基準に従うと、バイオセンサでは実絶縁油中の全 PCB 濃度として少なくとも 数 ppm 以下を簡易かつ迅速に検定できると考えられた。 5)PID(光イオン化検出器)センサ *4 2003 年 5 月「土壌汚染対策法」が交付され、特に第一種特定有害物質である VOC(トリク ロロエチレン、テトラクロロエチレン、ベンゼン等 11 物質)の汚染が各地で判明し、浄化が 進んでいる。 土壌汚染簡易調査における VOC 簡易調査分析技術として、ポータブル PID(光 イオン化検出器)モニターを紹介する。PID とは、測定セルに吸引した測定対象ガスに紫外線 を照射し、ガス中の VOC をイオン化させ、そのイオンを電極で補足して VOC 濃度に比例した 検出電流を得るものである。下記に小型 PID センサとその構造を示した。測定レンジは、0.1 から 10,000 ppm が報告されている。 48 図 2-22 光イオン化検出器(PID) 図 2-23 PID センサの構造 6)半透膜デバイス(SPMD)を用いるスクリーニング検査 *5 STRANDBERG らは、室内空気中の残留性有機化合物測定における受動型採取機器としての半透 膜デバイスを使用した。気体中の PAH28 種および PCB19 種について,半透膜デバイス(SPMD) を用いた透過実験を行い主成分分析の結果,木材を燃やす暖房システムが室内の PAH 増加の原 因である可能性を示した。また、SPMD 技術を駆使することにより,住居内および労働環境にお いて,さまざまな残留性有機化合物の半定量的なスクリーニングおよびモニタリングが可能と なることを示した。 7)蛍光X線を用いるスクリーニング検査 *6 小寺浩史らは、蛍光 X 線分析法を用いてハイパーアキュムレーター植物を迅速にスクリーニ ングするための簡便な前処理法を確立した。本法による簡便な前処理法を用いて検量線法によ り鉛と亜鉛の定量を行い,良好な結果を得た。下図に、簡便な蛍光X線分析と原子吸光法よりも とめた各濃度におけるシシガシラ(植物)の検量線は、Pb と Zn に対して共に良い相関を示し た。これらのことにより、蛍光X線分析法は、植物中の重金属濃度を把握するのに、簡便な方 法であることが示された。 図 2-24 Pb 検量線 図 2-25 49 Zn 検量線 8)検知管法,吸光光度法,試験紙光電光度法などを用いるスクリーニング検査 *7 室内環境汚染物質の中で、ホルムアルデヒドは、建材、家具、壁紙、接着剤などに多用され ており、シックハウス症候群の主な原因物質の一つとされている。また、室内空気中のホルム アルデヒドの測定は、厚生労働省で規定されている公定法(ポンプを用いてホルムアルデヒド をDNPH誘導体として採取する方法で、アクティブ法と呼ばれている)が用いられるが、装 置が高価で、結果が出るまでに時間がかかるため簡易測定法が望まれていた。室内環境中のホ ルムアルデヒド簡易測定法(検知管法,吸光光度法,試験紙光電光度法)と公定法であるアクテ ィブ法との比較を行った。その結果,検知管法,吸光光度法,試験紙光電光度法とアクティブ法と には,それぞれ良好な相関が得られ,測定値も一致したことから実用性が認められた(下図の検 知管法とアクティブ法の相関、吸光光度法とアクティブ法の相関には、良好な関係が示された)。 図 2-26 検知管法とアクティブ法との相関および吸光光度法とアクティブ法との相関 参考文献 *1. 「生物検定法の新たな展開 ダイオキシン類測定における生物検定法の現状と課題」宮田 秀明, 産業と環境, Vol.34, No.3, P.64-66(2005) *2. 「ダイオキシン類及び内分泌撹乱物質のセンシングシステムを用いた環境リスク対策の研 究」 黒沢茂, 産業技術総合研 環境保全研究成果集, Vol.2002, No.5, P.52.1-52.12(2004) *3.「バイオセンサーにおける微量化学物質の計測 絶縁油中 PCB の迅速・簡易判定」 大村直也, 検査技術, Vol.9, No.12, P.9-11(2004) *4. 「注目の土壌汚染簡易分析機器・システム 土壌汚染詳細調査における VOC 簡易調査分 析技術」宮前敏郎, 資源環境対策, Vol.42, No.10, P.64-65(2006) *5. 「室内空気中の残留性有機化合物測定における受動型採取機器としての半透膜デバイスの 使用」STRANDBERG ら, J Environ Monit, Vol.8, No.2, P.257-262(2006) 50 *6. 「植物中の重金属の簡易蛍光 X 線分析」小寺浩史ら, X 線分析の進歩, Vol.37, P.65-74(2006) *7.「室内環境中のホルムアルデヒド簡易測定法の信頼性評価」伏脇裕一ら, 環境化学, Vol.15,No.4, P.871-877(2005) 2.1.4 製造・工業プロセス分野 製造・工業プロセスの分野では製品の品質保証が必須であるとともに、コストを低減すること も求められる。このためのスクリーニング検査は欠かせないが、必ずしも最先端の技術が必要 とは言えない。このため、ムーアの法則をベンチマークとする半導体製造業やそれに類似の液 晶パネル等の製造業、バイオテクノロジーの技術進歩により、製法が革新されつつある製薬業 や食品業で新しい手法が浸透してきている一方で、安全で安心な環境を維持するための EU の 環境規制等への対応を迫られる電気・電子産業等で既存の分析機器のスクリーニング検査への 活用や簡易分析法と呼ばれていたものの活用等、既存の技術の見直しと再活用で当面の対応が 進められている。 製造・工業プロセスの分野は、学術発表には馴染まない分野であるが検索の結果、約 200 報 の文献が候補として浮かび挙がった。これらの文献の抄録から、原子や分子のレベルまでさか のぼり検査・分析を行う手法について新規性のありそうな文献と、レビュー的な内容の文献を選 択して精査をした。分野は半導体製造、製薬、食品分野が大多数を占めた。但し、内容も製造・ 工業プロセスへの利用を直接の目的としたものは多くなかった。これらの中から、参考となる 文献いついて紹介する。 1) 製粉業の品質管理に近赤外分光法を使用する パンやビスケットの原料となる Flour(小麦粉)はパンの製造プロセスに応じて異なる 小麦粉が使用される。このため、製造された粉の評価はレオロジー的な性質と化学的な性質 に対して行われている。検査項目としてはプロテイン、モイスチャ、ドライグルテン、ウェト グルテン、スターチダメージ等がある。この検査は湿式分析で行われているため時間がかかっ ていた。これらの検査に近赤外分光法を利用すると数秒で結果がでることがわかった。 2) ハムのパッケージ中の酸素の計測に使用する Phase-Fluorimetric Sensor System 減圧処理されて密封されたハムのパッケージ中の含有酸素量の非接触の計測方法とし て Phase-Fluorimetric Sensor System を開発し、既存の方法と比較した。4 種類の包装方法のハ ムのパッケージについて、周囲の温度の違いや、パッケージの色の違い等について比較し、既 存の方法と遜色のない結果がえられることが判明した。 51 3) 創薬分野のナノ・マイクロロボティックスの現状と将来 創薬の分野では、大量の化合物合成、反応・効果のスクリーニング、組織細胞のハンドリング などの自動化ニーズが増加すると考えられる。例えば、新しい薬品の製造プロセスでは、クロ ーニング技術を用いた動物を製薬工場とするプラントが稼動している。エジンバラのパイロッ トプラントでは 300 頭のトランスジェニック羊から肺の病気の治療薬を製造しており、米国の ボストン近傍の工場ではヤギから血液凝固防止剤を製造している。 このような製造工程においては、DNA・たんぱく質・細胞のハンドリング、微細な細胞内反 応計測等の機能を実現するナノロボティックスの技術が今後必要となり、これらのハンドリン グや加工の過程で、目的とする対象の DNA・たんぱく質・細胞やその特定部位の識別ととも に、少ないサンプル量の試料から微弱な反応・細胞信号をどう高精度に測定するかが課題であ る。 日本ロボット工業会次世代ロボット技術調査研究専門委員会における研究者からの聞き取り 調査の結果をもとにすると (1) 現時点から 2∼3 年のスパンで実現できるニーズとしては、特定のタンパク質の計測・ 構造同定のために、ナノスケールでたんぱく質をハンドリングする自動化にニーズが ある。これらの実現の基本的な方式はマスタースレーブ方式となる。 (2) 今後 10 年程度のスパンにおけるニーズとしては、細胞一つ一つの代謝反応や活性変化 が計測できるナノスケールセンサーそれを用いるスクリーニングロボットのニーズが ある。 と考えられる。 テーラーメイド医療の発達により投薬前にスクリーニング検査をすることが必要となれば、 医療機関や薬局において、その場で DNA・細胞等のスクリーニングをするための装置が必 要となり、このような装置でセンサーとロボティックスがキーとなる。 2.1.5 セキュリティ分野 1) セキュリティ関連でのスクリーニング・センシングにかかわる研究開発動向 セキュリティ分野におけるセンシング技術は、高感度・高速度応答・選択性・安定性など従 来からの課題に加えて、スクリーニング・リモートセンシング・イメージングシステム・セン サネットワーク・マイクロセンサを指向する傾向がみられ、種多様な研究が活発化している。 麻薬検知用センサ、火薬検知用センサ、地雷検知用センサ、火災早期発見用センサなど、生 活に身近なところにあるセキュリティセンシング技術、および空港などにおけるテロ対策技術 52 が活発に検討されている。数多くの先端技術が次々と実用化されつつあり、種々のセンサを組 み合わせたセンサアレイやセンサを搭載したロボット技術などの開発もみられる。スクリーニ ング検査とイメージング情報の成果の可能性が、国際的にも広く注目されている。 以上、セキュリティ分野におけるスクリーニング・センシングの研究開発動向を概観した。 次に、これらの中から、幾つかのトピックスについて述べる。 2)衛星搭載のセンサ 地表をセンシングする衛星として、Advanced Land Observing Satellite (ALOS) がある。 3 種類のセンサ(単色画像であるが高分解能に地表の凸凹を計測するセンサ、可視・近赤外波 長でカラー画像を計測する高性能可視近赤外放射計、衛星から発射した電波の反射を受信する レーダセンサ)が搭載されており、これら測定データを組み合わせて地震観測、地殻変動、土 砂崩れ、森林火災などの防災面でのスクリーニング検査・モニタリングに活用されている。 3)パッシブミリ波画像センサ 27∼33GHz 帯ホログラフィは、空港セキュリティ用に 1990 年代に開発された。最近開発さ れたテラヘルツスペクトラムを活用するパッシブミリ波画像センサ(89GHz)は、壁の後ろで 武器を持っている人や衣服中に隠された武器などを画像として検知しようとするセンサで、航 空機搭載用として実用されつつある。テラヘルツスペクトラムを活用する新しい技術は、セキ ュリティ分野への応用技術はもとより、環境・宇宙航空・バイオ・食品などいろんな分野へ応 用する試みがなされてきている。しかし、依然として基本的な技術課題が、多くの研究におい て共通している。例えば、高効率の発振器・検知器、高精度高分解能のスペクトラム計測技術 などである。テラヘルツ分光技術は、まさに開花し始めたところで、応用範囲の広いセンサ技 術として発展が期待されている。 参考文献 1. 「セキュリティ分野におけるセンシング技術―5 自然空間におけるセキュリティとセンシ ング」中川益生、南戸秀仁, 電気学会誌, Vol.126, No.1, P.24-27(2006) 2.「観測用テラヘルツスペクトラムの利用と技術課題」渡辺康夫、鈴木俊達、佐々木晃一, 電 子情報通信学会大会講演論文集, Vol.2004, ソサイエティ 1, P.SS.11-SS.12(2004) 2.1.6 バイオ・創薬分野 バイオ・創薬分野にかかわる文献は莫大であり、スクリーニング検査・分析技術と関係が深 53 い約 250 報に文献を絞り込んだ。そして、文献内容の解析をすることで、センシングの動向を まとめた。 本来、バイオ・創薬分野の研究はその目的に応じて千差万別であり、センシング(検出法)そ のものも然る事ながら実験系の構築そのものに成果の可否が掛かっている。 1)調査文献の分類 ① センシング技術(検出法)による分類 1-1:DNA シーケンサー 1-2:PCR(リアルタイム PCR 含む) 1-3:光学的検出(蛍光、吸光、発光など) 主にプレートリーダーなど 1-4:イメージャー・顕微鏡 1-5:質量分析 1-6:原子間力顕微鏡など(カンチレバー、水晶微量天秤 QCM などを含む) 1-7:電気化学的検出 1-8:SPR(表面プラズモン共鳴、導波路など) 1-9:その他 ② 検出そのものに重きを置くか、スクリーニング目的を重視するかによる分類 2-1:検出(検出法、感度の改善、選択性の改善など) 2-2:スクリーニング(スループット向上、利便性、コスト低減など) ③ 研究目的による分類 3-1:遺伝子同定(シーケンス同定、遺伝子機能同定など) 3-2:タンパク同定(タンパクシーケンス、タンパク同定など) 3-3:細胞機能(シグナルパスウエイ、細胞構造、レセプターなど) 3-4:バクテリア・ウイルス(種別同定、定量など) 3-5:マーカー分子検出(いろんな分野における既知のマーカーの検出など) 3-6:疾病マーカー、診断マーカーの探索(創薬研究そのものに近いもの) 3-7:毒物など(創薬分野の毒性物質、環境毒性物質など) 3-8:その他 ④ 分析、解析モードによる分類 4-1:ELISA(EIA 含む、サンプルの前処理も含む) 4-2:電気泳動(1 次元、2 次元電気泳動、ウエスタンブロットなど) 4-3:クロマト(汎用カラム、アフィニティカラム、キャピラリーカラムなど) 4-4:マイクロアレイ(遺伝子チップ、タンパクチップ、マイクロ TAS 含む) 54 4-5:バイオアッセイ(ファージディスプレイ、菌体ディスプレイ、直接生物体を 取り扱うもの) 4-6:その他 2)調査文献の解析 ① 検出法による分類 表 2-4 検出法による分類 検出法 光学的検出 SPR その他 電気化学的検出 質量分析 原子間力顕微鏡など PCR イメージャー、顕微鏡 DNAシーケンサー * 件数 111 46 27 22 13 13 5 3 0 割合 46.3% 19.2% 11.3% 9.2% 5.4% 5.4% 2.1% 1.3% 0.0% 光学的検出が圧倒的に多いが、新たな技術についての研究はなかった。 * 新規技術の議論で最も多いのは SPR(表面プラズモン)を利用した方法であった。 分子間相 互作用が計測できる事と、カイネティク スが可能である事が他のエンドポイン ト検出と異なる優位点である。 * 新規技術の議論で次に多いのは原子間力顕微鏡などの物理的検出法であった。 * 新規技術の議論で電気化学的検出法は、カーボンナノチューブを用いたリアルタイムモ ニタリング(4 件)の検出法として注目される。 ② モードによる分類 表 2-5 モード マイクロアレイ その他 ELISA バイオアッセイ クロマト 電気泳道 モードによる分類 件数 76 60 59 21 20 4 割合 31.7% 25.0% 24.6% 8.8% 8.3% 1.7% * 新規技術のコアは、なんらかのマイクロアレイをベースにした研究が最も多かった。 * 一方、検出法に新規性を重視した研究ではサンプルのハンドリングは既存の ELISA 法に 依拠している。 * 反対に、新たな ELISA 法を重視する研究では、検出法の多くは光学的方法等の既存の方 法を用いていた。 55 2.2 センシング技術の研究開発動向 2.2.1 ケモメトリックス( Chemometrics ) センサは、人の五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)で感じられる情報を、物理量として 検出するデバイスとも言え、より人間の感覚に近い、あるいは人間の感覚を超えるセンシング 技術を目指して研究開発が進んでいる。これらセンシ ング技術は、MEMS やエレクトロニク ス・IT など科学技術の進歩に伴い、多種多様な研究が活発化してきている。高感度・高速度応 答・選択性・安定性など従来からの課題に加えて、スクリーニング・リモートセンシング・イ メージングシステム・センサネットワーク・マイクロセンサを指向する傾向がみられる。 様々なセンサから得られる複数の信号にアルゴリズム手法(データ解析法)を組み合わせて、 総合的に物質の識別などを行うケモメトリック ス( Chemometrics )と呼ばれる研究分野、 あるいはデータ解析を組み込んだセンシングシステムの研究開発が注目を集めている。 多変量解析や非線形データまたは、あいまいさを扱う人工知能のアルゴリズムなど下記に述べ るデータ解析技術の研究発展に伴い、新しいセンシングシステムの研究開発が進むものと期待 されている。 2.2.2 データ解析技術 一般的な計測において、データ解析技術は下記①または、②のレベルで用いられる場合が多い。 1)分析データ処理 ( 平滑化処理、ピーク検出 ) 2)分析データの統計解析 最近では、IT の発展により、 3)多変量解析によるデータ解析技術 を分析結果に適用させるところまで発展してきている。特にバイオインフォマティクスの領 域では3)の技術の応用として、ゲノムワイドな遺伝子多型解析、網羅的な遺伝子発現解析や タンパク発現解析が進められている。そしてマイクロアレイから得られる遺伝子発現プロファ イルデータを解析することにより、治療応答性を規定する遺伝子群や疾患関連遺伝子群の同定 が開始されようとしている。トランスクリプトーム解析では遺伝子の転写量増加を網羅的に測 定することによる疾病マーカーの検索がトピックスである。さらには、網羅的タンパク発現情 報が得られる質量分析計を利用したプロテオーム解析も進められている。またメタボローム解 析では個々のメタボライトを分離しないで総体のバランスとして把握し、主成分分析法を用い ることで、疾患や薬物代謝の特徴を抽出できる。これによって医療応用として有効な情報を得 られるため、未病の診断予測にも可能性のある方法として注目を集めている。また一方では同 じく多変量解析技術を化学に応用したケモインフォマティクスでは、蛍光 X 線で測定した複数 56 サンプルに含まれる微量元素を主成分分析によりサンプルの分類を行うことや類似分子構造中 に含まれる各フラグメントの相関関係をモデル化する階層的クラスタリングなどが行われてい る。 更に、多変量解析技術を二次元画像データに応用したものとして、 4)画像のパターン認識技術 が発展してきている。パターン認識を用いる方法は、画像の形状やコントラストから対象物の 自動認識を行うコンピュータ技術として有用であり、従来の単純な粒子解析等と異なり、対象 物の位置認識や、複数の種類への分類やさらに、モデルとしてあらかじめ登録されている画像 と相違する部分を認識する技術にも有効である。従来の 2 次元画像の形状認識は、その適用範 囲がいわゆる工業製品が主体であり、部品や LSI のパターンの形状認識については多くの研究 が成されている。工業製品の形状認識の場合には、多くの場合モデルとなる幾何学的パターン が存在し、そのパターンに対してどの程度まで、実際の対象物を認識できるかが問題となる。 実際の対象物はいくらかの変異・変形がある。それにもかかわらずに同一物であると認識でき る能力をパターン認識のロバストネスと言われるが、あまり適応性を高めると誤認識する恐れ がある。最近のパターン認識のアルゴリズムについては、多次元位相空間上でのクラスタリン グ解析などの統計的手法が用いられている。また、対象物が幾何学的なものばかりでなく生物 試料のパターン認識についても研究が進んでいる。 更にその認識アルゴリズムにニューロンの知覚・認識のメカニズムを模した 5)ニューラルネット を用いたパターン認識技術も発展している。例えばニューラルネットを用いたパターン認識に よる蛋白質の立体構造の解析が行われている。重要な点はこれらの技術2)∼5)が数理統計 学上の一貫した理論の上に展開されている点である。バイオインフォマティクス、ナノインフ ォマティクスの分野をデータ解析の視点から見れば、基本的なデータ解析・主成分分析・クラ スタリングの機能を計測機器のエンドユーザーに如何に分りやすく提供できるかにある。現在 はまだ一般に利用できるレベルでなく、一部の研究機関で先端的に開発されている状況であり、 個々の問題に最適化することがまず急務である。それによって今後強力な武器として登場しう るシステム技術の一つであろう。 57 2.2.3 センシングデバイスの要素技術 1)QCM センサ QCM(Quartz Crystal Microbalance)センサは、水晶板に電極を蒸着法あるいはスパッタ 法で取り付けた水晶振動子の表面に多様な感応膜を形成し、ターゲット分子が吸着した質量に 比例して発振周波数が減少することを利用したセンサである。測定化学種に選択性のある感応 膜を選ぶことにより特性が異なる様々なセンサを容易に作成することができ、ガスセンサとし て数多く利用されてきた。センサの感度は水晶振動子の基本周波数、電極の面積、水晶の弾性 率および密度に依存する。通常は、AT カット 9MHzの発振周波数のものが利用されており、 その感度は 1ng / Hz である。感度アップのために発振周波数を、27、50、77、100 MHzに上 げた例もある。50MHzを使用すると、感度は 9MHz使用時の約30倍向上する。 QCMセンサは溶液中での計測が可能となり、2.1.3、3)項において記述したダイオキ シン簡易測定センサなど環境モニタリング法としての利用が増加している。 更に、QCMセンサは高感度な生体高分子間の相互作用解析や分子認識法として注目を浴びて いる。水晶発振子の発振周波数 27MHzを用いると、0.6ng / cm2レベルの検出が可能である。 例えば、発振子の金基板上に糖脂質の単分子膜を固定化しておくと、レクチンとの結合過程が 観測できるし、DNA一本鎖を固定化すればハイブリダイゼーションが、二本鎖DNAを固定化 すれば転写因子などの塩基配列での特異的な結合が、レセプターやペプチドを固定化すれば蛋 白質相互作用が定量的に測定できる。 2)表面プラズモン共鳴(SPR)センサ 創薬のターゲットとなる疾患の仕組みを分子レベルで解明するためには、生体分子間の相互 作用を正確に把握しておくことが極めて重要であり、SPR 現象を利用した解析が基礎研究から 創薬のスクリーニングまでの広い範囲で用いられている。図 2-27 に SPR の検出系の模式図を 示す。金の薄膜がコートされたセンサチップにプ リズムを介してガラス側から全反射条件で偏光を 照射すると、反射光の特定の反射角度にエネルギ ーが低下した部分が観測される。この反射角度は、 金薄膜の表面およびそのごく近傍の屈折率変化に 依存している。即ち、センサチップ上に固定化し たリガンドがアナライトと結合すると表面の屈折 率変化が生じ、反射光のエネルギーが低下した部 分の角度がシフトする。角度変化と重量変化の関 58 図 2-27 SPR 検出系 出典;ファルマシア,41(2), p149,2005) 係はセンサチップの系によって異なるが、0.1 度 の角度変化が凡そ 1ng/mm2に相当する。センサチップは固定化したリガンドを洗浄し再使用さ れる。 SPR を用いた相互作用の解析に関しては既に多くの報告がなされており本章では省略し、文 献で報告されている SPR センサの現時点における利点と限界 表 2-6 について表 2-6 に記す。 SPR センサを用いた測定の利点と限界 検出のために試料の標識を必要としない 利 結合速度と解離速度をリアルタイムに測定できる 解析時間が短く、測定の自動化が容易である 点 定アフィニティの検出が可能である 比較的少量の試料で測定が可能 低分子量化合物(150 以下)には適用できない 10-11∼10-3である 限 測定可能な解離定数の範囲が 界 リガンドの固定化法の選択が重要である 同時測定できる試料数が限られている (出典;ファルマシア 41(2), p149,(2005) ) SPR バイオセンサのハイスループットスクリーニング(HTS)においては、多数の化合物か らヒットした化合物を探索するということより、得られ多ヒット化合物の特性を正確に評価す ることを目的としており、研究者が期待するハイスループット性が得られてはいない。しかし ながら、多チャンネルに対応できるマイクロ流路系の開発技術の進歩により HTS に対応する SPR バイオセンサが開発され、有効な創薬ツールとして活用される可能性は高い。 更に最近では、金ナノ微粒子上での局在プラズモン共鳴(LSPR)現象を用いたセンシング デバイスの研究例も多くなっている。この方法では、ガラスなどの透明基板上に、金ナノ微粒 子を並べ、そこに生体分子(抗体、遺伝子など)を固定化し、生体分子間の相互作用を吸収ピ ークのシフト量で検出する方法が一般的である。吸光計を利用した簡単な光学系で測定できる ことや、デバイス面内の微小部分で測定できることからアレイ化に適するなどの特徴があり、 スクリーニング用のセンサーとして期待できる。 59 3)テラヘルツ時間領域分光法(terahertz time domain spectroscopy ; THz−TDS) 1990 年代初頭に 100 フェムト秒以下の光 パルスを発振するレーザが市販され、それま では未開拓電磁波領域と呼ばれていた 0.1∼ 10 テラヘルツ(1012 Hz)、波数にして 3.3∼ 333 cm -1領域の研究が精力的に展開されて きた。その中で、テラヘルツ時間領域分光法 (THz− TDS)という新しい分光法が開発され た。THz−TDS は、THz パルスをサンプルに 入射させ、サンプルを透過した後の THz パル ス波の波形を時間分解計測し、その波形をフ ーリエ変換することにより周波数ごとの振幅 THz-TDS による分光イメージング装置 と位相を得るという新しい分光法である 図 2-28 (図 2-28 参照)。 (出典;光学,34(9), p475, 2005) これまでの分光装置において計測されるのは光の強度に関する情報であったが、THz−TDS 電磁波の波形そのものを計測する点が異なっている。分光測定法には、透過測定法と反射測定 法があり、電磁波の吸収の弱いサンプルは前者で、強いサンプルは後者で測定する。また、減 衰全反射(ATR)測定も可能になり、測定範囲拡大が期待される。 THz−TDS では、従来の赤外分光で検出される分子の振動エネルギー領域より低い振動モー ドが検出できる。エネルギーの低い振動モードとは弱い結合(水素結合やファンデルワールス 力)をした大きな分子間の振動モ−ドであり、新たな情報として今後の展開が期待される。現 在、報文や研究会などで公表されている THz−TDS の応用の可能性を表 2-7 に示す。 60 表 2-7 THz−TDS の適用分野と取得が期待される情報 対象材料・分野 半導体(シリコン) 取得が期待される情報 不純物(ドナー、アクセプター)、局在振動モード、格子振動 プラズマ振動(キャリヤー密度、キャリヤー散乱)、 LSI 配線の故障解析 有機半導体 プラズマ振動(キャリヤー密度、キャリヤー散乱) セラミックス 誘電率、格子振動、ソフトフォノンモード、内部欠陥検査 超伝導体 電気伝導、超伝導ギャップ、局所超伝導現象 液体、溶液、水分 分子の運動性、吸着 ポリマー 誘電率、配向特性、結晶化速度、分子鎖相互作用 ナノコンポジット マトリックス/ナノ粒子相互作用 医療・医薬品 結晶多形、構造解析、内視鏡、包装薬の誤成分チェック、 病理サンプルのオンサイト診断、皮膚がんの早期発見、 美肌診断、医薬上代の多層コートの品質管理 バイオ 構造解析、分子間相互作用、生体高分子の機能解析、 塩基相補対形成、酵素/DNA認識 建築 壁内部の亀裂・腐食検査 セキュリティ 麻薬診断、爆発物診断、郵便物診断、武器検査、地雷探査、 有毒ガス検査 食品・農業 食品成分分析、鮮度検査、異物検査、水分含有量、 ( 出展 : 光学 34 巻9号(2005)p450,465 、ぶんせき 61 2005(6) p290 ) 62 第3章 国内調査及び海外調査 3.1 国内調査 3.1.1 調査の概要 国内調査は、アンケート、文献調査の結果を踏まえ、主に環境分野でのスクリーニング用セ ン サ ー と し て 研 究 開 発 さ れ て い る 水 晶 振 動 子 を 用 い た QCM ( Quartz Crystal Microbalance)センサーやバイオ・創薬分野で選択的高感度センサーとして研究開発されてい る各種 SPR(表面プラズモン共鳴)センサーチップ及びマイクロチップ集積テクノロジーを用 いた先進バイオセンサー等の研究開発に携わっている下記の研究機関を対象とした。 1)独立行政法人 産業技術総合研究所 環境管理技術研究部門 黒澤茂 計測技術研究グループ 主任研究員 2)独立行政法人 産業技術総合研究所 バイオニクス研究センター 和泉雅之 糖鎖系情報分子チーム 研究員 3)独立行政法人 産業技術総合研究所 脳神経情報研究部門、脳機能調節因子研究グループ 久保 奏 副研究部門長、研究グループリーダー 4)独立行政法人 産業技術総合研究所 生物機能工学研究部門、バイオセンシング技術研究グループ 丹羽 修 副研究部門長 5)国立大学法人 材料科学研究科 民谷栄一 グループリーダー 北陸先端科学技術大学院大学 民谷研究室 教授 63 6)エラー! リンクが正しくありません。 高村 禅 助教授 調査概要の結果を以下に示す。 1)訪問先:独立行政法人 産業技術総合研究所 環境管理技術研究部門 計測技術研究グループ 面談者:黒澤茂 主任研究員 訪問者:齋藤、古川、原田、紺野、戸野塚(事務局) 実施時期:平成 18 年 12 月 1 日 ここでは、水晶振動子の表面に多様な感応膜を形成し、対象分子が吸着した質量に比例して 発信周波数が減少することを利用した QCM(Quartz Crystal Microbalance)センサーの研究 開発を行っており、特にダイオキシンのモニターのためのセンサーの研究開発をおこなってい る。 現在、ここで開発されているダイオキシン用センサーは抗原抗体反応を利用したもので、200 以 上の異性体を持つダイオキシン類の代表として四塩素化ダイオキシンである 2,3,7,8-TCDD を抗原として利用し、その抗体を水晶振動子の表面に安定化剤とともに固定化したものである。 開発されたセンサーチップは 0.8cm 角程度の大きさで、バッテリーを組み込んだ 13x9x 3cm の大きさの可搬型で小型のものが製作されている。発信基本周波数は 9MHzのものが主 に使用されている。ダイオキシンの感度としては 10μl程度のサンプリングでpg/ml レベル の測定が可能となっている。 実際に焼却灰中のダイオキシンの分析にこのセンサーを適用し、高分解能 GCMS 法との相 関比較をとっている。その結果、GCMS 法との相関係数は 0.89 と相関が得られている。 64 QCM センサー 図 3-1 ダイオキシンセンサーの外観図 図 3-2 GCMS 法との相関 実際の測定方法は、溶媒抽出等の前処理(高速溶媒抽出法を利用)して得られた試料溶液の 一部をマイクロシリンジにとり、センサーチップの表面に試料液を注ぐ方法をとる。従来の GCMS 法による分析時間、約 1 週間と比較して測定時間は 6 時間程度と迅速に分析が可能とな っている。 これらの結果からスクリーニングとしての可能性は十分あると思われる。今後の課題として は、現在,抗体をアメリカから輸入しており、抗体の安定供給が必要でこの面の研究が必要と のことである。 2)訪問先:独立行政法人 産業技術総合研究所 バイオニクス研究センター 面談者:和泉雅之 糖鎖系情報分子チーム 研究員 訪問者:齋藤、古川、原田、紺野、戸野塚(事務局) 実施時期:平成 18 年 12 月 1 日 ここでは化学剤・生物毒素の一斉現場検知法の研究開発をおこなっており、核酸、たんぱく 質に次ぐ第 3 の生命線として知られる糖鎖を用い、糖鎖が細菌、ウイルス、タンパク質などの レセプターとして働くことを利用して、特異的な結合を利用したセンサーの開発をしている。 65 検出原理 細菌、ウイルス、毒素の 感染機構 細菌 糖鎖チップによる検出 ウイルス ポイント1 糖鎖設計 (特異性) ベロ毒素 ウイルス 糖鎖 毒素 ポイント2 リンカーの設計 (検出感度) まず、細胞表面の糖鎖と結合 図 3-3 検出 (SPR) 糖鎖チップセンサーを用いた検出原理 実際には特異的にレセプターとして働く糖鎖の設計から、センサーチップへの固定化のため の高密度糖鎖固定化技術を開発している。それを基に固定化した糖鎖に結合するたんぱく質を 水晶振動子、表面プラズモン共鳴(SPR)などによるリアルタイムの計測をおこなっている。 高密度糖鎖固定化技術によりたんぱく質をナノグラム(10 億分の1グラム)からピコグラム(1 兆分の1グラム)オーダーで検出することが可能となっている。当日は実際にバイオテロとし て知られる毒性の強いたんぱく質であるリシンを対象として、リシン溶液を用い表面プラズモ ン共鳴(SPR)による測定を見せていただいた(装置は BIACORE2000 を使用)。リシンを対 象としたこのセンサーを用いた糖鎖法と従来の抗体法、リボヌクレアーゼ活性法との分析比較 では、下記に示した結果となっている。 表 3-1 分析方法 リシンの分析比較 検出限界 分析時間 検出手段 糖鎖法 0.1ng/ml 10min SPR 抗体法 40ng/ml~4000ng/ml 15-20min 蛍光法 リボヌクレアーゼ活性法 1124ng/ml 24hr LCMS 法 66 なお、リシンの検出感度としては致死量の 3000 万分の1を約10分で分析可能であり、高 感度で迅速性が高い検出法となっている。なお、病原性大腸菌O-157 の産生するベロ毒素は致 死量の 30 分の 1 以下の濃度まで検出可能ということである。 また、今後の課題としては、計測のための SPR を用いた装置が比較的大きい点で、現場分 析が可能となるように、装置の小型化と広く使用されるためにはセンサーのチップの低価格化 が必要であるとのことでる。近い将来この糖鎖法による分析方法が活用されることが期待され る。 3)訪問先:独立行政法人 産業技術総合研究所 脳神経情報研究部門、脳機能調節因子研究グループ 面談者:久保 奏 副研究部門長、研究グループリーダー 訪問者::齋藤、古川、原田、紺野、戸野塚〈事務局〉 実施日:平成 18 年 12 月 1 日 ここでは遺伝子・生物工学や電気生理学的手法を駆使して脳神経機能調節に係るタンパク質の 構造・機能および活動調節機構を分子・細胞レベルで明らかにし、新しい治療・診断薬や生体素 材を開発することを目指している。その一環として特に神経情報伝達素子の構造、機能協関お よび活性調節機能を明らかにするために、アセチルコリン受容体に結合する特異的な神経伝達 物資(リガンド)に特異的で高感度な SPR(表面プラズモン共鳴)センサーチップの研究開発 を行っている。 実際には、海産軟体動物の神経系の特質を生かし、nAchR(アセチルコリン受容体)の図の 破線で示した部分に相当する可溶性タンパク質である AchBP(アセチルコリン結合タンパク 質)を金基板上に固定化したセンサーチップを開発し、各種神経系コリン作動性リガンド及び 筋肉コリン作動性リガンドなどに適用し、各リガンドの結合解離過程を測定することによりそ の神経伝達機構等を分子レベルで研究している。 67 図 3−4 受容体サブタイプ特異的リガンドセンサーの概要 このようにアセチルコリン結合タンパク質(AchBP)は、神経系ニコチン性アセチルコリン 受容体のアミノの末端から細胞膜貫通領域まで(図中の破線囲み部分)とアミノ酸配列相同性 があり、神経系アセチルコリン受容体リガンドを特異的に認識する。なお ng オーダーの検出 感 度 が 得 ら れ て い る 。 こ れ ら を 利 用 し た SPR セ ン サ ー チ ッ プ は 蛇 や カ タ ツ ム リ の α -Neurotoxins(神経毒)の検出にも応用されている。なお、SPR は BIACORE 社の装置を使 用していた。また、アセチルコリンはアルツハイマー症との関連もあるので、将来、この SPR センサーチップが治療薬の副作用の研究など、関連する疾患の治療・診断薬を開発する上で必 要となる薬剤スクリーニングなどに利用されることが期待される。 68 4)訪問先:独立行政法人 産業技術総合研究所 生物機能工学研究部門、バイオセンシング技術研究グループ 面談者:丹羽 修 副研究部門長 グループリーダー 訪問者:齋藤、古川、原田、紺野、戸野塚(事務局) 実施時期:平成 18 年 12 月 1 日 ここでは主に界面電気化学、材料、デバイス技術等の多彩なアプローチにより生体分子・有 機分子の機能を高度に発現したセンシング素子を研究開発している。現在、環境、医療 福祉、バイオプロセス分野でのモニタリングへの適用を目的に、主に疾病マーカ分子など極微 量の生体分子の計測法として、免疫反応と電気化学、或いは表面プラズモン共鳴(SPR) 検出を組み合わせた極微量のバイオセンシングディバイスの開発及び電極表面の自己組織化膜 を利用した分子認識の研究開発をしている。 図 3−5 超高感度ペプチドホルモンセンサの概要 極微量のバイオセンシングディバイスとして免疫反応と電気化学検出、或いは表面プラズモ ン共鳴(SPR)検出とを組み合わせた高感度ペプチドホルモンセンサーが開発されている。免 69 疫反応と電気化学検出器を組み合わせたものとしては、酵素標識抗体と試料中の抗原との反応 後、標識酵素の基質を加え、酵素反応による生成物を基板上に濃縮後、電気化学検出をおこな うことにより、疾病マーカ分子などの生体中に極めて低濃度で存在する分子を高感度で測定可 能としている。実際には心疾患マーカーである血中の脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)の 測定においては、電流が濃縮しない場合に比べて 100 倍以上増幅され、20-40ppt の極めて低 濃度の測定に成功している。 図 3-6 免疫センサーシステムとマイクロ流路の構造 最近では更に高感度化したマイクロチップ上のマイクロ流路を利用した免疫反応と表面プラ ズモン共鳴(SPR)検出を組み合わせた、高感度ペプチドホルモンセンサーが開発されている。 例えば、酵素標識抗体と試料中のマーカ分子の反応後、マイクロチップ上に集積化されたマイ クロ流路中で、酵素反応による生成物を薄膜金属表面に濃縮して SPR 角を測定することによ り心疾患マーカーである脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)を 5pg/ml(50mプールの水、 1000 トンの水に 5mg を溶解した量に相当)の極微量までの測定に成功している。このマイク ロ流路を利用したシステムでは 100 倍から 1000 倍程度の濃縮が可能となっている。また、こ れらチップを組み込んだ小型の表面プラズモン共鳴(SPR)装置が免疫センサーシステムとし 70 て開発されていた。オンサイト測定を可能とするためにはシステムの小型化は重要な要素であ り、一般に市販されている SPR 装置と比較して非常に小型となっていた。今後、スクリーニ ング検査・分析に利用されることが期待される。 また、電極上に自己組織化法によりセンサー機能膜を形成する技術を開発し、膜の構造と機 能の関係を走査型プローブ顕微鏡、全反射赤外分光法、表面プラズモン共鳴法、表面増強赤外 分光法等により観察し解明している。電極上に特定の核酸類似分子と相互作用のある薄膜を形 成することに成功し、核酸類似の末端を有する自己組織膜を形成すると、溶液中の核酸を選択 的に電極表面と相互作用させることができ、その相互作用が電極電位により変化することを分 光学的に解明している。これらは DNA 特定塩基対を認識することに応用することが期待され る。 5)訪問先:北陸先端科学技術大学院大学 材料科学研究科 面談者:民谷 栄一 教授 訪問者:齋藤、原田、紺野、古川、戸野塚(事務局) 実施時期:平成 19 年 3 月 12 日 2000 年、ヒトの遺伝子を構成している DNA の塩基配列がほぼ解読され、ヒトの遺伝子が約 5 万個あること、またこれに基づいて作られるタンパク質が 10 万∼100 万種にもなることが分 かってきた。今後の研究では、この生命の設計図、つまり遺伝子の機能を明らかにして、病気 の原因や治療法の解明、予防に役立てるために、いつ、どのような状態で、どの遺伝子が働く か、またその遺伝子からどのような機能を持つタンパク質が作られているかなど、膨大な解析 を行うことになる。このとき鍵を握る技術はいかに多数の遺伝子やタンパク質をいかに迅速に 効率よく評価するかである。民谷研究室ではそのためのアプローチのひとつとして、微細化・ 高集積化が進んでいる半導体微細加工技術を応用してナノ・マイクロのごく微小な容量で分析 を行う装置の開発を行っている。これは『マイクロチャンバーアレイチップ』と呼ばれるもの である。 図 3-7 マイクロチャンバーアレイチップ 71 また、マイクロ流体チップの特性を生かして、前処理機能を含めた迅速な解析ができる研究 もされている。 このようにナノテクノロジーとバイオテクノロジーを組み合わせ先端的な研究が行われてい る。 多くの研究テーマの中から、今回の調査対象である先端的スクリーニング、センサーに関係し たテーマのいくつかをピックアップし、以下に記す。 a) ナノテクノロジーと融合した先進バイオデバイス(局在プラズモン共鳴チップを用いたナノ バイオセンサー) 認識素子として抗体や DNA などの生体分子を用いたバイオセンサーは医療分析や環境モニ タリングなどの多くの分野 において有効である。しかしながら、従来のバイオセンサーでは、 これら生体分子へ酵素や蛍光分子などの標識剤が必要となる。標識剤を導入することで、生体 分子の認識能の低下を招くとともに、煩雑な操作が必要となることから、標識作業を必要とし ない非標識バイオセンサーが求められている。 本研究では、ナノ構造で発現する非線形光学現象である局在プラズモン共鳴を利用した非標 識バイオセンサーを作製し、特性評価を行っている。ナノ構造へ白色光を照射すると、特異的 な吸収帯が現れる。 また、基板上へのリガンドの固定化およびアナライト添加によるリガンドとの特異的な結合 に伴い、その光学特性が変化することが知られている。また、基板に対して垂直方向の入射光・ 反射光を小型の分光器を用いて検出を行うことができるので、既存の表面プラズモン共鳴 (SPR)センサーよりも簡便かつ単純な光学系で済むという利点を有している。 72 図 3-9 簡単な光学系とパソコン 図 3-8 局在プラズモン共鳴を用いた非標識バイオセンサー b) 細胞チップを用いたドラッグスクリーニングシステム(マイクロチャンバーアレイを用いる バイオセンシング) 本研究では、ナノ・マイクロテクノロジーにより開発が行われている微細加工技術を用いて、 独自の超集積型チップデバイスを作製し、これと細胞ライブラリーおよび細胞スクリーニング 技術とを連携させ、たとえば、B 細胞ライブラリーやそれから由来するヒトの抗体セットを配 置した疾病診断用デバイスや治療・創薬デバイスの開発を目指している。このためには、これ らの超集積細胞チップの作製と迅速な解析を可能とするバイオデバイスを開発することである。 これまでに本研究グループでは、一細胞が収納できるチャンバーを 20 万個以上集積したマ イクロアレイチップの開発を行っており、一細胞レベルで抗原刺激に応答する多数の B 細胞を 同時検出および解析するシステムの構築に成功しており、個々の細胞診断(テーラーメード医 療)および抗体医薬等に繋がる細胞スクリーニング技術の開発を目標に研究を進めている。 73 図 3-10 マイクロアレイチップを用いた抗原特異的単一B細胞の検出・解析 c) DNA センサーの開発 ここではDNAスティックと称する電気化学検出を用いた遺伝子検査器具を開発している。 これは器具中央に設けられた薄膜弁(隔壁部)で反応室と検出室に分かれていて、先端のキャッ プに試料を添加し遺伝子増幅を行った後、中央にある薄膜弁を破壊することで測定溶液を混合 させる。測定に必要な検出操作は、電極コネクターを測定装置に差し込むだけである。このよ うに増幅反応・測定溶液の混合・電気化学検出を全て密閉系で行えるため、菌体やウイルスの 簡易検査などを行う際の感染リスクを低減し、安全な操作が可能である。 は、小型・簡便・安全を追求した新しい遺伝子検査器具といえる。 74 DNAスティック 図 3-9 DNA スティックの概要 d) 遺伝子・タンパクチップデバイス 遺伝子検査とは、病気にかかわる遺伝子が体の中に存在するか確かめることで、主に血液中 に含まれる様々な DNA を PCR 法などによって検査することで確認することが出来る。 しかし、いろいろな病気の遺伝子検査をするには、サンプル(血液)をたくさん準備してそれ ぞれ検査しないといけない。 少ないサンプルでたくさん検査するためには、PCR 反応 を行う容器を小さくする。反応容器を 集積化して一つにまとめる。一度の検査で結果がすべてわかるようにする必要がある。 マイクロチャンバーとはその名のとおり、ミクロのくぼみ(chamber チャンバー)のことで、 実際にはチップに一辺が数十マイクロメートルのピラミッド型のくぼみがある。これは半導体 のナノテクノロジーをチップ上で展開することで作成できる。電子顕微鏡でマイクロチャンバ ーアレイチップを見ると、ピラミッド型のチャンバーが多数整列しているのが分かる。このく ぼみ一つひとつが DNA やタンパク質を分析するための処理や反応を起こさせる、いわば試験 管だ。非常に小さくすることで分析時間の短縮、試薬の節約によるコスト削減を図ることがで きる。そして何より特徴的なのは、手のひらに容易に乗る小さなチップで一度に何千、何万と いう遺伝子やタンパク質を調べられるということだ。 ヒトノゲノムなどの遺伝子情報が次々に明らかにされている今、遺伝子データを基礎とした生 物現象の理解や解明がますます進んでいくと考えられる。そのためにもこうしたチップ技術開 発が今後さらに注目されるだろう。 75 図 3-12 マイクロチャンバーアレイチップを用いた高集積型遺伝子診断システムの概要 6)訪問先:北陸先端科学技術大学院大学 材料科学研究科 面談者:高村 禅 助教授 訪問者:齋藤、原田、紺野、古川、戸野塚(事務局) 実施時期:平成 19 年 3 月 12 日 e) マイクロ流路を用いたプラズマ発光分析 背景:工業廃水、埋め立て開発による水質汚濁(Hg, Cd, Pb など)や工業跡地、周辺の再開発 地域における土壌汚染(Cd, Pb, As など)は、重大な健康被害を引き起こす。近年、社会的に環 境汚染への関心が高まり、製品に含まれている元素に対する厳しい規制がしかれているが、水 質汚濁、土壌汚染による環境基準の超過事例は後を絶たない。このような背景からオンサイト で測定できるテスターが必要とされている。 76 マイクロ流路を用いたプラズマ発光分析は、微小領域に電界を集中させ、その部分にプラズマ を発生させて、発光のスペクトルを解析することで簡単に物質の定量ができる。 この方法の特徴は、 ・ 極少量試料で発光可能 ・ 噴霧による試料希釈なし ・ 省電力(発光時のみ通電) ・ 省資源(ガスや試薬不要) ・ 保守容易(精密部品なし) であり、スクリーニングに用いる要件を備えている。 超小型環境計測装置 図 3-13 プラズマを用いた超小型環境計測装置とその概略図 77 3.1.2 まとめ 今回の国内調査結果を下記の表 3-2、表 3-3 にまとめた。 これらの結果から、環境分野、健康・医療分野、バイオ・創薬分野において選択的な高感度 センサーである QCM センサー及び各種 SPR センサー等が研究開発されており、これらの各種 センサーは既に実用化段階のものも多く、スクリーニング分析への適用も十分可能性があるこ とが示唆された。また、今回の国内調査から、最近アジアを含め世界的にバイオセンサーに関 わる研究が活発になっていること。バイオセンサーの研究開発に関しては、日本が世界に先駆 け研究を進めてきているが、近年、他国の追い上げも激しくなっていることなどの状況が把握 できた。今後、日本の更なる活発な研究開発によりこの分野での日本の先行を期待するもので ある。 また、日本では、医療の検査など一部ではスクリーニングの方式をうまく活用しているが、 一般的にはスクリーニングの位置づけが確立していない(有効性の認識が低い)ことが挙げら れる。今後、性能、コスト、操作性などの面で十分実用化に耐えるスクリーニング用のセンサ ーの開発は当然であるが、スクリーニングに用いるセンサーや簡易測定の計測器を前提とした 規格化も必要であろう。 78 表 3-2 国内調査結果 組 織名 部署名 面接者 (独)産業技術総合 エラー! リンクが正 エラ ー! リンクが正 エラー! リンクが正 研究所 しく ありません。 しくありません。 しくありません。 環境管理技術研究部 バイオニクス研究セ 脳神経情報研究部 生物機能工学研究部 門、計測技術グルー ンター:糖鎖系情報 門、脳機能調節因子 門:バイオセンシン プ 分子チーム 研究グループ グ技術研究グループ 黒澤主任研究員 和泉研究員 久保副研究部門長、 丹羽副研究部門長 研究グループリーダ ー 研究概要 水晶振動子利用した 糖鎖を利用した アセチルコリン受容 生体分子・有機分子 QCM センサーチッ SPR セ ン サ ー チ ッ 体に結合する特異的 を用いたセンシング プの開発 プの開発 な神経伝達物質に特 素子の開発 異的な SPR センサ ーチップの開発 対象(応用)分野 環境分野:ダイオキ バイオ分野:バイオ バイオ分野:神経 伝 環境、医療福祉、バ シンのモニター テロ対策、毒素検出 達機構の分子レベル イオプロセス 分野 での研究に適用、蛇 やカタツムリの神経 毒の検出 開発されたセン 小型可搬型ダイオキ SPR センサー アセチルコリン受容 マイクロ流路、SPR サー・計測分析技 シンモニターの製 によるリシン、ベロ 体 に 特 異 的 な SPR 検出を用いた高感度 術・分析システム 作: (バッテリー組込 毒素の高感度検出: センサーチップ 免疫センサーシステ /デバイス み型13x9x3c 検出限界 0.1ng/ml、 ム : BNP m) 分析時間10分(リ /ml 検出 ダイオキシンpg シン) /ml レベルの検出 測定 時間約 6 時間 79 5pg 表 3-3 国内調査結果 北陸先端科学技 術大学院大学 北陸先端科学技 北陸先端科学技 北陸先端科学技 北陸先端科学技 術大学院大学 術大学院大学 術大学院大学 術大学院大学 材料科学研究科 材料科学研究科 材料科学研究科 材料科学研究科 材料科学研究科 民谷研究室 民谷研究室 民谷研究室 民谷研究室 高村研究室 面接者 民谷栄一教授 民谷栄一教授 民谷栄一教授 民谷栄一教授 高村禅助教授 研究概要 ナノテクノロジ 細胞チップを用 DNA センサーの 遺伝子・タンパク マイクロ流路を ーと融合した先 いたドラッグス 開発 チップデバイス 用いたプラズマ 進バイオデバイ クリーニングシ の開発 発光分析法の開 スで認識素子と ステムの開発 組織名 部署名 発とオンサイト して抗体や DNA 測定への適用 などの生体分子 を用いたバイオ センサーの開発 対 象(応用)分野 医療分析・診断、 医療分 野: 医療分野: 遺伝 環境、医療福祉、 環境分野:汚染重 健康管理、食品、 テ ー ラ ー メ ー ド 子診断 バイオプロセス 環境汚染モニタ 医療 など 金属 分野 リング他 開発されたセン 局在プラズモン マイクロチャン 小型・簡便・安全 マイクロチャン ハンディ形元素 サー・計測分析技 共鳴チップを用 バーアレイ形バ を追求した新し バーアレイ形遺 分析器 術・分析システム いたナノバイオ イオチップ い遺伝子検査器 伝子増幅/タン /デ バイス センサー/抗体 具 パク合成チップ アレイチップ 80 3.2 海外調査 3.2.1 調査の概要 スクリーニング検査・分析技術として実用化が期待されるバイオテクノロジーやインフォマ ティクスをベースとしたセンシング技術の研究が盛んな米国のカリフォルニア大学・バークレ イ校、スタンフォード大学およびバイオベンチャーなどを訪問し、意見交換および研究室見学 をした。また、Pittcon 2007(2007 年 2 月 25 日∼3 月 1 日にシカゴ市で開催されている世界 最大規模の分析技術にかかわるコンファレンス・展示会)を訪れ、最新のセンシング技術を調 査した。 調査団は、委員長である鈴木孝治教授(慶應義塾大学理工学部応用化学科)を団長とし、 Daniel Citterio 助教授(慶應義塾大学理工学部応用化学科)、松岡広和(アジレント・テクノ ロジー株式会社)、原田勝仁(株式会社日立ハイテクノロジーズ)の 4 名で、2007 年 2 月 20 日∼3 月 1 日に米国を訪問した。 