ブラッドムーン「丑三つ時の補習授業」 (Lv1) 「よくないな」と。立ちすくむ生徒たちに向けて、"彼"はそう言った。 明かりの消えた教室は暗く、出入り口さえ闇に溶け込み霞んで見える。 「施錠された校舎に入っちゃいけないって、生徒手帳にも書いてあるだろう?」 叱りつけながらも、声に怒気はない。淡い月光に照らされた口元は薄く笑い、生き血が滴っている。 獣のように長く伸びた爪牙。赤い燐光を帯びる両の瞳。そしてその身にまとう濃厚な血と死と暴力の匂 いが、眼前の彼がヒトではないことを物語っていた。 「悪い生徒には罰を。それも教育者のつとめだからね」 彼――見目麗しい教育者・神代愁――はそう言うと、足元の屍を蹴り転がし、生徒たちへと歩み寄る。 「補習授業を始めようか……日が、昇るまで」 ヴァンパイア 端正な顔立ちを崩し、吸血鬼は牙を剥いて笑った。 ●シナリオについて ヴァンパイアのテリトリーと化している夜の学校に、偶然入ってしまったり、あるいは望んで入った りした PC たちがヴァンパイアと戦うシナリオです。 学校はヴァンパイアの血戒(血の魔術)によって封鎖されているため、PC たちは脱出することができま せん。ヴァンパイアを倒さない限り、生きて出ることはかなわないでしょう。 ●ヴァンパイア 神代 愁(カミシロ・シュウ) 外見 20 代 男 東雲高校に赴任した教育実習生で、担当は国語。優男な風貌と穏やかな物腰で人気を集めている。 だがその本性は、端正な顔立ちと優しい言葉で生徒をたぶらかし、夜の学校に呼び出しては捕食して いるヴァンパイアだ。既に何人かの生徒が彼の毒牙にかかっているのだが、学校関係者は彼の血戒に よって認識を狂わされており、行方不明者に気づいていない。 また、彼は学校の各所に術式を施すことで、自分のテリトリーとして支配している。 ●シナリオ幸福 ※「幸福」とは各 PC が持つ大事なものです。有形無形は問いません。 モンスターはこの「幸福」を打ち砕いて PC の心を折ることを生きがいとしており、PC たちはそれを 防ぐため狩りに挑むこととなります。 「東野 響(ヒガシノ・ヒビキ)」 東雲高校の 2 年 B 組に所属する生徒で、趣味は剣道。気の強い性格だが良識的で、大抵のクラスメー トとは良好な関係を築いている。だが神代を気に入っており、ぶっちゃけ導入で神代にさらわれる予 定だ。また、響の性別は PL の希望に応じて可変する。ヒロインでも親友でも悪友でもご自由に。 「狩人の誇り」 あなたは既にハンターであったり、またはハンターとして教育を受けていたり、ハンターの血筋であ ったり……とにかく、ハンターと何らかの縁がある。あなたはそのことに誇りを持っており、今回の ヴァンパイアハントにも積極的に挑んでいる。 「高畑 謙三(タカハタ・ケンゾウ)」 理科を担当する渋い老教師。事故によって両脚が不具となっており、常に車椅子を使用している。 実はかつてハンターだったことがあり、両脚は狩りの最中で負った傷によって動かなくなったものだ。 PC は彼の過去を知っていてもいいし、知らなくてもいい。 ●シナリオの詳細 シナリオの舞台はヴァンパイア・神代愁のテリトリーと化している夜の東雲高校となります。 PC たちはヴァンパイアの存在を知りながら入ってくるか、あるいは偶然のような形で夜の東雲高校 にやってきて、神代の術式によって学校に閉じ込められることになります。彼は PC たちを抹殺しよ うと襲いかかってくるため、学校内を逃げ回ったりしながら立ち向かいましょう。 こういった展開のため、PC は学校に何らかの形で関係を持っているとありがたいです。スタンダー ドに生徒とか、大人なら教師とか用務員とか。 また、モンスターについて既に知っているキャラクターでも、あるいは何も知らない巻き込まれキャ ラでも OK です。知っているキャラクターが一人もいない場合、高畑先生が色々と教えてくれます。 ●レギュレーション Lv1 のハンター3 人で Lv1 のヴァンパイアと戦います。 初心者・未経験者向けセッションということで、解説を交えつつゆっくり進める予定です。 ルールブックは所持してると嬉しいですが、持ってなくてもフォローはします。ただし、ルルブ未所 持の場合はサイコロ・フィクションのプレイ経験が必須となります。 また、ルルブ未所持の場合は GM が用意するサンプルキャラクターを使用する形になります。 シーン表は「夜の学校シーン表(オリジナル)」を使用します。いい出目を出すとメリットもある。 ●開催概要 毎週水曜日、または金曜日の 21 時から 24 時に開催。 それ以外にも全員が無理なく参加できる日があれば追加で開催します。 どどんとふを用いたテキストセッションで、スケジュール合わせは meity にて行います。 GM(秋山アキノ)と面識のない方でも歓迎いたします。
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