は じ め に 校 長 韮 澤 弘 志 本校は、優れた技術者の育成と地域の発展に貢献することを使 命としています。 この使命を達成するため、様々な活動を積極的に展開するとと もに学校改革に取り組んできました。この冊子は、平成19年度の 本校の活動内容と自己点検結果をとりまとめたものです。本校の 活動の現況をごらんいただくとともに、お気づきの点をご指摘頂 ければ幸いです。 新しい時代に対応した人材の育成と地域の発展のため、教職員 一同全力を挙げて努力する所存ですので、ご支援・ご協力のほど お願い申し上げます。 平成20年10月 目 次 1 運営 1.1 主な活動内容1 1.2 自己点検結果 4 2 教務関係 2.1 授業改善への取組み 5 2.2 カリキュラム改善への取組み 7 2.3 2年連続で知的財産教育実験校に指定 7 2.4 研修旅行 8 2.5 学校行事日 8 2.6 新入生の合宿研修 9 2.7 入学試験 9 2.8 成績および及落判定 10 2.9 オープンキャンパス、なるほど体験科学教室等の実施 10 2.10 インターンシップ(学外実習) 12 2.11 平成19年度5年生卒業研究テーマ 16 2.12 自己点検結果 20 3 専攻科関係 3.1 入学試験と入学者の確保 21 3.2 専攻科教育の充実 21 3.3 学修単位の実施 23 3.4 インターンシップ 23 3.5 学会発表 24 3.6 学位申請 24 3.7 平成19年度専攻科2年生特別研究テーマ 24 3.8 平成19年度進路 25 3.9 専攻科棟の有効利用 26 3.10 自己点検結果 26 4 外部評価関係 4.1 日本技術者教育認定機構(JABEE)による「地域環境デザイ ン工学」教育プログラムの審査 27 4.2 大学評価・学位授与機構による専攻科の審査 27 4.3 自己点検結果 27 5 厚生補導関係 5.1 学生会活動 28 5.2 クラブ活動 29 5.3 ロボットコンテスト、プログラミングコンテスト、デザインコ ンペティション 32 5.4 講演会 33 5.5 交通安全 34 5.6 補導 35 5.7 修学支援 35 5.8 進路指導関係 35 5.9 自己点検結果 36 6 寮務関係 6.1 概要 37 6.2 入寮選考 37 6.3 生活指導 37 6.4 食事 37 6.5 全号館耐震改修工事完了 38 6.6 主なイベント等 38 6.7 自己点検結果 42 7 各施設の活動 7.1 地域共同テクノセンター 43 7.2 情報処理教育センター 47 7.3 図書館 50 8 国際交流関係 8.1 本校外国人留学生との交流 55 8.2 中国上海電機学院との交流 57 8.3 自己点検結果 59 9 人権教育活動 9.1 平成19年度の活動 60 9.2 人権講演会 60 9.3 平成19年度近畿地区高等専門学校人権教育連絡協議会 62 9.4 人権に関する新入生アンケート 63 9.5 学生相談室 68 9.6 自己点検結果 69 10 広報活動(情報企画委員会) 10.1 ホームページ 70 10.2 広報活動 70 10.3 学内広報 71 10.4 自己点検結果 71 11 教員の研究活動 11.1 調査方法 72 11.2 教員の研究業績 75 12 学内組織 134 1 運 営 1.1 主な活動内容 1.1.1 大阪大学基礎工学部と交流協定締結 大阪大学基礎工学部・大学院基礎工学研究科(戸部義人 基礎 工学研究科長・基礎工学部長)と教育及び学術研究上の協力関係 を推進するために教育研究交流協定を結び、10月30日(火)に大 阪大学にて調印式が行われた。 調印式には大阪大学から戸部基礎工学部長、田谷正仁教授、佐 藤宏介教授らが、また本校からは韮澤校長、高木浩一副校長、藤 本晶教務主事、山口利幸専攻科長らが出席し、教員や学生の緊密 な交流推進を確認した。 調印後韮澤校長と握手する戸部基礎工 学研究科長・基礎工学部長(右) 今回の協定締結で、大阪大学基礎工学部・基礎工学研究科との間で教員・研究者の交流、専攻科 修了生の大学院推薦入学に道が開けることになる。 1.1.2 紀陽銀行と連携協力に関する協定の締結 株式会社紀陽銀行(片山博臣 頭取)との間で地域経済の活性化に共同で貢献することを目的と する連携協力協定を結び、3月3日(月)に紀陽銀行本店にて協定書の調印式が行われた。 協定の主な内容は企業等からの技術相談対応、企業等からの共 同研究等の推進、高専発ベンチャーの創出・推進、連携プロジェ クトの推進、相互の人材交流、その他連携活動に寄与する事項の 推進等である。今後は、連携・協力に関する窓口をそれぞれ設置 し、相互に協議・情報交換等を行う予定である。今回の協定締結 により、技術相談や共同研究等及び地域における企業に役立つ情 協定書を持つ韮澤校長と片山頭取(左) 報を共有すること等を通じて、連携を強化し地域経済の活性化に 貢献することを目指すことになる。 1.1.3 和歌山県教育委員会と連携協力に関する包括協定を締結 和歌山県教育委員会(山口裕市教育長)との間で、工業高校か ら本校への編入学の推進、実験実習・授業の相互協力の推進、教 員・学生・生徒の交流の推進等を骨子とした連携協力協定を結び、 11月8日(木)に和歌山県庁で調印式が行われた。 協定締結により、個性的な人材を県内に輩出してきた工業高校 と、ロボコンで好成績をあげる等、全国的な実績のある和歌山高 専が協力することになり、和歌山県の工業教育の充実に繋がるも 握手をする韮澤校長と山口教育長(右) のと期待される。また中学卒業生に技術者教育を行う点では高専も工業高校も同じであり、今回の 協定締結を機に、工業高校との間で編入学枠の拡大、実験実習の相互教育、教員・学生の交流はも とよりロボットフェスティバルや公開講座等の共同開催等を一層進めることになる。 1.1.4 諮問委員会開催 10月29日(月)に平成19年度第一回諮問委員会(委員長:平田 健正和歌山大学システム工学部長)が開催された。韮澤弘志校長 の挨拶に引き続き高木浩一副校長より前回の諮問委員会の指摘事 項に対する対応と学校の現状について説明があり、その後将来構 想検討WGの米光裕教授が本校の将来構想案の説明を行い、平田 委員長の議事で意見交換を行った。 委員からは「育てるべき人材像をもっと整理した方が良い」、 挨拶する平田委員長(第一回) 「入学志願者対策としては、将来像が見えるようにPRすべき」、 「もっと地域に貢献して欲しい」 、 「技能ができる技術者養成に期待している」等多くの指摘がなさ れた。 また3月11日(火)には、二回目となる諮問委員会を開催し、前回議論となった本校の育成する 技術者像を米光裕将来構想検討委員長が、これまでの検討結果を中心に説明し、平田委員長の議事 の下に意見交換を行った。諮問委員からは「卒業生像を示す図が判りにくい」 、 「学生寮の存在を特 色としてもっとアピールすべきでは」等多くの指摘がなされるなど、活発な意見交換がなされ、有 意義な委員会となった。 諮問委員 和歌山大学システム工学部長 平田健正 氏 御坊市長 柏木征夫 氏 大阪大学工学部長 豊田政男 氏 和歌山県企画部長 森 崇 氏 和歌山県工業技術センター所長 山口正之 氏 和歌山高専産官学技術交流会会長代理 松山弘樹 氏 和歌山高専後援会長 田和清文 氏 和歌山高専同窓会長 谷本盛男 氏 将来構想を説明する米光教授 1.1.5 文部科学省特別教育研究経費事業「高専独自のAO入試の確立と他高専への展開」 3月10日(月)に和歌山マリーナシティ内の「わかやま館」において「 『高専独自のAO入試の 確立と他高専への展開』−高専の利点と特色を生かした学生募集の実現へ−」の報告会を開催し、 全国の28の高専や大学から50名が参加した。 この事業はこれまで本校が独自に開発し、実施してきたAO(体験実習選抜)入試をさらに発展 させ、他高専へ展開する目的で平成19年度特別教育研究経費事業 として予算処置を受けて、16高専の28名のメンバーで調査研究を 進めてきた。 最初に本校の韮澤校長が「平成17年度から独自の体験実習選抜 を取り入れて、学習意欲の高い学生を選抜できています。まだま だ解決すべき課題がありますが、今回の報告会での議論が、より よい体験実習選抜の実現に繋がればと期待します。 」と、引き続 挨拶する河村高専機構理事 いて国立高等専門学校機構の河村潤子理事が「今回の報告会でこ れまでの調査研究の成果が報告され、この事例が高専全体で検討されることは非常に意味のある取 組だと思います。 」と挨拶があり、報告に移った。 報告の最初に事業を進めてきた本校の藤本晶教務主事が事業の目的と概要を説明し、続いて本校 と同様の入試を実施している神奈川工科大学の斉藤貴教授から同大の入試のしくみや方法について 説明があった。 その後の分科会の報告では、①「AO(体験実習)選抜の狙いと位置づけ、他の入試との棲み分 け」について樫原恵藏准教授が、②「事前提出分を含む小論文審査のテーマと採点基準・方法」に ついて和田茂俊准教授が、③「体験実習のテーマと採点基準・方法」について塩路修平准教授、そ して④「他機関でのAO入試の調査」について舞鶴高専の宮野敏男准教授が報告を行った。意見交 換では入試という関心の高いテーマとあって、 「今後の高専の入試のあり方や狙いは?」等多くの 質問やコメントが出され、予定の時刻をオーバーする白熱した議論となった。 1.1.6 第二回教員表彰実施 4月3日(火)に本校で第二回目となる教員表彰を行った。 この表彰は、教育・研究活動、学生指導、社会貢献等に顕著な 功績をあげた教員を表彰している。 この日表彰されたのは、平成18年度に教育方法で顕著な業績を あげた機械工学科の津田尚明助教、および一般科目の中出明人講 師、それに平成18年度の全国高専ロボコン大会で準優勝を果たし たチームを指導した電気情報工学科の山口利幸教授、そして博士 の学位を取得した物質工学科河地貴利准教授である。 表彰される山口教授 この日は高専間人事交流で不在の河地准教授を除く3名に韮澤校長が賞状を手渡し、 「高専を取 り巻く環境は厳しさを増しますが、これからも各個人が努力を続けて、本校をよりよい学校にして 下さい。」と受賞者を激励した。 1.1.7 新任研修会を開催 4月3日(火)に本校FD委員会主催の新任教職員研修会を実施した。 今春本校に赴任したのは機械工学科の中井裕教教授、電気情報工学科の佐久間敏幸教授、直井弘 之助教、環境都市工学科の原忠助教、玉置佳史総務課長、西村暁子図書係長、総務課の石橋孝美の 7名で、このうち5名が受講した。 最初に藤本晶FD委員長が本校の概要や特色を紹介し、社会人・教員としての心得やマナー等に ついて説明し、続いての奥田道夫事務部長が就業規則や服務規定等について、職務専念義務や守秘 義務等の具体例を挙げながら詳しく説明した。 また9月18日(火)に第二回新任教員研修会を開催し、今年度 赴任した教員ら5名が参加した。藤本晶FD委員長の「学生に研 究を指導する高等専門学校では教員自身の研究経験が必須となる。 また研究費を支給されている以上、成果を社会に還元する義務も ある。 」の挨拶の後、山口利幸専攻科長が高専における研究の意 義や本校を取り巻く研究環境等について説明し、米光裕地域共同 熱心にメモを取る参加者 テクノセンター長が和歌山県下の研究機関を取り巻く状況や学外 への窓口となっている地域共同テクノセンターの役割を紹介した。 さらに2月1日(金)に豊橋技術科学大学高専連携室長で中 央教育審議会大学分科会高専特別委員会委員の青木伸一教授を講 師に招いて講演会を開催した。青木氏は「技術者教育における 高専・技科大の役割と課題−中教審の報告を兼ねて−」と題して、 日本の技術者教育を支える高専と技科大の連携を中心に、中教審 の動向を交えながら講演された。 講演する青木教授 1.1.8 中学校長との懇談会開催 6月12日(火)に和歌山県中学校長会の前橋喬校長ら県下8ブロックの進路指導部長を本校に招 いて、中学校長と本校との第二回目の懇談会を開催した。懇談会では本校の概要、入試の種類やそ の方法を紹介し、意見交換を行った。今回は技術者教育に対する考え方や進路の状況、そしてAO 入試の方法等で意見交換を行った。 1.1.9 業務調査票に基づく目標設定と面談 これまでに引き続き、全教員を対象に業務調査票の記入と目標設定に基づく面談を実施した。面 談は企画会議のメンバーが学科毎に分担し、各教員と面談して、教員自身の改善点や努力目標につ いて話し合うとともに学校運営に対する要望などを聴取した。 1.2 自己点検結果 大阪大学工学部との協定に続いて、同学基礎工学部とも協定を結ぶことができ、本校の卒業生の 進路の選択肢を広げることができた。また和歌山県教育委員会とも協定を結び、工業高校からの編 入生の受け入れを推進することで、工業高校と連携した新しい技術者教育の実践の足場をつくるこ とができた。さらに県内大手銀行である紀陽銀行とも協定を結び、県内企業との連携を進める上で、 強力なパートナーを得る事ができた。このように平成18年度に引き続き、対外的な協定締結を積極 的に行った。これらの協定を具体的な成果に結び付けることが今後の課題となる。 また2回の諮問委員会を通じて広く学外識者の意見を聞き、それらの意見を継続的に学校運営に 反映させている。さらに昨年に引き続き中学校長会との会合を開催することにより、入口である中 学側との連携を密にできている。 内部活動では教員表彰を継続して行い、教職員の職務精励に対する動機付けを図っている。また 新任教職員に対する研修も組織的に実施している。さらに全教員を対象とした業務調査票に基づく 業務改善に対する動機付けを続けており、教職員の自己研鑽を図っている。 2 教 務 関 係 高等専門学校は、中学卒業生に5年間、専攻科を含めると7年間の技術者一貫教育を行うユニー クな制度の下に運用されている学校である。学生のほぼ全員が将来の技術者として卒業している。 このように学校の目的が「技術者の養成」と明確に限定されているため、そのアドミッションポリ シーや教育内容も明確に定めることができる。このような高等専門学校の目的に沿った入試や教育 ができるように、今年度も種々の改善や新たな事業への取組みを続けてきた。 平成19年度は、本校が独自に開発し、平成16年度(17年度入学者)から実施している体験実習選 抜入試の改善と普及活動に対して、文部科学省から特別教育研究経費事業「高専独自のAO入試の 確立と他高専への展開」に認定され、予算処置された。そして全国の国公私立高専と共同でこの事 業を推進することができ、成果を3月10日(月)に和歌山マリーナシティのわかやま館で報告す ることができた。平成19年度から体験実習選抜と銘打たれたこの入試は、今後も改善を続けながら、 和歌山高専はもとより高専の特色として続けて行く所存である。 授業の改善では、これまで同様教員同士による授業参観、保護者による授業参観、そして学生対 象の授業アンケートや教務スタッフと学生との懇談会を通じて引き続き活動を続けている。これら の施策が形式に終わらないよう、結果を有効に活用して改善に繋げて行きたい。 学生の及落判定に関しては、平成19年度末では計35名が次の学年に進級できなかった。これは平 成17年度の17名、18年度の22名に比べて増加している。学生の学力の低下だけでなく、そのような 事態への教員の対応が不十分なことも原因と考える。補講のやり方を始め、授業の進め方、学生へ の対応の仕方を含めて、今後議論を続けて行きたい。 以下に平成19年度に取り組んだ主な施策を列挙する。 2.1 授業改善への取組み 土曜参観保護者参加状況 クラス 人 数 クラス 2.1.1 保護者土曜参観の実施 1A 38 4A 仕事を持っている保護者も参加できるよう、参観日を土曜に 1B 45 4B 1C 40 4C 設定して欲しいという後援会からの要望を受けて、平成18年度 1D 36 4D は12月2日(土)に初の土曜参観を実施したが、その結果分析 2A 18 5A 2B 11 5B から年度始めに近い時期に参観を実施してはということになり、 2C 10 5C 平成19年度は6月23日(土)に実施した。今年度は、昨年度の 2D 9 5D 3A 10 計 133名を大きく越える306名もの保護者の参加があった。 3B 6 この授業参観を通じて、多くの保護者の方に本校の授業を生 3C 8 3D 8 人 数 13 6 11 15 6 5 6 5 306 で見ていただき、理解を深めていただいたものと考える。また 参加者が増えることで、学生の出身地が広い範囲に及んでいる本校では普段実現が難しい学科別及 びクラス別の保護者の集まりや教員との懇談が、教育部会を中心とする後援会の協力の下に実現で きた。今後も後援会の支援をいただきながら授業参観を有効に活用できるように模索を続けたい。 2.1.2 教員による授業参観 平成19年度も学内で授業を行っているすべての常勤および非常勤教員を対象に、授業の改善を目 指して教員同士による授業参観と懇談を実施した。各教員の授業を2名の教員が参観し、授業につ いて優れている点および改善を要する点をチェックし、参観後に授業担当者との懇談を通じて授業 の改善を促した。これらの過程は「授業参観報告書」および「授業改善報告書」として書面にまと めている。 2.1.3 学生からの意見聴取 学生が授業に対してどのような印象を持っているかも重要である。各授業の終了時点(前期科目 なら前期末、通年および後期科目なら年度末)に授業アンケートを実施し、その結果を授業担当者 に示してコメントを記入してもらった上で公開している。授業アンケートの実施と平行して、教務 主事・主事補が1 〜 3年生の学生と面談し、直接意見を聞いている。面談する学生は、寮生、通 学生、男女、成績等の条件を考慮してクラス担任が選出した10名程度である。集まった意見は教務 委員会に開示し、必要なものは各授業担当者に戻して改善に役立てている。 2.1.4 学修単位の導入 本校では高専への学修単位(国際標準単位)の適用開始以来、その導入を積極的に進めているが、 授業の2倍の自宅学習時間を確保する必要があることや、90分授業を通常より3回多い18回実施す る必要があることが障害となって、導入科目数を増加出来ていない。この学修単位導入の理由の一 つが「学生、教員双方の時間的ゆとりの確保」と、出来たゆとりを利用した「外部教育機関の単 位の取得促進」であったが、学生が時間的ゆとりを感じていないのが実状である。運用を工夫して、 高等教育機関に相応しい国際的に通用する単位として、導入科目数を増やせるように教務委員会で 議論を続けて行きたい。 平成19年度に本科に導入した学修単位は下表の通りである。なお専攻科については平成18年度の 学修単位導入以来、すべての単位を学修単位として運用している。 平成19年度に実施した学修単位科目一覧 学科(コース) 機械工学科 科 目 区 分 必修科目 選択科目 専門科目 必修科目 電気情報工学科 専門科目 選択科目 物質工学科(物質工学コース) 専門科目 必修科目 物質工学科(生物工学コース) 必修科目 環境都市工学科 専門科目 選択科目 学年 5 5 4 4 4 4 5 5 5 5 5 5 4 4 4 4 5 5 授業科目 応用数学 材料強度学 電子工学 電気磁気学 メカトロニクス 数値解析 回路網理論 情報科学 合成化学 反応工学 分子生物学 培養工学 応用物理 測量学 環境計画学 環境科学 環境地盤工学 数理計画学 単位数 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1 1 1 1 1 1 2.2 カリキュラム改善への取組み 2.2.1 特別英語(イングリッシュキャンプ) 平成19年度も夏休みの英語合宿「特別英語」を舞鶴高専と合同で実施した。今年度は和歌山高専 を会場に行う予定であったが、校舎の大規模改修と重なったた め、舞鶴高専での開催となった。今回の参加者は4名で、内訳 は右表に示す。日程は8月27日(月)〜 31日(金)の5日間で、 専攻名 メカトロニクス工学 エコシステム工学 合 計 学年 1 1 人数 3 1 4 本校から参加した専攻科生4名には、単位互換協定に基づいて 全員に舞鶴高専から単位が認定された。 2.2.2 ショートホームルームの実施 保護者からの要望により昨年度から低学年を中心に朝のホームルームを実施している。導入2年 目となる平成19年度には、ほぼすべてのクラスで朝のショートホームルームが導入され、担任と学 生との連絡を密にするのに役立っている。保護者からは「先生にあまり準備してもらわなくても、 朝学生の顔を見てくれるだけでありがたい。 」といった声が出るなど、ショートホームルームに対 して好意的に見てもらっている。学生へのきめ細かな対応の一環として続けて行きたい。 2.3 2年連続で知的財産教育実験校に指定 昨年度に引き続き2年連続で、高等専門学校における「産業 財産権教育協力実験校」に指定され、予算処置された。今回の テーマは「知的財産権と企業戦略」で、外部の講師による講演 や授業を中心に、より充実した知的財産教育を提供できた。事 業で実施した講演会等の講師とテーマは以下の通りである。 第一回セミナーの様子 第一回 7月5日(木) 「知的財産権法概説−特許法を中心として」 第二回 7月5日(木) 「企業と知的財産」 第三回 7月12日(木) 「リサイクル品は特許権を侵害するか?」 第四回 10月2日(火) 「特許のしくみ:よき発明者になるために」 また後学期には、専攻科生を対象に以下のテーマで授業を行った。 10月:1回目「市場と競争と知財権という独占権」 「不正競争防止法」 2回目「独占禁止法21条の知的財産権の除外規定との関係」 3回目「下請法・景品表示法」 「著作権法」 4回目「意匠法」 「商標法」 11月:「実用新案」と「特許」について 12月:「特許検索並びに特許明細書の作成指導」 「特許検索、特許明細書の作成」 1月:「弁理士による作成した特許明細書に基づく個別評価指導」 2.4 研修旅行 研修旅行は平成16年度から第4学年に学科別で実施している。平成19年度の行き先は機械工学科、 物質工学科、環境都市工学科が北海道、電気情報工学科が台湾で、いずれも学校行事日に実施した。 学科別の実施を始めてから4回目となり、ようやく定着してきた感がある。 環境都市工学科(北海道) 電気情報工学科(台湾) 2.5 学校行事日 今年も前期末試験終了後の2日間を学校行事日に設定し、外部講師による講演会や工場見学、ス ポーツ大会や研修旅行を実施した。2日間に実施された行事を以下に示す。 