July 2012

July 2012
べトナムモノづくり中小企業ネットワーク計画
べトナムのレンタル工場
・ドンナイ省ニョンチャック(Nhon Trach)工業団地
モノづくり中小企業ネットワーク計画は、ロンドウック
ニョンチャック3にレンタル工場を整備
工業団地のレンタル工場からのスタートをめざしていま
すが、ホーチミン近郊には、既に稼働している500平
上記以外にもホーチミン近郊には、レンタル工場を備
米程の敷地面積のレンタル工場があります。主なレン
えた工業団地はいくつかあります。しかし、敷地面積が
タル工場は次の通りです。
3000平米、5000平米といったところが大半で、小企業
にとっては広すぎて使い勝手が悪くなっています。
・ロンアン省ロンハウ(Long Hau)工業団地
JETRO調査レポート「べトナム北、中部のレンタル工
約500平米のレンタル工場が22区画整備され、そのう
場リスト(2012年3月)」によると、ホーチミンを中心とし
ち19区画に日系のモノづくり企業が入居
た南部と比べて北、中部は、レンタル工場の整備が進
・ピンズオン省ミーフック(My Phoc)工業団地
んでいます。(図参照)これは、四輪、二輪業界の主力
ミーフック3とミーフック5(Bau Bang)に約500平米のレ
工場がハノイ周辺に立地し、関連するモノづくり中小企
ンタル工場を整備及び建設中
業進出のための基盤整備が行われた結果だと推測さ
れます。
日系企業が入居しているレンタル工場(べトナム北・中部)
工業団地名
タンロン工業団地
(ハノイ)
ダイドン・ホアンソン
工業団地(バクニン省)
住友商事
(58%)
賃料(USD)
7/平米/月
管理費(USD)
保証金
工場敷地
入居日系企業
0.33/平米/月
3ヶ月分
494 500平米×11棟
675平米×4棟
8社
べトナム
3.5/平米/月
0.3/平米/月
3ヶ月分
最低2000平米×11棟
2社
Fuji Precision
(日本)
4/平米/月
0.5/平米/月
3ヶ月分
最低1450平米×9棟
9社
クエヴォー工業団地
(バクニン省)
べトナム
4 5/平米/月
2/平米/月
6ヶ月分
5160平米×30棟
1社
フォーノイA工業団地
(フンイェン省)
Ide International
(日本)
4/平米/月
0.5/平米/月
3ヶ月分
750 2300平米×9棟
10社
第2タンロン工業団地
(フンイェン省)
住友商事
(74%)
要相談
1/平米/月
要相談
1000 3000平米×5棟
フーフン工業区
(フンイェン省)
べトナム
2.2/平米/月
0.15/平米/月
1ヶ月分
22000平米×10棟
1社
ダイアン工業団地
(ハイズオン省)
べトナム
5.5/平米/月
0.5/平米/月
ー
5000 15000平米×5棟
1社
イエンフォン工業団地
(バクニン省)
1
事業主
4社
VSIPハイフォン工業
団地(ハイフォン)
シンガポール
5.5/平米/月
0.2/平米/月
3ヶ月分
1743平米×5棟
2社
ホアカイン工業団地
(ダナン)
アイ電子工業
(日本)
4/平米/月
0.5/平米/月
6ヶ月分
1250 1700平米×7棟
6社
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第2号 べトナムのレンタル工場
べトナムという国について(2)
前111年の漢の侵攻から始まります。その後約1000年
に亘りべトナムの中国による植民地化が続きます。
ここで言うべトナムとは、北部の紅河(ホンハ川)が作
親しまれ、尊敬される英雄たち
り出したハノイなどのデルタ地域のことです。18世紀に
べトナムでは、中国の侵略に対して抵抗した英雄が、
南北が統一され、現在のべトナムの形が定まるまでは、
高く評価されています。1世紀に漢と果敢に戦ったハ
日本の歴史が中世までは京都、奈良の歴史であるよう
イ・バー・チュン(徴姉妹)。11世紀に宗から独立を勝ち
に、ベトナムの歴史は、ハノイを中核としたべトナム北
取ったリ・トウオン・キエット(李常傑)。13世紀に元との
部の歴史です。
