平成27 年 夏号 - JARL阪神クラブ

平成27 年 夏号
(平成27年 8 月 1 日発行)
発 行 JARL 阪神クラブ
責任者 JA3AOP 杉山 曉
編集者 JA3JND 黒江俊晴
JARL 阪神クラブ平成 27 年度通常総会報告
後列左より
前列左より
JE3KST,JA3TZT,JA3TCQ,JL3WXS,JJ3TBB,JA3TIP,JA3KIO,JA3JND
JH3BYX,JA3ZK,JA3AOP,JN3QNG,JO3VYZ,JH3JSJ
平成27年5月24日(日)西宮市立中央公民館(プレラにしのみや)において平成27年度
通常総会が開催されました。 出席者14名 代理人を指定した委任状7名 白紙委任状2名
定款 18 条に規定する総会の成立要件を満たしていることを確認後、議長に JH3JSJ 片岡 OM、
議事録署名人に JJ3TBB 堀江 OM を選任し、平成 26年度事業報告・会計報告、平成 27年
度事業計画案・予算案が審議され、それぞれ承認されました。
役員については平成26年度に選任された現役員の任期は二年間であるため、引き続き任に
あたることで承認されました。
【役員(任期:H26,27 年度の 2 年間)】(敬称略)
会長 JA3AOP 杉山 暁
理事(副会長) JN3QNG 吉田邦夫
理事 JA3JND 黒江俊晴
JA3TIP
中村篤臣
JE3BOD 木曽英介
JH3BYX 廣田隆夫
JL3WXS 前田充彦
JR3SZZ 三枝義典
監事 JA3TZT 梅木昭三 <詳細はクラブホームページに掲載されている議事録を参照ください>
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2015 Summer
JP3YDL レピータ管理団体通常総会報告
平成27年5月24日(日) 阪神クラブ通常総会に引き続き、23名(委任状9名を含む)
の出席で開催され、平成 26年度会計報告および平成 27年度予算案が審議され、それぞれ承
認されました。
<詳細はクラブホームページに掲載されている議事録を参照ください>
共にハム・ライフを大いに楽しみましょう。
JA3AOP / 杉山 曉
JARL 阪神クラブ通常総会を終え、平成27年度の行事も予定通り進行しております。
26年度も JA3YAA/3 の積極的な活動が継続して行われたことに敬意を表します。固定局や
常置場所での運用と違って、困難な条件が多い中、継続的にその運用が維持されていることは
大変な努力であると思います。26年は ALL-Asia-SSB コンテストで JA3YAA/3 は
369QSO を行い、M/S 部門で見事に入賞されたことは特筆に価する成果です。マルチオペ部
門はハイパワー/ローパワーの区分が無いので、移動局の50Wでは苦戦を強いられます。アン
テナも軽便なものしか使えませんので、運用ロケーションの選択が鍵を握ります。運用を担当
された JR3SZZ,JJ3TBB,JE3KST 各氏の努力に拍手をおおくりします。
JH3BYX 局はローパワー運用でありながら、モードを適切に選択され多くの DX 局との交信
で QRZ.com の Lookup が 8,500 を超える実績を築かれています。JA3ZK OM は困難なア
ウォードへの挑戦で高いアクティビティーを保って居られます。JA3JND 局は度々の DX バ
ケーションで活動されています。また、JH3JSJ 局は QRZ.com のページに JARL 阪神クラ
ブへのリンクを付けて下さって阪神クラブの広報に一役買ってくださっています。
全てを書ききれませんがメンバー各位の日ごろの活動に敬意をささげます。
JARL 阪神クラブは平成26年度 JARL クラブ対抗戦では、地域クラブ部門で全国 3 位の賞
状をいただきました。クラブメンバーの活動の成果です。人類の共有財産である電波を使うこ
とを許されている我々ハムは恵まれていると思います。この恩恵を精々活用して、コンテスト
に限らず電波を出して、今後もハムライフを大いに楽しみましょう。
