緊 急 事 項 緊 急 事 項 1 2016年夏季オリンピック招致の推進 提案要求先 内閣官房・文部科学省 都 所 管 局 東京オリンピック招致本部 1 国の全面的なバックアップ もとよりオリンピック競技大会は、我が国のスポーツ振興、競 技力の向上、スポーツによる国際親善や青少年の健全育成などに 大きく寄与し、多くの国民に大きな夢と感動を与える国家的なプ ロジェクトである。 オリンピック競技大会の招致及び大会の成功には、国の総力を 挙げた取組が必要不可欠である。日本にオリンピックを招致する ため、国家プロジェクトとしての認識のもと、国からの財政支援 も含めた閣議了解を速やかに行うこと。 また、海外における招致活動を円滑に行うためにも、例えば日 本の外交的手腕の発揮等、国を挙げた招致活動に必要な支援体制 を速やかに整備すること。 2 国際的競技力の向上施設のさらなる設置推進 日本選手が国際大会で活躍することは、招致気運の醸成やオリ ンピック・ムーブメントの推進につながり、オリンピック招致を 確実なものとする。 国際的競技力の向上を図るため、ナショナル・トレーニングセ ンターを複数設置すること。 -5- 1 参 考 オリンピック招致と政府の支援 ○ オリンピック憲章(第五章34章3) 全ての立候補都市のある国の中央政府は、法的な拘束力のある文書をIOCに 提出し、その中で、その国と当局がオリンピック憲章を遵守しかつ尊重すること を、当該政府が約束、保証しなければならない。 ○ 立候補都市に対する IOC の質問項目Ⅱ(2012 年 全25項目) (1)政府からの支援 ① 立候補都市・地域におけるオリンピック開催に対する中央政府、州政 府、地方政府および市当局からの支援の状況について ② 貴国政府が調印した捺印契約を提出すること (2)大会予算(政府の予算拠出) 中央政府、州政府、地方政府及び市当局から予算に関する約束について ○ 立候補都市の政府保証に対する IOC の評価(2012 年) 主要関係者 イギリスオリンピック委員会 (BOA)、イギリス政府および大 ロンドン当局(GLA)が立候補に参 加する3主要組織 ○ イギリス政府と GLA 間で交わさ れた理解覚書では、オリンピック 大会と関連した主要インフラプ ロジェクトに対する財政支出を 保証するため、大部分を公共宝く じの資金に依拠した資金計画を 提示 ○ 全当事者がそれぞれ担う役割 および責任は、イギリス政府、市 および BOA が調印した共同ベンチ ャー協定に提示 予算不足への対処 ○ ロンドン (開催決定都 市) マドリード パリ ニューヨーク モスクワ ○ オリンピックと関連するオ リンピック競技大会組織委 員会(OCOG)外の予算は、 資金パッケージにより全面 的に確保されている。イギ リス政府は OCOG 予算の不 足分を全て補填すると表明 中央政府、州政府、および 大会立案および運営の責任は3段 市は、それぞれ OCOG 予算の 階の政府(中央政府、州政府、およ 不足分の 3 分の 1 を補填す び市)が担う。 ると表明 オリンピック関連の OCOG 外の予算は、中央政府・州 パリ市、イルドフランス州およびフ および市が全面的に保証し ランス政府が立候補に関与してい ている。さらに、フランス る主要3当事者である。 政府は OCOG の予算不足を 全て補填していると表明 不足分を補うために、ニュ 市が主体だが、ニューヨーク州が大 ーヨーク市とニューヨーク きく関与し、連邦政府が支援してい 州は、最大 2.5 億ドルの資 る。 金を保証 市が大会立案と運営の責任を担い、 モスクワ市は、OCOG 外予算 連邦政府、ロシアオリンピック委員 および OCOG 予算の不足を 全面的に補填することを約 会およびモスクワ居住の多数のオ リンピック優勝者が支援している。 束 2012 年オリンピック大会開催都市を決める IOC 総会の出席者 ロンドン(開催決定都市) マドリード パリ ニューヨーク モスクワ トニー・ブレア首相 ホセ・ルイス・ロドリゲス・サバテロ首相、ソフィ ア女王 ジャック・シラク大統領 ヒラリー・クリントン上院議員 ミハイル・フラトコフ首相 -6- 2 オリンピックにおけるメダル獲得とナショナル・トレーニング センターの設置状況 ○ アテネ大会のメダル獲得とナショナル・トレーニングセンターの設置数 米国 メダル獲得率 11.1% 豪州 5.3% 英国 独 3.2% 中国 5.2% 6.8% 韓国 日本 3.2% 4% (アテネ) メダル数 金 35 金 17 金9 金 14 金 32 金9 金 16 (アテネ) 銀 39 銀 16 銀9 銀 16 銀 17 銀 12 銀9 銅 29 銅 16 銅 12 銅 18 銅 14 銅9 銅 12 ナショナルトレー ニングセンター数 建設中 8 ヶ所 1 ヶ所 4 ヶ所 22 ヶ所 1 ヶ所 2 ヶ所 (2008 年開所予定) 2001 年開所の国立ス ポーツ科学センター が一部機能代替 敷地面積 60ha 65ha 81ha 不明 66ha 31ha 15ha 設置年 1995 年 1981 年 1951 年 1960 年 1987 年 1966 年 2008 年予定 スポーツ関係総予 約 426 約 70 億 約 475 約 209 不明 不明 約 104 億円 算(国レベル) 億円 円 億円 億円 うち競技スポーツ 全て 約 20 億 不明 