学校行事日実施行事 学年 クラス 1年 日 時間 午前 10月2日 (火) 午後 A 行事 場所 B 行事 場所 C 行事 場所 現場見学(冨上)11:00 〜 16:00 関西国際空港及びイオン(大阪府泉佐野市) D 行事 場所 現場見学(靏巻)10:00 〜 15:00 関西国際空港及びりんく うタウン(大阪府泉佐野市) 企業見学(青山・謝)10:00 〜 11:30 住友金属 和歌山製鉄所(和歌山市) 10月3日 (水) 午前 企業見学(青山・謝)13:30 〜 15:00 花王(株)和歌山工場(和歌山市) エイズ講座 時間:9:30 〜 10:30 場所:階段教室 講師:御坊保健所 総務健康安全課 丸山英一 氏 午後 体育大会 時間:13:00 〜 場所:第1、第2体育館、野球場 行事 A 場所 2年 B 行事 場所 C 行事 場所 D 行事 場所 行事 A 場所 B 3年 行事 場所 D 行事 場所 B 行事 場所 C 行事 場所 D 行事 場所 A 行事 場所 B 行事 場所 C 行事 場所 D 行事 場所 研修:ユニバーサルスタジオジャパン(桑原、後藤、塚本、田邉、吉田) 時間:10:50 〜 16:00 ホームルーム 時間:13:00 〜 16:00 車中および3A教室 企業見学(平山)10:00 〜 16:00 関西電力南港発電所(大阪市) 広川町風力発電所(広川町) 企業見学(岩本)10:00 〜 12:00 行事 場所 本州化学工場(株)和歌山工場(和歌山市) 行事 5年 企業見学(福田)10:30 〜 12:00 花王(株)和歌山工場(和歌山市) C A 場所 4年 絵画教室&写生会(桑原) 時間:9:00 〜 16:00 講演場所:専攻科棟2階3階 写生会場所:本校校内および学校周辺 講師:坂本由捷 氏 ホームルーム 時間9:00 〜 12:00 3A教室 映画鑑賞 時間9:00 〜 12:00 3B教室 企業見学(岩本)12:00 〜 14:30 マリーナシティー 人権講演会 時間:13:00 〜 14:30 場所:階段教室 講師:重松正史 教員 コース説明会 時間:9:30 〜 11:00 3C教室 ホームルーム 時間:10:00 〜 12:00 3D教室 現場見学(久保井利)10:30 〜 15:00 神戸港及び震災メモリアルパーク等 研修旅行(9/29 〜 10/2 北海道:津田、三原) 個別指導日 研修旅行(9/30 〜 10/3 台湾:森、山口) 研修旅行(9/30 〜 10/2 北海道:楠部、山川) 個別指導日 研修旅行(9/30 〜 10/3 北海道:小池、原) 卒研中間発表会 9:00 〜 15:45 場所:多目的実験室(2A教室) 年金セミナー(伊藤) 時間:10:00 〜 11:30 場所:階段教室 講師:和歌山社会保険事務局 年金広報員 松下忠三郎 氏 知財セミナー(伊藤) 時間:13:00 〜 14:30 場所:階段教室 講師:有古特許事務所 弁理士 佃 誠玄 氏 ビデオ鑑賞 9:00 〜 11:00 場所:視聴覚教室(2B教室) ビデオ鑑賞 13:00 〜 15:00 場所:視聴覚教室(2B教室) 卒研中間発表会まとめ 10:00 〜 15:00 場所:5C教室 卒研中間発表会 場所:専攻科棟2F(4D教室) 2.6 新入生の合宿研修 4月6日(金)〜 7日(土)の2日間、例年通り日高郡由良町にある白崎少年自然の家を会場 に新入生特別教育活動を実施し、新入生167名と教員10名が参加した。昨年度に引き続き「和高専 での学習の仕方」や「シラバスの使い方」の研修や専攻科生との交流会、そしてウォークラリーを 実施した。帰路、道成寺に立ち寄り、国宝の千手観音の見学や安珍清姫の絵解き説法を受け、学生 達は地域の文化に親しんでいた。 2.7 入学試験 2.7.1 AO(体験実習選抜)入試 平成16年度に導入したAO入試を12月22日(土)に実施した。今回からは前回まで行っていた書 類審査を廃止し、志願者全員が体験実習による選抜を受験できるように変更した。今回の応募者は 138名で定員(各科8名)に対する倍率は4.3倍となった。受験生は、学科別に定められたテーマに 基づく体験実習に臨み、機械工学科7名、電気情報 平成20年度AO(体験実習選抜)入試 学 科 機械工学科 電気情報工学科 物質工学科 環境都市工学科 工学科9名、物質工学科7名、環境都市工学科8名 の計31名が合格となった。 今回の体験実習および小論文のテーマを右表に示 体験実習テーマ 棒のたわみ 合成抵抗と計算と回路シミュレータ 水溶液の性質 立体把握〈ブロックを使って考えよう〉 す。 2.7.2 推薦入試および学力入試 推薦入学 試 験 を1月27日(日)に 実 施 し、機 械 平成20年度入学試験状況 《学校長推薦選抜》 工学科19名、電気情報工学科24名、物質工学科23名、 環境都市工学科19名の計85名(定員(各科12名)に 対する倍率は1.8倍)が受験し、機械工学科、電気 情報工学科、物質工学科がそれぞれ13名、環境都市 学 科 名 機械工学科 電気情報工学科 物質工学科 環境都市工学科 計 受験者数 19 24 23 19 85 倍率 合格者数 入学者数 1.58 13 13 2.00 13 13 1.92 13 13 1.58 12 12 1.77 51 51 受験者数 28 42 43 30 143 倍率 合格者数 入学者数 1.40 20 20 2.10 20 20 2.15 20 20 1.50 20 20 1.79 80 80 《学力選抜》 工学科が12名の計51名が合格した。 推薦入試に続いて2月24日(日)に学力入試を実 施した。前回までの試験会場に加えて、橋本会場を 加えた6会場で試験を実施した。受験したのは機械 学 科 名 機械工学科 電気情報工学科 物質工学科 環境都市工学科 計 工学科28名、電気情報工学科42名、物質工学科43名、環境都市工学科30名の計143名(定員(各科 24名)に対する倍率1.8倍)であった。選抜の結果、各科20名の計80名が合格した。 体験実習選抜、推薦、および学力入試をあわせた全体の入試倍率(定員に対する重複受験者を除 いた志願者数の割合)は1.6倍であった。 2.8 成績および及落判定 平成19年度末の成績判定会での判定の結果、一昨年度の17名、昨年度の22名よりも13名多い35名 の学生が留年となった。少子化等による入試倍率の低下により、入学者の平均学力は確実に低下し ている。しかし学生の平均学力の低下は本校だけの現象ではない。そのような学生の学力低下に対 応するのも教員の使命である。単に学生の学力のせいにするのでは無く、学生の学力向上のために 更なる工夫ができないか?そのような努力をどれだけ続けられるかということで、個々の教員の力 量が問われていると言える。授業の題材の選定、授業の進め方、補講のやり方、学生への対応、動 機付けの仕方を含めて、今後改善の余地を探ってゆきたい。その意味でも、平成20年度の特別教育 研究経費事業に本校が申請した「高等専門学校独自の技術者教育の確立へ−きめ細かな教育で入学 者全員卒業を目指して−」が認められ、予算処置されたことは、この問題の解決策を探る上で大き な力となると考える。他高専の方々の力を借りて、この問題にも積極的に取り組んでゆきたい。 2.9 オープンキャンパス、なるほど体験科学教室等の実施 2.9.1オープンキャンパス 昨年度に初めて9月に実施した「オープンキャンパス」を、平成19年度も同じ時期に実施した。 昨年度は「きのくにミニロボコン大会」と同日に実施したが、本年度は「きのくにロボットフェス ティバル」の開催によってオープンキャンパス単独開催となった。そのため来場者数の減少が懸念 されたが、これまでで最高の321名の来場があった。 オープンキャンパスでは、教務関係者による入試説明会の他、各専門学科の実験室の公開や教員 の研究内容の紹介等を行い、中学生が志望学科を選択する際の助けになるように配慮した。 オープンキャンパス 盛況となった入試説明会 子供達に人気の宇宙服の試着 10 2.9.2 なるほど体験科学教室 毎年高専祭の日に実施している小中学生対象の「なるほど体験科学教室」を実施し、7つのテー マに60名の小中学生が参加した。なるほど体験科学教室を含む以下の公開講座を実施し、小中学生 の理科離れ対策の一助とした。 遺伝子との遭遇 3次元CGをつくろう 第11回なるほど体験科学教室テーマ一覧 実験テーマ ①3次元コンピューターグラフィックスをつくろう 対象:小学5年生〜中学3年生 コンピューターグラフィックスの技術はテレビやゲーム、映画などで広く使われています。 本テーマではパソコンを使って立体的なコン ピューターグラフィックスをつくってみます。 ②遺伝子との遭遇(自分の遺伝子を取り出してみよう) 対象:小学5年生〜中学3年生 自分の細胞(口内細胞)を拡大して観てみよう。 その細胞から遺伝子を取り出してみよう。 うまくいけば、自分の遺伝子のブローチ がつくれます! ③メカトロニクス入門 オルゴールごまをつくろう 対象:中学1年生〜中学3年生 電子工作を通して、メカトロニクスの基礎に触れます。 回すと電子オルゴールが動いて音楽が流れるコマをつくります。 ④リモコン送信器をつくろう 対象:小学5年生〜中学3年生(できれば中学生) 赤外線リモコン送信器の組み立て、実験: ICを用いて赤外線リモコン送信部の回路をブレッドボード上に組み立て、実際に電灯の ON/OFFをさせます。 ⑤金ぴかペンダントを作ろう 対象:小学5年生〜中学3年生 「めっき」を利用して、金色の光沢をもつオリジナルペンダントをつくります。 ⑥えっ? コンクリートが爆発! 壊して学ぶコンクリート 対象:小学1年生〜中学3年生 いろいろな建設材料について紹介します。 強度を測定したり、補強材の効果を体験してもらいます。 ⑦Making PC 〜パソコンなんて怖くない〜 対象:小学5年生〜中学3年生 パーソナルコンピュータについて、その仕組みとそれぞれの部品の役割や動作について説明をし、実際にパソコンの組み立て実習を 行います。 平成19年度公開講座開設一覧 講 座 の 名 称 開 おもしろ科学の実験工作教室 自動機械の秘密を探る2007 簡単なコンピュータ回路を作ろう 催 日 受講対象者 8月7日㈫〜 8月9日㈬ 小学生高学年 中学生 8月21日㈫ 中学生 8月23日㈭〜 8月24日㈮ 中学生 対戦型ロボットシミュレータで遊ぼう 10月27日㈯ 中学生 世界の化学・生物実験 〜楽しい化学実験〜 8月21日㈫ 中学生(2、3年生) 世界の化学・生物実験 〜 Advanced Sciense:最先端の科学〜 9月2日㈰ 中学生(2、3年生) 世界の化学・生物実験 〜 Police Academy:鑑識の科学〜 6月3日㈰ 中学生 世界の化学・生物実験 〜 Police Academy:鑑識の科学〜 10月27日㈯ 中学生 コンピュータでまちづくり 9月2日㈰ 中学生 地理情報システム(GIS)を用いて津波ハザードマップを作成しよう 9月2日㈰ 中学生 9月15日㈯,11月25日㈰ 一般 (高校生以上) お手軽アニメーション作成 7月28日㈯ 中学生〜一般 なるほど体験科学教室 11月3日㈯ 小・中学生 物語られた世界−歴史と文学−2007 11 2.10 インターンシップ(学外実習) 今年度も第4学年のほぼ全員の161名がインターンシップに参加した。1 〜 2週間というわずか な期間ではあるが、在学中に実社会を体験することは、その学生に残された学校生活での行動や学 習意欲に大きな影響を与えるものと考える。多忙な中、学生を受け入れていただいた企業、諸機関 の関係者の方々に感謝する次第である。以下に平成19年度学外実習先一覧を示す。 機械工学科 氏 名 相原 史郎 石上 陽一 伊藤 博之 今村 誠之 上村 陸 岡本 憲 栗原 貴宏 児嶋 洋海 越本 智大 阪井 章悟 坂口 友哉 嶝 功 下坂 僚 新家 誠 千郷 光司 武内 康浩 武内 祥泰 竹谷 健司 田伏 洸助 塚 賢 辻 修吾 中田 成悟 直川 将也 橋本 悠希 花坂 謙一 林 明音 平山 勝也 堀口久美加 松𥔎 慎 松田 洋平 松原 史弥 溝畑 有祐 南 明秀 宮本 琢也 矢野 智久 山田 勝大 山中 良佑 山本 浩嗣 ティオ 実 習 先 中部電力株式会社 株式会社レールテック 中部電力株式会社 JFE継手株式会社 株式会社カワタ 株式会社レールテック アイエムティー株式会社 株式会社カワタ 中外製薬工業株式会社 村田機械株式会社 日本車輌製造株式会社 株式会社NTN紀南製作所 関西電力株式会社和歌山支店 株式会社梅谷製作所 株式会社INAX上野緑工場 関西電力株式会社御坊発電所 株式会社小松製作所 三重大学工学部 旭化成株式会社 株式会社栗本鐵工所 株式会社梅谷製作所 三菱電機株式会社冷熱システム製作所 住金マネジメント株式会社和歌山事業所 綜合警備保障株式会社 花王株式会社和歌山工場 三菱電機株式会社冷熱システム製作所 住金マネジメント株式会社和歌山事業所 三菱電機株式会社冷熱システム製作所 コスモ石油株式会社堺製油所 東レエンジニアリング株式会社 住友金属工業株式会社和歌山製鉄所 森永製菓株式会社塚口工場 株式会社梅谷製作所 正和産業株式会社 花王株式会社和歌山工場 中外製薬工業株式会社 株式会社小松製作所 ユニードパック株式会社 株式会社エム・イー・エス由良 12 期 間 8月6日〜 8月10日 8月22日〜 8月30日 8月6日〜 8月10日 7月23日〜 7月26日 8月20日〜 8月24日 8月22日〜 8月30日 8月6日〜 8月10日 8月20日〜 8月24日 7月30日〜 8月3日 8月20日〜 8月31日 8月20日〜 8月31日 7月23日〜 7月26日 7月24日〜 7月27日 7月23日〜 7月26日 8月20日〜 8月30日 8月20日〜 8月23日 8月20日〜 8月31日 8月21日〜 8月25日 8月6日〜 8月10日 7月23日〜 7月27日 7月23日〜 7月26日 7月23日〜 8月3日 8月20日〜 8月24日 8月20日〜 8月24日 7月23日〜 8月3日 7月23日〜 8月3日 8月20日〜 8月24日 7月23日〜 8月3日 7月23日〜 7月27日 8月6日〜 8月10日 8月20日〜 8月24日 8月6日〜 8月10日 7月23日〜 8月26日 7月23日〜 8月3日 7月23日〜 8月3日 7月30日〜 8月3日 8月20日〜 8月31日 8月17日〜 8月21日 8月27日〜 8月31日 電気情報工学科 氏 名 合川 治樹 揚野 束 阿部 友則 植田 諭 上山 聖司 太田 和宏 大谷 龍輝 岡田 武士 岡本 純也 岡本 拓也 梶本 洋平 栗塚 翔太 神前真里香 清水 啓安 白井 渉 関本 正光 髙尾 洋輔 田中 雄也 玉井 俊行 玉川 貴裕 辻本 剛平 津村 駿 出口翔太郎 寺島 一樹 土井 悠生 中 久枝 西川 翔平 野崎 泰弘 東山 和樹 福林 祐司 藤本 大貴 鮒田 和憲 松田 健太 道畑 智樹 南 旭浩 村田裕次郎 目良 一樹 矢野由香梨 湯川 聡志 吉田 聖 米村泰一郎 実 習 先 関西電力株式会社田辺営業所 パナソニックエレクトロニックデバイス株式会社 レンゴー株式会社尼崎工場 株式会社島精機製作所 株式会社エスアールアイ アイエムティー株式会社 株式会社NTN紀南製作所 NHK大阪放送局 株式会社梅谷製作所 関西グリコ株式会社 ノーリツ鋼機株式会社 和歌山県立情報交流センター ビッグ・ユー 住金プラント株式会社 株式会社島精機製作所 アイコム株式会社 豊橋技術科学大学 関西電力株式会社御坊発電所 株式会社IHI回転機械 株式会社カワタ 株式会社第一電工 株式会社島精機製作所 株式会社第一電工 ブラザー工業株式会社 日新電機株式会社 アイエムティー株式会社 長岡技術科学大学 豊橋技術科学大学 バルトソフトウェア株式会社 中部電力株式会社 アイエムティー株式会社 株式会社梅谷製作所 ノーリツ鋼機株式会社 関西電力株式会社和歌山支店 綜合警備保障株式会社 大和製罐株式会社大阪工場 株式会社エスアールアイ 住金マネジメント株式会社和歌山事業所 住金マネジメント株式会社和歌山事業所 大洋化学株式会社 株式会社資生堂大阪工場 関西電力株式会社田辺営業所 株式会社セイコー製作所和歌山工場 パナソニックエレクトロニックデバイス株式会社 13 期 間 8月21日〜 8月24日 7月23日〜 8月3日 7月23日〜 7月26日 8月20日〜 8月31日 8月20日〜 8月24日 8月6日〜 8月10日 7月23日〜 7月26日 8月1日〜 8月7日 7月23日〜 7月26日 8月17日〜 8月21日 8月20日〜 8月24日 7月21日〜 7月26日 8月7日〜 8月10日 8月20日〜 8月31日 7月30日〜 8月3日 7月30日〜 8月3日 8月20日〜 8月23日 8月20日〜 8月24日 8月20日〜 8月24日 8月20日〜 8月23日 8月20日〜 8月31日 8月20日〜 8月23日 8月6日〜 8月10日 8月20日〜 8月24日 8月6日〜 8月10日 7月23日〜 7月27日 7月30日〜 8月3日 8月20日〜 8月31日 8月6日〜 8月10日 8月6日〜 8月10日 7月23日〜 7月26日 8月20日〜 8月24日 7月24日〜 7月27日 8月20日〜 8月24日 8月27日〜 8月31日 8月20日〜 8月24日 8月20日〜 8月24日 8月20日〜 8月24日 8月6日〜 8月10日 7月23日〜 8月3日 8月21日〜 8月24日 7月23日〜 8月27日 7月23日〜 8月3日 物質工学科 氏 名 赤松 宏紀 天倉 南 稲葉 慧 岩𥔎 章太 上岡 孝浩 片山 瑞紀 川端 菜摘 川原 慶也 貴志 雄介 北村 有斗 河野 将大 齋藤 辰也 坂口 圭祐 椎崎 愛 椎𥔎 元揮 清水 千恵 竹本 雄紀 谷藤 可菜 田和 昌樹 寺杣 陽太 冨上 拓也 西岡 美幸 西山 恵子 西山 康太 原 良丞 廣嶋 稔 福元 淳生 堀本 孝史 前田 紘弥 松原 知也 松本 憲 松山 直記 宮脇 景子 望月 美咲 森 友希 ハリム 実 習 先 株式会社ホロン精工 和歌山県暖地園芸センター 北広ケミカル株式会社 和歌山県農林水産総合技術センター果樹試験場 北広ケミカル株式会社 正和産業株式会社 大日本インキ化学工業株式会社 徳島大学工学部生物工学科 紀州技研工業株式会社 大洋化学株式会社 カルプ工業株式会社 サカタインクス株式会社 住鉱潤滑剤株式会社 和歌山ノーキョー食品工業株式会社 北広ケミカル株式会社 アイエムティー株式会社 株式会社ホロン精工 日本製薬株式会社大阪工場 和歌山県果樹試験場かき・もも研究所 和歌山県暖地園芸センター 和歌山県農林水産総合技術センター果樹試験場 徳島大学工学部生物工学科 和歌山県暖地園芸センター ミナベ化工株式会社 大阪シーリング印刷株式会社 ユニチカファイバー株式会社 花王株式会社和歌山工場 株式会社ホロン精工 花王株式会社和歌山工場 田岡化学工業株式会社 和歌山染工株式会社 剤盛堂薬品株式会社 和歌山ノーキョー食品工業株式会社 パナソニックエレクトロニックデバイス株式会社 花王株式会社和歌山工場 和歌山県暖地園芸センター 14 期 間 8月6日〜 8月10日 8月27日〜 8月31日 8月6日〜 8月10日 7月20日〜 7月24日 8月6日〜 8月10日 7月23日〜 8月3日 7月24日〜 8月1日 8月27日〜 8月31日 8月6日〜 8月10日 7月23日〜 7月27日 8月19日〜 8月25日 7月30日〜 8月3日 7月23日〜 8月3日 8月20日〜 8月24日 8月6日〜 8月10日 8月6日〜 8月10日 8月6日〜 8月10日 8月1日〜 8月9日 8月1日〜 8月7日 8月20日〜 8月24日 8月20日〜 8月24日 8月27日〜 8月31日 8月20日〜 8月24日 7月23日〜 7月27日 8月20日〜 8月24日 7月26日〜 8月3日 7月23日〜 8月3日 8月6日〜 8月10日 7月23日〜 8月3日 7月23日〜 7月27日 7月23日〜 8月3日 7月30日〜 8月3日 8月20日〜 8月24日 7月23日〜 8月3日 7月23日〜 8月3日 8月27日〜 8月31日 環境都市工学科 氏 名 井上 博貴 上続 厚美 上野 舞子 大隈 大輔 大橋 知奈 梶本 遊帆 片山 誠也 勝丸 竜次 川口 拓郎 木村 圭佑 木村 亮 小谷 純平 佐藤 和久 柴本麻里子 新屋 麻美 高垣 創太 高田 淳平 髙橋 泰道 田口 貴大 田中 智也 谷本 誠也 田畑 至啓 田伏 量 玉置壮一朗 土橋 弘樹 土井 健資 西川 和政 西川 智代 東谷 麻央 平岡 晃輔 藤川朋奈弥 藤原 圭佑 藤本健一郎 星田 倫宏 前地 佑樹 前原 大樹 松野 隆志 溝口 智哉 南口 眞人 森下 竜行 森本龍之助 山中 悠資 マノ 実 習 先 協同組合関西地盤環境研究センター 湯浅町役場 和歌山県伊都振興局 国土交通省紀南河川国道事務所 由良町役場 和歌山県海草振興局 和歌山県西牟婁振興局 有田川町役場 豊橋技術科学大学 和歌山市水道局 御坊市役所 和建技術株式会社 株式会社レールテック 玉野総合コンサルタント株式会社 関西電力株式会社和歌山支店 和歌山県日高振興局 田辺市役所(中辺路行政局) 和歌山県海草振興局 和歌山県有田振興局 田辺市役所 国土交通省紀南河川国道事務所 国土交通省和歌山河川国道事務所 和建技術株式会社 国土交通省和歌山河川国道事務所 日本上下水道設計株式会社 株式会社環境地盤 和歌山県日高振興局 株式会社栗本鐵工所 武田薬品工業株式会社 和歌山県海草振興局 西日本高速道路株式会社関西支社 日高川町役場 大阪ガス株式会社 有田川町役場 株式会社初山 高田機工株式会社和歌山工場 和歌山県有田振興局 和歌山市建設局住宅部 大阪ガス株式会社 有限会社岡本土木技術 株式会社初山 株式会社レールテック 御坊市役所 15 期 間 7月24日〜 7月31日 7月23日〜 7月27日 7月30日〜 8月8日 7月30日〜 8月3日 8月6日〜 8月10日 7月23日〜 8月1日 7月23日〜 7月27日 7月23日〜 7月27日 7月30日〜 8月10日 8月20日〜 8月24日 7月30日〜 8月3日 8月1日〜 8月10日 8月22日〜 8月30日 7月23日〜 8月3日 7月24日〜 7月27日 7月23日〜 8月1日 7月30日〜 8月3日 8月1日〜 8月10日 8月1日〜 8月10日 7月23日〜 7月27日 7月30日〜 8月3日 8月20日〜 8月31日 8月1日〜 8月10日 8月20日〜 8月30日 7月30日〜 8月10日 7月30日〜 8月3日 7月23日〜 8月1日 8月20日〜 8月24日 8月20日〜 8月30日 7月23日〜 8月1日 7月23日〜 7月31日 7月30日〜 8月10日 7月30日〜 8月10日 7月23日〜 7月27日 7月23日〜 7月27日 8月7日〜 8月10日 8月1日〜 8月10日 8月16日〜 8月29日 7月30日〜 8月10日 7月30日〜 8月3日 7月23日〜 7月27日 8月22日〜 8月30日 8月6日〜 8月10日 2.11 平成19年度5年生卒業研究テーマ 機械工学科 氏 名 卒業研究テーマ名 指導教員 井岡 雅由 マイクロマウスの開発 溝川 生島 亘 ブリッジマン法による{100}〈001〉アルミニウム単結晶の製作およびARB法による圧延試験 樫原 岩尾 正人 放電加工用電極の開発〜金属粉結合電極〜 西本 上芝 秀典 新方式による1次元位置有感X線検出器の研究 溝川 江川 亮太 PICで制御されたロボットの製作 溝川 岡本 祥 物理ベースCGアニメーションの作成 山東 恩地 耕平 小型風力発電用としての垂直軸型風車について 坂田 加藤 真悦 MORを用いた高速動的解析に関する研究 山東 神之門和輝 物理ベースCGアニメーションの作成 山東 行司 佳史 磁気浮上装置の製作と磁場測定 津田 久保 雅敬 笑いロボットの製作 津田 小池 佳之 MORを用いた高速動的解析に関する研究 山東 神前 栄光 超音波を用いた切削油供給装置の開発 三原 五味 進也 アルミニウム構造の継手強度の改善 藤原 坂地 佑介 教育支援ソフトの開発 津田 庄堂 彰泰 空気噴流の合流挙動に関する研究 福田 城内 泰斗 細管ノズルを用いた切削油の静電荷噴霧特性 三原 竹内 公康 円筒のエネルギー吸収特性 藤原 竹内 悠将 Al-Mg-Si合金の加工硬化に及ぼす析出の影響 樫原 谷前 秀人 柱の圧縮強度 藤原 玉置 翔士 磁気浮上装置の製作と磁場測定 津田 寺井 啓太 放電加工用電極の開発 〜パイプ集合電極による放電加工〜 西本 寺杣 和洋 模型スターリングエンジンの設計・製作 福田 東内 基 マイコンによるロボットの制御 溝川 堂前 和政 2次元位置有感紫外線光子検出器の研究 溝川 通阪 耕士 物理ベースCGアニメーションの作成 山東 永井 裕二 小型風力発電用としての垂直軸型風車について 坂田 中谷 匡宏 放電加工用電極の開発〜金属粉結合電極〜 西本 中林 浩司 Al-Mg-Si合金の引張変形に及ぼす熱処理の影響 樫原 中村 泰久 セイルウイング型風力発電用風車について 坂田 額田 悦宏 空気噴流の合流挙動に関する研究 福田 硲 基行 放電加工用電極の開発〜パイプ集合電極による放電加工〜 西本 長谷 祥明 セイルウイング型風力発電用風車について 坂田 林 朋希 ジャーナルすべり軸受の油膜厚さの測定 中井 平田 圭吾 柱の圧縮強度 藤原 福井 俊希 超音波を用いた切削油供給装置の開発 三原 前川 健司 小型風力発電に関する基礎研究 坂田 宮脇 文也 細管ノズルを用いた切削油の静電荷噴霧特性 三原 森本 隆司 回転型オイルシールのしゅう動特性の研究 中井 山本 拓哉 空気噴流の合流挙動に関する研究 福田 山本 