2016 年(平成 28 年)4 月 4 日(月曜日)第 4672 号 工場新増設・設備増強 中外医薬生産、12 億円投じ伊賀市の本社工場棟を増築、9 月竣工へ ...............................................2 高見沢サイバネティックス、佐久市の長野第三工場に 5.2 億円で新棟建設..................................................... 2 北熱、富山市の本社工場敷地内に 2 億円投じパイロットセンター建設............................................................... 2 設備投資計画 クレハ、16 ~ 18 年度の中期経営計画策定、3 年間で設備投資は 500 億円___ 3 立地ニュース 小野薬品工業、山口テクノパークに新工場建設、山口市と進出協定締結_ ___ 4 コトヒラ工業、東御市の製缶一貫工場増設計画で信州ものづくり産業応援助成金に認定 ............4 壮関、矢板市の矢板南産業団地の用地取得、土地売買契約締結................................................................................ 4 データセンター IDC フロンティアとヤフー、北九州市と白河市のデータセンターに新棟を建設........................................ 4 工場再編 王子ホールディングス、王子製紙春日井工場の 4 号マシンの停止を決定......................................................... 5 トレックス・セミコンダクター、フェニテックを子会社化、製造キャパを協同で整備.......................... 6 海外工場 住友ゴム工業、66 億円投じ南アフリカ工場にトラック・バス用タイヤの生産設備新設....................... 6 DOWA メタルテック、メキシコで貴金属めっき事業を開始、グアナファト州に新工場建設........... 7 参天製薬、中国に医療用眼科薬の合弁会社設立、生産施設建設へ.......................................................................... 7 デンソー、中国に冷凍機の合弁会社設立、5 月生産開始へ............................................................................................ 7 オリックス、インドで 1004MW の大型風力発電事業に参入....................................................................................... 8 ユーラスエナジー、米ハワイにメガソーラー建設、12 月の運転開始へ............................................................. 8 千代田化工建設、インドネシア銅製錬プロジェクトの EP 業務を受注................................................................ 9 トーエネック、ミャンマーで変電所および送電線の新設工事を受注................................................................... 9 . 国際協力銀行、 海外展開支援融資で樋口製作所の米国法人に貸付、メキシコ法人で追加設備投資............................. 9 国際協力銀行、海外展開支援融資で丸米商事のフィリピン法人に貸付、工場設備増設に充当..... 10 中国の SMIC、16 年設備投資は 21.6 億ドル、北京と上海で 300mm 増強.......................................................10 独オスラム、10 億ユーロ投じマレーシアに LED チップの新工場建設.............................................................11 新刊紹介 産業タイムズ社、『電子ディスプレーメーカー計画総覧 2016 年度版』発刊 .................................11 2016 年(平成 28 年)4 月 4 日(月曜日)発行 工場計画情報 第 4672 号 高見沢サイバネティックス、佐久市の 長野第三工場に 5.2 億円で新棟建設 工場新増設 ・ 設備増強 高見沢サイバネティックス㈱(東京都中野区中 央 2-48-5、Tel.03-3227-3361)は、長野第三工場 中外医薬生産、12 億円投じ伊賀市の 本社工場棟を増築、9 月竣工へ (長野県佐久市田口 5662)敷地内に新棟を建設す る。