1 月刊DVD 平川忠雄の速報・税務セミナー2015 3月号 3月号のテーマ

月刊DVD 平川忠雄の速報・税務セミナー2015 3月号
3月号のテーマ
~「アベノミクス」複数年度の税制改正について~
<今月の税情報>
「アベノミクス」複数年度の税制改正について
~「アベノミクス」複数年度の税制改正について~
・平成25年度の主な改正項目と適用年月日
・平成26年度の主な改正項目と適用年月日
・平成27年度の主な改正項目と適用年月日
その他、Q&Aコーナー
司会:税理士:伊介裕美
講師:税理士:平川忠雄
収録日:平成27年2月10日
時間:60 分
1
<今月の税情報>
「アベノミクス」複数年度の税制改正であり、改正制度が適用される年月日が緻密に区分され
ています。適用時期の誤認がないように区分表を策定いたしました。複数年度の入り組みを知る
ために、現時点での早期編集のため、一部推定的記述になる部分もありますので、後日公表され
る「改正税法のすべて」等の公的解説書を参考にして下さるようお願いいたします。
3月号テーマ:「アベノミクス」複数年度の税制改正について
区分表(複数年度:税制改正:制度適用年月日)
改正
年度
平成
25
税 目
法人税
適用
対象
個・法
改正
新設
新設
25
法人税
個・法
改正
25
法人税
個・法
改正
25
法人税
個・法
新設
25
法人税
個・法
新設
25
法人税
個・法
改正
25
法人税
個・法
改正
25
個・法
新設
26
法人税
所得税
法人税
法
改正
26
法人税
法
新設
26
法人税
法
新設
26
法人税
所得税
個・法
新設
法人税
所得税
個・法
26
新設
改正項目
金融円滑化法廃止に伴う緩和措置
(保証人役員等の個入所有事業用資産贈与の
場合に「みなし譲渡特例」適用しない)
雇用促進税制の拡充
(税額控除1人当たり 20 万円⇒40 万円)
中小法人の交際費の損金不算入
(定額控除 800 万円まで全額損金算入)
国内生産設備投資促進税制(国内投資機械装置
30%特別償却、3%税額控除)
中小商業サービス業経営改善税制(店舗改修価
額 30%特別償却、7%税額控除)
研究開発税制拡充
(控除税額上限=税額×30%)
中小企業技術基盤強化税制
(控除税額上限=税額×30%)
所得拡大促進税制
(給与増額分×5%の税額控除)
交際費の損金不算入
(大法人飲食交際費 50%損金、中小は選択)
産業競争力強化法事業再編損失準備金
(特定会社株式取得価額×70%を損金)
ベンチャー投資促進税制損失準備金(ベンチャ
ーファンドヘの出資額×80%を損金算入)
産業競争力強化設備投資促進税制
特別償却 50%(建物等は 25%、中小は即時償
却)又は税額控除4%(中小は7%、資本金3
千万円以下は 10%)
既存建物耐震改修投資促進税制
特別償却 25% (診断報告の日から5年以内)
施行日
適用日
H25.1.1~
28.3.31
H25.4.1~
26.3.31
H25.4.1~
27.3.31
H25.4.1~
27.3.31
H25.4.1~
27.3.31
H25.4.1~
27.3.31
H25.4.1~
27.3.31
H25.4.1~
28.3.31
H26.4.1~
H26.1.1~
H26.4.1 以後終了
事業年度
H26.4.1 以後
平成 26 年 4 月 1 日
以後平成 27 年 3 月
末まで
2
26
法人税
所得税
個・法
改正
所得拡大促進税制適用基準緩和
給与増加額割合5%以上対象(平成 27 年3
月まで2%、以後3%、28 年~5%以上)
26
法人税
所得税
法人税
所得税
法人税
所得税
個・法
改正
研究開発税制拡充
個・法
改正
個・法
新設
税額控除制度(法人税額・所得税額×90%を
ベース)
国家戦略特区の優遇税制(新設=平成 26 年
