VLAC-VP12-2016(R1) 第 13 回 EMC 技能試験-実施要領 第 13 回 EMC 技能試験-実施要領 VLAC-VP12-2016 (R1) 発行日 2016 年 6 月 27 日 株式会社 電磁環境試験所認定センター 〒106-0041 東京都港区麻布台 2-3-5 ノアビル 7 階 1/5 VLAC-VP12-2016(R1) 第 13 回 EMC 技能試験-実施要領 1. 適 用 この手順書は VLAC 第 13 回 EMC 技能試験の供試機器(以後仲介器と記述する)の受取り、妨害波 の試験・測定、試験結果の報告、並びに次の試験所への仲介器の転送に適用します。 2. 仲介器及び付属品 参加試験所には以下の物品が送付されます。梱包箱を開梱し下記の品目を確認してください。 収 納 物 品 個 数 収納ケース 1 技能試験用仲介器 PTE-07 1 仲介器用電源ケーブル 1 本要領書 1 RF-LISN 1 注意事項: (1) 欠品、汚損、又は破損が無いことを目視確認してください。もし異常が認められた場合は 技能試験事務局まで連絡をしてください。どのような場合でも仲介器と RF-LISN は分解 や修理をしないでください。 (2) 樹脂製の筐体は滑りやすいので本体を持ち運びする際には注意してください(側面と底面 に滑り止めシートを貼っています) 2.1 仲介器の取扱いと操作方法 (1) 仲介器の FRP 製筐体の中にコムゼネレータと放射アンテナが内蔵されています。 振動や衝撃を与えな いように注意して取扱ってください。 (2) 仲介器の外観を図 1-1 及び図 1-2 に示します。技能試験用仲介器 PTE-007 のラベルが貼られた面が前 面(図 1-1)です。背面(図 1-2)には AC 電源インレット、ヒューズホルダ、並びに電源スイッチがあ ります。なお実際の仲介器の側面には滑り止めシートが貼ってあります。 (3) 供給電源は AC100V 周波数 50Hz 又は 60Hz です。付属の AC ケーブルをインレットに差込み、電源 スイッチを ON にするとスイッチ内蔵のパイロットランプが点灯し、動作状態となります。 電源スイッチ 図 1-1 仲介器前面 図 1-2 仲介器背面 2/5 AC インレット VLAC-VP12-2016(R1) 第 13 回 EMC 技能試験-実施要領 3. 適用規格及び試験項目 試験規格は CISPR 22 を適用します。本手順書と規格に相違がある場合、本手順書を優先してください。 試験項目は放射妨害波と電源ポート伝導妨害波です。 4. 試験方法 4.1 放射妨害波試験 4.1.1 測定条件 周波数 30-1000 MHz については、CISPR 22 の 10.4 項に規定する基準金属面上で測定を行います。また 周波数 1 GHz 超については CISPR16-1-4 の 8 項に規定する準自由空間で測定を行います。 4.1.2 測定手順 放射妨害波試験における仲介器の配置例を図 2、図 3-1、並びに図 3-2 に示します。 (1) 仲介器を放射妨害波測定で使用する幅 1.5 m、奥行 1.0m、高さ 0.8m の測定用机の中央に、技能試 験用仲介器のラベルが貼られている前面が受信アンテナに対向するように置きます。 (2) 電源ケーブルはグランドプレーンまで降ろしてから余長部分を床面に這わせて、EUT 供給電源近く に配置した RF-LISN のコンセント(使用禁止ラベルを貼っていない方)に接続し、RF-LISN の電源 プラグをターンテーブル上の EUT 供給電源に接続します。 (3) RF-LISN の底面とターンテーブル金属面とは良好な接触を確保してください。必要な場合、接触面 の清掃、導電テープによる密着などの処置を行ってください。 (4) ターンテーブル上の EUT 供給電源コンセントにおける電圧を 100V±2V、周波数は 50Hz 又は 60Hz に設定します。 仲介器 仲介器 仲介器 RF-LISN ターンテーブル 測定用机 EUT 供給電源 図 2 放射妨害波測定の配置 (5) 図 3-1 仲介器前面 測定用机 図 3-2 仲介器背面 仲介器を 4.1.1 に従って設置し、仲介器背面の電源スイッチを ON にしてから 15 分暖機した後に測 定を開始してください。