投資額は 5 億 2000 万円で、2017 年 3 月の稼 中外医薬生産㈱(三重県伊賀市ゆめが丘 7-5-5、 働を予定している。 Tel.0595-21-0120)は、約 12 億円を投じ本社工 今回の新棟建設は、同社のものづくり拠点が佐 場を増設する。すでに 3 月に着工しており、竣工 久市内に分散しているため、新棟を建設し集約化 は 9 月末。年内の稼働を予定している。 していくことで、拠点間の移動にかかる負担を軽 建設場所は本社工場の隣接地で、S 造り 3 階建 減するなど業務効率の改善を図ることが目的。現 2 て延べ床面積約3000m の工場を新設する。設計・ 在、長野第三工場敷地内には技術棟が併設されて 施工は、㈱ナカノフドー建設・名古屋支社(名古 おり、設計部門の拠点となっていることから、生 屋市中区丸の内 3-20-3)が担当する。 産部門の主要拠点も第三工場敷地内に集約してい 中外医薬生産は 1919 年 10 月の創業で、資本金 くことで、技術・生産部門間の連携を密にし、開 は 5330 万円。従業員は 85 人。主業務は医薬品、 発から生産に至るまでの一貫したものづくり体制 医薬部外品および保健機能食品の製造販売。とり を強化する。さらに、ホームドアシステム、入退 わけ同社の製剤技術は液剤、経口固形製剤、坐剤 場管理システム、駐輪場管理システムなどの大型 の製造に強みを持っており、経口固形製剤では糖 製品の生産・確認スペースを確保することで、効 衣錠の製造を得意としている。このため、ビジネ 率の良い生産ラインを構築し、さらなるコストダ ス展開においては受託製造も担っている。今後の ウンと製品品質の向上を図る。 ジェネリック医薬品の需要増を背景に、今回、工 新 棟 は、2 階 建 て で 延 べ 床 面 積 は 1 階 が 1896.74m2、2 階 が 1860.4m2 の 計 3757.14m2 で 場増設に踏み切った。 現工場の概要は敷地面積が 1 万 6600m2、延べ 建設。投資額は 5 億 2000 万円で、7 月の着工、17 2 床面積は 8810m 。延べ床面積の内訳は、工場棟 2 年 2 月の竣工、同年 3 月の稼働を予定している。 2 が 7190m 、R&D センター棟が 940m 、事務棟が 680m2 である。工場増築に伴い、工場棟の延べ床 面積は 1 万 m2 以上になり、生産能力を大幅に増 北熱、富山市の本社工場敷地内に 2 億 円投じパイロットセンター建設 強することになる。 ㈱北熱(富山市高木西 115、Tel.076-471-7251) は、本社工場敷地内にパイロットセンターを建設 する。投資額は 2 億円を見込んでいる。 真空熱処理、窒化処理、コーティング、機械加 工を行う同社では、深穴内面コーティング(商品 2 2016 年(平成 28 年)4 月 4 日(月曜日)発行 工場計画情報 第 4672 号 名:diXis)とプラズマ深窒化の 2 件について研究 設備投資計画 開発と実用化を進めている。 NEDO の助成を受けて開発を進めている深穴 内面コーティングは、試験機による条件設定がほ ぼ完了し、試作品の提供を開始した。エコカーの クレハ、16 ~ 18 年度の中期経営計画 策定、3 年間で設備投資は 500 億円 部品製造に用いる金型の例では、寿命が 10 倍以 上、離型剤の削減による部品の性能向上など、あ らゆる分野で高い評価を得ているという。早い段 ㈱ ク レ ハ( 東 京 都 中 央 区 日 本 橋 浜 町 3-3-2、 階での実用化が求められており、これに応えるた Tel.03-3249-4666) は、 新中期経営計画 「Kureha's め 6 月に生産機を導入し、9 月の販売開始を予定 Challenge 2018」 (2016 ~ 18 年度)を策定した。 している。 これによると 16 ~ 18 年度で総額 500 億円の設 金属に窒素を含浸させて表面を硬くする窒化処 備投資を計画している。 理は、航空機ジェットエンジン、発電所や石油化 この中期経営計画では、企業理念に基づいた行 学プラントに使用されるバルブの部品などに処理 動を実践しながら、技術立社企業として差別化さ をする場合、窒化層を深くすることが求められて れた製品を開発し、社会に貢献し続ける高付加価 いる。窒化層を深くするためには処理時間を長く 値型企業となることを目指している。 する必要があるため、高コストと品質面で表面に 新中計期間中においては、これまで安定的な収 生成される変質部が問題になっている。