個人のホームページやブログを開設されている方は、JARL 阪神クラブホームページとの相互
リンクの設定をしていただき、個人局の活動、クラブの活動が相互に盛り上がってゆくことを
念願しています。
移動運用のお知らせ
T88ON/JA3JND 黒江俊晴
恒例行事となった DX Vacation に今年も出かけます。
日程は 平成 27 年 9 月 23 日から 30 日
使用するコールサインは T88ON
PALAU VIP GUEST HOTEL Radio Room から
CW,Phone,RTTY,JT65 にQRVの予定です。
26 日 9 時から 48 時間は CQ WW RTTY Contest
に参戦します。
年金生活に入ったことに加え、特典マイルのみで往復す
るため 7 泊 8 日の長期遠征ですが、合間に観光の入る
運用スタイルで DX ペディションではありません。
KIX 9/23 11:05 出発 ROR 20:40 到着 9/30 ROR 02:30 出発 KIX10:10 到着のため
実質的な運用は、9/23 22 時頃から 9/29 23 時頃までになります。
聞こえていましたらよろしくお願いいたします。
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2015 Summer
スイッチング電源を作ろう
JN3QNG/吉田邦夫
まえがき
最近は老眼が進んできたので、小さな部品を使った回路作りが億劫になってきました。そこ
で回路作りはなるべく手間をかけず出来るだけコンピュータの助けを借り、実験はコンピュー
タのシミュレーションに任せ、最終回路だけを作るようにしたいと企んでいます。そんな時に
役立つのがフリーの回路シミュレータソフトで、なかでも有名なものの一つが SPICE1です。
基本となるソフトウェアは米国の UCB2で 1973 年に開発されていて、当初は大型計算機で、
線型な素子を組み合わせたアナログ回路用の解析を対象にしたソフトウェアでした。これを使
うには回路を表現するための特別な記述言語を使ってプログラミングをしなければなりません。
その記述はネットリストと呼ばれています。その後になって、非線形な半導体素子を扱えるよ
うにソフトウェアが改良されてきましたが、回路を記述するためのプログラミングは基本部分
としてまだ継承されています。
でも回路のシミュレーションをするのにネットリストを作成していたのでは、ちょっとした
試行錯誤のたびにネットリストを編集しなおす必要があり、また IC のような回路規模の大きな
ものを扱うようになってくると、そのような作業はもはや実用的ではなくなってきました。そ
こでユーザーが計算機と対話しながら一覧性を持って回路図を入力し、回路図から記述プログ
ラムへの変換は計算機に任せようとする動きが出てきました。さらにネットリストからプリン
ト基板を設計するソフトウェアも多数開発されてきましたので、回路図の描画(回路 CAD)から
動作の確認、そして最終出力のプリントパターンまでが一貫して作業ができるようになりまし
た。それらの多くは SPICE を基本として改良、機能の追加などを図ったもので、その大部分は
名称の一部に SPICE の名前が入っています。
私はそのうちの一つで、最近の開発なので使い勝手が洗練されており、何よりうれしいこと
に機能の制限がなく、無料で使えるようになっている LTSPICE を使い、試行錯誤の回路製作
の代わりをさせてみることにしました。この LTSPICE の最初の二文字 LT とは、米国の IC メ
ーカーLinear Technology 社の略称で、同社の Web ページ3からは LTSPICE の最新版、
LTSPICE IV が無償でダウンロードできます。
と言っても私は計算機を使った回路の設計は、大昔に少し齧ったことがある程度でほとんど
ド素人の域にとどまっていますので、まずは昔作ったことがあって、ある程度動作解析もした
ことのある回路を土台にして、LTSPICE の使い方を覚えていこうとしています。これをお読
