電気をためる(蓄電~揚水発電:エネルギー生成・変換・備蓄)

電気をためる(蓄電~揚水発電:エネルギー生成・変換・備蓄)
重松
□
□
宏武(山口大学教育学部)
対象学年(関連教科)
中学校理科
第一分野
(高等学校
物理 II,小学校第6学年
理科)
課題の設定理由
学習指導要領の改訂により,小学校第6学年理科においてエネルギーに関する「生成・変
換・備蓄」について学ぶこととなった。ここで特に注目すべきは,電気エネルギーの「備蓄
(蓄電)」を学ぶ具体例として,広く普及し始めている便利で環境にやさしい『充電池』では
なく,『コンデンサー』が採用されたことにある。コンデンサーの役割は電気の充電と放電を
行うことであり,この特性を活かした「電源回路での電圧の保持」「雑音や不要信号を除去す
るフィルタ」「直流電圧のカット」を目的としたデバイスとして,身の回りの家電製品の中に
数多く用いられている。今まで目立たなかった「縁の下の力持ち(コンデンサー)」にスポッ
トライトが当たったことを評価したい。
この「備蓄(蓄電)」に関する学習は,小学校理科において体験を中心とした定性的学習
の後は,高等学校物理において『平行板コンデンサー』についての数式を用いた定量的解釈を
学習する流れとなっている。残念なことに中学校理科では「電気とその利用」「運動とエネル
ギー」「科学技術と人間」の単元において様々なエネルギー変換の実験を行い,エネルギー変
換効率やエネルギー保存則について学ぶが,「備蓄(蓄電)」に関しては取り扱われていない。
以上のことを踏まえ,小中高の定性的理解から定量的理解への段階的継続学習のために,中学
校理科におけるコンデンサーと充電池を活用した「備蓄(蓄電)」に重きを置いた「エネルギ
ー生成・変換・備蓄」学習例を提案する。
□ 重視する学習活動
(1)エネルギー生成・変換・備蓄。特に電気が備蓄(蓄電)可能であることを理解する。
(2)充電池とコンデンサーの定性的な違いを理解する。
(3)大きな意味で「蓄電」の役割をする『揚水発電』を知る。
□ エネルギー・環境教育の視点
電気エネルギーの備蓄(蓄電)を通じて,電気は蓄えることが可能であり,身の回りには
乾電池,充電池,車のバッテリーなど,様々な電気エネルギーの備蓄が可能なものが存在して
いることを再確認させたい。さらに「一般家庭で使われている交流電流も蓄電できるのだろう
か?」という疑問が生まれるように発展させたい。この疑問の答えとしては,車のバッテリー
などでは電気エネルギーを別のもの(化学エネルギー)に変換して保存しており,同様に家庭
用コンセントから充電できる家庭用リチウム蓄電池などが製品として存在しているからと言っ
て,この考え方を大きな電気エネルギーを生成する発電所で作られた電気に採用することはで
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きない。エネルギー損失の観点から考えても一目瞭然である。つまり,発電所で作られた電気
(交流電流)を,エネルギー損失が無い,または少ない状態で大容量の電気エネルギーとして
蓄えることは現時点では不可能である。
ところが,さらに深く発電所レベルで突き詰めると,『揚水発電』にたどり着くこととなる。
揚水発電とは,上部調整池と下部調整池を造り,電気の消費が少ない夜間に経済的な深夜
電力を利用して上部調整池へ水を汲み上げておき,電気の消費の多い昼間に上部調整池の水を
下部調整池に落として発電する方式である。この揚水発電所は,電気エネルギーを水の位置エ
ネルギーに変えた状態で変換・備蓄したものであり,大きな意味で『蓄電』と言える。さらに,
貴重なエネルギー資源を有効利用する発電所とも言える。
以上をまとめると,電気エネルギーの備蓄として次の3つのものが存在する。
①電気を電気のまま貯めることができるものが『コンデンサー』
②電気エネルギーを化学エネルギーに変換して蓄えるものとして『充電池,バッテリー』。
そして,これが戻るときに電気を放出させる。
③電気が余っている深夜時間帯にポンプを使って水を汲み上げ,水の位置エネルギーとし
