第4回白馬村ごみ減量化推進懇話会 要旨

第4回白馬村ごみ減量化推進懇話会 要旨
■日
時
平成22年2月25日(木)午後1時30分∼午後3時55分
■会
場
白馬村役場 2階 庁議室
■出席者
山田明雄座長、栗原忠雄副座長、長島かよ子委員、渡辺義子委員、山岸研委員、清水
宗直委員、松島芳明委員、太田勝巳委員、古川雅文委員 (委員9名)
株式会社カザマ 専務取締役 柳沢実氏
丸山環境課長、山岸環境係長、平塚山麓施設組合係長、太田和也
1.開会
2.挨拶
(丸山環境課長)
今日は前段にごみの排出実態をお聞きして、それを基に議論したい。懇話会として今後の
施策や取り組みに繋がるものをまとめ上げたい。村側から提案したいと思うので、ジャンルに
分けて議論いただきたい。
(山田明雄座長)
行政でも広報媒体を活用して啓発しているが、今後さらなる行動を起こすことで減量化が
進むよう議論していきましょう。
3.一般廃棄物収集運搬業者の業務実態の把握
(株式会社カザマ 専務取締役 柳沢実氏)
スキー場、ホテル、アパート、医療機関などの収集を現在行っている。新聞・雑誌・段ボー
ル・ペットボトル・びんのリサイクルは進んでいる。紙製容器包装・プラスチック製容器包装は
まだまだ。リサイクル促進の立場で適正分別の呼び掛けも行っているが、なかなか応じても
らえない。不景気のため分別のために人手を割くことができないのではないかと思う。
(古川雅文委員)
事業所から集めたリサイクル物の処理のルートはどうなっていますか。
(株式会社カザマ 専務取締役 柳沢実氏)
全て松川村のGフレンドリーという会社に持って行っている。
(山田明雄座長)
収集の際に分別の必要が生じることもあろうかと思うが集積場の状況はどうか。
(株式会社カザマ 専務取締役 柳沢実氏)
リサイクル物として出された物に洗浄されていない物が入っている場合がよくある。プラス
チック製容器包装として出されても、汚い物は燃えるごみとして処理している。サランラップが
プラスチック製容器包装によく混ざっている。全体的には分別の意識は高くなってきているよ
うに思う。
(平塚山麓施設組合係長)
清掃センターに持ち込まれるペットボトルの洗浄は良好である。人の目があるからではない
だろうか。
(株式会社カザマ 専務取締役 柳沢実氏)
集積場も一人が雑に排出するとたちまち汚くなってしまう。油をそのまま出すところもある。
収集の際に清掃も行っているので、極端に汚れることはない。地区の集積場ではあるが、別
の地区に排出していると思われる事例もある。
(栗原忠雄副座長)
雑誌、雑がみ、紙製容器包装の取扱が難しいのだが、どのように処理すべきか。新聞でシ
ュレッダーにかけられ紙も再利用できると見たのだが白馬ではどうですか。
(丸山環境課長)
処理行程も確認した結果、雑誌と雑がみについては一緒にまとめていただいて構わない。
(山岸環境係長)
シュレッダーにかけられた紙を処理できるのは、まだ一部の施設のみです。全ての製紙会
社で可能にはなっていません。
(株式会社カザマ 専務取締役 柳沢実氏)
現在のおかれている状況を脱するためには、新たな体制、新たな施設になる以外は難しい
とも思っている。今のままだと少しずつ数値的には改善されるとは思うが、意識がガラリと変
わることはないのではないかと思う。
(山田明雄座長)
清掃センターのごみの一部を取り出して、分別の仕方を村民と一緒に学ぶ機会を設けてみ
てはどうか。
(平塚山麓施設組合係長)
ピットのごみを取り出すのは状態も好ましくない。集積場に出されたごみを抽出して分別指
導をしてみてはどうか。
(株式会社カザマ 専務取締役 柳沢実氏)
子ども向けにごみ分別の教育を行うことも効果的だと思われる。
(渡辺義子委員)
村内でいくつかの廃棄物収集業者が営業しているが、減量化やリサイクルについて意識の
統一はなされているのか。
(平塚山麓施設組合係長)
4月からの料金改定もあるので、12月初旬に収集業者を一同に参集してリサイクルの促
進について説明を行った。収集業者の適正排出の指導は村が行うべきである。
(渡辺義子委員)
収集業者から業務委託者にごみの減量化、リサイクルの促進について喚起してもらうこと
も必要ではないだろうか。
(株式会社カザマ 専務取締役 柳沢実氏)
他の地域は出す日がしっかり決まっている。朝6時から8時までというように。しかし、白馬
の場合は365日出すことができる。あくまで取りに来る日が決まっているだけである。そのあ
たりも徹底する必要があるのではないか。
(渡辺義子委員)
廃油についてはあーす隊の「くるくるリサイクル」でも収集しているが、もう少しアピールして
も良いのかとも思っている。
(株式会社カザマ 専務取締役 柳沢実氏)
廃油の回収についてはスキー場の方でも行うようにお願いしました。春までドラム缶に貯蔵
していただいています。
(渡辺義子委員)
事業系と一般家庭の廃棄物の出し方を分類した方が良いのではないだろうか。