同社で 益基盤だった化学製品事業(医薬・農薬など)の収 はサポイン事業を活用して、高品質・高能率・ク 益力低下が見込まれている。また、新規事業の創 リーン深窒化プロセスの研究に取り組んでおり、 出に向けた取り組みにおいても現時点で将来の同 2017 年の実用化を目指している。 社を支える有望なテーマの創出には至っていな 同社では、これらの技術が実用段階に移行する い。こうした現状を踏まえ、新中計の 3 カ年を将 ことから、生産設備を導入する。現在の工場内で 来のクレハの発展に向けた土台作りの期間と位置 は設置場所の確保が難しいため、 工場を建設する。 づけ、既存事業の競争力・収益力向上をベースと 本社工場敷地内の倉庫を改築し、パイロットセン して、PGA(ポリグリコール酸)を着実に成長さ ターとして整備する。パイロットセンターには、 せて収益の柱とするとともに、新設する社長直轄 深穴内面コーティングとプラズマ深窒化の生産機 プロジェクトによる新規事業テーマの探索を全社 を設置して顧客の要望を取り入れながら量産条件 で推進していく。 の確立を進める。今後はパイロットセンターに研 定量計画では、18 年度計画で売上高が 15 年度 究開発機能を集約し、研究開発から生産への移行 予想から 250 億円増の 1700 億円、海外比率 37%。 期間を短縮することで実用化のスピードアップを 営業利益が同 40 億円増の 160 億円、営業利益率 図る。 9.4%。純利益が同 20 億円増の 90 億円、1 株あた これらの新規設備導入とパイロットプラント建 り純利益が同 2.97 円増の 43.7 円を計画している。 設に関わる投資額は 2 億円を予定している。 16 ~ 18 年度の設備投資は総額 500 億円を計画 している。18 年度の稼働を計画しているフッ化 ビニリデン樹脂、19 年度稼働を検討中の PPS 樹 3 2016 年(平成 28 年)4 月 4 日(月曜日)発行 脂など技術革新を織り込んだ増産投資や、安定収 工場計画情報 第 4672 号 援助成金」の事業に認定された。 益確保のための維持・更新投資、プロセス開発棟 同社は、各種金属の部品加工および組み立て、 の新設などを実施する。 ユニットバスパネルの製造を行っている。今回の 研究開発費は 16 ~ 18 年度の 3 年間で総額 200 計画は、本社工場敷地内に製缶一貫工場を増設す 億円を計画。増加する主な内容としては、加工技 るもの。生産設備取得額は 27 億 5000 万円で、新 術強化による川下展開と新規事業テーマ探索に関 規常勤雇用者は 15 人を予定している。 連するもの。減価償却費は 3 年間で 350 億円を予 定している。 壮関、矢板市の矢板南産業団地の用地 取得、土地売買契約締結 立地ニュース ㈱壮関(栃木県矢板市こぶし台 4-1、Tel.028748-3301)は、矢板市の矢板南産業団地の土地売 買契約を栃木県企業局と締結した。 今回同社が取得したのは矢板南産業団地 4-1 小野薬品工業、山口テクノパークに新 工場建設、山口市と進出協定締結 街区(矢板市こぶし台 4-1)の用地 1 万 6500m2。 2004 年 5 月から同社が賃借し、本社・工場として 使用していた。 小野薬品工業㈱(大阪市中央区久太郎町 1-8-2、 Tel.06-6263-5670)は、山口市の山口テクノパー 矢板南産業団地は、1997 年から分譲を開始し クに進出を計画し、山口県知事立ち会いのもと市 ており、分譲面積は 47.4 万 m2、分譲済面積は 30 と進出協定調印式を実施した。 万 m2 で、分譲率は 63.2% となっている。 進出場所は山口テクノパーク T 区画(山口市佐 山)で、敷地面積は 5 万 7711.13m2。ここに建築 面積約 2 万 6000m2 の工場を新設する。事業内容 データセンター は医療用医薬品の製造。2017 年 8 月の着工、20 年 3 月の操業開始を予定しており、20 年 3 月期の 従業員数は約 40 人を計画している。 IDC フロンティアとヤフー、北九州市 と白河市のデータセンターに新棟を 建設 コトヒラ工業、東御市の製缶一貫工場 増設計画で信州ものづくり産業応援 助成金に認定 IDC フロンティア㈱(東京都新宿区四谷 4-29、 Tel.03-4354-0000)とヤフー㈱(東京都港区赤坂 9-7-1、Tel.03-6440-6000)は、環境対応型大規模 コ ト ヒ ラ 工 業 ㈱( 長 野 県 東 御 市 滋 野 1320、 Tel.0268-63-0001)は、東御市で製缶一貫工場の データセンターである北九州市の「北九州データ 増設を計画し、長野県の「信州ものづくり産業応 センター」と福島県白河市の「白河データセンタ 4 2016 年(平成 28 年)4 月 4 日(月曜日)発行 工場計画情報 第 4672 号 ーにそれぞれ新棟を建設する。