勇樹 回転型オイルシールのしゅう動特性の研究 中井 山本 義朗 小型風力発電に関する基礎研究 坂田 アルミニウム構造の継手強度の改善 藤原 ナイム 16 電気情報工学科 氏 名 卒業研究テーマ名 指導教員 淺井 康孝 Cu(In,Ga)Se2薄膜太陽電池の作製に関する研究 山口 東 健太 進路支援システムの構築 東 孝則 下向きリーダーの分岐を考慮した配電線系統上の誘導雷に関する実験的検討 山吹 伊藤 貴章 笑いロボットの製作工程(モータ制御、プログラム開発、発声) 若野 上野 教生 超音距離計の原理と製作 渡邊 大炭 潤生 ナノゲートキャパシタの回路モデルによる充放電シミュレーション 小川 量平 半導体ガスセンサの過渡応答モデルの研究 藤本 奥 尚之 超音波を用いた動き感知器の開発 渡邊 笠松 拓也 エデュテインメントソフトウェアの開発 村田 川口 祐一 ハザードマップの情報を用いた津波災害の避難シミュレーションの開発 謝 北本 満 カーボンナノチューブ成長過程の分子動力学シミュレーションに関する研究 佐久間 木村 友亮 Wiiリモコンを用いた直感的な二足歩行ロボット制御ソフトウェアの開発およびその考察 村田 行道 侑平 InN関連混晶半導体のバンドギャップエネルギーに関する研究 直井 久堀 健太 振動片方式粘度計の測定精度向上に関する研究 徳田 坂本 匠 Cu2ZnSnS4薄膜太陽電池の作製に関する研究 山口 澤井 正人 色素増感型太陽電池の作製に関する研究 山口 島本 将志 LEDの発光波長依存性の解析 藤本 下坂 幸輝 2重ラプラス変換を用いた架空配電系統における事故点標定法の実用性に関するフィールドテスト 山吹 末永 裕紀 ステンドグラス風アート風画像作成に関する研究 雑賀 竹中 俊輔 臭い識別センサの研究 藤本 達谷 慎一 半導体ガスセンサのドライクリーニングへの応用 藤本 谷口 太浩 振動片方式粘度計の対環境性に関する研究 徳田 田原 尚行 歴史的印刷物の画質改善に関する研究 雑賀 田村 直也 リチウムイオン2次電池に関する研究 佐久間 津呂 恭平 E-learning用動画教材の検討・作成 中谷 裕紀 紫外線による消臭の研究 藤本 中橋 拓也 下向きリーダーの分岐を考慮した配電線系統上の誘導雷に関する実験的検討 山吹 西岡 高史 3DCG製作ソフトBlenderのチュートリアル作成及び学生実験の検討 西本 夏樹 カーボンナノチューブ成長過程の分子動力学シミュレーションに関する研究 野手 壮輝 笑いロボットの製作工程(モータ制御、プログラム開発、発声) 若野 濱口 嘉伯 超音距離計の原理と製作 渡邊 原 篤人 電磁誘導加熱(DPH)に関する研究 徳田 福田 匡祐 笑いロボットの製作工程(モータ制御、プログラム開発、発声) 若野 福本 有輝 Cu2ZnSnS5薄膜太陽電池の作製に関する研究 山口 藤澤 勇也 振動片方式粘度計の測定精度向上に関する研究 徳田 古久保貴大 笑いロボットの製作工程(モータ制御、プログラム開発、発声) 若野 前田 将太 超音波を用いた動き感知器の開発 渡邊 松村 憲一 エデュテインメントソフトウェアの開発 村田 松本 誉史 強化学習を用いた農産物生産量の予測と最適化手法の検討 森下 隆至 InN関連混晶半導体のバンドギャップエネルギーに関する研究 直井 湯船 幸志 Cu(In,Ga)Se3薄膜太陽電池の作製に関する研究 山口 森 17 佐久間 森 森 佐久間 謝 物質工学科 氏 名 卒業研究テーマ名 指導教員 青木 佑介 ビーズガラス化法によるウメ培養シュート茎頂部の超低温保存 —ビーズ化条件の検討— 米光 赤嶺 俊典 Calix [6] areneの誘導体の合成 冨上 五十嵐秀憲 線虫タンパク質に反応するモノクローナル抗体作製の試み 山川 池谷 壌 セルロース固体培地を用いたセルラーゼ生産菌のスクリーニング 楠部 伊藤 由梨 コラーゲンポリマーの合成 土井 上野 裕也 酵母に対する増殖抑制法の検討 山川 江川 侑志 産業廃水の酸化処理に関する研究 岸本 梶原 克之 アゾ染料分解菌Xanthomonas NR25-2株のアゾ染料分解酵素常発現変異株の取得 米光 木田 健太 Calix [4] arene ion complexの合成と薄膜の性質 野村 坂下 智康 フィッシュコラーゲンの質の評価 土井 坂元 俊介 シリカ粒子表面でのアルコキシ化反応に関する平衡論的検討 塩路 島本 雅史 Calixareneによるシリカゲルの表面改質 冨上 杉本 龍亮 クラウンエーテル部位を有する新規クロメン誘導体の合成と錯形成挙動 岩本 須藤 肇 ベンズアルデヒド類の還元的アミノ化による第一級アミンの合成 野村 寒川さやか シリカ粒子の表面反応性に関する速度論的検討 塩路 高原 健児 カリックス [4]アレーン誘導体の合成(ジアゾニウム塩との反応) 冨上 瀧本 真由 抗体の活性評価および抗体による免疫組織染色 山川 武田 翔陽 2,3,6,7-tetracyano-1,4,5,8-tetraazanaphthaleneを原料とした色素の合成 高木 田中 浩貴 キトサン系吸着剤による梅干調味廃液中の有機酸回収(3) 岸本 玉井 裕介 シリカゲル粒子の表面改質制御および浮遊性粒子合成 塩路 津呂 麻実 調味廃液の電気透析処理に関する研究(3) 岸本 土肥 信哉 電荷移動錯体形成能を有するCalix [4]arene 誘導体の合成 冨上 中野 創 粒状活性炭による天然色素の吸着分離 岸本 中村 拓真 Double-Cavity型Calixareneの合成〜ダンベル型分子〜 野村 西川 由貴 高圧力を用いた細胞保存の検討 楠部 濱田 悦男 ペプチド固定化電極のセンサ利用における基礎的考察 森田 林 雅也 (R) 4 -fluoroprolineを含む新規コラーゲンモデルペプチドの合成 土井 藤井 亮 マイクロ波を用いたフタロシアニン誘導体の合成条件の検討 高木 古川 義憲 Calix [4] areneのp位での効率的ホルミル化反応の検討 高木 本田 耕士 CdS ナノ粒子の光学的特性と金属イオンセンサー分子としての応用 槇嶋 建司 非天然型イミノ酸を含むコラーゲンモデルペプチドの合成 土井 宮野 雅士 Spiropyran部位を有するCalix[4]arene誘導体の合成と錯形成挙動 岩本 宮本 皓平 CdS ナノ粒子の紫外線照射合成とその応用 矢田 尚也 リポソーム膜とアミロイド性ペプチドの相互作用 森田 山下 晋平 気液界面における脂質単分子膜とアミロイド性ペプチドと相互作用 森田 山中 誠 リパーゼ生産菌のスクリーニング 楠部 山吹 拓記 Calix [4] resorcinarene誘導体の合成と多孔性薄膜への応用 野村 雪吉 健太 温泉由来環境DNAからの1,3-1,4-β-グルカナーゼ遺伝子のクローニング 米光 吉國 聖乃 金属原子に関する力場定数の作成とMDによる抽出シミュレーション 岩本 和中 未魚 弱高分子電解質を用いたCdSナノ粒子のサイズ制御と可逆蛍光応答 リー 溶液系における粒子表面拡散係数の測定 18 林 林 林 塩路 環境都市工学科 氏 名 卒業研究テーマ名 指導教員 青木 沙織 製鋼スラグ骨材を使用したポーラスコンクリートに関する研究 大原 里奈 日高川・王子川河口域における水際環境の実態調査 片山 泰三 粗粒土の締固め特性に関する研究 川口 健太 田辺湾文里港開口部閉め切りによる津波低減効果 小池 北原 宜弥 田辺湾文里港開口部閉め切りによる周辺地域への影響 小池 紀之定正明 モビリティ・マネジメントによる行動変容に関する研究 伊藤 木村 和貴 多種骨材を使用した性能照査型配合設計手法に対する検討 中本 久保 博之 自然素材を利用したため池の水質浄化工法の構築 交田 奈々 生コンスラッジを刺激材としたノンセメントポーラスコンクリートに関する研究 三岩 佐々木裕樹 防災・減災に関するリスクマネジメントについて 川合 佐藤朝太郎 破砕による土の工学的性質の変化について 嶋本 智文 KiK-net観測点における地表地震計の設置方位の推定に関する研究 清水 将貴 稲わらの土壌還元による水質改善に関する研究 須佐見朱加 細粒分を含む砂質土の液状化特性 角村 信典 生コンスラッジを添加した高炉スラグ高含有コンクリートに対する基礎的研究 住山 弘芳 日高川・王子川河口域における水際環境の実態調査 寒川 尚己 中小橋梁の振動特性の推定に関する研究 髙垣 雄一 IMD(衝撃質量ダンパ)による塔構造物の制振に関する研究 田中 達也 破砕による土の工学的性質の変化について 田ノ岡秀也 田辺湾文里港開口部閉め切りによる津波低減効果 小池 檀上 公平 モビリティ・マネジメントによる行動変容に関する研究 伊藤 辻 浩典 自然素材を利用したため池の水質浄化工法の構築 堂前 雄平 LRTの整備効果に関する研究 西林 達矢 和歌山県広川町の埋立地盤における液状化特性 野田 幸史 防災・減災に関するリスクマネジメントについて 早瀬 仁志 PETボトルと使用済みガラスビンのリサイクルによる有効利用 久保井 平木 直随 PETボトルと使用済みガラスビンのリサイクルによる有効利用 久保井 三谷 祥太 椿山ダムによる下流河川への影響に関する研究 靏巻 山谷 直人 シーニックバイウェイに関する研究 —沿道景観の評価— 伊藤 山本 裕蔵 田辺湾文里港開口部閉め切りによる周辺地域への影響 小池 吉田 竜樹 SC処理された重金属汚染土のpHの変化に伴う溶出機構 米澤 伸祐 椿山ダムによる下流河川への影響に関する研究 靏巻 IMD(衝撃質量ダンパ)による塔構造物の制振に関する研究 小川 チー 中本 大久保 原 佐々木 久保井 辻原 大久保 原 三岩 大久保 辻原 小川 久保井 佐々木 伊藤 19 原 川合 佐々木 2.12 自己点検結果 昨年度に引き続き今年度も「特別教育研究経費事業」を採択していただき、成果をあげることが できた。また、教員同士の授業参観や授業アンケート等を通じて今年度も教育改善に積極的に取り 組むことができた。種々の施策についての提案はそろいつつあると考える。今後それらを実行し、 定着させる努力を続ける必要がある。 留年生については一昨年、昨年に続いて増加している。学生の学力低下も一因として挙げられる が、そのような学生に教員が対応できていないことも問題であろう。理解不足の学生にどのように 接するか、学生がやる気を無くさないようにどのような工夫をするか、制度上の問題よりも教員 個々の資質や能力にかかる部分もあると考える。学生、教員双方がそれぞれ学力向上に向けて努力 する風土を作って行く必要がある。 オープンキャンパスや学校見学会、そしてなるほど体験科学教室等、中学生向けのイベントはい ずれも例年以上の盛り上がりを見せた。中学校関係者に和歌山高専を浸透させるとともに、子供の 理科系離れ対策にも一定の効果を上げることができた。平成20年度の入試倍率が大幅に増加したの も、これらの活動の成果が反映されたものと考えている。今後もこのような活動を続けて行きたい。 20 3 専 攻 科 関 係 3.1 入学試験と入学者の確保 平成19年度入学者は16名(メカトロニクス6名、エコシステム10名)であった。また、平成19年 度に実施した平成20年度専攻科入学者選抜試験の状況は下表のとおりであった(入学者はメカトロ ニクス14名、エコシステム11名) 。受験者数は過去最高の44名であったが、社会人特別選抜入試の 受験はなかった。そのため、出願資格の見直しを行い社会人がより受験しやすいよう改正を行い、 入学者数確保の一助とした。なお、変更後の出願資格による社会人特別選抜は、平成20年度に実施 予定である。 平成20年度専攻科入学者選抜試験の受験者数、合格者および入学者数 推薦入試 学力入試 社会人 特別選抜 受験者数 15 29 0 合格者数 15 22 0 入学者数 15 10 0 3.2 専攻科教育の充実 専攻科のカリキュラムを充実させるために、 「専攻科カリキュラムの見直し」および「特別研究 担当教員の充実」を推し進めた。 そのため、既存の専攻科カリキュラム構成(下図)の体系化を行 い、専攻科修了生に対するアンケート調査をもとに専攻科カリキュラムの改善を行った。 メカトロニクス工学専攻の構成 エコシステム工学専攻の構成 専攻科エコシステム工学専攻 専攻科メカトロニクス工学専攻 生産システム系 ロボティクス系 情報エレクトロニクス系 生物・遺伝子 エネルギーシステム系 特別研究、工学特別ゼミナール、工学特別実験 インターンシップ 機能材料学 信号処理理論 情報伝送工学 応用電子回路 材料科学 精密加工学 熱流体工学 生産工学 ロボット工学 計測制御工学 空気力学 情報理論 センサー工学 創造プログラミング 情報理論 センサー工学 創造プログラミング 機械工学科 設計 工作系 共通系 電気システム系 応用エネルギー工学 電子情報系 応用材料工学 反応有機化学 有機機能材料 分離工学 化学反応論 遺伝子工学 植物工学 細胞工学 応用地盤工学 水圏工学 地域環境工学 環境分析 建設設計工学 社会基盤計画学 空気力学 環境マネジメント、環境アセスメント、環境化学工学 数理統計学、数理工学、線形代数、数値計算・解析法、量子力学、物性物理、情報理論、センサー工学、応用エネルギー工学、創造プログラミング 一般科目:時事英語、実用英会話、現代アジア論、ビジネスコミュニケーション、テクニカルライティング、技術者倫理 電気情報工学科 情報 制御系 社会基盤施設 インターンシップ 一般科目:時事英語、実用英会話、現代アジア論、ビジネスコミュニケーション、テクニカルライティング、技術者倫理 熱 流体系 環境・保全 生体高分子 パワーエレクトロニクス特論 数理統計学、数理工学、線形代数、数値計算・解析法、量子力学、物性物理、環境分析、環境化学工学 環境アセスメント、環境マネジメント 力学 材料系 物質・化学 特別研究、工学特別ゼミナール、工学特別実験 物質工学科 物質生物 物質工学系 生物工学系 情報・数理工学系 工学共通系 基礎・総合系 専攻科カリキュラムの構成図 21 環境都市工学科 環境・計画 工学系 水理・土質 工学系 構造・材料 工学系 平成19年度におけるカリキュラムの改善点は以下の通りである。なお、これらの改善は平成20年 度より施行される。 ① JABEEの理念にも謳われているデザイン能力を養成するために、 「工学特別実験」に創造 デザイン部門を導入した。 特に、各専攻の特徴を生かして「メカトロデザイン」 、 「県産品デ ザイン」、 「構造デザイン」の3部門を設定した。 ② 数学、自然科学系の科目がやや少ないために、専門共通科目として線形代数を1科目新設 した。 ③ エコシステム工学専攻のカリキュラム充実を図るために、 「化学反応論」を新設した。 ④ 既設の「植物工学」と「細胞工学」を整理統合して「細胞工学」に一本化した。 そのほか、専攻科特別研究を通じた専攻科教育を充実させるため、平成19年8月に開催した中間 発表会にショートプレゼンテーション+ポスター形式の発表を取り入れ、より活発な議論ができる ように配慮した。 特別研究発表会の様子 さらに、特別研究を指導できる教員を充実させ、学生の多様な研究分野への要望に対応できるよ うに配慮した。下表に平成19年度に「特別研究」担当教員に承認された教員名等一覧を示す。 担当開始時期 教員名 平成20年度 山東 篤 モデル縮約法を用いた高速動的解析に関する研究 特別研究の指導テーマ 平成20年度 佐久間敏幸 電子デバイスの雑音解析と信号処理に関する研究 平成20年度 村田 充利 計算機ネットワーク・システムに関する研究 平成20年度 直井 弘之 新規半導体および半導体デバイスの動作・制御に関する研究 平成20年度 林 純二郎 機能性材料としてのナノ粒子の合成とその応用に関する研究 平成20年度 岩本 仁志 複数の機能を持つ大環状化合物の合成と物性に関する研究 平成20年度 河地 貴利 希土類化合物を用いる高選択的有機合成に関する研究 平成20年度 楠部 真崇 生体触媒の機能拡張に関する研究 平成20年度 三岩 敬孝 鉄鋼スラグを使用したノンセメントコンクリートに関する研究 平成20年度 原 忠 地盤の地震時力学特性に関する研究 22 3.3 学修単位の実施 平成18年度より本科への学修単位の導入に伴い、従来大学と同じ国際標準単位(講義では90分授 業15回で2単位など)を準用していた専攻科では、学修単位の規定をより厳格に運用し、学生の自 学自習の習慣や学力向上を目指した取り組みを行っていた。具体的には、講義科目の場合、90分授 業を18回実施するとともに、各授業に対して2倍の自宅学習時間を設定し、自宅学習のための課題 を課していた。しかしながら、半期15週中に18回の授業を行うことになり、時間割上に現れない3 回分の授業について適宜実施するため、3回分の授業が学期末に集中するなどの問題が見られた。 この問題点を緩和するために、平成19年度より、1、4時間目の講義については、110分の講義を 15回実施し、2、3時間目の講義科目についてのみ90分授業を18回実施することとし、3回分の授 業を空き時間に実施することとした。その結果平成18年度と比較して、問題が緩和された。 3.4 インターンシップ 企業での就業体験や大学院での研究体験を行うインターンシッ プを選択科目(2単位)として開設している。平成19年度は、企 業で4名、大阪大学大学院で4名がインターンシップを行った。 専攻科インターンシップの様子 (川田工業株式会社) 平成19年度専攻科インターンシップの実施状況 学生氏名 実 習 先 期 間 伊藤 晃大 川田工業株式会社 8月20日㈪〜 31日㈮ 松本 昇之 日本原子力発電株式会社 8月20日㈪〜 31日㈮ 満永 善樹 関西グリコ株式会社 8月17日㈮〜 29日㈮ 大坂 拓也 前田工繊株式会社 8月6日㈪〜 31日㈮ 伊藤 晃大 大阪大学大学院 工学研究科 知能・機能創成工学専攻 3月10日㈪〜 23日㈰ 福林 由郎 大阪大学大学院 工学研究科 機械工学専攻 3月17日㈪〜 28日㈮ 前田 和也 大阪大学大学院 工学研究科 電気電子情報工学専攻 3月10日㈪〜 21日㈮ 杉野 光彩 大阪大学大学院 工学研究科 生命先端工学専攻 専攻科インターンシップの様子 (大阪大学大学院) 23 3月10日㈪〜 14日㈮ 3月31日㈪〜 4月4日㈮ 3.5 学会発表 学生のプレゼンテーション能力を向上させる点において学会発表は有益であることから、積極的 な支援を行っている。平成19年度は学会発表旅費補助の指針を専攻科委員会で決め、旅費を補助し た。平成19年度の学会発表等の件数は下表のとおりである。 平成19年度専攻科生による学会発表実績 クラス 1M 1E 2M 2E 発表件数 6 5 14 4 3.6 学位申請 学生17名(メカトロニクス12名、エコシステム5名)が大学評価・学位授与機構へ学位審査の申 請を行い、12月に実施された小論文試験を経て、全員が学士(工学)の学位を取得した。 3.7 平成19年度専攻科2年生特別研究テーマ メカトロニクス工学専攻 氏名 区分 特別研究テーマ名 指導教員 井上 祐志 角筒の曲げ崩壊特性の評価 藤本 岡崎 健 Q学習を用いた災害救助マルチエージェントシステムの検討 久保 喬史 熱処理によるCu2ZnSnS4薄膜の作製 中岡 佑弥 発光ダイオードの波長変化の解析 中筋 慧 伝熱現象の視覚化アプリケーションの開発 青山 中西 翔 拡張加重結合容量法による一次元有感比例計数管の開発 溝川 野口 英之 御坊・日高地方の震災直後の火災予測システムにおける格子マップ作成の効率化 野下 徹也 液体現象の視覚化ソフトの開発 青山 松永 和樹 キセノン放電管を用いた消臭の試み 藤本 山崎 徹也 エッジ検出機構を備えた逆ハーフトーン処理技法の開発 雑賀 山田 晋也 立方体方位を持つ純アルミニウム単結晶の圧延における変形組織の発達 樫原 吉田 晃周 Cu(In,Ga) (S,Se) 2薄膜太陽電池の作製に関する研究 山口 謝 山口 謝 24 謝 エコシステム工学専攻 氏名 区分 特別研究テーマ名 指導教員 池永 宇志 二置換コラーゲンモデルペプチドの合成 土井 鈴木 順子 モノクローナル抗体及び抗血清を利用したC.elegans抗原生たんぱく質の解析 山川 中田 博規 マイクロ波を用いた長鎖アルキルスルファニル基を有する機能性フタロシアニン誘導体の合成 高木 那須 和也 地下水涵養過程における水質改善に及ぼす稲わら添加の影響 浜野 雄矢 脂肪酸混合リポソームとペプチドとの相互作用の検出 大久保 森田 3.8 平成19年度進路 進 路 先 メカ専攻 エコ専攻 [ 企 業 ] アタカ大機(株) 1 アトラス情報サービス(株) 1 オリンパスイメージング(株) 1 (株)神戸製鋼所 1 (株)三宝化学研究所 1 塩野義製薬(株) 1 シャープ(株) 3 大日本印刷(株) 1 デンソーテクノ(株) 1 パナソニックエレクトロニックデバイス(株) 1 (株)ハル研究所 1 和光純薬工業(株) 1 [ 進 学 ] 大阪大学大学院 1 広島大学大学院 1 佐賀大学大学院 1 合計 12 25 5 3.9 専攻科棟の有効利用 専攻科棟の有効利用の観点から、専攻科では講義室等が空いている時には事前申請により使用を 許可している。平成19年度の許可実績は、6日以内の短期使用が24件、7日以上の長期使用が9件 であった。使用目的は、特別研究、特別ゼミナール、本科の講義、公開講座、会社説明会、本科卒 業研究発表会等であった。 3.10 自己点検結果 平成19年度は、 「入学者の定員確保」 、 「教育内容の充実」および「進路の拡充」の観点から多く の取組みを行った。 「入学者の定員確保」では過去最高の25名の入学者を平成20年4月に受け入れ ることができた。さらに、社会人特別選抜入学試験においても出願資格の改正を行い、より受験 しやすい制度に変更した。 「教育内容の充実」では、専攻科カリキュラムの見直しを行った。特に、 デザイン能力を育成する「創造デザイン」 (メカトロデザイン、県産品デザイン、構造デザインの 3テーマ)を工学特別実験に導入できた。また、専攻科特別研究中間発表会にショートプレゼン テーションとポスター形式を採用し、教員と学生間の質疑応答の時間を十分確保できる工夫を行っ た。企業や大学院等へのインターンシップにおいても履修者の拡充を図ることができた。更に、こ れまで同様に、専攻科2年生の学位審査に対する事前学習指導を行い、全員が学位を取得できた。 以上のように、平成19年度は、専攻科教育の充実を図るために多くの取組みを行ってきたが、今 後は優秀な入学者を定常的に確保するため、社会人の受入を含めて入学志願者数の増加を図りたい。 また、併せて、専攻科教育のより一層の充実も図っていきたい。特に、専攻科が設立され6年が経 過し、専攻科教育に関連する業務で定常的に対応する部分も明確になってきており、業務の整理を 進め、より効率的な遂行体制を築いていきたい。 26 4 外 部 評 価 関 係 4.1 日本技術者教育認定機構(JABEE)による「地域環境デザイン工学」教育プログラムの審査 平成19年5月に、日本技術者認定機構から平成18年度に審査を受けた「地域環境デザイン工学」教育プ ログラム(工学(融合複合・新領域)関連分野)が認定された旨の通知を受け取った。この認定は高等教育 機関において行われる技術者の基礎教育プログラムが、国際的に定められた水準に達しているかどうかを審 査するものである。平成18年度専攻科修了生に同教育プログラム修了証書を発行した。一方、今回の審査で 改善事項の指摘もいただいた。①デザイン能力など各科目と学習・教育目標との対応関係が明確でないもの が見受けられ、改善が必要である、②シラバスの中に成績の評価方法・評価基準の記述が曖昧なものが見受 けられ、改善が望まれる、③分野別要件⑵b)及びc)について学習・教育目標をより鮮明にすることが望ま れる、等であり該当部署で改善に取り組んでもらった。さらに、平成20年度の審査に向けて準備を進めた。 4.2 大学評価・学位授与機構による専攻科の審査 専攻科は5年毎に、独立行政法人大学評価・学位授与機構の行う「教育の実施状況等の審査」を 受けることが義務付けられており、本校専攻科も当該審査の通知を平成18年10月に受けた。