経営状況分析 - ワイズ公共データシステム

経営状況分析
解説&申請の手引き
第3版
-新財務諸表追記版-
登録番号4
ワイズ公共データシステム株式会社
http://www.wise-pds.jp
①分析手数料について.......................................................................................................................2
②新財務諸表の作成について ............................................................................................................3
1. 作成前に ..................................................................................................................................3
2. 新会社法による主な改正内容について....................................................................................4
3. 貸借対照表...............................................................................................................................5
4. 損益計算書............................................................................................................................. 11
5. 完成工事原価報告書 ..............................................................................................................14
6. 株主資本等変動計算書...........................................................................................................15
7. 「仮払税金」「仮払法人税等」について .....................................................................................16
8. 前期修正で「未払法人税等」「法人税、住民税及び事業税」を
計上した場合の当期の処理方法について .............................................................................19
③経営状況分析の 12 指標...............................................................................................................20
④申請における留意点について ......................................................................................................21
1
①分析手数料について
料金価格体系を大幅に見直しました。直前期売上高による分析料金価格差をなくし、これまで以
上に分析申請し易い環境となりました。
○エコノミープラン
価格を重視した、格安での経営状況分析をご提供
分析日数
分析料金
(平均発送日数)
ISO
取得業者
9,000 円
ISO
未取得業者
9,400 円
○フルサービスプラン
振込手数料
郵送料・
配達記録料
指定不可
無料
有料
(約1週間)
(弊社負担)
(お客様負担)
お客様のニーズに合わせて、結果通知書発送までの日数を選択可能
分析料金
分析日数
(平均発送日数)
標準
個人
12,000 円
9 営業日以内
法人
13,000 円
( 平均 3.56 営業日 )
個人
11,000 円
18 営業日以内
法人
12,000 円
個人
24,000 円
振込手数料
郵送料・
配達記録料
2005 年度実績
ゆっくり
(約1週間)
特急
無料
無料
(弊社負担)
(弊社負担)
3 営業日以内
超特急
法人
26,000 円
個人
36,000 円
1 営業日以内
法人
39,000 円
上記価格は平成 18 年 7 月 15 日より適応されます。各プランにより特典に違いがあります。詳細は
弊社ホームページ(http://www.wise-pds.jp/)にてご確認ください。
また、各プランに合わせた申請用封筒をご用意してあります。資料請求(無料)は、電話、FAX、
メール、ホームページにて受け付けておりますので、ご希望の際は、ご連絡ください。
2
②新財務諸表の作成について
1. 作成前に
①
平成 18 年 5 月 1 日以後に到来する決算において、財務諸表が新会社法に基づき作成された場
合には、経営状況分析について作成する財務諸表は平成 18 年 7 月 7 日に施行された新会社法に
基づいた建設業用財務諸表(以下、新財務諸表)にて作成することになります。
②