て保存し,電気の消費の多い昼間に上部調整池の水を下部調整池に落として発電する
『揚水発電』
これらの学習を通じて『エネルギーの備蓄(蓄電)』という視点からエネルギー・環境学
習を行う。
□
時間数
2時間
□ 学習活動のステップ
1~2
時
小単元名
学習内容・活動・教師の支援など
電気を貯めよう
1.エネルギーの生成・変換・備蓄,特に備蓄(蓄電)に注目す
る。
2.身の回りで活用されているコンデンサー及び充電池の特性を
知る。
3.大きな意味で「蓄電」に相当する『揚水発電』を理解する。
□
指導案
展開
学習内容・活動
学習方法・教材など
教師の支援・留意点
導入
【復習】エネルギーの生成・
中学校教科書を活用し
中学校教科書にコンデン
20分
変換・備蓄,特に「備蓄(蓄
て,復習を行う。
サーに関する記述は無い
電)」に注目して,身の回り
配布プリント
ため,これに関する補助
にあるコンデンサーと充電池
資料が必要。
の基礎知識の復習。
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展開
学習内容・活動
学習方法・教材など
教師の支援・留意点
展開
【実験①】充電池への充電を
「手力ためる君」また
手回し発電機を用いて運
60分
通じて,エネルギーの変換・
は「手力ためる君回路
動エネルギーを電気エネ
備蓄(蓄電)を学ぶ。
理解用教材」を活用。
ルギーに変え,さらに電
充電池に充電。
池内で化学エネルギーに
変換して蓄電することを
理解する。
なお,中学校理科『水溶
液とイオン(化学反応と
電池)』の単元内容を活
用すると良い。
【実験②】コンデンサーへの
「手力ためる君」また
手回し発電機を用いて運
充電を通じて,エネルギーの
は「手力ためる君回路
動エネルギーを電気エネ
変換・備蓄(蓄電)を学ぶ。
理解用教材」を活用。
ルギーに変え,直接コン
コンデン池(コンデン
デンサーに蓄電すること
サー)に充電。
を理解する。
コンデンカーを活用し
なお,コンデンサー基礎
ても良い。
理解用教材並びに数式を
用いた物理量の考え方を
公開しており,こちらを
参照しても良い1)。
【実験③】充電した充電池及びコンデン池を用いてオモチャなどを動かし,使用
時間や挙動の比較を行う。電圧計を用いて時間変化を求めることも良い。
まとめ
家庭用リチウム蓄電池などを
及び発
例に挙げ,さらに発電所で作
池』と『揚水発電』とい
展
られる大型の交流電流の蓄電
う一見つながりそうもな
20分
の可否を考えさせる。そして
い事案を『蓄電』という
『揚水発電』を理解させる。
キーワードできちんとつ
配布プリント
『コンデンサー』『充電
なぐことができるかどう
かがカギとなる。
□
活用する教材・教具
教科書
実験器具
「中学校理科 1 分野」,「高校
物理 II」,「小学校6年理科」
「手力ためる君」,「手力ためる君回路理解用教材」,「コンデン池」,
「コンデンカー」(以上,参考・引用文献等 2)~4)参照)
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□
解説と指導上の留意点
上で述べた「コンデンサー」「充電池」「揚水発電」に関する説明や情報は,本や教科書,
そしてホームページなどに広く公開されていることから,これらの説明は割愛する5)。ここ
では,実験のために活用した教材について述べる。これら教材は原理としては簡単であるが,
実際に作るとなると材料集めで時間を要し,製作にさらなる時間を要することが予想される。
近年,市販の教材が多く出回っているが,教師自ら手作りした教材を授業で活用していただけ
るとありがたい。
なお,ここで紹介する教材は,校種・学年を限定した使用を前提とはしていない。小中高
等学校において理科は反復学習の繰り返しであり,校種・学年が上がるに従って,定性的説
明・理解から定量的説明・理解へと変わっただけである。ゆえに,同じ教材を異なる年齢の児
童・生徒への活用は十分可能であり,教材の継続的な活用はより深い理解へとつながると考え
る。では具体的には?
