キャンドル Yell 企画報告書

第 9 期アトム通貨実行委員会
早稲田・高田馬場支部事務局
キャンドル Yell 企画報告書
平成 25 年 1 月 18 日
第 9 期アトム通貨実行委員会
早稲田・高田馬場支部事務局
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目次
1. キャンドル Yell 企画報告会の主旨
2. キャンドル Yell 企画の主旨・概要
3. キャンドル教室について
4. 地域での活動について
5. 被災地での取り組みについて
6. 関係団体との関わりについて
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1. キャンドル Yell 企画報告会の主旨
この一年間、アトム通貨早稲田高田馬場支部はキャンドル Yell 企画に取り組んできた。
このキャンドル Yell 企画のご報告をする報告会という機会を設けることで、今までこの
企画にご協力いただいた方々に感謝の気持ちをお伝えしたい。また、来期の方針をお伝
えすることで、今後、他団体様との交流をより深めるきっかけとする。
2. キャンドル Yell 企画の主旨・概要
被災者の方々が危惧していることの一つに、時の流れとともに東北での惨事が忘れられ、
風化していくことが挙げられる。被災者の方々にエールを送るために、新宿区内の小中
学生の手で一年間にわたりエコキャンドルを制作し、被災者の方々への応援メッセージ
を発信してきた。このことにより、地域の子供たちと震災に向き合う機会を設け、震災
を風化させないという目的がある。
震災から 1 年が経過する 2012 年 4 月の第 9 期アトム通貨流通開始から、1 年かけてオリ
ジナルエコキャンドル約 200 個を作製。キャンドルは食用油などの廃油と、家庭で出た
空き瓶を利用。作製したキャンドルは被災地に届けたり、キャンドルナイトに使用した
りした。
3. キャンドル教室について
① 【5 月教室】
5 月 13 日に戸塚第三小学校で実施。児童 10 名が参加。エコキャンドルの作製と震災の
振り返り(写真等を用いて子供たちと東日本大震災を振り返ること)を行った。早稲田
災害対策学生チーム(以下、早稲田レスキュー)様、理工展連絡会様、新宿区社会福祉
協議会(以下、社協)様が見学に来てくださった。
② 【6 月教室】
6 月 15 日に戸塚第一小学校で実施。学校の授業という形で実施し、児童 120 名が参加。
キャンドルの作製の後、子供たちと共に震災の振り返りを行った。「もし大切なものを
急に失ったら」という問いかけをしたり、児童たちと同世代の石巻日日新聞こども記者
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の活動を紹介したりして、震災について考えてもらった。早稲田レスキュー様と理工展
連絡会様にはスタッフとしてお手伝いしていただいた。
③ 【8 月教室】
8 月 11 日に高田馬場第二児童館で実施。たかに寺子屋様に仲介していただき、児童 10
名が参加。エコキャンドル作製と学生団体様による防災教室、震災振り返りを行った。
早稲田レスキュー様、早大防災教育支援会(以下、WASEND)様、総合学園ヒューマ
ンアカデミー東京校(以下、ヒューマンアカデミー)様、西早稲田中学校 JRC 部の皆
さんにお手伝いいただいた。
④ 【10 月教室】
10 月 27 日に鶴巻小学校で実施し、8 名の児童が参加。東日本大震災では様々な物不足
が発生したことを受けて、「もったいない」をサブテーマに据えての実施となった。エ
コキャンドル作製や震災振り返りのほか、日本経済新聞専売店落合店の小島様にご協力
いただき、新聞紙を用いたペパバックづくりを行った。
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⑤ 【12 月教室】
12 月 8 日に早稲田小学校で実施。30 名の児童が参加。早稲田レスキュー様、西早稲田
中学校 JRC 部の皆さん、新宿未来創造財団の中高生体験事業に参加した中高生の皆さ
んにもお手伝いいただいた。
中高生に対して、教室実施の前に事前講習と銘打って、実際どのように教室を運営する
かなどの打ち合わせを行った。その際、中高生自身にも震災について振り返る時間をも
ってもらうために、早稲田レスキューの皆様による救命講習を実施した。教室では、エ
コキャンドル作製を行った。
4. 地域での活動について
キャンドル Yell の目的の一つは、震災を風化させないことである。そこで、このキャンド
ル Yell 企画により多くの方々に関わっていただきたいと思い、地域に根差した取り組みを
行ってきた。
① エコキャンドルを作製するための空き瓶・廃油回収
エコキャンドルを作る際に使用している瓶は、地域のイベントで回収した空き瓶を使用
した。鶴巻町フェスティバルや西早稲田リサイクル祭り等のイベントで回収し、約 70 個
もの空き瓶が集まった。また、空き瓶回収はキャンドル Yell 企画で連携させて頂いた西
早稲田中学校の JRC 部の皆さんにも行っていただいた。昨年 2 回の回収時期を設け、計
約 150 個の瓶が集まった。
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(主な空き瓶回収の行事)