新財務諸表を作成する際には、平成 18 年 7 月 7 日国土交通省告示第 748 号「建設業法施行規
則(昭和 24 年建設省令第 14 号)別記様式第 15 号及び 16 号の国土交通大臣の定める勘定科目
の分類を定める件」に基づいて勘定科目の分類を行ってください。
なお書式については以下に基づいて作成して頂きます。
¾ 貸 借 対 照 表 ( 法 人 ):「 建 設 業 法 施 行 規 則 別 記 様 式 第 15 号 」
¾ 損 益 計 算 書 ( 法 人 ):「 建 設 業 法 施 行 規 則 別 記 様 式 第 16 号 」
¾ 完 成 工 事 原 価 報 告 書:「 建 設 業 法 施 行 規 則 別 記 様 式 第 16 号 」
¾
¾
¾
¾
¾
③
株 主 資 本 等 変 動 計 算 書:「 建 設 業 法 施 行 規 則 別 記 様 式 第 17 号 」
注
記
表:「建設業法施行規則別記様式第 17 号の 2」
貸 借 対 照 表 ( 個 人 ):「 建 設 業 法 施 行 規 則 別 記 様 式 第 18 号 」
損 益 計 算 書 ( 個 人 ):「 建 設 業 法 施 行 規 則 別 記 様 式 第 19 号 」
兼業事業売上原価報告書:「建設業法施行規則別記様式第 25 号の 9」
記載すべき金額は、千円未満の端数を切り捨て、切り上げ、四捨五入のいずれかの方法で表
示してください。
④
消費税及び地方消費税に相当する額の会計処理の方法は、税抜方式を採用してください。
なお、免税事業者の方は、税込方式になります。
⑤
受取手形割引高及び受取手形裏書譲渡高がある場合には、注記表の記載要領 1 にかかわらず、
注 3(2)にも記載してください。
⑥
注記表を記載する場合に、注に掲げる事項で該当事項がない場合においては、
「該当なし」と
記載してください。
3
2. 新会社法による主な改正内容について
(1)財務諸表様式に関する内容
・利益処分(様式第 17 号)の廃止
「株主資本等変動計算書(様式第 17 号)
」及び「注記表(様式 17 号の 2)」が新たに新様式
として追加されました。
・貸借対照表(様式第 15 号、18 号)の見直し
従来の「資本の部」が「純資産の部」に変更されました。
・損益計算書(様式第 16 号)の見直し
「未処分利益(未処理損失)」計算区分が廃止され末尾が「当期純利益(当期純損失)」とな
り、その下の部分が削除されました。
(2)用語に関する内容
旧様式
新様式
営業権
のれん
子会社株式・子会社出資金
関係会社株式・関係会社出資金
長期繰延税金資産(負債)
繰延税金資産(負債)
その他○○(その他流動資産など)
その他
新株発行費等
新株発行費
研究費及び開発費
開発費
建設利息
(削除)
新株予約権付社債
(削除)
損益計算書
・経常損益の部
・営業損益
(削除)
・特別損益の部
・営業外損益
※固定負債にも追加
(3)会計基準の明確化(記載要領の変更)
会社計算規則に合わせ、記載要領に「一般に公正妥当と認められる企業会計の基準その他の企
業会計の慣行をしん酌」することが明記されました。
(4)評点算出に関する内容
20 ページを参考にしてください。
(5)経過措置
決算日が平成 19 年 3 月 31 日以前となる事業年度に係る計算書類については、改正前の様式に
基づいて作成することもできます。前項1①にあるとおり、株主総会に提出した決算報告書の様
式に基づき作成してください。
4
3. 貸借対照表
資産の部
Ⅰ.流動資産
科目
摘要
現金
現金、小切手、送金小切手、送金為替手形、郵便為替証書、振替貯金払出
証書等
預金
現金預金
金融機関に対する預金、郵便貯金、郵便振替貯金、金銭信託等で決算期
後 1 年以内に現金化できると認められるもの
ただし、当初の履行期が 1 年を超え、又は超えると認められたものは、投
資その他の資産に記載することができる
※当座借越(当座預金がマイナス)は他の預金と相殺せず、流動負債の
「短期借入金」に計上してください
営業取引に基づいて発生した手形債権(割引に付した受取手形及び裏
書譲渡した受取手形の金額は、控除して別に注記する)
ただし、このうち破産債権、再生債権、更生債権その他これらに準ずる
債権で決算期後 1 年以内に弁済を受けられないことが明らかなものは、
受取手形
投資その他の資産に記載する
※不渡手形は決算期後1年以内に弁済を受けられるものは「その他流
動資産(不渡手形)」、受けられないことが明らかなものは投資その他
の資産「破産債権、更生債権等」に計上してください
※営業外受取手形は、受取手形勘定に含まれない
完成工事高に計上した工事に係る請負代金(税抜方式を採用する場合
も取引に係る消費税額及び地方消費税額を含む。以下同じ)の未収額
完成工事未収入金
ただし、このうち破産債権、再生債権、更生債権その他これらに準ずる
債権で決算期後 1 年以内に弁済を受けられないことが明らかなものは、
投資その他の資産に記載する
※兼業事業売上高に係るものは「売掛金」に計上してください
有価証券
時価の変動により利益を得ることを目的として保有する有価証券及び
決算期後 1 年以内に満期の到来する有価証券
引渡しを完了していない工事に要した工事費並びに材料購入、外注の
ための前渡金、手付金等
未成工事支出金
ただし、長期の未成工事に要した工事費で工事進行基準によって完成
工事原価に含めたものを除く
※兼業事業に係るものは「兼業事業支出金等」として計上してくださ
い
5
手持ちの工事用材料及び消耗工具器具等並びに事務用消耗品等のうち
材料貯蔵品
未成工事支出金、完成工事原価又は販売費及び一般管理費として処理
されなかったもの
決算期後 1 年以内に返済されると認められるもの
短期貸付金
●
●