みの皆さんと一緒に、ステップを追いながら LTSPICE の使い方に馴染んでいければと考えて
います。
本文
まえがきで述べた対象は、ちょっとした実験にも使える降圧型スイッチング電源の設計です。
今回は例として入力が 12 ボルト、出力が 5 ボルトの物を取り上げますが、そのほかの電圧に
ついても同じ手法で順を追っていけば設計ができます。
1. 必要な電流を決める
どの程度の電流が必要になるのかを決めておきます。今回は出力電圧 Vout=5 ボルトに
しましたから、スマホなどの充電にも使えるよう、最大出力電流 Iout=2A とします。
2. 入力に必要な電源を見積もる
必要な出力は 5V で 2A としましたので、出力 Pout は 10W となります。今回設計
するのはスイッチング電源なので、部品の選択が適当なら電源としての効率ηは 90%
程度は確保できます。と言うことは、入力として必要な電力 Pin は、Pin×η=Pout より、
1
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3
Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis, スパイス
University of California, Berkeley カリフォルニア大学バークレー校
http://www.linear-tech.co.jp/から、デザインサポート→デザイン・シミュレーションとたどると、
Windows 版、Mac 版がダウンロードできます
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Q1
PNP
Pin=11.1W であることが分かります。つまり入力電力のうち1W 強が回路の損失とし
て熱に変わります。ちなみにスイッチング電源ではない古典的な連続制御電源の回路で
電源を組んだ場合、入力電流 Iin がほぼそのまま出力電流 Iout となる4ので、入力電圧 Vin
と出力電圧 Vout が決まれば最大の効率はη=Vout÷Vin となります。今回設計している電
源を連続制御電源で作るなら、その効率ηは 5÷12=0.417(41.7%)となります。つ
まり入力電力の半分以上のエネルギーが、回路の中で消費されて熱になってしまう訳で
す。これを見ても、スイッチング電源の効率がいかに良いか分かります。
3. 回路の決定
簡易な降圧型スイッチング電源回路として、図 1 に示す回路を採用することにします。
この回路の特徴は、以下の点です。
・特別なスイッチング電源用の IC の代わりに、入手が容易な 3 端子レギュレーターで構成
している
・自励型のスイッチング電源であるが、その発振周波数を比較的容易に設計することがで
き、しかも負荷の変動に対する発振周波数の変動が少ない
Va
L1
L
V1
R1
R
D1
D
Vin
3 端子レギュ
レータ 7805L
C1
I1
C
Load
R3
R
R2
Vb
R
図 1 電源回路
ただし欠点として、本質的にリップル電圧を 0 にすることができません。また負荷が極
めて小さくなった時には、スイッチングが停止して単なる 3 端子レギュレータとして連続
制御に移行します。このことは欠点ではありませんし、一部のスイッチングレギュレータ
のように無負荷の時に回路が不安定になってしまうことが避けられます。
4. 発振周波数を決める
次に発振周波数を決めます。ただしこれによって回路の L1 と C1 の値がほぼ定まります
が、実際に入手可能な素子が限られているのでここでは仮決めとし、L1 と C1 を選択した
のちに再度計算することにします。最近のスイッチング電源はスイッチング素子の性能が
良くなったことと、その制御方法の改善とで高い周波数で働かせることが可能になり、実
際に数 MHz のスイッチング電源が実用化されています。スイッチング電源では特別な工
夫をしない限りコイル(インダクタ)が必要ですが、スイッチング周波数を高くすると、一番
