模擬原爆が落とされた春日井市:戦争の傷跡を風化させない

人文学部卒業論文
『 模擬原爆が落とされた春日井市
題
目
~戦争の傷跡を風化させないために~
齋藤
指導教授
提出年月日
2011 年
宏保
12 月
19 日
学籍番号
HI08067
氏
朋部
名
豊
』
『模擬原爆が落とされた春日井市~戦争の傷跡を風化させないために~』
HI08067
朋部
豊
要旨
1941 年に勃発した太平洋戦争。そして日本の敗色が濃くなった 1945 年 8 月 6
日に広島、8 月 9 日には長崎にと 2 発の原子爆弾が投下され、3 年 9 カ月にわた
った戦争も終戦を迎えた。そして、終戦から 66 年が経ったが、当時戦争を直に
経験した方々がどんどん高齢化しているため、悲惨だった戦争が人々の記憶か
ら尐しずつ忘れ去られようとしている。
そんな中、日本全国で戦争を風化させないために活動を行っている団体が数
多くある。私たちが通う中部大学の地元、春日井市でもこうした悲惨な戦争を
記録している「春日井の戦争を記録する会」という団体がある。
「春日井の戦争を記録する会」は太平洋戦争に関する文献資料の収集や聞き
取り調査を進めた。その結果、思いがけない事実を知ることとなった。実は、
日本がポツダム宣言を受け入れた 8 月 14 日に、原子爆弾投下訓練用に開発され
た「模擬爆弾」が投下された事を知ったのである。
兵器製造の軍需工場が 2 か所あった春日井市には何度も空襲にあったことは
知られていたが、終戦前日に春日井市に投下された爆弾が原子爆弾投下訓練用
の模擬爆弾であることはこれまで知られておらず、この会がその事実を突き止
めたのである。
卒業研究では、この会の中心人物の一人である元中学校教師の金子力さんに
焦点を当て、戦争を風化させないためにどのような活動をしているのか、どう
すれば戦争の記憶を風化させないですむのか、また戦争を知らない私たち世代
に一体何ができるのかを提言する、ドキュメンタリー映像である。
キーワード
模擬原爆の実態
戦争の風化
春日井被害
中部大生に求められるもの
静止画
2011 年 11 月 24 日撮影「慰霊碑」
「模擬原爆」『写真が語る原爆投下』より
2011 年 8 月 12 日撮影「山田芙美代さん講演」
2011 年 7 月 27 日撮影「金子力さん講演」
「模擬原爆が投下された場所を示す地図」
2011 年 7 月 27 日撮影「戦争を語る会」
目次
1.なぜこのテーマを選んだのか ....................................... 1
2.卒業制作のねらい ................................................. 2
3.卒業制作の構成 ................................................... 3
3-1 広島・長崎に投下された原子爆弾の歴史 .................................................................... 3
3-2 金子力さんと春日井の戦争を記録する会 .................................................................... 3
3-3 春日井市に落とされた爆弾 .......................................................................................... 4
3-4 模擬原爆(パンプキン爆弾)とは ............................................................................... 5
3-5 春日井に模擬原爆を投下した理由と日時 .................................................................... 6
3-6 被害者の体験談 ............................................................................................................ 7
3-7 金子さんの想い ............................................................................................................ 7
4.卒業制作の中で特に伝えたいこと ................................... 8
5.卒業制作にあたって学んだこと ..................................... 8
参考文献 ............................................................. 9
映像引用、写真提供 ................................................... 9
構成表 .............................................................. 10
台本 ................................................................ 23