ただし、当初の返済期が 1 年を超え、又は超えると認められたものは、投
資その他の資産(長期貸付金)に記載することができる
未経過保険料、未経過割引料、未経過支払利息、前払賃借料等の費用の
前払で決算期後 1 年以内に費用となるもの
前払費用
●
●
ただし、当初1 年を超えた後に費用となるものとして支出されたもの
は、投資その他の資産(長期前払費用)に記載することができる
税効果会計の適用により資産として計上される金額のうち、次の各号
に掲げるものをいう
1. 流動資産に属する資産又は流動負債に属する負債に関連するもの
繰延税金資産
2. 特定の資産又は負債に関連しないもので決算期後 1 年以内に取り崩
されると認められるもの
完成工事未収入金以外の未収入金及び営業取引以外の取引によって生
じた未収入金、営業外受取手形その他決算期後 1 年以内に現金化できる
と認められるもので他の流動資産科目に属さないもの
ただし、営業取引以外の取引によって生じたものについては、当初の履
行期が 1 年を超え、又は超えると認められたものは、投資その他の資産
に記載することができる
その他
その他に属する資産でその金額が資産の総額の 100 分の 1 を超えるも
のについては、当該資産を明示する科目をもつて記載すること
※仮払税金は、当期において還付される金額以外は法人税、住民税及び
事業税に計上してください。前期以前の仮払税金については、繰越利益
剰余金を調整して合わせてください。詳細につきましては、16 頁を参照
してください
受取手形、完成工事未収入金等流動資産に属する債権に対する貸倒見
貸倒引当金
込額を一括して記載する
Ⅱ.固定資産
科目
︵1︶有形固定資産
建物・構築物
摘要
次の建物及び構築物をいう
1. 建物
1. 社屋、倉庫、車庫、工場、住宅その他の建物及びこれらの付属設備
2. 構築物
2. 土地に定着する土木設備又は工作物
機械・運搬具
次の機械装置、船舶、航空機及び車両運搬具をいう
1. 機械装置
1. 建設機械その他の各種機械及び装置
2. 船舶
2. 船舶及び水上運搬具
6
3. 航空機
3. 飛行機及びヘリコプター
4. 車両運搬具
4. 鉄道車両、自動車その他の陸上運搬具
工具器具・備品
1. 工具器具
次の工具器具及び備品をいう
1. 各種の工具又は器具で耐用年数が 1 年以上かつ取得価額が相当
額以上であるもの(移動性仮設建物を含む)
2. 備品
2. 各種の備品で耐用年数が 1 年以上かつ取得価額が相当額以上で
あるもの
土地
自家用の土地
建設仮勘定
建設中の自家用固定資産の新設又は増設のために要した支出
他の有形固定資産科目に属さないもの
その他
その他に属する資産でその金額が資産の総額の 100 分の 1 を超える
ものについては、当該資産を明示する科目をもつて記載すること
︵2︶無形固定資産
特許権
有償取得又は有償創設したもの
借地権
有償取得したもの(地上権を含む)
のれん
合併、事業譲渡等により取得した事業の取得原価が、取得した資産
及び引き受けた負債に配分された純額を上回る場合の超過額
有償取得又は有償創設したもので他の無形固定資産科目に属さな
いもの
その他
その他に属する資産でその金額が資産の総額の 100 分の 1 を超える
ものについては、当該資産を明示する科目をもつて記載すること
※ソフトウエアは繰延資産ではなく、無形固定資産に計上してくだ
さい
投資有価証券
関 係 会 社 株 式 ・関 係 会 社 出 資 金
1. 関係会社株式
︵3︶投資その他の資産
2. 関係会社出資金
流動資産に記載された有価証券以外の有価証券
ただし、関係会社株式に属するものを除く
次の関係会社株式及び関係会社出資金をいう
1. 会社計算規則(平成 18 年法務省令第 13 号)第 2 条第 3 項第 23
号に定める関係会社の株式
2.会社計算規則第 2 条第 3 項第 23 号に定める関係会社に対する出
資金
長期貸付金
流動資産に記載された短期貸付金以外の貸付金
完成工事未収入金、受取手形等の営業債権及び貸付金、立替金等の
破産債権、更生債権等
その他の債権のうち破産債権、再生債権、更生債権その他これらに
準ずる債権で決算期後 1 年以内に弁済を受けられないことが明ら
かなもの
長期前払費用
繰延税金資産
未経過保険料、未経過割引料、未経過支払利息、前払賃貸料等の費用
の前払で流動資産に記載された前払費用以外のもの
税効果会計の適用により資産として計上される金額のうち、流動資
産の繰延税金資産として記載されたもの以外のもの
7
長期保証金等 1 年を超える債権、出資金(関係会社に対するものを
その他
除く)等他の科目に属さないもの
その他に属する資産でその金額が資産の総額の 100 分の 1 を超える
ものについては、当該資産を明示する科目をもつて記載すること
貸倒引当金
長期貸付金等投資等に属する債権に対する貸倒見込額を一括して
記載する
Ⅲ.繰延資産
科目
創立費
摘要
定款等の作成費、株式募集のための広告費等の会社設立費用
土地、建物等の賃借料等の会社設立後営業開始までに支出した開業準備
開業費
のための費用
株式募集のための広告費、金融機関の取扱手数料等の新株発行のために
新株発行費
直接支出した費用
社債募集のための広告費、金融機関の取扱手数料等の社債発行のために
社債発行費
直接支出した費用
社債発行差金
社債権者に償還すべき金額の総額が社債の募集によって得た実額を超
える場合における当該差額
新技術の採用、市場の開拓等のために支出した費用(ただし、経常費の性
開発費
格をもつものは含まれない)
※税法上の繰延資産(共同施設負担金等)は、投資その他の資産に計上してください。
負債の部
Ⅰ.流動負債
科目
支払手形
摘要