かさばって重量のあるそのコイルを小さくでき、重量、容積、価格などすべての面で有利
になります。
しかしここで採用した簡易型の回路では、スイッチングトランジスタ Q1 がオフしている
ある期間に D1 で示されているダイオードに回路のグランドから回路図の上方向に電流が
流れていて、Q1 がオンになると同時にダイオードを流れる電流は理想的には 0 になります。
しかし実際はダイオードの「少数キャリア蓄積効果」と呼ばれる特性のため、きわめて短い
時間ではありますが Q1 のコレクタ電極をグランドとショートさせる現象が起きます。その
ために、この回路ではスイッチング周波数を高くすると、回路の損失が増加し、回路から
雑音を発生させるので、それをあまり高く設定することはできません。そこでふた昔前の
4
降圧型のスイッチング電源では、Iin>Iout になります。たとえば今回の回路では、Iin は 1A 弱で済
みます
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スイッチング電源に倣い、スイッチング周波数は耳に聞こえないぎりぎりの 20kHz とす
ることにします。
5. リップル電圧の決定
この回路では出力端についている C1 は、通常の電源の平滑回路とは異なって、値を大き
くするとリップル電圧が小さくなる代わりに、スイッチング周波数が低くなり結局リップ
Va
Va
Vc
Switch
Switch
L1
L1
L
D1
V1
C1
C
L
I1
D1
V1
Load
C1
I1
C
Load
D
D
Vin
Vin
図 2 スイッチがオン
図 3 スイッチがオフ
ル電圧は変わらないことになります。それではリップル電圧を決めているのは何かと言う
と、実は回路図にある抵抗 R2 と R3 なのです。またこの回路においてはリップル電圧があ
ってこそスイッチング動作が可能になるので、リップル電圧は必要悪の位置づけになりま
す。
リップル電圧は電源の用途に応じて、適当なある値に決めることが必要です。今回はリ
ップル電圧を出力電圧 Vout の 1%にあたる 50mV(0.05V)と決定します。回路の基本動作
主要なパラメータについての考え方が固まったので、順序が逆になりましたがここで回路
の基本的な動作について考えます。このスイッチング電源回路では、トランジスタ Q1 がス
イッチとして動作し、スイッチング周波数 20kHz の周期(50 マイクロ秒)の中で、ある条
件では入力電源をインダクタ L1 に接続し(図 2)、それ以外の時はインダクタを入力電源か
ら切り離します。(図 3)
図 4 スイッチオンの時の
0
1.
最初にスイッチがオンになった時
スイッチが入る前には、出力電圧 Vout は 0 になっていて、インダクタ L1 に流れる電流も 0
であったとします。ある時刻 にスイッチがオンになると、図 2 の電圧 は図 4 のように
ステップ状に 0→ になります。そして、この時インダクタ には電源から電流 が流れ込
み、それが出力キャパシタ C1 を充電し電圧 が上昇していきます。上記の初期条件で、負
荷がかかっていない状態を考えると、 はすべてキャパシタ C1 の充電に使われるので、
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となります5。この式を解いてコイルの電流 を求めると、 と
数を とおくと、
の組み合わせの共振周波
となり、よくご存じの共振の式になります。すなわちスイッチを入れたままにしていると、
インダクタを流れる電流 は振幅が
の正弦波の振動電流になります。また電圧 は
この電流を積分して求めることができ、
となります。式から分かるように、出力電圧はスイッチが入ったままだと入力電圧 を中
心ととする振幅が
の振動電圧です。出力に負荷がついていない状態で、スイッチはイン
ダクタ、キャパシタに損失が無い理想状態ですとこの振動は永久に続きますが、現実の回路
では振幅がだんだん小さくなり、最終的には に一致します。また付加抵抗 が角周波数