審査に要 する書類は、①専攻科等の概要を記載した書類、②学長又は校長及び専攻科の授業科目を担当する教 員の氏名、経歴の概要等を記載した書類、③授業要目(専攻科の全授業科目)、④専攻科の授業科目 を担当する専任教員の現況等を記載した書類、⑤教育の実施状況等の審査についての連絡先、⑥専攻 科と基礎となる学科等との関連図、⑦学則及び専攻科に関する規則等である。本審査は専攻科を対象 としたものであることから、審査に必要な書類は専攻科委員会で作成した。また、審査書類作成の事 務処理は企画広報室が担当した。本審査には、専攻科を担当する教員の資格審査が含まれており、前 審査からの研究業績(論文等の数)は重要な項目となっている。そのため、専攻科担当教員全員に研 究業績調査を行い、審査資料の基礎データとした。これらを含めて審査書類を専攻科委員会で作成し、 外部評価検討委員会で内容を確認した。さらに、運営委員会に諮り、承認を受けた後、大学評価・学 位授与機構へ平成19年5月末に提出した。その後、大学評価・学位授与機構からの記載内容への問い 合わせ等に対応した。審査結果は、平成20年2月に通知があり、本校専攻科は「適正」と認定された。 4.3 自己点検結果 日本技術者教育認定機構の審査では改善事項の指摘があり、平成19年度中にすべての事項につい て、改善を行うことができた。この改善結果については、平成20年度に日本技術者教育認定機構の 審査を再度受ける予定にしている。 専攻科の審査においては満足すべき結果を得たが、5年毎の審査が義務付けられているため、担 当教員は研究実績を上げるように自己研鑽が必要であることを再認識した。今後も、各種の外部評 価を通じて、より良い教育を提供できるように努力したい。 27 5 厚 生 補 導 関 係 厚生補導関係として、学生の自主活動や人格形成の立場から学生会活動、クラブ活動、女子学生 講演会、交通指導、進路指導等を行なっている。 5.1 学生会活動 学生会は、学生会長の芝野好希(電子情報工学科3年)君を中心に春と秋の校内体育大会、11月 の高専祭そしてクラブ活動支援(高専体育大会の壮行会やクラブ予算の会計)などを実施した。 5.1.1 校内体育大会 校内体育大会は学生会が主催し、体育委員会が準備を行い、 例年春と秋の2回実施している。今年度は、5月15日(火) に春季体育大会を、10月18日(木)に秋季体育大会を実施した。 春は、晴天に恵まれ、絶好の体育大会日和となった。屋外で はソフトボール、サッカー、ソフトテニス、みんなでジャンプ、 そして屋内ではバスケットボール、バレーボール、卓球などの 種目が行われた。大会のフィナーレには学年別リレーと学科対 抗綱引きが行われ、熱の入った応援が繰り広げられた。総合得 学校対抗綱引き 点で競うクラス順位では、上級生クラスを抑えて環境都市工学科3年が総合優勝、そして機械工学 科3年が準優勝の栄冠を勝ち取った。 秋は、高木副校長の挨拶の後、第42回全国高等専門学校体育 大会の成績優秀者3名の表彰があった。当日は、晴天に恵まれ 全ての種目が順調に進行した。ソフトボール、バスケットボー ル、バレーボール、ソフトテニスそして卓球などがクラス対抗 戦形式で行われ、大会の最後にはリレーと綱引きが学科対抗戦 形式で行われ、全ての競技が無事終了した。クラス順位では、 上級生クラスを抑えて環境都市工学科2年が総合優勝を果たし サッカー競技 た。準優勝は、物質工学科5年という結果になった。 5.1.2 高専祭 第42回高専祭が11月3日(土) 、4日(日)の2日間開催さ れた。今年度は校舎改修工事のため、昨年度までの施設や設備 そしてノウハウが利用できず準備は困難を極めた。一時は開催 自体危ぶまれたが、多くの学生や教職員の団結の元でトラブル もほとんど無く、天候にも恵まれ例年にも増して賑やかなもの となった。 内容は、例年通りクラス展示やクラブの模擬店、それに恒例 28 会場のにぎやかな様子 となった「大声コンテスト」 、 「漢前(おとこまえ)コンテスト」そして「大ビンゴ大会」などで盛 り上がった。また、グラウンドや体育館ではサッカー、バドミ ントンそしてバスケットボールなどのOB戦が行われ、久々に 母校を訪れたOBとの親交を深めた。 前述のように、校舎改修工事のため、例年通りの教室や通路 などが利用できず、メインステージもいつものピロティー前か ら第2体育館へ、そして模擬店は図書館前へと移動せざるを得 ず、準備は困難を極めた。その影響もあり、事前の宣伝不足や ステージで繰り広げられるイベント 連絡不足など課題は残したが、一方で迷惑駐車や騒音など他所 からのクレームや深夜の自動車の乗入れと言った例年見かけられるトラブルは一切無く、来場者や 参加した学生は本校最大のイベントとも言える催しを大いに楽しむことが出来た。 5.2 クラブ活動 5.2.1 クラブリーダ−研修会 5月26日(土)に平成19年度クラブリーダー研修会を開催した。この研修会は、各クラブのリー ダーが一堂に会して、クラブ活動のあり方やリーダーとしての心構え等を学ぶことを目的に、毎年 開催している。 ○10:00 〜 12:00 「クラブ活動に関する話し合い」 (図書館等視聴覚教室) ○12:00 〜 13:00 昼食・休憩 ○13:00 〜 14:00 クラブ予算会議 ○14:00 〜 15:30 講演および実技指導(武道場) 「ケガ予防の為の運動療法および応急処置」 クラブ活動に関する話し合い この研修会は毎年5月に開催され、体育系・文化系各クラブ の主将が参加する。今回は27名の参加者があり、クラブ活動に 関する諸注意や合宿などの年間計画の説明の後、クラブーリー ダーとしての心構えや役割について話し合った。 午後からは西川接骨院院長の西川昌澄先生による講演「けが 予防の為の運動療法および応急処置」が行われた後、マッサー ジやストレッチおよび応急処置の実技指導も行われた。 西川氏による実技指導 29 5.2.2 近畿地区高等専門学校体育大会および全国高等専門学校体育大会 第44回近畿地区高等専門学校体育大会は、8月の全国大会 (ラグビーは1月)の予選会を兼ねる地区大会を近畿地区の7 高専で数種目ずつ分担して開催した。本校は、14種目のうちテ ニス、ハンドボールの2種目を担当した。ハンドボールは、和 歌山県ハンドボール協会の協力を得て和歌山市の県立体育館で 7月14日(土)に実施した。本来は7月14日、15日の2日間の 予定であったが、15日に大型台風が通過する可能性が高くなっ たので急遽14日に全試合を消化するというハードなスケジュー ハンドボールの熱戦 ルとなってしまったが、選手や運営関係者の理解と協力のおかげで無事終了することができた。 またテニス競技は(7月18日(水) 、19日(木) ) 、日高川町の川辺テニス公園で実施した。地元 開催ということもあって応援する学生の数も多く、選手達は声援を力に変えて熱戦を繰り広げた。 2競技とも関係クラブの担当教員、部員及び学生課職員によって準備運営され、大きな混乱もなく 終了した。その他の近畿各会場でも全国大会を目指して熱戦が繰り広げられた。 第42回全国高等専門学校体育大会が8月上旬に近畿各地で開 催され、本校からは12名の選手が近畿地区大会を勝ち抜き全国 大会に進出した。 陸上競技の部で、砲丸投げの山本将之君が2年連続となる出 場を果たし、昨年の7位を大きく上回る3位という結果であっ た。また、テニス競技では女子ダブルスで前年度全国3位の伊 藤・清水組が「今年こそ全国制覇を」を目標に善戦したが、惜 しくも準決勝で敗れ3位入賞であった。これらの学生には本校 スクラムを押す和歌山高専 の特別賞が贈られた。 第44回近畿地区高専体育大会及び第42回全国高専体育大会の主な結果 競技名・種目 陸上競技 卓 球 近畿地区大会 男子 200m 3位 4C 田和 昌樹 走幅跳び 2位 1A 弓倉 和真 砲丸投げ 1位 3A 山本 将之 円盤投げ 3位 3C 稲葉 義昭 女子 800m 2位 2C 原田 奈美 砲丸投げ 2位 2A 森口 芽依 女子 シングルス 1位 1C 平山 明奈 シングルス 2位 2D 塩路 絢子 ダブルス 1位 2D 塩路 絢子 全国大会 第3位 1C 平山 明奈 テ ニ ス 男子 シングルス 2位 4C 松本 憲 女子 シングルス 1位 5C 伊藤 由梨 ダブルス 1位 5C 伊藤 由梨 4C 清水 千恵 30 第3位 5.2.3 文化系クラブ 多くの文化系クラブは11月の高専祭での活動発表が主であるが、以下に年間を通して独自の活動 を展開しているクラブを紹介する。 吹奏楽部は、高専体育大会の壮行会での演奏、高校野球の応援、卒業式の演奏と本校になくては ならない存在として活動を展開している。同部では第19回定期演奏会を1月26日(土)に御坊市民 文化会館大ホールを会場に開催した。この演奏会は、現役の部員とOB・OGを交えて、毎年11月 から1月にかけての時期に開催しているものである。 今回の演奏会は全3部で構成されており、第1部では「アル ヴァーマ序曲」など4曲を演奏した。第2部では「青春」を テーマに、春夏秋冬一年間の高専生活を「タッチ」 、 「学園天 国」、「さくら」などを演奏と劇を通して表現した。最後の第3 部では「ピンクレディーメドレー」 、 「真夏の夜の夢」など楽し く演奏した。バラエティー豊かな熱のこもった演奏に大ホール に集まった観衆は聞き入っていた。 第19回吹奏楽部定期演奏会 環境福祉ボランティアサークル「アメーバ」 (代表世話人機械工学科2年楠本誠君)は、本校周 辺の海岸掃除をはじめ、森林ボランティア活動や里山の自然林を守る活動を展開している。 本年度の海岸清掃は、4月22日(日)に第1回の活動を実施し、2 ヶ月に1回程度の割合で年 間5回実施した。海岸に散乱しているゴミの量は毎回多くあるが、回を重ねるたびに減少しつつあ り、年々きれいな海岸となりつつある。 最大の活動は8月の夏合宿であり、今回は8月27日(月)〜 29日(水)の2泊3日で学生、O Bおよび教員合わせて19名が参加した。宿泊場所はみなべ町千里観音宿泊所を利用した。 合宿初日は、みなべ町千里峰で2年前に植樹した林地の下草 刈り作業を行った。合宿2日目午前は、印南町上洞に移動し、 印南町森林組合の指導を受けて間伐作業を行った。午後は、み なべ町千里観音に戻り、千里海岸の浜掃除を行った。その夜は 南部ウミガメ研究班代表の後藤氏の案内で千里海岸でのウミ ガメの孵化の様子を観察した。合宿3日目には、平成13年にア メーバが印南町川又に植林した植林地の下草刈りを行った。伸 下草刈り作業の記念撮影 び放題の雑草を刈り進むと昨年度よりもかなり背の伸びた木々 が現れて植林地らしい景観になった。 また、地元のNPO団体「里山を愛する会」と共同で活動している御坊市亀山での里山の保全活 動は本年度6回の活動を実施した。 以上のように、ボランティア活動を通じて、自然や地域環境をいかに守っていくかについて、多 くのことを学んでいる。 31 5.3 ロボットコンテスト、プログラミングコンテスト、 デザインコンペティション アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト:20年の歴史! 高専ロボコンとは、手作 りのロボットで全国制覇をねらうアイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト(高専ロボ コン)。1988年の第1回大会以来、20年にわたり「自らの頭で考え、自らの手でロボットを作る」 ことを通して、若い人たちが自由な発想と物作りの素晴らしさに夢中になってきたイベントである。 アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト2007近 畿地区大会は、10月28日(日)に明石高専の担当で高砂市総合 体育館において開催され、近畿地区の高等専門学校7校14チー ムが出場し、熱戦を繰り広げた。本校Aチームの紀州軍団は見 事優勝した。また、Bチームの戦国牙太郎もアイデアのあるロ ボットで会場をにぎわし、全国大会への推薦を得ることができ た。全国高専ロボコンは、11月25日(日)に東京両国の国技館 で開催され、本校チームのロボット「紀州軍団」が準優勝に輝 ロボコン 全国大会 いた。2年連続の準優勝は快挙である。 競技名は「風林火山 ロボット騎馬戦」 。高専ロボコン20年の歴史で初めてロボットが騎馬戦に 挑戦した。運動会でお馴染みの騎馬戦をイメージした旗取り合戦である。出場できるのは1チーム 2台の「騎馬ロボット」で、2台は別々に動いても、合体してもかまわない。1チームは計5本の 旗を持ち、赤、白に分かれて対戦する。競技時間は3分。競技フィールドの大きさは8m四方の正 方形で、相手の旗を全て奪うと大勝利、反対に旗を失ったロボットは動けなくなる。 ロボットの敏捷性、耐久性、そして戦略も重要な鍵になる。全国大会決勝戦では、九州沖縄地区 大会優勝校の北九州高専と対戦し、試合時間3分で互いのチームが旗を3本ずつ奪い合う引き分け となり、延長再試合となった。再試合では残念ながら相手チームに旗を奪われ惜敗したものの、熱 い戦いに場内は歓声に包まれた。 全国高専ロボコンの出場メンバーは、選手で機械工学科3年 小山佳祐君、電気情報工学科3年 小櫻和寛君、機械工学科2年 栩野登久君、ピットメンバーで機械工学科3年 高垣亮太郎君、 中橋康平君、電気情報工学科3年 西村将人君、木村太郎君、三輪友太君である。 全国高等専門学校デザインコンペティション2007 in 周南が平成19年11月16日(金) 〜 17日(土) に山口県周南市 周南市総合スポーツセンターで開催され、本校からは構造デザインコンペティショ ン部門のパスタブリッジとステンレスブリッジの2種目に出場した。 構造デザインコンペティションは、与えられた材料、載荷方 法、支持条件のもとで、強度と構造美を兼ね備えた橋を提案す るものである。パスタブリッジの材料は食用のパスタ(直径 1.8mmで細めのスパゲッティ)であり、製作物の全質量100g以 内で支持間隔が65cmの橋を作る。接着にはホットボンドのみ 使用できる。また、ステンレスブリッジの材料は厚さ0.1mmの 非常に薄いステンレス板であり、製作物の全質量400g以内で 強度試験中の 「パスタモンスター」 支持間隔が90cmの橋を作る。接合には指定されたサイズのボ ルト・ナットのみ使用できる。 32 構造デザインコンペティションには、全国から合計55チームがエントリーしており、自校で製作し てきた橋の模型の強度とデザインを競う。本校から出品したステンレスブリッジ「ステンレスモ ンスター」とパスタブリッジ「パスタモンスター」は、それぞれ材料となるステンレス板とパスタ (スパゲッティ)が圧縮力に弱いことを考慮し、ともにアーチ構造とした。5月から11月にかけ夏 休みも返上して、半年間に及ぶ十数回の試作と実験を繰り返した結果、洗練された作品を製作する ことができた。 競技会場では予想強度の低い順に強度試験が行われた。本校 の「ステンレスモンスター」は予想強度が大きく、最後から 3組目の出場となり注目を集めた。強度試験の結果72kgの荷 重に耐え、会場を大きく盛り上げた。デザインでも評価され、 ステンレスブリッジ部門では全国1位の成績であった。また、 「パスタモンスター」も1750gまで耐え、総合成績上位が期待 された。 成績はステンレスブリッジとパスタブリッジの総合点で評価 され、和歌山高専はみごと優秀賞に輝いた。これは最優秀賞 強度試験中の 「ステンレスモンスター」 (文部科学大臣賞)に次ぐ賞であり大変高い評価を頂いた。初参加であった前回のデザインコンペ ティション2006 in 都城では惜しくも入賞を逃したが、今回の2回目の参加にして実力を発揮する ことができた。 第18回 全 国 高 専 プ ロ グ ラ ミ ン グ コ ン テ ス ト は、10月6日 (土)〜 7日(日)に岡山県津山市津山文化センターで行われ、 本校はコンピュータ部のメンバーが課題部門および競技部門に 参加した。課題部門は「子供心とコンピュータ」というテー マに沿って作成したシステムについて予選(応募41チーム)を 通過した21チームのプレゼンテーション審査とデモンストレー ション審査が行われた。本校チームは「すご☆スタ−祖父母と プロコンのメンバー 孫のコミュニケーションー」というネットワークを介して遊べ る双六ゲームで本選に臨み、敢闘賞を受賞した。競技部門の方は「石垣工務店」というテーマで、 石垣の石に見立てたパズルのピースを指定された枠にはめて石垣をくみ上げていくもので、より多 くの枠をはめた方が勝ちとなる競技である。本校チームは、健闘したものの上位に勝ちあがること はできなかった。 5.4 講演会 講演会として、毎年行っている女子学生対象講演会を6月28 日(木)に開催した。テーマは「フィットネスダンス−メリハ リのあるボデイをめざそう」で、講師は本校一般科目の桑原准 教授である。約30名の女子学生が参加して、いい汗を流した。 また、最近問題化している自殺やいじめに関連して、 「心に 悩み」を持つ学生が増える傾向にあることから、教職員を対象 33 講演する宮本医師 としたメンタルヘルス研修会を1月から3月にかけて開催した。第1回研修会(1月24日(木)) は本校カウンセラーの中島彰一医師を講師に招き、 「発達段階に応じた思春期心理およびうつ病な どの心の病に関する知識の修得」について講演を実施した。第2回(2月27日(水) )は紀南福祉 センター附属病院の宮本聡医師による「発達障害と学校教育はいかに向き合うか」について講演を 実施した。また、第3回(3月6日(木) )は、本校カウンセラーの坂田鈴臨床心理士により「学 校におけるいじめの問題の対応」についての現状や具体的な事例に基づいた研修を行った。参加し た教職員からはクラスの担任や学生指導で悩んでいることが紹介され、その対応方法や考え方のア ドバイスがなされた。 5.5 交通安全 5.5.1 交通安全と火災防止についての講話 本校では、無免許や保健無加入車両の使用を防止するため、バイク及び自動車での通学を許可制 としている。しかし、毎年交通事故や交通違反が多く発生しているため、これらの行為の防止また は減少を目的として毎年この時期には、HR時間や放課後に交通講話を実施している。 また平成19年度の2 〜 5年生には、交通講話と一緒に火災時に各自が迅速に対応できるように、 火災の防止や避難方法に関する防災ビデオ「住宅火災−あなたの家庭は大丈夫?」の視聴を行った。 講話では学生主事が最近の道路交通法の変更点、本校の規則、昨年度の違反や事故状況などを説 明し、交通安全運転の励行と災害時の心構えを併せて呼びかけた。 講話の具体的な内容は次の通りである。1年生は4月26日(木)に、学内の交通違反・事故の現 状、交通関係の学内規則と違反時の処分を中心に行った。2年生は5月17日(木)に、ビデオ「な くそう原付事故」と防災ビデオを用いて2輪による事故防止と災害防止について行った。3年生は 5月24日(木)に、ビデオ「初心者運転の心得」と防災ビデオを用いて安全運転と防災について 行った。4年生は5月23日(水)に、ビデオ「視覚が死角」及び防災ビデオ、また5年生には5月 30日(水)にビデオ「悲劇の瞬間」と防災ビデオを用いて自動車を運転する場合の安全運転方法や 防災に関して自己管理の重要性ついて行った。 5.5.2 二輪車安全運転講習会 本校は2、3年生の中で、二輪車で通学許可した学生を対象に、安全運転励行と運転技術向上の ため御坊自動車学校の協力のもとに二輪車安全運転講習会を毎年実施している。 平成19年度は5月21日(月)に開催し、参加した学生は29名であった。授業終了時間により15時 00分からの第1班と16時30分からの第2班の2つのグループに分かれて講習を行った。受講生は、 最初に教室で御坊署交通課の係長により安全運転に関する講義を受けた。その後、数グループに分 かれて運転練習を行った後、一人ずつ運転技能診断試験を実施した。その内容は右折・左折の方法、 狭く曲がった通路を走るスラローム走行や幅30cmの狭い部分をゆっくり走行する一本橋走行等を 行った。最後には指導員からの講評と安全運転をするための注意事項を聞いた。このような二輪車 安全講習会の開催は、学生の交通安全に対する技術、意識、マナーの向上に役立つものと思われる。 34 5.6 補導 厚生補導委員会では、学生の交通安全と非行防止のため登校時の校門指導や昼休みに学校周辺の 巡回を行っている。また御坊広域青少年補導センターからの連絡による指導も行っている。これ により19年度に審議対象となった補導件数は121件(交通関係62件、喫煙及び夜間外出40件、その 他19件)で、前年度112件(交通関係73件、喫煙及び夜間外出28件、その他11件)と比較した場合、 飲酒・喫煙、その他が若干増加している。停学を含む校長訓告以上の重い補導件数は59件で、前年 度の17件と比べると大きく増加している。これらの重い補導件数の中で、暴走運転などの交通関係 は8件であるが、飲酒・喫煙関係においては36件、その他が15件となっている。飲酒・喫煙の補導 件数が多い理由として、これらは現認される場合がほとんどで、また、その指導も重くなる。これ はルールを守れない学生が増えたことを反映している。 特筆すべき事項として、2月に本校の学生が靴やブーツを盗み、インターネットで販売していた 容疑で警察に逮捕される事件があった。このような事件を未然に防止するため、防犯カメラの設置、 ロッカーの設置、犯罪防止の講演、処分規定の見直しなどを進めている。これらの重い補導事例を 少しでも減少させるには、厚生補導委員会のみならずその他の委員会を含めた学校全体で取り組ま なければならない。 5.7 修学支援 修学支援として、日本学生支援機構の奨学金をはじめ各種奨学金の便宜を図り、約80名の学生が 貸与を受けている。また、授業料免除は、授業料等の免除及び徴収猶予委員会において適正に審査 を行い、予算の不足額については国立高等専門学校機構本部に申請手続きを行なっている。 また、昨年年度から独自の制度として後援会中津奨学金制度がスタートした。勉学意欲が強く、 卒業する意志のある学生を上記委員会にて選考し、後援会長に推薦した。最終的に、前期3名、後 期7名の学生に授業料相当額の貸与が行なわれた。 5.8 進路指導関係 昨今の景気回復の波に乗って卒業生の就職活動の時期が早まってきている。卒業生・修了生は本 科が155名、専攻科が17名で、このうち本科81名、専攻科14名が企業等に就職している。公務員試 験は本科生5名が合格した。 進学は本科生で65名、うち本校専攻科に24名が進学し、他の国公立大学の3年次へ39名が編入学 した。専攻科では3名の修了生が大学院へ進学した。 景気回復の影響も大きく、求人企業数は本科及び専攻科とも前年度に比べ大幅に増加している。 高専生獲得を希望する企業も多く、卒業生の社会での活躍が大きな要因のひとつと考えられる。 35 平成19年度卒業生の進路 卒業生 企業等就職 公務員 進 学 その他 求人企業数 求人倍率 機械工学科 42 28 0 14( 6) 0 621 22.2 電気情報工学科 40 24 0 14( 9) 2 641 26.7 物質工学科 40 15 0 25( 7) 0 335 22.3 環境都市工学科 33 14 5 12( 3) 2 246 17.6 本科合計 155 81 5 65(25) 4 1843 22.8 メカトロニクス工学専攻 12 10 0 2 0 192 19.2 エコシステム工学専攻 5 4 0 1 0 102 25.5 専攻科合計 17 14 0 3 0 294 21.0 ( )内は専攻科進学者内数 5.9 自己点検結果 学生会は学生会長を中心に校内体育大会や高専祭を積極的に運営している。学生会活動における 予算の健全化として、学生会費の収入とそれに見合った支出を念頭に、企画やクラブ援助費の決定 をするよう指導した。夏休みなどの長期休暇中の課外活動については、学寮と連携した形で指導体 制ができた。今年度も高専ロボコン、プロコン、デザコンというコンテストへの積極的な参加があ り、高専ロボコンでの全国大会準優勝、プロコンでの敢闘賞、デザコンでの優秀賞は特筆すべき成 果である。