営業取引に基づいて発生した手形債務
※営業外支払手形(設備支払手形等)は、支払手形勘定に含まれない
工事費の未払額(工事原価に算入されるべき材料貯蔵品購入代金等を含
む)
工事未払金
ただし、税抜方式を採用する場合も取引に係る消費税額及び地方消費税
額を含む
※工事費に係る未払金とそれ以外の未払金とに必ず区別してください
決算期後 1 年以内に返済されると認められる借入金(金融手形を含む)
短期借入金
未払金
※借入先が代表者や役員等で無利子のものであっても借入金となりま
すので短期借入金に含めて計上してください
固定資産購入代金未払金、未払配当金及びその他の未払金で決算期後 1
年以内に支払われると認められるもの
※建設工事に係るものは「工事未払金」、兼業事業に係るものは「買掛
金(兼業事業未払金)」に計上してください
8
未払給料手当、未払利息等継続的な役務の給付を内容とする契約に基づ
いて決算期までに提供された役務に対する未払額
未払費用
法人税、住民税及び事業税の未払額
未払法人税等
※確定した決算において法人税がある場合には、必ず計上してくださ
い。詳細につきましては、解説&申請の手引き(第3版)を参照してく
ださい
税効果会計の適用により負債として計上される金額のうち、次の各号に
掲げるものをいう
繰延税金負債
1. 流動資産に属する資産又は流動負債に属する負債に関連するもの
2. 特定の資産又は負債に関連しないもので決算期後 1 年以内に取り崩
されると認められるもの
引渡しを完了していない工事についての請負代金の受入高
未成工事受入金
ただし、長期の未成工事の受入金で工事進行基準によって完成工事高に
含めたものを除く
預り金
営業取引に基づいて発生した預り金及び営業外取引に基づいて発生し
た預り金で決算期後 1 年以内に返済されるもの又は返済されると認めら
れるもの
前受収益
前受利息、前受賃貸料等
・・・引当金
修繕引当金、完成工事補償引当金等の引当金(その設定目的を示す名称
を付した科目をもって記載すること)
1. 修繕引当金
1. 完成工事高として計上した工事に係る機械等の修繕に対する引当金
2. 完成工事補償引当金
2. 引き渡しを完了した工事に係るかし担保に対する引当金
3. 役員賞与引当金
3. 決算日後の株主総会において支給が決定される役員賞与に対する引
当金(実質的に確定債務である場合を除く)
営業外支払手形等決算期後 1 年以内に支払又は返済されると認められる
もので他の流動負債科目に属さないもの
その他
その他に属する負債でその金額が負債純資産の総額の 100 分の 1 を超え
るものについては、当該負債を明示する科目をもつて記載すること
Ⅱ.固定負債
科目
社債
摘要
会社法(平成 18 年法律第 86 号)第 2 条第 23 号の規定によるもの(償還
期限が 1 年以内に到来するものは、流動負債の部に記載すること)
流動負債に記載された短期借入金以外の借入金
長期借入金
※借入先が代表者や役員等で無利子のものであっても借入金となります
ので長期借入金に含めて計上してください
繰延税金負債
・・・引当金
税効果会計の適用により負債として計上される金額のうち、流動負債の
繰延税金負債として記載されたもの以外のもの
退職給付引当金等の引当金(その設定目的を示す名称を付した科目をも
って記載すること)
9
1. 退職給付引当金
1. 役員及び従業員の退職給付に対する引当金
合併、事業譲渡等により取得した事業の取得原価が、取得した資産及び引
負ののれん
き受けた負債に配分された純額を下回る場合の不足額
長期未払金等 1 年を超える負債で他の固定負債科目に属さないもの
その他
その他に属する負債でその金額が負債純資産の総額の 100 分の 1 を超え
るものについては、当該負債を明示する科目をもつて記載すること
純資産の部
科目
摘要
(1)資本金
会社法第 445 条第 1 項及び第 2 項並びに第 450 条の規定によるもの
(2)新株式申込証拠金
申込期日経過後における新株式の申込証拠金
(3) 資本剰余金
1. 資本準備金
1. 会社法第 445 条第 3 項及び第 4 項並びに第 451 条の規定によるもの
2. その他資本剰余
2. 資本剰余金のうち、資本金及び資本準備金の取崩しによって生ずる剰
金
余金や自己株式の処分差益など資本準備金以外のもの
Ⅰ株主資本
(4)利益剰余金
1. 利益準備金
1. 会社法第 445 条第 4 項の規定によるもの
2. その他利益剰余
金
a. ・・・積立金
(準備金)
b. 繰越利益剰余
a. 株主総会又は取締役会の決議により設定されるもの
金
b. 利益剰余金のうち、利益準備金及び・・・積立金(準備金)以外のも
の
(5)自己株式
会社が所有する自社の発行済株式
(6)自己株式申込証拠
金
申込期日経過後における自己株式の申込み証拠金
Ⅱ評価・換算差額
(1)その他有価証券評
時価のあるその他有価証券を期日末時価により評価替えすることにより
価差額金
生じた差額から税効果相当額を控除した残額
(2)繰延ヘッジ損益
繰延ヘッジ処理が適用されるデリバディブ等を評価替えすることにより
生じた差額から税効果相当額を控除した残額
土地の再評価に関する法律(平成 10 年法律第 34 号)に基づき事業用土
(3)土地再評価差額金
地の再評価を行ったことにより生じた差額から税効果相当額を控除した
残額
Ⅲ新株予約権
会社法第 2 条第 21 号の規定によるものから同法第 255 条第 1 項に定める
自己新株予約権の額を控除した残額
10
4. 損益計算書
Ⅰ.売上高
科目
摘要
工事が完成し、その引渡しが完了したものについての最終総請負高(請
負高の全部又は一部が確定しないものについては、見積計上による請
