ブロック塀施工ガイド2015

 コンクリートブロック製品は他の建材に比べ、とても耐久性に優れた建築資材です。そのため、メンテナンスはほとんど必
要とされません。しかし近年、コンクリートブロックの需要は景観性に富んだ化粧コンクリートブロックが主体となりつつあ
コンク リート製 品の特 性について
コンク リート製 品の特 性について
コンクリート製品の特性について
中 性 化
り、色合いや風合いなどの特長をいつまでも損なわずにご使用いただくには、状況に応じたメンテナンスが必要となります。
「炭酸化」とも言われます。セメント水和物が炭酸化により分解され、本来コンクリート製品の持つ強いアルカリ性(pH12
外観や耐久性を損なわせる原因としては、主に次のようなものがあります。これらは一概に製品の性質上の欠陥とは言え
∼13)が失われてpH8.5∼10程度に低下する現象です。pHが低下すると鉄筋が腐食されやすくなり、塀や構造物の耐久性
ませんが、適切な予防と対策で、ある程度防ぐことができます。
が損なわれます。
凍 害
白 華
「エフロレッセンス」とも言われます。コンクリートの中で水に溶けたセメントのアルカリ成分が、大気中の二酸化炭素と結
気温差の大きい寒冷地で施工されたブロックにおいて、ブロックまたはブロック空洞部に侵入した水が凍結し、体積膨張
合して、ブロック表面に白く現れる現象です。特に、ブロック製造後初期に多く、低温、多湿により発生しやすくなります。 の圧力によってコンクリートが破壊される現象です。
白華により、製品の強度が損なわれたり、環境への悪影響はありません。また、白華が出るということは、それだけ含まれる
※ブロック空洞部に水が溜まると以下の現象が発生する可能性があります。
セメント分が多いということであり、強度や耐久性に優れているということになります。
ブロック空 洞 部 へ の 水 の 滞 留
■白華が発生しやすい条件とは?
▼
① 水分 雨や水溜りなどの影響で発生しやすくなる。
水 の 凍 結によるブロックの 膨 張 破 裂
充 填モルタルやブロックからの 白華 の 析 出
② 時期 製造直後の若材齢時はセメントの反応がまだ進むので発生しやすい。
③ 温度 冬期(気温が低い時)や梅雨どき(湿度が高い時)に発生しやすい。
④ 風 風が当たると水分の蒸発が進むため。
上記の場合は水抜き補修が必要です。
⑤ 施工 モルタルなどからも多く発生する。特に空練りモルタルは発生の可能性が高い。
■白華発生のメカニズム
●施工の際、降雨によりブロック空洞部に水が入る恐れがあるときは、
シートなどで覆うよう処置してください。
汚 れ
年数の経ったコンクリートブロックの表面は、雨や雪などの影響で物理的に劣化し、細骨材が露出してきます。露出面は脆
水酸化カルシウム
Ca(OH)2
弱で多孔質化しているため凸凹ができ吸水率も高くなっており、そこに粉塵やカビ菌が付着するために、汚れや黒ずみが生
じます。泥やホコリなどの他に、カビや藻などがブロックの美観を損なわせる場合があります。特に湿度の高い時期や日陰に
硫酸ナトリウム
Na2SO4
多く発生します。
硫酸カリウム
K2SO4
コンクリート内部に含まれる成分
雨等によってコンクリート表面に
溶け出す。
溶け出した成分から水分のみが
蒸発し、結晶となる。
(=白華現象)
ブロックの色幅
コンクリート製品は、原材料に自然素材を使用しているため、素材の水分量や素材自体の色の偏り等で若干の色幅が生じ
る場合があります。
■白華の予防と対策
●予防
21世紀の今でも、白華を完全に防止できるコンクリート添加物はありません。そのため白華を抑制するためには、ブロッ
クと水が必要以上接触しないよう配慮することが重要です。
舗装用ブロック:水はけの良い路盤材や敷砂を使い、
表面勾配と水抜きを設ける。
例
組積用ブロック:空洞部に水が溜まらないよう施工中の雨にはシート養生する、目地部に水抜きを設ける。
●対策(除去)
白華の除去について決定的なものはありませんが、時間が経てば雨水で洗い流され、必ず消え去ります(白華の主成分炭