今後も学生の自主活動の支援については、その重要性を認識して教職員全体としての支 援体制の検討が必要である。 今年度は近畿地区高等専門学校体育大会の主管校として、テニス、ハンドボールの2種目を担当 し,関連クラブの指導教員等多くの教職員の協力を得て,無事に実施することができた。 交通安全については、死亡事故を繰り返さないよう安全運転を強調している。通学等で車両の利 用を許可しているからには指導を徹底しなければならず、そのため定期的に校門に厚生補導委員が 立ち、朝の交通指導も実施している。今年度は大きな事故が無かった。本校の立地の都合上、車両 の使用を無くすことが出来ないため、交通安全にはこれまで通り重点的な指導が必要である。また、 若者のマナー等が時代と共に変化しているため保護者との連携がますます重要となってきた。 補導については、昼の見回り、クラス担任からの注意・クラス掲示ならびに犯罪防止の講演会な どを実施しているが、補導件数は減少していない。校長訓告以上の指導については、二度と繰り返 さないよう保護者同席の上で行なっている。また、学生本人には反省文も課している。2月の窃盗 容疑により学生が逮捕された事件を受けて、未然に犯罪を防止するため、 「犯罪と非行防止」の講 演、防犯カメラの増設、教室内のロッカー設置、全校集会での注意・啓発などを行った。 進路指導については、年々就職活動時期が早くなってきている。そのため、4年生の保護者を 対象とした進路指導説明会を12月に実施して進路情報を説明している。学生には、4年次でのイン ターンシップ(学外実習)を契機に、自分の進路を真剣に考えさせるように進路調査を実施した。 本校は技術者育成の教育機関であるから、入学時から意識的に進路情報を学生に伝え、指導してき ている。その最終段階として、4年次に行う学外実習と進路指導説明会は時期と内容について妥当 と考えている。 36 6 寮 務 関 係 6.1 概要 本校の学生寮(柑紀寮)は、全7棟からなる定員520名の全国有数の規模を誇る学生寮である。 現在、本寮には全寮制対象の低学年男子学生を中心に、男女寮生が日々生活している。寮での集団 生活を通して自立と協調の精神を身につけ、相互の協力と信頼を図り、豊かな人間性を養えるよう に努めている。寮の運営は、寮務主事他8名の教員と学生課長他3名の事務職員で行われているが、 低学年寮生の指導等多くの部分を各寮棟、各階に配置した指導寮生及び副指導寮生に委ねている。 これら指導寮生・副指導寮生は高学年寮生から選抜しており、極めて意識の高い人材の確保に成功 している。彼らは寮のリーダーとして、日々の点呼や清掃の指導、また勉学や悩みの相談にも対応 しており、指導教員との信頼のもと「自主的な運営」を行っている。 平成19年度寮生数 (平成19年5月1日現在) 1年 2年 3年 4年 5年 専攻科生 合 計 129 (17) 116 (14) 110 (16) 96 (17) 71 (7) 8 (2) 530 (73) かっこ内は女子内数 6.2 入寮選考 本校は1・2年生男子を対象に全寮制を実施している。そのため全寮制対象者(通学可能者等の 入寮免除者を除く)で寮の定員の半数近くが占められている(1・2年生女子は、希望すれば優先 的に入寮できる) 。男女とも3年生以上の入寮希望者を加えた人数が定員をオーバーした場合には、 3年生以上の希望者を対象に選考を行い、一部の者には入寮を辞退してもらっている。 6.3 生活指導 寮生が規則正しい生活を行うため、1年生男女に7回、2年生男子に6回、3年生男子に3回、 4、5年生男子に2回、1 〜 5年生女子に4回、各40分程度の生活指導を行った。また、今年度 は緊急生活指導を2回行った。 6.4 食事 寮では朝、昼、夕の三食を寮食堂で提供している。食材費は1日665円であるが、限られた予算 の中で少しでも魅力ある食事を提供できるように努力を重ねている。寮生が好みの食事を選択で きるように、朝食、昼食、夕食のいずれも二種類のメニューから選択できるようにしている。また、 クリスマス等各種記念日には特別料理などが提供され、寮生も楽しみにしている。 37 6.5 全号館耐震改修工事完了 昨年度の女子寮全面耐震改修工事に引き続き、今年度は寮食堂、3号館、4号館、5号館の耐震 のための部分改修工事が施され、3月末までに工事は完了した。これにより学生寮関係の建物(1 号館〜 7号館および寮食堂)については全て耐震基準を満たす事になった。 6.6 主なイベント等 柑紀寮では、積極的で活発な寮生を育てるべく、数多くのイベントや行事を行っている。平成19 年度に柑紀寮で行ったイベントや種々の施策、出来事等は以下の通りである。 6.6.1 指導寮生任命式および研修会 前期および後期の最初にそれぞれ指導寮生任命式および研修会を行った。 前期については、4月3日(火) 、4日(水)に和歌山県日 高郡由良町の和歌山県立白崎青少年の家で「指導寮生研修会」 を実施し、今年度の指導寮生26名、副指導寮生39名、及び学生 寮関係教員8名の合計73名が参加した。この研修会は柑紀寮の 運営の要である指導寮生・副指導寮生にその基本的な職務内容 や心構えなどを身に付けてもらうことを目的に一泊二日で行わ れ、本年度で4年目となる。 山川寮務主事より任命書の授与 最初に山川寮務主事から、今年度の指導寮生任命書の授与が 行われ、引き続いて柑紀寮の規則や指導寮生・副指導寮生の役割確認を行った。 その後、「理想の指導寮生像」をテーマに8 〜 10名のグループに分かれ、問題解決手法の一つで あるフィッシュボーンなどを用いて問題点の洗い出しとその解決策をまとめ、それぞれの結果をグ ループ毎に発表して意見交換を行った。 福田指導寮生委員長から説明 グループ検討会 38 平成19年度指導寮生・副指導寮生は下表の通りである。 前期 担当 号館 階 1 1 5 6 伊藤 由梨 4D 氏名 組 氏名 5C 津呂 麻実 5C 伊藤 由梨 東谷 麻央 3C 中 裕紀子 4D 4D 上野 舞子 3C 野田 知里 5D 嶋本 智文 4A 4D 新屋 麻美 3D 1 4A 新家 誠 3D 森内 悟 3D 村林 雄太 2 5B 福田 匡祐 ◎ 3B 芝野 好希 3B 辻田 和真 3 4C 齋藤 辰也 3D 小村 泰一 3D 福嶋 孝啓 5D 三谷 祥太 ○ 3C 4A 阪井 章悟 5C 組 氏名 西岡 美幸 東谷 麻央 3C 中 裕紀子 4D 上野 舞子 3C 野田 知里 堀口久美加 5D 嶋本 智文 4A 堀口久美加 西原 真美 4D 新屋 麻美 3D 西原 真美 4A 新家 誠 3D 森内 悟 3D 村林 雄太 5B 福田 匡祐 ◎ 3B 芝野 好希 3B 辻田 和真 4C 齋藤 辰也 3D 小村 泰一 3D 福嶋 孝啓 大谷 英響 5D 三谷 祥太 ○ 4D 田畑 至啓 4A 阪井 章悟 3C 大谷 英響 池谷 壌 4A 千郷 光司 5C 池谷 壌 4A 直川 将也 4A 山田 勝大 4A 直川 将也 4A 千郷 光司 5C 宮野 雅士 4C 竹本 雄紀 4C 松山 直記 宮野 雅士 田畑 至啓 坂口 圭祐 5C 4D 4C 4A 山田 勝大 1 5A 加藤 真悦 4D 大隈 大輔 加藤 真悦 大隈 大輔 栗塚 翔太 5A 4D 4B 4B 栗塚 翔太 2 5A 寺杣 和洋 4A 松﨑 慎 寺杣 和洋 松﨑 慎 平山 勝也 5A 4A 4A 4A 平山 勝也 3 5A 竹内 公康 4B 野崎 泰弘 4B 出口翔太郎 4C 坂口 圭祐 4C 松山 直記 1 5B 東 孝則 4D 前原 大樹 前原 大樹 南口 眞人 東 孝則 4D 4D 5B 4D 南口 眞人 4A 越本 智大 4A 越本 智大 4A 松田 洋平 4A 松田 洋平 4D 木村 圭佑 4D 木村 圭佑 4D 溝口 智哉 4D 溝口 智哉 4A 花坂 謙一 4A 花坂 謙一 4B アミット 4B アミット 5C 武田 翔陽 5C 武田 翔陽 5C 古川 義憲 5C 古川 義憲 5B 森下 隆至 5B 森下 隆至 5B 島本 将志 5B 島本 将志 5D 角村 信典 5D 角村 信典 5D 清水 将貴 5D 清水 将貴 5A 山本 勇樹 5A 山本 勇樹 5A 坂地 佑介 5A 坂地 佑介 4A 嶝 功 4A 嶝 功 4A 辻 修吾 4A 辻 修吾 2 2 2 5B 達谷 慎一 3 5C 和中 未魚 1 5C リー 2 5C 山吹 拓記 3 5B 奥 尚之 4 5 7 5C 組 副指導寮生 4C 3 4 氏名 津呂 麻実 指導寮生 西岡 美幸 1 3 組 5C 副指導寮生 4C 3 2 後期 指導寮生 1 5D 5A 5A 米澤 伸祐 神前 栄光 福井 俊希 ○ ◎:指導寮生委員長 ○:指導寮生副委員長 39 5B 達谷 慎一 5C 和中 未魚 5C リー 5C 山吹 拓記 5B 奥 尚之 5D 5A 5A 米澤 伸祐 神前 栄光 福井 俊希 ○ 6.6.2 避難訓練 4月12日(木)夕と10月25日(木)夜に避難訓練を実施した。 本校では全学生の過半数に当たる約500名が寮生活を送ってお り、近い将来に起こると予想される大規模地震や、不慮の火災 に対する備えが必須となっている。 10月の訓練は午後5時30 分に柑紀寮6号館2階から 出火したとの想定で実施さ れ、全館に火災警報装置が 非常用持ち出し袋とその中身 鳴動すると、寮生で組織された自衛消防隊員の指示により全寮 生が図書館棟前駐車場に設定された集合場所へ避難した。 寮生全員に防災用品が入った非常用持ち出し袋を配布し、不 避難する寮生(10月) 測の事態に備えている。 6.6.3 ウェルカミングパーティー 5月12日(土)に新入寮生歓迎イベント「第12回ウェルカミングパーティー」を開催した。こ の行事は新入寮生と指導寮生等の親睦を深める目的で毎年この時期に行っているもので、1年生 127名と指導寮生・副指導寮生及び学寮関係教職員の計165名が参加し、バレーボール大会とカレー パーティーを行った。バレーボール大会では、指導寮生をチームリーダーとした23チームが予選 リーグを戦った後に、決勝トーナメントを行い、最強のチームの座を争った。熱戦後には、先輩女 子寮生有志等による手作りのカレーライスが用意され、一緒に汗を流したもの同士仲良く山盛りの カレーをほおばった。 6.6.4 救命講習会 5月19日(土)に御坊市消防本部の協力の下で「普通救命講習会」を実施し、低学年の生活指導 を担当している指導寮生を中心に寮生15名、職員3名の計18名が受講した。同講習会は今回で11回 目になる。参加者は講師から心肺蘇生法などの説明を受けた後、ダミーに人工呼吸や心臓マッサー ジ、そしてAED(自動体外式除細動器)による心臓電気ショックなどについての実技を行った。 参加者が熱心に取り組んだ結果、全員が効果測定(実技試験)に優秀な成績で合格した。 6.6.5 柑紀寮テーブルマナー講習会開催 10月29日(月)と11月5日(月)に、在寮する5年生および 専攻科生を対象とした「第1回柑紀寮テーブルマナー講習会」 を開催した。これは、将来社会人として正式な場面に直面した ときに、臆することなく対応できるようにと同学生寮の「食 育」の一環として実施されたもの。このようなマナー講習会は 初めての試みであったが、参加者からは「とてもいい経験に なった」 、 「次回も続けてほしい」 、 「料理もすごくおいしかっ 緊張した面持ちで料理に向かう参加者 た」との感想が寄せられるなど好評であった。 40 6.6.6 寮祭 11月17日(土)夜から18日(日)の2日間、恒例となった寮 祭を開催し、約180名余の寮生が参加した。寮生同士の親睦を 図る目的で、毎年この時期に開催される恒例行事となってい る。初日はバレーボール、○×クイズ大会、そして映画上映会、 2日目は大縄跳びにフリースロー、ぐるぐるバット等の多彩な ゲームが、各棟のフロア対抗形式で行われ、熱戦が繰り広げら れた。そして各ゲームの成績に応じた数の「富くじ」が分配さ れ、最後に「富くじ」大抽選会で盛り上がった。 大縄跳び 「富くじ」の1等は携帯音楽プレーヤー iPod とデジタルカメラ(各1本) 、2等賞以下は座卓や 簡易ソファー等の寮生活の便利グッズや、日常生活に欠かせない食料詰め合わせ等の賞品が準備さ れ、景品の当選者が決まるたびに会場のあちらこちらからため息と歓声が上がる等、年一度のお祭 りに参加者は心ゆくまで楽しんだ。 6.6.7 ニューイヤースポーツフェスティバル 1月19日(土)に年始恒例のニューイヤースポーツフェス ティバルを開催した。この行事は、5月のウェルカミングパー ティーとともに1年生と指導寮生との親睦を目的として毎年開 催されているもので、今回で13回目となる。寮の各階の指導寮 生をリーダーにして1年生がメンバーとなるバレーボールチー ムを作り、予選リーグと決勝トーナメントを戦い抜くもので、 19チームが頂点を目指した。半日以上に渡る熱戦の結果、男子 バレーボール大会 チーム“ゴッツ重松”が見事優勝した。 また決勝戦の前には、恒例となっている、“教員チームvs指 導寮生チーム”のエキシビジョンマッチが行われ、接戦の末、 今年は珍しく教員チームが勝利を収めた。 バレーボール大会終了後は恒例の新春餅つき大会に移り、指 導寮生によるサポートの下、一年生達はなれない手つきで杵を 振り下ろしていた。つき上がった餅は寮生らの手によって丸め られ、あんこやきな粉、おろし醤油や砂糖醤油など好みのタレ 餅つき大会 で食し、寮生達は楽しい一日を過ごした。 6.6.8 グリーンキーパー活動 グリーンキーパー活動とは寮内のボランティア活動のことで、今年度は約100名の寮生が、花壇 班、ゴミ拾い班、草刈り班、家庭菜園班などいくつかの班に分かれ、年間を通じて8 〜 15回の寮 内環境整備活動に励んだ。 41 6.7 自己点検結果 学生寮(柑紀寮)は定員520名の全国有数の大規模寮である。1、2年生男子は原則全寮制で寮 生全体の約半分を占める。入寮希望者が定員を大幅に超える状態が続き、毎年40 〜 50名に入寮を 辞退してもらっており、関係職員の補強策を含めた寮の増築が必要と考える。 寮の運営は、寮務主事他8名の教員と学生課長他3名の事務職員で行っている。また、毎日教員 1名および非常勤の寄宿舎指導員1名の計2名が当直を行っている。これに加えて平日には、教員 1名が17時30分から21時30分まで寮生の指導にあたっている。さらに、低学年寮生の指導等などの 多くの部分を各寮棟、各階に配置した高学年の指導寮生・副指導寮生に委ねている。これら指導寮 生・副指導寮生は高学年寮生から選抜しているが、極めて意識の高い人材の確保に成功している。 彼らは寮のリーダーとして、日々の点呼や清掃の指導、また勉学や悩みの相談まで行っており、指 導教員との信頼のもと「自主的な運営」が行われている。 今後、強化が必要と思われるものには、新入生に増える傾向が見られる精神面での不安定化およ び学力低下への対応がある。これらに対し、メンタルケアや自学自習をサポートできるように、寮 内システムの見直しと再構築を進めていきたい。 建物については、本年度全号館の耐震改修工事が完了した。 42 7 各 施 設 の 活 動 7.1 地域共同テクノセンター 7.1.1 受託研究・民間等との共同研究・技術協力依頼・技術相談 本年度は、受託研究5件、民間等との共同研究7件、技術相談などが20件あり、件数、金額とも 昨年度より増加した。 受託研究 民間等との共同研究 技術協力依頼・技術相談 件 数 5件 7件 20件 金 額 15,340千円 2,512千円 7.1.2 交流会事業 本校が地域産業界との連携で行った事業及び関連事業は次のとおりである。 和歌山工業高等専門学校産官学技術交流会(事務局:御坊商工会議所)および南紀熊野産官学技 術交流会(事務局:田辺商工会議所)を中心として、技術相談、講演会、技術懇話会などを開催し、 技術交流を深めている。 ① 講演会 産官学の交流を進めるため、御坊市および田辺市で講演会を実施し、技術や情報の交換を行った。 ・和歌山工業高等専門学校産官学技術交流会 開催日 平成19年6月21日(木) 場 所 御坊市「旅路旅館」 講 師 電気情報工学科 教授 佐久間敏幸 演 題 ナノテクノロジーの電子デバイスへの応用 ・南紀熊野産官学技術交流会 開催日 平成19年8月21日(火) 場 所 田辺市「紀伊田辺シティプラザホテル」 講 師 環境都市工学科 教授 中本 純次 演 題 コンクリート技術と地域貢献 ② 和歌山高専技術懇話会 産官学の技術交流や最新の情報交換を図るため、講演会、パネル討論、研究発表、パネル展示を 開催し、産官学の交流を深めた。 開催日 平成20年3月19日(水) 場 所 本校図書館棟1階視聴覚教室 テーマ 地域における産官学連携 基調講演 「産官学共同研究を基盤にした将来に向けた企業戦略」 講師 前田工繊株式会社 代表取締役社長 前田 征利 氏 基調講演 「災害とリスクマネジメント」 講師 地域共同テクノセンター 副センター長 川合 茂 パネル討論 「和歌山高専に期待する地域貢献」 研究発表 戦略的研究 1件 地域関連研究 6件 43 ③ 教員奨励研究発表会 本校独自の研究奨励費補助に基づいて、24件の研究課題が実施され、その研究成果の発表会が開 催された。一部の研究発表については、上記②の技術懇話会において行われた。研究成果の詳細に ついては本校地域共同テクノセンターから発行される「広報」に掲載される。 開催日 平成20年3月18日(火) 場 所 本校図書館棟1階視聴覚教室 ・一般研究 16件(地域に関わらない一般的な研究) ・教育奨励研究 3件(教育の発展に寄与する研究) ④ きのくにロボットフェスティバル2007 地域貢献の一貫として、人々にロボットを通じて「ものづくり」への興味を深めてもらい、科学 技術の振興に資することを目的に、きのくにロボットフェスティバル2007を実施した。 開 催 日 平成19年12月23日(日) 場 所 御坊市立体育館、御坊市勤労青少年ホーム 入場者数 約5,000人 内 容 スーパーロボットショー、きのくに学生ロボットコンテスト ⑤ 和高専・次世代テクノサロン 紀南地域における産官学民の連携を強化し、異業種交流を活発に行うことで地域の産業技術の高 度化や多様化などを考え、産業振興の一助とすることを目指し、本校教員やOB、研究開発や実業 界で活躍されている方々を講師に招き、平成19年10月より和高専・次世代テクノサロンを実施した。 開催日 講演者 講演題目 19. 10. 17 中野BC株式会社 社長 ナカノ・グループCEO 中野幸生 氏 「企業も人も商品も変わらなければ捨てられる時代」 企業は経営理念をもち、手の届きそうな夢に挑戦を!! 19. 11. 21 和歌山工業高等専門学校 物質工学科 教授 野村英作 「人に優しい化学物質を求めて−天然資源の有効利用−」 19. 12. 19 和歌山工業高等専門学校 環境都市工学科 教授 大久保俊治 「日高川流域の水環境について」 20. 1. 19 帝人株式会社 グループ執行役員 鈴岡章黄 氏 「プラスチックのサステナビリティ評価と今後の展開」 20. 2. 20 株式会社カワタ 代表取締役社長 湯川直人 氏 「中堅企業の生き残り戦略」 20. 3. 19 和歌山工業高等専門学校 電気情報工学科 教授 藤本 晶 「臭いセンシングの現状とプロセス制御への応用」 7.1.3 出前授業・実験 本年度は、地域における出前授業や出前実験を積極的に実施した。 地域の市町村にある教育委員会などの要請による出前講座 44 ●橋本市教育委員会 講 座 名 開催日 担当学科 講 師 参加人数 対象者 ミニロケットを飛ばして飛んだ距離 を測ろう! 19. 8. 18 環境都市工学科 久保井利達 15 小学生 17 中学生 19 小学生 対象者 溝川 辰巳 自動機械の秘密を探る 19. 8. 19 機 械 工 学 科 津田 尚明 濵口 龍弘 はりがねエンジンをつくろう 樫原 恵藏 19. 10. 20 機 械 工 学 科 開催日 担当学科 講 師 参加人数 低温の体験 19. 8. 2 物 質 工 学 科 冨上健次郎 塩路 修平 19 ミニロケットを飛ばして飛んだ距離 を測ろう! 19. 8. 24 環境都市工学科 久保井利達 17 色と遊ぼう色んな世界 19. 10. 20 物 質 工 学 科 岸本 昇 林 純二郎 14 エアーホッケー(ホバークラフトの 製作) 19. 12. 1 電気情報工学科 藤本 晶 楠山 崇 14 開催日 担当学科 講 師 参加人数 色と遊ぼう色んな世界 19. 8. 8 物 質 工 学 科 岸本 昇 林 純二郎 29 鉄を食べるアメーバをつくろう(磁 性スライム) 19. 8. 27 電気情報工学科 徳田 将敏 雑賀 洋平 43 風上に進む車 19. 10. 20 機 械 工 学 科 坂田 光雄 10 エアーホッケー(ホバークラフトの 製作) 19. 10. 27 電気情報工学科 山吹 巧一 楠山 崇 8 講 座 名 開催日 担当学科 講 師 参加人数 ミニロケットを飛ばして飛んだ距離 を測ろう! 19. 8. 4 環境都市工学科 久保井利達 20 鉄を食べるアメーバをつくろう(磁 性スライム) 19. 9. 1 電気情報工学科 雑賀 洋平 徳田 将敏 20 はりがねエンジンをつくろう 19. 9. 8 機 械 工 学 科 樫原 恵藏 濵口 龍弘 21 濵口 龍弘 ●かつらぎ町教育委員会 講 座 名 小学校 5、6年生 ●印南町教育委員会 講 座 名 対象者 小学校 4 〜 6年生 ●みなべ町教育委員会 45 対象者 小学校 ●みなべ町立岩代小学校 講 座 名 開催日 担当学科 講 師 物 質 工 学 科 岩本 仁志 機 械 工 学 科 坂田 光雄 環境都市工学科 三岩 敬孝 開催日 担当学科 19. 8. 27 電気情報工学科 交通信号反応 スーパーボールを作ろう 風上に進む車 19. 10. 27 セメント工作室 参加人数 対象者 60組 小学生と その保護者 講 師 参加人数 対象者 山口 利幸 小畑 俊二 10 小学校 ●日高川町土生ボランティア会(なごみ会) 講 座 名 電子オルゴール 7.1.4 その他の事業 地元の大手銀行である紀陽銀行と、3月3日(月)に技術相談や共同研究等及び地域における企 業に役立つ情報を共有する事等を通じて、連携を強化し地域経済の活性化に貢献することを目的と して、「連携協力に関する協定書」による包括的な連携協力協定を締結した。本協定の締結を契機 に、両機関は地域におけるお互いの情報及びノウハウを結びつけることなどを通じて連携を強化し、 技術相談や共同研究等により地元企業の支援を行うとともに地域経済の活性化に努めていく。 協定の主な内容: (1)企業等からの技術等の相談対応(2)企業等からの共同研究等の推進 (3)高専発ベンチャーの創出・推進(4)連携プロジェクトの推進(5)相互の人材の交流 (6)その他連携活動に寄与する事項の推進。 7.1.5 自己点検結果 本年度の活動で特筆すべき事項は、きのくにロボットフェスティバル2007を開催、和高専・次世 代テクノサロンを実施したことである。また昨年度に引き続き経済産業省の中小企業ものづくり人 材育成事業に公募・採択されて、 「紀州材の利用・製品化に関する技術者育成講座(管理法人:御 坊商工会議所)」を実施した。一方、地元大手銀行である紀陽銀行と連携協力協定を締結した。こ れら事業により、和歌山県内の産官学民の連携の促進や地域産業振興、科学技術の振興等が今後期 待できる。 また、教員の研究奨励費補助では、引き続き企業等と連携して短期間に研究成果が得られる可能 性の高いテーマを戦略的に進める研究補助枠(補助金額120万円以下)を創設して産官学の連携を 推進している。 従来からの活動については、産官学の連携をより効果的に行うように改善して進めている。 46 7.2 情報処理教育センター 7.2.1 公開講座「お手軽アニメーション」 日 時:19年7月28日(土)1日間 時 間:10:00 〜 15:00 場 所:和歌山工業高等専門学校 専攻科棟 マルチメディア教室 対 象:一般〜中学生 講 師:本校の教職員 講師による指導風景 溝川辰巳、村田充利、森徹 本講座では、一般家庭にあるパソコンを使って、誰でも簡単にアニメーションが作成できるよう、 画像の編集やアニメーションの仕組みを解説し、実際にSuzukaというフリーのFlashアニメーショ ン作成ツールを用いて、アニメーションの作成を行った。