Realmatrix: 事例 課題: ますます加熱する不動産取引市場において、インターネット上での物件情報公 開を求める声が不動産業者からも、一般の買い手からも高まっています。ただ し、インターネット上でサービスを提供するには、爆発的な成長にも対応でき る処理能力を用意する必要があります。 解決策: 将来に対応するには、8-way サーバの導入が最高の選択肢です。Realmatrix* Michigan Multiple Listing Service のサイトでは、Unisys* 製の 8-way データベー ス・サーバを導入し、Intel(R) Pentium(R) III Xeon(TM) プロセッサ 550MHz 版を 4CPU 搭載し、オペレーティング・システムに SCO UnixWare* 7.1 を採用して います。 * 著作権、商標等について と プライバシーに関する方針 © 2000 Intel Corporation http://ippro/jp/eBusiness/casestudies/realmatrix/ [2000/09/25 1:00:16] Realmatrix: ビジネス事例 ビジネス事例: Realmatrix 不動産業のオンライン化 住宅や商業用不動産を売りに出す場合には、その物件の存在を1人でも多くの 人に知ってもらう必要があります。物件情報を広く公開することで、当然、買 い手が見つかる可能性も高くなるためです。もちろん、売り手の側だけでなく 買い手の側から見ても、情報公開にはメリットがあります。選択肢の幅が広け ればその分、好みの物件を見つけやすくなります。米国の不動産取引において 幅広い情報公開に大きな役割を果たしているのが MLS (Multiple Listing Service: 共同斡旋事業) です。これは、各不動産業者が取扱物件に関する情報をそれぞ れ MLS のデータベースに登録することで、業者間の垣根を越えて幅広い不動 産物件情報を共有しようというものです。 そして、さらなる情報公開の手段としてインターネットが注目を浴びていま す。インターネットの登場により、不動産取引における売り手と買い手それぞ れのアプローチが大きく変わりつつあります。実際、インターネットを利用で きるようにしてほしいという顧客からの要望が強くなっていると Realmatrix の 最高経営責任者 (CEO)、Virginia Bratt 氏は言います。「われわれ不動産業者に 対して、物件をインターネットで公開してほしい、という声が売り手からも買 い手からも日増しに高まっています」。 不動産売買の要、MLS こうした要望に応える形で、Realmatrix* はいち早くインターネット利用に乗り 出しました。ミシガン州南東部地域の不動産業者に対して不動産物件の MLS 情報を提供している同社は、強力な Web インフラストラクチャを新たに導入 することに決めました。8-way 対応のパワフルな Unisys* Aquanta ES2085R サーバを採用し、これに Intel(R) Pentium(R) III Xeon(TM) プロセッサ 550MHz 版を 4CPU、システム RAM を 2GB 搭載し、このシステム上で Oracle8i* データ ベースを運用、ミシガン州全域にわたる数千件の不動産物件に関する詳細な情 報を管理しています。 Bratt 氏は Realmatrix を「テクノロジ、サービス、啓蒙活動を通じてメンバー業 者の成功に寄与する革新的不動産情報サービス会社」と形容しています。「当 社では意欲的に新規メンバーを獲得し、情報の統合を進めることで、ミシガン 州南東部はもちろん、最終的にはミシガン州全体を網羅した MLS へと、情報 の一本化を目指しています」。 Realmatrix の業務の中心にあるのはまさにこの MLS サービスです。これを利用 することで、不動産業者は自分の直接管理する物件以外にも幅広く物件情報を http://ippro/jp/eBusiness/casestudies/realmatrix/buscase.htm (1/2) [2000/09/25 1:00:24] Realmatrix: ビジネス事例 検索して、買い手に対して豊富な選択肢を提示できるのです。同社は Oracle* データベースを利用してこの MLS の膨大な情報のデータ・ウェアハウジング を行っており、顧客業者は Web ブラウザ・ベースのインターネット接続、ま たは専用のダイヤルアップ・システムのいずれかを使ってこのデータにアクセ スします。同社では2001年にも全顧客を Web ベースの接続へと移行させたい と考えていますが、利用者がいる限りは専用のダイヤルアップ・サービスも無 期限で継続することにしています。 「重要なのは、顧客が必要とする情報 を顧客の望む方法で提供することで す」と Bratt 氏は言います。「当社の サーバに直接ダイヤルアップ接続し、 当社の内部アプリケーションを使って MLS データベースを利用したいと考え る顧客業者がいる以上は、その環境を なくすわけにはいきません」。 重要なのは、顧客が必要とする情 報を顧客の臨む方法で提供するこ とです。 -- Realmatrix、最高経営責任者 (CEO)、Virginia Bratt 氏 Realmatrix が管理しているデータベースは、常に情報が動いています。ミシガ ン州南東部地域の MLS については Realmatrix が情報クリアリング・ハウスと しての役割を果たしており、公認不動産業者から新たな物件情報が寄せられる と、その内容を検証した上で MLS データベースに登録します。同社では業者 から寄せられた情報どおりに物件のデータが登録されているかどうか、ZIP コードまで含めた完全な住所、添付地図、床面積、価格など、物件の登録情報 を細かく確認しています。 たなサービス展開へ 長年にわたり MLS サービスを提供してきた Realmatrix ですが、インターネッ ト時代の到来とともに、同社は不動産業者向けに Web サイトのホスティング ・サービスも開始しました。このサービスを利用すれば、個人の不動産業者で も高度なコンテンツと優れた応答性を備えたサイトを開設し、インターネット 上で不動産業務を強力に展開することができます。 Realmatrix では買い手に向けたサービスも展開しており、同社の Web サイト上 で自分の好みに応じた不動産物件を検索できるようにしています。一般ユーザ にも部分的に MLS データベースを解放したことで、買い手にも大きなメリッ トが生まれていると Bratt 氏は考えています。なぜなら、まず自分で希望に合 う物件を探し、周辺の地域社会の様子を確認するなど、いろいろと下調べをし てから不動産業者のもとに足を運ぶことができるためです。 Realmatrix はミシガン州南東部に関す る不動産情報を網羅するに至っていま すが、同社ではさらなるサービスの拡 張を計画しています。もちろん、そう なるとデータベースはさらに巨大化 し、ユーザ数も増大することになりま す。同社では現在、450のオフィ -- Realmatrix、最高経営責任者 ス、4,350の不動産業者に対してサービ (CEO)、Virginia Bratt 氏 スを提供していますが、現在の予定で は、今年もさらにいくつかのオフィス が顧客として加わることになるといいます。 当社のサービスを利用する顧客が 増えても、それに迅速に対応して いく必要があります。実際、ユー ザー数が増えてから対応するとい うのは時間的に見ても無理な話で す。 Bratt 氏は、準備こそが成功の鍵を握るとして、次のように述べています。「何 事も準備が肝心です。当社のサービスを利用する顧客の数が増えても、それに 迅速に対応していく必要があります。実際、ユーザ数が増えてから対応すると いうのは時間的に見ても無理な話です」。 新たな環境への移行をスムーズに行うべく、Realmatrix では Tridex Systems, Inc. および Unisys と共同で作業に当たりました。その結果、同社は堅牢でスケーラ ブルなインフラストラクチャの構築に成功しています。ハードウェアの調達は Unisys から行い、アプリケーション開発およびテクノロジ面でのノウハウは Tridex* の力を借りることにしたのです。 * 著作権、商標等について と プライバシーに関する方針 © 2000 Intel Corporation http://ippro/jp/eBusiness/casestudies/realmatrix/buscase.htm (2/2) [2000/09/25 1:00:24] Realmatrix: 技術事例 技術事例: Realmatrix インフラストラクチャの自社管理 Realmatrix* では、インフラストラクチャの構築こそ外部の業者に委託したもの の、システムおよび施設はすべて自社で保有する道を選びました。これについ て、Realmatrix の最高経営責任者 (CEO)、Virginia Bratt 氏は次のように述べて います。「そのほうが自社の方向性を思い通りにコントロールできます。アウ トソーシングすると、どうしても外部の業者まかせになる部分が出てきますか ら」。 このアプローチが功を奏し、Realmatrix はこの1年半ほどのあいだにサービス内 容を大きく拡張することができました。同社は現在6種類のシステム (同社独自 の専用システム、Web ベースのサービス、2種類の専用ベンダ・システム、2種 類の Web 製品) を用意してユーザの便を図っています。これにより、同社の MLS (Multiple Listing Service) データベースへの接続方法が以前よりも柔軟に選 べるようになったと、顧客業者のあいだでも好評を博しています。「当社で は、ミシガン州のほかの業者が使っているシステムを全種類導入しているの で、どの業者からのアクセスにも対応できます」と Bratt 氏は述べています。 同氏は、今後徐々に顧客を専用システムからインターネット・ベースのサービ スに移行させたいと考えています。これは、Web ベースのサービスのほうがサ ポート・コストがはるかに少なくてすむためです。事実、Realmatrix では顧客 業者に対して Web ホスティング・サービスも提供していますが、それも1つに はインターネットへの移行促進を目的としています。 