3.2.2 訪問先一覧 表 3-3 月 日 訪 問 訪問先一覧 先 2 月 21 日(水) University of California, Berkeley Department of Electrical Engineering 面 接 者 Prof. Dr. John M. Huggins Prof. Dr. Bernhard E. Boser Berkeley Sensor & Actuator Center 2 月 22 日(木) Stanford University Prof. Dr. Steven G. Boxer Department of Chemistry 2 月 22 日(木) Stanford University Prof. Dr. Richard N. Zare Department of Chemistry 2 月 23 日(金) Fluidigm Corporation Mr. Michael Lucero Executive Vice President 2 月 25 日(日) Pittcon 2007 ∼ Plenary Lecture ; ( McCormic Place, Chicago ) 3 月 1 日(木) 81 Prof. Dr. Charles M Lieber 3.2.3 訪問先の概要と調査内容 訪 問 先 : University of California, Berkeley 日 時 : 2007 年 2 月 21 日(水) 15:00 ~ 17:00 面 接 者 : Dr. John M. Huggins Executive Director, Berkeley Sensor & Actuator Center 【 訪問先概要 】 BSAC ( Berkeley Sensor & Actuator Center ) は、1986 年に NSF(国立科学財団)のマイ クロセンサ&マイクロアクチュエータ産学共同研究センターとして開設された。集積回路技術 の進歩を応用したマイクロナノセンサ、可動機械要素、微小流体、材料、プロセスに関する学 際的な工学研究を行っている。 BSAC の運営は、Huggins 専務理事(Executive Director)とエレクトロニクス研究所が行 っている。理事は、UC Berkerey と UC Davis の EECS, ME, BioE, ECE の教授陣 12 名。 【 調査内容 】 Huggins 博士から BSAC の目標、研究範囲、人材など BSAC の概要説明がなされた。 ・世界をリードするマイクロシステム研究環境の創造 ----- 最高の研究者、教授陣、企業パー トナーを結集。 ・トップランクの大学研究資源、共同研究に適した環境、現在と将来の市場をリードする多様 な参加企業へのアクセスなどの総合力が魅力。 ・研究活動に 120 名を超す大学院生およびポスドク、30 名以上の教授陣が関わっており、現 在 100 件以上の研究プロジェクトが進行中。 産学共同研究における参加企業のメリット、運営形態、研究施設、研究資金などについて述べ る。 ・参加企業はセンターの研究内容に早い段階から触れることができ、センターで生まれた発明 を、ロイヤルティーを支払って独占的または非独占的に使用する権利を好条件で取得できる。 ・BSAC 博士号取得者の半数近くが、コンソーシアムの参加企業や研究所に就職している。 ・ 研究資金は、米国連邦政府およびカリフォルニア州政府からの研究資金(全体資金の 85∼ 90%)と、企業メンバーあたり 5 万ドルの年会費によって支えられている。 ・米国企業に次いで多数の日本企業が参加しており、電機、半導体、自動車などの大手企業が 産業メンバーになっている。 82 訪 問 先 : University of California, Berkeley 日 時 : 2007 年 2 月 21 日(水) 15:00 ~ 17:00 面 接 者 : Dr. Bernhard E. Boser Professor, Department of Electrical Engineering and Computer Science Director, Berkeley Sensor & Actuator Center 【 訪問先概要 】 Boser 博士は、カリフォルニア大学・バークレイ校の電気工学・コンピュータサイエンスの 教授であり、BSAC の理事を兼務している。 AT&T ベル研究所で、ニューラル ネットワーク アプリケーション のためのハードウェア開発に携わっていたこともある(1988∼1991)。 最近は、微小バイオセンサにおけるアナログとディジタルの回路設計および MEMS 技術の センサやアクチュエータに関する研究を行っている。 【 調査内容 】 Huggins 博士からの BSAC 概要説明に引き続き、Boser 研究グループのプロジェクトについ て紹介された。イムノセンサ(磁気センサ)について、以下に記す。 ・当プロジェクトで開発したイムノセンサは、磁気学と MEMS の応用技術である。 ・チップ表面の磁気ビーズと CMOS ホールセンサ (Hall Sensor) と呼ばれる磁気センサが、 抗原を検出する仕組みが説明された。 磁気ビーズ(4μm のフェライト)をラベル化し、センサに磁気パルスをかけて、磁気が もどる時の減衰カーブから検出する。 図 3-7 Magnetic Detection ・医療スクリーニング検査用に開発されたセンサで、血液 1 滴をチップに置いて検出する。 デング熱(the dengue virus)などの熱帯病のスクリーニング検査について、本センサの研 究がニカラグアにて行われた。 83 写真 3-1 カリフォルニア大学 および Prof. Huggins Prof. Boser と の意見交換 訪 問 先 : Stanford University 日 時 : 2007 年 2 月 22 日(木) 10:00 ~ 12:00 面 接 者 : Dr. Steven G. Boxer Professor, Department of Chemistry 【 訪問先概要 】 ・スタンフォード大学化学部門の教授であるが、現在興味あるテーマは物理的手法を使用して 生物系の構造や機能を研究することである。つまり、下記 3 つの関連テーマである。 ① 光合成反応における長距離電子移動のメカニズム。フェムト秒蛍光、遷移吸収分光 ② たんぱく質の静電気学 ③ 細胞表面のためのまたバイオテクノロジーのツールとしての脂質二重膜 【 調査内容 】 ・ たんぱく質解析に関しては、これまでたんぱく質を直接結合したアレイ状のチップはあった が、脂質二重膜のような細胞膜に含まれた状態のアレイ状のチップは無かった。センサーチ ップ(メンブランたんぱくアレイ;Membrane Chipと称する)は、50μm 2ごとにクロムで 仕切られたシリコンのプレート(表面はSiO2)の上に形成される。 ・ センサーチップに対する相互作用をT細胞などを用いて、観察する。センサーチップの上 に 84 結合した物質 の解析は、30nmに絞 られたセシウムイオンのビームを使って、いわゆる二次 イオン質量分析法(SIMS)によって走査同定される(SIMSイメージング)。この場合の分 解能は、70nm程度であり、50∼200 原子がばらばらになって質量分析計で観察される。こ のため、現状では分子構造を特定することができないので、アイソトープでラベル化した原 子(例えば 13C、 15N)をたんぱく質に入れ込み、高分解能のSIMS(カメカ社製の装置)に より定量される。 ・ 分解能評価に関しては、走査型原子間力顕微鏡(AFM)とこの SIMS イメージングを比べた 場合、AFM に匹敵するほどの分解能の得られており、AFM では形状しか解析できない部分 においてもこの方法では、その物質が同定できるという長所を持つ。このような、質量分析 法を用いたたんぱく質解析のための SIMS イメージングは独創的なものである。 写真 3-2 スタンフォード大学 Prof. Boxer 85 との意見交換 訪 問 先 : Stanford University 日 時 : 2007 年 2 月 22 日(木) 12:30 ~ 14:30 面 接 者 : Dr. Richard N. Zare Professor, Department of Chemistry 【 訪問先概要 】 ・Zare 教授は、レーザー化学の理論、実験両面で大きな業績を挙げている物理化学者である。 現在の研究テーマは、① ニュートラルの基本的な動的検討 キャビティリングダウン法) ③ 質量分析 マイクロフルイディックス ② 吸収分光(熱レンズ分光、 ④ キャピラリ電気泳動 ⑦ 単分子蛍光分光 ⑧ 超臨界流体 ⑤ バイオセンサ ⑥ などである。 ・アメリカ化学会賞を 1998 年に受賞(隕石の分析から火星における生命の存在を論じた仕事) ・今坂教授(九州大学)が、Zare 教授のもとで研究された時期がある(1978∼1979 年)。 【 調査内容 】 ・2 次元 SPR 顕微鏡 表面プラズモン共鳴効果による高分解能 / 多機能イメージング の研究を行っている大学院 生から、バラック実験設備の前で説明を聞いた。 ・HT - TOFMS ( Handamard Transform - Time of Flight Mass Spectrometry ) 連続的にイオン源を検出する新しい形態の TOF – MS の研究開発である。 串型にプラスとマイナスの電位をかけた空間にイオン源を注入すると、イオン源はその部位 で同時に飛ぶと同時に動き、互いに相互貫入する。飛行時間スペクトルで得られた信号をパ ターン認識で解読する。 ・キャピラリ電気泳動 キャピラリ電気泳動チップの開発は、30 年前から最先端の研究をしているが、現在も新しい 開発テーマに取り組んでいる。 ・Zare 教授の卒業生多数がバイオベンチャーを起業し、センシング技術に関する製品を世に送 り出している。キャピラリ電気泳動装置や明日訪問する Fluidigm 社の製品( Zare 教授は Fluidigm 社の Scientific Advisory Board )など、教授が関係している製品は数知れない。 86 写真 3-3 スタンフォード大学 Prof. Zare との意見交換 訪 問 先 : Fluidigm Corporation 日 時 : 2007 年 2 月 23 日(金) 10:00 ~ 12:00 面 接 者 : Mr. Michael Lucero Excutive Vice President, Marketing, Sales & Technical Support 【 訪問先概要 】 ・Fluidigm 社は、基幹技術として IFC ( Integrated Fluidic Circuit、集積流体回路) と呼ぶマ イクロ流体(Microfluidics)チップを有するバイオベンチャーで、1999 年に設立される。 サンフランシスコ空港(SFO)近辺のバイオベンチャー企業が多く集まっている新興工業団 地に所在している。同じ建物に Affymetrix 社(本社は Santa Clara)が入居している。 ・シンガポールに 15,000 平方フィートの工場を 2005 年に建設する。従業員は、工場 40 名を 含めて 110 名。投資額は、当初の$ 3M (約 3 億円) から $ 42M と多額である。 【 調査内容 】 マイクロ流体チップ ----- Nano - Flex ・手のひら大のチップは、流路がシリコンポリマー製で、縦横にそれぞれ 50μm と 100μm と の微細な溝になっている。 ・チップの両端にある 48 穴に試料および試薬を入れ、チップごとシステムに搭載する。シス 87 テムは外からチップ内部にかける圧力を調節することで、多数の溝の各部に配置された微細 なバルブを開閉できる構造になっている。圧力によるバルブ開閉機構が非常に独創的で、こ れらバルブ開閉を操作することにより試料と試薬が混じり合うようになっている。 写真 3-4 Fluidigm 社製マイクロ流体チップ アプリケーション ----- 製品 ( TOPAZ、BioMark など) ・TOPAZ : たんぱく質の結晶化装置 ----- 2004 年に発売( 第 2 世代の結晶化装置 ) たんぱく質の構造解析のための高品質のたんぱく質結晶を作製する。少量のたんぱく質溶液 で、結晶化に最適な条件を見つけるためのスクリーニング実験を迅速に行うことができる。 ・BioMark : リアルタイム PCR ----- 2006 年に発売 ダイナミックレンジは 6 桁。CV は 約 0.7 % ・チップの価格は $ 250 ( 約 3 万円 ) 、装置システムの価格は $ 0.25M ( 約 3,000 万円) 写真 3-5 Fluidigm 社 Lucero 副社長 88 3.2.4 Pittcon 2007 における調査内容 1) オープニング基調講演 ( Plenary Lecture ) ・講 演 者 : Dr. Charles M. Lieber The Mark Hyman Jr. Professor of Chemistry in the Department of Chemistry and Chemical Biology and Professor in the Division of Engineering and Applied Sciences, Harvard University ・演 題 : Nanowire Nanoelectronic Devices for Detection of and Interfacing to Biological Systems ・日 時 : 2007 年 2 月 25 日(日) 16:45 ~ 17:45 【 講師略歴 】 リーバー教授は、カーボンナノチューブとナノワイヤーの物理的構造と特性をはじめ、分子 ナノテクノロジーの先駆者として著名である。そして、ナノエレクトロニクス、ニューロ バイ オテクノロジー、ナノコンピューティング、ナノフォトニクス、バイオセンシング、化学セン シングの新技術へと導いた。現在ハーバード大学教授であるが、これまで ナノ 50 アワード、 材料化学における ACS 賞など数々の賞を受賞されている。 【 講演内容 】 リーバー教授のオープニング基調講演において、生物学実験で活用されるナノワイヤー ナノ エレクトロニック デバイス における科学者の最先端研究についての最新情報が提供された。 ナノエレクトロニクス、ニューロ バイオテクノロジー、ナノコンピューティング、ナノフォト ニクス、バイオセンシング、化学センシングに関する新技術を開発した。 リーバー教授のボトムアップ パラダイムは、ナノワイヤーを組み立てることからスタートし、 そのプロセスにおいて組成、構造および大きさの制御をし、バイオ・ナノインターフェースに 焦点を合わせる。また、ナノデバイスを製作するユニークな方法を発表した。ナノトランジス ターと回路コンポーネントを結ぶワイヤーを製作する従来方法を改良して、ワイヤー中に直接 コンポーネントを組み込んだ。 ナノ構造における挑戦的な製作は、基礎科学の見地と開発したデバイス・アプリケーションと の両方の観点から莫大な結果がもたらされる。 研究の本質は、ナノテクノロジーの長期的成果が重要である。ゲノム科学のような他の学問領 域と結び付いて、例えば一滴の血液で膨大なデータが得られる医療診断など、生命科学の進歩 をもたらすであろう。社会に貢献する科学にフォーカスすることが大切であるが、ハイブリッ 89 ド システムとボトムアップ システムが、科学、技術、社会に影響を与えるであろう。 写真 3-6 ハーバード大学 Prof. Lieber のオープニング基調講演 2) 技術発表報告 米国にて行われたピッツコン(PITTCON) 2007(シカゴ)にて調査を行った。 本展示会は分析装置及びその周辺機器の世界最大の展示会である。展示会と同時に多数のコン ファレンスが実施され、毎年 2000 件以上の学術的あるいは新技術の発表が行われる。 今回はこのコンファレンスの発表内容を調査した。過去 7 年間の発表内容を調査し、本研究の テーマに沿う項目についてまとめた。 分野を一般、食品、環境、健康、バイオ、材料、製造、薬物、セキュリティの 9 項目を対象と し、それぞれ、スクリーニングおよびセンサーとの関係で調査した。予稿集から対象となる文 言をリスト化し、関連項目を件数で示した。 まとめた結果を表 3-4 に示す。 表の見方は例えば、2007 年は食品(Food)の発表が 174 件であり、その内スクリーニング に関係するものが 12 件で7%、センサーに関係するものが 11 件で 6%、どちらにも関係する ものが 1 件で 1%あったことを示している。 この結果を年度ごとの変化にまとめ、図 3-8 に示す。 今回の調査対象とした食品、環境、健康、バイオ、材料、製造、薬物、セキュリティの 8 分 90 野の合計に各分野の比率の変化を年度ごとに示している。 この図から 2001 年から 2002 年にかけて製造、材料、環境の占める比率が高かったが、2003 年からバイオが増加している。今年は以前比率の高かった環境、材料、製造の比率が下がり、 変わってバイオの比率が突出している。また、従来比率の低かった食品、健康、薬物、セキュ リティの比率が高くなっているのも特徴である。 1969 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 2049 3226 3093 30 171 30 228 61 316 67 364 603 661 730 3232 1764 144 249 170 297 120 253 659 635 692 571 564 513 489 179 228 50 115 415 56 99 540 101 526 115 576 130 425 429 718 537 106 621 654 676 122 131 189 175 169 202 142 168 174 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 453 食品 環境 健康 図 3-8 バイオ 材料 3005 製造 PITTCON 技術発表の動向 91 薬物 500 セキュリティ 表 3-4 分類 一般 食品 PITTCON 発表 調査結果 検索アイテム screening sensor or biosensor rapid analysis food food & screening food & (sensor or biosensor) food & screening & (sensor or biosensor) environment environment & Screening 環境 environment & (sensor or biosensor) environment & screening & (sensor or biosensor) health health & screening 健康 health & (sensor or biosensor) health & screening & (sensor or biosensor) bio or bioanalytical (bio or bioanalytical) & screening バイオ (bio or bioanalytical) & (sensor or (bio or bioanalytical) & screening & (sensor or biosensor) material material & screening 材料 material & (sensor or biosensor) material & screening & (sensor or biosensor) product product & screening 製造 product & (sensor or biosensor) product & screening & (sensor or biosensor) drug drug & screening 薬物 drug & (sensor or biosensor) drug & screening & (sensor or biosensor) security sec urity & screening セキュリ security & (sensor or biosensor) ティ security & screening & (sensor or biosensor) 2007年 (総数2663件) 144 175 184 174 12 7% 11 6% 2006年 (総数2369件) 148 285 20 202 23 1 1% 29 1 4% 2005年 (総数2370件) 109 282 35 169 14 8% 21 12% 2004年 (総数2393件) 121 323 13 175 14 8% 23 13% 2003年 (総数2599件) 161 338 20 189 12 6% 25 13% 2002年 (総数2286件) 1 39 1 90 20 1 31 7 5% 22 17% 2001年 (総数1917件) 124 157 22 122 10 8% 15 12% 1 1% 6 3% 3 2% 4 2% 4 2% 3 2% 1 1% 168 9 15 5% 9% 676 47 119 7% 18% 654 31 94 5% 14% 621 25 100 4% 16% 718 47 113 7% 16% 4 29 29 58 7% 14% 425 28 38 7% 9% 0 0% 12 2% 1 0% 5 1% 15 2% 9 2% 3 1% 142 9 12 6% 8% 130 7 15 5% 1 2% 115 7 17 6% 15% 106 3 8 3% 8% 101 8 9 8% 9% 99 4 8 4% 8% 115 10 9 9% 8% 0 0% 2 2% 1 1% 1 1% 1 1% 0 0% 0 0% 500 43 59 9% 12% 576 32 144 6% 2 5% 526 31 144 6% 27% 537 27 126 5% 23% 540 41 145 8% 27% 56 7 9 13% 16% 50 5 8 10% 16% 31 6% 12 2% 7 1% 5 1% 18 3% 2 4% 3 6% 228 10 21 4% 9% 489 30 67 6% 1 4% 513 21 66 4% 13% 564 28 89 5% 16% 571 26 72 5% 13% 4 15 32 40 8% 10% 453 23 42 5% 9% 4 2% 4 1% 1 0% 7 1% 10 2% 4 1% 4 1% 179 20 7 11% 4% 692 43 87 6% 13% 635 27 83 4% 13% 659 37 79 6% 12% 730 45 71 6% 10% 6 61 52 38 8% 6% 603 43 44 7% 7% 0 0% 8 1% 2 0% 8 1% 7 1% 6 1% 8 1% 253 53 8 21% 3% 297 45 25 15% 8% 249 32 25 13% 10% 364 39 21 11% 6% 316 67 26 21% 8% 2 28 54 9 24% 4% 171 29 6 17% 4% 5 2% 5 2% 1 0% 2 1% 8 3% 5 2% 4 2% 120 8 22 7% 18% 170 20 44 12% 2 6% 144 7 30 5% 21% 67 7 9 10% 13% 61 3 12 5% 20% 30 0 0 0% 0% 30 1 0 3% 0% 0 0% 5 3% 1 1% 1 1% 0 0% 0 0% 0 0% 92 第4章 4.1 スクリーニング検査・分析技術の実用化への課題と提言 技術ロードマップにおける次世代分析機器 経済産業省では事業化を見据えた研究開発および導入シナリオに基づき、下記の 5 つの戦略 分野への重点化を図るとともに開発の一体的な取り組みを強化することが必要として技術戦略 マップを作成している。次の 5 分野について、平成 17 年度および 18 年度の技術戦略マップが 作成された(1.情報通信分野;2.ライフサイエンス分野;3.製造技術分野;4.環境・エネ ルギー分野;5.ナノテク分野)。 技術戦略マップにおいて次世代の計測器に関連すると思われる課題、機器の概要、研究開発 のテーマは以下のようにまとめられている。 1)情報通信分野においては、今後開発されるであろうデバイスや機器類として、センサーや スマートタグなどが中心課題である。センサーは小型の環境情報を取得するためのセンサー(温 度、湿度、照度など)に加え、人体組み込み向けのセンサー(アルコール濃度、タンパクなど) やスマートタグと融合したセンサーなどが挙げられている。また、センサーのデータの記録や 標準化、解析化などがますます進むと予想されている。 2)ライフサイエンス分野においては、創薬診断治療機器、再生医療が中心である。特にゲノ ム診断装置、タンパク質診断装置、代謝物診断装置、細胞診断装置およびバイオチップがあげ られる。それぞれの機器開発においては、小型化、高感度化、および融合化が技術課題である。 さらに今後重要となるのは、ウィルスなどを完全に検査できる検査デバイスやキット、低侵襲 で血液などが採取できる装置、およびイメージング技術(画像化技術)の高度化などである。 また、健康寿命の延命や患者の QOL 向上を目的とした医療技術として診断キット、簡易計測 器、MEMS を利用した小型の分析機器や人工内蔵器などが課題となっている。 3)ナノテクノロジー分野においては、ナノ計測と呼ぶ装置、例えば形状、薄膜(膜厚)、微粒 子、熱、光、機械的強さなどを測る超小型装置が中心である。また、ナノ計測における最小単 位としての原子・分子を直接操る微細化加工技術も重要であり、どこまで小さく加工できるか が1つの技術開発の重要要素になっている。もう1つは、原子・分子操作により、高集積化さ れる原子スイッチや半導体開発などである。これらはいずれもバイオチップなどの超微細加工 技術と超小型分析デバイス応用に関連する技術開発課題である。 このような分析技術の発展を産業面ではなく、学術面から考える機会が(社)日本化学会に 与えられた。そのなかで分析化学部門として、平成 18 年度中に専門家の意見を集約した学術 ロードマップと冊子「バイオ計測とナノ・マイクロ化学」が作成される。これらについては、 (社)日本化学会の発行する冊子を参考にしていただきたい。 93 なお、分析化学分野の学術ロードマップ上で考えられているセンサー研究開発関連で、スク リーニングに適する課題を挙げると以下のようなものがある。 4.2 ・ マルチセンシング分子センサー ・ オールプリント化学センサー・バイオセンサー ・ ソフト・ハード融合型センサー ・ 外部周辺機器としてのマイクロチップ ・ モバイル分析機器・POCT 診断機器 ・ 手のひら分析機器 ・ モバイル大気ステーション ・ LAN 端末センサー・インターネットセンサー ・ ユビキタスネットワークセンサー ・ 携帯端末センサー ・ 携帯端末センサーネットワーク ・ 高性能リモート画像センシング技術 ・ 多項目車内大気モニター・室内快適度モニター ・ 細菌モニター ・ 高選択性臭いセンサー ・ ロボット用人工舌・人工鼻 ・ 土壌環境診断センサー ・ 人工細胞センサー ・ 遺伝子組み換えによる植物センサー 期待される次世代スクリーニング分析機器開発 アンケート調査からまとめられた結果によれば、現在行われているスクリーニング項目を挙 げると以下のようである。 水質分析、品質検査、RoHS 指令対応検査、アレルギー検査、環境ホルモン検査、残留農 薬検査、ダイオキシン検査、遺伝子組み換え作物検査、食品添加物検査、中毒発生時の迅 速検査、ガンマーカー検査など。 これらの検査については、規制など法令や法規に関連したものに対応している項目が多い。 一方、今後スクリーニングの対象に含まれるものに関しては、以下のようである。 バイオメトリック検査、爆発物検査、鮮度検査、テロ・麻薬検査など。 94 これらは、生活の安全・安心にかかるものが多い。加えて、現在も実施されているが、さら にスクリーニングの広がりを見せるもの項目としては、以下のようである。 成人病、感染症、ストレスならびにバイオ関係のたんぱく質、脂質など。 これらのことから、法的な規制に関連してスクリーニング検査の項目が増えると同時に、食 品、バイオ医療、健康分野、セキュリティーなどについては、安全・安心を求める保障として 分析機器がスクリーニング検査に期待されている。個々の分野については以下のようなまとめ と提言が出来る。 (1) 食品分野 食品分野においては、平成 18 年 5 月に施行された残留農薬等のポジティブリスト制度導入 により、これまで残留基準のなかったものに暫定基準が設定され、分析対象物質が大幅に拡大 した。これに伴い、農薬のスクリーニング検査が必要不可欠となった。食の安全が騒がれてい る現在、早急に対応しなければならない課題である。多成分を同時に測定することが必要とな ることから、従来の分析機器である GC/MS、LC/MS の迅速分析が主流である。一方、化学物 質などの異物や匂いを光ファイバーセンサあるいはガスセンサを用いたスクリーニング検査方 法が開発されている。また、免疫化学的測定方法とし て ELISA などは個別あるいは class specific なスクリーニング法として、既に用いられている。しかし、この分野でのスクリ ーニ ング検査は残留農薬のように多項目の試料を迅速に定量することが求められる傾向にある。今 後、どのようなスクリーニング技術の実用化が必要であるかは、残留農薬を始めとする今回の 法令や、また、次にどのような食の安全を脅かす問題が生じるかにより、動向が大きく左右さ れ、ニーズにあったタイムリーな分析技術の実用化が求められるであろう。 (2) 環境分野 環境分野においては、従来からの発生源(排水、排ガス、廃棄物)及び環境(水、大気、土 壌)中での測定に加えて、最近の RoHS 等の国際環境規制により製造のサプライチェーンにお ける有害物質管理が行われることとなり、製品の製造、消費、廃棄、環境動態に渡る川上から 川下までの一貫した分析が行われつつある。一般的に、川上側ほど測定濃度は高いが、分析価 格が製造価格に反映されるため、低価格・迅速な(生産性の高い)ハイスループットスクリー ニング法が求められる。RoHS 関連物質はプラスチック等の固体であるため蛍光 X 線が多用さ れているが、臭素やクロムでは化学形態まで簡易に測定できる手法が望まれている。一方、川 下側でも環境規制物質の種類、検体数の増加によりスクリーニング分析の需要が増えている。 ここでは主に GC-MS や ICP-MS などの機器による一斉分析が行われているが、酵素免疫測定 95 法(ELISA)や Ah レセプターバインディングアッセイなどの、簡易・迅速を特長とする生物検 定法がダイオキシン類の公定法として認められるなど着実に応用範囲を拡大している。これら の方法は EU 指令や EPA でも採用しているが、ある基準を超えた場合には、機器分析法で精密分 析を行うなど、スクリーニング法としての役割を担っている。また、抗体、ペプチド、DNA などを認識素子とし、水晶振動子(QCM)や表面プラズモン共鳴(SPR)素子をトランスデュ ーサーとするバイオセンシング技術も多くの種類が研究されているが、現状では複雑な組成の 実環境試料への適用例は少なく、今後はナノファブリケーション技術を取り入れて、 Robustness(頑健性)の向上を図ることが課題と考えられる。また、今回の調査では関心は大 きくはなかったが、ナノ粒子、医薬品、有害微生物などの新たな環境汚染物質に対するスクリ ーニング技術の開発にも、今後、十分な注意を払っておくことが重要と考えられる。 (3) セキュリティ分野 セキュリティ分野におけるセンシング技術は、防災、テロ、犯罪対策などの観点から研究が 進められており、測定対象も森林火災や地震などの地域的な大規模のものから、銃や刃物など 隠蔽された凶器、武器のイメージング、あるいは、放射線、生物兵器、毒劇物などの放射線、 化学、生物関係など規模、測定方法、要求される性能など極めて多様化している。物理的なセ ンシング法では、隠された物体をイメージングできると言う面で、テラヘルツスペクトルなど 新波長領域を利用した分光、イメージング技術への期待が益々大きくなると考えられる。また、 本技術は、セキュリティ関係以外の食品、環境、バイオ関係にも展開が期待される。今後、高 効率の発振器、検知器、高精度・高分解能のスペクトル計測、解析技術の進展が必要になると 考えられる。特に物体のイメージングだけでなく、分光情報から物質の特定などを高い空間分 解能で行うことが重要であろう。 化学、生物系のセンシングでは、麻薬、ウイルスや細菌、火薬などをオンサイトで極めて低 い検出限界で計測することが必要となる。現在、簡便な分子やウイルスの検出法としてインフ ルエンザなどの検査に利用されているイムノクロマトグラフィなどの簡便な手法の更なる検出 限界や定量性の向上が必要である。また、蛋白などの安定性に劣るリガンドの代わりとして、 アプタマーなどの安定なリガンドの性能向上により、より現場レベルでの化学物質、ウイルス、 微生物、細菌などの検出技術が普及すると期待される。更に、光学的、電気化学的、或いは QCM などの質量検出に基づく方法等の検出器の簡便、小型、高感度化も必要と思われる。 最後に、セキュリティ関係のセンシングでは、現場で多くの妨害成分の存在下で低い検出限 界で、短時間で測定を行う必要性から単一のセンサーでは選択性などの性能の限界が課題とな る。多くの特性の異なるセンサー情報から、危険成分の種類、量を算出できる様にニューラル 96 ネットなどを利用した一次データの加工、処理法の発展が極めて重要と考えられる。 (4) 健康・医療分野 健康・保健分野では、各種生体分子を計測するセンサや機器システムの開発に加えて、生体 試料の前処理法、生体とのインターフェイスなど、その先端的開発研究の領域は多岐に及んで いる。これらの開発研究は、 生体を傷つけない低侵襲型あるいは非接触型の診断・治療機器、 ウェアラブル型のモニタリング機器という形で結実し、生活の質(quality oflife)の向上に役 立つものとして、大いに期待されている。一方で我が国では、少子化に伴う労働人口の減少と 高齢化によって、医療費負担の問題が深刻化し、総医療費の圧縮が急務の課題となっている。 このような課題を抱える我が国にあっては、本格的な病気になり高額の医療費が必要になる前 に病気の芽を早期に検知しそれを摘み取る、いわゆる「予防医療」の充実が特に重要になると 思われる。ガンの早期診断で実用化が始まったPETあるいはMRIなど画像診断技術における診 断精度の向上と診断できる疾患の多様化、便器に設置したセンサによる尿中の生体物資の計測 や、無痛針によりサンプリングしたごく微量の血液中の生体物資の計測により在宅で健康状態 をモニターできるシステム、個人の遺伝子情報に基づいた潜在的疾患因子の理解とオーダーメ イド医療を支える網羅的遺伝子解析技術、などが充実した「予防医療」を実現するための基盤 技術として注力すべき課題と思われる。 (5) バイオ・創薬分野 バイオ・創薬分野におけるセンシング技術の今後の方向性として、生きている生物個体を観 測対象とすることができる in vivo センシング技法の確立と、創薬におけるハイスループット スクリーニング(HTS)を実現するシステムの構築が最も重要であると考えられる。前者に関し てはこれまで、核医学をベースとした手法(SPECT、 PET、 MRI)が重用されてきたが、これ らの手法を用いて生体内イベントや病態を高選択的に可視化することは極めて難しく、今後は 光を中心とする技法が大きくクローズアップされるものと考えられている。すなわち、光プロ ーブの開発やその検出装置の小型化、高機能化による生物個体内ステータスの継続的観測や、 超小型蛍光内視鏡と選択的蛍光プローブの組み合わせによる非侵襲病態イメージングが、今後 大きく伸びる分野の有力な候補と言えよう。また創薬分野においては、創薬過程の効率化、及 び薬物間相互作用の徹底的な洗い出しによる薬害リスクの軽減の観点から、網羅的な薬物動態 予測を可能とするセンシング技術の確立が求められている。スクリーニング目的に応じたプロ ーブ類の開発、多穴マイクロプレートやμ加工技術を駆使した装置との組み合わせによるμ TAS の構築、さらには生きている動物個体における継続的なハイスループット薬効評価系の構 97 築が、代表的な今後の課題となろう。 (6) 製造・工業プロセス分野 製造・工業プロセス分野におけるスクリーニング・検査技術は、製品・素材の品質管理の観 点から非常に重要である。原材料の受け入れ検査、製造工程中の製品や環境の計測、製品の品 質管理、排水・排ガスの検査など、ありとあらゆる場面でスクリーニング・検査技術が必要と されている。製造または利用する素材の高機能化、製品の高精度化、あるいは社会的規制の高 度化が進展していく中で、スクリーニング技術に対する高度化・簡便化・高速処理・並列処理 などの要求が高まっている。 電子・電気機器においては、2006 年 7 月から施行となった EU の RHoS 指令により、鉛・ 水銀・カドミウム・六価クロムなどの検査が必須となり新しいスクリーニング法の登場が期待 されている。最終検出器として、現行の蛍光 X 線分光法、ICP 原子発光法、ICP 質量分析法な どを用いる場合でも、簡便・自動化されたサンプリング・前処理法についての技術開発が必要 である。また、製造・工業プロセスにおいては、超微量成分の混入が製品の品質を大きく劣化 させることも少なくないため、スクリーニング・検査技術が重要である。一例を挙げると、半 導体加工の現場では、大気雰囲気中の微量アンモニアにより製品歩留まりが左右されるため、 ガス中のアンモニア分析という非常にありふれた分析法に対しても、オンライン・極微量・自 動化分析などの新しい要求が生じている。医薬品や化成品製造プロセスでは、プロセス中にス クリーニング・検査技術を組み込み、製造工程を制御する試みが引き続き行われている。オン ラインの赤外分光法やラマン分光法など振動分光法により同定および定量をすすめるのが一般 的であるが、より高精度に製造工程を管理できるようにケモメトリクス的なアプローチも有効 であると期待できる。 製造・工業プロセス分野におけるスクリーニング・検査技術は、対象によりサンプリング法、 前処理法、検出技術やデータ処理法が多様である。このうち、検出技術からデータ処理法まで は、分析情報管理の観点から開発が比較的進展している。前半のサンプリング法から前処理法 についても、最終的なデータの信頼性に大きく関わる部分であるので、今後一層の発展が望ま れる。レーザーアブレーション質量分析法などのような、前処理を非常に簡略化できる検出技 術や、マイクロ化学チップに代表される小型高速化学プロセス技術の発展により、新しい簡便 かつ信頼性の高いスクリーニング法が産まれると期待できる。 4.3 スクリーニング分析機器開発への要求項目と提言 最後にスクリーニングに関する分析機器への要求についてまとめると以下のようになる。 98 一般的な機器への要求項目は、以下のようである。 ・「有る/無し」を判定するような安価なスクリーニング機器 ・一検体当たりのコストは低く、現場で使えるような大きさである機器 ・機器そのものの値段はある程度高価であっても、使い勝手が非常に簡便な装置 さらに、以下の装置が今後発展すると期待し、提言する。 1)ハンディー・モバイル分析機器(現行大型装置の超小型化) 2)超多検体迅速処理装置 3)安全・安心を保障できる迅速検査装置(危険物、毒物検査、セキュリティーなど) 4)データベースなどの解析が簡便できる装置 5)1検体あたりのコストが極めて低い簡便な検査キット 6)人為的なミスのない分析機器 7)データ処理から二次的な情報が得られる装置 8)専門家と同等な結果が得られる装置 9)定性でなくある程度の定量性を持った簡便・安価・迅速なセンサー 10)完全メンテナンスフリーである装置 11) 現行のエレクトロニクス機器につながる装置 12)インターネットの情報を利用した(ソフトウェアなども追加・交換)できる装置 13)解析を自動で行い、解析結果から総合的ガイドまでが行える装置 さて、今回の調査では、スクリーニング分析技術開発の要望は高く、我国の高度分析技術の 向上に寄与することが確認された。 安全・安心に関する分析装置開発への期待は大きく、関心度は高い。一方、スクリーニング 検査においては分析手法やセンシング技術の研究開発がますます必要であり、それらの進展は、 専門家を必要としない高度分析機器開発へとつながり、グローバルな世界的ニーズにこたえる ことができる。 最後に、各位には、ぜひ本報告書をお読みいただき今後の示唆を得ていただければ幸いであ る。本調査にご協力をいただいた関係各位に感謝します。 99 100 添付資料 1.アンケート調査 2.調査文献リスト 101 102 添付資料1.アンケート調査 1.1 アンケート内容 (1)アンケート内容 アンケート票はⅠ項が回答者の所属機関、事業所、業種及び業務内容に関するもの、Ⅱ項はスク リーニング状況調査、Ⅲ項は、スクリーニングに使用されている分析機器調査、Ⅳ項は、問題点や将 来に対する要望調査、Ⅴ項は、スクリーニング用の将来の分析機器及びその目的調査、Ⅵ項は、分 析機器メーカにたいする要望から構成した。尚、秘密保持のため、回答者の氏名・所属等を切離し て、アンケートの集計を行った。 (2)送付先 アンケートの送付先は、2006 分析展及び JAIMA シンポジウムの登録者、東京コンファレンス 2006 登録者、全国大学臨床検査医学の教授・助教授リスト、委員会委員が推薦した研究機関及び民間 企業、日本分析機器工業会の会員名簿を基にして、できるだけ広い分野から回答を得るように 548 箇所を選択した。本アンケートを 10 月中旬に郵送した。11 月中旬を回答最終日とした回答総数は 91 件で、あらゆる業種から、回答を得ることができた。 (3)アンケートの集計と解析 回答票を設問別に集計して、可能な限り図表化を行い、集計結果についてのコメントを付けて判り 易くするように努めた。以下、各設問の順に従って集計結果について述べる。 (4)プライバシーポリシー 社団法人日本分析機器工業会(以下、当工業会という)は、個人情 報の重 要性を理解し、個人情報 に関する法令及びその他の規範を遵守するとともに、個人情報保護のための内部規定をすべての役職 員が遵守することにより、個人情報の保護に努めます。 本アンケートは、上記に従い、適切に管理し、保護する努力を致します。 1.2 集計結果 設問 I 回答されるあなたの所属、事務所、業種、業務内容についておたずねします。 I−1 あなたの所属されている事務所、機関の種類は、何ですか。 各事務所、機関への発送総数 548 件に対して、16.4%の回答率で 91 件の回答を頂きました。回 答率は、国公研究機関(特殊法人を含む)、自治体が、31.8%と最も多く、また、回答総数 91 件の 中では、民間会社所属が 65 件、大学・高専等 14 件、国公立研究機関(特殊法人を含む)・自治 体 8 件の順でした。 103 表I-1 国公研究機関(特殊 法人を含む)、自治 体 所属事業所、機関 大学・高専等 社団・財団法人 民間会社 合計 22 118 16 392 548 8 14 4 65 91 36.3% 11.9% 25.0% 16.6% 16.4% 発送数 回答状況 各機関の 回答率 国公立研究機関 社団・財団法人 (特殊法人を 含 4.4% む)、 自治体 4.0% 大学・高専等 15.4% 91件 民間会社 71.4% 図I-1 I−2 所属事業所、機関の回答状況 あなたの所属されている事務所、機関の業種・分野は、何ですか。 〔国公立研究機関、自治体〕 所属されている業種・分野の回答総数は、11 件 (重複回答)で、物質・材料 3 件で最も多く、 化学工学、生物・バイオ各 2 件の順である。 104 3 物質・材料 化学工学 2 生物・バイオ 2 医学 1 環境・資源 1 2 その他 0 1 2 3 4 回答数 図I-2-1 事業所、機関の業種・分野〔国公立研究機関、自治体〕 〔大学・高専等〕 (複数回答) (複数回答) 所属されている業種・分野の回答総数は、15 件(重複回答)内で最も多いのが医学系 8 件、化 学系 3 件、薬学系 2 件の順である。 医学系 8 3 化学系 薬学系 2 生物系 1 その他 1 0 2 4 6 8 10 回答数 図I-2-2 事業所、機関の業種・分野〔大学・高専等〕 (複数回答) 〔社団・財団・民間企業〕 所属されている業種・分野の回答総数は、85 件(重複回答)で分析機器製造が最も多く 26 件、 以下医薬・製造 7 件、化学 7 件、医療機器製造 6 件、食品 6 件、半導体 5 件の順である。 105 分析機器製造 26 7 医薬・製薬 7 化学 医療機器製造 6 6 食品 5 半導体 4 受託分析・検査試験業 3 バイ オ 電子機器 3 2 セラ ミック(含ガラ ス、陶磁器) 1 機械加工 鉄鋼・金属 1 情報通信 1 13 その他 0 図I-2-3 I−3 5 10 15 件数 20 事業所、機関の業種・分野〔社団・財団・民間企業〕 25 30 (複数回答) あなたの主業務は、何ですか。(複数回答) 回答総数 105 件(重複回答)、最も多かったのは研究職 26 件で以下分析・検査試験試薬業務 12 件、企画・立案 10 件、情報収集・調査 9 件、営業 9 件、品質管理 7 件、業務管理 7 件、教 育職 6 件の順でした。 26 研究職 12 分析・検査試験業務 10 企画・立案 9 9 情報収集・調査 営業 7 7 品質管理 業務管理 6 6 教育職 製品開発 3 システム開発 1 知財管理 9 その他 0 5 10 図I-3 15 回答数 主要業務 106 20 (複数回答) 25 30 設問Ⅱ スクリーニングについておたずねします。 Ⅱ−1 あなたは生活・環境に係わるスクリーニングに関心がありますか。 Ⅱ−2 あなたの行っている業務で係わりのある項目は何ですか。 個々の項目の集計結果を図Ⅱ-1 に示す。 あなたが関心のある項目 0 5 10 15 20 係わりのある項目 25 30 残留農薬 塩分濃度 残留性抗菌剤 遺伝子組換食品 食中毒菌(生菌他) たんぱく質・アミノ酸 マイコトキシン ストレス 先天性代謝異常 ドーピング薬物 血液中物質(コレステロール・血糖値等) その他 環境ホルモン(内分泌攪乱性物質) 廃棄物 RoHS関連物質等) プラスチック材料判定 VOC 残留性有害物質 水分析(生活関連) その他 トランスクリプトーム メタボローム 変異原性・毒性 原材料(受入検査) 製品(品質管検査) その他 爆発性 バイオメトリック その他 図Ⅱ-1 関心のある項目および係わりのある項目の全集計 107 35 40 これらのデータを「あなたが関心のある項目」の多い順に並び替え、その上位 20 項目を図Ⅱ -2 に示す。 関心のある項目 0 5 10 15 係わりのある項目 20 25 30 35 40 残留農薬 水分析(環境関連) RoHS関連物質等) アレルギー物質 環境ホルモン(内分泌攪乱性物質) 土壌汚染物質 水分析(生活関連) 血液中物質(コレステロール・血糖値等) ダイオキシン類・PCB ストレス 食品添加物 製品(品質管検査) 排水・排ガス 尿中物質(たんぱく・糖等) VOC 残留性有害物質 残留性抗菌剤 製造工程 アスベスト 廃棄物 図Ⅱ-2 関心のある項目についての上位 20 項目 関心が高い項目を見ると、残留農薬(食品)、水分析(環境)RoHS 関連、アレルギー、環境ホ ルモン、土壌汚染、水分析(生活関連)と続く。いずれも今話題性が高く、測定もなされてい る内容である。 また、同様に「係わりのある項目」の多い順に並び替え、その上位 20 項目を図Ⅱ-3 に示す。 108 関心のある項目 0 5 係わりのある項目 10 15 20 25 30 35 40 水分析(環境関連) RoHS関連物質等) 製品(品質管検査) 血液中物質(コレステロール・血糖値等) 水分析(生活関連) 尿中物質(たんぱく・糖等) 製造工程 排水・排ガス VOC 土壌汚染物質 原材料(受入検査) 残留農薬 アレルギー物質 ダイオキシン類・PCB 環境ホルモン(内分泌攪乱性物質) 残留性抗菌剤 食品添加物 たんぱく質・アミノ酸 廃棄物 大気汚染物質 残留性有害物質 図 Ⅱ-3 係わりのある項目についての上位 20 項目 係わりのある項目に関してみると、水分析(環境関連)、RoHS 関連、製品(品質管理)、血液 中物質、水分析(生活関連)、尿中物質と続き、比較的ルーチンワークの分析が多くなっている。 109 これらの「関心のある項目」、「係わりのある項目」の各々についての分野別の集計結果を図Ⅱ -4 に示す。 関心のある項目 係わりのある項目 他 製 造 セ キ ・工 業 ュ そ の リ テ ィー セ ス プ バ イ オ ロ ・創 薬 境 環 健 康 食 ・医 品 療 350 300 250 200 150 100 50 0 図Ⅱ-4 関心のある項目、係わりのある項目の分野別集計 全体的には環境関係が関心、係わり、共に多くなっている。 「係わりのある項目」に対して、「関心のある項目」の関係をプロットした結果を図Ⅱ-5 に示 す。 25 Ⅱ区分 Ⅲ区分 水分析(環境) 20 y = 0.4927x 係わりのある項目 RoHS 15 アレルギー ダイオキシン タンパク質 10 環境ホルモン 残留農薬 食品添加物 アスベスト Ⅰ区分 5 感染症 テロ 爆発性 バイオメトリック 0 0 5 図Ⅱ-5 Ⅳ区分 成人病 麻薬 10 15 20 関心のある項目 ストレス 25 30 35 「係わりのある項目」に対する「関心のある項目」の比率 110 40 図では関心のある項目を横軸に取り、両者の相関式を求めた。また、 「関心のある項目」一項 目あたりの平均件数、及び「係わりのある項目」一項目あたりの件数(平均)で区切り、Ⅰか らⅣ区分に分けた。本文中では平均部分が1となるように縦軸、横軸共に規格化し、グラフ化 しているが、内容は同じである。 グラフにおいて、Ⅰ区分は関心、係わり共に少ないグループで、既に分析需要がなくなって いるか、あるいはまだ分析需要が熟していない。Ⅱ区分は係わりが多いが関心は低いグループ で、現在日常におこなわれているものがほとんどである。Ⅲ区分は係わりも関心も高いグルー プに属し、現在のニーズを反映していると思われる。Ⅳ区分は係わりが低いが関心は高い部分 であり、特に将来ニーズが高いと考えられる。 Ⅱ-3.2で○印を付けた項目を分析・測定する目的はなんですか? 分野毎の「分析・測定を行う目的」を図Ⅱ-3-1 に示す。 分析・測定を行う目的を分野及び分析・測定目的の各々の件数を示した。環境分野の件数が多く、特 に公的規制対応が多いことがわかる。 90 80 70 60 50 件数 40 30 20 その他 作業環境の確認 依頼分析 製品開発 10 図Ⅱ-3-1 公的規制対応 その他 セキュリティ 自主管理基準の対応 製造・工業プロセス 環境 製品の品質管理 バイオ・創薬 分野 健康・医療 食品 0 分析測定目的 分野毎の分析を行う目的 111 「分析・測定を行う目的」を各分野毎に展 その他 9% 作業環境の確 認 3% 開した図を以下に示す。 図Ⅱ-3-2 は食品分野について示してい 公的規制対応 21% 依頼分析 17% る。 自主管理基準 の対応 16% 151件 公的規制対応が 21%、依頼分析、製品開発、 製品の品質管理が 17%、自主管理が 16% 製品開発 17% の順になっている。 製品の品質管 理 17% 図Ⅱ-3-2 食品分野の分析・測定目的 図Ⅱ-3-3 は健康・医療分野について示し 公的規制対応 9% ている。 製品開発が 29%、依頼分析が 15%公的規 その他 33% 自主管理基準 の対応 5% 製品の品質管 理 5% 制対応が 9%の順となっている。 85件 作業環境の確 認 4% 図Ⅱ-3-3 作業環境の確 認 7% 公的規制対応が 33%、依頼分析が 22%、 依頼分析 15% 健康・医療分野の分析・測定目的 図 Ⅱ-3-4 は環境分野について示してい る。 製品開発 29% その他 7% 公的規制対応 33% 製品開発が 19%と続く。 依頼分析 22% 254件 自主管理基準 の対応 9% 製品開発 19% 図Ⅱ-3-4 112 製品の品質管 理 3% 環境分野の分析・測定目的 公的規制対応 6% 製品の品質管 理 6% 図Ⅱ-3-5 はバイオ・創薬分野につい その他 28% て示している。 製品開発が 35%、依頼分析が 25%で あり、この 2 項目で 60%を占める。 36件 製品開発 35% 依頼分析 25% 図Ⅱ-3-5 バイオ・製薬分野の分析・測定目的 作業環境の確認 5% その他 1% 図Ⅱ-3-6 は製造・工業プロセス分野 公的規制対応 9% 依頼分析 13% について示している。 自主管理基準の対応 21% 製 品の品質管理が 29%、製品開発が 22%、自主管理基準の対応が 21%の順 111件 製品開発 22% になっている。 製品の品質管 理 29% 図Ⅱ-3-6 製造・工業プロセス分野の分析・測定目的 図Ⅱ-3-7 はセキュリティ分野につ いて示している。 公的規制対応が 23%、依頼分析が 19%、 その他 10% 公的規制対応 23% 作業環境の確 認 10% 製品開発が 18%と続く。 21件 依頼分析 19% 製品開発 18% 図Ⅱ-3-7 113 自主管理基準 の対応 10% 製品の品質管 理 10% セキュリティ分野の分析・測定目的 「分析・測定の目的」毎に見た各分野を以下に示す。 図Ⅱ-3-8 は公的規制対応について示してい 製造・工業プ ロセス 7% る。 環境分野が 59%と突出しており、以下、食品が セキュリティ 4% 食品 23% バイオ・創薬 1% 23%、製造・工業プロセスが 7%と続く。 健康・医療 6% 141件 環境 59% 図 Ⅱ-3-8 図Ⅱ-3-9 は製品の自主管理基準の対応につ 公的規制対象と各分野 セキュリティ 3% いて示している。 製造・工業プロセスが 31%、食品及び環境が 食品 30% 製造・工業 プロセス 31% 30%占め、この 3 項目で 91%を占める。 78件 健康・医療 5% 環境 31% 図Ⅱ-3-9 自主管理基準の対応と分野 セキュリティ 3% 図Ⅱ-3-10 は製品の品質管理について示して いる。 食品 35% 製造・工業プロセスが 43%、食品が 35%と 突出しており、この 2 項目で 78%を占める。 製造・工業 プロセス 43% 75件 健康・医療 5% バイオ・創薬 3% 図Ⅱ-3-10 114 環境 11% 製品の品質管理と分野 図Ⅱ-3-11 は製品開発の対応について示 その他 1% セキュリティ 3% している。 食品 18% 製造・工業 プロセス 17% 環境が 34%を占め、以下食品および健 康・医療が 18%、製造・工業プロセスが 17%と続く。 