ω におけるインダクタ のリアクタンスω
それより付加抵抗が小さい時
ω
の 2 倍に等しい時を臨界負荷状態と呼び、
には振動現象は起きません。
2.5
2
1.5
1
0.5
0
図 5 無負荷の時の立ち上がり電圧(理想回路)
(次号に続く)
5
式の左辺の第一項はインダクタ に掛かる電圧、第二項はキャパシタ に掛かる電圧です
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思い出のVFO
JA3AOP / 杉山 曉
1958 年の夏、JA3AOP(7Mc A3 10W)の落成検査を受けました。
戦後、1952 年にアマチュア無線が再開されたときは 7Mc 帯のスポット周波数が割り当て
られました。
翌 53 年には 3.5Mc 帯のスポット周波数が追加されました。1954 年には 3.5Mc
帯(3500~3575kc)および 7Mc 帯(7000~7100kc)がバンド指定で割り当てられました。
1955 年には 3.5,7,14,21,28,50,144,1200,5600,10000 Mc 帯がバンド指定で割り当
てられ、非常通信周波数も 4200kc から 4630kc に変更されました。
スポット割当の頃は水晶発振子を揃えて差替えたり、切換えたりで対応していましたが、こ
の頃には開局の準備として、安定な VFO を作ることが一つの大事な要件となっていました。
発振回路はハートレー(Hartley)型、コルピッツ(Colpitts)型が有名です。
図1に示すようにハートレー発振器は LC 共振回路の L にタップを設けてプレート側からグ
リッド側へ正帰還させています。図2のコルピッツ型では LC 共振回路の C を 2 個のコンデン
サーの直列接続で合成することで、プレート側からグリッド側へ正帰還させています。これら
の発振回路の発振周波数は LC 共振回路の共振周波数で決まりますが、実際は共振回路に真空
管の電極間容量や回路配線の浮遊容量などが付加されます。また帰還結合度が大きいので発振
波形の歪も生じやすいです。図3に示すクラップ(Clapp)型発振回路はコルピッツ型発振回路の
増幅部と共振回路の結合度を弱めたものです。図3において、C0 に比べて C1,C2 を大きくす
ることで結合度を下げることができます。また、C1,C2 が大きいと真空管の電極間容量や浮遊
容量の影響を大幅に軽減できます。しかし、C1,C2 を大きくしすぎると帰還量が少なくなって
発振しなくなりますので、高増幅度の真空管が選ばれます。
写真1は 1958 年開局当時の JA3AOP のシャ
ックです。大きなアルミパネルは自作の受信機、そ
の上は送信機とアンテナカップラー、右の棚の下か
ら2段目の黒いケースがクラップ回路の VFO、そ
の上の段は変調アンプで 807 シングル送信機をプ
レート変調していました。一番上の段には自作のグ
リッドディップメーターが見えます。検査当日は局
に備えるべき書類の検査、送信周波数や送信電力、
電波の波形などがチェックされ、いよいよ VFO の
安定度試験になりました。棚から VFO を机の中央
に引出し、ヘテロダイン周波数計でしばらく観測し、
漂動しないことを確認。さらに、VFO のケースの
一辺を持ち上げて斜めに置いても歪で周波数がずれないか、さらに少し持ち上げて机に落とし
ても周波数が変化しないかチェックされました。一連のテスト中はヘテロダイン周波計のビー
ト音をモニターしていますが全く音が出ません。どこかに周波数が飛んでしまったのかと心配
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になりましたが、検査官の方がチェックのため周波計のダイヤルを慎重に少し動かすとビート
音が聞こえ始め、一安心!VFO は一連の試験の初めに設定した周波数をビクともせずに保って
くれていました。検査官から「なかなか安定です」のお言葉をいただいて無事検査終了。めで
たし、めでたし!!