8-way サーバのパワー Realmatrix のシステムには毎日およそ175∼200ユーザが同時にアクセスしてお り、不動産業者によるデータベース・トランザクションは20,000件以上にのぼ ります。そこで、高速かつ安定したインターネット接続環境を確保するため、 同社では2本の T3 回線を用意しています。このうちの1本は同社の MLS データ ベースへのダイアルアップ・アクセスに、もう1本はインターネット接続用に 使われています。 Realmatrix の業務の中核を担っているのは、ファイアウォールとフロントエン ド・サーバの後ろに配備された Unisys* Aquanta サーバです。これは、オペ レーティング・システムとして SCO UnixWare* 7.1 を採用し、Oracle8i* データ ベースを運用しています。まだ導入されて間もないこのデータベース・サーバ は、現在のトランザクション数程度なら、トラフィック量の多い日でも余裕で 処理をこなします。このサーバには Intel(R) Pentium(R) III Xeon(TM) プロセッ サ 550MHz 版を 4CPU、システム RAM を2GB 搭載しており、CPU 使用率は通 常 20% あたりで推移しています。また、データベースの応答性はディスク I/O の性能に大きく左右されるため、100GB の RAID5 ディスク・アレイも接続さ れています。 また、このサーバには Intel(R) Profusion(R)** チップ・セットを採用した 8-way 対応マザーボードが搭載されている点も見逃せません。すなわち、同社が今後 さらにサービスを拡張しても、Pentium III Xeon プロセッサをあと 4CPU 追加で きるため、スムーズなスケール・アップが実現するのです。しかも、このデー タベース・サーバにはクラスタリング機能も組み込まれているため、サーバを 追加してクラスタを構成すればスケール・アウトも簡単に実現するようになっ ています。 http://ippro/jp/eBusiness/casestudies/realmatrix/techcase.htm (1/2) [2000/09/25 1:00:26] Realmatrix: 技術事例 「これもインテル・アーキテクチャの優れた点です」と語るのは、Tridex Systems, Inc. のサービス/サポート担当副社長、Ralph McLean 氏です。「サーバ をつなぐだけでいとも簡単に処理能力を強化できるのですから。このため、さ まざまなコンポーネントやソリューションを組み合わせて使用することもでき ます」。 実戦配備までの過程 新しいサーバへの移行には細心の注意が求められます。そこで、Tridex* は Realmatrix と緊密に連携をとり、リスクおよびサービスの中断を最小限に抑え られるよう、周到な移行計画を用意しました。まず最初の提議と査定のプロセ スにおよそ1週間を費やし、議論を煮詰めていきました。その後、オペレー ティング・システムのインストールと設定およびサーバのホットステージ (接 続検証) を約2週間で完了した後、Tridex がハードウェアおよび RAID ストレー ジの設定にとりかかると同時に、オペレーティング・システムのカーネルと ファイル・システムも実戦配備に向けてチューニングを行いました。 この Unisys Aquanta サーバの初期テストおよび設定を Tridex の施設で実施した 後、約3週間にわたるオンサイトでの実地テストを行いました。これには、 サーバのステージング、4,000名のユーザの新しいシステムへの移行、そしてマ イグレーション・テストなどが含まれています。この後、約2週間でクラスタ リングの準備を行い、最後に Tridex が従来のプロダクション・サーバから新し いサーバへ RAID ディスクの切り替えを行い、一連の作業が完了しました。 Unisys Aquanta サーバを導入するまで インテル・プラットフォームが優 は、同社では Intel(R) Pentium(R) Pro プ れているのは、高い柔軟性を備え ロセッサ・ベースの 6-way サーバをメ ているために、いろいろな利用法 インに使用していました。McLean 氏 があるという点です。どんな場合 によれば、この 6-way サーバは現 でも選択肢があるということで 在、Unisys Aquanta サーバのバック す。 アップとして使われているといいま -- Tridex、サービス/サポート担当副社 す。「サーバが旧式になったからと 長、Ralph McLean 氏 いって、配備から外してしまう必要は ありません。インテル・プラット フォームが優れているのは、高い柔軟性を備えているために、いろいろな利用 法があるという点です。どんな場合でも選択肢があるということです」。 Tridex は、この 6-way サーバのオペレーティング・システムにも Aquanta サー バと同じ UnixWare* 7.1 を導入し、この OS に搭載されたテクノロジを利用し てクラスタを構成し、これら新旧両サーバを同じ RAID ディスク・サブシステ ムに接続しています。