負高)及び長期の未成工事を工事進行基準により収益に計上する場合
における期中出来高相当額
完成工事高
ただし、税抜方式を採用する場合は取引に係る消費税額及び地方消費
税額を除く
なお、共同企業体により施工した工事については、共同企業体全体の完
成工事高に出資の割合を乗じた額又は分担した工事額を計上する
兼業事業売上高
建設業以外の事業(以下「兼業事業」という)を併せて営む場合におけ
る当該事業の売上高
Ⅱ.売上原価
科目
摘要
完成工事原価
完成工事高として計上したものに対応する工事原価
兼業事業売上原価
兼業事業売上高として計上したものに対応する兼業事業の売上原価
売上総利益
(売上総損失)
完成工事総利益
(完成工事総損失)
兼業事業総利益
(兼業事業総損失)
売上高から売上原価を控除した額
完成工事高から完成工事原価を控除した額
兼業事業売上高から兼業事業売上原価を控除した額
Ⅲ.販売費及び一般管理費
科目
役員報酬
従業員給料手当
摘要
取締役、執行役、会計参与又は監査役に対する報酬(役員賞与引当金繰
入額を含む)
本店及び支店の従業員等に対する給料、諸手当及び賞与(賞与引当金繰
入額を含む)
役員及び従業員に対する退職金(退職年金掛金を含む)
退職金
ただし、退職給付に係る会計基準を適用する場合には、退職金以外の退
職給付費用等の適当な科目により記載すること
なお、いずれの場合においても異常なものを除く
法定福利費
健康保険、厚生年金保険、労働保険等の保険料の事業主負担額及び児童
手当拠出金
11
福利厚生費
慰安娯楽、貸与被服、医療、慶弔見舞等福利厚生等に要する費用
修繕維持費
建物、機械、装置等の修繕維持費及び倉庫物品の管理費等
事務用消耗品費、固定資産に計上しない事務用備品費、新聞、参考図書
事務用品費
等の購入費
通信交通費
通信費、交通費及び旅費
動力用水光熱費
電力、水道、ガス等の費用
調査研究費
技術研究、開発等の費用
広告宣伝費
広告、公告又は宣伝に要する費用
貸倒引当金繰入額
営業取引に基づいて発生した受取手形、完成工事未収入金等の債権に
対する貸倒引当金繰入額
ただし、異常なものを除く
貸倒損失
営業取引に基づいて発生した受取手形、完成工事未収入金等の債権に
対する貸倒損失
ただし、異常なものを除く
交際費
得意先、来客等の接待費、慶弔見舞及び中元歳暮品代等
寄付金
社会福祉団体等に対する寄付
地代家賃
事務所、寮、社宅等の借地借家料
減価償却費
減価償却資産に対する償却額
開発費償却
繰延資産に計上した開発費の償却額
租税公課
事業税(利益に関連する金額を課税標準として課されるものを除く)、
事業所税、不動産取得税、固定資産税等の租税及び道路占用料、身体障
害者雇用納付金等の公課
保険料
火災保険その他の損害保険料
雑費
社内打合せ等の費用、諸団体会費並びに他の販売費及び一般管理費の
科目に属さない費用
営業利益(営業損失)
売上総利益(売上総損失)から販売費及び一般管理費を控除した額
Ⅳ.営業外収益
科目
摘要
受取利息配当金
次の受取利息、有価証券利息及び受取配当金をいう
1. 受取利息
1. 預金利息及び未収入金、貸付金等に対する利息
ただし、有価証券利息に属するものを除く
2. 有価証券利息
2. 公社債等の利息及びこれに準ずるもの
3. 受取配当金
3. 株式利益配当金(投資信託収益分配金、みなし配当を含む)
その他
受取利息配当金以外の営業外収益で次のものをいう
1. 有価証券売却益
1. 売買目的の株式、公社債等の売却による利益
2. 雑収入
2. 他の営業外収益科目に属さないもの
12
Ⅴ.営業外費用
科目
支払利息
摘要
次の支払利息割引料及び社債利息をいう
1. 支払利息割引料
1. 借入金利息、手形割引料等
2. 社債利息
2. 社債及び新株予約権付社債の支払利息
貸倒引当金繰入額
営業取引以外の取引に基づいて発生した貸付金等の債権に対する貸
倒引当金繰入額
ただし、異常なものを除く
営業取引以外の取引に基づいて発生した貸付金等の債権に対する貸
貸倒損失
倒損失
ただし、異常なものを除く
支払利息、貸倒引当金繰入額及び貸倒損失以外の営業外費用で次の
その他
ものをいう
1. 創立費償却
1. 繰延資産に計上した創立費の償却額
2. 開業費償却
2. 繰延資産に計上した開業費の償却額
3. 新株発行費償却
3. 繰延資産に計上した新株発行費の償却額
4. 社債発行費償却
4. 繰延資産に計上した社債発行費の償却額
5. 社債発行差金償却
5. 繰延資産に計上した社債発行差金の償却額
6. 有価証券売却損
6. 売買目的の株式、公社債等の売却による損失
7. 有価証券評価損
7. 会社計算規則第 5 条第 3 項第 1 号及び同条第 6 項の規定により時
価を付した場合に生ずる有価証券の評価損
8. 雑支出
経常利益(経常損失)
8. 他の営業外費用科目に属さないもの
営業利益(営業損失)に営業外収益の合計額と営業外費用の合計額
を加減した額
Ⅵ. 特別利益
科目
摘要
前期以前に計上された損益の修正による利益
前期損益修正益
ただし、金額が重要でないもの又は毎期経常的に発生するものは、経常利益
(経常損失)に含めることができる
固定資産売却益、投資有価証券売却益、財産受贈益等異常な利益
その他
ただし、金額が重要でないもの又は毎期経常的に発生するものは、経常利益
(経常損失)に含めることができる
13
Ⅶ. 特別損失
科目
摘要
前期以前に計上された損益の修正による損失
前期損益修正損
ただし、金額が重要でないもの又は毎期経常的に発生するものは、経常利益
(経常損失)に含めることができる
固定資産売却損、減損損失、災害による損失、投資有価証券売却損、固定資産圧
縮記帳損、異常な原因によるたな卸資産評価損、損害賠償金等異常な損失