139件 バイオ・創薬 9% 健康・医療 18% 環境 34% 図Ⅱ-3-11 図Ⅱ-3-12 は依頼分析について示している。 環境分野が 48%と突出しており、以下、食 品が 20%、製造・工業プロセス及び健康・ 製造・工業 プロセス 11% 製品開発と分野 セキュリティ 3% 食品 20% バイオ・創薬 7% 医療が 12%と続く。 健康・ 医療 11 % 122件 環境 48% 図Ⅱ-3-12 依頼分析と各分野 セキュリティ 6% 図Ⅱ-3-13 は作業環境の確認について示し 食品 13% ている。 健康・医療 9% 製造・工業 プロセス 16% 環境が 56%を占め、以下製造・工業プロセ スが 16%、食品が 13%と続く。 32件 環境 56% 図Ⅱ-3-13 115 作業環境の確認と分野 「分析・測定の目的」の詳細 食品分野における「分析・測定の目的」の詳細を図Ⅱ-3-14に示す。 食品分野の目ぼしい分析対象が示されている。やはり、公的規制対応、自主管理基準の対応、 製品の品質管理が多く、安全・安心に気を使っていることが伺える。 0% 20% 6 1 残留農薬 糖度・熟成度 2 2 0 4 3 2 2 2 脂質 3 3 1 1 3 公的規制対応 依頼分析 1 1 1 1 2 2 1 2 4 自主管理基準の対応 作業環境の確認 図Ⅱ-3-14 1 2 3 1 1 3 マイコトキシン その他の食品分析 1 2 1 2 2 1 2 2 3 2 2 4 2 4 1 2 3 2 2 ビタミン・ミネラル 2 2 2 22件 4件 3件 5件 16件 18件 9件 14件 11件 13件 12件 9件 5件 10件 1 2 3 3 1 4 1 1 4 遺伝子組換食品 水分・pH 0 2 2 4 100% 1 6 食品添加物 4 1 1 残留性抗菌剤 80% 1 1 鮮度 たんぱく質・アミノ酸 60% 1 塩分濃度 食中毒菌(生菌他) 40% 製品の品質管理 その他 製品開発 食品分野の分析対象別の分析・測定の目的 健康・医療分野における「分析・測定の目的」の詳細を図Ⅱ-3-15 に示す。 健康・医療分野の目ぼしい分析対象が示されている。公的規制対応、製品の品質管理が多く、 安全・安心に気を使っていることが伺える。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 10件 ストレス 1 1 1 成人病 1 1 1 7 アレルギー物質 1 4 1 5件 1 4 4 1 1 1 4 8 3 1 自主管理基準の対応 作業環境の確認 2件 2 7 2 8件 3 1 3 血液中物質(コレステロール・血糖値等) 図Ⅱ-3-15 3 2 ドーピング薬物 公的規制対応 依頼分析 1 1 感染症 その他 1 3 先天性代謝異常 尿中物質(たんぱく・糖等) 3 4 2 製品の品質管理 その他 17件 22件 12件 3件 製品開発 健康・医療分野の分析対象別の分析・測定の目的 116 6件 環境分野における「分析・測定の目的」の詳細を図Ⅱ-3-16 に示す。 環境分野の目ぼしい分析対象が示されている。やはり、公的規制対応が最も多く、次に依頼 分析が続いている。 0% 10% 20% 30% 3 ダイオキシン類・PCB 3 酸性雨(pH・電気伝導率) 60% 70% 2 3 2 2 2 13 5 アスベスト 5 2 2 プラスチック材料判定 2 6 VOC 残留性有害物質 土壌汚染物質 水分析(生活関連) 水分析(環境関連) 7 1 3 2 1 4 3 3 4 2 2 1 9 7 5 1 製品開発 1 3 3 3 2 製品の品質管理 1 1 2 4 4 1 2 3 3 2 自主管理基準の対応 図Ⅱ-3-16 1 2 2 2 2 1 5 5 3 1 3 1 5 5 6 9 11 大気汚染物質 その他 4 2 温暖化ガス 100% 2 5 3 RoHS関連物質等) 90% 3 3 1 電磁波・漏洩X線 80% 5 1 1 4 廃棄物 50% 3 6 4 環境ホルモン(内分泌攪乱性物質) 公的規制対応 40% 1 依頼分析 作業環境の確認 17件 14件 10件 12件 5件 34件 13件 10件 7件 21件 15件 15件 18件 28件 30件 5件 その他 環境分野の分析対象別の分析・測定の目的 バイオ・医薬分野における「分析・測定の目的」の詳細を図Ⅱ-3-17 に示す。 バイオ・医薬分野の目ぼしい分析対象が示されている。まだ、研究段階にあることなどから データ数は少ない。またこの分野は創薬を主に動いていることから、製品開発、依頼分析(こ れは委託分析も含む)が多く見られる。 0% 10% 20% 30% 40% 50% 2 ゲノム 80% 90% 100% 1 4件 1 1件 5 プロテオーム 3 1 メタボローム 1 1 1 5 2 1 1 自主管理基準の対応 図Ⅱ-3-17 1 製品の品質管理 製品開発 1 依頼分析 作業環境の確認 バイオ・医薬分野の分析対象別の分析・測定の目的 117 10件 3件 3 その他のHTS 9件 6件 5 変異原性・毒性 公的規制対応 70% 1 トランスクリプトーム HTS 60% 3件 その他 製造・工業プロセス分野における「分析・測定の目的」の詳細を図Ⅱ-3-18 に示す。 製造・工業プロセス分野の目ぼしい分析対象が示されている。まだ、自主管理基準の対応、 製品の品質管理および製品開発が多く見られる。 0% 10% 20% 4 原材料(受入検査) 30% 40% 50% 5 1 6 8 製品(品質管検査) 2 7 12 3 70% 80% 11 製造工程 排水・排ガス 60% 6 2 90% 5 100% 7 5 28件 3 24件 2 7 5 4 5 1 34件 25件 0件 その他 公的規制対応 依頼分析 図Ⅱ-3-18 自主管理基準の対応 作業環境の確認 製品の品質管理 その他 製品開発 製造・工業プロセス分野の分析対象別の分析・測定の目的 セキュリティ分野における「分析・測定の目的」の詳細を図Ⅱ-3-19 に示す。 セキュリティ分野の目ぼしい分析対象が示されている。分野が限定されるため、データ数は 少ない。情報をオープンにできないなど特殊な事情もある。そのため、各目的に分散している。 0% 10% 20% 30% 2 麻薬・覚醒剤・抗精神薬 40% 50% 1 1 産業保安(ガス漏れ等) 70% 80% 90% 3 2 爆発性 60% 1 1 1 1 100% 7件 4件 1 5件 2 1件 1 バイオメトリック 4件 1 テロ対策 1 1 1 0件 その他 公的規制対応 自主管理基準の対応 図Ⅱ-3-19 製品の品質管理 製品開発 依頼分析 作業環境の確認 セキュリティ分野の分析対象別の分析・測定の目的 118 その他 Ⅱ―4 その分析・測定場所はどこですか。 スクリーニングを実際におこなっている分析・測定場所についての設問では、計 434 件の回 答を得た。設問の 7 分野についての集計を図Ⅱ-4-1 に示す。回答数では、環境、食品、製造・ 工業プロセスの順となった。 140 120 100 80 60 40 20 0 図 Ⅱ-4-1 現場 その他 セキュリティ 製造・工業プロセス バイオ・創薬 環境 健康・医療 食品 その他 分析室 分析・測定場所(分野別) 次に、分析・測定場所を、現場、分析室、その他の三択として、分野別にその比率を見たも のが図Ⅱ-4-2 である。現場分析の割合の多い分野として、セキュリティ,健康・医療の 2 つの 分野が目立った。続いて、製造・工業プロセス、環境、食品の順であった。 現場 食品 9 その他 74 3 30 健康・医療 環境 分析室 31 34 126 バイオ・創薬 2 製造・工業プロセス 1 22 33 4 14 5 1 その他 図 Ⅱ-4-2 12 30 セキュリティ 0% 3 20% 40% 60% 80% 分析・測定場所の分野別比率 119 100% スクリーニング・センシングによる迅速分析の典型的目的の一つはサンプルをラボに持ち帰 るのではなく、現場で極力リアルタイムに結果をもとめることが考えられる。そこで、「現場」 に焦点を当て、各分野で、実際に行われている分析内容をみることとした。 実際に現場分析を行っている分野の比率を見たものが図Ⅱ-4-3 である。予想されたとおり、 回答数 112 のうち、環境、健康・医療、製造・工業プロセスの順で、これらが全体の 3/4 を占 めることが分かる。 エラー! リンクが正しくありません。 図Ⅱ-4-3 現場分析が行われている分野 食品分野における現場分析の回答数 9 のうち、正菌を含む食中毒菌の検出、残留農薬、食品 添加物、マイコトキシンの順に安全性確認の試験として行われていることが分かる(図Ⅱ-4-4)。 塩分濃度 11% 食中毒菌(生 菌他) 22% 食品添加物 11% 9件 水分・pH 11% マイコトキシ ン 11% 残留農薬 23% その他の食 品分析 11% 図Ⅱ-4-4 食品分野における現場分析の内容 120 健康・医療分野における現場分析の内容では、回答数 30 のうち、血液中物質(コレステロ ール・血糖値等)、尿中物質(たんぱく・糖等)、ストレス物質、アレルギー物質の検出の 4 種で 全体の 3/4 を占めることが分かる。件数こそ少ないがまた、ドーピング薬物の検出が現場で行 われている点も注目される(図Ⅱ-4-5)。 ストレス 17% 尿中物質(た んぱく・糖等) 20% アレルギー物 質 13% 感染症 10% 30件 血液中物質 (コレステロー ル・血糖値 等) 23% 図Ⅱ-4-5 その他 7% ドーピング薬 物 7% 成人病 3% 健康・医療分野における現場分析の内容 環境分野での現場分析は総数 34 件で、内容的にも 10 項目と多岐に亘る。この内訳をみると、 大気関連 27%、土壌関連 24%、水質関連 18%の順となる(図Ⅱ-4-6)。 水分析(環境 水分析 環境ホルモン 関連) (生活関連) (内分泌攪乱 9% 9% 性物質) 土壌汚染物 6% 質 酸性雨(pH・ 9% 電気伝導率) 6% VOC 15% ダイオキシン 類・PCB 17% 図Ⅱ-4-6 電磁波・漏洩 X線 6% 34件 その他 17% 大気汚染物 質 6% 環境分野における現場分析の内容 121 製造・工業プロセス分野における現場分析の内容をみると、計 22 件のうち、材料、製造工 程、検査、排水・排ガスと、生産の 4 プロセスでまんべんなく実施されていることが分かる(図 Ⅱ-4-6)。 排水・排ガス 27% 原材料(受入 検査) 23% 22件 製造工程 27% 図Ⅱ-4-6 製品(品質管 検査) 23% 製造・工業プロセス分野における現場分析の内容 セキュリティ関連分野での現場分析例は、計 14 件あり、保安、薬物、爆発物に加え、テロ対 策、バイオメトリックといった新しい分野が注目される(図Ⅱ-4-7)。 麻薬・覚醒 剤・抗精神薬 15% 爆発性 15% 産業保安(ガ ス漏れ等) 47% 14件 テロ対策 15% バイオメトリッ ク 8% 図Ⅱ-4-7 セキュリティ分野における現場分析の内容 122 Ⅱ―5 分析・測定頻度はどのくらいですか。 実際におこなっているスクリーニング分析・測定の頻度についての設問では、計 414 件の回 答を得た。分析・測定の頻度を、連続測定、毎日分析、週1・2 回分析、月 1・2 回分析、必要 に応じて、の 5 種に分け、分野別にその比率を見たものが図Ⅱ-5-1、図Ⅱ-5-2 である。 エラー! リンクが正しくありません。 図Ⅱ-5-1 分析・測定頻度(分野別) 123 回答数順では、「必要に応じて」が圧倒的に多い結果となった。週1・2 回分析、月 1・2 回 分析には、特に有意な傾向は見られなかった。 「連続測定」、 「毎日分析」の内容を見ると、件数 的にはそう目立たないものの、連続分析の比率の高い分野として、環境、製造・工業プロセス の 2 分野が、毎日分析の比率の高い分野では、健康・医療、食品の 2 分野があげられ、対照的 な結果が見て取れる。 連続測定 毎日分析 食品 2 8 週1・2回分析 3 健康・医療 1 13 22 環境 12 7 6 4 バイオ・創薬 6 製造・工業プロセス セキュリティ 1 3 6 41 15 119 2 20 42 2 12 1 0% 必要に応じて 61 3 2 3 1 その他 月1・2回分析 2 20% 図Ⅱ-5-2 40% 1 60% 80% 100% 分析・測定頻度(分野別比率) 先に述べた通り、スクリーニング・センシングによる迅速分析の典型的目的の一つはサンプ ルをラボに持ち帰るのではなく、現場で極力リアルタイムに結果をもとめることが考えられる。 そこで、「連続分析」および「毎日分析」の 2 点に焦点を当て、各分野で、実際に行われてい る分析内容をみることとした。 連続測定を行っている分野の比率を図Ⅱ-5-3 に示す。計 23 件について、予想される通り、 環境が過半数を占め、続いて製造・工業プロセスとなっており、オンラインモニタリングある いはリアルタイムモニタリングが実際的に行われていることがわかる。 124 その他 4% セキュリティ 4% 食品 9% 健康・医療 4% 製造・工業プ ロセス 26% 23件 環境 53% 図Ⅱ-5-3 連続測定を行っている分野 連続測定を行っている分野とその内容について、各分野における具体的実施内容を表Ⅱ-5-1 に示す。環境における VOC や環境・生活関連の水分析、製造・工業プロセスにおける原材料・ 製品のモニタリングが、連続測定として行われていることがわかる。加えて、食中毒菌、感染 症、ダイオキシン・PCB、温暖化ガスなど、従来オンライン分析やリアルタイム分析にはなじ まないと思われたものが挙げられているのが特徴といえる。 表Ⅱ-5-1 分野 食品 健康・医療 環境 製造・工業プロセス セキュリティ その他 連続測定を行っている分野と項目 項目 水分・pH 食中毒菌(生菌他) 感染症 VOC 水分析(環境関連) ダイオキシン類・PCB 水分析(生活関連) プラスチック材料判定 温暖化ガス 製造工程 製品(品質管検査) 原材料(受入検査) 排水・排ガス 産業保安(ガス漏れ等) その他 125 件数 1 1 1 3 3 2 2 1 1 2 2 1 1 1 1 計 23 次に、毎日分析を行っている分野に着目して、その比率を図Ⅱ-5-4 に示す。計 45 件につい て、健康・医療が約半数を占め、続いて食品、環境となっている。オンラインモニタリングあ るいはリアルタイムモニタリングの実施を示唆した連続分析とは対照的な傾向を示している。 製造・工業プ ロセス 7% セキュリティ 2% 食品 18% バイオ・創薬 9% 45件 環境 16% 健康・医療 48% 図Ⅱ-5-4 毎日分析を行っている分野 各分野において、毎日分析を行っているその具体的実施内容を表Ⅱ-5-2 に示す。環境では、 RoHS、アスベスト、土壌汚染物質が挙げられている。食品では、残留農薬、ビタミン・ミネ ラルが挙げられている。健康・医療分野では、感染症、尿中物質(たんぱく・糖等)、血液中物 質(コレステロール・血糖値等)、ドーピング薬物などが注目される。 表Ⅱ-5-2 毎日分析を行っている分野とその項目 分野 食品 健康・医療 環境 バイオ・創薬 製造・工業プロセス セキュリティ 項目 残留農薬 食中毒菌(生菌他) ビタミン・ミネラル 尿中物質(たんぱく・糖等) 件数 4 2 2 5 血液中物質(コレステロール・血糖値等) 5 感染症 4 アレルギー物質 3 ストレス 2 成人病 2 ドーピング薬物 1 水分析(生活関連) 2 水分析(環境関連) 2 RoHS関連物質等) 1 アスベスト 1 土壌汚染物質 1 変異原性・毒性 2 HTS(ハイスループットスクリーニング) 1 その他のHTS 1 排水・排ガス 2 原材料(受入検査) 1 麻薬・覚醒剤・抗精神薬 1 計 45 126 Ⅱ−6 分析・測定濃度はどのレベルですか。 実際におこなわれているスクリーニング分析・測定の濃度に関する設問では、計 455 件の回 答を得た。回答数順では、環境、製造・工業プロセス、食品、健康・医療の順であった。次に、 分析・測定の濃度レベルを、%、ppm、ppb、ppb 以下、mM、μM、nM、pM、その他の単位 の 7 種類に分け(但し、M は mol/L)、分野別の集計をみたものが図Ⅱ-6-1 である。 80 70 60 50 40 その他の単位 pM nM μM mM ppb以下 ppb ppm % 30 20 図Ⅱ-6-1 その他 セキュリティ 製造・工業プロセス バイオ・創薬 環境 健康・医療 0 食品 10 分析・測定の濃度(分野別) 127 分野ごとに分析・測定の濃度レベルが違うのは当然といえるが、使用されている濃度単位系 が異なることも明らかである。そこで、質量パーセント系と、モル濃度系の各々について分野 別にその比率を見たものが図Ⅱ-6-2∼図Ⅱ-6-3 である。 エラー! リンクが正しくありません。 図Ⅱ-6-2 分析・測定の濃度レベル (質量パーセント系) 26 食品 22 7 環境 15 71 2 バイオ・創薬 2 17 4 33 1 11 4 20% 2 40% 60% 80% 図Ⅱ-6-3 分析・測定の濃度レベル (質量パーセント系) 128 1 4 2 その他 0% 57 9 製造・工業プロセス セキュリティ 26 3 健康・医療 ppb以下 ppb ppm % 100% 20 pM nM μM 図Ⅱ-6-4 mM その他 セキュリティ 製造・工業プロセス バイオ・創薬 環境 健康・医療 食品 0 分析・測定の濃度レベル (モル濃度系) 食品 2 8 健康・医療 環境 1 2 製造・工業プロセス 1 2 7 11 2 バイオ・創薬 セキュリティ 6 2 その他の単位 pM nM μM mM 1 10 8 30 1 7 9 1 1 10 5 2 1 6 その他 0% 20% 図Ⅱ-6-5 40% 60% 80% 分析・測定の濃度レベル (モル濃度系) 129 100% この結果を踏まえ、以降、分野別に個々の分析内容を挙げ、各々の濃度レベルをみるこ ととした。まず、食品分野における分析・測定の濃度レベルについて、その結果を図Ⅱ-6-6、 図Ⅱ-6-7 に示す。質量パーセント系では、ppb 以下という極低濃度分析の要求は見られず、%、 ppm、ppb レベルがほぼ拮抗する結果となった。モル濃度系の場合も同様に、残留農薬や、 食品添加物、食中毒菌、鮮度などのようにその他の単位系を用いているケースが目立った。 % ppm 残留農薬 ppb ppb以下 2 11 残留性抗菌剤 4 食品添加物 6 2 5 ビタミン・ミネラル 2 2 たんぱく質・アミノ酸 3 遺伝子組換食品 2 1 4 1 水分・pH 1 6 食中毒菌(生菌他) 糖度・熟成度 1 脂質 マイコトキシン 塩分濃度 1 鮮度 1 その他の食品分析 1 3 1 3 1 1 3 0 2 2 4 6 8 10 12 14 図Ⅱ-6-6 食品分野における分析・測定の濃度(質量パーセント系) mM μM nM 残留農薬 1 残留性抗菌剤 1 食品添加物 1 ビタミン・ミネラル 1 たんぱく質・アミノ酸 1 pM その他の単位 2 1 遺伝子組換食品 水分・pH 5 食中毒菌(生菌他) 1 糖度・熟成度 1 1 脂質 マイコトキシン 塩分濃度 鮮度 1 その他の食品分析 1 0 2 1 2 1 3 4 5 6 図Ⅱ-6-7 食品分野における分析・測定の濃度(モル濃度系) 130 健康・医療分野における分析・測定の濃度レベルでは、質量パーセント系では、殆どが%、 ppm レベルであった(図Ⅱ-6-8)。モル濃度系では、血液中物質、尿中物質について、pM レ ベルでの高感度分析が行われていることが分かる(図Ⅱ-6-9)。 % ppm ppb ppb以下 血液中物質 (コレステロール・血糖値等) 1 2 尿中物質(たんぱく・糖等) 1 2 ストレス 成人病 アレルギー物質 1 1 感染症 ドーピング薬物 2 先天性代謝異常 その他 0 1 2 3 4 図Ⅱ-6-8 健康・医療分野における分析・測定の濃度(質量パーセント系) mM μM nM pM 血液中物質 (コレステロール・血糖値等) 4 尿中物質(たんぱく・糖等) 2 ストレス 2 成人病 1 アレルギー物質 その他の単位 1 1 1 4 2 3 4 2 6 3 3 1 1 5 3 4 感染症 5 ドーピング薬物 1 1 先天性代謝異常 2 1 1 その他 0 2 4 6 8 10 12 14 16 図Ⅱ-6-9 健康・医療分野における分析・測定の濃度(モル濃度系) 131 環境分野における分析・測定の濃度レベルについて、図Ⅱ-6-10 の質量パーセント系に見える ように、ppm、ppb レベルが多いものの、VOC やダイオキシン類・PCB のように、ppb 以下の 分析も行われている。一方、図Ⅱ-6-11 では、VOC、大気汚染物質、環境ホルモン、アスベスト のように、その他の単位系を使用しているとの回答も目立った。 % ppm 水分析(環境関連) 2 水分析(生活関連) 2 ppb 12 8 13 VOC 1 5 7 土壌汚染物質 1 大気汚染物質 1 5 4 2 5 廃棄物 1 3 3 4 7 6 残留性有害物質 1 2 2 9 環境ホルモン 1 (内分泌攪乱性物質) 2 3 6 ダイオキシン類・PCB 1 4 1 2 1 温暖化ガス 1 2 アスベスト 9 9 RoHS関連物質等) 1 酸性雨(pH・電気伝導率) ppb以下 2 2 プラスチック材料判定 1 1 1 電磁波・漏洩X線 1 その他 1 1 1 0 図Ⅱ-6-10 5 10 15 20 25 30 環境分野における分析・測定の濃度(質量パーセント系) mM μM nM pM その他の単位 水分析(環境関連) 水分析(生活関連) 1 RoHS関連物質等) 3 VOC 1 ダイオキシン類・PCB 土壌汚染物質 大気汚染物質 1 環境ホルモン (内分泌攪乱性物質) 1 1 1 残留性有害物質 廃棄物 1 酸性雨(pH・電気伝導率) 1 温暖化ガス アスベスト 1 プラスチック材料判定 1 電磁波・漏洩X線 1 1 その他 0 1 132 2 3 4 図Ⅱ-6-11 環境分野における分析・測定の濃度(モル濃度系) バイオ・創薬分野における分析・測定の濃度レベルでは、予想されたように、図Ⅱ-6-12 の通 り、質量パーセント系での ppb 以下あるいは、図Ⅱ-6-13 の通り、モル濃度系での pM オーダー のような高感度分析は行われていないことが分かる。 % ppm HTS (ハイスループットスクリーニング) 1 プロテオーム 1 変異原性・毒性 1 ppb ppb以下 1 1 1 1 メタボローム トランスクリプトーム ゲノム 1 0 図Ⅱ-6-12 1 2 3 4 バイオ・創薬分野における分析・測定の濃度(質量パーセント系) mM μM nM HTS (ハイスループットスクリーニング) pM 1 プロテオーム 4 2 変異原性・毒性 1 メタボローム 1 トランスクリプトーム その他の単位 1 1 3 1 2 2 ゲノム 1 0 1 2 133 3 4 5 6 7 図Ⅱ-6-13 バイオ・創薬分野における分析・測定の濃度(モル濃度系) 製造・工業プロセス分野における分析・測定の濃度レベルを図Ⅱ-6-14、図Ⅱ-6-15 に示 す。この領域では、品質管理検査、製造工程、原材料受入検査において、pM レベルでの高 感度分析が実際的に行われていることが分かる。 % ppm 製品(品質管検査) 3 製造工程 1 8 2 4 1 4 8 1 0 3 9 3 排水・排ガス ppb以下 8 2 原材料(受入検査) 図Ⅱ-6-14 ppb 3 6 8 10 12 14 16 製造・工業プロセス分野における分析・測定の濃度(質量パーセント系) mM μM nM 製品(品質管検査) pM 1 製造工程 その他の単位 2 1 2 原材料(受入検査) 1 排水・排ガス 0 図Ⅱ-6-15 1 2 3 4 5 製造・工業プロセス分野における分析・測定の濃度(モル濃度系) 134 セキュリティ分野における分析・測定の濃度レベルの結果を、図Ⅱ-6-16 および図Ⅱ-6-16 に示す。テロ対策、バイオメトリックについては、pM レベルでの分析が行われているほか、 質量パーセント系やモル濃度系とは別の単位系での濃度レベル評価が目立つのが、この分 野の特徴といえる。 % ppm ppb ppb以下 産業保安(ガス漏れ等) 1 2 麻薬・覚醒剤・抗精神薬 1 2 爆発性 1 テロ対策 1 1 バイオメトリック 0 図Ⅱ-6-16 1 2 3 4 5 セキュリティ分野における分析・測定の濃度(質量パーセント系) mM 産業保安(ガス漏れ等) 1 麻薬・覚醒剤・抗精神薬 1 爆発性 2 テロ対策 1 1 バイオメトリック 1 1 0 図Ⅱ-6-17 その他の単位 pM nM μM 1 2 3 セキュリティ分野における分析・測定の濃度(モル濃度系) 135 Ⅱ−7 分析・測定の精度はどのくらいですか。 スクリーニングに関する「分析・測定の精度」についての設問では、439 件の回答があり、 その内約 63 %が「定量」という回答であった。 分野毎に、必要とする「分析・測定の精度」についての回答を、 「定量」、 「半定量」、 「基準値」 に分類した結果を、図Ⅱ-7-1 に示す。 「定量」を目的とする分野が多く見られるが、特に環境で「定量」と回答した件数が多く、 食品、製造・工業プロセス、健康・医療と続いている。 また、環境、食品、製造・工業プロセス、健康・医療の分野では、公的規制、品質管理、診 断で必要とされる「基準値による分析」と回答した件数も比較的多く見られた。 112 120 100 80 51 60 45 35 20 19 14 13 14 18 図Ⅱ-7-1 4 分析精度 136 セ キュリティ 0 健 康 ・医 療 製 造 ・工 業 プロ セ ス 食品 環境 10 12 1 6 0 5 0 その他 13 23 バ イオ ・創 薬 40 0 44 定量 半定量 基準値 図Ⅱ-7-2 に、全回答を「定量」、 「半定量」、 「基 基準値 17% 準値」に分類した図を示す。 全回答 439 件の内、63 % が「定量」を目的と しており、20 %が「半定量」、17 %が「基準値」 439 件 であった。 半定量 20% 定量 63% 図Ⅱ-7-2 分析精度(全回答) 「分析・測定の精度」を、分野毎に展開した図を以下に示す。 基準値 14% 図Ⅱ-7-3 に、環境分野について展開し た図を示す。 全回答 170 件の内、65 % が「定量」 170 件 を目的としており、21 %が「半定量」、 14 %が「基準値」であった。 半定量 21% 図Ⅱ-7-3 図Ⅱ-7-4 に、食品分野について展開した図 定量 65% 分析精度(環境) 基準値 23% を示す。 全回答 83 件の内、61 % が「定量」を目的 としており、16 %が「半定量」、23 %が「基 83 件 準値」であった。 「基準値」の件数が多い具体的項目としては、 残留農薬、食品添加物、残留性抗菌剤が挙げ 半定量 16% 定量 61% られる。 図Ⅱ-7-4 137 分析精度(食品) 図Ⅱ-7-5 に、製造・工業プロセスの分野 基準値 23% について展開した図を示す。 全回答 77 件の内、59 % が「定量」を目 的としており、18 %が「半定量」、23 %が 77 件 「基準値」であった。 定量 59% 半定量 18% 図Ⅱ-7-5 分析精度(製造・工業プロセス) 基準値 15% 図Ⅱ-7-6 に、健康・医療の分野につい て展開した図を示す。 全回答 68 件の内、64 % が「定量」を 目的としており、21 %が「半定量」、15 % 68 件 が「基準値」であった。 半定量 21% 図Ⅱ-7-6 図Ⅱ-7-7 に、セキュリティの分野につい 定量 64% 分析精度(健康・医療) 基準値 0% 半定量 24% て展開した図を示す。 全回答 17 件の内、76 % が「定量」を目的 としており、 「基準値」という回答はなかっ 17 件 た。 定量 76% 図Ⅱ-7-7 138 分析精度(セキュリティ) 基準値 22% 図Ⅱ-7-8 に、バイオ・創薬の分野について示 定量 52% す。 全回答 23 件の内、52 % が「定量」を目的と 23 件 しており、26 %が「半定量」、22 % が「基準 値」であった。 半定量 26% 図 Ⅱ-7-8 Ⅱ−8 分析精度(バイオ・創薬) 分析・測定量(検体数、検体量)はどのくらいですか。 スクリーニング分析を行う上で、多数の検体を処理することを余儀なくされることが予想さ れるため、一体どのような分野で検体数が多いのか、少ないのか大変興味が持たれるところで ある。 分析・測定量を検体数の視点から見たものを図Ⅱ-8-1 に示す。全般に検体数 10 以下の最も 少ないところが多く、分野別には、環境、食品、製造・工業プロセスの順である。一方、健康・ 医療分野では、検体数 101∼500 が最も多く、注目に値する。 25 20 15 10 5 検体数10以下 検体数11∼50 0 検体数51∼100 図Ⅱ-8-1 139 他 そ の セ キ ュ リ テ ィ ロ セ ス ・工 業 プ イ オ ・創 薬 製 境 環 検体数5 01以上 造 バ 療 康 ・医 健 食 品 検体数101∼50 0 食品 分野別の検体数を図Ⅱ-8-2 に示す。 検体数51∼ 100 10% 食品分野では、検体数 10 以下が、90%と 大多数を占めている。 21件 検体数10以 下 90% 図Ⅱ-8-2 健康・医療 検体数501以 検体数10以 上 健康・医療分野での、検体数を図Ⅱ-8-3 下 5% に示す。本分野では、他の分野と異なり検体数 18% 検体数101∼ 500 101 から 500 が、最も多い。また、検体数51 41% 以上が、全体の半分以上の 64%と大多数を 22件 占めている。 検体数11∼ 50 18% 検体数51∼ 100 18% 図Ⅱ-8-3 検体数51 ∼100 環境分野での、検体数を図Ⅱ-8-4 に示す。 環境 8% 本分野では、検体数 10 以下と少ないものが 全体の 84%を占めている。 検体数11 ∼50 8% 26件 検体数10 以下 84% 図Ⅱ-8-4 140 バイオ・創薬 バイオ・創薬分野の、検体数を図Ⅱ-8-5 検体数10以下 検体数101∼ に示す。本分野では、検体数 100 以下が、 20% 500 20% 80%を占めている。 5件 検体数11∼ 検体数51∼ 50 100 40% 20% 図Ⅱ-8-5 製造・工業プロセス 検体数11∼ 50 8% 製造・工業プロセス分野の、検体数を 図Ⅱ-8-6 に示す。本分野では、 検体数 10 以下が、92%と大多数を占めている。 12件 検体数10以 下 92% 図Ⅱ-8-6 セキュリティ セキュリティ分野の、検体数を図Ⅱ-8-7 に示す。本分野では、検体数 10 以下が全てを 占めている。 2件 検体数10 以下 100% 図Ⅱ-8-7 141 検体数 10 以下が、比率として多い分野は、セキュリティ、製造・工業プロセス、食品、環 境の順である。一方、健康・医療分野では、検体数 101 から 500 が、最も多く、医療現場では、 多くの試料の分析に追われていることが伺える。 検体数 19 食品 4 健康・医療 4 2 4 9 1 22 環境 1 バイオ・創薬 2 2 1 2 1 0% 20% 40% 26 12 2 2 セキュリティ 22 5 1 11 製造・工業プロセス 21 60% 検体数10以下 検体数11∼50 検体数101∼500 検体数501以上 80% 100% 検体数51∼100 図Ⅱ-8-8 食品分野で検体数 10 以下は、食品添加物、残留農薬、ビタミン・ミネラル、脂質の順であ る。 検体数10以下(食品) 食品添加物 3 残留農薬 3 脂質 2 2 水分・pH 2 ビタミン・ミネラル 糖度・熟成度 1 1 1 遺伝子組換食品 1 残留性抗菌剤 1 たんぱく質・アミノ酸 食中毒菌(生菌他) 2 その他の食品分析 0 1 2 図Ⅱ-8-9 142 3 4 健康・医療分野で、検体数が多い(101∼500)のは、ストレス、尿中物質(たんぱく。糖等)、 血液中物質(コレステロール・血糖値等)、アレルギー物質、ドーピング薬物関連の分析である ことがわかる。 検体数101∼500(健康・医療) ストレス 2 尿中物質(たんぱく・糖等) 2 血液中物質(コレステロール・血糖値等) 2 アレルギー物質 1 ドーピング薬物 1 成人病 1 0 1 2 3 図Ⅱ-8-10 環境分野で、検体数が、少ないのは、残留性有害物質、水分析(環境関連)、水分析(生活関 連)、土壌汚染物質、大気汚染物質、VOC 等の 分析であることがわかる。 検体数10以下(環境) 3 残留性有害物質 水分析(生活関連) 2 2 土壌汚染物質 2 大気汚染物質 2 VOC 2 2 水分析(環境関連) プラスチック材料判定 温暖化ガス 1 電磁波・漏洩X線 1 廃棄物 1 環境ホルモン(内分泌攪乱性物質) ダイオキシン類・PCB 1 1 RoHS関連物質等) 1 その他 1 0 1 図Ⅱ-8-11 143 2 3 4 製造・プロセス分野で検体数が少ないのは、製造工程、製品(品質検査)、原材料(受入検査) 等の分析であることがわかる。 検体数10以下(製造・プロセス) 4 製造工程 3 製品(品質検査) 原材料(受入検査) 2 排水・排ガス 2 0 1 2 3 4 5 図Ⅱ-8-12 分析・測定量を検体量(重さ)の視点から見たものを図Ⅱ-8-13 に示す。検体量が、101g以 上と重い分野は、環境分野、健康・医療、製造・工業プロセスである。一方、検体量が、著しく 軽い、少ない分野は、健康・医療分野、環境、バイオ・創薬である。健康・医療分野は、二分 されているのが、注目に値する。 4 3 2 1 検体量101g以上 そ の 他 ィ テ ュ リ セ キ 造 ・工 業 プ ロ ・創 セ ス 薬 検体量μg/μL 製 環 境 検体量㎎/mL バ イ オ ・医 療 検体量1∼100g 健 康 食 品 0 図Ⅱ-8-13 144 健康・医療 健康・医療分野においては、極微量の 検体量101g 検体量mg以下が 67%と検体量 101g以上 以上 33% 33%と極端に分かれているのが注目に値する。 検体量μg/ μL 45% 9件 検体量㎎ /mL 22% 図Ⅱ-8-14 環境 環境分野においても、極微量の検体量mg以下が 検体量μ g/μL 14% 43%と検体量 101g以上 57%と極端に分かれて いるのが注目に値する。 7件 検体量㎎ /mL 29% 検体量101 g以上 57% 図Ⅱ-8-15 検体量 4 健康・医療 環境 1 1 食品 1 バイオ・創薬 製造・工業プロセス 2 2 検体量μg/μL 7 4 1 1 1 4 2 3 1 セキュリティ 0% 9 3 20% 40% 検体量㎎/mL 図Ⅱ-8-16 145 1 60% 検体量1∼100g 80% 100% 検体量101g以上 Ⅱ−9 分析・測定コスト(処理時間、価格)はどのくらいですか。 スクリーニング分析を行う時、多数の検体を処理することを余儀なくされることが予想され るため、処理時間や一検体の処理価格は、大変重要な分析要素となる。 分析・測定コストを処理時間の視点から見たものを図Ⅱ-9-1 に示す。全般的に処理時間 10 分以内がほぼ全分野において多く、その中でも、環境、健康・医療、食品の順である。 処理時間 14 12 10 8 6 4 2 処理時間10分以内 処理時間11∼60分 処理時間1∼6時間 0 境 ・工 造 製 図Ⅱ-9-1 146 ィ リ テ ュ セ キ 業 プ ロ セ ス イ オ ・創 薬 環 処理時間600時間以上 バ 健 康 ・医 療 食 品 処理時間6∼600時間 食品分野での、処理時間を図Ⅱ-9-2 に示す。鮮度か命である、分野では当然の結果として、 処理時間 10 分以内が、100%を占めている。 一方、健康・医療分野での、処理時間を図Ⅱ-9-3 に示す。処理時間 10 分以内が 38%と約半分 以下に対して、11 分以上 600 時間未満が、半数以上の 62%と多いことは、注目に値する。命 を扱う医療分野での、処理時間短縮なくしてスクリーニングの拡大は望めない。 健康・医療 食品 処理時間6∼ 600時間 4% 処理時間1∼ 6時間 17% 処理時間10 分以内 7件 24件 38% 処理時間11 処理時間10分 ∼60分 以内 41% 100% 図Ⅱ-9-2 図Ⅱ-9-3 環境分野での、処理時間を図Ⅱ-9-4 に示す。処理時間 10 分から 60 分までが、82%と大多 数を占めている。一方、600 時間以上が、9%あることは、注目に値する。 バイオ・創薬分野での、処理時間を図Ⅱ-9-5 に示す。処理時間 10 分以内が 71%と新薬開発 に凌ぎを削っている様子が伺える。 環境 バイオ・創薬 処理時間600 時間以上 処理時間1 9% ∼6時間 29% 処理時間1∼ 6時間 9% 7件 22件 処理時間11 処理時間10 ∼60分 処理時間10 分以内 18% 分以内 64% 71% 図Ⅱ-9-4 図Ⅱ-9-5 147 製造・工業プロセス分野での、処理時間を図Ⅱ-9-6 に示す。処理時間 10 分以内が、55%と 大半を占めるのは、生産効率が命の現場としては、当然と言える。 セキュリティ分野での、処理時間を図Ⅱ-9-7 に示す。処理時間 10 分以内が、100%は、安 全を確保する上で、必要不可欠と思われる。 セキュリティ 製造・工業プロセス 処理時間600 時間以上 18 % 処理時間1∼6 時間 処理時間10分 9% 6件 以内 11件 55% 処理時間11∼ 処理時間10 60分 分以内 18% 100% 図Ⅱ-9-6 図Ⅱ-9-7 全分野で、処理時間 10 分以内が、最も多いのは当然として、一方、処理時間が 6∼600 時 間と長い健康・医療分野では、血液中物質(コレステロール・血糖値等)があり、検体を一括 処理するセンターへ依頼している様子が伺える。また、最も長い 600 時間以上では、環境分野 では電磁波・漏洩 X 線と温暖化ガスがあり、特別に検査施設へ依頼している模様である。さら に、製造・工業プロセス分野においては、原材料(受入検査)と製品(品質検査)があり、前 者は事前の充分な検査、後者は製品トラブル等の原因究明の様子が伺われる。 処理時間 健康・医療 9 10 4 2 5 バイオ・創薬 2 2 6 製造・工業プロセス 1 4 14 環境 2 1 20% 40% 処理時間10分以内 処理時間1∼6時間 処理時間600時間以上 2 148 22 11 6 60% 80% 処理時間11∼60分 処理時間6∼600時間 図Ⅱ-9-8 24 7 6 セキュリティ 0% 7 7 食品 100% 下記の図Ⅱ-9-9 から図Ⅱ-9-12 に、食品、健康・医療、環境、セキュリティ分野における、 処理時間 10 分以内の具体的事例を示す。安全、健康の視点から一分、一秒を競うより短時間 分析が望まれることが伺える。 処理時間10分以内(食品) 食中毒菌(生菌他) 2 食品添加物 2 残留農薬 1 糖度・熟成度 1 その他の食品分析 1 0 1 2 3 図Ⅱ-9-9 処理時間10分以内(健康・医療) 3 ストレス 2 感染症 ドー ピング薬物 1 アレルギー物質 1 2 その他 0 1 2 図Ⅱ-9-10 149 3 4 処理時間10分以内(環境) 大気汚染物質 3 VOC 3 2 ダイオキシン類・PCB RoHS関連物質等 1 水分析(環境関連) 1 水分析(生活関連) 1 残留性有害物質 1 酸性雨(pH・電気伝導率) 1 環境ホルモン( 内分泌攪乱性物質) 1 0 1 2 3 4 図Ⅱ-9-11 処理時間10分以内(セキュリティ) 2 麻薬・覚醒剤・抗精神薬 テロ対策 1 バイオメトリック 1 産業保安(ガス漏れ等) ス漏れ等) 1 爆発性 1 0 1 図Ⅱ-9-12 150 2 3 スクリーニング分析を行う時、検体処理時間と共に一検体の処理価格は、大変重要な分析要 素となる。分析・測定コストを処理価格の視点から見たものを図Ⅱ-9-13 に示す。処理価格 1,000 円以下が、最も多いのは、健康・医療、環境、食品の順である。一方、セキュリティ分野にお いては、5,001 から 10,000 円と比較的高価である。更に、製造・工業プロセス分野においては、 10,001∼100,000 円が最も多いことは、注目に値する。 7 6 5 4 3 2 1 コスト1000円以下 コスト1001∼5000円 コスト5001円∼10000円 0 食 コスト10001円∼100000円 品 健 康 療 ・医 環 境 バ オ イ ・創 製 コスト100001円以上 薬 造 ・工 業 プ ス セ ロ 図Ⅱ-9-13 151 キ セ ュ リテ ィ 図Ⅱ-9-14 から図Ⅱ-9-19 に、食品、健康・医療、バイオ・創薬、環境、製造・工業プロセ ス、セキュリティの価格レンジを示す。 食品 健康・医療 コスト5001円 コスト5001円 ∼10000円 ∼10000円 8% 17% 6件 コスト1000円 13件 コスト1001∼ 以下 5000円 54% 3 8% コスト1000円 以下 83% 図Ⅱ-9-14 コスト10001 環境 バイオ・創薬 円∼100000 円 22% コスト5001円 ∼10000円 11% 図Ⅱ-9-15 コスト1001 コスト10001 ∼5000円 円∼100000 コスト1000円 40% 円 以下 34% 20% 18件 5件 コスト1001∼ 5000円 33% 図Ⅱ-9-16 図Ⅱ-9-17 製造・工業プロセス セキュリティ コスト5001円 ∼10000円 14% 5件 7件 コスト10001 コスト5001円 円∼100000 ∼10000円 円 86% 100% 図Ⅱ-9-18 図Ⅱ-9-19 152 図Ⅱ-9-20 に、各分野のコストの詳細を示す。食品分野は、1,000 円以下の低コスト、生命 の安全を担保するセキュリティには、比較的高価な 5,001 円から 10,000 円がかけられている。 コスト 5 食品 7 健康・医療 バイオ・創薬 0 製造・工業プロセス 5 6 環境 6 1 2 2 1 5 1 7 6 5 5 10% 20% 30% 40% 50% コスト1000円以下 コスト5001円∼10000円 13 18 4 2 セキュリティ 0% 6 1 60% 70% 80% 90% 100% コスト1001∼5000円 コスト10001円∼100000円 図Ⅱ-9-20 図Ⅱ-9-21 から図Ⅱ-9-24 に、食品、健康・医療、製造・工業プロセス、セキュリティの価格 レンジ毎の詳細を示す。特に、セキュリティ分野での、テロ対策、バイオメトリック、産業保 安、爆破性などにおいては現状 5,001∼10,000 円のコストがかかっており、今後低価格の分析 が望まれていることがわかる。 コスト1,000円以下(食品) 食品添加物 2 食中毒菌(生菌他) 1 残留農薬 1 その他の食品分析 1 0 1 153 2 3 図Ⅱ-9-21 154 コスト1,000円以下(健康・医療) 3 ストレス ドーピング薬物 1 感染症 1 2 その他 0 1 2 3 4 図Ⅱ-9-22 コスト10,001円∼100,000円(製造・工業プロセス) 排水・排ガス 2 製品(品質検査) 2 製造工程 1 原材料(受入検査) 1 0 1 2 3 図Ⅱ-9-23 コスト5,001円∼10,000円(セキュリティ) テロ対策 1 バイオメトリック 1 産業保安(ガス漏れ等) 1 爆発性 1 麻薬・覚醒剤・抗精神薬 1 0 1 図Ⅱ-9-24 155 2 Ⅱ−10 分析・測定対象物質は何ですか。具体的に記入してくださ 回答された分析・測定対象物質を分野毎に纏めて表Ⅱ-10-1 に示す。 表Ⅱ-10-1 分 分析・測定対象物質 野 分析・測定対象 1)残留農薬 作物、食品中の残留農薬 2)糖度、熟成度 食品中の糖度 4)鮮度 食品の表面分析 5)残留性抗菌剤 畜産物、食品中の残留抗菌剤 食品添加用ガス 6)食品添加物 食品添加物 7)遺伝子組換食品 食品の遺伝子検査 食 健康食品の水分 8)水分・pH 食品の水分・pH 品 食品加工場の環境分析 9)食中毒菌(生菌他) 口腔内細菌 食品中の細菌 植物、食品中のビタミン・ミネラル 10)ビタミン・ミネラル Na、Ca、Mg、Fe、Mn、Zn、Cu 11)たんぱく質・アミノ酸 植物、食品中のたんぱく質・アミノ酸 12)脂質 植物、食品中の脂質 抗酸化物質、特定保健用食品特保成分 15)その他の食品分析 As、Cd など重金属 ストレスマーカー(分泌型 IgA、ホルモンなど) 1)ストレス 健 脳波 康 活性酸素 ・ 2)成人病 コルチゾール 人血液 医 3)先天性代謝異常 癌 療 代謝物 HBV (HBs、HBe など)、HCV 4)感染症 HIV 156 分 野 分析・測定対象 院内の環境分析 6)尿中物質(たんぱく質、糖等) 尿中蛋白、糖、アルブミン、代謝物 健 Pb 康 癌マーカー ・ 内分泌代謝産物 7)血液中物質(コレステロール、血糖値等) 酵素活性(GOT など) 医 コルチゾール、コレステロール、血糖 療 薬物、Al 心疾患マーカ ー 8)アレルギー物質 スギ、ハウスダスト 歯科材料 1)ダイオキシン類・PCB ダイオキシン 内分泌撹乱物質(DOP など) 2)環境ホルモン(内分泌撹乱物質) 血中、尿中の代謝産物 歯科材料 X線 5)電磁波・漏洩X線 RoHS 指定 6 物質 塗料、皮膜 6)RoHS 関連物質 製品構成材料(主に樹脂) 環 六価クロム 境 7)アスベスト 建物内の環境(アスベスト) 歯科材料中のアスベスト N、S、Cl 8)プラスチック材料判定 半導体ガス 9)温暖化ガス PFC トルエン 10)VOC ベンゼン アンモニア、酢酸、ギ酸 11)大気汚染物質(VOC を除く) ベンゼン 半導体関連ガス 157 分 野 分析・測定対象 Ni、As、Be、Cr 12)残留性有害物質 フェノール類 フタル酸エステル類 半導 体重金属試薬 紙中の重金属、有機物 13)土壌汚染物質 トリクロルエチレン 油分 半導体重金属試薬 農業由来のもの 環 AS、Pb 排水、処理水 境 重金属濃度 BOD、SS 14)水分析(生活関連) 温泉成分 排水防止法関連 農業由来のもの N、P 関連 培養液 Pb、Fe 16)その他環境分析 排水防止法関連 排水 公的規制元素 正常人、患者の比較 1)ゲノム 植物、微生物のゲノム バ イオ ・ 創 薬 2)トランスクリプトーム 植物 植物 3)プロテオーム 患者検体中の蛋白質、ペプチド 蛋白質複合体 植物 4)メタボローム イネ、酵母 158 分 野 分析・測定対象 バ イオ・創 薬 植物、微生物 5)HTS(ハイスループットスクリーニング) マーカー 化学触媒 各種基板 Fe、Al、Zn RoHS 医療用出発原料ガス 化成品の品質(純度、不純物) 1)原材料(受入検査) 微生物、エンテロトキシン、水分、pH、固形、 色、 溶解性(粉)、風味 製 Cd、Hg、Pb、Cr、Br 造 塩酸中の炭素 ・ 漏れ量 工 Al 関連材料 業 容器詰医療用ガス 化成品の品質(純度、不純物) プ 2)製造工程 アンモニア ロ 微生物、エンテロトキシン、水分、pH、固形、 セ 色、 ス 溶解性(粉)、風味 Pb 重油、軽油中の N、S など 不純物 音、出力 滅菌物質 3)製品(品質検査) Al 関連材料 重金属、COD 分子量分析、糖分析 局法酸素、窒素、CO2 、NO 159 分 野 分析・測定対象 化粧品、健康食品の主成分 化成品の品質(純度、不純物) 歯科材料レジン系接着剤 3)製品(品質検査) 微生物、エンテロトキシン、水分、pH、固形、 製 色、 造 溶解性(粉)、風味 ・ Cd、Hg、Pb、Cr、Br 工 重油、軽油中の N、S など 業 ガラス発泡体 半導体から化学工業まで プ BOD、塩酸 ロ トリクロルエチレン セ 製紙排水の SS、BOD、pH 4)排水・排ガス ス 糖含量 各種環境基準 工場の排ガス(有機物) 研究室、技工室の廃液 排水中の有機炭素 排水 セキュリ ティ 1)麻薬・覚せい剤・向精神薬 アンフェタミン 一酸化炭素 3)産業保安(ガス漏れ等) 半導体関連ガス 酸欠、有害ガス監視 5)テロ対策 重金属 その他 考古学出土品 植物の残留元素 160 設問Ⅲ 現在、スクリーニングに係っておられる方におたずねします。 Ⅲ−1 前項Ⅱで○印を付けた項目を分析・測定する機器は何ですか。 スクリーニングの対象としている分析・測定装置の大枠を理解するために、大項目の回答 数をグラフと共に図Ⅲ-1 に示した。回答結果よりスクリーニングに使用されている装置として は、①光分析装置、②電磁気分析装置、③クロマトグラフ、④環境分析装置、⑤観察装置、⑥ 電気化学分析装置の内、TOP4にて約 73%をしめており、圧倒的に多いことがわかる。 一方、分野別には、①製造・工業プロセス、②環境、③健康・医療の順で、TOP3にて約 84% と大多数を占めることがわかる。 50 45 40 35 30 25 20 15 10 その他 環境用分析装置 5 クロ マトグラ フ 観察装置 電気化学分析装置 図Ⅲ-1-1 161 そ の 他 ィ テ リ セ キ ュ 製 造 ・工 業 バ プ イ オ ロ セ ・創 ス 薬 境 光分析装置 環 康 ・医 療 電磁気分析装置 健 食 品 0 使用する分析機器(件数) 1 電気化学分析装置 5 8 光分析装置 8 電磁気分析装置 35 2 6 クロマトグラフ 0% 健康・医療 39 4 13 27 13 20% 環境 141 2 87 39 24 5 27 1 19 3 26 22 6 48 6 1 1 その他 食品 32 12 観察装置 環境用分析装置 41 12 4 2 40% バイオ・創薬 60% 77 1 52 83 6 1 25 13 2 80% 製造・工業プロセス 100% セキュリティ その他 図Ⅲ-1-2 スクリーニングに多く使用されている分析・測定装置TOP5 に関して下記に詳細に示す。 光分析装置 光分析装置が最も多く 141 件使用され セキュリティ 2% 製造・工業プロセス、環境、健康・医療、 食品 製造・工業プロセ 6% ス 34% 健康・医療 食品の順である。これら 3 分野ほぼ同じ 25% 割合にて、全体の 88%を占めている。 141件 いかにスクリーニングに使いやすいかが 伺える。 バイオ・創薬 4% 環境 29% 図Ⅲ-1-3 電磁気分析装置 電磁気分析装置は、87 件使用され その他 食品 2% 9% 健康・医療 製造・工業プロセス、環境の 2 分野 2% のみで、全体の 82%を占める。 87件 製造・工業プ ロ セ ス 環境 45% 37% バイ オ・創薬 5% 図Ⅲ-1-4 162 クロマトグラフ クロマトグラフは、77 件使用され セキュリティ 食品 3% 8% 製造・工業プ ロ 環境、製造・工業プロセス、健康・医療 セス 31% の 3 分野のみで、全体の 83%を占める。 健康・医療 17% 77件 環境 バイ オ・創薬 35% 6% 図Ⅲ-1-5 環境用分析装置 環境分析装置は、52 件使用され セキュリティ 食品 2% 2% 全体の約半分の 52%が、製造・工業プロセス 環境 分野に占められ、環境分野は、42%と 42% これらの 2 分野で 94%を占める。 52件 製造・工業プ ロ セス 52% バイ オ・創薬 2% 図Ⅲ-1-6 観察装置 観察装置は、39 件使用され 環境 全体の約半分の 66%が、製造・工業プロセス 31% 分野に占められている。 39件 製造・工業プ ロ バイ オ・創薬 セス 3% 66% 図Ⅲ-1-7 163 スクリーニングに使用されている分析・測定装置を多い分野別に示す。 製造・工業プロセス分野が、最も多く 193 件使用 製造・工業プロセス されている。装置別には、光分析装置、電磁気分析 電気化学分析装 その他 置 13% 装置、観察装置、クロマト、環境用分析装置の順で 2% 光分析装置 26% ある。上記分野では、各種装置を用いられている 環境用分析装置 14% ことがわかる。 193件 クロ マトグラ フ 12% 観察装置 電磁気分析装置 13% 20% 図Ⅲ-1-8 環境分野でも、光分析装置が TOP で 環境 次いで電磁気分析装置、観察装置、クロマト 電気化学分析装置 その他 1% 9% グラフ、環境用分析装置の順に使われている。 光分析装置 28% 環境分野でも、各種装置がほぼ均等に使われて 環境用分析装置 15% いる。 149件 クロ マトグラ フ 18% 電磁気分析装置 21% 観察装置 8% 図Ⅲ-1-9 健康・医療 その他 26% 健康・医療分野では、光分析装置が約半分 電気化学分析装置 7% 使われ、次いでクロマトグラフの順である。 これらの装置だけで、全体の 64%を占める。 74件 クロ マトグラ フ 18% 光分析装置 46% 電磁気分析装置 3% 図Ⅲ-1-10 164 食品 食品分野では、光分析装置、電磁気分析装置と その他 電気化学分析装置 20% 3% クロマトグラフがほぼ同数使われこれらの装置 光分析装置 で、全体の約 3/4 を占める。 27% 環境用分析装置 3% 30件 クロマトグラフ 20% 電磁気分析装置 27% 図Ⅲ-1-11 バイオ・創薬 バイオ・創薬分野では、光分析装置が最も その他 多く、次いでクロマトグラフ、電磁気分析装置の 光分析装置 44% 20% 順である。具体的な装置は、後に述べる。 30件 電磁気分析装置 13% 観察装置 3% 環境用分析装置 3% クロマトグラフ 17% 図Ⅲ-1-12 セキュリティ セキュリティ分野では、光分析装置、 光分析装置 クロマトグラフの順である。 25% その他 50% 12件 クロ マトグラ フ 17% 環境用分析装置 8% 図Ⅲ-1-13 165 食品分野の中でも、安全・安心の世相を反映してビタミン・ミネラスが最も多く次に輸入野 菜の安全が背景にあるのか残留農薬の順であった。ビタミン・ミネラルの分析には、原子吸光 分光装置始め紫外可視分光光度計、発光分光分析装置等の光分析装置が使われている。 