写真2は VFO の写真ですが現在ではダイヤ
ルの目盛板のインクも薄くなってしまいまし
た。中を開けてみると今では珍しくなったマイ
ナス・ビスが目に付きます。
コイルは温度で形状の変化少ないステアタイ
トのボビンを使い、温度で銅線が伸びてもコイ
ル自体の変形が少なくなるようにエナメル線に強いテンションをかけて巻きました。熱源とな
る真空管はコイルとは遠ざけ、アルミ板で遮熱、気流整流板を作って共振回路に影響を与えな
いように配慮しています。真空管は 2 本使っています。発振管とバッファー管です。
写真3はシャーシの下の配線の様子です。い
ろんな温度係数のマイカコンデンサーを求めて、
日本橋を探し回ったことが遠い記憶で思い起こ
されます。当時は、同軸コネクターや同軸ケー
ブルは学生には「高嶺の花」で出力コネクター
は普通の2P コネクターです。コネクターに直
接ハンダ付けの出力トランスは 2 層巻きでステ
ップダウンして低インピーダンスで外部に取り
出しています。熱源を少しでも減らすため電源
部分は別のケースからの供給です。+B 電圧は定
電圧放電管で安定化させています。
あれから 60 年近く経た今では、はるかに安定な高精度 VFO が簡単に得られます。
PLL(Phase Locked Loop)の技術で高精度周波数シンセサイザーを簡単に実現できます。基
準となる周波数源も水晶発振器や温度制御水晶発振器のほか、GPS 受信機を利用して 10 の
-11 乗あるいは 10 の-12 乗の確度を持つ基準周波数発振モジュールを手に入れることが出来
ます。GPS 信号は各 GPS 衛星に搭載されているルビジュームやセシュームの原子時計を元に
分周によって作られています。この信号を基準にして PLL 制御を行う GPS 基準周波数発生器
は原子時計に匹敵する精度、確度を実現できます。
先日、R120RL,R120RM,R120RO,等などロシアの Alexander Popov の無線通信実験
120 周年を記念する局が多く QRV しました。同じ年にイタリアの Guglielmo Marconi もこ
の年に実験を屋外に移し、アンテナを長くし垂直に配置して、一端を接地すると通信距離が大
幅に伸びています。今年はその時から 120 年目となります。
私が無線に興味を持ち開局に向けて受信機や送信機などを作り始めた 60 年前は、無線通信
120 年の歴史の丁度中間点になるわけで、遥かに来たものです。これからも出来るだけ長く無
線通信を楽しみたいと思います。
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2015 Summer
JP3YDL局閉局のあいさつ
JA3DAU/小川豊邦
盛夏の候、皆様にはご健勝のことと存じます。また、平素はレピーター運用にご協力いただ
きありがとうございます。
さて、昭和60年春に開局しましたJP3YDL局は、平成28年3月末をもちまして閉局
することになりましたので報告します。
私たちの先輩諸氏からの多くの助言や多額の寄付により開局できたこと、そして多くの方々
のボランティアにより30年間無休で運用を続けることができましたこと、本当に幸いでした。
JP3YDL局はJARLの委託により管理団体が機器の管理運用を一任されています。
管理の中身は無線設備の普段のメンテナンス、機器の修理更新さらには設置場所の確保等々、
多くの作業とそれに伴う費用が必要です。開局した当時は利用者の多くは3、40代、一声か
ければ大勢が集まれる時代ですからやる気に満ち、活発な運営が行われていました。その後、
新しくアマチュアー無線を始める人の減少と携帯電話の普及など、他の通信手段が身近になる
につれ徐々に利用の機会は低下しますが設備を維持するためにやらなければならないことに変
わりはありません。こうした管理の問題と別に、技術的な面において法制度の変更により現用
中の機器の継続使用が難しくなっていることも閉局の理由になりました。
話は前後しますがJP3YDL局の開設時の申請理由にデジタル通信の実験目的としてのレ
ピーター利用を掲げています。すでに当時のVHFでは周波数の占有がひどい状態にあり、一
部で始まっていたパケット通信の実験も不自由していましたからレピーターを介して遠距離通
信できればと考えていました。この試みはパケットの送受タイミングが合わず成就しませんで