度重なる戦闘で活躍したチャン・フン・ダオ(陳興
1000年間の植民地時代には、中国王朝の統治体制
道)。15世紀の明の侵攻と同化政策に抵抗したレ・ロイ
が適用され、中国人官吏による支配が行われました。
(黎利)。18世紀に清に打ち勝ち北から南までべトナム
中国人官吏の不正や非道はひどいもので、長きに亘っ
の統一を成し遂げたグエン・フエ(阮恵)など。そし
てその怨念はべトナム人の心に蓄積されていきました。
て、20世紀にフランス、日本、アメリカとの激しい戦争
怨念は植民地からの解放がなければ晴らすことはでき
に勝利し、現在のべトナム誕生の立役者であるホー・
ません。恐らく大小さまざまな中国への反抗が試みら
チ・ミンは、国の象徴的な存在です。
れたはずですが、中国の支配体制は1000年間揺るぎ
こうした英雄たちの銅像は、ハノイやホーチミンの公
ませんでした。それだけ中国とべトナムでは国力に違
園や街の中心に立ち並んでいます。なかでもホー・チ・
いがあったということです。有名な反乱としては、西暦
ミンは、ハノイに立派なホー・チ・ミン廟があり、蝋により
40年のハイ・バー・チュン(徴姉妹)の反乱、248年の
保存処理されたホー・チ・ミン本人が安置されています。
チュウ(趙)夫人の反乱、フウン・フン(馬興)の反乱な
ホー・チ・ミン廟のすぐ近くの公園には、1958年に立て
どが、史実に残っています。面白いことに、3つの有名
られた粗末な高床式の木造の住宅がそのまま保存さ
な反乱のうち2つは、女性が反乱の指導者になってい
れています。執務に使ったと思われる小さな机、書物
る点です。伝統的にベトナムの女性は、社会的地位が
や時計も並べられています。ここには、外国の観光客
高く、強い存在だったのかもしれません
はもとより多くのべトナム人が訪れ、ホー・チ・ミンを偲
植民地時代に、統治体制のノウハウや仕組みはもとよ
ぶ様子が見られます。また、ホー・チ・ミンに関する博
り、儒教、道教、中国仏教などもべトナム社会にもたら
物館は、主な都市には必ずあり、地方でも博物館建設
されました。当然、公式文書を作成するための漢字も
が次々に進められているようです。共産党による政策
移入され使用されるようになります。次第に地方の官
的なプロパガンダという側面があるにしろ、歴史的な英
吏はべトナム人が登用されるようになり、官吏になるた
雄に対するべトナム人の親愛と尊敬の念は、実に深い
めに漢字は必須の知識となっていきました。植民地時
と感じます。では、こうした親愛と尊敬の念は、どうして
代が長くなればなるほど、中国の文化や伝統はべトナ
形成されたのでしょうか。その答えを知るためには、ベ
ム社会に深く入り込んでいったと考えられます。
トナムの歴史を眺めてみる必要があります。
特筆すべきことは、1000年間も支配され続けると、支
配国の文化や伝統に同化してしまい民族としてのアイ
果敢な戦いの歴史
デンティティが希薄化し、支配者に対する反骨心を喪
べトナムは漢字で「越南」と書きます。中国から見ると、
失しそうですが、べトナム人は決して民族としてのアイ
べトナムは南に位置する属国の一つです。ベトナムと
デンティティを忘れることなく、捲土重来を期していた点
中国の争いの歴史は古く、紀元前の秦の始皇帝まで
です。
遡り、そして、中国によるベトナムの支配は紀元
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第2号 べトナムのレンタル工場
ついに939年、ゴー・クエン(呉王)が白藤江で南漢軍
(越人)が主役になり、この時始めて現在の形のべトナ
を撃破し、べトナムは中国から独立します。その後、国
ムが誕生しました。さらに、1841年には、べトナムによる 内の諸勢力の争いに片をつけ、1010年李朝が成立、科
カンボジア併合が行われています。
挙制度の導入など安定した国としての体制が整ってい
き、1225年まで李朝が続く。先にも書いたように、李朝
統一後も続く戦い
の覇権は現在のべトナムの北部に留まっており、中部
19世紀のヨーロッパ列強の帝国主義は、ベトナムの
や南部には、インド文明の影響を受けたチャム族による
