Violinオールフラッシュストレージの 採用により 配車支援システムの連続

業界最高速のオールフラッシュストレージ
Case Study [導入事例]
Violin Memory
Violinオールフラッシュストレージの
採用により
配車支援システムの連続起動を実現し、
予備車両不要の配車体制を達成
導入
◦配送支援システムのストレージをディスク型から
ポイント
高速なオールフラッシュ型へ変更
導入
効果
◦配車支援システムの起動を5分に1回の定時起動から
1分に1回以上の切れ目の無い連続起動へ変更
◦配車支援システムを30秒サイクルの連続起動へ
変更することによる切れ目の無い動的配車の実現
◦切れ目の無い動的配車実現により予備車両が不要になり、
年間5〜6台の車両コスト削減を実現
◦切れ目の無い連続した動的配車の実現により、
コスト削減と併せてサービス品質も向上
Customer Profile
通販事業は荷物の配送効率に左右される。配送車両を保有し、自前の流通システムを運用するフォー
レスト株式会社にとって、その影響はなおさらだ。同社では、株式会社ライナロジクスの自動配車シス
テム「LYNA2」の導入により配車業務の効率化に成功。そこにViolin Memoryのオールフラッシュス
トレージを適用することにより、効率化をさらに加速した。Violin製品導入までの経緯と成果について、
業務改善室室長兼情報システム室室長を務めるフォーレスト常務取締役濱川氏に伺った。
導入システムはハードもソフトも
1年以内に投資対効果を
出せるものだけ
め、開発時間やコストを考慮して必要ならラ
イセンスを購入するなどして他社の技術を採
り入れるのだ。反対にライセンスを購入して
も、システム全体を利用するとは限らない。
フォーレストは現在、オフィス用品の通販
必要な部分のみ使い、周辺部分は自社開発す
事業では国内第4位の売り上げを誇る。だが、
る。その際に判断の基準となるのが投資対効
1 〜 3 位までの企業の年間売り上げが 1,000
果である。基本的に導入から1年で投資コス
億円を超えるなか、同社の売り上げは120〜
トを上回る効果を得られれば採用するし、い
130億円。これら競合企業と同じことをやっ
かに優れていても1年で採算が取れないもの
ていては、互角に闘えない。そこで同社が自
は採用しない。
らに課しているのが、従来の業務プロセスを
根底からひっくり返し、他社が簡単にまねで
きないような新しいプロセスを作ること。業
務改善室室長として、フォーレスト内で稼働
フォーレスト株式会社
本社
〒330-0844
埼玉県さいたま市大宮区下町2丁目1番1号
大宮プライムイースト3F
発足年月日
1992年7月20日
事業概要
1992年7月に設立され、コピー用紙の通信販売を開
始した。以来、OAサプライ、文具・事務用品、オフィス
家具、ユニフォーム、PC関連商品等、オフィス用品を中
心に取り扱い商品を拡大。現在では全国に約50万ユ
ーザーを擁し、カタログやオンラインショップ経由でオ
フィス用品のほか食品、飲料、店舗用品等約7万点の
商品を販売している。
従業員数
286名(内正社員 68名)
(2015年2月28日現在)
代表者
渕上 俊郎
コーポレートサイト/通販サイト
http://www.forest.co.jp/
日本国内での販売開始を機に
オールフラッシュストレージの
導入を決断
するさまざまなシステムを作り上げてきた濱
濱川氏はブレークスルーとなりそうな技術
川常務取締役は言う。
に、常に目を光らせている。毎年、大きな展
「今まで10工程でやっていたことを、1工程
示会に出かけては全てのブースを見て歩き、
でやればいいんです。そうすれば品質が上が
目をつけた製品や技術があれば資料をもらっ
り、スピードが上がり、コストが下がる。誤
て導入を検討するという。
「毎年見ていると、
解している人が多いのですが、品質を上げる
これは一過性、これは本流の製品だと分かり
こととコストを下げること、スピードを上げ
ます」
と濱川氏は言う。
ることは同時並行で進めることができる。こ
そうやって濱川氏の目に留まった技術の1
の会社は、
ずっとそれをやり続けてきました」
つがNANDフラッシュだった。フラッシュ
必要とあらばソフトウェアやハードウェア
メモリーは、ハードディスクと比べてデー
も自社開発する。例えば、物流システムはハ
タアクセス速度が数十倍から100倍ほど速い。
ードウェアから自社で作ったものだ。15分
それならハードディスクの代わりにSSDを
間に16の注文荷物をピッキングでき、特許
使えば、処理速度を10倍高速化できるだろ
も保有しているという。
うと考えた。しかし、テストしてみたら、20
フォーレストはシステム全体の自社開発に
パーセント程度しか速くならない。20パーセ
こだわってはいない。最終仕様を実現するた
ントでは投資対効果は得られないと、そのと
フォーレスト
株式会社
本社
東日本物流センター
業界最高速のオールフラッシュストレージ Violin Memory
Case Study [導入事例]
■ システム概要
ハードウェア
配車管理システム
データ、装置としての信頼性、安全性
だった。そこにViolin製品を導入すれば動
に様々な角度からの防御策を講じた上
的配車を実現でき、投資対効果の条件も満た
で、NANDフラッシュの素性能を損
すことができる。
なわない十分な高速性を確保した製
Windowsサーバ
配車管理
業務AP
品を販売していた。フォーレストで
は、簡易なものだが、トランザクショ
ンモニターを自社開発。仮にトランザ
ライナエンジン