酸カルシウムは、ブロック表面で二酸化炭素と水の影響で水溶性炭酸水素カルシウムに形成されて行くため)。
軽度の白華は、散水しながらのブラッシングで除去できる場合もあります。
強固な白華を早めに除去したい場合は、酸性の白華除去剤を用いて処理します。ただし動植物への影響がゼロとは言い
切れず、またブロック表面の退色の原因にもなりますので、使用に際しては細心の注意が必要です。
▼
関連商品 P 74 をご参照ください。
※白華対策商品のご案内。
『スーパーエフロクリーン』詳しくは 78
79
ブロック塀の構造
ブロック塀の高さ
組 積 材 / ブロック 塀の構 造
組 積 材 / ブロック 塀の構 造
社団法人日本建築学会 発行
壁式構造関係設計規準集・同解説(メーソンリー編)
コンクリートブロック塀設計規準・同解説(2006年改定)から参考、引用
ブロック塀の基礎
ブロック塀の高さは最高で2.2mです。ただし、ブロック塀の形式、基礎形状、地盤の状況などによって高さの制限は異な
ります。下の表に示す数値以下の高さにしてください。
基礎形状及び土質
ブロック塀の形式
控壁・控柱なし塀
■基礎形状
基礎形状には大きく分けて、3種類あります。
Ⅰ 形
基礎寸法と基礎形状による、高さの制限は下表を参照してください。
逆T形・L形
普通土
改良土
普通土
改良土
1.2m
1.6m
1.6m
1.6m
ブロック
壁体
ブロック
壁体
ブロック
壁体
敷地内
布基礎主筋
●普通土:基礎の周囲を埋め戻すとき、基礎をつくる為に堀り起こした土。
●改良土:基礎周辺をコンクリートで固めたもの、
またはそれに類するもの。
GL
布基礎
2.2m
1.8m
布基礎
1.8m
1.4m
布基礎
控壁・控柱付き塀
GL
GL
あばら筋
■塀の高さの測り方
Ⅰ 形基礎
逆 T 形基礎
L 形基礎
ブロック塀の高さ制限
( )内は、改良土をもちいた場合の数字です。
敷地の内外に高低差のある場合
JⅠS 規格によるU 形側溝のある場合
簡易な側溝
補強ブロック塀:350 以上かつ
(H+200)
/4 以上
型枠ブロック塀:450 以上かつ
(H+600)
/4 以上
根入れ深さDf
ブロック塀の厚さ
t
GL
GL
50 程度
Df
150 以上
Df
型枠ブロック
150 以上
t 以上
t 以上
130 以上
130 以上
根入れ深さDf
t
t
GL
50 程度
130 以上
補強ブロック塀:350 以上かつ
(H−400)
/4 以上
型枠ブロック塀:450 以上かつ H/4 以上
GL
GL
50 程度
GL
Df
150以上
Df
L形 基 礎
型枠ブロック
t 以上
400 以上
根入れ深さDf
150以上
逆T形 基 礎
50 程度
130 以上
80
GL
t 以上
t 以上
t
高さ2m以下のブロック塀
→ 厚さ120㎜以上のブロックを使用します。
高さ2mを超えるブロック塀 → 厚さ150㎜以上のブロックを使用します。
1200 以下
(1600 以下 )
GL
布基礎
簡易な側溝のある場合
1400 以下
(1800 以下 )
50 程度
型枠ブロック
1800 以下
(2200 以下 )
鉄筋コンクリートU 形
GL
GL
50 程度
1600 以下
(1600 以下 )
布基礎
布基礎
GL
Ⅰ形 基 礎
GL
GL
控壁あり
t
t
塀
Df
塀
控壁なし
Df
塀の高さH
塀
塀の高さH
塀の高さH
基 礎 寸 法
t 以上
400 以上
補強ブロック塀:350 以上かつ
(H−400)
/4 以上
型枠ブロック塀:450 以上かつ H/4 以上
81
組 積 材 / ブロック 塀の構 造
組 積 材 / ブロック 塀の構 造
⑤ブロック壁体の縦筋は基礎に定着するほか壁頂横筋に
ブロック塀の配筋
10d 以上 ( 鉄筋径の10 倍 )
180°
フックでかぎ掛けし余長4d以上、または90°
フック
とする場合は、余長10d以上とします。
■ブロック塀の配筋
4d 以上
(鉄筋径の4倍)
壁頂横筋
①ブロック壁体に挿入する縦筋および横筋は、D10以上D16以下の異形鉄筋としてください。縦筋間隔は下表に示す数値