安定した営みを破壊します。1858年フランスによる侵略
チャンパ王国が存在していました。
が開始。中国に対して反抗したように、フランスに対し
李朝は、1075年中国の新たな宗王朝の侵攻を受ける
ても反抗を試みますが、フランスの大型艦船や近代的
が撃破します。また、1104年南のチャンパ王国から攻
な重火器の前に、反抗は戦果を挙げられませんでし
撃を受けるが、これも撃破します。この戦いから、べトナ
た。1884年フランスによる植民地化が始まります。フラ
ムはいじめられっ子が一転いじめっ子に変身するように、
ンスによる弾圧や搾取はひどいもので、多くのべトナム
窮鼠猫を噛む。
人が抵抗むなしく牢獄送りになりました。ホー・チ・ミン
1145年に李朝軍は、チャンパとカンボジアに侵攻し一時
は「フランス統治下において、学校より多くの監獄が作
占領します。こうしてベトナムの歴史は「北属南進」とし
られた」と述べています。
て展開していきます。北の中国に対しては、侵攻に対し
20世紀になると、武力反抗ではなく政治的な反抗運動
て守りを固め、南の国々に対しては、自ら侵攻し占領す
が起こるようになります。1905年からは、フランスからの
る歴史です。
解放をめざし、指導者育成のための日本への留学運動
1252年、中央アジアに勢力を拡大した元による侵攻を
「ドンズ」が開始されます。また、1919年の第1次世界大
受けます。元の侵攻は1288年にかけ数次にわたって繰
戦のベルサイユ講和会議で、ホー・チ・ミンはインドシナ
り返されますが、劣勢の中で粘り強く戦い国土を守り抜
の民主的自由の要求書を読み上げています。べトナム
きました。1407年には、強力な明朝軍による侵攻を受け、
は、世界の国々に窮状を訴え、理解者を増やすというし
戦いに敗北し、20年間占領されます。そこに現れたの
たたかな外交戦略へ舵を切り、1930年には、べトナム
が英雄レ・ロイ(黎利)で、明朝軍への反乱を繰り広げ、
共産党が結党され、強国による帝国主義への反旗を鮮
ついに明朝軍を破り、再び独立を手に入れます。
明に打ち出していくことになります。
中国の侵略軍は、必ず広州から広西チワン自治区の
第2次世界大戦のただ中の1940年、日本軍はべトナ
南寧を通り、国境の山岳地帯を抜けてきました。そして、
ムへ進駐し、べトナムを占拠します。形の上では、フラ
現在の国道1号線のランソン経由でわずか13km先のハ
ンスの統治の下での進駐ではありましたが、実際は戦
ノイに攻め込みました。現代においても歴史は繰り返さ
況の悪化を改善するための南方進出が目的でした。ベ
れ、1979年の中越戦争でもこのルートを使い中国軍が
トナムの人たちにとって、日本もフランスと同じ穴の狢に
侵攻しています。まさに、歴史的侵略ルートです。この
すぎません。1945年に日本が降伏までの5年間に、日
ためベトナム政府は、山岳地帯の国境からランソン、ハ
本軍がべトナムの人たちに多くの労力や犠牲を強いた
ノイを結ぶ国道1号線の道路整備を意図的に行わず、
ことは歴史的事実です。
でこぼこ道のまま放置していると言われています。
1944年には、ホー・チ・ミンが日本軍に対する一斉蜂起
中国からの侵略が小康状態になると、べトナムは南
を指令し、1945年日本の降伏、日本軍の撤退の隙をつ
への野心を露にします。
いて、ホー・チ・ミンは、べトナム独立宣言を発表します。
1653年グエン(阮)氏がチャンバ王国への攻撃を開始
しかしながら実態は、べトナムのフランスによる再植民
し、その後、幾たびかの戦いを重ね、ついに1789年にグ
地化の到来でした。 エン・フエ(阮恵)が、北部、中部、南部を含めたべトナ
ム統一を実現しました。現在の主要民族であるキン族
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第2号 べトナムのレンタル工場
ホー・チ・ミン率いるべトナム共産党勢力とフランスとの
べトナムの共産党政権は、貧しさから抜け出すた
対立が激化し、1946年から第1次インドシナ戦争へと
め、1986年ドイモイ政策の採用を決め、1989年カンボ
雪崩れ込んでいきます。この戦争は1954年まで続き、