その他
ただし、金額が重要でないもの又は毎期経常的に発生するものは、経常利益
(経常損失)に含めることができる
税引前当期純利益
(税引前当期純損失)
法人税、住民税
及び事業税
経常利益(経常損失)に特別利益の合計額と特別損失の合計額を加減した額
当該事業年度に税引前当期純利益に対する法人税等(法人税、住民税及び利益
に関する金額を課税標準として課される事業税をいう。以下同じ)の額並びに
法人税等の更正、決定等による納付税額及び還付税額
法人税等調整額
税効果会計の適用により計上される法人税、住民税及び事業税の調整額
当期純利益
税引前当期純利益(税引前当期純損失)から法人税、住民税及び事業税を控除
(当期純損失)
し、法人税等調整額を加減した額とする
5. 完成工事原価報告書
科目
材料費
摘要
工事のために直接購入した素材、半製品、製品、材料貯蔵品勘定等から振り替
えられた材料費(仮設材料の損耗額等を含む)
工事に従事した直接雇用の作業員に対する賃金、給料及び手当等
労務費
工種・工程別等の工事の完成を約する契約でその大部分が労務費であるもの
は、労務費に含めて記載することができる
うち労務外注費
労務費のうち、工種・工程別等の工事の完成を約する契約でその大部分が労務
費であるものに基づく支払額
工種・工程別等の工事について素材、半製品、製品等を作業とともに提供し、こ
外注費
れを完成することを約する契約に基づく支払額
ただし、労務費に含めたものを除く
完成工事について発生し、又は負担すべき材料費、労務費及び外注費以外の費
経費
用で、動力用水光熱費、機械等経費、設計費、労務管理費、租税公課、地代家賃、
保険料、従業員給料手当、退職金、法定福利費、福利厚生費、事務用品費、通信交
通費、交際費、補償費、雑費、出張所等経費配賦額等のもの
うち人件費
経費のうち従業員給料手当、退職金、法定福利費及び福利厚生費
14
6. 株主資本等変動計算書
株主資本等変動計算書には貸借対照表の純資産の部の各科目の変動を記載します。
下記のように各書類の科目と金額が一致します。
貸借対照表(前期)
貸借対照表(当期)
純資産の部
純資産の部
Ⅰ株主資本
(1)資本金
…
(4)利益剰余金
繰越利益剰余金
…
Ⅱ評価・換算差額等
Ⅲ新株予約権
純資産合計
Ⅰ株主資本
(1)資本金
…
(4)利益剰余金
繰越利益剰余金
…
Ⅱ評価・換算差額等
Ⅲ新株予約権
純資産合計
①
②
③
①
②
③
株主資本等変動計算書
株主資本
…
前期末残高
純資産合計
利益剰余金
資本金
繰越利益剰余金
①
…
②
③
当期変動額
剰余金の配当
△×××
A
×××
×××
×××
×××
①
②
③
当期純利益
当期変動額合計
当期末残高
△×××
損益計算書
Ⅰ売上高
Ⅱ売上原価
Ⅲ販売費及び一般管理費
営業利益(損失)
Ⅳ営業外収益
Ⅴ営業外費用
経常利益(損失)
Ⅵ特別利益
Ⅶ特別損失
税引前当期純利益(損失)
当期純利益(損失)
・前期末残高は貸借対照表(前期)純資産の部
の各科目の金額と一致します。旧財務諸表では
資本の部と一致し、繰越利益剰余金は当期未処
分利益(当期未処理損失)と一致します。
・当期末残高は貸借対照表(当期)純資産の部
の各科目の金額と一致します。
・当期純利益は損益計算書(当期)当期純利益
A
と一致します。
・当期末残高は前期末残高+当期変動額合計と
なります。
15
7. 「仮払税金」「仮払法人税等」について
「仮払税金」
「仮払法人税等」等の科目をもって一時的に処理する場合がありますが、これらの科
目は「法人税、住民税及び事業税」の勘定科目に必ず振り替えてください。
説例
仮払税金が計上されている場合
中間申告(予定申告)で法人税 500 万円、法人市県民税 100 万円、法人事業税 150 万円
合計 750 万円を納付した。決算が確定し、納付税額は、法人税 200 万円、法人市県民税 40
万円、法人事業税 60 万円合計 300 万円となり、450 万円が還付されることとなった。
訂正前
訂正後
【貸借対照表】
資産の部
千円
千円
Ⅰ流動資産
65,000
65,000
7,500
4,500
205,000
202,000
53,000
53,000
258,000
255,000
20,000
20,000
100,000
100,000
繰越利益剰余金
58,000
55,000
利益剰余金合計
158,000
155,000
純資産合計
178,000
175,000
負債純資産合計
258,000
255,000
現金預金
・・・
仮払税金
未収還付法人税等
・・・
流動資産合計
Ⅱ固定資産
Ⅲ繰延資産
資産合計
純資産の部
Ⅰ株主資本
(1)資本金
(2)新株式申込証拠金
(3)資本剰余金
(4)利益剰余金
その他利益剰余金
任意積立金
16
【損益計算書】
Ⅶ特別損失
税引前当期純利益
9,000
9,000
0
3,000
9,000
6,000
法人税、住民税及び事業税
当期純利益
【株主資本等変動計算書】
訂正前
・・・
前期末残高
株主資本
繰越利益剰余金
49,000
・・・
純資産合計
169,000
当期変動額
9,000
9,000
58,000
178,000
当期純利益
当期変動額合計
当期末残高
訂正後
・・・
前期末残高
株主資本
繰越利益剰余金
49,000
・・・
純資産合計
169,000
当期変動額
6,000
6,000
55,000
175,000
当期純利益
当期変動額合計
当期末残高
翌期の処理
翌期において仮払税金に計上した金額を法人税、住民税及び事業税に計上した場合
(仕訳)(借)法人税、住民税及び事業税
3,000
(貸)仮払税金
3,000
訂正前
訂正後