スクリーニング対象別検査件数(食品) ビタミン・ミネラル 8 残留農薬 6 その他の食品分析 5 たんぱく質・アミノ酸 3 水分・pH 3 残留性抗菌剤 2 食品添加物 1 塩分濃度 1 脂質 1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 図Ⅲ-1-14 分野 項目 ビタミン・ミネラル 食品 残留農薬 装置 原子吸光分光装置(AA) 件数 3 紫外可視分光光度計 1 発光分光分析装置(ICP−AES) 1 高速液体クロ(HPLC) 1 その他のクロマトグラフ 1 フローインジェクション分析装置 1 GC−MS 2 LC−MS 2 ガスクロマトグラフ(GC) 1 高速液体クロ(HPLC) 1 表Ⅲ-1-1 166 健康・医療分野の中では、特に肥満が話題となりメタボリックシンドロームを反映してか、 血液中物質(コレステロール、血糖値等)が最も多く、次に尿中物質(たんぱく、糖等)の順 である。また、時代を反映してストレス、感染症、成人病も上位に位置しているのは、注目に 値する。分析装置としては、高速液体クロマト、紫外可視分光光度計、プレートリーダー(マイク ロプレートリーダー等)が上位を占めていることがわかる。 スクリーニング対象別検査件数(健康・医療) 26 血液中物質(コレステロール 血糖値等) 16 尿中物質( たんぱく、糖等) ストレス 7 感染症 7 6 成人病 5 アレルギー物質 3 先天性代謝異常 4 その他 0 5 10 15 20 25 30 図Ⅲ-1-15 分野 項目 装置 高速液体クロ(HPLC) 血液中物質(コレステロール 血糖値等) 健康・医療 尿中物質(たんぱく、糖等) 感染症 件数 4 紫外可視分光光度計 3 プレートリーダ(マイクロプレートリーダ等) 3 その他の分光分析装置 3 電気泳動装置 3 イムノアッセイ 3 電極式濃度測定装置 2 その他電気化学分析装置 1 近赤外分光光度計(NIR) 1 原子吸光分光装置(AA) 1 LC−MS 1 その他のクロマトグラフ 1 紫外可視分光光度計 3 プレートリーダ(マイクロプレートリーダ等) 3 その他の分光分析装置 3 高速液体クロ(HPLC) 2 その他電気化学分析装置 1 イムノアッセイ 1 原子吸光分光装置(AA) 1 電気泳動装置 1 LC−MS 1 イムノアッセイ 2 その他電気化学分析装置 1 蛍光分光光度計 1 発光分光分析装置(ICP−AES) 1 プレートリーダ(マイクロプレートリーダ等) 1 PCR 1 表Ⅲ-1-2 167 環境分野の中では、定常的に行われている水質分析(環境関連)が最も多く、規制関連では、 欧州規制の RoHS 関連物質等、国内規制の VOC が上位を占めている。分析装置としては、RoHS 規制関連で、蛍光 X 線分析装置、発光分光分析装置、原子吸光分光装置が上位を占める。また、 VOC 規制関連では、GC-MS、GC,高速液体クロマト装置が上位を占めていることがわかる。 スクリーニング対象別検査件数(環境) 29 水分析(環境関連) 23 RoHS関連物質等 19 土壌汚染物質 14 13 13 水分析(生活関連) VOC 廃棄物 10 残留性有害物質 8 アスベスト 7 大気汚染物質(VOCを除く) 3 3 3 環境ホルモン(内分泌撹乱物質) ダイオキシン類・PCB プラスチック材料判定 2 2 電磁波・漏洩X線 その他 0 5 10 15 20 25 30 図Ⅲ-1-16 分野 項目 装置 発光分光分析装置(ICP−AES) 環境 水分析(環境関連) 件数 4 原子吸光分光装置(AA) 3 GC−MS 2 高速液体クロ(HPLC) 2 イオンクロマトグラフ(IC) 2 pH計 2 その他電気化学分析装置 2 紫外可視分光光度計 2 近赤外分光光度計(NIR) 1 蛍光X線分析装置(XRF) 1 ガスクロマトグラフ(GC) 1 濁度計・SS計 1 電気伝導率計 1 溶存酸素計 1 有機汚濁モニター(COD計・TOC計・BOD計 1 窒素・りん測定装置 1 電気泳動装置 1 フローインジェクション分析装置 1 表Ⅲ-1-3 168 35 分野 項目 RoHS関連物質等 環境 土壌汚染物質 VOC 装置 件数 蛍光X線分析装置(XRF) 6 発光分光分析装置(ICP−AES) 4 原子吸光分光装置(AA) 3 走査電子顕微鏡 2 紫外可視分光光度計 1 その他の分光分析装置 1 ICP−MS 1 光学顕微鏡 1 イオンクロマトグラフ(IC) 1 有機汚濁モニター(COD計・TOC計・BOD計 1 その他の環境用分析装置 1 フローインジェクション分析装置 1 発光分光分析装置(ICP−AES) 3 油分計 2 その他の環境用分析装置 2 蛍光X線分析装置(XRF) 2 紫外可視分光光度計 1 赤外分光光度計(FTIR含) 1 原子吸光分光装置(AA) 1 その他の観察装置 1 高速液体クロ(HPLC) 1 イオンクロマトグラフ(IC) 1 電気伝導率計 1 有機汚濁モニター(COD計・TOC計・BOD計 1 電気泳動装置 1 フローインジェクション分析装置 1 GC−MS 6 ガスクロマトグラフ(GC) 3 高速液体クロ(HPLC) 2 その他の観察装置 2 表Ⅲ-1-4 169 バイ オ・創薬分野の中で は、DNA からタンパク質へのセントラルドグマ(中心命題)関連 でのプロテ オームが最も 多く、HTS(ハイスルー プット・スクリーニング)、メタ ボローム、 ゲノムの順である。分析装置としては、電気泳動装置始め下記の多様な装置が使われているこ とがわかる。 スクリーニング対象別検査件数(バイオ・創薬) 13 プロテオーム 6 HTS(ハイスループットスクリーニング) 4 メタボローム 3 ゲノム その他のHTS 2 トランスクリプトーム 2 0 2 4 6 8 10 12 14 図Ⅲ-1-17 分野 バイオ・創薬 項目 プロテオーム 装置 件数 電気泳動装置 2 プレートリーダ(マイクロプレートリーダ等) 1 その他の分光分析装置 1 LC−MS 1 質量分析装置 1 光学顕微鏡 1 高速液体クロ(HPLC) 1 イオンクロマトグラフ(IC) 1 pH計 1 PCR 1 マイクロアレー 1 その他の分析装置 1 表Ⅲ-1-5 製造・工業プロセス分野の中では、製品品質向上のため、製品(品質検査)が最も多く、次 に製造効率向上のための製造工程、原材料(受入検査)、排水・排ガスの順である。また、分析 装置として、製品(品質検査)関連では、走査電子顕微鏡、原子吸光分光装置、蛍光 X 線分析 装置、紫外可視分光光度計の順に多い。製造工程関連では、赤外分光光度計、蛍光 X 線分析装 置、原子吸光分光装置、透過電子顕微鏡、走査電子顕微鏡、イオンクロマトグラフ、紫外可視 分光光度計等の装置が多く使われている。 170 スクリーニング対象別検査件数(製造・工業プロセス) 70 製品(品質検査) 58 製造工程 34 原材料(受入検査) 31 排水・排ガス 0 10 20 30 40 50 60 70 80 図Ⅲ-1-18 分野 製造・工業プロセス 項目 製品(品質検査) 装置 件数 走査電子顕微鏡 5 原子吸光分光装置(AA) 4 蛍光X線分析装置(XRF) 4 紫外可視分光光度計 4 赤外分光光度計(FTIR含) 4 光学顕微鏡 3 高速液体クロ(HPLC) 3 イオンクロマトグラフ(IC) 3 発光分光分析装置(ICP−AES) 3 近赤外分光光度計(NIR) 2 GC−MS 2 LC−MS 2 電子線プローブマイクロアナライザ 2 透過電子顕微鏡 2 濁度計・SS計 2 電気伝導率計 2 pH計 2 熱分析装置 2 電気滴定装置 1 その他電気化学分析装置 1 ラマン分光光度計 1 蛍光分光光度計 1 質量分析装置 1 X線回折装置(XD) 1 その他の電磁気分析装置 1 その他の観察装置 1 ガスクロマトグラフ(GC) 1 その他のクロマトグラフ 1 有機汚濁モニター(COD計・TOC計・BOD計 1 窒素・りん測定装置 1 その他の環境用分析装置 1 ガス分析装置類 1 フローインジェクション分析装置 1 KF微量水分測定装置 1 粘度・粘弾性測定装置 1 密度測定装置 1 パーティクルカウンタ 1 表Ⅲ-1-5 171 分野 項目 装置 赤外分光光度計(FTIR含) 製造工程 製造・工業プロセス 原材料(受入検査) 件数 4 蛍光X線分析装置(XRF) 3 原子吸光分光装置(AA) 3 透過電子顕微鏡 3 走査電子顕微鏡 3 イオンクロマトグラフ(IC) 3 熱分析装置 3 紫外可視分光光度計 3 ガスクロマトグラフ(GC) 2 高速液体クロ(HPLC) 2 質量分析装置 2 近赤外分光光度計(NIR) 2 蛍光分光光度計 2 発光分光分析装置(ICP−AES) 2 GC−MS 2 電子線プローブマイクロアナライザ 2 光学顕微鏡 2 電気滴定装置 1 ラマン分光光度計 1 屈折計 1 LC−MS 1 ICP−MS 1 X線回折装置(XD) 1 有機汚濁モニター(COD計・TOC計・BOD計 1 重金属モニター 1 その他の環境用分析装置 1 ガス分析装置類 1 電気泳動装置 1 フローインジェクション分析装置 1 KF微量水分測定装置 1 粘度・粘弾性測定装置 1 パーティクルカウンタ 1 蛍光X線分析装置(XRF) 3 原子吸光分光装置(AA) 2 光学顕微鏡 2 GC−MS 2 LC−MS 2 電気滴定装置 1 紫外可視分光光度計 1 赤外分光光度計(FTIR含) 1 近赤外分光光度計(NIR) 1 蛍光分光光度計 1 発光分光分析装置(ICP−AES) 1 X線回折装置(XD) 1 電子線プローブマイクロアナライザ 1 その他の電磁気分析装置 1 走査電子顕微鏡 1 その他の観察装置 1 ガスクロマトグラフ(GC) 1 高速液体クロ(HPLC) 1 イオンクロマトグラフ(IC) 1 濁度計・SS計 1 電気伝導率計 1 pH計 1 有機汚濁モニター(COD計・TOC計・BOD計 1 その他の環境用分析装置 1 フローインジェクション分析装置 1 KF微量水分測定装置 1 熱分析装置 1 粘度・粘弾性測定装置 1 表Ⅲ-1-6 172 表Ⅲ-1-2(件数) 表−2 スクリーニング調査(使用する分析機器) スクリーニングの対象 V O C 水 分 析 生 活 関 連 環 境 関 連 そ の 他 ゲ ノ ム ト ラ ン ス ク リ プ ト バイオ・創薬 H メ プ T タ ロ S ボ テ ハ ロ オ イ ム ム ス ル プ 変 異 原 性 ・ 毒 性 そ の 他 の H T S ト ス ク リ ム 製造・工業プロセス 製 製 排 そ 造 品 水 の 工 ・ 他 程 品 排 受 質 ガ 入 検 ス 検 査 査 原 材 料 ー ニ ン グ 1 1 c.その他電気化学分析装置 1 a.紫外可視分光光度計 1 1 3 2 1 3 1 1 1 b.赤外分光光度計(FTIR含) c.近赤外分光光度計(NIR) 1 1 1 2 2 1 1 1 1 1 1 1 d.ラマン分光光度計 光 分 f.蛍光分光光度計 析 g.顕微分光装置(UV,IR) 装 h.原子吸光分光装置(AA) 置 i.発光分光分析装置(ICP−AES) j.屈折計 1 3 1 1 1 1 1 1 1 3 2 1 3 4 1 1 1 2 2 1 1 l.その他の分光分析装置 a.GC−MS 2 2 b.LC−MS 1 1 1 3 3 3 3 1 1 1 1 1 1 6 1 1 3 4 2 1 1 1 1 e.蛍光X線分析装置(XRF) 1 g.電子線プローブマイクロアナライザ 1 2 1 1 2 1 1 1 1 1 2 2 1 e.その他の観察装置 1 1 a.ガスクロマトグラフ(GC) 2 1 1 2 3 2 1 1 1 1 c.イオンクロマトグラフ(IC) d.その他のクロマトグラフ 1 1 1 1 2 1 4 1 2 1 1 1 1 1 1 2 1 1 1 1 1 1 a.濁度計・SS計 b.電気伝導率計 1 c.pH計 1 1 1 1 1 1 1 d.溶存酸素計 e.有機汚濁モニター(COD計・TOC計・BOD計) 1 1 1 1 f.窒素・りん測定装置 1 2 2 1 1 1 1 1 1 2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2 2 1 1 2 3 1 2 2 2 1 2 3 1 1 1 2 1 3 4 2 1 2 4 3 1 6 f.X線回折装置(XD) 1 1 4 4 2 1 1 3 2 1 1 d.質量分析装置 1 2 1 1 1 1 1 1 h.その他の電磁気分析装置 環 境 用 分 析 装 置 2 1 1 c.ICP−MS b.高速液体クロ(HPLC) 1 3 1 a.光学顕微鏡 観 b.透過電子顕微鏡 察 c.走査電子顕微鏡 装 置 d.超音波顕微鏡 ク ロ マ ト グ ラ フ 1 2 3 k.プレートリーダ(マイクロプレートリーダ等) 電 磁 気 分 析 装 置 1 1 爆 発 物 セキュリティ 産 バ イ 業 保 オ メ 安 ト ガ リ ス ク 漏 れ ス 等 テ ロ 対 策 そ の 他 元 素 分 析 C S O N H その他 文 化 財 分 析 1 2 3 3 1 1 1 1 2 2 3 1 1 1 1 1 1 g.重金属モニター 1 1 4 1 2 1 3 2 5 1 1 3 3 1 2 2 2 1 1 1 1 1 1 2 2 2 1 1 2 1 2 1 1 1 1 1 2 1 1 1 2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 4 2 1 h.油分計 2 i.水質汚濁総合監視装置 j.その他の環境用分析装置 1 1 1 2 1 a.ガス分析装置類 b.電気泳動装置 c.フローインジェクション分析装置 1 1 1 1 1 1 1 3 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 1 1 1 1 1 1 1 d.KF微量水分測定装置 e.熱分析装置 1 そ f.粘度・粘弾性測定装置 の g.密度測定装置 他 h.パーティクルカウンタ 1 1 1 1 1 3 1 1 i.PCR j.イムノアッセイ 1 1 2 1 3 1 2 3 7 0 16 26 5 1 1 3 3 1 1 1 1 1 1 1 k.食品検査キット l.マイクロアレー 1 m.その他の分析装置 スクリーニングの対象件数別合計 5 6 0 1 0 2 1 0 3 0 8 1 3 1 1 0 5 7 6 1 4 0 13 173 2 23 8 3 0 13 残 量 元 素 分 析 装 置 別 合 計 ︶ a.電気滴定装置 b.電極式濃度測定装置 麻 薬 ・ 覚 せ い 剤 ・ 抗 精 神 薬 ︶ V O C を 除 く 水 分 析 ッ 土 壌 汚 染 物 質 ︶ 残 留 性 有 害 物 質 ︵ 大 気 汚 染 物 質 ︶ 環 境 プ 温 ラ 暖 ス 化 チ ガ ス ク 材 料 判 定 ︵ ア ス ベ ス ト ッ 導 電 率 R o H S 関 連 物 質 等 ー p H , 電 磁 波 ・ 漏 洩 X 線 ︶ 電 気 化 学 分 析 装 置 廃 棄 物 ︶ ︶ ル 血 糖 値 等 内 分 泌 撹 乱 物 質 酸 性 雨 ー 物 質 環 境 ホ ル モ ン ダ イ オ キ シ ン 類 ・ P C B ー コ レ ス テ ロ そ の 他 ︶ ア レ ル ギ ︶ ︶ 糖 等 血 液 中 物 質 ︶ 健康・医療 ド 尿 感 中 染 ピ 物 症 ン 質 グ 薬 た 物 ん ぱ く ー 先 天 性 代 謝 異 常 ︵ 成 人 病 ︵ ス ト レ ス ︵ そ の 他 の 食 品 分 析 ッ マ イ コ ト キ シ ン ︵ 脂 質 ︵ 複数回答可 た ん ぱ く 質 ・ ア ミ ノ 酸 、 ︶ ビ タ ミ ン ・ ミ ネ ラ ル ー 食 品 遺 水 食 伝 分 中 子 ・ 毒 組 p 菌 換 H 生 食 菌 品 他 ︵ 食 品 添 加 物 ー 残 留 性 抗 菌 剤 ︵ 鮮 度 ︵ 塩 分 濃 度 ︵ 糖 度 ・ 熟 成 度 ︵ 残 留 農 薬 ー 例 熟 成 度 7 10 19 14 29 2 1 3 1 1 2 13 4 6 0 2 34 58 70 31 0 3 1 2 1 0 1 1 3 3 6 21 15 8 2 8 0 32 27 2 17 9 25 14 2 5 1 25 6 7 3 12 6 14 0 7 12 30 19 16 7 7 10 2 9 3 1 2 0 11 4 22 15 4 8 3 1 3 5 10 0 2 6 1 491 表Ⅲ-1-3(台数) 表−2 スクリーニング調査(使用する分析機器) スクリーニングの対象 V O C 土 壌 汚 染 物 質 水 分 析 生 活 関 連 環 境 関 連 そ の 他 ゲ ノ ム ト ラ ン ス ク リ プ ト バイオ・創薬 H メ プ T タ ロ S ボ テ ハ ロ オ イ ム ム ス ル プ 変 異 原 性 ・ 毒 性 そ の 他 の H T S ト ス ク リ ム 製造・工業プロセス 製 製 排 そ 造 品 水 の 工 ・ 他 程 品 排 受 質 ガ 入 検 ス 検 査 査 原 材 料 ー ニ ン グ 1 1 c.その他電気化学分析装置 1 a.紫外可視分光光度計 1 1 3 3 1 3 1 1 1 b.赤外分光光度計(FTIR含) c.近赤外分光光度計(NIR) 1 1 1 2 2 2 1 1 4 2 1 1 d.ラマン分光光度計 光 分 f.蛍光分光光度計 析 g.顕微分光装置(UV,IR) 装 h.原子吸光分光装置(AA) 置 i.発光分光分析装置(ICP−AES) j.屈折計 5 3 1 5 1 1 1 1 1 3 2 1 3 7 1 1 1 2 2 1 2 l.その他の分光分析装置 a.GC−MS 5 2 b.LC−MS 4 1 1 3 3 3 5 1 1 1 1 1 1 6 3 1 5 5 4 1 1 1 1 e.蛍光X線分析装置(XRF) 1 f.X線回折装置(XD) g.電子線プローブマイクロアナライザ 1 2 1 1 7 1 1 1 1 1 2 2 1 e.その他の観察装置 3 2 1 1 2 3 3 1 1 1 1 c.イオンクロマトグラフ(IC) d.その他のクロマトグラフ 1 1 1 1 2 1 5 1 3 1 1 1 1 1 1 2 1 1 1 1 1 1 a.濁度計・SS計 b.電気伝導率計 1 c.pH計 1 1 1 1 1 1 1 d.溶存酸素計 e.有機汚濁モニター(COD計・TOC計・BOD計) 1 1 1 1 1 1 f.窒素・りん測定装置 3 2 3 セキュリティ 産 バ イ 業 保 オ メ 安 ト ガ リ ス ク 漏 れ ス 等 1 1 1 1 1 2 g.重金属モニター h.油分計 1 テ ロ 対 策 そ の 他 元 素 分 析 C S O N H その他 文 化 財 分 析 3 4 3 4 1 2 2 4 10 1 3 3 2 1 2 4 3 2 7 11 2 4 1 1 1 1 1 1 2 1 10 11 11 11 21 24 30 24 5 7 8 6 1 1 1 2 2 2 4 3 2 3 3 1 1 1 1 2 1 1 1 4 1 1 1 2 1 1 1 1 3 4 2 1 a.ガスクロマトグラフ(GC) 2 1 2 4 8 1 1 1 3 1 6 6 2 1 2 5 4 2 10 1 1 7 7 2 2 1 4 3 1 1 d.質量分析装置 1 3 2 1 1 1 1 1 h.その他の電磁気分析装置 環 境 用 分 析 装 置 2 2 1 c.ICP−MS b.高速液体クロ(HPLC) 3 6 1 a.光学顕微鏡 観 b.透過電子顕微鏡 察 c.走査電子顕微鏡 装 置 d.超音波顕微鏡 ク ロ マ ト グ ラ フ 2 2 3 k.プレートリーダ(マイクロプレートリーダ等) 電 磁 気 分 析 装 置 5 1 爆 発 物 1 1 1 1 1 4 2 4 i.水質汚濁総合監視装置 j.その他の環境用分析装置 1 2 1 a.ガス分析装置類 b.電気泳動装置 c.フローインジェクション分析装置 1 1 1 1 1 1 1 3 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 31 1 1 2 4 3 d.KF微量水分測定装置 e.熱分析装置 1 そ f.粘度・粘弾性測定装置 の g.密度測定装置 他 h.パーティクルカウンタ 1 2 1 1 2 6 3 2 i.PCR j.イムノアッセイ 1 3 8 3 2 3 2 2 1 13 6 16 4 4 1 1 1 2 1 1 2 6 3 6 1 1 2 11 1 1 1 1 2 k.食品検査キット l.マイクロアレー 1 m.その他の分析装置 スクリーニングの対象別合計 5 9 0 1 0 5 1 0 3 0 8 1 3 1 1 0 5 11 10 3 16 0 17 30 174 0 13 2 30 8 3 0 14 残 量 元 素 分 析 装 置 別 合 計 ︶ a.電気滴定装置 b.電極式濃度測定装置 麻 薬 ・ 覚 せ い 剤 ・ 抗 精 神 薬 ︶ V O C を 除 く 水 分 析 ︶ 残 留 性 有 害 物 質 ッ 大 気 汚 染 物 質 ︶ 環 境 プ 温 ラ 暖 ス 化 チ ガ ス ク 材 料 判 定 ︵ ア ス ベ ス ト ッ 導 電 率 R o H S 関 連 物 質 等 ー p H , 電 磁 波 ・ 漏 洩 X 線 ︵ 廃 棄 物 ︶ 電 気 化 学 分 析 装 置 内 分 泌 撹 乱 物 質 酸 性 雨 ︶ ︶ ル 血 糖 値 等 環 境 ホ ル モ ン ー 物 質 ダ イ オ キ シ ン 類 ・ P C B ー コ レ ス テ ロ そ の 他 ︶ ア レ ル ギ ︶ ︶ 糖 等 血 液 中 物 質 ︶ 健康・医療 尿 感 ド 中 染 ピ 物 症 ン 質 グ 薬 た 物 ん ぱ く ー 先 天 性 代 謝 異 常 ︵ 成 人 病 ︵ ス ト レ ス ︵ そ の 他 の 食 品 分 析 ッ マ イ コ ト キ シ ン ︵ 脂 質 ︵ 複数回答可 た ん ぱ く 質 ・ ア ミ ノ 酸 、 ︶ ビ タ ミ ン ・ ミ ネ ラ ル ー 食 品 遺 水 食 伝 分 中 子 ・ 毒 組 p 菌 換 H 生 食 菌 品 他 ︵ 食 品 添 加 物 ー 残 留 性 抗 菌 剤 ︵ 鮮 度 ︵ 塩 分 濃 度 ︵ 糖 度 ・ 熟 成 度 ︵ 残 留 農 薬 ー 例 熟 成 度 7 11 32 17 37 2 1 4 1 1 2 50 4 10 0 2 92 117 156 79 0 3 1 2 11 0 1 1 3 4 6 31 22 8 3 20 0 41 41 2 18 11 40 22 2 7 1 46 8 8 3 16 6 25 0 8 51 127 37 16 7 12 14 2 10 3 1 4 0 21 5 51 15 8 18 9 6 4 9 19 0 2 18 1 870 IV.スクリーニングについて、現在の問題点や将来に対する要望等がありましたら、どの ようなことでも記入してください。 回答された問題点や将来に対する要望を、測定対象毎に表 IV-1 に示す。 項目 : 測定対象、前処理、スクリーニングの方法、分析機器、その他 表 IV-1 分野 現在の問題点や将来に対する要望 測定対象 食 品 農薬、ビタミン、 問題点 又は 要望 項目 各製品毎に開発しなければならない 前処理 微量成分の測定精度の改善 方法 高価な機器が増えすぎている 機器 除蛋白 前処理 全血を用いた検査が可能であれば良い 方法 臨床検査機器と試薬の組合せ 方法 血糖測定機、尿化学分析装置 機器 簡易 前処理 検査の短時間化 方法 機器の小型、軽量、低価格化 機器 簡易化、時間短縮 前処理 高価である 機器 数種の感染症を同時分析 その他 アレイによる相互作用解析 方法 LSPR による、簡便で高感度リアルタイム測定 機器 非侵襲性の試料による分析法の確立 方法 ランニングコストが安く、設置場所に制限がない 機器 複雑で分析時間が長い。無意味な物質が含まれる 前処理 連続分析による閾値の判定 方法 磁気式酸素分析計、NDIR、pH 計、自動滴定電位差計 機器 SPE 法のような簡便な方法 前処理 前処理不要な方法 方法 ダイオキシン等、リセプター結合法の低価格化 機器 微量添加物 血液 血液、尿 アレルギー検査 健 康 ・ 感染症遺伝子検査 医 療 蛋白質相互作用解析 唾液、呼気 局方酸素中の不純物 酸化エチレン、酸化プロピレンガス残留濃度 環 境 農薬、ダイオキシン 175 分野 測定対象 問題点 又は 要望 項目 前処理法の確立 前処理 分析法の確立 方法 ハンディ測定装置の国産化 機器 廃タイヤの熱処理 に よ り発生 炉で熱処理して発生するガスを捕集 方法 する VOC GC/MS が必要 機器 土壌からの RNA 抽出 前処理 シークエンス、転写発現を解析 方法 前処理不要 前処理 新しい原理に基づくもの 方法 チップ状解析装置 機器 生細胞の活動状況を非侵襲、リアルタイムで連続に計測 その他 生細胞内蛋白質の相互作用解析 方法 類似した夾雑物との分離は困難 前処理 化合物同定のため MS が必要 方法 汚染の防止 前処理 又は、前処理なしの直接分析 方法 簡単操作、高感度、高精度で、安価 機器 酸加水分解に時間がかかる 前処理 イオンクロマトの定量性が悪い 機器 マルチスクリーニング 方法 オンサイト測定 機器 簡易化、自動化 前処理 選択性の高く、高感度なセンサー(検出器)を搭載 機器 スクリーニングとしての精度向上が望まれる その他 RoHS 関連化合物 環 境 メッキ等、表面処理 皮膜中の規制物質 土壌微生物 DNA、RNA バ イオ ・ 創 薬 生体、個体、生きた細胞組織 生細胞 製造・工 業プロセス 合成化学物質中有害物質 含有有害物質 高分子化合物中イオン そ の 他 176 分野 測定対象 問題点 又は 要望 項目 簡便 前処理 安価、軽量(小型化) 機器 簡易、簡便 前処理 簡易、簡便 方法 簡易、簡便 機器 スクリーニングを目的とした規格 方法 ミニカラム仕様、メーカー間の統一 前処理 そ の 他 V.スクリーニングに関して、市販されていないが、このようなことがわかる分析機器があ ると良いと思われることについて、その内容をそしてできればその目的についてお聞か せください。 回答された、 測定方法 分析機器 表 V-1 分野 目 について、分野毎に表 V-1 に示す。 期待される測定方法・分析機器 的 測定方法 食品 その場で、リアルタイムに測定。 食品中の微生物検査。 癌。 健康・医療 血中医薬品濃度。 特異性が高く、高感度で安価なエンザイムアッセイ。 血中成分。 採血しない血中成分の分析法。 臨床検査。 試薬など消耗品の使用量が少ない分析法。 蛋白質・脂質の微量分析。 グルコースセンサーのように簡便、安価で半定量的、 オンサイトでの疾病マーカー検査 かつ nM 程度までは高感度に測定可能なもの。 自宅での尿検査。 近赤外吸光分析による尿自動分析。 局方ガス製剤中(酸素、窒素、二酸化炭素、 消費の直前に、連続でモニタリング可能なもの。 亜酸化窒素、他)の生菌の有無を判定。 177 分野 目 的 測定方法 環 ダイオキシン。 高感度、高選択性で、安価な方法。 大気中のアスベスト繊維濃度。 リアルタイムモニタリング。 境 労働衛生と文化財を保護するために、大気中の燻蒸ガ ス(EtO、PuO、MeI、SO2F2)濃度を簡便、安価に 燻蒸ガスの大気中濃度監視装置。 測定。 バ イオ ・ 創薬 生体の組織、個体レベルで、非侵襲リアルタイム測定 メタボローム解析。 イオン電極のような化合物特異的 なセンサーを用い た、簡便な分析法。 製 造・ 工 業 プロセス RoHS 規制 6 物質の、前処理不要で簡易な一斉分析。 製品部品・部材の検査。 サンプルの材質・形態に依存しない、簡易で精度の良 い分析法。 その 他 VI 公定分析法の簡便化。 その他分析機器メーカーに対するご意見をお聞かせください。 ・スクリーニングに用いる POCT ( point of care testing ) 機器の開発を期 待しています。 ・創薬、及び生命現象を解明するために、細胞を用いてスクリーニングす る必要がある。 ・分析機器を利用しているユーザーの分野毎のロードマップを提示して欲 しい。 ・アプリケーションデータの充実を望む。 ・メーカーによっ ては 、装置のトラブルが多く、修理代が非常に高価である。 ・分析展は、機種選定にとても役立つイベントである。 ・新しい物理現象、デバイス(光、半導体)を他国に先んじて装置に取り 入れ国際的に 競争力をよりもって欲しい。そのために、電気系企業、バイオベンチャ ー(研究機関も含 め)などとの連携を今以上に進めるべきであると思う。 1.2 配布資料 178 日分機発 18 第 104 号 平成 18 年 10 月 16 日 各 位 社団法人日本分析機器工業会 会 長 矢嶋 英敏 スクリーニング検査・分析に利用できる センサー等 の 動 向 調 査 委 員 会 委員長 鈴木 孝治 スクリーニング検査・分析に利用できるセンサー等の動向調査に関する アンケートご回答お願い 拝啓、時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、(社)日本分析機器工業会では、 (社)日本機械工業連合会より委託調査「スクリーニング検 査・分析に利用できるセンサー等の動向調査」事業を平成 18 年度事業として受託、推進しており ます。 現在、EU による含有有害物質の規制や、国内における食品のポジティブリストの採用等、安心 で安全な生活を維持する為に、個々の物質レベルで危険性を除去できるような方向が明確になって きました。このため製造物や食品中に微量に含まれる多数の物質毎の存在量を確認する必要性が増 しています。 従来このような物質の計量はラボ用の分析機器により実施されてきたが、サプライチェーンの川 上から川下までの過程が一国内にとどまらずグローバル化している状況では、サプライチェーンの 各所で含有物質の有無を検査する必要があります。このような要望を満たす為には迅速で安価に、 現場で結果が得られる機器が必要であり、機器の開発において検出目的である特定の物質と選択的 に反応する試薬とその検出・計測を行うセンサーが必要となります。そこで、これらの要望を満た すセンサー等の実現に向けてキーとなる重要な要素技術について広く皆様方のご意見をアンケート 形式で集約して今後のセンサー等の開発に展開するとともに結果を報告書としてまとめる事にしま した。 つきましては、ご多忙中のところ誠に恐縮ですが、上記趣旨にご理解をいただき、同封のアンケ ートを下記要領でご回答くださいますようお願い申し上げます。 アンケートの回答は、上記目的以外に使用したり、そのまま公表することもありません。集計作 業においても、回答用紙のご氏名欄は予め切離しておくなどして秘密保持につとめます。 なお、事業終了後、ご回答いただいた皆様に調査報告書をお送りし、ご協力のお礼とさせていた だきます。 追伸 ご登録頂いた個人情報は、JAIMA の個人情報保護方針(プライバシーポリシー)に沿って 利 用 致 し ま す 。 JAIMA の 個 人 情 報 保 護 方 針 に つ き ま し て は 、 JAIMA Web サ イ ト (http://www.jaima.or.jp/)をご参照下さい。 もし、本状のあて先がアンケート内容に直接ご関係のない場合には、誠に恐縮ですが本内容 にふさわしい方にご回送くだされば幸甚です。 敬具 記 1.アンケートご回答用紙の該当する箇所に○印、数字、文字等をご記入ください。 2.ご回答期限:平成 18 年 11 月 2 日(木) 3.ご回答に関するお問い合わせ先及びご回答送付先 101-0054 東京都千代田区神田錦町 1−10−1 サクラビル (社)日本分析機器工業会 事務局 戸野塚房男 TEL 03-3292-0642 FAX 03-3292-7157 179 平 成 18 年 10 月 16 日 各 位 (社 )日 本 分 析 機 器 工 業 会 アンケートご回答のお願い こ の た び 、( 社 ) 日 本 分 析 機 器 工 業 会 で は 、 ス ク リ ー ニ ン グ 検 査 ・ 分析に利用できるセンサー等の動向を考えるために、アンケートを 実施することとなりました。趣旨に関しましてはアンケートの冒頭 をご覧ください。 ア ン ケ ー ト の 実 施 に あ た り ま し て は 「 分 析 展 2 0 0 6 」、「 J A I M A コ ン フ ァ レ ン ス 」、「 東 京 コ ン フ ァ レ ン ス 2 0 0 6 」等 の 事 前 登 録 者 の 方 の うち、当工業会の案内等に「同意」していただいた方の中から、研 究・開発の方を中心に無作為に選ばせていただきました。 突然の依頼でとまどいの方もいらっしゃるかと思いますが、意の あるところをおくみいただき、また、当工業会とこれからの科学技 術の発展 のために ご協力い ただくよ う、よろ しくお願 い致しま す。 なお、アンケートに関しましては個人情報保護の観点からお名前 などは一切外部に出ることはありません。 以上よろしくお願い申しあげます。 180 アンケート回答用紙 (スクリーニング調査) Ⅰ 回答されるあなたの所属、事業所、業種、業務内容についておたずねします。 1.あなたの所属されている事業所、機関の種類について、該当する箇所に○印を付けてください。 ① 国公立研究機関(独立行政法人を含む)、自治体 ② 大学院・大学・高専等 ③ 社団・財団法人 ④ 民間会社 ⑤ その他( ) 2.あなたの所属されている事業所、機関の業種・分野は何ですか。該当する箇所に○印を付けてください。 [国公立研究機関、自治体] ① 化学工学 ② 環境・資源 ③ 物質・材料 ④ 医学 ⑤ 衛生・保健 ⑥ 薬学 ⑦ 生物・バイオ ⑧ 食品・農業 ⑨ 情報通信 ⑩ その他( [大学・高専等] ① 化学系 ② 物理系 ③ 薬学系 ④ 医学系 ⑦ 環境系 ⑧ 情報通信系 ⑨ その他( ⑤ 生物系 ) ⑥ 工学系 ) [社団・財団・民間企業] ① バイオ ② 食品 ③ 電子機器 ④ 半導体 ⑤ セラミック(含ガラス、陶磁器) ⑥ 建材 ⑦ 化学 ⑧ 鉄鋼・金属 ⑨ 医薬・製薬 ⑩ 医療機器製造 ⑪ 分析機器製造 ⑫ 受託分析・ 検査試験業 ⑬ エ ネ ル ギ ー関連 ⑭ 機械加工 ⑮ 情報 通信 ⑯ そ の 他 ( ) 3.あなたの主業務は何ですか。該当する箇所に○印を付けてください。 ① 研究職 ② 製品開発 ③システム開発 ④製造 ⑤品質管理 ⑥知財管理 ⑦業務管理 ⑧情報収集・調査 ⑨教育職 ⑩営業 ⑪分析・検査試験業務 ⑫企画・立案 ⑬学生 ⑭その他( ) Ⅱ スクリーニングについて,おたずねします。(複数回答可) 表−1に下記1∼8項についてご記入ください。記入例に従って,○印又は具体的に記入してください ) 1. あなたは生活・環境に係わるスクリーニングに関心がありますか。 2. あなたの行なっている業務で係わりのある項目は何ですか。 3. 2で○印を付けた項目を分析・測定する目的は何ですか。 4. その分析・測定場所はどこですか。 5. 分析・測定頻度はどのくらいですか。 6. 分析・測定濃度はどのレベルですか。 7. 分析・測定の精度はどのくらいですか。 8. 分析・測定量はどのくらいですか。 9. 分析・測定コストはどのくらいですか。 10.分析・測定対象物質は何ですか。具体的に記入してください。 Ⅲ 現在,スクリーニングに係わっておられる方におたずねします。(係わっていない方は次に進んでください) 前項2で○印を付けた項目を分析・測定する機器は何ですか。 記入例に従って,表−2にその使用台数をご記入ください。 181 表−1 スクリーニング調査 スクリーニングの対象 食 品 例 健康・医療 脂 質 ド ○ 分 析 室 その他( ) 連 続 測 定 分 析 5 頻 度 毎 日 分 析 週1・2回分析 月1・2回分析 必要に応じて ○ % ○ ppm ppb 分 析 6 濃 度 ppb以下 mM(=mol/ℓ) μM nM pM その他の単位 7 分 析 精 度 分 8 析 量 コ 9 ス ト 分 析 ・ 測 10 定 対 象 物 質 定 量 半 定 量 基準値に対しての有無 検体数 検体量(重さ) * 処理 時間/1検体 価格/1検体 具体的に物質名を記入 V O C を 除 く 残 留 性 有 害 物 質 土 壌 汚 染 物 質 水 分 析 水 分 析 生 活 関 連 環 境 関 連 そ の 他 ゲ ノ ム ト ラ ン ス ク リ プ ト プ ロ テ オ メ タ ボ ロ ム ム H T S ハ イ ス ル プ ム ト ス ク リ ニ ン グ 桃 の 糖 分 濃 度 182 製造・工業プロセス 変 異 原 性 ・ 毒 性 そ の 他 の H T S 原 材 料 受 入 検 査 製 造 工 程 製 品 品 質 検 査 排 水 ・ 排 ガ ス そ の 他 セキュリティ 麻 薬 ・ 覚 せ い 剤 ・ 抗 精 神 薬 爆 発 物 産 業 保 安 ガ ス 漏 れ 等 ︶ 依 頼 分 析 現 場 大 気 汚 染 物 質 バ イ オ メ ト リ ッ 製 品 開 発 その他( ) 場 所 バイオ・創薬 V O C ︶ ○ 製品の品質管理 作業環境の確認 4 ク 材 料 判 定 温 暖 化 ガ ス ︶ 自主管理基準の対応 プ ラ ス チ ー ○ 公的規制対応 分 析 測 3 定 目 的 ア ス ベ ス ト ッ あなたが関心のある項目 ○ 係わりのある項目 R o H S 関 連 物 質 等 ︶ 1 2 電 磁 波 ・ 漏 洩 X 線 ー 導 電 率 廃 棄 物 ︶ p H , ︶ 内 分 泌 撹 乱 物 質 酸 性 雨 ︵ 環 境 ホ ル モ ン ︶ ル 血 糖 値 等 物 質 ダ イ オ キ シ ン 類 ・ P C B ︶ コ レ ス テ ロ そ の 他 ︶ ︶ 糖 等 ア レ ル ギ ︶ た ん ぱ く 環 境 血 液 中 物 質 ー ピ ン グ 薬 物 尿 中 物 質 ︵ 感 染 症 ー 先 天 性 代 謝 異 常 ︵ 成 人 病 ー ス ト レ ス ︵ そ の 他 の 食 品 分 析 ︵ マ イ コ ト キ シ ン ー 複数回答可 た ん ぱ く 質 ・ ア ミ ノ 酸 、 ︶ 生 菌 他 ビ タ ミ ン ・ ミ ネ ラ ル ︵ 食 中 毒 菌 ッ 水 分 ・ p H ︵ 遺 伝 子 組 換 食 品 ︵ 食 品 添 加 物 ︵ 残 留 性 抗 菌 剤 ︵ 鮮 度 ー 塩 分 濃 度 ︵ 糖 度 ・ 熟 成 度 ︵ 残 留 農 薬 ー 熟 成 度 ク ス その他 テ ロ 対 策 そ の 他 表−2 スクリーニング調査(使用する分析機器) スクリーニングの対象 V O C 水 分 析 水 分 析 生 活 関 連 環 境 関 連 そ の 他 ゲ ノ ム ト ラ ン ス ク リ プ ト ム ム ス ル プ ト ス ク リ そ の 他 の H T S 製造・工業プロセス 製 製 排 そ 造 品 水 の 工 ・ 他 程 品 排 ガ 質 受 ス 検 入 査 検 査 原 材 料 麻 薬 ・ 覚 せ い 剤 ・ 抗 精 神 薬 爆 発 物 セキュリティ 産 バ イ 業 保 オ メ 安 ト リ ガ ス 漏 ク れ ス 等 その他 テ ロ 対 策 そ の 他 ト タ ル ︶ ニ ン グ 変 異 原 性 ・ 毒 性 ︶ ム バイオ・創薬 H メ プ T タ ロ S ボ テ ハ ロ オ イ ー 土 壌 汚 染 物 質 ー V O C を 除 く 残 留 性 有 害 物 質 ッ 大 気 汚 染 物 質 ︶ 環 境 プ 温 ラ 暖 ス 化 チ ガ ス ク 材 料 判 定 ︵ ア ス ベ ス ト ︶ R o H S 関 連 物 質 等 ッ 導 電 率 電 磁 波 ・ 漏 洩 X 線 ー p H , 廃 棄 物 ︵ 酸 性 雨 ︶ 電 気 化 学 分 析 装 置 内 分 泌 撹 乱 物 質 ︶ ︶ ル 血 糖 値 等 環 境 ホ ル モ ン ー 物 質 ダ イ オ キ シ ン 類 ・ P C B ー コ レ ス テ ロ そ の 他 ︶ ア レ ル ギ ︶ ︶ 糖 等 血 液 中 物 質 ︶ 健康・医療 感 ド 尿 染 中 症 ピ 物 ン 質 グ 薬 た 物 ん ぱ く ー 先 天 性 代 謝 異 常 ︵ 成 人 病 ︵ ス ト レ ス ︵ そ の 他 の 食 品 分 析 ッ マ イ コ ト キ シ ン ︵ 脂 質 ︵ た ん ぱ く 質 ・ ア ミ ノ 酸 、 ︶ 複数回答可 ビ タ ミ ン ・ ミ ネ ラ ル ー 食 品 遺 水 食 伝 分 中 子 ・ 毒 組 p 菌 換 H 食 生 品 菌 他 ︵ 食 品 添 加 物 ー 残 留 性 抗 菌 剤 ︵ 鮮 度 ︵ 塩 分 濃 度 ︵ 糖 度 ・ 熟 成 度 ︵ 残 留 農 薬 ー 例 熟 成 度 a.電気滴定装置 b.電極式濃度測定装置 c.その他電気化学分析装置 a.紫外可視分光光度計 b.赤外分光光度計(FTIR含) c.近赤外分光光度計(NIR) d.ラマン分光光度計 光 分 f.蛍光分光光度計 析 g.顕微分光装置(UV,IR) 装 h.原子吸光分光装置(AA) 置 I.発光分光分析装置(ICP−AES) j.屈折計 3 k.プレートリーダ(マイクロプレートリーダ等) l.その他の分光分析装置 a.GC−MS 電 磁 気 分 析 装 置 b.LC−MS c.ICP−MS d.質量分析装置 e.蛍光X線分析装置(XRF) f.X線回折装置(XD) g.電子線プローブマイクロアナライザ h.その他の電磁気分析装置 a.光学顕微鏡 観 b.透過電子顕微鏡 察 c.走査電子顕微鏡 装 置 d.超音波顕微鏡 e.その他の観察装置 ク ロ マ ト グ ラ フ a.ガスクロマトグラフ(GC) b.高速液体クロ(HPLC) 2 c.イオンクロマトグラフ(IC) d.その他のクロマトグラフ a.濁度計・SS計 b.電気伝導率計 環 境 用 分 析 装 置 c.pH計 d.溶存酸素計 e.有機汚濁モニター(COD計・TOC計・BOD計) f.窒素・りん測定装置 g.重金属モニター h.油分計 i.水質汚濁総合監視装置 j.その他の環境用分析装置 a.ガス分析装置類 b.電気泳動装置 c.フローインジェクション分析装置 d.KF微量水分測定装置 e.熱分析装置 そ f.粘度・粘弾性測定装置 の g.密度測定装置 他 h.パーティクルカウンタ I.PCR j.イムノアッセイ k.食品検査キット l.マイクロアレー m.その他の分析装置 トータル 5 0 *スクリーニングに係わっておられる方のみ,お答えください。 183 Ⅳ.スクリーニングについて,現在の問題点や将来に対する要望等がありましたら,どのようなことでも 記入してください。 項 目 問 題 点 又 は 要 望 測 定 前 対 象 処 理 スクリーニングの方法 分 析 そ 機 の 器 他 Ⅴ.スクリーニングに関して,市販されていないが,このようなことがわかる分析機器があると良い, と思われることについてその内容を,そしてできればその目的についてお聞かせください。 目 的 測 定 方 法 Ⅵ.その他分析機器メーカに対するご意見をお聞かせください。 住 貴 所 機 関 〒 名 所 属 ・ 役 職 お 電 名 話 前 番 号 184 添付資料2.調査文献リスト 食品*センシング 分類 検出法 センシング 光ファイバ センサ 青柳圭亮, 齋藤 食品の安全性評価用光ファイバセン 雄太, 佐々木一 サ 正, 山川功, 数 坂昭夫, 佐々木 一正 著者 タイトル 電子情報通信学 会大会講演論文 集 雑誌名 センシング IRイメージ ング技術 橋本篤, 亀岡孝 農業および環境分野におけるIRイメ 治 ージング ぶんせき センシング 近赤外スペ KAWASAKI クトロスコ Masataka, ピー(NIRS) KAWAMURA Shuso, NAKATSUJI Hiroki, NATSUGA Motoyasu センシング バイオセン サ MEEUSEN C. 小型化した"表面プラスモン共振"バイ Trans ASAE (Am Soc Agric A., ALOCILJA オセンサを利用した大腸菌O157:H7 Eng) E. C., の検出 OSBURN W. N. 4 8 センシング 新FRET基 礎光ファイ ババイオセ ンサ KO Sungho, GRANT Sheila A. 2 1 搾乳中における近赤外スペクトロス コピーによる牛乳品質のオンライン・ リアルタイム・モニタリング Pap Am Soc Agric Eng Biosensors ネズミチフス菌の迅速検出のための 新FRET基礎光ファイババイオセンサ Bioelectron 185 巻 号 2 0 0 6 頁 年 概要 ソ サ イ エ テ ィ B2 S.69 -S.7 0 2006 6 262265 2006 12P 2005 6 2409 -241 6 2005 7 1283 -129 0 2006 悪影響が懸念される化学物質 の侵入による生体の挙動に は,共通点がある。それは,生体 に侵入した異物を再び生体外 へ排出するために化学構造を 作り変える(水溶性にする)代 謝という働きであ り,cytochrome P-450(以 下,CYP)と呼ばれる酵素がそ れを担っている。従って,生体 内における代謝酵素CYPの動 態を検知することによって, 各種化学物質を検出すること が可能となり,その応用は,癌 診断,環境汚染モニタ,食品の 安全性評価等極めて広範囲で あり,CYPの動態検出技術の 確立によりそれらを現実のも のとすることができる。 IRイメージングは,赤外分光 情報を基に試料成分の分子振 動情報を非破壊的にとららえ る手法であり,材料分析を始 めさまざまな分野で大きく発 展してきた。食品や農産物の 品質・味などといった特性や, 農産物栽培管理・制御情報な どのように,食・農・環境分野 におけるIRイメージング技術 として中心的な役割を果たす と考えられる。また,リモート センシング技術としてのイメ ージングは,環境計測とその 維持・保全に欠かせない手法 となっている。 近赤外スペクトロスコピー (NIRS)は,食品や農産物に関 する定性的情報を得るための 新しい非破壊検査法である。 NIRSは牛乳の品質評価にも, 適用されているが,個々の搾 乳中の牛乳品質のオンライ ン・リアルタイム・モニタリン グへの適用は困難であった。 そこで,改良したキャリブレ ーションモデルを,北海道の2 箇所の酪農場での作業に適用 した結果,脂肪,蛋白質,乳糖,体 細胞数,尿素態窒素などを正 確に測定できた。 監視表面に「"抗原抗体反 応;AAI"が起きた場合の反射 光変化」をモニタする"表面プ ラスモン共振;SPR"原理を利 用する光学BSとして"SPR-バ イオセンサ"がある。35分以内 の「SPR-バイオセンサ」検定 実験を行い「大腸菌O157:H7 の検出限界は,8.7××10`6 ´CFU/mL」とした。この結 果は食品産業での「迅速かつ 局所的な細菌モニタツール」 としての可能性を示す。 豚ひき肉試料中のネズミチフ ス菌の高速検出のための蛍光 共鳴エネルギー移動(FRET) の原理を利用する光ファイバ 携帯可能バイオセンサを開発 した。ネズミチフス菌を接種 したホモジナイズ豚肉試料中 レ ポ ー ト N o : A S A E -0 53 0 4 5 分類 検出法 著者 タイトル 雑誌名 巻 号 頁 年 センシング プラスチッ ク光ファイ バーアミン センサ 森沢正之, 武藤 プラスチック光ファイバーアミンセ 真三, 渡辺智也 ンサの開発とそれを用いた魚肉の食 品鮮度測定の試み 電気学会論文誌 E 1 2 5 9 380386 2005 センシング プルシアン ブルー修飾 センサとバ イオセンサ RICCI F., PALLESCHI G. プルシアンブルー修飾センサとバイ オセンサの調製,最適化および応用 Biosensors Bioelectron 2 1 3 389407 2005 センシング バイオセン シング ANAND A., MOREIRA R. HENRY J., GOOD T. 食品中のプリオン検出のためのバイ オセンシング戦略 LWT Food Sci Technol 3 8 8 849858 2005 センシング バイオセン サー 岩崎弦, 林勝 義, 丹羽修 電気化学・光デバイスを用いたバイオ センサーの高機能化 ぶんせき 5 227233 2005 センシング 水晶振動子 においセン サー 中本高道 においセンサ-とにおいの記録再生シ ステム におい・かおり環 境学会誌 164171 2006 頁 年 37 3 概要 に置いたファイバプローブは 5分の応答時間以内で6.67% の蛍光で10`5´CFU/gの検 出限界を示した。 魚肉類の腐敗により生ずる悪 臭物質であるアミン類に対す る,クラッド層にセンシング 機能を持つ2種類のPOF型セ ンサ(吸光型POFアミンセン サ,リーキー導波変形型POF アミンセンサ)を提案した。こ こでは,ポリビニールアルコ ールを用いてリーキー導波変 形型POFセンサを製作した。 このセンサは,アミン類とア ンモニアにのみ膨潤を起こ し,劣化もないので,身近な悪 臭物質のセンサーとして応用 性が高いといえる。 分析応用に最も一般的に使わ れる電気化学的媒体として, プルシアンブルーはバイオセ ンサ領域に最近広く応用され ている。過酸化水素還元を触 媒するその特異性が臨床,環 境および食品分析用の多数の オキシダーゼ酵素に基づくバ イオセンサの構築に応用され ている。この媒体に基づくセ ンサの商業化の可能性につい ても議論する。 抗-伝染性海綿状脳症抗体を 用いた,0.1モル/lりん酸ナトリ ウム緩衝液中のプリオンを検 出するバイオセンシング法に 基づくアフィニティー技術を 開発した。調製粉乳における プリオンの最低検出濃度は2n モル/lであった。 バイオセンサは,生体分子の 機能を利用して特定の分子を 簡単に測定する方法として発 展してきた。特に電気化学型 は,高感度で簡便な方法であ る。微細加工技術によるバイ オセンサの高機能化,電気化 学マルチチャネル測定による 空間分解バイオセンシングと 表面プラズモン法によるバイ オセンシングについて解説し た。 においを簡便かつ客観的に測 定できるセンサ-が求められ ているが,通常ひとつのセンサ -で性能を満足するに至って いない。幾つかのセンサの中 で水晶振動子センサは,分子量 が大で強いにおいに対して感 度が高い。水晶振動子ガスセ ンサを利用したにおいの記録 再生システムについて紹介し た。水晶振動子センサの原理 と製作方法について述べ,記録 再生システムの原理を説明し た。水晶振動子ガスセンサを 応用し,複数の要素臭の混ざっ たにおいを記録し,記録した匂 いを再生する実験例をあげて 説明した。 食品*スクリーニング 分類 検出法 著者 タイトル 雑誌名 186 巻 号 概要 分類 検出法 スクリーニ ング 酵素結合免 疫吸着検定 法(ELISA) と免疫検定 に基づく膜 透過フロー のような迅 速試験法 巻 号 頁 年 STEINMUELL マイコトキシンの迅速分析 従来の ER Rolf 分析法に替わる迅速法 免疫学的検 定の可能性と限界 その3 Muehle Mischfutter 14 3 18 592 -59 3 2006 畠山えり子, 梶 田弘子, 菅原隆 志, 佐々木陽, 高橋悟, 小向隆 志 限外ろ過法を用いたLC/MS/MSによ る農産物中の残留農薬一斉分析 食品衛生学雑誌 47 4 137 145 2006 スクリーニ 生物発光バ イオセンサ ング MICHELINI E, GUARDIGLI M, MAGLIULO M, MIRASOLI M, RODA A, SIMONI P, BARALDINI M 環境及び食品分析における遺伝子組 み換え生存細胞をベースにした生物 発光バイオセンサ Anal Lett 39 7/9 150 3-1 515 2006 スクリーニ 表面プラズ モン共鳴バ ング イオセンサ アッセイ DUMONT V., HUET A.-c., DELAHAUT P. TRAYNOR I., ELLIOTT C. エビ中のチアムフェニコール,フロル フェニコール,フロルフェニコールア ミン及びクロラムフェニコール残留 物を同時定量するための表面プラズ モン共鳴バイオセンサアッセイ Anal Chim Acta 56 7 2 179 183 スクリーニ 平原嘉親 検疫所における輸入食品中の残留農 薬一斉分析法 食品衛生研究 56 2 41- 2006 52 まず,食品中における残留 農薬の一斉分析法を述べ た。次に,検疫所における 平成17年度の残留農薬モ ニタリング検査(残留農薬 スクリーニング分析法,ス クリーニング分析法を用 いた農薬のバリデート)を 説明した。最期に,検疫所 における残留農薬モニタ リング検査項目数の推移, 平成18年度の残留農薬モ ニタリング検査への対応 を論じた。 小島一良, 条照 雄, 青山吉一, 柿本芳久, 龍口 久子,田森純二, 原弘幸, 山内孝 之, 矢本亮介 食品中の安全性に係わる微量成分分 析の精度管理システムの確立及び高 精度な迅速分析法の開発 農林水産消費技 術センター調査 研究報告 29 1-9 消費技術センターで開発した 残留農薬の多成分一斉分析法 について,検出限界付近の低濃 度における分析精度を検討し たところ良好な結果が得られ た。そこで本分析法を日常の 分析業務のスクリーニング法 として採用し,さらに精度管理 スクリーニ LC/MS/MS ング 著者 タイトル 雑誌名 2006 ング スクリーニ GC-MS分 析, ング LC, LC-MS 分析 187 2005 概要 穀物中のデオキシニバレノー ル(DON)の分析に酵素結合免 疫吸着検定法(ELISA)と免疫 検定に基づく膜透過フローの ような迅速試験法を応用 し,HPLCなどの物理化学的方 法と比較した。これらの方法 のキットは複数市販されてお り,信頼性が高く,迅速である。 各迅速法の原理,利点,及び限 界を論じた。NEOGEN DON Revealの横方向フロー免疫ク ロマトグラフ検定法は特別の 技術を必要とせず,製造工程に 容易に導入できる。時間と経 費の節減になり,従来法より経 済的である。 高感度・高選択性を有する LC/MS/MSを用い,農作物中 の残留農薬一斉分析について 検討した結果,限外ろ過膜を用 いた精製法により,濃縮操作を 省略した迅速かつ簡易な分析 方法を確立することができた 本法は農産物中の残留農薬ス クリーニング分析として有用 であると考える。 バクテリア,酵母あるいは哺乳 類などの細胞全体をベースと する生物発光バイオセンサに 関する最近の研究動向をまと め,考察した。最近,発光バイオ センサに替わり,非放射性の生 物発光共鳴エネルギー移動 (BRET)を用いる分析法が開 発された。生物発光バイオセ ンサは多くの場合,通常の化学 分析に必要な複雑な予備処理 が不要である。 