した。しかし、VHFと違う快適なレピーター通信は呼べば答えてくれる便利なツールとして
昼夜大いに利用されました。
開局から10年後、多くの建物が倒半壊した阪神淡路大震災ではレピーターを設置させてい
ただいていた廣田氏(JH3BYX)も被災され休止を余儀なくされたのですが、故小山氏(J
A3ATR)の協力で日本板ガラスの研究施設に仮設置がJARLの許可を得て速やかに復帰
できたのは幸いでした。おかげで各局間の連絡がスムーズに行えるようになり不安な時期でし
たが互いの声を聴けることで気持ちの安心に繋がったと思います。
長い間には良い思い出ばかりではありません、サービスエリアの確認目的とはいえ定められ
た設置場所を移動したためOMからお叱りを受けたことや、雨水が原因で機器を台無しにたこ
とも。それでも、今日まで運用を続けることができたのは阪神クラブの協力あってのことと、
感謝の他ございません。
最後に、現在の管理団体構成員の各局、また、設置場所に協力して頂いた多田氏(JH3S
OB)、そして度々のレピーター保守に関わられた全ての皆様に謝意を申し上げます。
「構成員名簿」(*印のある方は ex 阪神クラブ員です)
1. 間世田 是方氏 JA3ARC*
2. 廣田 隆夫氏
JH3BYX
3. 中出 真澄氏
JA3AVO*
4. 前川 眞行氏
JA3BTW*
5. 亥角 末喜氏
JA3CNZ*
6. 山田 重夫氏
JA3TCQ
7. 梶本 久一氏
JA3SY*
8. 黒江 俊晴氏
JA3JND
9. 小川 豊邦
JA3DAU
(故)水田 悦男氏 JA3AWY
平成27年盛夏
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JP3YDL局管理団体代表 小川豊邦
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2015 Summer
26 年度活動報告
新年会
平成27年1月24日(土)18時から 西宮市 白鹿クラシックス 参加者 12 名
参加者 JA3AOP,JA3JND,JA3KIO,JA3TIP,JA3TZT,JE3KST,JH3BYX
JH3JSJ,JJ3TBB,JO3JYE,JO3VYZ,JR3SZZ
関西ハムシンポジューム
平成27年2月1日(日)9時 30 分から 尼崎市 ARIC
総会後懇親会等
平成27年5月24日(日)17時から 西宮市 豆助 参加者 13名
参加者 JA3ZK,JA3AOP,JA3JND,JA3KIO,JA3TIP,JA3TZT,JE3KST
JH3BYX,JH3JSJ,JJ3TBB,JL3WXS,JN3QNG,JO3VYZ
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2015 Summer
関西ハムの祭典
平成27年7月18日(土)~19 日(日)池田市
屋内展示・販売ブースを確保し、無線機材などのリサイクルに協力いたしました。
二日間の販売額は 87,320 円 そのうち 6,000 円を阪神クラブにご寄附いただきました。
JARL主催コンテスト
クラブ対抗部門
平成26年度JARL登録クラブ
対抗年間順位が発表され、年間総合
順位の地域クラブにおいて第三位
の成績をおさめ賞状を頂きました。
27年度も ALL JA、AACW では
好成績が期待できるスタートを切
ることができています。例年課題の
フィールドデーコンテストを頑張
り更なる上位を目指しましょう。
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2015 Summer
阪神クラブ例会のご案内
定例ミーティング
日時:毎月第四土曜日 19 時~21 時
場所:西宮市立勤労会館
西宮市松原町2-37
ビアガーデンミーティング
日時:平成27年8月22日 18時~
場所:芦屋モノリス
芦屋市大桝町 5-23
Tel.0797-38-3355
各種コンテスト参加結果報告
オール兵庫コンテスト 平成27 年1月4日(土)
県内局電信電話マルチオペマルチバンド部門 1位 JA3YAA/3
(OP:JA3KIO,JE3KST,JJ3TBB,JL3WXS,JN3QNG,JR3SZZ)
県内登録クラブ対抗 1位
(個人局参加:JA3AOP,JA3JND,JA3TZT,JH3BYX,JO3JYE,JA4EUF)