・4 月 8 日、10 月 14 日 鶴巻町フェスティバル
・6 月 10 日 西早稲田リサイクル祭り
・7 月 17 日~19 日、10 月 2 日~5 日 西早稲田中学校にて
・10 月 28 日 ファミリービンゴ大会
<西早稲田中学校での瓶回収の様子>
エコキャンドル作りに必要な廃油についても、加盟店から譲っていただいたり、学校の給
食室からいただいたりした。
これら地域での取り組みによって、キャンドル Yell という企画が、地域の皆様によって支
えられていることを実感した。
② 地域でのキャンドルナイト
このプロジェクトは地域の方々にキャンドル Yell 企画について知っていただきたい、企画
を紹介することで、改めて少しでも震災について考えていただけるのではないか、という
思いから実施した。
キャンドル Yell 企画には、子ども達に震災を忘れないでほしい、復興に向かってなにがで
きるかを考えてほしいという想いを込めているため、その気持ちがより多くの人に届き、
東日本大震災に思いをはせたり、復興支援に取り組んだりするきっかけになればと考えて
いる。
【加盟店でのキャンドルナイト】
加盟店の店頭に、キャンドル Yell 企画を説明するチラシやキャンドル教室で子供たちが
作ったエコキャンドルを展示いただいた。また、キャンドルナイト実施時には復興支援
の願いを込めて仙台支部のアトム通貨を配布していただいた。これにより、地域の方に
キャンドル Yell 企画の取り組みを知っていただくだけでなく、震災風化の防止啓発をよ
びかけることができた。
・7 月には 2~14 日までアトム通貨加盟店で行った。キャンドル展示を 51 店舗、キャ
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ンドルナイトを 13 店舗にご協力いただいた。
・8 月には 8 月教室でご協力いただいたヒューマンアカデミーの学園祭の広報を兼ねて
高田馬場の加盟店約 30 店舗でキャンドル展示を実施いただいた。
・12 月には宝泉寺キャンドルナイトの告知も兼ねて、12 月 10~21 日までアトム通貨加
盟店で行った。キャンドル展示を約 50 店舗、キャンドルナイトを約 10 店舗のお店にご
協力いただいた。
<加盟店に掲示させていただいたキャンドル
ナイトの POP(上)と配布して頂いた仙台
支部通貨についての説明の紙(下)>
【宝泉寺でのキャンドルナイト】
12 月 21 日には宝泉寺をお借りしてキャンドルナイトを実施した。参加者の子どもたちに、
楽しみながらも「当たり前の幸せ」についてかんがえてもらいたい、という考えのもと
実施した。普段当たり前にある電気のありがたさを実感するブラインドレストラン体験
や、お世話になっている人への「ありがとう」を伝えるメッセージカード作り、ご住職
大塚様による説法を行った。
また、通りがかりの大学生向けには、宝泉寺の駐車場をお借りし、学生団体 Cafaire 様に
よるフェアトレードコーヒーの配布、まちチョコの販売(購入者にはアトム通貨 100 馬
力進呈)を実施して、アトム通貨やキャンドルナイトの周知をおこなった。
5. 被災地での取り組みについて
被災地との連携を図った企画にすべく、アトム通貨仙台支部・女川支部にご相談し、そ
れぞれ団体をご紹介いただく。
① 仙台支部:石巻日日新聞の子ども記者
② 女川支部:チーム女川向学館(NPO 法人カタリバが運営する女川向学館卒業の高校生)
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【女川でのキャンドルナイト】
7 月 22 日、チーム女川向学館の高校生を中心に、女川町の「きぼうのかね商店街」にて
エコキャンドルイベントを実施。「町のために何かをしたい」という、高校生から商店街
への相談がきっかけとなりこのイベントは生まれた。私たちアトム通貨早稲田・高田馬
場支部は、イベント用にキャンドル教室で作製したキャンドルを送った。女川町の町民
が集まってひとつになれる日を作るという目的の下、老若男女を問わず多くの方々がキ
ャンドルの明かりを囲んであたたかいひとときを過ごすことができたとお話を伺った。
<女川でのキャンドルナイトの様子(左・右)>
【仙台・女川支部との連携】
上記のエコキャンドルイベントの他、昨年の 8 月 20~22 日まで合宿で仙台・女川支部・
向学館への視察を行った。
女川支部では、被災地最大規模の仮設商店街「きぼうのかね商店街」にて、女川支部の
皆様との定例会に参加させていただいた。
女川支部の現状や課題、今後取り組んでいくプロジェクトなどについて説明して頂いた
ほか、私たちも早稲田・高田馬場支部の活動をご紹介させていただくなど、活発な意見
交換をすることができた。
チーム女川向学館の高校生の皆さんには、夏に実施したキャンドルナイトの模様を発表
していただいた。目的意識を持って積極的に活動に取り組む高校生と意見交換をする中
で良い刺激を受けた。
仙台支部では、就労支援施設での取り組みや、アトム通貨の新たな可能性についてのお
話など、仙台支部ならではのプロジェクトについて知ることができ、有意義な会議にな
った。NPO 主体の運営ということで、これまでお話を伺ってきた方々とは別の視点から
アトム通貨への想いを聞かせていただくことができた。学生事務局も視野を広く持って、
アトム通貨の運営に携わっていかなければ、と多くの気づきをいただいたように感じた。
