ヘアデザイン 1.ヘアスタイリングとデザイン 理容の主となる仕事 ヘアスタイルをつくること=ヘアスタイリングで髪型構成 ↓ その人を演出するためのスタイルをつくること。 ※ヘアデザインとヘア造形技術をバランスよく勉強していきましょう!! へアスタイリング(造形の一つ) ①へアデザイン ②造形技術(カッティング、セッティング、カラーリングなど) の2つに分けられる。 スタンダードヘア・・・スタイルのパターンがあるので、つくるときはデザインより、髪を切る造 形技術のほうに重点がおかれてきた。一人一人のヘアスタイルを変えるのではなく、ヘアスタイル を一人一人に調和させることがスタイリングであった。 デザインヘア・・・ファッションの変化に伴い、つくられる新しい釦ヘアスタイルであり、個性を表 現するために一人一人に合ったスタイルをデザインすることが重視される。 2.ヘアデザインの要素 造形原理の条件 ヘアスタイルをデザインするためには *造形の基本となっている造形要素と構成要素を考えなければならない。よい形をつ くるには、必然的にそのための共通原則(椛成要素)といわれるものである。 *素材の条件とは、ヘアデザインの素材は人間であるため、毛質や頭の形、顔の形などが素材の条件 となるが、それらをほかのものに置き換えることができない。そのため、 ヘアスタイルのデザインを考えるときには、第一に条件としてそれらを考慮しなければならないので ある。 造形要素=点、線、面、塊、空間、色などの要素があり、形をつくるもとになる。 橘成要素=造形要素をどのように組み合わせていくかということである。 統一(ユニティ)と変化(バリエーション) 形は全体的なまとまりと、それを変化させることが大切である。 つりあい( バランス) 形によっては、見ることにより重さを感じることがある。 この重さは実際の重量ではなく、造形心理でいう見た目の重さ、 目に見えて感じる重さのことである。この重さが上下、左右で 違っても安定して見えるならば、それをバランスがよいという。 よいバランスは、形の安定感を感じさせる重要なもの釦 である。 対称(シンメトリー)と非対称(アシンメトリー) 対称とは、形の中心から左右同じ形をもった静的なつりあい のある状態をいう。 非対称とは、対称の形は安定しているが単調なので、形の変 化を左右につくり、変化をもちながらつりあっている状態をs いう。 割合(ブロポーション) 形を柵成している部分と部分、全体と部分の関係がよく整って いることをつりあいがよいというが、このとき各部分の間の比 を割合という。 動き(ムーブメント) 形はただ安定しているだけではものたりない。そこで形を生 き生きさせるために、形の表面に変化をもたせて、見た目に 動きを感じさせる状態にしたものを動きという。 律動(リズム) 動きは方向性をもった変化であるが、その変化が一定の法則 をもつと、そこに律動を感じるようになる。この律動は形を 豊かにするためには重要なものである。 変形(デフォルメ) 変形というのは、形の表現を強烈にするために、つくる人の釦 主観に基づいて形を変化させることをいう。特に個性を主張 する芸術性の高い作品に多くみられる。 調和(ハーモニー) 今までの構成要素は、一つ一つ独立しているものではなく、 一つの形の中にみられるものである。よい形なら、その関係蕊 のなかに調和がみられなければならない。 素材の条件 顔とデザイン ヘアスタイルの役割は用紙のタンでで、顔をどう見せるかが重要である。 ↓ 顔の形やイメージに合わせることが必要 1.顔の形に対してヘアスタイルのデザインを考える。 2.もう一つは顔のイメージに対してヘアスタイルをデザインする。 ・顔とヘアスタイルのバランスが大事だが、バランスを崩すことにより顔の個性をいかすデザ インもある。 頭とデザイン ・頭の形が欠点として出ないようなデザインが必要である。バランスよいへアスタイルをつくる ためには、頭の形を観察しておくことが大切である。 髪とデザイン ・髪はヘアスタイルをつくるうえで直接の素材のため、十分に考慮する必要がある。 ・髪の質、状態、長さ、毛量、毛流、密度などがデザインの条件になる。その中でも、必ずチェック しなければならないのは髪の長さである。 ・髪は技術によって曲げたり、ウエーブをつけたり、カラーをつけるなど質感を変えることもでき る。 