ジアから完全撤退。1995年アメリアとの国交を正常化
同年のジュネーブ休戦協定でべトナムの南北分断が
し、同年のASEAN加盟などの外交政策を矢継ぎ早に
確定し、フランスの軸足はサイゴン(現在のホーチミン)
打ち出して国際的な信用回復に努めました。その後、
を中心とする南部に移ります。
戦争のないベトナムで、順調な経済成長が現出してい
その後べトナムの南北戦争へ移行し、1960年には
くことになるのです。
ホー・チ・ミンが共産主義を標榜する北部の大統領に
就任。資本主義をめざす南部の後ろ盾としてフランス
に変わりアメリカが登場し、1964年の北爆開始へと進
んでいきました。フランスからの独立をめざした戦争が、
ホー・チ・ミンがソ連の支援を受けたこともあり、東西冷
戦構造のアメリカとソ連の代理戦争という色合いを深
め変質していきます。10年にも及ぶ戦争は悲惨を極め、
北軍と南解放民族戦線軍の犠牲者は150万人以上、
南政府軍17万人以上、南の民間人犠牲者は43万人以
上という大変な数の命を奪っています。アメリカが北爆
で投下した枯れ葉剤などに含まれるダイオキシンの影
響で、数多くの奇形児が生まれ、現在でも後遺症に悩
まされている沢山の人がべトナムには存在しています。 1975年のサイゴン陥落によって北部共産党政権が勝
利し、ベトナム戦争は終結。南北統一が実現する。とこ
ろが、戦後北部共産党勢力が南部に進出するに伴い
中国系の華僑を中心に共産党政権への不安感が高ま
り、1978年から1984年にかけて粗末なボートで国外脱
出を図るボートピープルが日常化。恐らく数百万人が
ボートピープル化し、その多くが海の藻くずとして消え
ていきます。現在世界中に350万人いるとされる越僑
の大半はボートピープルとして国外へ脱出した人たち
です。
ベトナム戦争終結からわずか3年後の1978年、殺戮
<対外紛争から見たベトナムの歴史>
・BC111年 漢による支配始まる(約1000年の植
民地化)
・40年 漢に対するハイ・バー・チュンの反乱 (徴姉妹)
・248年 チュウ(趙)夫人の反乱
・766年 フゥン・フン(馬興)の反乱
・939年 ゴー・クエン(呉王)が白藤江で南漢
軍を破り中国から独立
・1010年 李朝の成立( 1225年)
・1071年 科挙制度導入
・1075年 宗軍による侵攻
・1104年 チャンパ王国を撃退
・1145年 チャンパ、カンボジアへ侵攻、占領
・1258年 元軍による侵攻( 1288年)
・1287年 元軍30万が陸海から侵攻、バクダ
ン江で元軍を壊滅
・1376年 チャンパ攻略 ・1407年 明軍による侵攻、1427年まで占領さ
れる
・1418年 明に対するレ・ロイ(黎利)の反乱
・1470年 チャンパから侵攻、撃退
・1540年 中国人、日本人がホイアンに商港を
開く
・1653年 グエン(阮)氏がチャンパ王国攻撃
・1789年 グエン・フエ(阮恵)がベトナム統一
を繰り返したとされるポル・ポト追討を錦の御旗にべト
ナムはカンボジアへ侵攻します。その後1989年までベ
トナム軍はカンボジアに駐留しています。中国がベトナ
ムのカンボジア侵攻を非難し、1979年には16日間で
あったが中国がベトナムへ侵攻し、ハノイ周辺に大き
な打撃を与えた中越戦争が起こります。ベトナムは、カ
ンボジア侵攻により国際的に孤立。経済は低迷し、ベト
ナムの人たちは貧しい生活を余儀なくされました。
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第2号 べトナムのレンタル工場
・1841年 ベトナムによるカンボジア併合
・1858年 フランスによるベトナム侵略開始
・1884年 フランスによる植民地化
・1905年 日本への留学運動「ドンズ」始まる
( 1908年)
・1919年 ホーチミン ベルサイユ講和会議で
インドシナの民主的自由を要求
・1930年 ベトナム共産党結党
・1940年 日本軍がベトナム進駐
・1945年 再度フランスの植民地化
・1946年 第1次インドシナ戦争開始(対仏 1954年)
・1954年 ジュネーブ協定でベトナムは南北に