春に確定予定)容積率緩和、割増償却等
法人税
所得税
法人税
所得税
個・法
改正
個・法
改正
25
法人税
法
廃止
25
法人税
所得税
個・法
25
法人税
所得税
個・法
改正
25
消費税
個・法
改正
26
26
26
26
グリーン税制(熱電供給型動力発生装置対象
⇒対象外に)
投資法人のれん償却=償却後で配当可能利
益判定(のれん償却額×70%を控除して導管
性)
法人の受ける利子等について利子割負担
平成 26 年 4 月 1 日
以後終了事業年度
平成 30 年 3 月末ま
で
平成 26 年 4 月 1 日
以後
平成 27 年 1 月 1 日
以後
平成 26 年 4 月 1 日
と区域指定施行日
の遅い日以後
平成 26 年 4 月 1 日
以後
平成 26 年 4 月 1 日
以後
平成 28 年 1 月 1 日
以後
グリーン税制・即時償却対象(太陽光発電設
平成 28 年 3 月 31
備等)⇒コージェネ設備を追加、補助金設備
日まで取得(即時
を除外
償却 27 年 3 月ま
で)
サービス付高齢者住宅割増償却(割増率 28% 平成 27 年 4 月 1 日
耐用年数 35 以上 20%)⇒改正後(割増率 14%、 ~
耐用年数 35 以上 10%)
消費税率5%⇒8%(平成 25 年9月 30 日ま
平成 26 年 4 月 1 日
での契約等は5%)
~
3
平成27年度税制改正大綱による改正事項の内容と適用時期一覧
改正
年度
27
・
28
税 目
適用
対象
改正
新設
改正項目
法
改正
法
改正
法人実効税率の引下げ(国の法人税率)
現行
平成 27 年度
平成 28 年度
25.5%
23.9%
23.9% (法人税率)
34.62%
32.11% 31.33% (標準税制)
欠損金繰越控除制度の縮減
27
法人税
法人住
民・事
業税
法人税
27
法人税
法
改正
受取配当金益金不算入制度の縮減
27
27
法人税
法人税
所得税
法
個・法
改正
改正
研究開発税制の強化・重点化
所得拡大促進税制の要件緩和
27
法人事
業税①
法
・
地方
改正
外形標準課税(法人事業税)=給与等支給額
増加分=付加価値割の課税ベースから控除
税率の改正(資本金1億円超の法人)
現行
27 年度
28 年度
付加価値割 0.48% 0.72%
0.96%
資本金割
0.2%
0.3%
0.4%
所得割
7.2%
6.0%
4.8%(*)
(*法人実効税率▲1.5%)
27
法人事
業税②
(一部
分離)
地方
法人
特別税
改正
法人事
業税③
付加価
値割額
の控除
改正
27
法人税
貸倒引
当金の
特例
基準
年度
の
更新
27
法人税
所得税
特定資
産買換
え特例
の
延長
・
縮減
9号
買換
えの
改正
27
税率の改正(資本金1億円超の法人)
外形標準のウェイト=現行=67.4%
平成 27 年度= 93.5%
平成 28 年度= 152.6%
税率= 4.3% (2.9%)
所得拡大促進税制における「控除対象給与等支
給増加額」を付加価値割の課税標準の報酬給与
額から控除する(実質的税額控除)赤字法人に
も適用。
「実質的に債権と見られない金額の控除」
「平成 27 年4月1日から平成 29 年3月 31 日ま
での間に開始した事業年度」に見直す
(改正前=H10.4.1~12.3.31)
①買換資産から機械装置及びコンテナ用の
貨車を外す
②改正後の地域再生法の大都市等以外の地域
から大都市等への買換えについて課税繰延
べ割合を 75% (同法の特定地域への買換え
の場合には 70%)(現行 80%)に引き下げ
る
施行日
適用日
平成 27 年度
平成 28 年度
目標(29.62%)
平成 28 年以降
平成 27 年 4 月 1 日
~開始事業年度
平成 27 年 4 月 1 日