工期は北九州デー 的な施工により、建設コストを最適化することが タセンターが 2 月から 12 月中旬の約 11 カ月、白 できる。 4 号棟は約 3400m2 の敷地に S 造り平屋建て延 河データセンターは 4 月末から 10 月末の約 6 カ べ床面積約 2300m2 で建設。ラック数は約 420 ラ 月を予定している。 北九州データセンターの新棟となる 6 号棟は、 ック(約 70 ラック× 6 棟)で、工期は 4 月末~ 10 ヤフーと IDC フロンティアのクラウドサービスお 月末を予定している。 よび外販での利用を予定している。北九州データ 北九州データセンターと白河データセンター センターはクラウドサービスにおいては西日本地 は、グループ全体のインターネット事業における 域の提供拠点であり、外販のハウジングサービス インフラ基盤の強化、およびデータ利活用を目的 などにおいては東京・大阪に集中するシステムの とした基盤整備のために展開していくことを予定 地理的分散や電力供給会社の分散により事業の継 している。 続や災害対策に機能を発揮する。将来は最大 11 棟までの増設が可能で、拡張余力をシステム選定 の条件とした企業の大規模需要にも対応する。 工場再編 6 号棟は、敷地面積約 2900m2、S 造り地上 3 階 2 建て延べ床面積約 5200m で建設。ラック数は約 610 ラックで、工期は 2 月~ 12 月中旬を予定し ている。 王子ホールディングス、王子製紙春日 井工場の 4 号マシンの停止を決定 白河データセンターの新棟となる 4 号棟は、3 月に第 1 期分が竣工した 3 号棟に引き続きヤフー 向けに増設され、増加を続けるデータの格納や、 王子ホールディングス㈱(東京都中央区銀座 ヤフーが保有するマルチビッグデータを活用する 4-7-5、Tel.03-3563-1111)は、王子製紙春日井工 ための処理基盤強化を目的としている。様々な企 場(愛知県春日井市王子町 1)の 4 号マシンを停止 業がデータセンターで各種の IT 機器を利用する することを決定した。停止時期は 2017 年 3 月を 場合と比べ、4 号棟を一社専用とすることで、設 予定している。 置する機器の画一化と動作環境を絞り込み、設備 同社はこれまで、印刷情報用紙の需要構造の変 の許容範囲も小さくして無駄を排し、建物の工期 化に対応し、生産体制の再構築を実施してきたが、 を短縮して効率の高いサーバーの収容を実現でき 今後も引き続き需要の減少が見込まれる中、さら る。 なるコストダウンと国際競争力の強化を図るべ 今後見込まれる需要の変化に迅速かつ柔軟に対 く、春日井工場の 4 号マシンを停止することを決 応していくため、需要に応じて建設を行うモジュ 定した。 ール方式を採用し、サイズを複数階の建屋型から 停止する設備の主要生産品種は、上・中質紙お 平屋型へダウンサイジングすることで工期を従来 よび包装用紙で、生産能力は 4 万 4000t/ 年。停止 の 1 年から半年に短縮することを見込んでいる。 時期は 17 年 3 月を予定している。 また、複数に分割した構造物を現地で組み立てる 建設方式の採用と小規模モジュール単位での段階 5 2016 年(平成 28 年)4 月 4 日(月曜日)発行 トレックス・セミコンダクター、フェ ニテックを子会社化、製造キャパを協 同で整備 工場計画情報 第 4672 号 海外工場 小型・省電力の電源 IC のファブレスであるト 住友ゴム工業、66 億円投じ南アフリ カ工場にトラック・バス用タイヤの生 産設備新設 レックス・セミコンダクター㈱(東京都中央区新 川 1-24-1、Tel.03-6222-2851)は、アナログファ ンドリーのフェニテックセミコンダクター㈱(岡 山県井原市)を子会社化した。資本業務提携して 住友ゴム工業㈱(神戸市中央区脇浜町 3-6-9、 第三者割当増資を引き受け、4 月 1 日付で株式の Tel.078-265-3000)は、南アフリカ工場にトラッ 51% を取得した。取得額は約 20 億円。 ク・バス用タイヤの生産設備を新設すると発表し フェニテックは、岡山県井原市の本社工場と第 た。投資額は 9.1 億ランド(約 66 億円)で、生産 一工場に加え、2015 年 10 月にヤマハの鹿児島工 能力は日産 750 本。2018 年 7 月の生産開始を予 場を取得して、独自製品のトランジスタやダイオ 定している。 ードのほか、顧客仕様のディスクリートやバイポ 今回の計画は、アフリカ市場のニーズに対応し ーラ IC、CMOS IC を受託製造している。14 年度 て現地生産化するもの。南アフリカ工場では現在、 (15 年 3 月期)の売上高は 143 億円。トレックス 乗用車・ライトトラック用タイヤの生産を行って の株式の約 17% を保有している。 いる。