それは現場を良く知る小中高等学校の教師の腕の見せどころであり,
ぜひ委ねたい。
最後に,ここで紹介する教材は安全を考慮した構成を心掛けて製作しているが,それを保
障したものではない。その旨,ご理解のうえでご活用いただきたい。
1.教材開発Ⅰ「手力ためる君」と「手力ためる君回路理解用教材」2,3)
近年,環境への配慮から一般的なアルカリ電池やマンガン電池に代わる「充電池」の使用が
推奨され,生活の中でも身近な商品の一つと言える。この充電池を活用したエネルギー変換を
理解するための小学生を対象とした定性的理解のための『手力ためる君』(図1)と,中高校
生にその仕組みや原理を分かりやすく定量的理解をするための基板キット『手力ためる君回路
理解用教材』(図2)を製作した。前者はハードケースに入れ,回路をブラックボックスにし
ているが,耐久性にすぐれ,落としても破損することはない。追加機能としては電流計(図1
右のCD間)と電圧計(図1右のAB間)を容易に接続が可能であり,発展的学習にも対応し
ている。一方,後者は『手力ためる君』内のパーツ(充電池,LED,ブリッジダイオード)を
個別に構成したものであり,内部構造が一目瞭然であるとともに,整流子の有無による違い
(整流子の必要性)を示すことができ,さらに回路理解をはじめ,指導者の発想により如何よ
うにも物理量の定量化理解につながる利点がある。なお,ここで言うパーツからなる基板は,
ブリッジダイオードからなる電流の逆流防止及び整流を行うための「整流部」,LED と抵抗
からなる電流の向きを示すための「電流方向指示部」,そして電気を蓄えるための充電池から
なる「充電部」の3つの部分からなる(図2)。これら教材は市販品である「手回し発電機」
や「充電池」などと合わせて用いることで,エネルギーの生成・変換・備蓄を行うことができ
る。特に充電池にエネルギーを備蓄(電気を充電)することによって,その貯めたエネルギー
(電気)を様々な市販品で利用できるというメリットもある(図3)。
なお,これらの性能評価は参考・引用文献等 2)を参照していただきたい。
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A
B
‐
+
D
C
ブリッジダイオード
手回し発電機
図1
『手力ためる君』(左)およびその概要図(右)。部品としては,ケースは(株)
タカチ電機工業製 YM-100,ブリッジダイオードは DIP 型 vishay 社 DF04M,LED は
OptoSupply Limited 社 OSHR5111A,A-Dの端子としてサトームセン(株)製絶縁タ
ーミナル T-375-12-R 及び T-375-12-B,電池 BOX(単3,2本用),抵抗1kΩを用い
た。
充電部
電流方向指示部
F
E
整流部
C
D
‐+
A
B
手回し発電機
図2
『手力ためる君回路理解用教材』(左)およびその概要図(右)。部品としては,
ケースは(株)タカチ電機工業製 YM-100,ブリッジダイオードは DIP 型 vishay 社
DF04M,LED は OptoSupply Limited 社 OSHR 5111A,A-Fの端子としてサトームセン
(株)製絶縁ターミナル T-375-12-R(赤)または T-375-12-B(黒),電池 BOX(単3,
2本用),抵抗1kΩを用いた。
図3
『手力ためる君』を用いた中学校での実践の様子。自分で電気を蓄えた充電池を,
市販のプラモデル(例えば,タミヤ製メカダービー(馬)やメカラビット(ウサギ)
など)を用いて走行距離や時間を競わせる。
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2.教材開発Ⅱ「コンデン池」4)
コンデン池とは,市販の電池スペーサーの中にコンデンサーを入れた,電池感覚でコンデン
サーに蓄電できる教材である(図4)。単3電池と同じサイズであり,『手力ためる君』を用
いて充電が可能であり,様々なおもちゃなどに使用が可能である。ここで用いたコンデンサー
は,電圧については単3電池の 1.5V に対し,放電し始めは 2.5V 強を発生する。使用にあたっ
ては,この初期の高い電圧とコンデンサーの蓄電及び放電の特性を考慮しなくてはならない。
<材料>
・電気二重層コンデンサー
2.5V 10F
・旭電機化成 ADC430(電池スペーサー :
単4 電池 が単 3電 池に なる 電池 アダ プタ
ー)
・アクリルパイプ(外径 10 ㎜φ、内径 7 ㎜
φ、長さ 6 ㎜)
・アクリル棒(10 ㎜φ、長さ 3 ㎜、一部削り
加工)
・電気用小ねじ皿頭
4×10 ㎜・ワッシャ
ー・ナット
・導線
・熱収縮チューブ
図4
コンデン池の材料(上図)と完成品(下図)
3.教材開発Ⅲ「コンデンカー」2,3)
コンデンカーとは,コンデンサーを動力源とした車の形をした教材である。我々は市販の
ミニ四駆を活用している。回路の基本的な考え方は充電池のものと同様であるが,用いたコン
デンサーの定格電圧が 2.5V(10F)と小さいため,充電時には直列,放電時には並列となるよう
回路を組んだ(図5,6)。つまり,充電時はコンデンサーの定格電圧の倍の 5V まで耐える
ことが可能となり,放電時は定格で放電することにより,従来の倍の時間の使用が可能となっ
た。また,コンデンサーはおもちゃと一体型とした。これにより何にでも取り付けられるメリ
ットはなくなるが,コンデンサーが自然放電しやすいこと,付け替えの手間がかかることなど
のデメリットを解消でき,使いやすいものとなった。
充電池とコンデンサーでは,その電圧の時間変化と充電効率に大きな違いが見られる。充