Violinオールフラッシュストレージ
とLYNA2の組み合わせで
動的配車を実現
クション処理中に何かしらの障害が発
それまでLYNA2は5分に1回バッチ処理
生したとしても、サーバー、ストレー
で起動され、その時点で注文を受けている品
ジ等の既成の機能に頼らず、自社モニ
物の最適な配送ルートを短時間で見つけ出し
ターで処理の再開が可能な策を講じて
てくれる。それを約24時間繰り返し、注文
いる。NANDフラッシュは制御が非
締め切りの時間になると全注文品の配送ルー
常に難しいが、Violin Memoryでは
トが決定される。この配送データが流通シス
この技術に真摯に真正面から取り組み、
テムに送られて、配送が始まる仕組みだ。
高速化と安全性を両立させていた。製
例えば、東京都 23 区内の場合、通常は 5
品の性能だけでなく、こうした企業
分間に約100件の注文が入る。その配送ルー
姿勢を評価し、フォーレストはViolin
トを決めるには、予備車両を見込んでおく必
Memoryの製品を選択した。
要があり、予備車両が5〜6台は必要だった。
Violin Memoryと商談を始めた当
しかし、配送ルートを1分に1回更新するよ
時、発注システムや情報系システム
うにすれば、1分当たりの注文数は20件に
きはSSDの採用を見送った。ちなみに、そ
での利用を念頭に置いていた。しかし、そ
なる。フォーレストでは、東京23区内であ
のときは処理速度を上げるためディスクアレ
こには想定外の落とし穴があった。Violin
れば16時までに注文を受けると、商品はそ
イシステムを採用した。ディスクアレイシス
Memory製品に問題があったわけではなく、
の日のうちに客に届けている。通常、配送は
テムを導入し、FC(ファイバーチャネル)を
CPUがボトルネックとなったのだ。ここ数年、
50〜60台の車両で行われる。
介して約50台のハードディスクを駆動した。
CPUのコア当たりの処理速度はあまり変わ
5分当たり約100件の注文は、1分当たり
とはいえ、NANDフラッシュの導入を諦
っていない。コア数を増やすことによりCPU
に換算すれば約20件だ。これまで5分に1回
めたわけではなく、NANDフラッシュの情
の処理速度を上げている。オールフラッシュ
だったLYNA2の起動を1分1回に短縮でき
報収集も続けた。やがてオールフラッシュ型
ストレージを接続しても、いくつかの処理が
れば、1分に1回約20件の配送ルートを決め
のストレージも登場したが、まだ日本国内で
単一タスクで処理されていたため、コアのス
ればよいことになる。効率良く配送ルートを
入手することはできなかった。以前、国内で
ピードがネックとなってViolin Memory製
組めれば、配送車3〜4台当たり配送件数が
は入手できず、海外からシステムを調達した
品のメリットを生かせなかったのである。
1件増えるだけだ。それなら、予備車両なし
際に、苦い経験をしたことがあった。以来、
解決の方法がないわけではない。アプリケ
で処理するのも難しくない。年間配送車両を
システムは国内で調達できるまで待つと決め
ーションの処理の分散化だ。しかし、ひとつ
5〜6台減らすことができれば、十分にコス
ていた。
だけならまだしも、多くのアプリケーション
トを上回る売り上げが期待できるはずだ。
オールフラッシュストレージの導入が現実
をすべて書き換えるのは時間も費用もかかり
Violinオールフラッシュストレージを試
味を帯びてきたのは3年ほど前だ。濱川氏は、
得策ではない。そこで一旦、発注システムや
用してみたところ、レイテンシーは100マイ
オールフラッシュストレージを使えば、さら
情報系システムでへの適用を中断し、次に適
クロ秒で推移し、1分どころか、30秒に1回、
に処理速度を上げられるのではないかと期待
用候補となったのが、2年ほど前に導入した
LYNA2を起動することができた。これなら
した。
株式会社ライナロジクスの完全自動配車シス
確実に予備車両は必要なくなる。予備車両が
導入する製品はメモリー消失の
防御策を講じ安全性が確保された
Violin Memoryに決定
テム「LYNA2」を利用した配送支援システム
0になれば、Violinストレージ導入費用を上
だった。このシステムはコア部分にLYNA2
回る価値は十分にある。実際、導入後1年経
を用い、周辺部のプログラムは自社開発して
った現在、投資対効果の条件はクリアできた。
いる。フォーレストでは、注文に応じて配送
濱川氏は、当初想定していた発注システム
NANDフラッシュの導入に不安があると
ルートを自動的に更新する動的配車と、受注
や情報系システムへのオールフラッシュスト
すれば、使用時間の経過や使用回数による書
した荷物の効率のよい配送順番の規定を目指
レージの導入をまだ諦めたわけではない。次
き込み寿命やデータの信頼性、装置としての
していた。当時は配送順番の規定は実現して
なるブレークスルーを目指して、新たな青写
安全性だ。Violin Memoryは、製品寿命や
いたが、切れ目の無い動的配車の実現はまだ
真を思い描いているのだろう。
Windows OS
オールフラッシュ
ストレージ
Violin 6000シリーズ
デ
デー
データベース
Violin Memory 株式会社
www.violin-memory.com/jp
〒100-6208 東京都千代田区丸の内 1-11-1 パシフィックセンチュリープレイス丸の内 8 階
電話:03-6860-8239
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