受講生は中学生21名で、講師は本校の教 職員3名が担当し、電気情報工学科の学生3名が補助した。受講生たちは、少し戸惑いながらも、 講師の先生や補助学生の指導を受けながらアニメーションを作成した。最後に、自分の作成したア ニメーションが思い通りに動くのを見て喜んだ。受講後のアンケートは概ね好評であり、次年度以 降も実施していく考えである。 7.2.2.パソコンの組み立て(なるほど体験科学教室) 高専祭期間中の19年11月3日(土)に「Making PC 〜パソ コンなんて怖くない〜」とのテーマで、パソコン組み立ての体 験を行った。これは、平成19年度理工系教育推進事業「なるほ ど体験科学教室」で開設している教室の一つで、小・中学生を 対象に科学の面白さを知ってもらう目的で毎年実施しているも のである。 参加者は中学生7名、講師は情報処理教育センターのスタッ 組み立て作業風景 フ森徹、青山歓生、真田順及び電気情報工学科の学生1名が担 当した。 パソコンの仕組み及び各部品について簡単な説明を行った後、7台のパソコンを一人につき1台 組み立てた。パソコンは市販の組み立てパソコンを利用した。講師の指導下、パソコン筐体への各 装置の組み込みから配線まで行った。 7.2.3.キャンパス動画配信システムの新設 平成20年3月にキャンパス動画配信システムの新設を行ったので報告する。 (1)導入日程 平成20年1月 キャンパス動画配信システム仕様策定委員会発足 仕様策定委員 溝川辰巳(委員長) 、森徹、青山歓生 47 平成20年2月 システムの入札、技術審査、落札 技術審査委員 若野憲一郎(委員長) 、村田充利、津田尚明 平成20年3月 キャンパス動画配信システムの設置 (2)導入の背景 本校の学内LANはギガビットLANで構成されている。本校では、この高速の学内LANを利 用して、動画配信等のマルチメディアを教育・研究・地域貢献に積極的に活用することを計画して いる。 平成19年度に、高等専門学校・工業高等学校連携プログラムを計画した。本校と県下の工業高校 の間をインターネットを用いた動画配信システムで結び、工業高校においては本校の高度な技術的 内容を含む授業を、また、本校においては、電気工事士取得等の実務的な授業内容等を、それぞれ 居ながらにして互いに双方の授業を受けられるようにする。さらに、通常の授業のみならず、高専 の編入生の事前学習や、教職員間の交流を行うものである。 本校では、平成19年3月に高速キャンパス情報ネットワークシステムの更新を行った。その際に、 インターネットを通じて動画を配信することができる、動画配信システムも併せて導入する予定で あったが、更新予算の問題があり導入することができなかった。 今回、高等専門学校・工業高等学校連携プログラムに伴い、本校に動画配信システムを導入する こととした。 導入するシステムは、ストリーミングサーバと撮影用のカメラである。 動画配信は、通常のWebサーバから動画ファイルをダウンロードする方式を利用しても実現で きるが、今回の調達では、ストリーミング配信方式のシステムを導入することにした。 ストリーミング配信とは、データをダウンロードしながら動画を再生することができる配信方式 であり、「ダウンロードが終了するまで待たなくとも動画を再生することができる」 、 「通信速度が 遅くても、動画などを再生することができる」などの特徴がある。さらに、リアルタイムでデータ を配信するライブ配信が可能となり、授業や講演会などを、リアルタイムで共有することが可能と なる。また、セキュリティー面でも、動画データがコピーされにくいという利点もある。 このシステムを導入することで、地域間の交流・連携が盛んになる。さらに、教育・研究・広報 の内容が向上することが期待できる。 (3)導入システムの概要 1.ストリーミングサーバ インターネットを通じて動画のストリーミング配信を行うサービスを提供するサーバ である。本サーバでは、オンデマンド配信とライブ配信を行う。 2.映像撮影用機材システム(映像撮影用カメラ) 本装置は、携帯用の映像撮影用装置である。本装置を用いて動画を撮影し、動画をス トリーミング配信する。 最後に導入した機器の一覧表と構成図を示す。 48 導入機器一覧表 装 置 内 容 ストリーミングサーバ ProLiant DL160 G5 CPU:Xeon E5405(2GHz) メモリ容量:2GB HDD容量:72GB OS:Windows Server 2003 R2 EnterPrise Editon 映像撮影用カメラ Panasonic HDC−HS9 システム構成図 7.2.4 自己点検結果 情 報 処 理 教 育 セ ン タ ー で は、公 開 講 座「お 手 軽 ア ニ メ ー シ ョ ン」、な る ほ ど 体 験 科 学 教 室 「Making PC」を行った。受講生からも良い評価を得ており、今後とも続けてゆきたい。また、平 成19年度はストリーミング配信サーバを新設し、田辺工業高校向けに模擬授業を実施した。 49 7.3 図書館 本校図書館は、 「誰もが親しみ、利用しやすく」を目標に、諸施策や機材導入・改善に努力を続 けている。学内に対しては、読書感想文コンクール、教員・学生による図書推薦、学生図書委員会 による「図書館だより」発行等を図書館設立当初より継続実施し、図書館に対する意識向上を図っ ている。また、所蔵しているビデオやCD・DVD・LD等をいつでも利用できるよう視聴覚コー ナーを設置している。なお、所蔵している図書情報のデータベース化により、端末機を通じて容易 に検索できる状態になっている。 7.3.1 活動内容 学生図書委員が中心となり教員図書委員の指導のもと「図書館だより」を年2回発行(第113号、 第114号)した。学生がパソコンで編集、4色刷りとした。また、 「読書感想文コンクール入選作品 集・群青」(第4号)を発行した。編集は国語科で行った。いずれも業者には印刷・製本だけを依 頼した。 「読書感想文コンクール」への応募作品は192編で、その中から、第1席1編、第2席2編、第3 席4編、佳作6編、計13編の作品が選ばれた。表彰式は11月8日(木)に行われ、入賞者には韮澤 弘志校長から賞状と賞品(図書カード)を授与した。 その他本年度も次のような活動を行った。 ・新入生、編入生、留学生、新任教員に対して図書館の利用についてのオリエンテーションを 行った。 ・年度初めに長期貸出中の研究用図書の確認を行い、夏季休業中に蔵書点検を実施し、蔵書の 管理を徹底して行った。 ・4、5年生及び専攻科生を対象とした高度な専門書、参考書等を配架しているJABEEコー ナーの書籍の充実を図った。 ・4回実施された校内の大掃除の際に学生に対し書籍の配列の乱れを整理させ、図書は「日本 十進分類法」に基づき分類順に配架していることを教え、図書館利用の認識をもつように指 導した。 ・御坊市立名田中学校から依頼があり、12月25日(火)に「職場体験学習」で2年生2名を受 け入れて、1日職場体験を実施した。 ・企業から図書カード30万円分の寄附があり、高校生レベルの学習参考書を複数部購入して 「学習参考書コーナー」を設けた。 ・地域のみでなく、全国レベルでの資料提供を促進するため、所蔵図書のNACSIS − CAT(国 立情報学研究所が運営している全国の大学図書館等の総合目録データベース)への遡及入力 を開始した。 7.3.2 利用状況 今年度の図書館利用状況については、以下のとおりである。 平成15年度まで増加していた貸出冊数が平成16年度から減少に転じている。今年度は入館者数 も減少した。分野別に見ると「歴史」 「自然科学」 「産業」 「言語」分野が前年度を上回っているが、 残りの分野は全て減少している。より一層授業と図書館との関連を密接にするとともに、一般教養 50 書の充実が必要である。 (表7. 1、表7. 2)本校図書館は学外に公開されている(平成12年8月 1日(火)より) 。自然科学・工学技術系図書が多く利用されており、この地域にあっては一般公 共図書館にない特色が現れている。また、歴史・芸術・文学書等も多く借り出されており、登録者 区分の広さが伺われる。中高校生の入館も多く、学習の場として積極的に利用されている。今年度 は昨年度よりも新規登録者数が増加し更新登録者数は減少した。合計すると昨年度よりもわずか に増加した。入館者数は増加したが貸出冊数は減少しており、蔵書のさらなる充実が必要である。 (表7.3、表7. 4、表7. 5) 7.3.3 和歌山地域コンソーシアム図書館 県内の高専・大学及び地域の公共図書館が参加する「和歌山地域図書館協議会」において、「和 歌山地域コンソーシアム図書館」を平成13年度に発足させ、同年10月より「蔵書情報の検索・提供 サービス」をWeb上から可能とした。本校では平成15年2月13日(木)からサービスを開始して いる。現在、Web上に公開している図書館は30館で、昨年度より蔵書数で約24.6万冊増加、Web 公開数で約30.5万冊増加、アクセス件数は約4.2万件と年々急増しており、県民の利用度は高まって いる。一方、「貸出・配送サービス」 は、昨年度より2冊減少した。送料を受益者負担としている ことがネックとなって利用度が低くなっているものと考えられ、郵便局や宅配業者などと県内図書 館間の配送を格安料金で請け負うような契約が結べないかが今後の検討事項となっている。 7.3.4 自己点検結果 本校の「図書館だより」 、 「読書感想文コンクール入選作品集・群青」の発行システムは教員・学 生図書委員や国語科教員の協力のもとに効率よく機能を果たしている。 図書館の蔵書管理、入退館者管理が非常にきめ細かにチェックされて、蔵書の紛失も極めて少な いことが特徴である。 本校の図書館もまた、IT化社会への適応を余儀なくされており、それに対する検討が急務であ る。運営面においては、バリアフリーに対応する一層の設備更新・施設整備を進める時期が来てい る。また、本校の教育・研究、地域産業に関する技術資料等の厳選と蔵書増に努めるとともに、一 般教養図書についても学内外からの要望をできるだけ受け入れ可能とする必要がある。さらに、各 地域の図書館との連携を活かした情報提供サービスを一層強め、紀南の情報発信源としての積極的 な取り組みを果たすことが今後の課題である。 表7.1 入館者数 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 昼 間 (8:30 〜 17:00) 20,185人 (818) 19,770人 (793) 18,724人 (834) 20,737人 (644) 18,100人 (601) 夜 間 (17:00 〜 21:00) 6,631人 (225) 6,864人 (260) 5,575人 (126) 4,363人 (169) 3,959人 (325) 合 計 26,816人 (1,043) 26,634人 (1,053) 24,299人 (960) 25,100人 (813) 22,059人 (926) *( )は、一般利用者(内数) *定期試験期間中の夜間開館は、17:00 〜 22:00 *平成17年度は「入館管理システム」が6月から10月まで故障したため、その間同一人の入館は1日1回としてカウントし たことから、トータルは例年よりも減少した 51 表7.2 貸出冊数 分類 (NDC) 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 0 総 記 302冊 ( 27) 297冊( 16) 282冊( 5) 243冊( 5) 180冊( 9) 1 哲 学 218 ( 11) 174 ( 16) 196 ( 14) 137 ( 4) 136 ( 9) 2 歴 史 295 ( 12) 237 ( 25) 195 ( 26) 116 ( 9) 126 ( 16) 3 社会科学 414 ( 25) 337 ( 20) 303 ( 16) 271 ( 19) 267 ( 7) 4 自然科学 1,468 ( 62) 1,478 ( 83) 1,310 ( 52) 1,026 ( 44) 1,144 ( 69) 5 技 術 2,369 (104) 2,230 (109) 1,706 ( 78) 1,489 ( 80) 1,164 ( 83) 6 産 業 37 ( 2) 67 ( 11) 35 ( 7) 24 ( 8) 40 ( 2) 7 芸 術 2,585 ( 75) 2,255 ( 44) 2,320 (210) 1,090 (111) 706 ( 30) 8 言 語 388 ( 9) 312 ( 6) 260 ( 2) 237 ( 9) 279 ( 7) 9 文 学 1,619 ( 66) 1,551 (154) 1,386 (169) 1,573 (276) 1,486 (247) 図 書 合 計 9,695 (393) 8,938 (484) 7,993 (579) 6,206 (565) 5,528 (479) 雑 誌 627 ( 35) 528 ( 21) 616 ( 79) 606 ( 27) 482 ( 28) 合 計 10,322 (428) 9,466 (505) 8,609 (658) 6,812 (592) 6,010 (507) *( )は、一般利用者(内数) 土曜日貸出冊数(内数) 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 424冊 494冊 465冊 362冊 364冊 *平日の貸出冊数については、昼間・夜間の区分はしていない 表7.3 一般開放に伴う学外利用者職業別登録者数 区 分 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 合 計 小 学 生 0人 0人 1人 0人 0人 1人 中 学 生 29 25 23 19 26 122 高 校 生 13 2 6 4 2 27 大 学 生 4 0 4 3 2 13 専門学校生 1 0 15 0 1 17 会 社 員 9 7 8 8 7 39 公 務 員 5 3 2 5 0 15 農 業 0 1 0 1 0 2 自 営 業 2 1 2 0 2 7 主 婦 0 0 1 0 0 1 そ の 他 14 12 10 17 20 73 新規登録者 計 77 51 72 57 60 317 年度更新者 計 72 66 52 59 57 306 合 計 149 117 124 116 117 623 *平成12年8月1日から一般開放 52 表7.4 一般開放に伴う学外利用者入館者数 平成15年度 利用時間 平 日 土 曜 日 合 計 9時〜 17時 777人 777人 17時〜 21時 225人 225人 10時〜 16時 合 計 1,002人 41人 41人 41人 1,043人 平成16年度 利用時間 平 日 土 曜 日 合 計 9時〜 17時 745人 745人 17時〜 21時 260人 260人 10時〜 16時 合 計 1,005人 48人 48人 48人 1,053人 平成17年度 利用時間 平 日 土 曜 日 合 計 9時〜 17時 757人 757人 17時〜 21時 126人 126人 10時〜 16時 合 計 883人 77人 77人 77人 960人 *平成17年6月から10月まで「入館管理システム」故障のため、その間、同一人の入館は1日1回としてカウントしたこと からトータルは、例年よりも減少した 平成18年度 利用時間 平 日 土 曜 日 合 計 9時〜 17時 563人 563人 17時〜 21時 169人 169人 10時〜 16時 合 計 732人 81人 81人 81人 813人 平成19年度 利用時間 平 日 土 曜 日 合 計 9時〜 17時 497人 497人 17時〜 21時 325人 325人 10時〜 16時 合 計 822人 53 104人 104人 104人 926人 表7.5 一般開放に伴う学外利用者分類別貸出数 分 類 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 合 計 0 総 記 27冊 16冊 5冊 5冊 9冊 62冊 1 哲 学 11 16 14 4 9 54 2 歴 史 12 25 26 9 16 88 3 社会科学 25 20 16 19 7 87 4 自然科学 62 83 52 44 69 310 5 技 術 104 109 78 80 83 454 6 産 業 2 11 7 8 2 30 7 芸 術 75 44 210 111 30 470 8 言 語 9 6 2 9 7 33 9 文 学 66 154 169 276 247 912 雑 誌 35 21 79 27 28 190 合 計 428 505 658 592 507 2,690 *平成12年8月1日から一般開放 54 8 国 際 交 流 関 係 8.1 本校外国人留学生との交流 平成19年度、本校にはムハマド・ナイム・ビン・シャアリン君(機械工学科5年:マレーシア)、 リー・ウェイ・チヤン君(物質工学科5年:マレーシア) 、レー・デウク・チー君(環境都市工学 科5年:ベトナム) 、ティオ・チアン・シェン君(機械工学科4年:マレーシア) 、グプタ・アミッ ト君(電気情報工学科4年:バングラデシュ) 、アブドウル・ハリム・ビン・ママット・ナウイ君 (物質工学科4年:マレーシア) 、シラサック・マノ・サワン君(環境都市工学科4年:ラオス)、 ヒー・シー・リー君(機械工学科3年:マレーシア) 、ミョル・アスランディ・ビン・モータル君 (機械工学科3年:マレーシア) 、フィルダウス・クルニアワン君(電気情報工学科3年:インド ネシア)、ウォン・ウェイ・ジアン君(物質工学科3年:マレーシア) 、リー・ワン・インさん(物 質工学科3年:マレーシア) 、の12名の留学生が在籍した。本校の国際化をさらに進めるためには、 留学生数の増加が必要であると思われ、今後も留学生の積極的な受け入れを推進する。また、上海 電機学院との学生交流も行っており、国際交流を進めている。このような留学生と本校日本人学生 との交流を活発にし、本校学生の国際感覚が少しでも向上するように努力している。 以下に、今年度実施した留学生との交流を紹介する。 8.1.1 留学生サイクリング 11月10日(土)に、本校在学中の留学生を対象にサイクリン グ(バーベキュー&ミカン狩り)を実施した。この催しは、サ イクリングで風景を楽しみながら、地元の特産品に触れてもら おうと企画されたものである。留学生とチューター(相談役の 学生)および関係教職員の合計19名がサイクリングで汗を流す と共に、煙樹ヶ浜でのバーベキューと御坊市塩屋町北塩屋のミ カン農園でのミカン狩りを楽しんだ。 サイクリングを楽しむ留学生 8.1.2 留学生ボウリング大会 4月27日(金)に留学生ボウリング大会を開催し、本校に在 籍している留学生とそのチューター、留学生担当教員等総勢20 名が参加した。大会は2ゲーム中の最高得点で争われ、ミョル 君(機械工学科 3学年:マレーシア)が優勝した。 ボウリングを楽しむ留学生 55 8.1.3 留学生討論会 −世界はファミリ− 1月31日(木)に留学生交流討論会「世界はファミリー」を 開催した。この催しは、留学生と日本人学生との交流推進を目 的として年1回、種々のテーマで開催されているもので、今回 で9回目となる。今回のテーマは「食文化」で、本校学生寮寮 生会の野木君(機械工学科2年) 、田代君(環境都市工学科2 年)、渡邊君(環境都市工学科2年)の司会のもと、現在本校 に在籍しているマレーシア、ベトナム、ラオス、バングラディ シュ、インドネシアからの計12名の留学生と日本人学生とが質 留学生討論会「世界はファミリー」 問し合う形式で進められた。参加した学生120名は、各質問に対する迷回答、珍回答に大いに盛り 上がり、色々な国の食文化に触れる貴重な時間を楽しんだ。 8.1.4 日本文化講座 11月23日(金) 、12月1日(土) 、12月15日(土)の3回の日程で日本文化教室を開催した。この 催しは、留学生に日本の文化に触れてもらおうと毎年企画しているもので、今回で8回目となる。 11月23日と12月15日には福々総合文化教室(御坊市)にて、 福々総合文化教室正師範・助教授の田淵福美氏の指導の下「着 物の着付け」の体験教室が行われた。生まれて初めて体験する 留学生がほとんどであったが、慣れない手つきでの奮闘の後に、 着物や羽織袴に身が包まれると、緊張した面持ちで姿勢を正し、 お互いの姿を写真に撮り合 うなど、着付けを堪能して 和服姿を楽しむ留学生 いた。 また、12月1日は、本校・専攻科棟のマルチメディア教室に て森徹・電気情報工学科准教授の指導で「囲碁」の体験教室 が行われた。パソコン画面を使っての説明の後に、二人一組に なっての実践が行われたが、競技に熱中して思わず大声が出る など、暫しの間、教室は熱気に包まれた。 囲碁に挑戦する留学生 8.1.5 きのくにサイエンスセミナー 11月23日(金) 、12月1日(土) 、12月15日(土)の3回の日程で恒例となっている「きのくにサ イエンスセミナー」を開催した。今年度で8回目となるこの催しは、専門家を招いて科学や文化に ついて、そのおもしろさや意義などを紹介してもらう講演会で 広く一般にも公開している。 初日となる11月23日には、高野山大学文学部教授・山陰加春 夫氏による「空海と世界遺産高野山」 、2回目の12月1日は日 本ウミガメ協議会理事の後藤清氏による「ウミガメの生態調査 とその保護」 、そして最終日の12月15日には専福寺・前住職の 清水正宣氏による「いのちの永さ」の講演が行われ、延べ140 講演会風景 名が参加した。 56 8.1.6 近畿地区国立高専外国人留学生交流会 平成19年度近畿地区国立高専外国人留学生交流会が8月23日(木) 、24日(金)に本校の主催で 開催され、近畿地区の高等専門学校に在籍する留学生11名が参加した。この交流会は、近畿地区の 高等専門学校の枠を超えた留学生の交流を図ることや、日本の「自然環境」に触れる機会を与える ことを目的に昨年度から始まったもので、今回で2回目となる。 初日は白崎海洋公園で「ダイビング」を行った。参加した 留学生の中には全く泳げない者もいたが、プールで練習した 後、インストラクターと共に5分から10分ずつ、交替で海に潜 り、波・魚・海草・岩など、 「海」の環境を体感した。夜には 川辺テニス公園の研修所で、本校環境都市工学科小池信昭准 教授により「津波の高さと津波の伝達速度の関係」や「津波予 海中散歩を楽しむ留学生 兆の見分け方」など専門的な「TSUNAMI」 (津波)の講演と質疑が行なわれた。講演会終了後は シーフードバーベキューを行い、学校の枠を超えて楽しく交流が行われた。 2日目には、道成寺や醤油工房を訪問して和歌山県の歴史、文化に触れた。さらに「稲むらの 火」で有名な和歌山県濱口梧陵記念館・防災教育センターを訪問し、スマトラ沖地震の際の写真や ビデオ、和歌山で津波が起こった際を想定して作られた3Dシアター等を見学した。 8.2 中国上海電機学院との交流 本校では“国際性を備えた人材の育成”を教育研究理念の中に謳っており、国際的にも開かれた学 園を目指している。その具体的方策の一つとして、上海電機学院との交流を進めている。上海市は、 人口が約1,700万人で、急激に経済成長している世界最大級の都市の一つであり、また数多くの日 本の企業が進出していることでも有名である。この上海市にある学生数約1万人の上海電機学院と 交流することは、近い将来技術者として企業に就職する本校の学生にとって、非常に有意義である と考えている。 本校と上海電機学院の両学生の有意義な交流が実現することを目指して、平成14年度に本校の教 員が上海電気技術高等専科学校(現上海電機学院)を訪問して交流協定を締結した。平成16年度よ り、相互に短期留学という形で学生交流が始まった。本年度の交流について紹介する。 