約 12 億 不明 不明 約 79 億円 の予算(国レベル) 円 円 人口(100 万人) 266.56 18.29 58.78 81.91 1,313 48 127.68 面積 9,629 7,741 244 357 9,597 100 378 (1000 平方キロ) (出典)文部科学白書等 (注)メダル獲得率=当該国のメダル獲得数/全競技種目のメダル総数×100 3 今後のスケジュール(予定) 2007 年 2007 年 2008 年 7月 8月 1月 2008 年 6 月 2008 年 11 月 2009 年 2 月 2009 年 10 月 2016 年 2016 年 8月 9月 IOCへ立候補申請 申請都市に対する説明会 25項目(予定)のIOC質問に対する申請 都市の回答 IOCが立候補都市「5都市」を選出 IOCに対し「立候補ファイル」を提出 IOC評価委員会による立候補都市訪問調査 IOCが開催都市を決定(コペンハーゲン IOC総会) 第31回オリンピック競技大会開催 パラリンピック競技大会開催 -7- 2 地方税財政制度の抜本的見直しに向けた取組 提案要求先 都所管局 内閣府・総務省・財務省 知事本局・財務局・主税局 真の地方自治とは、地方自治体が自らの財源と自らの責任に基づ いて行財政運営を行う「地方主権」を確立して初めて実現できるも のである。 そのためには、国から地方への事務権限の移譲、国の過剰な関与 の廃止及び法令等による全国画一の義務づけの緩和と併せて、国と 地方の税財政制度を抜本的に見直し、一層の地方分権改革を進める べきである。 しかし、平成18年度までの「三位一体改革」は、何ら本質的な 議論が行われないまま、数字合わせに終始したものとなっている。 国庫補助負担金の削減が先行し、地方への負担の押し付けが行われ ただけでなく、地方交付税制度については、抜本的な見直しに向け た道筋すら示されていないなど、その内容は、改革の本旨を全く理 解していないものと言わざるを得ない。 現在、2011 年度における国・地方を合わせた基礎的財政収支の 黒字化に向け、地方財政の歳出削減が一つの課題となっているが、 そこではまず、地方自治体の課税権や受益と負担の関係などを踏ま えた議論を行っていくことが必要であり、東京をはじめとする大都 市の財源を、地方自治体間の財源調整の手段として用いることは、 断じて行うべきではない。 本来、改革が目指すべきは、地方自治体が自らの責任と権限によ り、行財政運営が可能となる基盤を確立することである。国は、分 権改革の初心に立ち返り、地方税財政制度の抜本的かつ一体的な改 革に向け、改めて取り組むべきである。 -8- 1 国と地方の役割分担を見直した上で、地方自治体の事務と権限 に見合う税源が配分されるべきである。そのため、基幹税である 消費税から地方消費税などの税源移譲を速やかに実現すること。 2 国庫支出金については、地方行政に対する国の関与を縮小し、 国と地方の役割分担等に即したものとするため、真に国が責任を 持つべき国庫補助負担金以外は原則として廃止すること。 当面、奨励的国庫補助金については一律の税源移譲になじまな いもの等を除き、税源移譲のうえ廃止すること。また国庫負担金 については、国が特に責任を持つべきもの等を除き、税源移譲の うえ廃止すること。 3 地方交付税制度については、自主的・自立的な行財政運営を確 保する観点から、地方交付税制度が本来果たすべき役割に限定す るなど、抜本的な見直しを行うこと。 -9- 参 考 (1)地方の歳出規模と地方税収との乖離 租税収入の配分においては国と地方の比率はおおむね3:2に対し、最終 支出で国と地方の比率が概ね2:3と逆転しており、その間に大きなかい離 が存在している。 【歳入】 国民の租税(租税総額=81.6 兆円) 国税(48.1 兆円)58.9% 地方税(33.5 兆円)41.4% 3 2 地方交付税、国庫支出金等による 国から地方への資金移転 【歳出】 国の歳出(純計) 59.9 兆円 40.0% 2 3 地方の歳出(純計) 89.9 兆円 60.0% 国民へのサービス還元 国と地方の歳出総額(純計)=149.8 兆円 (16 年度決算ベース) - 10 - (2)現行の地方交付税制度の問題点 地方公共団体のほとんどが、地方交付税に大きく依存している。 ・ 東京都・愛知県以外の道府県及び全市町村の約 91%までが普通交付税の交付団体 となっている。 【18 年度普通交付税の交付・不交付団体数】 区 分 交付団体 不交付団体 都道府県 市 町 村 45(95.7%) 1,651(90.7%) 2(4.3%) 169(9.3%) 合 1,696(90.8%) 171(9.2%) 計 ・ 地方交付税の占める割合は、地方の歳入全体の約 1/4 に達しており、特に、半数 を超える 27 の道県では地方税よりも地方交付税に依存する割合の方が高い(16 年度 普通会計決算) 。 【18 年度地方財政計画】 区 分 金額 構成比 地 方 税 地方交付税 国庫支出金 348,983 億円 159,073 億円 102,015 億円 42.0% 19.1% 12.2% その他歳入 221,437 億円 26.7% 831,508 億円 100.0% 合 計 - 11 -
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