体とデザイン ・ヘアスタイルは顔と頭に対してデザインをすることが主になるが、体の条件も忘れてはならない。 ヘアスタイルは容姿を演出するためにあるのだから、頭部だけではなく体とのバランス も考えることが必要である。 ・背が高い、低い、太っている、やせているなど体の条件もいろいろである。ヘアスタイルはそ の人の容姿の要素として全身とのバランスをみることも大切である。 環境の条件 ↓ ライフスタイル(生活環境、生活様式)のことで、ヘアスタイルをデザインするときの 条件の一つになる。 ↓ その人がどんな生活をしているか、どんなところに住んでいるのか、どんな職業なのか、などヘ アスタイルに関わることはデザインの大切な条件になる。 ↓ 社会的流行やファッション※1もデザインに大きな影響を与える。ショートヘアが流行のとき、 ロングヘアが流行のときなどヘアデザインの条件として考慮する必要がある。 ※1ファッションの影響を受けるが、本人の好みも重要なデザインの条件である。本人の好みはヘアスタイルだけ でなく、服装をはじめ身のまわりのすべてのものにデザイン的な好みがある。 さらに、その人の生活の仕方、ライフスタイルもヘアスタイルとの関連があるのでデザインするうえで無視すること はできない。 ヘア造形技術の条件 ↓ とはデザインされたヘアスタイルを実際につくる技術のことである=デザインの条件 ↓ 意味がなく、デザインとヘアスタイルは切り離すことはできない。 ・新しいデザインのスタイルは既成の技術ではできない場合もある ↓ ヘアのデザインをするにあたっては常に技術のことを考慮し なければならない。 ↓ 新しいデザインが技術の進化を進め、新しい技術は先に生まれるのではなく、デザインを表現 するためにつくられている。 ヘアスタイルとファッション ヘアスタイルは独立してあるのではなく、その人の生活と共にあり、人それぞれのヘアスタイル がある。ヘアスタイルをデザインするにあたり、デザインの条件としていろいろある。 ヘアスタイル ← (大きな影響)ファッション ・へアスタイルはファッションと共に変化 ・スタンダードヘアは伝統的なヘアスタイルでほとんど変化はない。 ・デザインヘアは新しいヘアとしてどんどん変化をしていく。デザインヘアはファッションの 変化に応じてデザインされる。 男性のヘアスタイル・・・仕事や生活環境などいろいろの制約を受けることが多いので、変化 の少ないスタンダードヘアが好まれてきた。しかし、時代の変化でいろいろな制約がゆるんで きているので、ファッションの影響が大きくなっている。 (ヘアスタイルをデザインするよりも、ヘアスタイルを技術によってよいスタイルをつくること が男性の場合は中心であった。) ↓ 本来ヘアスタイルはその人を表現するもので、その時代のファッションに対応していくことが 大切である。 デザインとは美しい造形を追求するもの ファッションはデザインをいかし 人の生活の質を豊かにするものである。 ヘアスタイルは造形の一つであるから、当然デザインが必要である。それだけではよいヘアスタ イルができるだけにすぎない。ヘアスタイルがファッションに関わることはその人の生活を豊濁 かにするヘアスタイルでなくてはならない。特に服装はファッションの影響が大きく、そのため にファッションの変化にともないへアスタイルも流行が生まれたりする。ファッションは自然に 発生する場合もあるが、ファッション業界の企画によるところが大きい。つまり、かなり意図的 にファッションは生み出されている。 ヘアスタイルもその年その年のニューヘアが発表されるのも意図的にヘアスタイルを流行さよ うとする企画である。服装にも長い間伝わってきた伝統的なスタイルとそのときどきに生まれて は消えていくファッション的なものとがある。 伝統的なヘアスタイルは形が決まっているので、新しくデザインすることは少ない。ファッショ ン的なスタイルはデザインが第一でデザイン能力が絶対必要である。特に、若い人たちの5 ヘアスタイルはファッション的なスタイルが圧倒的に多くなっている。 ファッションをヘアスタイルで表現するためには今までよりデザイン能力とファッション感覚 が必要である。
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