14 年には高性能タイヤをはじめとする生 ファブレスのトレックスにとって、フェニテッ 産能力の増強と品質向上を目的として 11 億ラン クは前工程の約半分を委託する協力会社。米国の ド(約 80 億円)の投資計画を発表しており、15 年 大手アナログ半導体メーカーがファブレスからス 末時点での生産能力は日産 1 万本。トラック・バ タートし、事業規模の拡大に伴って協力工場と自 ス用タイヤは中国などから輸入して販売していた 社工場をうまく組み合わせ、高付加価値製品を長 が、アフリカ市場における需要が拡大しているこ 期的に供給していく事業形態へ移行していること とから現地生産による安定供給体制を整備するこ を例に、ファブレスを維持しつつ製造パートナー とになった。同工場内に建屋面積 2 万 8000m2 の をグループ内に取り込んで、設計と製造の技術融 新建屋を建設し、タイヤの生産設備を導入する計 合を進めることにした。 両社は今後、開発・製造・生産管理・販売に至る まで協力体制を敷き、重複する工程や設備投資な どで投下資金の効率化を図っていく。また、トレ ックスが注力している産業機器、車載機器向け製 品に要する基礎技術の開発や製造キャパシティー の整備を協同して進めていく考えだ。 南アフリカ工場 6 2016 年(平成 28 年)4 月 4 日(月曜日)発行 画で、18 年 7 月の生産開始を予定している。 工場計画情報 第 4672 号 参天製薬、中国に医療用眼科薬の合弁 会社設立、生産施設建設へ 参天製薬㈱(大阪市北区大深町 4-20、Tel.06- DOWA メタルテック、メキシコで貴 金属めっき事業を開始、グアナファト 州に新工場建設 6321-7000)と重慶科瑞製薬(集団)有限公司(科 瑞、中国重慶市)は、参天製薬(中国)有限公司(参 天中国)と科瑞が複数年の戦略的提携関係を結び、 重慶市に合弁会社を設立することを発表した。 DOWA メタルテック㈱(東京都千代田区外神 田 4-14-1、Tel.03-6847-1252)は、メキシコ・グ 参天中国と科瑞の両社は、より多くの中国の患 アナファト州に新会社を設立し、メキシコで貴金 者に適切な価格で高品質の医療用眼科薬を提供す 属めっき事業を開始する。新工場を建設する計画 ることを目的に新しい合弁会社を設立する。合弁 で、操業開始は 2017 年 10 月を予定している。 会社の製造施設は、参天製薬グループの高い品質 要求基準に準拠した設計・建設が行われる予定で、 新 会 社 の 名 称 は、 「DOWA METALTECH 中国最大の医療用眼科薬の生産施設となる。 MEXICO, S.A.de C.V.」で、メキシコの自動車関連 会社が集積するバヒオ地区にあるグアナファト州 イラプアト市カストロデルリオ工業団地に設立。 資本金は 12 億円相当で、DOWA メタルテックが デンソー、中国に冷凍機の合弁会社設 立、5 月生産開始へ 99%、DOWA ハイテックが 1% 出資する。事業開 始時期は 17 年 10 月を予定している。 経済発展が続くメキシコでは、今後も自動車市 ㈱ デ ン ソ ー( 愛 知 県 刈 谷 市 昭 和 町 1-1、 場の成長が予測されており、日系・欧米系の自動 Tel.0566-22-5511)は、中国において冷凍機の開 車関連メーカーの進出に伴い、車載向けめっき加 発設計、製造、販売を行う合弁会社を設立した。 工の需要拡大が見込まれる。DOWA メタルテッ 5 月から冷凍機の生産を開始する予定である。 クはメキシコ国内にめっきの新拠点を設立するこ 新会社の名称は「広東勁達電装冷鏈設備有限 とで、 日系顧客の現地調達ニーズへの対応に加え、 公司」で、広東省河源市に設立。資本金は 3000 欧米系メーカーの需要取り込みを進め、めっき事 万元(約 5.6 億円)で、電装(中国)投資有限公司 業のメキシコ展開を加速していく。 が 50%、中国で冷凍機の開発設計、生産、販売を DOWA メタルテックの貴金属めっき事業は、 行う勁達技術(河源)有限公司(キングテック)が 今回のメキシコ進出により、日本、東南アジア(タ 50%出資している。事業内容は冷凍機の開発設計、 イ)、中米の世界 3 拠点から供給する体制が実現 製造、販売。従業員数は操業開始時約 140 人を予 する。今後ますます高まる顧客の現地調達ニーズ 定している。 に的確に対応し、事業基盤の強化・拡充を図って 中国では、食の安全意識の高まりなどにより、 いく。 生産地から消費地までの温度管理を向上させたコ ールドチェーンの充実が求められており、車載用 をはじめとする冷凍機市場は今後も拡大する見込 み。今回の合弁会社設立により、キングテックが 7 2016 年(平成 28 年)4 月 4 日(月曜日)発行 工場計画情報 第 4672 号 持つ豊富な商品ラインアップとコスト競争力に、 は、COP21 に お い て、2030 年 ま で に 発 電 量 に デンソーがこれまで培った高い技術力と品質を融 占める再生可能エネルギー割合を 40% に増やす 合することで、中国における冷凍機開発、販売を 公約を掲げた。