以下とし、横筋間隔は800㎜以下としてください。
180°
フックかぎ掛けの場合
■ブロック塀の縦筋間隔
補強ブロック塀
空洞ブロックを使用する場合
縦筋間隔
縦筋間隔
(mm)
(mm)
(mm)
(mm)
400,500,600
600
900
450(900)
1.6を超え
400,500,600
600
900
450(900)
400,500,600
600
900
450(900)
400
2.2 以下
1.2 以下
800
な し
1.2 を超え
400
400,500,600
400(600)
1.6 以下
(800)
900
450
400
(400)
フックなし
フックあり
40d
30d
40d
35d
25d
ー
横筋を控壁、控柱、門柱に定着する
場合、縦筋を基礎に定着する場合
横筋を継ぐ場合
控壁端部で縦筋と横筋を継ぐ場合
400
400
定着および重ね継手
構造部分
継手
ブロックの長さ
■定着および重ね継手の長さ
定着
付 き
ブロック塀
縦筋間隔
800
1.6 以下
型枠
化粧ブロックを使用する場合
種類
控壁・控柱
ブロック
塀の高さ
(m)
90°
フックの場合
備 考
d:異形鉄筋
で呼び名に
用いた数値
(mm)
●[ 備考 ] 定着長さは仕口面よりの鉄筋の直線部分とします。
90°
フックの余長は 10d 以上とします。
ブロック塀の基礎配筋
●[備考]( ) 内数値は D13 使用の場合の間隔。
■基礎の配筋
②ブロック壁体の横筋は横筋用ブロック内に配置し、壁頂には横筋を挿入します。
③ブロック壁体の横筋は、塀端部において控壁、控柱およ
①ブロック壁体、控壁および平門柱の布基礎は上下に各D10以上の主筋を配置した複筋梁とします。
④ブロック壁体の縦筋は、ブロックの空洞内で重ね継ぎし
ないでください。
び門柱に定着させます。
②布基礎には、D10以上のあばら筋を500㎜以下の間隔で配置し、主筋に180°
フックでかぎ掛けします。
③基礎スラブ部分のベース筋は、D10以上の鉄筋を500㎜以下の間隔で配置し、その先端にD10以上の配力筋を配置します。
④L形基礎のあばら筋およびベース筋は、D10以上の鉄筋をL形に曲げて配置することができます。
⑤控壁、控柱ならびに門柱の主筋は、基礎に定着させます。
控壁基礎主筋 D13
82
塀縦筋
基礎主筋 D13
良くない例
Ⅰ形基礎
130 以上
ベース筋
40 以上
40 以上
逆 T 形基礎
50
GL
あばら筋兼
ベース筋
あばら筋
配力筋
60 以上
130 以上
主筋
350 以上
50
350 以上
あばら筋
60 以上
60 以上 60 以上
25d
GL
150 以上
あばら筋 D10
主筋
150 以上
190
40
60 以上
控壁縦筋 D10
GL
あばら筋
350 以上
50
控壁横筋 D10
10
縦筋 D10
40d
塀縦筋
10
塀縦筋
25d
190
⑥控壁、控柱ならびに門柱の基礎と接合するブロック壁体の布基礎の主筋は、通し配筋とするか、それらの基礎に定着させます。
10d
40
壁頂横筋 D10
40 以上
400 以上
40
以上
L 形基礎
83
控壁・控柱が必要なブロック塀
控柱・門柱の配筋
Ⅰ型基礎の場合は、ブロックの高さが1.2mを超えるものに必要となります。
帯筋はD10以上とし、150㎜以下の間隔で配置し、縦筋および主筋は下記を参照してください。控柱の主筋および門柱の
改良土、逆T形、L形基礎の場合は1.6mを超えるものに必要となります。
縦筋の頂部には、フックを設けてください。
■ブロックを用いた門柱の配筋
控壁・控柱の配置と形状
①ブロック塀の長さ3.4m以下ごとに、基礎およびブロック
■門柱の縦筋
450 ㎜以内
塀に接着する控壁、または控柱を設け、かつブロック塀の
ブロック塀
の種類
定着
40d
端部より800㎜以内に控壁または、控柱などを設け補強
ブロック塀 角門柱を使用す
の高さ
(m) る場合の配筋
します。
3.4m 以下
帯筋 (D10@150 以下 )