10,000
10,000
法人税、住民税及び事業税
7,000
4,000
当期純利益
3,000
6,000
税引前当期純利益
17
【株主資本等変動計算書】
訂正前
・・・
前期末残高
株主資本
繰越利益剰余金
58,000
・・・
純資産合計
178,000
当期変動額
3,000
3,000
61,000
181,000
当期純利益
当期変動額合計
当期末残高
訂正後
・・・
前期末残高
株主資本
繰越利益剰余金
55,000
・・・
純資産合計
175,000
当期変動額
6,000
6,000
61,000
181,000
当期純利益
当期変動額合計
当期末残高
法人税、住民税及び事業税、繰越利益剰余金(前期末残高)をそれぞれ 3,000 千円ずつ減らして、
繰越利益剰余金(当期末残高)を合わせます。
18
8. 前期修正で「未払法人税等」「法人税、住民税及び事業税」を
計上した場合の当期の処理方法について
前期に「未払法人税等」
「法人税、住民税及び事業税」を計上したことにより建設業用財務諸表の
金額が決算額と異なった場合、当期の決算額とも異なります。当期の建設業用財務諸表は前期の建
設業用財務諸表の金額に合わせて作成するようにしてください。
前年修正計上した法人税、住民税及び事業税 700 千円が当期の決算書上で法人税、住民税及
設例
び事業税に計上されていた(当期の未払法人税等 800 千円は適正に計上してある)場合
訂正前
訂正後
税引前当期純利益
2,000
2,000
法人税、住民税及び事業税
1,500
800
500
1,200
【損益計算書】
Ⅶ特別損失
当期純利益
【株主資本等変動計算書】
訂正前
・・・
前期末残高
株主資本
繰越利益剰余金
10,000
・・・
純資産合計
30,000
当期変動額
500
500
10,500
30,500
当期純利益
当期変動額合計
当期末残高
訂正後
・・・
前期末残高
株主資本
繰越利益剰余金
9,300
・・・
純資産合計
29,300
当期変動額
1,200
1,200
10,500
30,500
当期純利益
当期変動額合計
当期末残高
当期の未払法人税等、法人税、住民税及び事業税の計上についても適正に処理してください。
19
③経営状況分析の 12 指標
新財務諸表での評点算出の変更点は下記のようになります。
旧
総資本
新
法人:流動負債+固定負債+資本金+
法人:負債純資産合計
新株式払込金(又は新株式申込証
拠金+資本剰余金+利益剰余金
+土地再評価差額金+株式等評
価差額金+自己株式払込金(又は
自己株式申込証拠金)−自己株式
個人:流動負債+固定負債+期首資本
個人:負債純資産合計
金+事業主借勘定+事業主利益
―事業主貸勘定
※総資本(前期)は当期の算
出方法と同じになります。
自己資本
法人:資本金+新株式払込金(又は新
法人:純資産合計
株式申込証拠金)+資本剰余金
+利益準備金+任意積立金+土
地再評価差額金+株式等評価差
額金+自己株式払込金(又は自
己株式申込証拠金)−自己株式
−その他資本剰余金の処分によ
る配当金+利益処分における利
益準備金・資本金・任意積立金・
次期繰越利益(又は次期繰越損
失)−利益処分において取り崩
した利益準備金・任意積立金
キャッシュフロー
個人:資本合計
個人:純資産合計
当期純利益±法人税等調整額+当期減
当期純利益±法人税等調整額
価償却実施額+引当金増減額−株主配
+当期減価償却実施額+引当
当金−役員賞与金
金増減額−審査対象事業年度
に実施した剰余金の配当
20
④申請における留意点について
国土交通省よりの通達により、分析業務において以下についての確認を行います。申請書類作成
時にご留意頂けますよう宜しくお願い致します。
経営状況分析申請書に記入した当期減価償却実施額は、別表 16(1)及び(2)、その他減価
償却実施額が確認できる資料と金額が一致していますか?
前期、前々期の当期減価償却実施額の金額が確認できる書類はありますか?
・経営状況分析申請書の写し ・経営状況分析終了(結果)通知書 等
経営状況分析申請書に記入した受取手形割引高は、別表 11(1 の 2)又は金融機関が発行す
る借入金残高証明書と金額が一致していますか?
前期、前々期の受取手形割引高の金額が確認できる書類はありますか?
財務諸表は建設業施行規則に定められた様式及び記載要領に則って作成してありますか?
決算期が 12 ヶ月に満たない場合、換算した財務諸表になっていますか?
貸借対照表と株主資本等変動計算書の「純資産合計」が一致していますか?
法人
損益計算書の「当期純利益(当期純損失)」と株主資本等変動計算書の「当期純利益」
が一致していますか?
損益計算書と完成工事原価報告書の「完成工事原価」が一致していますか?
前期の株主資本等変動計算書の「純資産合計」の当期末残高と当期の株主資本等変動
計算書の「純資産合計」の前期末残高が一致していますか?
貸借対照表と損益計算書の「事業主利益(事業主損失)」が一致していますか?
個人
前期の貸借対照表の「純資産合計」と当期の貸借対照表の「期首資本金」が一致して
いますか?
兼業事業売上原価がある場合、損益計算書と兼業事業売上原価報告書の「兼業事業売上原価」
が一致していますか?
貸借対照表の資産の部及び負債の部に「貸倒引当金」以外の負の数値が計上されていません
か?
損益計算書に損失を表す科目、「法人税等調整額」及び「法人税、住民税及び事業税」以外
に負の数値が計上されていませんか?
消費税課税事業者の場合は税抜方式、免税事業者の場合は税込方式になっていますか?
貸借対照表に「仮払税金」、「仮払法人税等」の計上はありませんか?
貸借対照表に「仮払消費税」、「仮受消費税」の計上はありませんか?