単一の試料抽出物からエビ中 の全フェニコール抗生物質残 留物の検出が可能な表面プラ ズモン共鳴(SPR)バイオセン サによる迅速及び高感度な定 性スクリーニング法を開発し た。二個のバイオセンサチッ プを配置した流通セルの表面 に試料の各抽出物を注入し た。 分類 検出法 著者 タイトル 雑誌名 巻 号 頁 年 概要 システムを構築して運用を開 始した。 スクリーニ 選択的蛍光 化学センサ ング YOON Sungho, 魚中の水銀レベルの選択的蛍光化学 ALBERS センサによるスクリーニング Aaron E., WONG Audrey P., CHANG Christopher J. J Am Chem Soc 12 7 46 160 30160 31 2006 スクリーニ ELISA TAGAMI Takaomi, KAJIMURA Keiji, SATSUKI Yuka, KAWAI Takao J Health Sci 51 5 614 -61 6 2005 Meat Sci 71 3 446 450 2005 J Sep Sci 28 9/ 10 915 -92 4 2005 22 5 415 422 2005 53 9 1/2 237 244 2005 ング 健康補助食品中の添加薬用成分(乾燥 甲状腺)の迅速分析 スクリーニ DNAコメッ MARIN-HUAC 電子照射処理牛肉を検出するための DNAコメットアッセイの使用 トアッセイ HACA N., VILLAVICEN ング CIO A.l.c.h. スクリーニ キャピラリ ー電気泳動 ング CASTANEDA Gregorio, RODRIGUEZFLORES Juana, RIOS Angel ルーチン食品分析におけるキャピラ リー電気泳動の適用範囲を拡大する ための分析アプローチ スクリーニ 1プレート スクリーニ ング ング法 CORNET V., GOVAERT Y., KOENEN-DIE RICK K., DEGROODT J. M. ウシ腎臓組織中における抗生物質残 Food Addit 留物の検出のための1プレートスクリ Contam ーニング法に基づいた研究所間での 調査 スクリーニ アンペロメ トリック検 ング 出 BLASCO 食品中の"全ポリフェノール性化合物 Anal Chim Acta Antonio J, "を定量するためのスクリーニング法 ROGERIO M としての"電気化学指数": 提案 C, GONZALEZ M C, ESCARPA A 188 9H-キサンテン-9-オンにより p-置換されたフェニルアザ-テ トラチオエーテルクラウン構 造をもつ新しい水溶性蛍光化 学センサ Mercuryfluor-1(MF1)を開発 した。合成法を説明した。従 来の分析法に比べて170倍以 上の蛍光増強を示し,魚中の 0.1-8ppmレベルの水銀を定 量的に検出できる。 食品添加物に添加された乾燥 甲状腺をLC-MSにより分析し た。しかしこの分析には高価 な機器(LC-MS)を使用し,前処 理の長時間を要することから, 市場における多数の食品添加 物の迅速分析は困難である。 酵素結合免疫収着試験 (ELISA)は迅速・簡単・低コス トであり,多数のサンプル処理 に適している。 DNAコメットアッセイは食品 の照射処理を検出するための 迅速的,低経費スクリーニング 試験として説明されている。 本稿では,この方法をガンマ線 あるいは電子線による牛肉片 処理の有無の検出に適用した 中性条件下のDNAコメットア ッセイは照射及び無照射牛肉 の識別を容易化した。。 キャピラリー電気泳動(CE)は その簡単さと効率性から,食品 分析ではクロマトグラフィー よりも有効と考えられるが,ル ーチン分析への適用には試料 マトリックス,感度及びロバス ト性,互換性などの検討が必要 である。そこで試料スクリー ニング,オンラインCE配置に よる自動化試料調製及びキャ リブレーションの自動統合に 重点を置いて,CEによるルー チン食品分析への適用を示し た。 家畜と体中の残留抗生物質の 検出に関する文献中には数種 類のスクリーニング法が記載 されている。ベルギーでは,と 殺したウマの腎臓中の残留抗 生物質の一般分析法として 「ベルギー腎臓テスト」と呼 ばれる枯草菌BGAを接種した 1プレートスクリーニング法 が利用されているが,その理由 として上記に示した種々の方 法と比較して安価で,操作が容 易で,迅速性が挙げられた。 電気化学分析に基づく全酸化 防止剤/フェノール類指数(電 気化学指数)を提案し,食品中 の全ポリフェノール性化合物 の測定に適用した。ガラス状 炭素円盤電極によるアンペロ メトリック検出のフローイン ジェクションシステムは高い スループット,汎用性及び経済 性を示した。 著者 タイトル 雑誌名 巻 号 頁 年 スクリーニ 免疫収着剤 アッセイ及 ング びディップ スティック アッセイ 分類 検出法 WANG SHUO, ZHANG CAN, ZHANG YAN 殺虫剤カルバリルを迅速に検出する ためのフロースルー酵素結合免疫収 着剤アッセイ及びディップスティッ クアッセイの開発 Anal Chim Acta 53 5 1/2 219 225 2005 スクリーニ PCRアッセ イ ング FORTE V T, DI PINTO A, TANTILLO G MMARTINO C, SCHENA F P 遺伝子組換えダイズ及びトウモロコ シの一般的検出のための一般的多重 PCRアッセイ Food Control 16 6 535 539 2005 スクリーニ バイオアッ セイ ング BOEHMLER G Effect-directed分析 公的な食品モ ニターにおける新方法 Dtsch Lebensm Rundsch 10 0 12 491 498 2004 VALCARCEL M, CARDENAS S 現在と将来のスクリーニングシステ ム 38 1 1 8183 2005 スクリーニ LC)法,微生 SUHREN G, 物阻害法,蛋 KNAPPSTEIN ング 白質受容体 K 法(Beta Star),ELIS A 治療した乳牛の乳における抗生物質 残留の検出 Milchwissenscha 59 ft 1112 656 660 2004 スクリーニ LC-MS/MS ECHO法 液体クロマトグラフィー- J Chromatogr A タンデム質量分析における最も有効 なデータ評価法 10 58 1/2 6779 2004 スクリーニ ング ング ALDER L, LUEDERITZ S, LINDTNER KSTAN H-J 189 概要 実験室内または実験室外環境 で農産物中のカルバリルを簡 単に検出するための感度の良 い可視的試験法として,迅速な フロースルーELISA及びディ ップスティックアッセイを開 発した。 遺伝子組換え体(GMO)の食品 及び食品製品としての利用は 拡大している。遺伝子組換ダ イズ及びトウモロコシを検出 するために,植物体DNA由来 のダイズまたはトウモロコシ に特異的な配列を増幅し,35S プロモータ及びNOSターミネ ータ領域を増幅する多重PCR に基づく分子スクリーニング 法を開発した。 食品モニターとして effect-directed(効果-有向)分 析法が取り入れられ,これにつ いて解説した。このモニター は,酵素活性阻害反応を利用し て有機リン系/カルバメート系 の分析,レセプターとの競合結 合反応を利用したダイオキシ ン化合物の検出法,細胞による 毒性検査,遺伝子や微生物によ る遺伝子毒性や突然変異の測 定などである。この分析法は スクリーニングとして使用す ることは有用で,効率的で短期 間にできることなどを述べ た。 環境,食品,健康,工業など多様 な分野で要求される情報量の 増加は,定量,識別分析情報よ りもむしろ単純,定性,包括的 な分析情報での増大に応答す る迅速な分析手段の実施を要 求するようになった。この目 標を実現する方策として,迅速 で低コストの分析スクリーニ ングシステムとさらに正確で はあるが経費が高い確証的な 分析システムの逐次利用であ る。この組合せの前衛/後衛分 析方法の原理を詳述した。 健常なウシにペニシリン (PEN),アンピシリン(AMP), ナフシリン(NAF),セフキノム (CEF),ジヒドロストレプトマ イシン(DHS)又はコリスチン (COL)の単独又は組合せを乳 房内投与した。牛乳中の抗生 物質含有量は液体クロマトグ ラフィー(LC)法,微生物阻害 法,蛋白質受容体法(Beta Star),ELISA等で定量した。 食品(野菜,果物,小麦粉)中の残 留農薬を大気圧化学イオン化 (APCI)とエレクトロスプレイ イオン化(ESI)LC-MS/MSで 分析し,そのマトリックス効果 とともにECHO法(小さい時 間差で試料と標準を注入し,試 料ピークと標準ピークを接近 して出現させる方法)による その補正について論じた。許 容残留濃度を超える試料をス クリーニングするとき,マトリ ックス一致標準を用意する必 要がないことがECHO法の利 分類 検出法 著者 タイトル 雑誌名 巻 号 頁 年 概要 点である。 Rapid Commun Mass Spectrom 18 20 244 3-2 450 2004 ング HETHERTON C L, SYKES M D, FUSSELL R J GOODALL D M スクリーニ ミクロバイ オアッセイ ング 草野友子, 神田 逆相・カチオン交換のミックスモード 食品衛生学雑誌 真軌, 鎌田国広, カートリッジを用いた食肉中残留抗 生物質の微生物学的検査法 宮崎奉之 45 4 191 196 2004 スクリーニ バイオセン サ ング STERNESJO A, GUSTAVSSO NE J AOAC Int 87 3 614 620 2004 スクリーニ 電気化学酵 素阻害分析 ング 法 DEL CARLO 電気化学バイオアッセイ法によるカ M, MASCINI ルバマートおよび有機りん系農薬に M, PEPE A, ついての食品試料のスクリーニング COMPAGNON E D, DILETTI G Food Chem 84 4 651 656 2004 スクリーニ 新本洋士 農林水産研究文 献解題 30 1621 2004 スクリーニ LC/MS/MS ング 高速液体クロマトグラフィー/タンデ ム質量分析による果物及び野菜中の 73種の農薬と代謝産物の定量に対す る多残留物スクリーニング法 牛乳中のβ-ラクタムのバイオセンサ 分析:微生物学的,免疫的,及びレセプ ターに基づくスクリーニング方法の 比較 生体調節機能の評価技術の開発に関 する動向 1.インビトロでの評価技 術の開発 190 HPLC/ESI-MS/MS(三段四重 極)を用いて全73の殺虫剤と 代謝産物を同時分析するため の,多残留物スクリーニング法 を開発した,回収率は77-124% であった。LC/MS/MSスクリ ーニング法によって分析した EU検定試料の分析結果 を,GC/MSによる結果と比較 した 逆相・カチオン交換のミック スモードカートリッジの単一 使用で,食肉中に残留するベン ジルペニシリン(PCG),オキシ テトラサイクリン(OTC),スピ ラマイシン(SPM)の残留基準 値をスクリーニング可能な微 生物学的検査法を開発したの 結果,平均回収率は PCG70%,OTC92%,SPM84% であり,各抗生物質の残留基準 値の検出が可能であった。 表面プラズモンに応答するバ イオセンサ2種により,生産者 の牛乳中に残留するβ-ラク タム系抗生物質を分析したバ イオセンサは,Actinomadura R39由来のDD-カルボキシペ プチダーゼ活性に基づくもの であった。用いたバイオセン サの結果は,種々なスクリーニ ング・キットの結果と良く一 致した。用いたバイオセンサ の分析所要時間は約10分であ った。バイオセンサ分析は,高 感度,信頼性ある方法で,既存 のスクリーニング方法に匹敵 する方法であった。 複合食品マトリックスにおけ るカルバリルおよびパラチオ ンメチルの定量のための,スク リーン印刷電極に基づく電気 化学酵素阻害分析法を開発し た。いろいろな複合マトリッ クスの非精製溶媒抽出液中 10ng/ml濃度の供試農薬を,全 分析時間15分で検出できた。 インビトロの評価系のみで測 定できる生体調節機能は限ら れ,改めて細胞,動物あるいは ヒトで確認試験を行う必要が あるが,迅速なので作物や食品 の広範な一次スクリーニング に便利である。代表的なもの として,抗酸化性測定(DPPH 法,キサンチン-キサンチンオ キシダーゼ法,ESR法,β-カロ テンの退色測定法,ロダン鉄 法,HPLCによるヒドロペルイ オキシド定量法),アンジオテ ンシン変換酵素阻害活性(血 圧低下作用の検索),作物成分 の抽出とクロマトグラフィー による定量(ポリフェノール など),その他の評価法(胆汁酸 と食物繊維の結合評価系,味受 容体モデルによる旨み測定,赤 血球凝集阻害物質の検索によ る感染防止物質検出など)を 紹介した。 分類 検出法 著者 タイトル 雑誌名 巻 号 頁 年 47 7 3641 2004 Food Addit Contam 21 3 216 221 2004 Lebensm Wiss Technol 37 1 1-8 2004 37 8 1 96103 2004 有国尚, 高乗仁, 食品の効能評価法の開発と健康食品・ 食品工業 内藤裕二, 吉川 保健機能食品の動向 食品の機能性 敏一 評価とバイオマーカー スクリーニ ング STEAD S, SHARMAN M, TARBIN J A, GIBSON E, RICHMOND S スクリーニ ング 最大残留限界への対応:動物性食品中 の残留抗生物質の迅速検出用の改良 スクリーニング法 スクリーニ Raman分 光分析 ング MARQUARDT 魚類のRaman分析:迅速な品質スク B J, WOLD J P リーニングのための潜在的方法 スクリーニ バイオセン サ ング MONACI L, PALMISANO F 食品中のオクラトキシンAの定量: 最 Anal Bioanal Chem 新技術および分析的挑戦 概要 健康食品における健康増進効 果及び安全性の評価法として 期待されているのが,科学的な 生物学的指標(バイオマーカ ー)である。バイオマーカーの 概念及び研究概要,即ち,疾病 予防マーカーの探索,プロテイ ンチップを用いたバイオマー カーの探索法,バイオマーカー 探索研究の動向を紹介した。 圧搾法あるいは溶媒抽出で抽 出後阻害試験用の市販の Premi Testを用いる迅速な抗 生物質のスクリーニング法を 開発した。溶媒抽出法は広汎 な試料で評価し,圧搾法は豚肉 で評価した。溶媒抽出法がよ り広汎な医薬品に対応出来 た。β-ラクタム系とスルホン アミド系の分類同定も試み,良 好な結果が得られた。 Raman分光分析(785nm励起) を用いて,魚類の筋肉における カロチノイド,コラーゲン及び 脂肪の定量を検討した。 Ramanスペクトルは研究対 象成分に関する詳細なスペク トル情報及び相対濃度情報を 含んでいた。以上から,魚類の 品質を評価するため に,Raman分光分析は迅速で 非破壊的な分析の有用なツー ルと思われた。 汚染飼料で飼育された動物の 臓器および体液(乳汁)から製 造された多種多様な日用食品 に含まれ,ヒトに有害なオクラ トキシンA(OTA)の定量法の 文献レビューを行った。迅速 で低コストスクリーニング法 への新しい分析手法としてバ イオセンサおよびディップス ティック型キットは技術革新 が期待されている。 健康・医療 分類 健康・医療 検出法 電気化学 著者 タイトル 雑誌名 XU Ying et. al. Impedance-Based DNA Biosensor Electroanalysis Employing Molecular Beacon DNA JST as Probe and Thionine as Charge Neutralizer 巻 号 頁 Vo No l.1 .9 8 健康・医療 電気化学 村田克之 他 カーボンナノチューブを用いたたん 日本化学会講演予 Vo No l.8 .1 ぱく質のリアルタイムセンシング 稿集 JST 6t h 健康・医療 電気化学 KUBANT Ruslan et. al. Peroxynitrite/Nitric Oxide Balance Electroanalysis in Ischemia/Reperfusion JST Injury-Nanomedical Approach 191 Vo No l.1 .4 8 87 388 1 21 5 年 概要 2006 ヒトの健康管理関連における DNA 分析法のひとつとして、 増幅 DNA ハイブリダイゼー ション信号にチオニンを挿 入、DNA 修飾金電極の電子移 動抵抗が減少することを利用 したインピーダンス測定 DNA センサ。 在宅・遠隔地医療システムの 実現を目指し、たんぱく質の リアルタイムセンシングを試 みた。従来の光学機器を用い た測定やクロマトグラフィー は,携帯性とリアルタイムセン シングに問題がある。そこで カーボンナノチューブ(CNT) を利用したバイオセンサーに より、電気的測定をおこない、 豚アルブミンを選択的かつリ アルタイムでセンシングが可 能となった。 センシング物質で修飾した炭 素繊維を直径 3-4μm の作用 ユニットとした電気化学ナノ センサを用いて,in vitro(単一 2006 2006 41 041 分類 検出法 著者 タイトル 雑誌名 巻 号 頁 年 6 健康・医療 健康・医療 分光分析 電気化学 Detection of natural and Proc SPIE Int Soc DELALIEUX variability in Opt Eng JST Stephanie et. stress-induced reflectance spectra of apple trees al. using hyperspectral analysis Development of nanostructured Biosensors biomedical micro-drug testing Bioelectron JST device based on in situ cellular activity monitoring Vo No l.2 .7 1 LB 膜を利用した環境・生体関連物質 化学工業 JST の可視化センシング Vo No l.5 .10 74 46 74 8 分光分析 田中正剛 他 健康・医療 分光分析 梶川浩太郎 健康・医療 59 76 11 .159 76 11 .1 2 PRASAD Shalini et. al. 健康・医療 健康・医療 Vo l.5 97 6 X 線 光 電 大恵克俊 他 子分光法 他 金ナノ微粒子中の局在表面プラズモ レ ー ザ ー 研 究 Vo No l.3 .9 ン共鳴を用いた光ファイババイオセ JST 3 ンサー グ ルコース オキシ ダーゼを 用いた 電気学会マイクロ Vo No MOSFET 型グルコースセンサの開 マ シ ン ・ セ ン サ シ l. .1発 ステム研究会資料 M 20 S JST S05 表面増強ラ VO-DINH T et. Medical Biophotonics: From Lasers Conf Proc Int al. to Biochips. LEOS Annu Meet マン (IEEE Lasers Electro-Opt Soc) JST 192 12 19 -1 22 9 60 360 8 85 -9 0 Vo No l.1 .Vo 96 7t l.2 196 h 2 2005 2006 2005 2005 2005 2004 概要 内皮細胞)および in vivo(ラッ ト心臓血管)における NO(血 管緩和作用),細胞毒性 O2(酸 化 性 ス ト レ ス ) お よ び ONOO( ニ ト ロ キ シ ド 化 ス ト レス)の濃度分布をクロノアン ペロメトリーにより監視し た。 収量に影響を与えるリンゴの 腐敗病の検出にハイパーセン サを開発した。健康な葉や感 染初期 の段階で、腐敗病を検 出するため、可視から近赤外 の波長を調べ、1600nm まで の範囲で感染度を判断ができ ることが分かった。 シリコン内に埋め込まれたナ ノポーラスなアルミナ基材と 細胞組織との相互作用を用い たセンシング技術。in vitro 試 験プラットフォーム開発用と して、細胞は初代海馬ニュー ロンを用いる。細胞生存性,増 殖,及び機能性の測定について の検証を行って、薬物 分子に 対する細胞応答を in situ で電 気-光学的に測定する。 構造色を利用した、有害物質 とくに微小分子の有無や濃 度 を検出するセンサ技術。色素 に因らない発色現象として、 例えばシリコン基板面にポリ ペプチド層を形成すると薄膜 干渉現象で発色する現象を 用 いる。たとえばα-へリックス 性のポリペプチドをシリコン 基板面に累積した膜は濃茶色 や青色,黄色,赤色を呈する。 LB 膜を利用した化学物質や ガス状分子,内分泌撹乱化学物 質,抗原抗体反応の可視化セン サを構築できる。 DNA や蛋白質を高速かつ網 羅的にセンシングする技術と して、光プローブを光端面に 構築し,微小なバイオセンサと しての動作させることに成功 した。この検出原理をアフィ ニティーバイオセンシングと よび、原理としては局在表面 プラズモン共鳴を用いる。 血糖値センサとして開発して いる酵素固定化電極を用 いた MOSFET 型グルコールセン サの性能向上のため,酵素の固 定化手法と電極材 質の検討を 行った。X 線光電子分析法ス ペクトル,グルコース検出実験 でこれまでの方法より優 れて いることを確認した。" 医療バイオフォトニクス分野 における、表面増強 Raman 散乱(SERS)効果を用いた金属 ナノプローブの開発。この方 法は SERS 基板に吸収された 化合 物のため の,通常 の弱い Raman 散乱を 10`6´-10` 13´と大きな因子により増大 させ,微量レベルの検出を可能 にした。次に,化学とバイオロ ジカルセンシングにおける重 要な領域として複雑な試料に 分類 検出法 著者 タイトル 雑誌名 ブドウ糖センサー 巻 号 頁 月 刊 メ デ ィ カ ル ・ Vo No サ イ エ ン ス ・ ダ イ l.2 .14 55 49 ジェスト JST 55 7 健康・医療 分光分析 榊田典治 他 医療用センサー 健康・医療 蛍光 SCHUERGER A C et. al. Comparison of two hyperspectral Remote Sensing Vo No l.8 .4 imaging and two laser-induced Environ JST 4 fluorescence instruments for the detection of zinc stress and chlorophyll concentration in bahia grass (Paspalum notatum Flugge.). 光コヒーレ 佐藤学 他 ンストモグ ラフィ 新しい画像センシング技術 光コヒ 光技術コンタクト Vo No l.4 .2 JST ーレンストモグラフィの進展 1 健康・医療 静電容量検 南浦武史 他 出 ポータブル型無拘束睡眠センサの開 電子情報通信学会 Vo 発 大 会 講 演 論 文 集 l.2 00 JST 2 健康・医療 蛍光 健康・医療 健康・医療 健康・医療 赤外分光 LC/MS/MS SHIMIZU Masafumi al. Weak Interaction between Anal Sci JST et. Inhibition Peptides and a Soluble Receptor of Fusion Protein in the Liquid Phase BYRD Kenneth Passive IR Flexi-Scope with Two Proc SPIE Int Soc et. al. Spectral Colors fo Household Opt Eng JST Screening of Gastrointestinal Disorders LEE Hwashim Determination of phenylalanine in Rapid et. al. human serum by isotope dilution Mass liquid chromatography/tandem JST mass spectrometry 193 情 報 シ ス テ ム 1 Vo No l.2 .9 2 Vo l.6 24 7 57 258 8 87 -9 4 94 11 85 -1 18 8 62 47 0E .162 47 0E .1 7 Commun Vo No Spectrom l.2 .12 19 13 0 -1 91 7 年 2003 2003 2003 2002 2006 2006 2006 概要 おける毒性化合物又は生きて いる系における超微量レベル の高感度の検出と同定方法が 開発された。 人工すい島の計測部門である ブドウ糖センシング技術の現 状と今後の展望。1)センシン グ技術(安定性,信頼性の確保 と長寿命化),2)酵素法を応用 したブドウ糖センサー,3)マイ クロダイアリシス・サン プリ ング法を応用し超小型血糖 モ ニタ・システム,4)バイオ セン サーから非侵襲的血糖計測法 (ブドウ糖光センサーの開発), についての解説。 植物の生育に対する重金属の 影響を決定するために,ブドウ 糖のセンシング技術として、2 つの超スペクトル撮像法と,レ ーザ誘起蛍光スペクトロスコ ピー(LIFS),およびレーザ誘起 蛍光撮像法(LIFI)の 4 種類の 検出法を比較した。植物への ストレス要因として、亜鉛濃 度を変化させ、有効性を評価 した。 生体情報を計測できるウェア ラブルな超小型センサが求め られている。末梢血液循環機 能を反映する組織血流量を測 定する,超小型集積型マイクロ 血流センサ(サイズ:幅 2mm× 長さ 3mm×厚さ 1.5mm)を開 発した。皮膚透過率の高い波 長 1.31μm の分布帰還型半導 体レーザと端面入射型フォト ダイオードを表面実装した集 積型マイクロ血流センサ。 在宅にて簡便かつ無拘束に,睡 眠時の健康管理を支援する機 器として、安価なポータブ ル 型無拘束睡眠センサの開発を 行った。無拘束で心拍や呼吸 などの生体情報をセンシング する実用的な方式として提 案 できる。 医療スクリーニング用のモデ ル受容体としてグリコシルホ スファチジルイノシトール (GPI)固定膜受容体骨髄間質 細胞抗原 1(BST-1,CD157)を 用いて液相法の蛍光偏光分析 (FPA)を行った。 安価な非イメージング赤外線 Flexi-scope 輝度測定装置を用 いて病院検査または結腸鏡検 査の補強が可能となる。家庭 内でのスクリーニングを目指 し、二つの受動赤外線プロー ブを集積化し,二つの赤外線ス ペクトルを得る。赤外線光フ ァイバ装置を介してプローブ を体内に挿入する。 新生児のフェニ ルケトン尿症 のスクリーニングのために,血 清中のフェニルアラニン定量 に ,参照 法として同位 体希釈 (ID)-LC/MS/MS 法 を 提 案 す る。拡張不確定性 1.2%,確実性 95% で 定 量 す る こ と が で き た。この方法は HPLC 法に比 較して,不確定性が低いことが 分類 検出法 著者 タイトル 雑誌名 巻 号 頁 年 概要 わかった。" 健康・医療 健康・医療 健康・医療 健康・医療 健康・医療 健康・医療 蛍 光 増 幅 ZHANG Hongtao et. al. /ELAISA 蛍光 分光分析 MOORE Jeffrey et. al. A sensitive and high-throughput Nat Med JST assay to detect low-abundance proteins in serum Agric Novel Fluorometric Assay for J Hydroxyl Radical Scavenging Chem JST Capacity (HOSC) Estimation Vo No l.1 .4 2 Food Vo No l.5 .3 4 KOHLENBER Spectroscopic Detection of the Proc SPIE Int Soc G Elicia M. et. Blanch Response at the Heel of the Opt Eng JST Foot: A Possible Diagnostic for al. Stage I Pressure Ulcers Vo l.5 96 9 47 347 7 61 762 6 2006 2005 59 69 1J .159 69 1J .8 LC-MS AL-DIRBASHI Determination of succinylacetone J Chromatogr B Vo No l.8 .1Osama Y. et. al. in dried blood spots and liquid JST 31 2 urine as a dansylhydrazone by liquid chromatography tandem mass spectrometry LC-ESI-M S/MS ZOPPA Mariella et. al. Method for the quantification of J Chromatogr B Vo No l.8 .1underivatized amino acids on dry JST 31 2 blood spots from newborn screening by HPLC-ESI-MS/MS GC-MS DENG Chunhui et. al. Fast Diagnosis of Neonatal Chromatographia Vo No l.6 .11 61 Phenylketonuria by Gas JST 2 -12 7Chromatography-Mass 62 Spectrometry Following 1 Microwave-Assisted Silylation 194 2006 27 428 0 2006 2006 26 727 3 2005 免疫学的手法用いた抗原の検 出能は,抗体の結合親和力と抗 原の量に制約を受ける。,「T7 ポリメ ラーゼを触媒とする蛍 光 増 幅 法 (fluorescent amplification catalyzed by T7 polymerase technique,FACTT) と 名 づ け たモジュール式の簡便な増幅 システムの創出に成功、サ ブ フェムトモルのレベル(およそ 0.08fM)で タ ンパク質 標的を 特異的に検出できる。 反応性酸素種は、酸化ストレ スをもたらし,発がん性,心血 管症,炎症などヒトに対して多 くの障害をもたらす。ヒドロ キシルラジカル除去能分析の ための蛍光分析法を開発し,確 認した。Fe`3+´/過酸化水素 反応によりヒドロキシルラジ カルを生成させ、蛍光の消失 から酸化防止剤のラジカル除 去能を測定、直線性,精度,正確 さおよび再現性から分析法を 確認した。 圧力による潰ようを診断する 分光学的方法。皮膚表面近く での血液の微小循環により無 感覚となったブランチ応答 は、可視光反射分光により,血 中のヘモグロビンから生じる 電子遷移を測定することによ って,皮膚上層の血液循環を悲 観血でプローブできた。 スクシニルアセトン(SA)は遺 伝性代謝性疾患肝腎チロシン 血症の特異的マーカーであ り、乾燥血斑(DBS)中及び液体 尿中の SA を定量するため,安 定同位体希釈液体クロマトグ ラフィータンデム質量分析法 を開発した。SA を抽出し,ブチ ルエステルに変換し,ダンシル ヒドラジン(Dns-H)により誘 導体化、DBS および尿キャリ ブレータに対する直線検量域 は,それぞれ 100 および 30μM 以内であった。 乾燥血斑上の非誘導体化アミ ノ酸を定性的および定量分析 す る た め の HPLC-ESI-MS/MS 法を開発 した。良好な装置の感度と特 異性によって,クロマトグラフ ィーによりアミノ酸 40 種とそ の異性体を 10min 以内に分離 することができた。新生児ス クリーニングで代謝性 疾患の 疑いのある事例に対して本法 を設計した。 マイクロ波支援シリル化に続 くガスクロマトグラフィー-質 量分析を適用し,新生児血液試 料中のフェニルアラニン (Phe)及びチロシン(Tyr)を 測 定することで,新生児フェニル ケトン尿症(PKU)の迅速診断 を可能にした。新生児血液試 料から抽出したアミノ酸にマ イクロ波照射し,N,O-ビス(ト 分類 健康・医療 検出法 著者 光コヒーレ JUNG ンストモグ Woonggyu al. ラフィー タイトル 雑誌名 Advances in Oral Cancer Detection IEEE J Sel Top Vo No l.1 .4 Optical Coherence Quantum et. Using 1 Electron JST Tomography. 健康・医療 GC-MS DENG Chunhui et. al. Development of Rapid microwave-assisted derivatization Mass followed by gas JST chromatography/mass spectrometry for fast determination of amino acids in neonatal blood samples 健康・医療 MS 重松陽介 他 質量分析と代謝異常症化学診断 健康・医療 健康・医療 健康・医療 巻 号 頁 Vo No l.5 .8 6 陽子磁気 共 CONSTANTIN `1´H NMR-based metabonomics Anal Chim Acta Vo No l.5 .2 OU Maria A. for the diagnosis of inborn errors of JST 鳴 42 et. al. metabolism in urine 画像解析 NIEMEIJER Automatic Detection of Red IEEE Trans Med Vo No l.2 .5 Meindert et. al. Lesions in Digital Color Fundus Imaging JST 4 Photographs of urinary J Chromatogr B Vo No キャピラリ CANSEVER M Determination l.8 .2 succinylacetone by capillary JST ー電気泳動 S et. al. 18 electrophoresis for the diagnosis of tyrosinemia type I 195 2005 81 181 7 Commun Vo No Spectrom l.1 .16 22 27 9 -2 23 4 化学工業 JST 年 2005 2005 58 358 8 16 917 7 58 459 2 30 931 1 2005 2005 2005 概要 リメチルシリル)-トリフルオ ロアセトアミドによって誘導 体化した後,GC-MS 分析した。 光コヒーレンストモグラフィ ー(OCT)は,生体組織の断面 イ メージングのため の新しい手 法である。高分解像性,高速収 集時間性,非侵入可能性などの 多くの技術的利点のた め,OCT は種々の医療応用で 有用である。光ファイバプロ ーブを利用しているため,内視 法または直接法により解剖構 造を検出できる。このた め,OCT は前癌や腫ようのモ ニタリング ,スクリーニング, 診断,臨床検出に有用である。 イメージングの深さが 2-3mm のとき,OCT は口腔粘膜の診 断にも有用である。 新生児血液試料中のアミノ酸 に対する,新しい迅速・高感度 定量分析法を開発した。マイ クロ波支援誘導体化(シリル 化 ) と GC/EI-MS(QP)を 使 用 し、アミノ酸はマイクロ波照 射下,N,O-ビス(トリメチルシ リル)トリフルオロアセトアミ ド(BSTFA)を用いて誘導体化 し た 。 BSTFA を 用 い て,120℃,30min 間加熱、反応 を加速すること,及び分析時間 を著しく短縮できる。 医学分野に於ける質量分析法 の応用。先天性代謝異常症を 対象とするタンデム質量分析 法と、特に新生児マススクリ ーニングや病院診療法など医 療現場の質量分析応用 例につ いて述べる。 尿試料からの先天性代謝異常 の検出及び診断に`1´H NMR を適用した。ベースにし たメタボノミクスを用いた。 47 人の正常者,9 人のフェニル ケトン尿症患者(PKU)新生児 及び 1 人のメープルシロップ 尿症(MSUD)子供から 1D `1 ´H NMR スペクトルを得,そ れらを調べた。このマススク リーニング法は試料前処 理を 必要とせず,新生児のための痛 みを伴うどのような手順をも 回避することができる。 糖尿病網膜症の自動スクリー ニングシステムの開 発。第 1 点は画素分類に基づく赤い病 変候補の新しい検出法で,血管 構造と赤い病変を画像背景か ら分離し、連結した血管構造 を除くと,残りが赤い病変の候 補となる。第 2 点は,検出した 候補オブジェクトを,全特徴と k 最近傍分類器を用いて分類 する。赤い病変が含まれるか どうかの決定では,87%の特異 性で 100%の感度を達成した。 前処理なしに尿中スク シニル アセトンを直接定量する ため のキャピラリーゾーン電気泳 動による方法を開発した。尿, 血液または羊水中のスクシニ ルアセトンはチロシン血症 I 分類 検出法 著者 タイトル 健康食品中の甲状腺ホルモンの迅速 群馬県衛生環境研 分析法の検討 究所年報 JST 巻 号 頁 No .36 67 -6 9 健康・医療 蛍光分析 健康・医療 フロースル PAEPENS ー酵素免疫 et. al. 学的試験法 C A flow-through enzyme Anal Chim Acta Vo No l.5 .2 immunoassay for the screening of JST 23 fumonisins in maize パルスフィ MAETTOE ールドゲル et. al. 電気泳動 J Genetic heterogeneity and J Appl Microbiol Vo No l.9 .3 functional properties of intestinal JST 7 bifidobacteria 健康・医療 柳沢智子 他 雑誌名 パルスフィ 斎藤章暢 他 ールドゲル 電気泳動 食品媒介感染症における健康危機対 埼玉県衛生研究所 応の迅速化に関する研究 報 JST 健康・医療 EIA 機器・試薬 AIA-1800 による BNP 医 療 と 検 査 機 器 ・ Vo No l.2 .1 迅速測定法の基礎的検討および人間 試薬 JST 7 ドックにおける心疾患スクリーニン グ導入への試み 健康・医療 荒谷千登美 他 電気化学顕 安川智之 他 微鏡 電気化学顕微鏡を用いた細胞計測法 生物物理 JST の実用化をめざして 196 Vo No l.4 .1 4 2004 2004 22 923 5 2004 45 947 0 No .37 25 -3 6 健康・医療 年 2004 2004 15 -2 2 36 -3 9 2004 概要 型と呼ばれる代謝異常におけ る特徴的なバイオマーカーで, この方法では,緩衝液添加物と して陽イオン界面活性剤また は正荷電高分子電解質で被覆 したキャピラリーのいずれか を用いた逆極性モードでスク シニルアセトンを分離でき る。 厚生労働省通知に基づく健康 食品中の甲状腺ホルモンの分 析法は,長時間に及ぶ煩雑な前 処理と測定機器への習熟が必 要である。簡便・迅速はスクリ ーニング法として,蛍光基質を 用いる酵素免疫測定法(ELFA) を検討した。その結果,通常 3 日程度を必要とするが,ELFA では 1 時間程度で測定でき,ス クリーニング法として期待で きる。 トウモロコシ中のフモニシン B1 及びフモニシン B2 を現場 で簡便かつ迅速に評価するた め,既存のフロースルー酵素免 疫学的試験法を最適化した。 AOAC 試験キットの検証法に 準じて試験法を検証、フロー スルー酵素免疫学的試験法に より汚染試料をスクリーニン グし,その結果を検証済みの高 速液体クロマトグラフィーに よるそれと比較した。 複数ビフィドバクテリアの分 子同定・遺伝子型別法を比較 し,フィンランド成人被験者の 腸試料由来のビフィドバクテ リア分離株の遺伝的不均一性 と機能特性に関して、 PCR-ELISA とリボタイピン グによる方法と、今回実施し たパルスフィールドゲル電気 泳 動 (PFGE) に よ る 結 果 を 比 較した。 E.coli O157 を対象病因物質 とし,迅速検査法の検討,食品 中における E.coli O157 の動 態調査,遺伝子型別における迅 速 PFGE 法の評価を行な っ た。 免疫磁気ビーズによる処 理試験は大量検体処理の際の スクリーニング試験に適当と 考えられた。 AIA-1800 による脳性ナトリ ウム利尿ペプチド(BNP)迅速 測定法を検討し,それを人間ド ックの心疾患のスクリーニン グ導入へ試みた。血中 BNP 測 定において,AIA-1800 による ワンステップサンドイッチ EIA 法は,従来の反応時間が 20 時間を要するラジオイムノ アッセイ法に代わり,迅速対応 が可能であり、人間ドックで の心疾患スクリーニング検査 有用である。 走査型プローブ顕微鏡の一種 である 電気化学顕微鏡を利用 した細胞診断システム。医薬 品候補物質のハイスループッ トスクリーニングに適用でき る。さらに、投薬後の疾病の 状況を連続的にモニタできる 分類 健康・医療 検出法 蛍光 著者 亀山健一郎 他 タイトル 雑誌名 牛ウイルス性下痢・粘膜病-新た なス 臨床獣医 JST トラテジーへ 持続感染牛により撒 播される「牛ウイルス性下痢・粘膜 病」 巻 号 頁 Vo No l.2 .2 2 10 -1 2, 6 年 2004 概要 テーラーメイド医療にもつな がる。 牛ウイルス性下痢・粘膜病 (BVD-MD)は BVD ウイルス (BVDV)感染による疾病 であ り,主な感染動物は牛である。 このウイルス検出に蛍光抗体 法,免疫染色法,PCR 検査を適 用した。 環境*スクリーニング 分類 検出法 スクリーニ ング 機器及び生 物分析測定 著者 巻 号 頁 韓国沿岸の堆積物に関連するダイオ キシン様及びエストロゲン様化合物 とその活性の機器及び生物分析測定 Ecotoxicol Environ Saf 61 3 CAFLUXバイオアッセイと組み合わ せて新しい統合化炭素分別セルを用 いた加速溶媒抽出による食品および 飼料中のダイオキシンのモニタリン グ Anal Bioanal Chem 38 1 7 WANG SHUO, ZHANG CAN, ZHANG YAN 殺虫剤カルバリルを迅速に検出する ためのフロースルー酵素結合免疫収 着剤アッセイ及びディップスティッ クアッセイの開発 Anal Chim Acta 53 5 1/2 スクリーニ CAFLUXバ . WINDAL I, イオアッセ VAN WOUWE N, GOEYENS ング イ法 L 海洋生物生体マトリックスのダイオ キシン様活性の推定用ツールとして のCALUX(化学活性化ルシフェラー ゼ遺伝子発現)法の検証と解釈 Environ Sci Technol 39 6 スクリーニ 生物検定法 生物検定法の新たな展開 ELISAお よびEIAを用いた環境汚染物質の測 定法 産業と環境 34 3 36 2007 堆積物抽出物中で測定された 6-3 目標とするダイオキシン様及 79 びエストロゲン様化合物は,堆 積物抽出物で測定される活性 のそれぞれ20%及び40%を説 明できた。この結果は,複雑な 環境基質汚染によるリスクを スクリーニング・同定並びに優 先順位付けするために,ダイオ キシン様及びエストロゲン様 化合物の機器及び生物分析測 定の組合せが有効なアプロー チとなることを示した。 147 2005 この方法による初期結果はEU 2-1 委員会指令2002/69/EC(食品) 475 および2002/70/EC(飼料)に定 められた食品および飼料中の ダイオキシン規制のためのス クリーニング法の品質基準に 実用的に適合した。この方法が 食品および飼料中のダイオキ シンのモニタリングのための スクリーニング手段として使 用可能であることを実証した。 219 2005 実験室内または実験室外環境 で農産物中のカルバリルを簡 225 単に検出するための感度の良 い可視的試験法として,迅速な フロースルーELISA及びディ ップスティックアッセイを開 発した。この膜を用いるELISA 及びディップスティックアッ セイの可視的検出限界はとも に10μg/lであり,上記目的のス クリーニング法として実用的 であった。 174 2005 迅速で比較的経費が安くて高 1-1 感度である試験管内細胞バイ 748 オアッセイ法のCALUX法のス クリーニングや環境モニタリ ングへの応用のため,この方法 の検証をした。この方法と GC-HRMS分析法で海洋生物 の生体マトリックスの分析を して比べた。2方法の結果は,相 関性は良かったが体系的な差 があった。それらの差の発生源 の確認をした。 81- 2005 環境中に存在する内分泌か 84 く乱物質(EDCs)のスクリ 生物検定法の新たな展開 ダイオキ シン類測定における生物検定法の現 状と課題 産業と環境 KOH Chul-hwan, KHIM Jong Seong スクリーニ CAFLUXバ NORDING イオアッセ Malin ング イ法 スクリーニ アッセイ法 ング 奥山亮, 羽田野 泰彦 ング スクリーニ バイオアッ セイ法 ング 宮田秀明 タイトル 雑誌名 197 年 概要 ーニングと濃度測定のため の新しいシステムを紹介し た。 34 3 64- 2005 EUおよび米国でのダイオキシ 66 ン類に対するスクリーニング 測定法と本格測定法の選定と 許容基準値を紹介した。日本に おける生物検定法の適用に向 けた動向と課題について述べ 分類 検出法 著者 タイトル 雑誌名 巻 号 スクリーニ ケイラック ス・アッセ ング イ法 香山不二雄, 山 本司 ケイラックス・アッセイ-ダイオキシ ン類の迅速測定法の有用性 日本衛生学雑誌 60 1 スクリーニ レポーター バイオアッ ング セイ法 BUTERIN T, KOCH C, NAEGELI H 食品安全性スクリーニングへの遺伝 子発現フィンガープリント法の適用 の可能性 Anal Chim Acta 52 9 1/2 スクリーニ プロトン移 動反応-質 ング 量分析 (PTR-MS) LIRK P, BODROGI F, RIEDER J プロトン移動反応-質量分析の医療応 用 環境空気観測および呼吸の分析 Int J Mass Spectrom 23 9 2/3 スクリーニ バイオセン サ ング DANIEL M, SHARPE A, DRIVER J, et.al 産業廃水分析の水性毒性迅速スクリ ーニング試験を比較するための技術 実証プロジェクトの結果 J Environ Monit 6 11 スクリーニ バイオアッ セイ ング PESSALA P, SCHULTZ E, NAKARI T, JOUTTI A, et.al 小規模バイオテストおよび分画法に よる廃水の評価 Ecotoxicol Environ Saf 59 2 スクリーニ 試験紙タイ プなど ング 渡辺洋一, 倉田 市販簡易分析キットによる廃木材中 泰人, 小野雄策, のひ素,クロム,銅のスクリーニング 細見正明 法 環境化学 14 3 スクリーニ 比色解析 SIMEONOVA D D, LIEVREMON T D, LAGARDE F, MULLER D A E, LETT M-C,et..al 亜ひ酸酸化およびひ酸還元細菌を検 出するマイクロプレートスクリーニ ング法 FEMS Microbiol Lett 23 7 2 YANG S, CARLSON K 放射性免疫分析法による水及び廃水 中の抗生物質のルーチンモニタリン グ Water Res 38 14/ 15 ング スクリーニ ,固相抽出 (SPE)/放射 ング 性免疫分析 (RIA)法 198 頁 年 概要 た。環境省と国土交通省の検討 会に応募された11技術の検出 下限と定量下限を示した。 23- 2005 ケイラックス・アッセイは,排 29 ガス・灰・排水,土壌,底質等の環 境スクリーニングツールとし て利用されている。食品・飼料 などの出荷前のモニターリン グ手法として利用されている。 ケイラックス・アッセイは,公 定法との相関が非常に高く公 定法を補完する技術要因の高 い技術である。 33- 2005 食品に残留する薬物及び汚染 39 物質の監視に適した多重終点 戦略を開発し,これによって高 スループットスクリーニング 操作の効率を増大させること ができた 221 2004 医療分野における環境観測お よび呼気分析診断へのプロト 226 ン移動反応-質量分析 (PTR-MS)の応用につき総説し た。PTR-MSは迅速に結果が得 られ,オンラインでも使用でき るので急速に変化する空気環 境のリスク監視に有効である。 高感度,迅速性からスクリーニ ングに有効である。 855 2004 産業廃水中の生態毒性を直接 評価するための7種類の新たな 865 検査法の感度と実用性を比較 評価するための'BioWise'実証 プロジェクトの結果を紹介し た。 263 2004 様々な廃水に関する環境毒物 学的影響を調べるための水質 272 試験法についてスクリーニン グ検討を行った。検討の結果, 従来からの急性毒性試験ある いは全廃水試験の利用だけで は十分でなく,遺伝毒性,ホルモ ン性,あるいは生物濃縮能まで を考慮した,固相抽出法などを 取り入れた分画試験の必要性 が確認された。 661 2004 高濃度の銅,ひ素,クロムを含む 建設廃木材を現場で容易に選 669 別し,再生材料としての安全性 を向上させるため,市販の水質 試験用簡易分析キットを用い た廃木材中金属の分析につい て検討を行った。 249 2004 ひ素のバイオレメディエーシ ョンに利用可能な細菌を効率 253 的かつ安価に選別する標記方 法について述べた。ひ素に対す る硝酸銀の反応の結果生じた 沈殿物の比色解析により活性 を測定した。本方法を用いてさ まざまな環境から分離した細 菌株群を用いて試験した。共役 プラズマ原子発光分光計と組 合わせた高速液体クロマトグ ラフィーにより,本方法が正確 であることを確認した。 315 2004 水中の抗生物質,テトラサイク 5-3 リン(TC)とスルホンアミド 166 (SA)化合物のスクリーニング あるいはモニタリングに,固相 抽出(SPE)/放射性免疫分析 (RIA)法を組合せて利用する方 法を評価した。分析の特異性の 分類 検出法 著者 タイトル 雑誌名 巻 号 頁 年 スクリーニ バイオアッ セイ ング BRENEZ C, GERKENS P, MAZZUCCHE LLI G, JAUNIAUX T, EPPE G, DE PAUW E, DE PAUW-GILLE T M-C 海洋ほ乳類の免疫系へのPCDD/F混 合物の影響に関係する特異的バイオ マーカー同定のための戦略 Talanta 63 5 122 5-1 230 2004 スクリーニ PTV-LV(大 容量プログ ング ラム温度蒸 発器)注入 GC/MS/MS 法 EPPE G, FOCANT J-F, PIRARD C, DE PAUW E 食品および飼料中のダイオキシン濃 度モニターのための,スクリーニング およびHRMSの相補法としての PTV-LV-GC/MS/MS Talanta 63 5 113 5-1 146 2004 スクリーニ 固相マイク ロ抽出 ング (SPME)繊 維/GC-FID WEI L, OU Q, LI J, LIANG B γ-Al2O3で被覆した固相マイクロ抽 出繊維の調製と室内空気中の揮発性 有機化合物の定量 Chromatographi a 59 910 601 -60 5 2004 スクリーニ ELISA法 ELFLEIN L, MUELLER M, BERGER-PRE ISS E 大気-及び屋内粉塵試料中の特定ピレ スロイドのELISAによる定量 GC-MS測定との比較 Gefahrst Reinhalt Luft 64 3 8890 2004 ング スクリーニ レーザ誘起 蛍光検出を ング 組合わせた キャピラリ ーゾーン電 気泳動 KOELLER G, 小容量ヒト血清中のオクラトキシン ROLLE-KAMP Aの定量 CZYK U, LEHMANN I, POPP P, HERBARTH O J Chromatogr B 80 4 2 313 317 2004 スクリーニ 水晶振動子 (QCM)法 ング 及び表面プ ラズモン共 鳴(SPR)法 黒沢茂 環境保全研究成 果集 20 02 5 52. 152. 12 2004 ダイオキシン類及び内分泌撹乱物質 のセンシングシステムを用いた環境 リスク対策の研究 199 概要 定量にはTCとSAの交叉反応性 を使用した。SPE/RIAがこれら の抗生物質で汚染されている と疑われる水のモニタリング に有効な方法であることを示 した。 ダイオキシン類環境汚染に近 似した,PCDD/F混合物による, 細胞増殖および蛋白質の変化 を調べ,汚染質の新規分析法開 発の糸口を見出した。蛋白質が 汚染物質に曝された時のバイ オマーカーになるなら,その蛋 白質群の定量により,新たなス クリーニング用バイオアッセ イと成り得る。 食品および飼料中のダイオキ シン類のモニタリングのため に,スプリットレス-GC/HRMS の代替および相補法とし て,PTV-LV(大容量プログラム 温度蒸発器)注入GC/MS/MS法 を開発した。本法がGC/HRMS の安価な代替,相補法になるこ とが判明した。またEU試験法 にあるスクリーニング法の要 求事項を満たすことも確認で きた。 