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<女川支部での定例会の様子>
6. 関係団体との関わりについて
先に述べたように、キャンドル Yell 企画では多くの団体様にご協力いただいた。皆様のお
力添えがあったからこそ、1 年間キャンドル Yell 企画に取り組んでくることができた。以
下、ご協力いただいた関係団体様についてご紹介させていただく。
(五十音順)
◯Cafaire
早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)に所属する、フェアトレード
を推進する学生団体。12 月のキャンドルナイトでご協力いただき、コーヒー配布とまちチ
ョコ販売を行っていただいた。
URL http://cafaire.jimdo.com/
◯新宿区社会福祉協議会
新宿区社会福祉協議会は、まちで暮らす人々すべてを対象に、地域共有の課題や、一人ひ
とりの暮らしの課題について改善・解決に向けた活動を推進している団体。キャンドル Yell
企画に対して赤い羽根募金の助成金をご提供いただいた。
URL http://www.shinjuku-shakyo.jp/
◯新宿未来創造財団(レガス)
(レ)歴史、
(ガ)学習、
(ス)スポーツ、文化、芸術、国際交流、観光などの事業、生涯
学習・文化・スポーツ施設の管理運営などを行っている団体。中高生体験事業という形で、
新宿区内の中高生にボランティア体験の場を提供。12 月のキャンドル教室に、体験事業に
応募してくれた中高生に 5 名にスタッフとして参加いただいた。
URL http://www.regasu-shinjuku.or.jp/
◯総合学園ヒューマンアカデミー東京校
高田馬場にある専門学校。アトム通貨の第 9 期流通開始を記念したオープニングイベント
でのキャンドル絵付け体験で、マスキングテープを用いたデコレーション方法などをご指
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導いただいた。8 月 24 日に行った学園祭のプレイベントとしてキャンドルナイトを実施し
た。8 月のキャンドル教室および 11 月の理工展(早稲田大学西早稲田キャンパスで実施さ
れる理工系学生による大学祭)ではキャンドル絵付けの指導をしていただいた。
URL http://school.athuman.com/131330/
◯早大防災教育支援会(WASEND)
国内・国外において防災教育を行っている早稲田大学の学生団体。8 月教室では防災教育
の一環として映像やスライドを用いた防災講座を実施していただいた。12 月のキャンドル
ナイトではスタッフとしてご参加いただいた。
URL http://wasend.blogspot.jp/
◯チーム女川向学館(NPO 法人カタリバ)
魅力あるまちづくりを目指して、宮城県女川町を拠点に活動する高校生の団体。NPO 法
人カタリバが運営する被災地での学習支援を行う「女川向学館」の卒業生たちから成る。
7 月 22 日には、地元の方々と連携してエコキャンドルイベントを開催。アトム通貨早稲
田・高田馬場支部事務局からキャンドル教室で作製したエコキャンドルをお送りした。
URL http://www.collabo-school.net/
◯西早稲田中学校 JRC 部
JRC=junior red cross(青少年赤十字)
。キャンドル Yell 企画でミーティング等を通じ年
間を通して連携を図ってきた。7 月 17 日~19 日、10 月 2 日~5 日、西早稲田中学校での
空きビン回収にご協力いただいた。計 160 個の瓶を集めて頂き、8 月教室・理工展での絵
付け用キャンドルの作製に使用。8 月・12 月のキャンドル教室ではスタッフとしてご参加
して頂いた。
URL http://www.shinjuku.ed.jp/jh-nishiwaseda/index.html
◯理工展連絡会
早稲田大学理工キャンパスでの理工展を運営する学生団体。子どもたちを対象にした科学
教室なども実施している。キャンドル教室のみならず、打ち水でもご協力いただいた。
URL http://circle.rikoten.com/2011/
◯早稲田災害対策学生チーム(早稲田レスキュー)
WAVOC に所属する救命プロジェクトの一つ。5 月・6 月・8 月・12 月教室にご参加いた
だいた。8 月のキャンドル教室では防災教育の一環としてクイズや伝言ゲームを実施して
いただいた。また、救命士の資格を取得し、救命講座を実施したいという考えをお持ちで
あることから、12 月のキャンドル教室事前講習では、スタッフの中高生を対象に救命講座
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早稲田・高田馬場支部事務局
を実施していただいた。12 月キャンドルナイトではスタッフとしてご参加いただいた。
URL http://www.waseda.jp/L3-waseq/
関係団体の皆様、キャンドル教室の実施場所をご提供いただいた小学校・児童館の皆様、
キャンドル Yell 企画にご協力いただいた全ての方々に御礼申し上げ、結びとさせていただ
きたい。
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