~開始事業年度
平成 27 年 4 月 1 日
~開始事業年度
平成 27 年 4 月 1 日
~開始事業年度
&
平成 28 年 4 月 1 日
~開始事業年度
平成 27 年 4 月 1 日
~開始事業年度
平成 27 年 4 月 1 日
~開始事業年度
平成 29 年 3 月 31
日(適用期限の改
正と更新)
4
27
資産
課税
27
資産税
27
資産税
27
地方
創生
住宅
取得
資金
贈与
特例
結婚
・
子育て
資金
子供版
NISA
の
創設
ふる
さと
納税
拡充
新設
新設
拡充
見直
し
消費税率 10%である場合の非課税限度額の
新設
契約締結期間 良質住宅
左記以外住宅
28/10~29/9
3000 万円
2,500 万円
29/10~30/9
1500 万円
1000 万円
30/10~31/6
1200 万円
700 万円
上記以外(消費税率が8%である場合)
契約締結期間 良質住宅
左記以外住宅
~27/12
1500 万円
1000 万円
28/1~29/9
1200 万円
700 万円
29/10~30/9
1000 万円
500 万円
30/10~31/6
800 万円
300 万円
○親・祖父母(贈与者)は金融機関に子・孫
(20 歳~50 歳。受贈者)名義の口座を開設
し、結婚、子育て資金を「一括して」拠出
この資金について、子、孫ごとに 1,000 万
円を非課税とする(年齢制限)
○相続税回避を防止するため、贈与者死亡時の
残高を相続財産に加算する(相続税の計算を
する場合、孫への遺贈に係る相続税額の2割
加算の対象にしない)
○受贈者が 50 歳に達する日に口座は終了
使い残しに対しては、贈与税を課税
ジュニア N I S A を創設し、0 歳から 19 歳の
未成年者専用の N I S A 口座の開設を可能とす
る。年間投資額=80 万円、非課税対象=上場
株式、公募株式投信等、平成 28 年4月~平成
35 年 12 月末まで、非課税期間=投資した年か
ら5年間、口座開設手続きマイナンバーを提出
して口座開設手続きを行う(住民票の提出不
要、運用管理は、原則として親権者等が未成年
者のために代理して運用を行う)。
「ふるさと納税ワンストップ特例」の創設
①確定申告を行わない給与所得者等は、個人住
民税課税市町村に対するふるさと納税の控
除申請を寄付先団体が本人に代わって行う
ことを要請できることとする(確定申告を行
く行う者は、現行通り、確定申告を通じて
控除を受ける)
②寄付先団体は、必要な事項を寄付者の個人住
民税課税市町村に通知する
③本特例が適用される場合は、個人住民税課税
市長村は、翌年度の個人住民税において、所
得税控除分相当額を含めて控除を行う(確
定申告を行う場合は、原則に戻ることとし、
所得税と個人住民税から控除を受ける)。
平成 29 年 10 月 1
日以降契約締結分
平成 27 年 4 月 1 日
~
平成 31 年 3 月 31
日までの措置
平成 28 年 4 月 1 日
以後
平成 27 年 4 月 1 日
以後
[平成 28 年分以後]
5
27
国税
通則法
財産
債務
明細書
見直し
財産
債務
調書
①提出基準・記載事項の見直し
②過少申告加算税等の特例
③質問検査権の規定の整備ほか
④国外財産調書記載分の記載不用
平成 28 年 1 月 1 日
以後
27
消費税
個・法
改正
消費税率8%⇒10%(平成 28 年9月 30 日
までの契約等は8%)
平成 29 年 4 月 1 日
~
以上
税理士法人 平川会計パートナーズ
月刊DVD 平川忠雄の速報・税務セミナー2015
3 月号
製作・著作・発売元 ハナレコード株式会社
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