新規のγ-Al2O3被覆の固相マ イクロ抽出(SPME)繊維を調製 し,ガス試料中の痕跡量揮発性 有機化合物(VOC)のスクリー ニングに適用した。γ-Al2O3 被覆繊維を用いる抽出とガス クロマトグラフィー-炎イオン 化検出(GC-FID)によるガスマ トリックス中のVOCの検出限 界は0.714ng/L以下であった。 市販のII型ピレスロイド用 ELISA(I)によるシフルトリン 及びデルタメトリンの定量可 能性を調査し,GC-MS(II)と比 較した。気試料の場合はIとII の偏差は最大15%で,比較可能 性のある事を示したが,屋内粉 塵の場合は比較可能性向上に は各種I条件の調整を要した。 結果を総合してIが標題試料に 対する汚染/非汚染の高感度迅 速簡易判別手法として有用な 事を認めた。 レーザ誘起蛍光検出を組合わ せたキャピラリーゾーン電気 泳動による小容量(50μl)ヒト 血清中のオクラトキシンAを分 析するための簡単で迅速な方 法を示した。本法は試料のクリ ーンアップに固相抽出や免疫 アフィニティーカラムを用い ないため,他の方法に比べて迅 速かつ安価であり,かび汚染室 内空気を被曝した患者の迅速 なスクリーニングに適してい る。 超高感度センサを用いたダイ オキシン類及び内分泌撹乱物 質の測定に関して水晶振動子 (QCM)法及び表面プラズモン 共鳴(SPR)法について検討を行 った。実環境試料を用いた QCM法の実験によりスクリー ニングのレベルに利用できる ことが分かった。QCM式オン 分類 検出法 著者 タイトル 雑誌名 巻 号 頁 年 概要 サイト測定用の電池駆動式ダ イオキシンセンサを開発した。 スクリーニ バイオセン サ ング 大村直也 バイオセンサーによる微量化学物質 の計測 絶縁油中PCBお迅速・簡易 判定 検査技術 9 12 9-1 1 2004 PCBを抗原とする抗原抗体反 応を利用した安価で迅速、簡便 なバイオセンサを開発した。市 販絶縁油に各種のカネクロー ルを添加した試料及び実油に ついてバイオセンサで得た結 果を質量分析結果と対比させ た。比較的良好な相関が認めら れた。 環境*センシング 分類 検出法 巻 号 頁 年 概要 センシング 抗体利用測 定法 (ELISA 法) 片岡千和 著者 ダイオキシン分析へのバイオセンシ ングの応用-ダイオキシン簡易分析シ ステムの開発 タイトル 水環境学会誌 雑誌名 29 9 533 -53 8 2006 センシング レーザー誘 起蛍光法 レーザー誘起蛍光法による水中での 溶解された有機物質の決定 Determination of dissolved organic matter in water by laser induced fluorescence technique Proc SPIE Int Soc Opt Eng 620 0 620 00 R.1 -62 000 R.6 2006 センシング バイオセン サ ZHAO Nanjing, LIU Wenqing, ZHANG Yujun, LI Hongbin, WANG Zhigang, LIU Jianguo, WEI Qingnong, YANG Lishu , LIU Cheng VANNELA Raveender, ADRIAENS Peter バイオセンシング技術の概要, 環境分析における実用的バイ オセンシング技術開発につい て言及した。実際にダイオキシ ン類簡易分析システムとして ダイオキシンバイセンサの設 計概念,測定原理,ダイオキシン 類簡易分析システムについて 性能評価を行った成績を示し た。 レーザー誘起蛍光遠隔センシ ングシステムを用いて、中国中 部の合肥に位置する東圃貯水 池での溶解された有機物質 (DOM)濃度測定した。その結 果,このシステムは,水中での有 機汚染物質の検出を高速,実時 間およびオンラインで行うこ とができる可能性がある。 環境探査におけるDNA酵素類 DNAzymes in Environmental Sensing Crit Rev Environ Sci Technol 36 5 375 -40 3 2006 センシング 差分吸収ラ イダー (Differenti al Absorption Lider:DIA L) 藤井隆 環境モニタリングと光技術 ーによる大気汚染測定 ライダ 光技術コンタク ト 44 4 209 -21 7 2006 センシング FTIR 高柳正夫 大気汚染ガスの空間分布測定法の開 発 東京農工大学研 究シーズ集 2004(改訂版) 213 -21 6 2004 200 DNA酵素類は,工場廃液,化学 排出物,環境試料または多様な 適用目的の生物学的システム の中の超微量レベルの有機お よび無機化合物の負荷を選択 的に特定する有望な性能を持 つバイオ触媒である。最新の DNA酵素類並びにその広範囲 な実施に向けて適合させるた めの挑戦をレビューした。 SOx,NOx,オキシダントを測定 する方法として,差分吸収ライ ダー(Differential Absorption Lider:DIAL)があり,本稿で は,dual-DIALの原理,多波長 DIAL装置の概要を紹介した。 また,それを用いた大気中 SO2,NO2,O3濃度の高度分布 計測結果、さらに,ほかの環境 計測結果と合わせ て,SO2,NO2,O3の対流圏下層 における空間分布変動と気象 条件の関係を考察した。 オープンパス-フーリエ変換型 赤外吸光光度計(OPFTIR)と計 算機断層画像技術(CT)を組合 せた汚染ガス二次元測定技術 を検討した。2地点間で赤外光 を飛ばし介在ガスに吸収させ, 赤外光スペクトルを調べガス で違う吸収波長から介在ガス 種類/量を知る。装置は優れた 位置再現性,多種類ガス同時測 定,リモートセンシング/リアル タイム測定,24時間連続常時測 定を特徴とし,大気中ガスの微 分類 検出法 著者 タイトル 雑誌名 巻 号 頁 年 概要 量成分と状態を知り因果関係 を示せ疫学的判断を捕足する。 センシング 水晶振動子 (QCM)セン サ センシング 多重チャネ ル分光偏光 解析 センシング センシング MKRTCHYA N F. A., KRAPIVIN V. F., KOVALEV V. I., KLIMOV V. V., RUKOVISHN IKOV A. I., GOLOVACHE V S. P. レーザ分光 ANDERSON 法, 光吸収 Thomas N, LUCHT Robert P , BARRON-JIM ENEZ Rodolfo, HANNA Sherif F, CATON Jerald A , WALTHER Thomas , ROY Sukesh, BROWN Michael S , GORD James R バイオアッ KASAI A, HIRAMATSU セイ (DRESSA N, MENG Y, YAO J, ) TAKEDA M, MAEDA S, KITAMURA M センシング ガスセンサ (SnO2セ ンサ) センシング 抗原抗体反 応 センシング 黒沢茂 SHI L, HASEGAWA Y, KATSUBE T , NAKANO M, NAKAMURA K 大村直也, GLASS T R, 城孝司, たえ見 幸弘 ガスセンサ, 野村徹, 中原毅 (固体電解 質, 酸化す ず) 水晶振動子を用いたベンゼン類・ダイ オキシン類の簡易・迅速測定法の開発 環境助成研究成 果概要集 2003 年度助成分 第24 回 水環境の生態学的遠隔監視のための 分光偏光解析技術 SPECTROELLIPSOMETRIC TECHNOLOGY FOR THE REMOTE ECOLOGICAL MONITORING OF THE AQUATIC ENVIRONMENT Proc Int Symp Okhotsk Sea Sea Ice 20t h 5556 2005 102 -10 5 2005 2005 Appl Opt 紫外ダイオードレーザに基づく吸収 センサによる窒素酸化物の燃焼排気 ガスの測定 Combustion exhaust measurements of nitric oxide with an ultraviolet diode-laser-based absorption sensor. 44 8 149 1-1 502 DRESSA:分泌性アルカリ性ホスファ Anal Biochem ターゼを用いたダイオキシンとダイ オキシン様化合物のバイオセンシン グ DRESSA: biosensing of dioxin and dioxin-like chemicals using secreted alkaline phosphatase 335 1 7380 104 300 2326 2004 U0 302 8 17 2004 5 273 -28 0 2004 高感度SnO2センサを用いた室内空気 モニタリング Highly Sensitive SnO2-based Gas Sensor for Indoor Air Quality Monitoring 電子情報通信学 会技術研究報告 生体機能を利用したセンシング (そ の6)-抗原抗体反応を用いた絶縁油中 PCBの簡易迅速検定法- 電力中央研究所 我孫子研究所報 告 センサ材料・センシング技術最前線 ガスセンサの現状と今後の展望 科学と工業 201 78 水晶振動子(QCM)センサ素子 としたベンゼン(B)類,ダイオキ シン(D)類測定技術/使用条件を 検討した。高速溶媒抽出で前処 理した高濃度D類ゴミ焼却場 飛媒を測定した。QCM法 /ELISA法/GC-MS法測定 2,3,7,8-TCDD(HD)濃度と TEQ値の関係を調べた。 水環境の生態学的遠隔監視の ための多重チャネル分光偏光 解析システムについて考察し た。本法は,偏光測定と数学的 アプローチにより重油,産業廃 棄物,赤潮その他の人為的影響 による水質汚濁を測定する。こ の技術の中で使用される適応 認識装置について解説した。 窒素オキシド(NO)分子の紫外 吸収を測定するために,紫外ダ イオードレーザに基づく吸収 センサを開発した。このセンサ は,βほう酸バリウム結晶で周 波数逓倍した532nmのダイオ ード励起Nd:YAGレーザ光と, 同調395nm外部共振器ダイオ ードレーザ光との和周波数混 合(SFM)に基づいた。このセン サにより,実際の燃焼雰囲気内 のNOの濃度を正確に測定で き,吸光スペクトルを完全に分 解できた。 ダイオキシン類を細胞の分泌 性アルカリ性ホスファターゼ (SEAP)を用いて検出する高感 度バイオセンシング系であ る,DRESSAについて述べた。 最小ウイルスプロモータと融 合したダイオキシン応答要素 (DRE)のタンデムコピーを SEAP遺伝子の発現プラスミド に組込み,げっ歯類肝腫よう細 胞Hepa-1c1c7にトラスフェク ションした。結果は,DRESSが 環境試料中のダイオキシン類 の高スループットスクリーニ ン法として有用であることを 示した。 室内空気品質モニタリング用 の高性能で信頼性の高いSnO2 ベースガスセンサの開発に関 する最近の研究を報告する。得 られたセンサはホルムアルデ ヒドのような揮発性有機化合 物に高感度である。ホルムアル デヒドの検出感度は数秒より 少ない応答時間で20ppb(10億 分率)以下の極低ガス濃度検出 を達成できた。 筆者らが開発した,抗原抗体反 応を利用した絶縁油中PCBの 簡易かつ迅速な検定法につい て報告している。 環境問題を解決するためにガ スセンサに対する期待が高ま っている。また住宅の気密化に ともなう健康意識や防災意識 分類 センシング 検出法 バイオセン サ, 水晶振 動子(QCM) 法, 表面プ ラズモン共 鳴(SPR)法 著者 黒沢茂 タイトル 雑誌名 ダイオキシン類及び内分泌撹乱物質 のセンシングシステムを用いた環境 リスク対策の研究 環境保全研究成 果集 巻 号 頁 年 200 2 2 52. 1-5 2.1 2 2004 巻 号 頁 年 概要 の向上によりガスセンサのニ ーズが高まっている。本稿で は,ガスセンサの応用の実例を 交えながら現状を紹介すると ともに今後の展望について述 べる。 超高感度センサを用いたダイ オキシン類及び内分泌撹乱物 質の測定に関して水晶振動子 (QCM)法及び表面プラズモン 共鳴(SPR)法について検討を行 った。実環境試料を用いた QCM法の実験によりスクリー ニングのレベルに利用できる ことが分かった。QCM式オン サイト測定用の電池駆動式ダ イオキシンセンサを開発した。 環境*スクリーニング 分類 検出法 スクリーニ ング CLKAUX アッセイ法 著者 タイトル 雑誌名 中村昌文, 半田 生物検定法によるダイオキシン類簡 洋士, 村田弘司 易測定の国の取り組み-ケイラックス (日吉) (CALUX)アッセイを中心に EICA スクリーニ ガス検知管 法 ング 岩崎禎 環境分析技術最前線 への検知管法の応用 環境管理(産業環 境管理協会) スクリーニ 免疫学的試 験法 ング KNOPP Dietmar Anal Bioanal 環境分析のための免疫学的試験法の 開発:Immunoassay development for Chem environmental analysis スクリーニ 空気試料採 取器法 ング CUPR Pavel et. al. 長期空気汚染モニタリングの1手段と Environ Pollut しての受動型空気採取器:第2部.大気 性遺伝毒性効力のスクリーニング評 価:Passive air sampler as a tool for long-term air pollution monitoring: Part 2. Air genotoxic potency screening assessment スクリーニ ELISA法 TSUTSUMI Tomoaki, AMAKURA Yoshiaki, SASAKI Kumiko, MAITANI Tamio ,OKUY Chemosphere 小売り魚でのダイオキシン様PCBの スクリーニングにおけるPCB 118へ のELISAの適用:Application of an ELISA for PCB 118 to the screening of dioxin-like PCBs in retail fish ング 環境測定分野 202 概要 2/3 20 2006 平成17年9月環境省告示第92 7-2 号の公布によって,従来法に加 10 えて,生物検定法が公定法とし て認定された。ここでは,平成 15年5月環境省「ダイオキシン 類簡易測定法検討会」設置から 現在に至るまでの取り組みに ついての詳細内容をケイラッ クス(CLAUX)アッセイの開発 検証を紹介する。 42 10 957 2006 近年では0.1ppm以下の濃度が − 測定可能で,大気環境基準,室内 962 環境基準程度の微量濃度が測 定可能な検知管も市販されて おり,また改正大気汚染防止法 の揮発性有機化合物(VOC)排 出を炭素換算濃度(ppmC)で測 定するものも開発されている。 385 3 425 2006 高感度で効率的スクリーニン − グツールとしての域を脱して, 427 装置の小型化による高感度で 迅速なlab-on-a-chipを目指し てマクロおよびナノデバイス の開発が進んでいる。免疫学的 試験法を構成する,組換え抗体 や分子刷込高分子などを活用 した免疫学的認識,FRETなど の免疫学的フォーマッ ト,SERS法などの検出原理お よび多く被検体の同時高速処 理技術についてそれぞれの開 発動向の概要を述べ,将来を展 望した。 40 2006 大気試料中の直接遺伝毒性評 14 2 6-4 4 価に対する受動型空気試料採 13 取器が持つ可能性を研究した。 PAH,PCB,塩素系農薬を全て の試料で分析した。各抽出物の 画分もEscherichia coli sulA::lacZ.を用いた細菌遺伝 毒性試験で評価した。統計的解 析から,試料中のPAH濃度と観 測された生物学的影響の間に 著しい相関があった。 65 3 46 2006 小売り魚でのダイオキシン 7-4 様ポリクロロビフェニル 73 11 (PCB)の毒性当量(TEQ)の 定量に対して,酵素結合免 疫吸着分析法(ELISA)の市 販キットを評価した。魚の 試料へのELISA結果は,高 分類 検出法 著者 AMA Akira , TANIOKA Youhei, SAKATA Kazuto, Takaoka, Toyama スクリーニ 生物発光バ MICHELINI イオセンサ E, GUARDIGLI ング 法 M, MAGLIULO M, MIRASOLI M, RODA A, SIMONI P, BARALDINI M スクリーニ PID(光イオ 宮前敏郎 ン化検出 ング 器)法 スクリーニ NORDING Malin et. al. ング タイトル 雑誌名 7/9 15 2006 0315 15 注目の土壌汚染簡易分析機器・システ ム 土壌汚染詳細調査におけるVOC 簡易調査分析技術 資源環境対策 42 10 加速溶媒抽出/精製後の免疫化学検出 によるダイオキシン汚染土壌の迅速 スクリーニング:Rapid screening of dioxin-contaminated soil by accelerated solvent extraction/purification followed by immunochemical detection Anal Bioanal Chem 385 2 Aquatic Toxicol 78 2 其木茂則 スクリーニ 半透膜デバ イス ング (SPMD)法 年 39 スクリーニ PCR法 ング 頁 Anal Lett EIDEM Janne ファットヘッドミノー(Pimephales K. et. al promelas)のビテロゲニンに対する直 接相同性定量サンドウィッチELISA の開発及び検証:Development and validation of a direct homologous quantitative sandwich ELISA for fathead minnow (Pimephales promelas) vitellogenin スクリーニ ICP法 号 環境及び食品分析における遺伝子組 み換え生存細胞をベースにした生物 発光バイオセンサ:Bioluminescent Biosensors Based on Genetically Engineered Living Cells in Environmental and Food Analysis スクリーニ 酵素免疫固 相抗体法 ング (ELISA) ング 巻 「ダイオキシン類(コプラナーPCBs 麻布大学雑誌 など)の生体影響評価と植物による環 境モニタリングおよび環境浄化技術 の開発」(平成15年度研究成果報告)形 質転換植物を用いたダイオキシン類 による汚染環境のバイオモニタリン グに関する基礎研究 9-1 0 RAJ K., インドにおける放射性廃棄物管理の PRASAD K.k., 実践:Radioactive waste BANSAL N.k. management practices in India Nucl Eng Des 23 6 7-8 STRANDBER G Bo et. al. J Environ Monit 8 2 室内空気中の残留性有機化合物測定 における受動型採取機器としての半 透膜デバイスの使用:The use of semipermeable membrane devices as passive samplers to determine persistent organic compounds in 203 概要 分解能ガスクロマトグラフ ィー/高分解能質量分析で 得られたダイオキシン様 PCBのTEQ濃度とよく関 係づけられた。 バクテリア,酵母あるいは哺乳 類などの細胞全体をベースと する生物発光バイオセンサに 関する最近の研究動向をまと め,考察した。最近,発光バイオ センサに替わり,非放射性の生 物発光共鳴エネルギー移動 (BRET)を用いる分析法が開発 された。 64- 2006 VOCを簡易かつ瞬時に測定す 65 るポータブルPIDモニターを 紹介した。PID(光イオン化検出 器)とは,測定セルに吸引した測 定対象ガスに紫外線を照射し, ガス中のVOCをイオン化させ, そのイオンを電極で補足して VOC濃度に比例した検出電流 を得るものである。 357 2006 工業地帯のダイオキシン汚染 -36 土壌を大規模に調査するため 6 にコスト効率および高スルー プットを考慮した分析法とし て,加速溶媒抽出(ASE)/精製同 時予備処理-酵素結合免疫収着 試験(ELISA)法を開発した。主 成分分析によって評価した PCDDs/PCDFsの相対濃度が ELISA性能に影響を及ぼすこ とを明らかにして,ELISA交差 反応性と対応毒性等価係数値 の差を補正し,効果を最小にし た。 202 2006 ビテロゲニン(Vtg)は魚におけ -20 る(抗)エストロゲン及びその模 6 倣への曝露解析のための確立 された感度の高い終点である。 本報告では,この魚種における Vtg定量化のための新しい相同 性酵素免疫固相抗体法 (ELISA)の開発及び検証につ いて述べる。 239 2005 リアルタイムPCR法を用いて, -24 化学物質代謝のphase 1,phase 0 2に関与するチトクローム P450,グルタチオンS-トランス フェラーゼ,パーオキシダーゼ 遺伝子の発現がPCB126暴露 時間に依存して促進されるこ とが見いだされた。 914 2006 インドの核燃料サイクルでは -93 はじめから正当に閉ループ方 0 式が採用された。それは使用済 燃料からのプルトニウムと使 用ウラン回収のために再処理 される場合である。高レベル液 体廃棄物の場合は,けい化ほう 素母材によるガラス固化 が,TarapurとTrombayの工業 規模のプラントで,誘導加熱金 属融解炉を用いて行われてい る。 257 2006 気体中のPAH28種および -26 PCB19種について,半透膜デバ 2 イス(SPMD)を用いた透過実験 を行った。主成分分析の結果, 木材を燃やす暖房システムが 分類 検出法 著者 タイトル 雑誌名 巻 号 頁 年 indoor air 35 258 -25 9 2006 65 − 74 2006 1-2 1-2 5 2005 4 871 − 877 2005 8 132 2005 L3 8 05 4 A 73 2004 54 5 13 − 20 2005 スクリーニ 高速液体ク ロマトグラ ング フィー法、 GC-MS法 奥村裕 スクリーニ 蛍光X線分 析法 ング 小寺浩史, 西岡 植物中の重金属の簡易蛍光X線分析: X線分析の進歩 A Simple Pretreatment Method for 洋, 村松康司 X-Ray Fluorescence Spectrometry of Heavy Metals in Plant Samples スクリーニ 放射性及び 非放射性の ング アッセイ法 DE JONG Lutea A.A. et. al. 受容体-リガンド結合アッセイ : 技 術と適用:Receptor-ligand binding assays: Technologies and Applications J Chromatogr B 82 9 スクリーニ 検知管法,吸 光光度法,試 ング 験紙光電光 度法,アクテ ィブ法 伏脇裕一, 辻清 美, 仲野富美, 長谷川一夫, 森 康明 , 鈴木孝 治 室内環境中のホルムアルデヒド簡易 測定法の信頼性評価:Reliance Evaluation of Easy and Effective Measuring Method for Formaldehyde in Indoor Air Samples 環境化学 1 5 スクリーニ 免疫学的試 験法 ング 丸山幸直, 竹中 宏誌, 羽田野泰 彦, 水上春樹, 奥山亮 近江みゆき, 森 田資隆, 民谷栄 一, 西和人, 奥 山亮 PCDD/PCDFスクリーニング用イム ノアッセイ法の開発 日本内分泌かく 乱化学物質学会 研究発表会要旨 集 日本化学会バイ オテクノロジー 部会シンポジウ ム講演要旨集 スクリーニ イムノクロ マトチップ ング 法 スクリーニ SPME− IMS法 ング REARDEN Preshious, HARRINGTO N Peter B. シックハウス・化学物質過敏症をめぐ る現状と課題 学校環境衛生検査に おけるVOC検査状況 PCBおよび内分泌かく乱物質のため のスクリーニング用イムノクロマト チップの開発 固相微小抽出イオン移動度分光法 (SPME-IMS)による土壌中の化学兵 器剤の前駆体及び分解生成物の迅速 なスクリーニング:Rapid screening of precursor and degradation 204 環境技術 Anal Chim Acta 4 3 7 1 概要 室内のPAH増加の原因である 可能性を示した。SPMD技術を 駆使することにより,住居内お よび労働環境において,さまざ まな残留性有機化合物の半定 量的なスクリーニングおよび モニタリングが可能となる。 学校環境衛生検査におけるシ ックハウス症候群や化学物質 過敏症に関連するVOCの検査 状況について概説した。検査方 法としてはホルムアルデヒド では簡易法としてのスクリー ニング法が定められ,濃度の高 い場合には高速液体クロマト グラフィーによる再検査が必 要となる。トルエン他について はGC-MSを用いる方法が定め られている。 蛍光X線分析法を用いてハイパ ーアキュムレーター植物を迅 速にスクリーニングするため の簡便な前処理法を確立した。 本法による簡便な前処理法を 用いて検量線法により鉛と亜 鉛の定量を行い,良好な結果を 得た。 受容体リガンドをスクリーニ ングし,定量するためには多数 のアッセイフォーマットを利 用することができる。このレビ ューでは放射性及び非放射性 のアッセイテクノロジーに関 し,後者を強調しながら概説し た。このレビューで示した受容 体-リガンド結合アッセイの適 用が生体マトリックス中の医 薬品のスクリーニング及び定 量に関係するであろう。 室内環境中のホルムアルデヒ ドの簡易測定法の信頼性を評 価する目的で,現在用いられて いる簡易測定法とアクティブ 法との比較を行った。その結 果,検知管法,吸光光度法,試験 紙光電光度法とアクティブ法 とには,それぞれ良好な相関が 得られ,測定値も一致したこと から実用性が認められた。 コプラナーPCBのモノクロー ナル抗体を用いたPCB用イム ノクロマトチップ,およびメダ カビテロゲニンモノクローナ ル抗体を用いた内分泌かく乱 作用検出用イムノクロマトチ ップの開発を試みた。これらの キットを用いることで,従来の ガスクロマトグラフィーやガ スクロマトグラフ質量分析計 のような高額な装置を用いる ことなく,環境汚染物質のスク リーニングが簡便に行えるよ うにすることが今回の目的で ある。 土壌汚染物質としての化学兵 器剤(CWAs)の前駆体及び分解 生成物を検出するため,イオン 移動度分光法(IMS)に連結した 固相微小抽出(SPME)の使用を 分類 検出法 著者 タイトル 雑誌名 巻 号 頁 年 products of chemical warfare agents in soil by solid-phase microextraction ion mobility spectrometry (SPME-IMS) 概要 調べた。この研究で用いた被検 質はメチルホスホン酸ジイソ プロピル(DIMP),メチルホスホ ン酸ジエチル(DEMP)及びメ チルホスホン酸ジメチル (DMMP)であった。 製 造 ・工 業 プ ロ セ ス 分類 製造・工業 プロセス 検出法 著者 タイトル 雑誌名 電子スペック 松田浩 (長崎大 光学的計測手法の土木分野への応用 ルパターン 工), 伊藤幸広 干渉法 (佐賀大 理工) 光ファイバシ PENG W, PICKRELL G ステム R, SHEN F, WANG A 製造・工業 南戸秀仁, 関川 プロセス 祐司, 宮竹智 樹, 小村光弘, 大やぶ多可志 YU Donghui, 製造・工業 バイオセン BLANKERT プロセス サ Bertrand, VIRE Jean-Claude, KAUFFMANN Jean-Miche 製造・工業 ダイナミック 野中辰夫, 大川 プロセス ヘッドスペー 典子, 大橋一 スクリーニン 俊, 竹田菊男 グテスト法 (DHS) 製造・工業 NIR分光法 MIRALBES C プロセス 製造・工業 プロセス Experimental Investigation of Optical Waveguide-Based Multigas Sensing 日本実験力学会 講演論文集 巻 号 6 IEEE Photonic 16 Technol Lett 頁 年 305 310 06 10 231 7 231 9 04 知的センシング技術と設備管理 匂いお 日本設備管理学 よび味複合センサによる 日本酒 のアル 会誌 コール度と甘辛口の識別 14 2 91 95 02 Biosensors in Drug Discovery and Drug Analysis Anal Lett 38 11 168 05 アウトガス・放散ガス評価 住友化学 20 05 1 63 71 Quality control in the milling industry using near infrared transmittance spectroscopy Food Chem 88 4 621 04 628 Real-time material quality prediction, and contamination control in ALGaN/GaN high electron mobility transistor metalorganic chemical vapor deposition process using in situ chemical sensing In situ chemical sensing in ALGaN/GaN high electron mobility transistor metalorganic chemical vapor deposition process for real-time prediction of product crystal quality and advanced process control Screening for folic acid content in vitamin-fortified beverages J Vac Sci Technol B 23 5 184 05 9185 5 J Vac Sci Technol B 23 4 138 05 6 139 7 Food Control 17 11 900 06 904 7 170 1 05 製造・工業 その場 sensing プロセス CHO Soon et al 製造・工業 その場 sensing プロセス CHO Soon et al 製造・工業 HPLC-DA D プロセス PEREZ PRIETRO et al 製造・工業 GC-MS 官能検査 プロセス BAARDSETH Pernille etal A screening experiment to identify factors causing rancidity during meet loaf production Eur Food Res Technol 22 1 5 653 05 661 製造・工業 位相蛍光法 PAPKOVSKY et al Nondestructive Measurement of Oxygen in modified atmosphere packed hams using a phase-fluorimetric sensor system Matrix-assisted laser desorption/ ionization Time-of-flight mass spectrometry method for Quantification of β-casein fragment J Food sci 67 8 316 02 4 316 9 J Food sci 67 2 534 538 巻 号 プロセス 製造・工業 MALDI-TO SOERYAPRA F NATA プロセス 概要 02 セキュリティ 分類 検出法 著者 タイトル 雑誌名 205 頁 年 概要 分類 検出法 著者 セキュリテ ィ エレクトロ ニックテラ ヘルツ 電子分光法 van der Weide DW セキュリテ 電磁気検査, SINGH S, ィ パターン認 SINGH M 識, 画像分 析,X線検査 タイトル 雑誌名 巻 爆薬及び兵器のエレクトロニックテ ラヘルツ分光学的イメージング AD Rep 航空安全のための爆発物検出システ ム Signal Process 83 号 頁 年 6 05 1 31 55 03 セキュリテ センサ ィ NORDWALL BD 空港警備で関心を集める新しいセン サ Aviat Week Space Techno 156 1 48 50 02 セキュリテ イメージン ィ グ装置 VIZARD David R. ミリ波の応用:衛星通信からセキュリ ティシステムまで Microw J 49 7 22 36 06 セキュリテ パターン認 ィ 識, 指紋認 識, 光セン サ, 生体画 像, 生体計 測 瀬戸洋一 バイオメトリック認証を支える光セ ンシング技術 総論-バイオメトリッ ク認証技術の最新動向 Optronics 126 1 24 27 06 セキュリテ リモートセ ィ ンシング 中川益生, 南戸秀仁 セキュリティ分野におけるセンシン グ技術-5 自然空間におけるセキュ リティとセンシング 電気学会誌 126 1 24 27 06 テラヘルツ周波数によるセンシング とイメージング: 将来の応用を検討 する時期か? Proc IEEE 93 10 172 2 174 3 05 セキュリテ サブミリ波, WOOLARD Dwight L. , ィ センサ, BROWN 撮像, 206 概要 マテリアルの反射及びトラン スミッション分光法でできる 広帯域エレクトロニックTHz システムを開発した。また,そ のようなTHzシステムで統合 できるほぼ20dBのゲインで広 帯域アンテナを開発した。 極めて少量から極めて多量ま で検出しうる各種の爆発物検 出システムが開発されてきて いる。ここではこれらの技術を レビューし,特に安全機器から 生成されるデータと画像の解 析に対するコンピュータの応 用について検討した。 空の旅を行き詰まらせないた めには,こうした要求事項が空 港のセキュリティシステムに 組み込まれる必要がある。個人 情報が書き込まれたIDカード が,安全かつ迅速なスクリーニ ングを実施するうえで,不可欠 である。 ミリ波の特性の一つである減 衰量の周波数特性などを概観 した後,ミリ波の次の応用につ いて検討した。1)ミリ波衛星通 信:Ka,Kuバンドの利用,そのた めのMMICデバイスの開発な ど,2)ミリ波の科学的応 用:ALMA(Atacama Large Millimeter Array)電波望遠鏡, 流氷群を監視する衛星リモー トセンシングなど,3)ミリ波レ ーダ:GaAs MMICなど,4)空港 レーダ:空港のエプロンに置か れるレーダやそのための MMICレーダセンサなど,5)セ キュリティへの応用:武器や爆 発物のセキュリティチェック のためのイメージング装置な ど,6)これらを支える技術:ミリ 波MMICデバイスなど。 バイオメトリクス技術の社会 的な背景および国内外の動向 およびセンシング技術への期 待を述べた。内容は,バイオメ トリック技術の概要と歴史,バ イオメトリックスのニーズと 市場の動向,バイオメトリック スの技術の最近の動き,ユビキ タス時代のバイオメトリック セキュリティ,国際標準化の動 向,市場動向から想定されるバ イオメトリック認証技術のポ イント,について紹介した。 温暖化ガス・オゾン・エルニー ニョ観測などの地球環境監視 や地殻変動,広域の汚染,資源・ 地質探査の場合,人工衛星や海 洋潜水艇などを用いての高度 な分析技術が基本的に活用さ れる。土壌・河川のダイオキシ ン汚染を高感度で検出するチ ップも開発され,利用されてい る。テロの未然防止などのため に火薬検知センサや地雷セン サ,麻薬センサも検討され始め た。 テラヘルツ(THz)科学および技 術分野の将来性を確実に判断 (熟考)するために,この特定の 分類 検出法 著者 Elliott R. , PEPPER Michael, KEMP Michael , PEPPER Michael, PEPPER Michael Cambridge セキュリテ レーザ, 高 ROSE Aimee, ィ 分子半導体, ZHU 有機半導体, Zhengguo, 光ポンピン MADIGAN グ, 半導体 Conor F., 薄膜, , 化学 SWAGER Timothy M., センサ, BULOVIC Vladimir タイトル 雑誌名 巻 号 頁 年 有機高分子中のレーザー作用による 化学センシングの感度向上 Nature (Lond) 434 703 5 876 879 05 携帯電話の生体認証技術 三菱電機技報 79 2 156 159 05 セキュリテ 赤外検出器, MASINI G, けい素CMOS読取回路とモノリシッ IEEE J Sel Top ィ 光検出器ア COLACE L, ク集積したSi-Geヘテロ接合光検出器 Quantum ASSANTO G , の直線アレイ Electron レイ, CENCELLI V, DE NOTARISTEF ANI F 10 4 811 815 04 セキュリテ サブミリ波, 渡辺康夫, ィ リモートセ 鈴木俊達, 佐々木晃一 ンシング, 放射計, 分光計, 分子スペク トル, 走査型プロ ーブ顕微鏡, エバネセン ト波, 200 4 1 SS1 1 SS1 2 04 セキュリテ 生体計測, ィ 認証, 指紋認識, 橋本学, 笹川耕一 , 田中昭二, THORNTON J 概要 科学,技術課題の文脈で,いくつ かの最も見込みのあるTHz S&I応用を考察することであ る。 観測用テラヘルツスペクトラムの利 用と技術課題 207 電子情報通信学 会大会講演論文 集 半導体有機高分子(SOP)は,励 起状態(励起子)輸送が起こりや すいため,優れた増幅材料の一 種である。SOP薄膜におけるレ ーザー作用の減衰が,自発放射 の場合に比べると,爆発物の蒸 気に対して30倍以上の感度を 示す。増幅物質とレーザー作用 の組み合わせによる高感度化 は,比類ない感度で爆発物を検 出できるセンサーの実現につ ながる。 センシング技術の観点から一 般的な生体認証技術について 概観するとともに,最もポピュ ラーな認証技術として,人間の 顔,及び指紋を用いた携帯電話 のための個人認証技術の当社 の取り組みについて述べる。 NIR領域での光検出やイメー ジングを行うため,相補型金属 酸化膜半導体(CMOS)集積回路 にモノリシック集積したGe-Si ヘテロ接合フォトダイオード の直線アレイを開発した。 CMOS加工後に,温度300℃に 保たれた基板上にGe膜を熱蒸 着して,光検出器を作製した。 光電流の収集およびAD変換の ために,64台の光検出器の各々 をフロントエンドステージに 連結した。1.3μmでの応答性 は0Vで0.5mA/Wであった。こ の値は,逆バイアスで増加 し,Geの膜厚の最適化で改善さ れる。 光電方式のTHzタイムドメイ ンスペクトロスコピー (THz-TDS)に基づくイメージ ング技術である。T-Ray Imaging又はTHz Pulse Imaging(TPI)と呼ばれるこの 技術は,X線のようにサンプル の透視画像を得ることができ るだけでなく,誘電率が異なる 媒質の境界をX線よりも強いコ ントラストで写すことができ る。さらに,透視画像のピクセ ル毎に吸収スペクトラムを計 測でき,ピクセル毎の化学組成 の分析を可能にする。最近で は,固形薬物やバイオ分子にお ける分子間結合部等の振動を スペクトラムフィンガープリ ントとして観測することが盛 んに行われている。第二の新技 術は,マイクロ波・ミリ波帯走 査型近接場顕微鏡技術である。 このようにして,今日ではTHz スペクトラムの新しい電波応 用開発の環境が整ってきた。本 発表では,主として応用の観点 に立ち,最新のTHz観測技術を 紹介する。 分類 検出法 セキュリテ 生体計測, ィ 認証, 実時間法線 ベクトル映 像法, 三次元顔貌 認証 著者 光産業技術振 興協 タイトル 雑誌名 バイオメトリクス オプトニューズ 巻 号 200 4 2 頁 13 15 年 04 概要 バイオメトリックスは万人不 同で生涯不変なヒトの特性を 示すことにより個人に認証を 与える。光技術を用いるバイオ メトリックスとして指紋,虹彩 網膜,掌形と静脈パターン,顔貌 について概説した。最近三次元 を実時間で動画として撮像可 能なイメージセンサが開発さ れた。光センシング技術を応用 した顔貌認証システムについ て,実時間法線ベクトル映像法, 三次元顔貌認証の例を紹介し た。 その他文献(1) タイトル 電気浸透流を抑制した一時的等速電気泳動/キャピラリーゾーン電気泳 動法による海水中のリン酸イオンの定量 高速液体クロマトグラフィー/蛍光検出による養殖魚中のキノロン系抗菌 剤ミロキサシン及びその代謝物質の定量 キラル高速液体クロマトグラフィー/質量分析法による1-O-アルキルグリセ ロール光学異性体の分離とアルキル基の同定 高速液体クロマトグラフィー/質量分析法による乳中のマクロライド系抗生 物質の定量 高速液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析法によるヒト尿中フタル酸 エステル代謝物の定量法の開発と暴露量評価への応用 形態 報 文 報 文 著者名 岡本孝明・福士惠一・横田久里子・竹 田さほり・脇田慎一 627 吉田絵美子・竹上晴美・堀江正一 635 山科智裕・李 鍾壽・板橋 豊 643 分 析 化 学 報 文 竹上晴美・堀江正一・中澤裕之 651 分 析 化 学 報 文 吉村真理子・井之上浩一・花岡知之・ 潘 国偉・高橋 謙・山野優子・岩崎雄 介・伊藤里恵・斉藤貢一・津金昌一 郎・中澤裕之 661 神谷直人・高柳智之・平林譲司・菅原 一晴 669 本夛加菜子・新留康郎・河済博文・山 田 淳 675 松田晃典・辻 幸一 681 分 析 化 学 小麦胚芽レクチン−オリゴ糖間結合のボルタンメトリーによる評価 報 文 局在化表面プラズモンセンシングのための金ナノ粒子レーザー誘起固定 化の制御 ニードル型コリメーターを用いる試料内部微小空間の蛍光X線分析 報 文 報 文 報 文 k0法を用いる中性子放射化分析法の信頼性評価と環境エアロゾル試料 への適用 熱量測定法によるクロロアセトン超音波分解生成物の酵母に対する毒性 評価 報 文 コンピュータ制御されたフローインジェクション分析装置の開発と環境水 中の硝酸イオン,亜硝酸イオン,アンモニウムイオン定量への応用 技術論文 雑誌名 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 宮田 賢・丹治 輝・井村久則・松江秀 明・米沢仲四郎 689 武田 朋・大矢根育子・興津健二・古 田雅一・坂東 博・西村六郎・前田泰 昭 701 城市康隆・Narong Lenghor・高柳俊 夫・大島光子・本水昌二・浦 信夫 707 山本貴子・Akhmad Sabarudin・野口 修・高柳俊夫・大島光子・本水昌二 715 神野憲一・清水得夫・上原伸夫 721 敷 雅春・山本幸市 727 分 析 化 学 山崎智香子・須崎菜穂子・中尾昌弘・ 神野伸一郎・山口敬子・藤田芳一 733 平野愛弓 535 分 析 化 学 分 析 化 学 報 文 宮内康次・斉藤啓治 547 分 析 化 学 報 文 分 析 化 学 分 析 化 学 報 文 誘導結合プラズマ発光分析のためのキレート樹脂を用いる高効率自動前 処理濃縮 報 文 固相抽出−誘導体化−ガスクロマトグラフ質量分析法による栃木県内の 河川水中のフェノール及びクロロフェノール類の定量 1,10-フェナントロリンとテトラブロモフェノールフタレインエチルエステルを 用いる鉄(II)のキトサン共沈濃縮−吸光光度定量 o-スルホフェニルフルオロン−モリブデン(VI)との三元錯体の生成反応 に基づくクロルプロマジン及びその関連薬物の吸光光度定量 報 文 ノ ー ト 報 文 分 析 化 学 分 析 化 学 第 55 巻 第 9 号 分 析 化 学 第 55 巻 第 9 号 分 析 化 学 第 55 巻 第 9 号 第 55 巻 第 9 号 第 55 巻 第 9 号 総合論文 改重回帰分析によるアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂 中のアクリロニトリル,ブタジエン,スチレン混合率の測定 水中有機塩素化合物の低エネルギー超音波分解速度に対する添加遷 移金属粉末と超音波周波数の影響 キトサンを用いる液液界面への微量銅(II)の分離濃縮と黒鉛炉原子吸光 法による定量 報 文 シリカキャピラリーチューブを用いたオンライン濃縮法を利用する鉛(II)の 吸光光度定量 誘導結合プラズマイオントラップ質量分析計を用いる生体試料中の鉄, 銅,亜鉛,セレン及びヒ素の定量 降水のpH及び導電率測定値から溶解性成分濃度を求めるためのパラメ ーターの地域的時間的変動 技術論文 大場吾郎・宮原秀一・渡辺正人・堀田 栄喜・沖野晃俊 555 松下 晃・南 幸男・三井利幸・尾崎幸 洋 561 興津健二・吉岡雄一郎・田辺秀二 567 南澤宏明・伊藤豊彦・南澤麿優覽・安 藤正信・齊籐和憲・渋川雅美・新井信 正 573 渡辺邦洋・市原史貴・板垣昌幸 579 報 文 横山恵信・佐藤啓市・古田直紀 587 分 析 化 学 報 文 家合浩明・武 直子・福崎紀夫 595 分 析 化 学 報 文 208 第 55 巻 第 9 号 第 55 巻 第 9 号 第 55 巻 第 9 号 第 55 巻 第 9 号 第 55 巻 第 9 号 分 析 化 学 大脳中の細胞外情報伝達物質を対象とする分子センシング法の開発と 急性脳スライス内その場測定への応用 核磁気共鳴分光法による無水マレイン酸グラフトポリプロピレンのグラフト 構造直接解析 微量元素分析用マイクロプラズマ源の開発とハロゲン元素の発光分析 報 文 Vol., No. 第 55 巻 第 9 号 第 55 巻 第 9 号 第 55 巻 第 9 号 第 55 巻 第 9 号 第 55 巻 第 9 号 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 第 55 巻 第 8 号 第 55 巻 第 8 号 第 55 巻 第 8 号 第 55 巻 第 8 号 第 55 巻 第 8 号 第 55 巻 第 8 号 第 55 巻 第 8 号 第 55 巻 第 8 号 第 55 巻 第 8 号 タイトル ダイオキシン類定量に関する共同実験及び技能試験結果に基づくガスク ロマトグラフ分離の検討 形態 アナリティカル レポート 表面第二高調波発生分光法を用いる界面吸着ローダミンBの会合状態解 析 フローインジェクション分析法によるクメンヒドロペルオキシドを用いるN-フ ェニル-p-フェニレンジアミンの酸化反応を利用するマンガン(II)の接触 分析法 2,3-ジヒドロキシナフタレンを用いる鉄鋼中ホウ素のフローインジェクション 蛍光分析 ガスクロマトグラフィー/誘導結合プラズマ質量分析法によるポリスチレン 樹脂中ポリ臭素化ジフェニルエーテルの定量 二次元高速液体クロマトグラフ精製法を用いる臭素化及び塩素化ダイオ キシン及び類似物質の一斉異性体別定量 有害金属成分の蛍光X線分析用プラスチック認証標準物質JSAC 0611∼ 0615の開発 総合論文 報 文 著者名 飯田芳男・村山真理子・鎗田 孝・浅 田正三・松本保輔・高田芳矩・石橋耀 一・井垣浩侑・松村 徹・鶴田 暁・高 菅卓三・小野昭紘・柿田和俊・坂田 衞 605 山口 央・内田達也・伊奈知美・能智 公久・寺前紀夫 457 河嶌拓治・永岡裕之・板垣昌幸・中野 恵文・渡辺邦洋 467 雑誌名 分 析 化 学 Vol., No. 第 55 巻 第 8 号 分 析 化 学 第 55 巻 第 7 号 第 55 巻 第 7 号 分 析 化 学 報 文 岩田純一・渡辺邦洋・板垣昌幸 473 分 析 化 学 報 文 分 析 化 学 分 析 化 学 原子間力顕微鏡による機能分子の特異的な分子間相互作用力の直接測 定と評価 X線及び中性子小角散乱による先端金属材料の微細組織解析 総合論文 中里哲也・赤坂幹男・R. B. Rajendran・田尾博明 481 羽成修康・三宅祐一・堀井勇一・岡澤 剛・山下信義 491 中野和彦・中村利廣・中井 泉・川瀬 晃・今井 眞・長谷川幹男・石橋耀一・ 稲本 勇・須藤和冬・古崎 勝・鶴田 暁・本間 寿・小野昭紘・柿田和俊・坂 田 衞 501 石橋耀一・山崎慎一・浅田正三・岡田 章・村上雅志・濱本亜希・小野昭紘・ 柿田和俊・坂田 衞 509 大村直也・Thomas R. Glass・佐々木 和裕・城 孝司・見幸弘・今西克也・寺 門真吾 519 田口 茂・関 絵理子・村居景太・波多 宣子・倉光英樹 525 保田和雄・矢口紀恵・中村邦康・平野 義博・広川吉之助 357 門 晋平・木村恵一 369 総合論文 大沼正人・鈴木淳市 381 分 析 化 学 飛行時間型粉末中性子回折データの最大エントロピー法解析による原子 核密度の三次元可視化 粉末回折法による合成A型ゼオライトの結晶構造の高精度解析と可視化 報 文 泉 富士夫・河村幸彦 391 分 析 化 学 報 文 紺谷貴之・小澤哲也・藤縄 剛・大野 敦子・中村利廣 397 鷹合滋樹・安井治之・粟津 薫・佐々 木敏彦・広瀬幸雄・桜井健次 405 小泉将治・平井光博・井上勝晶 411 分 析 化 学 報 文 アナリティカル レポート 無機成分分析用土壌認証標準物質JSAC 0402, JSAC 0403の開発 報 文 イムノアッセイによる絶縁油中のポリ塩化ビフェニルのスクリーニング 報 文 膜捕集を利用した水中のホルムアルデヒドの簡易目視定量法の開発と水 道水への応用 化学変化を原子レベルでみる 報 文 総合論文 窒化チタンを被覆した炭化タングステン−コバルト合金の残留応力測定 に対するインプレーンX線回折法の適用 第3世代放射光X線広角散乱によるタンパク質の熱アンフォールディング 過程の階層構造依存性の解明 高分解能分析電子顕微鏡による二酸化セリウム/イットリア安定化ジルコ ニア/シリコンヘテロ界面構造の原子スケール構造評価 共焦点型蛍光X線分析装置の開発と米試料の三次元元素マッピング 報 文 高エネルギー放射光励起によるセリウム及びガドリニウムの蛍光X線Kスペ クトルの測定 X線ルミネセンス強度の入射角依存性の測定及び新しい原子分解能ホロ グラフィーの可能性 低原子番号被覆層を有する平板X線導波路特性の数値シミュレーション 報 文 イオン排除型イオンクロマトグラフィーによる水質モニタリング法の開発に 関する研究 1,10-フェナントロリンによる化学発光を利用する鉄(III)のオンライン濃縮 サイクリックフローインジェクション分析 2-置換-8-キノリノールの酸解離定数とキレート生成反応 プロエンハンサー基質を用いる製剤中のリパーゼ活性の簡易,迅速な化 学発光測定 オープンウェル型マイクロチップを用いる酵素免疫測定法の開発 ゲル浸透クロマトグラフィー前処理法と電子捕獲型検出器付きガスクロマ トグラフ分析ピークパターン解析法による絶縁油中のポリ塩化ビフェニル の定量 燃焼法による玄米中の全窒素定量の室間共同試験 報 文 報 文 報 文 木口賢紀・脇谷尚樹・水谷惟恭・篠崎 和夫 419 中野和彦・辻 幸一 427 分 析 化 学 分 析 化 学 第 55 巻 第 7 号 第 55 巻 第 7 号 第 55 巻 第 7 号 第 55 巻 第 7 号 分 析 化 学 第 55 巻 第 7 号 分 析 化 学 第 55 巻 第 7 号 分 析 化 学 第 55 巻 第 7 号 第 55 巻 第 6 号 第 55 巻 第 6 号 第 55 巻 第 6 号 第 55 巻 第 6 号 第 55 巻 第 6 号 第 55 巻 第 6 号 第 55 巻 第 6 号 第 55 巻 第 6 号 第 55 巻 第 6 号 第 55 巻 第 6 号 第 55 巻 第 6 号 第 55 巻 第 6 号 第 55 巻 第 5 号 第 55 巻 第 5 号 第 55 巻 第 5 号 第 55 巻 第 5 号 第 55 巻 第 5 号 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 総合論文 原田雅章・庄司雅彦・河田 洋・桜井 健次 433 林 好一・林 徹太郎・宍戸統悦・松原 英一郎・牧野久雄・八百隆文 441 Pavel Karimov・Ernst Z. Kurmaev・河 合 潤 447 田中一彦 275 分 析 化 学 報 文 渡辺邦洋・石井泰親・板垣昌幸 291 分 析 化 学 技術論文 田中淳一・増田嘉孝・米田昭夫 299 分 析 化 学 ノ ー ト 有馬貴美代・一番ヶ瀬智子・大庭義 史・岸川直哉・黒田直敬 307 工藤祐生・角川 淳・八木麻衣子・中 嶋 秀・中釜達朗・荒井健介・吉村吉 博・内山一美 313 大村直也・Thomas R. Glass・佐々木 和裕・城 孝司・伊藤由美子 317 分 析 化 学 分 析 化 学 第 55 巻 第 5 号 堀田 博 323 分 析 化 学 第 55 巻 第 5 号 技術論文 ノ ー ト ノ ー ト ノ ー ト アナリティカル レポート 209 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 タイトル ばいじん中ダイオキシン類分析用標準物質JSAC 0511,JSAC 0512の開 発 絶縁油中のポリ塩化ビフェニルのスクリーニング用携帯型イムノアッセイ測 定器の開発 分子内エキシマー蛍光の発現に基づく誘導体化分析法の開発 形態 ノ ー ト 速 報 総合論文 著者名 飯田芳男・村山真理子・鎗田 孝・浅 田正三・松本保輔・高田芳矩・石橋耀 一・井垣浩侑・松村 徹・橋場常雄・鶴 田 暁・高菅卓三・小野昭紘・柿田和 俊・坂田 衞 329 大村直也・Thomas R. Glass・佐々木 和裕・城 孝司・見幸弘・横堀尚之・寺 門真吾 341 吉田秀幸・能田 均・山口政俊 213 雑誌名 分 析 化 学 Vol., No. 