(山田明雄座長)
株式会社カザマの柳沢氏にはお忙しいところご出席ありがとうございました。今後も共にご
み減量化とリサイクルの促進に取り組んでいただきたいと思います。ありがとうございまし
た。
【株式会社カザマ 専務取締役 柳沢実氏 退室】
4.意見交換 「減量化に向けた意識の改革について」
(太田和也)
これまでの懇話会での発言を基に、減量化への取り組みを資料にまとめてみました。
1つ目はステッカーの作成・配布について提案させていただきます。ごみ箱を作って配布し
てはというご意見もあったわけですが、施設の規模や出るごみの量、ごみ箱を置くスペース
など、それぞれ異なりますので、ごみ箱は各家庭や施設で選択していただき、ステッカーで表
示するように考えました。外国人の方でも分別が分かるように英語表記の物も作りました。
(渡辺義子委員)
良いことだと思う。配布の仕方に留意してほしい。分別講習や学校で子どもに分別教育をし
た際に配ってはどうか。
(松島芳明委員)
適正分別に取り組んでいる事業所や、ごみ減量化に取り組んでいる方の現場の声を聞く機
会を設けてみるのも良いと思う。
(栗原忠雄副座長)
役場の村民ホールでデモ的にアピールをして、環境課の窓口で配る方法にしても良いと思
う。一つのモデルを作ることも重要である。白馬村の全家庭がこの取り組みをしてもらえたら
大変良い。
(渡辺義子委員)
今回のステッカーは一般家庭で利用する場合は良いと思うが、宿の立場で考えると難しい
ところもある。個々に状況が違うので統一した物は難しいのではないか。
(栗原忠雄副座長)
観光客へのアピールも必要だと思う。白馬村が分別に取り組んでいるということが分かるよ
うなステッカーにした方が良い。
長野県内で一人あたりのごみ排出量は軽井沢町に次いで白馬村が多い。軽井沢町はリサ
イクル率が30%以上あるが、白馬村は17.7%である。どこも観光地は苦労している。観光
客の意識の中に「白馬村はリサイクルに取り組んでいる」ということをアピールした方が良い
と思う。また子どもに向けたキャンペーンも必要だと思う。
(平塚山麓施設組合係長)
毎年小学4年生は清掃センターの見学に来る。その際に適正分別についての説明もしてい
る。
(太田和也)
ステッカー以外にも取り組みの提案をさせていただきます。
まず「ごみ減量作戦の継続」ということで、これまでも行ってきましたが、分別の仕方の紹介
やごみ排出の状況などを広報紙や新聞チラシ等を活用して計画的に行いたいと思っていま
す。先進的な事例の視察というご意見もありましたが、多くの方に見ていただけるよう広報紙
への掲載という形を考えました。広報3月号ではホテルヴィオラさんの紹介を対話形式により
掲載したいと考えています。
続いて「学校における環境教育」ですが、先ほど小学校4年生が施設の見学に伺っている
というお話もありましたが、これに合わせて分別の説明をする、地球温暖化に関連して話を
するということも考えています。またポスターや標語を募集して、集積場や清掃センター、文
化祭などで掲示するといった取り組みを考えています。
4つ目が「リサイクルキャンペーンの実施」についてですが、大型小売店舗の一角を利用し
てごみ減量化とリサイクルの促進を啓発することを考えています。このキャンペーンでは募
集したポスターや標語の掲示、分別ステッカーの配布をしても良いのではないかと考えてい
ます。
最後は実際の減量化の取り組み事例や処理施設を見学し、環境に配慮する意識を高める
といった取り組みです。
こちらから提案させていただきましたが、より実効性ある取り組みにしたいと考えています
ので、委員の皆さんよりご意見をよろしくお願いします。
(山田明雄座長)
事務局から提案がありましたが、より実りのある取り組みとなるよう、みんなで知恵を出し
合いましょう。
(渡辺義子委員)
現在使用済みインクカートリッジについては郵便局に回収箱がある。乾電池は役場村民ホ
ールに大きな回収ボックスがある。バラバラにするのではなく、捨てやすい場所に統一され
たデザインの回収箱がまとめてあったらよいと思う。
(古川雅文委員)
事業系の廃棄物を削減するということがテーマであると思う。広報の仕方も関心の無い人
に対してどのように徹底するかが重要である。
(栗原忠雄副座長)
関心の無い人、分別していない人の心に響く方策はいったいどういうものがあるのか。ペッ
トボトルを分別することは多くの人が認識している。しかし、実際は洗浄しきれないなどの理
由で燃えるごみになっている実態もある。そこにどのように手を差し伸べるかが問題である。
(太田和也)
今回事務局からの取り組みの提案をさせていただいた。次回はさらに委員の皆さんよりア
イディアを持ち寄っていただき、効果の上がる方法について意見交換したいと思っています。
4.閉会
(栗原忠雄副座長)
白馬村として統一した意識をもって取り組んでいくことが望ましい。次回は委員皆さんが出
席して有意義な意見交換にしましょう。