800 ㎜以下
縦筋 (D13 または D16)
控壁の配置例
ブロックを用いた門柱の配筋例
②ブロック塀が交差する場合は、その交差角がブロック塀
600 ㎜
以上
の直角方向に対し45°
以下で、その長さが600㎜以上の
交差する塀の控壁とみなすことができる範囲
控壁の配筋
■控壁の横筋
ブロック塀の高さ
(m)
配 筋
1.8 以下
4-D13
1.8 を超え 2.2 以下
4-D16
800,900
4-D16
1.8 以下
4-D13
180
600,800,900
4-D13
1.8を超え2.2以下
4-D16
200
600,800,900
4-D16
鉄筋コンクリート造控柱
補強ブロック塀
型枠ブロック塀
ブロックを用いた控壁の配筋例
D13
1.8 以下
D13
1.8を超え2.2 以下
D16
主筋 (D13または D16)
■門柱基礎の根入れ深さ
門柱主筋
配 筋
1.8を超え2.2 以下
横筋
帯筋 (D10@150 以下 )
■門柱の基礎
t 以上 (150 以上推奨 )
D10
3-D16
門柱の基礎
す鉄筋径以上を使用します。
1.8 以下
4-D13
600
鉄筋コンクリート造控柱の配筋例
D10@800 以下
高さ
(m)
3-D13
200
ブロック壁体厚さ
D10以上とします。ただし、外側部の縦筋は下の表に示
塀の種類
600
800,900
4-D16
400 ㎜以上
■控壁の縦筋
配 筋
1.8を超え2.2以下
ければなりません。
■控壁の縦筋
180
250 ㎜以上
t
D10以上で間隔は800㎜以下とし縦筋にかぎ掛けしな
4-D13
■控柱の主筋
45°
以下
交差角90°
の場合は400㎜以上となります。
型枠
ブロック塀
門柱の最小 門柱の長さ
厚さ
(mm) (mm)
■鉄筋コンクリート造控柱の配筋
直角 90°
の場合 400 ㎜以上
場合は、控壁と同等とみなすことができます。
1.8 以下
補強
ブロック塀
平門柱を使用する場合の配筋
250 ㎜以上
400 ㎜以上
ブロック塀の
組積材/控壁 控
・ 柱の構 造
組積材/控壁 控
・ 柱の構 造
控壁・控柱の構造
ブロック門柱
(基礎スラブ張り出し130以上の場合)
門柱高さ
t
1.4m以下→400㎜。
ブロック壁体厚さ
1.4mを超える場合→下の表に示す数値以上。
GL
400 ㎜以上
門柱の高さHp(m)
控壁現場打ちコンクリート
40 以上
布基礎形状
D10@800 以下
40 以上
60 以上
150 以上
t 以上かつ 120 以上
鉄筋コンクリート造控壁の例
130 以上
1 . 4<Hp≦1 . 6
門柱基礎
基礎スラブ
根入れ深さ
(㎜)
Ⅰ形
逆T
L形
1 . 6<Hp≦1 . 8
Ⅰ形
逆T
L形
1 . 8<Hp≦2 . 2
Ⅰ形
逆T
L形
普通土
450
400
550
450
700
650
改良土
400
400
400
400
550
500
130 以上
原則として、厚さ150 以上の基礎スラブを
周囲に 130 以上張り出してください。
84
85
金属製フェンス付きブロック塀の構造と配筋
組 積 材 / ブロック 塀に関 する その他の規 定
組積材/控壁 控
・ 柱の構 造
ブロック塀に関するその他の規定
エキスパンションジョイント
■フェンス付きブロック塀
ブロック塀は原則として、長さ30m以下ごとにエキスパンションジョイントを設けます。
●金属製のフェンス付きブロック塀は、連続フェンス塀と、組み込みフェンス塀に分けられます。
●連続フェンス塀は、高さ2.2m以下とし、ブロック壁体部分は1.2m以下、フェンス部分は1.2m以下としてください。
エキスパンションジョイント
30m 以下
塀の高さ1.6m 以下
塀の高さ2.2m 以下
●組み込みフェンス塀の高さは1.6m以下とし、控壁を設けないで設計することができます。
800 ㎜以内
800 ㎜以下
控壁・エキスパンションジョイントの配置例
組み込みフェンス塀
連続フェンス塀
800 ㎜以内
●フェンス付きの配筋は、フェンスのアンカー部と、ブロック最上段の横筋が、変則配筋となります。