分断 ・1960年 ホー・チ・ミン大統領に就任
・1964年 アメリカによる北爆開始
・1975年 サイゴン陥落によりベトナム戦争終
結。べトナム南北統一
・1978年 ボートピープル国外脱出( 1984
年)
・1978年 べトナムによるカンボジア侵攻
・1979年 中越戦争
・1986年 ドイモイ政策の採用
・1989年 カンボジアからの完全撤退
・1995年 米越国交正常化、ASEAN加盟
・2007年 WTO加盟
統一会堂(旧南べトナム大統領官邸)
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聖母マリア教会
ホーチミン像
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第2号 べトナムのレンタル工場
タカラベルモントグループ ベルモントテクノロジー株式会社
ドンナイ省ロンドウック工業団地に進出を決めたベル
Q 今後の工場稼働までのスケジュールを教えてくださ
モントテクノロジー株式会社の専務取締役川端英之氏
い。
と工場長のVO XUAN THAO氏に、お話を伺いました。
A ライセンスは3月23日に取得済み、工場建設会社と
既にロンドウック工業団地内に、ベルモント マニュファ
の契約も終了している。工場の詳細設計については、
クチャリング株式会社(Belmont Manufacturing Co.Ltd)
これから検討に入る。工場建設は、11月に着工予
を設立し、川端氏が社長に就任されています。また、川
定、2013年10月からの本格稼働を考えている。
端氏は6月4日からべトナムに駐在されています。
新工場の立ち上げにむけて本格的な準備に入ろうと
Q どういう点に力点を置いて準備を進められています
している企業トップのお話です。とても参考になります。
か。
A 現在ロテコ工業団地(ドンナイ省にある日系工業団
Q ベトナム進出にあたっての基本戦略は何でしょうか。
地)に500平米のレンタル工場を借りて準備作業を進め
A 当社は、歯科用治療椅子では世界のトップ5の中の
ている。(今回もロテコの事務所でお話を伺いました)医
1社で、高品質、高機能という日本クオリティで、商品ピ
用機器の場合、ISO取得が必須条件になるため、教育
ラミッドの上位を常に確保してきた。今後は、新興国市
訓練、本格稼働のための仕組みづくり、資材調達方法
場で新たな需要が生まれつつある中で、そのマーケット
などに力点をおいて準備を進めている。工場で働いて
向けに価格競争力のある歯科用治療機器を生産、提
もらうべトナム人スタッフに関しては、現在日本の工場
供する必要がある。そのために、べトナムに新工場を立
に派遣し、研修を行っている。
ち上げる。これが基本戦略になる。ただし、品質に関し
ては日本クオリティを守ってゆく考えである。
Q ロンドウック工業団地のサービス、対応はいかがで
すか。
Q べトナム工場は組立てが中心になるのでしょうか。
A ライセンス申請などに関して、ロンドウック工業団地
その際、部品の調達はどうされるのでしょうか。
から非常に丁寧にサポートしていただいている。
A べトナム工場では、組立てを中心に考えている。部
品に関しては、できるだけべトナムでの調達を考えてい
る。モノづくり中小企業ネットワーク計画に参加する日
※ホームページを拝見すると、タカラベルモント株式会
本企業に期待している。
社(本社大阪、創立1921年)は、「理美容椅子及び関連
機器」「歯科用機器及び医療用機器」「化粧品(ヘアコス
Q べトナム工場の規模などを教えてください。
メティックス、エステ、ネイル)」が事業の柱です。海外拠
A べトナム工場の規模は、土地が10000平米、工場床
点も既に23カ所あり、べトナム工場の稼働も近く、今後
面積が約5000平米。来年秋に竣工し、歯科用治療機器
グローバルに事業の伸長が期待できる企業です。
の年間生産台数は数年後5000台、人員は数百名を予
定している。
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