その達成に向けて、22 年までに 強化するとともに、 食の安心安全に貢献していく。 100GW の太陽光発電、60GW の風力発電を導入 また、これを足がかりとしてグローバルにコール する目標を掲げており、今後も再生可能エネルギ ドチェーンビジネスの拡大を目指す。 ーのさらなる拡大が見込まれる。 オリックス、インドで 1004MW の大 型風力発電事業に参入 ユーラスエナジー、米ハワイにメガ ソーラー建設、12 月の運転開始へ オリックス㈱(東京都港区浜松町 2-4-1、Tel.03- ユーラスエナジーホールディングス㈱(東京都 3435-3000)は、同社の出資先であるインフラ開 港区虎ノ門 4-3-13、Tel.03-5404-5300)は、米国 発・投資会社 INFRASTRUCTURE LEASING & ハワイ州で推進している大規模太陽光発電所(メ FINANCIAL SERVICE LIMITED(IL & FS、イ ガソーラー)の建設を開始した。運転開始は 12 ンド)と共同で、インドで発電容量合計 1004MW 月を予定している。 の風力発電事業を展開する。IL&FS の風力発電 建設場所は、ハワイでも政治や経済、観光の中 事業子会社に対して 49% 出資することで合意し、 心であるオアフ島のワイアナエ地区で、総出力は すでに運転を開始した発電容量 775MW の発電事 2 万 7600kW(交流)、4 万 350kW(直流)の規 業への出資を完了した。229MW については、9 模。同社グループにとって米国で 2 番目のメガソ 月の運転開始時に出資する予定。 ーラープロジェクトで、太陽電池モジュールはカ 同事業は、インドの中でも風況が良い南西部の ナディアンソーラー社から調達する。発電した 7 州に合計 26 カ所の風力発電所を設置する。発 電力は 22 年間にわたり、ハワイ大手電力会社の 電した電力は、主に州電力会社へ固定価格買取制 Hawaiian Electric Company に販売する。また、 度に基づいて売電するとともに、一部は大口需要 この計画は米国の再生可能エネルギー支援策の 1 家へ売電する。 つである投資税控除(ITC)を利用しており、同社 IL&FS は、1987 年にインフラ事業への資金供 の親会社である豊田通商の米国法人がタックスイ 給を目的とした政策金融機関として、中央銀行や ンベスターとして参加している。 国営保険会社などの出資により設立。現在では、 ハワイは日本と同様に電力の約 9 割を化石燃料 エネルギー、 交通などのインフラサービス事業や、 に依存しているが、州政府は州内における再生可 証券、投資銀行などの金融サービス事業を多角的 能エネルギーの割合を 2020 年までに 30%、40 年 に展開している。オリックスは、インドでの事業 までに 70%、さらに 45 年までに 100% とする意欲 展開における戦略的パートナーとして 93 年に資 的な目標を掲げている。 本参加し、現在 IL & FS 株式の 23.5% を保有して いる。 温室効果ガスの排出量が世界第 3 位のインド 8 2016 年(平成 28 年)4 月 4 日(月曜日)発行 工場計画情報 第 4672 号 引き設備を増設し、ティラワ変電所とタンリン変 千代田化工建設、インドネシア銅製錬 プロジェクトの EP 業務を受注 電所間に 230kV 架空送電線(約 16km)を新設す る。工期は 3 月~ 17 年 7 月の予定。 千代田化工建設㈱(横浜市西区みなとみらい 今回の工事は円借款事業(ODA)として実施さ 4-6-2、Tel.045-225-7777)は、グループ会社であ れるが、トーエネックが ODA を元請受注するの る千代田シンガポール社が銅や金などの資源開発 は今回が初となる。 メジャーであるフリーポートマクモラン社(米ア リゾナ州フェニックス)のインドネシア子会社か ら、インドネシア銅製錬プロジェクトの EP(設計・ 国際協力銀行、海外展開支援融資で樋 口製作所の米国法人に貸付、メキシコ 法人で追加設備投資 調達)にかかわるオフショア業務を受注したと発 表した。 フリーポートインドネシア社は、世界最大級の 銅・金の埋蔵量を誇るインドネシア・パプア州の ㈱国際協力銀行(東京都千代田区大手町 1-4-1、 グラスベルグ鉱山を操業している。 Tel.03-5218-3100)は、海外展開支援融資ファシ 今回受注したのは、グラスベルグ鉱山から産出 リティの一環として、㈱樋口製作所(岐阜県各務 される年産 200 万 t の銅鉱石から電気銅を製造す 原市金属団地 44、Tel.058-383-1141)の米国法人 るための製錬設備一式(付帯設備を含む)の設計 との間で、融資金額 210 万米ドルを限度とする貸 と調達のオフショア業務。