表 1 の各指定周波数について、実際の受信周波数は「指定周波数±CISPR 帯域幅」の範囲で最大受信強度を示す周波数に合わせてください。 表 1 放射妨害波測定周波数 No. (6) 指定周波数 [MHz] No. 指定周波数 [MHz] 1 80 4 710 2 130 5 890 3 340 6 2400 4 560 7 5800 表 1 の各測定周波数毎に、水平偏波および垂直偏波それぞれについて、適用する試験規格 CISPR 22 3/5 VLAC-VP12-2016(R1) 第 13 回 EMC 技能試験-実施要領 に基づいてターンテーブル角度を 0-360°回転し、また受信アンテナ高さを 1~4m の範囲で昇降し、 最大妨害波強度を測定してください。 注意事項: (1) 水平、垂直偏波それぞれの測定の際に仲介器の置き方を変える必要はありません。 (2) 1 GHz 超の放射妨害波測定に場合も受信アンテナ高を 1-4 m の範囲で昇降して最大放射を測 定します。 4.2 電源ポート伝導妨害波試験 4.2.1 測定条件 CISPR 22 に基づいて擬似電源回路網を用いる測定を実施します。なお基準金属面は垂直又は水平いずれ でもかまいません。なお RF-LISN は使用しません。 4.2.2 測定手順 (1) 仲介器と擬似電源回路網、 それに基準金属面の位置関係は適用規格 CISPR 22 に従った配置にします。 垂直基準面を使用する測定配置の例を図 4-1 に、また水平基準面を使用する測定配置の例を図 4-2 に 示します。規格に従って、仲介器の電源ケーブルは全長が 1m になるように余長部分を中央で束ねま す。 (2) 擬似電源回路網の EUT 供給電源コンセントの電圧を 100V±2V、周波数は 50Hz 又は 60Hz に設定し ます。 垂直基準金属面 仲介器 仲介器 AMN AMN EUT 供給電源 EUT 供給電源 水平基準金属面 図 4-1 伝導妨害波測定配置例(垂直基準面) 図 4-2 伝導妨害波測定配置例(水平基準面) 4.2.3 電源ポート伝導妨害波測定手順 仲介器の電源を ON してから 15 分後に測定を開始してください。表 2 の各指定周波数について、実際の 受信周波数は「指定周波数±CISPR 帯域幅」の範囲で最大受信強度を示す周波数に合わせてください。 なお測定結果は Line1(電源線の一端対基準金属面)または Line2(電源線の他端対基準金属面)のうち 大きい方の測定値を報告してください。 表2 伝導妨害波指定周波数 周波数 [MHz] No. 周波数 [MHz] 1 0.595 4 17 2 5 5 28 3 10 No. 4/5 VLAC-VP12-2016(R1) 第 13 回 EMC 技能試験-実施要領 5. 試験結果の報告 第 13 回技能試験データシートに必要事項を記入し、EXCEL シートのまま電子メールに添付して技能試 験事務局まで提出してください。 6. 技能試験用仲介器・付属品の梱包および発送 測定終了後は、仲介器及び付属品に不足が無いことを確認した上で、送付された時の状態に戻して梱包し てください。梱包した仲介器は運送業者に到着日・到着時刻を指定して、次の試験所(又は中間チェック をおこなう機関)に発送してください。スケジュールされた到着日・到着時刻に遅れが生じないよう厳守 してください。 7. 試験結果の統計処理、評価、並びに結果の通知 事務局は ISO/IEC 17043:2010(JIS Q 17043:2011)付属書 B に基づいた統計処理を行います。試験所の パフォーマンス評価基準は Z スコアと中央値からの偏差を基本としています。技能試験結果報告書には試 験所名が特定できないように記号で表記されており、参加試験所には自身の記号及び評価結果とともに技 能試験結果報告書が送付されます。試験所と試験所記号の対応は、参加試験所へ個別に通知する場合、及 び認定業務部長が試験所にパフォーマンス評価結果に対する処置を求める場合を除き、技能試験実行事務 局の外部に公開することはありません。 5/5
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