第 55 巻 第 5 号 分 析 化 学 第 55 巻 第 5 号 分 析 化 学 第 55 巻 第 4 号 第 55 巻 第 4 号 第 55 巻 第 4 号 第 55 巻 第 4 号 第 55 巻 第 4 号 第 55 巻 第 4 号 第 55 巻 第 4 号 第 55 巻 第 4 号 2-ニトロフェニルヒドラジド誘導体化による中鎖脂肪酸の高速液体クロマト グラフィー/質量分析法 誘導結合プラズマ質量分析法による固体試料直接定量分析のための新 しいレーザーアブレーションシステムの開発 高周波分光法によるエマルションの安定性評価 報 文 平田沙織・蒲生啓司 223 分 析 化 学 報 文 石田智治・秋吉孝則・坂下明子・城代 哲史・藤本京子・千野 淳 229 影島一己・武井尊也・杉谷嘉則 237 分 析 化 学 分 析 化 学 イオン交換分離/誘導結合プラズマ質量分析法による鉄鋼中微量水銀, 鉛,カドミウムの定量 フィルターチューブ濃縮法を用いるフローインジェクション分析法による鉄 鋼中ヒ素の吸光光度定量 アルカリ性ペルオキソ二硫酸カリウム分解/塩化バナジウム還元を用いる ジアゾ化カップリング反応による河川水中の全窒素測定 キャピラリー電気泳動/質量分析法を用いる燃料電池模擬劣化膜成分の 分析 技術論文 藤本京子・千野 淳 245 分 析 化 学 渡辺邦洋・大澤剛士・岩田純一・板垣 昌幸 251 郷 康弘 259 分 析 化 学 分 析 化 学 竹田さほり・城間 純・安田和明 263 分 析 化 学 北牧祐子 269 分 析 化 学 渋川雅美 149 分 析 化 学 分 析 化 学 高速液体クロマトグラフィーにおける特異的相互作用に支援された検出 感度及び分離選択性の改善に関する研究 水系液体クロマトグラフィー分離場における水の状態と分離選択性 報 文 報 文 ノ ー ト アナリティカル レポート 博士論文要 録 総合論文 キャピラリー電気泳動法による高温酸化物超伝導体中のタリウムの価数 分析 小型定電流電解電量/光度滴定装置の開発と食用油の過酸化物価定量 への応用 高速液体クロマトグラフィー/ポストカラム誘導体化法を用いる河川水及び 水道水中のグリホサートとその主要代謝物アミノメチルリン酸の定量 高速液体クロマトグラフィーによるオキシン−銅錯体の解離反応速度定数 の測定 携帯型アスピレーション式イオンモビリティスペクトロメーターの化学剤検 知性能 ノ ー ト 渡辺邦洋・小川裕作・板垣昌幸・常盤 和靖 163 鈴木保任・金 継業・有澤 径・川久保 進・岩附正明 171 吉岡千尋・鈴木裕志・石川昌子・横倉 武文・白崎俊浩 177 上原伸夫・野本一朋・清水得夫 185 アナリティカル レポート 丸子 恒・関口 浩・瀬戸康雄・佐藤晃 祥 191 分 析 化 学 高圧ガス容器に充填された揮発性有機混合標準ガスの消費に伴う濃度 変化 アナリティカル レポート 西野朋恵・春末哲史・丸山正暁 199 分 析 化 学 第 55 巻 第 3 号 キャピラリー電気泳動法による医薬品製剤成分の一斉分析とインキャピラ リー酵素反応の応用研究 単一微粒子のレーザー操作・顕微計測 博士論文要 録 分析化学総 説 総合論文 岡本 仁 205 分 析 化 学 喜多村 昇 69 分 析 化 学 湯地昭夫 83 分 析 化 学 杉山淳一・埴原鉱行・田中孝祐・五十 嵐章紀・藤原正美 95 古賀雅義・関 重樹・西田正志・吉田 烈 101 大平慎一・Md. Abul Kalam Azad・倉 岡里佳・田中孝佳・森 功太郎・戸田 敬 109 石黒三岐雄・佐藤義倫・田路和幸・我 妻和明 117 下山 進・松井英男・下山裕子 121 分 析 化 学 第 55 巻 第 3 号 第 55 巻 第 2 号 第 55 巻 第 2 号 第 55 巻 第 2 号 第 55 巻 第 2 号 第 55 巻 第 2 号 高酸化数金属錯体を用いる陰イオン選択電極 報 文 第 55 巻 第 4 号 第 55 巻 第 3 号 第 55 巻 第 3 号 第 55 巻 第 3 号 第 55 巻 第 3 号 第 55 巻 第 3 号 第 55 巻 第 3 号 報 文 技術論文 サイズ排除クロマトグラフィーによるヘアシャンプー中のカチオン性高分子 の定量と分子量測定のための試料溶液調製法 立体構造を固定したカリックス[n]アレーン(n=6,8)担持シリカゲル粒子 の金属イオン選択吸着性 阿蘇山及び熊本市における大気中二酸化硫黄及び硫化水素の長期モ ニタリングとモバイル調査 報 文 高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法によるカーボンナノチューブ中 の金属元素の定量 光ファイバー接続簡易携帯型分光器を用いる可視−近赤外反射スペクト ルによる浮世絵版画青色着色料の非破壊同定 3,4,5,6-テトラフルオロ-2-カルボキシフェニルフルオロンとマンガン(II)を 用いるヒストンのメンブランフィルター捕集・定量 ポリアミノポリカルボン酸型キレート樹脂固相抽出カラムを用いる海水中微 量金属分析の前処理方法 ノ ー ト 表面電気化学的手法による高感度化学センシング技術の開発に関する 研究 簡易な前処理と自動装置を用いる絶縁油中のポリ塩化ビフェニルのイムノ アッセイ 溶媒抽出及び固相抽出法を用いる生体試料中のジフェニルアルシン酸 の選択的分離法と黒鉛炉原子吸光法による定量 Kjeldahl法によるしょうゆの全窒素定量における分解条件の最適化 報 文 報 文 報 文 報 文 アナリティカル レポート 博士論文要 録 報 文 技術論文 技術論文 210 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 臣永 宏・門林宏子・山口敬子・神野 伸一郎・西村美智子・藤田芳一 127 坂元秀之・山本和子・白崎俊浩・井上 嘉則 133 分 析 化 学 松浦宏昭 141 分 析 化 学 大村直也・Thomas R. Glass・佐々木 和裕・城 孝司・見幸弘・横堀尚之 1 上野清一・北村立実・中村美樹・大曽 根圭子・石崎睦雄 9 野澤慎太郎・坂井田健一・鈴木忠直・ 安井明美 15 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 第 55 巻 第 2 号 第 55 巻 第 2 号 第 55 巻 第 2 号 第 55 巻 第 2 号 第 55 巻 第 2 号 第 55 巻 第 1 号 第 55 巻 第 1 号 第 55 巻 第 1 号 タイトル 溶媒抽出を用いる液体クロマトグラフィー/質量分析法による水試料中の ダラポンの定量 生物試料中の有機汚染物質分析法の開発及び関連する国際比較への 参加 形態 技術論文 著者名 雑誌名 分 析 化 学 沼田雅彦・鎗田 孝・青柳嘉枝・山崎 美佐子・山本葉子・高津章子・石川啓 一郎 29 上野清一・北村立実・中村美樹・大曽 根圭子・柴田康行・石崎睦雄 41 稲田 睦・清水剛文・池井暢浩 45 分 析 化 学 安定同位体標識化合物を利用する動植物中のジフェニルアルシン酸の 高速液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析法による定量 ラジオ高速液体クロマトグラフィーによるヒト末梢血単核球中のジヒドロピリ ミジン脱水素酵素活性測定法 ノ ー ト アナリティカル レポート 分 析 化 学 プラズマ溶融処理した非金属廃棄物のマイクロ波加熱装置を用いる迅速 溶解法 アナリティカル レポート 原賀智子・亀尾 裕・中島幹雄 51 分 析 化 学 第 55 巻 第 1 号 原子吸光光度法と炎光光度法を用いる市販豆腐のミネラル含有量の分 析 アナリティカル レポート 田中智子・茶山健二 55 分 析 化 学 第 55 巻 第 1 号 小型拡散スクラバーによる硫黄化合物等大気成分の測定に関する研究 博士論文要 録 博士論文要 録 大平慎一 61 分 析 化 学 新名伸光 63 分 析 化 学 伊藤慎二 1121 分 析 化 学 第 55 巻 第 1 号 第 55 巻 第 1 号 第 54 巻 第 12 号 第 54 巻 第 12 号 第 54 巻 第 12 号 第 54 巻 第 12 号 第 54 巻 第 12 号 第 54 巻 第 12 号 第 54 巻 第 12 号 流路反応を利用した第1,2及び3アミンの同時検出法の開発 ノ ー ト 「流れを利用する新しい分析技術」特集号の刊行に当たって 楢崎久武 23 分 析 化 学 化学センサーの開発と流れ系分析への応用 総合論文 今任稔彦 1123 分 析 化 学 固相分光法とその流れ分析への応用 総合論文 松岡史郎・吉村和久 1137 分 析 化 学 渋沢庸一・竹内尚子・神藤平三郎・伊 東洋一郎 1149 佐々木葉吏子・大黒谷亜希・糠塚い そし・大関邦夫 1155 原田 誠・木戸智応・岡田哲男 1161 分 析 化 学 高速向流クロマトグラフィーによる鶏卵卵黄中のリン脂質の分離 報 文 フローインジェクション分析法によるアンモニアとホルムアルデヒドの定量 報 文 細管内の層流による物質分離のシミュレーション 報 文 ガス圧駆動型無脈動送液ポンプのマイクロ総合分析システムへの適用 報 文 ネブライザ−デニューダ方式のガスサンプラーの開発 報 文 オンライン濃縮法を用いる水試料中の微量フェノール類の自動フローイン ジェクション分析 誘電泳動法による微小流体中での微生物の生死分離 報 文 チオニン吸着カーボンフェルトを用いるフロースルー型電気化学検出器 による還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドのフローインジェクショ ン分析 クレアチニンデイミナーゼ固定化キトサンビーズカラムを用いるクレアチニ ンのフローインジェクション分析 光触媒酸化反応を利用する5-ヒドロキシインドール類のプレカラム蛍光誘 導体化液体クロマトグラフィー カーボン充填カラム/安息香酸系移動相を用いるイオンクロマトグラフィー による食品中の有機酸の定量 マンガン化合物で被覆したアクリル繊維を利用する河川水中の 228Ra/226Ra放射能比の測定 β-ジケトンと銅(II)シッフ塩基錯体を用いるランタノイド(III)の協同抽出 報 文 鉄(III)共沈濃縮−黒鉛炉原子吸光分析による石炭試料中のテルルの定 量 陰イオン交換分離/誘導結合プラズマ発光分光分析法による高純度鉄及 び鋼,クロム−鉄合金中の微量元素の定量 マイクロチップ電気泳動における高感度検出法 環境水中微量化学種の捕集濃縮のための現場固相抽出法の設計とその 水環境におけるスペシエーションへの展開 熱脱着ガスクロマトグラフィー/質量分析法による食品中のジメチルスルフ ィド及びジメチルジスルフィドの定量 プロトン核磁気共鳴分光法による油脂の迅速で簡便な識別 不けん化物のガスクロマトグラフィー/質量分析法による油脂の法化学的 な異同識別 陰イオン交換/テノイルトリフルオロアセトン抽出/蛍光光度法による半導 体用エポキシ樹脂中微量ウランの定量 硫酸・硝酸開放系湿式分解/誘導結合プラズマ発光分析法によるポリエ チレン樹脂中のカドミウム,クロム及び鉛の定量 分 析 化 学 分 析 化 学 友常優子・川上智彦・戸祭 智・野口 恒行・伊藤剛士・蓼沼克嘉・北岡光 夫・北森武彦 1169 黒澤きよ子・蓼沼克嘉・武藤 学・江角 浩安・神田征夫 1175 酒井忠雄・藤本俊一・樋口慶郎・手嶋 紀雄 1183 鈴木雅登・安川智之・珠玖 仁・末永 智一 1189 長谷部 靖・白井貴行・長島知宏・ 顧 ・内山俊一 1197 分 析 化 学 技術論文 吉原将明・櫻川昭雄・三橋 周 1205 分 析 化 学 ノ ー ト 轟木堅一郎・有坂雅恵・中島佳彦・吉 田秀幸・能田 均・山口政俊 1211 吉川賢治・岡村美穂・井口美紀・櫻川 昭雄 1215 中野(太田)朋子・齊藤 敬・佐藤 純 1219 齊藤周平・熊木聡志・長谷川佑子 1027 小田サチ・蟻川芳子 1033 分 析 化 学 報 文 ノ ー ト ノ ー ト 報 文* 報 文* 技術論文* 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 坂本冬樹・高田九二雄・我妻和明 1039 北川文彦・大塚浩二 1047 分 析 化 学 奥村 稔・藤永 薫・清家 泰 1061 分 析 化 学 報 文 松浦弘明・藤山勝二・池内義弘 1075 分 析 化 学 報 文 倉田正治・山口和隆・大塚早紀・永井 正敏 1083 山口和隆・倉田正治 1091 分 析 化 学 分 析 化 学 報 文 光亦博志・北 嘉之 1101 分 析 化 学 報 文 南 秀明・西内滋典・門野純一郎・中 原武利 1107 分 析 化 学 分析化学総 説 総合論文 技術論文 211 分 析 化 学 Vol., No. 第 55 巻 第 1 号 第 55 巻 第 1 号 第 55 巻 第 1 号 第 55 巻 第 1 号 第 第 第 第 第 第 第 第 54 12 54 12 54 12 54 12 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 54 12 54 12 54 12 54 12 54 11 54 11 54 11 54 11 54 11 54 11 54 11 54 11 54 11 54 11 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 タイトル 原子スペクトル分析による微量元素の定量における気相試料導入法の開 発 電子線マイクロアナライザー定量分析におけるモンテカルロ・シミュレーシ ョンの応用に関する研究 誘導結合プラズマ質量分析法による石油試料中の希土類元素の定量 マンガン団塊の年輪構造に沿った元素分布と環境変動に対する考察 簡易捕集濃縮/吸光光度法による大気中微量アンモニアの定量 形態 博士論文要 録 博士論文要 録 報 文* 報 文* 技術論文* 2,3-ジアミノナフタレンを用いる蛍光検出高速液体クロマトグラフィーによ る鉄鋼中の微量セレンの定量 シラスによる銅(II)の吸着 ノ ー ト* ノ ー ト* チタンアルコキシドとの反応を利用する糖アルコールの吸光度定量 ノ ー ト* イオン選択電極法による脂質二分子膜の相転移観測 アナリティカル レポート* イオンクロマトグラフィーによる野菜中硝酸塩の定量のための試料前処理 法 アナリティカル レポート* マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間質量分析法による糖鎖構 造異性体解析法の開発 自動車排ガス浄化触媒を起源とする大気環境希少微粒子の迅速検出法 の開発 白金電極上でのアノード分極後に観測される次亜塩素酸塩の還元反応 総合論文 硝酸銀/グリセリン溶液のマイクロ波加熱による銀粒子の生成 報 文 報 文 ノ ー ト ダイオキシン類分析用フライアッシュ標準物質JSAC 0502の開発 アナリティカル レポート グロー放電質量分析法によるイットリア安定化ジルコニア分析のための試 料調製法 アナリティカル レポート ポータブル装置を用いる蛍光X線分析 博士論文要 録 「若手研究者の初論文特集」によせて 糖類表面に吸着した酸素種からの極微弱化学発光 報 文 ルミノール化学発光を用いる毛髪中糖化タンパクの高感度測定法の開発 報 文 全反射蛍光X線分析法のための血液試料サンプリング方法の検討 報 文 ヒト血中の3種のオキシカム系非ステロイド性抗炎症薬のセミミクロカラム高 速液体クロマトグラフィー エオシンと銀(I)を用いるアデニン及び関連化合物の定量 報 文 報 文 水溶液中における非晶質シリカの溶解に及ぼす亜硫酸ナトリウムの影響 報 文 高速液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析法による畜産物中のベン ズイミダゾール系寄生虫駆虫剤の分析 テトラブロモフェノールブルーを用いる尿タンパク質の吸光光度定量及び 目視定量 新潟県内の主要な湖沼・河川水の水質及び同位体的・化学的特徴 報 文 水溶液中におけるダブシルアミノ酸の会合挙動 報 文 1,2-ジアシルグリセロール位置異性体のエレクトロスプレーイオン化質量 分析 マイクロチャネルを用いる酵素免疫測定法によるヒト唾液中イムノグロブリ ンAの迅速定量 報 文 8-キノリノール含有エマルションを用いるマトリックス元素からの微量銅(II) の分離濃縮 銅−ピロリジンジチオカルバミン酸錯体共沈/黒鉛炉原子吸光法による天 然水中のヒ素(III)とヒ素(V)のスペシエーション 溶媒抽出及び加熱脱着ガスクロマトグラフィー/質量分析法による火災原 因鉱物油鑑定方法の検討 報 文 報 文 報 文 報 文 報 文 報 文 212 著者名 松本明弘 1113 雑誌名 分 析 化 学 長田義男 1115 分 析 化 学 竹田久美子・蟻川芳子 939 分 析 化 学 島田 藍・田中美穂・隈倉 真・高橋和 也 945 末包高史・大島光子・本水昌二 953 分 析 化 学 村本太平・鴫原正太・清水得夫・上原 伸夫 959 飯盛啓生・坂元隼雄 965 福田 徹・石田真一・中釜達朗・小池 茂行・内山一美 969 山崎奈穂・松岡和彦・長山和史・秦 隆志・松木 均・佐竹 弘・金品昌志 975 小野里雅貴・川田邦明・杉崎千恵・浅 田隆志・及川紀久雄 979 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 Vol., No. 第 54 巻 第 11 号 第 54 巻 第 11 号 第 54 巻 第 10 号 第 54 巻 第 10 号 第 54 巻 第 10 号 第 54 巻 第 10 号 第 54 巻 第 10 号 第 54 巻 第 10 号 第 54 巻 第 10 号 分 析 化 学 第 54 巻 第 10 号 山垣 亮 983 分 析 化 学 津崎 希・大崎真由子・冨安文武乃 進・尾張真則・二瓶好正 991 小寺史浩・梅田 実・山田明文 997 分 析 化 学 分 析 化 学 本田数博 1003 分 析 化 学 飯田芳男・浅田正三・井垣浩侑・石橋 耀一・田中弘一・鶴田 暁・柿田和俊・ 小野昭紘・坂田 衞 1007 伊藤真二・中島啓光・山口仁志・小林 剛 1015 分 析 化 学 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 分 析 化 学 第 54 巻 第 10 号 井田博之 1021 分 析 化 学 本水昌二 735 分 析 化 学 為房孝行・木村潤一・伊藤里恵・吉村 吉博・斉藤貢一・中澤裕之 737 矢島智成・伊藤君恵・北村 渉・伊藤 里恵・斉藤貢一・久保博昭・中澤裕之 743 松岡代志子・細川好則・日野雅之・辻 幸一 749 中村晃子・中嶋弥穂子・和田光弘・中 島憲一郎 755 西村美智子・中島 桂・藤本 剛・山口 敬子・藤田芳一 761 白 淑琴・占部真示・岡上吉広・横山 拓史 767 甲斐茂美・赤星 猛・岸 美智子・金澤 秀子・小林静子 775 橋本雅和・手嶋紀雄・酒井忠雄・加藤 周二 783 田澤 勝・狩野直樹・今泉 洋 789 分 析 化 学 第 54 巻 第 10 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 林 宏成・佐々木千鶴・国本浩喜・前 田史郎・細井信造・桑江彰夫・花井一 彦 799 橋立 毅・板橋 豊 807 中嶋 秀・増田裕紀・石野智美・中釜 達朗・下坂琢哉・荒井健介・吉村吉 博・内山一美 817 大河内亮平・松宮弘明・平出正孝 825 村田麗子・清水得夫・上原伸夫 831 中原亜紀子・川越かおる・中牟田啓 子 837 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 54 10 54 10 54 10 54 10 54 10 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 タイトル パッシブサンプラー採取による大気中揮発性有機化合物濃度の経年変 化観測(2001∼2004) ポリ塩化ビフェニル分解キットの改良とイオンクロマトグラフィーによる絶縁 油中ポリ塩化ビフェニルの簡易定量 Ferrozine試薬を用いる高速液体クロマトグラフィーによる沖縄島沿岸海水 中の鉄(II)の光化学的挙動の研究 ピコ液滴試料導入用インクジェットマイクロチップとフィンガーサイズ原子 発光検出器を備えた小型元素分析システム 形態 報 文 オンライン固相抽出−高速液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析計を 用いるヒト血しょう中有機フッ素系化合物の一斉分析法の開発 報 文 銅−フタロシアニン錯体の酸化分解反応を用いる微量ヘモグロビンのマ イクロプレート吸光光度定量 固定化ウリカーゼ及びペルオキシダーゼ反応カラムを用いる尿酸のフロ ーインジェクション−蛍光定量 室内環境中PM2.5の電子線マイクロアナリシス法によるキャラクタリゼーシ ョン 技術論文 カーボンペースト電極を用いる示差パルスアノーディックストリッピングボ ルタンメトリーによる銅及びアンチモンの同時定量 キュウリの微少組織を吸着固定した多孔性炭素材料を用いる簡易型ビタ ミンCセンサーの開発 改良型固相抽出ガスクロマトグラフィー/質量分析法による兵庫県下の原 水及び水道水中の1,4-ジオキサンの高感度定量 琵琶湖・淀川水系河川水中におけるトリハロメタン前駆物質としての溶存 有機物質の分画 重金属集積植物セイヨウカラシナのカルスにおける重金属の挙動 報 文 報 文 報 文 報 文 報 文 報 文 ノ ー ト ノ ー ト ノ ー ト アナリティカル レポート 著者名 松下和正・仲村恭輝・布施泰朗・山田 悦 849 栗田惠子・野々村 誠・阪口 慶・佐伯 愛子・竹田良子 855 岡田孝一郎・中島仁美・藤村弘行・新 垣雄光・棚原 朗・大森 保 861 江口裕子・中村香織・遠藤史宏・西山 尚秀・中釜達朗・清野信子・篠田正 紀・内山一美 869 仲田尚生・中田彩子・岡田文雄・伊藤 里恵・井之上浩一・斉藤貢一・中澤裕 之 877 堀口高英・間中 淳・久保田俊夫・五 十嵐淑郎 885 吉原将明・櫻川昭雄 891 佐藤基和・鈴木健一郎・瀧井貴紀・中 野 智・野島 雅・冨安文武乃進・二瓶 好正 897 渡辺大介・古池 崇・緑川正博・田中 龍彦 907 冨田亮一・國分健太郎・中里聖子・内 山俊一 913 矢野美穂・川元達彦・巻幡希子・谷本 高敏・河野義一 917 永井健一・青木眞一・布施泰朗・山田 悦 923 山田 亮・竹田竜嗣・津田侑亮・松本 貞義・米虫節夫・沢辺昭義 929 雑誌名 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 第 54 巻 第 9 号 分 析 化 学 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 無機硫黄陰イオン混合物の迅速・高感度イオンクロマトグラフィー 総合論文 三浦恭之 651 分 析 化 学 人工海水を泳動液とするキャピラリーゾーン電気泳動法による海水中の 微量無機陰イオンの定量 イオン対試薬を使用しない逆相高速液体クロマトグラフィーによるヨウ化物 イオンの定量 ガスクロマトグラフィー/負イオン化学イオン化タンデム質量分析法による 大気浮遊粒子中のニトロアレーン及び3-ニトロベンズアントロンの定量 フローインジェクション分析法による鉄鉱石中の鉄の精密定量 総合論文 福士惠一・横田久里子・中山雄介・石 尾暢宏・宮道 隆 665 宮下正弘・瀬山義幸 679 分 析 化 学 川中洋平・坂本和彦・王 寧・尹 順子 685 渡辺邦洋・今里直樹・板垣昌幸 693 分 析 化 学 地下水及び海水中の微量ジフェニルアルシン酸の固相抽出−黒鉛炉原 子吸光法による定量 超臨界二酸化炭素/固相吸着トラップによる土壌中ダイオキシン類抽出法 の開発 内標準物質を用いる1H核磁気共鳴法による界面活性剤の高精度・一斉 定量 ルシゲニン化学発光の反応場としての塩化オクチルトリメチルアンモニウ ム−ドデカン酸ナトリウム混合ベシクル 企業内日米試験所間のppbレベル金属不純物分析の技能試験 技術論文 シリカモノリスカラムの分析化学的活用に関する研究 報 文 報 文 報 文 技術論文 技術論文 ノ ー ト アナリティカル レポート 総合論文 北村立実・上野清一・中村美樹・柴田 美也子・貝瀬利一・石崎睦雄 701 宮脇 崇・川嶋文人・本田克久 707 小池 亮・城 昭一・東 美喜子・脇阪 達司 715 木村直也・大野賢一・山田正昭 723 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 坂田 晋・中川克広・有村忠信・中村 久夫・Greg Johnson・Dan Wistrand・ 君島哲也・山澤 賢・四角目和広 727 陳 子林・張 学嘉・保母敏行 583 分 析 化 学 分 析 化 学 機能性高分子を用いる温度応答性クロマトグラフィーの開発 報 文 綾野絵理・金澤秀子 593 分 析 化 学 反同時・同時計数法を用いる機器中性子放射化分析法によるホタテ及び 魚耳石中の微量元素の定量 ヘアリンス中のアミノ変性シリコーンとジメチルシリコーンの分別分析法 報 文 鈴木章悟・岡田往子・平井昭司 605 分 析 化 学 報 文 杉山淳一・田中孝祐・五十嵐章紀・足 立邦明 613 伊藤龍弥・下村博志・西山保子・今井 昭二 621 小堀大二郎 627 分 析 化 学 黒鉛炉原子吸光法におけるアスコルビン酸灰化生成物上に分散した銀 の原子化機構 示差走査熱量測定による陰イオン交換樹脂内部の水の状態解析 ノ ー ト 高速液体クロマトグラフィー/誘導結合プラズマ質量分析法による水試料 中のジフェニルアルシン酸及びフェニルアルソン酸の定量 レーザー誘起プラズマ発光分光分析法によるプラスチック中の鉛の定量 報 文 液液界面におけるポルフィリン集合体のラマン分光と第二高調波円二色 性に関する研究 生化学分析のための二次元及び三次元の画像分析とキャピラリー電気泳 動 報 文 アナリティカル レポート 博士論文要 録 博士論文要 録 213 Vol., No. 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 分 析 化 学 分 析 化 学 今井志保・川中洋平・王 寧・尹 順子 631 安田剛大・葛谷幹夫 637 分 析 化 学 分 析 化 学 藤原一彦 643 分 析 化 学 山口佳則 645 分 析 化 学 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 9 号 第 54 巻 第 8 号 第 54 巻 第 8 号 第 54 巻 第 8 号 第 54 巻 第 8 号 第 54 巻 第 8 号 第 54 巻 第 8 号 第 54 巻 第 8 号 第 54 巻 第 8 号 第 54 巻 第 8 号 第 54 巻 第 8 号 第 54 巻 第 7 号 第 54 巻 第 7 号 第 54 巻 第 7 号 第 54 巻 第 7 号 第 54 巻 第 7 号 第 54 巻 第 7 号 第 54 巻 第 7 号 第 54 巻 第 7 号 第 54 巻 第 7 号 第 54 巻 第 7 号 タイトル 「ナノ空間と分析化学」特集号の刊行に当たって 形態 内田達也 415 著者名 雑誌名 分 析 化 学 分子探針を用いる走査型トンネル顕微鏡 総合論文 西野智昭・梅澤喜夫 417 分 析 化 学 レーザー光散乱分光法の新展開 総合論文 由井宏治・澤田嗣郎 427 分 析 化 学 ポーラスシリコンを用いるレーザー脱離イオン化質量分析の合成高分子 への応用 水中におけるDNA−フラーレン会合体の形成 総合論文 奥野昌二・下前幸康・和田芳直・荒川 隆一 439 野島高彦・山下健一・八田泰三・柘植 乙彦・岩瀧敏男・牧田直子・吉川研 一・藤井 聡・竹中繁織 449 鈴藤正史・大西仁志・平川靖之・升島 努 455 西川綾佳・塚原 聡・藤原照文 459 分 析 化 学 報 文 ピンファイバービデオスコープによるDNA一分子操作 報 文 種々の添加物存在下における単一DNAの顕微誘電泳動挙動 報 文 レーザー多光子イオン化法を用いる油/水界面の芳香族分子の高感度分 析 水/1,2-ジクロロエタン界面における6-ヒドロキシピレン-1-スルホン酸の励 起状態プロトン移動ダイナミクス 顕微吸光法によるアルコール−水系におけるオクタデシルシリルシリカゲ ル細孔内分配過程の評価 クマリン343の蛍光寿命測定による水¦Aerosol-OT¦1,2-ジクロロエタン逆ミ セル系におけるサブピコ秒溶媒和ダイナミクス解析 認識場集積型修飾α-シクロデキストリンによるトリプトファニルオクタンアミ ドの光学異性識別 空孔サイズの異なる色素修飾シクロデキストリンの分子認識 報 文 報 文 報 文 報 文 報 文 報 文 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 報 文 下坂琢哉・中村香織・内山一美・保母 敏行 549 森田耕太郎・内田達也・桜井千鶴・寺 前紀夫 555 角田欣一・下境健一・橋本康行・梅村 知也・小竹玉緒 561 比江嶋祐介・金久保光央・相澤崇史・ 倉田良明・生島 豊 565 上舘民夫・石田良樹・谷 博文・石田 晃彦 569 木村直也・大野賢一・中村利廣・山田 正昭 573 石坂昌司・上田雄一・西島喜明・喜多 村 昇 339 平田岳史・高下一太郎 347 報 文 内原 博・池田昌彦・中原武利 355 分 析 化 学 報 文 堀井勇一・Gert Petrick・岡田 誠・天 野一男・片瀬隆雄・蒲生俊敬・山下信 義 361 堀込 純・古田直紀 373 分 析 化 学 報 文 銀イオン定量のためのカリクス[4]アレーン没食子酸エステルによる金属コ ロイド形成 インクジェットマイクロチップを用いるガスクロマトグラフィーのための超微 量インジェクターの開発 報 文 境界構造を考慮した電子状態計算によるX線吸収端近傍構造の解析 報 文 報 文 報 文 リン脂質二分子膜における全反射熱レンズ信号のゆらぎ解析 ノ ー ト 水晶振動子マイクロバランスと電気化学計測による金電極への5'-チオー ル化DNAの吸着挙動解析 インジウムスズオキサイド電極スラブ光導波路によるヨウ素の分光電気化 学測定 ナノ細孔中の高圧流体の核磁気共鳴分光 ノ ー ト ノ ー ト ノ ー ト ノ ー ト ノ ー ト 総合論文 誘導結合プラズマイオントラップ質量分析計を用いる生体試料中の鉄及 びセレン測定時のスペクトル干渉の低減 フーリエ変換赤外分光法による米糠の脂肪酸度の測定 技術論文 蛍光X線分析法によるフミン酸に配位結合したクロム(III)の直接定量 技術論文 IL-12誘導活性を示す天然葉緑土由来ミネラル水中の複合糖質の構造 解析 技術論文 異なる光強度の連続2パルス光を光源とする光吸収法による低濃度有機 ガス濃度測定 新規な熱安定性ヒスタミンオキシダーゼの検索,特性評価,遺伝子クロー ニング及びその応用に関する研究 岩見安展・山本雅博・西 直哉・垣内 隆 485 宇井美穂子・山内晶世・鈴木 巌 495 分 析 化 学 桑原哲夫・鈴木和也・宮嶋尚哉・鈴木 保任 503 細矢 憲・ 美月子・田中信男・和田桂 子・小瀬良治・菅井良政 509 河野喬仁・堀口諭吉・新留康郎・新留 琢郎・山田 淳 521 岩根美枝・矢嶋摂子・野村英作・谷口 久次・木村恵一 527 西山尚秀・遠藤史宏・江口裕子・中釜 達朗・清野信子・篠田正紀・下坂琢 哉・保母敏行・内山一美 533 松尾修司・脇田久伸 541 ナノ分子認識部位を有する生分解性吸着剤の開発と実際の水環境浄 化・分析 2-アミノエタンチオール塩酸塩を用いるカチオン性金ナノ粒子の調製法 リポソームに内封したペルオキシダーゼを触媒に用いるフルオレセイン化 学発光による過酸化水素の定量 ウラニン化学発光の反応場としての塩化ドデシルトリメチルアンモニウム− 硫酸ドデシルナトリウム混合界面活性剤分子集合体 時間分解全反射蛍光法による液/液界面における分子間相互作用に関 する研究 多重検出器型誘導結合プラズマ質量分析法による高精度鉄同位体分析 のための直接加熱型脱溶媒試料導入装置の開発 ハロゲン化物生成気化/高周波誘導結合プラズマ発光分光法による自動 車排出粒子中の亜鉛の定量法 二次元ガスクロマトグラフ/同位体比質量分析計を用いる18種のポリ塩化 ビフェニル製品の異性体別炭素同位体比分析 井上高教・西 弘敏・北浦稔之・倉内 芳秋・大賀一也 467 石坂昌司・荒木武志・西島喜明・喜多 村 昇 473 蛎崎 洋・中谷清治 479 分 析 化 学 報 文 速 報 博士論文要 録 214 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 佐藤健二・丹野宏美・佐藤潤哉・田中 誠之 381 大橋弘三郎・羽田智博・大橋 朗・井 村久則 387 加藤祐子・太田雅也・亀井恭平・脇田 久伸・河原岳志・山野雄一郎・濱崎武 記・照屋輝一郎・長田和浩・西川竜 平・野口克己・白畑實隆 391 加藤勇治・津田孝雄・吉田忠義 399 分 析 化 学 分 析 化 学 関口喜則 403 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 Vol., No. 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 6 号 第 54 巻 第 5 号 第 54 巻 第 5 号 第 54 巻 第 5 号 第 54 巻 第 5 号 第 54 巻 第 5 号 第 54 巻 第 5 号 第 54 巻 第 5 号 第 54 巻 第 5 号 第 54 巻 第 5 号 第 54 巻 第 5 号 タイトル 溶媒抽出系における界面析出現象とその反射分光法による解析に関す る研究 固定化酵素リアクターを用いるドリンク剤成分分析法の構築 近赤外分光法を用いる化学的情報に基づいたプラスチックと食品素材の 分析方法に関する研究 油水界面の電気分析化学における最近の進歩 マイクロチップを用いる新規化学センシングシステムの開発 ホスホン酸ジエチル−硝酸鉄(III)により得られた鉄(II)化合物を用いる1ナフトールの吸光光度定量 電気化学測定法による植物栽培の培養液測定のためのシングルユース マルチセンサーシステムの開発 発光ダイオードを光源とする小型光度滴定装置及びフローインジェクショ ン分析用吸光度検出器の開発 マイクロウエーブ加圧分解/誘導結合プラズマ発光分光分析法による Fe-Ga-P-C-B-Siガラス金属の分析 高濃度アンモニア前処理/黒鉛炉原子吸光分析法による血清中のニッケ ル,コバルト,マンガンの定量 ダイオキシン類及びポリ塩化ビフェニル同族体分析用海域底質標準物質 の開発 形態 博士論文要 録 博士論文要 録 博士論文要 録 分析化学総 説 総合論文 守屋芳夫 405 雑誌名 分 析 化 学 小野真樹 407 分 析 化 学 熊谷昌則 409 分 析 化 学 大堺利行・片野 肇 251 分 析 化 学 久本秀明 267 分 析 化 学 分 析 化 学 ノ ー ト 宮内俊幸・魚江康輔・石川徳久・田中 渥夫・盛 秀彦 279 山崎浩樹・徳川竜治・長内正俊・鳥居 徹・峯 洋子・高山真策・樋口俊郎・小 幡英二 285 鈴木保任・伊藤隆之・深沢二夫・川久 保 進・岩附正明 291 石黒三岐雄 297 分 析 化 学 ノ ー ト 中川 清 301 分 析 化 学 保母敏行・村山真理子・浅田正三・井 垣浩侑・鎗田 孝・石橋耀一・鶴田 暁・松本保輔・柿田和俊・小野昭紘・ 坂田 衞 307 石井秀司・佐藤直樹・河野元信・目崎 孝昌・河合 潤 321 分 析 化 学 分 析 化 学 第 54 巻 第 4 号 松田敏英・平川 剛・佐久川 弘 325 分 析 化 学 第 54 巻 第 4 号 佐々木秀輝 331 分 析 化 学 高貝慶隆 333 分 析 化 学 野々村 誠 191 分 析 化 学 報 文 内田直子・高津章子・加藤健次 205 分 析 化 学 報 文 上堀美知子・石井善昭・長谷川敦子・ 吉田寧子・鈴木 茂・今村 清 211 伊藤 宏・早川和一・山本 敦・村瀬 篤・星野邦広・久野 稔・早川和美 221 山口仁志・伊藤真二・五十嵐淑郎・小 林 剛 227 武藤真実子・八鍬聖子・星野恵理・今 泉幸子・蟻川芳子 231 石橋耀一・浅田正三・井垣浩侑・山田 修一・鶴田 暁・志村 真・柿田和俊・ 小野昭紘・坂田 衞 235 藤原 勇 243 分 析 化 学 第 54 巻 第 4 号 第 54 巻 第 4 号 第 54 巻 第 3 号 第 54 巻 第 3 号 第 54 巻 第 3 号 第 54 巻 第 3 号 分 析 化 学 植田 成 245 分 析 化 学 横山 崇・善木道雄・Miroslav Macka・ Paul R. Haddad 107 渡辺邦洋・加藤洋平・板垣昌幸 121 分 析 化 学 報 文 技術論文 ノ ー ト アナリティカル レポート 乾電池X線発生装置を用いる米及び米ぬかの蛍光X線分析 アナリティカル レポート 広島県東広島市におけるオープンパス差分光吸収分光法によるオゾン, 二酸化窒素,二酸化硫黄の測定 アナリティカル レポート 液体クロマトグラフィー/質量分析法の高感度化及び高分離能化に関す る研究 高倍率濃縮システムの構築による微量成分の分離分析に関する研究 博士論文要 録 博士論文要 録 総合論文 化学反応を利用する簡便なイオンクロマトグラフィーの開発と環境分析へ の応用 スラブ光導波路法による高純度ガスの露点測定 化学物質検索のための液体クロマトグラフィー/質量分析法で得られたマ ススペクトルデータベースに関する研究 セプタムフリーガスクロマトグラフ用インジェクターの開発 技術論文 金属-1,10-フェナントロリンキレートの弱酸性領域での均一液液抽出法 技術論文 キャピラリー電気泳動による大気試料中無機陰イオンの簡易分析 第3回海域底質中のダイオキシン類分析技能試験結果 界面鋳型重合法によるアニオン鋳型樹脂の合成と分離化学的評価 臨床検査への応用を目指した微生物由来ヒドロキシステロイドデヒドロゲ ナーゼの分子学及び酵素学的研究 キャピラリー電気クロマトグラフィーにおける無機イオンの分離能選択性の 向上に関する研究 フロー電解分離法による鉛と亜鉛の同時吸光光度定量 ノ ー ト アナリティカル レポート 博士論文要 録 博士論文要 録 総合論文 報 文 フェムト秒レーザーイオン化法によるダイオキシン類の検出 報 文 親水性相互作用液体クロマトグラフィー/質量分析法によるヒト生体試料 中アラントインの定量 C30固定相を用いるイオン対クロマトグラフィーによる有機化合物中のヨウ 素の定量 全反射型赤外分光法による血糖値の測定 報 文 高速液体クロマトグラフィー/質量分析法による大腸菌ホスファチジルグリ セロールの分子種分析 ヒト皮膚表面より放出されるアセトンガス量と血中β-ヒドロキシ酪酸濃度と の相関 技術論文 技術論文 ノ ー ト ノ ー ト 215 著者名 島田義則・溝口竜二・篠原秀則・八ッ 橋知幸・中島信昭 127 岩崎雄介・井之上浩一・伊藤里恵・吉 村吉博・斉藤貢一・中澤裕之 135 平木 登・磯崎昭徳・長嶋 潜 143 唐津 孝・岩田大輔・中嶋俊晴・矢貝 史樹・清宮正徳・野村文夫・北村彰英 149 田岡裕佳子・石岡沙織・板橋 豊 155 野瀬和利・近藤孝晴・荒木修喜・津田 孝雄 161 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 Vol., No. 第 54 巻 第 5 号 第 54 巻 第 5 号 第 54 巻 第 5 号 第 54 巻 第 4 号 第 54 巻 第 4 号 第 54 巻 第 4 号 第 54 巻 第 4 号 第 54 巻 第 4 号 第 54 巻 第 4 号 第 54 巻 第 4 号 第 54 巻 第 4 号 第 54 巻 第 3 号 第 54 巻 第 3 号 第 54 巻 第 3 号 第 54 巻 第 3 号 第 54 巻 第 3 号 第 54 巻 第 2 号 第 54 巻 第 2 号 第 54 巻 第 2 号 第 54 巻 第 2 号 第 54 巻 第 2 号 第 54 巻 第 2 号 第 54 巻 第 2 号 第 54 巻 第 2 号 タイトル 第2回フライアッシュ中のダイオキシン類分析技能試験結果 形態 アナリティカル レポート クラゲ中の無機成分の定量 アナリティカル レポート 二相マイクロフロー系液液界面における高速反応初期過程の速度論的 研究 微量成分分析のための減圧ヘリウム誘導結合プラズマ質量分析法の研 究 中性子放射化分析値に基づく小惑星天体中でのパラサイトいん石の化 学進化に関する研究 物的証拠の法科学的異同識別における微量不純物分析の応用 ケモメトリックス法の新展開 %イオンの分離における静電効果と溶媒の役割 博士論文要 録 博士論文要 録 博士論文要 録 博士論文要 録 分析化学総 説 総合論文 著者名 石橋耀一・浅田正三・井垣浩侑・山田 修一・鶴田 暁・志村 真・柿田和俊・ 小野昭紘・坂田 衞 167 福士惠一・辻本淳一・横田久里子 175 雑誌名 分 析 化 学 Vol., No. 第 54 巻 第 2 号 分 析 化 学 第 54 巻 第 2 号 時本貴平 179 分 析 化 学 林 英男 181 分 析 化 学 箕輪はるか 183 分 析 化 学 鈴木康弘 185 分 析 化 学 長谷川 健・尾崎幸洋 1 分 析 化 学 岡田哲男・原田 誠 27 分 析 化 学 第 54 巻 第 2 号 第 54 巻 第 2 号 第 54 巻 第 2 号 第 54 巻 第 2 号 第 54 巻 第 1 号 第 54 巻 第 1 号 第 54 巻 第 1 号 第 54 巻 第 1 号 第 54 巻 第 1 号 第 54 巻 第 1 号 第 54 巻 第 1 号 第 54 巻 第 1 号 第 54 巻 第 1 号 第 54 巻 第 1 号 超臨界二酸化炭素を用いる土壌中ダイオキシン類抽出における水のエン トレーナー効果 pH指示薬/ポリビニルピロリドン膜の色変化に基づくにおいセンシング 報 文 宮脇 崇・川嶋文人・本田克久 43 分 析 化 学 報 文 分 析 化 学 接触熱分解による有機化合物中の酸素の迅速定量法 報 文 西村 聡・井上高教・倉内芳秋・大賀 一也 51 本間春雄 57 作業環境中のホルムアルデヒドガス簡易測定器の開発 技術論文 全血液及び血清中グルタチオンのアンペロメトリー ノ ー ト ルミノール化学発光法によるペルオキシダーゼ活性を指標とする玄米の 高精度な経時的鮮度変化の評価 塩化ベルベリンの再結晶条件の最適化及び高速液体クロマトグラフィー による純度測定 携帯型表面弾性波センサーアレイ式化学剤検知器の性能 ノ ー ト フレーム光度法による乳児用調製粉乳中のルビジウムの定量 超臨界二酸化炭素抽出及び溶媒抽出における2-メチル-8-キノリノール によるパラジウム(II)の分配平衡への溶媒効果に関する研究 単一微粒子計測法によるシリカゲル微粒子内物質移動過程の研究 機器校正用標準液の調製とその利用に関する研究 宇宙及び惑星極限環境下での有機物質進化とアミノ酸立体化学に関す る研究 「海と空と島の環境分析」特集号の刊行に当たって 寺内靖裕・川辺哲也・中野信夫・鈴木 祥夫・鈴木孝治 65 木下英明 71 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 野田博行・後藤恒義・大矢博昭・鎌田 仁 75 福田直通・米光美知子 79 分 析 化 学 アナリティカル レポート 松下浩二・関口裕之・瀬戸康雄 83 分 析 化 学 アナリティカル レポート 土屋和幸・玉利祐三 89 分 析 化 学 第 54 巻 第 1 号 扇柳 仁 95 分 析 化 学 關根朝美 97 分 析 化 学 四角目和広 99 分 析 化 学 高野淑識 101 分 析 化 学 横山拓史 1373 分 析 化 学 第 54 巻 第 1 号 第 54 巻 第 1 号 第 54 巻 第 1 号 第 54 巻 第 1 号 第 53 巻 第 12 号 第 53 巻 第 12 号 第 53 巻 第 12 号 第 53 巻 第 12 号 第 53 巻 第 12 号 ノ ー ト 博士論文要 録 博士論文要 録 博士論文要 録 博士論文要 録 総合論文 フェリーを利用する海洋観測プラットフォームの開発及び日本近海におけ る有害化学物質による海洋汚染観測 ガスクロマトグラフ法による大気中酸素/窒素比の精密測定 総合論文 常緑針葉樹葉を用いる環境モニタリングによる日本・ポーランドでの塩素 化ナフタレン及びダイオキシン類の発生源推定 報 文 アジア工業都市における黄砂降下物の元素分析並びに硫黄の化学状態 分析 報 文 隠岐男池堆積物に記録された重金属汚染の歴史トレンドの解析 報 文 降水中の汚染物質の越境汚染に関する日本海側広域調査(2000∼ 2001)と主成分分析によるイオン種の分類 ホタテ貝中腸腺中微量金属元素の多元素定量法 報 文 総合論文 報 文 レーザーイオン化ダイナミックトラップ飛行時間型質量分析法によるポリ塩 化ビフェニル類の迅速分析 報 文 化学発光酵素免疫センサーを用いる爆薬関連化合物の測定 報 文 216 分 析 化 学 分 析 化 学 功刀正行・藤森一男・中野 武・原島 省 1375 遠嶋康徳 1389 羽成修康・Anna Orlikowska・Ilona Bochentin・Barbara Wyrzykowska・ Jerzy Falandysz・堀井勇一・谷保佐 知・岡澤 剛・山下信義 1399 田辺晃生・田中洋一・田中大策・谷口 祐司・豊田仁寿・河合 潤・石井秀司・ 劉 振林・位不拉音伊里夏堤・早川慎 二郎・北島義典・寺田靖子 1411 山崎秀夫・吉川周作・稲野伸哉 1419 尾関 徹・井原聡博・岡田年史・菊池 良栄・小川信明 1427 田丸素子・薮谷智規・本仲純子 1435 土橋晋作・出口祥啓・福田憲弘・吉良 雅治・田中隆一郎・猪澤祥規・窪田隆 博 1441 坂井隆敏・北原大吉・鳥丸 亮・松本 清 1449 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 第 53 巻 第 12 号 分 析 化 学 第 第 第 第 第 第 第 第 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 53 12 53 12 53 12 53 12 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 第 53 巻 第 12 号 タイトル アルカリ性ペルオキソ二硫酸カリウム分解後紫外吸光光度/PLS回帰分析 法及びイオンクロマトグラフ法による海水中の全窒素定量 内分泌撹乱化学物質の現場固相抽出法の構築 形態 報 文 著者名 橋田 剛・横山幸男・佐藤寿邦 1455 雑誌名 分 析 化 学 報 文 分 析 化 学 イミノ二酢酸キレートディスク濃縮/g線スペクトロメトリーによる雨水中の 210Pbの測定 酸化マンガン(IV)共沈/黒鉛炉原子吸光法による河川水中の全アンチモ ンの定量 導電率検出増大型カラムを用いる海水及び河川水中のケイ酸イオンのイ オン排除型イオンクロマトグラフィー 淡水の迅速水質評価システムの開発 報 文 氏家久美子・半戸里江・佐藤記一・安 保 充・大久保 明 1463 小池裕也・佐藤 純・中村利廣 1469 分 析 化 学 技術論文 清水得夫・和田俊明・上原伸夫 1475 分 析 化 学 技術論文 分 析 化 学 技術論文 森 勝伸・田中一彦・垰田博史・池戸 みかる・古月文志 1481 吉田知司・池田早苗 1487 イオン交換法によるコナラの木部樹液中無機イオンのモニタリング 技術論文 エキシマー蛍光誘導体化法によるハロゲン化ビスフェノール類の液体クロ マトグラフ分析 ノ ー ト 分析化学的手法による多成分系D-,L-アミノ酸の光学分割の精査とその 限界 環境放射能分析における食品試料の灰分 ノ ー ト アナリティカル レポート β-ジケトン類によるランタノイド(III)の抽出と水相内キレート生成 報 文* バイアス電流導入型高周波グロー放電プラズマにおけるクロムの発光線 の励起挙動 キレート配位子存在下での海洋植物プランクトン培養液中の鉄化合物の サイズ分画 トリチオエーテル誘導体及びポリ-N-イソプロピルアクリルアミドを用いる金 属イオンの選択的捕集 誘導結合プラズマ発光分析法によるケイ素定量のための植物試料溶解 法 都市大気環境中PM2.5の起源解析を用いるディーゼル排気微粒子汚染 の評価 報 文* 非環状ポリオキシエチレン化合物の錯生成反応と分析化学への応用 誘導結合プラズマ質量分析法におけるコリジョン/リアクションセル技術の 展開 非水溶媒環境下における特異なイオン会合現象とその解明 報 文* 報 文* ノ ー ト* アナリティカル レポート* 分析化学総 説 分析化学総 説 総合論文 イムノアフィニティー抽出を用いる残留農薬のタンデム質量分析法による 迅速分析 セミミクロ定量分析実験のための小型電気化学分析装置の開発 報 文 技術論文 逆相液体クロマトグラフィーにおける固定相の濡れ特性及び毛管作用 技術論文 定量テープと気液分離管を用いる水溶液中のシアン化物イオンの測定 ノ ー ト 自己組織化単分子膜修飾電極を用いるドーパミンの選択的定量と共存タ ンパクの影響 カルボキシメチルセルロース−硝酸ナトリウム水溶液系における希土類元 素の薄層クロマトグラフィーとイットリウムの分離 誘導結合プラズマ発光分析法による貝の硬組織中マグネシウム定量への 溶媒抽出法の適用 ダイオキシン類分析用土壌標準物質(JSAC 0421,JSAC 0422)の開発 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 奥村真子・長谷川 浩・水本英伸・牧 輝弥・上田一正 1215 瀬川三穂・小林祥子・辻 治雄・茶山 健二 1223 秋山耕一・中西 正・大西 亮・赤木 右 1229 瀧井貴紀・鈴木健一郎・中野 智・吉 沢美由紀・野島 雅・冨安文武乃進・ 二瓶好正 1233 澤田 清・菊地洋一 1239 分 析 化 学 分 析 化 学 高橋純一・山田憲幸 1257 分 析 化 学 北條正司 1279 分 析 化 学 中澤裕之・神崎由紀子・高橋伸之・岡 尚男 1295 鈴木保任・伊藤隆之・深沢二夫・川久 保 進・岩附正明 1303 榎並敏行・長江徳和 1309 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 53 12 53 12 巻 号 巻 号 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 53 11 53 11 53 11 53 11 53 11 53 11 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 53 11 53 11 53 11 53 11 53 11 53 11 53 11 53 11 53 11 53 11 53 11 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 分 析 化 学 ノ ー ト 武田洋一・石田宏二 1325 分 析 化 学 ノ ー ト 福井博章・藤野 治・梅谷重夫 1329 分 析 化 学 アナリティカル レポート 岡本研作・今川 隆・伊藤裕康・竹内 正博・山崎慎一・越智章子・伊藤尚 美・木田孝文・鶴田 暁・柿田和俊・小 野昭紘・坂田 衞 1335 石橋耀一・浅田正三・井垣浩侑・山田 修一・鶴田 暁・志村 真・柿田和俊・ 小野昭紘・坂田 衞 1347 光亦博志・森 俊雄・才本和男 1355 分 析 化 学 分 析 化 学 第 53 巻 第 11 号 分 析 化 学 第 53 巻 第 11 号 久保拓也 1359 分 析 化 学 尾崎宏和 1361 分 析 化 学 芦野哲也 1363 分 析 化 学 小野寺 潤 1365 分 析 化 学 第 第 第 第 第 第 第 第 水酸化ナトリウム−硝酸分解/誘導結合プラズマ発光分析法による半導 体用アルミニウム合金中ケイ素及び銅の定量 アナリティカル レポート 博士論文要 録 博士論文要 録 博士論文要 録 博士論文要 録 217 分 析 化 学 第 第 第 第 ノ ー ト アナリティカル レポート 山岳観光地の過剰利用に起因した沿道の土壌及び粉塵における重金属 汚染とその挙動解析 化学分離を用いた各種金属材料中の極微量元素定量のための高感度・ 高精度分析法の研究 臭素化ダイオキシン類及び臭素化ジフェニルエーテルの熱分解挙動とガ スクロマトグラフィー/質量分析法に関する研究 雄鹿 梓・山岡一晃・板野和幸・長谷 川佑子 1199 児玉憲治・我妻和明 1207 分 析 化 学 星野充慶・長島珍男・釜谷美則・中野 信夫 1315 陳 智棟・長岡 勉 1321 第1回フライアッシュ中のダイオキシン類分析技能試験結果 選択的分子認識能を有する新規分離媒体の開発 松塚雅博・植木浩平・今 美佳・濱田 武 1495 常友盛勝・吉田秀幸・轟木堅一郎・巴 山 忠・能田 均・黒木広明・山口政俊 1501 高野淑識・丸茂克美・小林憲正・高橋 淳一 1507 及川真司・太田 博・早野和彦・野中 信博 1515 分 析 化 学 Vol., No. 