施工地はインドネシ 付契約を締結した。メキシコ法人の追加設備投資 ア・東ジャワ州グレシック地区で、契約金額は約 に充当する。 1000 億円規模となる。 樋口製作所は、1937 年創業の精密金属プレス 加工の専業メーカーで、主に自動車の安全装置(エ アバッグ、シートベルトなど)関連製品の製造で 高い技術力を有する中小企業。日系自動車メーカ トーエネック、ミャンマーで変電所お よび送電線の新設工事を受注 ーおよび同関連産業の海外進出に合わせる形で、 これまで米国、中国およびメキシコで海外展開を 進めてきたが、今回のメキシコにおける生産設備 ㈱ ト ー エ ネ ッ ク( 名 古 屋 市 中 区 栄 1-20-31、 Tel.052-221-1111)は、ミャンマー電力省傘下の 拡充により、自動車市場の持続的な成長が期待で ミャンマー・エレクトリック・パワー・エンター きる米州地域において、さらなるシェア獲得を企 プライズから、ミャンマー国内での変電所および 図している。 今回の融資は樋口製作所の子会社であるメ 架空送電線の新設工事を受注した。工期は 3 月~ キ シ コ 法 人 の HIGUCHI MANUFACTURING 2017 年 7 月を予定している。 ヤンゴン市中心部から南東約 20km に位置する MEXICO, S.DE R.L.DE C.V. がメキシコのコアウ ティラワ経済特別区の隣接地に、ティラワ変電所 イラ州において実施する、自動車の安全装置関連 (230kV / 33kV / 11kV、100MVA×3 台)を 部品製造事業に必要な資金を融資するもので、追 新設する。また、ティラワ経済特別区の北約 8km 加設備投資に充てられる。滋賀銀行との協調融資 にある既設のタンリン変電所に 230kV 送電線を となる。 9 2016 年(平成 28 年)4 月 4 日(月曜日)発行 工場計画情報 第 4672 号 国際協力銀行、海外展開支援融資で丸 米商事のフィリピン法人に貸付、工場 設備増設に充当 ㈱国際協力銀行(東京都千代田区大手町 1-4-1、 Tel.03-5218-3100)は、海外展開支援融資ファシ リティの一環として、丸米商事㈱(大阪市東成区 東中本 2-8-26、Tel.06-4259-0154)のフィリピン 法人との間で、融資金額 42 万米ドルを限度とす 能力をさらに高める予定だ。 る貸付契約を締結した。工場設備の増設に充当す 15 年の投資実績は 15.7 億ドルで、このうちフ る。 丸米商事は、国内釣具メーカーからの OEM 受 ァンドリー事業に 14 億ドル、社員寮の建設に 1.7 注生産に加え、自社ブランド「KANJI」などのオ 億ドルを充てた。この投資によって月間投入能力 リジナル商品の開発・販売を行い、近年では米国、 を、上海 8 インチ工場を 9.6 万枚から 10 万枚に、 オーストラリア、ニュージーランドなどへの輸出 北京 300mm 工場「B1」を 3.6 万枚から 3.7 万枚に、 も手がけている。丸米商事は、フィリピン法人の 天津 8 インチ工場を 3.9 万枚から 4.3 万枚に、それ Day 1 Craft Philippines Inc.(DCP)の生産能力 ぞれ拡大した。 また、15 年 7 ~ 9 月期から深圳 8 インチ工場 増強を通じて、東南アジア向け事業の拡大を企図 を稼働させ、年末までに 1.3 万枚の月産能力を確 している。 今回の融資は、DCP がフィリピンのラグナ州で 保したほか、北京市政府と合弁で建設した北京 行う釣具の製造・販売事業に必要な資金を融資す 300mm 工場「B2」を 10 ~ 12 月期から月産 6000 るもので、工場設備の増設に充てられる。りそな 枚で立ち上げた。これにより同社の全月産能力は、 銀行およびリサール商業銀行との協調融資による 14 年末の 24.7 万枚(200mm 換算)から 15 年末に もので、協調融資総額は 60 万米ドルとなる。 は 28.4 万枚まで拡大した。年間の平均稼働率は 100.4% と、きわめて好調だった。 16 年は、投資額 21 億ドルのうち 11 億ドルを北 京 300mmB2 の増強に充て、月産能力を年末まで 中国の SMIC、16 年設備投資は 21.6 億ドル、北京と上海で 300mm 増強 に 1.5 万枚へ拡大する。また、上海 300mm 工場 も現有の月産 1.4 万枚を年末までに 2 万枚へ拡張 するほか、深圳 8 インチ工場も 1.3 万枚を年末ま 中国の大手ファンドリーである SMIC(中芯国 でに 3 万枚まで増やす考え。 際集成電路制造、上海市浦東新区張江高科技園区 張江路 18 号、Tel. + 86-21-5080-2000)は、2016 このほか、中国 OSAT 最大手の JCET(長電科 年の設備投資額として前年比 37% 増の 21.6 億ド 技)との合弁事業(SMIC の出資比率は 51%)であ ルを計画している。