8.2.1 上海電機学院から本校への短期留学 上海電機学院の学生12名及び教員2名を7月8日(日)から 約2週間「短期留学」として受け入れた。 本校を訪れた一行は、学生と一緒に授業を受けたり、実験実 習を体験した他、企業訪問や、華道や茶道等の日本文化を体験 した。学生同士の交流も毎日のように行われ、両校の学生達は 身振り手振りを交えながら英語でコミュニケーションを図って 生花に挑戦 いた。留学最終日には送別会が行われ、韮澤校長が浴衣姿の留 学生の一人一人に修了証書を手渡した。留学生からの感謝の言葉に引き続き、訪問団一行を代表し て陳萱教員がお礼を述べられた。 57 8.2.2 上海電機学院への短期留学 3月23日(日)から4月1日(火)の日程で、本校学生12名、引率教員2名の計14名が上海電機 学院に短期留学した。 上海電機学院では学生・教職員から「熱烈歓迎」 され、10日間の滞在期間中、歓迎会、授業・クラブ の見学、学生との交流、中国語・中国武術の講義、 そして上海市内や近郊の観光等のスケジュールを楽 しんだ。 初めての中国訪問に、最初は中国の学生たちとど 太極拳の体験 のように接したらよいか戸惑う場面もあったが、中国の学生のリードで英語・中国語・日本語を交 えての交流が始まった。学生同士の交流会では、中国の学生が歌・踊り・書道などの中国文化を披 露し、本校の学生が日本の歌・ゲームを披露する等、お互いの文化を紹介し、交流を深めた。 歓迎式典での記念撮影 8.2.3 長期留学制度の実施に向けた会議を開催 上海電機学院(夏建国校長)の楊若凡副校長を団長とする7名の訪問団が10月26日(金)〜 27 日(土)に本校を訪問した。両校は平成14年に交流協定を結んで以来、学生が2週間程度相互に訪 問する交流を続けているが、今回の訪問は、昨年上海で締結した両校の学生の長期留学に関する協 定の具体化に向けての打ち合わせを目的としたもの。 一行は26日に教育施設や学生寮等を見学し、翌27日に韮澤弘志校長、藤本晶教務主事を交えて長 期留学に対する具体的な課題と対策について意見交換を行った。長期留学制度の実施に向けた中身 の濃い会議となった。 意見交換の風景 会議後の記念撮影 58 8.3 自己点検結果 本年度は12名(前年度10名)の外国人留学生が在籍し、過去最高となった。本校の国際化を推進 するためにも今後も外国人留学生の受入を積極的に行う必要があるが、そのためには、編入生枠の 拡大や、私費留学生の受け入れ体制と同時に設備面での整備等が必要である。今年度、上海電機学 院と実施に向けて協議した長期留学制度はこれらの整備を進めていく上での礎となる。 留学生の生活面では、編入学の初年度となる3年次には各人に日本人チューター(外国人留学生 相談員)を付け、住居は日本人学生と同じ学生寮に置くなど、日本人学生との交流の機会を多くす るようにし、疎外感を与えないように配慮している。さらに、日本人学生同様、留学生の中からも 生活面での指導を行う立場の指導寮生を任命し、自主的に自分達で生活改善が図れるようにしてい る。施設面では、個室を与えている他、数の多い男子には留学生専用の補食室、シャワー室を設け ている。女子についても、前年度に女子寮の大規模な改修工事を施し、個室の他、シャワー室の設 置等、設備の充実をおこない、快適な生活を送れるようにしている。 平成16年度より開始した上海電機学院との短期留学制度も軌道に乗り、今後も準備中の長期留学 制度と共にさらに発展させていきたいと考えている。 59 9 人 権 教 育 活 動 9.1 平成19年度の活動 第1回委員会において、本校の人権教育に関する基本方針と本年度の人権教育計画を確認した。 同計画に基づいて、人権に関する講演会、新入生の人権アンケートを実施した。 9.2 人権講演会 9.2.1 職員対象講演会 全国的に見て高専では自殺が多いため、これを防止する取り組みが和歌山高専でも求められた。 このため、今年度の人権講演会は、自殺防止への取り組みも兼ね、「メンタルヘルス講演会」 とし て計3回実施した。また、 学内でいじめが発生していることから、いじめに対する教職員の認識を 高めることも目指した。 (第1回) 演 題:「うつ病について」 講 師:中島彰一医師(本校カウンセラー) 月 日:1月24日(木) 概 要: 講演は、うつ病とはどのような病気なのかについて概観し、うつ病と自殺との関連を 明らかにしたものであった。さらに、うつ病が疑われる学生がいた場合、教職員がいか に対処すべきかについても伺った。うつ病を疑われる学生が増加している中、参加した 教職員は真剣に講演を聴き、質問も多く出た。 (参加者36名) (第2回) 演 題:「発達障害と学校教育はいかに向き合うか」 講 師:宮本聡医師 月 日:2月27日(水) 概 要: 講演では、発達障害とはどのようなものなのか、ADHDなどについて具体的な説明 があった。また発達障害を人間の多様性の一環としてとらえるべきとの説明もあった。 和歌山県における発達障害児・学生への支援の取り組みと専門家不足による困難などに ついても現状を伺った。そして、専門家不足の中、医師と学校が協力関係を築くことの 重要性も確認した。発達障害をかかえている学生は本校でも相当数に達すると考えられ る。この中で、専門医の意見を聞けたことは有意義であった。 (参加者27名) (第3回) 演 題:「学校におけるいじめと対処」 講 師:坂田鈴臨床心理士(本校カウンセラー) 月 日:3月6日(木) 60 概 要: 講演では、学校におけるいじめの動向、最近のいじめの特徴、いじめの連鎖などにつ いて説明があった。そしていじめの訴えがあった場合や、いじめの兆候が観察された場 合における学校としての対処法がマニュアル化して提示された。いじめに対する学校と しての基本的姿勢の示し方、教師の連携、いじめられている側いじめている側双方への 接し方、親との連携などについて、基本的な考え方がわかった。本校でもいじめが発生 している中、参加者は真剣に質疑・討議にも参加した。 (参加者26名) 例年になく3回にわたる講演会を開催し、延べ89名の参加者があったことは成果であった。しか し、参加者が固定化し、いずれかの講演に参加したのは教職員の半数に満たなかった。この点では、 今後に課題が残った。 9.2.2 学生対象講演・講習会 ① 1学年対象 演 題:「エイズについて」 講 師:御坊保健所 丸山英一氏 月 日:10月3日(水) 概 要: エイズ講演会は、毎年1年生を対象に行っている。エイズについてのアンケート調査 を事前に実施してあったが、その結果に示された学生の誤解を解きながら、エイズとい う病気についての正しい認識が示された。どうすれば感染するのか、防止のしかたなど 基本知識を学生は得ることが出来た。 ② 3学年対象 演 題:「ワーキングプア」 講 師:重松正史准教授 月 日:10月4日(木) 概 要: 今日大きな問題になっている「ワーキングプア」 (働く貧困層)について、NHKの報 道番組を見ることによって共通認識を得て、この問題について共に考えた。番組では、 まず非正規雇用が著しく増加している実態、その中で二十代の若者にもホームレスなど が広がっていること、三十代になると就職もままならないことが紹介された。また地域 経済の崩壊している実態も紹介され、その中で、就業の機会が乏しくなり、農家や自営 業者が窮地に陥り貧困化していることが明らかにされた。これは生存権をも侵す事態だ と言える。このような内容の報道を、学生たちは、自分たちの将来や和歌山県の現状と 重ね合わせながら見た。 番組を見た後に感想などを学生には書いてもらった。それによると、事態を改善する ために、積極的な施策が必要であるという指摘が多かった。また個人的にできる努力と しては、現状をさらに具体的に知り、日々の勉学にも真剣に打ち込むべきであるという 意見も多く出た。解決策を見出すのは容易ではないが、社会的出来事を自分の問題とし てとらえ、将来を考えたという点では今回の企画の意義はあった。 61 9.3 平成19年度近畿地区高等専門学校人権教育連絡協議会 日 時:平成19年10月5日(金)13:00 〜 15:30 場 所:ホテルアウィーナ大阪 主 管:奈良工業高等専門学校 参 加:近畿地区7高専10名が参加。本校から大久保学生主事及び重松人権委員が出席した。 協議事項(1項目) : 1.各府県における高等学校人権教育研究会などへの参加とそれら研究会などとの関わり方につい て(奈良高専提出) 奈良高専は奈良県高等学校人権教育委員会にオブザーバーとして参加、近大高専は三重県 の人権同和協議会にオブザーバー参加している。他の高専は、府県・市町村の教育委員会と 連絡を取っている。和歌山高専からは、県として同和問題が終わったという認識から組織が 解消されたため、現在は参加していないという事情を説明した。 承合事項(11項目) : 1.人権に関するアンケート調査について、対象とする学年、アンケートの時期や項目など。また アンケート調査のメリットや調査後の活用法。 (舞鶴高専) 大阪府立・明石・和歌山高専では実施。他校は実施していない。アンケート内容は和歌山 高専が最も詳しく、また継続的に実施しており、分析もしている。 2.図書館に「人権コーナー」を設置しているかどうか。 (明石高専) 舞鶴・明石・大阪府立・奈良の各高専で人権コーナーを設置している。また奈良高専では、 読書感想文コンクールにおいて、人権教育推進委員会から数冊の人権関係図書を推薦するこ とになっている。 3.人権教育の観点から学生への推薦図書や視聴覚教材の充実には、どのように対応しているか (明石高専) 明石高専では購入用の予算枠を設ける。神戸市立高専では市教委発行の人権テキストを配 布、奈良高専では毎年少しずつ購入するようにしている。 4.学生によるセクハラおよび教職員によるセクハラの実態について。 (和歌山高専) 神戸市立高専では、指導の必要な男子学生がいたことがある。各校とも相談窓口などを設 けているが大きな問題になる事案は発生していない。 5.メンタルケアーやいじめ対策について。 (和歌山高専) 大阪府立を除く各校とも、精神科医・臨床心理士による相談窓口を設けカウンセリングを 実施している。神戸市立高専以外の各校では相談者が増加する傾向にあり、さらなる対応が 必要な状態になっている。 6.学外の者による学生へのストーカー行為の有無、対処法(大阪府立高専) 大阪府立高専以外の各校では、該当する事案は報告されていない。事案が発生した場合に は、学生主事を中心に対応する。 7.学生がセクハラにあたる言動を行った場合どのように対処するか(大阪府立高専) 大阪府立・和歌山高専で授業中に起きた事案があったが、担任・授業担当者の注意で対応 62 した。他高専では事例がないが、承合事項4と同様に対応する。 8.学生の個人情報の収集及び第三者への提示等についての入学時の対応(大阪府立高専) 各校とも、個人情報の取り扱いについて保護者・本人へ説明し、同意書をとるなどしてい る。第三者への開示は各校とも行っていない。 9.発達障害などの学生に対し、クラスメートへ支援を求める場合どのようにしているか(大阪府 立高専) 在籍する発達障害の学生について実態を把握できていない学校が多い。支援を求める場合、 担任の判断で行われている。舞鶴高専では、一部の学生にノートテイカーを依頼。今後検討 しなければいけない課題であるという認識で一致した。 10.インターネットによる人権侵害(神戸市立高専) 明石・神戸市立・近大・奈良の各高専で問題になる事案が発生した。奈良高専では、関連 学生を特定し処分を行った。神戸市立高専では、適当なキーワードを不定期に検索サイトに 入力し、調査を行っている。各校とも実態をつかみかね、対応に苦慮している状態。 11.外国人留学生と一般の学生との交流事例(とくに日本語が不自由な場合) (近大高専) 大阪府立・神戸市立高専には留学生がいない。他校では、学生の中からチューターを選び 日常生活のケアを行う。日本語の不自由な学生に特別補講を行う学校もある。和歌山・舞鶴 高専では、留学生との交流会、サイクリング、ボウリングなどを数多く企画している。 9.4 人権に関する新入生アンケート このアンケートは、毎年新入生を対象に人権教育をすすめるために実施している。例年は入学直 後に実施していたが、今年度は本校内における実態を把握するために11月に行い、また校内にいじ めが発生したことから、2年生も含めて実施した(ただし紙幅の都合で1年生分の結果のみ掲載)。 また今年度は、インターネット・携帯電話利用に関わるトラブルやいじめなどに関する質問項目を 加えるなど、アンケートの内容に若干の変更を加えた。回答者総数は159名。 設 問 回 答 実数 (人) 比率 (%) 1. 小中学校における人権に関する教育について ①小中学校時代に人権に関する教育を受 A.はい 118 74 けたことがありますか B.いいえ 38 24 ②「はい」の場合それはどのような内容・方法でしたか【記述1】 2. 今の社会にあると考えられる差別(排除)のうち、あなたが関心のあるものは次のうちどれですか A.職業に対する差別 26 16 B.人種差別 33 21 C.男女差別 27 17 D.セクシャルハラスメント 28 18 ①今の社会にあると考えられる差別のう E.学力・運動能力差別 36 23 ち、あなたが関心のあるものは次のう F.身体障害者に対する差別 33 21 ちどれですか(複数回答) G.いじめ 96 60 H.部落差別 16 10 I.外国人に対する差別 19 12 J.病気の患者に対する差別 24 15 K.その他(記述欄) 6 4 63 A.放っておいてもなくなる B.努力すればなくなる C.努力しても難しい D.できない ③設問②の答えの理由を書いてください【記述2】 3. 自分自身が差別されたり、いじめられたりしたと思う経験について A.和歌山高専入学後にある ①そのような経験がありますか B.和歌山高専入学以前にある C.そのような経験はない ②上記でAまたはBの場合、その経験はどのようなものですか【記述3】 4. 自分自身が差別、いじめをした経験について A.和歌山高専入学後にある ①そのような経験がありますか B.和歌山高専入学以前にある C.そのような経験はない ②上記でAまたはBの場合、その経験はどのようなものですか【記述4】 5. あなたの周りでの差別やいじめについて A.和歌山高専入学後にある ①あなたの周りで差別やいじめがあった B.和歌山高専入学以前にある ことがありますか C.まわりで差別やいじめがあったこと はない ②上記の質問でAまたはBの場合その経験はどのようなものですか【記述5】 A.なくなるように積極的行動 ③もし、あなたの周りで差別やいじめが B.なくなるように何らかをする あったとしたらあなたはどうしますか C.何もできない ④いじめが起きる原因は何だと思いますか【記述6】 6. 学校生活、私生活(寮生活を含む)における悩みごとについて ①あなたは現在、学校生活・私生活(含 A.はい む寮生活)について悩み事はあります B.いいえ か A.学校での人間関係 B.寮での人間関係 C.家族関係 ②「はい」の場合どのようなことですか D.学業 (複数回答可) E.金銭 F.将来の進路 G.その他 ③「いじめ」を受けたり色々な悩み事が A.いる あった時の相談相手はいますか B.いない A.祖父母 B.父 C.母 ④前問で「いる」の場合、おもな相談相 D.兄弟 手は誰ですか E.友人 (複数回答可) F.教師 G.カウンセラー H.その他 7. 学生生活を送る中での不満について ①あなたは現在学生生活について不満に A.はい 思っていることはありますか B.いいえ ②上記で「はい」の場合、それはどのような不満ですか【記述7】 8. パソコンや携帯電話によるインターネット利用について ①あなたはパソコンや携帯電話でのネッ A.はい ト利用で何らかのトラブルに巻き込ま B.いいえ れたことはありますか A.不当な金銭要求 B.詐欺 ②上記で「はい」の場合、それはどのよ C.誹謗中傷、いじめ うなことですか D.暴力的な脅し E.その他 9. 本校の人権教育に対する希望や意見を率直に書いて下さい【記述8】 ②上記のような様々な差別・排除をなく すことは出来ると思いますか 64 2 23 91 43 1 14 57 27 8 33 122 5 21 77 4 33 123 3 21 77 67 33 73 42 21 46 5 99 49 3 62 31 89 67 56 42 30 17 7 37 26 27 21 106 50 7 26 41 11 87 17 11 11 19 11 4 23 16 17 13 67 31 4 16 26 7 55 11 7 7 52 103 33 65 33 117 21 74 15 7 11 7 8 9 4 7 4 5 【記述1】小中学校時代の人権教育「どのような内容・方法でしたか」 (主な記述) ・いじめや部落問題のビデオを見た ・忘れた ・道徳の時間、差別などを取り上げた物語を集めた本を読み、みんなで話し合い、先生の話を聞 いた ・社会の授業で人権というものをどのようにして勝ち取ったかを習った ・町内の中学生全員が行く講演会で ・エラソーな人たちがいっぱい来てお話をしました ・サリン事件で犯人扱いされていた河野さんの講演 【記述2】「様々な差別・排除をなくすことは出来ると思いますか」への回答理由(主な記述) A「放っておいても差別・排除はなくなる」という意見 ・いわゆるえた・ひにんと呼ばれているものは……本来なら風化しているはず。なのに風化して いないのは……教えているから。 「差別」自体はもうなくなっているように感じる。 B「努力すればなくなる」という意見 ・ほとんどの人がイジメはだめだとわかっている ・行動にうつれないだけ。 ・昔よりは差別をなくそうとする人が増えてだいぶ差別も少なくなってきたと思うから C「努力しても難しい」という意見 ・努力したところで何も変化がない。先生がしっかりしていないとなくならない ・陰でコソコソしていることを完全に排除できないから ・人間は自分と異質なものを見ると反射的に恐怖を感じると思うので ・いじめは人数が多いので全員をやめさせるのは難しい ・少しはよくなるとは思うが、人が感情的に出来ない部分もあると思う ・長い間にわたって続けられてきたことだし、人はどうしても争うものだから ・権力者が差別をなくせば自然と消えるが権力者が差別をなくすことはまずない ・大人達の中でも部落差別をしている節があるのを見たことがある ・幼稚な人が増えているから ・能力ある人が優遇されるのはある程度仕方のないことだと思うから ・「やられたらやり返す」と教える親がいるような気がするから D「できない」という意見 ・実際なくなってないし ・ストレスを解消できないから ・すべての人が仲良くできるわけがないから ・人間は弱い生き物だから ・きれい事で終わらされるから ・先生が差別する ・この世から犯罪をなくせないのにできるわけがない ・人間好き嫌いもあるし、合う人もいれば合わない人もいる ・その事について無関心な人が多いから(僕も) 【記述3】自分自身が差別されたり、いじめられたりしたと思う経験 ①入学以前 ・殴る蹴る ・無視 ・暴言 ・方言の違い ・物が盗まれたり落書きされたり ・今ではくだらないことに悩んでいたと思う ・クラスの多くから悪口を言われて避けられた 65 ・からかわれ微妙に無視される。 ・答えたくない ・思い出したくない ・主に悪口 ・無視、いやがらせ、暴言など ②入学以後 ・クラブをやめてみんなめっちゃ冷たくなった ・暴力ではなく嫌がらせをされた ・机の中に絵の具、ゴミなど。鍵や携帯がなくなって何度も捜した所から出てきたりした 【記述4】差別したり、いじめをしたりした経験 ・隣の席にいたので席を離したり、その人の机をわざとさわってそれを友達になすりつけてその 友達も誰かに廻したりして遊んだ ・無視 ・悪口 ・からかいから発展した ・クラス全員がその子を無視した ・自分より劣っている人を馬鹿にした ・一人を仲間外れにした(無視) ・無視されている人を見過ごしてしまったことがある ・言葉での暴力 ・ある一定の人物を徹底的に避け続けた ・一人の子と口をきかなかった ・自分の強さを示すために見せしめに殴った ・20:1でせめた ・一人の立場の弱い子がいじめられているのを見て傍観していた 【記述5】周りでの差別やいじめ ・不良にからまれていた ・トイレの鏡などに悪質な落書き ・他人を中傷するような落書き ・中学時代に同級生がイジメにあって登校拒否に ・多すぎて書ききれない ・集団暴行で全員補導センター行き ・中学時代に同学年の不良が集団で一人に暴力を振るってけがを負わしていた ・言葉の暴力をしつこく言う ・直接は知らないが寮でイジメがあったから ・悪口を言われ続けいじめられた子がしゃべれなくなった 【記述6】いじめが起きる原因は何だと思いますか。 (内容別に分類) (1)いじめる側に問題があるとの回答 ・ストレス ・する側の考え方の問題 ・人の個性を認めることができない ・安心を求めて ・自分が何らかの部分で人より上だと思っていたいから ・堂々としたことができない人が増えてきたから ・人間の人を見下す考え (2)いじめられる側に問題があるとの回答 ・その人に悪気なくても、周りから見て少し悪い態度をとったりしたときだと思う ・いじめられる人の行動や態度など ・弱い人が悪い (3)双方に問題があるとの回答 ・いじめられる側が調子に乗ってるとか、主にいじめる側があほやから ・いじめる側の性格といじめられる側の性格 ・欲望、自分が対象になるのではないかという恐怖 (4)周囲に問題があるとの回答 ・周囲の誤解 ・家庭での教育がしっかりしていないから ・家庭環境 (5)人間の本性(性格や個性)に問題があるとの回答 ・人間が動物であるということ。兎だって強者が弱者をいじめますよ? ・毎日が暇だから ・人間には考えるという能力があるから ・人間の欲求不満をなくすため ・一人一人が違う人間だから 66 ・人間が弱者の苦しむ姿を見て優越感に浸りたいとする本能 【記述7】学校生活を送る上での不満 ①クラブ活動について ・クラブで、自分自身がもっと強くなりたいと思っているが、周りの部員にそんな意志がなく、 練習もこなすだけになっていること ・クラブめんどうくさい。やめたい。けどやめにくい。 ・水泳部の夏期以外の練習がない ・クラブの練習があまりできない。前衛の練習しすぎ ・引っ張っていく側の先輩が後輩を悪く言う。クラブのやり方など ・ソフテやる気ない ・クラブ活動が楽しくない ・クラブの連中がやる気ないし練習真面目にする気ないしサボるし、ほんま腹立つ ・寮生と通生の違いが大きすぎる。部活も正直無理な時間が…… ・ソフトテニス部ですが、今年は人数が多くて足りないので、行っても何もできないことが多い ので、行く気にならない。コートを増やしてください ②教員・授業について ・先生がきびしい ・勉強難しい ・勉強だるい ・先生が暗い ・授業時間が長い ③寮について ・トラブルが起こった時の寮事務の動きの鈍さ ・寮の不便さ ・寮が古い、建て替えてほしい ・寮事務の対応の悪さ ・部屋が寒い ・寮生活の時間に決まりがありすぎ ・ゲームができない ・寮食 ・男子寮と女子寮のきれいさのちがい ・寮での行事への強制参加 ・寮はけっこう何もかも決まっていてしんどい。それに反すると、先輩や先生がうるさい ・寮の生活や同部屋の子についてなど ④学校生活一般 ・○○君の妨害、対処してくれないと困る ・女子少ない ・先輩が人使いすぎる ・刺激が少なく、やる気が出ない ・自己中心的な人間が多すぎる ・言ったことを一回で聞かないやつが多い ・早く工事が終わってほしいです ・高専生活 ・クラス ・人間関係がうまくいかない ・先輩のイジリ ・通うのがしんどい ・先輩と後輩という制度が気にくわない ・睡眠時間(少) 。一日が長くならないかなあ ・「例のあの人」がいる ・やる気ない人の態度のでかさに腹が立つ ・色々 ・親がうるさい ・いろいろ 【記述9】本校の人権教育への希望や意見を書いてください。 ・本当にやる気がなければ無駄 ・人権教育いらん ・もっとリアルに差別、いじめについて話すべき。