第 53 巻 第 12 号 第 53 巻 第 12 号 第 53 巻 第 12 号 第 53 巻 第 12 号 第 53 巻 第 12 号 第 53 巻 第 12 号 第 53 巻 第 12 号 第 53 巻 第 12 号 53 11 53 11 53 11 53 11 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 タイトル 環境放射線の変動要因に関する研究 著者名 山崎興樹 1367 雑誌名 分 析 化 学 鹿島公志・梅田 実・山田明文 1055 分 析 化 学 報 文* 石田浩介・原田雅章 1061 分 析 化 学 全反射熱レンズ法によるリン脂質二分子膜中への銅(II)イオンの移動の 観察 チアカリックスアレーン修飾均一径ポリマー粒子の調製とその特性解析 報 文* 中村香織・下坂琢哉・内山一美・保母 敏行 1067 平 夏樹・田中信男・細矢 憲 1073 分 析 化 学 秋田八幡平における雨水・霧水のイオン性の汚染に対する気象条件と三 宅島噴火の影響 化学増幅法による都市汚染大気中の過酸化ラジカルの測定 報 文* イオン交換樹脂膜修飾白金マイクロ電極を用いるメタノール酸化反応に おける塩化物イオンの影響 活性炭によるクロム(VI)の吸着と溶離 N,N-ジエチル-1,4-フェニレンジアミンを用いるp-キノン類の吸光光度定 量 ディスポーザブル型電解セルによる木酢液の酸度測定 相模湾堆積物と標準堆積物質MESS-3中の有害重金属及びランタノイド の定量値 形態 博士論文要 録 報 文* 報 文* 報 文* ノ ー ト* アナリティカル レポート* アナリティカル レポート* 分 析 化 学 分 析 化 学 第 53 巻 第 10 号 小山宗孝 1105 分 析 化 学 分 析 化 学 ノ ー ト 杉山淳一・埴原鉱行・田中孝祐・足立 邦明 1119 小池 亮・城 昭一・東 美喜子・脇阪 達司 1125 小池 亮・城 昭一・東 美喜子・脇阪 達司 1133 堀井勇一・片瀬隆雄・金 倫碩・山下 信義 1139 佐藤友香・酒井公人・玉置真希子・竹 中みゆき 1149 松本明弘・塩崎唯史・中原武利 1157 分 析 化 学 ノ ー ト 雲岡義雄 1163 分 析 化 学 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 宮下正弘・瀬山義幸 1167 分 析 化 学 社団法人日本分析化学会「土壌分析 技術セミナー」実行委員会 1177 酒井くみ子 1183 分 析 化 学 分 析 化 学 稲垣真輔 1185 分 析 化 学 大嶋俊一 1187 分 析 化 学 数崎正人 1189 分 析 化 学 小谷 明 1191 分 析 化 学 鷹屋光俊 1193 分 析 化 学 本水昌二 873 分 析 化 学 シリコン粒子吸着−溶媒抽出−ガスクロマトグラフィー/質量分析法による クリーンルーム大気中の分子状有機物質の定量 水素化物生成−高出力窒素マイクロ波誘導プラズマ発光分光分析による 鉄鋼中の鉛の定量 N,O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド−トリメチルクロロシラン 混合液を添加する熱分解ガスクロマトグラフィー/質量分析法によるポリア クリル酸の分析 ヨウ素化アミノ酸の逆相高速液体クロマトグラフィーのための固相抽出法 技術論文 FUMI理論による電気化学検出高速液体クロマトグラフィーの最適化と遊 離脂肪酸の高感度定量への応用 労働環境における気中有害金属物質の化学状態別分析法と粒径別リア ルタイム分析法の開発 「若手研究者の初論文特集」によせて 分 析 化 学 分 析 化 学 総合論文 2価金属イオンのイオン対抽出選択性に及ぼす含ペンダントアーム型ジシ ッフ塩基配位子の構造効果 逆相系糖誘導体カラムにおける光学異性体分離機構の解明 分 析 化 学 隈倉 真・田中美穂・橋本 晋・前田 勝 1101 電子移動ストップトフロー法による有機カチオンラジカルの分光検出と反 応解析 サイズ排除クロマトグラフィーによるヘアシャンプー用カチオン性高分子の 定量と分子量測定法 内部標準物質を用いる1H核磁気共鳴法による陰イオン及び陽イオン界 面活性剤の高精度・迅速定量 内部標準物質を用いる1H核磁気共鳴法による両性及び非イオン界面活 性剤の高精度・迅速定量 相対感度係数を用いるノニルフェノール異性体別測定法の開発と検証 環境省告示第19号によるJSAC土壌標準物質の鉛,カドミウム,ヒ素含有 量測定共同実験 固定化した生体物質による反応及び分離・検出を集積化した分析システ ムの開発 アセトアルデヒドを由来とするDNA損傷の分析法に関する研究 吉村啓司・猪爪淳子・菊地良栄・尾関 徹・梶川正弘・小川信明 1079 澤田寛己・野間口知基・興津健二・竹 中規訓・坂東 博 1087 藤本裕介・藤本 剛・山口敬子・藤田 芳一 1093 北村紀子・小谷 明・楠 文代 1097 分 析 化 学 Vol., No. 第 53 巻 第 11 号 第 53 巻 第 10 号 第 53 巻 第 10 号 第 53 巻 第 10 号 第 53 巻 第 10 号 第 53 巻 第 10 号 第 53 巻 第 10 号 第 53 巻 第 10 号 第 53 巻 第 10 号 報 文 報 文 報 文 報 文 テクニカルレ ター テクニカルレ ター 博士論文要 録 博士論文要 録 博士論文要 録 博士論文要 録 博士論文要 録 博士論文要 録 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 大気・雨水中過酸化水素及び有機過酸化物の定量と動態解析 報 文 黄 松南・布施泰朗・山田 悦 875 分 析 化 学 石川県旧銅鉱山下の河川における付着珪藻群集の分布と化学種分析か らみた重金属汚染状態 沖縄島沿岸の海水中で光化学的に生成する過酸化物 報 文 分 析 化 学 向流クロマトグラフィーによるタンパク質分離用の新規水性二相溶媒系の 探索 アノーディックボルタンメトリーによる次亜塩素酸イオンの定量 報 文 山田隆史・墨田迪彰・中西良明・本浄 高治 883 中島仁美・岡田孝一郎・藤村弘行・新 垣雄光・棚原 朗 891 竹内尚子・武重進也・長塚 渉・神藤 平三郎・渋沢庸一 899 小寺史浩・梅田 実・山田明文 905 水性二相系高速向流クロマトグラフィーによる無機イオンの分離 報 文 シアニン系新規合成試薬を用いる陰イオン界面活性剤の定量 報 文 報 文 報 文 218 石井一行・田中由香・秦 恭子・後藤 将治・齊藤和憲・南澤宏明・渋川雅美 911 後藤晃範・大島光子・高柳俊夫・本水 昌二 919 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 53 10 53 10 53 10 53 10 53 10 53 10 53 10 53 10 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 巻 号 第 53 巻 第 10 号 第 53 巻 第 10 号 第 53 巻 第 10 号 第 53 巻 第 10 号 第 53 巻 第 10 号 第 53 巻 第 10 号 第 53 巻 第 10 号 第 53 巻 第 10 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 タイトル 抗酸化物質の次亜塩素酸イオン消去能測定のためのシーケンシャルイン ジェクション−ルミノール化学発光分析法の開発 \p\-ニトロカリックス[6]アレーンの性質とウラニルイオンとの反応性 形態 報 文 モノリス型シリカ系キャピラリーカラムを用いる液体クロマトグラフィーによる 高速分離 アニオンセンサー用ニュートラルキャリヤーとしての樹状及び環状チオ尿 素誘導体の性能 報 文 高速液体クロマトグラフィーと高速向流クロマトグラフィーにおけるカテキン 類の溶出挙動の比較 レゾルシノールとプロピオンアルデヒドの縮合反応を利用するピロリン酸の 蛍光光度定量 回転液膜ディスク電極及び回転液膜リング−液膜ディスク電極の開発と 回転水相 ¦ 有機相界面でのイオン移動反応の特性評価 混合配位子含有エマルションを用いるアルミニウムマトリックスからの微量 コバルト,ニッケル,及び銅の同時分離/黒鉛炉原子吸光定量 白金担持カーボン−ポリイオンコンプレックスで構成された電極触媒層の 電気化学的キャラクタリゼーション ピロカテコールバイオレットを前濃縮した高分子液膜を用いた抽出吸光光 度法による水中アルミニウムの定量 グリセリンに分散させたアルミナ粉末のレーザーアブレーション/減圧ヘリ ウム誘導結合プラズマ質量分析 陽イオン界面活性剤ゲル吸着法によるめっき液中の6価クロムの回収 報 文 ノ ー ト 奈良市近郊における土壌中の多環芳香族炭化水素類の挙動調査 ノ ー ト 210Pb/226Ra法による熱水性重晶石の生成年代測定 ノ ー ト 新潟県内の環境水中クロムのイオン交換分離/誘導結合プラズマ発光分 析法による形態分析 ポリウレタンフォームと1,10-フェナントロリンを用いる鉄(II)のサイクリックフ ローインジェクション分析法 ガスクロマトグラフィーによる中性脂肪のリパーゼ分解物の簡易分析法 ノ ー ト 報 文 報 文 報 文 報 文 報 文 報 文 報 文 報 文 ノ ー ト ノ ー ト ポリテトラフルオロエチレン製メンブランフィルター捕集−チオシアン酸鉄 錯イオン発色による非イオン界面活性剤の定量 ゲルマニウム(IV)錯体のアニオノフォアとしての特性 ノ ー ト イミノ二メチルホスホン酸型キトサン樹脂の合成と微量金属の捕集挙動 ノ ー ト ペルオキソ二硫酸塩分解/モリブデン青法による海水中の全リン定量にお ける塩素の妨害とその除去 ノ ー ト アナリティカル レポート 著者名 中村訓子・大庭義史・岸川直哉・黒田 直敬 925 梶原牧子・西田正志・吉田 烈 931 鈴木 敦・宇津秀之・増岡伸一・李 雄・リムリーワ・竹内豊英 937 内田幸恵・小松佑一朗・佐藤仁美・矢 嶋摂子・木村恵一・戸部義人・佐々木 真一・水野雅章・渡辺陽平・廣瀬敬治 943 東海林 敦・柳田顕郎・神藤平三郎・ 渋沢庸一 953 太田早苗・山口敬子・藤田芳一 959 藤井健太郎・谷渕修平・木原壯林 965 中尾一紀・松宮弘明・平出正孝 975 川口俊輔・鎌田雅也・山田明文・梅田 実 981 前田恒昭・瀧澤未希・中釜達朗・内山 一美・保母敏行 987 永安健敏・林 英男・平出正孝 993 山本圭一郎・中井隆行・村上良子・ 佐々木義明・田頭昭二 997 竹田竜嗣・幾馬功昌・松本貞義・米虫 節夫・沢辺昭義 1003 野口拓郎・新崎博貴・大森 保・高田 実弥 1009 岩崎祐樹・狩野直樹・大森和宏・今泉 洋・石塚紀夫 1015 南澤一慶・横山 崇・善木道雄 1021 佐藤千鶴・小林真理子・武田 愛・伊 藤耐子・嶋田健次・大和 進 1025 松枝奏輔・中村栄子 1031 雑誌名 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 宇野弘重・鈴木崇嗣・後藤康正・伊藤 慎祐・安井孝志・湯地昭夫 1035 山川聡子・大下浩司・Akhmad Sabarudin・大島光子・本水昌二 1039 藤田真吾・中村栄子 1045 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 多変量解析法を用いる定性及び定量分析 総合論文 三井利幸・奥山修司・肥田宗政 773 分 析 化 学 減圧ヘリウム誘導結合プラズマ質量分析法による微量成分分析 総合論文 林 英男・平出正孝 793 分 析 化 学 ジアステレオマー法の本質的問題点を解決した超高性能不斉識別法の 開発 アルゴン/ヘリウム共用誘導結合プラズマにおける冷却ガスの検討 総合論文 大類 洋 805 分 析 化 学 分 析 化 学 ヨウ素・デンプン呈色反応の温度制御スイッチング機構を利用するヨウ化 物イオン測定用循環式吸光光度検出/フローインジェクション分析システ ム 超臨界流体抽出法における環境汚染有機化合物の抽出特性の解析 報 文 宮原秀一・土肥隆行・水澤陽一・堀田 栄喜・沖野晃俊 817 加藤優美・石井有為・若尾良平・天野 嘉和・石井幹太・山田正昭 827 分 析 化 学 チオグリコール酸を化学修飾したキレート繊維による鉛及び銅の固相抽 出 覚せい剤原料ジメチルアンフェタミン塩酸塩中の微量メタンフェタミンの検 出 セチルトリメチルアンモニウムイオン被覆カーボンカラムを用いる食酢中の 有機酸のイオンクロマトグラフィー 固相抽出法を用いる高速液体クロマトグラフィー/紫外吸光検出による水 道水中の陰イオン界面活性剤の定量 報 文 技術論文 山本あずさ・永井一聡・坂本哲夫・尾 張真則・二瓶好正 833 竹森茂夫・山田孝二・伊藤 治・南部 信義・赤間美文 841 肥田宗政・佐藤元泰・三井利幸 847 分 析 化 学 技術論文 櫻川昭雄・中根美紀 851 分 析 化 学 アナリティカル レポート 北見秀明・渡辺哲男・北原滝男・石原 良美・高野二郎 857 分 析 化 学 蛍光X線分析による農薬のスクリーニング及び血液中除草剤のキャピラリ ー電気泳動による分析方法の開発 水道水,水道原水中の微量有機物及び塩素処理副生成物の分析化学 的研究 堆積物中の光合成色素を指標とした浜名湖における光合成生物群と環 境変動の研究 博士論文要 録 博士論文要 録 博士論文要 録 石綿鉄也 863 分 析 化 学 高橋保雄 865 分 析 化 学 伊藤信靖 867 分 析 化 学 報 文 報 文 219 分 析 化 学 分 析 化 学 Vol., No. 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 9 号 第 53 巻 第 8 号 第 53 巻 第 8 号 第 53 巻 第 8 号 第 53 巻 第 8 号 第 53 巻 第 8 号 第 53 巻 第 8 号 第 53 巻 第 8 号 第 53 巻 第 8 号 第 53 巻 第 8 号 第 53 巻 第 8 号 第 53 巻 第 8 号 第 53 巻 第 8 号 第 53 巻 第 8 号 タイトル 誘導結合プラズマ質量分析法における元素定量及び同位体分析技術の 進歩とその地球化学への応用 電子捕獲大気圧化学イオン化を利用する生理活性ステロイドの高速液体 クロマトグラフィー/質量分析 表面・界面・ナノチャンネルにおける分子・粒子識別に基づく新分析法 哺乳類体内微量D-アミノ酸の選択的分析法の開発 形態 分析化学総 説 総合論文 著者名 大野 剛・平田岳史 631 雑誌名 分 析 化 学 東 達也・島田和武 645 分 析 化 学 総合論文 伊藤貴志 657 分 析 化 学 総合論文 浜瀬健司・財津 潔 677 分 析 化 学 吸光度低下度の測定に基づく色素結合法による血清アルブミン定量法の 特性に関する化学平衡論的考察 レーザーアブレーション支援高周波ヘリウムグロー放電発光分析法による 銅中のフッ素の直接定量 オンラインカラム濃縮/自動高速液体クロマトグラフィーによる血清及び尿 中のカーバメート系農薬の同時定量 報 文 鈴木優治 691 分 析 化 学 報 文 後澤洋平・松田秀幸・我妻和明 699 分 析 化 学 報 文 分 析 化 学 近赤外励起フーリエ変換ラマン分光法による油絵具の二酸化窒素及び 二酸化硫黄による硬化及び劣化反応の検討 水溶性シッフ塩基へのマージングゾーン誘導体化/逆相分配高速液体ク ロマトグラフィーによるn-アルキルアミン類の分離定量 カルボキシメチルセルロース−塩化ナトリウム水溶液系における希土類元 素の薄層クロマトグラフィーとイットリウムの特異的分離 Smart-Tech法を用いるフーリエ変換赤外分光法による全自動結石分析シ ステム 水素Hβ線を内標準とする誘導結合プラズマ発光分析法 報 文 一ノ木進・渡辺節子・松井田紗妃・藤 井洋一・森田俊博・家入一郎・大坪健 司 705 内田太郎・吉田亜由美・高橋佳菜子・ 樋口精一郎 715 高柳俊夫・Rim Driouich・澤井邦子・ Qiong Li・大島光子・本水昌二 723 @武田洋一・石田宏二 729 報 文 報 文 分 析 化 学 分 析 化 学 ノ ー ト 神ちひろ・福田清一・佐藤春彦・斎藤 彰 735 檀崎祐悦・我妻和明 743 分 析 化 学 k0-中性子即発γ線分析による土壌及び底質標準物質の多元素定量 ノ ー ト 松江秀明・米沢仲四郎 749 分 析 化 学 焦電結晶を用いる蛍光X線分析による塗料・皮革製品の異同識別 ノ ー ト 井田博之・河合 潤 753 分 析 化 学 テクニカルレ ター 博士論文要 録 博士論文要 録 博士論文要 録 博士論文要 録 檀崎祐悦・我妻和明 757 分 析 化 学 北川文彦 763 分 析 化 学 橘 勇治 765 分 析 化 学 篠原邦彦 767 分 析 化 学 鈴木憲子 769 分 析 化 学 高津章子 455 分 析 化 学 清 悦久・敷井和彰・坂本 茂・國村美 希・小林達次・関 宏子・田代 充・藤 田 誠・山口健太郎 457 塩川善郎・中村 恵・丸山はる美・平 野芳樹・種田康之・井上雅子・藤井敏 博 475 平田岳史・浅田陽一・Apinya Tunheng・大野 剛・飯塚 毅・早野由 美子・谷水雅治・折橋裕二 491 高橋元幾・李 展平・関谷美矢子・廣 川吉之助 503 平川靖之・清水正和・升島 努 519 分 析 化 学 誘導結合プラズマ発光分析法によるホウ素を含む合金分析のための溶液 化 レーザー捕そく−顕微分光法による単一微小油滴中における光化学反 応の研究 マイクロチップ電気泳動−質量分析法に関する基礎的研究 東海再処理施設の運転に起因する地域環境への放射線影響の評価に 関する研究 層状無機化合物の特性評価と放射性廃棄物処理及び製薬への応用 技術論文 分 析 化 学 「質量分析法の新展開」特集号の刊行に当たって コールドスプレーイオン化質量分析 総合論文 イオン付着質量分析法の開発と応用 総合論文 レーザーアブレーション−誘導結合プラズマ質量分析法による地球化学 試料の微量元素分析 総合論文 Ga+一次イオン飛行時間型質量分析法における出現フラグメントパター ンの規則性 直接的細胞分子解析のための質量分析法の開発 総合論文 鉛同位体比測定のための誘導結合プラズマイオントラップ質量分析法の 評価 脂肪酸9-アンスリルメチルエステル誘導体の高速液体クロマトグラフィー/ 質量分析法 エレクトロスプレーイオン化質量分析法による超臨界反応生成物 1,3-butadiene dicarbonateの定量 オンライン電解/エレクトロスプレーイオン化質量分析法によるカテキン類 の酸化過程の研究 マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法におけるポストソース分 解法によるノニルフェノールポリエトキシレートの構造解析 高速原子衝撃質量分析法による海水中のシリカ溶存化学種の解析 総合論文 報 文 報 文 報 文 報 文 西村康宏・大畑昌輝・古田直紀・鍋島 貴之 527 西村一彦・鈴木敏之・桂 英二・板橋 豊 533 植村誠治・阿部一之・荒川隆一 541 分 析 化 学 第 53 巻 第 6 号 分 析 化 学 第 53 巻 第 6 号 分 析 化 学 第 53 巻 第 6 号 第 53 巻 第 6 号 第 53 巻 第 6 号 第 53 巻 第 6 号 第 53 巻 第 6 号 第 53 巻 第 6 号 第 53 巻 第 6 号 第 53 巻 第 6 号 第 53 巻 第 6 号 第 53 巻 第 6 号 第 53 巻 第 6 号 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 報 文 分 析 化 学 報 文 田中美穂 561 分 析 化 学 伊藤真二・山口仁志・保母敏行・小林 剛 569 雲岡義雄 575 分 析 化 学 技術論文 各種メチル化剤を用いる反応熱分解ガスクロマトグラフィー/質量分析法 によるロジングリセロールエステルの分析における熱分解温度の検討 有害化学物質一斉分析用ガスクロマトグラフィー/質量分析法データベー スの開発 技術論文 技術論文 220 門上希和夫・棚田京子・種田克行・中 川勝博 581 第 53 巻 第 7 号 第 53 巻 第 7 号 第 53 巻 第 7 号 第 53 巻 第 7 号 第 53 巻 第 7 号 第 53 巻 第 7 号 第 53 巻 第 7 号 第 53 巻 第 7 号 第 53 巻 第 7 号 第 53 巻 第 7 号 第 53 巻 第 7 号 第 53 巻 第 7 号 第 53 巻 第 6 号 第 53 巻 第 6 号 分 析 化 学 山口正史・溝奥康夫・大堺利行・紀本 岳志・荒川隆一 547 大本将義・奥野昌二・荒川隆一 555 グロー放電質量分析法によるマグネシウム合金分析 Vol., No. 第 53 巻 第 7 号 第 53 巻 第 7 号 第 53 巻 第 7 号 第 53 巻 第 7 号 第 53 巻 第 7 号 第 53 巻 第 7 号 第 53 巻 第 7 号 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 タイトル 高速液体クロマトグラフィー/コリジョンセル誘導結合プラズマ質量分析法 によるヒト尿中のヒ素化合物のスペシエーション 形態 ノ ー ト ガスクロマトグラフィー/負イオン化学イオン化/イオントラップ型タンデム質 量分析法による血液・尿中トリアゾラム定量法の開発と服用例への応用 ノ ー ト マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法による乳酸菌の迅速識 別 マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法によるロジン変性フェノ ール樹脂モデル試料の構造解析 電子衝撃イオン化法及び負化学イオン化を用いるガスクロマトグラフィー/ 高質量四重極型質量分析法による家電用ポリスチレン中ポリ臭素化ジフ ェニルエーテルの迅速定量 高速原子衝撃イオン化質量分析法における精密質量測定用標準物質の 最適化 細胞チップを用いるバイオアッセイ ノ ー ト 水素結合性小分子による核酸塩基認識と一塩基多型蛍光検出 ノ ー ト テクニカルレ ター テクニカルレ ター 分析化学総 説 総合論文 プラズマ重合膜を用いる新世代バイオセンサー 報 文 高速液体クロマトグラフ/電気化学検出法による水試料中エストロゲン及 びビスフェノールAの簡易迅速定量 モリブドリン酸アンモニウム沈殿の水晶発振子への付着を利用するリン酸 イオンのフロー分析法の開発 鉄鋼中微量元素分析用の鉄の連続抽出分離法 報 文 蛍光光度法によるヒト血清及び全血中アルミニウムの定量 全反射赤外分光法による陰イオン交換樹脂表面のポリスチレンスルホン 酸の定量及び深さ方向分析 自己バイアス電流印加高周波グロー放電発光分析法による鋼中微量マ ンガン,アルミニウム,ケイ素,クロムの定量 環境試料中のα線放出核種の選択的分離に関する研究 報 文 報 文 技術論文 ノ ー ト テクニカルレ ター 博士論文要 録 「フローインジェクション分析の新展開」特集号の刊行に当たって 電解クロマトグラフィー及び電量−電位測定法の原理とそのフローインジ ェクション分析への応用 フロー分析における小型キーデバイスの開発と応用 分析化学総 説 総合論文 著者名 篠原厚子・千葉百子・近藤雅雄・Fadi R. Abou-Ahakra・Heather Walker・小 林恭子・稲葉 裕 589 寺田 賢・篠塚達雄・田中栄之介・林 剛史・本田克也・的場梁次・黒崎久仁 彦 595 孫 麗偉・佐藤浩昭・鳥村政基・田尾 博明・新谷智吉 603 佐藤浩昭・大谷 肇・柘植 新・津田五 輪夫・末友 茂 609 臼倉浩一・世古民雄・恩田宣彦 615 原 律子・坂部千賀子・大和田智彦・ 山口健太郎 623 鳥澤勇介・珠玖 仁・安川智之・末永 智一 367 西沢精一・吉本敬太郎・清野丈博・許 春燕・寺前紀夫 383 六車仁志・平塚淳典 393 石山 高・嶋津暉之・ぬで島智恵子・ 星 純也・佐々木裕子 411 江口啓介・樋上照男・野村俊明 419 雑誌名 分 析 化 学 Vol., No. 第 53 巻 第 6 号 分 析 化 学 第 53 巻 第 6 号 分 析 化 学 第 53 巻 第 6 号 第 53 巻 第 6 号 第 53 巻 第 6 号 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 内田哲男・都築恵里・高橋祐介・井上 詩子 429 玉田知子 435 分 析 化 学 分 析 化 学 小堀大二郎 441 分 析 化 学 藤村 亨・山本 公・我妻和明 445 分 析 化 学 三浦 勉 449 分 析 化 学 酒井忠雄 193 分 析 化 学 吉田善行・木原壯林・藤永太一郎 195 戸田 敬 207 分 析 化 学 分 析 化 学 抗酸化活性評価のためのフローインジェクション分析システム 総合論文 受田浩之 221 分 析 化 学 フローインジェクション分析/溶媒抽出を利用する医薬品及び環境汚染物 質の高感度分析 サイクリックフローインジェクション分析法による連続定量とモニタリング 総合論文 大野典子・酒井忠雄 233 分 析 化 学 総合論文 善木道雄 245 分 析 化 学 接触反応を利用する極微量元素のフローインジェクション分析 総合論文 中野惠文・手嶋紀雄・栗原 誠・河嶌 拓治 255 高橋浩司・小谷 明・大槻さなえ・楠 文代 271 加藤優美・石井有為・藤岡慎司・石井 幹太・山田正昭 275 上地将人・藤原照文・岡本泰明 285 分 析 化 学 食品pH調整剤の酸度測定のための電気化学検出フローインジェクション 分析 福祉支援分析技術を志向した硫黄測定のための溶存酸素酸化化学発光 検出/フローインジェクション分析システムの試作 オンライン抽出と逆ミセルメディアでの化学発光検出系を組み合わせたオ キシン銅のフロー定量法 コバルト(II)による鉄(III)の還元反応に及ぼす2-(5-ニトロ-2-ピリジルア ゾ)- 5-(N-プロピル-N-スルホプロピルアミノ)フェノールの効果とそれを 利用するコバルト(II)のフローインジェクション分析 インライン陽イオン交換分離を用いる吸光度検出フローインジェクション分 析法による河川水・土壌中の鉛及びカドミウムの簡便迅速同時定量 酸分解/フローインジェクション分析法によるケイ酸塩主成分の定量 報 文 白金チューブを反応管として用いる過マンガン酸カリウム酸化/フローイン ジェクション分析法による化学的酸素要求量の迅速定量 チタン(IV)−ポルフィリン試薬を用いるヒト血清中微量成分のフローイン ジェクション分析 イオン会合試薬及び抽出溶媒の再利用とジクワット及びパラコートの抽出 フローインジェクション分析 マイクロダイアフラムポンプを用いる海水中マンガンの現場フロースルー 式分析法の微少量分析化及び省電力化 フローインジェクション分析法による酸化試験潤滑油の全塩基価測定 報 文 報 文 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 報 文 田中美穂・渡辺靖之・大野慎介・田丸 貴臣・手嶋紀雄・酒井忠雄 291 分 析 化 学 報 文 山根 兵・土本武文・吉川裕泰 297 分 析 化 学 報 文 高田一矢・内田哲男・仲井洋介 303 分 析 化 学 報 文 坪井知則・平野義男・木下一次・大島 光子・本水昌二 309 高村喜代子・中道典宏・松原チヨ 315 山田洋平・小粥雅代・樋口慶郎・手嶋 紀雄・酒井忠雄 323 岡村 慶・畑中 弘・宗林由樹 331 分 析 化 学 報 文 報 文 技術論文 技術論文 221 渡邊朋美・佐々木 憲・城之園恵子・ 宗 伸明・今任稔彦・今住則之・中西 正幸・八木純一 339 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 第 53 巻 第 6 号 第 53 巻 第 5 号 第 53 巻 第 5 号 第 53 巻 第 5 号 第 53 巻 第 5 号 第 53 巻 第 5 号 第 53 巻 第 5 号 第 53 巻 第 5 号 第 53 巻 第 5 号 第 53 巻 第 5 号 第 53 巻 第 5 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 タイトル クロモトロープ酸を用いる高感度蛍光検出/フローインジェクション分析法 による超純水中の極微量ホウ素の定量 フローインジェクションオンライン前濃縮/誘導結合プラズマ質量分析法に よる天然水及び高純度アルミニウム中のウランの定量 段階的流量比法/非相分離吸光光度検出による分配係数の測定 細胞・組織バイオセンシング技術の進展 高分解能誘導結合プラズマ質量分析法による高純度ジルコニア中微量 不純物の定量 ポータブル蛍光X線分析装置を用いるシナイ半島出土ガラスのその場分 析と化学組成による特性化 高速液体クロマトグラフィー用プレカラム誘導体化試薬2-(2,3-ナフタルイ ミノ)エチルトリフルオロメタンスルフォナートの水溶液中3-ヒドロキシ酪酸 定量への応用 過去1万年の現世たい積物に含まれるバイオマーカーと地下生命活動に 関する相関係数の算出 原子吸光法による天然水中のカルシウムの定量における塩化ランタン添 加量の低量化 底質中のポリクロロビフェニルの測定に関する国際比較 形態 技術論文 著者名 李 貞海・大島光子・本水昌二 345 雑誌名 分 析 化 学 技術論文 関 達也・小熊幸一 353 分 析 化 学 田中秀治 359 分 析 化 学 池野慎也・春山哲也 135 分 析 化 学 中根 清 147 分 析 化 学 沢田貴史・保倉明子・山田祥子・中井 泉・真道洋子 153 中原理恵・稲村勝志・渡邊 彦・太田 伸・嶋田健次・大和 進 161 分 析 化 学 ノ ー ト 分析化学総 説 報 文 報 文 技術論文 ノ ー ト テクニカルレ ター テクニカルレ ター テクニカルレ ター 博士論文要 録 総合論文 高野淑識・金子竹男・小林憲正・丸茂 克美 167 古賀雅義・西田正志・吉田 烈 173 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 鎗田 孝・仲間純子・吉村和子・高津 章子・岡本研作 177 河合 潤・山田 隆・藤村 一 183 分 析 化 学 大下浩司 187 分 析 化 学 森 良弘・上村賢一 61 分 析 化 学 報 文 渡辺邦洋・山元良馬・板垣昌幸 71 分 析 化 学 報 文 内田太郎・樋口精一郎 79 分 析 化 学 報 文 野崎 修・宗末眞徳・河本裕子 85 分 析 化 学 報 文 分 析 化 学 報 文 坂元秀之・山本和子・白崎俊浩・山崎 秀夫 91 小林仁美・佐藤敬一・澤田 清 101 分 析 化 学 機器中性子放射化分析法によるヒト尿標準物質中の微量元素の定量 技術論文 鈴木章悟・岡田往子・平井昭司 109 分 析 化 学 イオン交換分離/黒鉛炉原子吸光法による高純度銅中微量鉄の定量 報 文 横井雅弘・石山 高・田中龍彦 113 分 析 化 学 乾電池式ポータブル蛍光X線分析器 バイオマスの誘導体化による新規金属捕集剤の合成とその分析化学的 応用 全反射蛍光X線分析用シリコンウェハー標準試料の開発と半導体表面汚 染分析への応用 ガラスキャピラリー濃縮法を利用する亜鉛のフローインジェクション吸光光 度定量 市販の銀粉を用いる近赤外励起フーリエ変換−表面増強ラマン散乱スペ クトルの測定 電磁気泳動法による糖尿病赤血球膜糖化度測定 誘導結合プラズマ三次元四重極質量分析装置を用いる琵琶湖湖水及び 琵琶湖周辺河川水中のウラン及び主成分元素の定量 炭酸カルシウムへの2価重金属イオンの吸着挙動 分 析 化 学 リンモリブデン青の発色における塩誤差の発生機構 ノ ー ト 小林寛和・中村栄子 119 分 析 化 学 乾燥のり中の元素含量とクロロフィル含量指標SPAD値との相関性 ノ ー ト 長濱敏子・張 経華・大脇博樹・石橋 康弘・藤田雄二・山崎素直 123 石黒三岐雄 127 分 析 化 学 酸化物超伝導関連物質LixKCa2Na2Nb5O16の誘導結合プラズマ発光分 光分析のための試料分解法 微量フロー滴定分析法の開発と酸塩基滴定への応用 テクニカルレ ター 報 文 大気中におけるディーゼル排気すす微粒子と鉄道起源粒子との複合粒 子の検索並びに同定 黒鉛炉原子吸光法による分解油中微量鉛の迅速定量 報 文 ルモガリオンを用いる蛍光検出高速液体クロマトグラフィーによる輸液及 び注射剤中の微量アルミニウムの高感度定量 ポリビニルアルコール系充填カラムを用いるセレン(IV)及びセレン(VI)の イオンクロマトグラフィー 高速液体クロマトグラフィーによるポリカーボネート中に含まれるビスフェノ ールAの含有率決定と不確かさ評価 パルス電圧印加変調測光法を応用したグロー放電発光分析法による鋼 中の微量合金元素の高精度定量法 フレーム光度法による食品中のリチウムの定量 市街地沿道大気中のPM2.5の粒別分析 ランタン−ストロンチウム−ガリウム−ニオブを主成分とする酸化物の分解 法及び誘導結合プラズマ発光分光法による分析 誘導結合プラズマ発光分析法によるニッケル−パラジウム−リン合金の定 量 技術論文 報 文 報 文 ノ ー ト テクニカルレ ター テクニカルレ ター テクニカルレ ター テクニカルレ ター テクニカルレ ター その他文献(2) 222 小西明伸・高柳俊夫・大島光子・本水 昌二 1 鈴木健一郎・冨安文武乃進・二瓶好 正 7 中本好一 13 藤田直樹・小林英樹・榎並敏行・長江 徳和・Noah Charleston 17 磯崎昭徳・吉川賢治・長嶋 潜 25 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 分 析 化 学 松山重倫・公文淳一・高萩 寿・齋藤 剛・島田かより・板倉正尚・衣笠晋一 31 我妻和明 35 分 析 化 学 分 析 化 学 玉利祐三・土屋和幸 41 分 析 化 学 中野 智・平野雅子・冨安文武乃進・ 二瓶好正 45 真壁完一・高田九二雄・我妻和明 49 分 析 化 学 分 析 化 学 檀崎祐悦・我妻和明 53 分 析 化 学 Vol., No. 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 4 号 第 53 巻 第 3 号 第 53 巻 第 3 号 第 53 巻 第 3 号 第 53 巻 第 3 号 第 53 巻 第 3 号 第 53 巻 第 3 号 第 53 巻 第 3 号 第 53 巻 第 3 号 第 53 巻 第 3 号 第 53 巻 第 2 号 第 53 巻 第 2 号 第 53 巻 第 2 号 第 53 巻 第 2 号 第 53 巻 第 2 号 第 53 巻 第 2 号 第 53 巻 第 2 号 第 53 巻 第 2 号 第 53 巻 第 2 号 第 53 巻 第 2 号 第 53 巻 第 2 号 第 53 巻 第 1 号 第 53 巻 第 1 号 第 53 巻 第 1 号 第 53 巻 第 1 号 第 53 巻 第 1 号 第 53 巻 第 1 号 第 53 巻 第 1 号 第 53 巻 第 1 号 第 53 巻 第 1 号 第 53 巻 第 1 号 第 53 巻 第 1 号 分類 バイオ・創薬 バイオ・創薬 環境 環境 製造・工業プロセス 製造・工業プロセス セキュリティ 環境 食品 セキュリティ 健康・医療 食品 環境 環境 バイオ・創薬 食品 環境 環境 環境 環境 環境 環境 環境 環境 環境 環境 バイオ・創薬 環境 環境 健康・医療 製造・工業プロセス タイトル 入門講座 界面のはかりかた 表面プラズモン共鳴を用いた界面のはか りかた ミニファイル 試料分解・調製法 食品(残留農薬) 進歩総説 コリジョン・リアクションセルICP-MS ミニファイル 試料分解・調製法 プラスチック 進歩総説 近赤外分光法 進歩総説 医薬品製造における品質管理へのケモメトリックスの利用 創案と開発 ルミネセンス年代測定のための高感度自動測定システム ミニファイル 試料分解・調製法 セラミックス 特 集 安全で快適な生活を支える分析化学 環境水の簡易分析:現場目視定量法の必要性と意義 劣化コンクリートの分析 自動車の快適性,安全性にかかわる分析 爆発物の迅速な検出 アスベストの分析 食品中残留農薬の分析 尿中乱用薬物のスクリーニング 牛海綿状脳症(BSE)の診断:異常型プリオンタンパク質の検出 近赤外分光法によるミカン果実糖度の全数検査 展 望 環境試料の簡易測定法の活用効果と現状及び今後 ミニファイル 試料分解・調製法 医薬品 進歩総説 農業および環境分野における IR イメージング ミニファイル 試料分解・調製法 金属 話 題 バイオ分野における蛍光性量子ドットの利用の広がり:蛍光観 察・分析から治療まで 話 題 フッ素化界面活性剤の環境拡散と生体蓄積 ミニファイル 試料分解・調製法 環境(生物) 講 義 再生医学を支える細胞分離法:原理と開発 ミニファイル 試料分解・調製法 大気粉じん試料 話 題 バイオイメージング試薬の進展 進歩総説 食品分析におけるLC-MS/MSの利用 WEEE/RoHS指令対応標準物質 入門講座 プロテオミクス解析の分析技術 病態を解析するプロテオミク ス ミニファイル 分析化学と法規制 土壌関連法規 特 集 環境保全と修復のための分析技術 分析化学はモノづくり社会の環境保全にいかに貢献できるか 汚染原因の解明を目指したモニタリングと解析 地球化学図による日本全国の有害元素の分布 天然高分子化合物と有機汚染物質から酸化的重合反応により生じる化 合物の構造と毒性評価 放射光マイクロビームを用いた蛍光X線分析とXAFSによるモエジマシ ダのヒ素蓄積機構の研究 廃棄物と溶融スラグ等再生材の環境安全性 循環型共生社会と不法投棄起因の土壌・地下水汚染 土壌モデル微粒子系における有機汚染物質の移動過程の界面分析 透過型反応バリアによる地下水汚染修復 カーボンナノチューブを吸着場として用いた環境浄化材料 入門講座 プロテオミクス解析の分析技術 タンパク質の相互作用と機 能の解析 展 望 環境汚染物質のリアルタイムナノ計測 ミニファイル 分析化学と法規制 大気関連法規 進歩総説 土壌と底質の分析 入門講座 プロテオミクス解析の分析技術 タンパク質の電気泳動 ミニファイル 分析化学と法規制 水質関連法規 進歩総説 生体内糖類の分析法 入門講座 プロテオミクス解析の分析技術 タンパク質の構造解析法と しての質量分析 解 説 固相マイクロ抽出法 解 説 シンクロトロン放射光によるタンパク質のX線構造解析 ミニファイル 分析化学と法規制 放射線関連法規:放射線に関する改正 法令・規制について 進歩総説 核燃料サイクル関連物質の分析 入門講座 プロテオミクス解析の分析技術 プロテオーム解析概論 ミニファイル 分析化学と法規制 食品関連法規 特 集 分析化学における熟練技術 鉄鋼の分析 223 著者名 鈴木孝治・栗原一嘉 雑誌名 ぶんせき 月号 ページ 10 492 年 2006 中村宗知 川端克彦 須藤和冬 尾崎幸洋・新澤英之・池 羽田晶文 大塚 誠・田邊秀章 橋本哲夫 上蓑義則 ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき 9 9 8 8 441 443 390 392 2006 2006 2006 2006 ぶんせき ぶんせき ぶんせき 8 8 7 399 409 313 2006 2006 2006 奥村 稔 村田勝夫 野呂純二 高田安章 中村利廣 高野伊知郎 奈女良昭・西田まなみ・ 屋敷幹雄 今村守一・横山 隆 宮本久美 浦野紘平 三上栄一 橋本 篤・亀岡孝治 妹尾健吾 松尾保孝 ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき 7 7 7 7 7 7 7 315 319 322 328 333 337 342 2006 2006 2006 2006 2006 2006 2006 ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき 7 7 6 6 6 5 5 347 352 255 260 262 213 221 2006 2006 2006 2006 2006 2006 2006 高柳俊夫 岡本 拓 岡田 忠 根津豊彦 齋藤 徹 亀山眞由美 中野和彦・中村利廣 鮎沢 大・請川 亮 ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき 4 4 2 2 2 1 12 11 170 168 59 67 77 23 685 600 2006 2006 2006 2006 2006 2006 2005 2005 川上貴教 11 11 11 11 11 11 607 小熊幸一 益永茂樹 今井 登 福嶋正巳 ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき 610 613 616 619 2005 2005 2005 2005 2005 2005 保倉明子・中井 泉 ぶんせき 11 622 2005 貴田晶子 古市 徹 中谷清治・蛎崎 洋 ぶんせき ぶんせき ぶんせき 11 11 11 626 629 632 2005 2005 2005 笹木圭子 古月文志・照井教文・田 中俊逸 夏目 徹 ぶんせき ぶんせき 11 11 635 638 2005 2005 ぶんせき 10 538 2005 伊永隆史 雨谷敬史 丸茂克美 大石正道 川上貴教 戸井田敏彦 明石知子 ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき 10 10 10 9 9 9 8 550 563 565 484 502 504 426 2005 2005 2005 2005 2005 2005 2005 片岡洋行 森本幸生・三木邦夫 野村貴美 ぶんせき ぶんせき ぶんせき 8 8 8 432 439 449 2005 2005 2005 佐藤宗一・鈴木 徹・檜 山敏明・渡部和男 平野久 川本伸一・稲津康弘 ぶんせき 8 451 2005 ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき 7 7 7 7 348 354 2005 2005 2005 2005 稲本 勇 357 分類 タイトル 貴金属の分析:乾式試金法を中心として ケルダール分解による試料の前処理法 マイクロ波分解による試料の前処理法 電極の作製と前処理法 透過電子顕微鏡のための生体試料作製法 走査電子顕微鏡のための生体試料作製法 同位体希釈分析法:表面電離質量分析法の利用 HPLCの分析実務 我が国における標準物質の製造と供給 環境 ALL 環境 解 説 地下水から検出された有機ヒ素化合物の分析とその毒性 展 望 テラヘルツ時間領域分光法と分析化学 ミニファイル 分析化学と法規制 毒物及び劇物取締法,麻薬及び向精 神薬取締法 進歩総説 有機フッ素系化合物による環境汚染とその分析法 解 製造・工業プロセス 環境 ALL 環境 環境 環境 説 電気化学・光デバイスを用いたバイオセンサーの高機能化 ホルムアルデヒドガスの簡易分析法 鈴木祥夫・ 鈴木孝治 234 ミニファイル 分析化学と法規制 消防法 解 説 EUにおける試験・検査方法のハーモニゼーション ミニファイル 分析化学と法規制 EU規制 進歩総説 室内空気汚染物質の分析法 トピックス 自己組織化プロテインマイクロアレイ トピックス 蛍光性オリゴヌクレオチドプローブを用いた遺伝子解析 解 説 国際整合を目指す標準物質の開発 ミニファイル 分析化学と法規制 「化学物質の審査及び製造等の規制 に関する法律」(化審法) 進歩総説 海水中の溶存有機物の分析 解 説 シンクロトロン放射光を用いたX線吸収スペクトル測定 ミニファイル 分析化学と法規制 「特定化学物質の環境への排出量の 把握等及び管理の改善の促進に関する法律」及び関連制度(2) 進歩総説 キャピラリー電気クロマトグラフィー 進歩総説 メスバウアースペクトロメトリー 進歩総説 物質の電気分析化学 解 説 集束イオンビーム装置を用いた分析試料の前処理方法 ミニファイル 分析化学と法規制 「特定化学物質の環境への排出量の 把握等及び管理の改善の促進に関する法律」及び関連制度(1) 進歩総説 古人骨・化石骨の分析 進歩総説 ヒト生体試料中のプラスチック素材由来内分泌撹乱化学物質 の分析 入門講座 超微量分析 環境試料中の微量有機物分析における前処理 食品 バイオ・創薬 バイオ・創薬 バイオ・創薬 バイオ・創薬 バイオ・創薬 バイオ・創薬 バイオ・創薬 バイオ・創薬 バイオ・創薬 バイオ・創薬 バイオ・創薬 バイオ・創薬 バイオ・創薬 ミニファイル クロマトグラフィー 無機物質(陰イオン) 進歩総説 食品の放射線照射の有無を検知する技術 進歩総説 マイクロチップ電気泳動 入門講座 超微量分析 無機超微量分析の前処理(環境・その他 ミニファイル クロマトグラフィー 無機物質(陽イオン) 特 集 バイオ分析化学の新潮流 バイオ分析化学の新潮流細胞機能を覗く分子デザイン 蛍光・発光タンパク質プローブの新たなデザインと細胞内オルガネラを 標的としたプロテオミクス バイオチップによる酸化ストレスマーカーの迅速アッセイ 質量分析用ラベル化試薬(MSプローブ)の創製とバイオへの応用 希土類蛍光錯体を用いる時間分解遺伝子検出システム 培養から電気泳動分離までの生体試料解析用オンラインデバイスの開 発 毛管作用に基づく超微小ガラスキャピラリーセンサーの開発と哺乳類 大脳内のグルタミン酸濃度測定への応用 グルタミン酸濃度測定への応用 DNA脱塩基部位空間における核酸塩基認識と一塩基多型の蛍光検出 LC/イオントラップMSによる大腸菌メタボローム解析システム マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法による細菌中の脂質 類の直接分析 メタロミクス:生体金属支援機能科学と生物細胞全元素 プロテオミクスのための電気化学デバイスの開発 224 著者名 米倉忠史 住吉雅己・田中美穂 野網靖雄・小笠原 弘 山東良子・市村彰男・小 山宗孝・糟野 潤 依藤 宏 近藤俊三 谷水雅治 石井一男・小池茂行(阿 部芳廣編集) 松本保輔・丸山正暁・四 角目和広 貝瀬利一・木下健司 深澤亮一 福島紀子 雑誌名 ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき 月号 ページ 7 7 7 7 364 369 373 377 年 2005 2005 2005 2005 ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき 7 7 7 7 384 389 393 397 2005 2005 2005 2005 ぶんせき 7 401 2005 ぶんせき ぶんせき ぶんせき 6 6 6 284 290 297 2005 2005 2005 齋藤憲光・佐々木和明・ 八重樫 香 岩崎 弦・林 勝義・丹 羽 修 鈴木祥夫・鈴木孝治 ぶんせき 6 299 2005 ぶんせき 5 227 2005 ぶんせき 5 234 2005 新井 充 中村和史・田野崎隆雄 林田昭司 松村年郎・大塚健次 藤原一彦 佐竹弘行 千葉光一 林田昭司 ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき 5 4 4 4 4 4 3 3 248 177 184 192 201 201 125 139 2005 2005 2005 2005 2005 2005 2005 2005 田上英一郎 渡辺 巌 金田 尚 ぶんせき ぶんせき ぶんせき 3 2 2 147 67 77 2005 2005 2005 北川慎也・津田孝雄 山田康洋 辻村清也・加納健司 完山正林・鈴木秀和 金田 尚 ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき 2 2 2 1 1 79 84 90 11 21 2005 2005 2005 2005 2005 米田 穣 井之上浩一・川口 研・ 伊藤里恵・斉藤貢一・中 澤裕之 松村 徹 ぶんせき ぶんせき 1 1 30 35 2005 2005 ぶんせき 12 692 2004 渡辺一夫 等々力節子 北川文彦・大塚浩二 平出正孝 渋川雅美 ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき 12 12 12 11 11 11 11 11 715 722 728 626 631 633 634 637 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 永井秀典・脇田慎一 本田亜希・鈴木祥夫・鈴 木孝治 橋野仁一・松本和子 田渕眞理・馬場嘉信 ぶんせき ぶんせき 11 11 640 643 2004 2004 ぶんせき ぶんせき 11 11 646 649 2004 2004 平野愛弓・菅原正雄 ぶんせき 11 652 2004 平野愛弓・菅原正雄 西澤精一・寺前紀夫 ぶんせき ぶんせき 11 11 652 655 2004 2004 加藤尚志・曽我朋義 石田康行・大谷 肇 ぶんせき ぶんせき 11 11 658 661 2004 2004 原口紘き・松浦博孝 村田正治 ぶんせき ぶんせき 11 11 664 667 2004 2004 菊地和也 小澤岳昌 分類 バイオ・創薬 バイオ・創薬 環境 タイトル 電気化学オンチップ遺伝子工学:オンチップ培養とその評価 入門講座 超微量分析 無機超微量分析の前処理(材料編) ミニファイル クロマトグラフィー 微量物質(内分泌撹乱物質以外の微量 生体物質) 進歩総説 自己組織化単分子膜を用いるボルタンメトリー 進歩総説 「生態毒性」評価のためのバイオアッセイ 進歩総説 環境分析への固相抽出の応用 入門講座 超微量分析 単一分子計測法 ミニファイル クロマトグラフィー 微量物質(内分泌撹乱物質を含む): LC/MSを用いた環境汚染物質の分析 進歩総説 フローインジェクション分析:無機成分 進歩総説 臨床化学分析 食品 製造・工業プロセス 環境 環境 環境 環境 環境 環境 環境 環境 環境 環境 環境 環境 環境 環境 環境 環境 環境 健康・医療 製造・工業プロセス セキュリティ 食品 環境 環境 進歩総説 食品中に残留する動物用医薬品の分析法 ミニファイル クロマトグラフィー 脂質 進歩総説 キャピラリー液体クロマトグラフィー 進歩総説 セラミックスの分析 進歩総説 加速器質量分析法による環境試料の分析 入門講座 超微量分析 無機超微量分析用試薬 ミニファイル クロマトグラフィー 核酸 特 集 水: 水をめぐる新たな視点 I.水自体の特性 水分子の起源 生体の水 火星の水 水による鉱物の風化:結晶構造規制 水和水 水のクラスター 超臨界水の構造と反応 II.水中の溶存物の分析 超純水 海水中の無機物:海水中の微量金属研究の展開 海水中の有機物 淡水中の懸濁粒子 環境水:酸汚染の歴史と課題 天然の硫酸水溶液:蔵王温泉水 水道水試験法と分析精度管理 展 望 ストレスマーカーの迅速アッセイ 著者名 彼谷高敏・珠玖 仁・安 川智之・末永智一 竹中みゆき 三田智文 雑誌名 ぶんせき 月号 ページ 11 670 年 2004 ぶんせき ぶんせき 10 10 570 591 2004 2004 保原大介 柏田祥策 高久雄一 馬渡和真・渡慶次 学・ 北森武彦 磯部友彦 ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき 10 10 10 9 593 598 604 506 2004 2004 2004 2004 ぶんせき 9 526 2004 大島光子 栗原由利子・芝 紀代 子 浜本好子 五十嵐章紀 竹内豊英 渡辺光義 米田 穣・内田昌男・廣 田正史・柴田康行 赤羽勤子 田代 充 ぶんせき ぶんせき 9 9 528 533 2004 2004 ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき 9 8 8 8 8 539 463 465 469 473 2004 2004 2004 2004 2004 ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 6 372 378 403 406 409 412 415 419 422 309 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき 6 6 6 6 5 5 4 4 317 319 324 329 255 257 186 199 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき ぶんせき 4 3 2 2 2 1 1 1 201 151 88 90 94 11 25 27 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 2004 相川祐理 石田信昭 小川佳子 浅原真理・田中 剛 澤田 清・佐藤敬一 冨永靖徳 中原 勝・松林伸幸 ミニファイル クロマトグラフィー タンパク質 進歩総説 イオン選択性電極 進歩総説 フローインジェクション分析:有機成分324 進歩総説 石油の分析 ミニファイル クロマトグラフィー 合成高分子 進歩総説 水素化物発生/原子スペクトル分析法 解 説 ICP-MSにおけるスペクトル干渉の生成機構とその除去技術 ミニファイル クロマトグラフィー 低分子化合物(食品添加物,医薬品) 梅香明子 小畑 元 田上英一郎 杉山雅人 佐竹研一 堀 智孝 安藤正典 脇田慎一・田中喜秀・永 井秀典 田代 充 勝 孝 八尾俊男 江口 彰 佐藤壽彌 田尾博明 野々瀬菜穂子 西島基弘 進歩総説 最近の薬毒物事件の鑑定に用いられた分析法 ミニファイル クロマトグラフィー 糖類 ミニファイル クロマトグラフィー 固定相(充填剤) 進歩総説 ポリフェノール重合体の分析 進歩総説 残留性有機汚染物質の分析 解 説 蛍光・発光X線分光による状態分析 ミニファイル クロマトグラフィー 装置 進歩総説 生体および環境中のヒ素の分析 角田紀子・瀬戸康雄 阿部芳廣 阿部芳廣 柳田顕郎 澤嘉一・柴田康行 河合 潤・劉 振林 阿部芳廣 大木 章 225 380 383 386 389 393 396 399 226 非 売 品 禁無断転載 平成 18 年度 スクリーニング検査・分析に利用できる センサー等の動向調査報告書 発 行:平成 19 年 3 月 発行者:社団法人 日本機械工業連合会 〒105-0011 東京都港区芝公園三丁目 5 番 8 号 電 話 03-3434-5384 社団法人 日本分析機器工業会 〒101-0054 東京都千代田区神田錦町一丁目 10 番 1 号 電 話 03-3292-0642 227
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