※上記以外にも確認事項等がある場合には、追加書類(税務申告用書類等)や修正を依頼すること
があります。ご理解とご了承頂けますよう宜しくお願い致します。
21
(以下、国総建第141号より抜粋)
1.当期減価償却実施額について
審査対象事業年度、審査対象事業年度の前審査対象事業年度及び前々審査対象事業年度に係る減
価償却実施額については、規則第 19 条の 4 に規定する貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動
計算書、注記表に関する書類(以下「財務諸表」という。
)に記載された金額等から直接導き出すこ
とができないため、審査対象事業年度の前審査対象事業年度及び前々審査対象事業年度の減価償却
実施額を聴取するとともに、法人においては法人税申告書別表 16(1)及び(2)の控えに加え必要
に応じて、その他減価償却実施額が確認できる資料、個人においては所得税の確定申告書の控えに
加え必要に応じて、その他減価償却実施額が確認できる資料の提出又は提示(ファックス送信によ
るものを含む。以下同じ。)を求め、経営状況分析申請書に記載された審査対象事業年度に係る当期
減価償却実施額に不整合がないか確認し、不整合が認められる場合には、申請者に修正を求めるこ
ととする。
2.受取手形割引高について
審査対象事業年度、審査対象事業年度の前審査対象事業年度及び前々審査対象事業年度に係る受
取手形割引高については、経営状況分析申請書及び注記表の「3 貸借対照表関係(2)保証債務、手
形遡及債務、重要な係争事件に係る損害賠償義務等の内容及び金額」に手形遡及債務として記載す
ることとなっているが、資産及び負債の合計又は財務諸表の各部の合計の一致等による金額の確認
ができないため、注記表に記載されているどうかを確認するとともに、法人においては法人税申告
書別表 11(1 の 2)又は金融機関が発行する借入金に係る残高証明書、個人においては金融機関が
発行する借入金に係る残高証明書の提出又は提示を求め、経営状況分析申請書及び注記表に記載さ
れた審査対象事業年度に係る金額と一致しているかを確認する。一致しない場合には、その理由を
聴取した上で、申請者に修正を求めることとする。
3.財務諸表について
提出された財務諸表が規則別記様式第 15 号から第 19 号までに規定される様式及び記載要領に基
づいて作成されたものであることを確認する。
また、同様式において一部が「・・・」で表示されている勘定科目については、申請者にその内
容を示す科目をもって記載させること。
4.換算について
経営状況分析に用いる損益に係る数値は、その計算期間が 12 ヶ月とされていることから、審査
対象の各事業年度に決算期間が 12 ヶ月に満たない年度がある場合には、申請者に 12 ヶ月に換算し
た財務諸表を作成させること。ただし、設立後 12 ヶ月に満たない場合を除く。
5.当期純利益(純損失)又は事業主利益(事業主損失)について
申請者が法人である場合においては、貸借対照表及び株主資本等変動計算書における「純資産合
計」、損益計算書の「当期純利益(当期純損失)
」及び株主資本等変動計算書における「当期純利益」
の額が一致していることを確認する。申請者が個人である場合においては、貸借対照表及び損益計
22
算書における「事業主利益(事業主損失)」の額が一致していることを確認する。一致していない場
合には、申請者に修正を求めることとする。
6.完成工事原価について(法人のみ)
申請者が法人である場合においては、損益計算書及び完成工事原価報告書における「完成工事原
価」の額が一致していることを確認する。一致していない場合には、申請者に修正を求めることと
する。
7.貸借対照表について
貸借対照表は、原則として負の数値が計上されることはないため、貸借対照表の資産の部及び負
債の部に「貸倒引当金」以外の負の数値が計上されている場合には、その理由を聴取し、申請者に
修正を求めることとする。
8.損益計算書について、
損益計算書は、原則として損失を表す項目、
「法人税等調整額」及び「法人税、住民税及び事業税」
を除き、負の数値が計上されることはないため、これら以外の負の数値が計上されている場合には、
その理由を聴取し、申請者に修正を求めることとする。
9.消費税処理について
消費税及び地方消費税に相当する額の会計処理の方法については、法人においては注記表、個人
においては貸借対照表の記載要領において、
「経営状況分析申請書又は経営規模等評価申請書に添付
する場合には、税抜方式を採用すること。」とされている。したがって、消費税及び地方消費税の処
理について、注記表もしくは貸借対照表に注記されているかを確認したうえで、消費税に係る経理
処理を税込方式で処理している場合、税抜方式へ申請者に修正を求めることとする。
なお、消費税免税事業者については、
「消費税」が発生しないことから売上及び仕入に関する経理
処理は税込価格で処理することとなる。
10.仮払税金、仮払法人税等について
「仮払税金」、「仮払法人税等」の科目をもって、中間又は予定申告による納付額を決算期末まで
に一時的に支出した金額を処理する場合もある。しかしながら、これらの科目は決算時に「法人税、
住民税及び事業税」等の納付税額を表す勘定科目に振り替えられるべきものである。したがって、
これらの科目が貸借対照表上に記載されている場合には、その理由を聴取し確認する。その理由が
適正でないと認める場合には、申請者に修正を求めることとする。
11.仮払消費税、仮受消費税について
消費税及び地方消費税に相当する額の会計処理の方法について税抜方式を採用した場合に「仮払
消費税」及び「仮受消費税」を計上することとなるが、これらの科目は決算時に相殺処理し、差額
を「未払消費税」又は「未収消費税」として貸借対照表上に記載されることとなる。したがって、
「仮払消費税」及び「仮受消費税」が貸借対照表上に記載されている場合には、その理由を聴取し
23
確認する。その理由が適正でないと認める場合には、申請者に修正を求めることとする。
12.純資産合計について
申請者が法人である場合には、前年度の株主資本等変動計算書における「純資産合計」の当期末
残高と当年度の株主資本等変動計算書における「純資産合計」の前期末残高が一致していること、
申請者が個人である場合には、前年度の貸借対照表における「純資産合計」の額と当年度の貸借対
照表における「期首資本金」の額が一致していることを確認する。
一致していない場合には、申請者にその理由を聴取し確認する。その理由が適正でないと認める
場合には、申請者に修正を求めることとする。
24