現在では生ぬるすぎると思う。 ・寮の中では目に見えてわかることがあるので減らしてほしい ・人権教育の授業をするくらいならいじめられている人と一対一で話してあげて下さい。ここに あるカウンセラーには寮生は行きにくいです。 ・生徒が勝手に作り上げた掲示板なのですが、高専サイトで中傷される子がいる。中傷などはよ くないということをもっと積極的に指導すべきでは? 67 9.5 学生相談室 学生相談室は、環境都市工学科久保井教授を室長とし、 「なんでも相談員」として教員5名、学 寮の事務員及び看護師各1名の7名を配置し、事務的なサポート体制として学生課長と学生課事務 員が加わっている。また、非常勤カウンセラーとして月1回来校いただいている中島先生、及び学 校医の西本先生に指導を受けている。さらに、学生の相談によりきめ細かく対応するために平成19 年1月から臨床心理士の坂田先生に来校いただいている。 以下のグラフにあるように心理士への相談件数は多く、学生が専門家の相談相手を必要としてい る状況がうかがわれる。 相談の内容は健康・精神衛生の項目がこれまで一番多く件数があったが、今年度はその他の項目 がトップになっている。学生の悩み事が社会状況に対応して、多岐に分化していると判断される。 また、特に目立ったのは教職員の相談件数が18年度より7倍近く増加している。職員の心のケアー についても考えさせられる。それと、学生の相談者の性別分布から、これまでと違って、男子学生 の件数が非常に多くなっているのが特長である。 今後、一部には深厚な悩みを抱えた学生が以前より増加する傾向もみられ、クラス担任をはじめ、 学寮や厚生補導など関連部門(人権委員会、学生指導支援室)と連携した対応体制のさらなる充実 が望まれる。 本年度の活動等は次のとおりである。 ・各種会議への出席 (1)平成19年度近畿地区メンタルヘルス研究協議会(2名参加) (2)平成19年度近畿地区カウンセリング連絡協議会(2名参加) (3)第4回全国国立高等専門学校メンタルヘルス研究協議会(2名参加) ・問題学生への対応体制(複数人)として以下の通りに実施した。 【一般】担当相談委員+看護師+カウンセラー+担任+室長 【寮生】担当相談委員+看護師+カウンセラー+寮務係長+担任+室長 ・情報を共有するため、各種会議資料等を回覧した。 ・守秘義務についての定義付けと相談員の立場(位置づけ)について検討した。 ・学生相談室と学生指導支援室の違いを明確にした。 学生相談室・・・・メンタル面における問題や悩みを抱える学生に個別対応し、学生の メンタルケアーについて検討・実施する。 学生指導支援室・・メンタル面における問題や学習障害のある学生のいるクラス担任を 他の教職員で支援する。 68 相談総数:143件 (平成18年度:95件、平成17年度:80件、平成16年度:113件) 卒業生 1% 保護者 5% メール 電話 1% 1% 不明 4% 女 24% 教職員 24% 保健室 43% 男 76% 学生 66% 相談者内訳 (%) その他 4% 教員研究室 3% オレンジルーム (カウンセリングルーム) 48% 相談場所 (%) 相談者 (学生) の性別 (%) 20 楠部教員 2% 中島カウンセラー 13% 15 山吹教員 1% 10 5 坂田心理士 38% 3月 2月 1月 月 月 10 11 12 月 9月 8月 7月 6月 5月 相談対応者 (%) 4月 0 小川看護師 46% 月別相談者数 (人) 9.6 自己点検結果 平成19年度における新たな出来事は、一年生などにいじめが発生したと見られることである。全 貌はつかめていないが、本年実施した人権アンケートの結果でも、入学後にいじめがあったという 指摘がいくつかのクラスであった。今後もアンケートなどを実施して、実態を把握した上で、学生 に対する人権に関する啓発や教職員の研修を引き続き行う必要がある。 学生相談室については、教員等の相談員に対する相談件数は少なく、小川看護師に頼る状態が続 いた。オレンジルームについては、臨床心理士に1月に3回、3月に2回来校していただいた効果 が現れており、相談件数も相当多数に上った。来年度以降も、臨床心理士に定期的に相談できる環 境作りが大切である。また、担任教員などによる臨床心理士への相談もあり、学級運営上の支えに なっている。これは今後も継続する必要がある。 人権教育活動や学生相談は、学生の質の変化にともなって、今後ますます重要になると予想され る。学内の各部署、クラス担任、学生相談室、学生指導支援室、学科主任、臨床心理士の先生方な どが連携して、実態に即した活動の充実と見直しが今後も必要である。 69 10 広 報 活 動(情報企画委員会) 10.1 ホームページ インターネットが普通に使われるようになった昨今、外部への情報発信の手段としてのホーム ページの重要性は高くなる一方である。外部に正しい情報の提供を続けるためには、ホームペー ジ上の情報を常に更新する必要がある。平成19年度は教務関係者と各学科との協力により、新年度 早々には、ホームページの情報を更新できた。今後とも情報の迅速な更新を心がけて行きたい。 10.2 広報活動 広報窓口(情報企画委員会−企画広報室)を通じて学内の情報を積極的に報道機関に流してい る。平成19年度はロボコン全国大会2年連続準優勝、ソイルタワーコンテスト優勝、デザインコン ペティション優秀賞等の活躍や、第一回きのくにロボットフェスティバルの成功、そして夏の高校 野球県予選でのベスト16進出等、話題に溢れた一年であった事もあり、昨年の440件を大幅に上回 る570件の新聞報道があった。本校の記事を多数掲載いただいた新聞各紙の関係者に深謝するとと もに、コンテストや試合で活躍された学生、ロボットフェスティバルに尽力された関係者の方々に 敬意を表する。 多くの情報を発信し続け、そして取り上げていただくことは、本校の活動を外部に紹介し、地域 から親しみを持たれる学校を作る上での必須項目だと考える。今後ともより多くの情報を発信し、 掲載していただくよう努力を続ける所存である。 平成19年度新聞記事掲載実績(平成20年4月1日本校確認分) 平成 月 文教 文教 文教紙 朝日 ニュース 速報 計 新聞 19年 4 3 3 5 1 8 9 6 2 8 10 2 7 2 5 7 4 8 1 3 4 2 6 6 1 9 10 3 6 9 11 3 12 15 12 1 3 4 20年 1 2 9 11 2 3 8 11 3 5 9 14 23 80 103 合計 2 毎日 新聞 讀賣 新聞 2 1 4 産経 全国紙 紀州 新聞 計 新聞 1 日高 新報 2・1 紀州 6 11 12 0 11 8 6 1 紀伊 わかやま 地元紙 南紀州 紀南 生活 紀南 その他 合計 民報 新報 計 新聞 新聞 ニュース 計 1 5 29 1 6 32 3 18 3 6 35 6 6 4 5 2 2 5 3 8 65 1 5 6 52 8 42 1 44 46 1 1 4 7 7 4 3 15 15 11 3 13 10 5 6 5 39 1 12 9 1 3 2 27 7 2 7 6 2 1 1 17 1 1 29 1 1 1 35 1 1 1 1 1 1 4 9 5 3 2 3 22 4 4 45 3 3 2 2 10 13 13 3 4 9 42 7 7 63 3 3 2 8 15 16 2 3 36 5 5 60 1 11 7 3 5 26 7 7 45 0 12 6 1 5 24 6 6 54 136 110 22 53 347 1 15 14 15 10 70 26 7 57 1 65 44 1 570 10.3 学内広報 今年度も和田教務主事補を中心とした学内広報スタッフにより、学 校要覧を実用的なものへと内容を一新するとともに、学園だより第 79号、80号を発行した。 和田(一般) [教務] 、土井(物質)[補導]、 スタッフ 岸本(物質) [寮務] 、塚本(一般)[国語]、 濵口龍(技術支援室) [写真] 学園だより第80号 平成20年3月発行 10.4 自己点検結果 年度始めのホームページの更新を定着させることができた。新着情報は適宜更新されているが、 その他の情報も迅速に更新することが今後の課題である。 新聞記事を中心とした情報発信面では、学内の活動が活発化したことで、過去最高の570の記事 が掲載され、本校の存在を地域に十分アピールできた。今後も学内の活動を後押しできるように広 報活動に力を入れたい。学内広報関係では、学校要覧を一新すると共に、当初の予定通り学園だよ りを発行することができた。 71 11 教 員 の 研 究 活 動 本校の教育研究の活性化を図るために、自己点検評価の一環である教員の研究業績調査を下記の とおり実施した。 11.1 調査方法 平成20年5月1日〜5月31日にかけて実施した。以下にこの調査の対象者及び研究業績調査票を 記載する。 学 科 名 機械工学科 役 職 教 授 准教授 助 教 電気情報工学科 教 授 准教授 物質工学科 助 教 出向中 教 授 准教授 助 教 氏 名 藤原 昭文 溝川 辰巳 坂田 光雄 福田 匡 青山 歓生 樫原 恵藏 西本 圭吾 濵田 俊彦 矢野 敏雄 山東 篤 津田 尚明 三原 由雅 徳田 将敏 藤本 晶 山口 利幸 佐久間敏幸 謝 孟春 若野憲一郎 渡邊仁志夫 雑賀 洋平 森 徹 山吹 巧一 直井 弘之 村田 充利 野村 英作 高木 浩一 山川 文徳 米光 裕 冨上健次郎 岩本 仁志 河地 貴利 岸本 昇 塩路 修平 土井 正光 林 純二郎 森田 誠一 楠部 真崇 学 科 名 環境都市工学科 役 職 教 授 准教授 一般科目 助 教 教 授 准教授 嘱託教員 72 嘱託教授 氏 名 中本 純次 大久保俊治 小川 一志 久保井利達 靏巻 峰夫 伊藤 雅 小池 信昭 辻原 治 三岩 敬孝 原 忠 森川 寿 橋本 雅博 赤崎 雄一 右代谷 昇 桑原 伸弘 後藤多栄子 重松 正史 太古 隆治 中出 明人 平山 規義 森岡 隆 吉田 芳弘 和田 茂俊 佐々木清一 平成19年度年報 研究業績調査 提 出 者: 学科 氏名 提出年月日: 項目1、2について、調査対象期間を限定しません。 1.学協会等への加入、活動状況 (1)現在加入している学協会名を記入してください。 (2)学協会で務めた役職とその期間を学協会毎に記入してください。 2.学位取得(博士号)の状況 (1)取得している学位と取得年月を記入してください。 (2)学位論文の題目を記入してください。 (3)学位を取得した機関(大学等)を記入してください。 以下の項目についての調査対象期間は、平成19年度(平成19年4月1日〜平成20年3月31日)とし ます。なお、実績がない場合は、「なし」とご記入下さい。 3.学外活動、兼職状況 (1)学協会以外で、学外の委員会、財団等で務めた役職とその期間を記入してください。 (2)他高専、大学等での兼職(非常勤講師等)とその期間を記入してください。 4.科研費の応募、採択状況 (1)平成19年度を研究期間とする科研(申請は平成18年度)に応募したものについて、研究 種目、研究課題を記入してください。 (2)上記(1)のうち、採択されたものを再度記入し、平成19年度の交付金額を記入してく ださい。 5.助成金等の受入状況 (1)調査対象期間を助成期間とする助成金(研究助成、海外渡航助成等)に応募したものに ついて、助成機関、研究課題を記入してください。 (2)上記(1)のうち、採択されたものを再度記入し、平成19年度の交付金額を記入してく ださい。 6.奨学寄付金等の受入状況 (1)企業等から受け入れた奨学寄付金について、課題、金額を記入してください。ただし、 上記5(2)を奨学寄付金にした場合は、記入しないでください。 7.学内予算による研究補助金等への応募、採択状況 (1)平成19年度に応募した研究補助金等について、申請区分、テーマを記入してください。 (2)上記(1)のうち、採択された申請区分、テーマを再度記入し、その金額を記入してく ださい。 8.著書・編書の状況 (1)全員の著者名、著書名、出版社名、発行年(西暦)の順に記入してください。 73 9.論文の発表状況 (1)全員の著者名、論文名、論文誌名、Vol.、No.、発行年(西暦)、pp.最初のページ−最 後のページの順で、原文のまま記入してください。なお、レフェリーの査読を経て掲載さ れた国際会議のプロシーディングスも含めてください。 10.特許等(外国のものを含む)の取得状況 (1)特許番号(公開を含む)、発明の名称、特許権者、登録年月日を記入してください。 (2)実用新案についても上記(1)と同様に記入してください。 11.国際会議への出席、発表状況 (1)国際会議で役員や会議の座長等を行った場合、その会議名、(開催地、開催期間)と役 割を記入してください。 (2)発表した(共同研究者としての連名も含む)講演等について、全員の著者名、演題、ア ブストラクト等がある場合はアブストラクト等冊子名、pp.最初のページ−最後のページ、 ない場合は会議名、(開催地、開催期間)の順で記入してください。 12.国内学会、研究会等への出席、発表状況 (1)役員や座長等を行った場合、その学会や研究会の名称、(開催年月)と役割を記入して ください。 (2)発表した(共同研究者としての連名も含む)講演等について、全員の著者名、演題、ア ブストラクト等がある場合はアブストラクト等冊子名、pp.最初のページ−最後のページ、 ない場合は会の名称、(開催年月)の順で記入してください。 13.講演会、各種行事での講演状況 (1)上記11、12以外で、講演会、各種行事等で講演を行った場合、行事等の名称、(講演年 月)、演題を記入してください。 14.受賞等の状況 (1)研究成果に対して表彰等を受けた場合、受賞名、贈呈機関を記入してください。 15.内地留学等・在外研究員の状況 (1)内地研究員として、内地留学等をした場合、研究課題、派遣先研究機関、留学等の期間 の順で記入してください。 (2)在外研究員として、海外留学した場合、研究課題、派遣先研究機関、留学期間の順で記 入してください。 16.調査研究等による海外出張の状況 (1)上記11、15(2)以外で、調査研究等による海外出張をした場合、出張目的、主な出張 先機関、渡航国、出張期間の順で記入してください。 17.共同研究、受託研究の状況 (1)実施した共同研究について、研究課題、共同研究機関を記入してください。 (2)実施した受託研究について、研究課題、依頼先機関を記入してください。 18.技術相談、技術指導の状況 (1)技術相談・技術指導等の依頼内容、その依頼先を記入してください。 74 11.2 教員の研究業績 以下に教員の研究業績を記載する。なお、各項目の記載内容は次のとおりである。 (1)所属 現在の所属学科、役職、現在の役職に関する履歴を示す。 (2)学位取得の状況 取得している学位(博士)名、取得機関、学位論文題目と取得年月を示す。 (3)研究成果の公表件数 平成19年度における著書・編書、論文、特許等、国際会議、国内学会等での公表件数を示す。 (4)加入している学協会名 現在加入している学協会名を示す。 (5)学外活動 平成19年度の期間に、学協会、学外の委員会、財団等で務めた役職とその期間及び他高専、大 学等での兼職(非常勤講師等)、講演会、各種行事等で行った講演について示す。 (6)研究助成金の受入状況 平成19年度を研究期間とする科学研究費補助金、助成金(研究助成、海外渡航助成等)、企業 等から受け入れた奨学寄付金、学内研究補助金等について、申請件数および採択課題名、金額 (平成19年度分)を示す。複数の研究者が共同研究として申請、採択されたものについては、そ れぞれの研究者の業績と見なし、研究者毎にカウントしている。金額に関しては、共同研究の場 合、総額を示す。 (7)地域との連携 平成19年度に、実施した地域との連携に係る「技術相談」、「受託研究」、「民間等との共同 研究」についてその件数を示す。 (8)他機関との共同研究・受託研究 平成19年度に、実施した他機関(大学等)との連携において、(7)の項目に該当しないもの について、相手方と研究課題を示す。(但し、個人レベルでの共同研究については論文等の公表 として表現するので本項には記載していない。) (9)海外出張(海外研修含む) 平成19年度に、国際会議又は在外研究員以外で、海外出張した調査研究等について、出張目的、 主な出張先機関、渡航国、出張期間を示す。 (10)内地研究員・在外研究員の状況 平成19年度を含む期間に、内地研究員又は在外研究員として実施した内地留学等又は海外留学 について、研究課題、派遣先研究機関、留学等の期間を示す。 (11)受賞等の状況 平成19年度を含む期間に、研究成果等に対して受賞した表彰等について、受賞名、贈呈機関、 受賞年月を示す。 (12)研究成果一覧 平成19年度における著書・編書、論文、特許(特許公開・特許登録)等、国際会議及び国内学 会等での公表状況を列記する。ただし、学位論文及び科研費(助成金)等を受領後の成果報告書 75 については、別項目で評価していることから、本項には記載していない。また、共著のものにつ いては、それぞれの研究者の寄与があると判断し、研究者毎に記載している。ここで、[著書] は著書・編書、[国際]は国際会議発表、[国内]は国内学会等発表を表す。なお、レフェリー の査読を経て掲載された国際会議のプロシーディングスは論文として扱った。 76 11.2.1 機械工学科 77 78 79 80 81 82 83 84 85 11.2.2 電気情報工学科 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 11.2.3 物質工学科 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 11.2.4 環境都市工学科 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 11.2.5 一般科目 125 126 127 128 129 130 131 11.2.6 嘱託教員 132 133 12 学 内 組 織 学内の各種委員会等の関係を表12.1、表12.2に示す。 表12.1 学内組織 ・主要役職 校長 韮澤 副校長 高木 教務主事 藤本 主事補 樫原、中本、和田 学生主事 大久保 主事補 西本、土井、中出 寮務主事 山川 主事補 山吹、岸本、森岡 専攻科長 山口 副専攻科長 雑賀、辻原 地域共同テクノセンター長 米光 副センター長 山東、川合 メディアセンター長 溝川 副センター長 森、三原 技術支援室長 坂田 室長補佐 (技術専門職員)小畑、林 ・学科主任 機械工学科 藤原 主任補佐 濵田 電気情報工学科 徳田 〃 村田 物質工学科 野村 〃 塩路 環境都市工学科 小川 〃 三岩 一般科目 森川 〃 藤田 ・学級担任 1年 2年 3年 4年 5年 青山 桑原 福田 津田 坂田 謝 後藤 平山 森 若野 物質工学科 冨上 塚本 岩本 楠部 森田 環境都市工学科 靏巻 田邉 久保井 小池 伊藤 機械工学科 電気情報工学科 太字は学年主任 ・運営委員会・企画会議 委員会名 委員長 主事補・副等 高木副校長 委 員 名 企画会議 韮澤校長 藤本、大久保、山川、山口、米光、藤原、坂田、小川、森川、事務部長 運営委員会 韮澤校長 施設マネジメント委員会 韮澤校長 小川主任 企画会議メンバー、総務課長 防火対策委員会 韮澤校長 総務課長 運営委員会メンバー、各課長 将来構想検討ワーキング 米光テクノ 土井 センター長 副校長、専攻科長、3主事、5学科主任、テクノセンター長、 メディアセンター長、教育システム点検委員長、事務部長 樫原、山吹、雑賀、岸本、伊藤、小池、後藤、森、窪田、城台 134 表12.2 委員会等 委員会名 専攻科委員会 教務委員会 委員長 副委員長等 委 員 名 5学科主任 山口 専攻科長 雑賀、辻原 藤本主事 樫原、中本、 和田 専攻科成績判定会 5学科主任、教務主事、副専攻科長 5学科主任 成績判定会 5学科主任、専攻科長、教務主事補、 オブ:副校長、学生主事、寮務主事 厚生補導委員会 大久保 主事 西本、土井、 中出 中井、謝、冨上、原、重松 学寮委員会 山川主事 山吹、岸本、 森岡 津田、直井、楠部、三岩、桑原 地域共同テクノセンター 米光 山東、川合 委員会 テクノセンター長 山東、佐久間、岩本、佐々木、右代谷、総務課長、学生課長、 林室長補佐、小畑室長補佐 図書委員会 三原、若野、林、小池、塚本、右代谷、図書係長 メディアセンター 委員会 溝川 森、三原 メディアセンター長 技術支援室委員会 坂田室長 教務主事、藤原、野村、テクノセンター長、事務部長、 林室長補佐、小畑室長補佐 安全衛生委員会 高木副校長 桑原(衛生管理者)、奥田部長(安全管理者)、西本校医(産業医)、 過半数代表者、小川、小畑、林純、三原、総務課長 環境マネジメント 委員会 高木副校長 ワーキング 情報処理教育セン 青山、村田、林、小池、眞田技術職員 ター委員会 テクノセンター長、岸本、靏巻、総務課長 樫原、中本、和田、米光、森(IT)、総務課長 情報企画委員会 藤本主事 広報担当 HP:樫原、眞田;年報学校案内:中本;学校要覧、 学園便り:和田、塚本、濵口技術職員;新聞記事:藤本、 情報セキュリティ:藤本 ;ビデオ:楠部 ネットワーク担当 (長)青山、山東、森、森田、三岩、藤田、情報担当事務 FD委員会 藤本主事 大久保、山口、米光、総務課長、学生課長 知的財産評価委員会 米光 テクノセンター長 専攻科長、教務主事、出願学科主任、後藤、外部委員、総務課長 外部評価検討委員会 山口 専攻科長 人権セクハラ委員会 大久保主事 厚生補導委員会メンバー、総務課長、学生課長 進路対策委員会 大久保主事 専攻科長、教務主事、5年担任 国際交流委員会 山川主事 教務主事、寮務主事補、留学生在籍担任、謝、後藤 授業料等の免除及び 徴収猶予委員会 大久保主事 教務主事、寮務主事、専攻科長、5学科主任 企画会議メンバー、総務課長、学生課長 外部評価検討委員会 (長)山口、辻原、樫原、雑賀、森田 ワーキング 組換えDNA実験安全 米光 委員会 テクノセンター長 山川、土井、重松、右代谷、西本校医、総務課長 レクリエーション 委員会 奥田部長 山東、渡邊、林、靏巻、右代谷、企画広報室1、総務課1、学生課1、 技術支援室1 学生相談室 久保井室長 西本、山吹、楠部、伊藤、中出、小川看護師、小林栄養士、中島カウンセラー セクシャルハラスメント 久保井室長 相談室 教育システム点検 委員会 坂田委員長 学生相談室員(除中島カウンセラー)、総務課長、学生課長 久保井 教務主事、専攻科長、久保井、学生課長 135 編集後記 今年も年報を発行することができました。この年報は、一年 の活動を纏めたものですが、同時に各部門がその年度の活動 を振り返り、自己評価することで、自然と自己点検・評価が 行われています。その意味でこの年報が、当初の「活動報告」 、 「データ集」から、 「自己点検・評価書」としての意味合いを 持つものに変わりつつあります。今後とも改善を続けて、より よい年報に纏められるように努力を続ける所存です。ご一読い ただいて、忌憚のない意見や感想をいただければと思います。 よろしくお願いします。 最後に編集に協力いただいた執筆者の方々や編集に関わって いただいた皆様に感謝します。 (藤本) 平成20年10月 □編 集 和歌山工業高等専門学校情報企画委員会 委員長 藤本 晶(教務主事) □校 正 靏巻峰夫(教務主事補) 136 和歌山工業高等専門学校 ─平成19年度年報─ 平成20年10月 印 刷 平成20年10月 発 行 編 集:和歌山工業高等専門学校情報企画委員会 発 行:和歌山工業高等専門学校 〒644-0023 御坊市名田町野島77 TEL (0738)29−2301㈹ FAX (0738) 29−8216 印 刷:株式会社和歌山印刷所 〒640-8412 和歌山市狐島609−9 TEL(073)451−4111㈹ FAX (073) 452−2631 平成20年10月
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