電池は長時間一定電圧(約 1.2 V)を保ち続けるが,コンデンサーはスタート時には定格電圧
(2.5 V)を発するが,その後は指数関数的に減少していく。このため,従来は 1.5V 用の馬型
のおもちゃに充電した電池を載せ,その挙動から変換効率などを学んでいたが,コンデンサー
を使用する場合は 3V 用のミニ四駆を車体として用いることとした。
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-
モーター
-
+
F
+
C
E
D
B
A
手回し発電機
+
+
図5
『コンデンカー』の概観図(左)及び回路図(右)。市販のミニ四駆をベースにし
ている。本体中央部にコンデンサー2個とスイッチが,後方部に手回し発電機との接
続用の端子2個が外部に出ている。図中A-Fはスイッチの端子を表し,充電時には D
-E,A-Bがつながり,放電時にはB-C,E-Fがつながる。
図6
『コンデンカー』を用いた実践の様子。ミニ四駆用のコース(ミニ四駆
カップ
ジャパン
ジュニアサーキット)を高速で走行する。
(高校生向け)
我々が用いた手回し発電機は,新学習指導要領(小学校6年)で示されたコンデンサーや
LED に対応した低電圧の 3V 発電ではなく,従来の 8~10V 程度の直流電圧の発電が行えるも
のを想定している。電気容量 10[F],規格電圧 2.5[V]のコンデンサーでは電荷 25[C]を蓄えるこ
とができるが,余剰電圧は廃熱でロスするだけでなく,コンデンサーの破損を招く場合がある。
そこで,コンデンサーを2個直列にして充電を行ない,個々に 25[C]を蓄えるようにしている。
放電時にはコンデンサーを並列となるようにしており,初期電圧は 2.5[V]で電荷は倍の 50[C]
となることから,長時間の使用が可能となる。コンデンカーでは2個のコンデンサーを用いて
いるが,手回し発電機の発生電圧を考えると4個のコンデンサーを用いることが可能である。
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4.補足
実験時における充電池とコンデンサーの相違について,簡単ではあるが以下にまとめる。
○満充電について
「手力ためる君+充電池」と「手力ためる君+コンデン池」を用いて充電する場合,前
者は手回し発電機を回し続けても負荷が軽減することは無く,回した分だけ充電されるが,
後者は1分程度で蓄えることのできる電荷 full となり,手回し発電機の負荷が弱くなる。
一般にコンデンサーに蓄えることのできる電荷は,充電池に比べると桁違いに小さいもの
である。
○放電時の電圧変化
充電池は放電時に比較的長い時間一定電圧を保つことが可能であるが,コンデンサーか
ら放電される電気の電圧は指数関数に従って減少する。放電時に使用する抵抗 R[Ω]が時
間変化しないと仮定すると
E  E 0e

t
RC
という関係式で表される(図7)6)。ここで E は電圧[V],E0 は充電時に用いた発電機
器の起電力[V],C はコンデンサーの電気容量[F],t は時間[s]である。
図7
コンデンサーの放電時の電圧の時間依存。
ただし,閉回路で接続した抵抗は一定と仮定する。
□
評価の観点
(1)エネルギー生成・変換・備蓄の過程を理解できたか。
(2)様々な『蓄電』の方法について理解できたか。
(3)コンデンサーと充電池の特性の違いを理解できたか。
(4)手回し発電機,コンデンサー,充電池,ダイオード,LED の正しい取扱いができたか。
□
教科学習との関連
(1)中学校理科1分野
「電気とその利用」,「水溶液とイオン」「運動とエネルギー」,
「科学技術と人間」
(2)高等学校
物理 II
(3)小学校第6学年理科
「電気と磁気」のコンデンサー
「電気の利用」の発電・備蓄
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□
参考・引用文献等
1)「小学校第6学年理科
単元「電気の利用」で用いる教材開発のための基礎研究
手作り平行板コンデンサの製作及び性能評価-」
-
吉岡真志,内田由美子,佐々木英樹,
重松宏武,山口大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要
32
2)「エネルギー生成・変換・備蓄をテーマとした教材開発及び実践
(2011) 27-36.
―充電池とコンデ
ンサーの活用:手力ためる君とコンデンカー―」重松宏武,内田由美子,吉岡真志,
佐々木英樹,野村啓介,谷口将人,森山充,野々村佳代,高田慧,西山桂,島根大学教
育学部研究紀要 44
(2010)
29-34.
3)「エネルギー・環境をテーマとした教材開発,研修及び実践
おける学生指導と実践の記録-」
-島根大学教育学部に
重松宏武,西村学,新宅孝恵,池添千津子,谷口将
人,野村啓介,森山充,野々村佳代,高田慧,中山慎也,西山桂,島根大学教育学部附
属教育支援センター紀要
9
(2010)
123-139.
4)「エネルギー変換の定量的理解に関する研究
-中学校理科におけるコンデンサーを
用いた授業のデザイン-」佐々木英樹,重松宏武,山口大学教育学部附属教育実践総合
センター研究紀要 31
(2011)
59-70.
5)例えば,「電気が一番わかる」福田京平著,技術評論社
6)「新編物理実験」藤城敏幸他著,東京教学社
(上記 1)~4)は重松研究室 HP(http://shige.edu.yamaguchi-u.ac.jp/)からダウンロー
ドできます)
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