フェンスの柱定着部で横筋が切れる
フェンスの柱定着部で横筋が切れる
倒れやすい
透かしブロック
透かしブロックは、縦筋が挿入できる形状のものとし、2個以上連続して配置しないものとします。
また、ブロック塀の最上部・最下部および端部に配置してはなりません。
横筋を連続して配置
正しい配筋
POINT
横筋を連続して配置
透かしブロック
組み込みフェンス塀の配筋
間違った配筋
最上段
■換算高さ
横に連続
連続フェンス塀は、一般にブロック壁体部分の高さが低いため、基礎及び必要鉄筋量に対する配慮が欠けがちです。
しかしブロック壁体ばかりではなく、フェンスに作用する風圧(=フェンスの風圧作用面積係数)などの外力を考慮した、
縦に連続
安全な基礎を設けなくてはなりません。その基礎の形状寸法を算定する際は、連続フェンス塀の高さを通常ブロック塀の
高さに置き換える方法が取られ、置き換えられた高さを「換算高さ」と言います。
斜めに連続
下記表は、一般的な都市部の住宅地を想定した、
「換算高さ」を求めるための一覧表です。
「換算高さ」は、使用するフ
最下段
ェンスの風圧作用面積係数に大きく左右されるので、十分な注意が必要です。なお「換算高さ」の制限は、控壁がない場
基礎
合を想定しているため、通常のブロック塀同様に1.6mとされています。
正しい使い方の例
基礎
良くない例
■ブロック壁体の高さに加算する高さ(m) (地表面粗度区分Ⅲ, Vo=34m/sの場合)
使用するブロックの種類
空洞・化粧ブロック
型枠ブロック
フェンス部分の高さ(m)
フェンスの風圧作用面積係数 (r)
r≦0.4
0.4<r≦0.7
0.7<r≦1.0
0.6 以下
0.2
0.2
0.3
0.6を超え 0.8 以下
0.2
0.3
0.4
0.8を超え 1.0 以下
0.2
0.4
0.5
1.0を超え 1.2 以下
0.3
0.5
0.6
0.6 以下
0.1
0.1
0.1
0.6を超え 0.8 以下
0.1
0.1
0.2
0.8を超え 1.0 以下
0.2
0.2
0.3
1.0を超え 1.2 以下
0.2
0.3
0.4
※ 地表面粗度区分
Ⅰ:海岸、海上など。
Ⅱ:田園地帯、草原など。
Ⅲ:低層建築物が密集、中層建築
物が散在する住宅地。
Ⅳ:中・高層建築物が主となる市
街地。
※ V0:各地域の基準風速。各市町村
における風の性状に応じて、
30 ∼ 46m/s の範囲で国土
交通省大臣が定める風速。
●[備考]
r:フェンスの風圧作用面積をフェンスの長さと高さとの積で除した値。
86
87
組 積 材 / ブロック 塀に関 する その他の規 定
組 積 材 / ブロック 塀に関 する その他の規 定
笠木ブロック
材料の品質
笠木ブロックは、縦筋が空洞部内に定着でき
笠木ブロックは、横筋の挿入できないものが使用されており、目地モ
る形状のものとします。
ルタルの付着強度に依存しているものが大半です。笠木ブロック内に壁
頂横筋が挿入でき、かつ縦筋を面内に90°
折り曲げて空洞部内に定着
できる形状のものを使用します。
壁頂横筋
①ブロックは、JIS A 5406(建築用コンクリートブロック)の規定に適合するもの、またはこれと同等以上の品質を有するも
のとします。
②鉄筋は原則として、JIS G 3112(鉄筋コンクリート用棒鋼)に定めるSDR 295 AおよびSD345、ならびにJIS G 3117
(鉄筋コンクリート用再製棒鋼)に定めるSDR 295に適合するものとします。
鉄筋の径は原則としてD16以下とします。
③壁体の目地および空洞部の充填に使用するモルタルの4週圧縮強度、およびに空洞部の充填その他に使用するコンクリ
縦筋 (90°
フック)
10d
笠木ブロック
ートの設計基準高度は、18N/㎟以上とします。
④金属製フェンスは、JIS A 6513(金属格子フェンスおよび門扉)の規定に適合するもの、またはこれと同等以上の品質を
有するものとします。
POINT
■モルタルの調合
モルタルは、セメント1に対して砂2.