「仮にどちらかのサーバがダウンしても、もう片方がア プリケーションとディスクを自動的に引き継ぐため、サービスが中断すること はありません」と McLean 氏は説明しています。 このインフラストラクチャの管理は、UNIX* OS と Oracle* の各種管理ツール を使って、Realmatrix が全面的に行うことになります。「システムの管理は Realmatrix だけで十分に行えると思います」と McLean 氏は述べています。 「Tridex のサポートは、必要な場合に連絡があった時のみ行うという、極めて 限定的なものになるでしょう」。 **Profusion はインテル コーポレーションの完全子会社、Corollary Inc.の登録商標です。 * 著作権、商標等について と プライバシーに関する方針 © 2000 Intel Corporation http://ippro/jp/eBusiness/casestudies/realmatrix/techcase.htm (2/2) [2000/09/25 1:00:26] Realmatrix: まとめ Realmatrix: まとめ 将来に向けたスケーラビリティ Realmatrix* は将来に向けたインフラストラクチャの強化に関し、スケール・ アップとスケール・アウト、2つの戦略を用意しています。まだプロセッサ搭 載数に余裕のある Unisys* Aquanta ES2085R 8-way データベース・サーバにプ ロセッサを追加する手法がスケール・アップ、そしてサーバの台数を増やし、 クラスタを構築するのがスケール・アウトです。もちろん、この戦略は両方採 用することが可能で、まず最初に 8-way サーバにプロセッサを追加し、その後 でサーバの台数を増やしてクラスタリングによるデータベース・サーバ・ ファームを構築する方法をとることができます。 今後も競争力を強化していくため、Realmatrix はサービスの拡張を継続してい く考えです。そして、MLS の不動産情報提供という本来の中心的業務以外にも サービスを拡張していくには、サーバやアプリケーションのスケール・アウト が欠かせません。事実、同社では Web ホスティング・サービスや電子メール ・アグリゲーション・サービスもさらに強化する予定にしているほか、「バー チャル・ホーム・ツアー」といったプロセッサに極めて高い負荷をかけるサー ビスにも着手する計画を用意しています。 インテル・アーキテクチャ・サーバを採用したことで、Realmatrix は動きの速 いオンライン不動産業界での成功を手にしています。つきつめて言えば、同社 がインテル・アーキテクチャを選んだのも、顧客第一主義を貫く同社の姿勢の 表れです。「当社の e-Business は顧客の要望に応える形で成り立っています。 ですから、テクノロジ選択の際も、それが顧客のためになるかどうかを最優先 に考えています」と、Realmatrix の最高経営責任者 (CEO)、Virginia Bratt 氏は 述べています。 1 競争力を高めるための環境を整備する 同業他社の多くがコンピューティング・インフラストラクチャの管理を外部の業者に委託す る中、Realmatrix* では自社で保有・管理することにしています。これには、幅広いサービス の展開とインフラストラクチャの管理をいずれも自社の思い通りに行なえるというメリット があります。 2 TCO 重視 収益を上げるには投資が必要です。しかも、ビジネスで成功するためには賢い投資が不可欠 です。Realmatrixがインテルのテクノロジを採用したのは、他社製のシステムに比べてTCOの 削減効果と優れたコスト・パフォーマンスが得られると判断したためです。 3 ユーザのニーズを考えたレガシ・サポート Realmatrix では不動産物件情報を Oracle* データベースで集中的に管理していますが、専用の レガシ・データベース・システムも存続させることで、顧客全員が Web ベースの接続に切り 替えるまでは、ユーザの便を図るために従来のシステムもサポートを継続する考えです。 4 将来の成長に対応できる処理能力を Realmatrix の業務を全面的に支えているのは、Intel(R) Pentium(R) III Xeon(TM) プロセッサ 550MHz 版を 4CPU 搭載した、最大 8-way 対応のデータベース・サーバです。このサーバに は卓越したスケーラビリティがあるため、さらに Web サービスを拡張しようという同社に うってつけです。 http://ippro/jp/eBusiness/casestudies/realmatrix/lessons.htm (1/2) [2000/09/25 1:00:28] Realmatrix: まとめ * 著作権、商標等について と プライバシーに関する方針 © 2000 Intel Corporation http://ippro/jp/eBusiness/casestudies/realmatrix/lessons.htm (2/2) [2000/09/25 1:00:28]
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