オール JA コンテスト 平成27年4月25日21時から(土)26日(日)21時まで
電信電場部門マルチオペオールバンド(XMA) JA3YAA
淡路シャック(1kW固定局)から参加 結果はまだ公表されていません
参加者:JA3AOP,JA3KIO,JL3WXS,JN3QNG, JO3JYE,JR3SZZ
関西 VHF コンテスト 平成27年5月9日(土)21時から10日(日)15時まで
JA3YAA/3 神戸市灘区天狗岩付近より参加 (OP:JE3KST,JJ3TBB,JR3SZZ)
結果はまだ公表されていません。
ALL ASIAN DX コンテスト(CW)
平成27年 6 月 20 日(土)9時から 22 日(月)9時 淡路シャック(1kW 固定局)
参加者:JA3AOP,JA3KIO,JJ3TBB,JO3JYE
6m&Down コンテスト
平成27年7月4日(土)21時~7月5日(日)15時 淡路カントリーガーデン
JA3YAA/3(50W 移動局)
参加者: JA3JND,JE3KST,JH3BYX,JH3JSJ,JJ3TBB,JR3SZZ
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2014 年度
コンテスト参戦報告
JR3SZZ/三枝義典
JA3YAA マルチオペでの運用状況、成績を以下のとおりご報告いたします
コンテスト
名
羽曳野
オール JA
関西 VHF
宮崎
神奈川
石狩後志
関ハム
6&D
オール滋賀
大分移動
フィールドデー
オール佐賀
AA-SSB
XPO
愛地球博
全市全郡
オール九州
オール兵庫
開催日
2014.4.20
2014.4.26
2014.5.10
2014.6.8
2014.6.7
2014.6.7
2014.6.21
2014.7.5
2014.7.21
2014.7.26
2014.8.2
2014.8.30
2014.9.6
2014.9.15
2014.9.22
2014.10.11
2014.11.23
2015. 1.4
交信数
98
1979
299
9
45
7
313
708
103
7
744
14
373
583
209
1731
26
504
結果(M/M) QTH
備考
7MHz2 位
8位
管内 1 位
入賞圏外
県外 4 位
管外 2 位
マルチ OP1 位
3 エリア 1 位
県外 1 位
コンテスト外
入賞圏外
2 位(賞外)
M/S 3 位
3 位(賞外)
PMA1 位
6位
6 位(賞外)
県内 1 位
シングルオペ
6名
3名
2名
3名
2名
4名
6名
2名
2 名弾丸ツアー
4名
2名
3名
5名
3名
8名
2名
6名
大阪市西淀川区
淡路固定
六甲山上
六甲アイランド
六甲アイランド
六甲アイランド
六甲アイランド
淡路カントリーガーデン
西宮 東六甲展望台
湯布院 大分
六甲アイランド
六甲アイランド
六甲山上
六甲アイランド
六甲アイランド
淡路固定
六甲アイランド
六甲アイランド
2014 年度は前年よりエントリー数が減ってしまいました。それでも入賞率は高かったかも
しれません (ベテランコンテスター TBB,JYE のおかげ?)
個人運用とマルチオペでは、違った面白味があります。各自の得手不得手を補いながら連携
が深まっていきます。皆様の参加と FB な移動地のご紹介をお待ちしています。
コンテスト以外の移動サービスなども喜ばれますね
(独り言)
また、電波の飛びよりも近場の六甲アイランドの移動が増えたのは 体力の衰えかな?
機材準備が 少し億劫になってきました Hi
JARL 阪神クラブ(JA3YAA
JARL 兵庫県支部登録番号
27-1-1)
http://www.jarl.com/ja3yaa/index.html
代表者 杉山 曉(JA3AOP) ja3aop アットマーク jarl.com
会費納入先 ゆうちょ銀行振替口座 01110-3-68850 JARL 阪神クラブ
入会金 1,000- 年会費 2,200ゆうちょ銀行の口座をお持ちのかたが、ゆうちょ銀行 ATM またはゆうちょダイレクトを
利用して阪神クラブ振替口座に送金される場合、送金手数料は無料になります。
※
ゆうちょダイレクト扱いは月 5 回まで無料、6回目以降は113 円
The JARL Hanshin Club NEWS
13
2015 Summer