うち 21 億ドルをファンドリ る 300mm バンピングに 8000 万ドルを投資する ー事業、6000 万ドルを北京での社員寮の建設に 予定だ。 15 年 7 ~ 9 月期から量産を開始した 28nm プ 充てる。300mm、200mm ともにウエハー投入 10 2016 年(平成 28 年)4 月 4 日(月曜日)発行 工場計画情報 第 4672 号 ロセスは、四半期ベースでまだ同社売上高の 0.3% に定めて強化している。20 年までに総額 30 億ユ を占めるに過ぎないが、一連の能力増強などによ ーロを投じる新たな投資計画のなかで、10 億ユ って、16 年 10 ~ 12 月期には売上高の 2 桁を占 ーロを投じてマレーシアに LED チップの新工場 める見通し。ちなみに、ゲートラスト方式を採用 を建設する準備を進めており、16 会計年度には している High-k / Metal Gate は「16 年 10 ~ 12 3.7 億ユーロを投じる計画を立てている。 月期に 28nm プロセス売上高の 8 分の 1 を占める 新工場はマレーシアのクリムに建設する。サフ ようになる」 (CEO の Tzu-Yin Chiu 氏)としてい ァイアベースの 6 インチ工場とし、稼働後に既存 る。 のペナン工場を閉鎖する。2 期に分けて建設する 予定で、モジュール 1 は 16 年 1 ~ 3 月期に着工、 17 年 1 ~ 3 月期に製造装置を搬入し、同年 7 ~ 9 月期から量産を開始する。モジュール 2 は 17 年 4 独オスラム、10 億ユーロ投じマレー シアに LED チップの新工場建設 ~ 6 月期に着工、18 年 4 ~ 6 月期に装置搬入、同 年 10 ~ 12 月期に量産開始の予定だ。 欧州最大の照明メーカー、オスラム(独ミュン 15 年 10 ~ 12 月期における OS の設備投資額は ヘン)が発表した 2016 会計年度第 1 四半期(15 年 3700 万ユーロ(前年同期は 3230 万ユーロ)だっ 10 ~ 12 月)業績のうち、LED 事業を手がけるオ たが、16 年 1 ~ 3 月期からクリム新工場への投資 プトセミコンダクターズ(OS)の売上高は前四半 額を計上する予定だ。 期比 2% 減/前年同期比 15% 増の 3 億 3800 万ユ ーロ、EBITA(減価償却前営業利益)は同 14% 増 /同 57% 増の 7500 万ユーロと、好調を維持した。 新刊紹介 10 ~ 12 月期は、車載用と赤外製品が業績を牽 引した。利益率の高い製品の販売拡大と通貨安を 追い風に収益が伸び、1500 万ユーロのライセン ス収入があったこともプラスに作用した。アジア 産業タイムズ社、『電子ディスプレー メーカー計画総覧 2016 年度版』発刊 市場はマイナス成長だったが、見通しは改善して きているという。 ㈱産業タイムズ社はこ 同社は、LED 事業を将来のコアビジネスの 1 つ のほど、世界の主要 FPD メーカーおよびその関連 産業メーカーの最新動向 を収録した『電子ディス プレーメーカー計画総覧 2016 年度版』を発刊し た。B5 判 300 ページで、 価格は 1 万 9000 円+税。 FPD 各社の設備投資意欲が旺盛だ。なかでも 11 2016 年(平成 28 年)4 月 4 日(月曜日)発行 中国勢の投資意欲は衰えを知らず、8.5 世代のテ レビ用アモルファス TFT 液晶パネル工場、第 6 世 代のスマートフォン用低温ポリシリコン(LTPS) 液晶の新設計画が相次いでいる。これに先行する ため、日韓台のパネル各社は高精細 LTPS や有機 EL へ投資をシフトしており、新たな設備需要を 喚起している。 こうした状況を鑑み、本書は世界 FPD メーカー の最新動向を詳述し、韓国・台湾・中国の国別業 界動向、主要製造装置・部材メーカーの最新動向 を紹介。巻頭特集では「液晶から有機 EL へ 設備 投資がシフトする」と「量子ドットは普及するか」 を取り上げた。 購 入 の お 申 し 込 み は、 ホ ー ム ペ ー ジ (http://www.sangyotimes.jp/syuppan/dtl. aspx?ID=79) ま た は 産 業 タ イ ム ズ 社・ 販 売 部 (Tel.03-5835-5892)まで。 (了) 12 工場計画情報 第 4672 号 媒体名 ................工場計画情報 発行日 ................毎週月・木曜日発行 体 裁 ................B5 判 10 頁以上 購読料 ................73,000 円+税(年間、送料込み) この PDF 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