5
(容積比)を調合してください。
笠木ブロックの配筋
セメント
ブロック塀が土に接する場合
砂
砂
砂
■充填モルタル
ブロック塀は土に接して設けてはなりません。ただし、土に接する部分の高さが400㎜以下でその部分の耐久性、安全性
を考慮した場合は、この限りではありません。
モルタルは、配筋された空洞部および隣り合うブロ
隣り合ったブロックでできる空洞部は、
縦筋の有無に関係なくモルタルを入れる。
ックで形成される空洞部に隙間なく十分に詰めてくだ
さい。横目地空洞部への充填はブロック上端と同一面
以上の高さにしてください。充填モルタルはブロック
土に接するブロック塀の例
を一体とした壁とし、また鉄筋の
などを防ぐ重要な
隙間なく詰めてください。
(基本・横筋兼用タイプの場合)
縦筋は、いつも空洞の中央に
くるように気をつけて詰める。
役目をします。
b
■目地モルタル
空洞ブロック
このモルタルはブロックを積むときに使うもので、ブロック同士をくっつける役目をします。積み上がったブロックが1
空洞ブロック
枚の壁としての強さや塀として長くもたせるためには、隙間がなくブロック周囲全体にモルタルが行き渡ることが重要
です。
C 種ブロック
( 厚さ150 以上 )
型枠ブロック
●横目地モルタルの付け方
a
400 ㎜以下
コンクリートまたはモルタル充填
コンクリートまたはモルタル充填
●縦目地モルタルの付け方
モルタルは、押し付けられて1㎝と
この面のモルタルは隣のブロック
なるような量で、全体に塗りつけてく
との接着があまりよくないので隣り合
ださい。
ったブロックでできる空洞のモルタル
の詰め方に十分気をつけてください。
a:型枠ブロックの厚さ
b:空洞ブロックの厚さ
塀下部 C 種ブロック使用
88
塀下部型枠ブロック使用
89
ア ートライン 15/ スマートライン R15
スマートライン R
横筋 D-10 @400
縦筋 D-10 @400
縦筋 D-10 @400
縦筋 D-10 @400
140
50
540
350
350
捨てコンクリート
砕石
400
150
50
50
シル エットライン
GL
配力筋 D-10
基礎コンクリート
550
基礎コンクリート
捨てコンクリート
170
50
50
ア ートライン12
GL
配力筋 D-10
砕石
400
縦筋 D-10 @500
基礎主筋 D-13
あばら筋 兼 ベース筋
D-10 @200
100 50 150 200 50
捨てコンクリート
あばら筋 兼 ベース筋
D-10 @200
横筋 D-10 @400
基礎主筋 D-13
150
基礎コンクリート
GL
100 50 150 200 50
配力筋 D-10
基礎主筋 D-13
150
350
100 50 150 200 50
150
あばら筋 兼 ベース筋
D-10 @200
1,350
横筋 D-10 @400
1,350
横筋 D-10 @400
基礎主筋 D-13
GL
150
1,360
128
350
120
160
120
配力筋 D-10
基礎コンクリート
捨てコンクリート
砕石
砕石
400
570
あばら筋 兼 ベース筋
D-10 @250
100 50 150 200 50
150
1,350
150
大谷ニューストーン 500
150
ツインフェイス12G/スプリットリブ12
組積材/各種組積材施工断面図
組積材/各種組積材施工断面図
各種組積材施工断面図
140
50
50
大谷ニューストーン 900
400
540
50
P ブリック
210
150
150
120
139
横筋 D-10 @400
50
捨てコンクリート
50
140
50
50
652
GL
350
400
配力筋 D-10
基礎コンクリート
捨てコンクリート
砕石
400
540
あばら筋 兼 ベース筋
D-10 @225
170
50
あばら筋 兼 ベース筋
D-10 @240
砕石
400
570
基礎主筋 D-13
100 50 150 200 50
基礎コンクリート
砕石
400
560
配力筋 D-10
GL
100 50 150 250 50
捨てコンクリート
基礎主筋 D-13
150
350
基礎コンクリート
100 50 150 200 50
配力筋 D-10
160
90
GL
あばら筋 兼 ベース筋
D-10 @200
縦筋 D-10 @480
縦筋 D-13 @450
基礎主筋 D-13
150
350
150
100 50 150 200 50
GL
あばら筋 兼 ベース筋
D-10 @200
110
150
基礎主筋 D-13
横筋 D-10 @600
1,400
縦筋 D-10 @400
1,350
1,350
縦筋 D-10 @400
横筋 D-10 @400
50
配力筋 D-10
基礎コンクリート
捨てコンクリート
砕石
130
50
400
530
50
91